説明

線条体の位置検出装置及び線条体の位置検出方法

【解決手段】 本発明の線条体の位置検出は、線条体1の高さ方向の動きを線条体感知手段2により感知し、この動きをスライドベアリング4に伝え、チェーン10を掛け渡したスプロケットに回転方向の動きとして変換し、この回転方向の動きを光ファイバ13を掛け渡したターンプーリに伝えることにより、光ファイバ13に張力変化を与え、この光ファイバ13に書き込まれたファイバグレーティング14からの光信号の反射波長を検知することにより行う。検知した光信号を巻き取り機や引き取り機の速度にフィードバックして線条体の位置を一定に保つようにしてもよい。
【効果】 本発明によれば、線条体の位置検出に光ファイバを用いているために電気的ノイズの影響を受けず、また遠隔監視にも適し、かつ経年故障も少ない線条体の位置検出装置及び線条体の位置検出方法を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力ケーブルや光ファイバケーブルなどに代表される線条体の走行中の高さ方向の位置を検出する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電力ケーブルや光ファイバケーブルなどに代表される線条体をドラムやボビンのような巻き取り機に巻き取ったりあるいは巻き取りのために引き取り機で引き取ったりすることが行われる。この時線条体は巻き取り機の回転速度や引き取り機の引き取り速度に応じて走行するが、ある箇所に注目すれば高さ方向が上下に動きながら走行することになる。
【0003】
線条体を巻き取る際には一定の張力で整列巻きされることが好ましく、走行中にあまり上下動が激しいと整列巻きされることが困難になり、線条体の中でも特に光ファイバケーブルなどは特性にも悪い影響を及ぼす場合がある。従って、線条体ができるだけ整列巻きされるように走行中に張力を一定にし、その位置を検出して、走行状態がある範囲から逸脱しないようにすることは品質管理上重要なことである。
【0004】
図2は、線条体を引き取る場合の高さ方向の位置を検出する状況を表した図である。図2において、線条体101はドラム架台102の上に載置された矢印方向に回転するドラム103から繰り出され、引き取り機104により矢印方向に引き取られている。このドラム103と引き取り機104との間に位置検出装置105が配置されており、線条体101の走行中の高さ方向の位置を常時検出するようになっている。そして、この位置検出装置105からの信号を波線で示したように引き取り機104の引き取り機架台106上の駆動モータ107にフィードバックすることにより、引き取り機104の引き取り速度を制御して走行中の線条体が常に同じ位置になるよう調整している。
【0005】
一般的に線条体の走行中に張力を一定にする方法としてはアキュムレータ(貯線装置)を用いることがよく行われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。ところで、上記のようにしてある一定の張力で線条体を巻き取ったり引き取ったりする場合においても、線条体は常に上下に動きながら走行する。そのために図2のように線条体の高さ方向の位置を監視し、適正な位置になるように管理するために従来から例えば、機械的手段によるパルスジェネレータやシンクロジェネレータを用いた位置検出装置が提案されている。なお、図2においてはアキュムレータの図示を省略しているが、アキュムレータを適宜好適な箇所に配置するようにしてももちろん差し支えない。
【0006】
しかし、上記のような機械的手段による位置検出装置は装置が大がかりなものになり、また経年故障が発生する虞があるため好ましくない。そこで、線条体の通過位置を中心に発光素子と受光素子を対向配列して非接触式に高さ方向の位置を検出する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−181016号公報
【特許文献2】特開2001−291442号公報
【特許文献3】特開平8−159720号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
【0008】
即ち、従来の位置検出手段では、機械的手段を用いているために装置が大がかりなものとなり、可動部の経年劣化を避けることが実質的に困難であるという問題があり、また上記したようにパルスジェネレータやシンクロジェネレータのように電気部品を用いているために電気的ノイズの影響を受けやすいという問題があった。また、特許文献3のような非接触式の位置検出方法においても多数の電気配線をしなければならず、やはり電気的ノイズの影響を受けやすいという問題があった。
【0009】
さらに、上記従来の方法では、微弱な電気信号を検知して位置を検出するために、電気的ノイズの影響の他に遠隔からの監視には向いていないという問題もあった。
【0010】
本発明は以上の点に着目してなされたもので、電気部品を極力用いることなく、かつ電気的ノイズの影響を受けず、さらに遠隔監視にも適した線条体の位置検出装置及び方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
【0012】
〈構成1〉
線条体が巻き取り若しくは引き取りのために走行する際の、前記線条体の高さ方向の位置を検出するための装置であって、
前記線条体の走行中に前記線条体に接触して前記線条体の上下動を感知する線条体感知手段と、
前記線条体感知手段に接続軸を介して接続されているスライドベアリングと、
前記スライドベアリングが収納され、内部で前記スライドベアリングが上下方向に摺動可能なスライドベアリングガイド枠と、
前記スライドベアリングに接続軸を介して接続されているスライドベアリング用スプロケットと、
前記スライドベアリングガイド枠の上部及び下部にそれぞれ固定され、前記スライドベアリング用スプロケットとともにチェーンが掛け渡されている上部スプロケット及び下部スプロケットと、
前記上部スプロケット及び下部スプロケットにそれぞれ接続軸を介して接続されている一つ若しくは複数の回転輪を有する上部ターンプーリ及び下部ターンプーリとからなり、
前記上部ターンプーリ及び下部ターンプーリには長手方向の一部にファイバグレーティングが書き込まれた光ファイバが掛け渡されていることを特徴とする線条体の位置検出装置。
【0013】
このような構成にすると、電気配線が少なくて済み、光ファイバを用いているために電気的ノイズの影響を受けず、装置も大型化する必要がなく、しかもファイバグレーティングからの反射光信号は微小な変化を検知できるのでわずかの位置変化でも検出することができる。
【0014】
〈構成2〉
前記光ファイバは、一方の端末に入力側コネクタが、他方の端末に出力側コネクタが取り付けられており、前記入力側コネクタには光源からの光信号を入力する入力用光ファイバが接続されていることを特徴とする構成1記載の線条体の位置検出装置。
【0015】
本構成では、光ファイバの端末にコネクタが取り付けられているので光信号の入力や反射光信号の検知が確実に行われるとともに、光ファイバは伝送特性が優れているので遠隔からの監視にも優れている。
【0016】
〈構成3〉
前記光ファイバからの光信号により前記線条体の走行状態を制御する線条体走行制御手段が付属していることを特徴とする構成1または構成2記載の線条体の位置検出装置。
【0017】
本構成のようにすると、線条体の位置の変化を巻き取り速度や引き取り速度にフィードバックできるので常に安定した位置を保つことができる。
【0018】
〈構成4〉
線条体が巻き取り若しくは引き取りのために走行する際の、前記線条体の高さ方向の位置を検出する方法であって、
前記線条体の走行に伴う上下動を前記線条体に接触させた線条体感知手段により感知し、この線条体感知手段により感知した高さ方向の位置の変化を前記線条体感知手段に接続されたスライドベアリングを介してスライドベアリング用スプロケットに伝達し、
前記スライドベアリング用スプロケットの高さ方向の動きをこのスライドベアリング用スプロケットとともにチェーンが掛け渡された上部スプロケット及び下部スプロケットに回転方向の動きとして変換し、
これら上部スプロケット及び下部スプロケットの回転方向の動きを長手方向の一部にファイバグレーティングが書き込まれ、光信号が入力された光ファイバが掛け渡された上部ターンプーリ及び下部ターンプーリに伝達する際に、
前記線条体感知手段の動きに伴って変化する前記光ファイバにかかる張力に応じて前記光ファイバに入力された光信号が前記ファイバグレーティングから反射してくる状況を検知することで前記線条体の位置を検出することを特徴とする線条体の位置検出方法。
【0019】
本構成では、電気的ノイズの影響を受けないために、線条体の、わずかの位置の変化も確実に検出することが可能で、かつ装置の小型化も実現できる。
【0020】
〈構成5〉
前記光ファイバにかかる張力により変化する前記ファイバグレーティングからの反射光信号に応じて前記線条体の走行状態を制御することを特徴とする構成4記載の線条体の位置検出方法。
【0021】
本構成のようにすると、線条体の位置の変化を巻き取り速度や引き取り速度にフィードバックできるので常に安定した位置を保つことができ、従って従来以上に整列巻きが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について具体例を用いて説明する。
【0023】
図1は本発明の線条体の、位置検出装置の一実施形態を表した図である。図1において本発明の線条体の位置検出装置は、線条体1に接触して用いられる線条体感知手段2、この線条体感知手段2と接続軸3を介して接続されているスライドベアリング4及びスライドベアリング4にやはり接続軸3を介して接続されているクランプ5とからなっており、スライドベアリング4はスライドベアリングガイド枠6内に収納され、このスライドベアリングガイド枠6内で矢印のように上下方向に摺動できるようになっている。
【0024】
スライドベアリングガイド枠6には上部スプロケット7及び下部スプロケット8が接続軸9を介して接続されており、これらの上部スプロケット7、下部スプロケット8及び上記のクランプ5にはチェーン10が掛け渡されている。
【0025】
そして、上部スプロケット7及び下部スプロケット8は接続軸9を介してそれぞれ回転輪を有する上部ターンプーリ11及び下部ターンプーリ12に接続されている。これらの上部ターンプーリ11及び下部ターンプーリ12は一つの回転輪から構成されてもよいし、複数の回転輪から構成されていてもよい。
【0026】
そして、これらの上部ターンプーリ11及び下部ターンプーリ12には光ファイバ13が掛け渡されており、この光ファイバ13には長手方向の一部にファイバグレーティング14が書き込まれている。
【0027】
上記の各ターンプーリに掛け渡された光ファイバ13の一方の端末には光信号の入力側コネクタ15が取り付けられており、この入力側コネクタ15に入力用光ファイバ16を通して光源17からの光信号を入力するようになっている。さらに光ファイバ13のもう一方の端末には出力側コネクタ18が取り付けられており、この出力側コネクタ18の光ファイバ13の端面は開放端となっている。
【0028】
ここで、ファイバグレーティング14は光信号を反射する機能を有するものであり、光源17から入力用光ファイバ16に入射した光信号は入力側コネクタ15を通って光ファイバ13に入射するが、途中のファイバグレーティング14の部分で一部の光信号が反射して入力側コネクタ15に戻ってくる。この戻り光は例えば光カプラ19により分波されて光信号検知器20により検知されるようになっている。なお、光ファイバ13内でファイバグレーティング14により反射されずに通過した光信号は出力側コネクタ18の開放端から外部に放射してゆく。そして、上記の各部品は架台21上に載置されている。
【0029】
また、光信号検知器20により検知された光信号を線条体走行制御手段22に入力し、巻き取り機の速度や引き取り機の速度にフィードバックして線条体の走行状態を制御し、線条体1の高さ方向の位置を常に一定に保つようにしてもよい。
【0030】
[具体的な構成]
図3は、装置各部の構成が理解しやすいように、その一部を斜視図で現したものである。
図3から図5を用いて、本発明の装置のさらに具体的な構成を説明する。図に示すように、上部スプロケット7と上部ターンプーリ11とが一体に回転するように同軸連結されている。また、下部スプロケット8と下部ターンプーリ12とが一体に回転するように同軸連結されている。上部スプロケット7と下部スプロケット8には、チェーン10より回転力が与えられる。光ファイバ13は、出力側コネクタ18に一端を接続し、上部ターンプーリ11で折り返し、下部ターンプーリ12で再び折り返して、上部ターンプーリ11に導かれる。さらに、上部ターンプーリ11を折り返した部分にファイバグレーティング14が配置されている。その後、光ファイバ13は、下部ターンプーリ12で折り返して、後で説明する光源17や光信号検知器20に接続される。
【0031】
図4は、線条体感知手段とチェーン10との関係を示す斜視図である。
図に示すように、線条体感知手段2は、線条体1の上で、軸30に対して自由に回転するよう支持されている。線条体1が、矢印A方向に上下動すると、線条体感知手段2も同様に上下動する。線条体感知手段2とスライドベアリング4とクランプ5とは、回転すること無く一体に矢印方向に上下動する。クランプ5は、チェーン10の一箇所に固定されている。従って、線条体感知手段2が矢印A方向に上下動すると、チェーン10に上方向、あるいは下方向のテンションが加わる。この力は、図3に示した上部スプロケット7や下部スプロケット8に回転力を与える。その回転力は、上部ターンプーリ11や下部ターンプーリ12を通じて光ファイバ13に伝達される。
【0032】
図5は、線条体感知手段2の上下動、すなわち、矢印A方向の移動によって光ファイバ13にテンションが加わった場合の動作を示す説明図である。
図の(a)に示すように、線条体1が矢印A方向に上下動した時、線条体感知手段2と一体に動くクランプ5がチェーン10に上方向、あるいは下方向にテンションを与える。これにより光ファイバ13にテンションが加わる。このテンションがファイバグレーティング14に伝達される。
【0033】
図の(b)は、光ファイバ13と上部ターンプーリ11や下部ターンプーリ12の関係を分解して示したものである。クランプ5がチェーン10に上方向、あるいは下方向にテンションを与えると、上部ターンプーリ11や下部ターンプーリ12を通じて、光ファイバ13に図の矢印A方向のテンションが加わる。このテンション変化により、ファイバグレーティング14の反射波長が変化する。光源17から光ファイバ13に送り込まれた光信号は、ファイバグレーティング14で反射して光ファイバ13中を戻る。その信号が、光信号検知器20で検出される。
【0034】
[動作]
次に上記したような線条体の位置検出装置を用いて、走行中の線条体の高さ方向の位置を検出する方法について述べる。
【0035】
線条体1が巻き取り若しくは引き取りのために走行している状態において、線条体1は高さ方向の位置が常に変化している。そこで、線条体感知手段2を線条体1に接触させて線条体1の上下方向の動きを追随させるようにする。線条体感知手段2はスライドベアリング4に接続され、スライドベアリング4はスライドベアリングガイド枠6内に摺動可能に収納されているので、この線条体1の上下動、即ち線条体感知手段2の上下動はスライドベアリングガイド枠6内におけるスライドベアリング4の上下動として伝達される。なお、線状体感知手段2は線状体1の走行に伴って接続軸3を中心に回転するように構成されている。
【0036】
そして、スライドベアリング4はクランプ5に接続されているために、スライドベアリング4の上下動はクランプ5に伝達され、クランプ5とチェーン10により連結されている上部スプロケット7及び下部スプロケット8に回転方向の動きとして変換される。
【0037】
この上部スプロケット7及び下部スプロケット8の回転方向の動きは上部ターンプーリ11及び下部ターンプーリ12に伝達されるが、これらのターンプーリには光ファイバ13が掛け渡されているために、ターンプーリの回転は光ファイバ13の張力の変化となって伝達されることになる。
【0038】
光ファイバ13に張力変化が加わると光ファイバ13の長手方向の一部に書き込まれたファイバグレーティング14にその変化が伝わるために、光ファイバ13に入力された光信号のファイバグレーティング14における反射状況が変化してくる。具体的には光ファイバ13に加わる張力変化によりファイバグレーティング14における光信号の反射波長が変化する。
【0039】
従って、ファイバグレーティング14における光信号の反射波長の変化を光信号検知器20により監視していれば、線条体1の、高さ方向の位置の変化を常時検出することができる。
【0040】
なお、線条体1の、位置検出の際には、基準の位置にある時のファイバグレーティング14からの反射波長、その基準の位置から変化したときの反射波長を求めておき、例えば位置と反射波長との関係を予め定めておいて、光信号のファイバグレーティング14からの反射波長を解析することにより線条体1の高さ方向の位置を検出するとよい。
【0041】
また、光信号検知器20により検知された反射波長の変化を線条体走行制御手段22に入力し、この信号を例えば巻き取り機や引き取り機の駆動モータにフィードバックすることにより線条体の走行状態を制御し、線条体1の高さ方向の位置を常に一定に保つようにすれば、安定した状態で巻き取りや引き取りができ、電力ケーブルや光ファイバケーブルなどの線条体の品質管理上も好ましいものとなる。
【0042】
なお、本発明は線条体として電力ケーブルや光ファイバケーブルの例を挙げて説明しているが、特に上記のようなケーブルに限定解釈されるものではない。例えば、フィルム、パイプ、ロープ、ワイヤ等線条体として実質的に同等のもので本発明の目的を達成するために適しているものならば本発明の範囲に入るものとして差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の線条体の位置検出装置の一実施の形態を説明する図である。
【図2】線条体の位置検出の状況を説明する図である。
【図3】装置各部の構成の一部を斜視図で現したものである。
【図4】線条体感知手段とチェーンとの関係を示す斜視図である。
【図5】線条体感知手段の上下動によって光ファイバにテンションが加わる構成の説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1 線条体
2 線条体感知手段
3 接続軸
4 スライドベアリング
5 クランプ
6 スライドベアリングガイド枠
7 上部スプロケット
8 下部スプロケット
9 接続軸
10 チェーン
11 上部ターンプーリ
12 下部ターンプーリ
13 光ファイバ
14 ファイバグレーティング
15 入力側コネクタ
16 入力用光ファイバ
17 光源
18 出力側コネクタ
19 光カプラ
20 光信号検知器
21 架台
22 線条体走行制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線条体が巻き取り若しくは引き取りのために走行する際の、前記線条体の高さ方向の位置を検出するための装置であって、
前記線条体の走行中に前記線条体に接触して前記線条体の上下動を感知する線条体感知手段と、
前記線条体感知手段に接続軸を介して接続されているスライドベアリングと、
前記スライドベアリングが収納され、内部で前記スライドベアリングが上下方向に摺動可能なスライドベアリングガイド枠と、
前記スライドベアリングに接続軸を介して接続されているスライドベアリング用スプロケットと、
前記スライドベアリングガイド枠の上部及び下部にそれぞれ固定され、前記スライドベアリング用スプロケットとともにチェーンが掛け渡されている上部スプロケット及び下部スプロケットと、
前記上部スプロケット及び下部スプロケットにそれぞれ接続軸を介して接続されている一つ若しくは複数の回転輪を有する上部ターンプーリ及び下部ターンプーリとからなり、
前記上部ターンプーリ及び下部ターンプーリには長手方向の一部にファイバグレーティングが書き込まれた光ファイバが掛け渡されていることを特徴とする線条体の位置検出装置。
【請求項2】
前記光ファイバは、一方の端末に入力側コネクタが、他方の端末に出力側コネクタが取り付けられており、前記入力側コネクタには光源からの光信号を入力する入力用光ファイバが接続されていることを特徴とする請求項1記載の線条体の位置検出装置。
【請求項3】
前記光ファイバからの光信号により前記線条体の走行状態を制御する線条体走行制御手段が付属していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の線条体の位置検出装置。
【請求項4】
線条体が巻き取り若しくは引き取りのために走行する際の、前記線条体の高さ方向の位置を検出する方法であって、
前記線条体の走行に伴う上下動を前記線条体に接触させた線条体感知手段により感知し、この線条体感知手段により感知した高さ方向の位置の変化を前記線条体感知手段に接続されたスライドベアリングを介してスライドベアリング用スプロケットに伝達し、
前記スライドベアリング用スプロケットの高さ方向の動きをこのスライドベアリング用スプロケットとともにチェーンが掛け渡された上部スプロケット及び下部スプロケットに回転方向の動きとして変換し、
これら上部スプロケット及び下部スプロケットの回転方向の動きを長手方向の一部にファイバグレーティングが書き込まれ、光信号が入力された光ファイバが掛け渡された上部ターンプーリ及び下部ターンプーリに伝達する際に、
前記線条体感知手段の動きに伴って変化する前記光ファイバにかかる張力に応じて前記光ファイバに入力された光信号が前記ファイバグレーティングから反射してくる状況を検知することで前記線条体の位置を検出することを特徴とする線条体の位置検出方法。
【請求項5】
前記光ファイバにかかる張力により変化する前記ファイバグレーティングからの反射光信号に応じて前記線条体の走行状態を制御することを特徴とする請求項4記載の線条体の位置検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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