説明

罫線形成具

【課題】面板の改良により、段ボール等のシート材を所定の位置で正確に折り曲げられる罫線を入れる。
【解決手段】接近離反する溝部材としての面板1と押罫部材23とから成り、面板1に凹溝2を設け、押罫部材23で凹溝2に段ボール51を押し込んで、段ボール51に罫線52を入れる罫線形成具において、前記凹溝2に押罫部材23の先端部へ向けて突条3を形成し、押罫部材23の先端部に、突条3に対向する逃溝23aを設け、面板1と押罫部材23による段ボール51の挟み込みに伴い、罫線52が段ボール51の少なくとも一面で複数の平行な溝状部52aをなすW字状の断面形状となるようにする。罫線52が長さ方向に方向性を保持しつつ、幅広くなるので、段目53の影響を受けることなく、段ボール51を折り曲げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、段ボールに溝部材と押罫部材とで折曲用の罫線を入れる罫線形成具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
段ボールを打ち抜いて罫線を入れ、罫線に沿って折り曲げて箱を形成する場合、段ボールが罫線に沿って正確に折れ曲がらず、不良が発生するおそれがある。特に、段ボールのライナに挟まれた波状の中芯の段頂が延びる方向である段目方向の罫線に沿って段ボールを折り曲げる場合に、段目と折曲位置との位置関係や角度が一定せず、折曲位置が所定の位置からずれる可能性が高くなる。
【0003】
その対策として、図9に示すように、上盤11及び下盤12を備えたダイカッタ等の加工機において、上盤11にチェース13を介して長い切刃22及び押罫部材23を備えた型体21を装着し、下盤12にデッドプレート14を介して長い凹溝32を有する溝部材としての金属製の面板31を装着して、これにより段ボール51の打抜及び罫入れ加工が行なわれている。
【0004】
この場合、上盤11と下盤12の接近に伴い、型体21と面板31との間に挟み込んだ段ボール51を切刃22で打ち抜く際、図10に示すように、押罫部材23を段ボール51に押し付けて、段ボール51を凹溝32に押し込むことにより、段ボール51に深くて長い罫線52を段目53の方向に沿って形成する(下記特許文献1参照)。
【0005】
また、図11及び図12に示すように、型体21に、折曲用の罫線を入れる長い押罫部材23に加えて、これに交差する押罫部材24を保持具25で保持して固定し、デッドプレート14に長い凹溝34を有する帯状プラスチック製の溝部材33を各罫線ごとに貼り付けて、罫入れ加工を行なうことも提案されている。
【0006】
この場合、押罫部材23を段ボール51に押し付け、段ボール51を凹溝34に押し込んで、段ボール51に深くて長い罫線52を形成すると共に、押罫部材24により、罫線52に交差する浅い罫線52cを形成する。これにより、折曲時の応力が罫線52に集中して、段ボール51が罫線52に沿って折れ曲がり易くなる(下記特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−145492号公報
【特許文献2】特開平9−70905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のように凹溝32を有する溝部材としての面板31を用いて罫線52を入れたとしても、段ボールの厚さや紙質等の条件によっては、罫線52が十分に深く鮮明に入らず、段ボールがU字状に湾曲するだけであることから、罫線52に沿った折り曲げを誘導するという所期の効果を得られない場合がある。
【0009】
また、溝部材33を用いる場合、溝部材33の劣化に伴う交換が頻繁に必要となる等の手間を要し、打抜作業中に溝部材33がデッドプレート14から外れて、製品に混入するおそれがあるほか、押罫部材24で入れられた罫線52cによって段ボール51の見栄えが悪くなるという問題もある。
【0010】
そこで、この発明は、溝部材と押罫部材の改良により、段ボールを所定の位置で正確に折り曲げられる罫線を入れることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、この発明では、接近離反する溝部材と押罫部材とから成り、溝部材に凹溝を設け、押罫部材で凹溝に段ボールを押し込んで、段ボールに罫線を入れる罫線形成具において、前記凹溝に押罫部材の先端部へ向けて突条を形成し、押罫部材の先端部に、溝部材の突条に対向する逃溝を設け、凹溝の幅は、押罫部材の幅よりも広く設定し、溝部材と押罫部材による段ボールの挟み込みに伴い、罫線が段ボールの少なくとも一面で複数の平行な溝状部をなすW字状の断面形状となるようにし、また、前記逃溝の開口部の幅を、突条の幅以上の寸法に設定したのである。
【0012】
また、接近離反する溝部材と押罫部材とから成り、溝部材に凹溝を設け、押罫部材で凹溝に段ボールを押し込んで、段ボールに罫線を入れる罫線形成具において、前記凹溝に押罫部材の先端部へ向けて平行する2本の突条を形成し、押罫部材の先端部に、前記2本の突条に挟まれた谷間の部分に対向する罫突条部を設け、凹溝の幅は、押罫部材の幅よりも広く設定し、溝部材と押罫部材による段ボールの挟み込みに伴い、罫線が段ボールの少なくとも一面で複数の平行な溝状部をなす重複W字状の断面形状となるように、また、前記押罫部材の幅を、平行する複数の突条の外側面間の距離以上の寸法に設定したのである。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係る罫線形成具を使用すると、罫線が高低差の大きい鮮明なW字状又は重複W字状の断面形状に形成され、長さ方向に方向性を保持しつつ、幅広くなるので、段ボールの段目の影響を受けることなく、段ボールを罫線の押潰部分に沿って正確に折り曲げることができ、精度の高い箱を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の第1実施形態に係る罫線形成具を加工機へ装着した状態を示す断面図
【図2】同上の面板のデッドプレートへの取付状態を示す断面図
【図3】同上の面板と押罫部材の間に段ボールを供給した状態を示す断面図
【図4】同上の面板と押罫部材による罫入れ状態を示す断面図
【図5】この発明の第2実施形態に係る罫線形成具を加工機へ装着した状態を示す断面図
【図6】同上の面板のデッドプレートへの取付状態を示す断面図
【図7】同上の面板と押罫部材の間に段ボールを供給した状態を示す断面図
【図8】同上の面板と押罫部材による罫入れ状態を示す断面図
【図9】従来の面板を用いた罫線形成具を加工機へ装着した状態を示す断面図
【図10】同上の面板と押罫部材による罫入れ状態を示す断面図
【図11】従来の溝部材を用いた罫線形成具を加工機へ装着した状態を示す断面図
【図12】同上の溝部材と押罫部材による罫入れ状態を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず、この発明の第1実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。
【0016】
図1に示す溝部材としての面板1は、ステンレス等の金属製とされ、上盤11及び下盤12を備えた平型ダイカッタである加工機の下盤12に、デッドプレート14を介して装着される。この加工機では、上盤11に対して下盤12が昇降し、若しくは下盤12に対して上盤11が昇降し、又は上盤11と下盤12の双方が昇降することにより、上盤11と下盤12とが相対的に接近離反する。
【0017】
上盤11には、チェース13を介して、それぞれ線状に長さを有する切刃22及び押罫部材23を備えた型体21が装着される。
【0018】
面板1には、図2及び図3に示すように、押罫部材23の下部先端に対向する上面を切り込んで長い凹溝2が形成され、その底部の幅方向中間部に、凹溝2の側面に平行して長く延び、押罫部材23より幅が狭い突条3が押罫部材23の下部先端に向けて形成されている。この突条3の高さ寸法は、凹溝2の深さ寸法よりも小さく形成されているが、これと同一か又は大きくてもよい。
【0019】
突条3の上端部両側の凹溝2の側面に平行する角部分には、面取り3aが形成されている。また、凹溝2の両側面上端部にも、面取り2aが形成されている。これらの面取り2a,3aは、傾斜した平面のほか、曲面であってもよい。
【0020】
また、図3に示すように、押罫部材23には、突条3と対向する下部先端の中央部にV字状の逃溝23aが形成され、押罫部材23の先端両角部及び逃溝23aの両肩部は、曲面状に形成されている。なお、逃溝23aは、U字状のものであってもよい。ここで、凹溝2の幅は、押罫部材23の幅よりも広く形成されている。そして、逃溝23aの下端開口部の幅は、突条3の幅と同程度か、やや広くなっている。
【0021】
このような面板1を、図1に示す加工機に装着する際には、凹溝2と押罫部材23の幅方向の中心線が一致するように、型体21及び面板1を位置決めする。
【0022】
いま、箱形成用のブランクを製造するため、段ボール51を打ち抜くと共に罫線を入れるには、上盤11に対して下盤12が下降し、面板1と型体21とが離反した状態で、図3に示すように、面板1と押罫部材23の間に、面板1の上面に沿って平坦な状態で段ボール51を供給し、押罫部材23の下部先端の下方に段ボール51の上面を位置させる。
【0023】
次に、図1及び図3に示す状態から、押罫部材23の下部先端の両側部分が平坦な状態であった段ボール51の上面より下方に位置するまで、上盤11に対して下盤12を上昇させ、突条3と押罫部材23とを接近させると、段ボール51が面板1と型体21とで挟まれて、切刃22で段ボール51が打ち抜かれ、箱のブランクの輪郭が形成される。
【0024】
そして、このとき、図4に示すように、剛性を有する段ボール51は、長い突条3と押罫部材23との前述の接近と、凹溝2と押罫部材23の幅方向の寸法差に起因して、押罫部材23の押圧に伴い、凹溝2の底面に接するまで押し込まれ、突条3により罫線52の幅方向中間部で凹溝2の底から突き上げられて、面取り2a,3a及び押罫部材23の先端各部の曲面部により破れが防止されつつ湾曲する。
【0025】
これにより、罫線52は、断面形状が幅方向の中心線に対し両側対称なW字状に長く形成され、箱の裏面側となる段ボール51の上面に、下方へ窪んだ一対の溝状部52aを有し、箱の表面側となる段ボール51の下面に、溝状部52aに挟まれ、上方へ窪んだ溝状部52bを有するものとなる。
【0026】
また、突条3に対向して押罫部材23の下部に逃溝23aが形成されているため、突条3に突き上げられた剛性を有する段ボール51の上面側は、それほど押し潰されることなく逃溝23aへ上方へ向けて入り込み、この部分が下方へ窪んだ溝状部52a,52a間に挟まれて、大きく上方へ長く突出した突状部となり、罫線52が前述のようにW字状に長く形成される。
【0027】
なお、逃溝23aの開口部の幅を突条3の幅より広く形成する方が、段ボール51の上面側が逃溝23aに入り込みやすくなるので、段ボール51が厚くても、鮮明なW字状の罫線52を形成することができる。
【0028】
このように、段ボール51をそれほど押し潰すことなく、各溝状部52a,52bと突状部とによる高低差の大きい鮮明な長いW字状の罫線52を入れると、罫線52が長さ方向に方向性を保持しつつ、幅広くなり、幅方向中心線の両側で均等に湾曲するので、段ボール51の段目の影響を受けることなく、段ボール51を罫線52の中心の溝状部52bに沿って正確な位置で折り曲げることができ、精度の高い箱を製造することができる。
【0029】
また、複数本の罫線52に対応する凹溝2を一枚の面板1に直接形成することにより、加工機への装着の作業性を改善し、押罫部材23に対する凹溝2の位置精度も向上させることができ、デッドプレート14からの剥がれによる不良発生も防止できる。
【0030】
さらに、硬度の高い金属板を面板1の材料として、耐久性を向上させることにより、交換の手間も省くことができる。
【0031】
次に、この発明の第2実施形態を図5乃至図8に基づいて説明する。
【0032】
図5に示す溝部材としての面板1は、ステンレス等の金属製とされ、上盤11及び下盤12を備えた平型ダイカッタである加工機の下盤12に、デッドプレート14を介して装着される。この加工機では、上盤11に対して下盤12が昇降し、若しくは下盤12に対して上盤11が昇降し、又は上盤11と下盤12の双方が昇降することにより、上盤11と下盤12とが相対的に接近離反する。
【0033】
上盤11には、チェース13を介して、それぞれ線状に長さを有する切刃22及び押罫部材24を備えた型体21が装着される。
【0034】
面板1には、図6及び図7に示すように、押罫部材23の下部先端に対向する上面を切り込んで長い凹溝2が形成され、その底部に、凹溝2の側面に平行して長く延びる幅の狭い2本の突条3が押罫部材24の下部先端に向けて形成されている。この凹溝2の幅は、押罫部材24の幅よりも広く形成されている。突条3の高さ寸法は、凹溝2の深さ寸法よりも小さく形成されているが、これと同一か又は大きくてもよい。
【0035】
また、突条3の上端部両側の角部分には、面取り3aが形成され、凹溝2の両側面上端部にも、面取り2aが形成されている。
【0036】
また、図7に示すように、押罫部材24には、下部先端中央部に、面板1の2本の突条3に挟まれて区画された凹溝2の谷間の部分に上方で対向する罫突条部24aが設けられている。ここで、押罫部材24の幅は、2本の突条3のそれぞれの外側面間の距離以上の寸法とされ、2本の突条3の間隔に基づく前記谷間の幅は、罫突条部24aの幅よりも広くなっている。
【0037】
また、罫突条部24aの下端部両側には、突条3の面取り3aと対向する面取り24bが形成されている。これらの面板1及び押罫部材24の面取り2a,3a,24bは、傾斜した平面のほか、曲面であってもよい。
【0038】
このような面板1を、図5に示す加工機に装着する際には、凹溝2と押罫部材24の幅方向の中心線が一致するように、型体21及び面板1を位置決めする。
【0039】
いま、箱形成用のブランクを製造するため、段ボール51を打ち抜くと共に罫線を入れるには、上盤11に対して下盤12が下降し、面板1と型体21とが離反した状態で、図7に示すように、面板1と押罫部材24の間に、面板1の上面に沿って平坦な状態で段ボール51を供給し、押罫部材24の下部先端の下方に段ボール51の上面を位置させる。
【0040】
次に、図5及び図7に示す状態から、押罫部材24の下部先端の両側部分が平坦な状態であった段ボール51の上面より下方に位置するまで、上盤11に対して下盤12を上昇させ、突条3と押罫部材24とを接近させると、段ボール51が面板1と型体21とで挟まれて、切刃22で段ボール51が打ち抜かれ、箱のブランクの輪郭が形成される。
【0041】
そして、このとき、図8に示すように、剛性を有する段ボール51は、長い突条3と押罫部材24との前述の接近と、凹溝2と押罫部材24の幅方向の寸法差に起因して、押罫部材24により凹溝2の両側部で底面に接するまで押し込まれ、2本の突条3により凹溝2の底から突き上げられ、罫突条部24aにより2本の突条3の谷間の部分でも凹溝2の底面に接するまで押し込まれて、突条3の面取り2a,3a及び押罫部材24の面取り24bにより破れが防止されつつ湾曲する。
【0042】
これにより、罫線52は、断面形状が幅方向の中心線に対し両側対称な重複W字状に長く形成され、箱の裏面側となる段ボール51の上面に、下方へ窪んだ3本の溝状部52aを有し、箱の表面側となる段ボール51の下面に、溝状部52aに挟まれ、上方へ窪んだ2本の溝状部52bを有するものとなる。
【0043】
また、凹溝2を区画するように設けた2本の突条3の谷間に対向して押罫部材24の下部先端の中央部に罫突条部24aが形成され、さらに、前記谷間の幅寸法が罫突条部24aの幅寸法より大きく形成されているため、突条3に突き上げられて罫突条部24aに押し下げられた剛性を有する段ボール51は、それほど押し潰されることなく円滑に湾曲して、溝状部52a,52bの反対側が大きく突出した長い突状部となり、罫線52が前述のように重複W字状に形成される。
【0044】
このように、段ボール51をそれほど押し潰すことなく、3本及び2本の各溝状部52a,52bと突状部とを形成することにより、高低差の大きい鮮明な長い重複W字状の罫線52を入れると、罫線52が長さ方向に方向性を保持しつつ、幅広くなり、幅方向中心線の両側で均等に湾曲するので、罫線52を段ボール51の段目53に平行な方向に入れた場合であっても、段ボール51の段目53の影響を受けることなく、段ボール51を罫線52の中心の溝状部52aに沿って正確な位置で折り曲げることができ、精度の高い箱を製造することができる。
【0045】
また、複数本の罫線52に対応する凹溝2を一枚の面板1に直接形成することにより、加工機への装着の作業性を改善し、押罫部材24に対する凹溝2の位置精度も向上させることができ、デッドプレート14からの剥がれによる不良発生も防止できる。
【0046】
さらに、硬度の高い金属板を面板1の材料として、耐久性を向上させることにより、交換の手間も省くことができる。
【0047】
また、上記第1及び第2実施形態では、加工機が平型ダイカッタである場合の罫線形成具について例示したが、ロールの回転に伴い段ボールを送りつつ打抜及び罫入れ加工を行なうロータリーダイカッタに使用される罫線形成具においても、湾曲した面板に凹溝2と突条3とを設け、これに対向する押罫部材に逃溝23a又は罫突条部24aを設けることにより、同様の罫入れ加工をすることができる。
【0048】
また、溝部材として、箱形成用のブランク全体に対応する金属製の面板について例示したが、溝部材は、図12に示すように、各罫線ごとにデッドプレート14に貼り付けて使用する帯状プラスチック製の溝部材33のようなものであってもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 面板
2 凹溝
2a 面取り
3 突条
3a 面取り
11 上盤
12 下盤
13 チェース
14 デッドプレート
21 型体
22 切刃
23 押罫部材
23a 逃溝
24 押罫部材
24a 罫突条部
24b 面取り
51 段ボール
52 罫線
52a,52b 溝状部
53 段目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接近離反する溝部材と押罫部材とから成り、溝部材に凹溝を設け、押罫部材で凹溝に段ボールを押し込んで、段ボールに罫線を入れる罫線形成具において、前記凹溝に押罫部材の先端部へ向けて突条を形成し、押罫部材の先端部に、溝部材の突条に対向する逃溝を設け、凹溝の幅は、押罫部材の幅よりも広く設定し、溝部材と押罫部材による段ボールの挟み込みに伴い、罫線が段ボールの少なくとも一面で複数の平行な溝状部をなすW字状の断面形状となるようにしたことを特徴とする罫線形成具。
【請求項2】
前記逃溝の開口部の幅を、突条の幅以上の寸法に設定したことを特徴とする請求項1に記載の罫線形成具。
【請求項3】
接近離反する溝部材と押罫部材とから成り、溝部材に凹溝を設け、押罫部材で凹溝に段ボールを押し込んで、段ボールに罫線を入れる罫線形成具において、前記凹溝に押罫部材の先端部へ向けて平行する2本の突条を形成し、押罫部材の先端部に、前記2本の突条に挟まれた谷間の部分に対向する罫突条部を設け、凹溝の幅は、押罫部材の幅よりも広く設定し、溝部材と押罫部材による段ボールの挟み込みに伴い、罫線が段ボールの少なくとも一面で複数の平行な溝状部をなす重複W字状の断面形状となるようにしたことを特徴とする罫線形成具。
【請求項4】
前記押罫部材の幅を、2本の突条の外側面間の距離以上の寸法に設定したことを特徴とする請求項3に記載の罫線形成具。
【請求項5】
前記2本の突条に挟まれた谷間の幅を、前記罫突条部の幅以上の寸法に設定したことを特徴とする請求項3又は4に記載の罫線形成具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−284866(P2010−284866A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−139994(P2009−139994)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(000229184)日本ダイスチール株式会社 (33)
【Fターム(参考)】