説明

自動車用フレーム及びフレーム・レール組立体

【課題】ハイドロ・フォーミング処理による製造に適合可能で且つ、リア・ショック・アブソーバをより安定に支持するのに利用され得る、自動車のバンパー及びロアフレーム・レール構造体と一緒に使用する自動車用フレームを提供する。
【解決手段】自動車用ロアフレーム・レール20に一組の管状部材21,22を設ける。これら管状部材21,22のそれぞれの高さ寸法が幅寸法よりも大きくなるように構成する。一組の管状部材21,22を互いに横方向に並んだ状態で、長手方向延設部23を形成するように向きを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用のフレームに関連し、より具体的には、一組の隣り合う管状部材から形成され、ショック・タワー支持部材の機能強化された支持を提供する、フレーム・レール組立体に関連する。
【背景技術】
【0002】
自動車のロアフレーム・レールが、自動車のシャーシの中央部を支持し、そしてリアバンパー組立体の片持ち支持を提供する。通常、リアバンパー組立体は、横バンパー・ビーム、ロアフレーム・レール及び、バンパー・ビームをロアフレーム・レールに結合し、そしてロアフレーム・レールをレールに結合するための、適切な取付ブラケットを含むであろう。リア・ショック・タワー支持部材が、通常、単一加工レール構造体から片持ちされて、レールの上端部に取り付けられる。
【0003】
ロアフレーム・レールの構造は、製造方法によって大きく変わり得る。特許文献1に見られるように、長手方向フレーム・レールが、ショック・アブソーバの支柱を跨る脚部を備えたクロスフレーム部材によって接続される。ブラケットが、ショック・アブソーバを取り付け且つ支持するための脚部に設置される。特許文献2においては、長手方向フレーム・レールが、ショック・アブソーバのばねの長手方向の両方の側面に隣接して配置される部材によって補強されている。
【0004】
特許文献3において、前側ショック・アブソーバ・タワーが、タワーと、カウル及びショック・アブソーバ・タワーの間に配設される部材との間の横部材によって補強される。特許文献4は、そこにおいて車両フレームが、中央トンネル部と、トンネル部とレール部との間の補強パッドとによって補強される、従来のバンパー取付構成を教示する。特許文献5は、前側ショック・ストラット・タワーがエプロン上で支持され得、長手方向に伸びる二つの管状部材の間に伸びる部材によって補強されることを教示する。
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0080188号明細書
【特許文献2】米国特許4,708,391号明細書
【特許文献3】米国特許5,411,311号明細書
【特許文献4】米国特許5,988,73号明細書
【特許文献5】米国特許6,773,057号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特にハイドロ・フォーミング処理による製造に適合可能で且つ、リア・ショック・アブソーバをより安定に支持するのに利用され得る、自動車のバンパー及びロアフレーム・レール構造体と一緒に使用する自動車用フレームを提供することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一組の管状部材から形成されるロアフレーム・レール構造体を提供することにより、上記の先行技術の不利益を克服することができる。
【0007】
本発明の特徴の一つは、ロアフレーム・レール構造体が、生産効率を高めるためにハイドロ・フォーミング処理によって形成され得ることである。
【0008】
本発明の利点の一つは、ロアフレーム・レールの幾何学的構成が、バンパー・ビームとロアフレーム取付レールとを一体的に組み込むバンパー・ビーム体に対応する大きさに設定できる点である。
【0009】
本発明の別の利点は、ロアフレーム・レールの二つの管状部材が、バンパー支持構造体を取り付けるための長手方向延設部において互いに溶接され得る点である。
【0010】
本発明の更に別の利点は、ロアフレーム・レールが、ショック・タワー支持部材の内側支持及び外側支持を提供するために、分岐部において分離され得る点である。
【0011】
本発明の更に別の利点は、ショック・タワー支持プレス品が、後側ショック・タワーの安定した支持を提供するため、横方向に間隔を空いて置かれたフレーム部材上に支持され得る点である。
【0012】
本発明の別の目的は、耐久性が高く、製造コストが安価で、組立てが容易であり、そして単純で且つ効果的に使用される、二重管材ロアフレーム・レール構造体を提供することである。
【0013】
これら及び他の目的、特徴及び有利点は、ハイドロ・フォーミング処理によって製造される一組の管状部材から形成される、自動車用のロアフレーム・レール構造体を供給する、本発明によって達成される。
【0014】
二つの管状部材が、バンパー組立体の取付構造体の支持を提供するため、長手方向延設部において互いに溶接される。二つの管状部材の結合が、レール組立体の強度及び剛性を高めるための、概して鉛直方向の内部ウェブを持つ、ロアフレーム・レールの断面を生成する。二つの管状部材は分岐領域において互いから横方向に分岐し、その中において、横方向に間隔を空けて配置された管状部材が、管状部材の上部に溶接されるショック・タワー支持部材のための安定した内側支持及び外側支持を提供する。ハイドロ・フォーミング処理は、クロスフレーム部材のレール構造体に対する溶接強度を高めるため、管状部材の側壁にクロスフレームの通過を許容するための開口を形成し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1及び図2を参照すると、自動車フレームの後端部を形成し且つ、本発明の本質を組み込んだ、ショック・タワー組立体(不図示)を支持するショック・タワー支持部材を含む、バンパー及びロアフレーム・レールが最も判りやすく開示される。自動車のフレーム10が、ハイドロ・フォーム成形された管状部材から形成されるのが好ましい。そのような管状部材は、車両の後端部用の一体化されたフレーム組立体を形成すべく、スポット溶接及びミグ溶接の少なくとも一方により溶接され得る。
【0016】
ハイドロ・フォーミングは、形成されるべき特定の部材に対応し且つ、フレーム設計に必要とされる特定の断面に対応する型の中に、標準管状ストック部材を置くことによる処理である。その後、液体が管状ストック材の内部に導入され、管状ストックが拡張して型により規定される形状になるまで、加圧される。拡張して新形状を持った管状ストック材は、その時点で、かなり異なる形状を持つ。新形状を持った管状ストック部材内に切り欠き或いはアクセス開口を形成することにより、スポット溶接電極が、隣接部材間の溶接接合を生成するように、対向して隣り合う面へのアクセスを得ることが可能となる。このようにして、かなりの部分にハイドロ・フォーム管状部材を用いて、例えば自動車用であるフレームを、製作することができる。本技術の当業者が、そこにおいてアクセス孔がフレーム構造体の品質に対して不利になる領域に、幾つかのミグ溶接が必要とされるであろうことを容易に認識するであろう。そのようなミグ溶接工程は、予備的組立体において若しくは、サプライヤーにおける製造段階で実施されるのが好ましい。
【0017】
図示される自動車のリアエンド・フレーム10において、バンパー15が溶接されたハイドロ・フォーム成形部材から形成される。同様に、バンパー15に結合しそして、そこから前方に突出するロアフレーム・レール20もまた、管状のハイドロ・フォーム部材から形成される。後に詳述するように、ショック・タワー支持部材25が、特定の形に形成されそして、ロアフレーム・レール20の上面に取り付けられるシートメタルなどによるプレス品であることが好ましい。
【0018】
ロアフレーム・レール20は、二つのハイドロ・フォーム管状部材21,22から形成され、それらの管状部材は、それらの後端部において、好ましくはミグ溶接によって部材21,22間の概して水平方向の継ぎ目に沿って互いに溶接される、対応する第一の長手方向延設部23を持つ。図1及び図5に最も判りやすく示されるように、そのとき、ロアフレーム・レール20は、外側管状部材21及び内側管状部材22として配設された二つの管状部材21,22の隣接する側壁部から形成される、鉛直(縦)方向の内部ウェブ(web)(縦方向内部ウェブ24)を持つ。内部ウェブ24は、ロアフレーム・レール20の強度及び剛性を、従来の管状部材に比べて大幅に増加させる。
【0019】
長手方向延設部23は、後に詳述するように、バンパー15に対する結合のために位置付けられる。長手方向延設部23の前方では、二つの管状部材21,22が、両部材21,22間に横方向の空間を提供するための分岐部28を規定するために、分岐する。この分岐点に、ショック・タワー支持部材25が、好ましくは溶接によって、二つの管状部材21,22の上端部に取り付けられる。管状部材21,22は、上記の分岐部28の前方で、第二長手方向延設部29に収束する。
【0020】
従来のショック・タワー支持部材と違って、このショック・タワー支持部材25は、ショック・タワー(不図示)に安定した基礎を提供すべく、横方向に間隔を空けて置かれた部材21,22上に、内側及び外側の両方で支持される。ショック・タワー支持プレス品(ショック・タワー支持部材25)は、路面からの負荷をフレーム10に直接伝え、そして、遭遇し得る後方からの如何なる衝撃負荷に関して断面安定性を提供する。この設計が、既知の先行技術よりも、剛性が高く、強度が高く、そして軽量の結合をもたらす。
【0021】
スポット溶接技術の利用を容易にするため、管状部材21,22は、溶接電極の通路用に、側壁内に適切なアクセス開口(不図示)を備えて形成され得る。同様に、クロスフレーム部材30が、車両フレーム10を横切る横方向の距離を跨るように、ロアフレーム・レール20の対向する側面の間に溶接され得る。クロスフレーム部材30が内側管状部材22に直接溶接されることが可能となるように、クロスフレーム部材30の内側管状部材22の内部への通過を許容するため、クロスフレーム部材30は、管状部材21,22の側壁内の適切な開口27の中に挿入され得る。
【0022】
好ましくは、図6に最も判りやすく示すように、ショック・タワー支持部材25に隣接したクロスフレーム部材30の少なくとも一つが、両部材21,22とクロスフレーム部材30との間の溶接を許容するため、外側管状部材21と係合するように内側管状部材22内の適切な開口27を通過するのが好ましい。そのような設計は、ショック・タワー支持部材25において剛健な結合部を提供するだけでなく、フレーム10に対して車両を横断する方向の剛性を追加するであろう。ロアフレーム・レール20が、後方長手方向延設部23に関して示されるように、中央縦ウェブ(縦方向内部ウェブ24)を備えて前方に延びるように、内側管状部材22及び外側管状部材21が収束するのが好ましい。
【0023】
バンパー15はまた、下側管状部材17の上端部に上側管状部材16が配設された二つのハイドロ・フォーム成形部材16,17から造られ得る。両方の管状バンパー部材16,17が、後方に配設された湾曲部18と、対向する二つの取付脚部19とを備えて、実質的に同一の形状を持つのが好ましい。二つの管状部材16,17は、二つの隔室を持つバンパー15を形成すべく、概して水平方向に延びる継ぎ目に沿ってミグ溶接され得る。ハイドロ・フォーム成形工程による管状部材の形成が、変形開始部39、即ち、衝撃負荷が加えられたときに所定の方法によってバンパーの変形を誘導するための折り畳み部の採用を可能とする。
【0024】
バンパー15は、横方向に延びるリアバンパー・ビーム12を形成する、横方向に指向した湾曲部18を持つだけでなく、バンパー・ビーム12をロアフレーム・レール20に取り付ける機能を提供する、一体的に形成された縦方向に延設する取付脚部19をも持つ。湾曲移行部13が、横方向湾曲部18を縦方向の取付脚部19から分離する。従来のバンパー設計においては、バンパー・ビーム、ロアフレーム・レール及び、取付ブラケットが、バンパー構造体を形成するために組み立てられる、個別の部品であった。本発明の本質に従ったバンパー15の形成は、必要な部品数を実質的に低減する。縦方向に互いに溶接される二つの管状部材16,17を備えることにより得られる構造は、バンパー構造体(バンパー15)の強度及び剛性を高める、水平方向に指向した内部ウェブ14を持つ。
【0025】
本技術分野の当業者は、バンパー15がまた、その中においてバンパー・ビーム15の上側隔室と下側隔室とが、水平方向に指向した内部ウェブ14によって分離される、ロール・フォーミング処理によって形成され得ることも容易に認識できるであろう。ハイドロ・フォーミング処理による管状部材16,17の形成が、管状部材16,17が、成形処理の間にその中に形成される変形開始部39を持つことを可能とする一方で、もしバンパー15がロール・フォーミング処理によって製造されるならば、変形開始部39は、別個の処理工程によってバンパー内に形成されなくてはならないだろう。
【0026】
図3乃至図5を具体的に参照すると、取付脚部19の前端部が、二重管状ロアフレーム・レール20に結合すべく形成される。管状部材16,17のそれぞれは、ロアフレーム・レール20の内側側壁と外側側壁との間にはめ込み可能な、大きさが縮小された終端部35を備えて形成される一方で、取付脚部19の残りの部分が、ロアフレーム・レール20の長手方向延設部23と幾何学的に一致すべく形成される。結果として、縮小された終端部35の、ロアフレーム・レール20内への挿入が、バンパー構造体(バンパー15)の全幅及び全奥行きが、ロアフレーム・レール20の全幅及び全奥行きと実質的に一致する、概して一様な形状のフレーム10をもたらす。
【0027】
取付脚部19の水平方向内部ウェブ14と、ロアフレーム・レール20の長手方向延設部23の縦方向内部ウェブ24との間の干渉を調節するため、縮小終端部35が、上側管状部材16及び下側管状部材17の上壁部及び下壁部の両方に溝37を備えて形成される。取付脚部19の縮小終端部35がロアフレーム・レール20内に挿入されるとき、縦方向内部ウェブ24は調整された溝37内を摺動する。
【0028】
本発明の本質を説明するために記載され図示されている詳細記述、材料、工程、及び部品配置についての変更が、本発明の思想及び範囲から逸脱することなしに、起こり得て、そして、本明細書を読めば当業者によりなされ得ることが、理解されるであろう。上述の明細書には、本発明の好ましい実施形態が例示されているが、本発明の考え方は、本記載に基づき、本発明の範囲から逸脱することなしに、実施形態中でも採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の本質を組み込む自動車用のリアフレーム構造体を形成するための、単一に構成されたバンパー及びロアフレーム・レール構造体の平面図である。
【図2】図1のバンパー及びリアフレーム・レール構造体の側面図である。
【図3】本発明の本質を組み込むバンパー構造体の一部の拡大斜視図である。
【図4】図1及び図2に示すようにロアフレーム・レール内に挿入される、バンパー構造体の縦方向延設取付脚部の縮小終端部の、拡大斜視詳細図である。
【図5】図1及び図2に示すように二重管状ロアフレーム・レール内に挿入される、取付脚部の縮小終端部の、上面図である。
【図6】図1のバンパー及び、ロアフレーム・レール構造体の底面斜視図である。
【図7】クロスフレーム部材とショック・タワー支持部材との結合部を示す、ロアフレーム・レール組立体の分岐領域の拡大底面斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
10 フレーム
14 水平方向内部ウェブ
15 バンパー
16 上側管状部材
17 下側管状部材
19 取付脚部(リアバンパー支持部材)
20 ロアフレーム・レール
21 外側管状部材
22 内側管状部材
23 長手方向延設部
24 縦方向内部ウェブ
25 ショック・タワー支持部材
28 分岐部
29 第二長手方向延設部
30 クロスフレーム部材
39 変形開始部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一組の管状部材を備え、該管状部材のそれぞれの高さ寸法が幅寸法よりも大きく構成され、且つ、
上記一組の管状部材が、互いに横方向に並んだ状態で、長手方向延設部を形成するように向きを設定される、
自動車用ロアフレーム・レール。
【請求項2】
上記一組の管状部材が、上記長手方向延設部に沿って互いに溶接され、該管状部材の隣接する辺が、上記長手方向延設部に沿う縦ウェブを形成する、
請求項1に記載の自動車用ロアフレーム・レール。
【請求項3】
上記一組の管状部材は、横方向に距離を持って分離すべく上記長手方向延設部から分岐し、
ショック・タワー支持部材は、横方向に間隔を空けて配設された上記管状部材上に、該ショック・タワー支持部材が上記管状部材の一方の上に内側支持部を持ち、そして上記管状部材の他方の上に外側支持部を持つように、取り付けられる、
請求項2に記載の自動車用ロアフレーム・レール。
【請求項4】
上記一組の管状部材のうち内側管状部材が、少なくともの一つのクロスフレーム部材を持ち、該クロスフレーム部材は、上記内側管状部材の内側側壁内に挿入され且つ、該内側管状部材に取り付けられる、
請求項3に記載の自動車用ロアフレーム・レール。
【請求項5】
上記クロスフレーム部材が、外側管状部材の内側側壁に係合すべく上記内側管状部材を通って伸びることができるよう、上記内側側壁及び上記外側側壁に形成された開口を通して挿入され、そして、上記内側管状部材と上記外側管状部材との両方に溶接される、
請求項4に記載の自動車用ロアフレーム・レール。
【請求項6】
上記クロスフレーム部材は、上記内側管状部材が上記外側管状部材から横方向に間隔を空けて配設される、上記内側管状部材の所定の個所に取り付けられる、
請求項5に記載の自動車用ロアフレーム・レール。
【請求項7】
上記内側管状部材及び上記外側管状部材が、ハイドロ・フォーミング処理によって形成される、
請求項5又は6に記載の自動車用ロアフレーム・レール。
【請求項8】
自動車の後端部のロアフレーム・レール組立体において、
ショック・タワー組立体及びリアバンパーを支持し、
幅寸法よりも実質的に大きな高さ寸法を持つ内側管状部材と、
上記内側管状部材と実質的に等しい高さ寸法及び幅寸法を持つ外側管状部材とを備え、
上記内側管状部材及び上記外側管状部材とが、概して鉛直方向を向いた内部ウェブを規定する該両管状部材の隣接側壁を備えた第一長手方向延設部を形成すべく、互いに溶接され、
上記内側管状部材及び上記外側管状部材が、該内側管状部材が該外側管状部材から横方向に間隔を空けて配設される分岐部を形成すべく上記第一長手方向延設部から分岐し、そして、
上記内側管状部材及び上記外側管状部材に対し、上記分岐部において溶接されるショック・タワー支持部材を備え、それにより、上記管状部材が上記ショック・タワー支持部材に、分離された内側支持部と外側支持部とを提供する、
ロアフレーム・レール組立体。
【請求項9】
上記ショック・タワー支持部材が、上記内側管状部材及び上記外側管状部材の上面に溶接される、シートメタル・プレス品である、
請求項8に記載の、ロアフレーム・レール組立体。
【請求項10】
複数のクロスフレーム部材が、上記内側管状部材の上記分岐部の位置に取り付けられる、
請求項8又は9に記載の、ロアフレーム・レール組立体。
【請求項11】
上記クロスフレーム部材の少なくとも一つが、上記外側管状部材と係合すべく、上記内側管状部材の対向する側壁内の位置合わせされた開口を通る、
請求項10に記載の、ロアフレーム・レール組立体。
【請求項12】
上記管状部材が、上記内側管状部材内の上記位置合わせされた開口と、上記少なくとも一つのクロスフレーム部材が上記外側管状部材内に両部材間の溶接のために挿入されることを許容する、上記外側管状部材内の位置合わせされた開口とを形成するハイドロ・フォーミング処理によって形成される、
請求項11に記載の、ロアフレーム・レール組立体。
【請求項13】
上記内側管状部材及び上記外側管状部材が、上記第一長手方向延設部から間隔を空けて配設される第二長手方向延設部を形成すべく収束する、
請求項8乃至12のいずれか一つに記載の、ロアフレーム・レール組立体。
【請求項14】
上記第一長手方向延設部が、該第一長手方向延設部の後方にリアバンパーを取り付けるための、リアバンパー支持部材と係合可能である、
請求項13に記載の、ロアフレーム・レール組立体。
【請求項15】
自動車の後部に対応する自動車用フレームにおいて、
互いに横方向に並べられた内側管状部材と外側管状部材とから形成され、長手方向の少なくとも一部において横方向に間隔を空けて配設された第一ロアフレーム・レールと、第二ロアフレーム・レールとを備え、
上記管状部材が、
その中において上記内側管状部材と上記外側管状部材とが、上記両管状部材間の継ぎ目に沿って互いに溶接される、第一長手方向延設部と、
そこにおいて上記内側管状部材と上記外側管状部材とが、それらの間の横方向距離を規定すべく分岐する、上記第一長手方向延設部の前方に位置する分岐部と、
そこにおいて上記内側管状部材及び上記外側管状部材とが互いに溶接される、上記分岐部の前方に位置する第二長手方向延設部とを形成し、
更に、上記第一ロアフレーム・レールと上記第二ロアフレーム・レールを、対応する上記分岐部の間で相互に連結するクロスフレーム部材を備える、
自動車用フレーム。
【請求項16】
上記分岐部において、上記内側管状部材及び上記外側管状部材のそれぞれに溶接される、ショック・タワー支持部材を更に備える、
請求項15に記載の、自動車用フレーム。
【請求項17】
上記長手方向延設部が、上記内側管状部材及び上記外側管状部材の隣接する側壁から形成される、概して鉛直方向を向いた内部ウェブを含む、
請求項16に記載の、自動車用フレーム。
【請求項18】
上記管状部材が、幅寸法に比べて実質的に大きな高さ寸法を持つ、
請求項17に記載の、自動車用フレーム。
【請求項19】
上記内側管状部材が、その中で上記内側管状部材の側壁に開口が形成されるハイドロ・フォーミング処理によって形成され、
上記クロスフレーム部材が、上記内側管状部材に係合してそれらの間の溶接結合を強固にするべく、上記開口内に挿入される、
請求項18に記載の、自動車用フレーム。
【請求項20】
上記クロスフレーム部材が複数備えられており、
該複数のクロスフレーム部材の少なくとも一つが、上記外側管状部材内の位置合わせされた開口に係合すべく、上記内側管状部材の対向する側壁内の位置合わせされた開口を通過し、
上記クロスフレーム部材の少なくとも一つが、上記内側管状部材と上記外側管状部材との両方に溶接される、
請求項19に記載の、自動車用フレーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−137596(P2008−137596A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−328239(P2006−328239)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(503136222)フォード グローバル テクノロジーズ、リミテッド ライアビリティ カンパニー (236)
【出願人】(506403972)ヴァリ−フォーム インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】