説明

自動車の座席テーブル及びトレイ

【課題】乗用車の助手席に取り付けて、運転中でも使用できるテーブル及びトレイを提供する。
【解決手段】営業やレジャー等の単独運転では助手席は物置になる事が多いが、下は物置、上はテーブル2として使用できれば便利である。テーブル2の取り付けに於いては、テーブル2の伸縮支柱1a、1b、1cをヘッドレスト4まで伸ばし、ヘッドレスト4の二本の支柱に締め付け固定し、固定された伸縮支柱1a、1b、1cの下部にテーブル2を水平に設定する。必要に応じて、テーブル2に組み込んだトレイを運転席側に引き出し、身近にする事が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
乗用車の中で食事をする際、或いはパソコンや、筆記作業等に便利なフラットテーブル。
【背景技術】
【0002】
乗用車内でテーブルやトレイを取り付けるための方法として(特開2003−19925)のようにハンドルを利用したものや(特願平9−115024)のようにヘッドレストの支柱を掴んで吊り下げるようにしたものがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ハンドルを利用したトレイの類はいくつも開示されているが、当然ながら停車中での使用となる。
【0004】
ヘッドレストの支柱を掴んで吊り下げるようにしたものは後部座席での利用になるが、走行中は急ブレーキ等で、後部座席の搭乗者をトレイで傷つける危険性がある為に、停車中での使用にならざるを得ない。又、運転手自体にはメリットが無い。
【課題を解決する為の手段】
【0005】
運転中にもテーブルやトレイを使用する為に、助手席にそれらを展開する。
【発明の効果】
【0006】
単身で行動する運転手にとって助手席をテーブルやトレイで活用できるメリットは大きい。
【0007】
軽食を取りながらの運転は一般的であるが、食材を単に助手席に放り出しておくのと整然としたテーブルに置くのでは安全面でも利がある。
【0008】
車の中は以外にもフラットな場所が無く、水物を置く場所に困る。ダッシュボードの上を平坦にして物を置けるようにした車もあるが、下方にオーディオ等の水に弱い機器があれば、それより高い位置にあるダッシュボードに水物を置くのは考え物である。
【0009】
最初から人が座らない事を前提にしている助手席にはゆったりとしたテーブル及びトレイ設定が出来る。
【0010】
トレイ面でのパソコン作業に於いて、マット面とテーブル面は同じ高さなので、パソコンの一部をテーブルに乗せ、斜に使うと姿勢が楽である。又、軽い筆記作業も出来る。
【0011】
座席テーブルは小さく畳めるので、車に積んでいても嵩張らない。
【0012】
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明を実施するための最良の形態を、それぞれの図面を介して説明する。
【0014】
図1は助手席にテーブルを設定したもので、伸縮性の支柱1a、1b、1cで、締め付け環1aa、1baで支柱全体の長さを固定している。
【0015】
取り付け板1d(図3参照)は、三段目支柱1cを両側の環部1daを介して上下移動が出来る。
【0016】
前記、取り付け板1dに空いた二対のスリット1dbに、固定用ネジ3(図6、図7参照)を通して、ヘットレスト4の支柱4aの二対に被服付フックを掛け、締め付け摘み3aを回して、支柱1aを背もたれ5の下部に密着、支柱1cをヘッドレストの上部に密着させる。
【0017】
テーブル2は固定用ネジ2baを締め付けることで水平に保たれる。
【0018】
次に、図1に至る形態を説明する。
【0019】
図2は、座席テーブルを最小に折り畳んだ側面図で、図3はその平面図である。
【0020】
図3に於いて、筒状で対の支柱1aはスライド環1abのフランジ1ac(図8、図9参照)の六角穴付ボルト1adを緩める事でスライド環1adの中を遊動出来る。
【0021】
図中、左側に支柱を移動させ、任意の所で対の六角穴付ボルト1adを締めれば、支柱の根元と主軸2bの間が、後に座席6の根元からのテーブル高とほぼ同等になる。
【0022】
対のスライド環1abと主軸2bは接合一体化され、主軸2bとネジ受け2bbは一体化している。 ゆえに固定用ネジ2baをテーブル2の端にある穴を貫通して、主軸2bに捻じ込んで締める事で、テーブルを固定し、テーブル自体の重さ、及びテーブルに掛かる荷重を主軸2bで支える事が出来る。
【0023】
前記、後に主軸に掛かった荷重はスライド環1ab、支柱1a、底床板1aeと伝わる。
【0024】
対の固定ネジ2baを緩め、支柱1c先端部の真中を持ち上げると、主軸2bを支点に回転して図4になる。
【0025】
図4は運転席側から見た側面図で、ガード2aはテーブル2に置いた品物が助手席の向こう側、或いは前方に落ちるのを防ぐもので、ホルダー取り付け穴2aaは、水筒や大形のペットボトル、若しくは缶コーヒーなどのホルダーを取り付ける時に利用する。
【0026】
図4では、伸縮性の支柱をテーブル2に対してほぼ垂直にして、固定用ネジ2baの片方を軽く締めて仮止めする。図5はその平面図である。
【0027】
図4以下は、締め付け環1aa、及び1baを緩め、支柱1aの根元を座席の根元合わせて、三段目支柱1cの真中を掴み、背もたれ5の角度に合わせてヘッドレストの位置まで伸ばしてから締め付け環1aa、及び1baを締め、前記のように三段目支柱1cの取り付け板1dのスリット1dbに固定用ネジ3の被服付フック3cを通し、ヘッドレスト支柱に掛け、締め付け摘みを回して締める。
【0028】
前記、軽く仮止めしていた固定用ネジ2baを緩め、テーブルを水平にして両端の固定ネジ2baを強く締めて1図となる。
【0029】
図4に於いて、テーブル2の下部に収納された、トレイ2cの裏側から取手2caに手を掛けて引き出し、マット2ccを乗せると図10になる。
【0030】
図10に於いて、引き出したトレイ2cにマット2ccを乗せたもので、トレイ2cに設けた固定穴2cb四箇所にマット2ccの裏面の突起2cdを合致させてマット2ccを固定する。
【0031】
マット2ccの表面は、ゴム張り等で滑り止め加工され、マット2ccの高さはテーブル面の高さと一致する。
【0032】
尚、マット2ccがトレイ2cの全面に無いのは、軽自動車など座席が狭くトレイを全部引き出せない事の考慮である。又、車の運転の妨げになるときはトレイを少し引っ込める。若しくはマットを取り外してトレイを収納する。
【0033】
図10のようにトレイを引き出した状態、さらにトレイに物品を乗せた場合、荷重の偏りが生じるが、この座席テーブル及びトレイは十分耐え得る。
【0034】
ヘッドレストの支柱にテーブルの一部を係止することにより、テーブルの前傾、及び側傾、抑えているがテーブルの特徴がヘッドレストに過度の負担を掛けないようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】 座席テーブル取り付け概要図
【図2】 座席テーブルの折りたたみ側面図
【図3】 座席テーブルの折りたたみ平面図
【図4】 支柱を起こした状態の側面図
【図5】 支柱を起こした状態の平面図
【図6】 固定用ネジ側面図
【図7】 固定用ネジ平面図
【図8】 スライド環側面図
【図9】 スライド環平面図
【図10】 トレイ引き出し図
【図11】 マット側面図
【符号の説明】
1a 支柱
1aa 締め付け環
1ab スライド環
1ac フランジ
1ad 六角穴付ボルト
1ae 底床板
1b 二段目支柱
1ba 締め付け環
1c 三段目支柱
1d 取り付け板
1da 環部
1db スリット
2 テーブル
2a ガード
2aa ホルダー取り付け穴
2b 主軸
2ba 固定用ネジ
2bb ネジ受け
2c トレイ
2ca 取手
2cb 固定穴
2cc マット
2cd 突起
3 固定用ネジ
3a 締め付け摘み
3b ネジ部
3c 被覆付フック
4 ヘッドレスト
4a 支柱
5 背もたれ
6 座席

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮自在で対の支柱を、車のシートの背もたれに沿って伸ばし、ヘッドレストに当たる部分は、伸縮自在で対の支柱を滑らかに繋いでおり、ヘッドレストの対の支柱に対じする伸縮自在で対の支柱の位置に取り付け板を設け、両端にフックとネジを持つ金具を用い、フックをヘッドレストの支柱に掛け、取り付け板に絡めたネジを締めて、ヘッドレストと伸縮自在で対の支柱の上部を密着させ、伸縮自在で対の支柱の下部とシートの背もたれ下部をも密着安定させ、伸縮自在で対の支柱最下部から幾分上がった部分に、支柱を繋ぐ主軸を支点とし、高さを調節出来るテーブルを水平に設定し、テーブル本体、及びテーブルに掛かる荷重を座席部分が柔軟に受ける為に、対の支柱最下部に這わせて接合した底床板を有したものであり、ヘッドレストの支柱に係止してテーブルの前傾、側傾を防ぐも、ヘッドレストに過度の負担を掛けない特徴を持つ座席テーブル。
【請求項2】
座席に設定したテーブルの下部に組み込んだトレイを運転席側に引き出すことで、パソコンや筆記作業、及び食事の為の食材を身近とする請求項1記載の座席テーブルに関わるトレイ。
【請求項3】
伸縮自在の支柱を縮めて、対の支柱を繋ぐ主軸を支点として、支柱を倒してテーブル面に這わせる事で、コンパクトに収納出来る請求項1記載の座席テーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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