説明

給電仲介装置、給電システム、給電仲介方法および給電方法

【課題】電力料金を削減し且つ電力需要の負荷を平準化するようにバッテリによって駆動可能な端末の昼間の給電を仲介する。
【解決手段】給電対応ハブ100は、給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の端末ごとに取得する優先度受信部112と、優先度受信部112によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択し、選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を給電元に決定し、優先度の高い通信装置を給電先に決定する給電関係決定部114と、給電関係決定部114によって決定された給電元と給電先とを接続する電力スイッチング部150と、給電関係決定部114によって決定された給電元に給電を依頼する給電依頼部115と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置への給電を仲介する給電仲介装置、給電システム、給電仲介方法および給電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電力料金の削減および電力需要の負荷の平準化を実現するために、全体として電力の利用が少なく且つ電力の料金が安価な夜間の電力を有効活用する「ピークシフト」を利用した技術が知られている。
【0003】
例えば、バッテリによって駆動可能な電子機器は、あらかじめ設定された夜間の時間に自動的にAC電源からバッテリへ給電してバッテリを充電し、あらかじめ設定されたAC電源およびバッテリのそれぞれ使用可能な時間に応じて、バッテリとAC電源とを自動的に切り替えて電子機器の駆動電源とする技術がある。
【0004】
また、このような電子機器が、バッテリ駆動で使用される予定があるか否かを判定して、バッテリ駆動で使用される予定があると判定したとき、現在の時刻がAC電源の使用禁止の時間に該当していても、AC電源を使用してバッテリへ給電してバッテリを充電する技術がある。
【0005】
ところで、このような電子機器がネットワークケーブルを用いて給電ハブと接続されるネットワークシステムにおいて、給電ハブは各電子機器から給電を必要とする優先度を指示され、各電子機器に対して指示された優先度に従った給電を行う技術がある。
【0006】
【特許文献1】特開2000−29576号公報
【特許文献2】特開2005−25382号公報
【特許文献3】特開2007−288401号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、バッテリによって駆動可能な電子機器に対する従来の給電技術では、電子機器のバッテリの充電量が昼間に不足すると、電子機器はAC電源から充電することになるが、昼間のAC電源の電力料金は高いため、電力料金が削減されず、且つ、電力需要の負荷が平準化されないという問題がある。
【0008】
また、電子機器は、あらかじめ設定されたバッテリの使用可能な昼間にバッテリを使用しAC電源を使用禁止にしても、バッテリが昼間に不足したときAC電源の電力料金は高い時間であるが、電力料金の高いAC電源を使わざるをえないため、電力料金が削減されず、且つ、電力需要の負荷が平準化されない。
【0009】
また、電子機器がバッテリ駆動で使用される予定があるとき、現在の時刻がAC電源の使用禁止の昼間であっても、高い電力料金のAC電源を使わざるをえないため、電力料金が削減されず、且つ、電力需要の負荷が平準化されない。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電力料金を削減し、且つ、電力需要の負荷を平準化するように、バッテリによって駆動可能な通信装置の昼間の給電を仲介することができる給電仲介装置、給電システム、給電仲介方法および給電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した問題を解決し、目的を達成するために、給電仲介装置は、給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を給電元に決定し、優先度の高い通信装置を給電先に決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された給電元と給電先とを接続する接続手段と、前記決定手段によって決定された給電元に給電を依頼する依頼手段と、を備える構成を採る。
【0012】
かかる構成によれば、給電仲介装置は、複数の通信装置の優先度のうち優先度の低い通信装置を給電元に決定し、優先度の高い通信装置を給電先に決定することによって、通信装置間で電力の融通をすることができるため、通信装置の昼間の充電に電力料金の高いAC電源を使用しなくてよいこととなり、電力料金の節約をすることができるとともに、電力需要の負荷を平準化することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上により、給電仲介装置、給電システム、給電仲介方法および給電方法は、電力料金を削減し、且つ、電力需要の負荷を平準化するようにバッテリによって駆動可能な通信装置の昼間の給電を仲介することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明にかかる給電仲介装置、給電システム、給電仲介方法および給電方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0015】
図1は、実施例1にかかる給電システムの全体構成の一例を示す図である。同図に示すように、給電システムは、給電対応ハブ100と端末200−1〜4を備え、給電対応ハブ100と端末200−1〜4とをイーサネット(登録商標)ケーブル10によって接続している。なお、給電対応ハブ100は、設置されているポートの数だけ端末と接続する。
【0016】
この給電対応ハブ100は、接続されている複数の端末200−1〜4と給電および通信を行うPoE(Power over Ethernet(登録商標))技術を利用したハブであり、接続されている複数の端末200−1〜4間の給電を仲介する。すなわち、給電対応ハブ100は、接続されている複数の端末200−1〜4ごとに給電の必要性の度合いを示す優先度を取得し、優先度の異なる端末のうち優先度の低い端末から優先度の高い端末への給電を仲介する。ここで、端末の給電の必要性の度合いを示す優先度とは、当該端末に内蔵されたバッテリへの充電の必要性を示す優先度であって、例えば電力の使用の見込みを数値で表した優先度をいい、以降「給電必要優先度」という。なお、本実施例では、給電対応ハブ100は、あらかじめ定められた電力料金の安い夜間の時間帯に、AC電源から端末200−1〜4に対して給電を行い、電力料金の高い昼間の時間帯には原則としてAC電源から給電を行わないものとする。
【0017】
イーサネットケーブル10は、通信を行うためのケーブルであり、給電対応ハブ100と端末200−1〜4との間で電力の供給を行うためのケーブルである。
【0018】
端末200−1〜4は、バッテリによって駆動可能な通信装置である。また、端末200−1〜4は、給電対応ハブ100と電力のやりとりおよび通信を行うため、PoE(Power over Ethernet)技術に対応した通信装置である。端末200−1〜4は、例えばノートパソコンであるが、これに限定されるものではない。
【0019】
次に、図2は、実施例1にかかる給電対応ハブの構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、給電対応ハブ100は、CPU110と、メモリ120と、ネットワークスイッチング部130と、AC電源140と、電力スイッチング部150と、給電・通信両用ポート160−1〜4と、を備える。
【0020】
CPU110は、処理部の処理を実行する中央処理装置であり、その処理部として、優先度送信依頼部111と優先度受信部112と優先度格納部113と給電関係決定部114と給電依頼部115と給電開始通知部116とを備える。
【0021】
優先度送信依頼部111は、ネットワークスイッチング部130から給電・通信両用ポート160−1〜4に端末が接続されたことを通知されたとき、通知に含まれた接続された端末の端末情報をポート別優先度情報121としてメモリ120に保持する。また、優先度送信依頼部111は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続されている端末に対して、給電必要優先度を送信するように依頼するため、送信依頼をネットワークスイッチング部130に対して出力する。
【0022】
優先度受信部112は、給電・通信両用ポート160−1〜4ごとに接続されている端末の給電必要優先度をネットワークスイッチング部130から取得する。このとき、優先度受信部112は、端末が他の端末に給電可能な給電電力量および端末が充電をする際最小限必要な必要電力量をともに取得する。そして、優先度受信部112は、各端末の給電必要優先度、給電電力量および必要電力量を優先度格納部113に出力する。
【0023】
優先度格納部113は、給電・通信両用ポート160−1〜4ごとに接続されている端末の給電必要優先度、給電電力量および必要電力量を優先度受信部112から取得して、ポート別優先度情報121としてメモリ120に保持する。
【0024】
給電関係決定部114は、ポート別優先度情報121に保持された給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末ごとの給電必要優先度に基づいて、電力の給電元と電力の給電先との端末関係を決定する。例えば、給電関係決定部114は、端末ごとの給電必要優先度のうち給電必要優先度が最高値と給電必要優先度が最低値の端末を選択する。なお、給電関係決定部114は、端末ごとの給電必要優先度のうち給電必要優先度の高低が同順位(例えば給電必要優先度が最高のものと最低のもの、給電必要優先度が二番目に高いものと二番目に低いもの)の端末を選択するものとしても良い。そして給電関係決定部114は、選択された端末のうち給電必要優先度の低い端末を電力の給電元候補に決定し、給電必要優先度の高い端末を電力の供給先候補に決定する。そして、供給元候補が充電以外に使用可能な電力量を所有しているか否かを確認するために、給電関係決定部114は、電力の給電元候補の端末の給電電力量が電力の供給先候補の端末の必要電力量を超過しているか否かを判定する。そして、給電関係決定部114は、電力の給電元候補の端末の給電電力量が電力の供給先候補の端末の必要電力量を超過しているとき、給電元候補の端末を給電元に決定し、給電先候補の端末を給電先に決定する。また、給電関係決定部114は、決定された給電元を給電依頼部115に出力するとともに、決定された給電先を給電開始通知部116に出力する。さらに、給電関係決定部114は、決定された給電元および給電先を給電スイッチング情報122としてメモリ120に保持させる。なお、給電関係決定部114については、後に詳述する。
【0025】
給電依頼部115は、給電関係決定部114によって決定された給電元の端末に給電依頼を行うために、給電依頼をネットワークスイッチング部130に対して出力する。
【0026】
給電開始通知部116は、給電依頼部114が給電依頼を出力した後、電力スイッチング部150に対して給電を開始するように命令する。このとき、給電開始通知部116は、給電関係決定部114によって決定された給電先の端末に給電開始の通知を行うために、給電開始通知をネットワークスイッチング部130に対して出力する。
【0027】
メモリ120は、CPU110によって実行される処理の実行途中結果を含めた実行結果等を記憶し、例えばポート別優先度情報121と給電スイッチング情報122とを記憶する。
【0028】
ポート別優先度情報121は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末200−1〜4ごとの給電の必要性を示す情報である。ここで、ポート別優先度情報121のデータ構造について図3を参照しながら説明する。同図に示すように、ポート別優先度情報121は、ポートとMACアドレスと給電電力と給電必要優先度と必要電力とを保持する。ポートは、端末が接続された給電・通信両用ポート160−1〜4の番号である。MACアドレスは、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末のMACアドレスである。給電電力は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末が給電可能な電力量である。給電必要優先度は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末の優先度である。必要電力は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末の端末仕様によって定められる充電をする際に最小限必要な電力量である。
【0029】
給電スイッチング情報122は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末200−1〜4間の給電を仲介するために、給電元と給電先とを対にした情報である。ここで、給電スイッチング情報122のデータ構造について図4を参照しながら説明する。同図に示すように、給電スイッチング情報122は、給電元ポートと給電先ポートとを保持する。給電元ポートは、給電元の端末が接続された給電・通信両用ポート160−1〜4の番号であり、給電先ポートは、給電先の端末が接続された給電・通信両用ポート160−1〜4の番号である。
【0030】
ネットワークスイッチング部130は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末200−1〜4間の通信を仲介する。また、ネットワークスイッチング部130は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末200−1〜4から送信された情報を給電・通信両用ポート160−1〜4から取得して優先度受信部112に対して出力する。さらに、ネットワークスイッチング部130は、優先度送信依頼部111、給電依頼部115および給電開始通知部116によって出力されたそれぞれの情報を給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末200−1〜4に対して送信する。さらに、ネットワークスイッチング部130は、給電・通信両用ポート160−1〜4に端末が接続されたとき、接続を検知して、接続された端末の端末情報を優先度送信依頼部111に通知する。
【0031】
AC電源140は、コンセントから取得する電気を交流から直流へ変換する。AC電源140は、例えば、あらかじめ定められた電力料金の安い夜間の時間帯に、端末200−1〜4に対して給電を行う。
【0032】
電力スイッチング部150は、給電・通信両用ポート160−1〜4に接続された端末200−1〜4間の給電を仲介する。具体的には、電力スイッチング部150は、給電開始通知部116から給電開始命令を取得すると、給電スイッチング情報122から給電元が接続される給電・通信両用ポートおよび給電先が接続される給電・通信両用ポートを参照して、給電元から給電先に電力が供給されるように接続する。
【0033】
給電・通信両用ポート160−1〜4は、給電対応ハブ100が給電および通信を行うことができるポートである。
【0034】
次に、実施例1にかかる給電対応ハブの給電関係決定部114が電力の給電元と電力の給電先との端末関係を決定する機能について、図5を参照して説明する。図5は、給電関係決定部114の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、給電関係決定部114は、端末数判定部301と給電端末候補選択部302と給電可能判定部303と給電端末決定部304と給電スイッチング情報格納部305とを備える。
【0035】
端末数判定部301は、給電元および給電先の端末を決定するために、給電・通信両用ポート160−1〜4に端末が2個以上接続されているか否かを判定する。具体的には、端末数判定部301は、ポート別優先度情報121に保持されているポートの数を参照して、参照されたポートの数が2個以上であるか否かを判定する。
【0036】
給電端末候補選択部302は、端末数判定部301によってポートの数が2個以上あるとき、ポート別優先度情報121に保持されている優先度のうち最高値と最低値を選択して、優先度が最低値である端末を給電元候補に選択し、優先度が最高値である端末を給電先候補に選択する。なお、給電端末候補選択部302は、給電元および給電先の端末が決定された後は、決定された給電元および給電先の端末を除いた優先度の中から最高値と最低値を選択して、給電元候補および給電先候補を選択する。
【0037】
給電可能判定部303は、給電端末候補選択部302によって選択された給電元候補が給電可能であるか否かを判定する。具体的には、給電可能判定部303は、給電元候補の端末の給電電力量と給電先候補の端末の必要電力量とをポート別優先度情報121から参照して、給電元候補の端末の給電電力量が給電先候補の端末の必要電力量以上であるか否かを判定する。そして、給電可能判定部303は、給電元候補の端末の給電電力量が給電先候補の端末の必要電力量以上であるとき、給電元候補および給電先候補の端末が接続される給電・通信両用ポート160−1〜4の番号を給電端末決定部304に出力する。
【0038】
給電端末決定部304は、給電可能判定部303によって出力された給電・通信両用ポート160−1〜4の番号に接続される給電元候補の端末を給電元端末に決定し、給電・通信両用ポート160−1〜4の番号に接続される給電先候補の端末を給電先端末に決定する。
【0039】
給電スイッチング情報格納部305は、給電端末決定部304に決定された給電元端末および給電先端末に接続される給電・通信両用ポート160−1〜4の番号を給電スイッチング情報122に格納する。
【0040】
次に、実施例1にかかる給電対応ハブの給電関係決定の処理概要を、図6を参照して、説明する。図6は、給電関係決定の処理概要を示すフローチャートである。
【0041】
まず、ネットワークスイッチング部130は、給電・通信両用ポート160−1〜4に端末が接続されていることを検知して、検知されたポートのポート番号および当該ポートに接続されている端末のMACアドレスを優先度送信依頼部111に通知する。
【0042】
すると、優先度送信依頼部111は、通知されたポートのポート番号およびMACアドレスから、接続された端末の集合を作成する(S301)。具体的には、優先度送信依頼部111は、ポート番号および当該ポートに接続されている端末のMACアドレスをポート別優先度情報121としてメモリ120に保持する。そして、優先度送信依頼部111は、通知されたポートに対して、給電必要優先度を送信するように依頼する。
【0043】
その後、優先度受信部112は、ポートごとに給電必要優先度、給電電力量および必要電力量を受信する(S302)。このとき、優先度受信部112は、ポートに接続された端末から送信された給電必要優先度、給電電力量および必要電力量を、優先度格納部113を介してポート別優先度情報121に保持する。
【0044】
そして、端末数判定部301は、ポート別優先度情報121を参照して、端末が接続されたポートの数が2個以上あるか否かを判定する(S303)。
【0045】
そして、端末数判定部301は、ポートの数が2個未満であると判定したとき(S303No)、給電元端末および給電先端末を決定することができないため、給電関係決定の処理は終了する。
【0046】
一方、端末数判定部301は、ポートの数が2個以上であると判定したとき(S303Yes)、給電端末候補選択部302は、ポート別優先度情報121を参照して、給電必要優先度が最低値であるポートと給電必要優先度が最高値であるポートを選択する(S304)。すなわち、給電必要優先度が最低値であるポートに接続された端末が、給電元候補であり、給電必要優先度が最高値であるポートに接続された端末が、給電先候補である。
【0047】
そして、給電端末候補選択部302によって給電必要優先度が最低値であるポートと給電必要優先度が最高値であるポートが選択されると、給電可能判定部303は、ポート別優先度情報121を参照して、給電必要優先度が最低値であるポートに対応する給電電力が、給電必要優先度が最高値であるポートに対応する必要電力以上であるか否かを判定する(S305)。
【0048】
そして、給電可能判定部303によって給電必要優先度が最低値であるポートに対応する給電電力が、給電必要優先度が最高値であるポートに対応する必要電力以上であると判定されたとき(S305Yes)、給電端末決定部304は、給電必要優先度が最低値であるポートを給電元ポートに決定するとともに、給電必要優先度が最高値であるポートを給電先ポートに決定し、さらに給電スイッチング情報格納部305は、給電元ポートと給電先ポートとを対にして、給電スイッチング情報122に登録する(S307)。このとき、給電元ポートに接続された端末が給電元端末であり、給電先ポートに接続された端末が給電先端末である。
【0049】
そして、給電スイッチング情報格納部305によって給電スイッチング情報格納部305に登録されたとき、給電スイッチング情報格納部305は、ポート別優先度情報121から給電元ポートと給電先ポートに対する優先度情報を削除する(S308)。そして、端末数判定部301によって、ポート別優先度情報121に保持されているポートの数が2個未満になるまで、給電関係決定の処理は継続される。
【0050】
一方、給電可能判定部303によって給電必要優先度が最低値であるポートに対応する給電電力が、給電必要優先度が最高値であるポートに対応する必要電力未満であると判定されたとき(S305No)、給電スイッチング情報格納部305は、給電元候補の電力量が不足しているため、ポート別優先度情報121から給電必要優先度が最低値であるポートに対する優先度情報を削除する(S306)。そして、端末数判定部301によって、ポート別優先度情報121に保持されているポートの数が2個未満になるまで、給電関係決定の処理は継続される。
【0051】
次に、図7は、実施例1にかかる端末の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、端末200は、給電・通信両用ポート210と、給電・充電切替部220と、バッテリA230と、バッテリB240と、CPU250と、HDD260と、メモリ270と、入出力装置280と、を備える。
【0052】
給電・通信両用ポート210は、給電対応ハブ100が給電および通信を行うことができるポートである。
【0053】
給電・充電切替部220は、給電依頼受信部251から給電依頼を取得して、バッテリを充電する充電モードからバッテリの電力を供給する給電モードに切り替える。また、給電・充電切替部220は、給電開始受信部257から給電開始通知を取得して、バッテリの電力を供給する給電モードからバッテリを充電する充電モードに切り替える。例えば給電・充電切替部220は、充電モードまたは給電モードに切り替えられるスイッチを有し、給電依頼または給電開始通知を取得したとき、スイッチを切り替える。
【0054】
バッテリA230およびバッテリB240は、端末200に内蔵された電源であり、端末200は、どちらか一方のバッテリを用いて他の端末に対して給電する。これにより、端末200が、例えばバッテリB240を用いて他の端末に対して給電していても、端末200の利用者は、バッテリA230を用いて別の作業をすることができる。
【0055】
CPU250は、メモリ270から処理部を読み出して実行する中央処理装置であり、その処理部として、給電依頼受信部251と、優先度送信依頼受信部252と、優先度計算部253と、バッテリ残量計測部254と、給電電力計算部255と、優先度送信部256と、を備える。
【0056】
給電依頼受信部251は、給電対応ハブ100によって送信された給電依頼を給電・通信両用ポート210から取得して、給電・充電切替部220に出力する。
【0057】
優先度送信依頼受信部252は、給電対応ハブ100によって送信された給電必要優先度の送信依頼を給電・通信両用ポート210から取得して、優先度計算部253に出力する。
【0058】
優先度計算部253は、優先度送信依頼受信部252から給電必要優先度の送信依頼を取得すると、メモリ270に保持されている利用者・端末属性情報271、利用者予定情報272および端末利用履歴情報273と、バッテリ残量計測部254によって出力されるバッテリB240のバッテリの残量と、からバッテリB240の給電必要優先度を計算する。具体的には、優先度計算部253は、バッテリB240の給電必要優先度を下記の式により計算する。なお、利用者属性値、端末属性値、バッテリ消費度、平均バッテリ消費度およびスケジュール要因度の説明については、後述する。
【0059】
給電必要優先度=利用者属性値*端末属性値*バッテリ消費度*平均バッテリ消費度+スケジュール要因度
【0060】
優先度計算部253は、バッテリ残量計測部254によって出力されるバッテリB240のバッテリの残量から、現在までのバッテリの消費量を算出し、算出されたバッテリの消費量からバッテリがフルに充電されているときを10としたときの数値に変換したバッテリ消費度を算出する。
【0061】
ここで、利用者属性値、端末属性値、平均バッテリ消費度およびスケジュール要因度の説明の便宜上、メモリ270について説明する。メモリ270は、CPU250によって実行される処理の実行途中結果を含めた実行結果等を記憶し、利用者・端末属性情報271と利用者予定情報272と端末利用履歴情報273とを記憶する。利用者・端末属性情報271、利用者予定情報272および端末利用履歴情報273は、例えば端末200が立ち上げられたとき、HDD260からロードされる。
【0062】
利用者・端末属性情報271は、端末200の利用者の労働体系を示す利用者属性および端末属性を保持する。利用者属性には、例えば利用者が営業であるかまたは内勤であるかが保持される。また、端末属性には、例えば端末200の携帯の可否が保持される。
【0063】
利用者予定情報272は、端末200の利用者のスケジュールを保持する。利用者予定情報272には、例えば端末200の利用者の出張の予定日または会議の予定日が保持される。
【0064】
端末利用履歴情報273は、端末200の利用者が1日に使用したバッテリの消費量の履歴を保持する。
【0065】
優先度計算部253に戻って、優先度計算部253は、メモリ270に保持されている利用者・端末属性情報271から、端末200の利用者の利用者属性および端末200の端末属性を参照する。このとき、優先度計算部253は、利用者属性が営業であるとき、利用者属性を数値化した利用者属性値を、例えば‘1’に設定し、利用者属性が内勤であるとき、利用者属性値を例えば‘0.5’に設定する。また、優先度計算部253は、端末属性が携帯可能であるとき、端末属性を数値化した端末属性値を例えば‘1’に設定し、端末属性が携帯不可能であるとき、端末属性値を例えば‘0.2’に設定する。これにより、利用者が営業である携帯可能な端末200は、外出中バッテリの充電がしにくいため、充電の必要性が高いこととなり、利用者が内勤の端末200よりも給電必要優先度を高くすることができる。
【0066】
優先度計算部253は、メモリ270に保持されている利用者予定情報272から、給電必要優先度の送信依頼を取得した日における端末200の利用者のスケジュールを参照する。このとき、優先度計算部253は、給電必要優先度の送信依頼を取得した日のスケジュールが出張予定であるとき、スケジュールを数値化したスケジュール要因値を例えば‘10’に設定し、会議予定であるとき、スケジュール要因値を例えば‘5’に設定する。これにより、出張予定または会議予定のある利用者の端末200は、出張移動中または会議中に端末200のバッテリの充電ができないため、充電の必要性が高いこととなり、出張予定または会議予定がない利用者の端末よりも給電必要優先度を高くすることができる。
【0067】
優先度計算部253は、メモリ270に保持されている端末利用履歴情報273から、端末200の利用者が1日に使用するバッテリの消費量の履歴を参照して、1日に使用するバッテリの平均消費量を算出し、平均バッテリ消費度を算出する。具体的には、優先度計算部253は、1日に使用するバッテリの平均消費量を、バッテリがフルに充電されているときを1としたときの数値に変換した平均バッテリ消費度を算出する。これにより、1日に使用するバッテリの消費量が多い端末200は、消費量の少ない端末200よりも早くバッテリが切れるため、充電の必要性が高いこととなり、バッテリの消費量の少ない端末200よりも給電必要優先度を高くすることができる。
【0068】
バッテリ残量計測部254は、バッテリB240からバッテリの残量を計測し、優先度計算部253および給電電力計算部255に出力する。
【0069】
給電電力計算部255は、バッテリ残量計測部254から出力されたバッテリの残量と現在の動作状態とから、給電可能な電力量を計算する。そして、給電電力計算部255は、計算された給電可能な電力量を優先度送信部256に出力する。
【0070】
優先度送信部256は、優先度計算部253によって計算された給電必要優先度と、給電電力計算部255によって出力された給電可能な電力量と、端末200が充電するときに必要な電力量とを給電対応ハブ100に送信するために、給電・通信両用ポート210に出力する。
【0071】
給電開始受信部257は、給電対応ハブ100によって送信された給電開始通知を給電・通信両用ポート210から取得して、給電・充電切替部220に出力する。
【0072】
HDD260は、CPU250によって実行される処理と、利用者・端末属性情報271、利用者予定情報272および端末利用履歴情報273と、を格納するディスク装置である。
【0073】
入出力装置280は、例えばマウスやキーボードなどの入力装置および表示装置を接続するための装置である。
【0074】
次に、実施例1にかかる給電システムの処理概要を、図8および図9を参照しながら説明する。図8は、実施例1にかかる給電システムの処理概要を示すシーケンス図である。なお、給電システムには、給電必要優先度が低い端末Aと給電必要優先度が高い端末Bとが給電対応ハブに接続されているものとする。
【0075】
まず、給電対応ハブ100の優先度送信依頼部111は、端末Aおよび端末Bに対して、給電必要優先度および給電可能な電力量を送信するように依頼する(S101、S102)。
【0076】
すると、端末Aは、給電対応ハブ100からの依頼を優先度送信依頼受信部252によって受信して、優先度計算部253によって給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S103)。一方、端末Bは、給電対応ハブ100からの依頼を優先度送信依頼受信部252によって受信して、優先度計算部253によって給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S104)。
【0077】
そして、端末Aは、計算された給電必要優先度および給電可能な電力量を、優先度送信部256によって送信する。このとき、端末Aは、充電に必要な電力量を送信する(S105)。一方、端末Bは、計算された給電必要優先度および給電可能な電力量を、優先度送信部256によって送信する。このとき、端末Bは、充電に必要な電力量を送信する(S106)。
【0078】
すると、給電対応ハブは、給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量を端末Aと端末Bとからそれぞれ優先度受信部112によって受信して、給電関係決定部114によって給電関係を決定する(S107)。このとき、給電関係決定部114は、端末Aと端末Bとからそれぞれ受信された給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量から給電元を端末A、給電先を端末Bに決定する。
【0079】
そして、給電対応ハブは、給電元の端末Aに対して、給電依頼部115によって給電依頼を送信する(S108)。また、給電対応ハブは、給電先の端末Bに対して、給電開始通知部116によって給電の開始を通知する(S109)。
【0080】
すると、端末Aは、給電・充電切替部220によって充電モードから給電モードに切り替えて(S110)、バッテリB240から給電対応ハブに対して給電を行う(S111)。給電対応ハブは、電力スイッチング部150によって端末Aから端末Bに接続させ(S112)、端末Aから供給された電力を端末Bに対して給電する(S113)。その結果、端末Bのバッテリは充電されることとなる。
【0081】
次に、図9は、端末Aがバッテリの低下により給電を終了し且つ端末Cが新たに給電対応ハブに接続する場合の給電システムの処理概要を示すシーケンス図である。
【0082】
まず、給電を行っていた端末Aがバッテリの低下により給電を終了すると、給電対応ハブは、端末Aの給電終了を電力スイッチング部150によって検知する(S201)。
【0083】
次に、端末Cが給電対応ハブに新たに接続すると、給電対応ハブは、端末Cの接続をネットワークスイッチング部130によって検知する(S202)。
【0084】
そして、給電対応ハブ100の優先度送信依頼部111は、端末A、端末Bおよび端末Cに対して、給電必要優先度および給電可能な電力量を送信するように依頼する(S203〜S205)。
【0085】
すると、端末Aは、給電対応ハブ100からの依頼を優先度送信依頼受信部252によって受信して、優先度計算部253によって給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S206)。一方、端末Bおよび端末Cも、端末Aと同様の処理を行い、それぞれ給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S207、S208)。
【0086】
そして、端末Aは、計算された給電必要優先度および給電可能な電力量を、優先度送信部256によって送信する。このとき、端末Aは、充電に必要な電力量を送信する(S209)。一方、端末Bおよび端末Cも、端末Aと同様の処理を行う(S210、S211)。
【0087】
すると、給電対応ハブは、給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量を端末Aと端末Bと端末Cとからそれぞれ優先度受信部112によって受信して、給電関係決定部114によって給電関係を決定する(S212)。このとき、給電関係決定部114は、端末Aと端末Bと端末Cとからそれぞれ受信された給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量から給電元を端末C、給電先を端末Bに決定する。
【0088】
そして、給電対応ハブは、給電元の端末Cに対して、給電依頼部115によって給電依頼を送信する(S213)。また、給電対応ハブは、給電先の端末Bに対して、給電開始通知部116によって給電の開始を通知する(S214)。
【0089】
すると、端末Cは、給電・充電切替部220によって充電モードから給電モードに切り替えて(S215)、バッテリB240から給電対応ハブに対して給電を行う(S216)。給電対応ハブは、電力スイッチング部150によって端末Cから端末Bに接続させ(S217)、端末Cから供給された電力を端末Bに対して給電する(S218)。
【0090】
以上のように本実施例1によれば、給電対応ハブ100は、給電の必要性の度合いを示す給電必要優先度を複数の端末200−1〜4ごとに取得し、取得された給電必要優先度が異なる2つの端末200−1〜4を選択し、選択された端末200−1〜4のうち給電必要優先度の低い端末200−1〜4を給電元に決定し、給電必要優先度の高い端末200−1〜4を給電先に決定し、決定された給電元と給電先とを接続し、決定された給電元に給電を依頼する。
【0091】
このようにして、給電対応ハブ100は、複数の端末200−1〜4の給電必要優先度のうち給電必要優先度の低い端末200−1〜4を給電元に決定し給電必要優先度の高い端末200−1〜4を給電先に決定することによって、端末200−1〜4間で電力の融通をすることができるため、端末200−1〜4の昼間の充電に電力料金の高いAC電源を使用しなくてよいこととなり、電力料金の節約をすることができるとともに、電力需要の負荷を平準化することができる。
【実施例2】
【0092】
次に、実施例2にかかる給電システムの全体構成について図10を参照しながら説明する。図10は、実施例2にかかる給電システムの全体構成の一例を示す図である。同図に示すように、実施例2にかかる給電システムでは、実施例1にかかる給電システム(図1)の給電対応ハブ100の代わりに給電ハブ400を備え、給電ハブ400は、端末200−1〜3と電源ケーブル40によって接続され、ネットワークハブ500とイーサネットケーブル10で接続されている。そして、ネットワークハブ500が給電ハブ400と端末200−1〜3とをイーサネットケーブル10によって接続している。なお、イーサネットケーブル10と端末200−1〜3の機能は、実施例1と同様であるため、その説明を省略する。
【0093】
この給電ハブ400は、給電専用のハブであって、接続されている複数の端末200−1〜3間の給電を中継する。すなわち、給電ハブ400は、接続されている複数の端末200−1〜3ごとに給電の必要性の度合いを示す優先度を取得し、優先度の異なる端末のうち優先度の低い端末から優先度の高い端末への給電を仲介する。ここで、端末の給電の必要性の度合いを示す優先度とは、実施例1にかかる優先度と同様であり、「給電必要優先度」である。なお、本実施例でも、給電ハブ400は、あらかじめ定められた電力料金の安い夜間の時間帯に、AC電源から端末200−1〜3に対して給電を行い、電力料金の高い昼間の時間帯には原則としてAC電源から給電を行わないものとする。
【0094】
ネットワークハブ500は、給電ハブ400と端末200−1〜3とのデータのやりとりを行う中継機器である。すなわち、ネットワークハブ500は、給電ハブ400と端末200−1〜3との間の通信を仲介する。
【0095】
電源ケーブル40は、給電ハブ400と端末200−1〜3との間で電力の供給を行うためのケーブルである。
【0096】
次に、図11は、実施例2にかかる給電ハブの構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、実施例2にかかる給電ハブ400は、実施例1にかかる給電対応ハブ(図2)のネットワークスイッチング部130、電力スイッチング部150および給電・通信両用ポート160−1〜4から通信部410、電力スイッチング部420、通信ポート430および給電ポート440−1〜3に変更されている。図11の通信部410、電力スイッチング部420、通信ポート430および給電ポート440−1〜3以外の機能は、図2と同様であるため、その説明を簡略する。
【0097】
優先度送信依頼部111は、通信部410からネットワークハブ500に新たに端末が接続されたことを通知されたとき、通知に含まれた接続された端末の端末情報をポート別優先度情報121としてメモリ120に保持する。優先度送信依頼部111は、給電ポート440−1〜3に接続されている端末200−1〜3に対して、給電必要優先度を送信するように依頼するため、送信依頼を通信部410に対して出力する。
【0098】
給電依頼部115は、給電関係決定部114によって決定された給電元の端末に給電依頼を行うために、給電依頼を通信部410に対して出力する。
【0099】
給電開始通知部116は、給電依頼部114が給電依頼を出力した後、電力スイッチング部420に対して給電を開始するように命令する。このとき、給電開始通知部116は、給電関係決定部114によって決定された給電先の端末に給電開始の通知を行うために、給電開始通知を通信部410に対して出力する。
【0100】
通信部410は、通信ポート430に接続されたネットワークハブ500を介して端末200−1〜3と通信を行う。また、通信部410は、端末200−1〜3から送信された情報を通信ポート430から取得して優先度受信部112に対して出力する。さらに、通信部410は、優先度送信依頼部111、給電依頼部115および給電開始通知部116によって出力される優先度送信依頼、給電依頼および給電開始通知を、ネットワークハブ500を介して端末200−1〜3に対して送信する。
【0101】
電力スイッチング部420は、給電ポート440−1〜3に接続された端末200−1〜3間の給電を仲介する。具体的には、電力スイッチング部420は、給電開始通知部116から給電開始命令を取得すると、給電スイッチング情報122から給電元が接続される給電ポートおよび給電先が接続される給電ポートを参照して、給電元から給電先に電力が供給されるように接続する。
【0102】
通信ポート430は、給電ハブ400がネットワークハブ500と通信を行うことができるポートである。
【0103】
給電ポート440−1〜3は、給電ハブ400が給電を行うことができるポートである。
【0104】
次に、図12は、実施例2にかかる端末の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、実施例2にかかる端末200は、実施例1にかかる端末(図7)の給電・通信両用ポート210から給電ポート510および通信ポート520に変更されている。図12の給電ポート510および通信ポート520以外の機能は、図7と同様であるため、その説明を簡略する。
【0105】
給電ポート510は、給電ハブ400に対して電力を供給し、給電ハブ400から電力を受電することができるポートである。
【0106】
給電・充電切替部220は、給電依頼受信部251から給電依頼を取得して、バッテリを充電する充電モードからバッテリの電力を供給する給電モードに切り替える。また、給電・充電切替部220は、給電開始受信部257から給電開始通知を取得して、バッテリの電力を供給する給電モードからバッテリを充電する充電モードに切り替える。
【0107】
給電依頼受信部251は、ネットワークハブ500によって送信された給電依頼を通信ポート520から取得して、給電・充電切替部220に出力する。
【0108】
優先度送信依頼受信部252は、ネットワークハブ500によって送信された給電必要優先度の送信依頼を通信ポート520から取得して、優先度計算部253に出力する。
【0109】
優先度送信部256は、優先度計算部253によって計算された給電必要優先度と給電電力計算部255によって出力された給電可能な電力量と端末200が充電するときに必要な電力量を給電ハブ400に送信するために、通信ポート520に出力する。
【0110】
給電開始受信部257は、ネットワークハブ500によって送信された給電開始通知を通信ポート520から取得して、給電・充電切替部220に出力する。
【0111】
次に、実施例2にかかる給電システムの処理概要を、図13および図14を参照しながら説明する。図13は、実施例2にかかる給電システムの処理概要を示すシーケンス図である。なお、給電システムには、給電必要優先度が低い端末Aと給電必要優先度が高い端末Bとが給電ハブおよびネットワークハブに接続されているものとする。
【0112】
まず、給電ハブ400の優先度送信依頼部111は、端末Aおよび端末Bに給電必要優先度および給電可能な電力量を送信するようにネットワークハブ500に依頼する(S401)。すると、ネットワークハブ500は、給電ハブ400からの依頼を受けて、端末Aおよび端末Bに対して、給電必要優先度および給電可能な電力量を送信するように依頼する(S402、S403)。
【0113】
そして、端末Aは、優先度送信依頼受信部252によってネットワークハブ500からの依頼を受信して、優先度計算部253によって給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S404)。一方、端末Bは、優先度送信依頼受信部252によってネットワークハブ500からの依頼を受信して、優先度計算部253によって給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S405)。
【0114】
そして、端末Aの優先度送信部256は、計算された給電必要優先度および給電可能な電力量を給電ハブ400に送信するように、ネットワークハブ500に依頼する。このとき、端末Aは、充電に必要な電力量をともに送信する(S406)。すると、ネットワークハブ500は、端末Aの依頼を受けて、給電ハブ400に対して、給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量を送信する(S407)。
【0115】
一方、端末Bの優先度送信部256は、計算された給電必要優先度および給電可能な電力量を給電ハブ400に送信するように、ネットワークハブ500に依頼する。このとき、端末Bは、充電に必要な電力量をともに送信する(S408)。すると、ネットワークハブ500は、端末Bの依頼を受けて、給電ハブ400に対して、給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量を送信する(S409)。
【0116】
すると、給電ハブ400は、優先度受信部112によって給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量を端末Aと端末Bとから受信して、給電関係決定部114によって給電関係を決定する(S410)。このとき、給電関係決定部114は、端末Aと端末Bとからそれぞれ受信された給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量から給電元を端末A、給電先を端末Bに決定する。
【0117】
そして、給電ハブ400の給電依頼部115は、給電元の端末Aに給電依頼を送信するようにネットワークハブ500に依頼する(S411)。すると、ネットワークハブ500は、給電ハブ400の依頼を受けて、端末Aに対して、給電依頼を送信する(S412)。
【0118】
一方、給電ハブ400の給電開始通知部116は、給電先の端末Bに給電開始通知を送信するようにネットワークハブ500に依頼する(S413)。すると、ネットワークハブ500は、給電ハブ400の依頼を受けて、端末Bに対して、給電開始通知を送信する(S414)。
【0119】
すると、端末Aは、給電・充電切替部220によって充電モードから給電モードに切り替えて(S415)、バッテリB240から給電ハブ400に対して給電を行う(S416)。給電ハブ400は、電力スイッチング部420によって端末Aから端末Bに接続させ(S417)、端末Aから供給された電力を端末Bに対して給電する(S418)。その結果、端末Bのバッテリは充電されることとなる。
【0120】
次に、図14は、端末Aがバッテリの低下により給電を終了し且つ端末Cが新たに給電ハブに接続する場合の給電システムの処理概要を示すシーケンス図である。
【0121】
まず、給電をしていた端末Aがバッテリの低下により給電を終了すると、給電ハブ400は、電力スイッチング部420によって端末Aの給電終了を検知する(S501)。
【0122】
次に、端末Cが給電ハブ400に新たに接続すると、給電ハブ400は、通信部410によって検知する(S502)。
【0123】
そして、給電ハブ400の優先度送信依頼部111は、端末A、端末Bおよび端末Cに給電必要優先度および給電可能な電力量を送信するようにネットワークハブ500に依頼する(S503)。すると、ネットワークハブ500は、給電ハブ400からの依頼を受けて、端末A、端末Bおよび端末Cに対して、給電必要優先度および給電可能な電力量を送信するように依頼する(S504、S505、S506)。
【0124】
そして、端末Aは、優先度送信依頼受信部252によってネットワークハブ500からの依頼を受信して、優先度計算部253によって給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S507)。一方、端末Bおよび端末Cも、端末Aと同様の処理を行い、それぞれ給電必要優先度および給電可能な電力量を計算する(S508、S509)。
【0125】
そして、端末Aの優先度送信部256は、計算された給電必要優先度および給電可能な電力量を給電ハブ400に送信するように、ネットワークハブ500に依頼する。このとき、端末Aは、充電に必要な電力量をともに送信する(S510)。すると、ネットワークハブ500は、端末Aの依頼を受けて、給電ハブ400に対して、給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量を送信する(S511)。一方、端末Bおよび端末Cも、端末Aと同様の処理を行う(S512〜S515)。
【0126】
すると、給電ハブ400は、優先度受信部112によって給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量を端末Aと端末Bと端末Cとから受信して、給電関係決定部114によって給電関係を決定する(S516)。このとき、給電関係決定部114は、端末Aと端末Bと端末Cとからそれぞれ受信された給電必要優先度、給電可能な電力量および充電に必要な電力量から給電元を端末C、給電先を端末Bに決定する。
【0127】
そして、給電ハブ400の給電依頼部115は、給電元の端末Cに給電依頼を送信するようにネットワークハブ500に依頼する(S517)。すると、ネットワークハブ500は、給電ハブ400の依頼を受けて、端末Cに対して、給電依頼を送信する(S518)。
【0128】
一方、給電ハブ400の給電開始通知部116は、給電先の端末Bに給電開始通知を送信するようにネットワークハブ500に依頼する(S519)。すると、ネットワークハブ500は、給電ハブ400の依頼を受けて、端末Bに対して、給電開始通知を送信する(S520)。
【0129】
すると、端末Cは、給電・充電切替部220によって充電モードから給電モードに切り替えて(S521)、バッテリB240から給電ハブ400に対して給電を行う(S522)。給電ハブ400は、電力スイッチング部420によって端末Cから端末Bに接続させ(S523)、端末Cから供給された電力を端末Bに対して給電する(S524)。その結果、端末Bのバッテリは充電されることとなる。
【0130】
以上のように本実施例2によれば、給電ハブ400は、給電の必要性の度合いを示す給電必要優先度を複数の端末200−1〜3ごとに通信ポート430を介して取得し、取得された給電必要優先度が異なる2つの端末200−1〜3を選択し、選択された端末200−1〜3のうち給電必要優先度の低い端末200−1〜3を給電元に決定し、給電必要優先度の高い端末200−1〜3を給電先に決定し、決定された給電元と給電先とを接続し、決定された給電元に通信ポート430を介して給電を依頼する。
【0131】
このようにして、給電ハブ400は、複数の端末200−1〜3の優先度のうち優先度の低い端末200−1〜3を給電元に優先度の高い端末200−1〜3を給電先に決定することによって、端末200−1〜3間で電力の融通をすることができるため、端末200−1〜3の昼間の充電に電力料金の高いAC電源を使用しなくてよいこととなり、電力料金の節約をすることができるとともに、電力需要の負荷を平準化することができる。また、給電ハブ400は、複数の端末200−1〜3との通信を、給電を行うポートと異なる通信ポート430を介して行うため、PoE(Power over Ethernet)に対応していない端末200−1〜3であっても、端末200−1〜3間で電力の融通をすることができることとなり、電力料金の節約をすることができるとともに、電力需要の負荷を平準化することができる。
【0132】
なお、給電対応ハブ100または給電ハブ400にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)にて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されても良い。
【0133】
以上の実施例にかかる実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0134】
(付記1)給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を給電元に決定し、優先度の高い通信装置を給電先に決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された給電元と給電先とを接続する接続手段と、
前記決定手段によって決定された給電元に給電を依頼する依頼手段と、
を備えることを特徴とする給電仲介装置。
【0135】
(付記2)前記選択手段は、
前記決定手段によって給電元および給電先のいずれにも決定していない通信装置のうち、優先度の最低の通信装置と優先度の最高の通信装置とを選択することを特徴とする付記1に記載の給電仲介装置。
【0136】
(付記3)前記取得手段は、
通信装置の利用者の勤務体系によって重みを付けた前記優先度を複数の通信装置ごとに取得することを特徴とする付記1に記載の給電仲介装置。
【0137】
(付記4)前記取得手段は、
通信装置を外部へ持ち出し可能か否かによって重みを付けた前記優先度を複数の通信装置ごとに取得することを特徴とする付記1に記載の給電仲介装置。
【0138】
(付記5)前記取得手段は、
通信装置の現在のバッテリ消費量によって重みを付けた前記優先度を複数の通信装置ごとに取得することを特徴とする付記1に記載の給電仲介装置。
【0139】
(付記6)前記取得手段は、
通信装置の平均バッテリ消費量によって重みを付けた前記優先度を複数の通信装置ごとに取得することを特徴とする付記1に記載の給電仲介装置。
【0140】
(付記7)前記取得手段は、
通信装置の利用者のスケジュールによって重みを付けた前記優先度を複数の通信装置ごとに取得することを特徴とする付記1に記載の給電仲介装置。
【0141】
(付記8)給電仲介装置と充電可能な複数の通信装置とを有する給電システムであって、
前記給電仲介装置は、
給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を第一の通信装置に決定し、優先度の高い通信装置を第二の通信装置に決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された第一の通信装置と第二の通信装置とを接続する接続手段と、
前記決定手段によって決定された第一の通信装置に給電を依頼する依頼手段と、を備え、
前記第一の通信装置は、
前記依頼手段によって依頼された給電依頼を受信する依頼受信手段と、
前記依頼受信手段によって前記給電依頼を受信したとき、第二の通信装置に電力を供給する給電手段と、
を備えることを特徴とする給電システム。
【0142】
(付記9)前記第一の通信装置は、
前記給電手段によって第二の通信装置に電力の供給をしている間に、自己に電力を供給する自己給電手段をさらに備えることを特徴とする付記8に記載の給電システム。
【0143】
(付記10)給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を給電元に決定し、優先度の高い通信装置を給電先に決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された給電元と給電先とを接続する接続工程と、
前記決定工程によって決定された給電元に給電を依頼する依頼工程と、
を含むことを特徴とする給電仲介方法。
(付記11)給電仲介装置と充電可能な複数の通信装置とを有する給電システムにおける給電方法であって、
前記給電仲介装置は、
給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を第一の通信装置に決定し、優先度の高い通信装置を第二の通信装置に決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された第一の通信装置と第二の通信装置とを接続する接続工程と、
前記決定工程によって決定された第一の通信装置に給電を依頼する依頼工程と、を含み、
前記第一の通信装置は、
前記依頼工程によって依頼された給電依頼を受信する依頼受信工程と、
前記依頼受信工程によって前記給電依頼を受信したとき、第二の通信装置に電力を供給する給電工程と、
を含むことを特徴とする給電方法。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】実施例1にかかる給電システムの全体構成の一例を示す図である。
【図2】実施例1にかかる給電対応ハブの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】ポート別優先度情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】給電スイッチング情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図5】給電関係決定部の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】給電関係決定の処理概要を示すフローチャートである。
【図7】実施例1にかかる端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図8】実施例1にかかる給電システムの処理概要を示すシーケンス図である。
【図9】実施例1にかかる給電システムの処理概要(端末の給電終了且つ端末の新規参加)を示すシーケンス図である。
【図10】実施例2にかかる給電システムの全体構成の一例を示す図である。
【図11】実施例2にかかる給電ハブの構成を示す機能ブロック図である。
【図12】実施例2にかかる端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図13】実施例2にかかる給電システムの処理概要を示すシーケンス図である。
【図14】実施例2にかかる給電システムの処理概要(端末の給電終了且つ端末の新規参加)を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0145】
100 給電対応ハブ
110 CPU
111 優先度送信依頼部
112 優先度受信部
113 優先度格納部
114 給電関係決定部
115 給電依頼部
116 給電開始通知部
120 メモリ
121 ポート別優先度情報
122 給電スイッチング情報
130 ネットワークスイッチング部
140 AC電源
150 電力スイッチング部
160−1〜4 給電・通信両用ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を給電元に決定し、優先度の高い通信装置を給電先に決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された給電元と給電先とを接続する接続手段と、
前記決定手段によって決定された給電元に給電を依頼する依頼手段と、
を備えることを特徴とする給電仲介装置。
【請求項2】
前記選択手段は、
前記決定手段によって給電元および給電先のいずれにも決定していない通信装置のうち、優先度の最低の通信装置と優先度の最高の通信装置とを選択することを特徴とする請求項1に記載の給電仲介装置。
【請求項3】
給電仲介装置と充電可能な複数の通信装置とを有する給電システムであって、
前記給電仲介装置は、
給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を第一の通信装置に決定し、優先度の高い通信装置を第二の通信装置に決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された第一の通信装置と第二の通信装置とを接続する接続手段と、
前記決定手段によって決定された第一の通信装置に給電を依頼する依頼手段と、を備え、
前記第一の通信装置は、
前記依頼手段によって依頼された給電依頼を受信する依頼受信手段と、
前記依頼受信手段によって前記給電依頼を受信したとき、第二の通信装置に電力を供給する給電手段と、
を備えることを特徴とする給電システム。
【請求項4】
給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を給電元に決定し、優先度の高い通信装置を給電先に決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された給電元と給電先とを接続する接続工程と、
前記決定工程によって決定された給電元に給電を依頼する依頼工程と、
を含むことを特徴とする給電仲介方法。
【請求項5】
給電仲介装置と充電可能な複数の通信装置とを有する給電システムにおける給電方法であって、
前記給電仲介装置は、
給電の必要性の度合いを示す優先度を複数の通信装置ごとに取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された優先度が異なる2つの通信装置を選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された通信装置のうち優先度の低い通信装置を第一の通信装置に決定し、優先度の高い通信装置を第二の通信装置に決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された第一の通信装置と第二の通信装置とを接続する接続工程と、
前記決定工程によって決定された第一の通信装置に給電を依頼する依頼工程と、を含み、
前記第一の通信装置は、
前記依頼工程によって依頼された給電依頼を受信する依頼受信工程と、
前記依頼受信工程によって前記給電依頼を受信したとき、第二の通信装置に電力を供給する給電工程と、
を含むことを特徴とする給電方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−277014(P2009−277014A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127722(P2008−127722)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】