説明

脱毛を治療する、又は、脱毛の発症を遅らせるための組成物

【0047】
本明細書で開示されるのは、患者における脱毛を治療する、及び/又は、脱毛の発症を遅らせるための斬新な方法及び組成物である。特に本明細書で例示された組成物は、患者変性ピリミジンを含む組成物である。本明細書で例示された方法は、患者に対して、変性ピリミジンを投与することを備えることを特徴とする。通常、この患者は、男性ホルモン性脱毛症、円形脱毛症、産褥性脱毛症、又は、休止期脱毛を有する。投与は、非経口投与、局所投与、及び/又は、経口投与を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2008年9月16日出願の米国仮特許出願第61/097,443号に対する優先権を主張するものであり、この優先権は、35 USC 119に基づいて主張される。この仮出願は、全体として本明細書に盛り込まれる。
【背景技術】
【0002】
脱毛症は、毎年何百万もの男性及び女性に影響する。すべての脱毛のうち95%は、男性ホルモン性(アンドロゲン性)脱毛症(遺伝学的に受け継がれた脱毛状態、男性型脱毛症としても知られる)によって引き起こされる。脱毛の残りの5%は、様々な健康状態、ストレス及びトラウマ、食事及び栄養、環境有害物質、並びに、医薬品と関連づけることができる。現在、10人に5人の男性、及び、2100万人の女性が、脱毛及びこの状態に関する心理的影響を経験するだろう。男性ホルモン性脱毛症の場合には、テストステロンが、酵素である5AR(5アルファリダクターゼ)によって、体内でDHT(ジヒドロテストステロン)に変換される。DHTは、アンドロゲンレセプター部位(ARS)と呼ばれる毛包中の特定の場所に結合する。そして、これは、毛髪の直径を縮めるミネラリゼーションを引き起こし、成長期として知られている成長周期で費やす時間を減少させる。他の既知のタイプの脱毛は、休止期脱毛、牽引性脱毛症又は外傷性脱毛症、円形脱毛症、及び、産褥性脱毛症と診断することができる。休止期脱毛は、休止期(resting phase、もしくは、telogen phase)において、早期の脱毛をもたらす。休止期脱毛の原因は、病気、ショック、及び、医薬品にある可能性があり、通常、状態及び症状の除去で回復に向かわせることができる。牽引性脱毛症又は外傷性脱毛症は、斑点状の散在した脱毛によって実証され、毛髪を手入れするために用いられた成分を加熱すること、あるいは、バンドで毛髪を縛ることによって引き起こされる。これも、状態及び症状の除去によって回復に向かわせることが可能である。円形脱毛症は、円形で不規則な斑点状の脱毛スポットを生成するが、原因は分かっていない。しかし、すべてのタイプの脱毛の共通点は、これらの状態を経験する男性及び女性にこれが与える心理的影響である。
【発明の概要】
【0003】
最近、幹細胞増殖に影響を及ぼす因子を評価する過程で、我々は興味ある発見をした。複素環のピリミジン分子であるNBI−18(2−ピペラジノ−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン マレイン酸塩、分子量349.54)は、潜在的な神経栄養活性を有していると述べられたが、これは、培養中のヒトNSCの増殖を刺激することができる。増殖における増加は、動物研究では、用量依存的だった。NBI−18を5日間、毎日注射した場合、若年及び老年のげっ歯類動物において同様に、4週間後において安定した神経発生をもたらすことを我々は発見した。この実験を通して、NBI−18での治療による、目に見えた病理学的効果及び中毒症状はなかった。これらの予備的所見に基づいて、我々は、毛髪再生に関して、同様のやり方で細胞増殖を増加させようとして、局所塗布を開発すること目指した。C57 BL/6マウスは、細胞増殖を検出するためのBrdUを取り込んだ、異なる濃度のNBI−18を剃られた皮膚領域上に塗布し、その後、免疫組織化学を行うために用いられた。対照領域と比較して、我々は、塗布されたすべての濃度で、細胞の増殖における十分な増加を見ることができた。より重要なことは、非治療部位と比較して、治療部位において目に見えて完全な髪の増殖があったことである。NBI−18は、髪の増殖を加速することができる再生医療の発展をもたらす斬新な化合物であると期待される。
【0004】
最近、本発明者らは、複素環族の1つであるピロロピリミジン(PyP)化合物が、神経突起伸長、並びに、損傷した末梢神経及び筋肉の修復を増大させることを含む、生物活性を促進する様々な増殖を有することを示唆するいくつかの報告書に好奇心をそそられるようになった。米国特許第4,959,368号、第5,976,523号。興味ある誘導体の1つは、「NBI−18」(2−ピペラジノ−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン マレイン酸塩、分子量349.54)として本明細書で言及される複素環のピリミジン分子である。げっ歯類動物の皮質から分離されたニューロンを用いる他の細胞培養研究では、NBI−18は、bFGF、神経成長因子であるEGF、及び、インスリン様成長因子を含む様々な増殖因子の存在下において主に活性があることが報告された。米国特許公報第20030139410号。NBI−18の作用機序は分かっていないが、ある証拠は、MAPK(マイトジェン活性化プロテインキナーゼ)経路の活性化、すなわち、ペプチド増殖因子によって活性化されるカスケードを示唆する。NBI−18は、TUNELアッセイによって測定されるように、アポプトーシス率を減少させることにより、げっ歯類動物の皮質のニューロンの生存を促進することが示唆されている。機能に関する機序的な詳細の証拠はないが、NBI−18は、分離された動物モデル(マウスにおける軸索成長、及び、ラットにおける筋肉再生)において試験されている。創薬標的を発見するための作用機序の研究は、我々の継続中の研究の一部として計画される。NBI−18族の分子の有用性について知る際、これらの化合物が、幹細胞の増殖過程に関係すると仮定された。また、本発明者らは、動物モデルにおいて、角化細胞幹細胞(KSC)、もしくは、恐らくはKSCのためのニッチを提供するヒトバルジ細胞の発生に与え得る影響を検討することを決定した。げっ歯類動物研究からの初期の証拠は、NBI−18が、経口投与と同様に腹腔内投与の後に、よく吸収されることを示唆し、HPLC分析によって示されるようにラット循環においてt1/2>>4hを有する。NBI−18は、治療されたマウスの表皮から、注射後24時間の間、抽出され得る。また、第三者によるエームズ試験によって示されるように、この化合物は、突然変異誘発性ではなかった。
【0005】
本発明者らの認識に基づいて、毛髪の発生又は再成長を誘発するための局所塗布の研究において、NBI−18を試験する旨の決定が下された。NBI−18の用量を変えて[0.75mg/ml、1.5mg/ml、3.0mg/ml、及び、対照(50%のETOH)]、C57 BL/6マウスの背中の剃られた場所へ、5ul滴下した。種々の用量で5日連続で与えられ、4日目及び5日目には、BrdU(100mg/kg、腹腔内)が注射された。免疫組織化学は、NBI−18を受けなかった対照と比較して、NBI−18の各濃度にわたり、Brdu+細胞の膨大な増加を示唆する。しかしながら、最も印象的なデータは、治療した領域において、7日以内にその原長の近くまで、目に見えて毛髪が再成長したことだった。対照領域、又は、治療していない領域は、7日の時間枠内で目に見える再成長を示さなかった。NBI−18として知られる小分子のピリミジン化合物の局所塗布を用いれば、毛髪の優勢な再成長を示すという所望の効果を、げっ歯類動物モデルにおいて生じることを、NBI−18は証明した。我々は、NBI−18での治療がより大きな細胞発生をもたらし、最終的には、脱毛を根絶する商品に結びつくだろうと仮定している。これらの研究は、以下に提供される実施例においてさらに記載されるだろう。
【0006】
[図面の簡単な説明]
図1 写真(A〜D)は、
A)10倍率での対照(50%エタノール)、anti−BrdU(緑)で染色、
B)5倍率での1.5mg/mlのNBI−18、anti−BrdU(緑)及びdapi(青)で染色、
C)10倍率での3.0mg/mlのNBI−18、anti−BrdU(緑)で染色、
D)10倍率での3.0mg/mlのNBI−18、anti−BrdU(緑)で染色、の場合のマウス#1の皮層の20uMの矢状断面である。
【0007】
図2 写真(A〜C)はすべて、マウス#4である。
A)実験前(この動物に対して何も行われていない)。
B)丸いエリアは、毛髪が剃られた場所を示しており、水滴のように見えるものは、蒸発前の溶液塗布である(この写真は、塗布初日に撮影された)。
C)丸いエリアは、毛髪の優勢な再成長の場所を示す。
【0008】
図3 免疫組織化学法:以下、A)対照、B)3.0mg/ml(実証的な毛髪再成長がある上記のCの丸いエリア)
【0009】
図4 マウス#2においる優勢な毛髪再成長(白丸の中)を示す。
A)3.0mg/mlの局所塗布を用いる場合
B)実験前のマウス
C)剃られたエリア(白丸の中)
下記は、免疫組織化学法を示す。
D)3.0mg/mlにおける、圧倒的なほど多数のBrdU陽性(緑)の細胞が、毛髪再成長のエリアと一致するところ
E)1.5mg/mlにおける、成長が増加しているところ
【発明を実施するための形態】
【0010】
従って、1つの実施形態において、対象発明は、毛髪の濃さ(すなわち表面積当たりの毛髪繊維の数)を増加させる、かつ/又は、毛髪産生剤(HPA)を含む毛髪を増強する組成物の投与を備える、ヒトもしくはヒト以外の対象における毛髪繊維を積極的に産生する毛包数を増加させる方法に関する。米国特許第5,976,523号(’523号の特許)、及び、米国特許第4,959,368号(’368号の特許)は、創傷治癒剤として用いられてもよい多くの化合物を教示する。’523号の特許は、その明細書に記述された創傷治癒剤が、組織の損傷又は創傷の結果、組織中に放出された増殖因子及びサイトカインを強化することにより働くと教示する。本質的には、’523号の特許は、この薬剤が細胞の傷への移動を刺激することを教示する。本発明者らは、同じ薬剤が実際に幹細胞の増殖を刺激することを発見し、ひいては、この薬剤が、組織が傷ついていない状況において用いられてもよいという発見に結びついた。
【0011】
従って、’523号の特許、及び、’368号の特許の中で示された薬剤は、HPA薬剤の開示のために参照により本明細書に盛り込まれる。また、米国特許公報第20080124306号を参照されたい。’523号の特許で明記された化学式1及び2は、以下のように提供される。
【0012】
【化1】

【0013】
【化2】

【0014】
ここで、R〜Rは、水素原子、低級アルキル基(特にC〜Cアルキル基)、CHOCHCH−、−CHCONH、−COCH、−COC、又は、−CHOCOCを独立に表し、Xは、=NH、=N−CH、=N−COCH、=N−COOC、=N−SOCH、=CH、=CHCH、=CHC、−O−、又は、−S−を表す。ここで、phはフェニル基を表す。
【0015】
化学式(1)の典型的な例示の化合物は、以下のものを含む。
2−ピペラジノ−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−(4−メチルピペラジノ)−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−(4−エチルピペラジノ)−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−(4−メチルピペリジノ)−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−(4−エチルピペリジノ)−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−モルホリノ−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−チオモルホリノ−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−6−エチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−6−イソプロピル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−6−n−ブチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−6−sec−ブチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−6−t−ブチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−4,6−ジメチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−6,7−ジメチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−6,7,7−トリメチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−4,6−ジメチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−6,7,7−トリメチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−7−メチル−6−エチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
及び
2−ピペラジノ−4−メチル−6−エチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン
【0016】
化学式(2)の典型的な例示の化合物は、以下のものを含む。
2−ピペラジノ−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−(4−メチルピペラジノ)−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−(4−エチルピペラジノ)−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−(4−N−アセチルピペラジノ)−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−(4−メチルピペリジノ)−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−(4−エチルピペリジノ)−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−モルホリノ−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−チオモルホリノ−7−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−7−エチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−7−n−プロピル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−7−イソプロピル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−7−n−ブチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−7−t−ブチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−5−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−5−メチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−4,7−ジメチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−5,7−ジメチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−5,5,7−トリメチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−5,7−ジメチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペラジノ−5,5,7−トリメチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
2−ピペリジノ−4−メチル−7−エチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
及び
2−ピペリジノ−5−メチル−7−エチル−6−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン
【0017】
米国特許第4,959,368号において開示され、参照によって本明細書で盛り込まれるように、ある実施形態では、化学式(I)のピリミジン誘導体は、NBI−18、すなわち、2−ピペラジノ−6−メチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン マレイン酸塩(Cマレイン酸塩)である。ある生体内の実施形態では、化学式(I)及び(II)のピリミジン誘導体は、約0.01mg/kg/日〜50mg/kg/日の間の濃度で、より好ましくは、に約0.1mg/kg/日〜10mg/kg/日の間の濃度で、さらにより好ましくは、約1mg/kg/日〜5mg/kg/日の間の濃度で、さらにより好ましくは、約3mg/kg/日の濃度で投与される。これらの実施形態では、化学式のピリミジン誘導体(I)及び(II)は、約1〜60日の間で、より好ましくは、約1〜30日の間で、より好ましくは、約1〜15日の間で、さらにより好ましくは、約1〜10日の間で、より好ましくは、約2〜7日の間で、さらにより好ましくは、約5日間、投与される。これらの実施形態に係る一定の他のものでは、本方法は、増殖因子を投与するステップをさらに含む。ある実施形態では、増殖因子は、繊維芽細胞増殖因子、上皮成長因子、又は、それらの組合わせを含む。
【0018】
本発明の活性化合物を備える医薬品組成物は、通常の混合、溶解、糖衣錠形成、造粒、粉末化、乳化、カプセル化、封入、又は、凍結乾燥のプロセスを用いて製造されてもよい。これらの組成物は、生理学的に許容できる担体、賦形剤、添加剤、又は、これらの活性化合物から薬学的に用いることができる製剤への処理を促進する補助剤のうち1又は複数を用いて、通常の方法で配合されてもよい。投与された実際の薬剤組成物は、投与方法に依存するだろう。実質的には、例えば、局所、経口、全身、吸入、注射、経皮などを含む、いかなる投与方法が用いられてもよい。
【0019】
この活性化合物は、薬剤組成物自身で、あるいは、薬学的に許容される塩の形で配合されてもよい。本明細書で用いられているように、「薬学的に許容される塩」という表現は、この活性化合物の生物学的効果及び特性を実質的に保持し、かつ、生物学的に又は他の面で不適当でない塩類を意味する。このような塩類は、当業者にとって周知であるような、無機及び有機の酸及び塩基から調合されてもよい。通常は、このような塩類は、対応する遊離酸及び塩基より水溶液中により溶けやすい。
【0020】
局所投与については、この(これらの)活性化合物は、当業者にとって周知であるような、溶液、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、懸濁液など、として配合されてもよい。
【0021】
全身性配合物は、経皮、経粘膜、経口、又は、経肺投与のために設計されたものと同様に、注射(例えば、皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内、又は、腹腔内注射)による投与のために設計されたものを含む。
【0022】
有用な注射可能な製剤は、水溶性又は油性の賦形剤中の活性化合物の滅菌の懸濁液、溶液、又は、乳濁液を含む。これらの組成物もまた、懸濁剤、安定剤、及び/又は、分散剤のような配合剤を含んでもよい。注射のための配合物は、例えば、アンプル又は複数回投与容器のような単位剤形で提供されてもよく、また追加の保存剤を含んでもよい。
【0023】
あるいは、注射可能な配合物は、使用前における、適切な賦形剤(滅菌発熱性物質除去蒸留水、緩衝剤、ブドウ糖溶液などを含むが、これらに限定されない)での再形成に対応する粉末形態で提供されてもよい。この目的のために、この(これらの)活性化合物は、凍結乾燥のような当業者に公知の任意の技術により乾燥され、使用前に再形成されてもよい。
【0024】
経粘膜投与では、関門に浸透するのに適した浸透剤が、この配合物において用いられる。このような浸透剤は、当業者に公知である。
【0025】
経口投与では、薬剤組成物は、結合剤(例えば、プレゼラチン化(アルファ化)トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、又は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、増量剤(例えば、乳糖、微結晶性セルロース、又は、リン酸水素カルシウム)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、又は、シリカ)、崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン、又は、デンプングリコール酸ナトリウム)、あるいは、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)のような薬学的に許容できる添加剤を用いて通常の方法により調合された、例えば、タブレット又はカプセル剤の形をとってもよい。タブレットは、例えば、砂糖又は腸溶コーティングを用いて当業者に周知の方法によりコーティングされてもよい。
【0026】
経口投与のための液状製剤は、例えば、エリキシル剤、溶液、シロップ剤、又は、懸濁液の形をとってもよい。あるいは、使用前における、水又は他の適切な賦形剤での形成に対応する乾燥製剤として提供されてもよい。このような液状製剤は、懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体、又は、水素化食用脂)、乳化剤(例えば、レシチン、又は、アカシア)、非水性の賦形剤(例えば、扁桃油、油性エステル、エチルアルコール、又は、分留された植物油)、及び、保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル又はp−ヒドロキシ安息香酸プロピル、あるいは、ソルビン酸)のような薬学的に許容できる添加物を用いて通常の手段により調合されていてもよい。また、これらの製剤は、緩衝塩、香味剤、着色剤、及び、甘味剤を必要に応じて含んでもよい。経口投与のための製剤は、適切に配合することで、この活性化合物の放出を制御してもよい。
【0027】
頬側投与では、これらの組成物は、通常の方法で配合されたタブレット、チューインガム、又は、ロゼンジの形をとってもよい。
【0028】
直腸及び膣の投与経路では、この(これらの)活性化合物は、カカオ脂又は他のグリセリドのような通常の坐剤基剤を含む、溶液(停留浣腸剤用)、坐剤、あるいは、軟膏剤として配合されてもよい。
【0029】
吸入による投与では、この(これらの)活性化合物は、適切な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は、他の適切なガス)を使用して、加圧パックあるいは噴霧器からエアゾールスプレーの形でうまく送達することができる。加圧されたエアゾールの場合、投与単位は、定量を送達するためのバルブを提供することにより決定されてもよい。例えば、吸入器あるいは注入器で用いるゼラチンといったもののカプセル剤及びカートリッジは、この化合物の粉末ミックス、及び、乳糖又はデンプンのような適切な粉末ベースを含んで配合されてもよい。
【0030】
長期間送達については、この(これらの)活性化合物は、注入による投与(例えば、皮下、皮内、又は、筋肉内注射)のためのデポ製剤として配合することができる。従って、例えば、この活性成分は、適切な高分子材料又は疎水性材料(例えば、許容できる油の乳濁液として)、又は、イオン交換樹脂を用いて、あるいは、難溶性誘導体として(例えば、難溶性塩として)、配合されてもよい。
【0031】
あるいは、経皮的吸収のためにこの(これらの)活性化合物をゆっくり放出する接着ディスク又は接着パッチとして製造された経皮送達システムが用いられてもよい。この目的のために、透過促進剤は、この(これらの)活性化合物の経皮透過を促進するために用いられてもよい。適切な経皮パッチは、例えば、米国特許第5,407,713号、米国特許第5,352,456号、米国特許第5,332,213号、米国特許第5,336,168号、米国特許第5,290,561号、米国特許第5,254,346号、米国特許第5,164,189号、米国特許第5,163,899号、米国特許第5,088,977号、米国特許第5,087,240号、米国特許第5,008,110号、及び、米国特許第4,921,475号に記載される。
【0032】
あるいは、他の薬剤送達システムが、使用されてもよい。リポソーム及び乳濁液は、この(これらの)活性化合物を送達するために用いられてもよい送達媒体の周知の例である。通常、より多く毒性の犠牲を払うが、ジメチルスルホキシド(DMSO)のような一定の有機溶媒も、使用されてもよい。
【0033】
これらの薬剤組成物は、所望の場合、この(これらの)活性化合物を含む1又は複数の単位剤形を含み得るパック又はディスペンサ装置で提供されてもよい。このパックは、例えば、ブリスターパックのような金属箔又はプラスチック箔を備えてもよい。このパック又はディスペンサ装置は、投与のための指示を伴ってもよい。
【0034】
実施例1:NBI−18組成物の製剤
予備的研究において、本発明者らは、NBI−18の注射(5mg/kg)がげっ歯類動物の脳における細胞増殖を増加させることを発見した。この研究では、本発明者らは、表皮の内部で新しく生ずる細胞の運命について知るのに役立つよう、健康なマウスで角質発生が起こる投与量範囲を決定した。このデータにより、局所塗布を用いて、男性ホルモン性脱毛症、円形脱毛症、産褥性脱毛症、及び、休止期脱毛のような脱毛状態を治療するための適切な投与量範囲の選択が可能となる。NBI−18の局所塗布を試験するために生まれつき活発な行動を示す正常かつ健康なC57 BL/6マウスを用いた。不必要な麻酔を除去するべく、我々の送達媒体は、50%エタノール(ETOH)であった。それぞれ0.75mg/ml、1.5mg/ml、3.0mg/ml、及び、対照(50%のETOH)の濃度を用いて、NBI−18を50%のETOHに懸濁した。
【0035】
結果
我々の送達媒体として50%のETOHを用いる場合に、我々は、免疫組織化学法を通じて、BrdU陽性に染色された細胞の増加した集団を実証することができた。NBI−18のすべての濃度で、この目に見える増加が引き起こされ、50%のETOHを受けただけの対照と比較して、BrdU陽性に染色された細胞において劇的な上昇を示した。BrdU陽性に染色された細胞の増加は、期待するほど用量依存的な増加を実証しなかったが、これは、再発する塗布の各々が、マウスのうちのいくつかでは、正確に同じ領域でなされなかった可能性が原因かもしれない。より多くの適用可能な送達システムが、今後の研究で開発されるだろう。
【0036】
実施例2:毒性試験
NBI−18の毒性を調査するために、合計16匹の重量25〜30gの雄のC57 BL/6マウス(12週齢)を用いた。これらのマウスは、12hの明/暗周期で維持し、研究期間を通じて餌及び水を自由に入手した。これらの動物は、1ケージ当たり4匹飼育した。この研究では、動物を4つのグループ(4匹/グループ)に分けた。急性毒性について、1000mg/kgまで試験した。NBI−18(0,100,300,1000mg/kg/日、腹腔内)を7日間注射し、また、対照グループに対しては、媒体である生理食塩水を同体積注射した。最後の3日間(5〜7日目に)には、ブロモデオキシウリジン(BrdU)(Sigma Chemical Co.、セントルイス、ミズーリ州)を注射した(100mg/kg/日、腹腔内)。行動実験では、マウスのバランス及び協調を検討するために、NBI−18の注射の前、最中、及び、後に、ロータロッド試験、及び、オープンフィールド試験を用いた。さらに、この動物の神経機能を評価するために、姿勢反射試験、及び、前肢配置試験を行った。これらの動物はすべて、最後のBrdU注射の48h後に、ペントバルビタール(腹腔内)で麻酔をかけ、直ちに4%のパラホルムアルデヒド固定液で潅流した。24h間固定の後、直ちに脳を摘出し、免疫組織化学のために処理した。
【0037】
結果
この研究において、これらの動物は、即時の行動的な変化、もしくは、神経学的な変化を示さなかった。これらは、実験を通じてNBI−18での治療による中毒症状を示さなかった。エームズ試験は、第三者の企業により行われた。この結果、一貫して、突然変異誘発もしくは毒性を示さず、NBI−18が、安全で、かつ、マウスに対して副作用を有しないことを示唆した。
【0038】
実施例3:生体内研究

NBI−18の局所塗布の研究のために、2匹のC57 BL/6マウスを選択した。これらのマウスは、4つの特定の場所(側部/背部)を円形パターンに剃ることにより用意した。1.5mg/ml、3.0mg/ml、6.0mg/ml、及び、対照(50%のETOH)の濃度でNBI−18を指定された領域(右から、反時計回りに最低用量から最高用量へ、その後、対照)にそれぞれ供給した。5日間連続して5ulの用量でこの溶液をこれらの場所の中心に塗布し、4日目及び5日目には、BrdU(100mg/K、腹腔内)を注射した。7日目に、高用量のペントバルビタール(70mg/kg、腹腔内)を用いて、これらのマウスを安楽死させた。また、治療された表皮を摘出し、48時間、4%のパラホルムアルデヒド固定液に入れた。
【0039】
表皮の免疫組織化学
凍結培地(O.C.T.コンパウンド、Tissue Tek)を用いて、表皮の切片を正方形の包理モールドに取り付け、20uMの切片にスライスし、その後、テープ転写法を介して、接着剤コーティングされたスライド(Instrumedics,Inc)上に載せた。スライドをPBSで洗浄し、その後、ヒストン放出を誘発するために、30分間、2N HCL中に入れた。その後、再びスライドをPBSで洗浄し、その後、1時間、3%のロバ血清のPBST溶液を用いてブロックした。用いられたブロッキング溶液中に懸濁された第1の抗体は、4℃で一晩反応させた1:1000に希釈されたanti−BrdU(sigma)だった。スライドを3回洗浄し、その後、ブロッキング溶液中に室温で2時間、懸濁して、1:500に希釈された第2の抗体である、FITC(Jackson ImmunoResearch)に入れ、その後、PBSで洗浄した。スライドはDAPI含有Vectashieldを用いて取り付けた。写真は、倒立蛍光顕微鏡(Leica、DMI 6000 B(Q−imaging、Retiga exiカメラ搭載)を用いて撮影された。
【0040】
結果
図1において、対照(A)は、非移動パターンに沿ってBrdUのシグナリングレベルが非常に下がったことを示す。新しい細胞は、組織試料の全体にわたって散発的である。NBI−18で治療された試料(B〜D)はすべて、新しく発達した細胞の多量増加を示したが、最も重要なことに、これらは、移動パターンへの同調を実証した。
【0041】

NBI−18の局所塗布の研究のために、4匹のC57 BL/6マウスを選択した。これらのマウスは、4つの特定の場所(側部/背部)を、円形パターンに剃ることにより用意した。0.75mg/ml、1.5mg/ml、及び、3.0mg/ml、及び、対照(50%のETOH)の濃度でNBI−18を指定された領域(右から、反時計回りに、最低用量から最高用量へ、その後、対照)にそれぞれ供給した。5日連続して5ulの用量でこの溶液をこれらの場所の中心に塗布し、4日目及び5日目には、BrdU(100mg/K、腹腔内)を注射した。7日目に、高用量のペントバルビタール(70mg/kg、腹腔内)を用いて、これらのマウスを安楽死させた。また、治療された表皮を摘出し、48時間、4%のパラホルムアルデヒド固定液に入れた。
【0042】
表皮の免疫組織化学
凍結培地(O.C.T.コンパウンド、Tissue Tek)を用いて、表皮の切片を正方形の包理モールドへ取り付け、20uMの切片にスライスし、その後、テープ転写法を介して、接着剤コーティングされたスライド(Instrumedics,Inc)上に載せた。スライドをPBSで洗浄し、その後、ヒストン放出を誘発するために、30分間、2N HCL中に入れた。その後、再びスライドをPBSで洗浄し、その後、1時間、3%のロバ血清のPBST溶液を用いてブロックした。用いられたブロッキング溶液中に懸濁された第1の抗体は、4℃で一晩反応させた1:1000に希釈されたanti−BrdU(sigma)だった。スライドを3回洗浄し、その後、ブロッキング溶液中に室温で2時間、懸濁して、1:500に希釈された第2の抗体である、FITC(Jackson ImmunoResearch)に入れ、その後、PBSで洗浄した。スライドはDAPI含有Vectashieldを用いて取り付けた。写真は、倒立蛍光顕微鏡(Leica、DMI 6000 B(Q−imaging、Retiga exiカメラ搭載)を用いて撮影された。
【0043】
結果
図3において、免疫組織化学法において示されるように、すべてのマウスにおいて、対照と比較してBrdU陽性細胞の増加レベルに幾分の変動があった。しかしながら、図2(マウス4)及び図4(マウス2)において、最も目に見える効果は、マウスの写真で実証される実際の毛髪再成長である。毛髪再成長の場所が、NBI−18の3つの濃度(0.75mg/ml、1.5mg/ml、3.0mg/ml)の全体にわたって散発的に起こったものの、同じ時間的制約内において対照では目に見える毛髪再生はまったくない。これは、各々の再発塗布能力が、まさに同一領域において起こるという可能性によって説明することができる。動いているマウスの背中の上へ5ulの滴下を行っているため、局所塗布した場所がずれた可能性の余地はある。しかしながら、このデータは、疑いなく対照と化合物との間の差を実証する。次の実現可能なステップは、ミノキシジル(ロゲイン)のような同様に証明された化合物に対するこの化合物の効果を試験することだろう。
【0044】
実施例1〜3に関する考察
予備的研究は、NBI−18は、0.75mg/ml、1.5mg/ml、3.0mg/ml、及び、50%のETOH(対照)を5日間連続して5ulの用量で局所塗布を受けたマウスにおいて、BrdU陽性の細胞数を増加させることを示している。髪の成長には、3つの周期がある。成長期(成長している期)、退行期(ここでは、毛髪は成長を停止する)、及び、休止期(これは休止している期である)である。成長期は、約1000日の間続くが、2〜6年に及ぶこともあり得る。また、これは、「オン」期、もしくは、成長している期と考えられる。退行期は、1〜2週間しか続かず、また、この期の間、毛包は萎縮して死に始める。これは、移行期として知られている。休止期は、「休止している」又は「オフ」期としばしば呼ばれる最終期である。これは、毛包がそれ自身で再生又は活性化する時期であり、成長期において新しい毛髪が発育して、古い毛髪を押し出す。NBI−18の機序的な効果は、幹細胞集団にある。また、これがどのように直接的に毛包を生じさせるかは、まだ解明中である。しかしながら、ミノキシジルを用いる別の研究は、動物研究では、局所的のミノキシジルが、休止期を短くし、その結果、休止している毛包から新しい毛髪の早期の発生を引き起こして、成長期をもたらし、これにより、天然の経路の機序的な阻害効果を生ずることを示した。この機序的な効果を維持するためには、引き続き送達投与を維持しなければならない。これに比べて、我々の化合物は、内因性細胞の成長を増加させることによって、幹細胞環境の生理学的経路に作用する。いったんこの増加が達成されれば、通常は、3〜5日の治療スケジュール内では、化合物を用い続ける必要はない。
【0045】
小分子であるNBI−18は、健康な新しい内因性細胞の生成を直接的に導くことによって幹細胞移植に関する倫理的・技術的な問題を回避する。NBI−18及びこの変異体は、安定で、経口バイオアベイラビリティを有し、かつ、製造が容易な合成複素環式化合物の特異なクラスを代表する。本発明者らは、細胞増殖を促進するために天然の幹細胞成長因子に対して相乗的に作用する化合物を用いることができる。このような化合物は、希少かつ価値のある治療候補である。この着想は、皆のために刺激的な時間を届ける。これは、あらゆる所の人々の美学を変え得る、新規かつ画期的な薬剤である。心理的悪影響が引き起こした脱毛は、男性及び女性の両方にとって、もはや問題ではないだろう。
【0046】
すべての引用された特許文献、刊行物、及び、参考文献の開示は、本明細書の教示と不一致とならない程度に、全体において本明細書に盛り込まれる。本明細書で記述された実施例及び実施形態は、説明の目的だけのためであって、本明細書を踏まえた様々な修正又は変更は、当業者に示唆され、かつ、本出願の精神及び範囲、並びに、添付されたクレームの範囲内に含まれることが理解されるべきである。
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図1D】

【図2A】

【図2B】

【図2C】

【図3A】

【図3B】

【図4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱毛を治療する、又は、脱毛の発症を遅らせることを必要とする患者に対してこれらを行う方法であって、
前記患者に対して、治療上有効な量のHPA、又は、これの薬学的に許容される塩を投与することを備えることを特徴とする脱毛を治療する、又は、脱毛の発症を遅らせる方法。
【請求項2】
前記患者は、男性ホルモン性脱毛症、円形脱毛症、産褥性脱毛症、又は、休止期脱毛を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記投与することは、非経口投与、局所投与、及び/又は、経口投与を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記投与することは、局所投与を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記HPAは、NBI−18であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
患者の頭皮上の毛髪を成長させる毛包数を増加させる方法であって、
前記患者に対して、治療上有効な量のHPA、又は、これの薬学的に許容される塩を投与することを備えることを特徴とする患者の頭皮上の毛髪を成長させる毛包数を増加させる方法。
【請求項7】
前記患者は、男性ホルモン性脱毛症、円形脱毛症、産褥性脱毛症、又は、休止期脱毛を有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記投与することは、非経口投与、局所投与、及び/又は、経口投与を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記投与することは、局所投与を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記HPAは、NBI−18であることを特徴とする請求項6に記載の方法。

【公表番号】特表2012−502918(P2012−502918A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527062(P2011−527062)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/057134
【国際公開番号】WO2010/033576
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(510170730)ユニバーシティ オブ セントラル フロリダ リサーチ ファウンデーション,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】