説明

耐ブリード性着色微粒子及びそれらを含むスキンケア組成物

耐ブリード性微粒子は、少なくとも1種の着色剤、それらを製造する方法、それらを含有する組成物、及び自然な非平坦化色調効果をもたらすスキンケア用途へのそれらの使用を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくとも1種の着色剤を含む耐ブリード性微粒子、それを製造する方法、それを含有する組成物及びその使用に関する。特に、この発明は、少なくとも1種の着色剤を含む耐ブリード性微粒子を製造する特有の方法、得られた耐ブリード性微粒子それ自体、それを含有する組成物及びそのスキンケア用途での使用に関する。
【背景技術】
【0002】
顔用美容業界の種々の製品への超微粒子状着色剤物質の使用は周知である。目の領域のまわりの顔用ファンデーション及び化粧品などの分野において、使用される着色剤は、顔料(通常、無機金属酸化物)であり、その低い溶解度が、皮膚及び抄紙用具への色の放出を制限している。しかし、これらの顔料の使用は、化粧品製造者が入手可能なカラーパレットを限定し、国際的な市場での様々な民族性を扱うのに必要なカラーパレット全体をカバーしていない。
【0003】
カラー化粧品市場のそのような分野での有機染料の使用は、より様々な色の選択をもたらすが、その使用は、制御された着色剤配置と持続性の課題の解決を必要とする。このことを達成するため多くの取り組みが試みられてきた。
【0004】
1つの取り組みは、顔料の溶解度特性を発揮する染料を作製することである。商業上、このことは、染料を「レーキング(laking)」し、それにより染料の非水溶性塩を形成することにより行われる。しかし、有効であるにもかかわらず、該方法は可逆性であり、可溶性染料が、染料−レーキから改質可能である。
【0005】
異なる環境及び条件にさらされた際に、着色剤を長期間にわたって恒久的に保持することは一般に困難である。このことは、顔料、油溶性染料、及び水溶性染料にもあてはまる。
【0006】
低ブリード性特性の要求にもかかわらず、特許及び出版物に記載されたマイクロカプセルは、高温で長期間試験したとき徐々に着色剤を放出し又は経時で「ブリード」することが見出されている。色ブリードは、化粧品製剤で典型的に見られるアルコール類又はグリコール類、界面活性剤類、シリコーン類、オイル類、防腐剤類、塩類、及びその他の構成成分などの製剤で水分及び/又は他の成分と接触することにより染料又は顔料が微小球を通って或いは微小球から移転するときに発生する。化粧品組成物での着色剤のリーチング(leeching)又はブリード性は、容器内及び基材上の両方で化粧品の長期視覚効果を損なう可能性がある。
【0007】
従って、様々な用途に使用することができる改善された耐色ブリード性を有する微粒子を提供する必要がある。具体的には、閉じ込められ又はカプセル化された着色剤を含有する製品を提供する必要があり、その製品は、異なる環境にさらされた際に良好な耐破砕性を保持し、改善された耐ブリード性を示す。このことは、特に油溶性及び水溶性有機染料を使用する際に問題であり、一般には恒久的に染料を保持することは困難である。化粧品組成物において、染料が恒久的に保持されない場合、化粧品の長期視覚効果を損なう可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明による微粒子は、ブリーディング(bleeding)の課題を克服し、それと同時に良好な耐破砕性を保持する。従って、それらを含有する溶液は、高温での長期貯蔵後であってさえも実質的に着色されないままである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの態様は、少なくとも1種の着色剤を含むスキンケア組成物であって、該着色剤が少なくとも1種の微粒子マトリックスポリマー内に閉じ込められ、該微粒子マトリックスポリマー内への該着色剤の閉じ込めによりマイクロカプセル化着色剤が形成され、該微粒子マトリックスポリマーが、
a.エチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマー及び約−40〜約50℃のガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2モノマーを含むモノマーの混合物から形成される少なくとも1種の第1のポリマーと、
b.エチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマー及び約50℃を超えるガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2モノマーを含むモノマーの混合物から形成される少なくとも1種の第2ポリマーと、を含み、
該微粒子マトリックスポリマーが、該微粒子マトリックスポリマー全体にわたって分布する二次粒子を更に含み、該二次粒子が、約50℃を超えるガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和疎水性モノマーから形成される疎水性ポリマーを含む、スキンケア組成物を提供する。
【0010】
本発明はまた、皮膚/体/まつ毛の少なくとも一部へ、少なくとも1種の微粒子着色剤、好ましくは上記のような少なくとも2種の微粒子着色剤の有効着色量を有する液体又は固体のスキンケア製剤の適用を含む皮膚/体/まつ毛を着色する方法も提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、
(a)エチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマー及び約−40〜約50℃の間のガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2モノマーを含むモノマー類の混合物から形成される約5〜約95重量%のポリマーAと、
(b)エチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマー及び約50℃を超えるガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2モノマーを含み、その中には、ポリマーA内のものと同じか又は異なる1種以上のエチレン性不飽和疎水性モノマーから形成されるポリマー二次粒子が分布する、モノマー類の混合物から形成される約5〜約95重量%のポリマーBと、から形成される本質的に無色のポリマーマトリックス内に少なくとも1種の着色剤の有効着色量を含有する耐ブリード性微粒子を提供する。
【0012】
着色剤は、好ましくは有機である。微粒子は、非架橋されていてよいが、好ましくは架橋され、使用時構造を維持する。
【0013】
1つの実施形態において、無色のポリマーマトリックスは、5〜45重量%の少なくとも1種のポリマーA及び55〜95重量%の少なくとも1種のポリマーB、例えば5〜25重量%の少なくとも1種のポリマーA及び75〜95重量%の少なくとも1種のポリマーBから形成される。
【0014】
本発明による少なくとも1種の着色剤を含む耐ブリード性微粒子は、
A)少なくとも1種のポリマーAの塩を含む水相をもたらす工程と、
B)高剪断下で該水相と、少なくとも1種のポリマーB、二次ポリマー粒子、及び所望により架橋剤を含む第2水相とを組み合わせる工程であって、水相A)及び/又はB)が少なくとも1種の超微粒子状着色剤を含有し、
C)高剪断下で水不混和性液体相中で工程B)からの組み合わされた水相を含有する油中水型エマルションを形成する工程であって、そのエマルションが、所望により油溶性添加剤、高分子安定剤又はそれらの混合物を含み、
D)該エマルションを脱水させる工程であって、水を水性粒子から蒸発し、それによりマトリックスポリマー中に少なくとも1種の着色剤を含み、マトリックスポリマー全体にわたって分布した二次ポリマー粒子を有する固体微粒子を形成する、ことを含む方法により製造されてよい。
【0015】
ポリマー粒子は、少なくとも1種のポリマーAと少なくとも1種のポリマーBとを包含し、その両方がエチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマーとエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2のモノマーとを含むモノマー類のブレンドから形成される。
【0016】
少なくとも1種のイオンモノマーは、アニオン性又はカチオン性基のいずれかを包含してもよく、或いは、例えば酸無水物の形態の潜在的イオンであってもよい。ポリマーA及びポリマーBに対して選択される少なくとも1種のイオンモノマーは同じでも又は異なっていてもよいが、両方がアニオン性又はカチオン性のいずれかであるべきである。好ましくは、少なくとも1種のイオンモノマーは、エチレン性不飽和アニオン又は潜在的アニオン性モノマーである。好適なアニオン性又は潜在的アニオン性モノマーの非限定的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。好ましいアニオン性モノマー類は、カルボン酸類又は酸無水物類である。
【0017】
少なくとも1種のイオンモノマーがアニオン性、例えばカルボン酸又は無水物であるとき、それは、好ましくは少なくとも1種の揮発性対イオンで部分的に又は完全に中和されることになる。揮発性対イオンは、アンモニア又は揮発性アミン構成成分であってよい。一般に、揮発性アミン構成成分は液体であり、低から中ぐらいの程度の温度、例えば200℃までの温度で蒸発可能である。好ましくは、減圧下100℃未満の温度で揮発性アミンを蒸発することが可能となる。従って、ポリマーは遊離酸形態で製造され、その後水酸化アンモニウム又は揮発性アミン、例えばエタノールアミン、メタノールアミン、1−プロパノールアミン、2−プロパノールアミン、ジメタノールアミン又はジエタノールアミンの水溶液で中和されてよい。別の方法としては、ポリマーは、アニオン性モノマーのアンモニウム又は揮発性アミン塩と疎水性モノマーとを共重合することにより調製されてよい。
【0018】
脱水工程D)間に、塩の少なくとも1種の揮発性対イオン構成成分の少なくとも一部が、望ましくは蒸発する。例えば、ポリマー対イオンがアンモニウム塩である場合、揮発性構成成分アンモニアの少なくとも一部が蒸発する。従って、蒸留段階の間にポリマーは、その遊離酸又は遊離塩基形態に変換される。
【0019】
ポリマーAとポリマーBの両方とも、エチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマーとエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2モノマーとを含むモノマー類のブレンドから形成されるコポリマーである。ポリマーは、疎水性モノマーに関して異なる。従って、ポリマーAではエチレン性不飽和疎水性モノマーは、−40〜50℃の間のガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なものから選択され、一方、ポリマーBではエチレン性不飽和疎水性モノマーは、50℃を超えるガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なものから選択される。そのガラス転移温度は、好ましくは少なくとも60℃又は更に少なくとも80℃である。
【0020】
−40〜50℃の間のガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能な疎水性モノマーの具体的な非限定的な例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート及びブチルアクリレートの各種異性体、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、並びに2−エチルヘキシルアクリレートのようなオクチルアクリレートなどの、C1〜C8アルキルアクリレート挙げられる。その他の例としては、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、並びにプロピレン及びn−ブチレンなどのアルケン類などの、C4〜C8アルキルメタクリレートが挙げられる。
【0021】
50℃を超えるガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能な疎水性モノマーの具体的な非限定的な例としては、スチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、第三級ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート及びイソボルニルメタクリレートが挙げられる。他の可能性のあるものとしては、モノマー類が50℃を超えるガラス転移温度(Tg)を有するポリマー類を製造するという前提で、変性スチレン又はその他のメタクリレート及びアクリレートエステルを使用するものが挙げられる。
【0022】
一般に、ポリマーA及びBは、任意の好適な重合法で調製されてよい。例えば、ポリマーは、例えば欧州特許出願第697423号又は米国特許第5,070,136号に記載されたような水性乳化重合により便利に調整することができる。その後、ポリマーは、水酸化アンモニウム又は揮発性アミンの水溶液を添加することにより中和されることができる。
【0023】
典型的な重合法において、少なくとも1種の疎水性モノマーと少なくとも1種のイオンモノマーとのブレンドを、少なくとも1種の乳化剤の好適な量を含有する水相へ乳化する。典型的に、少なくとも1種の乳化剤は、水性エマルションを形成するのに好適な任意の市販の乳化剤であってよい。望ましくは、これらの乳化剤は、水不混和性モノマー相よりも水相でより可溶性である傾向があり、従って高親水性−親油性バランス(HLB)を示す傾向があることになる。モノマー混合物の乳化は、モノマー/水相を激しく攪拌又は剪断させ、或いはモノマー/水相をスクリーン又はメッシュを通過させることを含む、既知の乳化技術により行われてよい。その後、重合は、好適な反応開始剤系、例えば少なくとも1種のUV反応開始剤又は熱反応開始剤の使用によりもたらされてもよい。重合を開始する好適な技術は、モノマー類の水性エマルションの温度を約70〜80℃に上昇させ、続いてモノマーの50〜1,000重量ppmの間の過硫酸アンモニウムを添加する。
【0024】
一般に、ポリマーAは、100,000までの分子量(標準工業パラメーターを使用してGPCにより測定した)を有する。好ましくは、ポリマーは、50,000未満、例えば10,000〜30,000の分子量を有する。特に、ポリマーAの分子量は、およそ5,000〜15,000である。
【0025】
特に好ましいポリマーAは、エチルアクリレート/メチルメタクリレートとアクリル酸アンモニウム塩とのターポリマーである。好ましくは、このポリマーはまた、該方法が特に酸化亜鉛又はアンモニウムジルコニウムカーボネートである架橋剤を使用する場合にも使用される。
【0026】
典型的に、ポリマーAを作製するモノマーブレンドは、少なくとも70重量%の少なくとも1種の疎水性モノマーを含有し、残りは、少なくとも1種のイオンモノマーから構成されてよい。しかし、一般に、疎水性モノマーは、少なくとも80重量%の量で存在する。好ましい組成物は、70〜95重量%の間、例えばおよそ80又は90重量%の少なくとも1種の疎水性ポリマーを含有する。
【0027】
一般に、マトリックスポリマーBは、300,000までの分子量(標準工業パラメーターを使用してGPCにより測定した)を有する。好ましくは、ポリマーは、50,000未満、例えば2,000〜20,000の分子量を有する。特に、マトリックスポリマーの分子量は、およそ4,000〜12,000である。
【0028】
特に好ましいマトリックスポリマーBは、スチレンとアンモニウムアクリレートとのコポリマーである。より好ましくは、このポリマーは、該方法が特に酸化亜鉛又はアンモニウムジルコニウムカーボネートである架橋剤を使用する場合に使用される。
【0029】
典型的に、マトリックスポリマーBを作製するモノマーブレンドは、少なくとも50重量%の少なくとも1種の疎水性モノマーを含有し、残りは、少なくとも1種のイオンモノマーから構成されてよい。しかし、一般に、疎水性モノマーは、少なくとも60重量%の量で存在する。好ましい組成物は、65〜90重量%の間、例えば70又は75重量%の少なくとも1種の疎水性ポリマーを含有する。
【0030】
該方法の代替版において、少なくとも1種のイオンモノマーは、カチオン性又は潜在的カチオン性、例えばエチレン性不飽和アミンであってよい。本発明のこの形態において、揮発性対イオン構成成分は、少なくとも1つの揮発性酸構成成分である。従って、本発明のこの形態において、ポリマーA及びBは、アニオン性モノマーがカチオン性又は潜在的カチオン性モノマーにより代替されることを除いて該アニオン性ポリマーと類似の方法で形成することができる。一般に、ポリマーが、少なくとも1種の遊離アミンと少なくとも1種の疎水性モノマーとのコポリマーの形態で調製される場合、それは、少なくとも1種の好適な揮発性酸、例えば酢酸、ギ酸、プロパン酸、ブタン酸又は更に炭酸を添加することにより中和される。好ましくは、ポリマーは、酢酸、ギ酸、酸又は炭酸により中和される。
【0031】
カチオン性又は潜在的カチオン性モノマー類の好適な非限定的な例としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類又はアリルアミン類及びその他のエチレン性不飽和アミン類、並びにそれらの酸付加塩類が挙げられる。典型的に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類としては、ジメチルアミノメチルアクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレート、ジメチルアミノブチルメタクリレート、ジエチルアミノブチルアクリレート及びジエチルアミノブチルメタクリレートが挙げられる。典型的に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類としては、ジメチルアミノメチルアクリルアミド、ジメチルアミノメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノブチルアクリルアミド、ジメチルアミノブチルメタクリレート、ジエチルアミノブチルアクリレート及びジエチルアミノブチルメタクリルアミドが挙げられる。典型的に、アリルアミンとしては、ジアリルアミン及びトリアリルアミンが挙げられる。
【0032】
二次粒子は、50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和疎水性モノマーと、所望によりその他のモノマー類から形成される疎水性ポリマーを含み、その疎水性ポリマーは、ポリマーA及びマトリックスポリマーBとは異なる。少なくとも1種のエチレン性不飽和疎水性モノマーは、マトリックスポリマーBを形成するために使用される第2モノマーに関して上記で定義したいずれのモノマー類であってよい。1つの実施形態において、疎水性モノマーは、マトリックスポリマーを形成するために使用される第2モノマーと同じである。該疎水性モノマー類の具体的な非限定的な例としては、スチレン、メチルメタクリレート、第三級ブチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート及びイソボルニルメタクリレートが挙げられる。1つの実施形態において、疎水性モノマーはスチレンである。
【0033】
疎水性モノマーは、単独で重合されてもよく、或いは、所望により上記で定義したような少なくとも1種の他の疎水性モノマーと重合されてもよい。そのようなモノマー類がいかなる有害な影響ももたらさないという前提で、50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成可能な疎水性モノマーでない他のモノマー類を含むことが可能な場合がある。他のモノマーは、疎水性モノマー、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート又はステアリルアクリレートなどの長鎖アルキル及びアクリル若しくはメタクリル酸のエステル類であってよい。典型的に、そのようなモノマーを含む場合、それらは、二次粒子に使用されるモノマーの20重量%以下の量で存在すべきである。好ましくは、これらのモノマーは、10重量%未満、例えば5重量%未満の量で存在する。
【0034】
或いは、少なくとも1種の他のモノマーは、親水性モノマーであってよい。親水性モノマーは、非イオン、例えばアクリルアミドであってよく、又はそれは、例えば、ポリマーA及びBを形成するために使用される第1モノマーに関して定義されるようなイオンであることができる。一般に、そのようなモノマーは、より少ない割合で使用される傾向があり、ポリマーは、疎水性のままである。そのようなモノマーを含む場合、それらは、二次粒子に使用されるモノマーの20重量%以下の量で存在すべきである。好ましくは、これらのモノマーは、10重量%未満、例えば5重量%未満の量で存在する。
【0035】
二次粒子は、50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成可能なエチレン性不飽和疎水性モノマーから完全に形成されている疎水性ポリマーを含むことが特に好ましい。特に好適な疎水性ポリマーは、スチレンとメチルメタクリレートとのコポリマー又はスチレンのホモポリマーである。スチレンとメチルメタクリレートとのコポリマーは、一般に少なくとも40重量%のスチレン及び60重量%までのメチルメタクリレートから形成される。好ましくは、コポリマーは、50:50〜95:5、より好ましくは60:40〜80:20、例えば70:30〜75:25の間のスチレンとメチルメタクリレート部分との重量比を有する。
【0036】
一般に、二次粒子は、1ミクロン未満、通常750ナノメートル未満の平均粒度を有する。好ましくは、二次粒子は、50〜500ナノメートルの間の範囲の平均粒度を有する。これらの二次粒子は、任意の従来の手段により調製されてよい。典型的に、粒子は、水性乳化重合により調製されてよい。好ましくは、粒子は、例えば欧州特許出願第531005又は同第449450に記載されるような先行技術に記録されたいずれかの典型的なマイクロエマルション重合方法に従う水性マイクロエマルション重合によって調製される。
【0037】
典型的に、二次粒子は、連続水相(20〜80重量%の間)、少なくとも1種のモノマーを含む分散された油相(10〜30重量%の間)、並びに少なくとも1種の界面活性剤及び/又は安定剤(10〜70重量%の間)を含むマイクロエマルションを形成することにより調製されてよい。一般的に、界面活性剤及び/又は安定剤は、主として水相に存在する。好ましい界面活性剤及び/又は安定剤は、ポリマーマトリックスを形成するために使用されるポリマーの水溶液である。特に好ましい界面活性剤/安定剤は、マトリックスポリマーBに関連して上記で定義したようなアンモニウムアクリレートとスチレンとのコポリマーである。
【0038】
マイクロエマルション中の少なくとも1種のモノマーの重合は、好適な反応開始系、例えばUV反応開始剤又は熱反応開始剤によりもたらされることができる。重合を開始する好適な技術は、例えばモノマーの水性エマルションの温度を約70又は80℃に上昇させ、その後、モノマーの50〜1,000重量ppmの間の過硫酸アンモニウム又はアゾジイソブチロニトリルなどのアゾ化合物を添加する。或いは、好適な過酸化物、例えば室温過酸化物硬化(room-temperature curing peroxide)又は光開始剤が使用されてよい。重合が、例えば光開始剤により約室温で行われることが好ましい場合がある。
【0039】
一般に、二次粒子は、2,000,000までの分子量(標準工業パラメーターを使用してGPCにより測定した)を有するポリマーを含む。好ましくは、ポリマーは、500,000未満、例えば5,000〜300,000の分子量を有する。通常、ポリマーの二次粒子の分子量は、100,000〜200,000の間である。
【0040】
二次粒子は、コアが、ポリマーのシェルにより取り囲まれる疎水性ポリマーを含むコアシェル配置を有することが好ましい。より好ましくは、二次粒子は、疎水性ポリマーを含むコアとポリマーA及びBを含むシェルとを含む。ポリマーのシェルは、重合時に疎水性ポリマーのコア周囲に形成されることが特に好ましい。
【0041】
ポリマー製品は、マトリックスポリマーが架橋されている場合に、更に強化されることができる。この架橋は、該方法に架橋工程を含むことによる結果であることができる。このことは、ポリマーに自己架橋基、例えばメチロール官能性を有するモノマー繰り返し単位を含むことにより達成することができる。しかし、好ましくは、架橋は、水相ポリマーを有する架橋剤を含むことにより達成される。架橋剤は、一般にポリマー鎖上で官能基と反応する化合物である。例えば、ポリマー鎖がアニオン性基を含有する場合、好適な架橋有機剤としては、アジリジン類、ジエポキシド類、カルボジアミド類及びシラン類が挙げられる。有機架橋剤の好ましい部類としては、ポリマー鎖間に共有結合を形成する化合物、例えばシラン類又はジエポキシド類が挙げられる。また、好適な架橋剤としては、酸化亜鉛、亜鉛アンモニウムカーボネート、酢酸亜鉛、及び例えば炭酸ジルコニウムアンモニウムなどのジルコニウム塩類も挙げられる。特に好ましい架橋剤は、酸化亜鉛であり、それは、着色剤顔料及び架橋剤の両方である。
【0042】
架橋剤は、一般にカプセル化された粒子の1〜50重量%、好ましくは2〜40重量%の間、最も好ましくは5〜30重量%の間から構成される。架橋プロセスは、望ましくは主として脱水工程中に行われる。従って、架橋剤が含まれている場合、架橋は、一般に脱水工程D)及び揮発性対イオンの除去が開始されるまで、ただゆっくりと進行する。
【0043】
1つの実施形態において、微粒子は、粒子形成時に、油中水型エマルションの脱水及び架橋により油溶性又は分散性添加剤がその場でコーティングされる。該添加剤は、望ましくは乳化工程中に存在する。添加剤は、粒子の表面に付着する。
【0044】
本発明による油溶性又は分散性添加剤の選択及び存在する量は、組成物の意図された使用及び化合物の有効性に依存する。スキンケア用途において、選択される油溶性又は分散性添加剤は、当配合者にとって周知のように皮膚接触に許容可能である。好適な油溶性又は分散性添加剤は、一般にマトリックスビーズ(matrix bead)の1〜20重量%の間のレベルで組み込まれる(着色剤の90〜300重量%に相当する)。好ましくは、油溶性又は分散性添加剤の5〜15重量%が使用される。
【0045】
油溶性又は分散性添加剤としては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オレイルアルコール、C12〜C15アルコール類のベンゾエート類、アセチル化ラノリンアルコール等を含む6個〜30個好ましくは10個〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコール類に基づくゲルベ(GUERBET)アルコール類などの脂肪族アルコール類が挙げられてよい。特に好適なのはステアリルアルコールである。
【0046】
油溶性又は分散性添加剤としては、C6〜C24の直鎖脂肪酸類、分枝鎖C6〜C13カルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エラエオステアリン酸(elaeostearic acid)、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸、エルカ酸及びそれらの技術グレード混合物(例えば、天然油脂の脱圧、ロエレンのオキソ合成(Roelen's oxosynthesis)からアルデヒド類の低減、又は不飽和脂肪酸類の二量化で得られる)などの脂肪酸類が挙げられてよい。
【0047】
使用することができる更なる構成成分は、アジピン酸、コハク酸、及びマレイン酸などのC2〜C12のジカルボン酸類である。芳香族カルボン酸類、飽和及び/又は不飽和、特に安息香酸を使用することができる。
【0048】
油溶性又は分散性添加剤として使用することができる追加の構成成分としては、カルボン酸塩類;例えば、C8〜C24の塩類、好ましくはC14〜C20の飽和又は不飽和脂肪酸類、C8〜C22の一級又は二級アルキルスルホネート類、アルキルグリセロールスルホネート類、公開されている英国特許第1,082,179号に記載されたスルホン酸化ポリカルボン酸類、パラフィンスルホネート類、N−アシル、N’−アルキルタウリン酸塩類、アルキルホスフェート類、イセチオネート類、アルキルスクシナメート類、アルキルスルホコハク酸類、スルホコハク酸類のモノエステル類又はジエステル類、N−アシルサリコシン酸類、アルキルグリコシドサルフェート類、ポリエトキシカルボキシレート類、アルカリ金属であるカチオン(ナトリウム、カリウム、リチウム)、非置換若しくは置換アンモニウム残基(メチル、ジメチル、トリメチル、テトラメチルアンモニウム、ジメチルピペリジニウム等)又はアルカノールアミンの誘導体(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリタノールアミン等);ナトリウム、カリウム及びアンモニウムのアルカリ石鹸類;カルシウム又はマグネシウムの金属石鹸類;ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸等などの有機主成分石鹸類、アルキルホスフェート類又はリン酸エステル類;酸性ホスフェート、ジエタノールアミンホスフェート、セチルリン酸カリウムが挙げられる。
【0049】
ワックス類が本明細書に使用されてよい。これには、長鎖酸類及びアルコール類のエステル類、並びにワックス様特性を有する化合物類、例えばカルナバワックス(カルナウバヤシ)、蜜蝋(白色又は黄色)、ラノリンワックス、キャンデリラワックス(ユーフォルビア・セリフェラ)、オゾケライト、日本ワックス、石蝋、微晶性ワックス、セレシン、セテアリルエステルワックス、合成蜜蝋等;また、セテアリルアルコール又は部分グリセリド類のような親水性ワックス類が挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
シリコーン類又はシロキサン類(有機置換ポリシロキサン類)が本明細書に使用されてよい。これには、ジメチルポリシロキサン類、メチルフェニルポリシロキサン類、環状シリコーン類、並びにまた、アミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、グリコシド−及び/又はアルキル−変性シリコーン化合物類、それらは、室温で液体又は樹脂性形態のいずれであってもよい;直鎖ポリシロキサン類;ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200流体、ミラシル(Mirasil)(登録商標)DM(ローディア(Rhodia))、ジメチコノールなどのジメチコン類;環状シリコーン流体類;シクロペンタシロキサン類、ダウ・コーニング(登録商標)345流体、シルビオン(Silbione)(登録商標)グレード、アビル(Abil)(登録商標)グレードなどの揮発物類;フェニルトリメチコーン類;ダウ・コーニング(登録商標)556流体が挙げられるが、これらに限定されない。また、好適なのは、シメチコン類であり、200〜300のジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチコン類と水素添加珪酸塩類との混合物である。トッド(Todd)らによる好適な揮発性シリコーンの詳細な調査は、コズメティクス・アンド・トイレタリーズ(Cosm.Toil.)、91巻、27頁(1976年)に見出し得る。特に好適なのは、エトキシ化プロポキシル化ジメチコン(例えば、ダウ・コーニング5225C製剤補助(Formulation Aid))及びアミノプロピルジメチコン(例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)からのチノケア(Tinocare)SiA1)である。
【0051】
フッ素化又はペルフルオロ化アルコール類及び酸類が、本明細書に使用されてよい。これには、ペルフルオロドデカン酸、ペルフルオロデカン酸、ペルフルオロ第三級ブチルアルコール、ペルフルオロアジピン酸、2−(ペルフルオロアルキル)エタノール(ゾニル(ZONYL)(登録商標)BA−L)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
油溶性又は分散性添加剤は、アニオン性界面活性剤であってよい。そのようなアニオン性界面活性剤の例としては、
式:R100−−CH(SO3M)−COOR200のアルキルエステルスルホネート類、(式中、R100は、C8〜C20、好ましくはC10〜C16のアルキルラジカルであり、R200は、C1〜C16、好ましくはC1〜C3のアルキルラジカルであり、及びMは、アルカリカチオン(ナトリウム、カリウム、リチウム)、置換若しくは非置換アンモニウム(メチル、ジメチル、トリメチル、テトラメチルアンモニウム、ジメチルピペリジニウム等)又はアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン)の誘導体である);
式:R300OSO3Mのアルキルサルフェート類、(式中、R300は、C5〜C24、好ましくはC10〜C18のアルキル又はヒドロキシアルキルラジカルであり、及びMは、上記で定義したような水素原子又はカチオン、並びに平均0.5〜30、好ましくは0.5〜10のEO及び/又はPO単位を有するそれらのエチレンオキシ(EO)及び/又はプロピレンオキシ(PO)誘導体である);
式:R400CONHR500OSO3Mのアルキルアミドサルフェート類、(式中、R400は、C2〜C22、好ましくはC6〜C20のアルキルラジカルであり、R500は、C2〜C3のアルキルラジカルであり、及びMは、上記で定義したような水素原子又はカチオン、並びに平均0.5〜60のEO及び/又はPO単位を有するそれらのエチレンオキシ(EO)及び/又はプロピレンオキシ(PO)誘導体である)が挙げられる。
【0053】
油溶性又は分散性添加剤は、非イオン性界面活性剤であってよい。使用されてよい非イオン性界面活性剤としては、一級及び二級アルコールエトキシレート類、特にアルコール1モル当たり平均で1〜20モルのエチレンオキシドでエトキシル化されたC8〜C20の脂肪族アルコール類、及び特にアルコール1モル当たり平均で1〜10モルのエチレンオキシドでエトキシル化されたC10〜C15の一級及び二級脂肪族アルコール類が挙げられる。非−エトキシル化非イオン性界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド類、グリセロールモノエーテル類、及びポリヒドロキシアミド類(グルクアミド類(glucamides))が挙げられる。
【0054】
そのような非イオン性界面活性剤のいくつかの特定の例としては、ポリアルコキシリネート化(polyalkoxylenated)アルキルフェノール類(すなわち、ポリエチレンオキシ、ポリプロピレンオキシ、ポリブチレンオキシ)、そのアルキル置換基は6〜12個の炭素原子を有し、5〜25のアルコキシリネート化単位を含有する;例としては、ローム&ハース社(Rohm & Haas Co.)により市販のトライトン(TRITON)X−45、X−114、X−100及びX−102、並びにローディアにより作製されたイゲパルNP2〜NP17;1〜25のアルコキシリネート化(エチレンオキシ、プロピレンオキシ)単位を含有するC8〜C22のポリアルコキシリネート化脂肪族アルコール類;例としては、ダウ(Dow)により市販のテルギトール(TERGITOL)15−S−9、テルギトール24−L−6NMW、シェルケミカル社(Shell Chemical Co.)により市販のネオドール(NEODOL)45−9、ネオドール23−65、ネオドール45−7及びネオドール45−4、プロクター&ギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)より市販のキロ(KYRO)EOB、ICIにより作製されたシンペロニック(SYNPERONIC)A3〜A9、ローディアにより作製されたロダサーフ(RHODASURF)IT、DB及びB;BASFにより市販のプルロニック(PLURONIC)製品などの約2,000〜10,000の分子量を有するエチレンオキシド又はプロピレンオキシドとプロピレングリコール及び/又はエチレングリコールとの縮合によりもたらされる製品;BASFにより市販のプルロニック製品などのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとエチレンジアミンとの縮合によりもたらされる製品;5〜25のエチレンオキシ及び/又はプロピレンオキシ単位を含有するC8〜C18のエトキシル及び/又はプロポキシル(propoxyl)脂肪酸類;5〜30エチレンオキシ単位を含有するC8〜C20脂肪酸アミド類;5〜30エチレンオキシ単位を含有するエトキシル化アミン類;1〜50、好ましくは1〜25及び特に2〜20のアルキレンオキシ(好ましくは、エチレンオキシ)単位を含有するアルコキシル化アミドアミン類;アルキルC10〜C18ジメチルアミン類の酸化物類、アルコキシC8〜C22のエチルジヒドロキシエチルアミン類の酸化物類などのアミンオキシド類;1〜30エチレンオキシ及び/又はプロピレンオキシ単位を含有するエトキシル化及び/又はプロポキシル化α−又はβ−ピネン類などのアルコキシル化テルペン炭化水素類;C4〜C20、好ましくはC8〜C18アルキル基及びアルキルポリグリコシド(APG)の1モル当たり約0.5〜3、好ましくは約1.1〜1.8のグルコース単位の平均数を有するグルコースと一級脂肪アルコール類(例えば、米国特許第3,598,865号、同第4,565,647号、欧州特許出願第132043号及び同第132046号に記載のもの)との縮合(例えば、酸触媒作用による)により得られるアルキルポリグリコシド類、特に、それぞれ名称グルコポン(GLUCOPON)600EC、グルコポン600CSUP、グルコポン650EC及びグルコポン225CSUPのもとに市販され及びヘンケル(Henkel)により作製される、C8〜C14のアルキル基及び1モル当たり平均で1.4グルコース単位、C12〜C14のアルキル基及び1モル当たり平均で1.4グルコース単位、C8〜C14のアルキル基及び1モル当たり平均で1.5グルコース単位又はC8〜C10アルキル基及び1モル当たり平均で1.6グルコース単位を有するものが挙げられる。
【0055】
好適な界面活性剤の他の部類は、特定のモノ長鎖アルキルカチオン性界面活性剤を含む。この種のカチオン性界面活性剤としては、一般式:R10203040+-、(式中、R基は、長又は短炭化水素鎖、典型的にアルキル、ヒドロキシアルキル又はエトキシル化アルキル基であり、Xは、対イオン(例えば、R10が、C8〜C22のアルキル基、好ましくはC8〜C10又はC12〜C14のアルキル基であり、R20が、メチル基であり、並びに、同じでも又は異なっていてもよいR30及びR40が、メチル又はヒドロキシエチル基である化合物)及びカチオン性エステル類(例えば、コリンエステル類)である)の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
【0056】
また、有用なのは、エトキシル化カルボン酸類又はポリエチレングリコールエステル類(PEG−nアシレート類);8個〜22個の炭素原子を有する直鎖脂肪族アルコール類、アルキル基中に12個〜22個の炭素原子を有する脂肪酸類及び8個〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノール類と、2〜30モルのエチレンオキシド及び/又は0〜5モルのプロピレンオキシドとからの生成物;ラウレス(Laureth)−n、セテアレス(Ceteareth)−n、ステアレス(Steareth)−n及びオレス(Oleth)−nなどの脂肪族アルコールポリグリコールエーテル類;PEG−nステアレ−ト(Stearate)、PEG−nオレエート(Oleate)及びPEG−nココエート(Cocoate)などの脂肪酸ポリグリコールエーテル類;ポリエトキシレート化又はアクリル化ラノリン;モノグリセライド類及びポリオールエステル類;ポリオール類と1〜30モルのエチレンオキシドからの付加生成物のC12〜C22脂肪酸モノ−及びジ−エステル類;グリセロールモノステアレート、ジイソステアロイルポリグリセリル−3−ジイソステアレート類、ポリグリセリル−3−ジイソステアレート類、トリグリセリルジイソステアレート類、ポリグリセリル−2−セスキイソステアレート類又はポリグリセリルジメレート類などの脂肪酸及びポリグリセロールエステル類である。また、複数個のこれらの物質の部類からの化合物の混合物も好適である。ジエチレングリコールモノステアレート、脂肪酸及びポリエチレングリコールエステル類などの脂肪酸ポリグリコールエステル類;脂肪酸及びスクロース(sucro)エステル類などのサッカロースエステル類、グリセロール及びスクロース(sucro)グリセリド類などのサッカロースエステル類;ソルビトール及びソルビタン;6個〜22個の炭素原子を有する飽和及び不飽和脂肪酸類のソルビタンモノ−及びジ−エステル類並びにエチレンオキシド付加生成物類;
ポリソルベート−nシリーズ、セスキイソステアレート、ソルビタン、ソルビタン、PEG−(6)−イソステアレートソルビタン、PEG−(10)−ラウレートソルビタン、PEG−17−ジオレアートソルビタンなどのソルビタンエステル類;グルコース誘導体類;C8〜C22のアルキル−モノ及びオリゴ−グリコシド類並びにショ糖構成成分として好ましいグルコースを有するエトキシル化類似物;メチルグルセス−20(Methyl Gluceth-20)セスキステアレート、ソルビタンステアレート/サッカロースココエート、メチルグルコースセスキステアレート、セテアリルアルコール/セテアリルグルコシドなどのO/W乳化剤類;また、メチルグルコースジオレアート/メチルグルコースイソステアレートなどのW/O乳化剤類。
【0057】
油溶性又は分散性添加剤としてはまた、サルフェート類及びスルホン化誘導体類、例えばジアルキルスルホサクシネート類(例えば、DOSS、ジオクチルスルホスクシネート)、アルキルラウリルスルホネート、直鎖スルホン酸化パラフィン類、スルホン酸化テトラプロピレンスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム類、ラウリル硫酸アンモニウム及びエタノールアミン類、ラウリルエーテルサルフェート類、ラウレス硫酸ナトリウム類、イソチオン酸アセチル類、タウリン類、メチルタウリン類などのアルカノールアミドサルフェート類、及びイミダゾールサルフェート類も挙げられる;
油溶性又は分散性添加剤としてはまた、アミン誘導体類、すなわちアミン塩類、アミンオキシド類などのエトキシル化アミン類、アルキルイミダゾリン類などの複素環式化合物を含有する鎖を有するアミン類、ピリジン誘導体類、イソキノリン類、セチルピリジニウムクロリド、セチルピリジニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドなどの四級アンモニウム化合物類、及びステアリルアルコニウム塩類;アシルアミドDEAなどのアルカノールアミド類、PEG−nアシルアミド、オキシデアミなどのエトキシル化アミド類;ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマー類及び誘導体類;ジメチコン、コポリオール類、シリコーンポリエチレンオキサイドコポリマー類及びシリコーングリコールコポリマー類;プロポキシル化又はPOE−nエーテル類(メロキサポール類(Meroxapols))、ポラキサマー類(Polaxamers)又はポリ(オキシエチレン)m−ブロック−ポリ(オキシプロピレン)n−ブロック(オキシエチレン)コポリマー類;分子中に少なくとも1種の四級アンモニウム基及び少なくとも1種のカルボキシレート及び/又はスルホネート基を保持する両性イオン界面活性剤類、特に好適である両性イオン界面活性剤類としては、いわゆるN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート類などのベタイン類、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N’−ジメチルアンモニウムグリシネート類、例えば、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、各々がアルキル又はアシル基内に8個〜18個の炭素原子を有する2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン類、ココアシルアミノエチルヒドロキシエチル−カルボキシ−メチルグリシネート、N−アルキルベタイン類及びN−アルキルアミノベタイン類が挙げられる;アルキルイミダゾリン類、アルキルオペプチド類及びリポアミノ酸類;自己乳化塩基類(K.F.デポロ(K.F. DePolo)化粧品学のショートテキスト(A Short Textbook Of Cosmetology)、第8章、表8〜7、250〜251頁を参照);PEG−6蜜蝋(及び)PEG−6ステアレート(及び)ポリグリセリル−2−イソステアレート[アピファック(Apifac)]、グリセリルステアレート(及び)PEG−100ステアレート、[アルラセル(Arlacel)165]、PEG−5グリセリルステアレート[アルラトン(Arlatone)983S]、ソルビタンオレエート(及び)ポリグリセリル−3−リシノーレート[アルラセル1689]、ソルビタンステアレート及びサッカロースココエート[アルラトン2121]、グリセリルステアレート及びラウレス−23[セラシンス(Cerasynth)945]、セテアリルアルコール及びセテス(Ceteth)−20[セトマクロゴルワックス(Cetomacrogol Wax)]、セテアリルアルコール及びポリソルベート60及びPEG−150及びステアレート−20[ポーラワックス(Polawax)GP200、ポーラワックスNF]、セテアリルアルコール及びセテアリルポリグリコシド[エマルガデ(Emulgade)PL1618]、セテアリルアルコール及びセテアレス−20[エマルガデ1000NI、コスモワックス(Cosmowax)]、セテアリルアルコール及びPEG−40ヒマシ油[エマルガデFスペシャル(Special)]、セテアリルアルコール及びPEG−40ヒマシ油及びセテアリル硫酸ナトリウム[エマルガデF]、セテアリルアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10[エマルガデE2155]、セテアリルアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10[乳化ワックス(Emulsifying wax)U.S.N.F]、グリセリルステアレート及びPEG−75ステアレート[ゲロット(Gelot)64]、プロピレングリコールセテス−3アセテート[ヘテスター(Hetester)PCS]、プロピレングリコールイソセス−3アセテート[ヘテスターPHA]、セテアリルアルコール及びセテス−12及びオレス−12[ランブリトールワックス(Lanbritol Wax)N21]、PEG−6ステアレート及びPEG−32ステアレート[テフォス(Tefose)1500]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びステアレス−20[テフォス2000]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びグリセリルステアレート及びステアレス−20[テフォス2561]、グリセリルステアレート及びセテアレス−20[テギンアシッド(Teginacid)H、C、X];PEG−2ステアレートSE、グリセリルステアレートSE[モネルギン(Monelgine)、カチナ(Cutina)KD]及びプロピレングリコールステアレート[テギン(Tegin)P]などのアニオン性アルカリ塩基類などの非イオン塩基類;セテアリルアルコール及びセテアリル硫酸ナトリウム[ラネット(Lanette)N、カチナLE、クロダコル(Crodacol)GP]、セテアリルアルコール及びラウリル硫酸ナトリウム[ラネット(Lanette)W]、トリラネス(Trilaneth)−4ホスフェート及びグリコールステアレート及びPEG−2ステアレート[セデフォス(Sedefos)75]、グリセリルステアレート及びラウリル硫酸ナトリウム[テギンアシッド・スペシャル(Teginacid Special)]などのアニオン酸塩基類;並びにセテアリルアルコール及びセトリモニウムブロマイドなどのカチオン酸塩基類も挙げられる。
【0058】
その他の有用な油溶性又は分散性添加剤には、穏やかな界面活性剤類、過脂肪剤類、稠度調節剤類、追加増粘剤類、ポリマー類、安定剤類、生物活性成分類、脱臭有効成分類、抗ふけ剤類、皮膜形成剤類、膨潤剤類、紫外線保護因子類、酸化防止剤類、防腐剤類、昆虫忌避剤類、可溶化剤類、着色剤類、バクテリア抑制剤類等が含まれる。
【0059】
本明細書で有用な無機塩類及び錯体類又は顔料類としては、油相を通して分散され、カプセル化された粒子をコーティングし得るもの、例えば、亜鉛及びその誘導体類(例えば、酸化亜鉛、亜鉛アンモニウムカーボネート、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛)、ジルコニウム及びその誘導体類(例えば、炭酸ジルコニウムアンモニウム)が挙げられる。
【0060】
微粒子はまた、それらの表面に位置したポリマー両親媒性安定剤Dを有してもよい。そのような安定剤類は、それらが疎水基と親水基の両方を包含する点で両親媒性である。この構造のために、いくつかの両親媒性物質は、分散液を安定させるために使用されることができる。親水基は、性質がイオン性又は極性である。
【0061】
一般に、安定化に好適な両親媒性ポリマーは、約−110℃〜20℃の間のTg値を有するモノマー類又はそれらの混合物、例えばメチルアクリレート(Tg9℃)、エチルアクリレート(Tg−23℃)、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート(Tg−49℃)等、並びにステアリルメタクリレート(Tg−100℃)を含むがこれに限定されない他のものなどのC1〜C30のアルキルアクリレート類から調製される疎水性ポリマーである。
【0062】
Tg値は、例えばポリマー便覧(Polymer Handbook)(第3版)ブランドラップ(Brandrup)&イマーガット(immergut)編、出版:ウィリィ・インターサイエンス(Wiley Interscience)、1989年ISBN:0−471−81244−7に見出される。
【0063】
機能するその他の物質としては、潜在的アニオン性モノマー類、すなわち高pH環境でアニオン性となるモノマー類、及びまた潜在的カチオン性モノマー類、すなわちアミン型分子などの低pH環境でカチオン性となるモノマー類から成る油溶性ポリマーが挙げられる。アニオン性モノマー類としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。好ましいアニオン性モノマー類は、カルボン酸類又は酸無水物類である。特に好ましい両親媒性安定剤としては、PTC国際公開特許WO−2005−123009号、15頁、17〜22行、及びPTC国際公開特許WO−2005−123796号、20頁、19〜26行に略述されたものが挙げられる。
【0064】
高分子両親媒性安定剤Dの好ましい種類は、以下のように調製されてもよいアルキル(メタ)アクリレートとカルボン酸官能性モノマーとのコポリマーである。
【0065】
アルキル(メタ)アクリレート、カルボン酸官能性モノマー及び好適な油溶性熱反応開始剤、例えば2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を、不活性溶媒、例えばイソパー(ISOPAR)G(登録商標)などの脂肪族又は芳香族炭化水素溶媒中に溶解する。この混合物を、溶媒及び熱反応開始剤を更に含有する容器に80〜90℃の反応温度で2〜6時間の期間にわたり供給する。反応は、冷却及び排出される前にこの温度で更に2時間保持される。
【0066】
アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基は、任意の好適なアルキル基であってよいが、C1〜C22のアルキル基が好ましい。カルボン酸官能性モノマーは、上述したものから選択される。
【0067】
アルキル(メタ)アクリレートとカルボン酸官能性モノマーの比は、モル基準で0.5〜8.0:1、好ましくは0.75〜6.0:1、最も好ましくは1.0〜4.0:1である。
【0068】
本発明の1つの実施形態において、好ましい安定剤は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズから入手可能なEMI−759である。
【0069】
分子量は、当業者に周知の従来のクロマトグラフ技術により測定されてよい。典型的な分子量は、10,000〜60,000の範囲、最も典型的には15,000〜40,000の範囲であってよい。
【0070】
一般に約400ミクロンまでの耐ブリード性着色微粒子の平均粒度直径は、本発明により達成できる。好ましくは耐ブリード性着色微粒子の平均粒度直径は、スキンケア用途に対しては約100ミクロン未満である。有利に平均粒度直径は、約1〜60ミクロンの範囲、例えば1〜40ミクロン及び特に1〜30ミクロンの間である。平均粒度は、文献に十分に記録された標準の手順に従いコールター(Coulter)粒度分析器により測定される。
【0071】
粒子は、1種以上の着色剤を閉じ込め、該着色剤は、任意の着色剤、例えば染料、顔料又はレーキであってよい。化粧品に典型的に好適な着色剤としては、レーキ類、酸化鉄類、二酸化チタン、硫化鉄類又は化粧品製剤に使用されるその他の従来の顔料などのCTFA及びFDAにより化粧品での使用が承認された任意の有機若しくは無機顔料又は着色剤が挙げられる。有機着色剤が、好ましい。
【0072】
顔料類の例としては、カーボンブラック、医薬品及び化粧品用赤7、カルシウムレーキ、医薬品及び化粧品用赤30、タルクレーキ、医薬品及び化粧品用赤6、バリウムレーキ、あずき色酸化鉄、黄色酸化鉄、褐色酸化鉄、タルク、カオリン、雲母、雲母チタン、ベンガラ、ケイ酸マグネシウム及び酸化チタンなどの無機顔料類;並びに赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色219号、赤色228号、赤色404号、黄色205号、黄色401号、橙色401号及び青色404号などの有機顔料類が挙げられる。バット染料類の例は、赤色226号、青色204号及び青色201号である。レーキ染料類の例としては、アルミニウム、カルシウム又はバリウムでレーキされる種々の酸性染料が挙げられる。
【0073】
1つの実施形態において、着色剤は、水溶性染料の水溶液である。そのような染料類としては、食品、医薬品及び化粧品青色11号、食品、医薬品及び化粧品青色12号、食品、医薬品及び化粧品緑色13号、食品、医薬品及び化粧品赤色13号、食品、医薬品及び化粧品赤色140号、食品、医薬品及び化粧品黄色15号、食品、医薬品及び化粧品黄色16号、医薬品及び化粧品用青色14号、医薬品及び化粧品用青色19号、医薬品及び化粧品用緑色15号、医薬品及び化粧品用緑色16号、医薬品及び化粧品用緑色18号、医薬品及び化粧品用橙色14号、医薬品及び化粧品用橙色15号、医薬品及び化粧品用橙色110号、医薬品及び化粧品用橙色111号、医薬品及び化粧品用橙色117号、食品、医薬品及び化粧品赤色14号、医薬品及び化粧品用赤色16号、医薬品及び化粧品用赤色17号、医薬品及び化粧品用赤色18号、医薬品及び化粧品用赤色19号、医薬品及び化粧品用赤色117号、医薬品及び化粧品用赤色119号、医薬品及び化粧品用赤色121号、医薬品及び化粧品用赤色122号、医薬品及び化粧品用赤色127号、医薬品及び化粧品用赤色128号、医薬品及び化粧品用赤色130号、医薬品及び化粧品用赤色131号、医薬品及び化粧品用赤色134号、医薬品及び化粧品用赤色139号、食品、医薬品及び化粧品赤色140号、医薬品及び化粧品用紫色12号、医薬品及び化粧品用黄色17号、更に、医薬品及び化粧品用黄色17号、医薬品及び化粧品用黄色18号、医薬品及び化粧品用黄色111号、医薬品及び化粧品用茶色11号、更に、医薬品及び化粧品用紫色12号、医薬品及び化粧品用青色16号及び医薬品及び化粧品用黄色110号が挙げられてよい。
【0074】
上記染料は周知であり、市販の物質であり、それらの化学構造は、例えば21C.F.R.74部(1988年4月1日改訂)及びCTFA化粧品成分便覧(Cosmetic Ingredient Handbook)(1988年)、化粧品工業会(the Cosmetics, Toiletry and Fragrances Association, Inc.)出版に記載されている。
【0075】
認可された染料は、水溶性、又は好ましくはそのレーキであることができる。レーキは、可溶性染料を反応性又は吸収層に沈殿させることにより調製され、それは、顔料の組成物の必須の部分である。ほとんどのレーキは、アルミニウム、バリウム又はカルシウムに由来する。一時的な色が皮膚を変色させない(油溶性染料はそうする傾向があるので)ことが所望される場合、これらの不溶性顔料は、粉末又は液体のいずれであれ、ほとんどメークアップ製品に使用される。レーキは、酸化鉄、酸化亜鉛及び二酸化チタン(最も白い白色顔料)などの無機着色剤と共にこれらの製品に使用される。
【0076】
以下の表には、食物、薬品及び/又は化粧品に使用されることが認可された現在入手可能な染料類及び着色剤類を一覧表示する。本明細書に用いるのに選択された着色剤は、好ましくは以下の代表的なリストから選択される。
【0077】
【表1】

【0078】
【表2】

【0079】
【表3】

【0080】
いくつかの色添加剤が、認可から免除され化粧品用途に恒久的に一覧表示されている、それらには、アルミニウム粉末、アンナット、オキシ塩化ビスマス、ブロンズ粉末、カラメル、カーマイン、β−カロチン、水酸化クロムグリーン、酸化クロムグリーン銅(金属粉末)、ジヒドロキシアセトン、EDTA二ナトリウム−銅、フェロシアン化第二鉄アンモニウム、フェロシアン化第二鉄、グアニン(パールエッセンス)、グアイアズレン(アズレン)、酸化鉄類、発光硫化亜鉛、マンガンバイオレット、雲母、葉蝋石、銀(着色指のつめ磨き用)、二酸化チタン、ウルトラマリン類(青色、緑色、桃色、赤色、及び紫色)、及び酸化亜鉛が挙げられる。
【0081】
本発明の着色粒子を作製する方法は、着色剤を含有するマトリックスポリマーの水溶液を水不混和性液体に分散する工程を含む。典型的に水不混和性液体は、有機液体又は有機液体類のブレンドである。好ましい有機液体は、揮発性パラフィン油であるが、揮発性及び非揮発性パラフィン油の混合物も使用されてよい。揮発性及び非揮発性パラフィン油の混合物は、重量でほぼ等しい比率で使用されてもよいが、一般に非揮発性油を過剰、例えば50〜75重量部の非揮発性油と25〜50重量部未満の揮発性油を使用することが好ましい。
【0082】
該方法において、水不混和性液体中に高分子両親媒性安定剤を含むことが望ましい。両親媒性安定剤は、任意の好適な市販の両親媒性安定剤、例えばハイパーマー(HYPERMER)(登録商標)(ICIから入手可能)であってよい。好適な安定剤はまた、PTC国際公開特許WO97/24179に記載された安定剤も含む。
【0083】
両親媒性安定剤に加えて界面活性剤などの他の安定化物質を含むことも可能であるが、単独の安定化物質は両親媒性安定剤であることが一般に好ましい。
【0084】
該方法において、脱水工程は、任意の便利な手段により実現することができる。望ましくは油中水型分散液を真空蒸留させることで脱水をもたらすことができる。一般に、このことは、高温、例えば25℃以上の温度を必要とする。更に高い温度、例えば80〜90℃を使用してもよいが、70℃未満の温度、例えば30〜60℃を使用することが一般に好ましい。
【0085】
真空蒸留の代わりに、スプレー乾燥により脱水を行うことが望ましい場合がある。好適にこのことは、PTC国際公開特許WO97/34945に記載されたスプレー乾燥により達成することができる。
【0086】
脱水工程は、マトリックスポリマー及びまた揮発性対イオン構成成分中の水溶液から水を除去し、乾燥ポリマーマトリックスをもたらす、それは、水に不溶性及び非膨潤性であり、その中に着色剤を含有し、そしてそれは、ポリマーマトリックス全体にわたって分布される。
【0087】
0.1〜60ミクロン、例えば1〜40及び特に1〜30ミクロンの平均直径を有するカプセル化着色剤微粒子は、スキンケア用途に好ましい。カプセル化着色剤微粒子は、1〜60重量%、例えば5〜40重量%及び特に7〜25重量%の少なくとも1種の着色剤を含んでよい。
【0088】
意図された使用により、好ましい平均直径は、変化する。例えば、この発明の1つの実施形態は、少なくとも2種のカプセル化着色剤を含み、10〜30ミクロンの間の粒径の好ましい範囲を有する液体顔用スキンケア製剤である場合がある。別の実施形態は、少なくとも2種のカプセル化着色剤を含み、1〜10ミクロンの間の好ましい粒径を有する口紅製剤である場合がある。
【0089】
本発明において、スキンケア組成物及び/又は用途及び/又は調製及び/又は製剤は、顔、唇、まつ毛、手、及び体に有用な組成物として定義される。そこに組み込まれた少なくとも1種のカプセル化着色剤を有する微粒子を含むスキンケア製剤組成物を適用することで用途に望ましい効果をもたらすことが見出されている。とりわけ、独特の異なる色を有する少なくとも2種のマイクロカプセル化着色剤のブレンド、特に1つを超える原色のブレンドを含有する組成物は、自然な非平坦化皮膚色調効果をもたらす有効な手段である。更に、マイクロカプセル化着色剤は、まつ毛を含む眼部位のまわりに使用される製品により生気あふれる色をもたらし得る。原色は、赤色、黄色及び青色を意味すると理解される。本発明の微粒子の追加の特徴は、非カプセル化着色剤でしばしば現れるミリング又は研削の排除である。該着色剤は、好ましくは有機である。他のスキンケア用途、例えば、ルージュ又は頬紅の場合、製剤には、1種のマイクロカプセル化着色剤だけを含有してよい。
【0090】
1つの実施形態において、スキンケア組成物は、少なくとも2種の異なるマトリックスポリマー物質に個々に備わるマイクロカプセル化着色剤のブレンドを含む。別の実施形態において、少なくとも2種のマイクロカプセル化着色剤が、単一ポリマーマトリックス物質内に存在する。
【0091】
本発明によるスキンケア組成物は、組成物の全重量の約0.1〜約70重量%、例えば約0.5〜約50重量%、及び特に約0.5〜約35重量%の少なくとも1種のカプセル化着色剤、並びに化粧品耐性キャリア又は補助剤を含む。水は化粧品耐性であり、ほとんどの場合存在することにもなるので、成句「化粧品耐性キャリア又は補助剤」とは、スキンケア組成物に慣習的に使用される水以外の物質も含むことが意図される。
【0092】
本発明によるスキンケア調製は、油中水型、水中油型、シリコーン中水型若しくは水中シリコーン型エマルション、アルコール性若しくはアルコール含有処方、イオン若しくは非イオン両親媒性脂質の小胞性分散液、無水液体若しくは固体、水性液体若しくは固体、ゲル、又は固体スティック若しくは粉末として処方されてよい。好ましくは、スキンケア調製は、液体、固体、又は粉末の形態である。
【0093】
油中水型又は水中油型エマルションとして、スキンケア調製は、好ましくは約5〜約50%の油相、約0.5〜約20%の乳化剤及び約10〜約90%の水を包含する。油相は、スキンケア製剤に好適な任意の油、例えば、1種以上の炭化水素油、ワックス、天然油、シリコーンオイル、脂肪酸エステル又は脂肪族アルコールを含有してよい。
【0094】
スキンケアリキッドとしては、微量成分、例えば約10重量%までの、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロール又はソルビトールなどのモノ−又はポリオール類が挙げられてよい。
【0095】
本発明によるスキンケア製剤は、幅広い調製に包含されてよい。特に以下の調製、例えば、スキンエマルション、マルチエマルション、スキンオイル、ボディパウダー;口紅形態の顔用メークアップ、リップグロス、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、リキッドメークアップ、プレストパウダー化粧品、デイクリーム又はパウダー、顔用ローション、クリーム及びパウダー(さらさらの又は固形の);並びに日焼けローション、クリームとオイル、日焼け防止剤などの光保護調製品及び日焼け前調製が考えられる。
【0096】
スキンケア調製の形態により、それは、微粒子着色剤に加えて更に構成要素、例えば、金属イオン封鎖剤類、追加の着色剤類及び真珠光沢などの効果顔料類、香料類、増粘又は固結(稠度調節)剤類、フィルム形成剤類、吸収剤類、抗ニキビ活性物質類、制汗活性物質類、抗しわ及び抗皮膚萎縮活性物質類、収れん剤類、親水性コンディショニング剤類、疎水性コンディショニング剤類、光散乱剤類、油溶性ポリマーゲル化剤類、親水性ゲル化剤類、架橋シリコーンポリマー類、剥離剤類、ビタミン化合物類及び前駆体類、キレート剤類、酵素類、フラビノイド類、ステロール化合物類、皮膚軟化剤類、UV吸収剤類及び日焼け止め活性物質類、皮膚保護剤類及び/又は皮膚鎮静剤類及び/又は皮膚修復剤類、酸化防止剤類、防腐剤類、脱色剤類及び/又は美白剤及び/又はセルフタンニング剤類を含む。
【0097】
本発明による組成物は、好適な微粒子着色剤を当該技術分野において周知の方法によりスキンケア製剤に物理的にブレンドすることにより調製されてよい。本明細書の実施例では、いくつかのそのような方法を記載する。
【0098】
本発明はまた、皮膚/体/まつ毛の一部に対して上記したような有効な着色量の少なくとも1種のカプセル化着色剤を有する液体又は固体スキンケア製剤の用途を含む、皮膚/体/まつ毛を着色する方法も提供する。
【実施例】
【0099】
(実施例1):シリコーン表面変性剤及びポリマーブレンドを使用して調製した微粒子着色剤
7.5gの黄色5号アルミニウム染料レーキ(食品、医薬品及び化粧品5号Alレーキ(サンクロマ(SunCROMA)(登録商標)、例えばサンケミカル(Sun Chemical)供給))を30gのメタクリレートコポリマーの約30重量%水溶液(ポリマーA−約10,000の分子量を有するメチルメタクリレート−エチルアクリレート−メチルアクリレート−アクリル酸の35/27/27/11重量%モノマー比)に添加することにより水性着色剤相を調製し、この混合物を着色剤が十分に分散するまで高剪断下で攪拌した。
【0100】
着色剤相を続いて100gの約46重量%メタクリレートマイクロエマルションポリマー(ポリマーB−約200,000の分子量を有する32重量%スチレン−メチルメタクリレートコポリマー(70/30重量%モノマー比)及び約6,000の分子量を有する14重量%スチレン−アクリル酸コポリマー(65/35重量%モノマー比)を含有するマイクロエマルション)及び40gの水を含む第2の水溶液に添加した。初期混合後、16gの酸化亜鉛を添加し、水相を全ての構成成分が十分に分散するまで高剪断下で混合した。
【0101】
400gの炭化水素溶媒(イソパーG、例えば、英国チェスター(Chester)のマルチゾル(Multisol))、40gの両親媒性高分子安定剤の25重量%炭化水素溶液(ポリマーD−約10,000の分子量を有する60/21/19重量%モノマー比のステアリルメタクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸)及び4gのチバ・チノケア(Ciba TINOCARE)(登録商標)SiA1、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals Corporation)からのアミノ官能シリコーンを混合することにより、油相を調製した。
【0102】
シルバーソン(Silverson)L4R高剪断実験室用ミキサーで混合しながら、水相を油相に添加した。温度を30℃未満に保持しながら、エマルションを20分間均質化した。
【0103】
油中水型エマルションを2,000mL反応フラスコに移し、真空蒸留を行い、マイクロカプセルから水を除去した。蒸留後、炭化水素溶媒中のマイクロカプセルスラリーを濾過し、溶媒を除去した。フィルターケーキを水で洗浄し、90℃でオーブン乾燥し、自由流粉末を得た。
【0104】
得られたマイクロカプセルは、25μmの平均粒度(シンパテック(Sympatec)粒径分析器を使用して測定した)で8重量%以下の染料レーキ荷重を有していた。
【0105】
(実施例2):代替の表面変性剤及びポリマーブレンドを使用して調製した微粒子着色剤
7.5gの黄色5号レーキ((サンクロマ(登録商標)、例えばサンケミカル供給))を30gのメタクリレートコポリマーの約30重量%の水溶液(ポリマーA−実施例1による)に添加することにより水性着色剤相を調製し、この混合物を着色剤が十分に分散するまで高剪断下で攪拌した。続いて着色剤相を、100gの約46重量%メタクリレートエマルションポリマー(実施例1によるポリマーB)及び40gの水を含む第2水溶液に添加した。初期混合後、16gの酸化亜鉛を添加し、水相を全ての構成成分が十分に分散するまで高剪断下で混合した。
【0106】
400gの炭化水素溶媒(イソパーG、例えば、英国チェスターのマルチゾル)、40gの両親媒性高分子安定剤の25重量%炭化水素溶液(実施例1によるポリマーD)及び8gのオクタデカノールを混合することにより、油相を調製した。
【0107】
シルバーソンL4R高剪断実験室用ミキサーで混合しながら、水相を油相に添加した。温度を30℃未満に保持しながら、エマルションを20分間均質化した。
【0108】
生成した油中水型エマルションを700mL反応フラスコに移し、真空蒸留を行い、マイクロカプセルから水を除去した。蒸留後、炭化水素溶媒中のマイクロカプセルスラリーを濾過し、溶媒を除去した。フィルターケーキを水で洗浄し、90℃でオーブン乾燥し、自由流粉末を得た。
【0109】
得られたマイクロカプセルは、25μmの平均粒度(シンパテック粒径分析器を使用して測定した)で8重量%以下の染料レーキ荷重を有していた。
【0110】
比較例1a:単一ポリマーを使用して調製した微粒子着色剤
7.5gの黄色5号レーキ((サンクロマ(登録商標)、例えばサンケミカル供給))を180gのメタクリレートポリマーの約30重量%溶液(実施例1によるポリマーA)及び50gの水に添加することにより、水性着色剤相を調製した。初期混合後、16gの酸化亜鉛を添加し、水相を全ての構成成分が十分に分散するまで高剪断下で混合した。
【0111】
400gの炭化水素溶媒(イソパーG、例えば、英国チェスターのマルチゾル)、40gの両親媒性高分子安定剤の25重量%炭化水素溶液(実施例1によるポリマーD)及び8gのチバ・チノケア(登録商標)SiA1を混合することにより、油相を調製した。
【0112】
シルバーソンL4R高剪断実験室用ミキサーで混合しながら、水相を油相に添加した。温度を30℃未満に保持しながら、エマルションを20分間均質化した。
【0113】
生成した油中水型エマルションを700mL反応フラスコに移し、真空蒸留を行い、マイクロカプセルから水を除去した。蒸留後、炭化水素溶媒中のマイクロカプセルスラリーを濾過し、溶媒を除去した。フィルターケーキを水で洗浄し、90℃でオーブン乾燥し、自由流粉末を得た。
【0114】
比較例1b:単一ポリマーを使用して調製した微粒子着色剤
7.5gの黄色5号レーキ((サンクロマ(登録商標)、例えばサンケミカル供給))を120gのメタクリレートエマルションポリマーの約45重量%の溶液(実施例1によるポリマーB)及び50gの水に添加することにより、水性着色剤相を調製した。初期混合後、16gの酸化亜鉛を添加し、水相を全ての構成成分が十分に分散するまで高剪断下で混合した。
【0115】
400gの炭化水素溶媒(イソパーG、例えば、英国チェスターのマルチゾル)、40gの両親媒性高分子安定剤の25重量%炭化水素溶液(実施例1によるポリマーD)及び4gのチバ・チノケア(登録商標)SiA1を混合することにより、油相を調製した。
【0116】
シルバーソンL4R高剪断実験室用ミキサーで混合しながら、水相を油相に添加した。温度を30℃未満に保持しながら、エマルションを20分間均質化した。
【0117】
生成した油中水型エマルションを700mL反応フラスコに移し、真空蒸留を行い、マイクロカプセルから水を除去した。蒸留後、炭化水素溶媒中のマイクロカプセルスラリーを濾過し、溶媒を除去した。フィルターケーキを水で洗浄し、90℃でオーブン乾燥し、自由流粉末を得た。
【0118】
比較例1c:単一ポリマーを使用して調製した微粒子着色剤
7.5gの黄色5号レーキ((サンクロマ(登録商標)、例えばサンケミカル供給))を120gのメタクリレートエマルションポリマーの約45重量%の溶液(実施例1によるポリマーB)及び50gの水に添加することにより、水性着色剤相を調製した。初期混合後、16gの酸化亜鉛を添加し、水相を全ての構成成分が十分に分散するまで高剪断下で混合した。
【0119】
400gの炭化水素溶媒(イソパーG、例えば、英国チェスターのマルチゾル)、40gの両親媒性高分子安定剤の25重量%炭化水素溶液(実施例1によるポリマーD)を混合することにより、油相を調製した。
【0120】
シルバーソンL4R高剪断実験室用ミキサーで混合しながら、水相を油相に添加した。温度を30℃未満に保持しながら、エマルションを20分間均質化した。
【0121】
生成した油中水型エマルションを700mL反応フラスコに移し、真空蒸留を行い、マイクロカプセルから水を除去した。蒸留後、炭化水素溶媒中のマイクロカプセルスラリーを濾過し、溶媒を除去した。フィルターケーキを水で洗浄し、90℃でオーブン乾燥し、自由流粉末を得た。
【0122】
比較例2:ポリマーブレンドを使用し及び変性剤を使用しないで調製した微粒子着色剤
チノケア(Tinocare)SiA1を油相調製から省いたことを除いて、実施例1の方法に従った。
【0123】
比較例3:最適なポリマーブレンドを使用しないで及びシリコーン表面変性剤を使用して調製した微粒子着色剤
水相が以下の様に調製されたことを除いて、実施例1の方法に従った。
【0124】
7.5gの黄色5号Alレーキ((サンクロマ(登録商標)、例えばサンケミカル供給))を90gのメタクリレートコポリマーの約30%の水溶液(実施例1によるポリマーA)に添加することにより水性着色剤相を調製し、この混合物を着色剤が十分に分散するまで高剪断下で攪拌した。続いて着色剤相を、60gの約46重量%メタクリレートエマルションポリマー(実施例1によるポリマーB)及び20gの水を含む第2の水溶液に添加した。初期混合後、16gの酸化亜鉛を添加し、水相を全ての構成成分が十分に分散するまで高剪断下で混合した。
【0125】
比較例4:ポリマーブレンド及び蒸留後添加されたシリコーン表面変性剤を使用して調製した微粒子着色剤
7.5gの黄色5号Alレーキ((サンクロマ(登録商標)、例えばサンケミカル供給))を30gのメタクリレートコポリマーの約30%水溶液(実施例1によるポリマーA)に添加することにより水性着色剤相を調製し、この混合物を着色剤が十分に分散するまで高剪断下で攪拌した。続いて着色剤相を、100gの約46重量%メタクリレートエマルションポリマー(実施例1によるポリマーB)及び40gの水を含む第2の水溶液に添加した。初期混合後、16gの酸化亜鉛を添加し、水相を全ての構成成分が十分に分散するまで高剪断下で混合した。
【0126】
400gの炭化水素溶媒(イソパーG、例えば、英国チェスターのマルチゾル)、40gの両親媒性高分子安定剤の25重量%炭化水素溶液(実施例1によるポリマーD)を混合することにより、油相を調製した。
【0127】
シルバーソンL4R高剪断実験室用ミキサーで混合しながら、水相を油相に添加した。温度を30℃未満に保持しながら、エマルションを20分間均質化した。
【0128】
油中水型エマルションを700mL反応フラスコに移し、真空蒸留を行い、マイクロカプセルから水を除去した。蒸留後、4gのチバ・チノケア(登録商標)SiA1を添加し、混合物を90℃で1時間保持した。
【0129】
一旦冷却し、炭化水素溶媒中のマイクロカプセルスラリーを濾過し、溶媒を除去した。フィルターケーキを水で洗浄し、90℃でオーブン乾燥し、自由流粉末を得た。
【0130】
ブリード試験法
ブリード試験溶液、1)pH4のシトレート緩衝剤(フィクサナル(FIXANAL))、2)pH7のホスフェート緩衝剤(フィクサナル)、3)5重量%のプロピレングリコール(pg)の水溶液、及び4)ツウィーン(Tween)80の5重量%水溶液、を調製した。試験を、1gの微粒子着色剤を99gの各試験媒質に添加することにより行った。この試験溶液を振り動かし、オーブン内に40℃で24時間定置した。一旦冷却し、水性液をサブミクロン・ミリポア・フィルター(sub-micron Millipore filter)を通過させ、百万分の1(ppm)単位で既知の濃度の同じ染料の溶液を徐々に希釈することによりあらかじめ調製した着色剤標準を目視評価する前に、全てのカプセルくずを取り除いた。別の方法としては、水性液中の染料濃度を吸収分光法により対象の相当する波長で分析し、当該技術分野の当業者によく知られている手順であるベールの法則(Beer's Law)の較正を使用して測定してよい。以下の表の全ての生成物には、着色剤として食品、医薬品及び化粧品黄色5号を使用した。
【0131】
【表4】

1重量%を、当初の炭化水素油の重量を基準にして計算する。
2(導入の)段階は、変性剤が導入された点を示す。
3SiA1=チバ・チノケアSiA1;StOH=ステアリルアルコール
【0132】
表の結果は、本発明の利益を明らかにする。
・ポリマーブレンド導入単独の適度の効果は、実施例CEX1cとCEX2のブリード結果の比較により見ることができる。
・添加剤単独の限定的な効果は、実施例CEX1cとCEX1bのブリード結果の比較により見ることができる。
・反応スキーム(すなわち、この発明による実施形態)内のポリマーブレンド及び添加剤両方の導入効果は、実施例EX1及びEX2対実施例CEX2のブリード結果の比較により見ることができる。
・添加剤種類の効果は、実施例EX1とEX2のブリード結果の比較により見ることができる。これらの実施例は、表面変性剤の選択が小さな差を与えることを示し、両者は、ポリマーブレンド単独に対して有意な改善である。
・後処理と比較した処理スキーム時の添加剤の導入効果は、実施例EX1とCEX4のブリード結果の比較により見ることができる。シリコーン表面変性剤による粉末の後処理は、実質的に有効ではない。
【0133】
スキンケア組成物の実施例
(実施例1)
【0134】
【表5】

【0135】
相Aを加熱してワックス類を融解させ、カウルスブレードミキサー(Cowles Blade mixer)を用いて顔料を分散させる。相Bの物質を周囲条件で共に攪拌し、相Cの物質を周囲条件で共に攪拌し、次いでそれを相B(ゲル相B)に加え、この混合物を攪拌し、次に約85℃に加熱する。相A及び相B/Cを共に混合して、水中油(ワックス)型エマルションを作製する。混合物を15分間攪拌し、その後徐々に室温まで冷却する。冷却中に、相D及びEを混合物に加え、60℃よりも低温で攪拌する。ひとたびマスカラが約25〜50℃に冷却されたら、相Fを添加しマスカラと混合する。
【0136】
(実施例2)
【0137】
【表6】

【0138】
相Aを加熱してワックス類を融解させ、カウルスブレードミキサーを用いて顔料を分散させる。相Bの物質を周囲条件で共に攪拌し、相Cの物質を周囲条件で共に攪拌し、次いでそれを相B(ゲル相B)に加え、この混合物を攪拌し、次に約85℃に加熱する。相A及び相B/Cを共に混合して、水中油(ワックス)型エマルションを作製する。混合物を15分間攪拌し、その後徐々に室温まで冷却する。冷却中に、相D及びEを混合物に加え、60℃よりも低温で攪拌する。相Fは、スプレー乾燥などの当該技術分野において既知の典型的な方法を使用して別々に調製される球形状ポリエチレンワックス粒子である。ひとたびマスカラが約25℃に冷却されたら、相F及びGを添加し、マスカラと混合する。
【0139】
(実施例3)
【0140】
【表7】

【0141】
相Aの成分を融解させ、低剪断攪拌で共に混合する。相Bを相Aに少しずつ添加し、その後高剪断攪拌で分散させる。次に相Cを添加し、高剪断攪拌で混ぜ込む。次に相Dを加え、高剪断攪拌で分散させる。バッチを周囲条件へと冷却し、相Eを添加して混ぜ込む。
【0142】
(実施例4〜5)
【0143】
【表8】

(1)コボ・プロダクツ(Kobo Products)−ITTコーティングされた顔料
(2)コボ・プロダクツ−シリカシェル
(3)ユニクイマ(Uniquima)−アルラトンV−175
【0144】
成分C1及びC9を最大プロペラで合わせる。相C成分2、3、5、6、7、8、10、11、及び12を添加する。空気を混入させずに最大プロペラ混合機ブレンドを行う。相Cを70〜80℃に加熱する。バッチが70〜80℃に達したら、C4の50%を加える。相A成分1〜5を別々の容器に添加し、バッチの均質化を開始する。相Aを70〜80℃に加熱する。B相をA相に添加し、約20〜30分間、高で剪断する。ひとたび相ABが70〜80℃に達したら、相A成分6〜7を添加する。プロペラ混合しながら、AB相をC相に移転する。外観が均一になるまでブレンドする。高剪断でバッチを均質化する。残りの50%のC4を添加する。均一になるまで均質化を続ける。
【0145】
(実施例6〜7)
【0146】
【表9】

(1)ダウ・コーニングから入手可能
(2)信越(Shin〜Etsu)から入手可能
(3)デグサ(Degussa)から入手可能
(4)三好化成(Miyoshi Kasei)から入手可能
(5)センシエント(Sensient)から入手可能
*これらを、シクロペンタシロキサン(D5)中のスラリーとして添加する。
【0147】
実施例6〜7を、以下のように調製する、すなわち好適な容器内に、水、グリセリン、EDTA二ナトリウム及びベンジルアルコールを添加し、透明な水相を得るまで従来の技術を使用して混合する。水相が透明になると、メチルパラベン類を添加し、再び透明になるまで混合する。得られた相を、シルバーソンSL2T又は類似の機器により高速度(8,000rpm、標準ヘッド)で混合する。別々の容器にKSG21、DC245、顔料分散液、カプセル化赤色、黄色及び青色顔料、他の油、分散剤及びパラベンを添加し、均質混合物がもたらされるまで混合物をシルバーソンSL2Tを使用し高速度設定でミリングする。
【0148】
この工程の後に、水相とシリコーン相を混ぜ合わせ、シルバーソンSL2Tを用いて、水が完全に組み込まれ、エマルションが形成されるまで高速設定でミリングする。次いでエラストマーを添加し、その混合物を再びシルバーソンを高速設定で用いて混合し、最終製品を得る。
【0149】
(実施例8〜9)
【0150】
【表10】

(1)コボ・プロダクツ−ITTコーティングされた顔料
(2)ゼネラル・エレクトリックシリコーン−ベリベシル(Velvesil)125
(3)ゼネラル・エレクトリックシリコーン−1111−21−937
(4)ナショナルデンプン(National Starch)−乾燥フローエライト(Dry Flo Elite)BN
【0151】
プラスチック製バケット中でC相を合わせる。空気を混入させずに最大プロペラ混合機ブレンドを行う。A相の成分1〜6をステンレス鋼ジャケット付き容器に添加し、高剪断混合を開始する。B相の成分をA相に添加し、高で約30分間のミリングを開始する。C相を容器中のAB相に添加し、均質化する。バッチの均一性が視覚的に得られるまで均質化を続ける。D相の成分を添加し、均一性が得られるまで均質化する。
【0152】
(実施例10〜14)
【0153】
【表11】

【0154】
好適なステンレス鋼容器内で、均質になるまで相A成分を混合する。熱源を装着した別の容器内で、水相物質を50℃に加熱し、均質になるまで混合する。日焼け止め剤物質、防腐剤、皮膜形成剤及び微粒子(相B)をバッチに添加し、均質になるまで混合する。固化剤を使用する場合、シクロペンタシロキサン混合物を固化剤を融解するのに必要な温度まで加熱し、固化剤を添加する。水相及びシリコーン相の両方を30℃未満に冷却し、高剪断状態で混合し、エマルションを形成する。
【0155】
(実施例15)
【0156】
【表12】

【0157】
相Aを高剪断ミキサーとともに混合及びミリングし、無機顔料を分散する(相Aの温度は、50℃未満に保たれるべきである)。併行して、相Bを混合し、40℃に加熱し、メチルパラベンを溶解する。ひとたびパラベンが溶解したら、カプセル化有機着色剤(相C)を相Bに加える。続いて高剪断ミキサーで混合しながら相Aをゆっくりと組み合わせられたB及びC相に加え、水中シリコーン型エマルションをもたらす。相Aを完全に移転した後、更に10分間高剪断ミキサーで連続的に乳化し、エマルションが均質であることを確実にする(エマルションを、乳化相で25〜35℃に冷却する)。次に相Dをエマルションに加え、相Eが添加される前に更に5分間混合する。相E液体分散ポリマーをエマルション内に混合し、粘度を上げ、エマルションを安定させる。
【0158】
(実施例16)
【0159】
【表13】

【0160】
相Aを高剪断ミキサーとともに混合及びミリングし、無機顔料を分散する(相Aの温度は、50℃未満に保たれるべきである)。併行して、相Bを混合し、40℃に加熱し、メチルパラベンを溶解する。ひとたびパラベンが溶解したら、カプセル化有機着色剤(相C)を相Bに加える。続いて高剪断ミキサーで混合しながら相Aをゆっくりと組み合わせられたB及びC相に加え、水中シリコーン型エマルションをもたらす。相Aを完全に移転した後、更に10分間高剪断ミキサーで連続的に乳化し、エマルションが均質であることを確実にする(エマルションを、乳化相で25〜35℃に冷却する)。次に相Dをエマルションに加え、相Eが添加される前に更に5分間混合する。相E液体分散ポリマーをエマルション内に混合し、粘度を上げ、エマルションを安定させる。
【0161】
(実施例17)
【0162】
【表14】

【0163】
相Aを高剪断ミキサーとともに混合及びミリングし、無機顔料を分散する(相Aの温度は、50℃未満に保たれるべきである)。併行して、相Bを混合し、40℃に加熱し、メチルパラベンを溶解する。ひとたびパラベンが溶解したら、カプセル化有機着色剤(相C)を相Bに加える。続いて高剪断ミキサーで混合しながら相Aをゆっくりと組み合わせられたB及びC相に加え、水中シリコーン型エマルションをもたらす。相Aを完全に移転した後、更に10分間高剪断ミキサーで連続的に乳化し、エマルションが均質であることを確実にする(エマルションを、乳化相で25〜35℃に冷却する)。次に相Dをエマルションに加え、相Eが添加される前に更に5分間混合する。相E液体分散ポリマーをエマルション内に混合し、粘度を上げ、エマルションを安定させる。相Fラテックスアクリレートコポリマーを、該方法の最後にエマルションに添加する。
【0164】
(実施例18)
【0165】
【表15】

【0166】
相Aを組み合わせ、90〜105℃の間に加熱し、均質になるまで混合する。次に、相Bを均質になるまで攪拌状態で加える。口紅を金型に注ぐとき、温度を約70℃に維持する。
【0167】
(実施例19)
【0168】
【表16】

【0169】
完全に分散されるまでAを一緒にミリングする。BをAに添加し、均一になるまでブレンドする。
【0170】
(実施例20)
【0171】
【表17】

【0172】
成分を組み合わせ、十分に混合する。100℃に加熱し、13.8Mpa(2,000psi)で加圧する。)
(実施例21)
【0173】
【表18】

【0174】
相A成分をリボンブレンダー又はダブルコーンブレンダー内でバルク混合する。ひとたびバルク相A成分が均質となると、それらをハンマーミルに通過させ、粉末粒塊を粉砕し、無機顔料を増量する。併行して、相Bバインダを60℃に加熱する。ミリング完了と同時に、相Aをリボンブレンダーに戻し、高温の相Bバインダを添加し、原末に混合する。ひとたび相A及びB混合物が均質になると、組み合わされた粉末及びバインダ成分をコミル(Comil)に通過させる。その後、粉末をその最終形状に加圧する。
【0175】
背景技術、好ましい実施形態の概要、並びに具体例による詳細な説明及び好ましい実施形態に引用した全ての文献は、関係のある部分を参照として本明細書に組み込む、全ての文献の引用は、本発明に関する先行技術であることを認めると解釈すべきではない。本文書の用語の意味又は定義が、本文書に援用される文献の用語の意味又は定義と矛盾する限りにおいては、本文書の用語の意味又は定義が優先するものとする。
【0176】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるすべてのそのような変更及び修正を、添付の特許請求の範囲でカバーするものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の着色剤を含むスキンケア組成物であって、前記着色剤が少なくとも1種の微粒子マトリックスポリマー内に閉じ込められ、前記微粒子マトリックスポリマー内への前記着色剤の閉じ込めによりマイクロカプセル化着色剤が形成され、前記微粒子マトリックスポリマーが、
a.エチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマー及び−40〜50℃のガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2モノマーを含むモノマーの混合物から形成される少なくとも1種の第1ポリマーと、
b.エチレン性不飽和イオンモノマーである少なくとも1種の第1モノマー及び50℃を超えるガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能なエチレン性不飽和疎水性モノマーである少なくとも1種の第2モノマーを含むモノマーの混合物から形成される少なくとも1種の第2ポリマーと、を含み、
前記微粒子マトリックスポリマーが、前記微粒子マトリックスポリマー全体にわたって分布する二次粒子を更に含み、前記二次粒子が、50℃を超えるガラス転移温度を有するホモポリマーを形成可能な少なくとも1種のエチレン性不飽和疎水性モノマーから形成される疎水性ポリマーを含み、
好ましくは前記マイクロカプセル化着色剤が、組成物の0.1〜70重量%の量で存在し、
好ましくは、前記組成物が、化粧用に許容できるキャリア又は補助剤を更に含むことを特徴とするスキンケア組成物。
【請求項2】
前記二次粒子が追加のモノマー類を更に含み、前記二次粒子の疎水性ポリマーが前記微粒子マトリックスポリマーの疎水性ポリマーとは異なることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
少なくとも2種のマイクロカプセル化着色剤を含み、前記マイクロカプセル化着色剤を形成する着色剤が互いに異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記着色剤が、赤色、黄色、及び青色から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記マイクロカプセル化着色剤が、少なくとも2種の異なる微粒子マトリックスポリマー内に存在することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記マイクロカプセル化着色剤が、単一微粒子マトリックスポリマー内に存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、油中水型エマルション、水中油型エマルション、シリコーン中水型エマルション、水中シリコーン型エマルション、イオン又は非イオン両親媒性脂質の小胞性分散液、無水液体、無水固体、水性液体、水性固体、ゲル、固体スティック、及び粉末から選択される調製品として処方されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、スキンエマルション類、マルチエマルション類、スキンオイル類、ボディパウダー類、顔用メークアップ類、リップクリーム類、クリーム類、ルーズパウダー類、プレストパウダー類、光保護調製品類、口紅、リップグロス、ポリマー含有液体リップカラー類、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、液体メークアップ、パウダーファンデーション類、固体エマルションメークアップ、デイクリーム、デイパウダー、顔用ローション、顔用クリーム、及び顔用パウダーから選択されるスキンケア用途の形態であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
追加の構成成分を更に含み、前記追加の構成成分が、金属イオン封鎖剤類、追加の着色剤類、効果顔料類、フィルム形成剤類、吸収剤類、抗ニキビ活性物質類、制汗活性物質類、抗しわ活性物質類、抗皮膚萎縮活性物質類、収れん剤類、親水性コンディショニング剤類、疎水性コンディショニング剤類、光散乱剤類、油溶性ポリマーゲル化剤類、親水性ゲル化剤類、架橋シリコーンポリマー類、剥離剤類、ビタミン化合物類、キレート剤類、酵素類、フラビノイド類、ステロール化合物類、皮膚軟化剤類、UV吸収剤類、日焼け止め活性物質類、皮膚保護剤類、皮膚鎮静剤類、皮膚修復剤類、酸化防止剤類、防腐剤類、脱色剤類、美白剤、及びセルフタンニング剤類、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
皮膚及び/又は体及び/又はまつ毛の少なくとも一部への請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物の適用を含み、好ましくは前記組成物が少なくとも2種の異なる微粒子マトリックスポリマー内に存在する少なくとも2種のマイクロカプセル化着色剤のブレンドを含むことを特徴とする皮膚及び/又は体及び/又はまつ毛の化粧処理の方法。

【公表番号】特表2009−539825(P2009−539825A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513830(P2009−513830)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052135
【国際公開番号】WO2007/141742
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】