説明

自動高速免疫組織化学のための方法および装置

組織化学処理などの平行または同時的なサンプル処理を実現するよう構成されるサンプル処理システムは、毛管移動の作用による流体物質の排出および適用を繰り返すことを含み得る処理活動をもたらし、生検などに隣接する微小環境をリフレッシュすることができる。抗体および他の物質における弾發音が、含まれることによって、オペレータ動作を容易にし、場合により単一コンテナ複数のチャンバ複数の流体物質のマガジン、線状に配置された複数の物質ソース、または主要抗体カートリッジを含むことによって、位置に特有の物質の適用を可能にし得る。微小環境をリフレッシュすることを介して、前記微小環境の枯渇が回避され、スライド処理に通常必要とされる時間60〜120分から約15分未満にまで大幅に短縮されるため、米国病理医協会の術中ガイドラインが推奨するように、このようなシステムを術中または外科手術環境において使用することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物化学で用いられ得るような自動標本検査の分野に関連し、おそらく細胞化学、組織化学などを含む。特に、本発明は、特別な機械的配列および特質を有するシステムおよびデバイスに関する。そのようなシステムおよびデバイスは、外科的または手術の環境において用いるのに特に適切であり得え、その環境では、高速な結果が必要であり得る。さらに、本出願は、開示された技術のある側面のみに対処している。他の側面は、同時に出願された出願において対処されており、その出願は、以下のとおりである。「Enhanced Fluidic Method and Appratus for Automated Rapid Immunohistochemistry」(本願と同日出願され、出願番号PCT/US2006/ が与えられた)、「Parallel Processing Fluidic Method and Apparatus for Automated Rapid Immunohistochemistry」(本願と同日出願され、出願番号PCT/US2006 が与えられた)、「Wicking Cassette Method and Apparatus for Automated Rapid Immunohistochemistry」(本願と同日出願され、出願番号PCT/US2006/ が与えられた)。これらの各々も、(本出願が利益を請求する)優先権の出願である米国仮出願第60/673,468号「Method and Apparatus for Automated Rapid Immunohistochemistry」も参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
しばしば手術中に、患者から組織生検サンプルが採取され、手術室から病理検査室に送られて、例えば凍結組織切片診断などによる分析が行われる。凍結組織切片診断の手順は、病理検査室において組織を凍結するステップと、前記凍結組織を切断するステップと、標準ヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色を行うステップを含む。H&Eは病理学者の組織病理診断を助ける汎用染色であってよい。しかしH&E染色は、それが非特定組織染色であること、また組織内の特定タンパク質を識別しないといった多くの制限がある。例えば、免疫組織化学(IHC)と呼ばれる手順を使用して組織内の特定タンパク質を識別することは、病理学者が多数の術中組織病理を診断する際の助けとなる。例として、センチネルリンパ節生検(転移性癌および黒色腫の可能性がある場合)、未分化腫瘍(癌、リンパ腫、および黒色腫の可能性がある場合)、および辺縁の生検(切除された組織の周縁を見て腫瘍全体が摘出されたかを判断する)が挙げられる。
【0003】
問題は、現在の自動IHCは60分から120分を要し、手術手順中に有効となるには長すぎることである。米国病理医協会が提供するような術中ガイドラインは一般に、病理データを約20分以内に手術医に報告することを推奨している。別の懸念は、製造の経済性および使用の容易さである。オペレータは、時に間違いを犯し得、故に、簡潔な作業が望まれる。
【0004】
例えば、おそらく個別の細胞と背景マトリクスとの間、または個別の細胞パーツ間の対比欠如が原因で、無染色細胞および組織標本を顕微鏡で検査することがしばしば困難となる。そのような対比を向上させるため、研究者は検査する細胞および組織標本に染色を適用する。前記染色は、細胞内の様々な構造に応じて異なって吸収され、異なる細胞構造間の対比が向上される。
【0005】
組織標本の染色は重要で時間のかかるプロセスである。多くの場合、多数の異なる染色および洗浄段階を必要とする。各段階には特定量およびおそらくは異なる種類の試薬またはバッファが必要であり、一定の時間がかかる。さらに、試験順序の完了において、取り除かれた材料は、特別な取扱いおよび廃棄を必要とする有害な材料であり得る。そのため、通常は訓練を受けた技術者がそのような作業を行う。さらに、病院および研究室では異なる試薬または物質を用いて、大量の組織標本を染色する必要がある。従って、前記組織標本染色プロセスを自動化し、所望の物質の挿入をより容易、かつだれにでも扱えるものにすることが望ましい。前記プロセスを自動化することによって、高額の人件費を削減し、前記染色プロセス中にエラーが生じる可能性を低減する。そのため、顕微鏡スライドガラス上で組織標本を自動染色するための装置を導入する製造業者もいる。
【0006】
しかし、既存の自動染色装置は使用が容易でない場合もあり、それらの内部作用は、複雑であり得る。そのような既存の自動染色装置は、難解なプログラミングコマンドや複雑な手順を必要とし、そのような装置を有効に操作できるようになるには広範囲のユーザトレーニングが必要となる。屑材料も、特別な取扱いが必要であり得る。そのため、自動染色装置の操作およびその製造を簡素化することが望まれる。
【0007】
しかし、前述のように、既存の自動染色装置では望ましい結果を得るために相当の時間がかかる。抗体または一般に試薬などの相互作用物質あるいは結合物質を使用する場合、術中手順に使用される前記物質の化学的結果を得るには相当の時間がかかる。例えば、加速インキュベーション時間を用いる典型的な試薬結合プロファイルは、60分以上を要する。これでは長すぎて患部を露出したままにすることができないため、一旦患部を縫合し、結果が出た後で患者に再訪するよう依頼することも珍しくない。さらに、1つまたは2つのサンプルだけのために大掛かりな処理システムを動かすことは現実的であり得ない。大部分の物質に関して望ましい結合または他の相互作用量を得るためにこの試験時間が必要である一方、患者に術中手順を行うという観点から考えると、そのような時間は一般に許容されない。前記全体プロセスは前記化学的相互作用時間よりはるかに長くかかる。そのため、多くの染色または他の生化学的手順によって望ましい結果を得るために少なくとも1時間を要することも珍しくない。
【0008】
さらに、前記全体プロセスも相当に関連している。例えば、生化学処理はサンプルを第一抗体物質に暴露するステップと、空気ナイフを用いて前記抗体物質を動かし、前記サンプルの表面上に空気を吹き付けるステップと、前記抗体物質を除去するステップと、前記サンプルをバッファで洗浄するステップと、前記サンプルを第二抗体物質に暴露するステップと、空気ナイフを用いて前記抗体物質を再度動かすステップと、前記第二抗体物質を除去するステップと、前記サンプルをバッファで再度洗浄するステップと、前記サンプルを色原体物質に暴露するステップと、前記第一色原体物質を除去するステップと、前記サンプルをバッファで再度洗浄するステップと、前記第二色原体物質を除去するステップと、前記サンプルを対比染色に暴露するステップと、前記サンプルを対比染色から除去するステップと、前記サンプルをバッファで再度洗浄するステップから成るステップを含む。これらの各ステップはそれ自体に相当の時間がかかり、手順全体では途方もない時間がかかることになる。実際に、そのようなステップを含む手順に90分以上かかることも稀ではない。この時間を短縮するための努力が為されているが、その努力は、単に関与する化学反応に対する機械的プロセスをある程度スピードアップすることに集中している。
【0009】
前記化学処理をスピードアップするための周知のプロセスは、適用されるサンプルおよび前記物質を加熱することである。このタイプのシステムでは、試薬を加熱することによって試薬と組織の相互作用時間を短縮する。加熱の欠点は、多くの試薬およびサンプルが加熱に対して良好に反応しないことである。
【0010】
試薬の表面上に空気を吹き付け、前記試薬または他の物質を前記サンプルの表面上で動かすために空気ナイフを使用することで、全体プロセスをいくらか短縮することができたが、この機能を採用する場合でも、前記手順には60分から120分という長い時間を要するという問題が残る。そのため、以前に使用された前記自動組織化学システムおよび他の類似したシステムの障害および制限の1つは、短時間で結果を得られないため、術中環境で有効に使用できるシステムを提供できないことである。本発明以前は、そのような試験に長い時間枠が必要であるということは、基本化学反応に必須の事として認識されていた。前述の記載を考慮すると、自動高速IHCまたは20分以内に行われるIHCなどを可能にする他の類似したシステムを実現することが求められる。研究室では、凍結組織などに対して自動高速IHCまたは他の類似した生化学試験も強く望まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施例において、本発明は図1に示すような内蔵型高速サンプル処理システムを含む。このシステムは、製造するのが経済的であり得、オペレータ環境において容易に用いられ得る。実施例は、まったく異なる観点から問題にアプローチすることによって、克服不可能と考えられていた問題を解決することができる。本発明は、様々な生化学的状況において、ごく短い期間およびオペレータにより容易なやり方でサンプル処理を行うことができるシステムを様々な実施例において提供する。実際に、本発明はこれまで60分または90分、あるいは120分もかかっていた試験を20分の術中時間枠に短縮する。本発明の実施例は、これまで物理的な要件と考えられてきたこと、つまり多くの特定生化学反応が長い時間を要するという問題を解決する。本発明の実施例はまた、全てのサンプルの、直ちに同時発生する処理を可能にする。さらに、システムに特定の条件を設定することによって、極めて短い時間枠で望ましい量の化学的相互作用を行うことができる。実施例において、本発明はサンプルの外部サンプル領域上の微小環境を補充して、結合または一般的な他の相互作用をより速く生じさせることができる。本発明の実施例は、これまで物理的定数と見なされてきた長い結合時間を克服する。実施例は、単に流体をサンプル上で動かすだけでなく、微小環境を補充するよう作用することによって、特定量の相互作用を得るために必要な時間を著しく短縮できる。試薬などの完全に新しいアプリケーションを使用するのではなく、本発明は前記微小環境を補充し、相互作用時間を短縮するよう作用する。本発明の幾つかの実施例では、同一の流体を除去、混合、および再適用することによってこれを行うため、前記サンプルに隣接する前記微小環境において、前記流体および前記物質が枯渇することがない。実施例はまた、多くの者が試薬およびウィッキング要素などから主張するような消費可能な情報を読取り、かつ格納するシステムを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
前述のように、本発明は様々な側面を含み、異なる方法で組み合わされる。以下の記述は、要素をリストし、本発明の実施例の幾つかを記載するために提供される。これらの要素は最初の実施例とともにリストされるが、当然ながら任意の方法および数で組み合わされ、追加の実施例を生じる。様々に記載された例および実施例は、本発明を明記されたシステム、技術、およびアプリケーションに制限するものではない。さらにこの記述は、様々な実施例、システム、技術、方法、装置、および多数の前記開示要素、各要素、および本アプリケーションまたは任意の後次アプリケーションにおける全要素およびすべての様々な置換および組み合わせを持つアプリケーションに関する記述および請求項を保護および包含する。
【0013】
本発明は、本明細書に示す詳細な図面および記述を参照することによって理解できる。本発明の実施例は、前記図面を参照して以下に説明する。しかし、当該技術分野に精通する者であれば、これら図面に関して本明細書に示す詳細な説明が、単なる説明の目的にすぎず、本発明はこれらの制限的実施例の範囲を越えることが容易に理解されるであろう。
【0014】
図1、図2、図10および図19を参照すると、本発明の実施例が高速サンプル処理の方法を実現するシステム筐体(60)を備えた内蔵型システム(56)を提供することがわかる。一般に、前記システムはサンプル(1)を取得するステップと、前記サンプルをサンプル処理システム(2)に配置するステップと、前記システムを操作することによって前記サンプル(1)を自動的に処理するステップとを含む。前記システムオペレータまたはその他ユーザは、コンピュータまたはタッチスクリーンディスプレイ(57)などを通じて適切な生化学試験手順を選択することができ、前記サンプル処理システム(2)をそのように構成するか、または自動的に配列された試験プロセッサ(3)を含めることができる。システムオペレータまたはその他ユーザは、選択された順序で、複数の試薬マガジン、および場合により単一の主要な抗体カートリッジを容易に挿入し得る。実施例において、前記サンプル処理システム(2)は、自動的に配列された生化学試験プロセッサ(3)、自動的に配列された組織化学試験プロセッサ、自動的に配列された細胞科学的試験プロセッサなどを含むことができ、前記システムは、これまで高速で行うことができなかった、または高速で行うことが望まれる特定タイプの試験を行う。
【0015】
前記サンプル処理システム(2)では、前記サンプル(1)の外部サンプル領域(4)の少なくとも一部がいくらかの適切な相互作用を受ける。この相互作用を可能にすることによって、物質(5)を前記サンプル(1)の近くに配置するように前記サンプル処理システム(2)を構成し得る。試験順序を通して、物質は、取り除かれ、廃棄のために保持される。前記サンプル(1)上に前記物質(5)を配置した結果、前記サンプル処理システム(2)は適切な相互作用を生じ、それによって検出表示が提供される。この検出表示は、特定タイプの生化学的物質が前記サンプル(1)内に存在すると生じる。上述のように、前記サンプル処理システム(2)を手術環境において使用することもできる。そのため、前記サンプル(1)を薄い生体サンプルなどにすることが適切である。このサンプルは、1つまたは複数の薄い生体サンプルホルダー(6)上に配置される。
【0016】
また、様々なサンプルを一度にまたは並行して処理することも望ましい。そのため、前記サンプル処理システム(2)が複数のサンプルホルダーを備えることがある。これらのサンプルホルダーによって、表面(7)上にサンプル(1)を設置することが容易になる。前記サンプルを平らに広げて相互作用を促進するよう、この表面(7)は実質的に平坦である。前記サンプル(1)が薄い生体サンプルである場合、前記サンプル(1)は顕微鏡スライドガラス(8)などのスライドガラス上に配置される。この例において、前記サンプル処理システム(2)は、顕微鏡スライドガラスサンプルホルダー(9)を含む。顕微鏡スライドガラスサンプルホルダー(9)は、前記配置を容易にするか、または適切な物質(5)を前記サンプル(1)の外部サンプル領域(4)の少なくとも一部の近くに適用する際の助けとなる。サンプル(1)を顕微鏡スライドガラス(8)上に設置することによって、一般的な染色および分析を短時間で行うことができる。
【0017】
同時処理に関しては、理解されるべきは、個別化された生物学的サンプルは、共通点のない、サンプルに特有の生化学試験順序で行われ得ることである。自動的に配列された試験プロセッサ(3)は、個別化された複数の生物学的サンプルと、複数の共通点のないサンプルに特有の生化学試験順序とを、自動的に相関連付けるように動作し得る。この動作を介して、サンプル処理システム(2)または場合により自動的に配列されたプロセッサ(3)は、相関要素(67)を有すると見なされ得る。特定のサンプルホルダー上にどのサンプルがあるかを知ることによって、システムは、適切なサンプルを用いて適切な順序が行われるということを保証し得る。
【0018】
適切なソフトウェアまたはファームウェアだけではなく、適切なハードウェアをも介して、システムは、少なくとも一部の生化学試験順序を、自動的かつ実質的に同時に動作し得る。実質的に同時に動作を行うことによって、システムは、1つより多いサンプルに対して、ほとんど同時にそれらの動作を発生させ得る。勿論、これは、全ての生化学試験順序を含む。これはまた、特定の特徴、例えば、物質にサンプルをさらすこと、この物質の中でサンプルを培養すること、物質を取り除くか、または場合により一時的に取り除くこと、この物質を再び用いること、物質を除去すること、および最終的な所望の結果を達成または成就することを含み得る。故に、適切なプログラミングおよび場合により適切な機構の使用によって、システムは、さまざまな実質的に同時的な要素、例えば自動かつ実質的に同時的な物質ミキサー、自動かつ実質的に同時的な物質適用要素、自動かつ実質的に同時的な対サンプル物質適用要素、自動かつ実質的に同時的な培養要素、自動かつ実質的に同時的な物質一時除去要素、自動かつ実質的に同時的な流体物質一時除去要素、自動かつ実質的に同時的な毛管一時除去要素、自動かつ実質的に同時的な物質再適用要素、自動かつ実質的に同時的な物質除去要素、実質的に同時的な自動順序決定生化学試験プロセッサなどを有すると見なされ得る。物質の除去がウィッキングによって達成される場合において、システムは、実質的に同時にウィッキングする要素などを有すると見なされ得る。毛細作用が、ウィッキングの状況などにおいて用いられるときには、これは、毛細作用物質除去要素であり得る。システムは、完全に同時的な作用に対しても構成され得る。図面から、特に、図13および共通のヒンジ移動要素(47)を介して図に提示された機構設計の検討から理解され得るように、完全に同時的な処理が、その特定のフォルダー上の全ての対のスライドに対して行われ得る。故に、適切な構成によって、複数のサンプルが、同時的な処理のために構成され得る。さらに、自動的に配列された試験プロセッサ(3)APは、完全に同時的な、自動的に配列された生化学試験プロセッサとして構成される。
【0019】
前述のように、前記サンプル(1)の外部サンプル領域(4)の少なくとも一部を適切な物質(5)に暴露する。前記物質(5)は、任意の適切な反応性または非反応性物質である。適切な相互作用物質または反応性物質の存在が作用を促進し、検出が行われる。多くの例において、物質(5)は流体物質(10)である。前記サンプル(1)を少なくとも1つの流体物質(10)に暴露することによって、抗体結合、染色などの相互作用が生じる。通常、前記流体物質(10)は適切な反応性物質または適切な流体反応性物質である。そのため、前記サンプル処理システム(2)は、事前に選択した生化学試験手順の一部として、流体物質ソース(11)などの物質ソースを含む。また前記サンプル処理システム(2)は、前記流体物質ソース(11)によって、流体物質(10)をサンプル(1)上に配置するなどの作用を自動的に行う。本発明の実施例において、この作用は毛管作用を使用することで行われ、サンプル処理システム(2)は、サンプル(1)を適切な物質(5)に毛管暴露する。よく知られている配置では、前記流体物質(10)は液体物質である。この液体物質は、当然ながら溶液、懸濁液、または任意の他のタイプの物質である。他の実施例において、本発明をガス状物質などの非液体流体物質に適応することもできる。
【0020】
前記物質が一旦サンプル(1)上に配置されると、前記自動的に配置された試験プロセッサ(3)はプログラムされ、物質(5)の存在下でサンプル(1)をインキュベートするよう作用する。このプログラミングは、サンプル処理システム(2)においてインキュベーション要素(12)として機能する。自動的に配置された試験プロセッサ(3)は、前記サンプル(1)を前記物質(5)に暴露するステップを完了した後、前記サンプル(1)を前記物質(5)において一定期間インキュベートするステップを行う。幾つかの実施例において、前記サンプル処理システム(2)は、室温などの非上昇温度でインキュベーションを行うことができる。一般に、実施例では前記サンプルなどを加熱して、前記温度を実際に何度か上昇させる。温度感性物質の場合、前記サンプル処理システム(2)の実施例は、前記サンプルまたは前記物質(5)を外部的に著しく加熱しないため、前記サンプル処理システム(2)は、プログラミングなどを使用するしないに関わらず、前記サンプル(1)を物質(5)の存在下で著しく温度を上昇させることなくインキュベートする、非上昇温度インキュベーション要素(13)を含む。
【0021】
前記物質が変化するにつれて、当然ながら前記サンプルまたは前記プロセスも変化する。前記サンプル処理システム(2)に自動的に配置された試験プロセッサ(3)を様々にプログラムして、異なる物質、異なるサンプルに対して異なるインキュベーション時間を利用する。関与する物質またはサンプルに応じて、自動的に配置された試験プロセッサ(3)がごく短いインキュベーション時間を利用することも可能である。これは、前記物質(5)が配置され、サンプル(1)から除去される期間に十分な相互作用がある場合に適切である。また、バッファ物質などの特定物質に対しても適している。そのような場合、前記バッファ物質が適用され、著しいインキュベーション期間または遅延期間なしに比較的速やかに除去される。比較的速やかに除去されるとは、自動的に配置された試験プロセッサ(3)の機構または他の処理に付随する中断がある一方で、特定の配置の場合は実質的な遅延が生じず、そのため著しいインキュベーション期間が存在しないということである。
【0022】
通常、インキュベーション量は変化する。本発明の幾つかの実施例において重要なことは、先行技術と比較してインキュベーションを著しく短縮できるということである。インキュベーションは一連の部分的なインキュベーションイベントにおいて行われることもある。そのような部分的インキュベーションイベントでは、自動的に配置された試験プロセッサ(3)が物質を様々な時間以内に部分的にインキュベートするようアレンジされる。これらの時間は、90秒からゼロ秒までを含む。90、60、35、30、22、20、15、10、5、3、およびゼロ秒の部分的インキュベーションイベントが適用される。そのようなイベントにおいて、前記サンプル(1)は実質的な中断なく前記物質(5)に暴露される。この断続的な時間枠において、適切な相互作用、反応、または他のプロセスが一般的な意味で生じる。本発明の実施例において、前記相互作用の量は選択された時間内で通常生じる量よりはるかに多い。さらに重要なことは、部分的なインキュベーションが、これまで可能と考えられてきた時間よりはるかに短い時間で望ましい量の相互作用を生じ得るということである。前記部分的インキュベーション手順を結合することによって、インキュベーションの合計時間は著しく短縮される。本発明の実施例を通じて、特定の選択物質のインキュベーション合計時間は、選択された生化学、組織化学、細胞化学、または他の適切なサンプルプロセスの一部として、合計約300、250、200、150、20、16、または10秒以下にまで短縮される。
【0023】
試験順序の、特別な物質部分の終わりにおいて、含まれる特定の物質は、通常はサンプルから除去される。特に、物質が反応性のもののときには、これは、有害な材料を取り扱う問題となり得る。本発明の実施例は、容器の中のそのような使用済み物質を、最終的な廃棄のために収集し得る。全体的な簡素化および安全のために、弾發音を伴って出し入れされる要素が、オペレータを援助するために用いられ得る。
【0024】
本発明の実施例は、これまで不変の定数であると考えられてきた前記化学反応時間を著しく短縮することができる。適切なプログラミングを通じて、前記自動的に配置された試験プロセッサ(3)は、最初に前記サンプル(1)および適切な流体反応性物質の間の相互作用を可能にする。多くの免疫組織化学試験に対して適切である場合は、化学的な相互作用または化学反応を前記サンプル(1)および抗体物質(14)などの物質間に短時間で生じさせるよう、前記システムを構成することができる。これらの化学的相互作用または反応は様々な形態をとり、抗体が特定の細胞または他の構造と結合する場合に存在するような相互作用を含む。
【0025】
本発明の実施例において、前記システムはサンプル(1)のすぐ近くで前記流体物質を堅固に密閉および拘束するよう構成される。これによって、有界流体環境(15)または制限的に密閉された流体環境(17)が生成される。環境を堅固に密閉することによって、流体物質または他の物質は、流体自体よりも動きに対して遥かに大きな抵抗を示すものによって密閉され得る。これは、強固な材料または場合により柔軟なものであり得る。幾つかの配置では、サンプル処理システム(2)が、前記外部サンプル領域(4)の近くに有界流体環境(15)を確立するよう構成される。この有界流体環境(15)は、幾つかのタイプの流体境界要素(16)を通じて確立される。流体境界要素(16)が実際に配置、構成されると、前記有界流体環境(15)は前記サンプル(1)の近くに配置される。有界流体環境(15)を前記外部サンプル領域(4)の近くに確立することによって、前記システムは、適切な反応性物質(5)が配置される環境を提供する。さらに、前記有界流体環境(15)は様々な目的で機能する。第一に、前記流体物質ソース(11)などのソースから使用される流体物質(10)の量を制限する。これは、非常に高価な物質の節約に役立つ。さらに、前記前記有界流体環境(15)は、前記流体物質(10)上の適切な作用を促進する。
【0026】
実施例では、前記有界流体環境(15)が構成され、堅固に、または制限的に密閉された流体環境(17)が前記サンプル(1)の少なくとも一部の近くで生じる。制限的に密閉された流体環境(17)を提供することによって、前記サンプル処理システム(2)は処理を強化する流体環境を提供する。幾つかの実施例において、サンプル処理システム(2)は、1つ以上の方向に作用可能な多方向の流体閉じ込め要素(18)を含む。これは単なる多方向閉じ込め要素であるというよりも、単一方向のZ軸のように上下方向に結合する場合など、同一方向的意味合いで多方向であると理解する必要がある。
【0027】
幾つかの実施例において、前記多方向流体閉じ込め要素(18)は、強固な面であり得、場合により一対の強固な面であり得る。また、該要素は、対向する表面多方向流体閉じ込め要素(19)として実際に構成され得る。この対向する表面多方向流体閉じ込め要素(19)は、それぞれ対向する2つの表面を持ち、そのため流体環境を密閉する。一実施例では、対向する顕微鏡スライドガラス(8)を使用して、前記流体環境を密閉することができる。示すように、構成は、サンプルを対向する対に配列し得る。これらの対向する対は、図における一列に並んだ配列で示されるような、対向した相反する対を、発明者に思い起こさせた。図4に示すように、対向する顕微鏡スライドガラス(8)が作用して、前記2つの顕微鏡スライドガラス(8)間に小さな領域を生じる。この一実施例では、前記制限的に密閉された流体環境(17)が作用して、外部サンプル領域(4)の少なくとも一部の近くに、多方向の制限的に密閉された流体環境を確立することがわかる。前記外部サンプル領域(4)の少なくとも一部の近くに、対向する表面を持つ多方向の制限的に密閉された流体環境を確立することによって、前記外部サンプル領域(4)は好ましくは適切な流体物質(10)に暴露される。
【0028】
幾つかの実施例において、前記多方向流体閉じ込め要素(18)は、少なくとも3方向に密閉された流体閉じ込め要素(20)として構成される。これは、2つの顕微鏡スライドガラス(8)、および顕微鏡スライドガラス(8)の末端またはそのラベル要素、疎水性要素、疎水性ラベルなどにおける追加の閉じ込め方向で示されるように、対向する表面を持つ多方向流体閉じ込め要素(19)を使用することによって行われる。一般に、追加の方向閉じ込めを提供できる。適切な材料、例えば疎水性材料などを使用することによって閉じ込めを行うこともできる。一例として、疎水性のラベルを使用することによって、特定の流体物質(10)がさらに別の方向に密閉状態になることがわかる。閉じ込めは少なくとも三方向で生じるため、少なくとも三方向に密閉された流体閉じ込め要素(20)を提供できる。一般に、多方向流体閉じ込め要素(18)は制限的に密閉された流体環境または制限的に密閉されたガス状環境を確立する。
【0029】
前述のように、望ましい結果を得るために様々な物質を使用することができる。そのため、サンプル処理システム(2)は特定タイプの物質ソースとして作用する物質ソース(21)を含む。多様な物質を使用でき、前記物質ソースは組織化学処理物質ソース、細胞化学処理物質ソース、有機物質ソース、細胞学的物質ソース、および生体分子物質ソースとして機能する。さらに詳しくは、特定の試験に適切な特定の物質を使用できる。物質ソースは異なるタイプの物質を持つことができ、試薬、一次抗体物質、および二次抗体物質、色原体、細胞物質、対比染色、組織化学的プローブ、細胞物質対比染色、第一色原体構成要素、第二色原体構成要素、一価抗体物質、多価抗体物質、組織学的物質、免疫蛍光物質、免疫金物質、免疫金銀強化物質、免疫細胞化学的物質、免疫組織化学的物質、蛍光分子物質、および生物学的に特定されたタンパク質を含むがそれらに制限されない。さらに、他の物質によって生成された物質、例えば抗体刺激によって生成された物質、B細胞刺激によって生成された物質、B細胞刺激によって生成されたタンパク質、他の要素に対する免疫応答性物質、抗原に対する免疫応答、免疫グロブリンなどを使用できる。もちろん、好塩基性染色、好酸性染色、ヘマトキシリン染色、エオシン染色、エオシン好性染色、H&E染色、Lee染色物質、Mallory結合組織染色物質、過ヨウ素酸‐Schiff染色物質、リンタングステン酸ヘマトキシリン染色物質、銀染色物質、Sudan染色物質、Wright染色物質、Verhoeff染色物質、三重染色物質、ギムザ染色物質、トリストロジック物質、細胞学的物質、生体分子物質、およびそれらの任意の組み合わせを含む物質など、多様な染色物質を使用することもできる。物質ソース(21)は、適切な物質タイプのプロセッサ(22)を含むシステムの一部であることを理解する必要がある。この場合、前記システムは組織化学プロセッサ、細胞化学プロセッサなどを含む。さらに、前記システムは、前記サンプルをこれらの物質のいずれかに暴露するよう構成することができる。
【0030】
本発明の実施例において重要な側面は、低親和性抗体物質または低温抗体物質などの特に難しい物質を用いた使用である。このように、本発明の実施例は、これまで事実上不可能とされてきたところで結果を得ることができる。一例として、周知の時間枠内に一般に許容される割合の結合を示す任意の抗体物質などの低親和性抗体物質を使用することができる。このように、前記サンプル処理システム(2)は、そのプログラミングなどを通じて、前記サンプル(1)を低親和性抗体物質に暴露する。低親和性抗体物質のタイプは、自動染色システムにおいてこれまで有効に使用することができなかった物質であってよい。低親和性抗体物質に加えて、熱感受性抗体物質を使用してもよい。幾つかのシステムにおいて、そのような抗体物質が使用された例はないかもしれないが、現在ではより多くの場合に使用されている。熱を利用して、一般に許容される時間枠内の相互作用を加速させるシステムもあるが、本システムは熱感受性の抗体物質とともに使用される。そのため、これまで使用できなかった物質が使用可能になった。これは、上昇温度に対する非耐性および低親和性のために前記加速された時間枠が得られない場合でも可能である。幾つかの例では、典型的かつ一般的に、最終量のおよそ半分未満が約150、180、または240秒で結合する抗体が使用される。これは通常の温度条件下で生じるため、前記システムは、通常の温度条件下で一般的な最終量の約半量を結合するために前記時間枠より長い時間を要する抗体物質を使用する。
【0031】
前述のように、サンプル処理システム(2)は様々な異なる試験手順または試験プロセスを促進することができる。高速処理を可能にする実施例を適用することによって、高速免疫組織化学、免疫細胞化学、in situハイブリッド形成、蛍光in situハイブリッド形成、染色体識別、染色、抗原抽出、細胞化学、分子化学、エピトープ抽出または事前プロセスを行うよう前記システムが構成される。これらの異なるプロセスは、多様なサンプルに適用することもできる。そのため、特定タイプのサンプルを取得して、そのサンプルを顕微鏡スライドガラスサンプルホルダー(9)などのサンプルホルダーに配置することによって、様々な異なるサンプルを処理するよう前記サンプルプロセッサまたは前記自動的に配列された試験プロセッサ(3)を構成できる。これらのサンプルは、生物学的、細胞、組織、生検、癌腫関連、黒色腫関連、リンパ腫関連、辺縁試験関連、上皮細胞、リンパ節、未分化腫瘍細胞、小児細胞、モースマッピング細胞、ヘリコバクター・ピロリ菌細胞、絨毛膜組織細胞、新生児ヘルペス細胞、プロテオミクス細胞、または他の種類のサンプルである。このように、前記プロセッサは、適切なプログラミングを通じて試験を行い、上述のタイプのサンプルに作用する任意のプロセッサである。前記全体サンプル処理システム(2)は、前記サンプル(1)内にある種の生物学的物質が存在することを示す検出表示を提供できる。この検出は、前記サンプルにおける癌腫、腫瘍、食細胞、リンパ節、移植手順、腫瘍分化、小児病理、モースマッピング、辺縁、辺縁指示、ヘリコバクター・ピロリ菌診断、治療マーカー、絨毛膜組織、新生児ヘルペス、ウイルス、バクテリア、感染性診断、または単なる分子指示タイプの物質が存在することを示す検出表示を含む。
【0032】
特に重要な処理は免疫組織化学処理である。そのため、前記サンプル処理システム(2)は、免疫組織化学反応に関与する特定タイプのプロセスのうちいずれか1つを行う。適切なタイプの免疫組織化学プロセッサを含む場合がある。そのようなプロセッサは適切に構成されると、自動的に配置された試験プロセッサ(3)として機能し、前述のいずれのタイプであってもよい。一般に、生化学処理は、様々なタイプの化学処理、組織化学処理、細胞化学処理、免疫組織化学処理などを含むがそれらに制限されない。
【0033】
幾つかの実施例において重要な側面は、高速生化学処理を実現するよう本発明を構成できることである。よって前記サンプル処理システム(2)は、高速生化学サンプルプロセッサ(24)を含む。この高速生化学サンプルプロセッサ(24)は、従来より短い完了時間で望ましい結果を実現する。前記従来の完了時間は、指定タイプのサンプル、プロセス、試験装置、および/または物質に対して望ましい結果を得るために必要と考えられる時間である。同一タイプの構成の場合、本発明は、より長い時間を要して得られると考えられる化学的結果と同様の望ましい結果を得るよう構成された高速生化学サンプルプロセッサ(24)を使用することによって、高速生化学処理を行うことができる。高速生化学サンプルプロセッサ(24)は、従来の完了時間より早く同様の望ましい結果を得る。幾つかの実施例において、これは上昇温度なしに実現するため、前記システムは従来の非上昇温度結合時間より短い時間で抗体物質に作用する。
【0034】
高速生化学サンプルプロセッサ(24)として、前記システムは、前記生化学試験手順を従来の完了時間内で自動的に実行しながら同様の望ましい結果を得るよう構成される。これは、前記物質(5)が前記サンプル(1)と相互作用する反応時間を意図的に短縮する。そのような構成において、高速生化学サンプルプロセッサ(24)は、生化学的に時間短縮された相互作用要素として作用し、短縮された検出時間処理完了要素として機能する。実施例は、短縮された時間内で検出表示を提供し、術中環境または他の短縮時間環境で使用できる。一般に、高速生化学処理方法を提供することによって、単に処理の短縮が必要な場合以外にも本システムを使用することが可能になる。また、単に時間を短縮することが望まれる場合にも使用される。サンプル(1)との結合に抗体物質を使用する場合、システムはサンプルを短縮抗体結合時間に暴露するよう構成される。これは、有界流体環境(15)の少なくとも一部に実質的に沿うようにして、前記相互作用を許可することによって行う。もちろん、これは制限された密閉流体環境(17)においても可能である。
【0035】
強化された相互作用を少なくとも一定時間生じさせることによって、本発明の実施例は高速生化学処理を可能にする。この高速処理は単に、推奨される反応時間より短い処理であってもよい。前記相互作用は、特定の状況に対して一般に許容される時間枠と比べて短い時間枠内に生じることが求められる。前記サンプル処理システム(2)の実施例は、特定の状況に対する一般的な相互作用、完了、反応、または検出時間枠と比べて時間を短縮する。驚くべきことに、本発明は許容レベルの相互作用または反応を期待される時間枠内で獲得することができる。そのため、一般に化学的に望ましい結果を得るには長い時間がかかると予測されるが、本発明はそれと同様の結果を短縮された時間枠で提供することができる。この短縮された時間枠は、推奨される反応時間より短く、単純な自動生化学試験手順の一部として実行してもよい。
【0036】
適切な反応物質が実質的に反応する期間を制限することによって、本発明は高速に結果を得る。つまり一般的な完了時間より早く結果を得ることができる。この時間枠は、意図的に短縮された反応時間である。本発明の実施例は、特定タイプの生化学物質が存在することを示す検出表示を短い検出時間で提供し、短縮反応時間要素、短縮相互作用時間要素、または短縮結合時間相互作用要素(25)を利用する。この短縮時間相互作用要素(25)は、サンプル処理システム(2)において自動的に配列された試験プロセッサ(3)に含まれるプログラミングであるか、またはハードウェアまたはファームウェアとして存在する。前記短縮時間プロセス完了とは、短縮時間プロセス完了要素(26)であり、短縮検出時間プロセス完了要素と同様に前記サンプル処理システム(2)に含まれる。任意の状況において短縮時間を利用することによって、本発明の実施例は非上昇温度条件下において前記結果を得ることができる。そのため、本発明の実施例は、特定の物質に対して短縮された非上昇温度相互作用時間を利用する。
【0037】
幾つかの実施例において、相互作用量とは適切な量を示す。抗体をサンプル(1)に結合するような場合、本発明の実施例は一般に許容される非上昇温度抗体結合の総量の相当な割合をより短い時間で完了する。相当な割合とは、一般に許容される非上昇温度抗体結合の総量の70%、80%、90%、95%、98%、ほぼすべて、あるいは100%である。外来患者処置、術中処置、または米国病理医協会の術中ガイドラインに記載の時間制限以内に検出表示を提供する実施例は、定量的な量および時間枠も提供することができる。これらのより一般的な状況において結果を得ることによって、本発明は、医師がより効果的に使用でき、患者にとっても有効なシステムを提供する。本発明は、そのため手術室時間制限環境などでの使用に適している。本発明は、外科手術時間高速環境などにおいても使用可能である。量的に本発明の実施例は、前述のように約60、45、30、20、15、12および10分の時間枠以内に検出表示を提供する。自動的に配列された試験プロセッサ(3)などの前記システムは、短縮組織化学的検出時間プロセス完了要素として機能するよう構成される。これらは、前述の時間枠のいずれかより短い時間で検出表示を提供するよう構成される。またシステムは、従来の非上昇相互作用時間枠の約75%、50%、30%、23%、または18%未満の相互作用時間を使用するよう構成される。これは、上昇温度を用いる場合にも同様に適用する。システムは、前述の検出表示時間枠を提供するよう構成される完了要素を提供し、組織化学的に時間短縮された相互作用要素を前述の時間枠で提供する。前述のように、前記システムは、約500、400、300、240、180、150、または120秒以内に表示を提供する。これは、約90秒または660秒未満で一般に許容される非上昇温度相互作用総量の約50%または80%をそれぞれ生じる物質の場合に起こる。
【0038】
短縮された時間枠または相互作用を得るため、前記システムは流体環境内で強制作用を生じる活動を含む。前記システムは、前記サンプルの近くで原動力を適用する。これは原動力要素(23)を通じて生じる。この原動力は、前記制限的に密閉された流体環境(17)の少なくとも一部に実質的に沿うようにして適用される。原動力を自動的に適用することによって、前記自動的に配列された試験プロセッサ(3)は適切な時間に作用する。この原動力の適用は、幾つかの実施例において流体波を開始する。流体波を積極的に開始することによって、前記制限的に密閉された流体環境(17)内の流体が移動する。前記流体波の積極的な開始は、制限的に密閉された流体環境(17)においても生じる。これは、前記流体が必要な場合、または何らかの方法で補充することによって強化される場合に生じる。
【0039】
幾つかの実施例において、前記自動的に配列された試験プロセッサ(3)は振動流体波、つまり複数回前後に動く流体波を積極的に開始するよう作用する。これらは、自然な性質である場合とそうでない場合があり、また間に中断がある場合とない場合がある。そのようなプログラムを通じて、前記システムは振動流体波要素(27)として機能するサブルーチンなどを含む。当然ながら、前記振動流体波要素(27)を含める必要はない。幾つかの実施例において、前記システムは一般的な流体波要素を含む。この流体波要素は、単にある種の流体波を有界流体環境(16)内で少なくとも一定期間生じさせる。流体波要素は、前記制限的に密閉された流体環境(17)などの領域内で作用し、この環境において前記システムは流体移動を生じさせる。以下に説明するように、幾つかの実施例では、これによって流体環境から流体を除去し、次に前記流体をその流体環境に再適用する。前記システムはまた、最初に波を生じさせる原動力を除去することによって、前記流体波を自動的かつ実質的に停止させる。
【0040】
前述のように、本発明の実施例に関する特徴の1つは、物質が前記サンプル(1)と相互作用しながら物質(5)の枯渇に対応することである。図12に示すように、幾つかのタイプの流体環境を通じてサンプルを前記物質(5)に暴露することができる。この流体環境は、制限的に密閉された流体環境(17)である。任意の流体環境において、制限されているか否かに関わらず、前記サンプル(1)に直接隣接して存在する微小環境(28)が含まれる。この微小環境(28)は前記サンプル(1)に直接隣接するか、または隣に位置する。微小環境は前記サンプル(1)と実際に相互作用する前記物質(5)の要素を含む。物質(5)の要素が枯渇状態になると、相互作用が減速する。本発明の実施例の特徴の一つは、前記全体流体を置き換えることなくこの微小環境(28)を補充できるということである。特に図4からわかるように、前記微小環境(28)から前記流体物質(1)を除去することによって、前記流体物質ソース(11)を補充した後、置換することができる。適切に配置することによって、前記サンプル処理システム(2)は、サンプルインターフェース微小環境の枯渇を積極的に回避する要素(29)を含むことができる。このサンプルインターフェース微小環境の枯渇を積極的に回避する要素(29)は、プログラミングと前記適切な作用を実現するために作動するハードウェアの組み合わせである。この作用は実質的に、前記サンプルインターフェース微小環境(29)内で混合することと同じ程単純である。興味深いことに、空気ナイフなどを使用しても、前記微小環境(28)において実質的に削減されたプロセス時間を実現するために必要な混合レベル、つまり本発明の実施例が実現できる混合レベルには達しないと考えられる。実際に、既存のシステム(空気ナイフシステムを使用する)は、依然として90分または120分という従来の処理時間を維持しているのに対し、本発明は処理時間を著しく短縮し、術中ガイドラインに記載の20分を下回る。
【0041】
物質の使用量を最少減に抑えるため、また高速処理の目的を効率的に達成するため、本発明の実施例は、前記サンプル(1)に隣接する前記微小環境(28)において前記物質(1)を非置換的かつ実質的に置換することができる。これは、前記サンプルインターフェース微小環境において、前記物質(5)を前記サンプル(1)の近くから一時的に除去した後、同一物質を再適用することによって行うことができる。前述のように、実質的なリフレッシュが起こる。流体物質(10)を動かす他のシステムでは、そのようなことは起こらない。これは、そのようなシステムの処理時間が依然として遅いこと、また本発明の実施例で見られるような高速サンプル処理が行われないという事実から明らかである。図4に示すように、これは有界流体環境(15)を定義する堅固な表面(7)または堅固かつ制限的に密閉された流体環境を動かすことによって生じる。ここで堅固という表現は、固定された境界要素または柔軟な境界要素の両方を含意する。図に示すように、毛管作用の効果を有効利用する。そのような作用を通じて、前記サンプル処理システム(2)または前記自動的に配列された試験プロセッサ(3)は、サブルーチンまたはプログラミングを含むことによって、サンプルインターフェース微小環境物質リフレッシャ要素(30)を持つと考えることができる。これは、前記流体物質(10)を置換することなくリフレッシュを可能にする。
【0042】
化学的に前記物質をリフレッシュすることによって、高レベルの望ましい作用が継続的に生じる。代表的な物質に関して図5に示すように、これは特定の抗体物質であってよい。この図は、従来の加速/加熱抗体物質結合プロファイル(58)、前記微小環境(28)における抗体物質の枯渇によって遅延する結合作用を描写する。抗体物質の一般的な結合の場合、その最終結合量の95%を得るには14分以上かかる。図に示すような5つの波を通じて繰り返し前記物質(5)をリフレッシュすることによって、前記システムの実施例では、図に示すようなリフレッシュされた抗体物質結合プロファイル(59)を得ることができる。このリフレッシュを通じて、前記曲線は繰り返しその急勾配部分に位置し、高い割合で結合または他の相互作用が得られる。
【0043】
前記物質(5)を使用して後で再適用できる場合などにおいてこれを一時的に実現するため、前記システムの実施例は、収集された流体物質(36)を図示のように設置できる。前記サンプル(1)または表面(7)に前記物質(5)がわずかに残る場合もあるが、大部分を除去することが重要である。前記サンプル(1)から前記物質(5)を除去することは、結合または他の望ましい相互作用が生じることによって前記物質自体が枯渇する作用とは異なることに注意する。
【0044】
さらに、前記システムは、収集された流体物質(36)の場合に示される位置において、前記サンプル(1)から除去された前記物質(5)を一時的に保持する。これは、前記サンプル(1)または乱流などから取り除かれた結果として、前記収集された流体物質(36)を再混合させるような中断なしに起こる。この保持は、単なる操作中の中断であるため、前記システムは除去された流体中断要素(31)の集合を持つと考えられる。この中断要素は、前記物質一次除去要素の作用の後、少なくとも一定時間作用する。除去された物質の保持は、約4秒、3秒、1.5秒、1秒または500ミリ秒など様々な時間で生じる。これらの時間を通して、除去された流体中断要素(31)の集合は、上記の時間保持するよう構成される除去された流体中断要素の集合となるよう構成される。図6に示すように、複数の中断を使用できるため、前記システムは複数の集合流体中断要素(33)を持つ。これは同様にして繰り返し生じうる。そのような構成において、サンプル処理システム(2)は前記サンプル(1)から除去される物質(5)の一時的保持を繰り返す。
【0045】
前述のように、前記サンプル(1)の近くにおける流体の移動が望まれる実施例もある。この一般的な状況において、本発明の一実施例に基づくサンプル処理システム(2)は、サンプルインターフェース微小環境混合要素(34)を含むよう構成される。このサンプルインターフェース微小環境混合要素(34)は実際に、前記物質ソースがその物質(5)を排出した後で作用する物質ミキサーである。これは、プロセスの少なくとも一部で前記物質の混合を行う。前記サンプルインターフェース微小環境(28)内の物質混合を行う。そのような構成において、前記システムは前記サンプル(1)に直接隣接する特定領域内で実質的な混合を行う。サンプルインターフェース微小環境あるいは一般には微小環境(28)と呼ばれるこの領域は様々な厚みを持つ。例えば実施例において、サンプルインターフェース微小環境は、前記サンプル(1)から少なくとも約20μmの深さまで前記サンプル(1)に隣接する。幾つかの実施例において、より小さい領域で同様の混合が生じる。少なくとも20μmの微小環境が混合される実施例もあれば、例えば10μm、1μm、500nm、200nm、100nm、50nm、および少なくとも約10nmといった短い距離が関心の領域となる実施例もある。そのようなサンプルインターフェース微小環境(28)における混合または補充は、特定のアプリケーションまたは構成に対して適切である。興味深いことに、既存のシステムがそのような高速処理を行うことができないという事実から容易に判断されるように、この微小環境における混合は既存のシステムでは生じない。
【0046】
前記微小環境(28)内で前記物質(5)を混合する際、前記サンプル処理システム(2)は2つの異なるタイプのプロセスで作用する。初期混合の後に異なるタイプの混合が続く。一実施例において、前記システムは、まず前記サンプル(1)から物質を一時的かつ実質的に除去するステップを頻繁に短い時間枠で繰り返す。これらの最初の高速ステップの後、第二の低頻度または短時間の反復が起こる。一例として、まず前記サンプル処理システム(2)は、前記物質(5)を除去して再適用するまでの間、ほとんど中断なく作用する。この初期作用に続いて、前記サンプルプロセスシステム(2)はゆっくり作用して時折材料を除去する。複数の初期ステップによって実質的にさらなる混合が生じ、前記物質をサンプルから一時的かつ実質的に除去するステップをまず何度も繰り返すことによって、前記物質(5)をさらに素早く補充することが可能になる。
【0047】
図11−14を参照すると、本発明の実施例がサンプル(1)の近くから流体物質(10)を除去する様子がわかる。一般に物質一次除去要素(32)を含めることによって、前記サンプル処理システム(2)は、前記サンプル(1)のすぐ近くから一時的に物質(5)を除去する。そのような構成は、適切な流体反応性物質を前記サンプル(1)から一時的かつ実質的に除去する。これは、前記サンプル(1)のすぐ近くから流体環境を除去することによって実質的に行われる。図示の実施例において、前記システムは有界環境(15)を縮小するため、前記サンプル(1)の近くから前記流体物質(10)を引き戻すことがわかる。これは、おそらくは前記顕微鏡スライドガラス(8)などの表面(7)の移動などによる、毛管現象を通じて起こる。図示されるように、一実施例において、前記顕微鏡スライドガラス(8)は角度が離れることによって、前記制限的に密閉された流体環境(17)を縮小する。このように、前記移動機構および前記プログラミングは減少する流体閉じ込め要素(35)として作用する。この減少する制限的流体閉じ込め要素(35)は、前記物質をサンプル(1)から一時的かつ実質的に除去する。一時的、つまり最終的な再適用と同時に、また微小環境が実質的に削除されて補充されるよう前記物質(5)を前記サンプル(1)から実質的に除去することによって、前記システムはこの実施例の目的を達成する。ある時点で前記物質(5)が前記サンプル(1)に再適用されるよう、前記物質(5)を前記サンプル(1)から一時的に除去する。さらに、前記サンプル(1)において物質(5)を実質的に除去することによって、前記システムはサンプル(1)の近くから前記物質(5)の大部分を除去する。一般に少量の物質(5)が残るが、前記物質(5)の大部分は除去され、適切な混合または再適用のため回収される。従って、前記システムの実施例は前記サンプル(1)の外部サンプル領域(4)のすぐ近くから前記有界流体環境を実質的に除去する。
【0048】
図4に見られるように、収集された流体物質(36)は前記外部サンプル領域(4)の近くで使用可能である。この収集された流体物質(36)は、物質再適用要素(37)の作用を通じて次に前記サンプル(1)に再適用される。この物質再適用要素(37)は、一時的に除去された物質の少なくとも一部に作用し、その大部分またはすべては収集された流体物質(36)を示す。一時的かつ実質的に除去された適切な流体反応性物質の少なくとも一部を再適用することによって、前記サンプル処理システム(2)は、流体物質(10)によって生じる微小環境(28)を補充し、この微小環境(28)において関心の特定物質(5)が枯渇しないようにする。
【0049】
同様に、前記収集された流体物質(36)の再適用は、有界流体環境(15)を拡大すること、つまりそのような環境における制限を増加させてそれを小さくすることによって生じる。前記制限的に密閉された流体環境(17)を拡大することによって、前記システムはより多くの制限的流体閉じ込め要素(38)を持つと考えられる。より多くの制限的流体閉じ込め要素(38)は、一時的かつ実質的に除去された物質を少なくとも一部を前記収集された流体物質(36)などのサンプル(1)に再適用することができる。
【0050】
幾つかの実施例において、毛管作用を使用し、必要に応じて前記流体を動かすことができる。制限的に密閉された流体環境(17)を特定の物質および表面材料の存在下で縮小することによって、前記流体物質(10)は毛管作用によって引き戻される。実施例において、これは特定構成の毛管移動より速い速度で生じる。前記顕微鏡スライドガラス(8)などの前記表面(7)は、前記流体物質(10)を生じる速度で角度分解され、動きのない毛管作用を通じて一般に動く速度より速く動く場合、前記システムは毛管移動より速い流体移動要素(39)を提供すると考えられる。さらに、前記サンプル処理システム(2)は、毛管置換要素(40)および毛管流体置換要素として機能するものを提供するように構成することができる。さらに、前記毛管置換要素(40)は、流体をサンプル(1)に戻すことによって、毛管作用物質適用要素(41)として機能する。毛管作用は、特定の構成などに対して毛管作用を示す毛管移動可能な液体とともに存在する。そのような液体は、表面張力を示す液体または表面張力液も含む。
【0051】
他のタイプの移動も可能である。例えば、外部サンプル領域(4)の少なくとも一部の近くで液圧置換された流体を持つことができる。システムは液圧置換要素などを含む。一般に毛管作用を用いる場合、システムは前記外部サンプル領域(4)の少なくとも一部の近くで流体を置換するための毛管流体置換要素を持つと考えられる。前記サンプル(1)から流体物質(10)を引き離す場合に、流体環境を毛管消去するとも考えられる。
【0052】
特定の構成に対して毛管移動より速い速度で移動を行うことで、前記システムは高速流体移動を提供すると考えられる。もちろんこれは、高速流体適用と同様に高速流体除去を含む。これは、特定の構成に対する流体移動が通常の毛管移動より速く生じる任意の状況において存在するため、前記システムは高速流体移動要素を提供すると考えられる。高速流体移動は、前記サンプル上で少なくとも約0.05ミリ秒、0.1ミリ秒、0.125ミリ秒、0.25ミリ秒、0.5ミリ秒、および約1ミリ秒の範囲の速度で生じる。従って、流体移動要素(42)は、前述の流体移動速度または必要に応じて他の速度を実現するよう構成される。実施例において、流体移動要素(42)は、特定の速度ではなく時間で流体移動を行うことができる。前記サンプル(1)が顕微鏡スライドガラス(8)上に配置された図示の構成の場合、時間は約1秒、0.5秒、400ミリ秒、200ミリ秒、100ミリ秒、または50ミリ秒以下となる。
【0053】
図11‐14を参照すると、様々な機械的配列を使用して前述の高速サンプル処理が可能になることがわかる。機械的実施例の一つでは、複数のサンプル(1)を整列配置で構成することができる。図11は、上部顕微鏡スライドガラス(43)が上部スライドホルダー(44)に接続できることを示す。同様に、下部顕微鏡スライドガラス(45)を下部スライドホルダー(46)で保持することができる。前記上部スライドホルダー(44)および前記下部スライドホルダー(46)の両方をある種のヒンジ移動要素(47)を通じて接続することができる。前記ヒンジ移動要素(47)は、スライドホルダー間、したがって前記上部顕微鏡スライドガラス(43)および前記下部顕微鏡スライドガラス(45)間にある種の角度移動を生じさせる。一般的な意味において、前記ヒンジ移動要素(47)は、単に第一および第二表面、例えば前記顕微鏡スライドガラス(8)または他のタイプの表面間にいくらかの角度移動構成要素を生じる。この運動は、下部スライドホルダーモーター(48)および上部スライドホルダーモーター(49)といったコンピュータ制御のステッピングモーターを使用することによって生じる。図面から理解され得るように、上部および下部顕微鏡スライドガラス(43および45)は、移動可能な堅い流体境界要素として機能する。一部の種類の原動力要素が、これらの移動可能な堅い流体境界要素に動作するときには、流体運動が発生し得、これは、移動可能な堅い流体境界要素の流体運動をもたらすと考えられ得る。従って、ヒンジ移動要素(47)は、ヒンジ流体波要素として機能し得る。さらに、一対のスライド(43および45)は、近位的に対になったサンプルホルダーであり得る。
【0054】
ヒンジ移動要素(47)は、第一および第二表面移動要素として機能する。図に示す前記表面が実際に顕微鏡スライドガラスである場合、当然ながら前記表面は平坦である必要がない。それらは実質的に平坦または水平であってもよく、また同様に湾曲していてもよい。表面はまた、強固な面、一対の強固な面、または一対の実質的に平坦かつ強固な面であり得る。図14および図4において、前記ヒンジ移動要素(47)は閉鎖位置にあり、前記上部顕微鏡スライドガラス(43)は前記下部顕微鏡スライドガラス(45)に近づく。ソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアを通じて行われる操作によって、前記サンプル処理システム(2)は、近接表面置換要素を含むと考えられる。この近接表面置換要素は、一方の表面を他方の表面に関して移動または置換する一方、前記表面が互いに近接する場所に配置することもできる。一実施例において、本発明は前記第一表面を前記第二表面に関して、または前記第二表面の近くに置き換えるよう構成できる。前記表面は顕微鏡スライドガラス(8)であってよいが、そうである必要はない。
【0055】
前述のように、原動力要素(23)は第一表面とそれに関する第二表面の間に角度移動または他の運動を生じることができる。角度移動は、図11−14および図4に示す前記運動と比較することによって見ることができる。前記サンプル処理システム(2)は、第一および第二表面角度移動要素を含むと考えられることが分かる。この要素は、第一表面を第二表面に関して、および第二表面の近くで置き換えることができる。こうした移動に関する異なる側面を図11−14および図4に示すが、当然ながら自動的に配列された試験プロセッサ(3)が行う最適なシーケンシングは多様な移動を含み得る。図6に示すように、特定シーケンスの移動によって、前記サンプルを物質に暴露し、前記物質を一時的に消去し、前記物質を混合し、前記物質を再適用し、最終的に前記物質をサンプル(1)から引き出す特定のアプリケーションを実行できる。図に示すように、様々なステップのタイミングおよびシーケンスが可能になる。例えば、ステップ3および4に示すように、一次抗体を混合する方法に対する初期シーケンスは、一般に著しいインキュベーション時間を要する波シーケンスが後に続くことによって得られる。図6から、検出シーケンス全体が15分未満、大部分の既存システムと比較して大幅に短縮された時間で完了することがわかる。
【0056】
図4は、前記角移動要素が実際に流体物質(10)を除去および再適用する様子を示す。手順の一例として、順序がA‐B‐Cである図4の手順を見ると、前記スライドが互いに近づくと、どのように前記サンプル(1)が流体物質(10)に暴露されるかを見ることができる。図4Aは、顕微鏡スライドガラス(8)の例において、2つの表面がどのように解放位置になるかを示す。この配置において、前記流体物質(10)は、前記サンプル(1)の外部サンプル領域(4)およびその近くから除去される。図に示すように、これは毛管作用を通じて生じ、それによって前記流体物質(10)は、そのような配置における流体の自然な傾向によって前記サンプル(1)から引き戻される。
【0057】
図4Bは、中間位置の前記顕微鏡スライドガラス(8)を示す。図から理解できるように、前記流体物質(10)は顕微鏡スライドガラス(8)との間の領域に沿って引っ張られ、前記外部サンプル領域(4)上を通過する。図4Cは、一実施例において、前記顕微鏡スライドガラス(8)がどのように閉鎖位置に移動するか、また互いに近接するかを示す。まず、前記流体物質(10)が前記顕微鏡スライドガラス(8)間の適切な領域を完全にカバーすることがわかる。さらに、図では、前記顕微鏡スライドガラスが閉鎖位置にある場合、実際には完全に平行でないことがわかる。前記顕微鏡スライドガラス(8)はそれら自体がある種の識別子と接触する。この識別子は図4に示すように、ラベル(50)の厚みを通じてスペーシングできる。前記識別子またはラベル(50)が比較的厚い場合、前記顕微鏡スライドガラス(8)は完全に平行にはならず、もう一方の端におけるスペーシングが狭くなる場合もある。シム要素(81)もまた、用いられ得る。これらシム要素(81)は、インタリーブされ得、その結果として、それぞれは、隣接する要素に衝突せず、従って、望まれない場合には2倍の間隔空けられる。故に、ホルダーは、インタリーブされた、近位的に対になったサンプルホルダーとして機能し得、シム要素の周りにインタリーブされ得る。さらに、シム要素(81)またはラベル自体も、疎水性要素であることによって、流体環境を強固に密封することを促進し得る。1つの可能性としてこれを図4Cに示す。スペーシングを最小化することによって、流体を削減するだけでなく、たとえ最適でなくても既存のラベル配置を使用することができる。
【0058】
逆の手順についても理解する必要がある。順番がC‐B‐Aである図4を考慮すると、前記流体移動要素(42)は、流体を前記サンプル(1)に適用するだけでなく(A‐B‐C)、前記流体をサンプル(1)から消去する(C‐B‐A)。互いに近接する2つの表面を描写する図4Cを再び参照して、前記表面が角度を成して離れる場合、流体を前記サンプル(1)の外部サンプル領域(4)から消去することが必要である。図4Bに示すように、前記表面または前記顕微鏡スライドガラス(8)が離れるにつれて、前記流体物質(10)は前記ヒンジ移動要素(47)に向かって動き始める。前記2つの表面は角度移動の増加を続け、流体が完全に除去される。最終的に、前記流体物質(10)は前記サンプル(1)の外部表面領域(4)を越えて移動し、他の場所に集められる。従って、図4Aからわかるように、収集された流体物質(36)は、前記流体物質(10)に作用する原動力要素(23)の結果として存在する。外部サンプル領域(4)から一端除去されると、前記収集された流体物質(36)はある程度混合され、再適用に備える。
【0059】
一般に、様々なスペーシングも可能である。図4Cに示す実施例では、近接位置において、前記表面は完全ではないが実質的に平行である。前記2つの表面間の距離は、前記物質(5)または前記サンプル(1)の特定要件に基づいて変化する。前記サンプル処理システム(2)が免疫組織化学処理を行うために構成される場合、100、200、250、および約300μm離れている近接表面を使用することが適切である。さらに、前記分離(少なくとも一端)は、識別子またはラベル(50)の厚みによって確立される。図4Cに示すように、前記表面の一端は、ラベルの厚みのおよそ2つ分だけ離れている。前記顕微鏡スライドガラス(8)の1つがサンプルを含むか、またはその上にラベルを持たない場合も同様に、前記顕微鏡スライドガラス(8)はラベル1つまたは識別子1つの厚み分だけ一端で分離する。
【0060】
図8および16−18を参照すると、複数のサンプル(1)が複数のサンプルホルダーによって保持されることがわかる。そのような配置において、前記顕微鏡スライドガラス(8)は、スライド保持スプリング(51)などのスライド保持要素によって固定されることがわかる。当然ながら他の配置も可能である。そのような配置では、複数のサンプルを同時に処理することができる。便宜上、これら複数のサンプルは相互に隣接して配置され、1つのサンプルとして動かされる。この構成において、前記サンプル処理システム(2)は、特定タイプのサンプル、顕微鏡スライドガラス、または単なる表面に対する実質的に平行または平坦な複数の近接ホルダーとして機能するサンプルホルダーを備える。
【0061】
前記サンプルホルダーは、実質的に平行配向された複数の近接サンプル表面の対または図10‐18に示すような一対の近接サンプルまたは表面としても機能する。図4を参照して前述したとおり、関与する流体量を変えるため前記スペーシングを変えることが可能である。図3および4に示すように、この微小環境(28)はサンプル(1)に直接隣接するボリューム内にある。前記流体物質(10)の除去または少なくとも実質的な除去を生じる毛管または他の作用によって(いくらかの流体物質がサンプル上に残留する)、前記システムは前記微笑環境(28)の適切な量または全てを除去することができる。前記流体物質(10)を除去し、収集された流体物質(36)に戻すことによって、前記流体物質(10)をリフレッシュおよび混合する。
【0062】
当然ながら様々な流体ボリュームを使用することも可能である。顕微鏡スライドガラスを用いて免疫組織化学反応を行うために使用するよう前記システムが設計される実施例および構成において、約300、225、または200μl以下の流体を動かすことが適切である。この移動は制限的に密閉された流体環境の少なくとも一部において、前記微小環境(28)を除去することによって起こる。そのため、前記サンプル処理システム(2)は前述の流体量のいずれかを動かすよう構成される要素を備えると考えられる。特定物質およびサンプルの範囲を考慮すると、最小量の物質(5)または流体物質(10)を動かすことが適切である。この最小量とは、微小環境(28)の適切な補充を可能にする量、または指定されたプロセス時間でこのサンプル(1)および前記物質(5)の間に適切な相互作用を可能にする量である。処理のための時間に関して異なる要求がある場合、またはそのような要求が少ない場合、流体物質(10)の量をさらに削減することを可能にし、望ましい時間枠において前記サンプル(1)および前記物質(5)の間に適切な相互作用を可能にする。このように、前記システムは、時間を最小限にするのではなく、より少ない量の物質を使用するよう構成される。
【0063】
図6は、手順の一例において実行可能な様々な反復作用を示す表である。図に示すように、前記自動的に配置された試験プロセッサ(3)は混合を繰り返すか、または物質(5)あるいはサンプル(1)上で作用する。ステップ3を参照して、手順がまず一次抗体を混合するために使用されることがわかる。そのような混合は、一例として3つの手順を含み、ここで前記流体物質(10)は収集された流体物質(36)としてプールされ、前記外部サンプル領域(4)から除去される。これは、例えば約1.5秒の比較的短い時間(またはゼロ時間)保持される。同様に、前記初期混合作用の間、前記流体物質(10)は、一定時間(またはゼロ時間)、一例では2秒間前記サンプル(1)に暴露および再適用される。
【0064】
図6に示す典型的な手順のステップ4を参照して、前記値は、この初期高速波作用の直後に、22秒間続く暴露インキュベーションを用いた低速波作用が存在することを示す。これは、図に示すように6回ほど繰り返される。これは特定の試験手順を表すが、一般に反復作用が生じると理解される。そのプログラミングによって、前記サンプル処理システム(2)または前記自動的に配置された試験プロセッサ(3)は、この場合、反復作用要素だけでなく反復作用流体波要素も含むと考えられる。図6に示すステップ3および4などのステップを通じて、前記システムは一時的かつ実質的に前記物質を前記サンプル(1)から繰り返し除去する。一般に、他の反復作用要素が可能であり、これらは前述のような反復作用流体波要素、反復作用物質除去要素、反復作用物質再適用要素、反復作用インキュベーション要素などの反復作用要素を含む。少なくとも2つの反復作用が考えられる場合、前記システムは少なくとも2つの作用反復作用要素などを含むと考えられる。前記反復作用は規則的または不規則的に生じる。図6に示す例において、この特定手順のステップ3および4は、全体プロセスの少なくとも一部に対して2つの異なる一定間隔を含む。そのため、ステップ3は一定の間隔で3回の反復を含み、ステップ4は一定の間隔で6回の反復を含む。幾つかの実施例において、前記自動的に配置された試験プロセッサ(3)は一時的かつ実質的に除去された物質の少なくとも一部を繰り返し再適用する。
【0065】
前記反復作用は、1回、2回、3回、4回、または5回以上生じる。図6に示すように、前記反復作用は、初期混合の場合3回、一次抗体インキュベーションの場合6回、初期色原体または2ステップ物質混合の場合4回生じる。同様に、対比染色の場合は、図に示すように、4秒間のインキュベーションまたは滞留時間とともに4回反復作用が生じる。特に幾つかの実施例において、免疫組織化学反応用に構成された場合、第一抗体物質、色原体、または対比染色物質には3、6、および9回の反復が適切である。この作用を通じて、前記システムが微小環境(28)において非置換的かつ実質的に前記物質を繰り返しリフレッシュする様子がわかる。この微小環境は前記サンプルに隣接して配置され、部分相互作用時間および全体処理時間を短縮して高速処理を可能にする。この作用を通じて、前記システムは有界流体環境(15)内に流体波を繰り返し生じさせると考えられる。これは、図6に示す特定の試験手順に示す時間の範囲を含むがそれに限定されない様々な頻度および他の頻度で起こる。図407に示す特定の物質および手順に関して示される変型例から、異なる物質に対して異なる発現とともに前記混合が起こることがわかる。これは、前記除去および再適用ステップについても同じである。さらに、収集された流体物質(36)が保持され、前記サンプル領域(4)から除去される時間も同様に変化する。
【0066】
前述のように、システムは、サンプルの近接から流体物質などの物質を自動的に除去するように動作し得る。これは、吸収物質(72)を用いることによって生じ得る。この吸収材料は、ウィッキング材料であり得る。物質除去要素(53)は、1つ以上のサンプルから物質を除去するように構成され得る。要素は、流体物質が存在する位置において一時的に接触するように動作し得る。この一時的な接触位置は、流体物質を除去する、特に所望の位置に選択され得る。前述のように、使用済み物質の除去は、ウィッキング要素(73)を介してなされ得る。ウィッキング要素(73)は、サンプルの近接から物質を取り払うように動作し得る。このウィッキングは、毛管作用によって、またはそれを原因として存在し得、故に、ウィッキング要素は、毛管作用物質除去要素をもたらす。サンプルからのこの物質の除去は、一部の様式において高められ得る。実施例において、システムは、高められた除去配向要素を提供するように構成され得る。この要素は、高められた除去配向サンプル傾斜要素(74)であり得る。サンプル(1)に対する物質除去向上状況を確立することによって、システムは、物質除去向上状況が確立されている間の除去を容易にし得る。この物質除去向上要素(74)は、プログラミング動作および機械的動作の両方であり得る。一実施例において、システムは、高められた除去の配向にサンプルを傾斜させ得る。これは、物質のウィッキングを容易にするために表面を配向させること、傾斜した表面を確立すること、非傾斜表面を確立すること、および少なくとも約22.5度、30度、45度および67.5度における表面を確立することを含み得る。さらに、表面が、互いに対して角度づけられるときには、2つの表面の間の二分された角度は、傾斜し得る。再び、これは、さまざまな角度、例えば少なくとも約22.5度、45度および90度で生じ得る。
【0067】
図15は、垂直吸収ウィッキングロール(52)を表し、図7、図8および図27から図30の一部の範囲は、平行な物質除去要素(53)を用いて構成され、上部および下部スライドカメラ(63および64)を持つシステムを示す。任意の特定流体物質(10)がその機能を遂行して不要になると、前記物質(5)が除去される。この除去は、サンプルの付近における位置に吸収材料を自動的に移動させることによってなど、様々な方法で行われる。故に、システムは、吸収材料移動要素(75)を有し得る。システムの実施例において、吸収材料移動要素(75)は、線状吸収材料移動要素であり得、該要素は、必要に応じて、直線の経路に沿って前後に吸収材料を動かし得る。延びたときには、吸収材料は、流体物質の少なくとも一部と接触し得る。吸収材料が閉じた容器内に含まれる実施例において、システムは、閉じた容器を自動的に動かし、物質の除去を成就するように動作し得る。延びたときには、その吸収材料は、最初の接触の地点を越えて押しつけられることによって、十分なウィッキングを保証し得る。故に、システムは、吸収材料物質圧力要素(76)を含み得、これは、移動機構を構成するプログラミングまたはハードウェアに含まれ得る。
【0068】
前述のように、吸収材料は、閉じた容器(75)に入れられ得る。この閉じた要素(75)は、吸収材料を実質的に入れるように構成され得る。さらに、複数のサンプルおよびさまざまな量の複数のサンプルの場合において、システムは、除去されるべき物質の予測された量に対して適切な、吸収材料の調整かつ露出された領域を確立するように構成され得る。吸収材料のパラメータ、すなわち幅、長さ、材料の種類、厚さなどを調整することによって、システムは、飽和レベルに到達しないことを保証し得、特に、隣接するサンプルが含まれるときに保証し得る。故に、吸収材料は、複数のサンプル飽和調整パラメータを有し得る。吸収材料露出領域は、予測される量の物質に対して調整され得る。
【0069】
前述のように、物質除去要素は、容器に収まり得、カセットを示し得る。このカセットまたは他の容器は、一部の取外しが可能な係合要素(例えば弾發音配列)によって取外しが可能なように係合され得る。動作は、ウィッキングカセットまたは他の物質除去要素を単に延ばし、次いで収縮することによって生じ得る。前記物質は任意のさらなる相互作用により除去され、ある種のウィック要素により前記物質を除去することが適切である。またこのウィック要素は、前記プロセスの少なくとも一部が完了すると、前記物質を前記サンプル(1)の近くから毛管除去する。図6に示すように、代表的な試験手順において、前記流体物質(10)の除去は全体プロセスを通じて複数回行われる。例えば、ステップ5、8、11、15、18、21などは、全体試験手順の一部として、特定の物質が前記サンプル(1)から複数回除去されることを示す。ステップ1に示されるように、サンプル上に物質が存在しない場合も除去を行うことができる。除去が不要であると考えられる場合も、前記サンプルが乾燥して処理を開始できる状態であることを保証する。図7、図8、および図27から図30において示すように、このカセットは、複数のサンプルに配向された平行な主軸に対して配列され得、故に、システムは、平行主軸配向要素(76)を有し得る。図15、図25および図26に示すように、カセットはまた、例えば垂直主軸配向要素(77)に対して、垂直に配向され得る。図15、図25および図26は、垂直配向要素を示すが、図7−8、および図27−30は、1つのカセットが用いられ得る平行な実施例を示す。示すように、上部および下部スライドホルダー(49および48)は、顕微鏡スライドガラス(8)がヒンジ移動要素(47)の旋回軸に沿った対の列において構成されるように、配列され得る。このホルダーは、直線状に配列された複数のサンプルホルダーの一種である。そのようにして、流体物質(10)が、一時的に取り除かれたときに、流体物質は、ヒンジ移動要素(47)の旋回軸に最も近い収集された流体物質(36)になる。さらに、物質の除去を容易にするために、上部および下部スライドホルダー(49および48)は、傾斜され得る。この時点で、平行ウィッキングカセットは、サンプル(1)の周辺から使用済み物質を同時に除去するのに適切な位置に移動され得る。示すように、物質除去要素(53)は、吸着材料が、サンプルに対して中点の角度の配向において構成されるように確立される。この配列において、吸収材料の主軸、すなわちその露出した材料の長い寸法の軸は、複数の線状に配列されたサンプルに平行である。さらに、カセット自体は、例えば、二等分するような角度で整列されることによって、サンプルの任意の傾きに対応するように傾斜され得る。故に、(この実施例における)機械的構成は、中点角度配向要素として機能し得、該要素は、収集された流体物質(36)の除去のために、吸着材料を適切に配向させる。
【0070】
吸収材料(71)が、カセットまたは他の配列において用いられるかに関わらず、実施例は、順序付けられ得る複数の量の吸着材料(71)を含み得、その結果として、任意の試験または任意の個別の試験における一連の動作において、異なる使用済み物質の除去の、複数のイベントが生じ得る。故に、より多い量の吸着材料(71)の未使用部分の付加的な量は、例えば、収集された流体物質(36)の位置、または単にサンプル(1)または複数のサンプル(1)の周辺において、もたらされ得る。これを達成するために、実施例は、吸着材料配列要素(78)を含み得る。自動的に配列された試験プロセッサ(3)またはより一般的に、サンプル処理システム(2)の動作を介して、システムは、吸着材料を自動的に配列するように動作し、その結果として、未使用部分は、適切なときに順次現れ得る。これは、生化学的または他の試験の配列の一部として露出位置における吸収材料の未使用部分を確立する、吸着材料促進要素を介して生じ得る。加えて、実施例は、例えば増分のように適切な量で材料を増加または配列し得、例えば、プログラミングなどを介して、吸着材料の複数サンプル増分適切増加要素が含まれ得、該要素は、サンプルが幾つ処理されたかに基づいて、適切な量を配列するためだけに動作する。
【0071】
図27−30に示すように、一実施例において、より一般的なカセット配列、例えば回転要素または複数のローラー要素を伴う配列が、用いられ得る。吸着材料ローラーシステムにおいて、またはそうではなくても、実施例は、未使用部分とは分離した使用済み部分を集めるように動作し得る。これは、要素を回転させ、一部の吸着材料を転がし得る、使用済み吸着材料アキュムレータを介して起こり得る。2つのローラーが用いられ得、その結果として、1つは、例えば未使用部分ローラー(79)を介して、吸着材料のみ使用部分の巻きを解くように動作し、もう一方は、例えば使用済み部分ローラー(80)を介して、吸着材料の使用済み部分を巻き上げるように動作する。これらが調節されることによって、使用済みローラーが動作するときに、未使用部分ローラーが動作し得る。2つのリールの吸着材料ローラーカセットが用いられ得ることによって、システムは、吸着材料の2つのリールを継続的に転がし、カセット全体が使用されるまで、適切なときおよび適切な増分に、材料を介して配列していると考えられ得る。
【0072】
前述のように、吸収材料は、複数のサンプルの適切な増分で増加され得る。線状に配列された複数のサンプルホルダーの一種として、列に配列された上部および下部スライドホルダー(49および48)を有する、図10および図16−18などに示される実施例において、サンプル処理システム(2)は、全ての試験の実施において、全ての位置が用いられないやり方で動作され得る。そのようなやり方または他のやり方において、量が変更された吸着材料(71)を用いることが適切であり得る。例えば、図10および図16−18において示される実施例において、8つのサンプルの対の列が示されるが、例えば5つのサンプルのみが、3つの異なる試験によって実施される必要があり得る。そのような場合において、3つの位置(2つの対およびそれ自体による1度の実施)が、オークションされ得る。例えば10の除去イベントが、これらの試験(例えば、一次抗体、洗浄、二次抗体、洗浄、色原体1、洗浄、色原体2、洗浄、対比染色、洗浄)のそれぞれに対して必要である場合には、30の単独の除去スポットのみが、必要であり得る。80の単独の除去スポットが必要であり得る、全ての除去スポットが用いられるときに除去プログラミングを用いるのではなく、システムは、複数サンプルの適切な増分で増加するように自動的に動作し得、故に、吸着材料(71)を節約して用い得る。さらに、カセットなどは、全吸着材料のうちの有限な量のみを有し得るので、システムは、複数サンプルの適切な増分を追跡し、場合により複数サンプルの適切な増分要素として動作し得るプログラミングなどを介して、該増分を合計し得る。システムはまた、カセットなどの要素を取り替えるのに適切であり得るときを、オペレータに通知し得る。上記の例を参照すると、単一のサンプルが実施され得ることもまた、理解され得る。実に、適切なプログラミングを介し、提示される機械的システムと関連させて、自動的に配列された試験プロセッサ(3)は、単一サンプルプロトコルの自動的に配列された生化学試験プロセッサを示し得る。
【0073】
吸着材料(71)の、露出して未使用であり得る部分を示す際に、実施例は、露出部分における吸収材料の未使用部分に張力をかけるように動作し得る。これは、吸着材料張力要素を介して、場合により未使用部分が使用済み流体物質に露出されるときにその間で張力をかけられる、露出材料ローラー(81)などを介して起こり得る。2つの材料のローラーは、示されるように用いられ得、これらはまた、未使用の材料を使用していない間に、ロールに入るウィッキングを低減することを促進し得、その結果として、次の実施において、新しく完全な吸着材料が提供される。
【0074】
図11‐14および16は、前記表面または少なくとも1つの表面が非傾斜配向である場所で化学的相互作用が起こることを示す。非傾斜表面を確立することによって、試薬コンテナ(55)を望ましい位置に関して拡大及び縮小することにより顕微鏡スライドガラス(8)などの表面上への試薬の投入を促進する。次に前記物質(5)は滴下添加されるか、または適切に定量投入される。特定の流体物質(10)を前記サンプル(1)の近くの外部サンプル領域(4)から除去することが望ましい場合、何らかの方法で前記物質の除去を容易にすることが望まれる。これは、様々な方法で促進できる。一実施例では、表面を配向して前記サンプルの近くから前記物質の除去を促進する。図15に示すように、この配向によって傾斜表面を確立するか、または前記表面を傾斜させて物質のウィッキングを促進する。この配向または傾斜は様々な角度にすることができ、上部または下部表面のいずれかを指定の角度、または水平から一定の角度で分角して確立することができる。この分角は実際に2つの表面の間にある線であり、特定の角度で配向される。図15に示すように、一実施例において、前記配向は例えば45°の角度を持つ分角(54)の傾斜である。この構成において、前記表面、例えば下部顕微鏡スライドガラス(45)は30°または22.5°以上で確立される。同様に、前記上部顕微鏡スライドガラス(43)などの前記上部表面は、60°または67.5°といった異なる角度で確立される。このように、前記流体物質の除去では、図15、図25および図26に示すような垂直ウィッキングロール(52)またはウィッキングカセットなどの一般的な物質除去要素(53)によって、前記ヒンジ移動要素(47)の近くに集められた液体が除去する位置に移動することがわかる。当然ながら、任意の表面または分角(54)に対して90°の角度を使用できる。幾つかの構成において、ウィッキングまたは物質(5)を前記サンプル(1)の近くから一般的に除去するステップを遂行しながら、2つの表面間に傾斜のある分角(54)を確立することが適切である。これは、傾斜のない1つの表面を用いて行い、幾つかの移動要素またはモーターを除くことが望ましい。
【0075】
幾つかの実施例の特徴は、前記サンプル処理システム(2)が実質的かつ同時に含まれる全サンプルに作用することである。図10、16、17、18、および19から、前記システムの適切な構成が、複数サンプルが応答性を持つサンプル処理要素を実質的かつ同時に提供することがわかる。図に示す構成において、これは複数のサンプルホルダーを含む。そのようなシステムは、個別または位置特定試薬コンテナ(55)の使用も含む。これらは、図19に示すようなサイドアクチュエータボタン(61)、図20‐24に示すようなトップアクチュエータ(62)などから投入される。図12に示すように、前記試薬コンテナ(55)は移動するか、または試薬を各顕微鏡スライドガラス対の上に配置する。さらに、図20‐24から理解されるように、前記試薬コンテナ(55)は、1つまたは複数のカートリッジ(65)またはマガジン(66)を含むよう構成される。前記カートリッジ(65)は、単一の抗体物質用のコンテナである。前記マガジンは、複数のチャンバを備える複数の物質用の単一のコンテナであり、単一コンテナ複数のチャンバ複数の流体物質のマガジン(69)を提供する。線形に構成することもでき、一実施例に示すような線形試薬マガジンを提供する。システムは、単一コンテナ複数のチャンバ複数の流体物質のマガジンを含み得、単一のコンテナは、その中に複数のチャンバを有し得ることによって、複数の流体物質は、チャンバの中に配置され得る。1つの配列において、投入力要素(68)が、単一コンテナ複数のチャンバ複数の流体物質のマガジン(69)から物質を解放するように用いられ得る。少なくとも2つの物質チャンバを有することによって、システムは、どの物質または相互作用流体物質が適切であるかを決定するように自動的に動作し得、次いで、その物質を投入し得る。オペレータに必要であり得る全てのことは、システムの中の単一コンテナ複数のチャンバ複数の流体物質のマガジンの場所である。位置によって異なる処理を容易にするために、システムは、位置に特有なソースを含むように構成され得る。これらの位置に特有なソースは、位置のサンプルとも対応し得る。複数の物質ソースのマガジンを、位置に特有な複数の物質ソースのうちの一種類として含むことによって、異なる物質は、自動化された試験順序の過程を通じて、1つのサンプルに投入され得る。加えて、システムはまた、位置に特有の単一の物質ソースを含み得る。故に、システムは、図20から図21に示すように、単一コンテナ複数のチャンバ複数の流体物質のマガジン(69)、線状に配置された複数の物質ソース(70)、または主要抗体カートリッジ(71)を含み得る。故に、システムは、異なる物質が要求されるときにさえも、自動的にサンプルを処理するように動作し得る。
【0076】
複数の動作が発生し得るときのオペレータ要求を最小限にするために、複数の物質ソースは、機能的に関連した物質を含み得る。さらに、物質は予測された使用に関連した体積を有し得る。このようにして、一貫して、機能的に関連した、複数の物質ソースマガジン、および相関的な物質使用の寸法のソースを含み得る。サンプルへの物質の投入を容易にするために、複数のソースは、一列に配列され、適切に移動されることによって、図20−24に示すように、選択された物質が投入されることを可能にし得、複数の物質ソースは、線状に配置された複数の物質ソース(70)である。主要抗体カートリッジは、特に価値を有するので、別個の単一物質ソース、例えば主要抗体カートリッジ(71)が用いられ得る。これは、別個のアイテムであり得、または図20−24に示すように、複数の物質ソースマガジンに音を立てて入り得る。
【0077】
適切なメカニズムおよびソフトウェアは、サンプリングおよび他の処理をすべてのサンプル上で同時に行うことができる。そのため、前記サンプルは、必要に応じて独自の特定物質選択を有するが、プロセス手順に関して実質的に同等に処理される。これは、すべてのサンプル内のすべてに同時に作用するステップだけでなく、全サンプルを適切な流体反応性物質に実質的に均等かつ同時に暴露するステップを含む。幾つかの実施例において、すべての作用は同時に生じる。そのプログラミングを通じて、前記システムは、実質的かつ同時にサンプル処理要素を含むと考えられる。この実質的かつ同時サンプル処理要素はまた、その移動要素に関して実質的かつ均等に作用する。
【0078】
図9を参照して理解されるように、異なる一次抗体物質および他の物質が個別のスライド位置に含まれることがわかる。そのため、すべてのサンプルを実質的に均等かつ同時に処理しながら異なる物質が投入される。前述のように、試薬は、音を立てて特定の位置に入り得る。オペレータは、少なくとも1つのソースに音を立てて入れるか、または直線状の複数試薬マガジンに音を立てて入れ得るか、着脱式に接続させ得る。故に、システムは、音を立てて固定することが可能な位置に特有の物質ソース、音を立てて固定することが可能な主要抗体物質カートリッジ、または音を立てて固定することが可能な線形複数試薬マガジンを有すると考えられ得る。
【0079】
一部の例としての着脱式試薬カートリッジ、マガジン、およびウィッキングカセットから理解され得るように、システムは、少なくとも1つの消費可能な生化学工程要素の使用を含み得る。これらは、自動的に配列された試験プロセッサ(3)に消費可能なように感応し得る。物質、材料またはより一般的に消費可能な効用を理解するために、アイテムはどれだけ使用されたか、およびアイテムはどれだけが利用可能であるかの両方を知ることが有用であり得る。この目的および他の目的のために、実施例は、消費可能工程変更可能情報記憶要素、場合によりこの実施例において、消費可能な生化学工程変更可能情報記憶要素(82)を含み得る。この消費可能な生化学工程変更可能情報記憶要素(82)は、1つ以上の消費可能な生化学工程要素と、物理的に関連付けられ得、またはそうではないかもしれない。消費可能な生化学工程要素を設置、弾發音を伴って挿入、または取り付けるすると、プラグによって、電気的に、または他の種類の接続によって、消費可能生化学工程変更可能情報記憶要素着脱可能電気的接続が確立され得る。一部の種類の消費可能生化学工程変更可能情報記憶要素着脱可能電気的接続を介して、両方向の直接的な通信が確立され得る。自動的に配列された試験プロセッサ(3)、またはサンプル工程システム(2)の他の特徴が、ソフトウェアなどを介して、メモリに問い合わせ、場合によりメモリを消費可能な使用などのときに変化させるように動作し得る。そのようにして、システムは、消費可能情報問合せ要素(83)、場合により消費可能情報変化要素(84)を含み得る。これらは、何が消費可能生化学工程要素として機能するかという例でしかない。一実施例において、システムは、消費可能生化学工程要素に取り付けられた、電気的に消去可能およびプログラム可能な記憶要素を含み得る。この消費可能生化学工程要素は、システムの使用の際に消費されるか、または使い古される任意のアイテムであり得る。例えば、物質除去消費可能生化学工程要素、例えば一例としてウィッキングカセットを用いて、このアイテムは、それに取り付けられた電気的に消去可能およびプログラム可能なメモリ要素を有し得る。この例において、これは、ウィッキング要素電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素(85)と考えられ得る。同様に、カートリッジ(65)またはマガジン(66)などの流体物質容器に対して、これらのいずれか、または両方に取り付けられた流体物質容器電気的消去可能およびプログラム可能要素(86)であり得る。故に、これらの消費可能なものは、より容易に取り扱かわれ、監視され得る。最後に、今述べたメモリおよび情報要素を有しても、有さなくても、システムは、ネットワーク接続または他の通信方式と構成されることによって、試験所情報システムなどとインタフェースし得る。これは、試験室情報システムインタフェース要素(87)と考えられ得る。
【0080】
前述から容易に理解できるように、本発明の基本概念は様々な方法で具体化される。これは、処理技術および適切な処理を行う装置の両方を含む。本出願において、前記処理技術は、記載の様々な装置によって得られると考えられる結果の一部として、記載のステップとして、また前記装置を意図されるように、また記載のとおり利用することによって得られる自然な結果の利用に伴うステップとして開示される。さらに、幾つかの装置が開示される場合、これらは当然ながら特定の方法を行うだけでなく、様々に変化する。重要なことに、先の全記述に関して、それらの側面がすべて本開示により包含される。
【0081】
本明細書に含まれる前記説明は、基本的な説明となることが意図される。特定の説明がすべての可能な実施例を明示するのではなく、多くの代替案を暗示することに留意する必要がある。また、それは本発明の一般的な性質を完全に説明するものではなく、各機能または要素が幅広い機能または多様な代替案またはそれに相当する要素を実際にどのように表すかを明白に示すものではない。また、これらは暗黙的に本明細書に含まれる。本発明が装置に基づく用語で記載される場合、前記装置の各要素は暗黙的に機能を行う。装置、方法またはプロセスに関する請求項は、説明の性質に関わらず保護される。
【0082】
本発明の要素から逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。そのような変更は暗黙的に記述に含まれ、それらも本発明の範囲内に含まれる。図に示す明示的な実施例の両方を包含する広範な開示、多様な暗黙的代替実施例、および様々な方法またはプロセスなどが本開示に包含される。言語の変化および広範かつ詳細な請求項は、当然ながら後で行われる場合がある。これを理解した上で、本開示が出願人の権利内で想定される範囲で請求項の基部を支持すると理解され、独立した全体システムとして本発明の多くの側面を保護する特許となるよう設計されることに留意する。
【0083】
さらに、本発明および請求項の様々な要素は、それぞれ様々な方法で得られる。加えて、要素が使用または暗示される場合、要素は個別の構造および物理的に接続されているか否かに関わらず複数の構造を包含すると理解される。本開示は、当然ながらそのような変型例を包含し、様々な任意の装置実施例、方法あるいはプロセス実施例、またはそれらの任意の要素の変型例である。特に、本開示は本発明の要素と関連するため、各要素に関する用語は、機能または結果のみが同一である場合でも、それに相当する装置または方法の用語によって表現される。そのような同義語、上位語、または一般名称は、当然ながら各要素または作用の記述に包含される。そのような語は、本発明が権利を有する暗示的範囲を明示することが望まれる箇所で代用することができる。例えば、ある作用を行う手段、またはその作用を生じる要素としてすべての作用が表現される。同様に、物理的要素の開示は、それぞれが促進する作用の開示を包含する。この点に関して、例えば「ディスペンサ」の開示は、明示的な説明の有無に関わらず、「ディスペンシング」作用の開示を包含する。逆に、「ディスペンシング」作用を有効に開示することは、「ディスペンサ」および「ディスペンシングする手段」の開示を含む。そのような変型および代替用語は本記述に明示的に含まれると理解される。
【0084】
本出願において引用される任意の特許、公開、または他の参考文献は、参照することにより本明細書に組み込まれる。さらに、使用される各用語に関して、当然のことながら、本出願において用いた場合に広く受け入れられる解釈と矛盾する場合を除いて、一般的な辞書定義が盛り込まれ、ランダムハウスウェブスター大辞典第二版に含まれるようなすべての定義、代替用語、および同義語は、参照することにより本明細書に組み込まれる。最後に、以下の参考文献または他の文書のリストに記載されるすべての文献、あるいは本出願とともに提出された参考文献は本明細書に添付され、参照することにより本明細書に組み込まれるが、これらの各文献に関して、参照することにより組み込まれる情報または記述が本発明の特許と矛盾すると考えられる場合、そのような記述は出願人によって行われたものとは考慮されない。
【0085】
I.米国特許文献
【0086】
【表1】

【0087】
【表2】

【0088】
【表3】

II.その他文献
【0089】
【表4】

従って、当然ながら本出願人は請求項に対する裏づけを持ち、少なくとも1)本明細書において開示および記載された各処理装置、2)開示および記載された関連方法、3)各装置および方法に類似、相当する変型例および黙示的変型例、4)開示および記載されるように各機能を行う代替設計、5)開示および記載される機能を暗示的に行う代替設計および方法、6)個別の独立発明として示される各機能、構成要素、およびステップ、7)開示された様々なシステムまたは構成要素によって強化されるアプリケーション、8)そのようなシステムまたは構成要素によって生成される結果プロダクト、9)前述の特定フィールドまたは装置に適した図示または記載される各システム、方法および要素、10)前述のように、付随する任意の例を参照して実質的に記載される方法および装置、11)開示された要素の様々な組み合わせおよび置換、および12)提供される独立請求項または概念のそれぞれに依存する潜在的な従属請求項または概念について記述する。さらに、コンピュータおよびにプログラミングまたは他の電子自動化に伴う各側面に関して、本発明者は請求項に対する裏づけを持ち、少なくとも、13)上述の記載を通して説明されるようにコンピュータを用いて、またはコンピュータ上で行われるプロセス、14)上述の記載を通して説明されるようにプログラム可能な装置、15)上述の説明を通して記載されるように機能する手段または要素を備えるコンピュータを指示するようデータでエンコードされたコンピュータ可読メモリ、16)本明細書に開示および記載されるように構成されたコンピュータ、17)本明細書に開示および記載されるような個別または組み合わされたサブルーチンおよびプログラム、18)開示および記載される関連方法、19)これらのシステムおよび方法に類似、相当する変型例および黙示的変型例、20)開示および記載されるように各機能を行う代替設計、21)開示および記載される機能を暗示的に行うよう表示される各機能を行う代替設計および方法、22)個別の独立発明として示される各機能、構成要素、およびステップ、および23)上述の様々な組合せおよび置換について記述する。
【0090】
検証するため以下に提供される請求項に関して、当然のことながら、実践的な理由から、試験の負担を著しく増加させないよう、本発明者は初期請求項のみ、または初期従属性のみを持つ初期請求項を常に提供する。サポートは、欧州特許条約123(2)および米国特許法35USC132、または同様の他の法律を含むがそれらに制限されない新規法律の下で必要とされる程度で存在し、一つの独立請求項または概念の下で提供される様々な従属項または他の要素のいずれかを追加することを可能にする。このアプリケーション、または任意の後次アプリケーションにおいて任意の請求項を任意の時点で起草する際、当然ながら前記アプリケーションは全体を捉え、法的に可能な限り広範囲であることを意図している。実態のない物質が生成される場合、本出願人が任意の特定実施例を逐語的に包含するよう起草しなかった場合、またその他が適用可能である場合、本出願人があらゆる偶然性を予測できなかったためにそのような包含を意図または実際に放棄したと解釈してはならない。また当然ながら、当該技術分野に精通する者は、そのような代替実施例を逐語的に包含する請求項が起草されたと期待すべきではない。
【0091】
さらに、「備える(含む)」という移行句の使用は、従来の請求項解釈に基づいて、本明細書では「オープンエンド」請求項を維持するために用いられる。従って、文脈により他の解釈が必要とされない限り、当然ながら「備える(含む)」という語または「備えた(含んだ)」または、「備えている(含んでいる)」などの変型例は、任意の他の要素またはステップ、あるいは要素またはステップのグループの排除ではなく、包含を意図的に暗示する。そのような語は、本出願人が法的に許容される最も広い範囲を包含できるよう、最も包括的に解釈する必要がある。
【0092】
最後に、任意の時点で説明される任意の請求項は、本発明の記述の一部として参照することにより本明細書に組み込まれ、本出願人はそのような請求項に組み込まれた内容のすべてまたは一部を、前記請求項のいずれかまたはすべて、あるいはその要素または構成要素を補足する追加の記述として使用する権利を明示的に留保する。また、本出願人はさらに、必要に応じて、そのような請求項あるいはその要素または構成要素に組み込まれた内容の任意の一部またはすべてを記述から請求項に移す、またはその逆を行う権利を明示的に留保して、本出願または任意の後次継続、分割または一部継続出願によって保護が求められる事項を定義するか、または付随する費用の削減という任意の利益を得るか、あるいは任意の国の特許法、規則、または規定あるいは条約に準拠し、参照することにより組み込まれる内容は、任意の後次継続、分割または一部継続出願またはその任意の再発行または延長を含む本出願の係属中存続する。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】図1は、本発明の一実施例に基づく内蔵型システムの外観図を示す。
【図2】図2は、サンプル処理システムの一実施例に関する概念的概略図である。
【図3】図3は、2枚のスライドガラスの間などに存在する有界流体環境を示す拡大図である。
【図4】図4a−dは、流体物質を除去および補充するために作用する一実施例に示すような表面移動手順を示す。
【図5】図5は、幾つかの代表的な抗体結合プロファイルを示す図である。
【図6】図6は、幾つかのサンプル処理プロトコルステップおよびタイミングを示す図である。
【図7】図7は、高速サンプル処理システムの実施例を示す切断図である。
【図8】図8は、図7に示す前記高速サンプル処理システムの実施例の分解図である。
【図9】図9は、様々な物質を用いた使用を示す試薬マガジンおよびカートリッジの描写である。
【図10】図10は、別の実施例における特定の構造要素を示す高速サンプル処理システムの器具図である。
【図11】図11は、図10に示す実施例の開放位置におけるスライド移動システムの側面図である。
【図12】図12は、図10に示す実施例の分配位置におけるスライド移動システムの側面図である。
【図13】図13は、図10に示す実施例の一部閉鎖または一部開放位置におけるスライド移動システムの側面図である。
【図14】図14は、図10に示す実施例の閉鎖位置におけるスライド移動システムの側面図である。
【図15】図15は、図10に示す実施例の傾斜位置におけるスライド移動システムの側面図である。
【図16】図16は、図10に示す実施例の開放位置におけるスライド移動システムの斜視図である。
【図17】図17は、図10に示す実施例の閉鎖位置におけるスライド移動システムの斜視図である。
【図18】図18は、図10に示す実施例の閉鎖位置におけるスライド移動システムの近接図である。
【図19】図19は、線形試薬マガジンの一実施例を示す斜視図である。
【図20】図20は、一次抗体カートリッジが取り付けられた線形試薬マガジンの異なる実施例を示す斜視図である。
【図21】図21は、一次抗体カートリッジの実施例を示す分解図である。
【図22】図22は、線形試薬マガジンの実施例を示す分解図である。
【図23】図23は、物質ディスペンサが交替カートリッジまたは試薬マガジンのいずれかに含まれる場合の実施例を示す切断図である。
【図24】図24は、物質ディスペンサが交替カートリッジまたは試薬マガジンのいずれかに含まれる場合の実施例を示す切断図である。
【図25】図25は、垂直ウィッキングカセットの一実施例の斜視図である。
【図26】図26は、図25に示す垂直ウィッキングカセットの実施例の切断図である。
【図27】図27は、平行ウィッキングカセットの一実施例の斜視図である。
【図28】図28は、図27に示す平行ウィッキングカセットの実施例の隅の斜視図である。
【図29】図29は、図27に示す平行ウィッキングカセットの実施例の切断図である。
【図30】図30は、図27に示す平行ウィッキングカセットの実施例の隅の切断図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.少なくとも1つのサンプルを取得するステップと、
b.該少なくとも1つのサンプルに対して生化学試験手順を選択するステップと、
c.該少なくとも1つのサンプルを近接して対になったサンプルホルダーに設置するステップと、
d.少なくとも1つのソースをサンプル処理システム内に取り付けるステップと、
e.該生化学試験手順に消費可能に応答する少なくとも1つの消費可能生化学プロセス要素を確立するステップと、
f.該消費可能生化学プロセス要素に関連する少なくとも1つの消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素を確立するステップと、
g.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素を該サンプル処理システムに取り外し可能に電気的に接続するステップと、
h.該消費可能生化学プロセス可読情報メモリ要素にクエリを行うステップと、
i.該少なくとも1つのサンプルの外部サンプル領域の少なくとも一部を該生化学試験手順に対する適切な流体物質に曝露するステップと、
j.確固とした有界流体環境を少なくとも部分的に該流体物質の存在を介して該外部サンプル領域の近くに確立するステップと、
k.第一表面と第二表面との間にヒンジ運動を生じさせるステップと、
l.該第一表面と第二表面との間の該ヒンジ運動の結果として、該確固とした有界流体環境において流体波を自動的かつ積極的に開始するステップと、
m.該確固とした有界流体環境において該流体波を自動的かつ実質的に停止させるステップと、
n.吸収材料を該サンプルホルダーの近くの位置に自動的に動かすステップと、
o.該吸収材料と該流体物質とを接触させるステップと、
p.該プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該流体物質を該サンプルの近くから自動的に回収するステップと、
q.該生化学試験手順を自動的に処理するステップと、
r.該生化学試験手順を自動的に処理する該ステップにおいて行われる作用の結果として、該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更するステップと、
s.該生化学試験手順を介して所望の結果を達成するステップと
を含む、生化学処理方法。
【請求項2】
少なくとも1つのソースを取り付ける前記ステップは、
一次抗体物質と、
二次抗体物質と、
色原体物質と、
対比染色物質と、
緩衝物質と
から成る群から選択される物質を有する少なくとも1つのソースを取り付けるステップを含む、請求項1に記載の生化学処理方法。
【請求項3】
少なくとも1つのソースを取り付ける前記ステップは、少なくとも2つのソースを取り付けるステップを含む、請求項2に記載の生化学処理方法。
【請求項4】
少なくとも2つのソースを取り付ける前記ステップは、
a.一次抗体物質カートリッジを取り付けるステップと、
b.線形複数試薬マガジンを取り付けるステップと
を含む、請求項3に記載の生化学処理方法。
【請求項5】
少なくとも1つのソースを取り付ける前記ステップは、少なくとも1つの位置特定関連物質使用サイズのソースを利用するステップを含む、請求項1に記載の生化学処理方法。
【請求項6】
実験室情報システムと相互作用するステップをさらに含む、請求項1に記載の生化学処理方法。
【請求項7】
a.少なくとも1つのサンプルを取得するステップと、
b.該少なくとも1つのサンプルに対して生化学試験手順を選択するステップと、
c.該少なくとも1つのサンプルを近接して対になったサンプルホルダーに設置するステップと、
d.該少なくとも1つのサンプルの外部サンプル領域の少なくとも一部を該生化学試験手順に対する適切な流体物質に曝露するステップと、
e.移動可能な確固とした流体境界を該外部サンプル領域の少なくとも一部の近くに確立するステップと、
f.該移動可能な確固とした流体境界に原動力を自動的に適用するステップと、
g.該生化学試験手順を自動的に処理するステップと、
h.該生化学試験手順を介して所望の結果を達成するステップと
を含む、生化学処理方法。
【請求項8】
移動可能な確固とした流体境界を確立する前記ステップは、少なくとも1つの硬質表面を前記外部サンプル領域の少なくとも一部の近くに確立するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのサンプルを近接して対になったサンプルホルダーに設置する前記ステップは、前記一対のサンプルを近接して対になった硬質サンプル表面に設置するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項10】
前記一対のサンプルを近接して対になった硬質サンプル表面に設置する前記ステップは、前記一対のサンプルを近接して対になった実質的に平坦な硬質サンプル表面に設置するステップを含む、請求項9に記載の生化学処理方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのサンプルを近接して対になったサンプルホルダーに設置する前記ステップは、該少なくとも1つのサンプルを顕微鏡スライドガラスに設置するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのサンプルを近接して対になったサンプルホルダーに設置する前記ステップは、少なくとも一対の対向する顕微鏡スライドガラスを設置するステップを含む、請求項11に記載の生化学処理方法。
【請求項13】
前記流体物質は液体物質を含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項14】
前記液体物質は表面張力液を含む、請求項13に記載の生化学処理方法。
【請求項15】
前記液体物質は毛管移動可能な液体を含む、請求項13に記載の生化学処理方法。
【請求項16】
前記液体物質は、溶液と、懸濁液とから成る群から選択される液体物質を含む、請求項13に記載の生化学処理方法。
【請求項17】
第一表面と第二表面との間で角移動を生じさせるステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項18】
第一表面と第二表面との間で角移動を生じさせる前記ステップは、第一表面と第二表面との間でヒンジ運動を生じさせるステップを含む、請求項17に記載の生化学処理方法。
【請求項19】
シム要素を前記近接して対になったサンプルホルダーに設置するステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項20】
少なくとも2つの前記近接して対になったサンプルホルダーを前記シム要素の周囲に交互配置するステップをさらに含む、請求項19に記載の生化学処理方法。
【請求項21】
少なくとも1つの疎水性要素を前記近接して対になったサンプルホルダーに設置するステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項22】
前記生化学試験手順を自動的に処理する前記ステップは、単一サンプルプロトコルを実行するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項23】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、前記プロセスの少なくとも一部の間に物質を自動的に実質的かつ同時に混合するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項24】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、前記複数の個別生体サンプルのうちの全てのものの外部サンプル領域の少なくとも一部を、該生化学試験手順に対する適切な物質に自動的にかつ実質的に同時に曝露するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項25】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、少なくとも2つのサンプルの外部サンプル領域の少なくとも一部を、該生化学試験手順に対する適切な物質に自動的にかつ実質的に同時に曝露するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項26】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、物質の存在下で少なくとも2つのサンプルを自動的にかつ実質的に同時にインキュベートするステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項27】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、少なくとも2つのサンプルから物質を自動的にかつ実質的に同時に除去するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項28】
少なくとも2つのサンプルから物質を実質的に同時に除去する前記ステップは、少なくとも2つのサンプルから物質を自動的にかつ実質的に同時にかつ流体的に除去するステップを含む、請求項27に記載の生化学処理方法。
【請求項29】
少なくとも2つのサンプルから物質を自動的にかつ実質的に同時に除去する前記ステップは、少なくとも2つのサンプルから物質を自動的にかつ実質的に同時に毛管除去するステップを含む、請求項27に記載の生化学処理方法。
【請求項30】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、物質の少なくとも一部を少なくとも2つのサンプルに自動的にかつ実質的に同時に再適用するステップを含む、請求項27に記載の生化学処理方法。
【請求項31】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、少なくとも2つのサンプルから物質を自動的にかつ実質的に同時に回収するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項32】
前記生化学試験手順を処理する前記ステップは、前記複数の異種のサンプル特定生化学試験手順を十分に同時に行うステップを含む、請求項23、24または26に記載の生化学処理方法。
【請求項33】
前記サンプルは複数のサンプルを含み、自動同時処理に対する該複数のサンプルを構成するステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項34】
自動同時処理に対する前記複数のサンプルを構成するステップは、該複数のサンプルを対向する対で構成するステップを含む、請求項33に記載の生化学処理方法。
【請求項35】
前記複数のサンプルを対向する対で構成する前記ステップは、該複数のサンプルを隣接して対向する対で構成するステップを含む、請求項34に記載の生化学処理方法。
【請求項36】
前記流体物質は抗体物質を含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項37】
移動可能な確固とした流体境界を確立する前記ステップは、
約300μl以下の流体を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
約225μl以下の流体を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
約200μl以下の流体を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
最小量の前記物質を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
最小量の流体を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の該物質を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の該流体を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
選択された処理時間内に前記サンプルと該物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の該物質を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと、
選択された処理時間内に該サンプルと該物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の流体を保持するよう構成された移動可能な確固とした流体境界を確立するステップと
から成る群から選択された一つのステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項38】
1つ以上のサンプル上で実質的に同時に作用するステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項39】
近接表面を設置するステップと、
実質的に平行配向された近接表面を設置するステップと、
実質的に平坦な近接表面を設置するステップと、
実質的に平坦であり、実質的に平行配向された近接表面を設置するステップと、
近接顕微鏡スライドガラスを設置するステップと、
実質的に平行配向された近接顕微鏡スライドガラスを設置するステップと、
近接サンプルを設置するステップと、
実質的に平行配向された近接サンプルを設置するステップと、
実質的に平坦な近接サンプルを設置するステップと、
実質的に平坦であり、実質的に平行配向された近接サンプルを設置するステップと、
少なくとも一対の実質的に平行な近接サンプルおよび表面を設置するステップと
から成る群から選択される一つのステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項40】
前記ステップのそれぞれはアイテムを含み、かつ前記近接アイテムを設置するステップは、
近接アイテムを約100μm離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムを約100μm離して設置するステップと、
近接アイテムを約200μm離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムを約200μm離して設置するステップと、
近接アイテムを約250μm以下離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムを約250μm以下離して設置するステップと、
近接アイテムを約300μm以下離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムを約300μm以下離して設置するステップと、
近接アイテムをおよそ付属の識別子要素の厚み分離して設置するステップと、約200μm離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムをおよそ付属の識別子要素の厚み分離して設置するステップと、
近接アイテムをおよそ2つの付属の識別子要素の厚み分離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムをおよそ2つの付属の識別子要素の厚み分離して設置するステップと、
近接アイテムをおよそラベルの厚み分離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムをおよそラベルの厚み分離して設置するステップと、
近接アイテムをおよそ2つのラベルの厚み分離して設置するステップと、
実質的に平行配向された近接アイテムをおよそ2つのラベルの厚み分離して設置するステップと
から成る群から選択されるステップを含む、請求項39に記載の生化学処理方法。
【請求項41】
原動力を適用する前記ステップは、外部サンプル領域の少なくとも一部の近くで流体を毛管置換するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項42】
外部サンプル領域の少なくとも一部の近くにある前記制限的に密閉された流体環境を増加させるステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項43】
外部サンプル領域の少なくとも一部の近くにある前記制限的に密閉された流体環境を減少させるステップをさらに含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項44】
移動可能な確固とした流体境界を前記外部サンプル領域の少なくとも一部の近くに確立する前記ステップは、対向する表面の移動可能な確固とした流体境界を外部サンプル領域の少なくとも一部の近くに確立するステップを含む、請求項7に記載の生化学処理方法。
【請求項45】
a.少なくとも1つのサンプルを取得するステップと、
b.該少なくとも1つのサンプルに対して生化学試験手順を選択するステップと、
c.該生化学試験手順に消費可能に応答する少なくとも1つの消費可能生化学プロセス要素を確立するステップと、
d.該消費可能生化学プロセス要素に関連する少なくとも1つの消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素を確立するステップと、
e.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素をサンプル処理システムに取り外し可能に電気的に接続するステップと、
f.該消費可能生化学プロセス可読情報メモリ要素にクエリを行うステップと、
g.該少なくとも1つのサンプルの外部サンプル領域の少なくとも一部を該生化学試験手順に対する適切な物質に曝露するステップと、
h.該生化学試験手順を自動的に処理するステップと、
i.該生化学試験手順を自動的に処理する該ステップにおいて行われる作用の結果として、該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更するステップと、
j.該生化学試験手順を介して所望の結果を達成するステップと
を含む生化学処理方法。
【請求項46】
少なくとも1つのソースを前記サンプル処理システム内に取り付けるステップをさらに含む、請求項45に記載の生化学処理方法。
【請求項47】
前記少なくとも1つのソースを取り付けるステップは、
一次抗体物質と、
二次抗体物質と、
色原体物質と、
対比染色物質と、
緩衝物質と
から成る群から選択される物質を有する少なくとも1つのソースを取り付けるステップを含む、請求項46に記載の生化学処理方法。
【請求項48】
前記少なくとも1つのソースを取り付けるステップは、少なくとも2つのソースを取り付けるステップを含む、請求項47に記載の生化学処理方法。
【請求項49】
前記少なくとも2つのソースを取り付けるステップは、
a.一次抗体物質カートリッジを取り付けるステップと、
b.リニア複数試薬マガジンを取り付けるステップと
を含む、請求項48に記載の生化学処理方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つのソースを取り付けるステップは、少なくとも1つの位置特定関連物質使用サイズのソースを利用するステップを含む、請求項46に記載の生化学処理方法。
【請求項51】
複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナを前記自動サンプル処理システム内に設置するステップをさらに含む、請求項45に記載の生化学処理方法。
【請求項52】
複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナを前記自動サンプル処理システム内に設置する前記ステップは、少なくとも2つの物質マガジンを該自動サンプル処理システム内に設置するステップを含む、請求項51に記載の生化学処理方法。
【請求項53】
複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナを前記自動サンプル処理システム内に設置するステップは、
a.少なくとも1つの位置特定単一物質ソースを利用するステップと、
b.少なくとも1つの位置特定複数物質ソースを利用するステップと
を含む、請求項52に記載の生化学処理方法。
【請求項54】
少なくとも1つの位置特定単一物質ソースを利用する前記ステップは、少なくとも1つの位置特定抗体物質ソースカートリッジを利用するステップを含み、かつ少なくとも1つの位置特定複数物質ソースを利用する該ステップは、前記生化学試験手順のうちの少なくとも1つに対する少なくとも1つの機能的関連のある複数物質ソースマガジンを利用するステップを含む、請求項53に記載の生化学処理方法。
【請求項55】
複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナを設置する前記ステップは、少なくとも1つの機能的に関連のある複数物質ソースマガジンを利用するステップを含む、請求項51に記載の生化学処理方法。
【請求項56】
複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナを設置する前記ステップは、
一次抗体物質と、
二次抗体物質と、
色原体物質と、
対比染色物質と、
緩衝物質と
から成る群から選択される物質を有する少なくとも1つの位置特定複数物質ソースを利用するステップを含む、請求項51に記載の生化学処理方法。
【請求項57】
複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナを設置する前記ステップは、少なくとも1つの位置特定関連物質使用サイズのソースを利用するステップを含む、請求項51に記載の生化学処理方法。
【請求項58】
複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナを設置する前記ステップは、少なくとも1つの直線状に配置された複数ソースを利用するステップを含む、請求項51に記載の生化学処理方法。
【請求項59】
前記消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素にクエリを行う前記ステップは、前記消費可能生化学プロセス要素に付属する電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素にクエリを行うステップを含み、かつ前記生化学試験手順を自動的に処理する前記ステップにおいて行われる作用の結果として、該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更する前記ステップは、該消費可能生化学プロセス要素に付属する該電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更するステップを含む、請求項45に記載の生化学処理方法。
【請求項60】
前記消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素にクエリを行う前記ステップは、複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナに付属する電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素にクエリを行うステップを含み、かつ前記生化学試験手順を自動的に処理する前記ステップにおいて行われる作用の結果として、該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更する前記ステップは、複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナに付属する該電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更するステップを含む、請求項59に記載の生化学処理方法。
【請求項61】
少なくとも1つの消費可能生化学プロセス要素を確立する前記ステップは、少なくとも1つの物質回収消費可能生化学プロセス要素を確立する、請求項45に記載の生化学処理方法。
【請求項62】
少なくとも1つの物質回収消費可能生化学プロセス要素を確立する前記ステップは、吸収材料を閉じ込め囲いの中に入れるステップを含む、請求項61に記載の生化学処理方法。
【請求項63】
前記生化学試験手順の一部として吸収材料の未使用部分を露出位置に設置するよう前記吸収材料を自動的に配列するステップをさらに含む、請求項62に記載の生化学処理方法。
【請求項64】
吸収材料の未使用部分から分離した前記吸収材料の使用済み部分を蓄積するステップをさらに含む、請求項63に記載の生化学処理方法。
【請求項65】
前記生化学試験手順の一部として吸収材料の未使用部分を露出位置に設置するよう前記吸収材料を自動的に配列する前記ステップは、要素を回転させるステップを含む、請求項63に記載の生化学処理方法。
【請求項66】
前記生化学試験手順の一部として吸収材料の未使用部分を露出位置に設置するよう吸収材料を自動的に配列する前記ステップは、前記吸収材料の少なくとも一部を転動させるステップを含む、請求項65に記載の生化学処理方法。
【請求項67】
前記吸収材料の少なくとも一部を転動させる前記ステップは、
a.該吸収材料の未使用部分を転動させるステップと、
b.該吸収材料の未使用部分を転動させる該ステップと連携して該吸収材料の使用済み部分を転動させるステップと
を含む、請求項66に記載の生化学処理方法。
【請求項68】
前記吸収材料を前記サンプルホルダーの近くにある場所に自動的に動かすステップをさらに含む、請求項62に記載の生化学処理方法。
【請求項69】
予想量の物質が回収されるために適切な前記吸収材料の調整された露出域を確立するステップをさらに含む、請求項62に記載の生化学処理方法。
【請求項70】
前記消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素にクエリを行う前記ステップは、閉じ込め囲いに付属する電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素にクエリを行うステップを含み、かつ前記生化学試験手順を自動的に処理する前記ステップにおいて行われる作用の結果として、該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更する前記ステップは、該閉じ込め囲いに付属する該電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素上の少なくともいくつかの情報を変更するステップを含む、請求項59に記載の生化学処理方法。
【請求項71】
前記一対のサンプルを近接して対になった硬質サンプル表面に設置するステップをさらに含む、請求45に記載の生化学処理方法。
【請求項72】
前記一対のサンプルを近接して対になった硬質サンプル表面に設置する前記ステップは、前記一対のサンプルを近接して対になった実質的に平坦な硬質サンプル表面に設置するステップを含む、請求項71に記載の生化学処理方法。
【請求項73】
前記少なくとも1つのサンプルを顕微鏡スライドガラスに設置するステップをさらに含む、請求項45に記載の生化学処理方法。
【請求項74】
前記少なくとも1つのサンプルを顕微鏡スライドガラスに設置する前記ステップは、少なくとも一対の対向する顕微鏡スライドガラスを設置するステップを含む、請求項73に記載の生化学処理方法。
【請求項75】
前記サンプルの直近から流体環境を実質的に除去するステップをさらに含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項76】
前記サンプルの直近から流体環境を実質的に除去するステップは、該サンプルの近くにある該流体環境を流体的に除去するステップを含む、請求項75に記載の生化学処理方法。
【請求項77】
前記サンプルの直近から流体環境を実質的に除去するステップは、該サンプルの直近から該流体環境を毛管除去するステップを含む、請求項75に記載の生化学処理方法。
【請求項78】
前記サンプルの直近から前記流体環境を毛管除去するステップは、外部サンプル領域の少なくとも一部の近くにある制限的に密閉された流体環境を縮小するステップを含む、請求項77に記載の生化学処理方法。
【請求項79】
前記サンプルを物質に曝露する前記ステップは、該サンプルを物質に毛管曝露するステップを含む、請求項77に記載の生化学処理方法。
【請求項80】
前記サンプルの直近から前記流体環境を毛管除去するステップは、外部サンプル領域の少なくとも一部の近くにある制限的に密閉された流体環境を縮小するステップを含む、請求項77に記載の生化学処理方法。
【請求項81】
前記サンプルの直近から流体環境を除去するステップは、
約300μl以下の流体を動かすステップと、
約225μl以下の流体を動かすステップと、
約200μl以下の流体を動かすステップと、
最小量の前記物質を動かすステップと、
最小量の前記流体を動かすステップと、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の該物質を動かすステップと、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の流体を動かすステップと、
選択された処理時間内に該サンプルと該物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の該物質を動かすステップと、
選択された処理時間内に該サンプルと該物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の流体を動かすステップと
から成る群から選択されるステップを含む、請求項76に記載の生化学処理方法。
【請求項82】
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、前記物質を前記サンプルの近くから回収するステップをさらに含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項83】
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、前記物質を前記サンプルの近くから回収するステップは、プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くから毛管回収するステップを含む、請求項82に記載の生化学処理方法。
【請求項84】
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、前記物質を前記サンプルの近くから毛管回収するステップは、プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングするステップを含む、請求項83に記載の生化学処理方法。
【請求項85】
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、前記物質を前記サンプルの近くからウィッキングするステップは、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを促進するよう表面を配向するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを促進するよう傾斜表面を設置するステップと、
非傾斜表面を設置するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを促進するよう傾斜表面を少なくとも約22.5°で設置するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを促進するよう傾斜表面を少なくとも約30°で設置するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを促進するよう傾斜表面を少なくとも約45°で設置するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを促進するよう傾斜表面を少なくとも約60°で設置するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを行う一方で、傾斜表面を少なくとも約67.5°で設置するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを行う一方で、傾斜二等分角を2つの表面間に確立するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを行う一方で、傾斜二等分角を2つの表面間に少なくとも約22.5°で確立するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを行う一方で、傾斜二等分角を2つの表面間に少なくとも約45°で確立するステップと、
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、該物質を該サンプルの近くからウィッキングする該ステップを行う一方で、傾斜二等分角を2つの表面間に少なくとも90°で確立するステップと
から成る群から選択されるステップを含む、請求項84に記載の生化学処理方法。
【請求項86】
前記サンプルを物質に曝露するステップは、
該サンプルを一次抗体物質に曝露するステップと、
該サンプルを二次抗体物質に曝露するステップと、
該サンプルを色原体物質に曝露するステップと
を含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項87】
前記サンプルを物質に曝露する前記ステップは、該サンプルを対比染色物質に曝露するステップをさらに含む、請求項86に記載の生化学処理方法。
【請求項88】
サンプルを取得するステップは、
生体サンプルを取得するステップと、
細胞サンプルを取得するステップと、
組織サンプルを取得するステップと
から成る群から選択されるサンプルを取得するステップを含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項89】
サンプルを取得するステップは、薄い生体サンプルを取得するステップを含む、請求項1、7または45に記載の生体処理方法。
【請求項90】
薄い生体サンプルを取得するステップは、生検サンプルを取得するステップを含む、請求項89に記載の生体処理方法。
【請求項91】
前記サンプルを物質に曝露する前記ステップは、該サンプルと該物質との間に化学的相互作用を生じさせるステップを含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項92】
前記サンプルおよび前記物質間に化学的相互作用を生じさせる前記ステップは、該サンプルと物質との間に化学反応を生じさせるステップを含む、請求項91に記載の生化学処理方法。
【請求項93】
前記サンプルと前記物質との間に化学的相互作用を生じさせる前記ステップは、該サンプルと抗体物質との間に化学反応を生じさせるステップを含む、請求項91に記載の生化学処理方法。
【請求項94】
手術室時間制約環境において自動的に行われるよう前記プロセスを構成するステップと、
治療時間制約環境において自動的に行われるよう前記プロセスを構成するステップと、
手術時間制約環境において自動的に行われるよう前記プロセスを構成するステップと
から成る群から選択されるステップをさらに含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項95】
サンプルを取得する前記ステップは、生検サンプルを取得するステップを含む、請求項1、7または45に記載の生体処理方法。
【請求項96】
サンプルを取得する前記ステップは、
癌腫関連サンプルを取得するステップと、
黒色腫関連サンプルを取得するステップと、
リンパ腫関連サンプルを取得するステップと、
辺縁検査関連サンプルを取得するステップと
から成る群から選択されるステップを含む、請求項1、7または45に記載の生体処理方法。
【請求項97】
サンプルを取得する前記ステップは、
上皮細胞サンプルを取得するステップと、
リンパ節サンプルを取得するステップと、
未分化腫瘍細胞サンプルを取得するステップと、
小児細胞サンプルを取得するステップと、
モースマッピング細胞サンプルを取得するステップと、
ヘリコバクター・ピロリ細胞サンプルを取得するステップと、
絨毛膜組織細胞サンプルを取得するステップと、
新生児ヘルペス細胞サンプルを取得するステップと、
プロテオミクスサンプルを取得するステップと
から成る群から選択されるステップを含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項98】
サンプルを取得する前記ステップは、
該サンプル内のリンパ節指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の移植手技指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の腫瘍分化指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の小児病理指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の小児非病理指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の病理指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の非病理指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内のモースマッピング指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の辺縁指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内のヘリコバクター・ピロリ診断指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の治療マーカー指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の絨毛膜組織指示物質の存在の検出表示を提供するステップと、
該サンプル内の小児ヘルペス物質の存在の検出表示を提供するステップと
から成る群から選択されるステップを含む、請求項1、7または45に記載の生化学処理方法。
【請求項99】
a.少なくとも一対の近接サンプルホルダーと、
b.生化学試験手順を自動的に達成するよう構成され、かつ該少なくとも一対の近接サンプルホルダーが応答する、自動的に配列された生化学試験プロセッサと、
c.前記近接して対になったサンプルホルダー上のサンプルの少なくとも一部の近くにあり、かつ該自動的に配列された生化学試験プロセッサに応答する、少なくとも1つの取り付け固定可能位置特定物質ソースと、
d.該近接して対になったサンプルホルダー上のサンプルの近くに有界流体環境を可能にするよう構成された移動可能な確固とした流体境界要素と、
e.該近接して対になったサンプルホルダー上でサンプルの近くにある該有界流体環境の少なくとも一部で流体波移動を生じさせる該有界流体環境におけるヒンジ流体波要素と、
f.少なくとも何らかの吸収材料と、
g.該自動的に配列された生化学試験プロセッサに応答し、かつ前記少なくとも何らかの吸収材料が移動可能に応答する、吸収材料移動要素と、
h.前記吸収材料および流体物質が前記吸収材料移動要素の作用に応じて接触している、一時的接触位置と、
i.該自動的に配列された生化学試験プロセッサに消費可能に応答する、少なくとも1つの消費可能生化学プロセス要素と、
j.該消費可能生化学プロセス要素に関連する少なくとも1つの消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素と、
k.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素との電気的接続を確立する、消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素の取り外し可能電気的接続と、
l.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素の取り外し可能電気的接続を介して該消費可能生化学プロセス可変情報要素に応答する、消費可能情報クエリ要素と、
m.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素が、該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素の取り外し可能電気的接続を介して変更可能に応答する、消費可能情報変更要素と、を備える自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項100】
前記ソースは、
一次抗体物質と、
二次抗体物質と、
色原体物質と、
対比染色物質と、
緩衝物質と
から成る群から選択される物質を有する、請求項99に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項101】
前記少なくとも1つの取り付け固定可能位置特定物質ソースは、少なくとも2つの取り付け固定可能位置特定物質ソースを備える、請求項100に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項102】
前記少なくとも2つの取り付け固定可能位置特定物質ソースは、
a.少なくとも1つの取り付け固定可能一次抗体物質カートリッジと、
b.少なくとも1つの取り付け固定可能線形複数試薬マガジンと
を備える、請求項101に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項103】
前記ソースは、少なくとも1つの位置特定関連物質使用サイズのソースを備える、請求項99に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項104】
実験室情報システムインターフェース要素をさらに備える、請求項99に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項105】
a.少なくとも一対の近接サンプルホルダーと、
b.生化学試験手順を自動的に達成するよう構成され、かつ該少なくとも一対の近接サンプルホルダーが応答する、自動的に配列された生化学試験プロセッサと、
c.該サンプルホルダー上のサンプルの少なくとも一部の近くにあり、かつ前記自動的に配列された生化学試験プロセッサに応答する、少なくとも1つの流体物質ソースと、
d.該サンプルホルダー上のサンプルの近くに有界流体環境を可能にするよう構成された移動可能な確固とした流体境界要素と、
e.該移動可能な確固とした流体境界要素の少なくとも一部の流体移動を生じさせるよう構成された原動力要素と
を備える自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項106】
前記移動可能な確固とした流体境界要素は硬質表面を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項107】
前記少なくとも一対の近接サンプルホルダーは一対の硬質表面を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項108】
前記一対の硬質表面は一対の実質的に平坦な硬質表面を備える、請求項107に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項109】
前記少なくとも一対の近接サンプルホルダーは一対の顕微鏡スライドガラスを備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項110】
前記少なくとも一対の近接サンプルホルダーは少なくとも2つの対向する顕微鏡スライドガラスを備える、請求項109に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項111】
前記流体物質ソースは液体物質ソースを含む、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項112】
前記液体物質ソースは表面張力液体物質ソースを含む、請求項111に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項113】
前記液体物質ソースは毛管流体物質ソースを含む、請求項111に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項114】
前記液体物質ソースは、
溶液物質ソースと、
懸濁液物質ソースと
から成る群から選択される、請求項111に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項115】
前記原動力要素は、第一および第二表面角移動要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項116】
前記第一および第二表面角移動要素は、第一および第二表面のヒンジ運動要素を備える、請求項115に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項117】
前記近接して対になったサンプルホルダーは少なくとも1つのシム要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項118】
前記少なくとも1つのシム要素の周囲に交互配置される、少なくとも2つの交互配置されて近接して対になったサンプルホルダーをさらに備える、請求項117に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項119】
前記近接して対になったサンプルホルダーは少なくとも1つの疎水性要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項120】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサは、単一サンプルプロトコルの自動的に配列された生化学試験プロセッサを備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項121】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサは、自動かつ実質的同時である物質ミキサーを備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項122】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサは、自動かつ実質的同時である物質適用要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項123】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサは、自動かつ実質的同時である対になったサンプル物質適用要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項124】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサは、自動かつ実質的同時であるインキュベーション要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項125】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサは、自動かつ実質的同時である物質一時的除去要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項126】
前記自動かつ実質的同時である物質一時的除去要素は、自動かつ実質的同時である流体物質一時的除去要素を備える、請求項125に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項127】
前記自動かつ実質的同時である物質一時的除去要素は、自動かつ実質的同時である毛管一時的除去要素を備える、請求項125に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項128】
前記実質的同時かつ自動的に配列された生化学試験プロセッサは、自動かつ実質的同時である物質再適用要素を備える、請求項125に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項129】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサは、自動かつ実質的同時である物質回収要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項130】
前記実質的同時かつ自動的に配列された生化学試験プロセッサは、十分に同時かつ自動的に配列された生化学試験プロセッサを備える、請求項121、122または124に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項131】
同時処理に対して構成された複数のサンプルをさらに備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項132】
前記複数のサンプルは、対向する対で構成された複数のサンプルを含む、請求項131に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項133】
前記複数のサンプルは、隣接して対向する対で構成された複数のサンプルを含む、請求項132に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項134】
前記流体物質ソースは抗体質ソースを含む、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項135】
前記近接して対になったサンプルホルダーは、
約300μl以下の流体を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
約225μl以下の流体を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
約200μl以下の流体を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
最小量の該物質を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
最小量の流体を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の該物質を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の流体を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
選択された処理時間内に前記サンプルと前記物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の該物質を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと、
選択された処理時間内に該サンプルと該物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の流体を保持するよう構成された近接して対になったサンプルホルダーと
から成る群から選択される、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項136】
前記近接して対になったサンプルホルダーは複数の近接して対になったサンプルホルダーを備え、該複数の近接して対になったサンプルホルダーが応答する実質的同時サンプル処理要素をさらに備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項137】
前記近接して対になったサンプルホルダーは、
複数の近接表面と、
複数の実質的に平行配向された近接表面と、
複数の実質的に平坦な近接表面と、
複数の実質的に平坦であり、実質的に平行配向された近接表面と、
複数の近接顕微鏡スライドガラスと、
複数の実質的に平行配向された近接顕微鏡スライドガラスと、
複数の近接サンプルと、
複数の実質的に平行配向された近接サンプルと、
複数の実質的に平坦な近接サンプルと、
複数の実質的に平坦であり、実質的に平行配向された近接サンプルと、
少なくとも一対の近接サンプルおよび表面と、
少なくとも一対の実質的に平行な近接サンプルおよび表面と
から成る群から選択される、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項138】
前記群内の前記複数の近接アイテムは、
約100μm離れた複数の近接アイテムと、
約100μm離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと、
約200μm離れた複数の近接アイテムと、
約200μm離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと、
約250μm以下離れた複数の近接アイテムと、
約250μm以下離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと、
約300μm以下離れた複数の近接アイテムと、
約300μm以下離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと、
およそ付属の識別子要素の厚み分離れた複数の近接アイテムをと、
およそ付属の識別子要素の厚み分離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと、
およそ2つの付属の識別子要素の厚み分離れた複数の近接アイテムと、
およそ2つの付属の識別子要素の厚み分離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと、
およそラベルの厚み分離れた複数の近接アイテムと、
およそラベルの厚み分離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと、
およそ2つのラベルの厚み分離れた複数の近接アイテムと、
およそ2つのラベルの厚み分離れた複数の実質的に平行配向された近接アイテムと
から成る群から選択される、請求項137に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項139】
前記原動力要素は毛管置換要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項140】
増加する制限的流体閉じ込め要素をさらに備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項141】
減少する制限的流体閉じ込め要素をさらに備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項142】
前記移動可能な確固とした流体境界要素は、対向する表面の移動可能な確固とした流体境界要素を備える、請求項105に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項143】
a.サンプルプロセスシステム内に構成された少なくとも1つのサンプルホルダーと、
b.生化学試験手順を自動的に行うよう構成された自動的に配列された生化学試験プロセッサと、
c.該自動的に配列された生化学試験プロセッサに消費可能に応答する、少なくとも1つの消費可能生化学プロセス要素と、
d.該消費可能生化学プロセス要素に関連する少なくとも1つの消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素と、
e.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素との電気的接続を確立する、消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素の取り外し可能電気的接続と、
f.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素の取り外し可能電気的接続を介して該消費可能生化学プロセス可変情報要素に応答する、消費可能情報クエリ要素と、
g.該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素が、該消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素の取り外し可能電気的接続を介して変更可能に応答する、消費可能情報変更要素と
を備える自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項144】
取り付け固定可能位置特定物質ソースをさらに備える、請求項143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項145】
前記ソースは、
一次抗体物質と、
二次抗体物質と、
色原体物質と、
対比染色物質と、
緩衝物質と
から成る群から選択される物質を有する、請求項144に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項146】
前記少なくとも1つの取り付け固定可能位置特定物質ソースは、少なくとも2つの取り付け固定可能位置特定物質ソースを備える、請求項145に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項147】
前記少なくとも2つの取り付け固定可能位置特定物質ソースは、
a.少なくとも1つの取り付け固定可能一次抗体物質カートリッジと、
b.少なくとも1つの取り付け固定可能線形複数試薬カートリッジと
を備える、請求項146に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項148】
前記ソースは、少なくとも1つの位置特定関連物質使用サイズのソースを備える、請求項144に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項149】
前記サンプルホルダーの近くに設置された複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナをさらに備える、請求項143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項150】
前記複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナは、少なくとも2つの物質チェンバを備える、請求項149に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項151】
前記複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナは、
a.少なくとも1つの位置特定単一物質ソースと、
b.少なくとも1つの位置特定複数物質ソースと
を備える、請求項150に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項152】
前記少なくとも1つの位置特定単一物質ソースは、少なくとも1つの位置特定抗体物質ソースカートリッジを備え、前記複数物質ソースは、少なくとも1つの機能的に関連のある複数物質ソースマガジンを備える、請求項151に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項153】
前記複数のチェンバおよび複数の流体物質マガジンを備える単一コンテナは、少なくとも1つの機能的に関連のある複数物質ソースマガジンを備える、請求項149に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項154】
前記少なくとも1つの位置特定複数物質ソースは、
一次抗体物質と、
二次抗体物質と、
色原体物質と、
対比染色物質と、
緩衝物質と
から成る群から選択される少なくとも1つの物質を有する、請求項151に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項155】
前記少なくとも1つの位置特定複数物質ソースは、少なくとも1つの位置特定関連物質使用サイズのソースを備える、請求項151に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項156】
前記少なくとも1つの位置特定複数物質ソースは、少なくとも1つの直線状に配置された複数物質ソースを備える、請求項151に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項157】
前記消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素は、前記消費可能生化学プロセス要素に付属する電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素を備える、請求項143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項158】
前記消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素は、前記流体物質コンテナに付属する流体物質コンテナの電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素を備える、請求項157に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項159】
前記消費可能生化学プロセス要素は物質回収消費可能生化学プロセス要素を備える、請求項143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項160】
前記物質回収消費可能生化学プロセス要素は、吸収材料を実質的に入れるよう構成された閉じ込め囲いを備える、請求項159に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項161】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサに応答し、前記少なくとも何らかの吸収材料が応答する、吸収材料配列要素をさらに備える、請求項160に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項162】
使用済み吸収材料蓄積器をさらに備える、請求項161に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項163】
前記吸収材料配列要素は回転要素を備える、請求項161に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項164】
前記吸収材料配列要素は吸収材料ローラーシステムを備える、請求項163に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項165】
前記吸収材料ローラーシステムは、
a.未使用部分ローラーと、
b.該未使用部分ローラーと連携される使用済み部分ローラーと
を備える、請求項164に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項166】
前記自動的に配列された生化学試験プロセッサに応答し、前記少なくとも何らかの吸収材料が移動可能に応答する、吸収材料移動要素をさらに備える、請求項160に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項167】
前記吸収材料は、予想量の物質が回収されるために適切に調整された露出域を有する、請求項160に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項168】
前記消費可能生化学プロセス可変情報メモリ要素は、ウィッキング要素に付属するウィッキング要素の電気的消去可能およびプログラム可能メモリ要素を備える、請求項157に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項169】
前記サンプルが応答する一対の硬質表面をさらに備える、請求項143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項170】
前記一対の硬質表面は一対の実質的に平坦な硬質表面を備える、請求項169に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項171】
前記一対の実質的に平坦な硬質表面は、一対の顕微鏡スライドガラスを備える、請求項143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項172】
前記一対の顕微鏡スライドガラスは、少なくとも2つの対向する顕微鏡スライドガラスを備える、請求項171に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項173】
前記サンプルの直近から前記物質を実質的に除去するよう構成された物質一時的除去要素をさらに備える、請求項99、105または144に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項174】
前記物質一時的除去要素は流体物質除去要素を備える、請求項173に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項175】
前記物質一時的除去要素は毛管作用物質除去要素を備える、請求項173に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項176】
前記毛管作用物質除去要素は減少する制限的流体閉じ込め要素を備える、請求項175に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項177】
前記物質ソースに応答する物質適用要素をさらに備える、請求項99、104または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項178】
前記物質適用要素は毛管作用物質適用要素を備える、請求項177に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項179】
前記毛管作用物質適用要素は増加する制限的流体閉じ込め要素を備える、請求項178に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項180】
前記物質一時的除去要素は、
約300μl以下の流体を動かすよう構成された要素と、
約225μl以下の流体を動かすよう構成された要素と、
約200μl以下の流体を動かすよう構成された要素と、
最小量の該物質を動かすよう構成された要素と、
最小量の流体を動かすよう構成された要素と、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の該物質を動かすよう構成された要素と、
微小環境の最適な補充を可能にする最小量の流体を動かすよう構成された要素と、
選択された処理時間内に前記サンプルと前記物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の該物質を動かすよう構成された要素と、
選択された処理時間内に該サンプルと該物質との間の最適な相互作用を可能にする最小量の流体を動かすよう構成された要素と
から成る群から選択される、請求項174に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項181】
プロセスの少なくとも一部を完了した時に、前記物質を回収するよう構成された物質回収要素をさらに備える、請求項99、105または144に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項182】
前記物質回収要素は毛管作用物質回収要素を備える、請求項181に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項183】
前記毛管作用物質回収要素はウィッキング要素を備える、請求項182に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項184】
前記物質回収要素は、
サンプル配向要素と、
表面配向要素と、
傾斜表面配向要素と、
非傾斜表面配向要素と、
表面を少なくとも約22.5°で設置するよう構成された傾斜表面配向要素と、
表面を少なくとも約30°で設置するよう構成された傾斜表面配向要素と、
表面を少なくとも約45°で設置するよう構成された傾斜表面配向要素と、
表面を少なくとも約60°で設置するよう構成された傾斜表面配向要素と、
表面を少なくとも約67.5°で設置するよう構成された傾斜表面配向要素と、
傾斜二等分角を2つの表面間に確立するよう構成された傾斜表面配向要素と、
傾斜二等分角を2つの表面間に少なくとも約22.5°で確立するよう構成された傾斜表面配向要素と、
傾斜二等分角を2つの表面間に少なくとも約45°で確立するよう構成された傾斜表面配向要素と、
傾斜二等分角を2つの表面間に少なくとも約90°で確立するよう構成された傾斜表面配向要素と
から成る群から選択される、請求項183に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項185】
前記物質ソースは、
a.一次抗体物質ソースと、
b.二次抗体物質ソースと、
c.色原体物質ソースと
を備える、請求項99、105または144に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項186】
前記物質ソースは細胞状物質対比染色ソースをさらに備える、請求項185に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項187】
前記サンプルプロセッサは、
生体サンプルを処理するよう構成されたサンプルプロセッサと、
細胞サンプルを処理するよう構成されたサンプルプロセッサと、
組織サンプルを処理するよう構成されたサンプルプロセッサと
から成る群から選択される、請求項99、105または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項188】
前記サンプルホルダーは薄い生体サンプルホルダーを備える、請求項99、105または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項189】
前記薄い生体サンプルホルダーは、生検サンプルホルダーを備える、請求項188に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項190】
前記サンプルプロセッサは、
手術室時間制約環境において自動的に行われるプロセスを完了するよう構成されたサンプルプロセッサと、
治療時間制約環境において自動的に行われるプロセスを完了するよう構成されたサンプルプロセッサと、
手術時間制約環境において自動的に行われるプロセスを完了するよう構成されたサンプルプロセッサと
から成る群から選択される、請求項99、105または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項191】
前記サンプルホルダーは生検サンプルホルダーを備え、前記サンプルプロセッサは生検サンプルを処理するよう構成された、請求項99、105または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項192】
前記サンプルホルダーは生検サンプルホルダーを備え、前記サンプルプロセッサは、
癌腫関連サンプルと、
黒色腫関連サンプルと、
リンパ腫関連サンプルと、
辺縁検査関連サンプルと
から成る群から選択されるサンプルを処理するよう構成された、請求項99、105または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項193】
前記サンプルプロセッサは、
上皮細胞サンプルと、
リンパ節サンプルと、
未分化腫瘍細胞サンプルと、
小児細胞サンプルと、
モースマッピング細胞サンプルと、
ヘリコバクター・ピロリ細胞サンプルと、
絨毛膜組織細胞サンプルと、
新生児ヘルペス細胞サンプルと、
プロテオミクスサンプルと
から成る群から選択されるサンプルを処理するよう構成された、請求項99、105または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。
【請求項194】
前記サンプルプロセッサは、
移植手技指示物質と、
腫瘍分化指示物質と、
小児病理指示物質と、
小児非病理指示物質と、
病理指示物質と、
非病理指示物質と、
辺縁指示物質と、
治療マーカー指示物質と
から成る群から選択されるサンプルを処理するよう構成された、請求項99、105または143に記載の自動生化学サンプルプロセッサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公表番号】特表2008−537150(P2008−537150A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507902(P2008−507902)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/015023
【国際公開番号】WO2006/116039
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(507347989)セレラス ダイアグノスティクス, インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】