説明

落水者検出装置

【課題】作業船上において無線タグを装着している乗員の作業領域を支局との交信により常時把握しておき、落水が発生したときに、この支局との交信により得られた作業領域から落水位置を特定することができる落水者検出装置を提供する。
【解決手段】落水者検出装置は、作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着される無線タグと、前記無線タグからの電波を受信する領域を作業船上に設けた複数の支局とから構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、前記支局の無線領域に入った前記無線タグの情報を受信する支局受信部と、を備え、前記無線信号が受信されなくなったときに前記支局受信部で受信した前記無線信号が受信されなくなった無線タグの領域を特定して前記無線タグが落水したと判定する判定手段を備えたことである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、落水者検出装置に関し、詳しくは船上において無線タグを有する乗員が落水したことを早期に発見して警報等を発生させると共に落水した場所を特定して表示手段に表示させ、且つ擬似音声で落水場所を発生させることで、早期の救助が容易に行えるようにした落水者検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術における落水者検出装置は、例えば3個以上の移動衛星からの電波を受信し、自船位置を算定して表示するGPS(Global Positionning System)が急速に普及しつつある。このGPSを備えたGPS受信機の表示装置では、海図上に船の緯度・経度が自船位置として数十メートルの精度で輝点によって表示されるようになっている。又、船舶の航行に従い刻々変化する自船位置をメモリに保存しながら海図上に表示する構成も採用されている。
このようなGPS受信機を利用して、現在の船舶の位置関係を把握することで、乗船者が誤って転落したときにも、その船舶の位置関係を把握することで、転落した位置を算出して、落水者を捜索すると云う技術が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−293384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来技術で説明した、船舶に取付けたGPS受信機を利用して落水者を捜索するにしても、その落水した具体的な位置がわからないため、落水位置を特定するのに結構時間がかかるという問題がある。
【0005】
従って、船舶、特に大型の作業船において、作業者が作業をしているときに誤って落水したときに、その落水した場所を迅速に特定できるような構成に解決しなければならない課題を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願発明の落水者検出装置は、次に示す構成にしたことである。
【0007】
(1)落水者検出装置は、作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着される無線タグと、前記無線タグからの電波を受信する領域を作業船上に設けた複数の支局とから構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、前記支局の無線領域に入った前記無線タグの情報を受信する支局受信部と、を備え、前記無線信号が受信されなくなったときに前記支局受信部で受信した前記無線信号が受信されなくなった無線タグの領域を特定して前記無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことである。
【0008】
(2)落水者検出装置は、作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着され、乗員の位置情報を取得するGPS機能を備えた無線タグと、から構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、前記無線信号が受信されなくなったときに当該無線タグのGPS機能で得られた位置情報に基づいて落水位置を特定して当該無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことである。
【0009】
(3)落水者検出装置は、作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着され、水を検知する水検知部を備えた無線タグと、前記無線タグからの電波を受信する領域を作業船上に設けた複数の支局とから構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、前記支局の無線領域に入った前記無線タグの情報を受信する支局受信部とを備え、乗員に装着されている無線タグの前記水検知部が水を検知したときに、前記支局受信部で受信した当該無線タグの領域を特定して当該無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことである。
【0010】
(4)落水者検出装置は、作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着され、乗員の位置情報を取C得するGPS機能及び水を検知する水検知部を備えた無線タグと、から構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、乗員に装着されている無線タグの前記水検知部が水を検知したときに、当該無線タグのGPS機能で得られた位置情報に基づいて落水位置を特定して当該無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1及び3記載の発明によれば、作業船上において無線タグを装着している乗員の作業領域を支局との交信により常時把握しておき、落水が発生したときに、この支局との交信により得られた作業領域から落水位置を特定することができるため、迅速な救助等をすることができる。
【0012】
本発明の請求項2及び4記載の発明によれば、作業船上において無線タグを装着している乗員の作業位置を無線タグに取付けたGPSにより常時把握しておき、落水が発生したときに、このGPSで得られた位置情報に基づいて落水位置を特定することができるため、迅速な救助等をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本願発明に係る第1実施例の落水者検出装置を略示的に示した説明図である。
【図2】同、動作を示すフローチャートである。
【図3】本願発明に係る第2実施例の落水者検出装置を略示的に示した説明図である。
【図4】同、動作を示すフローチャートである。
【図5】本願発明に係る第3実施例の落水者検出装置を略示的に示した説明図である。
【図6】同、動作を示すフローチャートである。
【図7】本願発明に係る第4実施例の落水者検出装置を略示的に示した説明図である。
【図8】同、動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本願発明に係る落水者検出装置の実施形態について、図面を参照して以下説明する。
【0015】
本願発明の第1実施例の落水者検出装置は、図1に示すように、作業船11に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置12と、作業船11に係る乗員に装着される無線タグ13と、無線タグ13からの電波を受信する領域を作業船11上に設けた複数の支局14とから構成され、基地局装置12と無線タグ13とを無線通信により接続すると共に支局14で無線タグ13の居場所を把握する構成となっている。
加えて、船内出入口30に支局14aを備え、無線タグ13を有する乗員が船内に入ったことを検出し、且つ船内から出てきたことを検出する。このようにすることで、無線タグ13を有する乗員(作業員)が船内に入ってエンジンや発電機、ポンプなどの作業機器の運転管理や整備を行うときに、無線が途絶えても落水と判断しないためである。
【0016】
無線タグ13は、無線信号を発信する送信部15と、無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号を記憶するタグ記憶部16と、無線信号を発信するためのバッテリーを蓄えているバッテリー部17とを備える。送信部15からの無線信号には無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号等を含むタグ情報が添付送信される。タグ情報は、乗員に装着される場合に、例えば、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。又、送信は間欠的に行うようにしてバッテリーの消耗を防ぐようにしてもよい。
【0017】
支局14は、作業船11の船上の特定位置に配置されているもので、実施例においては、作業船11の右舷前方端位置及び左舷前方端位置の2箇所、中間両端位置の2箇所、後方両端位置の2箇所の計6箇所に設置されている。
この支局14は、受信アンテナを備え、その受信アンテナで受信できる領域が設定されている。例えば、右舷前方端位置に配置されている支局14であれば、海面を含まない右舷前方位置の円形状の領域が該当する。
この支局14には、無線タグ13が領域内に存在している場合には、受信アンテナで受信された無線タグ13からの無線信号を入力してその電波の強度、受信電波に含まれている無線タグ13の識別番号及び受信時刻を検出する。この検出された電波の強度データ、無線タグの識別番号及び受信時刻データに更に支局14自身の識別データを付加して基地局装置12の支局受信部20にタグ支局情報として送信する。
【0018】
支局14aは、船内出入口30に設置されている接近センサで構成され、無線タグ13を有する作業員が出入口を通過して船室内に入ったことを検出すると、その検出された、無線タグの識別番号及び受信時刻データに更に支局14a自身の識別データを付加して基地局装置12の支局受信部20にタグ支局情報として送信する。こうすることで、作業員が船内に入り無線が遮断しても、当該作業員は船内にいることが認識され、無線の遮断による落水と判定することを回避することができるのである。
【0019】
ここで、船内に入った場合には、無線タグ13の無線が途絶えるため、その途絶えた無線が船内に入ったことであることを確証するために支局14aを設けた構成となっているが、これに限定されることなく、例えば、船内においても無線が途絶えないような工夫を施すことで、無線タグ13を有する作業員が船内に入っても無線が途絶えることがないようにすることが可能である。それは具体的に、船内の各所に無線を交信する交信手段を備え、この交信手段と船内に入った無線タグ13と交信するようにし、交信手段は支局14或いは14aと交信するようにすればよい。
この考えは、船内に限定されることなく作業船11上において、無線が途切れてしまう閉鎖的な場所、例えば、重機によって遮られてしまうような領域、倉庫等の内部に交信手段を設置しておくことで無線の遮断は回避することができる。
【0020】
基地局装置12は、落水者検出装置全体を制御して、落水者検出装置の各機能を実現させ、また、必要な演算を行う中央処理制御部18と、無線タグ受信部19及び支局受信部20、管理局送受信部21、携帯電話送受信部22との通信を行う入出力制御部23と、入出力制御部23に接続された入出力インターフェイス24と、入出力インターフェイス24を介して音声を発生させる音響出力部25と、入出力インターフェイス24を介して警告灯を駆動させる警告灯出力部26と、中央処理制御部18に接続され、様々なデータ、例えば、落水者の位置を海図上に表示するための表示部27とからなる。
【0021】
無線タグ受信部19は、無線タグ13の送信部15から発振される無線信号を受信することができるものであり、作業船11上で作業をしている乗員が装着している無線タグ13の全てと受信することができる。その受信する内容は、所謂、タグ情報であり、例えば、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。
【0022】
支局受信部20は、上述した支局14からの情報を受信するものであり、作業船11上に設置された全ての支局14から支局14が設定した領域内に存在する無線タグ13のタグ支局情報を受信する。受信されたタグ支局情報は入出力制御部23に伝送され、現在の無線タグ13が作業船11上のどの領域に何時存在していたかを把握する。
【0023】
管理局送受信部21は、管理局装置31の基地局送受信部と交信するもので、作業船11で発生した特に乗員の落水に対する情報を送る構成になっている。
携帯電話送受信部22は、携帯電話機28に情報を送信するもので、特に乗員の落水が発生したときにその落水した時刻及び落水場所を知らせる。
【0024】
中央処理制御部18は、入出力制御部23からのデータに基づいて落水の発生を検出すると共に、入出力制御部23を介して各無線タグ13、基地局装置31への通報、GPS29からの位置情報の取得、入出力インターフェイス24を介して音響出力部25から落水したことの擬似音声を発生させ、同時に警告灯出力部26から警告灯を駆動させるように制御する。また、表示部27に条件設定用、通信用、監視用の画面を表示させる。
【0025】
入出力制御部23は、無線タグ13からの無線信号を受信する無線タグ受信部19から情報を入力し、GPS29から作業船11の位置情報を受信し、支局14の領域に存在する無線タグ13の情報を受信する支局受信部20から支局タグ情報を受信し、中央処理制御部18で落水を判定した場合、即ち、無線タグ13と基地局装置12間の無線信号の遮断が数秒間継続している場合、無線タグ13の識別情報及び乗員の識別情報及び識別タグを検出した支局タグ情報を予め設定されている通報先、即ち、携帯電話機28や管理局装置31へ通報する。同時に、入出力制御部23を介して音響出力部25から落水した場所を擬似音声によりスピーカで知らせると共に警告灯出力部26から警告灯を点灯させて落水したことを報知する。
【0026】
管理局装置31は、陸上に設置され作業船11上の基地局装置12からの情報、特に落水の情報を得た場合に、その落水が発生した場所を海図上に表示する機能を備えており、基地局装置12の管理局送受信部21からの情報を受信する基地局送受信部32と、基地局送受信部32で得られた情報を入手して落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号及び落水した場所の特定及び落水時刻等を抽出して制御する入出力制御部33と、入出力制御部33から落水の情報を入手して落水した場所の特定を表示部35に表示させるように制御し、図示しない関係する部署に携帯電話機等で連絡する中央処理制御部34とから大略構成されている。
【0027】
上記構成からなる落水者検出装置の動作について、図2に示すフローチャートを参照して以下説明する。
【0028】
無線タグと基地局装置間の無線信号が遮断したとする(ステップST11)。
先ず、基地局装置においては、遮断した無線タグが船内出入口30に設けた支局14aにより船内に入ったかを確認する(ステップST12)。
船内に入っていることが確認されたならば、無線信号の遮断は船内に入ったことによるものとする。
もし、船内に入っていないことが確認され、無線信号の遮断が数秒間継続している場合には無線タグを装着している乗員が落水したものと判定する(ステップST13)。
【0029】
落水したと判定した場合には、先ず、落水情報として落水した場所の特定、これは支局14で把握している無線タグ13の位置情報から作業船11のどの位置から落水したかを判別することができる。それと、落水情報として落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号がある。
【0030】
そして、基地局装置12がGPS29から作業船11の位置と時刻情報を取得する。落水した無線タグ13が支局14で確認した領域を検出して、落水位置を特定、例えば、右舷前方位置、右舷中間位置、右舷後方位置というように作業船11の具体的な位置を特定して知らしめ且つ表示部27に表示させる(ステップST15)。
【0031】
同時に、音響出力部25から擬似音声にて落水位置、例えば、右舷前方位置というようにして出力し、同時に警告灯を点灯させて光により報知する(ステップST16)。
【0032】
更に、基地局装置12から落水した位置情報、時刻、落水者情報を予め設定してある携帯電話機28或いはメールアドレスに報知する。更に、これらの情報は管理局装置31に送信され、管理局装置31側の表示部35の海図上に表示させる(ステップST17)。
【0033】
次に、本願発明の落水者検出装置の第2実施例について、図面を参照して説明する。
【0034】
本願発明の第2実施例の落水者検出装置は、無線タグにGPS機能を付加させたもので、その構成は、図3に示すように、作業船11に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置12と、作業船11に係る乗員に装着され、乗員の位置情報を取得するGPS機能を備えた無線タグ13と、から構成され、基地局装置12と無線タグ13とを無線通信により接続すると共に無線タグ13の居場所を無線タグ13に取付けたGPS41により常時把握する構成とし、無線信号が受信されなくなったときに当該無線タグ13のGPS41で得られた位置情報に基づいて落水位置を特定して当該無線タグ13を装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えた構成となっている。
【0035】
無線タグ13は、GPS機能を備えたGPS41と、無線信号を発信する送信部15と、無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号を記憶するタグ記憶部16と、無線信号を発信するためのバッテリーを蓄えているバッテリー部17とを備える。送信部15からの無線信号には無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号及びGPS41で取得した位置情報等を含むタグ情報が添付送信される。タグ情報は、乗員に装着される場合に、例えば、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。又、送信は間欠的に行うようにしてバッテリーの消耗を防ぐようにしてもよい。
【0036】
基地局装置12は、落水者検出装置全体を制御して、落水者検出装置の各機能を実現させ、また、必要な演算を行う中央処理制御部18と、無線タグ受信部19、管理局送受信部21、携帯電話送受信部22との通信を行う入出力制御部23と、入出力制御部23に接続された入出力インターフェイス24と、入出力インターフェイス24を介して音声を発生させる音響出力部25と、入出力インターフェイス24を介して警告灯を駆動させる警告灯出力部26と、中央処理制御部18に接続され、様々なデータ、例えば、落水者の位置を海図上に表示するための表示部27とからなる。
【0037】
無線タグ受信部19は、無線タグ13の送信部15から発振される無線信号を受信することができるものであり、作業船11上で作業をしている乗員が装着している無線タグ13の全てと受信することができる。その受信する内容は、所謂、タグ情報であり、例えば、無線タグ13に取り付けられているGPS41で得られた位置情報、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。
【0038】
管理局送受信部21は、管理局装置31の基地局送受信部32と交信するもので、作業船11で発生した特に乗員の落水に対する情報を送る構成になっている。
携帯電話送受信部22は、携帯電話機28に情報を送信するもので、特に乗員の落水が発生したときにその落水した時刻及び落水場所を知らせる。
【0039】
中央処理制御部18は、入出力制御部23からのデータに基づいて落水の発生を検出すると共に、入出力制御部23を介して各無線タグ13、基地局装置12への通報、GPS29から作業船11の位置情報の取得、入出力インターフェイス24を介して音響出力部25から落水したことの擬似音声を発生させ、同時に警告灯出力部26から警告灯を駆動させるように制御する。また、表示部27に条件設定用、通信用、監視用の画面を表示させる。
【0040】
入出力制御部23は、無線タグ13からの無線信号を受信する無線タグ受信部19から情報を入力し、GPS29から作業船11の位置情報を受信し、中央処理制御部18で落水を判定した場合、即ち、無線タグ13と基地局装置12間の無線信号の遮断が数秒間継続している場合、無線タグ13の識別情報、GPS41による無線タグ13の位置情報及び乗員の識別情報を予め設定されている通報先、即ち、携帯電話機28や管理局装置31へ通報する。同時に、入出力制御部23を介して音響出力部25から落水した場所を擬似音声によりスピーカで知らせると共に警告灯出力部26から警告灯を点灯させて落水したことを報知する。
【0041】
ここで、落水の判定について説明すると、先ず、基地局装置12がGPS29から作業船11の位置情報を取得して、作業船11上での作業領域を特定しておく。同時に、無線タグ13のGPS情報から、無線タグ13の位置情報を取得し、その位置情報が作業船11内の作業領域の位置情報であれば、当該無線タグ13は作業船内の作業領域に存在しているものとすることができる。即ち、作業船11内の作業領域に無線タグ13が存在していると判断されている場合に無線信号の遮断が発生しても落水と判断しないようにする。これは、無線タグ13を有する作業員が船内に入ってエンジンや発電機、ポンプなどの作業機器の運転管理や整備を行う際に、無線タグ13からの無線信号が遮断する場合があり、そのときには、GPSからの位置情報により船内に存在していると判断できるのである。
【0042】
管理局装置31は、陸上に設置され作業船11上の基地局装置12からの情報、特に落水の情報を得た場合に、その落水が発生した場所を海図上に表示する機能を備えており、基地局装置12の管理局送受信部21からの情報を受信する基地局送受信部32と、基地局送受信部32で得られた情報を入手して落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号及び落水した場所の特定及び落水時刻等を抽出して制御する入出力制御部33と、入出力制御部33から落水の情報を入手して落水した場所の特定を表示部35に表示させるように制御し、図示しない関係する部署に携帯電話機等で連絡する中央処理制御部34とから大略構成されている。
【0043】
上記構成からなる落水者検出装置の動作について、図4に示すフローチャートを参照して以下説明する。
【0044】
無線タグ13と基地局装置12間の無線信号が遮断する(ステップST21)。
【0045】
そうすると、基地局装置12がGPS29から作業船11の位置情報を取得して作業船11の作業領域を特定すると共に、遮断した無線タグ13のGPS41からGPS情報を取得して、その位置情報が作業船11内の作業領域内の位置情報であるか確認し、作業船11の作業領域内の位置情報であれば落水と判断しない(ステップST22)。
もし、遮断した無線タグ13の位置情報が作業船11の作業領域以外の位置情報であれば、落水と判断する
【0046】
そして、この無線信号の遮断が数秒間継続している場合には無線タグ13を装着している乗員(作業員)が落水したものと判定する(ステップST24)。
落水したと判定した場合には、先ず、落水情報として落水した場所の特定、これは落水した無線タグ13に取り付けてあるGPS41の位置情報と作業船11に取り付けてあるGPS29からの作業船11自体の位置情報から落水した位置、例えば右舷前方位置、或いは左舷前方位置というように落水位置を特定する。それと、落水情報として落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号がある。
【0047】
そして、基地局装置12がGPS29から作業船11の位置と時刻情報を取得する。落水した無線タグ13のGPS情報から落水位置を特定、例えば右舷前方位置、右舷中間位置、右舷後方位置というように作業船11の具体的な位置を特定して知らしめ且つ表示部27に表示させる(ステップST25)。
【0048】
これらを擬似音声にしてスピーカから出力する。同時に警告灯を駆動させて光により報知する(ステップST26)。
【0049】
更に、基地局装置12から落水した位置情報、時刻、落水者情報を予め設定してある携帯電話機28或いはメールアドレスに報知する。更に、これらの情報は管理局装置31に送信され、管理局装置31側の表示部35の海図上に表示させる。
【0050】
次に、本願発明の落水者検出装置の第3実施例について、図面を参照して説明する。
【0051】
本願発明の第3実施例の落水者検出装置は、図5に示すように、作業船11に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置12と、作業船11に係る乗員に装着され、水を検知する水検知部42を備えた無線タグ13と、無線タグ13からの電波を受信する領域を作業船11上に設けた複数の支局14とから構成され、基地局装置12と無線タグ13とを無線通信により接続すると共に支局14で無線タグ13の居場所を把握する構成となっている。
【0052】
無線タグ13は、無線信号を発信する送信部15と、無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号を記憶するタグ記憶部16と、無線信号を発信するためのバッテリーを蓄えているバッテリー部17と、水を検知する水センサを備えた水検知部42とを備える。送信部15からの無線信号には無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号等を含むタグ情報が添付送信される。タグ情報は、乗員に装着される場合に、例えば、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。又、送信は間欠的に行うようにしてバッテリーの消耗を防ぐようにしてもよい。
ここで、水検知部42は水センサを備えた構造となっているが、この水センサは水圧センサでもよく、或いは静電容量型センサでもよい。
このような無線タグ13は、乗員に装着され、誤って乗員と共に海面に落水した場合には、無線タグ13の水検知部42が水を検知し、その水を検知した信号が送信部15を介してタグ情報と共に送信部15から発信される。
【0053】
支局14は、作業船11の船上の特定位置に配置されているもので、実施例においては、作業船11の右舷前方端位置及び左舷前方端位置の2箇所、中間両端位置の2箇所、後方両端位置の2箇所の計6箇所に設置されている。
この支局14は、受信アンテナを備え、その受信アンテナで受信できる領域が設定されている。例えば、右舷前方端位置に配置されている支局であれば、海面を含まない右舷前方位置の円形状の領域が該当する。
この支局14には、無線タグ13が領域内に存在している場合には、受信アンテナで受信された無線タグ13からの無線信号を入力してその電波の強度、受信電波に含まれている無線タグ13の識別番号及び受信時刻を検出する。この検出された電波の強度データ、無線タグ13の識別番号及び受信時刻データに更に支局14自身の識別データを付加して基地局装置12の支局受信部20にタグ支局情報として送信する。
【0054】
基地局装置12は、落水者検出装置全体を制御して、落水者検出装置の各機能を実現させ、また、必要な演算を行う中央処理制御部18と、無線タグ受信部19及び支局受信部20、管理局送受信部21、携帯電話送受信部22との通信を行う入出力制御部23と、入出力制御部23に接続された入出力インターフェイス24と、入出力インターフェイス24を介して音声を発生させる音響出力部25と、入出力インターフェイス24を介して警告灯を点灯駆動させる警告灯出力部26と、中央処理制御部18に接続され、様々なデータ、例えば、落水者の位置を海図上に表示するための表示部27とからなる。
【0055】
無線タグ受信部19は、無線タグ13の送信部15から発振される無線信号を受信することができるものであり、作業船11上で作業をしている乗員が装着している無線タグ13の全てと受信することができる。その受信する内容は、所謂、タグ情報であり、例えば、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。それに加えて、無線タグ13の水圧検出部42が検出した水圧信号が送信部15からタグ情報と共に送られてくる。
【0056】
支局受信部20は、上述した支局14からの情報を受信するものであり、作業船11上に設置された全ての支局14から支局14が設定した領域内に存在する無線タグ13のタグ支局情報を受信する。受信されたタグ支局情報は入出力制御部23に伝送され、現在の無線タグ13が作業船11上のどの領域に何時存在していたかを把握する。
【0057】
管理局送受信部21は、管理局装置31の基地局送受信部32と交信するもので、作業船11で発生した特に乗員の落水に対する情報を送る構成になっている。
携帯電話送受信部22は、携帯電話機28に情報を送信するもので、特に乗員の落水が発生したときにその落水した時刻及び落水場所を知らせる。
【0058】
中央処理制御部18は、入出力制御部23からのデータに基づいて落水の発生を検出すると共に、入出力制御部23を介して各無線タグ13、基地局装置12への通報、GPS29からの位置情報の取得、入出力インターフェイス24を介して音響出力部25から落水したことの擬似音声を発生させ、同時に警告灯出力部26から警告灯を駆動させるように制御する。また、表示部27に条件設定用、通信用、監視用の画面を表示させる。
【0059】
入出力制御部23は、無線タグ13からの無線信号を受信する無線タグ受信部19から情報を入力し、GPS29から作業船11の位置情報を受信し、支局14の領域に存在する無線タグ13の情報を受信する支局受信部20から支局タグ情報を受信し、中央処理制御部18で落水を判定した場合、即ち、無線タグ13の水検知部42が水を検知し、その水を検知した信号を受信した場合、無線タグ13の識別情報及び乗員の識別情報及び識別タグを検出した支局タグ情報を予め設定されている通報先、即ち、携帯電話機28や管理局装置へ通報する。同時に、入出力制御部23を介して音響出力部25から落水した場所を擬似音声によりスピーカで知らせると共に警告灯出力部26から警告灯を点灯させて落水したことを報知する。
【0060】
管理局装置31は、陸上に設置され作業船11上の基地局装置12からの情報、特に落水の情報を得た場合に、その落水が発生した場所を海図上に表示する機能を備えており、基地局装置12の管理局送受信部21からの情報を受信する基地局送受信部32と、基地局送受信部32で得られた情報を入手して落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号及び落水した場所の特定及び落水時刻等を抽出して制御する入出力制御部23と、入出力制御部23から落水の情報を入手して落水した場所の特定を表示部35に表示させるように制御し、図示しない関係する部署に携帯電話機等で連絡する中央処理制御部34とから大略構成されている。
【0061】
上記構成からなる落水者検出装置の動作について、図6に示すフローチャートを参照して以下説明する。
【0062】
無線タグ13を装着している乗員が作業中に落水したとする(ステップST31)。そうすると、無線タグ13の水検知部42が水を検知し、その水を検知した信号を発信し、この信号を基地局装置12で受信したときに無線タグ13を装着している乗員が落水したものと判定する(ステップST32)。
【0063】
落水したと判定した場合には、先ず、落水情報として落水した場所の特定、これは支局14で把握している無線タグ13の位置情報から作業船11のどの位置から落水したかを判別することができる。それと、落水情報として落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号がある。
【0064】
そして、基地局装置12がGPS28から作業船11の位置と時刻情報を取得する。落水した無線タグ13が支局14で確認した領域を検出して、落水位置を特定、例えば、右舷前方位置、右舷中間位置、右舷後方位置というように作業船11の具体的な位置を特定して知らしめ且つ表示部27に表示させる(ステップST33)。
【0065】
同時に、音響出力部25から擬似音声にて落水位置、例えば、右舷前方位置というようにして出力し、同時に警告灯を点灯させて光により報知する(ステップST34)。
【0066】
更に、基地局装置12から落水した位置情報、時刻、落水者情報を予め設定してある携帯電話機28或いはメールアドレスに報知する。更に、これらの情報は管理局装置31に送信され、管理局装置31側の表示部35の海図上に表示させる(ステップST35)。
【0067】
次に、本願発明の落水者検出装置の第4実施例について、図面を参照して説明する。
【0068】
本願発明の第4実施例の落水者検出装置は、無線タグにGPS機能を付加させ、且つ無線タグに水を検知する水検知部を備えたもので、その構成は、図7に示すように、作業船11に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置12と、作業船11に係る乗員に装着され、乗員の位置情報を取得するGPS機能及び水を検知する水検知部42を備えた無線タグ13と、から構成され、基地局装置12と無線タグ13とを無線通信により接続すると共に無線タグ13の居場所を無線タグ13に取付けたGPS41により常時把握する構成とし、乗員に装着されている無線タグ13の水検知部42が水を検知したときに、当該無線タグ13のGPS41で得られた位置情報に基づいて落水位置を特定して当該無線タグ13を装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えた構成になっている。
【0069】
無線タグ13は、GPS機能を備えたGPS41と、無線信号を発信する送信部15と、無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号を記憶するタグ記憶部16と、無線信号を発信するためのバッテリーを蓄えているバッテリー部17と、水を検知する水センサを備えた水検知部42とを備える。送信部15からの無線信号には無線タグ13の識別番号及び乗員の識別番号及びGPS41で取得した位置情報等を含むタグ情報が添付送信される。タグ情報は、乗員に装着される場合に、例えば、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。又、送信は間欠的に行うようにしてバッテリーの消耗を防ぐようにしてもよい。
ここで、水検知部42は水センサを備えた構造となっているが、この水センサは水圧センサでもよく、或いは静電容量型センサでもよい。
【0070】
基地局装置12は、落水者検出装置全体を制御して、落水者検出装置の各機能を実現させ、また、必要な演算を行う中央処理制御部18と、無線タグ13からのタグ情報を受信する無線タグ受信部19、管理局装置31と交信する管理局送受信部21、携帯電話送受信部22との通信を行う入出力制御部23と、入出力制御部23に接続された入出力インターフェイス24と、入出力インターフェイス24を介して音声を発生させる音響出力部25と、入出力インターフェイス24を介して警告灯を駆動させる警告灯出力部26と、中央処理制御部18に接続され、様々なデータ、例えば、落水者の位置を海図上に表示するための表示部27とからなる。
【0071】
無線タグ受信部19は、無線タグ13の送信部15から発振される無線信号(タグ情報)を受信することができるものであり、作業船11上で作業をしている乗員が装着している無線タグ13の全てと受信することができる。その受信する内容は、所謂、タグ情報であり、例えば、無線タグ13に取り付けられているGPS41で得られた位置情報、タグ識別番号、乗員の識別番号、氏名、職業、所属、住所、連絡先等である。それに加えて、無線タグ13の水検知部42が水を検知し、その水を検知した信号が送信部15からタグ情報と共に送られてくる。
【0072】
管理局送受信部21は、管理局装置31の基地局送受信部32と交信するもので、作業船11で発生した特に乗員の落水に対する情報を送る構成になっている。
携帯電話送受信部22は、携帯電話機28に情報を送信するもので、特に乗員の落水が発生したときにその落水した時刻及び落水場所を知らせる。
【0073】
中央処理制御部18は、入出力制御部23からのデータに基づいて落水の発生を検出すると共に、入出力制御部23を介して各無線タグ13、基地局装置12への通報、GPS29から作業船11の位置情報の取得、入出力インターフェイス24を介して音響出力部25から落水したことの擬似音声を発生させ、同時に警告灯出力部26から警告灯を駆動させるように制御する。また、表示部27に条件設定用、通信用、監視用の画面を表示させる。
【0074】
入出力制御部23は、無線タグ13からの無線信号を受信する無線タグ受信部19から情報を入力し、GPS29から作業船11の位置情報を受信し、中央処理制御部18で落水を判定した場合、即ち、無線タグ13の水検知部42が水を検知し、その水を検知した信号を受信した場合、無線タグ13の識別情報、GPS41による無線タグ13の位置情報及び乗員の識別情報を予め設定されている通報先、即ち、携帯電話機28や管理局装置31へ通報する。同時に、入出力制御部23を介して音響出力部25から落水した場所を擬似音声によりスピーカで知らせると共に警告灯出力部26から警告灯を点灯させて落水したことを報知する。
【0075】
管理局装置31は、陸上に設置され作業船11上の基地局装置12からの情報、特に落水の情報を得た場合に、その落水が発生した場所を海図上に表示する機能を備えており、基地局装置12の管理局送受信部21からの情報を受信する基地局送受信部32と、基地局送受信部32で得られた情報を入手して落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号及び落水した場所の特定及び落水時刻等を抽出して制御する入出力制御部33と、入出力制御部33から落水の情報を入手して落水した場所の特定を表示部35に表示させるように制御し、図示しない関係する部署に携帯電話機等で連絡する中央処理制御部34とから大略構成されている。
【0076】
上記構成からなる落水者検出装置の動作について、図8に示すフローチャートを参照して以下説明する。
【0077】
無線タグ13を装着している乗員が作業中に落水したとする(ステップST41)。そうすると、無線タグ13の水検知部42が水を検知して送信部15からタグ情報と共に水を検知した信号を送信する。この水を検知した信号を受けた基地局装置12は無線タグ13を装着している乗員が落水したと判断する(ステップST42)。
【0078】
落水したと判定した場合には、先ず、落水情報として落水した場所の特定、これは落水した無線タグ13に取り付けてあるGPS41の位置情報と作業船11に取り付けてあるGPS29からの作業船11自体の位置情報から落水した位置、例えば右舷前方位置、或いは左舷前方位置というように落水位置を特定する。それと、落水情報として落水した無線タグ13の識別番号及びこの無線タグ13を装着している乗員の識別番号がある。
【0079】
そして、基地局装置12がGPS29から作業船11の位置と時刻情報を取得する。落水した無線タグ13のGPS情報から落水位置を特定、例えば右舷前方位置、右舷中間位置、右舷後方位置というように作業船11の具体的な位置を特定して知らしめ且つ表示部27に表示させる(ステップST43)。
【0080】
同時に、音響出力部25から擬似音声にて落水位置、例えば、右舷前方位置というようにして出力し、同時に警告灯を点灯させて光により報知する(ステップST44)。
【0081】
更に、基地局装置12から落水した位置情報、時刻、落水者情報を予め設定してある携帯電話機28或いはメールアドレスに報知する。更に、これらの情報は管理局装置31に送信され、管理局装置31側の表示部35の海図上に表示させる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
作業船上において無線タグを装着している乗員の作業領域を支局との交信により常時把握しておき、落水が発生したときに、この支局との交信により得られた作業領域から落水位置を特定することができる落水者検出装置を提供する。
【符号の説明】
【0083】
11 作業船
12 基地局装置
13 無線タグ
14 支局
14a 支局
15 送信部
16 タグ記憶部
17 バッテリー部
18 中央処理制御部
19 無線タグ受信部
20 支局受信部
21 管理局送受信部
22 携帯電話送受信部
23 入出力制御部
24 入出力インターフェイス
25 音響出力部
26 警告灯出力部
27 表示部
28 携帯電話機
29 GPS
30 船内出入口
31 管理局装置
32 基地局送受信部
33 入出力制御部
41 GPS
42 水検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着される無線タグと、前記無線タグからの電波を受信する領域を作業船上に設けた複数の支局とから構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、
前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、前記支局の無線領域に入った前記無線タグの情報を受信する支局受信部と、を備え、
前記無線信号が受信されなくなったときに前記支局受信部で受信した前記無線信号が受信されなくなった無線タグの領域を特定して前記無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことを特徴とする落水者検出装置。
【請求項2】
作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着され、乗員の位置情報を取得するGPS機能を備えた無線タグと、から構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、
前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、前記無線信号が受信されなくなったときに当該無線タグのGPS機能で得られた位置情報に基づいて落水位置を特定して当該無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことを特徴とする落水者検出装置。
【請求項3】
作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着され、水を検知する水検知部を備えた無線タグと、前記無線タグからの電波を受信する領域を作業船上に設けた複数の支局とから構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、
前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、前記支局の無線領域に入った前記無線タグの情報を受信する支局受信部とを備え、
乗員に装着されている無線タグの前記水検知部が水を検知したときに、前記支局受信部で受信した当該無線タグの領域を特定して当該無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことを特徴とする落水者検出装置。
【請求項4】
作業船に搭載され、船舶の位置情報を取得するGPS機能を備えた基地局装置と、前記作業船に係る乗員に装着され、乗員の位置情報を取得するGPS機能及び水を検知する水検知部を備えた無線タグと、から構成され、前記基地局装置と前記無線タグとを無線通信により接続する落水者検出装置であって、
前記基地局装置は、前記無線タグからの無線信号を受信する無線タグ受信部と、乗員に装着されている無線タグの前記水検知部が水を検知したときに、当該無線タグのGPS機能で得られた位置情報に基づいて落水位置を特定して当該無線タグを装着した乗員が落水したと判定する判定手段を備えたことを特徴とする落水者検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−282963(P2009−282963A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2009−78922(P2009−78922)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000166627)五洋建設株式会社 (364)
【Fターム(参考)】