説明

虹彩サイズの異なる複数の虹彩イメージを用いた虹彩認識装置及び方法

本発明は、光の明るさによって反応する瞳孔と、それによって変化する虹彩領域を考慮し、虹彩認識の精度を向上させるため、虹彩認識装置において、光の明るさを調節してカメラで登録対象者の虹彩サイズを最大から最小まで変えて複数の虹彩イメージを捕捉し、前記捕捉した複数の虹彩イメージのそれぞれに相当する虹彩サイズの情報と共に、虹彩認識装置と連動するデータベースに登録・保存し、認証または身元確認のため、カメラで取得した認証用虹彩イメージと、前記虹彩サイズが互いに異なる複数の登録虹彩イメージの中から虹彩サイズが最も類似している虹彩イメージを選択し、これらを比較・判断するように構成されていることで、虹彩認識の精度を高める虹彩認識装置及び方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光の明るさによって反応する瞳孔と、それによって変化する虹彩領域を考慮し、虹彩認識の精度を向上させるため、虹彩認識装置において、光の明るさを調節してカメラで登録対象者の虹彩サイズを最大または最大に近いサイズから、最小または最小に近いサイズまで変えて複数の虹彩イメージ(または「虹彩スナップショット」という)を捕捉し、前記虹彩サイズを変えて捕捉した複数の虹彩イメージのそれぞれに相当する虹彩サイズの情報と共に、虹彩認識装置と連動するデータベースに登録・保存し(以下、登録・保存された虹彩イメージを「登録虹彩イメージ」という)、認証または身元確認のための虹彩イメージ(以下、「認証用虹彩イメージ」という)と、前記虹彩サイズの異なる複数の登録虹彩イメージの中から虹彩サイズが前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズと最も類似している登録虹彩イメージを選択し、これらを比較・判断することで、虹彩認識の精度を高める、虹彩サイズの異なる複数の虹彩イメージを用いた虹彩認識装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、虹彩認識装置の技術においては、照明の照度による瞳孔の大きさの変化に対応しえる適切な方法がないので、瞳孔の大きさの変化によって虹彩イメージが変化することから、虹彩認識率が低くなる問題がある。
【0003】
本発明に係る他の従来技術は、発明の技術的思想に多少差がある、本発明の出願人が出願した韓国公開特許公報第10−2006−81380号に開示されており、ここでは、移動端末機にステレオカメラを装着することにより、顔及び/または虹彩の認識に適した
映像を撮影し、カメラと顔との距離を計算して距離による映像の大きさの偏差を補正するステレオカメラを用いているが、この技術は、発明を達成するための技術的思想が異なり、ステレオカメラの装着による装置の大きさ及びコストが増加する問題がある。
【0004】
更に、本発明に係る他の従来技術は、韓国公開特許公報第10−2002−28146号に開示されており、ここでは、明るさによって変化する瞳孔の半径を一つ以上のクラスに分類し、複数の虹彩映像を各個人に該当するクラス別に分類して虹彩映像として登録及び保存し、認証のために捕捉した虹彩イメージを比較しているので、虹彩の半径を用いる側面においては類似しているが、虹彩に含まれている使用者の身元確認情報及びサイズ情報を効率的に用いるための手段が提示されておらず、虹彩認識率及び処理速度を向上させることに限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の技術的課題は、虹彩認識装置において、光の明るさを調節してカメラで登録対象者の虹彩サイズを最大または最大に近いサイズから、最小または最小に近いサイズまで変えて複数の虹彩イメージを捕捉し、前記虹彩サイズを変えて捕捉した複数の虹彩イメージと、それに相当する虹彩サイズの情報と共に、虹彩認識装置と連動するデータベースに登録・保存し、認証用虹彩イメージの虹彩サイズと類似している虹彩サイズを持つ登録虹彩イメージを選択して類似度を判断することで、認識率を高めることにある。
【0006】
本発明の第二の技術的課題は、虹彩認識装置が設けられる場所によって照度がある程度変化しても、虹彩認識率の低下を防ぐことができるので、虹彩認識装置が設けられる環境により柔軟に対応でき、照度を一定範囲に維持するための照明の設置による追加的費用を減らすことにある。
【0007】
本発明の第三の技術的課題は、データベースに登録・保存された複数の登録虹彩イメージの中から、虹彩サイズが認証用虹彩イメージと類似している登録虹彩イメージのみを選択して類似度を判断し、認証時に比較対象を減らすことで、データの処理速度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の技術的な解決方法は、光の明るさによって反応する瞳孔と、それによって変化する虹彩領域を考慮し、虹彩認識の精度を向上させるため、虹彩認識装置において、光の明るさを調節してカメラで登録対象者の虹彩サイズを最大または最大に近いサイズから、最小または最小に近いサイズまで変えて複数の虹彩イメージ(または「虹彩スナップショット」という)を捕捉し、前記虹彩サイズを変えて捕捉した複数の虹彩イメージと、それに相当する虹彩サイズの情報と共に、虹彩認識装置と連動するデータベース(以下、登録
虹彩イメージデータベース」という)に登録・保存された虹彩イメージ(以下、「登録虹彩イメージ」という)、認証または身元確認のための虹彩イメージ(以下、「認証用虹彩イメージ」という)に対し、前記虹彩サイズの異なる複数の登録虹彩イメージの中から虹彩サイズが前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズと類似している登録虹彩イメージを選択して類似度を判断することで、虹彩認識の精度を高める、虹彩サイズの異なる複数の虹彩イメージを用いた虹彩認識装置及び方法を具現化することにある。
【0009】
本発明の第二の技術的解決方法は、撮影場所に登録対象者を入らせて指定した座席に座らせ、座席に座った登録対象者の瞳孔が、一定時間後、周囲の照明の明るさに適応され、膨張または収縮されて撮影に適した時と判断すれば、虹彩登録対象者をが前記設けられたカメラに正面を向けさせ、この際、瞬間的にフラッシュまたは通常の可視光線などの照明を用いて登録対象者の虹彩サイズが最大または最大に近いサイズから、最小または最小に近いサイズまで複数の虹彩イメージをカメラを用いて取得し、虹彩サイズの情報と共に、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存して認証に用いることから、虹彩認識の精度を高める、虹彩サイズの異なる複数の虹彩イメージの登録・保存した虹彩認識装置及び方法を具現化することにある。
【0010】
本発明の第三の技術的解決方法は、認証時にデータの処理効率を高めるために近似法を導入し、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存された複数の登録虹彩イメージの中から、虹彩サイズが認証用虹彩イメージに類似しているサイズの虹彩スナップショットのみを選択して比較できるように、類似しているサイズの集合に分けて保存する、または、代表虹彩収縮度を設定して比較対象を減らすことで、処理速度を高める虹彩認識装置及び方法を具現化することにある。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、虹彩認識装置において、光の明るさを調節してカメラで登録対象者の虹彩サイズを最大または最大に近いサイズから、最小または最小に近いサイズまで変えて複数の虹彩イメージを捕捉し、前記虹彩サイズを変えて捕捉した複数の虹彩イメージと、それに相当する虹彩サイズの情報と共に、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存し、認証用虹彩イメージの虹彩サイズと最も類似している虹彩サイズを持つ登録虹彩イメージを選択して類似度を判断することで、認識率を高める有利な効果がある。
【0012】
本発明の第二の効果は、虹彩認識装置が設けられる場所によって照度がある程度変化しても、虹彩認識率の低下を防ぐことができるので、虹彩認識装置が設けられる環境により柔軟に対応でき、照度を一定範囲に維持するための照明の設置による追加的費用を減らすことにある。
【0013】
本発明の第三の効果は、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存された複数の登録虹彩イメージの中から、虹彩サイズが認証用虹彩イメージと類似している虹彩スナップショットのみを選択して類似度を判断し、認証時に比較対象を減らすことで、データの処理速度を向上させることにある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】カメラで撮影した虹彩である。
【図2】照明が明るい状態から照明が遮断された状態に変化させた後に、時間による瞳孔の大きさの変化を示す図面である。
【図3】虹彩が照明の明るさによって収縮及び膨張した状態を撮影した虹彩イメージである。
【図4】瞳孔の収縮状態における特徴的なパターンが、瞳孔の膨張によって変化した様子を示す図面である。
【図5】本発明に係る認証用虹彩イメージと登録虹彩イメージとの比較例を示す図面である。
【図6】本発明に係る認証用虹彩イメージと登録虹彩イメージとの比較例を示す図面である。
【図7】本発明に係る認証用虹彩イメージと登録虹彩イメージとの比較例を示す図面である。
【図8】本発明に係る認証用虹彩イメージと登録虹彩イメージとの比較例を示す図面である。
【符号の説明】
【0015】
11 瞳孔の半径(虹彩の内側半径)
12 虹彩の外側半径
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態は、光の明るさによって反応する瞳孔と、それによって変化する虹彩領域を考慮し、虹彩認識の精度を向上させるため、虹彩認識装置において、光の明るさを調節してカメラで登録対象者の虹彩サイズを最大または最大に近いサイズから、最小または最小に近いサイズまで変えて複数の虹彩イメージを捕捉し、前記虹彩サイズを変えて捕捉した複数の虹彩イメージと、それに相当する虹彩サイズの情報と共に、虹彩認識装置と連動するデータベースに登録・保存された虹彩イメージの認証または身元確認のための虹彩イメージと、前記虹彩サイズの異なる複数の登録虹彩イメージの中から虹彩サイズが前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズと類似している登録虹彩イメージを選択して類似度を判断することで、虹彩認識の精度を高める、虹彩サイズの異なる複数の虹彩イメージを用いた虹彩認識装置及び方法を具現化することである。
【0017】
本発明を実施するための第二の最良の形態は、認証時にデータの処理効率を高めるために近似法を導入し、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存された複数の登録虹彩イメージの中から、虹彩サイズが認証用虹彩イメージに類似しているサイズの虹彩スナップショットのみを選択して比較できるように、類似しているサイズの集合に分けて保存する、または、代表虹彩収縮度を設定して比較対象を減らすことで、処理速度を高める虹彩認識装置及び方法を具現化することにある。
【0018】
以下、本発明に係る具体的な実施例を例示図面に基づいて説明する。図1は、虹彩の構造を示す、虹彩を撮影した写真である。図1に示す虹彩の構造において、中央には瞳孔があり、瞳孔より外の虹彩部分及び虹彩より外の白目の部分を示している。
【0019】
虹彩の生理的現象について説明する。図2及び図3、図4は、人の虹彩の生理的現象を
示すための図面である。図2は、撮影環境を高照度から低照度の状態に変化させた後に、時間によって変化する人の瞳孔の大きさの変化を測定して示す図面である。図2によれば、撮影環境を高照度から低照度の状態に変化させる際に、時間が経ちつつ変化する瞳孔の大きさの変化の度合いは、最大10%以上になることが確認できる。このような瞳孔の大きさの変化による虹彩領域の変化を考慮せず、虹彩イメージを比較して類似度(便宜上、類似度は0から1の値を有し、類似度が高いほど更に類似していると仮定する)を判断する場合、同一人物の目から取得した虹彩イメージにもかかわらず、瞳孔の大きさが最大になる際の虹彩イメージと、瞳孔の大きさが最小になる際の虹彩イメージとの類似度は、1より極めて小さい可能性があるので、これらが類似していないと判断する可能性がある。このような状況は、認証に失敗する原因となり得る。
【0020】
更に、このような瞳孔の大きさの変化とその影響を図3及び図4に基づいて説明する。図3は、同一人物から取得した目について、虹彩領域が照度によって収縮及び膨張した状態を撮影した図面である。図4は、瞳孔の大きさの変化によって虹彩が収縮または膨張した時に、特徴的なパターンが変化していく様子を示す。図4には、瞳孔境界より外に広がっている特徴的パターンの仮想的な境界が一部表示されており、この境界が、虹彩の収縮または膨脹時に、どのように変化するかを示す。瞳孔の大きさが大きい場合よりも小さい場合に、前記の仮想的な境界領域が更に荒れることがわかる。
【0021】
瞳孔の収縮または膨張による虹彩領域の変形(deformation)状態は、人により異な り、更に同一人物でも、虹彩領域の変形形態は、虹彩領域全ての位置において
同質的 (homogeneous)ではない。つまり、虹彩領域の変形の非同質性(n
on−homogeneity)は、虹彩領域内部の拡大または縮小の程度によって異なり、虹彩領域全ての位置で同様に行われないことを意味する。特に、瞳孔の周りの虹彩領域部分は、瞳孔から離れている虹彩領域部分より拡大または縮小の程度が比較的大きくなることが実験を通じて観察できる。
【0022】
次に、虹彩の模様について説明する。虹彩領域の模様は、大体丸い帯状になっており、内側には瞳孔と境界(以下、「内側境界」という)を共有し、外側には白目と境界(以下、「外側境界」という)を共有している。内側境界及び外側境界の模様は、円形または楕円形である。厳密に言えば、二つの境界は凸状(convex)の内部を包む閉曲線である。以下、内側境界と外側境界に囲まれている虹彩の模様を説明する。
【0023】
イメージプロセシンに用いられる様々な境界検出方法を用いて虹彩の内側境界を見つけた後に、その中心(以下、「瞳孔の中心」といい、Oで表す)を見つける。前記瞳孔の中心は、内側境界が円または楕円と仮定して求めることができる。次に、虹彩の外側境界を境界検出手法を用いて見つける。前記瞳孔の中心Oからx軸の正の方向とtである角をな
して伸びている半直線とし、前記半直線が内側境界と交わる点から瞳孔の中心Oまでの距離をr(t)(以下、「角tに対する内側半径」という)、前記半直線が外側境界と交わる点から瞳孔の中心Oまでの距離をR(ta)(以下「角tに対する外側半径」という)とする。
【0024】
全ての角tに対する内側半径と外側半径のペア(r(t)、R(t))の集合を用いて虹
彩の形態を完全に説明することができる。しかしながら、得られたアイイメージ(eye
image)に対し、虹彩はまぶたやまつげによって隠れる場合が多いので、一般的に
前記集合全体を得ることは困難である。また、前記集合の大きさを考慮すれば、全ての虹彩イメージに対し、前記のような集合を虹彩認識装置が有しているのは効率的ではない。
【0025】
しかしながら、虹彩の内側境界と外側境界が全て円形で、これらの中心が一致する場合には、本発明に用いられている虹彩の形態を決めるには、一つの内側半径(=r)と一つ
の外側半径(=R)のペア(r、R)で十分である。また、虹彩の内側境界と外側境界が
全て楕円形で、これらの中心が一致する場合には、虹彩の形態を決めるには、長軸の長さ(内側と外側、それぞれaとA)と短軸の長さ(内側と外側、それぞれbとB)を表す二つのペア(a、A)、(b、B)だけで十分である。
【0026】
次に、虹彩収縮度について説明する。図3や図4に示す特異な現象の一つは、虹彩領域の外側境界は、瞳孔の大きさが変化してもほぼ一定に固定されていることである。よって、虹彩の大きさを表す際には、虹彩の内側半径と外側半径のペア(r(t)、R(t))を用いる代わりに、虹彩の外側半径比内側半径、即ち、虹彩の外側半径を内側半径で割ったr(t)/R(t)の値を用いる。この値は、カメラから被写体までの距離、カメラレ
ンズのズーム(zoom)レベルなどの撮影条件による変化とは理論的には無関係である。更に、イメージ解像度の変化、イメージサイズの変化などとも無関係である。よって、前記虹彩の外側半径比内側半径{(r(t)/R(t))}は、固定された虹彩状態に対
し、虹彩イメージの独立な不変量である。前記虹彩の外側半径比内側半径の値(以下、「角tにおける虹彩収縮度」とし、c(t)で表す)は、定義により、常に0と1との間の数になる。
【0027】
虹彩収縮度が大きくなることとは、瞳孔の大きさは大きくなる一方、虹彩領域の大きさは相対的に小さくなることを意味する。図4における左側イメージの虹彩収縮度は約0.
5程度であり、右側イメージの虹彩収縮度は約0.6程度である。
【0028】
虹彩認識装置が全てのtに対する虹彩収縮度c(t)を管理することは、管理効率が低
下し、データ処理時に比較対象が多くなって処理速度が落ちるので、虹彩収縮度c(t)
の代表値を求め、これを代表虹彩収縮度として用いることが好ましく、代表虹彩収縮度は複数個になる可能性もある。例えば、内側境界と外側境界が全て円形と仮定する場合には、虹彩収縮度c(t)が全てのtに対して一定の値を持つので、この一定の値が虹彩収縮度になる。内側境界と外側境界が全て円形ではないと仮定する場合には、複数の虹彩収縮度を得て平均値を求めることで、代表虹彩収縮度を得る。例えば、内側境界と外側境界が全て楕円形であり、内側の長軸の長さがaであり、短縮の長さがbであり、外側の長軸の長さがAであり、短縮の長さがBと仮定する場合に、長軸の長さの比と短縮の長さの比の平均、即ち、(a/A+b/B)/2の値を代表虹彩収縮度とする。
【0029】
本発明の実施例においては、容易に説明するために、利用する虹彩スナップショットに対して一つの代表虹彩収縮度のみを用いることとする。以下、前記代表虹彩収縮度を単純にcで表す。虹彩収縮度を他の形状に変形して用いても、類似している虹彩サイズを持つ虹彩イメージ同士を比較することで虹彩認識の精度を高めるという、本発明の趣旨に合致する限り、本発明の保護範囲を超えない。
【0030】
各個人には虹彩が持つ虹彩収縮度の範囲が存在し、一般人が理論的に持ち得る虹彩収縮度の最大値をcmax、最小値をcminで表す場合、前記各個人の虹彩収縮度の範囲は区間[cmin、cmax]に含まれる。前記各個人の虹彩収縮度の範囲内の角cの値に対し、前記個人の唯一の虹彩の状態が相当する。また、角cの値に相当する個人の唯一の虹彩の状態は、時間によって変化しない。よって、被撮影者H(以下、Hは主に登録対象者を、Gは主に認証または身元確認が必要な人を表す)において、虹彩収縮度がcの場合の虹彩をI(H;c)で表し、理論的虹彩収縮度区間[cmin、cmax]に含まれた任意
の集合Cに対する被撮影者Hの虹彩状態の集合をI(H;C)で表す。
【0031】
また、理論的虹彩収縮度区間[cmin、cmax]に対する被撮影者Hの虹彩状態の集合をI(H)で表す。cminとcmaxは、全ての人における虹彩収縮度の理論的最小値と最大値であるので、集合I(H)にcminとcmaxに該当する個人Hの虹彩状態
は存在しない可能性もある。撮影条件によって虹彩を撮影したイメージは異なるが、容易に説明するために、実施例においては、I(H;c)が被撮影者Hの虹彩収縮度cである虹彩状態を意味すると同時に、前記虹彩状態を撮影して得た虹彩イメージも意味することと見なす。I(H;C)とI(H)についても同様である。言い換えれば、I(H)は、虹彩イメージの集合と見なせば、可能な全ての虹彩状態を連続的に撮影したものであり、I(H;c)は、虹彩収縮度がcである虹彩状態における虹彩スナップショットであり、I(H;C)は、虹彩収縮度集合Cに対する虹彩スナップショット集合である。虹彩領域の動的な側面を考慮し、本発明の実施例においては、虹彩イメージを虹彩スナップショット(iris snapshot)ともいう。
【0032】
次に、虹彩イメージの取得について説明する。本発明は、照度の変化によって瞳孔の大きさが変化し、その結果として虹彩部分まで変化する現象を考慮していない虹彩認識方法を改善するため、登録対象者の瞳孔の大きさ(直径)が最大となる時点から最小となる時点までカメラを用いて一定の時間間隔で虹彩を撮影し、登録対象者の瞳孔の大きさの変化による複数の虹彩イメージを取得する。
【0033】
以下、本発明の照度によってサイズが変化する瞳孔及び虹彩領域について、複数の虹彩イメージを得るための過程を説明する。まず、照度が調節できる施設を備えた場所に、登録・保存用虹彩イメージを得るためにカメラを設け、虹彩イメージの登録対象者が位置する場所を設定して椅子を置き、登録対象者の目の高さを合わせて虹彩イメージを取得するため、前記カメラの高さが調節できるように設け、カメラの動作と連動させて照明装置が動作できるように構成する。
【0034】
撮影場所に登録対象者を入らせて指定した座席に座らせ、座席に座った登録対象者の瞳孔が、一定時間後、周囲の照明の明るさに適応され、膨張または収縮されて撮影に適した時と判断すれば、虹彩登録対象者を前記設けられたカメラに正面を向けさせ、この際、瞬間的にフラッシュまたは通常の可視光線などの明るい照明を用いて登録対象者の虹彩イメージを取得する。撮影周辺の照度を変化させることから、登録対象者の瞳孔の大きさの変化により、カメラで虹彩を撮影して複数の虹彩イメージを取得する。
【0035】
登録対象者の一人(=H)に対し、前記のような方法で虹彩を撮影して計K個の虹彩イ
メージを取得し、取得した複数の虹彩イメージから抽出した虹彩の内側半径と外側半径のペアをそれぞれ(r1、R1)、(r2、R2)、...、(rk、Rk)とする。上述し
たように、虹彩イメージの解像度及びサイズとは無関係である虹彩収縮度、即ち、r1/
R1、r2/R2、...、rk/Rkを計算する。
【0036】
前記各虹彩収縮度をc1、c2、...、ckとし、C={c1、c2、...、ck}とする
。これにより、登録対象者Hに対し、虹彩スナップショットの集合I(H;C)={I(H;c1)、...、I(H;ck)}を得ることができる。
【0037】
例えば、図4に示す二つの虹彩スナップショットを図4における登録対象者(H)の登録保存用虹彩スナップショットとして用いる場合、I(H;0.5)、I(H;0.6)が登録・保存用として用いられる。
【0038】
次に、虹彩認識のために登録・保存用として用いられる虹彩スナップショットの選別について説明する。前記取得した虹彩スナップショットが正常なイメージと仮定する。即ち、ノイズ及び振動のレベルが高い、あるいは、焦点が合わなくてぼやけた画質の悪い虹彩スナップショットは、すでに削除されたこととする。この際、これら虹彩スナップショットは、別途の選別過程を経ないまま、虹彩認識のための登録虹彩イメージデータベースまたはメモリの登録・保存用として用いられる、あるいは、これらの中から選別されて登録
・保存用として用いられる。各登録対象者において、取得した虹彩スナップショットを選別する理由は、今後、認証や身元確認が必要な虹彩スナップショットが提供された時に、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存された各登録対象者の虹彩スナップショットの集合との比較効率を高めるためである。
【0039】
次に、虹彩イメージの表現スキーム(Scheme)について説明する。前記取得した虹彩イメージを虹彩サイズと共に登録・保存する際に、様々なデジタルイメージの表現スキーム(representation scheme)を用いて表現した後に登録・保
存することができる。使用可能なデジタル虹彩イメージ表現スキームとしては、空間領域におけるイメージ表現、 フーリエ変換によるイメージ表現、ウェーブレット変換を用い
たイメージ表現、ラドン変換を用いたイメージ表現、統計的構造によるイメージ表現、PCA(Principal Component Analysis)、LDA(Linear Discriminant Analysis)とICA(Independent
Component Analysis)によるイメージ表現などが挙げられる。それ以外に、一般的に広く知られる表現方法であれば用いても良い。
【0040】
上記デジタルイメージの表現スキームは、エラー値からなるベクトル(vector)または配列(array)となる。
【0041】
次に、選別された虹彩スナップショットの登録・保存について説明する。登録対象者Hに対し、前記選別された虹彩スナップショットの集合I(H;C)={I(H;c1)、...、I(H;ck)}を、選択されたデジタルイメージの表現スキームによってイメージを表現した後に、それに相当する虹彩収縮度と共に登録虹彩イメージデータベースに登録・保存する。前記選別された各虹彩スナップショットI(H;c1)、I(H;c2)、...、I(H;ck)を前記デジタル虹彩イメージ表現スキームによって表現した結果をそ
れぞれa(H;c1)、a(H;c2)、...、a(H;ck)とすれば、前記登録虹彩
イメージデータベースに登録対象者Hの虹彩イメージ(c1、a(H;c1))、(c2、a(H;c2))、...、(ck、a(H;ck))が登録・保存される。以下、虹彩
スナップショットは、Iで始まる表記とし、それのデジタルイメージをaで表すことにする。更に、C={c1、...、ck}とするれば、a(H;c1)、a(H;c2)、...、
a(H;ck)からなる集合を略してa(H;C)で表す。
【0042】
前記取得した虹彩スナップショットの集合を保存する他の方法は、取得した、虹彩収縮度が異なる複数の虹彩スナップショットのいずれか一つを基準フレームとして設定し、他の虹彩スナップショットにおいては、前記基準フレームとの差(difference)を求めてこれを登録・保存することである。それ以外に、各登録対象者に対し、複数の虹彩スナップショットを登録・保存するという趣旨に合致する保存方法であれば用いても良い。
【0043】
次に、虹彩イメージの比較方法について説明する。本発明においては、各個人ごとに複数の虹彩スナップショットを活用するので、虹彩スナップショットと虹彩スナップショットとの類似度、虹彩スナップショットと虹彩スナップショット集合との類似度、及び、虹彩スナップショット集合と虹彩スナップショット集合との類似度の概念を紹介する。
【0044】
(a)虹彩スナップショットと虹彩スナップショットとの類似度
虹彩スナップショット間の類似度の計算は、各虹彩スナップショットがある表現スキームによってベクトル形式で表現されたとすれば、二つのベクトル間の類似度を計算することで行われる。ベクトル間の類似度を計算する方法としては、マンハッタン距離とユークリッド距離などを含むミンコフスキー距離を用いた類似度測定、コサイン類似度、谷本類似度などの相関関係に基づく類似度測定などが挙げられる。スナップショット間の類似度
を測定する関数をsで表す。例えば、任意の二つの虹彩スナップショットI1及びI2の類似度s(I1、I2)は、デジタルイメージ表現スキームで表現されたa1及びa2の類似度、即ち、s(a1、a2)として理解する。
【0045】
(b)虹彩スナップショットと虹彩スナップショット集合との類似度
任意の一つの虹彩スナップショットIとm個の虹彩スナップショットからなる集合U={I1、...、Im}間の類似度は、虹彩スナップショット間のm個の類似度s(I、I1)、s(I、I2)、...、s(I、Im)の中から最大値と定義する。つまり、虹彩スナ
ップショットIと虹彩スナップショット集合 Uとの類似度は
s(I、U)=max{s(I、I1)、s(I、I2)、...、s(I、Im)}
として定義する。
【0046】
(c)虹彩スナップショット集合と虹彩スナップショット集合との類似度SS
任意の虹彩スナップショット集合U={I1、...、Im}とV={J1、...、Jn}との類
似度は、s(I1、V)、s(I2、V)、...、s(Im、V)の中から最大値を求め
、s(J1、U)、s(J2、U)、...、s(Jn、U)の中から最大値を求めた後に、これら両値から再度最小値を求め、これを類似度として定義する。つまり、前記類似度は、Single Similityの意味として類似度測定関数をSS類似度といい、これ
をSSで表し、
SS(U、V)=max{s(I1、V)、...、s(Im、V)}
となる。
【0047】
SSの定義によってs(I、U)=SS({I}、U)である。また、前記SS類似度測定
関数による類似度は、交換法則が成立していない。つまり、SS(U、V)とSS(V、U)とは常に同じ値を持つことではない。
【0048】
(D)虹彩スナップショット集合と虹彩スナップショット集合との類似度DS
任意の虹彩スナップショット集合U={I1、...、Im}とV={J1、...、Jn}との類
似度は、s(I1、V)、s(I2、V)、...、s(Im、V)の中から最大値を求め
、s(J1、U)、s(J2、U)、...、s(Jn、U)の中から最大値を求めた後に、これら両値から再度最小値を求め、これを類似度として定義する。つまり、前記類似度は、Double Similarityの意味として類似度測定関数をDSで表し、
DS(U、V)=min{max{s(I1、V)、...、s(Im、V)}、max{s(J
1、U)、...、s(Jn、U)}}となる。
【0049】
類似度測定関数DSによる類似度は、交換法則が成立している。つまり、DS(U、V
)=DS(V、U)を満たす。
【0050】
次に、認証用虹彩イメージとの比較方法について説明する。認証または身元確認が必要な人Gに対し、Gの虹彩スナップショット集合I(G;C)を取得したと仮定する。更に、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存された登録者H1、H2、...、Hnの虹
彩スナップショット集合をそれぞれI(H1;D1)、I(H2;D2)、...、I(H
n;Dn)、または、それらに相当するデジタルイメージ表現スキームによるイメージ表現をa(H1;D1)、a(H2;D2)、...、a(Hn;Dn)と仮定する。認証または身元確認のために、I(G;C)と各I(H1;D1)、I(H2;D2)、...、I(
Hn;Dn)との類似度を計算する。
【0051】
認証の場合には、前記計算された類似度の中で予め設定した棄却限界値を超えることがあれば承認し、それとも拒否する。身元確認の場合には、まず認証を行った後に、前記類似度の中から最も大きな値を持つ登録対象者を選択してGの身元を確認する。
【0052】
前記のような認証または身元確認のための虹彩イメージ(虹彩スナップショット)と、前記登録虹彩イメージデータベースに登録・保存された虹彩イメージ(虹彩スナップショット)との理想的な比較においては、次のとおり、いくつかの方法がある。
【0053】
(方法1)虹彩スナップショット集合I(G;C)とI(H1;D1)、I(H2;D2)、...、I(Hn;Dn)との類似度を、次のとおり、類似度測定関数SSを用いて計
算する:
SS(I(G;C)、I(H1;D1))、SS(I(G;C)、I(H2;D2))、...、SS(I(G;C)、I(Hn;Dn))。
【0054】
この方法は、Gの虹彩収縮度集合Cにおける元素の数が比較的少ない場合、即ち、認証または身元確認のための人Gの虹彩スナップショットを多数取得しなかった場合に用いる。
【0055】
(方法2)虹彩スナップショット集合I(G;C)とI(H1;D1)、I(H2;D2)、...、I(Hn;Dn)との類似度を、次のとおり、類似度測定関数DSを用いて計
算する。
DS(I(G;C)、I(H1;D1))、DS(I(G;C)、I(H2;D2))、...、DS(I(G;C)、I(Hn;Dn))。
【0056】
この方法は、Gの虹彩収縮度集合Cの範囲が、登録対象者らの虹彩収縮度の範囲とほぼ類似している場合に用いる。
【0057】
次に、認証用虹彩イメージとの比較方法2について説明する。上述した二つの方法は、取得された全ての虹彩スナップショットを比較するので、比較の正確性は高いものの、非常に時間がかかる。更に効率を高めるために、前記各方法の近似法を提示する。本発明に提示されている近似法の核心は、Cに含まれた各虹彩収縮度cに対し、cに近い虹彩収縮度を持つ登録・保存された虹彩スナップショットのみを選択して比較することである。虹彩スナップショットを選択する関数をqとすれば、q(C、V)は、虹彩スナップショット集合Vから、Cに含まれた角cと絡めて選択された虹彩スナップショットの集合を意味する。
【0058】
前記選択関数qとしては、次の関数を用い、互いに異なる選択関数を区別するために、q字の後に番号を付ける。
【0059】
(a)q1(C、V)を、Vに含まれた虹彩スナップショットの中において、Cに含まれた角cに対して虹彩収縮度が最も近い虹彩スナップショットを集めた集合として定義する。
【0060】
(b)q2(C、V)を、Vに含まれた虹彩スナップショットの中において、Cに含まれた角cに対して虹彩収縮度がcに最も近い順で、上位p%以内の虹彩スナップショットを集めた集合として定義する。ここで、pは、予め設定保存された数値である。
【0061】
(c)q3(C、V)を、Vに含まれた虹彩スナップショットの中において、Cに含まれた角cに対して虹彩収縮度がcに近い、即ち、cとの距離がe以下の虹彩スナップショットを集めた集合として定義する。ここで、eは、予め設定保存された数値である。
【0062】
前記のような選択関数を用いると、方法1及び方法2に対する近似法として全部で六つに分けられる。
【0063】
(方法3)虹彩スナップショット集合I(G;C)と、Q11=q1(C、I(H1;D
1))、Q12=q1(C、I(H2;D2))、...、Q1n=q1(C、I(Hn;D
n))との類似度を、次のとおり、類似度測定関数SSまたはDSを用いて計算する。
【0064】
(方法3−1)SS(I(G;C)、Q11)、SS(I(G;C)、Q12)、...、
SS(I(G;C)、Q1n)の計算
【0065】
(方法3−2)DS(I(G;C)、Q11)、DS(I(G;C)、Q12)、...、
DS(I(G;C)、Q1n)の計算
【0066】
(方法4)虹彩スナップショット集合I(G;C)と、Q21=q2(C、I(H1;D
1))、Q22=q2(C、I(H2;D2))、...、Q2n=q2(C、I(Hn;D
n))との類似度を、次のとおり、類似度測定関数SSまたはDSを用いて計算する。
【0067】
(方法4−1)SS(I(G;C)、Q21)、SS(I(G;C)、Q22)、...、
SS(I(G;C)、Q2n)の計算
【0068】
(方法4−2)DS(I(G;C)、Q21)、DS(I(G;C)、Q22)、...、
DS(I(G;C)、Q2n)の計算
【0069】
(方法5)虹彩スナップショット集合I(G;C)と、Q31=q3(C、I(H1;D
1))、Q32=q3(C、I(H2;D2))、...、Q3n=q3(C、I(Hn;D
n))との類似度を、次のとおり、類似度測定関数SSまたはDSを用いて計算する。
【0070】
(方法5−1)SS(I(G;C)、Q31)、SS(I(G;C)、Q32)、...、
SS(I(G;C)、Q3n)の計算
【0071】
(方法5−2)DS(I(G;C)、Q31)、DS(I(G;C)、Q32)、...、
DS(I(G;C)、Q3n)の計算
【0072】
図5〜図8においては、認証または身元確認が必要なGに対し、虹彩収縮度がそれぞれc1、c2である虹彩スナップショットを取得し、登録対象者Hに対しては、虹彩収縮度がそれぞれd1、d2、...、d8である虹彩スナップショットを取得した時に、上述し
た各方法で虹彩スナップショット同士を比較することを示す。図5においては、前記認証用虹彩イメージとの比較方法1または方法2を用い、虹彩スナップショット同士を比較することを示し、絡めている全ての虹彩スナップショットの比較を行う。図5に示す状況においては、全部で16の比較を用いて類似度を計算する。
【0073】
図6は、認証用虹彩イメージとの比較方法3の例を示す図面であり、ここでは、Gの虹彩スナップショットI(G;c1)、I(G;c2)に対して虹彩収縮度c1、c2に最も近い虹彩収縮度を持つHの虹彩スナップショットI(H;d3)、I(H;d6)をそれぞれ選択した後に、I(G;c1)とI(H;d3)、I(G、c2)とI(H、d6)を比較する。図7は、方法4の例を示す図面であり、ここでは、Gの虹彩スナップショットI(G;c1)、I(G;c2)に対して虹彩収縮度c1、c2に最も近い虹彩収縮度を持つHの虹彩スナップショットをそれぞれ二つずつ、即ち、I(G;c1)に対してI(H;d3)、I(H;d4)を、I(G2;c2)に対してはI(H;d5)、I(H;d6)を選択し、計4つの比較を行う。
【0074】
最後に、図8は、方法5の例を示す図面であり、ここでは、Gの虹彩スナップショット
I(G;c1)、I(G;c2)に対し、虹彩収縮度の角c1、c2から一定の距離以内にある虹彩収縮度を持つHの虹彩スナップショットをそれぞれ選択して比較する。虹彩スナップショットI(G:c1)に対しては、I(H;d3)が、虹彩スナップショットI(G;c2)に対しては、I(H;d5)、I(H;d6)が選択された。
【0075】
本発明に係る虹彩認識装置が設けられているロック装置の解除または認証システムいおいて、認証のため、使用者が虹彩認識装置に設けられているカメラで認証用虹彩イメージを撮影・入力する場合は、前記虹彩認識装置が設けられている環境によって様々な照明条件で撮影されるにもかかわらず、撮影・入力された認証用虹彩イメージと前記登録虹彩イメージデータベースに既に様々な照明条件で取得されて登録・保存された複数の虹彩イメージの中において、認証用虹彩イメージの虹彩収縮度と最も類似している虹彩収縮度を持つ虹彩イメージを比較することにより、本発明に係る虹彩認識装置の虹彩認識率を大きく向上させることができる。
【0076】
本発明に係る虹彩認識方法は、一般的に虹彩認識装置の登録虹彩イメージデータベースに登録・保存された虹彩収縮度が互いに異なる複数の虹彩イメージと、虹彩認識装置の前面に設けられているカメラで捕捉した使用者の虹彩イメージを比較した結果、これらが一致すると判断される範囲にある場合には、ロック装置を解除して入場を許可するまたは権限を付与する一方、これらが互いに異なると判断される場合には、更なるアクセスを許可しないように構成されている。
【0077】
本発明に係るカメラ、マイクロプロセッサ、登録虹彩イメージデータベース及び虹彩認識プログラムが搭載され、瞳孔の大きさの変化を考慮して虹彩を認識する虹彩認識方法を要約すると、a)光の明るさを調節することにより、登録対象者の瞳孔の大きさを最大から最小まで変化させ、瞳孔の大きさによる複数の虹彩イメージをカメラで捕捉するステップと、b)前記瞳孔の大きさによって捕捉した登録虹彩イメージに相当する虹彩サイズ情報と共に、虹彩認識装置と連動する登録虹彩イメージデータベースに登録・保存するステップと、c)虹彩認識装置に設けられているカメラで認証用虹彩イメージを取得するステップと、d)前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定するステップと、e)前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとの類似度測定の結果を基に、前記認証対象者の認証を行う、または身元を確認するステップで構成されている。
【0078】
前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定するステップにおいては、カメラで認証対象者から単数の認証用虹彩イメージを取得し、前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、登録虹彩イメージデータベースから単数または複数の登録虹彩イメージを選択し、前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとの一対一、または一対多の比較が行われる。
【0079】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報は、一定範囲内の角(t)に対する虹彩の内側半径を外側半径で割った値の集合である虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められる。
【0080】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報が、虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められることは、前記虹彩収縮
度集合の代表値(以下、「代表虹彩収縮度」という)を求めることによって行われる。
【0081】
前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記取得された認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとを互に比較するステップは、前記取得した認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度の大きさにはかかわらず、各登録対象者の登録虹彩イメージの全てを選択して比較する方法、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度に最も近い代表虹彩収縮度を持つ、各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する方法、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度を含む、設定された範囲内の代表虹彩収縮度を持つ各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する方法のうち、いずれか一つを用いて行われる。
【0082】
本発明に係るカメラ、マイクロプロセッサ、登録虹彩イメージデータベース及び虹彩認識プログラムが搭載され、照度の変化による瞳孔の大きさの変化を考慮して虹彩を認識する虹彩認識装置の構成要素を要約すると、a)虹彩認識装置に搭載され、光の明るさを調節することにより、登録対象者の瞳孔の大きさを最大から最小まで変化させ、瞳孔の大きさによる複数の虹彩イメージをカメラで捕捉する手段と、b)虹彩認識装置に搭載され、前記瞳孔の大きさにより、登録虹彩イメージに相当する虹彩サイズ情報と共に、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存する手段と、c)虹彩認識装置に搭載され、虹彩認識装置に設けられているカメラで認証対象者の認証虹彩イメージを取得する手段と、d)虹彩認識装置に搭載され、前記認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記認証用虹彩イメージと、前記選択された登録対象者の登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定する手段と、e)虹彩認識装置に搭載され、前記認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとの類似度測定の結果を基に、前記認証対象者の認証を行う、または身元を確認する手段を備えている。
【0083】
前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定する手段においては、カメラで認証対象者から単数の認証用虹彩イメージを取得し、前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、登録虹彩イメージデータベースから単数または複数個の登録虹彩イメージを選択し、前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとの一対一、または一対多の比較が行われる。
【0084】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報は、一定範囲内の角(t)に対する虹彩の内側半径を外側半径で割った値の集合である虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められる。
【0085】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報が虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められることは、前記虹彩収縮度
集合の代表値を求めることによって行われる。
【0086】
前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記取得された認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定する手段は、前記取得した認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度の大きさにかかわらず、各登録対象者の登録虹彩イメージの全てを選択して比較する手段、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度に最も近い代表虹彩収縮度を持つ、各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する手段、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度を含む、設定された範囲内の代表虹彩収縮度を持つ各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する手段のうち、いずれか一つを用いて類似度を測定する。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、光の明るさによって反応する瞳孔と、それによって変化する虹彩領域を考慮し、虹彩認識の精度を向上させるため、虹彩認識装置において、光の明るさを調節して登録対象者の瞳孔の大きさを最大から最小まで変化させ、複数の虹彩イメージをカメラで捕捉し、前記瞳孔の大きさによって捕捉した複数の虹彩イメージに相当する虹彩サイズの情報と共に、虹彩認識装置と連動するデータベースに登録・保存する、瞳孔の大きさの異なる複数の虹彩イメージを用いた虹彩認識装置及び方法を提供することで、虹彩認識の精度を高めるので、産業上の利用可能性が非常に高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ、マイクロプロセッサ、登録虹彩イメージデータベース及び虹彩認識プログラムが搭載され、照度の変化による瞳孔の大きさの変化を考慮して虹彩を認識する虹彩認識方法において、
光の明るさを調節することにより、登録対象者の瞳孔の大きさを最大から最小まで変化させ、瞳孔の大きさによる複数の虹彩イメージをカメラで捕捉するステップ;
前記瞳孔の大きさによって捕捉した登録虹彩イメージに相当する虹彩サイズ情報と共に、虹彩認識装置と連動する登録虹彩イメージデータベースに登録・保存するステップ;
虹彩認識装置に設けられているカメラで認証用虹彩イメージを取得するステップ;
前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定するステップ;及び
前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとの類似度測定の結果を基に、前記認証対象者の認証を行う、または身元を確認するステップで構成されている、虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項2】
前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定するステップにおいては、カメラで認証対象者から単数の認証用虹彩イメージを取得し、前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、登録虹彩イメージデータベースから単数または複数の登録虹彩イメージを選択し、前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとの一対一、または一対多の比較が行われることを特徴とする、請求項1に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項3】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報は、一定範囲内の角(t)に対する虹彩の内側半径を外側半径で割った値の集合である虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められることを特徴とする、請求項1
に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項4】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報が、虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められることは、前記虹彩収縮
度集合の代表値を求めることによって行われることを特徴とする、請求項3に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項5】
前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記取得された認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとを互に比較して類似度を測定するステップは、前記取得した認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度の大きさにはかかわらず、各登録対象者の登録虹彩イメージの全てを選択して比較する方法、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度に最も近い代表虹彩収縮度を持つ、各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する方法、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度を含む、設定された範囲内の代表虹彩収縮度を持つ各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する方法のうち、いずれか一つを用いることを特徴とする、請求項4に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項6】
前記虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}の代表虹彩収縮度は、前記虹彩収縮度集合
から複数個を選択して平均値を求め、内側境界と外側境界が全て円形と仮定する場合には、虹彩の内側半径を外側半径で割った値(r/R)が代表虹彩収縮度となり、内側境界と
外側境界が全て楕円形と仮定する場合には、内側の長軸の長さがa、短縮の長さがbで、
外側の長軸の長さがA、短縮の長さがBである際に、長軸の長さの比と短縮の長さの比の平均値が代表虹彩収縮度となることを特徴とする、請求項5に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項7】
前記取得された認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとの類似度測定は、空間領域におけるイメージ表現、フーリエ変換によるイメージ表現、ウェーブレット変換を用いたイメージ表現、ラドン変換を用いたイメージ表現、統計的構造によるイメージ表現、PCA、LDA及びICAによるイメージ表現のうち、一つのデジタルイメージの表現スキームを用いて前記虹彩イメージを表現し、これらの間の類似度を測定することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項8】
前記デジタルイメージの表現スキームを用いて前記虹彩イメージを表現し、これらの間の類似度を測定することは、マンハッタン距離とユークリッド距離を含むミンコフスキー距離を用いた類似度測定、コサイン類似度測定、谷本類似度測定のうち、一つを選択して類似度を測定することを特徴とする、請求項7に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項9】
カメラ、マイクロプロセッサ、登録虹彩イメージデータベース及び虹彩認識プログラムが搭載され、照度の変化による瞳孔の大きさの変化を考慮して虹彩を認識する虹彩認識装置において、
虹彩認識装置に搭載され、光の明るさを調節することにより、登録対象者の瞳孔の大きさを最大から最小まで変化させ、瞳孔の大きさによる複数の虹彩イメージをカメラで捕捉する手段;
虹彩認識装置に搭載され、前記瞳孔の大きさにより、登録虹彩イメージに相当する虹彩サイズ情報と共に、登録虹彩イメージデータベースに登録・保存する手段;
虹彩認識装置に搭載され、虹彩認識装置に設けられているカメラで認証対象者の認証虹彩イメージを取得する手段;
虹彩認識装置に搭載され、前記認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記認証用虹彩イメージと、前記選択された登録対象者の登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定する手段;及び
虹彩認識装置に搭載され、前記認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとの類似度測定の結果を基に、前記認証対象者の認証を行う、または身元を確認する手段を備えている、虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項10】
前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定する手段においては、カメラで認証対象者から単数の認証用虹彩イメージを取得し、前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、登録虹彩イメージデータベースから単数または複数個の登録虹彩イメージを選択し、前記取得した認証用虹彩イメージと前記選択された登録虹彩イメージとの一対一、または一対多の比較が行われることを特徴とする、請求項9に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項11】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報は、一定範囲内の角(t)に対する虹彩の内側半径を外側半径で割った値の集合である虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められることを特徴とする、請求項9
に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項12】
前記各登録対象者の登録虹彩イメージと認証対象者の認証虹彩イメージの虹彩サイズ情報が虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}に基づいて決められることは、前記虹彩収縮度
集合の代表値を求めることによって行われることを特徴とする、請求項11に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項13】
前記取得した認証用虹彩イメージの虹彩サイズ情報に基づき、前記登録虹彩イメージデータベースから各登録対象者の登録虹彩イメージを選択し、前記取得された認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとを比較して類似度を測定する手段は、前記取得した認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度の大きさにかかわらず、各登録対象者の登録虹彩イメージの全てを選択して比較する手段、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度に最も近い代表虹彩収縮度を持つ、各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する手段、前記認証用虹彩イメージの代表虹彩収縮度を含む、設定された範囲内の代表虹彩収縮度を持つ各登録対象者の登録虹彩イメージを単数または複数個を選択して比較する手段のうち、いずれか一つを用いることを特徴とする、請求項12に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項14】
前記虹彩収縮度集合{r(t)/R(t)}の代表虹彩収縮度は、前記虹彩収縮度集合
から複数個を選択して平均値を求め、内側境界と外側境界が全て円形と仮定する場合には、虹彩の内側半径を外側半径で割った値(r/R)が代表虹彩収縮度となり、内側境界と
外側境界が全て楕円形と仮定する場合には、内側の長軸の長さがa、短縮の長さがbで、外側の長軸の長さがA、短縮の長さがBである際に、長軸の長さの比と短縮の長さの比の平均値が代表虹彩収縮度となることを特徴とする、請求項13に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項15】
前記取得された認証用虹彩イメージと前記選択された各登録対象者の登録虹彩イメージとの類似度測定は、空間領域におけるイメージ表現、フーリエ変換によるイメージ表現、ウェーブレット変換を用いたイメージ表現、ラドン変換を用いたイメージ表現、統計的構造によるイメージ表現、PCA、LDA及びICAによるイメージ表現のうち、一つのデジタルイメージの表現スキームを用いて前記虹彩イメージを表現し、これらの間の類似度を測定することを特徴とする、請求項9〜14のいずれか一項に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項16】
前記デジタルイメージの表現スキームを用いて前記虹彩イメージを表現し、これらの間の類似度を測定することは、マンハッタン距離とユークリッド距離を含むミンコフスキー距離を用いた類似度測定、コサイン類似度測定、谷本類似度測定のうち、一つを選択して類似度を測定することを特徴とする、請求項15に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。
【請求項17】
前記瞳孔の大きさを最大から最小まで変化させ、複数の虹彩イメージをカメラで捕捉する手段は、瞳孔の大きさを変化させつつ虹彩を撮影するために、フラッシュまたは可視光線などの照明を用いて登録対象者の虹彩サイズを取得することを特徴とする、請求項9〜14に記載の虹彩認識の精度を高めるための虹彩認識方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−518319(P2013−518319A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549915(P2012−549915)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【国際出願番号】PCT/KR2010/000404
【国際公開番号】WO2011/090225
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(512192211)イリテック インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】