説明

自動走査顕微鏡用スライド給送ユニット

顕微鏡用スライド給送ユニットが底板;マガジン側板に固定した歯付きラック;および開いたマガジン側面に垂直なスライド案内要素を有するスライドマガジンを含む。このユニットは、更に、対向する側板を含むマガジン受けトラフを有するマガジン移動機構を含む。このトラフによって支持された二つの回転軸がこれらのトラフ側板に沿って伸びる。マガジンを進める給送歯車がこれらの側板によって支持され、この歯付きマガジンラックと噛合ってもよい。これらの側板に保持された持上げ歯車がピンを有し、それらに載せてマガジンを上げ下げする。駆動ウォーム歯車がこれらの軸によって回転され、給送歯車および持上げ歯車と噛合う。このユニットは、このマガジンからスライドを取出すためにこのマガジンの進行方向と垂直に変位可能なロボットアームを有するスライド給送装置も含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動走査顕微鏡用スライド給送ユニットに関し、この供給ユニットは、スライドマガジン、マガジン移動機構およびスライド給送装置を含む。
【背景技術】
【0002】
病理学研究の分野に於いて、および日常の医療行為に於いても、検査結果の対話式相談の可能性についての要求は勿論、複雑なデータの処理、レコード保管およびアーカイブシステムの応用についての要求が絶えず増大している。
【0003】
大抵の開発は、既存の顕微鏡を上に略述した種類のシステムに統合することに向けられていたが、そのような統合は、そのような設計の顕微鏡の特殊性を考えれば、手動検査で十分証明された顕微鏡の限られた範囲にだけ可能である。例えば、ディジタル処理に固有の速度を利用するためには、明らかに、高性能、自動スライドディジタル化顕微鏡の要求を満たせるスライド給送システムが必要である。これらの理由で、顕微鏡スライドの自動給送(供与)をもたらす解決策が開発された。
【0004】
国際特許出願WO9739348は、顕微鏡スライドを垂直方向に運搬する問題に関する解決策を提案する。この運搬機構は、1対の垂直に並べて配置したベルトを含む。各ベルトは、このベルト面に対して櫛状模様に向いた板を備える。これらのベルトは、二つのベルト間で互いに向き合った板が常に同方向(上方または下方)に動くように、反対回転方向に駆動される。それで、運搬中、板の対を形成する二つの板によって支持されたスライドは、実質的に水平の向きで上げられるか、下げられるかである。この板対の板が分れる位置で、このスライドは、板対から滑り出て、例えば、別のスライドの上に堆積するか、または保管箱の中へ落ちることができる。
【0005】
しかし、上に説明した解決策は、試料の正しい位置決めを保証せず、更に、垂直輸送方向のために、そのような解決策は、運搬方向が垂直であるために、与えられた、光学顕微鏡装置の場合に使うことができない。
【0006】
国際特許出願WO0214877は、顕微鏡スライドを保管し、運搬し、配置しおよび準備するための装置に関する。説明したスライド列準備装置(それは、例えば、スライドに生物学的試料を付けるための装置でもよい)は、− 関連する保管ユニットから取出した− スライドを、この装置の一部を形成する作業台のレベルまで上げるエレベータユニットを含む。その位置で調節機構によってスライドを所望の向きにする。その後、スタンド上を変位可能であり、且つスライドを固定するための真空チャックを含む、載置ユニットがスライドを個々に取出し、それらを列の形に組織化する。
【0007】
主としてスライド列をプリントするために開発した、上に略述した装置は、時間集約的人間労働を除くことに加えて、スライドの手動位置決めに由来する間違いの可能性を除去するという重要な利点を有する。しかし、この装置は、全体として嵩張り、そのユニットは、スライドがプリンタに滞留する間に、行うべきそれらの仕事に最適化した複雑な機械的装置である。それで、そのような装置は、他の用途分野では十分な動作速度を保証しないだろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明の目的は、高性能自動走査顕微鏡の要求を満たすことができ、改良したスライド給送ユニットで、先に説明した種類の従来の給送システムで可能であったより実質的に速い動作を保証し且つ広い用途に、既存の自動走査顕微鏡の場合にも、適合させたユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の原理は、歯付きラックをスライドマガジンの側面に、給送歯車と噛合い関係に取付けることによって、駆動ウォームおよび歯車によって、簡単で操作上安全な機械的給送装置を提供できるという認識に基づく。更に、これらの給送歯車の一部品は、マガジンを上げ下げするピンを有する持上げ歯車として構成してある。また、スライドを操作するために、ロボットアームを含むスライド給送装置を提供する。
【0010】
従って、上述の目的および、この明細書が進むにつれて明らかになる、その他の目的は、この発明によって達成され、この発明によれば、簡単に言えば、この顕微鏡用スライド給送ユニットは、底板;二つの端板;側壁;開いた側面;上記側壁の外部に固定し且つこの底板と平行な歯付きラック;およびこの開いた側面に垂直に向いたスライド案内要素を含むスライドマガジンを含む。このユニットは、更に、マガジン底板およびマガジン端壁と嵌合い関係にこのマガジンを受けるためのトラフを有するマガジン移動機構を含む。このトラフは、各々開口を備える、対向する側板を有する。このマガジン移動機構は、更に、このトラフによって回転可能に支持され且つ、ぞれぞれ、トラフ側板に沿って伸びる二つの軸;これらの軸を回転するための駆動装置;これらの側板のそれぞれの開口で回転可能に支持され且つこのマガジンを進行方向に進めるために歯付きラックと噛合うようになっている給送歯車;これらの側板の内面と実質的に共平面の側板に回転可能に保持された持上げ歯車を有する。各持上げ歯車は、持上げ歯車面に垂直に向いたピンを有する。側板の一つに支持された持上げ歯車上のピンは、他の側板に支持された持上げ歯車上のピンと整列している。駆動ウォーム歯車がこれらの軸によって回転され且つこれらの給送歯車およびこれらの持上げ歯車と噛合う。このユニットは、トラフを横断し、このマガジンからスライドを取出すためにこのマガジンの進行方向と垂直に変位可能なロボットアーム;およびこのロボットアームを動かすための駆動装置を有するスライド給送装置も含む。この発明の有利な特徴によれば、このマガジン移動機構は、傾斜位置に配置してあり、そこでこれらのマガジンは後方に傾斜し、それらの底板は水平面に関して約10ないし45°の角度を成す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の別の有利な特徴によれば、これらのスライド案内要素は、スライドを密接して並べて縦に直立した姿勢で保管でき且つこのロボットアームによってマガジンから容易に抜出せることを保証するために、このマガジンの底板に設けたレールによって構成する。
【0012】
このロボットアーム用駆動要素は、モータおよびこのモータに力制限軸スイッチ(リミットスイッチ)によって適宜結合した制御スピンドルを含むのが都合がよい。この様にして、モータの回転を制御スピンドルへ伝えることができ、およびこの制御スピンドルの回転が妨げられる(例えば、ロボットアームが故障し、またはその移動経路の端に達する)場合は、このリミットスイッチがモータを制御スピンドルから切離し、それでこのモータは、自由にその回転を続けることができる。
【0013】
このリミットスイッチは、モータ軸にキー止めしたスリーブ、このスリーブの外部に巻き付けたつる巻きばねおよびこのつる巻きばねの外曲げ終端と協同する従動円板を含むのが都合がよい。
【0014】
この発明の別の有利な特徴によれば、このロボットアームは、前および後スライド移動アームを含む。更に、このロボットアームは、適宜、これら二つのスライド移動アームの間に配置した揺動抑え付け板も有する。この様にして、これらのスライドは、二つのアームの間に配置してあり且つこの抑え付け板によってクランプされるので、このロボットアームの縦軸に沿って動かすことができる。この抑え付け板の上げ下げは、この抑え付け板を支持しおよび次に前進するスライドを解放できるように、このロボットアームに固着したドグによって都合よく制御する。
【0015】
この発明の更に別の有利な特徴によれば、このマガジン移動機構のトラフの側壁は、これらのマガジンを垂直に案内する、垂直に向いたレールを有する。そのような構成によって、複数の重ね合せたマガジンをこれらのレールの間に配置することができる。次にこれらのマガジンを自動的にマガジン移動機構へ送ることができる。
【実施例】
【0016】
図1は、顕微鏡スライド2を受ける、この発明に従って構成した顕微鏡スライドマガジン1を示す。このマガジン1は、底板3、側壁4および二つの端壁5を有する。底板3の上面6は、レール6を備え、その間にこのマガジン1の開いた側面からスライド2を挿入することができる。側壁4は、歯付きラック7を備える。
【0017】
図2は、底板9と対向する側板10でできたトラフ8を含むマガジン移動装置を示す。このトラフ8は、マガジン壁5をトラフ板10に垂直にしてトラフ8に挿入したマガジン1がこのトラフ8の内部構造に嵌るような寸法にしてある。サーボモータ11で駆動する軸12が側板10の一つの外部に配置してあり且つそれに沿って、それと平行に伸びる。この軸12は、側板10に設けた開口に回転可能に支持した、それぞれのピニオン14と噛合う二つの同相のウォーム歯車13を含む。各側板10に2対の持上げ歯車15が取付けてあり;それらの回転軸は、側板10に垂直に向いている。各持上げ歯車15は、そのトラフ8の内側の方にむいた面に、この持上げ歯車面から垂直に伸び且つこの持上げ歯車直径の反対端に位置する、二つのピン16を備える。側板10に、マガジン1を垂直に案内するレール17が固着してある。スライド給送装置18が2対のレール17の間のスペースで側板10と交差する。このスライド給送装置18は、側板10と垂直に向いている。
【0018】
図3は、図2の実施例による持上げ歯車15のための駆動システムを別に示す。トラフ8の一端に、底板9の下に、サーボモータ19が配置してあり、その軸は、二つの伝動歯車21と噛合う平歯車20を支持し、その二つの歯車は、この平歯車20に沿って互いに円周方向に離間している。次に、この伝動歯車21は、それぞれの軸22の端に取付けたそれぞれのピニオン23と噛合う。各軸22に、駆動ウォーム歯車24が固着してある。各軸上の二つの隣接するウォーム歯車24は、反対ピッチのウォーム歯車対を形成する。図2に関連して先に言及したそれぞれの持上げ歯車15は、この駆動ウォーム歯車24と噛合う。
【0019】
このマガジン移動機構を傾斜位置に配置し、これらのマガジンが後方に傾斜し、それらの底板が水平面に関して約10ないし45°角度を成すと都合がよい。この場合、スライドを整合する必要がなく、それらをマガジンに挿入すれば、それらが自動的に正しい位置を採る。これは、一方で取扱いが簡単であり、他方で操作が安全である結果となる。
【0020】
更に、回転マガジンのようにデッドスポットが必要ない。A Therte は、6枚のスライドを受ける回転マガジンに約18枚のスライドの容積が必要である。
【0021】
以下の説明で、マガジン移動機構の作用を述べる。
【0022】
図2に戻って、マガジン1をトラフ8の一端に位置する案内レールの間に置き、その後、図4に示すように、持上げ歯車15を回転すると、下降するピン16によってトラフ8の底まで下げる。それで、マガジン1の下降が始るとき、ピン16によって決る持上げ歯車15の直径が案内レール17と平行であり;最低マガジン1を持上げ歯車15の上ピン16によって支持する。次に、反対ピッチの駆動ウォーム歯車24が持上げ歯車15を矢印25で示すように反対方向に回転する。持上げ歯車15の半回転中に、ピン16上に支持された最低マガジン1は、トラフ8の底に沈む。
【0023】
その後、この最低マガジン1は、マガジン移動装置によってスライド給送機構18へおよび次にトラフ8の反対端に位置するレール17へ進められ、そこで、先に説明した下降機構の動作を逆にすることによって、マガジン1をトラフ8から持上げることができる。マガジン1の縦方向変位は、トラフ8の側板10に支持した給送歯車14およびマガジン1の側壁4に配置した歯付きラック7によって行う。サーボモータ11によって回転する軸12上に作った駆動ウォーム歯車13は、給送歯車14を駆動し、それが歯付きラック7との噛合いによりマガジン1を進める。
【0024】
次に、図5ないし図10を参照してスライド給送機構18を詳しく説明する。
【0025】
図5を参照して、そこに示すスライド給送機構18は、可逆モータ26、制御スピンドル27が作る駆動要素およびロボットアーム28を含む。このロボットアーム28は、それぞれ、互いからスライド2の幅に相当する距離に離れた、後および前アーム29および30を有する。アーム29と30の間に、抑え付け板31があり、それは、ロボットアーム28に垂直に向いた水平軸の周りに揺動運動ができるように、ロボットアーム28に取付けてある。運動中のスライドを支持するために、フォーク32がこの抑え付け板31の下縁に配置してある。ロボットアーム28は、このロボットアーム28に沿って縦に互いから離れた二つのドグ33および34を坦持する。ドグ34は、ロボットアーム28の自由端近くに位置し、一方ドグ33は、それから遠くに配置してある。抑え付け板31のロボットアーム28への取付け(その側は前アーム30の方を向いている)と反対側に、ドグ33を受けるために、制御トラック35が配置してある。
【0026】
図6および図7は、それぞれ、ロボットアーム28を完全に引込めたおよび完全に伸した、スライド給送機構18を描く。ロボットアーム28を完全に引込めた位置で、ドグ33が抑え付け板31の制御トラック35に導入され、一方ロボットアーム28を完全に伸した状態では、抑え付け板31の下縁がドグ34で支持され、フォーク32がこの支持点と後アーム29の間に位置する。
【0027】
可逆モータ26は、図8に詳しく示すリミットスイッチによって制御スピンドル27に接続してある。このリミットスイッチは、モータ26の軸に固着したスリーブ36、このスリーブ36の外部に初張力を掛けた状態で巻いたつる巻きばね37およびこのつる巻きばね37の外曲げ端38と協同する従動円板39を含む。この従動円板39は、二つの突当て40を備え、且つ制御スピンドル27の軸受41に接続してある。この軸受41は、真の中央回転運動を保証するために深溝ボールベアリングであるのが好ましい。
【0028】
以下の説明でこのリミットスイッチの作用を述べる。
【0029】
モータ26によってスリーブ36を回転すると、つる巻きばね37の端38の一つが、回転方向に位置する従動円板39の突当て40に押付けられる。その結果、円板39が回転を始め、この回転が制御スピンドル27に伝えられる。ロボットアーム28によって動かされるスライド2の前進が妨げられる場合、円板39が止り、それでつる巻きばね37の外曲げ端を動かなくし、そこで後者がそのバイアスをなくし、それでスリーブ36から切離されて、モータ26が自由にその回転を続けられる。
【0030】
図9および図10は、ロボットアーム28がマガジン1からスライド2を顕微鏡のスライドホルダ42の中へ移動するときの作用を概略的に示す。ロボットアーム28の後および前アーム29および30並びにアーム29、30の間に配置した抑え付け板31を図9および図10の両方に示す。抑え付け板31の上角を43で指し、一方その下縁を44で指す。ロボットアーム28が伸びると、モータ26は、リミットスイッチの媒介によってねじ付き制御スピンドル27を回転する。その結果、制御スピンドル27が後アーム29、前アーム30および抑え付け板31をスライド給送機構18の外端の方へ動かす。この構成のために、後および前アーム29、30の間に位置し且つ抑え付け板31によってクランプされたスライド2がマガジン1からスライドホルダ42の中へ挿入される。後者は、スライド2が画像ディジタル化中に顕微鏡対物レンズの前へ変位することを可能にする。直角三角形の斜辺AおよびBが抑え付け板31の上角43の移動した経路を示す。抑え付け板31がスライド給送機構18の端の方へ動き始めると、ドグ33は、制御トラック35に沿って移動し、それが抑え付け板31の上角43を斜辺Aに沿って沈ませ、それでその下縁44がスライド2を押下げる。制御スピンドル27が回転し続けると、抑え付け板31の取付けた端が前ドグ34に達し、次にその下縁44がドグ34に乗上げ、それで抑え付け板31の上角43が斜辺Bに沿って上がり、スライド2を解放し、それでそれがスライドホルダ42に入る。次に、モータ26の回転を反転し、ロボットアーム28を引込め、およびやはり、制御スピンドル27を反対方向に回転する。その結果、制御スピンドル27が、抑え付け板31は勿論、後および前アーム29、30を後方に駆動する。
【0031】
この発明による構成は、技術の現状に関して多くの利点を有し:この装置の構成および使用法は簡単で、この発明はスライド給送ユニットのために取扱い容易で信頼性のある構成要素を提供する。
【0032】
更なる利点は、使用すべきマガジン既に使った他のものが常にスライド給送装置の異なる側にあることである。この様にして、これらのマガジンは、混同する筈がなく、その上それらをこの装置の動作中に給送しまたは取出すことができる。
【0033】
このマガジンの歯付きラックは、スライドの効果的局所化を保証する。マガジンの生産中、即ち、約1%の寸法許容差が予想されるかも知れない。これは、与えられた底面に多くのスライドを置くとき、最後のスライドに1mmのずれが起るかも知れず、それでその結果としてこの給送装置が間違ったスライドを取るだろうことを意味する。それに反して、これらの寸法公差は、スライド案内要素に対するラックの歯の関係に何の影響も与えず、従って、寸法公差が比較的大きい場合でも、給送装置を常に正しいスライドに位置付ける。
【0034】
上記の理由から、スライドを、誤給送のリスクなしに、マガジンの中に互いに非常に接近して配置することができる。スライド間の隙間は、1mm程に小さくてもよい。この様にして、かなり小さいマガジン(120mm×80mm×30mm)が50枚のスライドを収容することができる。
【0035】
本発明の上記説明は、種々の修正、変形および改作が可能であり、それでそれらを添付の請求項の均等物の意味および範囲内に包含することを意図することが分るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】この発明によるスライドマガジンの部分破断透視図である。
【図2】この発明によるマガジン移動機構の透視図である。
【図3】スライドマガジンを垂直に移動するための図2に示す機構の一部を形成する歯車装置の透視図である。
【図4】スライドマガジンのマガジン移動機構の中への降下を示す、概略側面立面図である。
【図5】この発明によるスライド給送装置の透視図である。
【図6】ロボットアームを完全に引込めて示す、図5に示すスライド給送装置の側面立面図である。
【図7】ロボットアームを完全に伸して示す、図5に示すスライド給送装置の側面立面図である。
【図8】このスライド給送装置の一部を形成するリミットスイッチの透視図である。
【図9】ロボットアームがスライドを回収するときを描く、側面立面図である。
【図10】ロボットアームがスライドをマガジンから顕微鏡のスライドホルダの中へ進めるときを描く、側面立面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡用スライド給送ユニットであって
(a)スライドを受けるためのマガジンで;
(1)底板
(2)二つの端板;
(3)側壁;
(4)開いた側面;
(5)上記側壁の外部に固定し且つ上記底板と平行な歯付きラック;および
(6)上記開いた側面に垂直に向いたスライド案内要素を含むマガジン;
(b)マガジン移動機構で;
(1)上記底板および上記端壁と嵌合い関係に上記マガジンを受けるためのトラフで;各々開口を備える、対向する側板を有するトラフ;
(2)上記トラフによって回転可能に支持され且つ、ぞれぞれ、上記側板に沿って伸びる二つの軸;
(3)上記軸を回転するための第1駆動手段;
(4)上記側板のそれぞれの上記開口で回転可能に支持され且つ上記マガジンを進行方向に進めるために上記歯付きラックと噛合うようになっている給送歯車;
(5)上記側板に回転可能に保持され且つ上記側板の内面と実質的に共平面の内面を有する持上げ歯車で;各持上げ歯車がこの持上げ歯車直径の対向する端に配置され且つそれぞれの持上げ歯車の上記面に垂直に向いた二つのピンを有する持上げ歯車;並びに
(6)上記軸によって回転され且つ上記給送歯車および上記持上げ歯車と噛合う駆動ウォーム歯車を含むマガジン;並びに
(c)上記トラフを横断するスライド給送装置で
(1)上記マガジンからスライドを取出すために上記マガジンの上記進行方向と垂直に変位可能なロボットアーム;および
(2)上記ロボットアームを動かすための第2駆動手段を含む給送装置を含むスライド給送ユニット。
【請求項2】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、このマガジン移動機構が傾斜位置に配置してあり、これらのマガジンが後方に傾斜し、それらの底板が水平面に関して約10ないし45°の角度を成すユニット。
【請求項3】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、上記スライド案内要素が上記マガジンの上記底板上に配置したレールを含むユニット。
【請求項4】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、上記第2駆動手段がモータおよび上記モータによって回転される制御スピンドルを含むユニット。
【請求項5】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、上記第2駆動手段が、更に、上記モータを上記制御スピンドルに結合するリミットスイッチを含むユニット。
【請求項6】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、上記モータがモータ軸を有し;更に、上記リミットスイッチが
(a)上記モータ軸に固着したスリーブ;
(b)上記スリーブの外に巻き且つ外曲げ終端を有するつる巻きばね;および
(c)上記外曲げ終端に力を伝達するように接続され且つ上記制御スピンドルに結合した従動円板を含むユニット。
【請求項7】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、上記ロボットアームがこれらのスライドを動かすために前および後アームを含むユニット。
【請求項8】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、上記スライド給送装置がこれらのスライドをクランプするために抑え付け板を含み;上記抑え付け板が上記ロボットアームに関して揺動運動を行うために上記ロボットアームに留め付けてあるユニット。
【請求項9】
請求項8で定義するスライド給送ユニットであって、更に、上記抑え付け板の運動を制御するために上記ロボットアームに固着したドグを含むユニット。
【請求項10】
請求項1で定義するスライド給送ユニットに於いて、上記マガジン移動装置が、更に、上記マガジンを垂直に案内するために上記トラフの上記側板に取付けたレールを含むユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−516451(P2007−516451A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516494(P2006−516494)
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/HU2004/000019
【国際公開番号】WO2004/113989
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(505472665)
【Fターム(参考)】