自己診断機能を有する検査装置およびそのためのプログラムならびに記録媒体
【課題】異常検知を迅速に行え、常に検査装置の信頼性を保つことが可能な検査装置およびそのためのプログラムならびに記録媒体を提供すること。
【解決手段】被検査対象機器2を検査する検査回路1aと、該検査回路1aを制御する検査回路制御手段1eと、該検査回路制御手段1eを介して検査回路1aの状態を自己診断する自己診断手段1fと、自己診断する自己診断実行タイミングを設定または変更することが可能な自己診断条件設定手段1gとを備え、自己診断条件設定手段1gに設定されている自己診断実行タイミングで、検査回路1aの自己診断を行うようにした。さらに、自己診断実行タイミングは被検査対象機器2を1台検査完了したタイミング、検査NG時のタイミング、あるいは検査装置がアイドル状態の時のタイミングにしたことなどにしたことや、自己診断の内容を検査NGの内容により設定変更可能としたことなども特徴としている。
【解決手段】被検査対象機器2を検査する検査回路1aと、該検査回路1aを制御する検査回路制御手段1eと、該検査回路制御手段1eを介して検査回路1aの状態を自己診断する自己診断手段1fと、自己診断する自己診断実行タイミングを設定または変更することが可能な自己診断条件設定手段1gとを備え、自己診断条件設定手段1gに設定されている自己診断実行タイミングで、検査回路1aの自己診断を行うようにした。さらに、自己診断実行タイミングは被検査対象機器2を1台検査完了したタイミング、検査NG時のタイミング、あるいは検査装置がアイドル状態の時のタイミングにしたことなどにしたことや、自己診断の内容を検査NGの内容により設定変更可能としたことなども特徴としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の検査装置に係り、特に、迅速に異常検知を行うことができ、かつ信頼性が高い自己診断機能を有する検査装置およびそのためのプログラムならびに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
被検査対象となる電子機器(被検査対象機器)は、製造ラインにて実装部品のオープンショートチェック、機能検査等が行われる。これらの検査は、電子機器と検査装置とが電気的に接続されて行われる。特に製造ラインで使用される検査装置は、製造直後の不良品も混在した電子機器を検査することがあるため、検査装置が壊れる可能性がある。
【0003】
また、検査装置自体の不具合に気づかずに該検査装置を使用して検査を続行させた場合、被検査対象の電子機器を破壊させたり、誤った検査結果を得て誤った判定を行ったりすることにもなりかねない。
【0004】
それを回避するため、従来の製造ラインでは以下のような取り組みが行われている。
(A)定期的に合格品のマスター基板を用いて検査を行い、検査が正常に行われるかどうかを判断することにより、検査装置の正常性を診断する。
(B)人の操作によって検査装置の自己診断テストを行わせることにより、検査装置を診断する。
【0005】
自己診断を行う検査装置に関する従来技術としては、例えば特許第3588221号公報(特許文献1)に開示されたものがある。
【0006】
特許文献1には、インサーキットテスタなどの回路基板検査装置の計測部を自己診断する計測部自己診断装置が開示されており、この装置は、インサーキットテスタの計測部の正常、異常を自己診断するための具体的な構成が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特許第3588221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の製造ラインにおいて、上記(A)の取り組みでは、運用中に検査装置が故障して検査結果がNGとなった場合には、製品の不良なのか、検査装置自体の不良なのか判断ができず、被検査対象を破壊させたり、検査装置の故障をより進ませてしまったり、誤った検査の判定を多数行うことにもなりかねない、という問題があった。
【0009】
一方、上記(B)の取り組みでは、人が異常を感じた際に、手動で検査装置を操作して自己診断を行うようにしているものであるため、これも上記(A)の取り組みの場合と同じ問題があった。
【0010】
本発明は、異常検知を迅速に行え、常に検査装置の信頼性を保つことが可能な自己診断機能を有する検査装置およびそのためのプログラムならびに記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の如き構成を採用した。
a)本発明は、被検査対象機器の良否を判定する自己診断機能を有する検査装置において、被検査対象機器を検査する検査回路と、該検査回路を制御する検査回路制御手段と、該検査回路制御手段を介して検査回路の状態を自己診断する自己診断手段と、自己診断する自己診断実行タイミングを設定または変更することが可能な自己診断条件設定手段とを備え、自己診断条件設定手段に設定されている自己診断実行タイミングで、検査回路の自己診断を行うようにしたことを特徴としている。
【0012】
b)また、上記自己診断実行タイミングを、被検査対象機器を1台検査完了したタイミング、あるいは、検査NG時のタイミングにしたこと、自己診断の内容を検査NGの内容により設定変更可能としたことも特徴としている。
【0013】
c)また、上記自己診断実行タイミングを、検査装置がアイドル状態の時のタイミングにしたこと、さらに任意の時間以上アイドル状態が続いた際、詳細自己診断を行うようにしたことも特徴としている。
【0014】
d)また、上記自己診断実行タイミングを複数設定可能にしたこと、自己診断内容を、各タイミングにおいて設定変更可能にしたこと、自己診断結果を通信手段を用いて自動通知可能としたこと、自己診断NG時には検査不可能にしたこと、あるいは自己診断実行時に、任意のタイミングで処理を中断可能としたこと、なども特徴としている。
【0015】
e)また、本発明は、コンピュータを上記各手段として機能させるためのプログラムならびに該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することも可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、検査装置の異常検知を迅速に行うことが可能となり、常に検査装置の信頼性を保つことが可能になる。すなわち、本発明においては、予め設定された条件となったタイミング(例えば、被検査対象機器を1台検査完了したタイミング、検査NGが発生したタイミング、検査装置がアイドル状態になったタイミング、またはこれら複数のタイミングを組み合わせたタイミングなど)で自己診断を行うようにしたので、検査装置の異常を迅速に検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1を説明するための機能ブロック図である。
以下、図1を用いて本発明に係る検査装置の詳細構成を説明する。
【0018】
同図において、1は本発明に係る検査装置であり、2は被検査対象である電子機器(被検査対象機器)である。検査装置1と被検査対象の電子機器2は、電気的接続3により電気的に接続されており、両者間でデータの送受が行われる。
【0019】
さらに本発明に係る検査装置1は、被検査対象機器2を検査する検査回路1aと、該検査回路1aと接続され検査全体の制御を行う情報処理装置1bとで構成されている。情報処理装置1bは、該情報処理装置1b上で動作する検査ソフトウェア1cを備えている。
【0020】
検査ソフトウェア1cは、検査の実行制御を行う検査制御手段1dと、前記検査回路1aを制御する検査回路制御手段1eと、該検査回路制御手段1eを介して前記検査回路1aの状態を自己診断する自己診断手段1fと、自己診断の実行タイミングを設定あるいは変更することが可能な自己診断実行タイミング設定手段1gとを備えている。
【0021】
図2は、図1における情報処理装置1bの具体的なハードウェア構成例を示す図であり、通常のコンピュータ構成を有している。すなわち、図2に示すように、情報処理装置14(図1の情報処理装置1bの主要部)は、CPU14a、主メモリ14b、入出力インターフェース14cから構成され、表示装置11、入力装置12、外部記憶装置13、光ディスク15の記録再生を行う駆動装置16、通信装置17などが接続されている。
【0022】
検査ソフトウェア1c(検査制御手段1d、検査回路制御手段1e、自己診断手段1f、自己診断実行タイミング設定手段1gのそれぞれに対応するソフトウェア)は、情報処理装置の記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)から読み込まれて主メモリ14b上に展開され、CPU14aによって実行される。すなわち、検査制御手段1d、検査回路制御手段1e、自己診断手段1f、自己診断実行タイミング設定手段1gの各々の機能は、それぞれの手段に対応するソフトウェア(プログラム)を主メモリ14b上に展開し、CPU14a、主メモリ14bなどのハードウェアを用いて実行されることにより実現されるものである。
【0023】
なお、上記各手段に対応するプログラムは、FD、CD−ROM、あるいはDVD、さらにはインターネットなどのネットワークを介して市場に流通させることができることはいうまでもない。
【0024】
図3は、実施例1における検査ソフトウェア1cの状態遷移図である。
本実施例は、自己診断の実行タイミングを、被検査対象機器を1台検査完了したタイミングとした場合の例である。
【0025】
まず、図3の状態遷移図におけるステート(丸で示す)について説明する。
図4は、各ステートのステート名と該各ステートの説明(意味)を示している。図4に示すように、「アイドル」ステートは待機しているステートを、「検査」ステートは検査を実施しているステートを、「自己診断」ステートは自己診断を実施しているステートを、「条件設定」ステートはユーザが自己診断条件を入力するステートを、それぞれ示している。
【0026】
次に、図3の検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
(a)検査ソフトウェア1cは、起動時、自己診断条件設定ファイル(後述する図7とその説明を参照)を情報処理装置の外部記憶装置13や光ディスク15から読み出し、自己診断フラグおよび検査フラグを「OFF」にして、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0027】
ここで「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0028】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例1では、被検査対象機器1台の検査完了したタイミングで自己診断が実行されるように条件設定されている。
【0029】
(b)[アイドル]ステートにて検査開始トリガ(検査開始ボタン「ON」によって検査フラグが「ON」になる)を検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象機器(電子機器)2の検査が検査回路1aを介して行われる。
【0030】
(c)[検査]ステートにて検査ソフトウェア1cは上記(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、検査完了時に自己診断を実行させるため、自己診断フラグを「ON」に、検査フラグを「OFF」にして、[アイドル]ステートへ遷移する。ここで、自己診断条件設定ファイルに、検査1台完了時と設定されていない場合、検査完了時、自己診断フラグを「ON」せずに、[アイドル]ステートへ戻る。
【0031】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグの「ON」を検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。自己診断の内容は、自己診断条件設定ファイル(図7参照)に記述されており、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0032】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェア1cは、自己診断結果を情報処理装置1bの表示装置11にその結果を表示したり、自己診断ログとして外部記憶装置13や光ディスク15などに保存したり、自己診断フラグを「OFF」にするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0033】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガ(図5の自己診断条件設定ボタン26の押下)を検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、表示装置11に条件設定画面(図6参照)を表示し、ユーザに自己診断条件設定データを入力させる。
【0034】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新し、[アイドル]ステートへ戻る。
【0035】
図5は、表示装置11に表示される検査ソフトウェア1cのメイン画面実施例を示す図である。
以下、図5を用いて、メイン画面の構成要素について説明する。
同図において、21はステータスラベルであり、22はステータス表示エリア、すなわち図4のステートの説明欄に示すように、検査ソフトウェアが実行している状態を表示するためのエリアである。
【0036】
また、23は結果ラベルであり、24は結果表示エリア、すなわち検査結果および自己診断結果を表示するエリアである。
【0037】
また、25は検査開始ボタンであって、ユーザがこのボタンを押下すると、検査が開始されるようになっている。
【0038】
26は自己診断条件設定ボタンであって、検査ソフトウェア1cがアイドルステートの時、ユーザによってこのボタンが押下されると、条件設定ステートに遷移し、表示装置11に自己診断条件設定画面(図6参照)を表示して条件設定が行えるようになっている(上記遷移(f)および(g)に相当)。
【0039】
本実施例にて、メイン画面は、[アイドル]ステート、[検査]ステート、[自己診断]ステートの実行画面として使用される。
【0040】
図5に示すメイン画面にて、自己診断条件設定ボタン26を押下すると、[条件設定]ステートへ遷移し、情報処理装置の表示装置11上に自己診断条件の設定や実行タイミングの設定を行うための自己診断条件設定画面が表示される。
【0041】
図6は、表示装置11上に表示される自己診断条件設定画面の一例である。
同図において、30は自己診断条件設定画面であり、31は自動自己診断チェックボックスであり、32は自己診断タイミングチェックボックスであり、33は自己診断タイミングラベルである。
【0042】
自動自己診断チェックボックス31にチェックされている場合には、自己診断タイミングチェックボックス32のうちチェックされているタイミングにて自己診断が実行される。自己診断タイミングラベル33には、自己診断タイミングチェックボックス32毎の自己診断を行うタイミングが記載されている。
【0043】
図7は、自己診断条件設定ファイルの実施例を示す図である。上述した図6の自己診断条件設定画面30にて設定された内容は、情報処理装置1bの外部記憶装置13や光ディスク15等の記憶手段に保管される。
【0044】
以下、図7を用いて、自己診断条件設定ファイル40の内容について説明する。
同図において、40は自己診断条件設定ファイル、41は「自己診断設定」の項目であり、42は「診断実行タイミング」の項目であり、43は「検査NG診断内容」の項目であり、44は「検査NG診断実行回数」の項目である。
【0045】
「自己診断設定」41の項目は、自己診断処理の実行の有無設定状態を記録するための項目であり、「自動自己診断」項目の設定が「ON」の時は、診断実行タイミング42の項目で設定されたタイミングにて自己診断が実行される。「自動自己診断」項目の設定が「OFF」の時は、全ての診断処理を行わない。
【0046】
「診断実行タイミング」42の項目は、自己診断処理を実行するタイミングの設定状態を記録している。本例の場合では、「検査完了時」,「アイドル時」,「起動時」,「終了時」の各タイミングの項目について、設定が「ON」の時は、そのタイミングで自己診断を実行し、設定が「OFF」の時はそのタイミングでは自己診断を行わない。
【0047】
「検査NG診断内容」43の項目は、「診断実行タイミング」42で、「検査完了時」の項目の設定が「ON」の時、検査NG時に実行する診断内容の設定状態を記録している。検査項目毎に、診断する内容(診断番号)を括弧内に複数設定することができる。診断を実行しない検査項目については、括弧内に何も番号を指定しない。診断内容として、例えば、診断1:データ入力、診断2:データ出力、診断3:A/Dアクセス、診断4:A/D変換値1,診断5:A/D変換値2,診断6:A/D変換値3、診断7:通信入力、診断8:通信出力、診断9:I/O入力、診断10:I/O出力がある。
【0048】
「検査NG診断実行回数」44の項目は、「検査NG診断内容」43で設定された検査項目毎の診断の実行回数設定状態を記録している。
【0049】
図8は、検査装置1の中の検査回路1aの詳細構成の実施例を示す図である。
同図において、検査装置1は、検査回路50、検査回路50の各構成要素に電源電圧を供給する検査回路用電源55、情報処理装置56、被検査対象機器(電子機器)2に電源電圧を供給する被検査対象電子機器用電源57から構成されている。検査回路50は図1の検査回路1aに対応し、情報処理装置56は図1の情報処理装置1bに対応している。
【0050】
以下、図8を用いて、検査回路50の構成要素について説明する。
図8に示すように、検査回路50は、高速データ格納バッファメモリ51、A/D(アナログ/ディジタル変換回路)52、通信ポートインターフェース53、I/O(入出力制御装置)54から構成されている。
【0051】
高速データ格納バッファメモリ51は、被検査対象機器(電子機器)2より出力される高速データを情報処理装置56に取り込む際、転送速度の差を補うためにデータを一時保存しておくためのメモリ回路である。
【0052】
A/D(アナログ/ディジタル変換回路)52は、被検査対象機器(電子機器)2の内部で生成される電源電圧(アナログ値)を、情報処理装置56で取り扱えるディジタル値に変換するためのアナログ/ディジタル変換回路である。
【0053】
通信ポートインターフェース53は、情報処理装置56と、被検査対象機器(電子機器)2内にあるCPUとの相互通信により、被検査対象機器(電子機器)2を制御するための通信用インターフェース回路である。
【0054】
I/O(入出力制御装置)54は、被検査対象機器(電子機器)2から情報処理装置56へのディジタル信号入力状態確認、および情報処理装置56から被検査対象(電子機器)2へのディジタル信号出力を行うための回路である。
【0055】
次に、自己診断内容について説明する。尚、説明の内容については、起動時やアイドル時等、検査装置1に被検査対象機器(電子機器)2が接続されていない時の実施例とする。
【0056】
(a)高速データ格納バッファメモリ51の診断
情報処理装置56より、バッファメモリへの書き込み/読み出しが正しく行えることを確認し、高速データ格納バッファメモリ51のメモリデバイスに異常が無いことを診断する。
【0057】
(b)A/D(アナログ/ディジタル変換回路)52の診断
情報処理装置56に入力されたディジタル値換算電圧値が、電源電圧が印加されていない状態の値であることを確認し、A/D変換に異常が無いことを診断する。
【0058】
(c)通信ポートインターフェース53の診断
通信ポートより情報処理装置56に入力された値が、通信対象機器が未接続状態の値であることを確認し、インターフェース機能に異常が無いことを診断する。
【0059】
(d)I/O(入出力制御装置)54の診断
I/O(入出力制御装置)54に診断用入力を予め設けておき、情報処理装置56にて、その入力が正しく読み出せるかを確認し、I/O(入出力制御装置)54に異常が無いことを診断する。
【0060】
以上のように、本実施例1においては、予め設定された条件のタイミング(上記の例では被検査対象機器を1台検査完了したタイミング)で自己診断を行うので、検査装置1の異常を迅速に検出することが可能となり、検査装置1の信頼性を常に保つことが可能となる。
【0061】
(実施例2)
本実施例2は、予め設定された条件の自己診断実行タイミングを、検査NGが発生したタイミングにした実施例である。
【0062】
本実施例2の機能ブロック図、情報処理装置1bの実施例、画面の実施例、条件設定ファイルの実施例、検査回路の実施例、自己診断内容の実施例は、上述した実施例1と同様であるので、説明は省略する。
【0063】
図9は、本実施例2における検査ソフトウェアの状態遷移図を示す図である。自己診断実行タイミングを検査NGが発生したタイミングに設定したこと以外は、上述した実施例1と同じである。
【0064】
以下、本実施例2における検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
【0065】
(a)検査ソフトウェア1cは起動時、自己診断条件設定ファイルを情報処理装置1bの記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)から読み出し、自己診断フラグ、検査フラグを「OFF」にして、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0066】
ここで、上記実施例と同様に、「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0067】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例2では、被検査対象物の1台の検査結果がNGの際、自己診断が実行されるよう条件設定されている。
【0068】
(b)[アイドル]ステートにて検査開始トリガを検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象の検査が検査回路1aを介して行われる。
【0069】
(c)[検査]ステートにて、検査ソフトウェアは(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、検査NG時に自己診断を実行させるため、検査NG完了時は、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFし、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0070】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグのONを検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0071】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェアは、自己診断結果を情報処理装置の表示装置にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させるたり、自己診断フラグをOFFするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0072】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガを検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、条件設定画面を表示し、ユーザからの自己診断条件設定を入力する。
【0073】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新し[アイドル]ステートへ戻る。
【0074】
本実施例2は、以上のような構成とすることで、検査NG発生時に自己診断が実行されるので、検査装置の異常検知を即座に行うことが可能となる。又、検査NG発生時のみ、自己診断を行うことも可能となり、自己診断時間を短縮することも可能となる。
【0075】
(実施例3)
本実施例3は、検査NGの内容により自己診断内容を設定変更可能とした実施例である。
【0076】
本実施例3の機能ブロック図、情報処理装置実施例、画面実施例、条件設定ファイル実施例、検査回路実施例、自己診断内容実施例、状態遷移図は、上述した実施例2と同じであるので説明を省略する。
【0077】
図10は、本実施例3における検査ソフトウェアの自己診断条件設定画面の例である。
同図において、詳細設定ボタン61を押すと、図11のような画面が表示され、検査のNG内容により自己診断内容を設定変更できるようになっている。
【0078】
すなわち、NG発生検査No.に対して、実施したい診断内容をチェックすることで、任意の実施診断内容を選択して設定することができる。図11は図7の検査NG診断内容43の例の設定内容を示している。
【0079】
また、診断実施の回数についても、NG発生検査No.毎に設定することができる。ここで設定した内容は、自己診断条件設定ファイルに保管され、検査ソフトウェア1cは、NGの内容により異なった自己診断を実行できるようになる。また、特定の検査NGにて診断を行わせないような設定も可能である。
【0080】
本実施例3は、このような構成とすることで、疑わしき検査回路のみ自己診断を行わせることで、自己診断時間を短縮したり、疑わしき検査回路のみ連続して複数回自己診断を行わせるようなことも可能となり、自己診断の信頼性も向上することが可能となる。
【0081】
(実施例4)
本実施例4は、予め設定された条件の自己診断実行タイミングを、検査装置がアイドル時であるタイミングにした実施例である。
【0082】
図12は、本実施例4における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
次に、図12の検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
【0083】
(a)検査ソフトウェアは起動時、自己診断条件設定ファイルを情報処理装置の記憶装置から読み出し、アイドルステートにて自己診断を実行させるため、自己診断フラグをONして[アイドル]ステートへ遷移する。
【0084】
ここで、上記実施例と同様に、「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0085】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例4では、検査装置がアイドル状態のとき、自己診断が実行されるよう条件設定されている。
【0086】
(b)[アイドル]ステートにて検査フラグONを検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象の検査が検査回路を介して行われる。
【0087】
(c)[検査]ステートにて検査ソフトウェアは、上記(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、アイドル時に自己診断を実行させるため、検査完了時に、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFし[アイドル]ステートへ遷移する。
【0088】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグのONを検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。
自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0089】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェアは、自己診断結果を情報処理装置の表示装置11にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させたり、自己診断フラグをOFFするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0090】
なお、自己診断ステートにて検査開始フラグONを検知した際、検査をスタートさせるため、自己診断フラグをOFFして同じく[アイドル]ステートへ遷移する。
【0091】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガを検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、条件設定画面を表示し、ユーザからの自己診断条件設定を入力する。
【0092】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新する。アイドル時、自己診断を実行させる設定をした場合、自己診断フラグをONして、[アイドル]ステートへ戻る。アイドル時に行わない設定をした場合は、自己診断フラグをOFFして、[アイドル]ステートへ戻る。
【0093】
本実施例4は、以上のような構成とすることで、検査装置がアイドル状態に入るとき、自己診断が実行されるので、検査装置の異常検知を即座に行うことが可能となる。
【0094】
(実施例5)
本実施例5は、実施例4において、さらに任意の時間以上アイドルが続いた際、詳細自己診断を行うようにした実施例である。
【0095】
本実施例5の機能ブロック図、情報処理装置実施例、画面実施例、条件設定ファイル実施例、検査回路実施例、自己診断内容実施例は、請求項1と同じであるので、説明は省略する。
【0096】
図13は、本実施例5における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
次に、本実施例5における状態遷移図について説明する。(a)〜(g)は上記実施例4と同じなので省略する。
【0097】
(h)[アイドル]ステートにて、そのステートでの待機時間が、任意の時間以上続いた時、検査ソフトウェアは、詳細自己診断フラグを「ON」にし、詳細自己診断ステートへ遷移する。詳細自己診断内容は、詳細自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った詳細自己診断が行われる。
【0098】
(i)詳細自己診断完了時、検査ソフトウェアは、診断結果を情報処理装置の表示装置11にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させるたり、詳細自己診断フラグを「OFF」にして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0099】
なお、詳細自己診断ステートにて検査開始フラグの「ON」を検知した際、検査をスタートさせるため、詳細自己診断フラグを「OFF」にして同じく[アイドル]ステートへ遷移する。
【0100】
図14は、詳細診断内容の自己診断設定画面の実施例である。
以下、詳細診断内容の自己診断設定画面の構成要素について説明する。
【0101】
同図において、71は自己診断設定画面である。また、72は詳細自己診断チェックボックスであり、チェック時はチェックされた自己診断項目が実行される。また、73は詳細自己診断項目ラベルであり、自己診断を行う項目が記載されている。
【0102】
本実施例5は、以上のような構成とすることで、アイドルの時間が長く続いた際、詳細自己診断にて、検査回路の通常の自己診断で行わない内容の詳細な診断を行うことが可能となるので、検査装置の信頼性をさらに向上することが可能となる。
【0103】
(実施例6)
次に、実施例6を説明する。本実施例6は、上記実施例において、さらに前記自己診断実行タイミングを複数設定可能にした実施例である。
【0104】
図15は、本実施例6における自己診断条件設定画面の実施例を示す図である。本実施例6は、検査NG発生時と検査ソフトウェア起動時のタイミングで自己診断が行われるよう設定される実施例である。図15の例は、図15に示された如く、チェックのついた複数の事象(すなわち検査NG時と起動時)のタイミングで自己診断が実行されることとなる。本設定内容は、自己診断条件設定ファイルに保管される。
【0105】
図16は、検査ソフト起動時および検査NG時に自己診断を実行する設定とした場合の状態遷移図である。次に、図16の検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
【0106】
(a)検査ソフトウェアは、起動時に自己診断条件設定ファイルを情報処理装置の記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)から読み出し、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFして、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0107】
ここで、上記実施例と同様に、「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0108】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例6では、被検査対象物の1台の検査結果がNGの際と検査ソフトウェア起動時の複数のタイミングで自己診断が実行されるよう条件設定されている。[アイドル]ステート遷移後、下記(d)の処理へ遷移することとなる。
【0109】
(b)[アイドル]ステートにて検査開始トリガを検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象の検査が検査回路を介して行われる。
【0110】
(c)[検査]ステートにて、検査ソフトウェアは(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、検査NG時に自己診断を実行させるため、検査NG完了時は、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFし、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0111】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグのONを検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。
自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0112】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェア1cは、自己診断結果を情報処理装置の表示装置11にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させるたり、自己診断フラグを「OFF」にするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0113】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガを検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、条件設定画面を表示し、ユーザからの自己診断条件設定を入力する。
【0114】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新し、[アイドル]ステートへ戻る。
【0115】
本実施例6は、以上のような構成とすることで、検査NG発生時に自己診断が実行されるので、検査装置の異常検知を即座に行うことが可能となる。又、検査NG時のみ、自己診断を行うことも可能となり、自己診断時間を短縮することも可能となる。
【0116】
(実施例7)
本実施例7は、実施例6において、さらに自己診断内容を、各タイミングにおいて設定変更できるようにした実施例である。
【0117】
図17は、本実施例6における自己診断条件設定画面であり、図18は、自己診断条件設定の詳細設定画面である。
【0118】
図17の詳細設定ボタン61を押すと、図18のような診断内容の詳細設定画面が表示され、各設定タイミングで実施する診断内容と、該診断実施の回数が設定できるようになっている。
【0119】
本例では、診断内容として、診断1:データ入力、診断2:データ出力、診断3:A/Dアクセス、診断4:A/D変換値1,診断5:A/D変換値2,診断6:A/D変換値3、診断7:通信入力、診断8:通信出力、診断9:I/O入力、診断10:I/O出力があり、それぞれの診断内容に対して実行回数が設定できるようになっている(本例の場合、これらの診断内容に対して、それぞれ3,0,0,0,0,0,1,1,0,0を設定)。
【0120】
(実施例8)
本実施例8は、上記各実施例において、さらに自己診断結果を自動通知する自己診断結果通知手段を備えるようにした実施例である。
【0121】
本実施例8における機能ブロック図および状態遷移図は上記実施例と同じなので説明は省略する。例えば、実施例1の状態遷移図(図3)の(e)自己診断完了時の自己診断結果の通知手段として、電子メール等の通信手段を用いることとする。
【0122】
通常、検査装置を使用する作業者は、検査装置の詳細を把握していないことが多く、自己診断NG時に、その状態が長い時間かかってしまうことが多い、本実施例を採用すると、例えば検査装置の管理者の携帯電話等の通信手段に電子メールを送信することにより、迅速な対応を行えるという利点がある。
【0123】
(実施例9)
本実施例9は、上記各実施例において、さらに自己診断NG時、検査できないようにした実施例である。
【0124】
図19は、本実施例9における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
図19において、(e)以外の状態遷移は上述した実施例1と同じなので説明を省略する。
【0125】
(e)自己診断完了時、診断結果が「NG」であれば、検査ソフトメイン画面の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)をロックし、検査できない状態とする。本例の場合、図5の検査メイン画面に「自己診断ボタン」を設けておき、この自己診断ボタンを押すことによって設定された自己診断が行われるようにする。自己診断結果が「OK」となるまで、この検査開始ボタン25のロックが外れない動作となる。検査ソフトメイン画面は、実施例1(図5参照)と同じなので説明を省略する。
【0126】
(実施例10)
本実施例10は、上記各実施例において、さらに自己診断実行時に、任意のタイミングで処理を中断できるようにした実施例である。
【0127】
図20は、本実施例10における検査ソフトウェアの状態遷移図である。本実施例10において、(d),(h)以外の状態遷移は上述した実施例1と同じなので説明を省略する。
【0128】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグの「ON」を検知すると、診断処理中断フラグを「OFF」にした後に自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0129】
(h)[ユーザ中断指示]ステートにより、診断処理中断フラグが「ON」に設定される。[自己診断]ステートにて、診断処理中断フラグの「ON」を検知すると、自己診断処理を中断し、(e)の処理を経て[アイドル]ステートに移行する。本実施例10における検査ソフトメイン画面は、実施例1(図5参照)と同じなので説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】実施例1を説明するための機能ブロック図である。
【図2】情報処理装置の具体的なハードウェア構成例を示す図である。
【図3】実施例1における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図4】各ステートのステート名と該各ステートの説明(意味)を示す図である。
【図5】表示装置に表示される検査ソフトウェアのメイン画面実施例を示す図である。
【図6】表示装置上に表示される自己診断条件設定画面の一例である。
【図7】自己診断条件設定ファイルの実施例を示す図である。
【図8】検査装置の中の検査回路の詳細構成の実施例を示す図である。
【図9】実施例2における検査ソフトウェアの状態遷移図を示す図である。
【図10】実施例3における検査ソフトウェアの自己診断条件設定画面の例である。
【図11】図7の検査NG診断内容の例の設定内容を示す図である。
【図12】実施例4における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図13】実施例5における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図14】詳細診断内容の自己診断設定画面の実施例である。
【図15】実施例6における自己診断条件設定画面の実施例を示す図である。
【図16】検査ソフト起動時および検査NG時に自己診断を実行する設定とした場合の状態遷移図である。
【図17】実施例6における自己診断条件設定画面であり、
【図18】自己診断条件設定の詳細設定画面である。
【図19】実施例9における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図20】実施例10における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【符号の説明】
【0131】
1:検査装置
1a:検査回路
1b:情報処理装置
1c:検査ソフトウェア
1d:検査制御手段
1e:検査回路制御手段
1f:自己診断手段
1g:自己診断タイミング設定手段(自己診断条件設定手段)
2:被検査対象である電子機器(被検査対象機器)
3:電気的接続
11:表示装置
12:入力装置
13:外部記憶装置
14:情報処理装置
14a:CPU
14b:主メモリ
14c:入出力インタフェース
15:光ディスク
16:駆動装置
21:ステータスラベル
22:ステータス表示エリア
23:結果ラベル
24:結果表示エリア
25:検査開始ボタン
26:自己診断条件設定ボタン
30:自己診断条件設定画面
31:自動自己診断チェックボックス
32:自己診断タイミングチェックボックス
33:自己診断タイミングラベル
40:自己診断条件設定ファイル
41:自己診断設定
42:診断実行タイミング
43:検査NG診断内容
44:検査NG診断実行回数
50:検査回路
51:高速データ格納バッファメモリ
52:A/D(アナログ/ディジタル変換回路)
53:通信ポートインターフェース
54:I/O(入出力制御装置)
55:検査回路用電源
56:情報処理装置
57被検査対象電子機器用電源
61:詳細設定ボタン
71:自己診断設定画面
72:詳細自己診断チェックボックス
73:詳細自己診断項目ラベル
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の検査装置に係り、特に、迅速に異常検知を行うことができ、かつ信頼性が高い自己診断機能を有する検査装置およびそのためのプログラムならびに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
被検査対象となる電子機器(被検査対象機器)は、製造ラインにて実装部品のオープンショートチェック、機能検査等が行われる。これらの検査は、電子機器と検査装置とが電気的に接続されて行われる。特に製造ラインで使用される検査装置は、製造直後の不良品も混在した電子機器を検査することがあるため、検査装置が壊れる可能性がある。
【0003】
また、検査装置自体の不具合に気づかずに該検査装置を使用して検査を続行させた場合、被検査対象の電子機器を破壊させたり、誤った検査結果を得て誤った判定を行ったりすることにもなりかねない。
【0004】
それを回避するため、従来の製造ラインでは以下のような取り組みが行われている。
(A)定期的に合格品のマスター基板を用いて検査を行い、検査が正常に行われるかどうかを判断することにより、検査装置の正常性を診断する。
(B)人の操作によって検査装置の自己診断テストを行わせることにより、検査装置を診断する。
【0005】
自己診断を行う検査装置に関する従来技術としては、例えば特許第3588221号公報(特許文献1)に開示されたものがある。
【0006】
特許文献1には、インサーキットテスタなどの回路基板検査装置の計測部を自己診断する計測部自己診断装置が開示されており、この装置は、インサーキットテスタの計測部の正常、異常を自己診断するための具体的な構成が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特許第3588221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の製造ラインにおいて、上記(A)の取り組みでは、運用中に検査装置が故障して検査結果がNGとなった場合には、製品の不良なのか、検査装置自体の不良なのか判断ができず、被検査対象を破壊させたり、検査装置の故障をより進ませてしまったり、誤った検査の判定を多数行うことにもなりかねない、という問題があった。
【0009】
一方、上記(B)の取り組みでは、人が異常を感じた際に、手動で検査装置を操作して自己診断を行うようにしているものであるため、これも上記(A)の取り組みの場合と同じ問題があった。
【0010】
本発明は、異常検知を迅速に行え、常に検査装置の信頼性を保つことが可能な自己診断機能を有する検査装置およびそのためのプログラムならびに記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の如き構成を採用した。
a)本発明は、被検査対象機器の良否を判定する自己診断機能を有する検査装置において、被検査対象機器を検査する検査回路と、該検査回路を制御する検査回路制御手段と、該検査回路制御手段を介して検査回路の状態を自己診断する自己診断手段と、自己診断する自己診断実行タイミングを設定または変更することが可能な自己診断条件設定手段とを備え、自己診断条件設定手段に設定されている自己診断実行タイミングで、検査回路の自己診断を行うようにしたことを特徴としている。
【0012】
b)また、上記自己診断実行タイミングを、被検査対象機器を1台検査完了したタイミング、あるいは、検査NG時のタイミングにしたこと、自己診断の内容を検査NGの内容により設定変更可能としたことも特徴としている。
【0013】
c)また、上記自己診断実行タイミングを、検査装置がアイドル状態の時のタイミングにしたこと、さらに任意の時間以上アイドル状態が続いた際、詳細自己診断を行うようにしたことも特徴としている。
【0014】
d)また、上記自己診断実行タイミングを複数設定可能にしたこと、自己診断内容を、各タイミングにおいて設定変更可能にしたこと、自己診断結果を通信手段を用いて自動通知可能としたこと、自己診断NG時には検査不可能にしたこと、あるいは自己診断実行時に、任意のタイミングで処理を中断可能としたこと、なども特徴としている。
【0015】
e)また、本発明は、コンピュータを上記各手段として機能させるためのプログラムならびに該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することも可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、検査装置の異常検知を迅速に行うことが可能となり、常に検査装置の信頼性を保つことが可能になる。すなわち、本発明においては、予め設定された条件となったタイミング(例えば、被検査対象機器を1台検査完了したタイミング、検査NGが発生したタイミング、検査装置がアイドル状態になったタイミング、またはこれら複数のタイミングを組み合わせたタイミングなど)で自己診断を行うようにしたので、検査装置の異常を迅速に検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1を説明するための機能ブロック図である。
以下、図1を用いて本発明に係る検査装置の詳細構成を説明する。
【0018】
同図において、1は本発明に係る検査装置であり、2は被検査対象である電子機器(被検査対象機器)である。検査装置1と被検査対象の電子機器2は、電気的接続3により電気的に接続されており、両者間でデータの送受が行われる。
【0019】
さらに本発明に係る検査装置1は、被検査対象機器2を検査する検査回路1aと、該検査回路1aと接続され検査全体の制御を行う情報処理装置1bとで構成されている。情報処理装置1bは、該情報処理装置1b上で動作する検査ソフトウェア1cを備えている。
【0020】
検査ソフトウェア1cは、検査の実行制御を行う検査制御手段1dと、前記検査回路1aを制御する検査回路制御手段1eと、該検査回路制御手段1eを介して前記検査回路1aの状態を自己診断する自己診断手段1fと、自己診断の実行タイミングを設定あるいは変更することが可能な自己診断実行タイミング設定手段1gとを備えている。
【0021】
図2は、図1における情報処理装置1bの具体的なハードウェア構成例を示す図であり、通常のコンピュータ構成を有している。すなわち、図2に示すように、情報処理装置14(図1の情報処理装置1bの主要部)は、CPU14a、主メモリ14b、入出力インターフェース14cから構成され、表示装置11、入力装置12、外部記憶装置13、光ディスク15の記録再生を行う駆動装置16、通信装置17などが接続されている。
【0022】
検査ソフトウェア1c(検査制御手段1d、検査回路制御手段1e、自己診断手段1f、自己診断実行タイミング設定手段1gのそれぞれに対応するソフトウェア)は、情報処理装置の記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)から読み込まれて主メモリ14b上に展開され、CPU14aによって実行される。すなわち、検査制御手段1d、検査回路制御手段1e、自己診断手段1f、自己診断実行タイミング設定手段1gの各々の機能は、それぞれの手段に対応するソフトウェア(プログラム)を主メモリ14b上に展開し、CPU14a、主メモリ14bなどのハードウェアを用いて実行されることにより実現されるものである。
【0023】
なお、上記各手段に対応するプログラムは、FD、CD−ROM、あるいはDVD、さらにはインターネットなどのネットワークを介して市場に流通させることができることはいうまでもない。
【0024】
図3は、実施例1における検査ソフトウェア1cの状態遷移図である。
本実施例は、自己診断の実行タイミングを、被検査対象機器を1台検査完了したタイミングとした場合の例である。
【0025】
まず、図3の状態遷移図におけるステート(丸で示す)について説明する。
図4は、各ステートのステート名と該各ステートの説明(意味)を示している。図4に示すように、「アイドル」ステートは待機しているステートを、「検査」ステートは検査を実施しているステートを、「自己診断」ステートは自己診断を実施しているステートを、「条件設定」ステートはユーザが自己診断条件を入力するステートを、それぞれ示している。
【0026】
次に、図3の検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
(a)検査ソフトウェア1cは、起動時、自己診断条件設定ファイル(後述する図7とその説明を参照)を情報処理装置の外部記憶装置13や光ディスク15から読み出し、自己診断フラグおよび検査フラグを「OFF」にして、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0027】
ここで「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0028】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例1では、被検査対象機器1台の検査完了したタイミングで自己診断が実行されるように条件設定されている。
【0029】
(b)[アイドル]ステートにて検査開始トリガ(検査開始ボタン「ON」によって検査フラグが「ON」になる)を検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象機器(電子機器)2の検査が検査回路1aを介して行われる。
【0030】
(c)[検査]ステートにて検査ソフトウェア1cは上記(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、検査完了時に自己診断を実行させるため、自己診断フラグを「ON」に、検査フラグを「OFF」にして、[アイドル]ステートへ遷移する。ここで、自己診断条件設定ファイルに、検査1台完了時と設定されていない場合、検査完了時、自己診断フラグを「ON」せずに、[アイドル]ステートへ戻る。
【0031】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグの「ON」を検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。自己診断の内容は、自己診断条件設定ファイル(図7参照)に記述されており、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0032】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェア1cは、自己診断結果を情報処理装置1bの表示装置11にその結果を表示したり、自己診断ログとして外部記憶装置13や光ディスク15などに保存したり、自己診断フラグを「OFF」にするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0033】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガ(図5の自己診断条件設定ボタン26の押下)を検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、表示装置11に条件設定画面(図6参照)を表示し、ユーザに自己診断条件設定データを入力させる。
【0034】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新し、[アイドル]ステートへ戻る。
【0035】
図5は、表示装置11に表示される検査ソフトウェア1cのメイン画面実施例を示す図である。
以下、図5を用いて、メイン画面の構成要素について説明する。
同図において、21はステータスラベルであり、22はステータス表示エリア、すなわち図4のステートの説明欄に示すように、検査ソフトウェアが実行している状態を表示するためのエリアである。
【0036】
また、23は結果ラベルであり、24は結果表示エリア、すなわち検査結果および自己診断結果を表示するエリアである。
【0037】
また、25は検査開始ボタンであって、ユーザがこのボタンを押下すると、検査が開始されるようになっている。
【0038】
26は自己診断条件設定ボタンであって、検査ソフトウェア1cがアイドルステートの時、ユーザによってこのボタンが押下されると、条件設定ステートに遷移し、表示装置11に自己診断条件設定画面(図6参照)を表示して条件設定が行えるようになっている(上記遷移(f)および(g)に相当)。
【0039】
本実施例にて、メイン画面は、[アイドル]ステート、[検査]ステート、[自己診断]ステートの実行画面として使用される。
【0040】
図5に示すメイン画面にて、自己診断条件設定ボタン26を押下すると、[条件設定]ステートへ遷移し、情報処理装置の表示装置11上に自己診断条件の設定や実行タイミングの設定を行うための自己診断条件設定画面が表示される。
【0041】
図6は、表示装置11上に表示される自己診断条件設定画面の一例である。
同図において、30は自己診断条件設定画面であり、31は自動自己診断チェックボックスであり、32は自己診断タイミングチェックボックスであり、33は自己診断タイミングラベルである。
【0042】
自動自己診断チェックボックス31にチェックされている場合には、自己診断タイミングチェックボックス32のうちチェックされているタイミングにて自己診断が実行される。自己診断タイミングラベル33には、自己診断タイミングチェックボックス32毎の自己診断を行うタイミングが記載されている。
【0043】
図7は、自己診断条件設定ファイルの実施例を示す図である。上述した図6の自己診断条件設定画面30にて設定された内容は、情報処理装置1bの外部記憶装置13や光ディスク15等の記憶手段に保管される。
【0044】
以下、図7を用いて、自己診断条件設定ファイル40の内容について説明する。
同図において、40は自己診断条件設定ファイル、41は「自己診断設定」の項目であり、42は「診断実行タイミング」の項目であり、43は「検査NG診断内容」の項目であり、44は「検査NG診断実行回数」の項目である。
【0045】
「自己診断設定」41の項目は、自己診断処理の実行の有無設定状態を記録するための項目であり、「自動自己診断」項目の設定が「ON」の時は、診断実行タイミング42の項目で設定されたタイミングにて自己診断が実行される。「自動自己診断」項目の設定が「OFF」の時は、全ての診断処理を行わない。
【0046】
「診断実行タイミング」42の項目は、自己診断処理を実行するタイミングの設定状態を記録している。本例の場合では、「検査完了時」,「アイドル時」,「起動時」,「終了時」の各タイミングの項目について、設定が「ON」の時は、そのタイミングで自己診断を実行し、設定が「OFF」の時はそのタイミングでは自己診断を行わない。
【0047】
「検査NG診断内容」43の項目は、「診断実行タイミング」42で、「検査完了時」の項目の設定が「ON」の時、検査NG時に実行する診断内容の設定状態を記録している。検査項目毎に、診断する内容(診断番号)を括弧内に複数設定することができる。診断を実行しない検査項目については、括弧内に何も番号を指定しない。診断内容として、例えば、診断1:データ入力、診断2:データ出力、診断3:A/Dアクセス、診断4:A/D変換値1,診断5:A/D変換値2,診断6:A/D変換値3、診断7:通信入力、診断8:通信出力、診断9:I/O入力、診断10:I/O出力がある。
【0048】
「検査NG診断実行回数」44の項目は、「検査NG診断内容」43で設定された検査項目毎の診断の実行回数設定状態を記録している。
【0049】
図8は、検査装置1の中の検査回路1aの詳細構成の実施例を示す図である。
同図において、検査装置1は、検査回路50、検査回路50の各構成要素に電源電圧を供給する検査回路用電源55、情報処理装置56、被検査対象機器(電子機器)2に電源電圧を供給する被検査対象電子機器用電源57から構成されている。検査回路50は図1の検査回路1aに対応し、情報処理装置56は図1の情報処理装置1bに対応している。
【0050】
以下、図8を用いて、検査回路50の構成要素について説明する。
図8に示すように、検査回路50は、高速データ格納バッファメモリ51、A/D(アナログ/ディジタル変換回路)52、通信ポートインターフェース53、I/O(入出力制御装置)54から構成されている。
【0051】
高速データ格納バッファメモリ51は、被検査対象機器(電子機器)2より出力される高速データを情報処理装置56に取り込む際、転送速度の差を補うためにデータを一時保存しておくためのメモリ回路である。
【0052】
A/D(アナログ/ディジタル変換回路)52は、被検査対象機器(電子機器)2の内部で生成される電源電圧(アナログ値)を、情報処理装置56で取り扱えるディジタル値に変換するためのアナログ/ディジタル変換回路である。
【0053】
通信ポートインターフェース53は、情報処理装置56と、被検査対象機器(電子機器)2内にあるCPUとの相互通信により、被検査対象機器(電子機器)2を制御するための通信用インターフェース回路である。
【0054】
I/O(入出力制御装置)54は、被検査対象機器(電子機器)2から情報処理装置56へのディジタル信号入力状態確認、および情報処理装置56から被検査対象(電子機器)2へのディジタル信号出力を行うための回路である。
【0055】
次に、自己診断内容について説明する。尚、説明の内容については、起動時やアイドル時等、検査装置1に被検査対象機器(電子機器)2が接続されていない時の実施例とする。
【0056】
(a)高速データ格納バッファメモリ51の診断
情報処理装置56より、バッファメモリへの書き込み/読み出しが正しく行えることを確認し、高速データ格納バッファメモリ51のメモリデバイスに異常が無いことを診断する。
【0057】
(b)A/D(アナログ/ディジタル変換回路)52の診断
情報処理装置56に入力されたディジタル値換算電圧値が、電源電圧が印加されていない状態の値であることを確認し、A/D変換に異常が無いことを診断する。
【0058】
(c)通信ポートインターフェース53の診断
通信ポートより情報処理装置56に入力された値が、通信対象機器が未接続状態の値であることを確認し、インターフェース機能に異常が無いことを診断する。
【0059】
(d)I/O(入出力制御装置)54の診断
I/O(入出力制御装置)54に診断用入力を予め設けておき、情報処理装置56にて、その入力が正しく読み出せるかを確認し、I/O(入出力制御装置)54に異常が無いことを診断する。
【0060】
以上のように、本実施例1においては、予め設定された条件のタイミング(上記の例では被検査対象機器を1台検査完了したタイミング)で自己診断を行うので、検査装置1の異常を迅速に検出することが可能となり、検査装置1の信頼性を常に保つことが可能となる。
【0061】
(実施例2)
本実施例2は、予め設定された条件の自己診断実行タイミングを、検査NGが発生したタイミングにした実施例である。
【0062】
本実施例2の機能ブロック図、情報処理装置1bの実施例、画面の実施例、条件設定ファイルの実施例、検査回路の実施例、自己診断内容の実施例は、上述した実施例1と同様であるので、説明は省略する。
【0063】
図9は、本実施例2における検査ソフトウェアの状態遷移図を示す図である。自己診断実行タイミングを検査NGが発生したタイミングに設定したこと以外は、上述した実施例1と同じである。
【0064】
以下、本実施例2における検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
【0065】
(a)検査ソフトウェア1cは起動時、自己診断条件設定ファイルを情報処理装置1bの記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)から読み出し、自己診断フラグ、検査フラグを「OFF」にして、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0066】
ここで、上記実施例と同様に、「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0067】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例2では、被検査対象物の1台の検査結果がNGの際、自己診断が実行されるよう条件設定されている。
【0068】
(b)[アイドル]ステートにて検査開始トリガを検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象の検査が検査回路1aを介して行われる。
【0069】
(c)[検査]ステートにて、検査ソフトウェアは(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、検査NG時に自己診断を実行させるため、検査NG完了時は、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFし、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0070】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグのONを検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0071】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェアは、自己診断結果を情報処理装置の表示装置にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させるたり、自己診断フラグをOFFするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0072】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガを検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、条件設定画面を表示し、ユーザからの自己診断条件設定を入力する。
【0073】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新し[アイドル]ステートへ戻る。
【0074】
本実施例2は、以上のような構成とすることで、検査NG発生時に自己診断が実行されるので、検査装置の異常検知を即座に行うことが可能となる。又、検査NG発生時のみ、自己診断を行うことも可能となり、自己診断時間を短縮することも可能となる。
【0075】
(実施例3)
本実施例3は、検査NGの内容により自己診断内容を設定変更可能とした実施例である。
【0076】
本実施例3の機能ブロック図、情報処理装置実施例、画面実施例、条件設定ファイル実施例、検査回路実施例、自己診断内容実施例、状態遷移図は、上述した実施例2と同じであるので説明を省略する。
【0077】
図10は、本実施例3における検査ソフトウェアの自己診断条件設定画面の例である。
同図において、詳細設定ボタン61を押すと、図11のような画面が表示され、検査のNG内容により自己診断内容を設定変更できるようになっている。
【0078】
すなわち、NG発生検査No.に対して、実施したい診断内容をチェックすることで、任意の実施診断内容を選択して設定することができる。図11は図7の検査NG診断内容43の例の設定内容を示している。
【0079】
また、診断実施の回数についても、NG発生検査No.毎に設定することができる。ここで設定した内容は、自己診断条件設定ファイルに保管され、検査ソフトウェア1cは、NGの内容により異なった自己診断を実行できるようになる。また、特定の検査NGにて診断を行わせないような設定も可能である。
【0080】
本実施例3は、このような構成とすることで、疑わしき検査回路のみ自己診断を行わせることで、自己診断時間を短縮したり、疑わしき検査回路のみ連続して複数回自己診断を行わせるようなことも可能となり、自己診断の信頼性も向上することが可能となる。
【0081】
(実施例4)
本実施例4は、予め設定された条件の自己診断実行タイミングを、検査装置がアイドル時であるタイミングにした実施例である。
【0082】
図12は、本実施例4における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
次に、図12の検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
【0083】
(a)検査ソフトウェアは起動時、自己診断条件設定ファイルを情報処理装置の記憶装置から読み出し、アイドルステートにて自己診断を実行させるため、自己診断フラグをONして[アイドル]ステートへ遷移する。
【0084】
ここで、上記実施例と同様に、「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0085】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例4では、検査装置がアイドル状態のとき、自己診断が実行されるよう条件設定されている。
【0086】
(b)[アイドル]ステートにて検査フラグONを検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象の検査が検査回路を介して行われる。
【0087】
(c)[検査]ステートにて検査ソフトウェアは、上記(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、アイドル時に自己診断を実行させるため、検査完了時に、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFし[アイドル]ステートへ遷移する。
【0088】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグのONを検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。
自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0089】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェアは、自己診断結果を情報処理装置の表示装置11にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させたり、自己診断フラグをOFFするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0090】
なお、自己診断ステートにて検査開始フラグONを検知した際、検査をスタートさせるため、自己診断フラグをOFFして同じく[アイドル]ステートへ遷移する。
【0091】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガを検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、条件設定画面を表示し、ユーザからの自己診断条件設定を入力する。
【0092】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新する。アイドル時、自己診断を実行させる設定をした場合、自己診断フラグをONして、[アイドル]ステートへ戻る。アイドル時に行わない設定をした場合は、自己診断フラグをOFFして、[アイドル]ステートへ戻る。
【0093】
本実施例4は、以上のような構成とすることで、検査装置がアイドル状態に入るとき、自己診断が実行されるので、検査装置の異常検知を即座に行うことが可能となる。
【0094】
(実施例5)
本実施例5は、実施例4において、さらに任意の時間以上アイドルが続いた際、詳細自己診断を行うようにした実施例である。
【0095】
本実施例5の機能ブロック図、情報処理装置実施例、画面実施例、条件設定ファイル実施例、検査回路実施例、自己診断内容実施例は、請求項1と同じであるので、説明は省略する。
【0096】
図13は、本実施例5における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
次に、本実施例5における状態遷移図について説明する。(a)〜(g)は上記実施例4と同じなので省略する。
【0097】
(h)[アイドル]ステートにて、そのステートでの待機時間が、任意の時間以上続いた時、検査ソフトウェアは、詳細自己診断フラグを「ON」にし、詳細自己診断ステートへ遷移する。詳細自己診断内容は、詳細自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った詳細自己診断が行われる。
【0098】
(i)詳細自己診断完了時、検査ソフトウェアは、診断結果を情報処理装置の表示装置11にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させるたり、詳細自己診断フラグを「OFF」にして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0099】
なお、詳細自己診断ステートにて検査開始フラグの「ON」を検知した際、検査をスタートさせるため、詳細自己診断フラグを「OFF」にして同じく[アイドル]ステートへ遷移する。
【0100】
図14は、詳細診断内容の自己診断設定画面の実施例である。
以下、詳細診断内容の自己診断設定画面の構成要素について説明する。
【0101】
同図において、71は自己診断設定画面である。また、72は詳細自己診断チェックボックスであり、チェック時はチェックされた自己診断項目が実行される。また、73は詳細自己診断項目ラベルであり、自己診断を行う項目が記載されている。
【0102】
本実施例5は、以上のような構成とすることで、アイドルの時間が長く続いた際、詳細自己診断にて、検査回路の通常の自己診断で行わない内容の詳細な診断を行うことが可能となるので、検査装置の信頼性をさらに向上することが可能となる。
【0103】
(実施例6)
次に、実施例6を説明する。本実施例6は、上記実施例において、さらに前記自己診断実行タイミングを複数設定可能にした実施例である。
【0104】
図15は、本実施例6における自己診断条件設定画面の実施例を示す図である。本実施例6は、検査NG発生時と検査ソフトウェア起動時のタイミングで自己診断が行われるよう設定される実施例である。図15の例は、図15に示された如く、チェックのついた複数の事象(すなわち検査NG時と起動時)のタイミングで自己診断が実行されることとなる。本設定内容は、自己診断条件設定ファイルに保管される。
【0105】
図16は、検査ソフト起動時および検査NG時に自己診断を実行する設定とした場合の状態遷移図である。次に、図16の検査ソフトウェアの状態遷移図の説明を行う。同図において、(a)〜(g)は状態遷移を示している。
【0106】
(a)検査ソフトウェアは、起動時に自己診断条件設定ファイルを情報処理装置の記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)から読み出し、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFして、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0107】
ここで、上記実施例と同様に、「自己診断フラグ」とは、自己診断を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、「ON」時に自己診断実行を行うようにしたフラグである。また「検査フラグ」とは、検査を実行するためのソフトウェア内部フラグであり、画面上の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)と連動している。検査開始ボタン「ON」を検知した場合に検査フラグを「ON」にし、検査完了にて検査フラグを「OFF」にする。
【0108】
また、検査ソフトウェア1cは、読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い自己診断を行う。本実施例6では、被検査対象物の1台の検査結果がNGの際と検査ソフトウェア起動時の複数のタイミングで自己診断が実行されるよう条件設定されている。[アイドル]ステート遷移後、下記(d)の処理へ遷移することとなる。
【0109】
(b)[アイドル]ステートにて検査開始トリガを検知すると、[検査]ステートへ遷移する。[検査]ステートでは、被検査対象の検査が検査回路を介して行われる。
【0110】
(c)[検査]ステートにて、検査ソフトウェアは(a)で読み込んだ自己診断条件設定ファイルの条件に従い、検査NG時に自己診断を実行させるため、検査NG完了時は、自己診断フラグをON、検査フラグをOFFし、[アイドル]ステートへ遷移する。
【0111】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグのONを検知すると、自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。
自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0112】
(e)自己診断完了時、検査ソフトウェア1cは、自己診断結果を情報処理装置の表示装置11にその結果を表示させたり、自己診断ログとして記憶手段(外部記憶装置13や光ディスク15)に保存させるたり、自己診断フラグを「OFF」にするなどして自己診断終了処理を行い、[アイドル]ステートへ遷移し、次の検査開始トリガを待つ。
【0113】
(f)アイドル時、ユーザ操作による自己診断条件設定開始トリガを検知した際、[条件設定]ステートへ遷移し、条件設定画面を表示し、ユーザからの自己診断条件設定を入力する。
【0114】
(g)条件設定完了時、自己診断条件設定ファイルを更新し、[アイドル]ステートへ戻る。
【0115】
本実施例6は、以上のような構成とすることで、検査NG発生時に自己診断が実行されるので、検査装置の異常検知を即座に行うことが可能となる。又、検査NG時のみ、自己診断を行うことも可能となり、自己診断時間を短縮することも可能となる。
【0116】
(実施例7)
本実施例7は、実施例6において、さらに自己診断内容を、各タイミングにおいて設定変更できるようにした実施例である。
【0117】
図17は、本実施例6における自己診断条件設定画面であり、図18は、自己診断条件設定の詳細設定画面である。
【0118】
図17の詳細設定ボタン61を押すと、図18のような診断内容の詳細設定画面が表示され、各設定タイミングで実施する診断内容と、該診断実施の回数が設定できるようになっている。
【0119】
本例では、診断内容として、診断1:データ入力、診断2:データ出力、診断3:A/Dアクセス、診断4:A/D変換値1,診断5:A/D変換値2,診断6:A/D変換値3、診断7:通信入力、診断8:通信出力、診断9:I/O入力、診断10:I/O出力があり、それぞれの診断内容に対して実行回数が設定できるようになっている(本例の場合、これらの診断内容に対して、それぞれ3,0,0,0,0,0,1,1,0,0を設定)。
【0120】
(実施例8)
本実施例8は、上記各実施例において、さらに自己診断結果を自動通知する自己診断結果通知手段を備えるようにした実施例である。
【0121】
本実施例8における機能ブロック図および状態遷移図は上記実施例と同じなので説明は省略する。例えば、実施例1の状態遷移図(図3)の(e)自己診断完了時の自己診断結果の通知手段として、電子メール等の通信手段を用いることとする。
【0122】
通常、検査装置を使用する作業者は、検査装置の詳細を把握していないことが多く、自己診断NG時に、その状態が長い時間かかってしまうことが多い、本実施例を採用すると、例えば検査装置の管理者の携帯電話等の通信手段に電子メールを送信することにより、迅速な対応を行えるという利点がある。
【0123】
(実施例9)
本実施例9は、上記各実施例において、さらに自己診断NG時、検査できないようにした実施例である。
【0124】
図19は、本実施例9における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
図19において、(e)以外の状態遷移は上述した実施例1と同じなので説明を省略する。
【0125】
(e)自己診断完了時、診断結果が「NG」であれば、検査ソフトメイン画面の検査開始ボタン(図5の検査開始ボタン25)をロックし、検査できない状態とする。本例の場合、図5の検査メイン画面に「自己診断ボタン」を設けておき、この自己診断ボタンを押すことによって設定された自己診断が行われるようにする。自己診断結果が「OK」となるまで、この検査開始ボタン25のロックが外れない動作となる。検査ソフトメイン画面は、実施例1(図5参照)と同じなので説明を省略する。
【0126】
(実施例10)
本実施例10は、上記各実施例において、さらに自己診断実行時に、任意のタイミングで処理を中断できるようにした実施例である。
【0127】
図20は、本実施例10における検査ソフトウェアの状態遷移図である。本実施例10において、(d),(h)以外の状態遷移は上述した実施例1と同じなので説明を省略する。
【0128】
(d)[アイドル]ステートにて自己診断実行フラグの「ON」を検知すると、診断処理中断フラグを「OFF」にした後に自己診断をスタートさせ、[自己診断]ステートへ遷移する。自己診断内容は、自己診断条件設定ファイルに記述され、その診断内容に沿った自己診断が行われる。
【0129】
(h)[ユーザ中断指示]ステートにより、診断処理中断フラグが「ON」に設定される。[自己診断]ステートにて、診断処理中断フラグの「ON」を検知すると、自己診断処理を中断し、(e)の処理を経て[アイドル]ステートに移行する。本実施例10における検査ソフトメイン画面は、実施例1(図5参照)と同じなので説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】実施例1を説明するための機能ブロック図である。
【図2】情報処理装置の具体的なハードウェア構成例を示す図である。
【図3】実施例1における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図4】各ステートのステート名と該各ステートの説明(意味)を示す図である。
【図5】表示装置に表示される検査ソフトウェアのメイン画面実施例を示す図である。
【図6】表示装置上に表示される自己診断条件設定画面の一例である。
【図7】自己診断条件設定ファイルの実施例を示す図である。
【図8】検査装置の中の検査回路の詳細構成の実施例を示す図である。
【図9】実施例2における検査ソフトウェアの状態遷移図を示す図である。
【図10】実施例3における検査ソフトウェアの自己診断条件設定画面の例である。
【図11】図7の検査NG診断内容の例の設定内容を示す図である。
【図12】実施例4における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図13】実施例5における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図14】詳細診断内容の自己診断設定画面の実施例である。
【図15】実施例6における自己診断条件設定画面の実施例を示す図である。
【図16】検査ソフト起動時および検査NG時に自己診断を実行する設定とした場合の状態遷移図である。
【図17】実施例6における自己診断条件設定画面であり、
【図18】自己診断条件設定の詳細設定画面である。
【図19】実施例9における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【図20】実施例10における検査ソフトウェアの状態遷移図である。
【符号の説明】
【0131】
1:検査装置
1a:検査回路
1b:情報処理装置
1c:検査ソフトウェア
1d:検査制御手段
1e:検査回路制御手段
1f:自己診断手段
1g:自己診断タイミング設定手段(自己診断条件設定手段)
2:被検査対象である電子機器(被検査対象機器)
3:電気的接続
11:表示装置
12:入力装置
13:外部記憶装置
14:情報処理装置
14a:CPU
14b:主メモリ
14c:入出力インタフェース
15:光ディスク
16:駆動装置
21:ステータスラベル
22:ステータス表示エリア
23:結果ラベル
24:結果表示エリア
25:検査開始ボタン
26:自己診断条件設定ボタン
30:自己診断条件設定画面
31:自動自己診断チェックボックス
32:自己診断タイミングチェックボックス
33:自己診断タイミングラベル
40:自己診断条件設定ファイル
41:自己診断設定
42:診断実行タイミング
43:検査NG診断内容
44:検査NG診断実行回数
50:検査回路
51:高速データ格納バッファメモリ
52:A/D(アナログ/ディジタル変換回路)
53:通信ポートインターフェース
54:I/O(入出力制御装置)
55:検査回路用電源
56:情報処理装置
57被検査対象電子機器用電源
61:詳細設定ボタン
71:自己診断設定画面
72:詳細自己診断チェックボックス
73:詳細自己診断項目ラベル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査対象機器の良否を判定する自己診断機能を有する検査装置であって、
前記被検査対象機器を検査する検査回路と、
該検査回路を制御する検査回路制御手段と、
該検査回路制御手段を介して前記検査回路の状態を自己診断する自己診断手段と、
前記自己診断する自己診断実行タイミングを設定または変更することが可能な自己診断条件設定手段とを備え、
該自己診断条件設定手段に設定されている自己診断実行タイミングで、前記検査回路の自己診断を行うことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断実行タイミングは、前記被検査対象機器を1台検査完了したタイミングであることを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項3】
請求項1記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断実行タイミングは、検査NG時のタイミングであることを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項4】
請求項3記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断の内容を検査NGの内容により設定変更可能としたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項5】
請求項1記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断実行タイミングは、検査装置がアイドル状態の時のタイミングであることを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項6】
請求項5記載の自己診断機能を有する検査装置において、
任意の時間以上アイドル状態が続いた際、さらに詳細自己診断を行うことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項7】
請求項1記載の検査装置において、
前記自己診断実行タイミングを複数設定可能にしたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項8】
請求項7記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断内容を、各タイミングにおいて設定変更可能にしたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断結果を通信手段を用いて自動通知可能としたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断NG時には検査不可能にしたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断実行時に、任意のタイミングで処理を中断可能としたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項12記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
被検査対象機器の良否を判定する自己診断機能を有する検査装置であって、
前記被検査対象機器を検査する検査回路と、
該検査回路を制御する検査回路制御手段と、
該検査回路制御手段を介して前記検査回路の状態を自己診断する自己診断手段と、
前記自己診断する自己診断実行タイミングを設定または変更することが可能な自己診断条件設定手段とを備え、
該自己診断条件設定手段に設定されている自己診断実行タイミングで、前記検査回路の自己診断を行うことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断実行タイミングは、前記被検査対象機器を1台検査完了したタイミングであることを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項3】
請求項1記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断実行タイミングは、検査NG時のタイミングであることを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項4】
請求項3記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断の内容を検査NGの内容により設定変更可能としたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項5】
請求項1記載の自己診断機能を有する検査装置において、
前記自己診断実行タイミングは、検査装置がアイドル状態の時のタイミングであることを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項6】
請求項5記載の自己診断機能を有する検査装置において、
任意の時間以上アイドル状態が続いた際、さらに詳細自己診断を行うことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項7】
請求項1記載の検査装置において、
前記自己診断実行タイミングを複数設定可能にしたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項8】
請求項7記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断内容を、各タイミングにおいて設定変更可能にしたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断結果を通信手段を用いて自動通知可能としたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断NG時には検査不可能にしたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の自己診断機能を有する検査装置において、
自己診断実行時に、任意のタイミングで処理を中断可能としたことを特徴とする自己診断機能を有する検査装置。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項12記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−139313(P2009−139313A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−318234(P2007−318234)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【出願人】(000221937)東北リコー株式会社 (509)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【出願人】(000221937)東北リコー株式会社 (509)
【Fターム(参考)】
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