説明

緩衝器のストローク検出装置及び自動二輪車

【課題】構造が簡単でコストを低減できるストローク検出装置及び該検出装置を備えた自動二輪車を提供する。
【解決手段】緩衝器9のストロークに応じて相対移動する移動部材16と、回転軸25を有し、該回転軸25の回転角度に応じた出力を発生する回転式検出器24と、前記移動部材16の移動を前記回転式検出器24の回転軸25に伝達する伝達部材29とを備えたことを特徴とする緩衝器9のストローク検出装置20である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝器のストローク検出装置及び該ストローク検出装置を備えた自動二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
車高調整の自動化や乗り心地の改善のためには、緩衝器のストロークを検出することが必要となる。このような緩衝器のストローク検出装置として、従来例えば特許文献1に記載されたものがある。このストローク検出センサでは、同文献の図3に記載されているように、シリンダ101の底部に非磁性体からなる位置検出スリーブ110を立設し、その先端部側をピストンロッド102のロッドエンド103内に挿通し、該ピストンロッド102に後端部が取り付けられ、磁界を発生するセンサ本体111を前記位置検出スリーブ110内に挿通している。
【特許文献1】実開平6−12849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、前記従来のストローク検出センサのセンサ本体111は、ロッド外表面に多数の磁石を軸方向に並べて配設する構造が一般的であるため、コスト高となり、採用可能の車両に制約があるといった問題がある。
【0004】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたもので、構造が簡単でコストを低減できるストローク検出装置及び該検出装置を備えた自動二輪車を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願第1の発明は、緩衝器のストロークに応じて相対移動する移動部材と、回転軸を有し、該回転軸の回転角度に応じた出力を発生する回転式検出器と、前記移動部材の移動を前記回転式検出器の回転軸に伝達する伝達部材とを備えたことを特徴とする緩衝器のストローク検出装置である。
【0006】
また本願第2の発明は、車体フレームと、該車体フレームのヘッドパイプにより支持されたフロントフォークと、該フロントフォークの可動部に取り付けられたフロントフェンダとを備えた自動二輪車であって、前記ヘッドパイプで支持される操向軸内に配置されたコイル部と、一端が前記フロントフェンダに接続され、他端が前記コイル部に沿って移動するよう配置された可動部材とを有し、フロントフォークのストロークに応じた出力を発生するストローク検出装置を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本願第1の発明によれば、緩衝器のストロークに応じて相対移動する移動部材と、回転式検出器の回転軸とを伝達部材で連結したので、緩衝器のストロークに応じて回転軸を回転させることができ、簡単な構造で、かつ低コスト部品の使用により緩衝器のストロークを確実に検出できる。
【0008】
また本願第2の発明によれば、操向軸内にコイル部を配置するとともに、一端がフロントフォークの可動部と共に上下動するフロントフェンダに接続された可動部材を前記コイル部に沿って移動するよう配置したので、既存の操向軸を利用してコイル部を配置した分、構造が簡単であるとともに部品点数を削減でき、低コストでフロントフォークのストロークを確実に検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
図1ないし図3は、本願第1の発明の第1実施形態による緩衝器のストローク検出装置及び該ストローク検出装置を備えた自動二輪車を説明するための図である。本実施形態でいう前後,左右とは、シートに着座した状態で見た場合の前後,左右を意味する。
【0011】
図において、1は自動二輪車を示しており、該自動二輪車1は、車体フレーム2と、該車体フレーム2に搭載されたエンジン3と、該エンジン3の前壁に接続された吸気装置5と、上記車体フレーム2のエンジン上方に搭載された燃料タンク4と、該燃料タンク4の後側に搭載されたシート8とを備えている。
【0012】
また上記車体フレーム2の前端のヘッドパイプ2aによりフロントフォーク10が左右操向自在に支持されている。該フロントフォーク10の下端部には前輪11が軸支され、上端部には操向ハンドル12が固定されている。
【0013】
前記車体フレーム2のメインフレーム2bは前記ヘッドパイプ2aから後斜め下方に延びており、該メインフレーム2bに続くリヤアームブラケット部2cによりリヤアーム14が上下揺動可能に支持されている。このリヤアーム14の後端部に後輪15が軸支されている。そして前記リヤアーム14の前部と前記メインフレーム2bの途中に設けられたクッションブラケット 2dとの間に、後輪懸架装置6が配設されている。
【0014】
前記後輪懸架装置6は、前記リヤアーム14と前記リヤアームブラケット部2cとの間に接続されたリンク機構7と、該リンク機構7と前記クッションブラケット2dとの間に接続された緩衝器9とを備えている。
【0015】
前記緩衝器9は、前記後輪15側に接続されたシリンダ16と、該シリンダ16内に摺動可能に挿入配置されたピストン17と、該ピストン17に接続されてシリンダ上方に突出するピストンロッド18と、該緩衝器9を伸び方向に付勢するクッションばね19とを備えている。そして前記ピストンロッド18の上端部に該緩衝器9の作動ストロークを検出するストローク検出装置20が配設されている。
【0016】
前記シリンダ16の下端に固定された連結部材16aは前記リンク機構7を介して前記リヤアーム14に接続されている。また該シリンダ16には、ピストンロッド18のシリンダ16内への進入容積に対応した余剰作動油を貯留するためのサブタンク21が接続されている。このサブタンク21は、筒状のタンク本体21a内にフリーピストン21bを摺動自在に配置し、該フリーピストン21bの反作動油側にガス21cを加圧状態で充填した構成となっている。
【0017】
また前記ピストン17は、伸び時に減衰力を発生する伸び側バルブ17aと、圧縮時に減衰力を発生する圧側バルブ17bとを備えている。そして前記ピストンロッド18は中空ロッドからなり、これの下端部18aは前記ピストン17を貫通して下方に突出し、ナット18bにより該ピストン17に締め付け固定されている。またピストンロッド18の上端部は前記連結部材18cを介して前記クッションブラケット2dに接続されている。
【0018】
前記クッションばね19は、ピストンロッド18の上端部に介在された上ばね受け18dと前記シリンダ16の途中に固定された下ばね受け16bとの間に介在されている。またシリンダ16の上端面と前記上ばね受け18dとの間には底突き時の衝撃を吸収する弾性部材22が介在されている。
【0019】
前記ストローク検出装置20は、密閉箱状の収容ケース23と、該収容ケース23内に回転自在に配置された回転式の検出器24と、緩衝器9のストロークに応じて相対移動し、該ストロークを前記検出器24に伝達するする移動部材としてのワイヤ29とを備えている。
【0020】
前記検出器24は、前記収容ケース23の軸受部23aにより回転自在に支持された回転軸25と、該回転軸25の回転角度に比例するよう抵抗値が変化し、該回転角度に応じた電圧を出力する可変抵抗器26とを備えている。
【0021】
前記回転軸25は、その軸線が前記ピストンロッド18の軸線と直交するように配置されている。該回転軸25の左側部分には付勢ばね27が装着されており、該回転軸25は付勢ばね27により基準ストローク(ライダ不乗車時のストローク位置)に対応した角度位置に常に付勢されている。
【0022】
また前記回転軸25の右側部分の外表面には、前記ワイヤ29の巻きピッチを一定にするための巻き溝25aが螺旋状に形成されている。この巻き溝25aは、巻かれたワイヤ24の隣接する部分同士が互いに乗り上げるのを防止し、ストロークと回転軸25の回転角度、ひいて出力電圧を比例させることを目的としている。前記巻き溝25aの一端部25a′に前記ワイヤ29の一端29aが接続固定されている。該ワイヤ29の他端部29bは、ガイド部材23bにガイドされて前記ピストンロッド18内を通り、前記シリンダ16の底部に接続されている。そして前記ピストンロッド18内には、シールパイプ30が前記ワイヤ29を囲むように配置されている。このシールパイプ30の下端部30aは前記シリンダ16の底面に溶接等により油密に接続されている。また該シールパイプ30の上端開口30bはピストンロッド18内に開口し、該シールパイプ30とピストンロッド18の内周面との間にはオーリング28が介在されている。
【0023】
本実施形態装置では、後輪15が例えば路面の凸部を通過する場合には、緩衝器9のシリンダ16とピストン17とが相対的に収縮する方向にストローク(移動)し、このストロークがワイヤ29の緩みとなることにより回転式ストローク検出器24の回転軸25に伝達され、該回転軸25が付勢ばね27の付勢力より前記ストロークに応じた角度だけ回転し、可変抵抗器26の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に応じた電圧値が出力され、該電圧値によりストロークが検出される。また、後輪15が凹部を通過する場合には、緩衝器9のシリンダ16とピストン17とが相対的に伸長する方向にストロークし、このストロークによりワイヤ29が回転軸を回転させ、可変抵抗器26の抵抗値を変化させる。この抵抗値の変化に応じた電力値が出力され、ストロークが検出される。
【0024】
このように本実施形態では、緩衝器9のストロークによりワイヤ29を介して回転式検出器24の回転軸25を回転させ、該回転軸25の回転により可変抵抗器26の抵抗値を変化させ、該抵抗値の変化によってストロークを検出するようにしたので、簡単な構成により、かつ安価な部品によりストロークを容易確実に検出できる。
【0025】
また、前記回転軸25に巻き溝25aを螺旋状に形成し、該巻き溝25aに沿ってワイヤ30を巻いたので、ワイヤ30の巻き径を一定にでき、ストロークと電圧の変化量とを比例させることができ、ストロークの検出精度を高めることができる。仮に、巻き溝25aが形成されていない場合には、ワイヤ30が二重に巻かれ、巻き径が変化し、ストロークと電圧の変化量が比例しなくなり、ストロークの検出精度が低下する。
【0026】
また、シリンダ16のストロークを回転軸25に伝達するワイヤ29を囲むようにシールパイプ30を配設し、該シールパイプ30をシリンダ16の底部に油密に接続し、該シールパイプ30のピストンロッド18の内周面との間にオーリング28を介在させたので、作動油がシールパイプ30内あるいは収容ケース23内ひいては回転式検出器24部分に進入するのを防止でき、作動油の泡立ちを防止できるとともにストロークの検出精度を高めることができる。
【0027】
図4,図5は本願第1の発明の第2実施形態を説明するための図である。図中、図2,図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0028】
本第2実施形態は、ピストンロッド18の内部空間を貯留部(サブタンク)18eとして利用した例である。前記ピストンロッド18の貯留部18eにはフリーピストン31が摺動自在に挿入配置されている。該貯留部18eのフリーピストン31より、下側の部分18fにピストンロッドの進入分に対応する余剰作動油が進入する。またフリーピストン31より上側の部分18g及び収容ケース23内には、ガスが加圧状態で充填されている。
【0029】
本実施形態装置では、後輪15が例えば路面の凸部を通過するとシリンダ16とピストン17とが相対的に収縮する方向にストローク(移動)し、ピストンロッドの進入分に対応する作動油がフリーピストン31を上昇させ、該上昇がワイヤ29の緩みとなることにより回転軸25が付勢ばね27の付勢力より前記ストロークに応じた角度だけ回転し、可変抵抗器26の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に応じた電圧値が出力され、該電圧値によりストロークが検出される。また、後輪15が凹部を通過する場合には、シリンダ16とピストン17とが相対的に伸長する方向にストロークし、このストロークに応じた量の作動油が貯留部18eから排出され、フリーピストン31が下降して回転軸を回転させ、可変抵抗器26の抵抗値を変化させる。この抵抗値の変化に応じた電力値が出力され、ストロークが検出される。
【0030】
本実施形態においても、緩衝器9のストロークをワイヤ29により回転軸25に伝達し、可変抵抗器の抵抗値を変化させるようにしたので、前記第1実施形態と同様に、簡単構造で、かつ低コストで緩衝器のストロークを確実に検出できる。
【0031】
また本実施形態では、ピストンロッド18の内部空間を貯留部18eとして利用したので、従来のサブタンクが不要になり、それだけ緩衝器を軽量小型にできるとともにコストを削減できる。
【0032】
図6は本願第1の発明の第3実施形態を説明するための図であり、図2,図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0033】
本第3実施形態では、サブタンク21を構成するタンク本体21a上にストローク検出装置20が搭載されている。このストローク検出装置20の収容ケース23内に配置されている回転軸にワイヤ29の一端が接続されている。このワイヤ29の他端は前記サブタンク21内に配置されたフリーピストン21bに接続されている。なお、前記フリーピストン21bの反作動油側から前記収容ケース23内ガス21cが加圧状態で充填されている。
【0034】
本第3実施形態装置では、後輪15が例えば路面の凸部を通過するとシリンダ16とピストン17とが相対的に収縮する方向にストローク(移動)し、ピストンロッドの進入分に対応する作動油がフリーピストン21bを上昇させ、該上昇がワイヤ29の緩みとなることにより回転軸25が付勢ばね27の付勢力より前記ストロークに応じた角度だけ回転し、可変抵抗器26の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に応じた電圧値が出力され、該電圧値によりストロークが検出される。また、後輪15が凹部を通過する場合には、シリンダ16とピストン17とが相対的に伸長する方向にストロークし、このストロークに応じた量の作動油がサブタンク21aから排出され、フリーピストン21bが下降して回転軸を回転させ、可変抵抗器26の抵抗値を変化させる。この抵抗値の変化に応じた電力値が出力され、ストロークが検出される。
【0035】
本第3実施形態においても、緩衝器9のストロークをワイヤ29により回転軸25に伝達し、可変抵抗器26の抵抗値を変化させるようにしたので、前記第1,第2実施形態と同様に、簡単な構造で、かつ低コストで緩衝器のストロークを確実に検出できる。
【0036】
図7〜図9は本願第2の発明の第1実施形態を説明するための図であり、図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0037】
本第4実施形態は、自動二輪車の緩衝器(フロントフォーク)のストロークをフロントフェンダ13の上下ストロークでもって検出するように構成した例である。
【0038】
図において、1はストローク検出装置24を備えた自動二輪車、2は車体フレーム、10は車体フレーム2の前端のヘッドパイプ2aにより左右操向自在に支持されたフロントフォークである。該フロントフォーク10の下端部には前輪11が軸支され、上端部には操向ハンドル12が固定されている。また前記前輪11はフロントフェンダ13で覆われている。このフロントフェンダ13は、後述するフロントフォーク10の可動部であるアウタチューブ10eに固定されており、前輪11と共に上下動する。
【0039】
前記フロントフォーク10は、左,右のフォーク本体10a,10aを有し、該各フォーク本体10aは、上側のインナチューブ10fを下側のアウタチューブ10eに摺動自在に挿入したテレスコピックタイプのものである。
【0040】
前記左,右のインナチューブの上部同士は、上,下ブラケット10b,10cで接続固定されている。また該上,下ブラケット10b,10c同士は筒状の操向軸10dで接続されている。詳細には、操向軸10dの下端部が溶接等で下ブラケット10cに固定され、上端部が上ブラケット10bにナット10gで締め付け固定されている。前記操向軸10dは軸受35を介して前記ヘッドパイプ2aで支持されている。
【0041】
そして前記下ブラケット10cの前記操向軸10dに対向する部分にストローク検出装置20が取り付けられている。該ストローク検出装置20を構成する回転式検出器24の回転軸25にワイヤ29の一端29aが接続固定され、該ワイヤ29の他端29bは、前記前輪11と共に上下動するフロントフェンダ13に接続されている。また前記ワイヤ29は保護カバー32により前方から覆われている。この保護カバー32は、フロントフェンダ13の上昇に伴って前記操向軸10d内に進入する。
【0042】
本第4実施形態では、フロントフォーク10ひいては内蔵する緩衝器のストロークに応じてストロークするフロントフェンダ13と回転式検出器24の回転軸25とをワイヤ29で接続したので、前記第1〜第3実施形態と同様に、簡単な構造で、かつ低コスト部品の使用により、フロントフォーク10ひいては前輪11のストロークを検出できる。
【0043】
図7,図10,図11は、本願第2の発明の第2実施形態に係る緩衝器のストローク検出装置を説明するための図であり、図8,図9と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0044】
本実施形態の自動二輪車1は、車体フレーム2の前端部に配設されたヘッドパイプ2aにより支持されたフロントフォーク10と、該フロントフォーク10の可動部に取り付けられ、従って前輪と共に上下動するフロントフェンダ13とを備えている。
【0045】
前記ヘッドパイプ2aにより軸支された操向軸10d内にストローク検出装置24′が配設されている。このストローク検出装置24′では、前記筒状の操向軸10d内に軸方向に並列配置されたコイル部33と、一端が前記フロントフェンダ13に接続され、他端が前記コイル部33内を軸方向に移動するよう配置された非磁性体製の筒からなる可動部材34とで直動式のポテンショメータが構成されている。
【0046】
本実施形態のストローク検出装置24′では、フロントフォーク10のストロークに応じて前記可動部材34が前記コイル部33内を上下に相対移動する。この相対移動により発生した出力からフロントフォーク10ひいては前輪11のストロークが求められる。
【0047】
本実施形態では、ヘッドパイプ2aにより軸支された操向軸10dの内面にコイル部33を配設し、該コイル部33内に可動部材34を挿入して直動式ポテンショメータを構成したので、既存の操向軸10dを利用することによりコストの上昇を抑制しつつストローク検出装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本願第1の発明の第1実施形態による自動二輪車の左側面図である。
【図2】前記第1実施形態を模式的に示す断面側面図である。
【図3】前記第1実施形態の要部を模式的に示す断面側面図である。
【図4】本願の第1の発明の第2実施形態を模式的に示す断面側面図である。
【図5】前記第2実施形態の要部を模式的に示す断面側面図である。
【図6】本願第1の発明の第3実施形態を模式的に示す断面側面図である。
【図7】本願第2の発明の第1実施形態による自動二輪車の前部の右側面図である。
【図8】前記第1実施形態を模式的に示す断面側面図である。
【図9】前記第1実施形態の要部を模式的に示す断面側面図である。
【図10】本願第2の発明の第2実施形態を模式的に示す断面側面図である。
【図11】前記第2実施形態の要部を模式的に示す断面側面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 自動二輪車
2a ヘッドパイプ
2d クッションブラケット(車体側部材)
7 リンク機構(車輪側部材)
9 緩衝器
10 フロントフォーク
10e アウタチューブ(フロントフォークの可動部)
13 フロントフェンダ(移動部材)
16 シリンダ(移動部材)
17 ピストン
18 ピストンロッド
18e 貯留室
20 ストローク検出装置
21 サブタンク
21b 第2フリーピストン(移動部材)
24 回転式検出器
25 回転軸
29 ワイヤ(伝達部材)
29a 伝達部材の他端
29b 伝達部材の一端
30 シールパイプ(管)
31 第1フリーピストン(移動部材)
33 コイル部
34 可動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緩衝器のストロークに応じて相対移動する移動部材と、回転軸を有し、該回転軸の回転角度に応じた出力を発生する回転式検出器と、前記移動部材の移動を前記回転式検出器の回転軸に伝達する伝達部材とを備えたことを特徴とする緩衝器のストローク検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の緩衝器のストローク検出装置において、
前記緩衝器は、車輪側部材に接続されるシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に挿入されたピストンと、該ピストンに接続されるとともに前記シリンダの軸方向外方に突出し、車体側部材に接続されるピストンロッドとを有し、
前記回転式検出器は前記ピストンロッドに配設され、前記伝達部材の、一端は前記シリンダに接続され、他端は前記ピストンロッドに軸方向に延びるよう形成された孔内を通って前記回転式検出器の回転軸に接続されていることを特徴とする緩衝器のストローク検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の緩衝器のストローク検出装置において、
前記緩衝器は、一端が前記シリンダの底部に接続され、他端が前記ピストンロッドの孔内に挿入された管をさらに備え、前記伝達部材は該管の内部を通るように配置されていることを特徴する緩衝器のストローク検出装置。
【請求項4】
請求項1に記載の緩衝器のストローク検出装置において、
前記緩衝器は、車輪側部材に接続されるシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に挿入されたピストンと、該ピストンに接続されるとともにシリンダの軸方向外方に突出し、車体側部材に接続されるピストンロッドと、該ピストンロッド内に軸方向に延びるように形成された貯留室と、該貯留室内に配置された第1フリーピストンとを有し、
前記回転式検出器は前記ピストンロッドに配設され、前記伝達部材の、一端は前記第1フリーピストンに接続され、他端は前記貯留室内を通って前記回転式検出器の回転軸に接続されていることを特徴とする緩衝器のストローク検出装置。
【請求項5】
請求項1に記載の緩衝器のストローク検出装置において、
前記緩衝器は、シリンダと、該シリンダに連通接続されたサブタンクと、該サブタンク内に配置された第2フリーピストンとを有し、
前記回転式検出器は前記サブタンクに取り付けられ、前記ワイヤ部材の、一端は前記第2フリーピストンに接続され、他端は前記回転式検出器の回転軸に接続されていることを特徴とする緩衝器のストローク検出装置。
【請求項6】
請求項1に記載の緩衝器のストローク検出装置において、
前記緩衝器は自動二輪車のフロントフォークを構成しており、
前記回転式検出器は、フロントフォークのアンダブラケットに取り付けられ、前記ワイヤ部材の、一端は前記フロントフォークの可動部に取り付けられたフロントフェンダに接続され、他端は前記回転式検出器の回転軸に接続されていることを特徴とする緩衝器のストローク検出装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載の緩衝器のストローク検出装置を備えたことを特徴とする自動二輪車。
【請求項8】
車体フレームと、該車体フレームのヘッドパイプにより支持されたフロントフォークと、該フロントフォークの可動部に取り付けられたフロントフェンダとを備えた自動二輪車であって、
前記フロントフォークの、前記ヘッドパイプで支持される操向軸内に配置されたコイル部と、一端が前記フロントフェンダに接続され、他端が前記コイル部に沿って移動するよう配置された可動部材とを有し、フロントフォークのストロークに応じた出力を発生するストローク検出装置を備えたことを特徴とする自動二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−257498(P2009−257498A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−108184(P2008−108184)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】