胃腸の運動障害疾患の治療のためのモチリン受容体の大環状アンタゴニスト
本発明は、そのサブタイプ、イソ型、および/または変異体を含む、モチリン受容体の機能モジュレーターに結合する、および/またはモチリン受容体の機能モジュレーターである、配座的に定義される大環状化合物を提供する。これらの大環状化合物は、最低でも、一連の疾病の兆候に対する治療法として有用である十分な薬理学的特性を有する。特に、これらの化合物は、下痢、癌治療関連の下痢、癌誘発性の下痢、化学療法誘発性の下痢、放射線腸炎、放射線誘発性の下痢、ストレス誘発性の下痢、慢性下痢、AIDS関連の下痢、C.difficile関連下痢症、旅行者下痢症、移植片対宿主病誘発性の下痢、他種の下痢、消化不良、過敏性腸症候群、化学療法誘発性の嘔気嘔吐(催吐)および術後嘔気嘔吐症、ならびに機能性胃腸疾患等が挙げられるが、これらに限定されず、高モチリン血症(hypermotilinemia)および/または胃腸の運動過剰を特徴とする疾患の治療および予防に有用である。さらに、該化合物には、短腸症候群、セリアック病、および悪液質等の胃または腸内吸収の低下を特徴とする疾病および疾患の治療の有用性がある。また、該化合物には、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、または膵炎等の胃腸管の炎症性の疾病および疾患の治療の用途がある。従って、このような疾患の治療方法、および本発明の化合物を含む医薬組成物も、提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】
、その薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物である化合物であって、
式中、Yは、
【化2】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化3】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2、または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、ここで、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される化合物。
【請求項2】
前記Arが、
【化4】
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記R1が、メチル、エチル、イソプロピル、およびシクロプロピルからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記R2が、(CH2)mCH3、(CH2)n1R11、CH2N3、(CH2)n2NR12R13、(CH2)n3C(=NR14)NR15R16、(CH2)n4NR17C(=NR18)NR19R20、および(CH2)n5NHC(=O)NR21R22からなる群から選択され、式中、mは、0、1、2、または3であり、n1、n2、n3、n4、およびn5は独立して、1、2、3または4であり、R11、R13、R16、R17、R20、R21、およびR22は独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R12、R15、およびR19は独立して、水素、低アルキル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、およびスルホニルからなる群から選択され、R14およびR18は独立して、水素、低アルキル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、スルホニル、およびシアノからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記R2が、
【化5】
からなる群から選択され、
式中、Mは、CH2、O、NH、およびNCH3からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記L1、L2、L3、およびL4が、それぞれCHであり、前記L5がOであり、前記L6がCH2である請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記R3、R4、R5およびR6が、それぞれ水素である、または、前記R3がメチルであり、前記R4、R5およびR6が、それぞれ水素である、または、前記R3がヒドロキシメチルであり、前記R4、R5およびR6が、それぞれ水素である、または、前記R3、R4およびR6が、それぞれ水素であり、前記R5がメチルである、または、前記R3およびR5が、それぞれメチルであり、前記R4およびR6が、それぞれ水素である請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
前記Yが、
【化6】
であり、
式中、(L5)および(L6)は、それぞれ前記L5およびL6への結合を示す請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
以下の構造
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは、立体化学的混合物の構造を有する請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
以下の構造
【化16】
またはその光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する化合物であって、
式中、R25は、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、複素環、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R26は、水素、アルキル、アリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、スルホニル、およびアミノ酸に使用される標準的な保護基からなる群から選択され、R27は、水素およびアルキルからなる群から選択され、R28は、
【化17】
からなる群から選択され、
式中、Mは、CH2、O、NHおよびNCH3からなる群から選択される化合物。
【請求項11】
以下の構造
【化18】
またはその光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する化合物であって、
式中、X10およびX11は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
R40、R41、R42、およびR43は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R44は、水素、アルキル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、スルホニル、およびアミン官能基の標準的な保護基からなる群から選択され、
R45は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
R46は、水素、アルキル、アシル、スルホニル、およびヒドロキシル官能基の標準的な保護基からなる群から選択され、
L11、L12、L13、およびL14は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2、または3でなければならず、
L15およびL16は独立して、O、CR47R48、およびNR49からなる群から選択され、式中、R47およびR48は独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R49は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される化合物。
【請求項12】
以下の構造
【化19】
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有し、
式中、PG1は、水素およびアミン官能基の保護基からなる群から選択され、PG2は、水素およびヒドロキシ官能基の保護基からなる群から選択される請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
(a)ビルディングブロック構造と、
(b)請求項1に記載の式Iの化合物と
を含む大環状化合物。
【請求項14】
式Iの化合物を合成するための請求項11に記載の化合物の使用方法。
【請求項15】
(a)請求項1に記載の式(I)の化合物と、
(b)薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と
を含む医薬組成物。
【請求項16】
(a)請求項9に記載の化合物と、
(b)薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と
を含む医薬組成物。
【請求項17】
(a)請求項13に記載の化合物と、
(b)薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と
を含む医薬組成物。
【請求項18】
胃腸の運動過剰または高モチリン血症(hypermotilinemia)により引き起こされる1つ以上の疾患に罹患する対象に、有効量の式I
【化20】
の化合物およびその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与するステップを含む、胃腸の運動を抑制する方法であって、
式中、Yは、
【化21】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化22】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、式中、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される方法。
【請求項19】
前記化合物が、以下の構造
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
のうちのいずれか、
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記化合物が、経口的に投与される請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記化合物が、非経口的に投与される請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記対象が、哺乳動物である請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記対象が、ヒトである請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記化合物が、胃腸の運動を抑制するために有用である追加の薬剤と併用投与される請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記胃腸疾患が、下痢、癌治療関連の下痢、癌誘発性の下痢、化学療法誘発性の下痢、放射線腸炎、放射線誘発性の下痢、ストレス誘発性の下痢、慢性下痢、AIDS関連の下痢、C.difficile関連下痢症、旅行者下痢症、移植片対宿主病誘発性の下痢、消化不良、過敏性腸症候群、化学療法誘発性の嘔気嘔吐(催吐)および術後嘔気嘔吐症、ならびに機能性胃腸疾患から選択される請求項18に記載の方法。
【請求項26】
治療有効量の式I
【化32】
の化合物およびその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与するステップを含む、対象における異常胃または腸内吸収と関連する疾患を治療する方法であって、
式中、Yは、
【化33】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化34】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、式中、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される方法。
【請求項27】
前記化合物が、以下の構造
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
のうちのいずれか、
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記疾患が、短腸症候群またはセリアック病である請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記疾患が、悪液質である請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記疾患が、癌による悪液質、AIDSによる悪液質、または腎臓病による悪液質である請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記対象が、哺乳動物である請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記対象が、ヒトである請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記対象が、胃または腸内吸収を調節する追加の化合物で治療される請求項26に記載の方法。
【請求項34】
治療有効量の式I
【化44】
の化合物およびその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与するステップを含む、対象における胃腸管の炎症と関連する疾患を治療する方法であって、
式中、Yは、
【化45】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化46】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、式中、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される方法。
【請求項35】
前記化合物が、以下の構造
【化47】
【化48】
【化49】
【化50】
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】
のうちのいずれか、
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは、立体化学的混合物の構造を有する請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記疾患が、胃または腸にある請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記疾患が、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、または膵炎である請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記対象が、哺乳動物である請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記対象が、ヒトである請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記対象が、炎症を調節する追加の化合物で治療される請求項34に記載の方法。
【請求項1】
式I
【化1】
、その薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物である化合物であって、
式中、Yは、
【化2】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化3】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2、または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、ここで、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される化合物。
【請求項2】
前記Arが、
【化4】
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記R1が、メチル、エチル、イソプロピル、およびシクロプロピルからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記R2が、(CH2)mCH3、(CH2)n1R11、CH2N3、(CH2)n2NR12R13、(CH2)n3C(=NR14)NR15R16、(CH2)n4NR17C(=NR18)NR19R20、および(CH2)n5NHC(=O)NR21R22からなる群から選択され、式中、mは、0、1、2、または3であり、n1、n2、n3、n4、およびn5は独立して、1、2、3または4であり、R11、R13、R16、R17、R20、R21、およびR22は独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R12、R15、およびR19は独立して、水素、低アルキル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、およびスルホニルからなる群から選択され、R14およびR18は独立して、水素、低アルキル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、スルホニル、およびシアノからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記R2が、
【化5】
からなる群から選択され、
式中、Mは、CH2、O、NH、およびNCH3からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記L1、L2、L3、およびL4が、それぞれCHであり、前記L5がOであり、前記L6がCH2である請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記R3、R4、R5およびR6が、それぞれ水素である、または、前記R3がメチルであり、前記R4、R5およびR6が、それぞれ水素である、または、前記R3がヒドロキシメチルであり、前記R4、R5およびR6が、それぞれ水素である、または、前記R3、R4およびR6が、それぞれ水素であり、前記R5がメチルである、または、前記R3およびR5が、それぞれメチルであり、前記R4およびR6が、それぞれ水素である請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
前記Yが、
【化6】
であり、
式中、(L5)および(L6)は、それぞれ前記L5およびL6への結合を示す請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
以下の構造
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは、立体化学的混合物の構造を有する請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
以下の構造
【化16】
またはその光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する化合物であって、
式中、R25は、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、複素環、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R26は、水素、アルキル、アリール、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、スルホニル、およびアミノ酸に使用される標準的な保護基からなる群から選択され、R27は、水素およびアルキルからなる群から選択され、R28は、
【化17】
からなる群から選択され、
式中、Mは、CH2、O、NHおよびNCH3からなる群から選択される化合物。
【請求項11】
以下の構造
【化18】
またはその光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する化合物であって、
式中、X10およびX11は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
R40、R41、R42、およびR43は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R44は、水素、アルキル、アシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、スルホニル、およびアミン官能基の標準的な保護基からなる群から選択され、
R45は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
R46は、水素、アルキル、アシル、スルホニル、およびヒドロキシル官能基の標準的な保護基からなる群から選択され、
L11、L12、L13、およびL14は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2、または3でなければならず、
L15およびL16は独立して、O、CR47R48、およびNR49からなる群から選択され、式中、R47およびR48は独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R49は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される化合物。
【請求項12】
以下の構造
【化19】
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有し、
式中、PG1は、水素およびアミン官能基の保護基からなる群から選択され、PG2は、水素およびヒドロキシ官能基の保護基からなる群から選択される請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
(a)ビルディングブロック構造と、
(b)請求項1に記載の式Iの化合物と
を含む大環状化合物。
【請求項14】
式Iの化合物を合成するための請求項11に記載の化合物の使用方法。
【請求項15】
(a)請求項1に記載の式(I)の化合物と、
(b)薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と
を含む医薬組成物。
【請求項16】
(a)請求項9に記載の化合物と、
(b)薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と
を含む医薬組成物。
【請求項17】
(a)請求項13に記載の化合物と、
(b)薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と
を含む医薬組成物。
【請求項18】
胃腸の運動過剰または高モチリン血症(hypermotilinemia)により引き起こされる1つ以上の疾患に罹患する対象に、有効量の式I
【化20】
の化合物およびその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与するステップを含む、胃腸の運動を抑制する方法であって、
式中、Yは、
【化21】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化22】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、式中、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される方法。
【請求項19】
前記化合物が、以下の構造
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
のうちのいずれか、
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記化合物が、経口的に投与される請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記化合物が、非経口的に投与される請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記対象が、哺乳動物である請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記対象が、ヒトである請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記化合物が、胃腸の運動を抑制するために有用である追加の薬剤と併用投与される請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記胃腸疾患が、下痢、癌治療関連の下痢、癌誘発性の下痢、化学療法誘発性の下痢、放射線腸炎、放射線誘発性の下痢、ストレス誘発性の下痢、慢性下痢、AIDS関連の下痢、C.difficile関連下痢症、旅行者下痢症、移植片対宿主病誘発性の下痢、消化不良、過敏性腸症候群、化学療法誘発性の嘔気嘔吐(催吐)および術後嘔気嘔吐症、ならびに機能性胃腸疾患から選択される請求項18に記載の方法。
【請求項26】
治療有効量の式I
【化32】
の化合物およびその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与するステップを含む、対象における異常胃または腸内吸収と関連する疾患を治療する方法であって、
式中、Yは、
【化33】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化34】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、式中、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される方法。
【請求項27】
前記化合物が、以下の構造
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
のうちのいずれか、
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは立体化学的混合物の構造を有する請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記疾患が、短腸症候群またはセリアック病である請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記疾患が、悪液質である請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記疾患が、癌による悪液質、AIDSによる悪液質、または腎臓病による悪液質である請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記対象が、哺乳動物である請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記対象が、ヒトである請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記対象が、胃または腸内吸収を調節する追加の化合物で治療される請求項26に記載の方法。
【請求項34】
治療有効量の式I
【化44】
の化合物およびその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与するステップを含む、対象における胃腸管の炎症と関連する疾患を治療する方法であって、
式中、Yは、
【化45】
であり、式中、(L5)および(L6)は、それぞれ式IのL5およびL6への結合を示し、
Arは、
【化46】
からなる群から選択され、
R1は、低アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され、
R2は、低アルキル、置換低アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
R7は、水素、低アルキル、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択され、
R10aおよびR10bは独立して、水素、低アルキル、および置換低アルキルからなる群から選択され、
X1、X2、X6、X7、X8、およびX9は独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
X3、X4、およびX5は独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、および低アルキルからなる群から選択され、
L1、L2、L3、およびL4は独立して、CHおよびNからなる群から選択されるが、ただし、環中の窒素の総数は、0、1、2または3でなければならず、
L5およびL6は独立して、O、CR8aR8b、およびNR9からなる群から選択され、式中、R8aおよびR8bは独立して、水素および低アルキルからなる群から選択され、R9は、水素、低アルキル、ホルミル、アシル、およびスルホニルからなる群から選択される方法。
【請求項35】
前記化合物が、以下の構造
【化47】
【化48】
【化49】
【化50】
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】
のうちのいずれか、
またはそれらの光学異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、もしくは、立体化学的混合物の構造を有する請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記疾患が、胃または腸にある請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記疾患が、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、または膵炎である請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記対象が、哺乳動物である請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記対象が、ヒトである請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記対象が、炎症を調節する追加の化合物で治療される請求項34に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A−8B】
【図8C】
【図9】
【図10A−10B】
【図10C】
【図12】
【図13A−13B】
【図13C−13D】
【図13E】
【図13F−13G】
【図15】
【図16】
【図17】
【図11】
【図14】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A−8B】
【図8C】
【図9】
【図10A−10B】
【図10C】
【図12】
【図13A−13B】
【図13C−13D】
【図13E】
【図13F−13G】
【図15】
【図16】
【図17】
【図11】
【図14】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2010−503620(P2010−503620A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527455(P2009−527455)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/019705
【国際公開番号】WO2008/033328
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(506419489)トランザイム・ファーマ,インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/019705
【国際公開番号】WO2008/033328
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(506419489)トランザイム・ファーマ,インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】
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