説明

絞り装置

【課題】絞り羽根間の摺動音を低減した絞り装置を提供する。
【解決手段】本発明の絞り装置は、互いに重なり合って内縁部(23)により絞り開口(51)を形成する複数の絞り羽根(20,20a,20b,20c)であって、前記各絞り羽根(20,20a,20b,20c)の重なり合う部分は、互いに反発し合うように着磁されていること、を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影装置に設けられた絞り装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮影装置は、光量を調整するための絞り装置を備えるものがある。この絞り装置は、絞り羽根や回転部材を備え、絞り装置の駆動時において、これらの回転部材や絞り羽根の駆動音を発生する。近年、このような絞り装置を備えたカメラ等の撮影装置において、動画撮影が可能なものが開発されているが、動画を撮影する場合、駆動音が動画とともに取り込まれ、動画再生時にこの音も再生される。撮影者によっては、この駆動音を騒音と感じる撮影者もいる。このため、絞り装置の静音化対策がなされている撮影装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−99155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術は、絞りを駆動する回転部材の静音化対策に関する技術であり、絞り羽根自体の作動で発生する音の静音化については絞り羽根の材質や表面処理によって対策が講じられてきたと記載されているのみである。しかし、絞り羽根の材質や表面処理による絞り羽根間の摺動音の静音化には限界があった。
【0004】
本発明の課題は、絞り羽根間の摺動音をさらに低減した絞り装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0006】
請求項1に記載の発明は、互いに重なり合って内縁部(23)により絞り開口(51)を形成する複数の絞り羽根(20,20a,20b,20c)であって、前記各絞り羽根(20,20a,20b,20c)の重なり合う部分は、互いに反発し合うように着磁されていること、を特徴とする絞り装置(1)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の絞り装置(1)であって、前記絞り羽根(20,20a,20b,20c)は平板形状を有し、同じ側の面にN極に着磁された部分とS極に着磁された部分との両極を有すること、を特徴とする絞り装置(1)である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の絞り装置(1)であって、前記N極に着磁された部分と前記S極に着磁された部分との面積比が異なること、を特徴とする絞り装置(1)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の絞り装置(1)であって、前記各絞り羽根(20,20a,20b,20c)は、形成する前記絞り開口(51)の大きさに関わらず、前記重なり合う部分が互いに反発し合うように着磁されていること、を特徴とする絞り装置(1)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の絞り装置(1)であって、前記絞り開口(51)が設けられた開口部材(4)と、前記開口部材(4)に対して回転可能であって、カム溝(52)が設けられたカム部材(5)と、を備え、前記複数の絞り羽根(20,20a,20b,20c)はそれぞれ、前記開口部材(4)に対して各一軸を中心として回転可能で、且つ前記カム部材(5)に設けられた前記カム溝(52)に沿って移動するカム(22)を有し、前記カム部材(5)の前記開口部材(4)に対する回転に伴い、前記開口部材(4)に対して前記各一軸を中心として回転し、且つ前記カム(22)が前記カム溝(52)に沿って移動することにより、前記絞り開口(51)の径を変更するものであって、前記開口部材(4)と前記カム部材(5)との少なくとも一方が着磁していること、を特徴とする絞り装置(1)である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の絞り装置(1)であって、前記開口部材(4)と前記カム部材(5)との少なくとも一方の、前記絞り羽根(20,20a,20b,20c)に対向する面は、該面に最も直近に対向配置されている絞り羽根(20,20a,20b,20c)の着磁面の極性と反対の極性が着磁されていること、を特徴とする絞り装置(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、絞り羽根間の摺動音を低減した絞り装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図には、説明と理解を容易にするために、XYZ直交座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸Aを水平として横長の画像を撮影する場合のカメラの位置(以下、正位置という)において撮影者から見て左側に向かう方向をXプラス方向とする。また、正位置において上側に向かう方向をYプラス方向とする。さらに、正位置において被写体に向かう方向をZプラス方向とする。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態の絞り装置1を備えたレンズ鏡筒2の内部を示す断面図、図2は、絞り装置1を撮影者側(Zマイナス側)からに見た分解斜視図、図3は、絞り装置1を被写体側(Zプラス側)から見た分解斜視図である。
【0010】
図1に示すように、レンズ鏡筒2は、レンズ201を保持するレンズ保持枠202と、レンズ保持枠202のZマイナス側の端部に設けられたレンズマウント203とを備える。レンズマウント203は、図示しないカメラに対してレンズ鏡筒2を装着するための部材である。また、レンズ保持枠202の内側には、環状の取付部材207によって絞り装置1が取り付けられている。
【0011】
絞り装置1は、被写体光の光量を調節する部材であり、レンズ保持枠202と取付部材207とに挟まれることにより定位置に固定された開口部材4と、開口部材4よりもZマイナス側で取付部材207に回転可能に取り付けられているカム部材5と、開口部材4とカム部材5との間に配置された複数(本実施形態では、7枚)の絞り羽根20とを備えている。取付部材207の後側(Zマイナス側)には、ネジ208及びブラケット209によってレンズマウント203に固定されたステッピングモータ6が配置されている。ステッピングモータ6の回転軸には、ピニオンギア7が取り付けられ、ピニオンギア7がカム部材5の外周縁に形成されたセグメントギア53に噛合している。ステッピングモータ6が正逆方向に回転することにより、カム部材5が正逆方向にパルス状に回転する。そして、カム部材5が回転することによって、絞り羽根20が開閉して被写体光の絞り動作が行われる。
【0012】
図2及び図3に示すように、開口部材4は、円環状の金属板からなり、その中心部分には、円形の開口部41が形成されている。開口部41の周囲には、それぞれの絞り羽根20を支持する複数(7個)の支持孔42が貫通形成されている。支持孔42は、円周状に等間隔で形成されている。開口部材4の外周側には、一対の固定用凹部43が形成されている。固定用凹部43は、レンズ保持枠202または取付部材207に形成された固定用凸部(図示しない)が嵌り込むものであり、この嵌り込みによって開口部材4が位置決め状態で固定される。
【0013】
カム部材5は、開口部材4と同様に、円環状の金属板からなり、その中心部分には、絞り開口51が形成されている。絞り開口51の周囲には、絞り羽根20を開閉動作させるための複数のカム溝52が貫通状態で形成されている。カム溝52は円周上に等間隔で形成され、上述したセグメントギア53はカム部材5の外周縁に形成されている。
【0014】
絞り羽根20は、アルミニウム等の軽量金属によって薄板状に形成されている。絞り羽根20は、内縁部23が円弧状に湾曲し、この内縁部23が内方側、すなわち開口部材4の開口部41及びカム部材5の絞り開口51に臨むように配置される。そして、絞り羽根20が円周状に並べられた状態で、全て(7枚)の絞り羽根20の内縁部23によって円形の開口26(図1参照)が形成される。この開口26がカメラの絞りの大きさとなる。絞り羽根20においては、長さ方向の一側の根元部24が幅広となっており、この根元部24から他側の先端部25に向かうにつれてなだらかに幅が漸減する形状に形成されている。
【0015】
幅広となっている絞り羽根20の根元部24には、開口部材4の支持孔42に挿入される支持突起21が一方の面に形成され、他方の面には、カム部材5のカム溝52に挿入されるカムフォロア22が突出するように形成されている。支持突起21が開口部材4の支持孔42に挿入されることにより、絞り羽根20が開口部材4に支持される。また、カムフォロア22はカム部材5のカム溝52に挿入され、この挿入状態でカム部材5が回転することにより、カムフォロア22がカム溝52内をカム溝52の長さ方向に沿って摺動する。これにより、絞り羽根20が支持突起21を中心に回転して内縁部23によって形成される開口26の大きさが調整される。
【0016】
本実施形態において、絞り羽根20、開口部材4及びカム部材5は着磁されている。以下、この着磁構造を図2〜図7により具体的に説明する。図2〜図7においては、説明をわかり易くするために、7枚の絞り羽根20のうち、隣接している3枚の絞り羽根20a,20b,20cのみ図示する。
【0017】
図4は、開放状態における絞り羽根20a,20b,20cを被写体側(開口部材4側)から開口部材4を透視して絞り羽根20a,20b,20cを見たように示してあり、図中、開口部材4は二点鎖線で示す。図5は、開放状態における絞り羽根20a,20b,20cを撮影者側(カム部材5側)からカム部材5を透視して絞り羽根20a,20b,20cを見たように示してあり、図中、カム部材5を二点鎖線で示す。
【0018】
図6は、小絞り状態における絞り羽根20a,20b,20cを被写体側(開口部材4側)から見た図である。図6も図4と同様に、開口部材4を透視して絞り羽根20a,20b,20cを見たように示してあり、図中、開口部材4を二点鎖線で示す。図7は、小絞り状態における絞り羽根20a,20b,20cを撮影者側(カム部材5側)から見た図である。図7も図5と同様に、カム部材5を透視して絞り羽根20a,20b,20cを見たように示してあり、図中、カム部材5を二点鎖線で示す。
【0019】
図4及び図6に示すように、それぞれの絞り羽根20a,20b,20cの被写体側面(以下、A面と記載する)に、S極及びN極が隣り合わせに位置するように着磁されている。着磁方法は、例えば、機械加工等で加工した鉄心に電線を巻いて作成した着磁ヨークを用いる方法等、何れの方法であってよい。このように着磁されたS極及びN極は、それぞれの絞り羽根20a,20b,20cの内方側である内縁部23側に偏在するように形成されている。また、S極は各絞り羽根20a,20b,20cの根元部24側に位置し、N極は先端部25側に位置しており、N極に比べてS極の方が幅寸法及び長さ寸法が大きくなるように形成されている。従って、各絞り羽根20a,20b,20cのA面においては、S極の面積がN極の面積よりも広くなっている。
【0020】
図5及び図7に示すように、撮影者側面であるA面の裏面(以下、B面と記載する)において、それぞれの絞り羽根20a,20b,20cのA面におけるS極に対応した部分にN極が着磁され、A面におけるN極に対応した部分にS極が着磁されている。すなわち、B面では、N極が根元部24側に位置し、S極が先端部25側に位置している。B面においては、それぞれの絞り羽根20a,20b,20cのN極がS極に比べて幅寸法及び長さ寸法が大きくなっており、N極の面積がS極の面積よりも広くなっている。
【0021】
上述した着磁関係とすることにより、例えば図4及び図5に示す開放状態において、絞り羽根20bのA面のN極に対して絞り羽根20cのB面のN極が常に臨んでいる。また、図6及び図7に示す小絞り状態おいても、絞り羽根20bのA面のN極に対して絞り羽根20cのB面のN極が常に臨んでいる。
【0022】
これにより、絞りが開放状態である図4及び図5及び小絞り状態である図6及び図7のいずれにおいても、さらには、これらの中間の状態においても、同極間の斥力によって絞り羽根20a,20b,20cが相互に反発し合う。このため、隣接する絞り羽根20a,20b,20cが離反して絞り羽根同士が離間する。従って、絞り羽根20a,20b,20cが接触することがなく、絞り調整の際に絞り羽根20a,20b,20cが回転する際の摺動に起因した作動音の発生が低減される。
【0023】
なお、隣接している絞り羽根20a,20b,20cにおいて、着磁されている部分と、着磁されていない部分が重なり合い、絞り羽根20a,20b,20cにおいて互いに吸引力を発生している部分もある。しかし、着磁されている部分同士の反発力は、着磁されている部分と着磁されていない部分との間の吸引力と比べて大きいため、絞り羽根20全体としては、反発力が生じる。
【0024】
また、本実施形態において、開口部材4及びカム部材5も着磁されている。開口部材4においては、絞り羽根20a,20b,20cのA面に臨む面(以下、C面と記載する)にS極が着磁されている(図2参照)。S極は、開口部材4における開口部41から支持孔42にかけた部分にリング状となるように形成されている。
【0025】
図4に示す開放状態において、リング状に形成されたS極は、絞り羽根20a,20b,20cのA面に形成されたS極に臨んでいるため、絞り羽根20a,20b,20cと開口部材4とが反発し合う。このため、開口部材4と絞り羽根20a,20b,20cとが非接触状態となる。これにより、絞り調整の際に絞り羽根20a,20b,20cが回転しても、開口部材4に対して摺動することがなく、摺動に起因した作動音の発生が低減される。
【0026】
また、この場合も、図4に示すように、絞り羽根20においてS極に着磁されている部分の中で、開口部材4におけるS極に着磁されているリング状の部分からはみ出している部分が生じる。この部分においては絞り羽根20と開口部材4とが互いに吸引力を発生している。また、絞り羽根の先端のN極と開口部材4のS極に着磁されたリング状の部分との間でも吸引力を生じている。しかし、全体としては、反発力が大きいため、絞り羽根20と開口部材4とは互いに離間する。
【0027】
図6に示す小絞り状態においても、開口部材4にリング状に形成されたS極は、絞り羽根20a,20b,20cのA面に形成されたS極に臨んでいるため、絞り羽根20a,20b,20cと開口部材4とが反発し合う。このため、開口部材4と絞り羽根20a,20b,20cとが非接触状態となる。これにより、絞り調整の際に絞り羽根20a,20b,20cが回転しても、開口部材4に対して摺動せず、摺動に起因した作動音の発生が防止される。
【0028】
また、この場合も、図6に示すように、絞り羽根20において着磁されていない部分の中で、開口部材4におけるS極に着磁されているリング状の部分と重なる部分が生じる。この部分においては絞り羽根20と開口部材4とが互いに吸引力を発生している。しかし、全体としては、反発力が大きく、絞り羽根20と開口部材4とは互いに離間する。
【0029】
カム部材5においては、絞り羽根20a,20b,20cのB面に臨む面(以下、E面と記載する)にS極が着磁されている(図3参照)。S極は、それぞれのカム溝52の内側部分から絞り開口51に向かって延びる4角形となるように形成されている。このような位置に形成されたS極は、例えば、図5の開放状態において、絞り羽根20の先端部25側のS極に臨んでいる。このように同極が臨むことにより、絞り羽根20a,20b,20cとカム部材5とが反発し合うため、カム部材5と絞り羽根20a,20b,20cとが非接触となる。これにより、絞り調整の際に絞り羽根20a,20b,20cが回転しても、カム部材5に対して摺動することがなく、摺動に起因した作動音の発生が低減される。
【0030】
図7に示す小絞り状態においては、各絞り羽根20a,20b,20cの根元部24のN極とカム部材5のS極とが一部重なる。しかし、小絞り状態においては、根元部24の移動は少なく、摺動に起因した作動音の発生は小さいため、影響は小さい。
【0031】
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)隣接している絞り羽根20a,20b,20cの相互の対向部分に同極の着磁がなされているため、絞り羽根20a,20b,20cが相互に反発し合って、隣接する絞り羽根20a,20b,20c同士が離間する。このため、絞り動作の際に絞り羽根20a,20b,20cが回転しても摺動に起因した作動音をなくすことができる。
(2)開口部材4と絞り羽根20a,20b,20cとの対向部分に同極が対向するように着磁されているため、開口部材4と絞り羽根20a,20b,20cとが接触することを抑制でき、絞り羽根20a,20b,20cが回転してもこれらの間から作動音をなくすことができる。
(3)カム部材5と絞り羽根20a,20b,20cとの対向部分に同極が対向するように着磁されているため、カム部材5と絞り羽根20a,20b,20cとが接触することを抑制でき、これらの間から作動音をなくすことができる。
【0032】
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、絞り羽根20を7枚にしているが、これに限らず、7枚以外の枚数でもよい。
(2)本実施形態では、開口部材4における絞り羽根20a,20b,20cとの対応部分を着磁しているが、これに限らず、開口部材4を着磁しない構造であってもよい。
(3)本実施形態では、カム部材5における絞り羽根20a,20b,20cとの対応部分を着磁しているが、これに限らず、カム部材5に着磁しない構造であってもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施形態の絞り装置が組み込まれたレンズ鏡筒の断面図である。
【図2】絞り装置を撮影者側から見た分解斜視図である。
【図3】絞り装置を被写体側から見た斜視図である。
【図4】絞りの開放状態を示す開口部材側からの正面図である。
【図5】絞りの開放状態を示す裏面図である。
【図6】絞りが小絞り状態のときの開口部材側からの正面図である。
【図7】絞りが小絞り状態のときの裏面図である。
【符号の説明】
【0034】
1:絞り装置、4:開口部材、5:カム部材、20,カム溝:絞り羽根、22:カムフォロア、23:内縁部、51:絞り開口、52:カム溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに重なり合って内縁部により開口を形成する複数の絞り羽根であって、
前記各絞り羽根の重なり合う部分は、互いに反発し合うように着磁されていること、
を特徴とする絞り装置。
【請求項2】
請求項1に記載の絞り装置であって、
前記絞り羽根は平板形状を有し、同じ側の面にN極に着磁された部分とS極に着磁された部分との両極を有すること、
を特徴とする絞り装置。
【請求項3】
請求項2に記載の絞り装置であって、
前記N極に着磁された部分と前記S極に着磁された部分との面積比が異なること、
を特徴とする絞り装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の絞り装置であって、
前記各絞り羽根は、形成する前記開口の大きさに関わらず、前記重なり合う部分が互いに反発し合うように着磁されていること、
を特徴とする絞り装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の絞り装置であって、
前記開口が設けられた開口部材と、
前記開口部材に対して回転可能であって、カム溝が設けられたカム部材と、を備え、
前記複数の絞り羽根はそれぞれ、前記開口部材に対して各一軸を中心として回転可能で、且つ前記カム部材に設けられた前記カム溝に沿って移動するカムを有し、前記カム部材の前記開口部材に対する回転に伴い、前記開口部材に対して前記各一軸を中心として回転し、且つ前記カムが前記カム溝に沿って移動することにより、前記開口の径を変更するものであって、
前記開口部材と前記カム部材との少なくとも一方が着磁していること、を特徴とする絞り装置。
【請求項6】
請求項5に記載の絞り装置であって、
前記開口部材と前記カム部材との少なくとも一方の、前記絞り羽根に対向する面は、該面に最も直近に対向配置されている絞り羽根の着磁面の極性と反対の極性が着磁されていること、を特徴とする絞り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−139743(P2010−139743A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−315755(P2008−315755)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】