説明

置換ホスファン類の製造方法及び前記方法によって製造された置換ホスファン類

本発明は、置換ホスファン類の製造方法、及びその方法にしたがって製造された置換ホスファン類に関する。ホスファン類、ホスファンオキシド類、ホスファンスルフィド類、又はホスファンセレニド類は、配位化合物の配位子として用いられる。それらは、触媒の活性及び選択性の制御において中心的な役割を果たす。本目的は、本発明により、アセチル基を導入することによって、芳香族基上にヘテロ環式基を合成することによって達成される。このようにして、ホスファン類、ホスファンオキシド類、ホスファンスルフィド類、及びホスファンセレニド類のこれまでに未知の代表的な群を入手可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置換ホスファン類の製造方法、及び前記方法によって製造された置換ホスファン類群に関する。
【背景技術】
【0002】
ホスファン類は、一般式P(R)(R’)(R’’)の三価のリンの有機化合物であって、R、R’、及びR’’はそれぞれ、同一であるか又は異なる有機置換基であることができる。ホスファン類、ホスファンオキシド類、ホスファンスルフィド類、又はホスファンセレニド類は、配位化合物の配位子として用いられる。それらは、触媒の活性及び選択性の制御において中心的役割を果たす。
【0003】
これらの化合物群に対する商業的関心によって、多くの化合物群が既に合成されている。芳香族置換及びヘテロ芳香族置換ホスファン類も既に公知である。それらは、様々な技術分野、例えば、均一系触媒法(接触法)における配位子として用いられる。
【0004】
ほぼ1970年以来、科学技術における現課題にこれら化合物の化学的及び物理的特性を適合させるために、置換基R、R’、及びR’’についてますます複雑になる錯体置換パターンを実現することが試みられている。例えば、キレート性ホスファン類(1分子中にいくつかのリン中心)及び(エナンチオ選択的触媒のための)キラルなホスファン類、さらには置換基にヘテロ環を有するホスファン類も挙げることができる。ヘテロ環で置換されたホスファンの一例はトリス(2−ピリジル)ホスファンであり、これは様々な、技術的に関連のある触媒の配位子として用いられる。
【0005】
ホスファン類を得るための最も容易な方法は、PX(X=Cl、Br、I、OR、NR)型の化合物を、炭素求核剤(一般に有機金属化合物、例えば、LiR、XMgR、MgRなど)と反応させることによるものである。この方法は、R基の様々な可能性を制限する。なぜなら、多くのタイプの候補からは有機金属化合物が得られない(例えば、酸性基は許容されない)からである。したがって、多くの可能性のある化合物が、まだ完全には知られていない。それらのなかに、芳香族化合物のところにピラゾール又はピリミジン基を有するヘテロ芳香族置換ホスファン類があり、これらは上述した方法によって製造することはできない。対応する置換ホスファンオキシド類、置換ホスファンスルフィド類、又は置換ホスファンセレニド類も、現在まで知られていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、主な請求項に記載した発明の課題は、さらなるホスファン類のための合成経路を提供すること、及びこれらのホスファン類を、触媒の活性及び選択性を制御するために提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、本発明により、芳香族基上のヘテロ環置換基を、アセチル基の導入によって合成することによって達成される。このようにして、ホスファン類、ホスファンオキシド類、ホスファンスルフィド類、及びホスファンセレニド類のこれまでに未知の典型物が、便利に製造される。このことは芳香族ホスファン類について驚くべきことであり、この合成経路はこれまでに公知でも予期されてもいなかった。
【発明の効果】
【0008】
本発明によって、特に本発明の方法工程によって達成される利点は、1つ以上のアリール(3(5)−ピラゾリル)又はアリール(4−ピリミジニル)基をもつ、これまでに未知のホスファン類が、わずか数段階で良好な収率をもって特に合成できることである。この合成は非常に有用であり、個別の置換基と並んでマトリクスの広範な変化をも可能にする。
【0009】
本発明にしたがって説明されるホスファン類は、工業的な均一系触媒(例えば、水素化、C−Cカップリング反応、ハイドロフォーミング(2相システムのものも)、及びその他多く)、並びに配位化学のその他の分野(例えば、導電性高分子、物質科学など)においても技術的に重要である。
【0010】
ヘテロ環で置換されたホスファン類の合成についての以下の好ましい例を参照しながら本発明を示す。個別の生成物の製造は、次にその後で説明する。
【0011】
【化1】

【0012】
2−(3−ブロモフェニル)−2−メチル−1,3−ジオキソラン(1)
30.1g(151mmol)の(3−ブロモフェニル)メチルケトンと、13.8g(222mmol)のエチレングリコールを、120mLのベンゼン中に溶かし、60mgの4−トルエンスルホン酸と混合し、水が分離されなくなるまで、水分離器(ディーン・スターク装置)にて還流下で沸騰させた。反応溶液を50mLの0.5M NaHCO溶液で洗浄し、有機層を分離し、無水MgSO上で乾燥させた。ロータリーエバポレーターでベンゼンを除去後、残留物は、ほとんど定量的な収率で無色油状液体として、97%の純度(GC)をもつ生成物だった。C1011Br。
【0013】
[3−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]ジフェニルホスファン(2)
19.8g(81.5mmol)の2−(3−ブロモフェニル)−2−メチル−1,3−ジオキソランを、100mLの無水THF中の2.1g(87.5mmol)のマグネシウムの懸濁液に、保護ガス下でゆっくり滴下した。グリニャール試薬の形成後、50mLの無水THF中の16.3g(73.9mmol)のクロロジフェニルホスファンの溶液を、0℃で、滴下によってゆっくりと添加した。
次に、この溶液を40℃でさらに2時間撹拌した。50mLの脱気した濃NHCl溶液を滴下によって添加した後、混合物を保護ガス下でトルエン/水で抽出し、有機層を無水MgSO上で乾燥し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残留物をメタノールから再結晶した。生成物を、無色結晶性固体として、80%より高い収率で得た(純度:>98%、GC)。C2221P。
【0014】
(3−アセチルフェニル)ジフェニルホスファン(3)
25.7g(73.9mmol)の[3−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]ジフェニルホスファンを、保護ガス下、240mLのTHF/水混合物(1:1)に溶かし、0.9gの4−トルエンスルホン酸と混合した。混合物を、出発化合物が完全に反応するまで、還流下で沸騰させた。50mLの脱気した0.5M NaHCO溶液を添加した後、洗浄し、脱気したトルエンで抽出後、有機層を分離し、無水MgSO上で乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製した。生成物を、無色油状物として、70%を超える収率で得た(純度:>98%、GC)。C2017OP。
【0015】
[3−(3−ジメチルアミノ−1−オキソプロペン−2−イル)フェニル]ジフェニルホスファン(4)
9.9g(32.6mmol)の(3−アセチルフェニル)ジフェニルホスファンと、7.7g(64.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールとの混合物を、保護ガス下で、2時間還流させた。高真空下で揮発成分を除去した後、生成物は室温で結晶化した。得られた橙色固体をジエチルエーテルで洗浄した(純度:>95%)。
【0016】
【数1】

【0017】
[3−(3−ピラゾリル)フェニル]ジフェニルホスファン(5)
1.8g(5.1mmol)の[3−(3−ジメチルアミノ−1−オキソプロペン−2−イル)フェニル]ジフェニルホスファンと、20mlのエタノール中の2.6g(51mmol)のヒドラジン・一水和物とを、保護ガス下で加熱して3時間沸騰させた。この溶液を室温に冷却後、溶媒を真空下で除去した。残った無色油状残留物を、酢酸エチルエステルから再結晶した。無色固体が得られた(収率:>70%)。
【0018】
【数2】

【0019】
[3−(3−ピラゾリル)フェニル]ジフェニルホスファンオキシド(6)
[3−(3−ピラゾリル)−フェニル]ジフェニルホスファンの35%Hでの酸化は、定量的収率でホスファンオキシドを与えた。この化合物は、X線構造解析によって特性分析をした。
【化2】

【0020】
[3−(2−アミノ−4−ピリミジニル)フェニル]ジフェニルホスファン(7)
2.9g(7.9mmol)の[3−(3−ジメチルアミノ−1−オキソプロペン−2−イル)フェニル]ジフェニルホスファンと、1.5g(8.5mmol)の炭酸グアニジウムを、保護ガス下、20mLのエタノール中に溶かし、4mLの水中の0.95gのKOHの脱気した溶液と混合した。混合物を120℃に2時間加熱し、次に、希HClと25%アンモニア溶液でpH<4に中和した。淡黄色堆積物が沈殿し、これを濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して乾燥した(収率:>60%、純度>98%)。
【0021】
【数3】

【0022】
【化3】

【0023】
トリ[3−(3−ピラゾリル)フェニル]ホスファン(8)及びトリ[3−(3−ピラゾリル)フェニル]ホスファンオキシド(9)は、スキーム1同様にして合成した。この場合、1のグリニャール試薬を、クロロジフェニルホスファンに代えてホスホラストリクロリドと反応させる。中間体として、トリ[3−(3−ジメチルアミノ−1−オキソプロペン−2−イル)フェニル]ホスファンが得られる。
【0024】
トリ[3−(3−ジメチルアミノ−1−オキソプロペン−2−イル)フェニル]ホスファン
【数4】

【0025】
トリ[3−(3−ピラゾリル)フェニル]ホスファン(8)
【数5】

【0026】
【化4】

【0027】
[2−(3−ジメチルアミノ−1−オキソプロペン−2−イル)フェニル]ジフェニルホスファン(10)
10は、異性体化合物4同様の反応経路にしたがって合成される。この場合、(3−ブロモフェニル)メチルケトンに代えて、(2−ブロモフェニル)メチルケトンから出発する。収率:85%。
【数6】

【0028】
[2−(3−ピラゾリル)フェニル]ジフェニルホスファン(11)
11は、異性体化合物5と同様の反応経路にしたがって合成される。この場合、10から出発する(スキーム3)。収率:96%。
【数7A】

【数7B】

【0029】
ジクロロパラジウム錯体12は、11から得られる(X線構造解析による分子構造は以下のとおり)。収率:定量的。
【化5】

【0030】
ジクロロ{[2−(3−ピラゾリル)フェニル]ジフェニルホスファン}パラジウム(II)(12)
【数8】

【0031】
【化6】

【0032】
[3−(1−アリルピラゾール−3−イル)フェニル]ジフェニルホスファン(12)
25mmolの5を50mlのTHFに溶かし、25mmolのNaHと混ぜた。水素の発生が終了した後、25mmolの臭化アリルを添加し、混合物を4時間還流させた。室温に冷却後、NaBr沈殿を濾過で除き、溶媒を真空下で除去した。無色油状物が残った。収率:98%。H NMRは以下のとおりである。
【数9】

【0033】
【化7】

【0034】
[4−(3−ジメチルアミノ−1−オキソプロペン−2−イル)フェニル]ジフェニルホスファン(13)
13は、異性体化合物4及び10と同様の反応経路にしたがって合成される。この場合、(4−ブロモフェニル)メチルケトンから出発する。収率:97%。
【数10】

【0035】
[4−(3−ピラゾリル)フェニル]ジフェニルホスファン(14)
この化合物は、異性体化合物5及び10と同様の反応経路にしたがって合成される。この場合、13から出発する。
【数11】

【0036】
【化8】

【0037】
[2−(3−ピラゾリル)フェニル]ジフェニルホスファンスルフィド(15)
トルエン溶液中での11と硫黄(元素)の反応は、定量的収率で15を与える。
【数12】

【0038】
【化9】

【0039】
[3−(1,2−ジメチル−3−ピラゾリウム)フェニル]ジフェニルホスファンオキシド(16)
25mmolの6を50mlのTHF中に溶かし、25mmolのNaHを混合する。水素の発生が停止した後、50mmolのヨウ化メチルを添加し、混合物を10時間還流させる。室温に冷却後、溶媒を真空下で除去し、残留物を水及び酢酸エチルで洗浄し、真空下で乾燥させる。無色固体が残る。収率:80%。
【数13】

【0040】
[3−(1,2−ジメチル−3−ピラゾリウム)フェニル]ジフェニルホスファン(17)
20mmolの16を50mlのトルエン中に溶かし、4倍過剰のHSiClと混合し、100℃に4時間加熱する。室温に冷却後、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で注意深く加水分解し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させる。溶媒の除去後、無色固体が残る。収率:55%。
【数14】

【0041】
【化10】

【0042】
[2−(4,4,4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキサプロパニル)フェニル]ジフェニルホスファン(18)
40mmolのo−(アセチルフェニル)ジフェニルホスファンを、200mlのTHF中の80mmolのNaOMeの懸濁液に添加した。この黄色溶液に、40mmolのトリフルオロ酢酸エチルエステルを滴下するとすぐに、色が赤橙色に変化した。この混合物を4時間還流させ、次に溶媒を真空下で除去し、残留物を100mlの1:1の水/CHCl混合物中にとった。水溶液のpH値を酢酸で4に調節した。50mlのCHClで水層の3回の抽出の後、有機層を一緒にし、MgSO上で乾燥させた。溶媒の除去後、黄色油状物が残り、そこから、酢酸エチルエステルからの再結晶によって無色固体が得られた。収率:63%。
【数15】

【0043】
[2−(5−トリフルオロメチルピラゾール−3−イル)フェニル]ジフェニルホスファン(19)
19は、ピラゾール類5、10、及び14と同様に、エタノール中でのヒドラジンと18の縮合によって、96%の収率で得られた。
【数16】

【0044】
【化11】

【0045】
[3−(2−ヒドロキシ−4−ピリミジニル)フェニル]ジフェニルホスファン(20)
10mmolの4を100mlの水−エタノールに溶かし、25mmolの尿素と混合した。それを7時間還流させ、溶媒を除去し、無色固体を水で洗浄した。クロロホルムからの再結晶で、20を90%より高い収率で得た。ESI MS、m/z(%):366.3703(100)[M+H]31P{H}NMR(101.2MHz、25℃、DMSO−d):d−7.45。
【0046】
[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)フェニル]ジフェニルホスファン(21)
5mmolの20を50mlのCHClに溶かし、10mmolのPClと混合した。それを30分間還流させ、真空下で揮発成分を除去し、無色固体を水で洗浄した。クロロホルムからの再結晶により、90%を超える収率で21を得た。ESI MS、m/z(%):375.8154(100)[M+H]31P{H}NMR(101.2MHz、25℃、DMSO−d):d−7.40。
【0047】
[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)フェニル]ジフェニルホスファン(22)
5mmolの20を50mlのTHFに溶かし、5mmolのNaHと混合した。水素の発生の停止後、5mmolの臭化アリルを添加し、混合物を3時間還流させた。室温に冷却後、NaBr沈殿を濾過で除き、溶媒を真空下で除去した。無色固体が残った。収率:定量的。ESI MS、m/z(%):397.4345(100)[M+H]31P{H}NMR(101.2MHz、25℃、DMSO−d):d−7.55。
【0048】
[3−(2−フェニル−4−ピリミジニル)フェニル]ジフェニルホスファン(23)
10mmolの4を100mlのエタノールに溶かし、10mmolのベンズアミジンと混合した。混合物を90分間還流させ、次に溶媒を除去した。酢酸エチルエステルからの再結晶によって無色固体が得られた。収率:79%。ESI MS、m/z(%):417.4674(100)[M+H]31P{H}NMR(101.2MHz、25℃、DMSO−d):d−7.37。
【0049】
以下の説明は、例として、本発明によるさらなる化合物のための反応スキームを選択したものを示す。決してこれらが全てではない。
【0050】
【化12】

【0051】
【化13】

【0052】
【化14】

【0053】
【化15】

【0054】
【化16】

【0055】
【化17】

【0056】
【化18】

【0057】
【化19】

【0058】
【化20】

【0059】
【化21】

【0060】
【化22】

【0061】
【化23】

【0062】
【化24】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
置換ホスファン類、置換ホスファンオキシド類、置換ホスファンスルフィド類、又は置換ホスファンセレニド類の製造方法であって、ピラゾール又はピリミジン基が、それぞれ、アセチル基から出発して、以下に示すスキーム:
【化1】

に従い、生成物のための芳香族基上に段階的に導入されることを特徴とする、製造方法。
【請求項2】
式P(R)(Ar3−x)もしくはEP(R)(Ar3−x)(Xは0、1、又は2である)、又はP(R)(R’)(Ar)もしくはEP(R)(R’)(Ar)の一つに相当することを特徴とする、置換ホスファン類、置換ホスファンオキシド類、置換ホスファンスルフィド類、又は置換ホスファンセレニド類
〔前記式中、
→ Eは、酸素、硫黄、又はセレンに相当し、
→ R及びR’は、
- アリール基(フェニル、多環縮合系芳香族基、ヘテロ環式芳香族基、置換基をもつフェニル基、置換基をもつ多環縮合系芳香族基、又は置換基をもつヘテロ環式芳香族基)、
あるいは、
- オレフィン基(鎖状又は環状で、官能基を有するか又は有しないもの)、
あるいは、
- アルキル基(鎖状又は環状で、官能基を有するか又は有しないもの)
のうちの同じか又は異なる群に相当し、
→ Arは、オルト、メタ、又はパラ位で置換されたアリール基に相当し、同一又は異なるアリール基が1つの化合物中に以下の置換基と組み合わせて配置されることができる:
- 3(5)−ピラゾリル基、1位で置換された3−ピラゾリル基、4位及び/又は5位で置換された3(5)−ピラゾリル基、4位及び/又は5位と同時に2位で置換された3−ピラゾリル基、並びにN−オキシド、
- 1,2−置換3−ピラゾリウム基、4位及び/又は5位で置換された1,2−置換3−ピラゾリウム基、並びにN−オキシド(それぞれは、様々なアニオン類を伴う)、
- 4−ピリミジニル基、2位及び/又は5位及び/又は6位で置換されたピリミジン基、並びにN−オキシド又はN,N’−ジオキシド[但し、4−(2−ジフェニルホスフィノ−1−ナフチル)−2−R−キナゾリン類(R=H、メチル、フェニル、ベンジル、i-プロピル、t-ブチル)、及びこれらの化合物のP−オキシドは除く。]、
- 1位又は3位で置換された4−ピリミジニウム基、並びにN−オキシド又はN,N’−ジオキシド;あるいは2位及び/又は5位及び/又は6位ならびに1位又は3位で置換された4−ピリジニウム基、並びにN−オキシド又はN,N’−ジオキシド(それぞれは、様々なアニオンを伴う)、
- 1位及び3位で置換された4−ピリミジニウム基、ジカチオン、並びにN−オキシド又はN,N’−ジオキシド;2位及び/又は5位及び/又は6位、並びに1位及び3位で置換された4−ピリジニウム基、ジカチオン、並びにN−オキシド又はN,N’−ジオキシド(それぞれは、様々なアニオンを伴う)、
- 1−オキサ−3−ジ(アルキルもしくはアリール)アミノプロペン−2−イル基、2位及び/又は3位で置換された1−オキサ−3−ジ(アルキルもしくはアリール)アミノプロペン−2−イル基、
または、
- 1,3−ジオキサプロピル基、2位及び/又は3位で置換された1,3−ジオキサプロピル基。
[ここで、前記化合物のホスファンオキシド類及びスルフィド類(1−カルボニル基の炭素原子が1−ヒドロキシ−3−オキソシクロヘキサ−1−エン−2−イル基で置換されているもの)は除く。]
上記中、塩化合物においては、以下のアニオンが存在しうる:F−1、Cl−1、Br−1、I−1、OH−1、SO−2、HSO−1、HPO−(3−x)(x=0、1、もしくは2)、CO−2、又はHCO−1〕。

【公表番号】特表2008−517958(P2008−517958A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538258(P2007−538258)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【国際出願番号】PCT/DE2005/001856
【国際公開番号】WO2006/045272
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(507138387)テヒニシェ・ウニヴェルジテート・ケムニッツ (1)
【Fターム(参考)】