説明

自動分析装置及びその保守方法

【課題】分注プローブの保守の管理が容易な自動分析装置及びその保守方法を提供する。
【解決手段】被検試料を試料容器17から吸引して反応容器3に吐出し、被検試料の分注
を行うためのサンプル分注プローブ16と、試料容器17内の被検試料の液面を検出する
液面検出器16aと、サンプル分注プローブ16の使用頻度を求める分注管理部31と、
サンプル分注プローブ16を移動するサンプル分注アーム10とを備え、分注管理部31
で求められた使用頻度が予め設定された保守許容範囲を外れたとき、サンプル分注プロー
ブ16を清掃位置に移動させ、サンプル分注プローブ16の清掃が行われたことを液面検
出器16aで検出する。そして、液面検出器16aからの検出信号に基づいて清掃終了時
刻の情報を保守情報記憶部34に保存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体に含まれている成分を分析する自動分析装置及びその保守方法に係り、
特に、ヒトの血清や尿などの体液に含まれる成分を分析する自動分析装置及びその保守方
法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置は、反応容器に分注した被検試料と生化学的検査や免疫学的検査の項目に
該当する試薬との混合液の反応によって生ずる色調などの変化を測定することにより、被
検試料中の様々な成分の濃度や酵素の活性を測定する。
【0003】
この自動分析装置では、被検試料毎に分析条件の設定により測定可能になった多数の項
目の中から、検査に応じて選択された測定項目の測定が行われる。そして、被検試料はサ
ンプル分注プローブにより試料容器から反応容器に分注され、そのサンプル分注プローブ
は被検試料の分注終了毎に被検試料間の汚染を避けるために洗浄水で洗浄される。また、
試薬は試薬分注プローブにより試薬容器から反応容器に分注され、その試薬分注プローブ
は試薬の分注終了毎に試薬間の汚染を避けるために洗浄水で洗浄される。反応容器に分注
された被検試料及び試薬の混合液は撹拌子により撹拌された後、測光ユニットにより測定
される。そして、サンプル分注プローブ及び試薬分注プローブは、測定終了後に各分注プ
ローブ内に洗浄水よりも洗浄力のある洗浄液を吸引させて洗浄が行われる。
【0004】
ところで、被検試料及び試薬の分注において、各分注プローブが被検試料及び試薬の吸
引のために試料容器及び試薬容器内に移動し、各分注プローブの先端が被検試料及び試薬
に接触したときにその液面を検出し、検出した液面から所定の深さに達した位置で各分注
プローブを停止させる。そして、液面の検出には、1本の分注プローブにより液面の検出
が可能な液面検出方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この液面検出方法によれば、各分注プローブが被検試料や試薬の導体に接触したときに
生じる分注プローブと導体の間の静電容量の変化を電圧変換回路で検出する。これにより
、各分注プローブの外壁を介しての被検試料間及び試薬間の汚染を最小限に抑えることが
できる。
【0006】
しかしながら、長期間に亘って使用していると各分注プローブを洗浄液と接触させるだ
けでは落としきれない汚れが付着する。この汚れの付着により、例えば以前に分注した被
検試料がサンプル分注プローブの外壁を介して次の試料容器内に持ち込まれ易くなる。そ
して、以前の被検試料で汚染された次の試料容器内の被検試料に免疫学的検査など微量成
分の測定項目が含まれていると、その測定項目の分析データが悪化する問題がある。
【0007】
このような問題を避けるために、自動分析装置の操作者が各分注プローブの外壁を、定
期的に手作業により洗浄液を用いて拭き取る清掃が行われている。そして、清掃が行われ
た後に、その保守記録が保守点検簿等に記帳される。(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許第3664456号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、清掃を行うために、各分注プローブを清掃可能な場所に移動させる手間
がかかる問題がある。また、毎日多数の被検試料の測定を行う操作者は多忙であり、保守
を忘れることがある。更に、保守を行ったとしても保守記録を記帳する手間がかかる問題
がある。
【0009】
また、保守を怠った場合、被検試料間や試薬間の汚染により分析データが悪影響を受け
、悪影響を受けた分析データに気付かずに誤診してしまう問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、分注プローブの保守の管理が
容易な自動分析装置及びその保守方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の自動分析装置は、被検試料及び
試薬を反応容器に分注してその混合液を測定する自動分析装置において、前記被検試料又
は前記試薬を容器から吸引して前記反応容器に吐出し、前記被検試料又は前記試薬の分注
を行うための分注プローブと、前記分注プローブの使用頻度を求める分注管理手段と、前
記分注管理手段により求められた使用頻度が予め設定された許容範囲を外れたとき、前記
分注プローブを清掃位置に移動させる分注プローブ移動手段と、前記分注プローブ移動手
段により移動された前記分注プローブの清掃が行われたか否かの検出が可能な検出手段と
を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載の本発明の自動分析装置は、被検試料及び試薬を反応容器に分注
してその混合液を測定する自動分析装置において、前記被検試料又は前記試薬を容器から
吸引して前記反応容器に吐出し、前記被検試料又は前記試薬の分注を行うための分注プロ
ーブと、前記分注プローブの汚れの程度を点検する点検手段と、前記点検手段により点検
された汚れの程度が予め設定された許容範囲を外れたとき、前記分注プローブを清掃位置
に移動させる分注プローブ移動手段と、前記清掃位置に移動した後に、前記分注プローブ
の清掃が行われたか否かの検出が可能な検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
更に、請求項12に記載の本発明の自動分析装置の保守方法は、被検試料及び試薬を反
応容器に分注してその混合液を測定する自動分析装置の保守方法において、前記被検試料
又は前記試薬を容器から吸引して前記反応容器に吐出する分注プローブの使用頻度を分注
管理手段により求め、前記分注管理手段により求められた使用頻度が予め設定された許容
範囲を外れたとき、前記分注プローブを清掃位置に分注プローブ移動手段により移動し、
前記分注プローブ移動手段により移動された前記分注プローブの清掃が行われたか否かの
検出が可能な検出手段により検出することを特徴とする。
【0014】
更にまた、請求項13に記載の本発明の自動分析装置の保守方法は、被検試料及び試薬
を反応容器に分注してその混合液を測定する自動分析装置の保守方法において、前記被検
試料又は前記試薬を容器から吸引して前記反応容器に吐出する分注プローブの汚れの程度
を点検手段に点検し、前記点検手段により点検された汚れの程度が予め設定された許容範
囲を外れたとき、前記分注プローブを清掃位置に分注プローブ移動手段により移動し、前
記分注プローブ移動手段により移動された前記分注プローブの清掃が行われたか否かの検
出が可能な検出手段により検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、各分注プローブの使用頻度が予め設定された許容範囲から外れたとき
、分注プローブを清掃位置に移動し、移動した分注プローブが清掃されたか否かを検出す
ることができる。そして、分注プローブが清掃されたときその清掃の情報を保存すること
ができる。これにより、保守にかかる手間を削減し、各分注プローブを介しての被検試料
間及び試薬間の汚染を未然に防ぎ、精度よく測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明による自動分析装置の実施例を、図1乃至図7を参照して説明する。
【実施例】
【0017】
図1は、本発明の実施例に係る自動分析装置の構成を示したブロック図である。この自
動分析装置100は、様々な項目の標準試料や被検試料を分注して項目毎に測定する分析
ユニットを有する分析部18と、分析部18における各分析ユニットの駆動や制御を行う
分析制御部19と、分析部18の分注に用いる分析ユニットの保守の管理を行う保守管理
部30と、標準試料や被検試料の測定により分析部18から出力される標準試料データや
被検試料データを処理して検量線の作成や分析データの生成を行うデータ処理部50とを
備えている。
【0018】
また、データ処理部50で作成された検量線や生成された分析データを出力する出力部
60と、各項目の標準試料や検量線に関する分析条件の入力や、各種コマンド信号の入力
などを行う操作部70と、分析制御部19、保守管理部30、データ処理部50、及び出
力部60を統括して制御するシステム制御部80とを備えている。
【0019】
図2は、分析部18の構成の詳細を示した図である。この分析部18は、標準試料や被
検試料等のサンプルを収容した試料容器17と、この試料容器17を保持するディスクサ
ンプラ5と、サンプルに含まれる各項目の成分に対して選択的に反応する第1試薬が収容
された試薬容器6を保持するラック1aを有する第1試薬庫1と、第1試薬と対をなす第
2試薬が収容された試薬容器7を保持するラック2aを有する第2試薬庫2とを備えてい
る。そして、ディスクサンプラ5、第1試薬庫1のラック1a、及び第2試薬庫2のラッ
ク2aは夫々回動して分析制御部19により制御された位置に停止する。
【0020】
また、試料容器17からサンプルを吸引して反応容器3に吐出する分注を行うサンプル
分注プローブ16と、サンプル分注プローブ16を被検試料の分注終了毎に洗浄水を用い
て洗浄する洗浄槽16bと、第1及び第2試薬庫1,2の試薬容器6,7から第1及び第
2試薬を吸引して反応容器3に吐出する分注を行う第1及び第2試薬分注プローブ14,
15と、第1及び第2試薬分注プローブ14,15を試薬分注終了毎に洗浄水を用いて洗
浄する洗浄槽14b,15bと、サンプル分注プローブ16、及び第1及び第2試薬分注
プローブ14,15を夫々回動及び上下移動可能に保持するサンプル分注アーム10、及
び第1及び第2試薬分注アーム8,9とを備えている。
【0021】
更に、サンプル分注プローブ16が試料容器17内のサンプルと接触したときにその液
面を検出する液面検出器16aと、第1及び第2試薬分注プローブ14,15が試薬容器
6,7内の第1及び第2試薬と接触したときにその液面を検出する液面検出器14a,1
5aとを備えている。そして、各液面検出器16a,14a,15aからの信号は、分析
制御部19及び保守管理部30に出力される。
【0022】
なお、各液面検出器16a,14a,15aは、夫々静電容量センサを有し、サンプル
分注プローブ16と試料容器17内のサンプルの間や、第1及び第2試薬分注プローブ1
4,15と試薬容器6,7内の第1及び第2試薬の間に形成される静電容量の変化からサ
ンプルや第1及び第2試薬の液面を検出する。
【0023】
更にまた、各分注プローブから吐出されたサンプル、及び第1及び第2試薬を収容する
円周上に複数配置された反応容器3を保持する反応ディスク4と、反応容器3内に吐出さ
れたサンプル及び第1試薬の混合液や、サンプル、第1試薬、及び第2試薬の混合液を撹
拌する撹拌ユニット11と、各混合液を収容した反応容器3を測定する測光ユニット13
と、反応容器3内の測定を終えた各混合液を吸引すると共に反応容器3内を洗浄する洗浄
ノズル、及び反応容器3内を乾燥する乾燥ノズルを上下移動可能に保持する洗浄ユニット
12とを備えている。
【0024】
そして、反応ディスク4は回転して分析制御部19により制御された位置に停止する。
また、測光ユニット13は、回転移動する反応容器3に光を照射し、標準試料を含む混合
液を透過した光を吸光度に変換して標準試料データを生成した後、データ処理部50に出
力する。また、被検試料を含む混合液を透過した光を吸光度に変換して被検試料データを
生成した後、データ処理部50に出力する。更に、測定後の反応容器3、サンプル分注プ
ローブ16、第1及び第2試薬分注プローブ14,15、撹拌ユニット11などの各分析
ユニットは、洗浄された後、再び測定に使用される。
【0025】
分析制御部19は、分析部18の各分析ユニットを駆動する機構を備えた機構部20と
、機構部20の各機構を制御する制御部21とを備えている。機構部20は、第1及び第
2試薬庫1,2のラック1a,2a及びディスクサンプラ5を夫々回動する機構、反応デ
ィスク4を回転する機構、サンプル分注アーム10、第1試薬分注アーム8、第2試薬分
注アーム9、及び撹拌ユニット11を夫々回動及び上下移動する機構、洗浄ユニット12
を上下移動する機構等を備えている。
【0026】
また、サンプル分注プローブ16からサンプルの吸引及び吐出を行う分注ポンプを駆動
する機構、第1及び第2試薬分注プローブ14,15から第1及び第2試薬の吸引及び吐
出を行う第1及び第2試薬ポンプを夫々駆動する機構、撹拌ユニット11の撹拌子を撹拌
駆動する機構、洗浄ユニット12の洗浄ノズルから混合液の吸引や洗浄液の吐出及び吸引
を行う洗浄ポンプを駆動する機構、洗浄ユニット12の乾燥ノズルから吸引を行う乾燥ポ
ンプを駆動する機構等を備えている。
【0027】
制御部21は、機構部20のサンプル分注アーム10の駆動機構を制御する制御回路2
2、第1試薬分注アーム8の駆動機構を制御する制御回路23、及び第2試薬分注アーム
9の駆動機構を制御する制御回路24等を備えている。
【0028】
制御回路22は、サンプル分注アーム10を上停止位置の高さでディスクサンプラ5の
上方まで回動させた後、下に移動させる。そして、分析部18の液面検出器16aからの
検出信号に基づいて、サンプル分注プローブ16の先端がサンプルの液面から所定の深さ
に達した時に、サンプル分注アーム10を停止させる。また、システム制御部80から出
力される保守要求情報に基づいて、サンプル分注アーム10を回動及び上下移動させ、サ
ンプル分注プローブ16を導体から離間した大気中の清掃が可能な空間位置である清掃位
置へ移動する。
【0029】
制御回路23は、第1試薬分注アーム8を上停止位置の高さで第1試薬庫1の試薬容器
6の上方まで回動させた後、下に移動させる。そして、分析部18の液面検出器14aか
らの検出信号に基づいて、第1試薬分注プローブ14の先端が第1試薬の液面から所定の
深さに達した時に、第1試薬分注アーム8を停止させる。また、システム制御部80から
出力される保守要求情報に基づいて、第1試薬分注アーム8を回動及び上下移動させ、第
1試薬分注プローブ14を清掃位置へ移動する。
【0030】
制御回路24は、第2試薬分注アーム9を上停止位置の高さで第2試薬庫2の試薬容器
7の上方まで回動させた後、下に移動させる。そして、分析部18の液面検出器15aか
らの検出信号に基づいて、第2試薬分注プローブ15の先端部が第2試薬の液面から所定
の深さに達した時に、第2試薬分注アーム9を停止させる。また、システム制御部80か
ら出力される保守要求情報に基づいて、第2試薬分注アーム9を回動及び上下移動させ、
第2試薬分注プローブ15を清掃位置へ移動する。
【0031】
図1の保守管理部30は、分析部18の各液面検出器16a,14a,15aから出力
されるサンプル、第1試薬、及び第2試薬の検出信号に基づいて各分注プローブの保守の
管理を行う分注管理部31と、分注管理部31で各分注プローブの保守が行われたか否か
の判定を行い、判定結果である清掃終了時刻の情報や清掃催促の情報等を出力する判定部
32と、清掃終了時刻等の保守に関する情報を保存する保守情報記憶部33と、各分注プ
ローブの汚れの程度を点検する点検部34とを備えている。
【0032】
分注管理部31は、各液面検出器16a,14a,15aから出力されるサンプル、第
1試薬、及び第2試薬の検出信号に基づいて、各分注プローブの使用頻度である例えば分
注回数を数え、その分注回数が予め設定された保守許容範囲から外れたときに保守時期と
判断し、その分注プローブの保守を要求する保守要求情報をシステム制御部80に出力す
る。
【0033】
また、判定部32から出力される各分注プローブの清掃終了時刻の情報を保守情報記憶
部33に保存すると共に、その分注プローブの使用頻度である例えば分注回数を0にリセ
ットする。更に、清掃終了時刻の情報を保守情報記憶部33から読み出し、読み出した清
掃終了時刻の情報に基づいて、各分注プローブの例えば過去の清掃時刻を一覧にした保守
履歴を作成し、作成した保守履歴を出力部60に出力する。
【0034】
なお、使用頻度として例えば測定時間又は日数を用いるようにしてもよい。この場合、
保存した最新の清掃終了時刻から予め設定された測定時間又は日数を超えたときに各分注
プローブの保守を要求する保守要求情報をシステム制御部80に出力する。
【0035】
判定部32は、分析部18の各分注プローブが清掃位置へ移動した後に、各液面検出器
16a,14a,15aから出力される信号に基づいて、各分注プローブが清掃されたか
否かを判定する。
【0036】
ここで、清掃位置の各分注プローブは導体から離間して位置している。このとき、各液
面検出器16a,14a,15aからの信号は所定の範囲から外れているので、各分注プ
ローブが清掃されていないと判定し、清掃を催促する清掃催促情報をシステム制御部80
に出力する。
【0037】
そして、図3に示すように、自動分析装置100の操作者が清掃のために例えば洗浄液
を含んだガーゼを各分注プローブの外壁に当てる。このとき、各液面検出器16a,14
a,15aからの信号が所定の範囲内に入るので、各分注プローブの清掃が行われたと判
定し、清掃終了時刻の情報を分注管理部31に出力すると共に清掃が終了したことを知ら
せる清掃終了メッセージを出力部60に出力する。
【0038】
このように、各液面検出器16a,14a,15aを利用して、清掃が行われたか否か
を判定することができる。
【0039】
点検部34は、分析部18のディスクサンプラ5に保持された例えば色素を含む点検試
料を収容した試料容器17及び所定量の生理食塩水を収容した試料容器17を、サンプル
分注プローブ16を用いて反応容器17に分注させ、サンプル分注プローブ16の外壁を
介して点検試料が生理食塩水を収容した試料容器17内に持ち込まれた量(持込量)を求
める。
【0040】
また、第1及び第2試薬庫1,2に収納された点検試料を収容した試薬容器6,7及び
所定量の生理食塩水を収容した試薬容器6,7を、第1及び第2試薬分注プローブ14,
15を用いて反応容器17に分注させ、第1及び第2試薬分注プローブ14,15の外壁
を介して点検試料が生理食塩水を収容した試薬容器6,7内に持ち込まれた持込量を求め
る。
【0041】
そして、求めた持込量が許容持込量よりも多い場合、各分注プローブの外壁が分析デー
タを悪化させる程度に汚れていると判断し、各分注プローブの保守要求情報をシステム制
御部80に出力する。また、持込量が許容量以下である場合、各分注プローブの清掃不要
情報を出力部60に出力する。
【0042】
ここで、点検部34で行われるサンプル分注プローブ16点検動作の例を説明する。サ
ンプル分注プローブ16を用いて試料容器17内の点検試料を反応容器3に所定の回数分
注させた後、測定中に洗浄槽16bで被検試料の分注終了毎に行われる洗浄と同じ条件で
サンプル分注プローブ16を洗浄する。その後、サンプル分注プローブ16を用いて試料
容器17内の生理食塩水を反応容器3に所定の回数分注させる。
【0043】
生理食塩水の分注後、サンプル分注プローブ16を測定中よりも多くの洗浄水を用いて
多くの時間をかけて洗浄槽16bで洗浄する。その後、試料容器17に収容された生理食
塩水を、例えばサンプル分注プローブ16を用いて反応容器3に分注させ、分注された生
理食塩水に含まれる色素の濃度を測光部13で測定する。測光部13で測定された測定結
果から、試料容器17内の生理食塩水に含まれる色素の濃度を測光部13で測定する。
【0044】
また、上述したサンプル分注プローブ16の場合と同様にして、第1及び第2試薬庫1
,2の各試薬容器6,7内の点検試料及び生理食塩水を第1及び第2試薬分注プローブ1
4,15を用いて反応容器3に所定の回数分注させ、試薬容器6,7に収容された生理食
塩水に含まれる色素の濃度を測光部13で測定することにより、試薬容器6,7に収容さ
れた生理食塩水に含まれる色素の持込量を求めることができる。
【0045】
データ処理部50は、分析部18から出力された標準試料データや被検試料データから
検量線の作成や分析データの生成を行う演算部51と、演算部51で作成された検量線や
生成された分析データなどを保存するデータ記憶部52とを備えている。
【0046】
演算部51は、分析部18の測光ユニット13から出力された各項目の標準試料データ
から検量線を作成してデータ記憶部52に保存すると共に出力部60に出力する。また、
分析部18の測光ユニット13から出力された各項目の被検試料データに対して、その項
目の検量線をデータ記憶部52から読み出し、その読み出した検量線を用いて濃度や活性
値などの分析データを生成してデータ記憶部52に保存すると共に出力部60に出力する

【0047】
データ記憶部52は、ハードディスクなどを備え、演算部51から出力された検量線を
項目毎に保存し、演算部51から出力された分析データを被検試料毎に保存する。
【0048】
出力部60は、データ処理部50から出力された検量線、分析データなどを印刷出力す
る印刷部61及び表示出力する表示部62を備えている。そして、印刷部61は、プリン
タなどを備え、データ処理部50から出力された検量線、分析データなどを予め設定され
たフォーマットに基づいて、プリンタ用紙に印刷出力する。
【0049】
表示部62は、CRTや液晶パネルなどのモニタを備え、データ処理部50から出力さ
れた検量線や分析データの表示や、各項目の試薬条件、波長、サンプル量などの分析条件
を設定する分析条件設定画面、被検体の被検体IDや被検体名などの被検体情報の入力画
面、被検試料毎の測定項目を選択するための測定項目選択画面、及び保守管理部30の分
注管理部31で作成された各分注プローブの保守履歴を表示する保守履歴表示画面などの
表示を行う。また、保守管理部30から出力される各分注プローブの清掃催促情報、清掃
終了メッセージ、清掃不要情報等の保守に関する情報(保守情報)の表示を行う。なお、
音声部を設け、保守管理部30からの保守情報を音声出力するようにしてもよい。
【0050】
システム制御部80は、図示しないCPUと記憶回路81を備え、操作部70から供給
されるコマンド信号、各項目の標準試料や検量線などの分析条件、被検体情報、被検試料
毎の測定項目などの情報を記憶した後、これらの情報に基づいて、分析部18を構成する
各分析ユニットを一定サイクルの所定のシーケンスで測定動作させる制御、或いは検量線
の作成、分析データの生成と出力に関する制御などシステム全体の制御を行なう。
【0051】
以下、図1乃至図7を参照して、自動分析装置100の動作の一例を説明する。図4は
、表示部62に表示される測定項目設定画面の一例を示す図である。図5は、自動分析装
置100の被検試料を分注する動作を示すフローチャートである。図6は、自動分析装置
100の第1試薬を分注する動作を示すフローチャートである。図7は、自動分析装置1
00の第2試薬を分注する動作を示すフローチャートである。
【0052】
データ処理部50のデータ記憶部52には各測定項目の検量線が保存されている。そし
て、操作部70から測定する項目が選択入力されると、表示部62の測定項目設定画面に
選択された測定項目が表示されると共に、システム制御部80の記憶回路81に選択入力
された測定項目の情報が保存される。
【0053】
図4において、表示部62に表示される選択入力された測定項目設定画面の一例を示し
た図である。この測定項目設定画面63は、被検体情報入力画面で入力された被検体のI
Dを表示する「ID」の欄と、項目名を略称で表示する「項目」の欄と、「ID」の欄に
表示された被検体のID毎に「項目」の欄に表示された項目名の測定項目を設定するため
の測定項目設定エリア63aから構成される。
【0054】
「ID」の欄には、予め入力された例えば「1」及び「2」の被検体のIDが表示され
ている。「項目」の欄には、例えば「GOT」、「GPT」、「Ca」、「HBsAg」
などの項目名が表示されている。
【0055】
測定項目設定エリア63aには、「ID」の欄の各被検体のIDに対応した「項目」の
欄の項目名が選択された場合には「○」が表示され、選択されない場合には「・」が表示
される。そして、操作部70から例えば「ID」の欄に表示された「1」に対して、「G
OT」及び「Ca」が選択されると、測定項目設定エリア63aに1テストである「GO
T」に及び2テストである「Ca」に対応する位置に「○」が表示される。また、「ID
」の欄に表示された「2」に対して「GPT」及び「HBsAg」が選択されると、3テ
ストである「GPT」及び4テストである「HBSAg」に対応する位置に「○」が表示
される。
【0056】
測定項目設定画面63から選択入力された測定項目設定情報は、システム制御部80の
記憶回路81に保存される。そして、被検試料の測定は、その入力情報に基づいて行われ
、1テストの測定項目から順に測定されることになる。
【0057】
図5は、自動分析装置100の被検試料を分注する動作を示すフローチャートである。
まず、分析部18のディスクサンプラ5に、被検体ID「1」及び「2」の被検試料を収
容した2つの試料容器17が保持される。そして、操作部70から被検試料の測定開始操
作が行われると、自動分析装置100は動作を開始する(ステップS1)。
【0058】
システム制御部80は、分析制御部19、保守管理部30、データ処理部50、及び出
力部60に、記憶回路81に保存されている被検試料毎の測定項目の測定を指示する。分
析制御部19の制御部21は、機構部20の各機構を駆動させて分析部18の各分析ユニ
ットを作動させる。
【0059】
分析部18のサンプル分注プローブ16は、測定項目設定画面63で選択入力されたm
テスト(m=1)の測定項目を測定するための被検試料を分注する動作を行う。そして、
mテストの測定項目に対応する被検試料を収容した試料容器17の上方に移動した後、そ
の被検試料の液面から所定の深さに達する位置まで下に移動する。液面検出器16aは、
mテストの測定項目の被検試料を検出し、その検出信号を制御部21の制御回路22及び
保守管理部30の分注管理部31に出力する(ステップS2)。
【0060】
分注管理部31は、液面検出器16aから出力される検出信号に基づいて、サンプル分
注プローブ16の分注回数を数える。そして、数えた分注回数が予め設定された保守許容
範囲内である場合(ステップS3のはい)、ステップS9へ移行する。また、分注回数が
保守許容範囲から外れている場合(ステップS3のいいえ)、保守要求情報をシステム制
御部80に出力する。
【0061】
システム制御部80は、分注管理部31からの保守要求情報に基づいて、サンプル分注
プローブ16の分注動作を中止させて清掃位置へ移動させると共に、例えば「サンプル分
注プローブの清掃を行ってください」等の警告情報を出力部60に出力する(ステップS
4)。
【0062】
ステップS4の後に、液面検出器16aは、保守管理部30の判定部32に信号を出力
する。判定部32は、液面検出器16aからの信号に基づいて、サンプル分注プローブ1
6の清掃が行われたか否かを判定する。
【0063】
そして、液面検出器16aからの信号が所定の範囲から外れている場合(ステップS5
のいいえ)、清掃が行われていないと判定し、清掃を催促する例えば「まだサンプル分注
プローブの清掃が行われていません」などの清掃催促情報を出力部60に出力する(ステ
ップS6)。その後、ステップS5に戻る。
【0064】
また、清掃位置におけるサンプル分注プローブ16の外壁を、洗浄液を含ませたガーゼ
等で拭きおろす清掃作業が行われたとき、液面検出器16aからの信号が所定の範囲内に
入る。このとき(ステップS5のはい)、清掃が行われたと判定し、清掃終了時刻の情報
を分注管理部31に出力すると共に清掃終了メッセージを出力部60に出力する(ステッ
プS7)。
【0065】
このように、サンプル分注プローブ16を清掃位置に移動させ、通常は触れることのな
いサンプル分注プローブ16に清掃のために触れることにより、清掃したことを検出する
ことができる。
【0066】
分注管理部31は、判定部32から出力された清掃終了時刻の情報に基づいて、サンプ
ル分注プローブ16の分注回数を0にリセットすると共に清掃終了時刻の情報を保守情報
記憶部33に保存する(ステップS8)。
【0067】
このように、清掃終了毎に使用頻度をリセットし、保守許容範囲を超えたときに警告情
報を出力することにより、使用頻度に応じたサンプル分注プローブ16の保守を行うこと
ができる。また、清掃終了時刻を保存しておくことにより、サンプル分注プローブ16の
保守履歴を閲覧することができる。
【0068】
ステップS3の「はい」又はステップS8の後に、mが4である場合(ステップS9の
はい)、図6のステップへ移行する。また、mが4未満である場合(ステップS9のいい
え)、mに1を加算してステップS2へ戻る。
【0069】
図6は、第1試薬を分注する動作を示したフローチャートである。被検試料の分注後、
第1試薬分注プローブ14は、ステップS11乃至S18を実行し、測定項目設定画面6
3で選択入力されたnテストの測定項目に対応する第1試薬を分注する。このステップS
11乃至S18は、図5のステップS2乃至S9と同様にして実行されるので、説明を省
略する。
【0070】
第1試薬の分注後、撹拌ユニット11は、被検試料及び第1試薬を収容した反応容器3
内の混合液を撹拌する。混合液の撹拌後、図7のステップへ移行する。
【0071】
図7は、第2試薬を分注する動作を示したフローチャートである。混合液の撹拌後、第
2試薬分注プローブ15は、ステップS21乃至S28を実行して、測定項目設定画面6
3で選択入力されたpテスト(p=1)の測定項目に対応する第2試薬を分注する。この
ステップS21乃至S28は、図5のステップS2乃至S9と同様にして実行されるので
、説明を省略する。
【0072】
第2試薬の分注後、撹拌ユニット11は、被検試料、第1試薬、及び第2試薬を収容し
た反応容器3内の混合液を撹拌する。混合液の撹拌後、測光ユニット13は、被検試料、
第1試薬、及び第2試薬を収容した反応容器3に光を照射し、混合液を透過した光を吸光
度に変換して被検試料データを生成した後、データ処理部50の演算部51に出力する。
【0073】
演算部51は、測光ユニット13から出力された各測定項目の被検試料データに対して
、その項目の検量線をデータ記憶部52から読み出し、読み出した検量線を用いて分析デ
ータを生成してデータ記憶部52に保存すると共に出力部60に出力する。出力部60は
、演算部51から出力された各分析データを出力する。
【0074】
そして、分析部18のすべての分析ユニットの洗浄が終了し、被検体ID「1」及び「
2」の全ての項目の分析データが出力された時点で、自動分析装置100は、測定動作を
終了する(ステップS29)。
【0075】
以上述べた本発明の実施例によれば、サンプル分注プローブ16、及び第1及び第2試
薬分注プローブ14,15の各分注プローブの使用頻度が保守許容範囲から外れたとき、
又は点検による持込量が許容持込量よりも多いときに各分注プローブを導体から離間した
清掃位置に移動すると共に、警告情報を出力部60に出力することができる。これにより
、使用頻度に応じた各分注プローブの保守を行うことができる。
【0076】
そして、各液面検出器16a,14a,15aからの信号が所定の範囲から外れている
とき、各分注プローブが清掃されていないと判定し、清掃催促情報を出力部60に出力す
ることができる。また、各液面検出器16a,14a,15aからの信号が所定の範囲内
に入ったとき、各分注プローブの清掃が行われたと判定し、清掃終了メッセージを出力部
60に出力することができる。
【0077】
また、清掃が行われた清掃終了時刻の情報を保守情報記憶部34に保存し、保存した清
掃終了時刻の情報に基づいて各分注プローブの保守履歴を作成して出力部60に出力する
ことができる。これにより、保守にかかる手間を削減することができる。
【0078】
以上の保守管理により、各分注プローブを介しての被検試料間及び試薬間の汚染を未然
に防ぎ、精度よく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施例に係る自動分析装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施例に係る分析部の構成の詳細を示す図。
【図3】本発明の実施例に係るサンプル分注プローブの清掃作業の例を示す図。
【図4】本発明の実施例に係る表示部に表示される測定項目設定画面の一例を示す図。
【図5】本発明の実施例に係る自動分析装置の被検試料を分注する動作を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施例に係る自動分析装置の第1試薬を分注する動作を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施例に係る自動分析装置の第2試薬を分注する動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0080】
18 分析部
19 分析制御部
20 機構部
21 制御部
22,23,24 制御回路
30 保守管理部
31 分注管理部
32 判定部
33 保守情報記憶部
34 点検部
50 データ処理部
51 演算部
52 データ記憶部
60 出力部
61 印刷部
62 表示部
70 操作部
80 システム制御部
81 記憶回路
100 自動分析装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検試料及び試薬を反応容器に分注してその混合液を測定する自動分析装置において、
前記被検試料又は前記試薬を容器から吸引して前記反応容器に吐出し、前記被検試料又は
前記試薬の分注を行うための分注プローブと、
前記分注プローブの使用頻度を求める分注管理手段と、
前記分注管理手段により求められた使用頻度が予め設定された許容範囲を外れたとき、前
記分注プローブを清掃位置に移動させる分注プローブ移動手段と、
前記分注プローブ移動手段により移動された前記分注プローブの清掃が行われたか否かの
検出が可能な検出手段とを
備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
被検試料及び試薬を反応容器に分注してその混合液を測定する自動分析装置において、
前記被検試料又は前記試薬を容器から吸引して前記反応容器に吐出し、前記被検試料又は
前記試薬の分注を行うための分注プローブと、
前記分注プローブの汚れの程度を点検する点検手段と、
前記点検手段により点検された汚れの程度が予め設定された許容範囲を外れたとき、前記
分注プローブを清掃位置に移動させる分注プローブ移動手段と、
前記清掃位置に移動した後に、前記分注プローブの清掃が行われたか否かの検出が可能な
検出手段とを
備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
前記分注管理手段により求められた使用頻度が予め設定された許容範囲を外れたとき、
前記分注プローブの警告情報を出力する出力手段を有することを特徴とする請求項1に記
載の自動分析装置。
【請求項4】
前記検出手段からの信号に基づいて、前記分注プローブの清掃が行われたか否かを判定
する判定手段を有し、
前記判定手段は、前記検出手段からの信号が所定の範囲から外れているとき、前記分注プ
ローブが清掃されていないと判定し、前記検出手段からの信号が所定の範囲に入ったとき
、前記分注プローブが清掃されたと判定するたことを特徴とする請求項1又は請求項2に
記載の自動分析装置。
【請求項5】
前記検出手段からの信号が所定の範囲から外れているとき、清掃催促情報を出力する出
力手段を有することを特徴とする請求項4に記載の自動分析装置。
【請求項6】
前記検出手段からの信号が所定の範囲に入ったとき、清掃終了メッセージを出力する出
力手段を有することを特徴とする請求項4に記載の自動分析装置。
【請求項7】
前記分注プローブが清掃された清掃時刻の情報を保存する記憶手段と、
前記記憶手段に保存されている清掃時刻の情報を読み出し、読み出した清掃時刻の情報に
基づいて前記分注プローブの保守履歴を作成する作成手段とを
備えたことを特徴とする請求項4に記載の自動分析装置。
【請求項8】
前記検出手段は、前記分注プローブが導体に接触したときの静電容量の変化からその導
体を検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項9】
前記検出手段は、前記分注プローブが前記容器内の被検試料又は試薬の液面と接触した
ときにその液面を検出し、
前記分注プローブ移動手段は、前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記分注プロー
ブを前記容器内の被検試料又は試薬の液面から所定の深さの位置で停止させることを特徴
とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項10】
前記分注管理手段は、前記分注プローブによる分注の回数、又は分注に使用した日数、
又は測定時間を数えて使用頻度を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の自
動分析装置。
【請求項11】
前記清掃位置は、前記分注プローブが導体から離間した位置であることを特徴とする請
求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項12】
被検試料及び試薬を反応容器に分注してその混合液を測定する自動分析装置の保守方法
において、
前記被検試料又は前記試薬を容器から吸引して前記反応容器に吐出する分注プローブの使
用頻度を分注管理手段により求め、
前記分注管理手段により求められた使用頻度が予め設定された許容範囲を外れたとき、前
記分注プローブを清掃位置に分注プローブ移動手段により移動し、
前記分注プローブ移動手段により移動された前記分注プローブの清掃が行われたか否かの
検出が可能な検出手段により検出することを特徴とする自動分析装置の保守方法。
【請求項13】
被検試料及び試薬を反応容器に分注してその混合液を測定する自動分析装置の保守方法
において、
前記被検試料又は前記試薬を容器から吸引して前記反応容器に吐出する分注プローブの汚
れの程度を点検手段に点検し、
前記点検手段により点検された汚れの程度が予め設定された許容範囲を外れたとき、前記
分注プローブを清掃位置に分注プローブ移動手段により移動し、
前記分注プローブ移動手段により移動された前記分注プローブの清掃が行われたか否かの
検出が可能な検出手段により検出することを特徴とする自動分析装置の保守方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−175731(P2008−175731A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10282(P2007−10282)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】