説明

薄肉中空ローラ、平滑化装置、定着装置及び画像形成装置

【課題】 樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ、及び、その薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置、その薄肉中空ローラを具備する定着装置、並びに、画像形成装置を提供する。
【解決手段】 肉厚が薄肉で中空ローラ形状の芯金部1と、芯金部1の両端を回転可能に支持される両端被支持部2と、両端被支持部2で回転可能に支持される芯金部1の外側を被覆する樹脂部3と、樹脂部3の回動する表面を加熱しながら押し潰して平滑にした樹脂表面部4とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄肉中空ローラ、及び、その薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置、その薄肉中空ローラを具備する定着装置、並びに、画像形成装置に関し、詳しくは、樹脂で被覆され表面が平滑化された薄肉中空ローラ、及び、この薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置、この薄肉中空ローラを使用して被記録媒体上に形成した記録画像を定着する定着装置、電子写真プロセスで画像を形成する複写機、ファクシミリ装置、プリンタあるいはこれ等の複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等に装備される定着装置に使用される定着ローラには、熱可塑性樹脂を芯金に被覆した構成を備えた薄肉中空ローラが用いられている。
この熱可塑性樹脂の材質としては、トナーに対する離型性が求められるばかりでなく、記録材上に転写されたトナー画像を定着するに際しては通常180度℃乃至200度℃での連続耐久性等が要求されるために、PFA樹脂を主成分とする離型性樹脂、例えば、テフロン(登録商標)等が用いられることが多い。
トナーに対する離型性を得るために、上記樹脂面は、粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりは2μm乃至4μm程度の平滑性が要求される。
トナー像を記録材に定着するための定着部材または加圧部材としてのローラ、又は、エンドレスベルトを備えた定着装置として、ローラ、又は、エンドレスベルトが、折り目部凹凸を有するフッ素樹脂チューブで被覆され、その表面に加熱した表面平滑部材を押し当てることにより折り目部の表面凹凸が平滑化され定着装置が公知である(特許文献1を参照)。
又、トナー像を記録材に定着するための定着部材または加圧部材としてのローラ、又は、エンドレスベルトを備えた定着装置であって、ローラ、又は、エンドレスベルトが、加熱した表面平滑部材を押し当てることにより表面の折り目部の凹凸が予め平滑化されたフッ素樹脂チューブにより被覆されている定着装置も公知である(特許文献2を参照)。
【0003】
更に、この平滑性を得る方法として、定着ローラの軸方向への移動を可能にすると共に、回転自在になるように構成した押圧ローラを上記樹脂面に押接して、連れ回り回転させながら軸方向に移動することによって、樹脂の表層面を押し潰して樹脂表面の平滑度を向上させるバニッシュ工法が知られている。
定着ローラにバニッシュ工法を適用する場合には、上記押圧ローラに加える加圧力は、20kgf乃至60kgfが必要となる。
定着ローラの芯金の肉厚が1mm乃至2mm以上であれば、上記加圧力を定着ローラの樹脂表層面に加えたとしても、加圧による定着ローラの変形量は、定着ローラの芯金の弾性変形範囲内にすることが可能であるので何ら問題はなかった。
然し、定着ローラの消費電力を低減する目的で、定着ローラの芯金の肉厚を1mm以下に薄肉化した薄肉中空ローラの場合には、バニッシュ工法による上記押圧ローラの加圧力によって、薄肉中空ローラの定着ローラに塑性変形を生じさせてしまう。
このような場合には、バニッシュ工法による上記押圧ローラの加圧力を小さくすることによって、薄肉中空ローラの変形を抑制させることも可能であるが、バニッシュ工法による押圧ローラの加圧力を小さくした場合には、薄肉中空ローラの樹脂層の平滑度も加圧力に比例して低下してしまうと言う二律背反の関係があった。
消費電力を低減するために加熱定着ローラ等の芯金の肉厚を1mm以下に薄肉化した樹脂被覆薄肉中空ローラの樹脂表面を平滑化すると、薄肉中空ローラは塑性変形を生じ、平滑度のばらつきが大きくなり品質も低下し、加工に長時間を必要としてコスト高にもなっていた。
従って、従来の薄肉中空ローラ、及び、その薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置、その薄肉中空ローラを具備する定着装置、並びに、画像形成装置にあっては、消費電力を低減するために加熱定着ローラ等の芯金の肉厚を1mm以下に薄肉化した樹脂被覆薄肉中空ローラの表面を平滑化すると、薄肉中空ローラは塑性変形を生じ、平滑度のばらつきが大きくなり品質も低下し、加工に長時間を必要としてコスト高にもなると言う不具合が生じていた。
【特許文献1】特開2001−109295公報
【特許文献2】特開2001−142333公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明の課題は、このような問題点を解決するものである。即ち、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ、及び、その薄肉中空ローラの樹脂表面部を平滑にする平滑化装置、その薄肉中空ローラを具備する定着装置、並びに、画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明は、薄肉で中空ローラ形状の芯金部と、上記芯金部の外側面を被覆する樹脂部と、上記樹脂部の表面を加熱しながら押し潰して平滑にした樹脂表面部とからなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の薄肉中空ローラにおいて、上記芯金部は、肉厚が1mm以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の薄肉中空ローラにおいて、上記樹脂部は、熱可塑性の離型性樹脂であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の薄肉中空ローラにおいて、上記樹脂表面部は、粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりは2μm乃至4μmであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置において、上記請求項1、2、3又は4に記載の薄肉中空ローラの両端被支持部を着脱可能にして回転自在に支持する薄肉中空ローラ支持手段と、上記薄肉中空ローラ支持手段により回転自在に支持された上記樹脂表面部が未平滑の上記薄肉中空ローラを回転駆動する回転駆動手段と、上記回転駆動手段で回転駆動される上記樹脂表面部が未平滑の上記薄肉中空ローラの中空部内に設けられて所定温度になるように温度制御して加熱する薄肉中空ローラ加熱手段と、上記薄肉中空ローラ加熱手段で所定温度になるように温度制御して加熱される上記薄肉中空ローラの上記樹脂表面部に当接して連れ回り回転して上記樹脂表面部を平滑にする押圧平滑手段と、上記押圧平滑手段を加熱する加熱ヒータと、上記加熱ヒータで加熱される上記押圧平滑手段を上記薄肉中空ローラの軸方向に並進させるアクチュエータと、上記薄肉中空ローラの表面温度を測定する温度センサと、を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の平滑化装置において、上記薄肉中空ローラ加熱手段は、上記薄肉中空ローラの軸方向に上記薄肉中空ローラ加熱手段を並進させる並進手段を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段を複数個備えると共に、上記薄肉中空ローラの回転軸方向に並列して配置することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5、6又は7に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段、上記加熱ヒータ、上記アクチュエータ、並びに、上記温度センサとからなる押圧平滑ユニットを複数個備えると共に、上記薄肉中空ローラの回転軸に対して、対称に配置したことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項5、6、7又は8に記載の平滑化装置において、上記加熱ヒータは、上記押圧平滑手段の温度を上記薄肉中空ローラの温度よりも高温にすることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項5、6、7、8又は9に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段は、上記薄肉中空ローラの回転軸と同一平面上で旋回可能に支持する旋回支持手段を備えることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項5、6、7、8、9又は10に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段は、胴部に曲面を備える形状であることを特徴とする。
【0007】
請求項12に記載の発明は、請求項5、6、7、8、9、10又は11に記載の平滑化装置において、上記温度センサは、上記薄肉中空ローラに上記押圧平滑手段が当接する箇所に相当する上記薄肉中空ローラの表面温度が測定できる場所に設けると共に、上記薄肉中空ローラに上記押圧平滑手段が当接する箇所の温度が一定になるような制御をすることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、回転する加熱定着ローラと、上記加熱定着ローラに押圧して被記録媒体に形成された記録画像を加圧定着する加圧定着ローラとからなり、上記加熱定着ローラ、又は、上記加圧定着ローラは、請求項1乃至4の何れか一項に記載の薄肉中空ローラ、又は請求項5乃至12の何れか一項に記載の平滑化装置により平滑化された薄肉中空ローラからなることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成部と、請求項13に記載の定着装置と、を備えたことを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の画像形成装置において、上記画像形成部は、電子写真方法のプロセスで被記録媒体上にトナー画像を形成することを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項14又は15に記載の画像形成装置において、画像形成部の定着装置は、上記請求項1乃至4の何れか一項に記載の薄肉中空ローラを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、以下に説明するように構成されているので、請求項1の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラを提供することができるようになった。
請求項2の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、確実に消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラを提供することができるようになった。
また、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストで、トナー等に対する離型性、及び、トナーの定着温度等の180度℃乃至200度℃の高温度での連続耐久性等にも優れている薄肉中空ローラを提供することができるようになった。
請求項3の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの、トナー等に対する離型性にも優れている薄肉中空ローラを提供することができるようになった。
請求項4の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
【0009】
請求項5の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの、着脱が容易に行われて、薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
請求項6の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラの樹脂表面部をより大きな平滑力で平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
請求項7の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、更に、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
請求項8の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の優れた平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
請求項9の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、ワークの薄肉中空ローラに対する押圧平滑手段の追従性が高まるために、より安定した加工品質を得ることが可能となり、更に、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
請求項10の発明によれば、ワークの薄肉中空ローラに対する押圧平滑手段の追従性が高まるために、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、更に、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
【0010】
請求項11の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く、更に、安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置を提供することができるようになった。
請求項12の発明によれば、薄肉中空ローラの樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラを具備する定着装置を提供することができるようになった。
請求項13の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの記録画像を形成する薄肉中空ローラを具備する画像形成装置を提供することができるようになった。
請求項14の発明によれば、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの、高速で、高品質のトナーの記録画像を形成する薄肉中空ローラを具備する画像形成装置を提供することができるようになった。
請求項15の発明によれば、画像形成部の定着装置は、樹脂表面部を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストで記録画像を形成する薄肉中空ローラを具備する画像形成装置を提供することができるようになった。
請求項16の発明によれば、上記各請求項記載の効果を奏する画像形成装置を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1において、芯金部1の表面を樹脂被覆し且つ該樹脂表面を平滑化した薄肉中空ローラ0は、肉厚が1mm以下の薄肉で中空部1aを形成した中空ローラ形状の芯金部1と、後述する樹脂部3の軸方向両端部から突出する芯金部1の両端部である小径の両端被支持部2(各両端被支持部2a、2b)と、各両端被支持部2a、2bを除いた芯金部中央部(被支持部よりも大径)の外側面に被覆されたる樹脂部3と、樹脂部3の回動する表面を加熱しながら押し潰すことにより平滑化した樹脂表面部4と、からなる。この中空ローラ0は、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、確実に消費電力を低減して省資源で低コストである。
各両端被支持部2aと2bには、樹脂は被覆されておらず、後述する平滑化装置によって支持されて(A)方向へ回転駆動されるための被支持部となる。このため、樹脂表面部4を平滑化する際にも塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、確実に消費電力を低減して省資源で、簡単な構造となり、更に、低コストの薄肉中空ローラ0を提供することができるようになった。
樹脂部3は、PFA樹脂を主成分とする熱可塑性の離型性樹脂、例えば、テフロン(登録商標)材であるから、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストで、トナー等に対する離型性、及び、トナーの定着温度等の180度℃乃至200度℃の高温度での連続耐久性等にも優れている薄肉中空ローラ0を提供することができるようになった。
樹脂表面部4は、粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりは2μm乃至4μmであるから、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストで、トナー等に対する離型性にも優れている薄肉中空ローラ0を提供することができるようになった。
【0012】
図2と図3において、薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置10は、請求項1、2、3、4又は5に記載の薄肉中空ローラ0の各両端被支持部2a、2bを着脱可能にして回転自在に支持する薄肉中空ローラ支持手段11の軸受11aの一方の軸受11aと他方の軸受11aと、各両端被支持部2a、2bを着脱可能にして回転駆動し、且つ各軸受11a、11aで支持される回転支持部材11b(回転支持部材11bと他方の回転支持部材11b)と共に回転される未平滑の樹脂表面部4を有した薄肉中空ローラ0を回転駆動する回転駆動手段12の駆動モータと、回転駆動手段12で回転駆動される未平滑の樹脂表面部4を有した薄肉中空ローラ0を中空部1a内に設けて所定温度になるように温度制御して加熱する薄肉中空ローラ加熱手段13と、薄肉中空ローラ加熱手段13で所定温度になるように温度制御して加熱される薄肉中空ローラ0の樹脂表面部4に当接して連れ回り回転して樹脂表面部4を平滑にする押圧平滑手段14と、押圧平滑手段14を加熱するために中心部に配置された加熱ヒータ14aと、加熱ヒータ14aで加熱される押圧平滑手段14を薄肉中空ローラ0の軸方向に並進可動するアクチュエータ15と、薄肉中空ローラ0の表面温度を測定する温度センサ16とからなり、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ0の表面を平滑にする。
回転駆動手段12の駆動モータは、未平滑の樹脂表面部4を有した薄肉中空ローラ0と、樹脂表面が未平滑な薄肉中空ローラ0の両端部の各両端被支持部2a、2bを着脱可能にして回転自在に支持する回転支持部材11bの一方の回転支持部材11bと他方の回転支持部材11bを矢印(A)方向に回転駆動する。
【0013】
押圧平滑手段14は、支持部材14cで回転自在に2個が支持され、回転軸中に所定のクリアランスを有して加熱ヒータ14aが取り付けられ、センサ14dで温度を計測され、アクチュエータ15と可動テーブル15aによって薄肉中空ローラ0の矢印(B)方向の軸方向に所定の移動速度で横送りを与えられ、アクチュエータ15の可動テーブル15aに取り付け部材14fで取り付けられたエアシリンダ14eで薄肉中空ローラ0に対して加圧力を付与する。
押圧平滑手段14は、複数個、例えば、2個備えると共に、薄肉中空ローラ0の回転軸方向に並列して配置されているので、より大きな平滑力を得ることが可能になって、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ0の樹脂表面部4をより大きな平滑力で平滑にする平滑化装置10を提供することができるようになった。
押圧平滑手段14は、旋回支持手段14bによって、薄肉中空ローラ0の回転軸(芯金部の中心軸)と同一平面上で旋回可能に支持されているから(薄肉中空ローラ0の外周面に沿った(密着した)周方向への追従性、軸方向に沿った追従性を有しているから)、ワークの薄肉中空ローラ0に対する押圧平滑手段14の追従性が高まるために、より安定した加工品質を得ることが可能となり、更に、安定した高品質の表面の平滑度が得られようになっている。
更に、押圧平滑手段14は、押圧平滑手段14の温度を薄肉中空ローラ0の温度よりも高温にする加熱ヒータ14a、アクチュエータ15、並びに、温度センサ16とからなる押圧平滑ユニット17を2個備えると共に、薄肉中空ローラ0の回転軸に対して対称に配置されているから、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、更に、加工時間も短く安定した高品質の樹脂表面部4の優れた平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ0の樹脂表面部4をより大きな平滑力で平滑にする平滑化装置10を提供することができる。
【0014】
温度センサ16は、薄肉中空ローラ0に押圧平滑手段14が当接する箇所に相当する薄肉中空ローラ0の表面温度が測定できる場所に設けると共に、薄肉中空ローラ0に押圧平滑手段14が当接する箇所の温度が一定になるような温度制御部13gで制御をするようになっているから、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く、更に、安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ0の表面をより大きな平滑力で平滑にする平滑化装置10を提供することができる。
図4の加熱手段の説明図において、薄肉中空ローラ0の内部の薄肉中空ローラ加熱手段13は、2個の棒状の長尺な加熱ヒータ13b、各加熱ヒータ13bを並進可動自在に支持し、且つ、各加熱ヒータ13bに電力を供給するための電極13c、13d、電極13cの支持部材13e、加熱ヒータ13bの温度制御を行う配線部材13fで接続された温度制御部13gとからなる。
図5に示す実施形態に係る加熱ヒータ13bは、ヒータ13bと、ヒータ13bの端部を支持する固定部材13bと、固定部材13bの剛性を補強するためにヒータ13bの外径側にかけて配置された補強部材13bと補強部材13b、ヒータ13bの端部から延びる配線部材13b、ヒータ13bに電力を供給するための電極13c、及び、電極13dと、電極13dとヒータ13bの固定部材13bを一体結合させるための結合部材13bと結合部材13b、電極13c、及び、電極13dを正確に位置決めするための案内・位置決め部材13b、及び、案内・位置決め部材13bと、電極13cの配線部材13fと、案内・位置決め部材13bを固設するための支持部材13eとからなる。
【0015】
図6に示す並進手段13aは、直動案内レール13aと、ガイドブロック13aとガイドブロック13aを固設するためのブラケット13a、及び、ブラケット13aと、加熱ヒータ13bを支持する支持部材13eと直動案内レール13aとを一体結合させるためのブラケット13aとからなり、薄肉中空ローラ0の着脱時に、薄肉中空ローラ0の矢印(C)方向の軸方向に加熱ヒータ13bを並進可動自在にさせるようになっていて、薄肉中空ローラ0への着脱が容易に行われる。
図7乃至9は、平滑化装置10を用いて薄肉中空ローラ0の樹脂表面部4を平滑化加工する際の押圧平滑手段14の動きを示す図であって、特に、2個の押圧平滑手段14等からなる押圧平滑ユニット17の一方の押圧平滑ユニット17aと他方の押圧平滑ユニット17bを2個備える場合の図である。
2個の押圧平滑手段14等からなる押圧平滑ユニット17の一方の押圧平滑ユニット17aと他方の押圧平滑ユニット17bの動きは、
(1)一方の押圧平滑ユニット17aを薄肉中空ローラ0の端部に、他方の押圧平滑ユニット17bを薄肉中空ローラ0の中央部に配置して、それぞれ矢印(D)方向の同一方向・同一速度で送る場合(図7を参照)。
(2)薄肉中空ローラ0の両端部に、押圧平滑ユニット17の一方の押圧平滑ユニット17aと他方の押圧平滑ユニット17bを配置して、互いに、矢印(E)方向と矢印(F)方向に逆方向・同一速度で送る場合(図8を参照)。
(3)薄肉中空ローラ0の中央部に、押圧平滑ユニット17の一方の押圧平滑ユニット17aと他方の押圧平滑ユニット17bを配置して、オーバーラップ部を形成できるように、互いに、矢印(G)方向と矢印(H)方向と逆方向・同一速度で送る場合(図9を参照)。
とがあり、そのいずれを用いることも可能である。
【0016】
図10に示す押圧平滑手段14は、胴部に曲率(R、曲面)を設けた形状であるから、ワークの薄肉中空ローラ0に対する押圧平滑手段14の追従性が高まるために、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く、更に、安定した高品質の樹脂表面部4の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ0の表面を平滑にする平滑化装置10を提供することができるようになった。
尚、曲率(R)は、R50乃至R500の範囲内で任意に選択され、曲率(R)の大きさは、ワークの薄肉中空ローラ0の種類に応じて、適切な曲率(R)を選択される。
図11に示す、薄肉中空ローラを使用して被記録媒体上に形成した記録画像を定着する定着装置20は、可動可能に保持されて被記録媒体(P)の記録用紙に形成された記録画像を加熱定着する加熱定着ローラ21と、加熱定着ローラ21の外周面に圧接して形成するニップ部(N)の被記録媒体(P)の記録用紙に形成された記録画像を加圧定着する加圧定着ローラ22とからなり、加熱定着ローラ21、又は、加圧定着ローラ22が請求項1乃至13の何れか一項に記載の薄肉中空ローラ0からなる。
従って、薄肉中空ローラ0の樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の表面の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの薄肉中空ローラ0を具備する定着装置20を提供することができるようになった。
【0017】
図12において、本発明の薄肉中空ローラを定着ローラとして使用して記録画像を形成する画像形成装置50は、被記録媒体(P)の記録用紙に記録画像を形成する画像形成部51と、請求項1乃至13の何れか一項に記載の薄肉中空ローラ0とからなり、薄肉中空ローラ0の樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の表面の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストである。
画像形成部51は、電子写真方法のプロセスで被記録媒体(P)の記録用紙上に高速で、高品質のトナーの記録画像を形成する。
画像形成部51の定着装置51gは、加熱定着ローラ51g、又は、加圧定着ローラ51gを、請求項1乃至13の何れか一項に記載の薄肉中空ローラ0により構成したから、薄肉中空ローラ0の樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の表面の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストである。
画像形成装置50の電子写真方法のプロセスでトナー画像を形成する複写機は、画像形成部51の上部には、原稿(O)の画像を読み取る原稿画像読取部52が配置されている。
他方、画像形成部51の下部には、画像形成部51を載置して被記録媒体(P)の記録用紙を供給する給紙装置53が配置されている。
【0018】
原稿画像読取部52で読み取る原稿(O)の原稿画像の画像データでトナーの記録画像を形成する電子写真方法のプロセスによる、潜像形成手段51cのレーザーダイオードを発光させることにより、帯電手段51bで均一に帯電された像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51aに潜像を形成する。
潜像形成手段51cのレーザーダイオードを発光させて形成した静電潜像を現像手段51dで顕像化してトナーの記録画像を形成する。
現像手段51dで顕像化したトナーの記録画像は、転写手段51fで、給紙装置53から搬送されてレジストローラ51eで像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51aに形成されたトナーの記録画像と同期して給送される被記録媒体(P)の記録用紙に転写される。
転写手段51fで被記録媒体(P)の記録用紙に転写されたトナーの記録画像は、定着装置51gの請求項1乃至13の何れか一項に記載の薄肉中空ローラ0とからなる加熱定着ローラ51gと加圧定着ローラ51gにて加熱と加圧後に、被記録媒体(P)の記録用紙は排紙ローラ51hによって排紙トレイ51iに排紙されて収納される。
他方、像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51aは、被記録媒体(P)の記録用紙にトナーの記録画像を転写した後に、像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51aに付着した残留トナーを、クリーニング手段51jによって掻き落とされクリーニングされて、次工程の画像形成に備えるようになっている。
従って、樹脂表面部4を平滑化しても塑性変形することなく、加工時間も短く安定した高品質の表面の平滑度が得られ、消費電力を低減して省資源で低コストの、高速で、高品質のトナーの記録画像を形成する薄肉中空ローラ0を具備する画像形成装置50を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラを説明する斜視図。
【図2】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の概略を説明する平面図。
【図3】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の主要部を説明する側面図。
【図4】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の他の主要部を説明する説明図。
【図5】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の他の主要部を説明する説明図。
【図6】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の他の主要部を説明する説明図。
【図7】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の他の主要部の状態を説明する説明図。
【図8】本発明の他の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の他の主要部の状態を説明する説明図。
【図9】本発明の他の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の他の主要部の状態を説明する説明図。
【図10】本発明の実施の形態例を示す薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置の他の主要部を説明する拡大図。
【図11】本発明の他の実施の形態例を示す薄肉中空ローラを具備する定着装置を説明する説明図。
【図12】本発明の他の実施の形態例を示す薄肉中空ローラを具備する画像形成装置を説明する説明図。
【符号の説明】
【0020】
0 薄肉中空ローラ
1 芯金部、
1a 中空部
2 両端被支持部、
2a 一方の両端被支持部、
2b 他方の両端被支持部
3 樹脂部
4 樹脂表面部
10 平滑化装置
11 薄肉中空ローラ支持手段、
11a 軸受、
11a 一方の軸受、
11a 他方の軸受、
11b 回転支持部材、
11b 一方の回転支持部材、
11b 他方の回転支持部材
12 回転駆動手段
13 薄肉中空ローラ加熱手段、
13a 並進手段、
13a 直動案内レール、
13a ガイドブロック、
13a ガイドブロック、
13a ブラケット、
13a ブラケット、
13a ブラケット、
13b 加熱ヒータ、
13b ヒータ、
13b 固定部材、
13b 補強部材、
13b 補強部材、
13b 配線部材、
13b 結合部材、
13b 結合部材、
13b 案内・位置決め部材、
13b 案内・位置決め部材、
13c 電極、
13d 電極、
13e 支持部材、
13f 配線部材、
13g 温度制御部
14 押圧平滑手段、
14a 加熱ヒータ、
14b 旋回支持手段、
14c 支持部材、
14d センサ、
14e エアシリンダ、
14f 取り付け部材
15 アクチュエータ、
15a 可動テーブル
16 温度センサ
17 押圧平滑ユニット、
17a 一方の押圧平滑ユニット、
17b 他方の押圧平滑ユニット
20 定着装置
21 加熱定着ローラ
22 加圧定着ローラ
50 画像形成装置、
51 画像形成部、
51a 像担持体、
51a 表面、
51b 帯電手段、
51c 潜像形成手段、
51d 現像手段、
51e レジストローラ、
51f 転写手段、
51g 定着装置、
51g 加熱定着ローラ、
51g 加圧定着ローラ、
51h 排紙ローラ、
51i 排紙トレイ、
51j クリーニング手段
52 原稿画像読取部
53 給紙装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄肉で中空ローラ形状の芯金部と、上記芯金部の外側面を被覆する樹脂部と、上記樹脂部の表面を加熱しながら押し潰して平滑にした樹脂表面部とからなることを特徴とする薄肉中空ローラ。
【請求項2】
請求項1に記載の薄肉中空ローラにおいて、上記芯金部は、肉厚が1mm以下であることを特徴とする薄肉中空ローラ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の薄肉中空ローラにおいて、上記樹脂部は、熱可塑性の離型性樹脂であることを特徴とする薄肉中空ローラ。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の薄肉中空ローラにおいて、上記樹脂表面部は、粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりは2μm乃至4μmであることを特徴とする薄肉中空ローラ。
【請求項5】
薄肉中空ローラの表面を平滑にする平滑化装置において、上記請求項1、2、3又は4に記載の薄肉中空ローラの両端被支持部を着脱可能にして回転自在に支持する薄肉中空ローラ支持手段と、上記薄肉中空ローラ支持手段により回転自在に支持された上記樹脂表面部が未平滑の上記薄肉中空ローラを回転駆動する回転駆動手段と、上記回転駆動手段で回転駆動される上記樹脂表面部が未平滑の上記薄肉中空ローラの中空部内に設けられて所定温度になるように温度制御して加熱する薄肉中空ローラ加熱手段と、上記薄肉中空ローラ加熱手段で所定温度になるように温度制御して加熱される上記薄肉中空ローラの上記樹脂表面部に当接して連れ回り回転して上記樹脂表面部を平滑にする押圧平滑手段と、上記押圧平滑手段を加熱する加熱ヒータと、上記加熱ヒータで加熱される上記押圧平滑手段を上記薄肉中空ローラの軸方向に並進させるアクチュエータと、上記薄肉中空ローラの表面温度を測定する温度センサと、を備えたことを特徴とする平滑化装置。
【請求項6】
請求項5に記載の平滑化装置において、上記薄肉中空ローラ加熱手段は、上記薄肉中空ローラの軸方向に上記薄肉中空ローラ加熱手段を並進させる並進手段を備えることを特徴とする平滑化装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段を複数個備えると共に、上記薄肉中空ローラの回転軸方向に並列して配置することを特徴とする平滑化装置。
【請求項8】
請求項5、6又は7に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段、上記加熱ヒータ、上記アクチュエータ、並びに、上記温度センサとからなる押圧平滑ユニットを複数個備えると共に、上記薄肉中空ローラの回転軸に対して、対称に配置したことを特徴とする平滑化装置。
【請求項9】
請求項5、6、7又は8に記載の平滑化装置において、上記加熱ヒータは、上記押圧平滑手段の温度を上記薄肉中空ローラの温度よりも高温にすることを特徴とする平滑化装置。
【請求項10】
請求項5、6、7、8又は9に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段は、上記薄肉中空ローラの回転軸と同一平面上で旋回可能に支持する旋回支持手段を備えることを特徴とする平滑化装置。
【請求項11】
請求項5、6、7、8、9又は10に記載の平滑化装置において、上記押圧平滑手段は、胴部に曲面を備える形状であることを特徴とする平滑化装置。
【請求項12】
請求項5、6、7、8、9、10又は11に記載の平滑化装置において、上記温度センサは、上記薄肉中空ローラに上記押圧平滑手段が当接する箇所に相当する上記薄肉中空ローラの表面温度が測定できる場所に設けると共に、上記薄肉中空ローラに上記押圧平滑手段が当接する箇所の温度が一定になるような制御をすることを特徴とする平滑化装置。
【請求項13】
回転する加熱定着ローラと、上記加熱定着ローラに押圧して被記録媒体に形成された記録画像を加圧定着する加圧定着ローラとからなり、上記加熱定着ローラ、又は、上記加圧定着ローラは、請求項1乃至4の何れか一項に記載の薄肉中空ローラ、又は請求項5乃至12の何れか一項に記載の平滑化装置により平滑化された薄肉中空ローラからなることを特徴とする定着装置。
【請求項14】
被記録媒体に記録画像を形成する画像形成部と、請求項13に記載の定着装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
請求項14に記載の画像形成装置において、上記画像形成部は、電子写真方法のプロセスで被記録媒体上にトナー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の画像形成装置において、画像形成部の定着装置は、上記請求項1乃至4の何れか一項に記載の薄肉中空ローラを備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−126671(P2006−126671A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−317362(P2004−317362)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】