説明

自動包装機の超音波しごき機構

【課題】横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物を除去し、確実に内容物噛み込みによる横シール不良を防止できる超音波しごき機構を提供する。
【解決手段】自動包装機のしごき機構14には、個別包装体の横幅に相当する先端部分を有する超音波ホーン102と、この超音波ホーン先端部分110に相対する受け板100と、この超音波ホーン先端部分110と受け板100が互いに押圧するように駆動するエアーシリンダ104とを備えられており、このエアーシリンダ104は、超音波ホーン先端部分110と受け板100の隙間に挟まれている筒状包装袋の横ヒートシール予定部分のみに対して、押圧駆動するように制御され、この横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分110から発する超音波振動で確実に除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動包装機で作られる包装袋の充填口を封止する際に発生する内容物噛み込みによるシール不良対策に関し、特に、この包装袋の充填口に付着した内容物を取り除くしごき機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の自動包装機は、ロール状に巻き取られた包装フィルムを繰出しロール等で引き出しながら、フィルム折り畳み装置によって断面略U字状に折り返して、縦ヒートシールロールと横ヒートシールロールに送ってシール形成する。そしてシール形成された筒状包装袋内に充填ノズルを入れ込み、内容物(原料)を充填し、その後、筒状包装袋の充填口を横ヒートシールロールによって封止して連続包装体とし、カッター装置によって切り離して個別包装体を作っている。
【0003】
ここで、上記内容物が充填された筒状包装袋の充填口を横ヒートシールロールによって封止する際に、この横シールされる部分の筒状包装袋内部に内容物が付着している場合がある。
【0004】
特に、袋内に入れる内容物の充填量を多く設定した場合や、液体内容物の粘度等の性質によって充填ノズル出口で液だれ現象が発生している場合は、横シールされる部分の筒状包装袋内部に内容物が確実に付着し、この結果、横シールロールによる内容物の挟み込みが発生する。
【0005】
通常粘性の低い液体のみの内容物の場合は、横ヒートシール動作に伴う前後二つのロールの押圧によって挟み込まれた内容物が押し出されて正しく横シールできる。一方、粘性の高い液体内容物や固形物が含有された液体内容物の場合は、横シールロールによる押圧動作だけでは内容物の排除が出来ず、内容物噛み込みによるシール不良が多発することになる。
【0006】
このため、従来の自動包装機は、下記引用文献に記載されているようにしごき装置を用いて横シール部分に付着した内容物を排除する技術や、内容物充填機構において液だれしない間歇充填装置の開発を優先して取り組んできた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−112359号公報
【特許文献2】特開2006−199323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、固形物が含有された粘度の高い液体内容物を充填する場合は、従来の間歇充填装置だけでは、液だれを防ぐことが困難であり、特に、固形物の含有量が多く、しかもこの固形物を含む液体内容物の粘度が高い「ハバネロソース」や「トウガラシ塩タレ」等の内容物を高速で充填する場合は、誤って横シール部分に固形物が付着する事態を完全に排除できないのが現状であり、この場合、従来のしごき装置を用いても、ほぼ100%の確率で固形物噛み込みによる横シール不良が発生することになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記の課題を解決するためになされた本発明は、連続移送される包装フィルムに対して縦シール及び横シールを施して筒状包装袋を形成しつつ、この筒状包装袋内に細長いパイプ形状の充填ノズルを用いて内容物を充填し、充填後の筒状包装袋開口部分に対して再度横シールを施して封止された包装体を形成し、この横シール中央付近をカッター装置によって切り離して個別包装体を作り上げるロールタイプ自動包装機であって、前記ロールタイプ自動包装機には、充填動作の際に筒状包装袋内部に付着した内容物を除去するしごき機構が横シールを施す横シールロール装置の直前に付設されており、前記しごき機構は、個別包装体の横幅に相当する先端部分を有する超音波ホーンと、この超音波ホーン先端部分に相対する受け板と、この超音波ホーン先端部分と受け板が互いに押圧するように駆動するエアーシリンダとを備え、前記エアーシリンダは、超音波ホーン先端部分と受け板の隙間に挟まれている筒状包装袋の横ヒートシール予定部分のみに対して、押圧駆動するように制御され、この横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分から発する超音波振動で確実に除去されている。
【0010】
(2)本発明の超音波しごき機構は、超音波ホーンを斜め下方に向って設置すると共に、エアーシリンダにより押圧駆動された超音波ホーンの先端部分と受け板が横シールロール装置のロール合せ目近傍付近で筒状包装袋を挟み込むように配置されている。
【0011】
(3)また、上記の課題を解決するためになされた本発明は、連続移送される包装フィルムに対して縦シール及び横シールを施して筒状包装袋を形成しつつ、この筒状包装袋内に細長いパイプ形状の充填ノズルを用いて内容物を充填し、充填後の筒状包装袋開口部分に対して再度横シールを施して封止された包装体を形成し、この横シール中央付近をカッター装置によって切り離して個別包装体を作り上げるロールタイプ自動包装機であって、前記ロールタイプ自動包装機には、充填動作の際に筒状包装袋内部に付着した内容物を除去するしごき機構が横シールを施す横シールロール装置の直前に付設されており、前記しごき機構は、個別包装体の横幅に相当する先端部分を有する超音波ホーンと、この超音波ホーン先端部分に相対する受け板と、この超音波ホーン先端部分と受け板が互いに押圧するように駆動するカム及びカムフォロアとを備え、前記カム及びカムフォロアは、超音波ホーン先端部分と受け板の隙間に挟まれている筒状包装袋の横ヒートシール予定部分のみに対して、押圧駆動するように制御され、この横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分から発する超音波振動で確実に除去されている。
【0012】
(4)また、本発明の超音波しごき機構は、超音波ホーンを斜め下方に向って設置すると共に、カム及びカムフォロアとバネ部材により押圧駆動された超音波ホーンの先端部分と受け板が横シールロール装置のロール合せ目近傍付近で筒状包装袋を挟み込むように配置されている。
【0013】
(5)また、本発明の超音波しごき機構は、超音波ホーンを斜め下方に向って設置すると共に、カム及びカムフォロアとロータリーアクチュエータにより押圧駆動された超音波ホーンの先端部分と受け板が横シールロール装置のロール合せ目近傍付近で筒状包装袋を挟み込むように配置されている。
【0014】
(6)また、本発明の超音波しごき機構は、自動包装機の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合は、超音波ホーンの先端部分と受け板による筒状包装袋の挟み込み動作を強制的に解除している。
【0015】
上記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)で述べた自動包装機の超音波しごき機構によれば、超音波ホーン先端部分から発する超音波振動を用いることにより、確実に内容物噛み込みによる横シール不良を防止できる。
【0016】
上記(6)で述べた自動包装機の超音波しごき機構によれば、超音波ホーンの先端部分と受け板による筒状包装袋の挟み込み動作を強制的に解除することにより、自動包装機の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合における筒状包装フィルムに対する余分な傷痕付与を防止できる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明に係るロールタイプ自動包装機の超音波しごき機構によれば、筒状包装袋の横ヒートシール予定部分のみに対して、超音波ホーン先端部分と受け板が互いに押圧駆動するように制御され、この横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分から発する超音波振動で確実に除去されるため、横シール部分の固形物噛み込みによるシール不良の発生を確実に抑止できる超音波しごき機構を提供できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明にかかるロールタイプ自動包装機の一構成例を示す正面図である。
【図2】本発明に係る自動包装機1の縦シール機構6と第一横シール機構7と第二横シール機構8としごき動作を行っているエアーシリンダ式超音波しごき機構14を拡大した概略側面図である。
【図3】本発明に係る自動包装機1の縦シール機構6と第一横シール機構7と第二横シール機構8としごき動作を中止しているエアーシリンダ式超音波しごき機構14を拡大した概略側面図である。
【図4】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とエアーシリンダを用いた超音波しごき機構14を拡大した概略上面図である。
【図5】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を行っているカムとカムフォロア式超音波しごき機構15を拡大した概略側面図である。
【図6】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を中止しているカムとカムフォロア式超音波しごき機構15を拡大した概略側面図である。
【図7】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とカム及びカムフォロアを用いた超音波しごき機構15を拡大した概略上面図である。
【図8】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を中止している他のカムとカムフォロア式超音波しごき機構16を拡大した概略側面図である。
【図9】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を行っている他のカムとカムフォロア式超音波しごき機構16を拡大した概略側面図である。
【図10】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とエアーシリンダ312によってしごき動作を強制解除している他のカムとカムフォロア式超音波しごき機構16を拡大した概略側面図である。
【図11】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を行っている他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大した概略側面図である。
【図12】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を中止している他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大した概略側面図である。
【図13】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とエアーシリンダ412によってしごき動作を強制解除している他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大した概略側面図である。
【図14】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7と超音波しごき機構の清掃等のため、他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を大きく開放した概略側面図である。
【図15】本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7と他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大し、一部断面表示した概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
まず、図1を用いて、本発明にかかるロールタイプ自動包装機の全体構成について説明する。図1は、本発明にかかるロールタイプ自動包装機の一構成例を示す正面図である。図1に示すように、ロールタイプ自動包装機1(以下、自動包装機1と略す)の正面左側にはリールが設けられている。このリールには包装フィルムFを巻回した原反ロールFXが脱着交換可能に保持されている。原反ロールFXから繰り出し装置2により引き出された包装フィルムFは、自動包装機1の上部に設けられたフィルム折り返しロール3により下方に折り返される。
【0020】
下方に折り返された包装フィルムFは、製袋機構4によって長手方向に二つ折りされて縦シール機構6に送られる。この縦シール機構6によって作られる筒状包装フィルム内に内容物を送り込むために充填ノズル5が配備されており、この充填ノズル5にはポンプ装置12が接続されている。そして、ポンプ装置12には内容物が入れられたホッパー13が接続されている。
【0021】
この縦シール機構6の下には、第一横シール機構7、第二横シール機構8、切断カッター機構9、切り離された個別包装体が滑らかに搬出されるためのすべり台10が配備されている。さらに、自動包装機1右側には自動包装機1を操作並びに制御するためのコントロールボックス11が設けられている。
【0022】
図1に示されている縦シール機構6は、二つの縦シールロールで構成され、図1中に表記されているのは前面側の縦シールロール(移動側シールロール)である。これに対して背面側(紙面裏側)の縦シールロールは、前面側縦シールロールと紙面垂直方向に対向した状態で設けられ、自動包装機1の機台に固定されている(固定側シールロール)。
【0023】
横シール機構は、第一横シール機構7と第二横シール機構8で構成され、これら二つの横シール機構は、縦シール機構6と同様に、図1中に表記されているのは前面側の二つの横シールロール(移動側シールロール)であり、背面側(紙面裏側)にはそれぞれ対になる二つの横シールロールを有している。これら背面側の二つの横シールロールは、紙面垂直方向に対向した状態で設けられ、自動包装機1の機台に固定されている(固定側シールロール)。
【0024】
また、包装フィルムFは、透明又は半透明な材料から構成され、例えば、PET等のベースフィルム、このベースフィルムよりも融点の低いポリエチレン等のヒートシールフィルムから構成される。また、包装フィルムFは、ベースフィルム、中間フィルム、ヒートシールフィルムの3層構造を有してもよい。
【0025】
二つ折りされた包装フィルムFは、縦シール機構6によって包装フィルムの長手方向両端同士を熱シールして直下の第一横シール機構7に送り出す。この縦シールにより包装フィルムは筒状に形成される。
【0026】
筒状の包装フィルムは、第一横シール機構7の横シールロールにより、包装フィルムの横方向(幅方向)にシールされ、この横シールにより筒状包装フィルムの底部が形成される。有底筒状に形成された包装袋内に充填ノズル5が挿入されており、この充填ノズル5に接続されているポンプ装置12によってホッパー13内に収容されている内容物が包装袋内に充填される。
【0027】
そして、充填ノズル5による内容物の充填が完了したらポンプ装置12の駆動を停止して充填動作を終了し、その後、包装フィルムを袋一個分繰り出す。
続いて、第一横シール機構7の横シールロールは、内容物が充填された包装袋の開口側を横シールし、これにより、有底筒状の包装袋に充填された内容物は封止されて包装体形態となる。そして、この包装体は直下の第二横シール機構8の横シールロールに送られる。第二横シールロールは、第一横シール機構7によって形成された横シール部分を再度横シールして、その横シール部分の強度をより強固にするための線条シール等を形成する。
【0028】
その後、切断カッター機構9によって横シール中央部分に対して切断加工されて個別包装体になり、すべり台10から自動包装機1の外に搬出される。
【0029】
図2は、本発明に係る自動包装機1の縦シール機構6と第一横シール機構7と第二横シール機構8としごき動作を行っているエアーシリンダ式超音波しごき機構14を拡大した概略側面図である。この図2では、筒状包装袋の横ヒートシール予定部分が超音波しごき機構14を通過しており、これは超音波ホーンと受け板によるしごき動作を行っている図である。図3は、本発明に係る自動包装機1の縦シール機構6と第一横シール機構7と第二横シール機構8としごき動作を中止しているエアーシリンダ式超音波しごき機構14を拡大した概略側面図である。この図3では、筒状包装袋の横ヒートシール予定以外の部分が超音波しごき機構14を通過しており、これは超音波ホーンと受け板によるしごき動作を中止している図である。なお、図2、図3の概略側面図では、図視右側を自動包装機1の前面側とし、図示左側を自動包装機1の背面側とする。
【0030】
図2に示すように、縦シール機構6は、前面側縦シールロール60と背面側縦シールロール61で構成され、この二つのシールロールの間には、長手方向に二つ折りされた包装フィルムF’が配置されている。そして、この二つのシールロールは、互いに押接されつつ、図に示す方向に回転駆動されて、二つ折りされた包装フィルムF’に対して縦方向にヒートシールを施している。この結果、二つ折りされた包装フィルムF’は筒状に成形されて下方に移送され、超音波しごき機構14を通過する。
【0031】
この超音波しごき機構14は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板100と、この超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押す若しくは引くように駆動するエアーシリンダ104と、超音波しごき機構14を自動包装機1に取り付けるブラケット101と、で構成されている。そして、超音波しごき機構14の受け板100と超音波ホーン102の先端部分110との間には、筒状に成形された包装フィルムFYが配置され、図2に示す超音波しごき機構14は、超音波駆動器103を励起スタート状態にしつつ、エアーシリンダ104を押すように駆動して超音波ホーン102を包装フィルムFYの方向に移動させている。この結果、受け板100と超音波ホーン102の先端部分110が互いに押接するようになり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波振動が付与された超音波ホーン先端部分110と受け板100との挟み込み動作、即ち超音波によるしごき動作となって筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去を確実に実行している。
【0032】
この超音波しごき機構14の直下には、前面側横シールロール70と背面側横シールロール71で構成された第一横シール機構7があり、この二つのシールロールの間には、筒状包装フィルムが配置されている。なお、この前面側横シールロール70には、四つの横シール刃72が付設されており、背面側横シールロール71にも、四つの横シール刃73が付設されている。そして、この前面側横シールロール70と背面側横シールロール71は、互いに押接されつつ、図に示す方向に回転駆動されている。図2に示された第一横シール機構7は、筒状包装フィルムに対して横方向にヒートシールを施す直前の状態であり、次の動作状態 (図3)において、横シールが施されることになる。即ち、この状態は、超音波しごき機構14によって、筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去を行っている包装フィルムFYに対して、横シールが施される直前を表している。
【0033】
また、第一横シール機構7の下には、前面側横シールロール80と背面側横シールロール81で構成された第二横シール機構8があり、この二つのシールロールの間には、包装体形状の包装フィルムが配置されている。また、前面側横シールロール80と背面側横シールロール81の構成若しくは動作は、第一横シール機構7と同じであり、第二横シール機構8は、第一横シール機構7によって形成された横シール部分FZを再度横シールして、その横シール部分の強度をより強固にするための線条シール等を形成している。
【0034】
次に、図3について説明する。図3に示すように、縦シール機構6は、前面側縦シールロール60と背面側縦シールロール61で構成され、この二つのシールロールの間には、長手方向に二つ折りされた包装フィルムF’が配置されている。そして、この二つのシールロールは、互いに押接されつつ、図に示す方向に回転駆動されて、二つ折りされた包装フィルムF’に対して縦方向にヒートシールを施している。この結果、二つ折りされた包装フィルムF’は筒状に成形されて下方に移送され、超音波しごき機構14を通過する。
【0035】
この超音波しごき機構14は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板100と、この超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押す若しくは引くように駆動するエアーシリンダ104と、超音波しごき機構14を自動包装機1に取り付けるブラケット101と、で構成されている。そして、超音波しごき機構14の受け板100と超音波ホーン102の先端部分110との間には、筒状に成形された包装フィルムFYが配置され、図3に示す超音波しごき機構14は、超音波駆動器103を励起スタート状態にしつつ、エアーシリンダ104を引くように駆動している。この結果、受け板100と超音波ホーン102の先端部分110が離れて間隔を開けるようになり、筒状に成形された包装フィルムに対して、超音波によるしごき動作をしていない状態、即ち、しごき中止状態になっている。
【0036】
この超音波しごき機構14の直下には、前面側横シールロール70と背面側横シールロール71で構成された第一横シール機構7があり、この二つのシールロールの間には、筒状包装フィルムが配置されている。なお、この前面側横シールロール70には、四つの横シール刃72が付設されており、背面側横シールロール71にも、四つの横シール刃73が付設されている。そして、この前面側横シールロール70と背面側横シールロール71は、互いに押接されつつ、図に示す方向に回転駆動されている。図3に示された第一横シール機構7は、筒状包装フィルムFYに対して横方向にヒートシールを施している状態であり、この状態は、超音波しごき機構14によって、筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去が完了した包装フィルムFYに対して、第一横シール機構7による内容物噛み込みがない横シールを施す動きを表している。この結果、この横シール部分は、充分な横シール強度を保有しており、内容物噛み込みによる横シール不良を抑止することができる。
【0037】
なお、第一横シール機構7の下に配置されている前面側横シールロール80と背面側横シールロール81で構成された第二横シール機構8の構成と動作は、図2において説明した内容と同じであり、ここでの説明は省略する。
【0038】
図4は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とエアーシリンダを用いた超音波しごき機構14を拡大した概略上面図である。この図4では、超音波しごき機構14が超音波ホーンと受け板によるしごき動作を行っている図である。また、この図4では、第一横シール機構7と超音波しごき機構14の位置関係を分かりやすく説明するため、受け板や二つのシールロールの間に配置されている筒状包装フィルム、その他構造物の記載を省略している。
【0039】
図4に示すように、第一横シール機構7は、前面側横シールロール70と背面側横シールロール71で構成されており、この前面側横シールロール70には、四つの横シール刃72が付設されており、背面側横シールロール71にも、四つの横シール刃73が付設されている。
【0040】
また、図4で示された超音波しごき機構14は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押すように駆動しているエアーシリンダ104と、超音波しごき機構14を自動包装機1に取り付けるブラケット101と、で構成されている。そして、この第一横シール機構7のロール合せ目近傍付近で、エアーシリンダ104により押圧駆動された超音波ホーン102の先端部分110と受け板(図示省略)が筒状包装袋(図示省略)を挟み込むように配置されている。
【0041】
そして、図4で示された超音波ホーン102とその先端部分110の横方向の幅は、自動包装機1で製造される個別包装体の横幅に相当する寸法を採用しており、この超音波ホーン先端部分110と相対する受け板の横方向の幅は、超音波ホーン先端部分110の横幅と同じ幅寸法若しくは多少長めの余裕を持った幅寸法を採用している。この結果、超音波ホーン先端部分110と受け板の隙間に挟まれている筒状包装袋の横ヒートシール予定部分全体に渡ってしごき動作が実施されることになり、横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分110から発する超音波振動で全て除去されることになる。
【0042】
なお、図2乃至図4で説明した超音波ホーン102と超音波駆動器103は、エアーシリンダ104によって押す若しくは引くように駆動されており、可動構造となっている。一方、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板100は、固定構造となっているが、本発明においてはこれに限定するものではなく、超音波ホーン102と超音波駆動器103を固定構造とし、受け板100をエアーシリンダによって押す若しくは引くように駆動する可動構造を採用しても良い。
【0043】
さらに、超音波ホーン102と超音波駆動器103と、これと相対する受け板100の両方ともエアーシリンダによって押す若しくは引くように駆動する可動構造を採用しても良い。
【0044】
図5は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を行っているカムとカムフォロア式超音波しごき機構15を拡大した概略側面図である。この図5では、筒状包装袋の横ヒートシール予定部分が超音波しごき機構15を通過しており、これは超音波ホーンと受け板によるしごき動作を行っている図である。図6は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を中止しているカムとカムフォロア式超音波しごき機構15を拡大した概略側面図である。この図6では、筒状包装袋の横ヒートシール予定以外の部分が超音波しごき機構15を通過しており、これは超音波ホーンと受け板によるしごき動作を中止している図である。なお、図5、図6の概略側面図では、図視右側を自動包装機1の前面側とし、図示左側を自動包装機1の背面側とする。
【0045】
図5に示すように、超音波しごき機構15は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板210と、超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押す若しくは引くように駆動するカムフォロア機構202と、このカムフォロア機構202と連動して駆動するカム機構200と、受け板210を押す若しくは引くように駆動するカムフォロア機構203と、このカムフォロア機構203と連動して駆動するカム機構201と、超音波しごき機構15を自動包装機1に取り付けるブラケットと、で構成されている。
【0046】
そして、超音波しごき機構15の受け板210と超音波ホーン102の先端部分110との間には、筒状に成形された包装フィルムFYが配置され、図5に示す超音波しごき機構15は、超音波駆動器103を励起スタート状態にしつつ、カム機構200とカムフォロア機構202によって超音波ホーン102を包装フィルムFYの方向に移動させている。また、カム機構201とカムフォロア機構203によって受け板210を包装フィルムFYの方向に移動させている。この結果、受け板210と超音波ホーン102の先端部分110が互いに押接するようになり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波振動が付与された超音波ホーン先端部分110と受け板210との挟み込み動作、即ち超音波によるしごき動作となって筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去を確実に実行している。
【0047】
この超音波しごき機構15の直下には、前面側横シールロール74と背面側横シールロール75で構成された第一横シール機構7があり、この二つのシールロールの間には、筒状包装フィルムが配置されている。なお、この前面側横シールロール74には、三つの横シール刃(図示省略)が付設されており、背面側横シールロール75にも、三つの横シール刃(図示省略)が付設されている。そして、この前面側横シールロール74と背面側横シールロール75は、互いに押接されつつ、回転駆動されている。図5に示された第一横シール機構7は、筒状包装フィルムに対して横方向にヒートシールを施す直前の状態であり、次の動作状態 (図6)において、横シールが施されることになる。即ち、この状態は、超音波しごき機構15によって、筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去を行っている包装フィルムFYに対して、横シールが施される直前を表している。
【0048】
次に、カム機構200とカムフォロア機構202の動きを説明する。図5に示すように、カム機構200は、前面側横シールロール74のロール軸に取り付けられており、前面側横シールロール74の回転動作に合わせて回転駆動されている。カムフォロア機構202の一端には、カム機構200のカム部材と接してカム形状に合わせて前後に移動するカムフォロア部材204が付設され、カムフォロア機構202の中央付近には、カムフォロア機構202を回転自在に軸支する支持軸206が付設され、カムフォロア機構202の他端には、超音波駆動器103と超音波ホーン102が取り付けられている。そして、カム機構200は、この凸部分に合わせてカムフォロア部材204を前側に押すと、カムフォロア機構202は、支持軸206を中心に反時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を包装フィルムFYの方向に移動させている。
【0049】
また、カム機構201とカムフォロア機構203の動きを説明する。図5に示すように、カム機構201は、背面側横シールロール75のロール軸に取り付けられており、背面側横シールロール75の回転動作に合わせて回転駆動されている。カムフォロア機構203の一端には、カムフォロア機構203を回転自在に軸支する支持軸207が付設され、カムフォロア機構203の中央付近には、カム機構201のカム部材と接してカム形状に合わせて前後に移動するカムフォロア部材205が付設され、カムフォロア機構203の他端には、受け板210が取り付けられている。そして、カム機構201は、この凹部分に合わせてカムフォロア部材205を前側に引くと、カムフォロア機構203は、支持軸207を中心に時計回りに回転し、取り付けられている受け板210を包装フィルムFYの方向に移動させている。
【0050】
この結果、受け板210と超音波ホーン102の先端部分110が互いに押接する動きになり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波振動が付与された超音波ホーン先端部分110と受け板210との挟み込み動作、即ち超音波によるしごき動作となって筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去を確実に実行している。
【0051】
図6に示すように、超音波しごき機構15は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板210と、超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押す若しくは引くように駆動するカムフォロア機構202と、このカムフォロア機構202と連動して駆動するカム機構200と、受け板210を押す若しくは引くように駆動するカムフォロア機構203と、このカムフォロア機構203と連動して駆動するカム機構201と、超音波しごき機構15を自動包装機1に取り付けるブラケットと、で構成されている。そして、超音波しごき機構15の受け板210と超音波ホーン102の先端部分110との間には、筒状に成形された包装フィルムFYが配置され、図6に示す超音波しごき機構15は、超音波駆動器103を励起スタート状態にしつつ、カム機構200とカムフォロア機構202によって超音波ホーン102を包装フィルムFYから遠ざける方向に移動させている。また、カム機構201とカムフォロア機構203によって受け板210を包装フィルムFYから遠ざける方向に移動させている。この結果、受け板210と超音波ホーン102の先端部分110は間隔を開けた配置になり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波によるしごき動作をしていない状態、即ち、しごき中止状態になっている。
【0052】
この超音波しごき機構15の直下には、前面側横シールロール74と背面側横シールロール75で構成された第一横シール機構7があり、この二つのシールロールの間には、筒状包装フィルムが配置されている。なお、この前面側横シールロール74には、三つの横シール刃(図示省略)が付設されており、背面側横シールロール75にも、三つの横シール刃(図示省略)が付設されている。そして、この前面側横シールロール74と背面側横シールロール75は、互いに押接されつつ、回転駆動されている。図6に示された第一横シール機構7は、筒状包装フィルムに対して横方向にヒートシールを施している状態であり、この状態は、超音波しごき機構15によって、筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去が完了した包装フィルムFYに対して、第一横シール機構7による内容物噛み込みがない横シールを施す動きを表している。この結果、この横シール部分は、充分な横シール強度を保有しており、内容物噛み込みによる横シール不良を抑止することができる。
【0053】
次に、カム機構200とカムフォロア機構202の動きを説明する。図6に示すように、カム機構200は、前面側横シールロール74のロール軸に取り付けられており、前面側横シールロール74の回転動作に合わせて回転駆動されている。カムフォロア機構202の一端には、カム機構200のカム部材と接してカム形状に合わせて前後に移動するカムフォロア部材204が付設され、カムフォロア機構202の中央付近には、カムフォロア機構202を回転自在に軸支する支持軸206が付設され、カムフォロア機構202の他端には、超音波駆動器103と超音波ホーン102が取り付けられている。そして、カム機構200は、この凹部分に合わせてカムフォロア部材204を後側に引くと、カムフォロア機構202は、支持軸206を中心に時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を包装フィルムから遠ざける方向に移動させている。
【0054】
また、カム機構201とカムフォロア機構203の動きを説明する。図6に示すように、カム機構201は、背面側横シールロール75のロール軸に取り付けられており、背面側横シールロール75の回転動作に合わせて回転駆動されている。カムフォロア機構203の一端には、カムフォロア機構203を回転自在に軸支する支持軸207が付設され、カムフォロア機構203の中央付近には、カム機構201のカム部材と接してカム形状に合わせて前後に移動するカムフォロア部材205が付設され、カムフォロア機構203の他端には、受け板210が取り付けられている。そして、カム機構201は、この凸部分に合わせてカムフォロア部材205を後側に押すと、カムフォロア機構203は、支持軸207を中心に反時計回りに回転し、取り付けられている受け板210を包装フィルムFYの方向から遠ざける方向に移動させている。
【0055】
この結果、受け板210と超音波ホーン102の先端部分110が互いに離れる動きになり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波によるしごき動作をしていない状態、即ち、しごき中止状態になっている。
【0056】
図7は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とカム及びカムフォロアを用いた超音波しごき機構15を拡大した概略上面図である。この図7では、超音波しごき機構15が超音波ホーンと受け板によるしごき動作を行っている図である。また、この図7では、第一横シール機構7と超音波しごき機構15の位置関係を分かりやすく説明するため、受け板や二つのシールロールの間に配置されている筒状包装フィルム、その他構造物の記載を省略している。
【0057】
図7に示すように、第一横シール機構7は、前面側横シールロール74と背面側横シールロール75で構成されており、この前面側横シールロール74には、三つの横シール刃76が付設されており、背面側横シールロール75にも、三つの横シール刃77が付設されている。
【0058】
また、図7で示された超音波しごき機構15は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押すように駆動しているバネ機構220と、カムフォロア機構202と、このカムフォロア機構202と連動して駆動するカム機構200と、超音波しごき機構15を自動包装機1に取り付けるブラケット221と、で構成されている。そして、この第一横シール機構7のロール合せ目近傍付近で、バネ機構220とカム機構200とカムフォロア機構202により押圧駆動された超音波ホーン102の先端部分110と受け板(図示省略)が筒状包装袋(図示省略)を挟み込むように配置されている。
【0059】
そして、図7で示された超音波ホーン102とその先端部分110の横方向の幅は、自動包装機1で製造される個別包装体の横幅に相当する寸法を採用しており、この超音波ホーン先端部分110と相対する受け板の横方向の幅は、超音波ホーン先端部分110の横幅と同じ幅寸法若しくは多少長めの余裕を持った幅寸法を採用している。この結果、超音波ホーン先端部分110と受け板の隙間に挟まれている筒状包装袋の横ヒートシール予定部分全体に渡ってしごき動作が実施されることになり、横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分110から発する超音波振動で全て除去されることになる。
【0060】
なお、図5乃至図7で説明した超音波ホーン102と超音波駆動器103は、カム機構200とカムフォロア機構202によって押す若しくは引くように駆動されており、可動構造となっている。また、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板210は、カム機構201とカムフォロア機構203によって押す若しくは引くように駆動されており、可動構造となっているが、本発明においてはこれに限定するものではなく、超音波ホーン102と超音波駆動器103を可動構造とし、受け板210を固定構造としても良いし、超音波ホーン102と超音波駆動器103を固定構造とし、受け板210を可動構造としても良い。
【0061】
次に、図8は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を中止している他のカムとカムフォロア式超音波しごき機構16を拡大した概略側面図である。図9は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を行っている他のカムとカムフォロア式超音波しごき機構16を拡大した概略側面図である。図10は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とエアーシリンダ312によってしごき動作を強制解除している他のカムとカムフォロア式超音波しごき機構16を拡大した概略側面図である。この図10では、エアーシリンダ312が超音波しごき機構16を押し開くように駆動しており、この結果、超音波ホーンと受け板によるしごき動作が強制的に解除されている図である。なお、図8乃至図10の概略側面図では、図視右側を自動包装機1の前面側とし、図示左側を自動包装機1の背面側としている。
【0062】
図8乃至図10に示すように、超音波しごき機構16は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板310と、超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押す若しくは引くように駆動するカムフォロア機構302と、このカムフォロア機構302と連動して超音波しごき機構16を駆動するカム機構300と、受け板310を押す若しくは引くように駆動するレバー機構303と、このカムフォロア機構302の駆動力をレバー機構303に伝える連結レバー押し部材306と、この連結レバー押し部材306と接している連結レバー受け部材307と、このカムフォロア機構302の支持軸305に取り付けられてカムフォロア機構302と一体になって動くエアーシリンダ受けレバー301と、このエアーシリンダ受けレバー301と向き合うように配置されたエアーシリンダ312と、このエアーシリンダ312のシリンダ軸316と向き合うように配置されたエアーシリンダ受け部313と、カムフォロア機構302とレバー機構303が開いた状態から閉じた状態に戻すようにするバネ部材311と、で構成されている。
【0063】
なお、図示の通りカムフォロア機構302は、支持軸305を中心に回転可能な構成となっており、レバー機構303は、支持軸308を中心に回転可能な構成となっている。そして、図面表示における煩雑防止のため図示省略しているが、超音波しごき機構16の受け板310と超音波ホーン102の先端部分110との間には、筒状に成形された包装フィルムFYが配置されている。
【0064】
次に、他のカムとカムフォロア式超音波しごき機構16の動きを説明する。図8と図9に示すように、カム機構300は、背面側横シールロール315のロール軸に取り付けられており、背面側横シールロール315の回転動作に合わせて回転駆動されている。カムフォロア機構302には、カム機構300のカム部材と接してカム形状に合わせて前後に移動するカムフォロア部材304が付設され、カムフォロア機構302の中央付近には、カムフォロア機構302を回転自在に軸支する支持軸305が付設され、カムフォロア機構302の一端には、超音波駆動器103と超音波ホーン102が取り付けられ、カムフォロア機構302の他端には、連結レバー押し部材306が付設されている。
【0065】
また、レバー機構303の一端には、受け板310が取り付けられ、レバー機構303の中央付近には、レバー機構303を回転自在に軸支する支持軸308が付設され、レバー機構303の他端には、連結レバー受け部材307が付設されている。
【0066】
そして、図8に示すように、カム機構300は、この凸部分に合わせてカムフォロア部材304を図示左側に押すと、カムフォロア機構302は、支持軸305を中心に反時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を受け板310から離れる方向に移動させている。
【0067】
同時に、カムフォロア機構302の動きに合わせて連結レバー押し部材306と接しているレバー機構303の連結レバー受け部材307にカムフォロア機構302の駆動力が伝わって押し上げられ、レバー機構303に取り付けられている受け板310が超音波ホーン102から離れる方向に移動させられている。
【0068】
この結果、受け板310と超音波ホーン102の先端部分110は間隔を開けた配置になり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波によるしごき動作をしていない状態、即ち、しごき中止状態になっている。
【0069】
一方、図9に示すように、カム機構300は、バネ部材311の戻し力の付加もあって、カム機構300の凹部分に合わせてカムフォロア部材304を図示右側に引くように動かす。すると、カムフォロア機構302は、支持軸305を中心に時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を受け板310に近づく方向に移動させている。
【0070】
同時に、カムフォロア機構302の動きに合わせて連結レバー押し部材306と接しているレバー機構303の連結レバー受け部材307にカムフォロア機構302の駆動力が伝わって押し下げられ、レバー機構303に取り付けられている受け板310が超音波ホーン102に近づく方向に移動させられている。
【0071】
この結果、受け板310と超音波ホーン102の先端部分110が互いに押接するようになり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波振動が付与された超音波ホーン先端部分110と受け板310との挟み込み動作、即ち超音波によるしごき動作となって筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去を確実に実行している。
【0072】
なお、受け板310には、この受け板310を前後に微小距離分だけ移動可能にできる微小距離調節装置309が配備されている。
【0073】
ここで、図10に示すように、自動包装機1の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合は、自動包装機1の超音波しごき機構16は、自動的若しくは選択的にエアーシリンダ312に対してエアーを供給してシリンダ軸316を伸ばすように駆動する。この結果、シリンダ軸316はエアーシリンダ受け部313を図示右側に押すと、カムフォロア機構302は、支持軸305を中心に反時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を受け板310から離れる方向に移動させている。
【0074】
同時に、カムフォロア機構302の動きに合わせて連結レバー押し部材306と接しているレバー機構303の連結レバー受け部材307にカムフォロア機構302の駆動力が伝わって押し上げられ、レバー機構303に取り付けられている受け板310が超音波ホーン102から離れる方向に移動させられている。
【0075】
この結果、受け板310と超音波ホーン102の先端部分110は間隔を開けた配置になり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波によるしごき動作をしていない状態、即ち、しごき動作を強制解除している状態になっている。
【0076】
要は、超音波しごき機構16は、自動包装機1の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合は、超音波によるしごき動作を強制解除して筒状に成形された包装フィルムFYに対する余分な傷痕付与を防いでいる。
【0077】
なお、図2乃至図4に示した超音波しごき機構14も図10を用いて説明したしごき動作の強制解除動作を選択することができる。即ち、超音波しごき機構14は、自動包装機1の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合は、エアーシリンダ104を引くように駆動して超音波によるしごき動作を強制解除し、筒状に成形された包装フィルムFYに対する余分な傷痕付与を防いでいる。
【0078】
次に、 図11は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を行っている他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大した概略側面図である。図12は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7としごき動作を中止している他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大した概略側面図である。図13は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7とエアーシリンダ412によってしごき動作を強制解除している他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大した概略側面図である。この図13では、エアーシリンダ412が超音波しごき機構17を押し開くように駆動しており、この結果、超音波ホーンと受け板によるしごき動作が強制的に解除されている図である。なお、図11乃至図13の概略側面図では、図視右側を自動包装機1の前面側とし、図示左側を自動包装機1の背面側としている。
【0079】
図11乃至図13に示すように、超音波しごき機構17は、超音波振動を励起する超音波駆動器103と、この超音波を受けて振動を拡大する超音波ホーン102と、この超音波ホーン102の先端部分110と相対する受け板410と、超音波ホーン102並びに超音波駆動器103を押す若しくは引くように駆動するカムフォロア機構402と、このカムフォロア機構402と連動して超音波しごき機構17を駆動するカム機構400と、受け板410を押す若しくは引くように駆動するレバー機構403と、このカムフォロア機構402の駆動力をレバー機構403に伝える連結レバー押し部材406と、この連結レバー押し部材406と接している連結レバー受け部材407と、このカムフォロア機構402の支持軸405に取り付けられてカムフォロア機構402と一体になって動くエアーシリンダ受けレバー401と、このエアーシリンダ受けレバー401と向き合うように配置されたエアーシリンダ412と、このエアーシリンダ412のシリンダ軸416と向き合うように配置されたエアーシリンダ受け部413と、カムフォロア機構402を時計回りに回転させる駆動力を付与している背面側ロータリーアクチュエータ417と、レバー機構403を反時計回りに回転させる駆動力を付与している前面側ロータリーアクチュエータ418と、で構成されている。
【0080】
なお、図示の通りカムフォロア機構402は、支持軸405を中心に回転可能な構成となっており、レバー機構403は、支持軸408を中心に回転可能な構成となっている。そして、図面表示における煩雑防止のため図示省略しているが、超音波しごき機構17の受け板410と超音波ホーン102の先端部分110との間には、筒状に成形された包装フィルムFYが配置されている。
【0081】
次に、他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17の動きを説明する。図11と図12に示すように、カム機構400は、背面側横シールロール415のロール軸に取り付けられており、背面側横シールロール415の回転動作に合わせて回転駆動されている。カムフォロア機構402には、カム機構400のカム部材と接してカム形状に合わせて前後に移動するカムフォロア部材404が付設され、カムフォロア機構402の中央付近には、カムフォロア機構402を回転自在に軸支する支持軸405が付設され、カムフォロア機構402の一端には、超音波駆動器103と超音波ホーン102が取り付けられ、カムフォロア機構402の他端には、連結レバー押し部材406が付設されている。
【0082】
また、レバー機構403の一端には、受け板410が取り付けられ、レバー機構403の中央付近には、レバー機構403を回転自在に軸支する支持軸408が付設され、レバー機構403の他端には、連結レバー受け部材407が付設されている。
【0083】
そして、図12に示すように、カム機構400は、この凸部分に合わせてカムフォロア部材404を図示左側に押すと、カムフォロア機構402は、支持軸405を中心に反時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を受け板410から離れる方向に移動させている。
【0084】
同時に、カムフォロア機構402の動きに合わせて連結レバー押し部材406と接しているレバー機構403の連結レバー受け部材407にカムフォロア機構402の駆動力が伝わって押し上げられ、レバー機構403に取り付けられている受け板410が超音波ホーン102から離れる方向に移動させられている。
【0085】
この結果、受け板410と超音波ホーン102の先端部分110は間隔を開けた配置になり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波によるしごき動作をしていない状態、即ち、しごき中止状態になっている。
【0086】
一方、図11に示すように、カム機構400は、背面側ロータリーアクチュエータ417の回転力の付加もあって、カム機構400の凹部分に合わせてカムフォロア部材404を図示右側に引くように動かす。すると、カムフォロア機構402は、支持軸405を中心に時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を受け板410に近づく方向に移動させている。
【0087】
同時に、カムフォロア機構402の動きに合わせて連結レバー押し部材406と接しているレバー機構403の連結レバー受け部材407にカムフォロア機構302の駆動力が伝わると共に、前面側ロータリーアクチュエータ418の回転力の付加もあって押し下げられ、レバー機構403に取り付けられている受け板410が超音波ホーン102に近づく方向に移動させられている。
【0088】
この結果、受け板410と超音波ホーン102の先端部分110が互いに押接するようになり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波振動が付与された超音波ホーン先端部分110と受け板410との挟み込み動作、即ち超音波によるしごき動作となって筒状包装フィルム内に付着している内容物の除去を確実に実行している。
【0089】
なお、この背面側ロータリーアクチュエータ417と前面側ロータリーアクチュエータ418の回転力は、供給されるエアー圧力に比例しており、このエアー圧力を任意に変化させることにより、ロータリーアクチュエータの回転力を任意に設定できる。即ち、ロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17においては、超音波ホーン102の先端部分110と受け板410の間の押圧力の調節を容易に実施できるようになっており、内容物の粘度や固形物の含有量等の性質に応じて最適なしごき具合にしている。しごき具合の一例としては、内容物の粘度が高く、しかも固形物の含有量が多い場合は、より確実にしごく必要があり、この場合は、超音波ホーン102の先端部分110と受け板410の間の押圧力を高くするために背面側ロータリーアクチュエータ417と前面側ロータリーアクチュエータ418に供給しているエアーの圧力を高くしている。また、受け板410には、この受け板410を前後に微小距離分だけ移動可能にできる微小距離調節装置409が配備されており、この微小距離調節装置409によっても超音波ホーン102の先端部分110と受け板410の間の押圧力を調節できることになる。
【0090】
要は、上記二つの押圧力調節手段は、調節のやり易さ等を考慮して適宜選択可能になっており、超音波ホーン102の先端部分110と受け板410の間の押圧力調整における一例として、ロータリーアクチュエータに供給するエアー圧力によっておおまかな調節を行い、その後、微小距離調節装置409によって細かな調節を行っている。
【0091】
ここで、図13に示すように、自動包装機1の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合は、自動包装機1の超音波しごき機構17は、自動的若しくは選択的にエアーシリンダ412に対してエアーを供給してシリンダ軸416を伸ばすように駆動する。この結果、シリンダ軸416はエアーシリンダ受け部413を図示右側に押すと、カムフォロア機構402は、支持軸405を中心に反時計回りに回転し、取り付けられている超音波駆動器103と超音波ホーン102を受け板410から離れる方向に移動させている。
【0092】
同時に、カムフォロア機構402の動きに合わせて連結レバー押し部材406と接しているレバー機構403の連結レバー受け部材407にカムフォロア機構402の駆動力が伝わって押し上げられ、レバー機構403に取り付けられている受け板410が超音波ホーン102から離れる方向に移動させられている。
【0093】
この結果、受け板410と超音波ホーン102の先端部分110は間隔を開けた配置になり、筒状に成形された包装フィルムFYに対して、超音波によるしごき動作をしていない状態、即ち、しごき動作を強制解除している状態になっている。
【0094】
要は、超音波しごき機構17は、自動包装機1の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合は、超音波によるしごき動作を強制解除して筒状に成形された包装フィルムFYに対する余分な傷痕付与を防いでいる。
【0095】
次に、図14は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7と超音波しごき機構の清掃等のため、他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を大きく開放した概略側面図である。図14に示すように、超音波しごき機構17の清掃等のため、超音波しごき機構17を大きく開放する場合は、自動包装機1の超音波しごき機構17は、背面側ロータリーアクチュエータ417と前面側ロータリーアクチュエータ418に供給しているエアーを停止する。この結果、カムフォロア機構402とレバー機構403は、回転付与力が無くなり、それぞれの支持軸405、支持軸408を中心に回転自在状態(回転フリー状態)になる。
【0096】
そして、手操作にて、図14に示すように、カムフォロア機構402とレバー機構403を大きく開放させることが可能になり、超音波しごき機構の清掃等を実施する場合における作業性が大きく向上することになる。なお、上記説明内容に記載されていない図14にて付与されている符号は、図11乃至図13にて説明した内容と同じになるため、ここでは省略している。
【0097】
また、図15は、本発明に係る自動包装機1の第一横シール機構7と他のロータリーアクチュエータを用いた超音波しごき機構17を拡大し、一部断面表示した概略正面図である。図15では前面側ロータリーアクチュエータ418の取り付け状態を具体的に説明している。図15に示すように、超音波しごき機構17のレバー機構403には、中央付近にレバー機構403を回転自在に軸支する支持軸408が付設されており、この支持軸408は、両端に二つのベアリング軸受419と420によって回転自在に保持されている。そして、この支持軸408には、カップリング部材421を経由して前面側ロータリーアクチュエータ418が取り付けられており、支持軸408に対して左側面視反時計回りの回転力が付与されている。
【0098】
この支持軸408付近の図面は、説明のため一部断面図で表しており、また、レバー機構403の一端には微小距離調節装置409が付設されている。このレバー機構403の奥側には、第一横シール機構7の前面側横シールロール414が配置されており、この前面側横シールロール414の奥側には、重なっているため図示省略している背面側横シールロール415が配置されている。そして、背面側横シールロール415若しくは前面側横シールロール414のどちらかに対してカップリング部材701を経由してサーボモータ702が取り付けられて回転駆動されている。
【0099】
一方、カムフォロア機構402の背面側ロータリーアクチュエータ417の取り付け状態は、上記前面側ロータリーアクチュエータ418と同じであり、カムフォロア機構402の支持軸405に対して左側面視時計回りの回転力が付与されつつ、取り付けられている。
【0100】
ここで、ロータリーアクチュエータそのものについて説明する。ロータリーアクチュエータには、エアーが供給されると予め定められた方向に回転する力が付与される駆動軸があり、この駆動軸と図15に示す支持軸408がカップリング部材421によって連結される。この結果、上記説明のように、支持軸408には左側面視反時計回りの回転力が付与されることになる。なお、ロータリーアクチュエータに対するエアー供給を停止すると上記回転力の付与が無くなり、カムフォロア機構402とレバー機構403は、手操作にて大きく開放可能になる。
【0101】
以上、図2乃至図15によって説明された本発明は、超音波ホーン先端部分から発する超音波振動を用いることにより、横シール部分の固形物噛み込みによるシール不良の発生を確実に抑止できる超音波しごき機構を提供できる。
【0102】
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
【符号の説明】
【0103】
1 ロールタイプ自動包装機
2 繰り出し装置
3 フィルム折り返しロール
4 製袋機構
5 充填ノズル
6 縦シール機構
7 第一横シール機構
8 第二横シール機構
9 切断カッター機構
10 すべり台
11 コントロールボックス
12 ポンプ装置
13 ホッパー
14、15、16、17 超音波しごき機構
60 前面側縦シールロール
61 背面側縦シールロール
70、74、414 前面側横シールロール
71、75、415 背面側横シールロール
72、73、76、77 横シール刃
100、210、310、410 受け板
101、221 ブラケット
102 超音波ホーン
103 超音波駆動器
104、312、412 エアーシリンダ
110 超音波ホーンの先端部分
200、201、300、400 カム機構
202、203、302、402 カムフォロア機構
204、205、304、404 カムフォロア部材
206、207、305、308、405、408 支持軸
220 バネ機構
303、403 レバー機構
311 バネ部材
417 背面側ロータリーアクチュエータ
418 前面側ロータリーアクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続移送される包装フィルムに対して縦シール及び横シールを施して筒状包装袋を形成しつつ、この筒状包装袋内に細長いパイプ形状の充填ノズルを用いて内容物を充填し、充填後の筒状包装袋開口部分に対して再度横シールを施して封止された包装体を形成し、この横シール中央付近をカッター装置によって切り離して個別包装体を作り上げるロールタイプ自動包装機であって、
前記ロールタイプ自動包装機には、充填動作の際に筒状包装袋内部に付着した内容物を除去するしごき機構が横シールを施す横シールロール装置の直前に付設されており、
前記しごき機構は、個別包装体の横幅に相当する先端部分を有する超音波ホーンと、この超音波ホーン先端部分に相対する受け板と、この超音波ホーン先端部分と受け板が互いに押圧するように駆動するエアーシリンダとを備え、
前記エアーシリンダは、超音波ホーン先端部分と受け板の隙間に挟まれている筒状包装袋の横ヒートシール予定部分のみに対して、押圧駆動するように制御され、この横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分から発する超音波振動で確実に除去されることを特徴とするロールタイプ自動包装機の超音波しごき機構。
【請求項2】
前記超音波しごき機構は、超音波ホーンを斜め下方に向って設置すると共に、エアーシリンダにより押圧駆動された超音波ホーンの先端部分と受け板が横シールロール装置のロール合せ目近傍付近で筒状包装袋を挟み込むように配置されていることを特徴とする請求項1記載のロールタイプ自動包装機の超音波しごき機構。
【請求項3】
連続移送される包装フィルムに対して縦シール及び横シールを施して筒状包装袋を形成しつつ、この筒状包装袋内に細長いパイプ形状の充填ノズルを用いて内容物を充填し、充填後の筒状包装袋開口部分に対して再度横シールを施して封止された包装体を形成し、この横シール中央付近をカッター装置によって切り離して個別包装体を作り上げるロールタイプ自動包装機であって、
前記ロールタイプ自動包装機には、充填動作の際に筒状包装袋内部に付着した内容物を除去するしごき機構が横シールを施す横シールロール装置の直前に付設されており、
前記しごき機構は、個別包装体の横幅に相当する先端部分を有する超音波ホーンと、この超音波ホーン先端部分に相対する受け板と、この超音波ホーン先端部分と受け板が互いに押圧するように駆動するカム及びカムフォロアとを備え、
前記カム及びカムフォロアは、超音波ホーン先端部分と受け板の隙間に挟まれている筒状包装袋の横ヒートシール予定部分のみに対して、押圧駆動するように制御され、この横ヒートシール予定部分の内部に付着している内容物が超音波ホーン先端部分から発する超音波振動で確実に除去されることを特徴とするロールタイプ自動包装機の超音波しごき機構。
【請求項4】
前記超音波しごき機構は、超音波ホーンを斜め下方に向って設置すると共に、カム及びカムフォロアとバネ部材により押圧駆動された超音波ホーンの先端部分と受け板が横シールロール装置のロール合せ目近傍付近で筒状包装袋を挟み込むように配置されていることを特徴とする請求項3記載のロールタイプ自動包装機の超音波しごき機構。
【請求項5】
前記超音波しごき機構は、超音波ホーンを斜め下方に向って設置すると共に、カム及びカムフォロアとロータリーアクチュエータにより押圧駆動された超音波ホーンの先端部分と受け板が横シールロール装置のロール合せ目近傍付近で筒状包装袋を挟み込むように配置されていることを特徴とする請求項3記載のロールタイプ自動包装機の超音波しごき機構。
【請求項6】
前記超音波しごき機構は、自動包装機の動作を停止状態にした場合や、包装フィルム等の装着準備若しくは機器設定状態の確認等のための寸動状態(マニュアル微動状態)にした場合は、超音波ホーンの先端部分と受け板による筒状包装袋の挟み込み動作を強制的に解除することを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれかに記載のロールタイプ自動包装機の超音波しごき機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−6656(P2012−6656A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−182749(P2010−182749)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【出願人】(596092595)三光機械株式会社 (102)
【Fターム(参考)】