説明

色処理装置およびその方法

【課題】 モニタの色変動特性に起因する、表示画像を観察する際の再現色の変化を抑制する。
【解決手段】 画像を入力し(S101)、画像を表示するモニタのプロファイルおよび色変動特性を取得し(S102)、モニタに表示した画像を観察する際の色再現の目標精度を設定し(S103)、モニタに表示した画像を観察する際の色再現の変化が前記目標精度に収まるように、色変動特性を補正するための補正量を算出し(S104)、プロファイルおよび補正量を使用して、入力した画像に色域マッピングおよび色変動特性の補正を施す(S105、S106)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モニタの色変動特性を補正する色処理に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ機器(PC)によって、プリンタが印刷する印刷物の仕上がりをシミュレートしてモニタに表示する処理をソフトプルーフと呼ぶ。ソフトプルーフは、印刷物の反射光の色成分についてカラーマッチングを行い、その色を忠実にモニタ上に再現する。
【0003】
高精度なカラーマッチングを行うには、モニタやプリンタが再現可能な色範囲(色域)を正確に測定する必要がある。モニタの色域は、一般に、視野角特性および面内むら特性を有する。なお、視野角特性は、発光量が角度によって変化することに起因する特性であり、面内むら特性は、発光量が表示位置によって変化することに起因する特性である。つまり、カラーマッチング後の印刷物とモニタの表示画像を観察する場合に、モニタの色域を測定した際の角度で表示画像を観察すれば両者の色の見えは一致するが、異なる角度で表示画像を観察すれば両者の色の見えは一致しない。
【0004】
このような問題を解決するため、観察者の視線と表示画像が成す観察角度を検出して、観察角度に応じて表示画像を補正する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、特許文献1の技術は、観察角度を検出するためのハードウェアを必要とする上、ある観察者に対しては色の見えの一致度(以下、再現精度)を高めることができるが、別の角度から観察する観察者に対しては再現精度が保証されない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-276692公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、モニタの色変動特性に起因する、表示画像を観察する際の再現色の変化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0008】
本発明にかかる色処理は、画像を入力し、前記画像を表示するモニタのプロファイルおよび色変動特性を取得し、前記モニタに表示した画像を観察する際の色再現の目標精度を設定し、前記モニタに表示した画像を観察する際の前記色再現の変化が前記目標精度に収まるように、前記色変動特性を補正するための補正量を算出し、前記プロファイルおよび前記補正量を使用して、前記入力した画像に色域マッピングおよび前記色変動特性の補正を施すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、モニタの色変動特性に起因する、表示画像を観察する際の再現色の変化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例の画像処理装置の構成例を説明するブロック図。
【図2】CPUが実行する処理を説明するフローチャート。
【図3】CPUが実行する処理によって実現される機能構成例を説明するブロック図。
【図4】視野角特性を説明する図。
【図5】目標精度を設定するためのユーザインタフェイス(UI)の一例を示す図。
【図6】カラーマッチング処理部の処理を説明するフローチャート。
【図7】補正テーブル作成部の処理の概念を説明する図。
【図8】補正テーブル作成部の処理を説明するフローチャート。
【図9】補正テーブルを説明する図。
【図10】補正部が実行する処理を説明するフローチャート。
【図11】面内むら特性を説明する図。
【図12】実施例2の補正テーブル作成部の処理を説明するフローチャート。
【図13】実施例3のカラーマッチング処理部の処理を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明にかかる実施例の色処理を図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0012】
[装置の構成]
図1のブロック図により実施例の画像処理装置の構成例を説明する。マイクロプロセッサ(CPU)104は、RAM106をワークメモリとして、ROM105やハードディスクドライブ(HDD)103など格納された各種プログラムを実行し、システムバス109を介して後述する構成を制御する。CPU104が実行するプログラムには、後述する処理を実現するプログラムが含まれる。
【0013】
入力部101は、キーボードやマウスなどのポインティングシステムから構成され、ユーザから指示やデータを入力する。表示部102は、液晶ディスプレイなどのモニタで、グラフィカルユーザインタフェイス(GUI)などを表示する。HDD103は、画像データや後述する処理に必要なデータを含む各種データやプログラムを記憶する。通信部107は、ネットワーク108を介して外部の機器と通信するためのネットワークインタフェイスである。ネットワーク108には、有線ネットワーク、無線ネットワーク、シリアルバスなどが利用可能である。
【0014】
CPU104は、後述する処理を実現するプログラムをROM105やHDD103からRAM106にロードして実行するが、当該プログラムやデータを通信部107を介して外部のサーバからRAM106などにダウンロードして実行してもよい。
【0015】
[画像処理]
図2のフローチャートによりCPU104が実行する処理を説明し、図3のブロック図によりCPU104が実行する処理によって実現される機能構成例を説明する。
【0016】
CPU104は、入力部101から入力されるユーザ指示に従い、入力画像設定部221により、HDD105に格納された画像をカラーマッチング処理を適用する入力画像201に設定する(S101)。入力画像201は、印刷物を測色したXYZ値などで表現される。なお、通信部107を介して図示しないサーバから入力した画像や、図示しないUSBなどのシリアルバスインタフェイスを介して様々なデバイスから入力した画像を入力画像201に設定することもできる。
【0017】
次に、CPU104は、入力部101から入力されるユーザ指示に従い、モニタ設定部223により色変動特性203およびプロファイル207を設定する(S102)。例えば、ユーザは、入力画像201を表示するモニタの機種やモニタの製造番号を指示し、モニタ設定部223は、指示されたモニタに対応するプロファイル207および視野角特性(色変動特性203)をHDD103から取得する。なお、プロファイル207および色変動特性203は、通信部107を介して図示しないサーバから取得してもよいし、図示しないUSBなどのシリアルバスインタフェイスを介して様々なデバイスから取得してもよい。
【0018】
図4により視野角特性を説明する。図4(a)に示すように、視野角特性は、モニタに表示するRGB値それぞれについて、観察角度(以下、視野角)θに対する表色値を示す。従って、色変動特性203(視野角特性)は、例えば、図4(b)に示すように、あるRGB値のパッチ302をモニタ301に表示し、視野角θごとに、測色器303によりパッチ302の色(Lab値など)を測定して取得する。
【0019】
次に、CPU104は、目標精度設定部224により、図5に示すユーザインタフェイス(UI)を表示部102に表示し、入力部101から入力されるユーザ指示に基づき、目標精度204(ΔE)を設定する(S103)。そして、詳細は後述するが、補正テーブル作成部225により、色変動特性203および目標精度204に基づき補正テーブル205を作成する(S104)。
【0020】
次に、CPU104は、カラーマッチング処理部222により、プロファイル207に基づくカラーマッチング処理を入力画像201に施し(S105)、カラーマッチング後の画像202を生成する。そして、詳細は後述するが、補正部226により、補正テーブル205を参照してカラーマッチング処理後の画像202を補正した表示画像206を生成する(S106)。なお、表示画像206は、ユーザが指示するモニタに表示すべき画像である。
【0021】
●カラーマッチング処理部
図6のフローチャートによりカラーマッチング処理部222の処理(S105)を説明する。
【0022】
カラーマッチング処理部222は、下式により、入力画像201のXYZ値XYZinをLab値Labinに変換する(S201)。
if (Xin>0.008856)
fx = (Xin/Xw)1/3
else
fx = 903.3×(Xin/Xw)/116;
if (Yin>0.008856)
fy = (Yin/Yw)1/3
else
fy = 903.3×(Yin/Yw)/116;
if (Zin>0.008856)
fz = (Zin/Zw)1/3
else
fz = 903.3×(Zin/Zw)/116;
Lin = 116×fy - 16;
ain = 500×(fx - fy);
bin = 500×(fy - fz); …(1)
ここで、XwYwZwは印刷物の観察環境に配置した白色拡散板のXYZ値(測定値)。
【0023】
次に、カラーマッチング処理部222は、プロファイル207を参照して色域マッピングを行い、LabinをLaboutにマッピングする(S202)。なお、色域マッピングは、一般に入力色域を出力色域内に圧縮する処理であり、例えばマッピング元とマッピング先のL*a*b*空間上の距離を最小にする色差最小マッピングや、測色的一致を図る測色的マッピングなどの手法を用いる。また、出力色域はモニタの色域であり、事前に測定されている。図4に示したモニタ301の視野角特性において、n番目のRGB値のパッチ302を視野角θで測定したLab値をLabと表記すると、本実施例において用いるモニタの色域は、視野角0度において測定されたLabn0に相当する。また、カラーマッチングに使用する色空間は、例えばCIECAM02に基づくJab空間など、他の色空間を用いてもよい。
【0024】
次に、カラーマッチング処理部222は、下式により、色域マッピング後のLab値LaboutをXYZ値XYZoutに変換する(S203)。
if (yr>0.008856)
fy = (Lout + 16)/116;
else
fy = (yr×903.3 + 16)/116;
fx = aout/500 + fy;
fz = fy - bout/200;
if (fx3>0.008856)
xr = fx3
else
xr = (116×fx - 16)/903.3;
if (Lout>903.3×0.008856)
yr = {(Lout +16)/116}3
else
yr = Lout/903.3;
if (fz3>0.008856)
zr = fz3
else
zr = (116×fz - 16)/903.3;
Xout = xr×Xr;
Yout = yr×Yr;
Zout = zr×Zr; …(2)
ここで、XrYrZrはモニタの白色点のXYZ値(測定値など)。
【0025】
●補正テーブル作成部
図7により補正テーブル作成部225の処理(S104)の概念を説明する。
【0026】
補正テーブル作成部225は、図7(a)に破線矢印に沿うプロットとして示す色変動特性203が、目標精度204を満たす視野角θのうち、色差が最大になる角度(図7(a)(b)に記号□で示す)を検出する。そして、その角度における色変化量から補正量を算出する。
【0027】
図8のフローチャートにより補正テーブル作成部225の処理(S104)を説明する。
【0028】
補正テーブル作成部225は、カウンタi=0を設定し(S300)、色変動特性203からi番目のRGB値に対する視野角特性Lab0i〜Labθiを取得する(S301)。そして、下式により、視野角0度のLab0iと他の視野角θのLabθiの色差ΔEθnを算出する(S302)。
ΔEθi = √{(L0i - Lθi)2 + (a0i - aθi)2 + (b0i - bθi)2} …(3)
【0029】
次に、補正テーブル作成部225は、算出した色差ΔEθiから、目標精度204の範囲内で最大の色差を示す視野角θmaxiを検出する(S303)。そして、色差最大の視野角θmaxiのLab値Labθmaxiと、視野角0度のLab値Lab0iを用いて、下式により補正量Labcaliを算出する(S304)。
Lcali = L0i - Lθmaxi
acali = a0i - aθmaxi …(4)
bcali = b0i - bθmaxi
【0030】
次に、補正テーブル作成部225は、n個のRGB値について、補正量Labcaliを算出したか否かを判定し(S305)、未了(i<n)であればカウンタiをインクリメントして(S306)、処理をステップS301に戻す。
【0031】
つまり、補正量Labcaliは、図7(b)に示すように、色差最大の視野角θmaxi(記号□)のLab値Labθmaxiを視野角0度におけるLab値Lab0i(原点)に補正する値である。
【0032】
図9により補正テーブル205を説明する。上記の処理により、補正テーブル作成部225は、図9に示す補正テーブル205を作成する。補正テーブル205には、図4(a)に示す視野角特性のn個のRGB値それぞれについて、色差最大の視野角θmax、視野角θmaxと視野角0度の色差ΔEθmax、補正量Labcalが記録される。
【0033】
●補正部
図10のフローチャートにより補正部226が実行する処理(S106)を説明する。なお、図10は一画素分の処理を示している。
【0034】
補正部226は、式(1)により、カラーマッチング後の画像202のXYZ値XYZoutをLab値Labbcに変換し(S401)、色変動特性203(図4(a))の視野角0度のLab値から、Labbcとの色差が最小のLab値を検出する(S402)。そして、色差最小のLab値を再現するi番目のRGB値に対応する補正量Labcaliを使用してLabbcを補正する(S403)。
Lac = Lbc + Lcali
aac = abc + acali …(5)
bac = bbc + bcali
【0035】
次に、補正部226は、式(2)およびIEC61996-2-1が規定する式により、補正後のLab値Labacをモニタ用のsRGB値に変換する(S404)。
【0036】
色差最大の視野角θmaxのLabθmaxnを視野角0度におけるLab0nに補正する補正量2を画像データに適用すれば、視野角0度から少なくとも視野角θmaxにおける色差ΔE(色再現の変化)を目標精度204内に収めることができる。
【0037】
このように、観察角度を検出するためのハードウェアを必要とせずに、ある観察者に対して再現精度を高めるとともに、(設定された再現精度に応じて決まる)少なくとも視野角θmax以内の角度から観察する観察者に対しても再現精度を保証することができる。勿論、観察者が観察角度を変えた場合も、少なくとも視野角θmax以内であれば、再現精度を保証することができる。
【実施例2】
【0038】
以下、本発明にかかる実施例2の色処理を説明する。なお、実施例2において、実施例1と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0039】
実施例2では、モニタの色変動特性203の一つである面内むら特性を補正する例を説明する。図11により面内むら特性を説明する。図11(a)に示すように、面内むら特性は、モニタに表示するRGB値それぞれについて、モニタ画面の表示座標(x, y)に対する表色値を示す。従って、面内むら特性は、例えば、図11(b)に示すように、あるRGB値のパッチ302をモニタ301に表示し、表示座標(x, y)ごとに、測色器303によりパッチ302の色(Lab値など)を測定して取得する。なお、モニタ画面の中心を基準点にするため、モニタ画面の中心が表示座標(0, 0)である。
【0040】
補正テーブル205を作成する処理以外は実施例1と同様のため、以下では、それらの説明を省略する。
【0041】
●補正テーブル作成部
図12のフローチャートにより実施例2の補正テーブル作成部225の処理(S105)を説明する。
【0042】
補正テーブル作成部225は、カウンタi=0を設定し(S500)、色変動特性203からi番目のRGB値に対する面内むら特性Lab(0, 0)i〜Lab(x, y)i(x=-x〜+x、y=-y〜+y)を取得する(S501)。そして、下式により、(0, 0)のLab(0, 0)iと他の表示位置のLab(x, y)iの色差ΔE(x, y)iを算出する(S302)。
ΔE(x, y)i = √{(L(0, 0)i - L(x, y)i)2 + (a(0, 0)i - a(x, y)i)2 + (b(0, 0)i - b(x, y)i)2} …(6)
【0043】
次に、補正テーブル作成部225は、算出した色差ΔE(x, y)iから、目標精度204の範囲内で最大の色差を示し、かつ、(0, 0)に最近の表示位置XYmaxiを検出する(S503)。そして、当該表示位置XYmaxiのLab値LabXYmaxiと、(0, 0)のLab値Lab(0, 0)iを用いて、下式により補正量Labcaliを算出する(S504)。
Lcali = L(0, 0)i - LXYmaxi
acali = a(0, 0)i - aXYmaxi …(7)
bcali = b(0, 0)i - bXYmaxi
【0044】
次に、補正テーブル作成部225は、n個のRGB値について、補正量Labcaliを算出したか否かを判定し(S505)、未了(i<n)であればカウンタiをインクリメントして(S506)、処理をステップS501に戻す。
【0045】
このように、モニタの面内むら特性による再現色の変化を、モニタの画面の中心から(設定された再現精度に応じて決まる)範囲で補正して、再現精度を保証することができる。
【実施例3】
【0046】
以下、本発明にかかる実施例3の色処理を説明する。なお、実施例3において、実施例1、2と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0047】
実施例1では、カラーマッチング処理部222によりカラーマッチング処理(S105)を行った後、補正部226により色変動を補正する処理(S106)を行う例を説明した。実施例3では、カラーマッチング処理部222がカラーマッチング処理とともに色変動の補正を行う例を説明する。
【0048】
図13により実施例3のカラーマッチング処理部222の処理を説明する。
【0049】
カラーマッチング処理部222は、式(1)により、入力画像201のXYZ値XYZinをLab値Labinに変換する(S701)。そして、ステップS105で作成した補正テーブル205をプロファイル207のモニタの色域特性に適用する(S702)。つまり、モニタの色域特性が示す、入力値(RGB値)と再現色(Lab値)の対応に下式に示す補正を施す。
Lm.cali = Lmi + Lcali
am.cali = ami + acali …(8)
bm.cali = bmi + bcali
ここで、Labm.caliはi番目のRGB値(入力値)に対応する補正後のLab値、
Labmiはi番目のRGB値(入力値)に対応する補正前のLab値、
Labcaliはi番目のRGB値(入力値)に対応する補正値。
【0050】
次に、カラーマッチング処理部222は、補正後のプロファイル207を参照して色域マッピングを行い、LabinをLaboutにマッピングし(S703)、色域マッピング後のLaboutをモニタ用のsRGB値に変換する(S704)。
【0051】
[その他の実施例]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を入力する入力手段と、
画像を表示するモニタのプロファイルおよび色変動特性を取得する取得手段と、
前記モニタに表示した画像を観察する際の色再現の目標精度を設定する設定手段と、
前記モニタに表示した画像を観察する際の前記色再現の変化が前記目標精度に収まるように、前記色変動特性を補正するための補正量を算出する算出手段と、
前記プロファイルおよび前記補正量を使用して、前記入力した画像に色域マッピングおよび前記色変動特性の補正を施す補正手段とを有することを特徴とする色処理装置。
【請求項2】
前記色変動特性は前記モニタの視野角特性であり、前記作成手段は視野角0度の再現色を基準とする他の視野角の再現色の色差に基づき前記補正量を算出することを特徴とする請求項1に記載された色処理装置。
【請求項3】
前記色変動特性は前記モニタの面内むら特性であり、前記作成手段は、前記モニタの画面における、中心の再現色を基準とする他の位置の再現色の色差に基づき前記補正量を算出することを特徴とする請求項1に記載された色処理装置。
【請求項4】
前記補正手段は、前記画像に前記色域マッピングを施し、前記色域マッピング後の画像に前記色変動特性の補正を施すことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載された色処理装置。
【請求項5】
前記補正手段は、前記プロファイルが含む前記モニタの色域特性に前記色変動特性の補正を施し、前記補正後のプロファイルを参照して前記画像に前記色域マッピングを施すことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載された色処理装置。
【請求項6】
入力手段、取得手段、設定手段、算出手段、補正手段を有する色処理装置の色処理方法であって、
前記入力手段が、画像を入力し、
前記取得手段が、画像を表示するモニタのプロファイルおよび色変動特性を取得し、
前記設定手段が、モニタに表示した画像を観察する際の色再現の目標精度を設定し、
前記算出手段が、前記モニタに表示した画像を観察する際の前記色再現の変化が前記目標精度に収まるように、前記色変動特性を補正するための補正量を算出し、
前記補正手段が、前記プロファイルおよび前記補正量を使用して、前記入力した画像に色域マッピングおよび前記色変動特性の補正を施すことを特徴とする色処理方法。
【請求項7】
コンピュータ装置を請求項1から請求項5の何れか一項に記載された色処理装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−32550(P2012−32550A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171174(P2010−171174)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】