説明

給湯機の制御装置

【課題】給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の補正が適切か否かを検出し補正の更新処理により湯張り動作の改善を行う。
【解決手段】流量補正手段19で補正を行った流量値が適切かどうかかを判定する手段として、注湯待機判定手段18により注湯電磁弁6を閉じて注湯待機状態に入った後、所定時間内に給湯栓16の使用がないと判定した場合は流量補正が適切に行われていない流量補正異常と判断して再度注湯電磁弁6を開状態とする流量補正異常検出手段21を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用給湯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、ふろ給湯機では、給湯機の入水側の給湯流量センサと、浴槽への湯張り側に設ける注湯流量センサにより読み取る流量差を記憶して補正することにより、浴槽に湯を張る際に、給湯栓を使用したか否かの判断を、給湯流量センサと注湯流量センサの流量差が所定量以上ある場合に、給湯栓使用時の検出を精度よく行うことで、給湯栓使用時に流れる流量を増やすと共に、浴槽に湯を張る際に、給湯栓を使用したか否かの判断により場合によっては浴槽への注湯を待機することで、給湯側の使い勝手をよくしていた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−347192号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、浴槽に湯を張る際に、給湯栓を使用した場合には浴槽への注湯を待機するため、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶すると、実際には、給湯栓の使用をしていないのに誤検出により給湯栓使用の検出を行い浴槽への注湯を待機してしまい浴槽への湯張りに時間を要するという課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するもので、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶した場合には、給湯流量センサと注湯流量センサの補正を再度行うことで、浴槽への注湯中に注湯を待機してしまい浴槽への湯張りに時間を要さないことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、本発明の給湯機の制御装置は、熱交換器に流れる流量を検出する給湯流量センサと、浴槽への注湯回路を開閉する注湯電磁弁と、浴槽への注湯流量を検出する注湯流量センサと、前記給湯流量センサの信号を流量値として検出する給湯流量検出手段と、前記注湯流量センサの信号を流量値として検出する注湯流量検出手段と、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量値から注湯動作中に給湯栓が使用されたか否かを検出する給湯使用検出手段と、前記給湯使用検出手段が給湯栓の使用を検出したとき前記注湯電磁弁を閉じ給湯栓の使用が終了するまで浴槽への注湯を待機する注湯待機判定手段と、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量差の補正を行う流量補正手段と、前記注湯待機判定手段により注湯電磁弁を閉じて注湯待機状態に入った後、所定時間内に給湯栓の使用がないと判定した場合は流量補正が適切に行われていない流量補正異常と判断して再度注湯電磁弁を開状態とする流量補正異常検出手段を備えた制御装置としたものである。
【0006】
これによって、注湯電磁弁を開けて浴槽に注湯を開始すると、所定時間内に注湯弁を閉じてしまうことを検出すると、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶したと判断し、給湯流量センサと注湯流量センサの流量差により浴槽への湯張り中に給湯栓の使用を検出せずに湯張りを継続することで誤検出により浴槽への湯張りに時間がかかることをなくすこととなる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の給湯機の制御装置は、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶した場合には、給湯流量センサと注湯流量センサの補正を再度行うことで、給湯栓使用の誤検出をなくすことにより、浴槽への注湯中に注湯を待機してしまい浴槽への湯張りに時間要さないことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、熱交換器に流れる流量を検出する給湯流量センサと、浴槽への注湯回路を開閉する注湯電磁弁と、浴槽への注湯流量を検出する注湯流量センサと、前記給湯流量センサの信号を流量値として検出する給湯流量検出手段と、前記注湯流量センサの信号を流量値として検出する注湯流量検出手段と、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量値から注湯動作中に給湯栓が使用されたか否かを検出する給湯使用検出手段と、前記給湯使用検出手段が給湯栓の使用を検出したとき前記注湯電磁弁を閉じ給湯栓の使用が終了するまで浴槽への注湯を待機する注湯待機判定手段と、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量差の補正を行う流量補正手段と、前記注湯待機判定手段により注湯電磁弁を閉じて注湯待機状態に入った後、所定時間内に給湯栓の使用がないと判定した場合は流量補正が適切に行われていない流量補正異常と判断して再度注湯電磁弁を開状態とする流量補正異常検出手段を備えた制御装置とすることにより、注湯電磁弁を開けて浴槽に注湯を開始し給湯栓使用を検出して注湯電磁弁を閉じると、所定時間内に注湯弁を開けてしまうことを検出すると、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶したと判断し、給湯流量センサと注湯流量センサの流量差により浴槽への湯張り中に給湯栓の使用を検出せずに湯張りを継続することで誤検出により浴槽への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0009】
第2の発明は、流量補正異常検出手段は、注湯待機状態に入った後、流量補正異常と判断して注湯再開を繰り返す回数をカウントする流量補正異常検出カウンタを備えた制御装置とすることにより、注湯電磁弁を開けて浴槽に注湯を開始すると、所定時間内に注湯弁を閉じてしまうことを複数回連続して検出すると、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶したと判断し、給湯流量センサと注湯流量センサの流量差により浴槽への湯張り中に給湯栓の使用を検出せずに湯張りを継続することで誤検出により浴槽への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0010】
第3の発明は、流量補正異常検出手段と流量補正異常検出カウンタにより、流量の補正が正しくないと判定した場合には、注湯待機手段に注湯待機させない注湯待機無効判定手段を備えた制御装置とすることにより、注湯電磁弁を開けて浴槽に注湯を開始すると、所定時間内に注湯弁を閉じてしまうことを複数回連続して検出すると、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶したと判断し、給湯流量センサと注湯流量センサの流量差により浴槽への湯張り中に給湯栓の使用を検出しても注湯待機させずに湯張りを継続することで誤検出により浴槽への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0011】
第4の発明は、流量補正異常検出手段と流量補正異常検出カウンタにより、流量の補正が正しくないと判定した場合には、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量差の補正を行う流量補正異常時補正手段を備えた制御装置とすることにより、注湯電磁弁を開けて浴槽に注湯を開始すると、所定時間内に注湯弁を閉じてしまうことを複数回連続して検出すると、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶したと判断し、給湯流量センサと注湯流量センサの流量差により浴槽への湯張り中に給湯栓の使用を検出しても注湯待機させずに湯張りを継続すると共に、給湯流量センサと注湯流量センサの補正を再度実施して補正値を更新することで誤検出により浴槽への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0012】
第5の発明は、流量補正異常時補正手段は、工場での検査かどうかを判定する工場検査判定手段を備えた制御装置とすることにより、工場の検査時には、上記条件での給湯流量センサと注湯流量センサの補正を実施せずに、常に給湯流量センサと注湯流量センサの補正をおこなうことで、出荷時の流量補正値の信頼性を向上することができる。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における給湯機の構成図、図2は同給湯機の動作を示すフローチャートである。熱源機リモコン1は、熱源機と通信を行い自動湯張り等の操作指示を行う。熱交換器3はバーナ等で加熱され供給される水と熱交換して昇温する。給湯流量センサ4は熱交換器3内を流れる流量を検出する。注湯電磁弁6は熱交換器3で昇温した湯を浴槽7に注湯する際に開放し、注湯流量センサ5で浴槽7内に供給される注湯流量を検出する。前記給湯流量センサ4からの信号を給湯流量検出手段9で流量値として検出する。注湯流量検出手段10は同様に前記注湯流量センサ5からの信号により流量値として検出する。給湯使用検出手段11は給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10で検出された流量値の差により給湯栓16を使用しているか否かの判断をする。給湯流量所定量判定手段12は給湯流量検出手段9が検出する給湯流量が所定量以上か否かを判定する。給湯流量安定判定手段13は給湯流量検出手段9が検出する給湯流量が安定しているか否かを判定する。注湯流量所定量判定手段14は注湯流量検出手段10が検出する注湯流量が所定量以上か否かを判定する。注湯流量安定判定手段15は注湯流量検出手段10が検出する注湯流量が安定しているか否かを判定する。注湯待機判定手段18は浴槽7への注湯中に前記給湯使用検出手段11が給湯栓16の使用を検出した場合に注湯電磁弁6を閉じて注湯を待機状態とするか否かを判定する。流量補正手段19は注湯電磁弁6が開いて注湯中に給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差を流量補正値として設定する。また、注湯流量検出手段10は、前記流量補正手段19からの流量補正値を加減算して注湯流量を補正する。工場検査判定手段20は流量補正手段19での給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量補正方法を工場検査時と市場にて使用される場合で区別する。
【0015】
流量補正異常検出手段21は流量補正の異常を検出するもので、熱源機リモコン1の自動湯張りスイッチをオンすると注湯動作が開始される。そして、この注湯動作において注湯電磁弁6を開けると給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10からの流量差を判断して給湯使用検出手段11が給湯栓16の使用を検出すると注湯待機判定判定手段18により注湯電磁弁6を閉じ注湯動作を待機する。この待機状態において、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10による流量が0L/分となり、給湯使用検出手段11が給湯栓16を使用していないと判定した場合(流量補正値に異常がある)には、注湯待機判定手段18により注湯電磁弁6を開けて注湯を再開する。この一連の動作において、流量補正異常検出手段21は、注湯電磁弁6を閉じて注湯待機状態に入った後、所定時間内に再度注湯電磁弁6を開けるような場合、つまり給湯栓16の使用がないと判定した場合は流量補正が適切に行われていないと判断して流量補正異常を検出する。
【0016】
流量補正異常検出カウンタ22は流量補正異常検出手段21により注湯電磁弁6を閉後、所定時間内に再度注湯電磁弁6を開ける動作を何回行なったかをカウントする。注湯待機無効判定手段23は流量補正異常検出手段21により流量補正値が異常であると判断した場合には、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10からの流量差を判断して給湯使用検出手段11が給湯栓16の使用を検出しても注湯待機判定判定手段18に注湯電磁弁6を閉じないで注湯を継続させる。流量補正異常時補正手段24は流量補正異常検出手段21により流量補正値が異常であると判断した場合には、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10から再度補正をやり直す。
【0017】
以上のように構成された給湯機について、以下その動作、作用を説明する。
【0018】
まず、本発明の第1の手段の動作について説明すると、熱源機リモコン1の自動スイッチ8をオンすると注湯電磁弁6を開け、浴槽7へ湯張りを開始する。この際の給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量は、ほぼ同じ流量を検出しているはずである。給湯水量センサ4や注湯水量センサ5のバラツキ等により、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の検出流量に差がある際に、流量補正手段19は給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差を流量補正値として設定する。また、注湯流量検出手段10は流量補正手段19からの流量補正値を加減算して注湯流量を算出する。次に、給湯栓16を使用した際には、給湯流量検出手段9は注湯流量検出手段10よりも多くなる、この流量差を給湯使用検出手段11により所定流量以上の差を検出すると、給湯栓16を使用していると判断し、注湯待機判定手段18により注湯電磁弁を閉じ注湯動作を待機する。
【0019】
流量補正手段19の流量補正値が正しくないとき、特に、給湯栓16の使用していない場合には同じ流量が流れているのに、給湯流量検出手段9は注湯流量検出手段10よりも多く検出してしまう場合もあり、給湯使用検出手段11が給湯栓16を使用していると誤検出してしまい、注湯待機判定手段18により注湯電磁弁6を閉じてしまう。注湯電磁弁6を閉じると給湯栓16は閉じているので、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10により検出する流量は、0L/分となる。注湯電磁弁6が閉じて、給湯流量検出手段9による検出流量が0L/分の場合には、再度、注湯電磁弁6を開けて注湯を再開する。注湯を再開すると、前述したように給湯使用検出手段11と注湯待機判定手段18により注湯電磁弁6を閉じるのを繰り返りすことになる。
【0020】
流量補正異常検出手段21は、注湯電磁弁6を閉後にT秒以内に注湯電磁弁6を開けるような場合には、流量補正手段19による給湯流量と注湯流量の補正値が、正しくないと判断する。流量補正値が正しくないと判断した場合には、給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の流量差により浴槽7への湯張りを継続する。
【0021】
以上のように、流量補正手段19により給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10による流量の補正が正しく行なわれなかったことを流量補正異常検出手段21が判断すると、給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の流量差により浴槽7への湯張り中に給湯栓の使用を検出せずに湯張りを継続することで誤検出により浴槽への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0022】
また第2の手段では、流量補正異常検出手段21により、注湯電磁弁6を閉後にT秒以内に注湯電磁弁6を開けるような場合には、流量補正異常検出カウンタ22が、流量補正手段19による給湯流量と注湯流量の補正値が、正しくないと判断した回数をカウントすることで、流量補正異常検出手段21は、流量補正異常検出カウンタ22のカウント数がX回以上連続した場合に、正確に流量の補正が行なわれなかったことを判断することができる。
【0023】
以上のように、流量補正手段19により給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10による流量の補正が正しく行なわれなかったことを流量補正異常検出手段21と流量補正異常検出カウンタ22により正確に検出することにより、給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の流量差により浴槽7への湯張り中に給湯栓の使用を検出せずに湯張りを継続することで誤検出により浴槽7への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0024】
また第3の手段では、流量補正異常検出手段21が、流量補正手段19による給湯流量と注湯流量の補正値が、正しくないと判断した場合には、注湯待機無効判定手段23により給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の流量差により浴槽7への湯張り中に給湯栓16の使用を検出しても注湯待機させずに湯張りを継続することで誤検出により浴槽7への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0025】
また第4の手段では、流量補正異常検出手段21が、流量補正手段19による給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の補正値が、正しくないと判断した場合には、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差の補正の更新を流量補正異常時補正手段24によりおこなう。浴槽7への湯張り時に、注湯電磁弁6を開ける。注湯弁電磁弁6を開後、所定時間経過すると、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10により給湯栓の使用があるか否かの検出をおこなう。給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差が所定流量以上かつ所定時間以上検出すると給湯栓16を使用していると判断する。給湯栓16を使用していると判断した時の給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差を一旦記憶しておく。次に流量補正異常検出手段21により給湯栓16使用検出後に注湯電磁弁6を閉じてからT時間以内に注湯電磁弁6を開けて、再度同様に給湯栓16を使用していると判断した時の給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差を記憶する。流量補正異常検出カウンタ22によりカウントを繰り返しながら、給湯栓16を使用していると判断した時の給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差を記憶していく。流量補正異常検出カウンタ22によるカウントが所定回数以上を検出すると、流量補正異常時補正手段24により記憶しておいた、給湯栓16を使用していると判断した時の給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差の平均を流量補正値として更新することで、給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の補正値が、正しくない場合でも、湯張り中に給湯栓16の使用を検出しても注湯待機させずに湯張りを継続すると共に、給湯流量センサ4と注湯流量センサ5の補正を再度実施して補正値を更新することで誤検出により浴槽7への湯張りに時間がかかることをなくすことができる。
【0026】
また第5の手段では、流量補正異常時補正手段24に、工場での検査かどうかを判定する工場検査判定手段20を備えることで、工場での検査であれば、あらかじめ給湯栓16の使用していないことがわかるため、流量補正異常時補正手段24による流量の補正をおこなわずに、従来通り給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差を流量補正値とする。また注湯流量検出手段10は、流量補正手段19からの流量補正値を加減算して注湯流量を算出する。次に給湯栓16を使用した際には、給湯流量検出手段9は注湯流量検出手段10よりも多くなる、この流量差を給湯栓16使用検出手段11により所定流量以上の差を検出すると、給湯栓16を使用していると判断し、注湯待機判定手段18により注湯電磁弁6を閉じ注湯処理を待機する。
【0027】
以上のように、本実施の形態においては流量補正手段19が、給湯流量検出手段9と注湯流量検出手段10の流量差を流量補正することで出荷時の流量補正値の信頼性を向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上のように、本発明にかかる給湯機の制御装置は、給湯流量センサと注湯流量センサの補正値を誤って記憶した場合には、給湯流量センサと注湯流量センサの補正を再度行うことで、浴槽への注湯中に注湯を待機してしまい浴槽への湯張りに時間要さないことができるので、家庭用給湯機に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態における給湯機の構成図
【図2】本発明の実施の形態における制御装置のフローチャート
【符号の説明】
【0030】
3 熱交換器
4 給湯流量センサ
5 注湯流量センサ
6 注湯電磁弁
9 給湯流量検出手段
10 注湯流量検出手段
11 給湯使用検出手段
18 注湯待機判定手段
19 流量補正手段
21 流量補正異常検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器に流れる流量を検出する給湯流量センサと、浴槽への注湯回路を開閉する注湯電磁弁と、浴槽への注湯流量を検出する注湯流量センサと、前記給湯流量センサの信号を流量値として検出する給湯流量検出手段と、前記注湯流量センサの信号を流量値として検出する注湯流量検出手段と、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量値から注湯動作中に給湯栓が使用されたか否かを検出する給湯使用検出手段と、前記給湯使用検出手段が給湯栓の使用を検出したとき前記注湯電磁弁を閉じ給湯栓の使用が終了するまで浴槽への注湯を待機する注湯待機判定手段と、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量差の補正を行う流量補正手段と、前記注湯待機判定手段により注湯電磁弁を閉じて注湯待機状態に入った後、所定時間内に給湯栓の使用がないと判定した場合は流量補正が適切に行われていない流量補正異常と判断して再度注湯電磁弁を開状態とする流量補正異常検出手段を備えた給湯機の制御装置。
【請求項2】
流量補正異常検出手段は、注湯待機状態に入った後、流量補正異常と判断して注湯再開を繰り返す回数をカウントする流量補正異常検出カウンタを備えた請求項1記載の給湯機の制御装置。
【請求項3】
流量補正異常検出手段と流量補正異常検出カウンタにより、流量の補正が正しくないと判定した場合には、注湯待機手段に注湯待機させない注湯待機無効判定手段を備えた請求項2記載の給湯機の制御装置。
【請求項4】
流量補正異常検出手段と流量補正異常検出カウンタにより、流量の補正が正しくないと判定した場合には、前記給湯流量検出手段と注湯流量検出手段の流量差の補正を行う流量補正異常時補正手段を備えた請求項3記載の給湯機の制御装置。
【請求項5】
流量補正異常時補正手段は、工場での検査状態か否かを判定する工場検査判定手段を備えた請求項4記載の給湯機の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−329442(P2006−329442A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−149056(P2005−149056)
【出願日】平成17年5月23日(2005.5.23)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】