蒸着マスク引張用整列基板、その製造方法およびそれを利用した蒸着マスク引張方法
【課題】蒸着マスク引張用整列基板、それの製造方法およびそれを利用した蒸着マスク引張方法を提供する。
【解決手段】有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板であって、本発明による蒸着マスク引張用整列基板10は透明基板11と、前記透明基板11の一面にコーティングされて光を反射させる反射膜パターン13を含み、前記反射膜パターン13は前記開口部と対応する位置にのみ形成される。
【解決手段】有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板であって、本発明による蒸着マスク引張用整列基板10は透明基板11と、前記透明基板11の一面にコーティングされて光を反射させる反射膜パターン13を含み、前記反射膜パターン13は前記開口部と対応する位置にのみ形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着マスク引張用整列基板、それの製造方法およびそれを利用した蒸着マスク引張方法に関するものであり、より詳細には有機発光表示装置の有機発光層を蒸着するための蒸着マスクを製造することにおいて使用される蒸着マスク引張用整列基板、それの製造方法およびそれを利用した蒸着マスク引張方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置は、能動発光型表示素子として視野角が広く、コントラストが優れるだけではなく、応答速度が速いという長所を有しているため、次世代表示素子として注目をあびている。
【0003】
有機発光表示装置は、透明な絶縁基板上に所定パターンで形成された第1電極と、この第1電極が形成された絶縁基板上には真空蒸着法によって形成された有機膜層と、有機膜層の上面に形成され、カソード電極層である第2電極を含む。
【0004】
このように構成された有機発光表示装置の製作において、第1電極は、フォトリソグラフィ法のような湿式エッチング法によってパターニングされてもよい。しかし、有機膜層、特に所定の色相を具現する発光層はこのような湿式エッチング法によってパターニングすることができず、有機膜上に形成される第2電極もまた湿式エッチング法によってパターニングされることができない。なぜならば、有機膜の一部層であっても形成された後に湿式エッチング法を使用すると、その過程から発生する水分が有機膜に浸透または残留し、完成された有機発光表示装置の性能を低下させ、寿命を顕著に劣化させる問題を引き起こすからである。
【0005】
このような問題点を解決するためには、有機発光層となる有機電子発光材料と第2電極となる材料を蒸着とを同時にパターニングする製造方法を使用しなければならない。大韓民国公開特許公報2000−060589号には、薄板の筐体に相互に所定間隔隔離されたストライプ状のスロットが形成されたマスクを利用して、有機発光層またはカソード電極である第2電極を蒸着する方法が、開示されている。一方、大韓民国公開特許公報1998−0071583号には金属薄板にスリット部とブリッジ部がマッシュ形状となるマスクを利用した蒸着方法が開示されている。
【0006】
このような金属薄板を利用して有機発光表示装置に微細でかつ精密度の高いパターニングをするためには金属薄板と基板との密着性を高めシャドウ(shadow)現象などを減らさなければならない。しかし、前述した従来のマスクは、開口部が金属薄板に形成されているため、金属薄板の自重による垂れ、または有機膜を成膜する過程で温度上昇による金属薄板の熱膨張による垂れなどが原因になって金属薄板と基板との密着性を阻害する。
【0007】
このような問題を解決するため、金属薄板に引張力(tension)を付与した状態で支持フレームに固定する方法が使用される。金属薄板を支持フレームに固定する方法として接着剤による接着または溶接方法など多様な方法が試みられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2009−0052202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図1に示すように、基板2上に複数の蒸着用開口部3が形成されている蒸着マスク1に引張器により張力を加えることにおいて、蒸着マスク1上に形成された複数の開口部3が所望の精密度で整列しているかを判断する必要がある。すなわち、蒸着マスク1に引張力を加えると、複数の開口部3も共に外力を受け、その形状が一定に変形され得るからである。
【0010】
蒸着マスク上に形成された複数の開口部の整列状態を把握し、これを基に引張力を調節して蒸着マスクの精密度を高めるため、図2に示すように基板部材(base member)6上に整列基準になる反射膜パターンが形成されている蒸着マスク引張用整列基板5を使用する。すなわち、蒸着マスク引張用整列基板5を利用して蒸着マスク1の整列状態を判断して引張力および引張方向を決定する。図2において、基板部材6上に光吸収領域7および光反射領域8が規則的に分布されている。
【0011】
蒸着マスク1と整列基板5を互いに重なるように位置させると、蒸着マスク1の開口部3の内側に整列基板5の光吸収領域7が位置し、この状態で前記蒸着マスク1に撮像のための光を照射すると、図3に図示するような光反射イメージを獲得することができる。図3に示す斜線領域は、照射された光が吸収され、光反射イメージ上では暗部(暗い部分)で表現されるものを示し、斜線領域以外の領域は、照射された光が反射して、光反射イメージ上では明部(明るい部分)で表現されるものを意味する。
【0012】
このように整列基板5を基準として蒸着マスク1の整列状態を判断することができ、引張器上で蒸着マスク1の開口部3の分布と引張力および引張方向を修正し、蒸着マスク1の開口部3の精密度を高めることができる。
【0013】
しかし、図4に示すように整列基板5の光反射領域8と蒸着マスク1の開口部3近辺の領域で反射した光により影領域(F)が形成されるため、光反射イメージ上で蒸着マスク1の開口部3の境界領域を明確に判断しにくい。すなわち、蒸着マスク1上で開口部3を除いた他の領域は、光を反射する金属材質などで形成されるため、光を反射して光反射イメージ上では明部で表現され、同様に整列基板5の光吸収領域7を除いた他の領域すなわち光反射領域8も、光を反射させる金属材質で光反射膜がコーティングされているため、光反射イメージ上では明部で表現される。互いに反射された光が、逆に互いに影響を及ぼし、光反射イメージ上で影領域(F)を形成する。その結果、蒸着マスク1を整列するための開口部3の境界を判断しにくい。
【0014】
すなわち、図5に示すように、獲得された光反射イメージを引張器が自動で認識および分析して整列可否を判断するが、このとき、開口部3の境界領域に形成された影領域(F)により開口部3の幅を測定するのに多数の誤差(D1〜D4)が発生する。したがって、蒸着マスク1と整列基板5の整列に誤差が発生して位置の精密度が落ち、蒸着マスク1の引張において不良品が生産される可能性が高い。
【0015】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、蒸着マスクおよび整列基板に光を反射させて光反射イメージを獲得することにおいて、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる蒸着マスク引張用整列基板を提供することである。
【0016】
本発明が解決しようとする他の課題は、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる蒸着マスク引張用整列基板の製造方法を提供することである。
【0017】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、蒸着マスクおよび整列基板に光を反射させて光反射イメージを獲得することにおいて、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる蒸着マスク引張用整列基板を利用して精密度が高くなるように蒸着マスクを引張できる蒸着マスク引張方法を提供することである。
【0018】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は次の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板は、有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板において、透明基板と、前記透明基板の一面にコーティングされ、光を反射させる反射膜パターンを含み、前記反射膜パターンは前記開口部と対応する位置にのみ形成される。
【0020】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法は、有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板を製造する方法において、透明基板を提供するステップと、光を反射するための反射膜パターンを前記透明基板の一面のうち前記開口部と対応される位置にのみ形成するステップを含む。
【0021】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、有機物質を蒸着するために複数の開口部が形成された蒸着マスクを提供する第1ステップと、前記蒸着マスクの開口部と対応する位置にのみ反射膜パターンが形成された蒸着マスク引張用整列基板を提供する第2ステップと、引張器で前記蒸着マスクを引張る第3ステップと、前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心を一致させる第4ステップと、前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心との間の整列状態を示す反射光イメージを獲得する第5ステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する第6ステップを含み、前記反射光イメージ上で前記整列された開口部と前記反射膜パターンとの間の第1領域は暗部を構成する。
【0022】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、蒸着マスクに形成された複数の開口部の各中心と蒸着マスク引張用整列基板に形成された複数の反射膜パターンの各中心との間の整列状態を示すように前記開口部および前記反射膜パターンに光を入射させてそれに反射された光を獲得して反射光イメージを獲得するステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップを含み、前記反射光イメージは、前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域として定義される第1領域と、前記第1領域を除いた他の領域である第2領域を含み、前記反射光イメージ上で前記第1領域は暗部を構成し、第2領域は明部を構成する。
【0023】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0024】
このような本発明によれば、蒸着マスクおよび整列基板に光を反射させて光反射イメージを獲得することにおいて、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図2】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図3】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図4】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図5】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10と蒸着マスク1を重なるように位置させた後、光を照射して獲得した光反射イメージのうち一部を示す図である。
【図8】図7に示す光反射イメージを拡大して示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10により獲得された明確な境界を有する光反射イメージから測定された開口部3の幅を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10の光反射パターンを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法を示す順序図である。
【図12】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法を示す順序図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の利点、特徴、およびそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることが可能である。本実施形態は、単に本発明の開示が完全になるように、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に対して発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、特許請求の範囲によってのみ定義される。図面における層および領域の大きさおよび相対的な大きさは、説明を明瞭にするために誇張されたものであり得る。
【0027】
素子(elements)または層が、異なる素子または層の「上(on)」と指称されるものは、他の素子あるいは層の真上だけでなく、中間に他の層または他の素子を介在した場合をすべて含む。これに対し、一つの素子が他の素子と「直接上(directly on)」、または「真上」と指称されるものは中間に他の素子または層を介在しないものを示す。明細書全体において、同一参照符号は同一構成要素を指す。「および/または」は、言及されたアイテムの各々および一つ以上のすべての組合せを含む。
【0028】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図面に示されているように、一つの素子または構成要素と異なる素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用されてもよい。空間的に相対的な用語は、図面に示されている方向に加えて、使用時または動作時における素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。
【0029】
本明細書で記述する実施形態は、本発明の理想的な実施形態の概略的な断面図を参考にして説明する。したがって、製造技術または許容誤差などによって、例示図の形態は変形されてもよい。したがって、本発明の実施形態は、図示された特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。したがって、図面に例示された領域は概略的な属性を有し、図面に例示された領域の形態は素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するためのものではない。以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0030】
図6〜図10を参照して本発明による一実施形態について説明する。図6は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を示す斜視図である。図7は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10と蒸着マスク1を重なるように位置させた後、光を照射して獲得した光反射イメージのうち一部を示す図である。図8は、図7に示す光反射イメージを拡大して示す図面である。図9は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10により獲得された明確な境界を有する光反射イメージから測定された開口部3の幅を示す図面である。図10は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10の光反射パターンを示す図である。
【0031】
本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は透明基板11と、前記透明基板11の一側面にコーティングされて光を反射させる反射膜パターン13を含み、前記反射膜パターン13は、蒸着マスクに形成された複数の開口部と対応する位置にのみ形成される。
【0032】
透明基板11は、光を通過させる透明な材質で形成され、プラスチックのような多様な材質で形成されてもよい。透明基板11は、蒸着マスク1と重なるように位置して蒸着マスク1の位置精密度を判断するための精密な光反射イメージが得られるように、軟性の材質よりは変形が少ない硬性のある材質、例えばガラスのような材質で製作されてもよい。後述するように、反射膜パターン13が形成されていない領域は透明であるため光を通過させるので光透過領域12を構成し、引張器上で光反射イメージを獲得するとき、光を反射させないため、光反射イメージ上で暗部(暗い領域、図6〜図10に示す斜線で区別して示すもの)を形成する。
【0033】
反射膜パターン13は透明基板11上に一定のパターンに沿って形成される。反射膜パターン13は前述したように蒸着マスク1の開口部3と対応し、図7に示すように前記反射膜パターン13は前記開口部3のサイズより小さく形成され、引張器で蒸着マスク1と整列基板10が正確に整列されたかを判断する基準点の役割を果たすことができる。
【0034】
反射膜パターン13は光を反射させるため、引張器で光反射イメージを獲得するとき、イメージ上で明部(明るい領域、図7〜図9において斜線ない領域で示すもの)を形成する。したがって、反射膜パターン13は金属材質のように光を反射させることができる材質で形成されてもよく、前記金属材質の具体的な例として、モリブデンまたはタングステンから選択された一つ以上の物質を含んでもよい。
【0035】
前述したように、蒸着マスク1上に形成された複数の開口部3の整列状態を把握し、これに基づいて引張力を調節して蒸着マスク1の精密度を高めるため、反射膜パターン13が形成されている蒸着マスク引張用整列基板10を使用する。
【0036】
図1〜5を用いて一例として説明された技術による蒸着マスク引張用整列基板とは異なり、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板は光を反射させる反射膜パターン13が蒸着マスク1の開口部3と対応する領域内にのみ形成され、その他残り領域は光を反射させない光透過領域12で形成される。
【0037】
したがって、蒸着マスク1と蒸着マスク引張用整列基板10を引張器(図示せず)内で互いに重なるように位置させて光を照射し、その反射光を獲得してこれを示すと図7のような形態の反射光イメージを獲得することができる。
【0038】
本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を使用して反射光イメージを獲得する場合、先立って調べた図3〜図5に示す影領域(F)が形成されない。すなわち、図7および図8に示すように蒸着マスク1一面の基板2により形成された反射領域と整列基板10の反射膜パターン13による反射領域との間の境界を明確に認知できるように光透過領域12すなわち、非反射領域が形成されているため、隣接した反射光による影領域が形成されない。したがって、図7および図8のような境界が明らかな反射光イメージを獲得することができ、これによって図9のように反射光イメージから精密でかつ誤差のない蒸着マスク1の開口部3の境界を定義することができ、境界と境界との間の距離を計算し、蒸着マスク1と蒸着マスク引張用整列基板10の整列状態を判断してこれを修正することができる。
【0039】
すなわち、図7および図8に示すように、引張後の蒸着マスク1の整列状態を判断するため、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を蒸着マスク1の背面に密着させた後、開放された蒸着マスク1の開口部3の内側に整列基板10の光透過領域12および反射膜パターン13が位置するように整列させた状態で、微細座標および微細整列のために、光を照射して光反射イメージを獲得する。
【0040】
このとき、一例として説明された整列基板5とは異なり、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は、所定の間隔でパターン化されて配置され、整列基準点の役割を果たす反射膜パターン13が形成され、他の領域は光透過領域12として形成される。これによって獲得される光反射イメージは、図7および図8のように、開口部3内で反射膜パターン13を光透過領域12が取り囲む形態で獲得される。
【0041】
したがって、このような光反射イメージに基づいて図9のように開口部3の境界を明確に判断し、境界間の距離D5を正確に測定して蒸着マスク1の整列状態を精密に判断することができる。
【0042】
続いて、図10を参照すると、蒸着マスク引張用整列基板10の反射膜パターン13および光透過領域12を示す。すなわち、透明基板11上で光を反射させる反射膜パターン13が所定の間隔で配置され、反射膜パターン13が形成された領域では光を反射させる。したがって、光反射イメージ上で反射膜パターン13は明部で表示される。反面、反射膜パターン13が形成されていない光透過領域12では光を透過させるため、光反射イメージ上では暗部で表示される。
【0043】
このように、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は、一例として説明された整列基板5の光反射および光透過領域と異なるように形成されることによって、これを利用して引張器で蒸着マスク1を引張った後、整列状態を把握するために光反射イメージを撮像する場合、境界が明確な光反射イメージを獲得することができ、安定した位置精密度の蒸着マスクを製作することができる。
【0044】
続いて、図11を参照して本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法について説明する。図11は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法を示す順序図である。
【0045】
有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板を製造する方法であって、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法は透明基板を提供するステップと、光を反射するための反射膜パターンを前記透明基板の一側前面のうち前記開口部と対応する位置にのみ形成するステップと、を含む。
【0046】
まず、透明基板を提供する(S10)。透明基板11は光を通過させる透明な材質で形成され、プラスチックのような多様な材質で形成されてもよい。透明基板11は、蒸着マスク1と重なるように位置し、蒸着マスク1の位置精密度を判断するための精密な光反射イメージが得られるように、軟性の材質よりは変形が少ない硬性の材質、例えばガラスのような材質で製作されてもよい。前述したように反射膜パターン13が形成されていない領域は透明な領域で光を通過させるため、光透過領域12を構成し、引張器上で光反射イメージを獲得するとき、光を反射させないため、光反射イメージ上で暗部(暗い領域、図6〜図10において斜線で区別して示すもの)を形成する。
【0047】
続いて、前記透明基板11の一面に反射膜パターンを形成する(S20)。反射膜パターン13は透明基板11上に一定のパターンに沿って形成される。反射膜パターン13は、前述のとおり蒸着マスク1の開口部3と対応する。また、上記図8に示すように前記反射膜パターン13は、前記開口部3のサイズより小さく形成され、引張器で蒸着マスク1と整列基板10が正確に整列されているかを判断する基準点の役割を果たすことができる。
【0048】
反射膜パターン13は、光を反射させるため、引張器から光反射イメージを獲得するときにイメージ上で明部(明るい領域、図7〜図9において斜線がない領域に示すもの)を形成する。したがって、反射膜パターン13は、金属材質のように光を反射させることができる材質で形成されてもよく、前記金属材質の具体的な例として、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)の金属から選択された一つ以上の物質を含むことができる。また、これ以外にも金属酸化物例えば、アルミニウム酸化物(Al2O3)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウムスズ酸化物(ITO)またはインジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物が使用されてもよい。
【0049】
透明基板11上に反射膜パターン13を形成する方法は、一般的なスピンコーティング、ロールコーティングなどのコーティング方法が使用されてもよく、特に反射膜パターン13が金属材質で形成される場合にはスパッタリング蒸着などの多様な蒸着方法が使用されてもよい。
【0050】
本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板では、光を反射させる反射膜パターン13が、蒸着マスク1の開口部3と対応する領域内にのみ形成され、その他残り領域は、光を反射させない光透過領域12で形成される。すなわち、反射膜パターン13は、透明基板11上に所定の形状を有する一定のパターンで形成される。例えば、図6に示すように、反射膜パターン13は、6角形形状であり、所定の間隔に沿って長四角形態のパターンに配置されてもよく、その他に多様な形態に配置されてもよい。また、反射膜パターン13は、光反射イメージの獲得において蒸着マスク1の開口部3と反射膜パターン13を一致させて整列するため、反射膜パターン13は、開口部3内に位置できるように開口部3のサイズより小さく形成されてもよい。また、図7で説明したように、反射膜パターン13の各々は、開口部3それぞれの形状と所定の比を有する類似の形態で形成されてもよい。
【0051】
このように、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は、一例として説明された整列基板5の光反射および光透過領域と異なるように形成される。これを利用して引張器で蒸着マスク1を引張った後、整列状態を把握するために光反射イメージを撮像する場合、境界が明確な光反射イメージを獲得することができ、安定した位置精密度の蒸着マスクを製作することができる。
【0052】
続いて、図12を参照して本発明の実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法について説明する。図12は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法を示す順序図である。
【0053】
本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、有機物質を蒸着するために複数の開口部が形成された蒸着マスクを提供する第1ステップと、前記蒸着マスクの開口部と対応する位置にのみ反射膜パターンが形成された蒸着マスク引張用整列基板を提供する第2ステップと、前記蒸着マスクを引張る第3ステップと、蒸着マスク引張装置内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心を一致させる第4ステップと、引張後の前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心間の整列状態を示す反射光イメージを獲得する第5ステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する第6ステップを含み、前記反射光イメージ上で前記整列された開口部と前記反射膜パターンとの間の第1領域は暗部を構成する。
【0054】
本発明の他の実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、蒸着マスクに形成された複数の開口部の各中心と蒸着マスク引張用整列基板に形成された複数の反射膜パターンの各中心との間の整列状態を示すように前記開口部および前記反射膜パターンに光を入射させ、それに反射された光を獲得して反射光イメージを獲得するステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップを含み、前記反射光イメージは前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義される第1領域と、前記第1領域を除いた他の領域である第2領域を含み、前記反射光イメージ上で前記第1領域は暗部を構成し、第2領域は明部を構成する。
【0055】
まず、引張器による引張の対象である蒸着マスクと、前記蒸着マスクの引張後の引張状態および整列状態を判断する基準になる蒸着マスク引張用整列基板とを提供する(S110,S120)。
【0056】
前述したように、精密度高くかつ堅い蒸着マスクを構成する方法であって、金属薄板に引張力(tension)を付与した状態で支持フレームに固定する方法が使用される。このような方法を使う場合、変形が生じにくく、垂れる現象が生じないため、耐久性が向上し、反復使用後にも精密な有機物蒸着が可能である。一方、このように蒸着マスクに引張力を印加するとき、引張状態と蒸着マスク上に形成された開口部のパターンが所望するとおりに引張および整列されているのかを判断するために蒸着マスク引張用整列基板が提供される。蒸着マスク引張用整列基板については前述した実施形態で説明した内容と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0057】
続いて、引張器内で蒸着マスクを引張って追って蒸着マスクで反復使用時に支持フレーム上で変形がないようにする(S130)。前記引張過程は蒸着マスクの一方向に沿って行われてもよく、一方向とは異なる複数の方向に沿って繰り返して数回行われてもよい。
【0058】
続いて、引張器内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致するように整列する(S140)。前述した図7で獲得された反射光イメージのように、蒸着マスク1の開口部3と前記蒸着マスク引張用整列基板10の反射膜パターン13の中心が互いに一致するように整列する。
【0059】
引張器内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致するように整列するステップは、一軸を基準とし、前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断するステップと、前記一軸を基準とし、前記反射膜パターンの幅を測定して前記反射膜パターンの幅の中心点を判断するステップと、前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するように前記蒸着マスクまたは前記蒸着マスク引張用整列基板を移動させるステップと、を含んでもよい。また、引張器内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致するように整列するステップは、前記一軸と他の軸を基準として、前記ステップ全体を順次繰り返して行ってもよい。すなわち、一軸を基準として幅を測定し、幅の中心点を判断する過程を経て整列するステップが行われた後、前記一軸と他の軸例えば、前記一軸と直交する他軸を基準として幅を定め、幅の中心点を判断する過程を経て整列するステップがさらに行われてもよい。
【0060】
続いて、引張後の前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心との間の整列状態を示す反射光イメージを獲得し(S150)、前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する(S160)。反射光イメージの例は図7〜図9で調べたものと同様である。
【0061】
一方、図3〜図5に示すように、一例として説明された反射光イメージの場合には蒸着マスク1上の開口部3領域で反射する光と整列基板5の光反射領域8から反射する光が互いに干渉および相殺し、影領域(F)を形成するため、開口部3の境界が不明であるという問題がある。
【0062】
反面、本実施形態による引張方法では蒸着マスク引張用整列基板10を利用して引張状態を明確に判断することができる。すなわち、蒸着マスク引張用整列基板10で、反射光イメージ上で開口部の境界線と反射膜パターンとの間の第1領域が暗部を構成するように、光を反射しない素材で前記第1領域を形成する。具体的に第1領域は前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義され、第1領域は蒸着マスク引張用整列基板10の透明基板11で維持されることができる。したがって、第1領域は光を反射せず透過させるため、反射光イメージ上で暗部を構成する。前記反射光イメージは第1領域を除いた他の領域である第2領域をさらに含み、前記第2領域は明部を構成する。
【0063】
このように、本実施形態による引張方法では獲得される光反射イメージで光を反射させる領域が互いに分離(離隔)するようにすることによって、影領域が形成されないため、反射光イメージ上で開口部3の境界が明確であるので、引張器でこれを認知して蒸着マスクと蒸着マスク引張用整列基板の整列状態を明確に判断することができる。
【0064】
蒸着マスクと蒸着マスク引張用整列基板の整列状態を判断するステップは、一軸を基準として前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断するステップと、前記一軸を基準として前記反射膜パターンの幅を測定し、前記反射膜パターンの幅の中心点を判断するステップと、前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するかを判断するステップと、を含んでもよい。また、より精密に幅および中心点を判断して整列状態を判断するため、蒸着マスクと蒸着マスク引張用整列基板の整列状態を判断するステップは、前記一軸と他の軸を基準として、前記ステップ全体を繰り返し行ってもよい。
【0065】
整列状態を判断した後、前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致しない場合、一致しない軸を基準として前記引張器で前記蒸着マスクを引張るステップ(S130)から前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップ(S160)を繰り返し行うステップをさらに含んでもよい。
【0066】
以上添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明が、その技術的思想や必須の特徴を変更しない範囲で他の具体的な形態で実施され得ることを理解できるものである。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着マスク引張用整列基板、それの製造方法およびそれを利用した蒸着マスク引張方法に関するものであり、より詳細には有機発光表示装置の有機発光層を蒸着するための蒸着マスクを製造することにおいて使用される蒸着マスク引張用整列基板、それの製造方法およびそれを利用した蒸着マスク引張方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置は、能動発光型表示素子として視野角が広く、コントラストが優れるだけではなく、応答速度が速いという長所を有しているため、次世代表示素子として注目をあびている。
【0003】
有機発光表示装置は、透明な絶縁基板上に所定パターンで形成された第1電極と、この第1電極が形成された絶縁基板上には真空蒸着法によって形成された有機膜層と、有機膜層の上面に形成され、カソード電極層である第2電極を含む。
【0004】
このように構成された有機発光表示装置の製作において、第1電極は、フォトリソグラフィ法のような湿式エッチング法によってパターニングされてもよい。しかし、有機膜層、特に所定の色相を具現する発光層はこのような湿式エッチング法によってパターニングすることができず、有機膜上に形成される第2電極もまた湿式エッチング法によってパターニングされることができない。なぜならば、有機膜の一部層であっても形成された後に湿式エッチング法を使用すると、その過程から発生する水分が有機膜に浸透または残留し、完成された有機発光表示装置の性能を低下させ、寿命を顕著に劣化させる問題を引き起こすからである。
【0005】
このような問題点を解決するためには、有機発光層となる有機電子発光材料と第2電極となる材料を蒸着とを同時にパターニングする製造方法を使用しなければならない。大韓民国公開特許公報2000−060589号には、薄板の筐体に相互に所定間隔隔離されたストライプ状のスロットが形成されたマスクを利用して、有機発光層またはカソード電極である第2電極を蒸着する方法が、開示されている。一方、大韓民国公開特許公報1998−0071583号には金属薄板にスリット部とブリッジ部がマッシュ形状となるマスクを利用した蒸着方法が開示されている。
【0006】
このような金属薄板を利用して有機発光表示装置に微細でかつ精密度の高いパターニングをするためには金属薄板と基板との密着性を高めシャドウ(shadow)現象などを減らさなければならない。しかし、前述した従来のマスクは、開口部が金属薄板に形成されているため、金属薄板の自重による垂れ、または有機膜を成膜する過程で温度上昇による金属薄板の熱膨張による垂れなどが原因になって金属薄板と基板との密着性を阻害する。
【0007】
このような問題を解決するため、金属薄板に引張力(tension)を付与した状態で支持フレームに固定する方法が使用される。金属薄板を支持フレームに固定する方法として接着剤による接着または溶接方法など多様な方法が試みられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2009−0052202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図1に示すように、基板2上に複数の蒸着用開口部3が形成されている蒸着マスク1に引張器により張力を加えることにおいて、蒸着マスク1上に形成された複数の開口部3が所望の精密度で整列しているかを判断する必要がある。すなわち、蒸着マスク1に引張力を加えると、複数の開口部3も共に外力を受け、その形状が一定に変形され得るからである。
【0010】
蒸着マスク上に形成された複数の開口部の整列状態を把握し、これを基に引張力を調節して蒸着マスクの精密度を高めるため、図2に示すように基板部材(base member)6上に整列基準になる反射膜パターンが形成されている蒸着マスク引張用整列基板5を使用する。すなわち、蒸着マスク引張用整列基板5を利用して蒸着マスク1の整列状態を判断して引張力および引張方向を決定する。図2において、基板部材6上に光吸収領域7および光反射領域8が規則的に分布されている。
【0011】
蒸着マスク1と整列基板5を互いに重なるように位置させると、蒸着マスク1の開口部3の内側に整列基板5の光吸収領域7が位置し、この状態で前記蒸着マスク1に撮像のための光を照射すると、図3に図示するような光反射イメージを獲得することができる。図3に示す斜線領域は、照射された光が吸収され、光反射イメージ上では暗部(暗い部分)で表現されるものを示し、斜線領域以外の領域は、照射された光が反射して、光反射イメージ上では明部(明るい部分)で表現されるものを意味する。
【0012】
このように整列基板5を基準として蒸着マスク1の整列状態を判断することができ、引張器上で蒸着マスク1の開口部3の分布と引張力および引張方向を修正し、蒸着マスク1の開口部3の精密度を高めることができる。
【0013】
しかし、図4に示すように整列基板5の光反射領域8と蒸着マスク1の開口部3近辺の領域で反射した光により影領域(F)が形成されるため、光反射イメージ上で蒸着マスク1の開口部3の境界領域を明確に判断しにくい。すなわち、蒸着マスク1上で開口部3を除いた他の領域は、光を反射する金属材質などで形成されるため、光を反射して光反射イメージ上では明部で表現され、同様に整列基板5の光吸収領域7を除いた他の領域すなわち光反射領域8も、光を反射させる金属材質で光反射膜がコーティングされているため、光反射イメージ上では明部で表現される。互いに反射された光が、逆に互いに影響を及ぼし、光反射イメージ上で影領域(F)を形成する。その結果、蒸着マスク1を整列するための開口部3の境界を判断しにくい。
【0014】
すなわち、図5に示すように、獲得された光反射イメージを引張器が自動で認識および分析して整列可否を判断するが、このとき、開口部3の境界領域に形成された影領域(F)により開口部3の幅を測定するのに多数の誤差(D1〜D4)が発生する。したがって、蒸着マスク1と整列基板5の整列に誤差が発生して位置の精密度が落ち、蒸着マスク1の引張において不良品が生産される可能性が高い。
【0015】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、蒸着マスクおよび整列基板に光を反射させて光反射イメージを獲得することにおいて、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる蒸着マスク引張用整列基板を提供することである。
【0016】
本発明が解決しようとする他の課題は、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる蒸着マスク引張用整列基板の製造方法を提供することである。
【0017】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、蒸着マスクおよび整列基板に光を反射させて光反射イメージを獲得することにおいて、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる蒸着マスク引張用整列基板を利用して精密度が高くなるように蒸着マスクを引張できる蒸着マスク引張方法を提供することである。
【0018】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は次の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板は、有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板において、透明基板と、前記透明基板の一面にコーティングされ、光を反射させる反射膜パターンを含み、前記反射膜パターンは前記開口部と対応する位置にのみ形成される。
【0020】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法は、有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板を製造する方法において、透明基板を提供するステップと、光を反射するための反射膜パターンを前記透明基板の一面のうち前記開口部と対応される位置にのみ形成するステップを含む。
【0021】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、有機物質を蒸着するために複数の開口部が形成された蒸着マスクを提供する第1ステップと、前記蒸着マスクの開口部と対応する位置にのみ反射膜パターンが形成された蒸着マスク引張用整列基板を提供する第2ステップと、引張器で前記蒸着マスクを引張る第3ステップと、前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心を一致させる第4ステップと、前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心との間の整列状態を示す反射光イメージを獲得する第5ステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する第6ステップを含み、前記反射光イメージ上で前記整列された開口部と前記反射膜パターンとの間の第1領域は暗部を構成する。
【0022】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、蒸着マスクに形成された複数の開口部の各中心と蒸着マスク引張用整列基板に形成された複数の反射膜パターンの各中心との間の整列状態を示すように前記開口部および前記反射膜パターンに光を入射させてそれに反射された光を獲得して反射光イメージを獲得するステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップを含み、前記反射光イメージは、前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域として定義される第1領域と、前記第1領域を除いた他の領域である第2領域を含み、前記反射光イメージ上で前記第1領域は暗部を構成し、第2領域は明部を構成する。
【0023】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0024】
このような本発明によれば、蒸着マスクおよび整列基板に光を反射させて光反射イメージを獲得することにおいて、境界が明らかでかつ明確な光反射イメージを獲得できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図2】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図3】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図4】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図5】蒸着マスクおよび蒸着マスク引張用整列基板の一例を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10と蒸着マスク1を重なるように位置させた後、光を照射して獲得した光反射イメージのうち一部を示す図である。
【図8】図7に示す光反射イメージを拡大して示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10により獲得された明確な境界を有する光反射イメージから測定された開口部3の幅を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10の光反射パターンを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法を示す順序図である。
【図12】本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法を示す順序図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の利点、特徴、およびそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることが可能である。本実施形態は、単に本発明の開示が完全になるように、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に対して発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、特許請求の範囲によってのみ定義される。図面における層および領域の大きさおよび相対的な大きさは、説明を明瞭にするために誇張されたものであり得る。
【0027】
素子(elements)または層が、異なる素子または層の「上(on)」と指称されるものは、他の素子あるいは層の真上だけでなく、中間に他の層または他の素子を介在した場合をすべて含む。これに対し、一つの素子が他の素子と「直接上(directly on)」、または「真上」と指称されるものは中間に他の素子または層を介在しないものを示す。明細書全体において、同一参照符号は同一構成要素を指す。「および/または」は、言及されたアイテムの各々および一つ以上のすべての組合せを含む。
【0028】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図面に示されているように、一つの素子または構成要素と異なる素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用されてもよい。空間的に相対的な用語は、図面に示されている方向に加えて、使用時または動作時における素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。
【0029】
本明細書で記述する実施形態は、本発明の理想的な実施形態の概略的な断面図を参考にして説明する。したがって、製造技術または許容誤差などによって、例示図の形態は変形されてもよい。したがって、本発明の実施形態は、図示された特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。したがって、図面に例示された領域は概略的な属性を有し、図面に例示された領域の形態は素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するためのものではない。以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0030】
図6〜図10を参照して本発明による一実施形態について説明する。図6は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を示す斜視図である。図7は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10と蒸着マスク1を重なるように位置させた後、光を照射して獲得した光反射イメージのうち一部を示す図である。図8は、図7に示す光反射イメージを拡大して示す図面である。図9は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10により獲得された明確な境界を有する光反射イメージから測定された開口部3の幅を示す図面である。図10は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10の光反射パターンを示す図である。
【0031】
本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は透明基板11と、前記透明基板11の一側面にコーティングされて光を反射させる反射膜パターン13を含み、前記反射膜パターン13は、蒸着マスクに形成された複数の開口部と対応する位置にのみ形成される。
【0032】
透明基板11は、光を通過させる透明な材質で形成され、プラスチックのような多様な材質で形成されてもよい。透明基板11は、蒸着マスク1と重なるように位置して蒸着マスク1の位置精密度を判断するための精密な光反射イメージが得られるように、軟性の材質よりは変形が少ない硬性のある材質、例えばガラスのような材質で製作されてもよい。後述するように、反射膜パターン13が形成されていない領域は透明であるため光を通過させるので光透過領域12を構成し、引張器上で光反射イメージを獲得するとき、光を反射させないため、光反射イメージ上で暗部(暗い領域、図6〜図10に示す斜線で区別して示すもの)を形成する。
【0033】
反射膜パターン13は透明基板11上に一定のパターンに沿って形成される。反射膜パターン13は前述したように蒸着マスク1の開口部3と対応し、図7に示すように前記反射膜パターン13は前記開口部3のサイズより小さく形成され、引張器で蒸着マスク1と整列基板10が正確に整列されたかを判断する基準点の役割を果たすことができる。
【0034】
反射膜パターン13は光を反射させるため、引張器で光反射イメージを獲得するとき、イメージ上で明部(明るい領域、図7〜図9において斜線ない領域で示すもの)を形成する。したがって、反射膜パターン13は金属材質のように光を反射させることができる材質で形成されてもよく、前記金属材質の具体的な例として、モリブデンまたはタングステンから選択された一つ以上の物質を含んでもよい。
【0035】
前述したように、蒸着マスク1上に形成された複数の開口部3の整列状態を把握し、これに基づいて引張力を調節して蒸着マスク1の精密度を高めるため、反射膜パターン13が形成されている蒸着マスク引張用整列基板10を使用する。
【0036】
図1〜5を用いて一例として説明された技術による蒸着マスク引張用整列基板とは異なり、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板は光を反射させる反射膜パターン13が蒸着マスク1の開口部3と対応する領域内にのみ形成され、その他残り領域は光を反射させない光透過領域12で形成される。
【0037】
したがって、蒸着マスク1と蒸着マスク引張用整列基板10を引張器(図示せず)内で互いに重なるように位置させて光を照射し、その反射光を獲得してこれを示すと図7のような形態の反射光イメージを獲得することができる。
【0038】
本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を使用して反射光イメージを獲得する場合、先立って調べた図3〜図5に示す影領域(F)が形成されない。すなわち、図7および図8に示すように蒸着マスク1一面の基板2により形成された反射領域と整列基板10の反射膜パターン13による反射領域との間の境界を明確に認知できるように光透過領域12すなわち、非反射領域が形成されているため、隣接した反射光による影領域が形成されない。したがって、図7および図8のような境界が明らかな反射光イメージを獲得することができ、これによって図9のように反射光イメージから精密でかつ誤差のない蒸着マスク1の開口部3の境界を定義することができ、境界と境界との間の距離を計算し、蒸着マスク1と蒸着マスク引張用整列基板10の整列状態を判断してこれを修正することができる。
【0039】
すなわち、図7および図8に示すように、引張後の蒸着マスク1の整列状態を判断するため、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10を蒸着マスク1の背面に密着させた後、開放された蒸着マスク1の開口部3の内側に整列基板10の光透過領域12および反射膜パターン13が位置するように整列させた状態で、微細座標および微細整列のために、光を照射して光反射イメージを獲得する。
【0040】
このとき、一例として説明された整列基板5とは異なり、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は、所定の間隔でパターン化されて配置され、整列基準点の役割を果たす反射膜パターン13が形成され、他の領域は光透過領域12として形成される。これによって獲得される光反射イメージは、図7および図8のように、開口部3内で反射膜パターン13を光透過領域12が取り囲む形態で獲得される。
【0041】
したがって、このような光反射イメージに基づいて図9のように開口部3の境界を明確に判断し、境界間の距離D5を正確に測定して蒸着マスク1の整列状態を精密に判断することができる。
【0042】
続いて、図10を参照すると、蒸着マスク引張用整列基板10の反射膜パターン13および光透過領域12を示す。すなわち、透明基板11上で光を反射させる反射膜パターン13が所定の間隔で配置され、反射膜パターン13が形成された領域では光を反射させる。したがって、光反射イメージ上で反射膜パターン13は明部で表示される。反面、反射膜パターン13が形成されていない光透過領域12では光を透過させるため、光反射イメージ上では暗部で表示される。
【0043】
このように、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は、一例として説明された整列基板5の光反射および光透過領域と異なるように形成されることによって、これを利用して引張器で蒸着マスク1を引張った後、整列状態を把握するために光反射イメージを撮像する場合、境界が明確な光反射イメージを獲得することができ、安定した位置精密度の蒸着マスクを製作することができる。
【0044】
続いて、図11を参照して本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法について説明する。図11は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法を示す順序図である。
【0045】
有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板を製造する方法であって、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板の製造方法は透明基板を提供するステップと、光を反射するための反射膜パターンを前記透明基板の一側前面のうち前記開口部と対応する位置にのみ形成するステップと、を含む。
【0046】
まず、透明基板を提供する(S10)。透明基板11は光を通過させる透明な材質で形成され、プラスチックのような多様な材質で形成されてもよい。透明基板11は、蒸着マスク1と重なるように位置し、蒸着マスク1の位置精密度を判断するための精密な光反射イメージが得られるように、軟性の材質よりは変形が少ない硬性の材質、例えばガラスのような材質で製作されてもよい。前述したように反射膜パターン13が形成されていない領域は透明な領域で光を通過させるため、光透過領域12を構成し、引張器上で光反射イメージを獲得するとき、光を反射させないため、光反射イメージ上で暗部(暗い領域、図6〜図10において斜線で区別して示すもの)を形成する。
【0047】
続いて、前記透明基板11の一面に反射膜パターンを形成する(S20)。反射膜パターン13は透明基板11上に一定のパターンに沿って形成される。反射膜パターン13は、前述のとおり蒸着マスク1の開口部3と対応する。また、上記図8に示すように前記反射膜パターン13は、前記開口部3のサイズより小さく形成され、引張器で蒸着マスク1と整列基板10が正確に整列されているかを判断する基準点の役割を果たすことができる。
【0048】
反射膜パターン13は、光を反射させるため、引張器から光反射イメージを獲得するときにイメージ上で明部(明るい領域、図7〜図9において斜線がない領域に示すもの)を形成する。したがって、反射膜パターン13は、金属材質のように光を反射させることができる材質で形成されてもよく、前記金属材質の具体的な例として、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)の金属から選択された一つ以上の物質を含むことができる。また、これ以外にも金属酸化物例えば、アルミニウム酸化物(Al2O3)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウムスズ酸化物(ITO)またはインジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物が使用されてもよい。
【0049】
透明基板11上に反射膜パターン13を形成する方法は、一般的なスピンコーティング、ロールコーティングなどのコーティング方法が使用されてもよく、特に反射膜パターン13が金属材質で形成される場合にはスパッタリング蒸着などの多様な蒸着方法が使用されてもよい。
【0050】
本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板では、光を反射させる反射膜パターン13が、蒸着マスク1の開口部3と対応する領域内にのみ形成され、その他残り領域は、光を反射させない光透過領域12で形成される。すなわち、反射膜パターン13は、透明基板11上に所定の形状を有する一定のパターンで形成される。例えば、図6に示すように、反射膜パターン13は、6角形形状であり、所定の間隔に沿って長四角形態のパターンに配置されてもよく、その他に多様な形態に配置されてもよい。また、反射膜パターン13は、光反射イメージの獲得において蒸着マスク1の開口部3と反射膜パターン13を一致させて整列するため、反射膜パターン13は、開口部3内に位置できるように開口部3のサイズより小さく形成されてもよい。また、図7で説明したように、反射膜パターン13の各々は、開口部3それぞれの形状と所定の比を有する類似の形態で形成されてもよい。
【0051】
このように、本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板10は、一例として説明された整列基板5の光反射および光透過領域と異なるように形成される。これを利用して引張器で蒸着マスク1を引張った後、整列状態を把握するために光反射イメージを撮像する場合、境界が明確な光反射イメージを獲得することができ、安定した位置精密度の蒸着マスクを製作することができる。
【0052】
続いて、図12を参照して本発明の実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法について説明する。図12は、本発明の一実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法を示す順序図である。
【0053】
本実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、有機物質を蒸着するために複数の開口部が形成された蒸着マスクを提供する第1ステップと、前記蒸着マスクの開口部と対応する位置にのみ反射膜パターンが形成された蒸着マスク引張用整列基板を提供する第2ステップと、前記蒸着マスクを引張る第3ステップと、蒸着マスク引張装置内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心を一致させる第4ステップと、引張後の前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心間の整列状態を示す反射光イメージを獲得する第5ステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する第6ステップを含み、前記反射光イメージ上で前記整列された開口部と前記反射膜パターンとの間の第1領域は暗部を構成する。
【0054】
本発明の他の実施形態による蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法は、蒸着マスクに形成された複数の開口部の各中心と蒸着マスク引張用整列基板に形成された複数の反射膜パターンの各中心との間の整列状態を示すように前記開口部および前記反射膜パターンに光を入射させ、それに反射された光を獲得して反射光イメージを獲得するステップと、前記反射光イメージを分析して引張後の前記開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップを含み、前記反射光イメージは前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義される第1領域と、前記第1領域を除いた他の領域である第2領域を含み、前記反射光イメージ上で前記第1領域は暗部を構成し、第2領域は明部を構成する。
【0055】
まず、引張器による引張の対象である蒸着マスクと、前記蒸着マスクの引張後の引張状態および整列状態を判断する基準になる蒸着マスク引張用整列基板とを提供する(S110,S120)。
【0056】
前述したように、精密度高くかつ堅い蒸着マスクを構成する方法であって、金属薄板に引張力(tension)を付与した状態で支持フレームに固定する方法が使用される。このような方法を使う場合、変形が生じにくく、垂れる現象が生じないため、耐久性が向上し、反復使用後にも精密な有機物蒸着が可能である。一方、このように蒸着マスクに引張力を印加するとき、引張状態と蒸着マスク上に形成された開口部のパターンが所望するとおりに引張および整列されているのかを判断するために蒸着マスク引張用整列基板が提供される。蒸着マスク引張用整列基板については前述した実施形態で説明した内容と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0057】
続いて、引張器内で蒸着マスクを引張って追って蒸着マスクで反復使用時に支持フレーム上で変形がないようにする(S130)。前記引張過程は蒸着マスクの一方向に沿って行われてもよく、一方向とは異なる複数の方向に沿って繰り返して数回行われてもよい。
【0058】
続いて、引張器内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致するように整列する(S140)。前述した図7で獲得された反射光イメージのように、蒸着マスク1の開口部3と前記蒸着マスク引張用整列基板10の反射膜パターン13の中心が互いに一致するように整列する。
【0059】
引張器内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致するように整列するステップは、一軸を基準とし、前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断するステップと、前記一軸を基準とし、前記反射膜パターンの幅を測定して前記反射膜パターンの幅の中心点を判断するステップと、前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するように前記蒸着マスクまたは前記蒸着マスク引張用整列基板を移動させるステップと、を含んでもよい。また、引張器内で前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致するように整列するステップは、前記一軸と他の軸を基準として、前記ステップ全体を順次繰り返して行ってもよい。すなわち、一軸を基準として幅を測定し、幅の中心点を判断する過程を経て整列するステップが行われた後、前記一軸と他の軸例えば、前記一軸と直交する他軸を基準として幅を定め、幅の中心点を判断する過程を経て整列するステップがさらに行われてもよい。
【0060】
続いて、引張後の前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心との間の整列状態を示す反射光イメージを獲得し(S150)、前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する(S160)。反射光イメージの例は図7〜図9で調べたものと同様である。
【0061】
一方、図3〜図5に示すように、一例として説明された反射光イメージの場合には蒸着マスク1上の開口部3領域で反射する光と整列基板5の光反射領域8から反射する光が互いに干渉および相殺し、影領域(F)を形成するため、開口部3の境界が不明であるという問題がある。
【0062】
反面、本実施形態による引張方法では蒸着マスク引張用整列基板10を利用して引張状態を明確に判断することができる。すなわち、蒸着マスク引張用整列基板10で、反射光イメージ上で開口部の境界線と反射膜パターンとの間の第1領域が暗部を構成するように、光を反射しない素材で前記第1領域を形成する。具体的に第1領域は前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義され、第1領域は蒸着マスク引張用整列基板10の透明基板11で維持されることができる。したがって、第1領域は光を反射せず透過させるため、反射光イメージ上で暗部を構成する。前記反射光イメージは第1領域を除いた他の領域である第2領域をさらに含み、前記第2領域は明部を構成する。
【0063】
このように、本実施形態による引張方法では獲得される光反射イメージで光を反射させる領域が互いに分離(離隔)するようにすることによって、影領域が形成されないため、反射光イメージ上で開口部3の境界が明確であるので、引張器でこれを認知して蒸着マスクと蒸着マスク引張用整列基板の整列状態を明確に判断することができる。
【0064】
蒸着マスクと蒸着マスク引張用整列基板の整列状態を判断するステップは、一軸を基準として前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断するステップと、前記一軸を基準として前記反射膜パターンの幅を測定し、前記反射膜パターンの幅の中心点を判断するステップと、前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するかを判断するステップと、を含んでもよい。また、より精密に幅および中心点を判断して整列状態を判断するため、蒸着マスクと蒸着マスク引張用整列基板の整列状態を判断するステップは、前記一軸と他の軸を基準として、前記ステップ全体を繰り返し行ってもよい。
【0065】
整列状態を判断した後、前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致しない場合、一致しない軸を基準として前記引張器で前記蒸着マスクを引張るステップ(S130)から前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップ(S160)を繰り返し行うステップをさらに含んでもよい。
【0066】
以上添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明が、その技術的思想や必須の特徴を変更しない範囲で他の具体的な形態で実施され得ることを理解できるものである。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板であって、
透明基板と、
前記透明基板の一面にコーティングされて光を反射させる反射膜パターンと、
を含み、
前記反射膜パターンは、前記開口部と対応する位置にのみ形成される、
蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項2】
前記反射膜パターンは、金属材質である、請求項1に記載の蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項3】
前記反射膜パターンは、モリブデンまたはタングステンのうちから選択された一つ以上の物質を含む、請求項2に記載の蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項4】
前記反射膜パターンは、前記開口部のサイズより小さい、請求項1に記載の蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項5】
有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板を製造する方法であって、
透明基板を提供するステップと、
光を反射するための反射膜パターンを前記透明基板の一面のうち前記開口部と対応する位置にのみ形成するステップと、
を含む蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項6】
前記反射膜パターンは、金属材質である、請求項5に記載の蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項7】
前記反射膜パターンは、モリブデンまたはタングステンのうちから選択された一つ以上の物質を含む、請求項6に記載の蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項8】
前記反射膜パターンは、前記開口部のサイズより小さい、請求項5に記載の蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項9】
有機物質を蒸着するために複数の開口部が形成された蒸着マスクを提供する第1ステップと、
前記蒸着マスクの開口部と対応する位置にのみ反射膜パターンが形成された蒸着マスク引張用整列基板を提供する第2ステップと、
引張器で前記蒸着マスクを引張る第3ステップと、
前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心を一致させる第4ステップと、
前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心との間の整列状態を示す反射光イメージを獲得する第5ステップと、
前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する第6ステップと、
を含み、
前記反射光イメージ上で前記整列された開口部と前記反射膜パターンとの間の第1領域は暗部を構成する、
蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項10】
前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致しない場合、一致しない軸を基準として前記第3ステップから第6ステップを繰り返し行う第7ステップをさらに含む、請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項11】
前記第1領域は、前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義される、請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項12】
前記反射光イメージは、第1領域を除いた他の領域である第2領域をさらに含み、前記第2領域は明部を構成する、請求項11に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項13】
前記第4ステップは、
一軸を基準として前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断する第4−1ステップと、
前記一軸を基準として前記反射膜パターンの幅を測定して前記反射膜パターンの幅の中心点を判断する第4−2ステップと、
前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するように前記蒸着マスクまたは前記蒸着マスク引張用整列基板を移動させる第4−3ステップと、
を含む請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項14】
前記第4ステップは、前記一軸と他の軸を基準として前記第4−1ステップから第4−3ステップを繰り返し行う、請求項13に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項15】
前記第6ステップは、
一軸を基準として前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断する第6−1ステップと、
前記一軸を基準として前記反射膜パターンの幅を測定して前記反射膜パターンの幅の中心点を判断する第6−2ステップと、
前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するかを判断する第6−3ステップと、
を含む請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項16】
前記第6ステップは、前記一軸と他の軸を基準として前記第6−1ステップから第6−3ステップを繰り返し行う、請求項15に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項17】
蒸着マスクに形成された複数の開口部の各中心と蒸着マスク引張用整列基板に形成された複数の反射膜パターンの各中心との間の整列状態を示すように前記開口部および前記反射膜パターンに光を入射させてそれに反射された光を獲得して反射光イメージを獲得するステップと、
前記反射光イメージを分析して引張後の前記開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップと、
を含み、
前記反射光イメージは、前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義される第1領域と、前記第1領域を除いた他の領域である第2領域を含み、前記反射光イメージ上で前記第1領域は暗部を構成し、第2領域は明部を構成する、
蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項18】
前記反射膜パターン各々は、前記開口部それぞれのサイズより小さい請求項17に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項19】
前記反射膜パターンは、光を反射させる金属材質である請求項17に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項20】
前記反射膜パターンは、モリブデンまたはタングステンのうちから選択された一つ以上の物質を含む請求項19に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項1】
有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板であって、
透明基板と、
前記透明基板の一面にコーティングされて光を反射させる反射膜パターンと、
を含み、
前記反射膜パターンは、前記開口部と対応する位置にのみ形成される、
蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項2】
前記反射膜パターンは、金属材質である、請求項1に記載の蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項3】
前記反射膜パターンは、モリブデンまたはタングステンのうちから選択された一つ以上の物質を含む、請求項2に記載の蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項4】
前記反射膜パターンは、前記開口部のサイズより小さい、請求項1に記載の蒸着マスク引張用整列基板。
【請求項5】
有機物質を蒸着するための蒸着マスクの引張において前記蒸着マスクに形成された複数の開口部を整列するための整列基板を製造する方法であって、
透明基板を提供するステップと、
光を反射するための反射膜パターンを前記透明基板の一面のうち前記開口部と対応する位置にのみ形成するステップと、
を含む蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項6】
前記反射膜パターンは、金属材質である、請求項5に記載の蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項7】
前記反射膜パターンは、モリブデンまたはタングステンのうちから選択された一つ以上の物質を含む、請求項6に記載の蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項8】
前記反射膜パターンは、前記開口部のサイズより小さい、請求項5に記載の蒸着マスク引張用整列基板の製造方法。
【請求項9】
有機物質を蒸着するために複数の開口部が形成された蒸着マスクを提供する第1ステップと、
前記蒸着マスクの開口部と対応する位置にのみ反射膜パターンが形成された蒸着マスク引張用整列基板を提供する第2ステップと、
引張器で前記蒸着マスクを引張る第3ステップと、
前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心を一致させる第4ステップと、
前記蒸着マスクの開口部の中心と前記反射膜パターンの中心との間の整列状態を示す反射光イメージを獲得する第5ステップと、
前記反射光イメージを分析して引張後の前記蒸着マスクの開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断する第6ステップと、
を含み、
前記反射光イメージ上で前記整列された開口部と前記反射膜パターンとの間の第1領域は暗部を構成する、
蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項10】
前記開口部の中心と前記反射膜パターンの中心が一致しない場合、一致しない軸を基準として前記第3ステップから第6ステップを繰り返し行う第7ステップをさらに含む、請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項11】
前記第1領域は、前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義される、請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項12】
前記反射光イメージは、第1領域を除いた他の領域である第2領域をさらに含み、前記第2領域は明部を構成する、請求項11に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項13】
前記第4ステップは、
一軸を基準として前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断する第4−1ステップと、
前記一軸を基準として前記反射膜パターンの幅を測定して前記反射膜パターンの幅の中心点を判断する第4−2ステップと、
前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するように前記蒸着マスクまたは前記蒸着マスク引張用整列基板を移動させる第4−3ステップと、
を含む請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項14】
前記第4ステップは、前記一軸と他の軸を基準として前記第4−1ステップから第4−3ステップを繰り返し行う、請求項13に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項15】
前記第6ステップは、
一軸を基準として前記開口部の幅を測定して前記開口部の幅の中心点を判断する第6−1ステップと、
前記一軸を基準として前記反射膜パターンの幅を測定して前記反射膜パターンの幅の中心点を判断する第6−2ステップと、
前記開口部の幅の中心点と前記反射膜パターンの幅の中心点が一致するかを判断する第6−3ステップと、
を含む請求項9に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項16】
前記第6ステップは、前記一軸と他の軸を基準として前記第6−1ステップから第6−3ステップを繰り返し行う、請求項15に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項17】
蒸着マスクに形成された複数の開口部の各中心と蒸着マスク引張用整列基板に形成された複数の反射膜パターンの各中心との間の整列状態を示すように前記開口部および前記反射膜パターンに光を入射させてそれに反射された光を獲得して反射光イメージを獲得するステップと、
前記反射光イメージを分析して引張後の前記開口部と前記反射膜パターンとの間の整列状態を判断するステップと、
を含み、
前記反射光イメージは、前記整列された開口部の外郭線と前記反射膜パターンの外郭線との間の領域で定義される第1領域と、前記第1領域を除いた他の領域である第2領域を含み、前記反射光イメージ上で前記第1領域は暗部を構成し、第2領域は明部を構成する、
蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項18】
前記反射膜パターン各々は、前記開口部それぞれのサイズより小さい請求項17に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項19】
前記反射膜パターンは、光を反射させる金属材質である請求項17に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【請求項20】
前記反射膜パターンは、モリブデンまたはタングステンのうちから選択された一つ以上の物質を含む請求項19に記載の蒸着マスク引張用整列基板を利用した蒸着マスク引張方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−142259(P2012−142259A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183640(P2011−183640)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】
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