説明

葉書利用方法および葉書利用システム

【課題】所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書を利用した葉書を利用し、かつ、当該所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトを容易に閲覧すること。
【解決手段】葉書利用方法は、所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書10であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するコード情報11が印字された地域葉書10を準備する工程と、WEB接続部22と表示部21を有するコード読取装置20によって、コード情報11を読み取る工程と、を備えている。葉書利用方法は、コード読取装置20のWEB接続部22によって、コード読取装置20がアドレス情報に対応し、所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに接続される工程と、コード読取装置20の表示部21によって、WEBサイトが表示される工程も備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、葉書を利用する葉書利用方法と、葉書を利用する葉書利用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、QRコードなどの二次元コードが印字された名刺が知られている(特許文献1参照)。そして、特許文献1に記載された発明では、名刺に印字された二次元コードが、会社名、役職名、氏名、住所、電話番号、ファクシミリ番号、携帯番号、電子メールアドレスなどの文字に関する情報を符号化したものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−154774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書や、当該地域葉書に対応するWEBサイトのアドレス情報が付された地域葉書は全く知られていなかった。
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書を利用するとともに、当該所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトを容易に閲覧することができる葉書利用方法および葉書利用システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による葉書利用方法は、
所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するコード情報が印字された地域葉書を準備する工程と、
WEB接続部と表示部を有するコード読取装置によって、前記コード情報を読み取る工程と、
前記コード読取装置の前記WEB接続部によって、該コード読取装置が前記アドレス情報に対応し、前記所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに接続される工程と、
前記コード読取装置の前記表示部によって、前記WEBサイトが表示される工程と、
を備えている。
【0007】
本発明による葉書利用方法において、
前記WEBサイトに接続される工程は、前記WEB接続部によって、アドレス情報のID情報に対応された情報を有するWEBサイトに接続される工程、を有してもよい。
【0008】
本発明による葉書利用方法において、
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応されたクーポン情報を含んでもよい。
【0009】
本発明による葉書利用方法において、
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応された当落情報を含んでもよい。
【0010】
本発明による葉書利用方法において、
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応されたキャンペーンに応募するための情報を含んでもよい。
【0011】
本発明による葉書利用方法において、
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応されたデジタルコンテンツを前記コード読取装置にダウンロードするための情報を含んでもよい。
【0012】
本発明による葉書利用方法において、
前記コード情報はQRコードからなってもよい。
【0013】
本発明による葉書利用方法において、
前記コード読取装置は携帯電話からなってもよい。
【0014】
本発明による葉書利用システムは、
所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するコード情報が印字された地域葉書と、
コード情報を読み取る読取部と、該読取部からコード情報のアドレス情報を受け取ることによって当該アドレス情報に対応するWEBサイトに接続するWEB接続部と、WEB接続部によって接続されたWEBサイトが表示される表示部とを有するコード読取装置と、
前記アドレス情報に対応するWEBサイトであって、所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに関する情報が記憶された外部コンピュータと、
を備えている。
【0015】
本発明による葉書利用システムにおいて、
前記WEB接続部は、アドレス情報のID情報に対応された情報を有するWEBサイトに接続してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するコード情報が印字された地域葉書を利用する。そして、WEB接続部と表示部を有するコード読取装置によって、コード情報を読み取ることで、前記所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトを表示することができる。このため、所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書を利用した葉書を利用することができ、かつ、当該所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトを容易に閲覧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態による葉書利用システムの構成を示す概略図。
【図2】本発明の実施の形態による葉書利用システムの携帯電話の構成の構成を示す概略図。
【図3】本発明の実施の形態による葉書利用方法で用いられるアドレス情報を説明するための概略図。
【図4】本発明の実施の形態による葉書利用方法の利用態様を説明するための概略図。
【図5】本発明の実施の形態による葉書利用システムで用いられる地域葉書を例示した図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
実施の形態
以下、本発明に係る葉書利用方法および葉書利用システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図5は本発明の実施の形態を示す図である。
【0019】
図1に示すように、葉書利用システムは、所定地域(例えば都道府県)に由来する物に対応する形状からなる地域葉書10であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するQRコード(コード情報)11が印字された地域葉書10と、携帯電話20とを備えている。
【0020】
このうち携帯電話20は、図2に示すように、QRコード11を読み取る読取部23と、当該読取部23からQRコード11に合致する(対応する)アドレス情報を受け取ることによって当該アドレス情報に対応するWEBサイトに携帯電話20を接続するWEB接続部22と、WEB接続部22によって接続されたWEBサイトが表示される表示部21とを有している。なお、アドレス情報にはID情報が含まれているので、WEB接続部22は、ID情報に対応された情報(後述するように、クーポン情報、当落情報、キャンペーンに応募するための情報、デジタルコンテンツを携帯電話20にダウンロードするための情報など)を有するWEBサイトに携帯電話20を接続することとなる。
【0021】
また、図1に示すように、葉書利用システムは、QRコード11に合致するアドレス情報に対応するWEBサイトであって、所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに関する情報が記憶された外部コンピュータ30も備えている。
【0022】
外部コンピュータ30は、商品を割り引いて購入することができるクーポン情報や、当たることによって景品がもらえる当落情報を有するWEBサイトに関する情報を記憶していてもよい(図4(a)(b)参照)。また、外部コンピュータ30は、携帯電話20がWEBサイトに接続されることによって、キャンペーンに応募することができるWEBサイトや、デジタルコンテンツを当該携帯電話20にダウンロードすることができるWEBサイトに関する情報を記憶していてもよい(図4(c)(d)参照)。
【0023】
なお、QRコード11に対応するアドレス情報にはID情報が含まれている。このため、ID情報に対応させて、クーポン情報や当落情報を有するWEBサイトに携帯電話20を接続させて、表示部21に当該WEBサイトの情報を表示させることができる。また、ID情報に対応させて、キャンペーンに応募するためのWEBサイトや、デジタルコンテンツを携帯電話20にダウンロードするためのWEBサイトに携帯電話20を接続させて、表示部21に当該WEBサイトの情報を表示させることができる。
【0024】
なお、所定地域(例えば都道府県)に由来する物に対応する形状からなる地域葉書10としては、例えば、山梨県であれば「富士山」の形状からなる葉書(図5(a)参照)、山口県であれば「とらふぐ」の形状からなる葉書(図5(b)参照)、北海道であれば「札幌時計台」の形状からなる葉書(図5(c)参照)、愛媛県であれば「愛媛みかん」の形状からなる葉書(図5(d)参照)、奈良県であれば「奈良の大仏」の形状からなる葉書(図5(e)参照)、愛知県であれば「金の鯱」の形状からなる葉書(図5(g)参照)、栃木県であれば「とちおとめ」の形状からなる葉書(図5(g)参照)を用いることができる。
【0025】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【0026】
まず、所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書10であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するコード情報11が印字された地域葉書10が準備される(図1および図5(a)−(g)参照)。次に、葉書を送る送り主が、地域葉書10を郵便局で購入する。
【0027】
次に、購入された地域葉書10に受取主に対するメッセージが記載されるとともに、受取主の住所、当該住所に対応する郵便番号および受取主の氏名が記載される。その後、当該地域葉書10がポストに投函されて、郵便手段によって受取主に届けられる。
【0028】
次に、受取主の携帯電話20の読取部23によって、地域葉書10のQRコード11が読み取られる(図1参照)。
【0029】
次に、携帯電話20のWEB接続部22によって、当該携帯電話20がQRコード11に合致するアドレス情報に対応するとともに、所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに接続される(図1参照)。
【0030】
このとき、携帯電話20は、WEB接続部22によって、アドレス情報のID情報に対応されたクーポン情報を有するWEBサイトに接続されてもよい(図4(a)参照)。また、携帯電話20は、WEB接続部22によってアドレス情報のID情報に対応された当落情報を有するWEBサイトに接続されてもよい(図4(b)参照)。また、携帯電話20は、WEB接続部22によって、アドレス情報のID情報に対応されたキャンペーンに応募するための情報を有するWEBサイトに接続されてもよい(図4(c)参照)。携帯電話20は、WEB接続部22によって、アドレス情報のID情報に対応されたデジタルコンテンツを携帯電話20にダウンロードするための情報を有するWEBサイトに接続されてもよい(図4(d)参照)。
【0031】
本実施の形態では、QRコード11が固有のID情報(図3(a)−(c)で言うと、下線を引いた1234567890(図3(a)参照)、12345678901(図3(b)参照)、123456789012(図3(c)参照))を有しているので、ID情報毎に対応した処理を行うことができる。
【0032】
より具体的には、ID情報毎に内容の異なるクーポン情報を有するWEBサイト(例えば、1234567890だと5%OFF、12345678901だと10%OFF、123456789012だと20%OFFとなるWEBサイト)に接続されたり(図4(a)参照)、ID情報毎に内容の異なる当落情報を有するWEBサイト(例えば、1234567890および12345678901だと「外れ」、123456789012だと「当たり」となるWEBサイト)に接続されたりしてもよい(図4(b)参照)。また、ID情報毎に内容の異なる(1234567890、12345678901および123456789012の各々で内容の異なる)キャンペーンに応募することができるWEBサイトに接続されたり(図4(c)参照)、ID情報毎に内容の異なる(1234567890、12345678901および123456789012の各々で内容の異なる)デジタルコンテンツをダウンロードすることができるWEBサイトに接続されたりしてもよい(図4(d)参照)。
【0033】
なお、最初にクーポン情報を有するWEBサイト、当落情報を有するWEBサイト、キャンペーンに応募するためのWEBサイトまたはデジタルコンテンツをダウンロードするためのWEBサイトに接続されて、その後で、所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに接続されてもよいし、逆に、最初に所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに接続されて、その後で、最初にクーポン情報を有するWEBサイト、当落情報を有するWEBサイト、キャンペーンに応募するためのWEBサイトまたはデジタルコンテンツをダウンロードするためのWEBサイトに接続されてもよい。
【0034】
上述のように、WEB接続部22によって携帯電話20がWEBサイトに接続されると、携帯電話20の表示部21によってWEBサイトが表示される。このとき、接続された先のWEBサイトが表示されることとなるので、アドレス情報のID情報に対応して、クーポン情報を有するWEBサイトや当落情報を有するWEBサイトが表示されたり、キャンペーンに応募されたことや、デジタルコンテンツが当該携帯電話20にダウンロードされたことが表示されたりすることとなる。
【0035】
上述のように本実施の形態によれば、所定地域(例えば都道府県)に由来する物に対応する形状からなる地域葉書10を利用する(図5(a)−(g)参照)。このため、葉書の送り主は、所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書10を受取人に送付することができ、絵葉書に代わる地域特有(例えば都道府県特有)の葉書を受取人に送付することができる。
【0036】
また、地域葉書10には、ID情報を含むアドレス情報に対応するQRコード(コード情報)11が印字されている。このため、受取人は、携帯電話(コード読取装置)20によって、QRコード11を読み取ることで、地域葉書10に対応した所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに携帯電話20を接続することができ、当該WEBサイトを表示部21で表示することができる。この結果、地域葉書10の受取人は、当該所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトを容易に閲覧することができ、有益な情報を受け取ることができる。
【0037】
他方、このように地域葉書10の受取人が所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトを閲覧することによって、当該WEBサイトが閲覧される頻度が高くなる。このため、当該所定地域を訪れようと考える人が増加することを期待することができ、ひいては、地域活性化を期待することができる。
【0038】
さらに、アドレス情報にはID情報が含まれているので、ID情報毎に内容の異なるWEBサイトに携帯電話20を接続させることができる。このため、例えば、内容の異なるクーポン情報を有するWEBサイトや、内容の異なる当落情報を有するWEBサイトを表示部21に表示させたりすることができ、地域葉書10の受取人はゲーム感覚を楽しむことができる。また、例えば、内容の異なるキャンペーンに応募したり、内容の異なるデジタルコンテンツを当該携帯電話20にダウンロードしたりすることができるようになり、多様性に富んだ運用を行うことができる。
【符号の説明】
【0039】
10 地域葉書
11 QRコード11(コード情報)
20 携帯電話(コード読取装置)
21 表示部
22 WEB接続部
23 読取部
30 外部コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するコード情報が印字された地域葉書を準備する工程と、
WEB接続部と表示部を有するコード読取装置によって、前記コード情報を読み取る工程と、
前記コード読取装置の前記WEB接続部によって、該コード読取装置が前記アドレス情報に対応し、前記所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに接続される工程と、
前記コード読取装置の前記表示部によって、前記WEBサイトが表示される工程と、
を備えたことを特徴とする葉書利用方法。
【請求項2】
前記WEBサイトに接続される工程は、前記WEB接続部によって、アドレス情報のID情報に対応された情報を有するWEBサイトに接続される工程、を有することを特徴とする請求項1に記載の葉書利用方法。
【請求項3】
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応されたクーポン情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の葉書利用方法。
【請求項4】
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応された当落情報を含むことを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の葉書利用方法。
【請求項5】
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応されたキャンペーンに応募するための情報を含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の葉書利用方法。
【請求項6】
前記アドレス情報のID情報に対応された情報は、アドレス情報のID情報に対応されたデジタルコンテンツを前記コード読取装置にダウンロードするための情報を含むことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の葉書利用方法。
【請求項7】
前記コード情報はQRコードからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の葉書利用方法。
【請求項8】
前記コード読取装置は携帯電話からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の葉書利用方法。
【請求項9】
所定地域に由来する物に対応する形状からなる地域葉書であって、ID情報を含むアドレス情報に対応するコード情報が印字された地域葉書と、
コード情報を読み取る読取部と、該読取部からコード情報のアドレス情報を受け取ることによって当該アドレス情報に対応するWEBサイトに接続するWEB接続部と、WEB接続部によって接続されたWEBサイトが表示される表示部とを有するコード読取装置と、
前記アドレス情報に対応するWEBサイトであって、所定地域に関する地域情報を有するWEBサイトに関する情報が記憶された外部コンピュータと、
を備えたことを特徴とする葉書利用システム。
【請求項10】
前記WEB接続部は、アドレス情報のID情報に対応された情報を有するWEBサイトに接続することを特徴とする請求項9に記載の葉書利用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−13826(P2011−13826A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155980(P2009−155980)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(509182423)ポスタルスクウェア株式会社 (2)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】