説明

蛍光化粧品組成物

【課題】本発明の課題は、蛍光有機分子の使用可能性が限定されず、更には、蛍光有機分子の媒体中への漏れ出しが生じない、化粧品組成物を得ることである。
【解決手段】本発明により、生理学的に許容できる媒体中、少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成されたマトリクス内に捕捉された少なくとも1種の蛍光有機化合物の分子を含む蛍光粒子を含有する化粧品組成物であって、該媒体の液相に溶解した100mg/l未満の1種または複数の該蛍光有機化合物を含む組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン物質、例えば、皮膚、毛髪、唇、爪、または睫毛に適用するための化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
蛍光顔料または着色剤は、化粧品産業にとって非常に重要である。それらは、従来の着色物質によっては生じさせることができない極めて鮮明で極めて生き生きした色を生じさせることができる。それらが視覚領域に吸収されない場合、皮膚および毛髪など、それらが沈着される基材を明るくし、基材の反射率を著しく高めることができる。
【0003】
種々の利用できる蛍光材料の中で、当業者は、蛍光有機分子が、蛍光強度に関して最も効果的であることを認識している。それらの使用により、少量の蛍光剤を含有する高蛍光組成物を製造することができる。
【特許文献1】米国特許第6586013号
【特許文献2】特開平06-47273
【特許文献3】特開平08-239310
【特許文献4】米国特許第5,236,986号
【特許文献5】米国特許第5,412,004号
【特許文献6】米国特許第5,837,793号
【特許文献7】米国特許第5,811,487号
【特許文献8】EP0295886A
【特許文献9】特開昭61-194009
【特許文献10】EP0242219A
【特許文献11】EP0285886A
【特許文献12】EP0765656A
【特許文献13】米国特許第5,538,793号
【特許文献14】PCT/FR03/02849号
【特許文献15】仏国特許出願第0311337号
【特許文献16】PCT/FR03/03709号
【特許文献17】米国特許第4,367,390号
【特許文献18】EP0863145
【特許文献19】EP0517104
【特許文献20】EP0570838
【特許文献21】EP0796851
【特許文献22】EP0775698
【特許文献23】EP0878469
【特許文献24】EP0933376
【特許文献25】EP0507691
【特許文献26】EP0507692
【特許文献27】EP0790243
【特許文献28】EP0944624
【特許文献29】EP0669323A
【特許文献30】米国特許第2,463,264号
【特許文献31】米国特許第5,237,071号
【特許文献32】米国特許第5,166,355号
【特許文献33】GB2,303,549
【特許文献34】DE19726184
【特許文献35】EP0893119
【特許文献36】WO93/04665
【特許文献37】DE19855649
【特許文献38】EP0967200
【特許文献39】DE19746654
【特許文献40】DE19755649
【特許文献41】EP1008586
【特許文献42】EP1133980
【特許文献43】EP1133981
【特許文献44】EP0518772A
【特許文献45】EP0518773A
【特許文献46】仏国特許出願第0450074号
【特許文献47】FR2844710A
【特許文献48】EP1201221A
【特許文献49】EP1400234A
【特許文献50】EP0708114A
【特許文献51】WO02/056847
【特許文献52】WO02/47619
【特許文献53】米国特許第5,783,657号
【特許文献54】EP1266647A
【特許文献55】仏国特許出願第0216039号
【特許文献56】EP1400234A
【特許文献57】WO03/105788
【非特許文献1】D. Robb編集「Specialist Surfactants」、1997年、P. Terechによる8章209-263頁
【特許文献58】EP-A-1068854
【特許文献59】EP-A-1086945
【特許文献60】WO-A-02/47031
【特許文献61】WO-93/23008
【特許文献62】WO02/056854
【特許文献63】EP1086197B1
【特許文献64】米国特許第6,534,647号
【特許文献65】特開平05-339125
【特許文献66】EP1086683A
【特許文献67】特開平2-295912
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記蛍光有機分子は、一般に極めて限定された種類の溶媒でのみ溶解性であるので、製剤化が困難である。またそれらの蛍光強度は、製剤に用いられる溶媒に大いに依存し、それらに強い蛍光性があるのは、少数の溶媒においてのみである。したがって、蛍光有機分子は、化粧品製剤における使用可能性が限定されている。蛍光有機分子は、また、ケラチン物質と接触した場合、安全性の問題を生じさせ得る。
【0005】
これらの不利益を克服するために、種々の有機マトリクス(米国特許第6586013号)または無機マトリクス(特開平06-47273および特開平08-239310)における有機分子の封入化が考えられてきた。しかしながら、現在までに使用されたマトリクスの全ては、ある程度多孔性であり、分子を外向きに拡散させる。したがってその分子は、製剤の連続液体媒体中へ漏れ出し、ケラチン物質との接触が生じ得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、その態様の1つによれば、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成されたマトリクス内に捕捉された少なくとも1種の蛍光有機化合物の分子を含む蛍光粒子を含有する化粧品組成物を提供し、前記組成物は、該媒体の液相に溶解した100mg/l未満の1種または複数の前記蛍光有機化合物を含む。
【0007】
該化粧品組成物は、前記液相に溶解した50mg/l未満の1種または複数の前記蛍光有機化合物を含むことができる。
【0008】
別の実施形態において、該化粧品組成物は、前記液相に溶解した10mg/l未満の1種または複数の前記蛍光有機化合物を含むことができる。
【0009】
本発明はまた、その態様の1つにおいて、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成されたマトリクスであって、例えば、ファンデルワールス力または水素結合を介して蛍光有機分子との相互作用を引き起こすことができる有機基(例えばフェニルまたはアルキル)を含むマトリクス内に封入された少なくとも1種の蛍光無機化合物の分子を含む蛍光粒子の化粧品組成物を提供する。
【0010】
本発明はまた、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成されたマトリクスであって、蛍光有機分子とファンデルワールス力または水素結合などの相互作用を引き起こすことができる有機基(例えばフェニルまたはアルキル)を含むマトリクス内に封入された少なくとも1種の蛍光無機化合物の分子を含む蛍光粒子を含有する化粧品組成物を提供する。
【0011】
本発明はまた、生理学的に許容できる媒体、少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成された非多孔性マトリクス内に捕捉された少なくとも1種の蛍光有機化合物の分子を含む蛍光粒子を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の態様の1つにおいて、蛍光有機分子は、それらの蛍光性を保持しながら、少なくとも1種の金属酸化物により形成された非多孔性マトリクス内に密封して封入することにより、有効かつ安全な様式で使用できる。
【0013】
得られた粒子が化粧品に導入された場合、それに蛍光性を付与できる。
【0014】
該マトリクスはまた、の少ない割合の有機基(フェニル基またはアルキル基など)を含むことが有利である。前記有機基の機能は、例えばファンデルワールス力または水素結合を介して、製剤の媒体中への放出を制限するために蛍光有機分子との相互作用を引き起こすことである。
【0015】
本発明のさらなる態様によれば、有機分子の放出は、金属酸化物と二官能性または三官能性架橋を生じることができる少なくとも1種の無機物質(例えば、リン酸の形態のリンまたはエステル)を少ない割合で付加することにより、金属酸化物のネットワーク密度を増加させることによってさらに制限できる。
【0016】
該蛍光有機分子は、種々の化学的性質を有することができ、着色されていても着色されていなくてもよい。例えば、フルオレセイン、ピラジン、クマリン、ナフタルイミド、トリアジン、ジオキサジン、スルホローダミン、アゾ化合物、アゾメチン化合物、スチルベン誘導体、オキサゾール誘導体、ベンゾキサゾール、またはイミダゾールファミリーの分子を挙げることができる。
【0017】
該蛍光分子は、水溶性、脂溶性であるか、またはアルコール類などの他の溶媒に溶解性であり得る。
【0018】
本発明の蛍光分子は、完全または部分的に水溶性であることが好ましく、すなわち、少なくとも1mg/l[リットル当りのミリグラム]、好ましくは10mg/lの濃度で水に溶解できる。
【0019】
非着色分子は、300nm[ナノメートル]と400nmとの間の光を吸収し、400nmと700nmとの間、好ましくは400nmと500nmとの間の光を放出する蛍光増白剤であり得る。このような蛍光増白剤は、Uvitex(登録商標)またはTinopal(登録商標)の種類でCiba Specialty Chemicalsから、Leucophor(登録商標)の種類でCLARIANTから、Blankophor(登録商標)の種類でBayer Chemicalsから、またはUltraphor(登録商標)の種類でBASFから市販されている。
【0020】
使用できる好ましい着色分子は、FDAにより記載された以下のものがある:D&Cイエロー7、8、10、11、D&Cレッド3、21、322、27、28、D&Cグリーン5、6、8、D&Cオレンジ5、D&Cバイオレット2、およびext D&Cバイオレット2。
【0021】
代表的な実施によれば、該マトリクスは、酸、エステル、またはリン酸塩存在下での金属酸化物からのゾル-ゲル合成、次いで80℃から200℃までの範囲の温度で乾燥することにより製造される。実際、リン酸またはリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、またはリン酸ナトリウムを使用することが可能である。リン酸H3PO4が好ましい。その存在により、特にホスフェート架橋を形成することにより、金属酸化物の縮合時に極めて高密度のネットワークが形成される。その濃度は、マトリクスの全重量に対して0.01%から0.25%までの範囲であり得る。金属アルコキシドは、シリコンアルコキシド、チタンアルコキシド、アルミニウムアルコキシド、またはジルコニウムアルコキシドから選択されることが好ましい。透明なマトリクスを得るために、シリコンアルコキシドを使用することが好ましい。前記シリコンアルコキシドは、少なくとも1つのSi(OR)基(式中、有機基Rが、好ましくは1個から5個までの炭素原子を含有するアルキル鎖である)を含有する。
【0022】
本発明の組成物に用いられる粒子の無機マトリクスは、製剤の連続媒体に不溶性である。したがって該粒子は、溶媒および温度条件に非感受性である。
【0023】
用語の「非多孔性マトリクス」は、有利には、蛍光有機分子を含有する粒子を、前記分子が溶解する液相中に少なくとも1時間放置後、マトリクスに含有される蛍光有機分子の2重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満が放出されることを意味する。この液相の温度は25℃である。媒体中の粒子の濃度は、液相重量に対して1重量%である。
【0024】
このような無放出性と共に、本発明の別の態様において、蛍光分子が溶解性である液相は、好ましくは、連続媒体に溶解した蛍光有機分子を、100mg/l未満、好ましくは50mg/l未満、より好ましくは10mg/l未満含有する。
【0025】
本発明の組成物に用いられる粒子からの油の吸収は、極めて低いことが好ましい。典型的に、それは、10ml/100g[100グラム当りのミリリットル]から100ml/100gまでの範囲、好ましくは20ml/100gから60ml/100gまでの範囲である。
【0026】
粒子中の蛍光分子の濃度は、0.01重量%から50重量%までの範囲、好ましくは0.1重量%から20重量%までの範囲、より好ましくは0.5重量%から5重量%までの範囲であり得る。
【0027】
該粒子は、複数の蛍光有機分子の混合物を含有できる。それらはまた、場合によっては蛍光性であり得る他の化合物(例えば、蛍光性無機ナノ粒子または金属酸化物のナノ粒子)を含有できる。
【0028】
該粒子は、0.5%から95%の範囲、好ましくは1%から70%までの範囲、より好ましくは5%から30%までの範囲の濃度で本発明の組成物中に存在し得る。
【0029】
(追加の化合物)
本発明の組成物は、以後に記載されるものから選択される1種以上の追加の化合物を含有できる。
【0030】
<ポリグリセロール化シリコーンエラストマー>
本発明による組成物に存在するポリグリセロール化シリコーンエラストマーは、特に白金触媒の存在下、シリコンに結合した少なくとも1個の水素原子を含有するジオルガノポリシロキサンと、エチレン様不飽和基を含有するポリグリセロール化化合物との架橋付加反応により得ることができる架橋化エラストマーオルガノポリシロキサンである。
【0031】
該架橋化エラストマーオルガノポリシロキサンは、特に白金触媒の存在下(C)、各々がシリコンに結合した少なくとも2個の水素原子を含有するジオルガノポリシロキサン(A)と、少なくとも2つのエチレン様不飽和基を含有するグリセロール化化合物(B)との架橋付加反応により得られることが好ましい。
【0032】
特に、該オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するポリグリセロール化化合物と、トリメチルシロキシ末端基を含有するメチルヒドロゲノポリシロキサンとの反応により得ることができる。
【0033】
化合物(A)は、エラストマーオルガノポリシロキサン形成のための基剤であり、架橋は、白金触媒の存在下(C)、化合物(A)と化合物(B)との付加反応により実施される。
【0034】
化合物(A)は、特に、各々の分子において異なるシリコン原子に結合している少なくとも2個の水素原子を含有するオルガノポリシロキサンである。
【0035】
化合物(A)は、任意の分子構造、特に直鎖あるいは分枝鎖構造または環式構造を有してもよい。
【0036】
化合物(A)は、特に化合物(B)との良好な混合性を有するために、25℃で1から50,000センチストークまでの範囲の粘度を有し得る。
【0037】
化合物(A)のシリコン原子に結合した有機基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル(またはラウリル)、ミリスチル、セチルまたはステアリルなどの1個から18個までの炭素原子を含有するアルキル基;2-フェニルエチル、2-フェニルプロピルまたは3,3,3-トリフルオロプロピルなどの置換アルキル基;フェニル、トリルまたはキシリルなどのアリール基;フェニルエチルなどの置換アリール基;およびエポキシ基、カルボキシレートエステル基またはメルカプト基などの置換された一価の炭化水素ベース基であり得る。前記有機基は、メチル基、フェニル基およびラウリル基から選択されることが好ましい。
【0038】
したがって化合物(A)は、トリメチルシロキシ末端基を含有するメチルヒドロゲノポリシロキサン類、トリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンコポリマー類、ジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノポリシロキサン環式コポリマー類、またはトリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサン-ラウリルメチルシロキサンコポリマー類から選択され得る。
【0039】
化合物(B)は、下式(B'):
CmH2m-1-O-[Gly]n-CmH2m-1 (B')
(式中、mは、2から6までの範囲の整数であり、nは、2から200までの範囲、好ましくは2から100までの範囲、好ましくは2から50までの範囲、好ましくは2から20までの範囲、好ましくは2から10までの範囲、および好ましくは2から5までの範囲、特に3に等しい整数であり、Glyは:
-CH2-CH(OH)-CH2-O-または-CH2-CH(CH2OH)-O-
を意味する)
に相当するポリグリセロール化化合物でありえる。
【0040】
化合物(B)1分子当りのエチレン様基数および化合物(A)の1分子当りのシリコン原子に結合した水素原子数の総和は、少なくとも4であることが有利である。
【0041】
化合物(A)のシリコン原子に結合した水素原子の全量と、化合物(B)の全てのエチレン様不飽和基の全量との間のモル比が、1/1から20/1の範囲内にあるような量で化合物(A)が付加されることが有利である。
【0042】
化合物(C)は、架橋反応の触媒であり、特に支持体上の白金、ヘキサクロロ白金(IV)酸、ヘキサクロロ白金(IV)酸-オレフィン錯体、ヘキサクロロ白金(IV)酸-アルケニルシロキサン錯体、ヘキサクロロ白金(IV)酸-ジケトン錯体および白金ブラックである。
【0043】
触媒(C)は、化合物(A)および(B)の全量の1,000重量部当り、清浄な白金金属として、0.1重量部から1,000重量部、さらにより良好には1重量部から100重量部まで添加されることが好ましい。
【0044】
ポリグリセロール化シリコーンエラストマーは、少なくとも1種の炭化水素ベース油および/または1種のシリコーン油のゲル形態で運搬できる。これらのゲルにおいて、ポリグリセロール化エラストマーは、非球状粒子の形態であることが多い。
【0045】
使用できるポリグリセロール化シリコーンエラストマー類としては、Shin-Etsu社により「KSG-710」、「KSG-810」、「KSG-820」、「KSG-830」および「KSG-840」の商品名で販売されるものが挙げられる。
【0046】
該ポリグリセロール化シリコーンエラストマーは、組成物の重量を基準にして、0.1重量%から50重量%、好ましくは0.1重量%から40重量%、好ましくは0.5重量%から30重量%、より好ましくは0.5重量%から20重量%、さらにより好ましくは1重量%から10重量%までの量で本発明の組成物に存在し得る。
【0047】
<追加の乳化シリコーンエラストマー>
本発明による組成物は、上記のポリグリセロール化シリコーンエラストマーとは異なる追加の乳化シリコーンエラストマーを含むことができる。
【0048】
用語の「乳化シリコーンエラストマー」とは、上記のポリグリセロール化鎖以外に少なくとも1本の親水性鎖を含むシリコーンエラストマーを意味する。
【0049】
特に、追加の乳化シリコーンエラストマーは、ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマー類から選択できる。
【0050】
ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーは、シリコンに結合した少なくとも1個の水素を含有するジオルガノポリシロキサンと、少なくとも2つのエチレン様不飽和基を含有するポリオキシアルキレンとの架橋付加反応により得ることができる架橋オルガノポリシロキサンである。
【0051】
ポリオキシアルキレン化架橋オルガノポリシロキサンは、例えば、米国特許第5,236,986号および米国特許第5,412,004号に記載されているように、特に白金触媒の存在下(C1)、各々がシリコンに結合した少なくとも2個の水素原子を含有するジオルガノポリシロキサン(A1)と、少なくとも2つのエチレン様不飽和基を含有するポリオキシアルキレン(B1)との架橋付加反応により得られることが好ましい。
【0052】
特に、該オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するポリオキシアルキレン(特にポリオキシエチレンおよび/またはポリオキシプロピレン)と、トリメチルシロキシ末端基を含有するメチルヒドロゲノポリシロキサンとの反応により得ることができる。
【0053】
化合物(A1)のシリコン原子に結合した有機基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル(またはラウリル)、ミリスチル、セチルまたはステアリルなどの1個から18個の炭素原子を含有するアルキル基;2-フェニルエチル、2-フェニルプロピルまたは3,3,3-トリフルオロプロピルなどの置換アルキル基;フェニル、トリルまたはキシリルなどのアリール基;フェニルエチルなどの置換アリール基;およびエポキシ基、カルボキシレートエステル基またはメルカプト基などの置換された一価の炭化水素ベース基であり得る。
【0054】
したがって化合物(A1)は、トリメチルシロキシ末端基を含有するメチルヒドロゲノポリシロキサン類、トリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンコポリマー類、ジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサン環式コポリマー類、またはトリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサン-ラウリルメチルシロキサンコポリマー類から選択され得る。
【0055】
化合物(C1)は、架橋反応の触媒であり、特に、支持体上の白金、ヘキサクロロ白金(IV)酸、ヘキサクロロ白金(IV)酸-オレフィン錯体、ヘキサクロロ白金(IV)酸-アルケニルシロキサン錯体、ヘキサクロロ白金(IV)酸-ジケトン錯体および白金ブラックである。
【0056】
ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマー類は、ジビニル化合物、特に少なくとも2つのビニル基を含有するポリオキシアルキレン類を、ポリシロキサンのSi-H結合と反応させて形成することができる点で有利である。
【0057】
ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマー類は、少なくとも1種の炭化水素ベース油および/または1種のシリコーン油に含まれたエラストマーオルガノポリシロキサンのゲル形態で運搬できる。これらのゲルにおいて、オルガノポリシロキサン粒子は、非球状粒子の形態であることが多い。
【0058】
ポリオキシアルキレン化エラストマー類は、特に米国特許第5,236,986号、米国特許第5,412,004号、米国特許第5,837,793号および米国特許第5,811,487号に記載されている。
【0059】
使用できるポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマー類としては、Shin-Etsu社により「KSG-21」、「KSG-20」、「KSG-30」、「KSG-31」、「KSG-32」、「KSG-33」、「KSG-210」、「KSG-310」、「KSG-320」「KSG-330」、「KSG-340」、および「X-226146」、またはDow Corning社により「DC9010」および「DC9011」の商品名で販売されるものが挙げられる。
【0060】
該追加の乳化シリコーンエラストマーは、組成物の重量を基準にして、0.1重量%から50重量%、好ましくは0.1重量%から40重量%、好ましくは0.5重量%から30重量%、より好ましくは0.5重量%から20重量%、さらにより好ましくは1重量%から10重量%までの量で組成物に存在し得る。
【0061】
<非乳化球状シリコーンエラストマー>
本発明による組成物は、非乳化球状シリコーンエラストマーを含むことができる。
【0062】
用語の「非乳化」は、ポリオキシアルキレン単位またはポリグリセロール化単位などの親水性鎖を含有しないエラストマー類を定義する。
【0063】
非乳化球状シリコーンエラストマーは、特に白金触媒存在下、シリコンに結合した少なくとも1個の水素を含有するジオルガノポリシロキサンと、シリコンに結合したエチレン様不飽和基を含有するジオルガノポリシロキサンとの架橋付加反応により;または特にオルガノチン化合物の存在下、ヒドロキシル末端基を含有するジオルガノポリシロキサンと、シリコンに結合した少なくとも1個の水素を含有するジオルガノポリシロキサンとの間の脱水素化架橋カップリング反応により;またはヒドロキシル末端基を含有するジオルガノポリシロキサンと、加水分解性オルガノポリシロキサンとの架橋カップリング反応により;または特にオルガノペルオキシド触媒の存在下、オルガノポリシロキサン熱的架橋により;またはガンマ線、紫外線または電子ビームなどの高エネルギー照射を介してオルガノポリシロキサン架橋により得られるエラストマー架橋オルガノポリシロキサンである。
【0064】
エラストマー架橋オルガノポリシロキサンは、例えば、特許出願EP0295886Aに記載されているように、好ましくは、特に白金触媒の存在下(C2)、各々がシリコンに結合した少なくとも2個の水素を含有するジオルガノポリシロキサン(A2)と、シリコンに結合した少なくとも2つのエチレン様不飽和基を含有するジオルガノポリシロキサン(B2)との架橋付加反応により得られる。
【0065】
特に、該オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルポリシロキサンと、トリメチルシロキシ末端基を含有するメチルヒドロゲノポリシロキサンとの反応により得ることができる。
【0066】
化合物(A2)は、エラストマーオルガノポリシロキサン形成のための基剤であり、架橋は、触媒存在下(C2)、化合物(A2)と化合物(B2)との付加反応により実施される。
【0067】
化合物(A2)は、少なくとも2つの低級(例えば、C2〜C4)アルケニル基を含有するジオルガノポリシロキサンであることが有利であり;低級アルケニル基は、ビニル基、アリル基およびプロペニル基から選択できる。これらの低級アルケニル基は、オルガノポリシロキサン分子の任意の位置に配置できるが、オルガノポリシロキサン分子の末端に配置されることが好ましい。オルガノポリシロキサン(A2)は、分枝鎖構造、直鎖構造、環式構造またはネットワーク構造を有することができるが、直鎖構造が好ましい。化合物(A2)は、液体状態からガム状態までの範囲の粘度を有することができる。化合物(A2)は、25℃で少なくとも100センチストークの粘度を有することが好ましい。
【0068】
オルガノポリシロキサン(A2)は、メチルビニルシロキサン類、メチルビニルシロキサン-ジメチルシロキサンコポリマー類、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルポリシロキサン類、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサンコポリマー類、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー類、トリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー類、トリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー類、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するメチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)ポリシロキサン類、およびジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)シロキサンコポリマー類から選択できる。
【0069】
化合物(B2)は、特に、各々の分子のシリコンに結合した少なくとも2個の水素を含有するオルガノポリシロキサンであり、したがって化合物(A2)の架橋剤である。
【0070】
化合物(A2)1分子当りのエチレン様基数および化合物(B2)の1分子当りのシリコンに結合した水素原子数の総和は、少なくとも4であることが有利である。
【0071】
化合物(B2)は、任意の分子構造、特に直鎖構造または分枝鎖構造、または環式構造のものであり得る。
【0072】
化合物(B2)は、特に化合物(A)との良好な混合性を有するために、25℃で1から50,000センチストークまでの範囲の粘度を有することができる。
【0073】
化合物(B2)のシリコンに結合した水素原子の全量と、化合物(A2)の全てのエチレン様不飽和基の全量との間のモル比が、1/1から20/1までの範囲内にあるような量で化合物(B2)が付加されることが有利である。
【0074】
化合物(B2)は、トリメチルシロキシ末端基を含有するメチルヒドロゲノポリシロキサン類、トリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノポリシロキサンコポリマー類、およびジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサン環式コポリマー類から選択され得る。
【0075】
化合物(C2)は、架橋反応の触媒であり、特に支持体上の白金、ヘキサクロロ白金(IV)酸、ヘキサクロロ白金(IV)酸-オレフィン錯体、ヘキサクロロ白金(IV)酸-アルケニルシロキサン錯体、ヘキサクロロ白金(IV)酸-ジケトン錯体および白金ブラックである。
【0076】
触媒(C2)は、化合物(A2)および(B2)の全量の1,000重量部当り清浄な白金金属として、0.1重量部から1,000重量部、さらにより良好には1重量部から100重量部まで添加されることが好ましい。
【0077】
他の有機基は、上記のオルガノポリシロキサン(A2)および(B2)のシリコンに結合でき、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはオクチルなどのアルキル基;2-フェニルエチル、2-フェニルプロピルまたは3,3,3-トリフルオロプロピルなどの置換アルキル基;フェニル、トリルまたはキシリルなどのアリール基;フェニルエチルなどの置換アリール基;およびエポキシ基、カルボキシレートエステル基またはメルカプト基などの置換された一価の炭化水素ベース基である。
【0078】
エラストマー架橋オルガノポリシロキサン粒子は、少なくとも1種の炭化水素ベース油および/または1種のシリコーン油に含まれたエラストマーオルガノポリシロキサンからなるゲルの形態で運搬できる。これらのゲルにおいて、オルガノポリシロキサン粒子は、非球状粒子の形態であることが多い。エラストマー架橋オルガノポリシロキサン粒子はまた、粒子形態、特に球状粉末の形態であり得る。
【0079】
非乳化球状シリコーンエラストマー類は、特許出願特開昭61-194009、EP0242219A、EP0285886AおよびEP0765656Aに記載されている。
【0080】
使用できる非乳化球状シリコーンエラストマー類としては、Dow Corning社により「DC 9040」、「DC 9041」、「DC 9509」、「DC 9505」および「DC 9506」の商品名で販売されているものが挙げられる。
【0081】
非乳化球状シリコーンエラストマーはまた、シリコーン樹脂、特にシルセスキオキサン樹脂によりコーティングされたエラストマー架橋オルガノポリシロキサン粉末の形態であり得、これは、例えば、米国特許第5,538,793号に記載され、参照としてその全体の内容が本明細書に組み込まれている。このようなエラストマー類は、Sin-Etsu社により「KSP-100」、「KSP-101」、「KSP-102」、「KSP-103」、「KSP-104」および「KSP-105」の商品名で販売されている。
【0082】
球状粉末の形態における他のエラストマー架橋オルガノポリシロキサン類は、フルオロアルキル基により官能化されたハイブリッドシリコーン粉末であり得、Sin-Etsu社により「KSP-200」の商品名で特に販売され、フェニル基により官能化された混成シリコーン粉末は、Sin-Etsu社により「KSP-300」の商品名で特に販売されている。
【0083】
非乳化球状シリコーンエラストマーは、組成物の重量を基準にして、0.1重量%から95重量%、好ましくは0.5重量%から75重量%、好ましくは1重量%から50重量%、より好ましくは1重量%から40重量%、さらにより好ましくは1重量%から30重量%までの量で組成物に存在し得る。
【0084】
<加湿剤>
本発明による組成物は、加湿剤、特に、25℃で水と混合性である加湿剤を含むことができる。
【0085】
特に該加湿剤は、特に2個から20個までの炭素原子を含有し、好ましくは2個から10個までの炭素原子を含有し、好ましくは2個から6個までの炭素原子を含有するポリオール類から特に選択された多価アルコールであり得る。該加湿剤は、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトールおよび1,2,6-ヘキサントリオール;モノ-、ジ-またはトリプロピレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテル類およびモノ-、ジ-またはトリエチレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテル類などのグリコールエーテル類(特に3個から16個の炭素原子を含有する);およびそれらの混合物から選択できる。
【0086】
該加湿剤は、本発明の組成物中、組成物の重量を基準にして1重量%から60重量%、好ましくは2重量%から40重量%および好ましくは3重量%から20重量%までの量で存在できる。
【0087】
<フィルム形成ポリマー類>
用語の「フィルム形成ポリマー」とは、一般にそれ自体により、またはフィルム形成補助剤の存在下、支持体、特にケラチン物質に接着する連続フィルム、好ましくは粘着フィルム、さらに良好には、前記支持体から分離できるような粘着性および機械的特性を有するフィルムを形成できるポリマーを意味する。
【0088】
一実施形態において、フィルム形成有機ポリマーは:
・有機液体媒体が少なくとも1種の油を含む場合、有機液体媒体、特に脂溶性ポリマー類に可溶性のフィルム形成ポリマー類;
・有機溶媒媒体、特にポリマー粒子の非水分散液、好ましくはシリコーン油類または炭化水素ベース油類の形態でのポリマー類に分散性のフィルム形成ポリマー類であって、一実施形態において、該非水ポリマー分散液が、少なくとも1種の安定化剤により該分散液の表面で安定化されたポリマー粒子を含むフィルム形成ポリマー;
・しばしば「格子」として知られている、ポリマー粒子の水性分散液の形態でのフィルム形成ポリマーであって、この場合、該組成物が水相を含むフィルム形成ポリマー;
・水溶性フィルム形成ポリマーであって、この場合、該組成物が水相を含むフィルム形成ポリマー;
を含む群から選択される少なくとも1種のポリマーである。
【0089】
本発明の該組成物に使用できるフィルム形成ポリマー類の中で、フリーラジカルタイプまたは重縮合タイプの合成ポリマー類;天然由来のポリマー類、およびそれらの混合物を挙げるできる。特に挙げることのできるフィルム形成ポリマー類としては、アクリルポリマー類、ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリ尿素類、セルロースベースポリマー類、例えば、ニトロセルロース、シリコーンポリマー類、特にシリコーン樹脂およびシリコーングラフト化アクリルポリマー類がある。
【0090】
該フィルム形成ポリマー類は、PCT/FR03/02849号の下で出願された国際特許出願に特に記載されている。
【0091】
該フィルム形成ポリマー類は、フィルム形成線状エチレン様ブロックポリマー、有利にはスチレンなしのものであり得る。
【0092】
より好ましくは、ブロックポリマーは、異なるガラス転移温度(Tg)を有する少なくとも第1のブロックおよび少なくとも第2のブロックを含み、前記第1および第2のブロックは、第1のブロックの少なくとも1種の構成体モノマーおよび第2のブロックの少なくとも1種の構成体モノマーを含む、媒介ブロックにより一緒に結合される。
【0093】
該プロックポリマーは、2を越える多分散指数Iを有することが好ましい。
【0094】
また、第1および第2のブロックは、互いに不相容性のものであることが好ましい。
【0095】
用語の「エチレン様ポリマー」とは、エチレン様不飽和を含むモノマー類の重合化により得られるポリマーを意味する。
【0096】
用語の「ブロックポリマー」とは、少なくとも2種のブロック、好ましくは少なくとも3種のブロックを含むポリマーを意味する。
【0097】
このようなブロックポリマーは、仏国特許出願第0311337号に記載されている。
【0098】
フィルム形成ポリマーはまた、脂肪液相中、グラフト化エチレンン様ポリマーの粒子分散液、好ましくは固体の形態下にあり得る。
【0099】
このような分散液は、特にPCT/FR03/03709号で供述された国際特許出願に記載されている。
【0100】
用語の「グラフト化ポリマー」とは、少なくともペンダント側鎖を含むか、または鎖末端に位置している骨格、および好ましくはペンダントを有するポリマーを意味する。
【0101】
該グラフト化エチレンン様ポリマーは、前記脂肪液相中に不溶性であるエチレン様骨格、前記骨格に共有結合性様式で結合されている側鎖、前記分散性媒体に可溶性であるエチレン様骨格を含むことが有利である。
【0102】
該フィルム形成ポリマーは、組成物の重量を基準にして0.1重量%から60重量%、好ましくは0.1重量%から50重量%、好ましくは0.5重量%から30重量%、より好ましくは0.5重量%から20重量%、さらに好ましくは0.5重量%から10重量%までの量で組成物に存在できる。
【0103】
<日焼け止め剤>
本発明による組成物は、UV照射をさえぎることができる光保護系を含むことができる。
【0104】
本発明によれば、光保護系は、1種以上の有機遮断剤および/または1種以上の無機(ナノ)顔料からなり得る。
【0105】
有機遮断剤は、アントラニレート類;ケイ皮酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;サリチル酸誘導体;カンファー誘導体;米国特許第4,367,390号および特許出願EP0863145、EP0517104、EP0570838、EP0796851、EP0775698、EP0878469、EP0933376、EP0507691、EP0507692、EP0790243、EP0944624に記載されたものなどのトリアジン誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリレート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;バンザルマロネート誘導体;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;特許EP0669323Aおよび米国特許第2,463,264号に記載されたビス-ベンズアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;特許または特許出願の米国特許第5,237,071号、米国特許第5,166,355号、GB2,303,549、DE19726184およびEP0893119に記載されたメチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;特に特許出願WO93/04665に記載されたものなどの遮断ポリマー類および遮断シリコーン類;特許出願DE19855649に記載されたものなどのアルキルスチレンから誘導された二量体;特許出願EP0967200、DE19746654、DE19755649、EP1008586、EP1133980およびEP1133981に記載されたものなどの4,4-ジアリールブタジエン類、およびそれらの混合物から特に選択される。
【0106】
UV-A活性および/またはUV-B活性な有機遮断剤としては、INC1の名称下で以下に示されるものを挙げることができる:
【0107】
(パラ-アミノ安息香酸誘導体)
・PABA、
・エチルPABA、
・エチルジヒドロキシプロピルPABA、
・特にISPにより「Escalol 597」の商品名で販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、
・グリセリルPABA、
・BASFにより「Uvinul P25」の商品名で販売されているPEG-25 PABA
【0108】
(サリチル酸誘導体)
・Rona/EM Industriesにより「Eusolex HMS」の商品名で販売されているホモサレート(Homosalate)類、
・Haarmann and Reimerにより「Neo Heliopan OS」の商品名で販売されているサリチル酸エチルヘキシル、
・Scherにより「Dipsal」の商品名で販売されているサリチル酸ジプロピレングリコール、
・Haarmann and Reimerにより「Neo Heliopan TS」の商品名で販売されているサリチル酸TEA
【0109】
(ジベンゾイルメタン誘導体)
・Hoffmann LaRocheにより特に「Parsol 1789」の商品名で販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、
・イソプロピルジベンゾイルメタン
【0110】
(ケイ皮酸誘導体)
・Hoffmann LaRocheにより特に「Parsol MCX」の商品名で販売されているメトキシケイ皮酸エチルヘキシル、
・メトキシケイ皮酸イソプロピル、
・Haarmann and Reimerにより「Neo Heliopan E 1000」の商品名で販売されているメトキシケイ皮酸イソアミル、
・シノキセート、
・メトキシケイ皮酸DEA、
・メチルケイ皮酸ジイソプロピル、
・グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート
【0111】
(β,β-ジフェニルアクリレート誘導体)
・BASFにより特に「Uvinul N539」の商品名で販売されているオクトクリレン、
・BASFにより特に「Uvinul N35」の商品名で販売されているエトクリレン
【0112】
(ベンゾフェノン誘導体)
・BASFにより「Uvinul 400」の商品名で販売されているベンゾフェノン-1、
・BASFにより「Uvinul D50」の商品名で販売されているベンゾフェノン-2、
・BASFにより「Uvinul M40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-3またはオキシベンゾン、
・BASFにより「Uvinul MS40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-4、
・ベンンゾフェノン-5、
・Norquayにより「Helisorb 11」の商品名で販売されているベンゾフェノン-6、
・American Cyanamidにより「Spectra-Sorb UV-24」の商品名で販売されているベンゾフェノン-8、
・BASFにより「Uvinul DS-49」の商品名で販売されているベンゾフェノン-9、
・ベンゾフェノン-12、
・n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート
【0113】
(ベンジリデンカンファー誘導体)
・Chimexにより「Mexoryl SD」の商品名で製造されている3-ベンジリデンカンファー、
・Merckにより「Eusolex 6300」の商品名で販売されている4-メチルベンジリデンカンファー、
・Chimexにより「Mexoryl SL」の商品名で製造されているベンジリデンカンファースルホン酸、
・Chimexにより「Mexoryl SO」の商品名で製造されているカンファーベンザルコニウムメトサルフェート、
・Chimexにより「Mexoryl SX」の商品名で製造されているテレフタリデンジカンファースルホン酸、
・Chimexにより「Mexoryl SW」の商品名で製造されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー
【0114】
(ベンズイミダゾール誘導体)
・Merckにより特に「Eusolex 232」の商品名で販売されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
・Haarmann and Reimerにより「Neo Heliopan AP」の商品名で販売されているフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム
【0115】
(トリアジン誘導体)
・Ciba Specialty Chemicalsにより「Tinosorb S」の商品名で販売されているアニソトリアジン、
・BASFにより特に「Uvinul T 150」の商品名で販売されているエチルヘキシルトリアジン、
・Sigma 3Vにより「Uvasorb HEB」の商品名で販売されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
・2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン
【0116】
(ベンゾトリアゾール誘導体)
・Rhodia Chimieにより「Silatriazole」の商品名で販売されているドロメトリアゾールトリシロキサン、
・Fairmount Chemicalにより「Mixxim BB/100」の商品名で固体形態で、またはCiba Specialty Chemicalsにより「Tinosorb M」の商品名で水性分散液としての微粉化形態で販売されているメチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール
【0117】
(アントラニル酸誘導体)
・Haarmann and Reimerにより「Neo Heliopan MA」の商品名で販売されているアントラニル酸メンチル
【0118】
(イミダゾリン誘導体)
・エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート
【0119】
(ベンザルマロネート誘導体)
・Hoffmann LaRocheにより「Parsol SLX」の商品名で販売されているベンザルマロネート官能基を含有するポリオルガノシロキサン
【0120】
(4,4-ジアリールブタジエン誘導体)
・1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
・およびそれらの混合物
【0121】
より特に好ましい有機遮断剤は、以下の化合物から選択される。
・サリチル酸エチルヘキシル、
・メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、
・オクトクリレン、
・フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
・ベンゾフェノン-3、
・ベンゾフェノン-4、
・ベンゾフェノン-5、
・n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
・4-メチルベンジリデンカンファー、
・テレフタリデンジカンファースルホン酸、
・フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム
・2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
・アニソトリアジン、
・エチルヘキシルトリアゾン、
・ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
・メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、
・ドロメトリアゾールトリシロキサン、
・1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
・およびそれらの混合物
【0122】
無機遮断剤は、例えば、酸化チタン(ルチル型および/またはアナタース型の非晶形または結晶形)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウムのナノ顔料などのコーティングされたまたはコーティングされていない金属酸化物の顔料または均一なナノ顔料(一次粒子の平均サイズ:一般に5nmと100nmとの間、好ましくは10nmと50nmとの間)から選択され、それらは全て、それら自体よく知られているUV光防護剤である。さらに、標準的な遮断剤は、アルミナおよび/またはステリン酸アルミニウムである。このようなコーティングされたまたはコーティングされていない金属酸化物は、特に特許出願EP0518772AおよびEP0518773Aに記載されている。
【0123】
光防護系は、組成物の全重量を基準にして0.1重量%から30重量%、好ましくは0.5重量%から20重量%、好ましくは0.5重量%から15重量%までの量で組成物に存在できる。
【0124】
<繊維>
該組成物はまた、繊維を含有できる。
【0125】
用語の「繊維」とは、LはDよりも大きく、好ましくはDよりも極めて大きく、Dは、繊維の断面が内接する円の直径であるような、長さLおよび直径Dの物体を意味するものとして解すべきである。特に比率L/D(または形状因子)は、3.5から2500、好ましくは5から500、さらにより良好には5から150までの範囲で選択される。
【0126】
本発明の組成物に使用できる繊維の例としては、限定はしないが、合成起源、天然起源、無機起源または有機起源のものが挙げられる。それらは、短くても長くてもよく、個別であっても組織化されていてもよく、例えば、編まれていても、中空でも固体でもよい。それらは、任意の形状を有することができ、特に意図された具体的な適用に依って円形または多角形(四角、六角形または八角形)の断面を有することができる。特にそれらの末端は、傷を防ぐために末端平滑化され、および/または研磨されている。
【0127】
特に、1μmから10mm、好ましくは0.1mmから5mm、さらにより良好には0.3mmから3mmまでの範囲の長さを有する繊維が用いられる。それらの断面は、2nmから500μmまでの範囲、好ましくは100nmから100μm、さらにより良好には1μmから50μmまでの範囲の直径の円形内にあり得る。繊維の重量または番手は、デニールまたはデシテックスで与えられることが多く、糸9km当りのグラム重量で表される。本発明による繊維は、0.01から10デニール、好ましくは0.1から2デニール、より好ましくは0.3から0.7デニールまでの範囲で選択された番手を有することが好ましい。
【0128】
好適な繊維の例としては、限定はしないが、仏国特許出願第0450074号および特許出願FR2844710AおよびEP1201221Aに記載されているものが挙げられる。
【0129】
繊維は、組成物の重量を基準にして0.1重量%から30重量%、好ましくは0.1重量%から20重量%、より好ましくは0.1重量%から10重量%までの量で組成物に存在できる。
【0130】
<油類>
本発明による組成物はまた、少なくとも1種の油を含むことができる。
【0131】
該油は、炭化水素油類、シリコーン油類およびフルオロ油類から選択できる。
【0132】
該油は、揮発油ならびに非揮発油、およびそれらの混合物から選択できる。
【0133】
用語の「炭化水素ベース油」とは、炭素原子と水素原子、可能性として酸素原子または窒素原子から本質的に形成されるか、またはさらにそれらからなり、シリコン原子またはフッ素原子を含有しない油を意味し、それは、エステル基、エーテル基、アミン基またはアミド基を含有することができる。
【0134】
用語の「シリコーン油」とは、少なくとも1個のシリコン原子を含有し、特にSi-O基を含有する油を意味する。
【0135】
用語の「フルオロ油」とは、少なくとも1個のフッ素原子を含有する油を意味する。
【0136】
本発明による組成物は、少なくとも1種の揮発油を含み得る。
【0137】
用語の「揮発油」とは、室温および大気圧で、皮膚と接触した際に1時間未満に蒸発し得る油(または非水媒体)を意味する。揮発油は、室温で液体であり、特に室温および大気圧でゼロではない蒸気圧を有し、特に0.13Paから40,000Pa(10-3から300mmHg)までの範囲、好ましくは1.3Paから13,000Pa(0.01から100mmHg)までの範囲、好ましくは1.3Paから1,300Pa(0.01から10mmHg)までの範囲の蒸気圧を有する揮発性化粧油である。
【0138】
さらに、揮発性油は、一般に大気圧で測定して150℃から260℃までの範囲、好ましくは170℃から250℃までの範囲の沸点を有する。
【0139】
本発明による組成物は、40℃から102℃までの範囲、好ましくは40℃から55℃までの範囲、好ましくは40℃から50℃までの範囲の引火点を有する炭化水素ベースの油から特に選択された炭化水素ベースの揮発性油を含むことができる。
【0140】
記載できる炭化水素ベースの揮発性油類としては、8個から16個までの炭素原子を含有する炭化水素ベースの揮発性油類およびそれらの混合物、特にC8〜C16分枝状アルカン類、例えば、C8〜C16イソアルカン類(イソパラフィン類としても知られている)、イソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、例えば、IsoparまたはPermethylの商品名で販売されている油類、およびC8〜C16分枝状エステル類、例えば、ネオペンタン酸イソヘキシル、およびその混合物が挙げられる。炭化水素ベースの揮発性油は、8個から16個までの炭素原子を含有する炭化水素ベースの揮発性油類、およびそれらの混合物、特にイソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカンから選択されることが好ましく、特にイソドデカンである。
【0141】
記載できる揮発性シリコーン油類としては、2個から7個までのシリコン原子を含有する線状または環式シリコーン類が挙げられ、これらのシリコーン類は、場合によっては1個から10個までの炭素原子を含有するアルキル基またはアルコキシ基を含む。本発明に使用できる揮発性シリコーン油類として、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサンおよびデカメチルテトラシロキサン、およびそれらの混合物を記載できる。
【0142】
揮発性油は、組成物の重量を基準にして0.1重量%から90重量%、好ましくは1重量%から70重量%、より好ましくは5重量%から50重量%の量で本発明による組成物に存在することができる。
【0143】
本発明による組成物は、少なくとも1種の非揮発性油を含むことができる。使用できる非揮発性炭化水素ベース油としては、限定はしないが、液体パラフィン(または石油ゼリー)、スクワレン、水素化ポリイソブチレン(パーリーム(parleam)油)、ペルヒドロスクワレン、ミンク油、カメ油、ダイズ油、甘味アーモンド油、ビューティーリーフ油、パーム油、グレープシード油、ゴマタネ油、コーン油、アララ(arara)油、ナタネ油、ヒマワリ油、綿実油、杏仁油、ヒマシ油、アボカード油、ホホバ油、オリーブ油または穀物胚芽油;ラノリン酸、オレイン酸、ラウリン酸またはステアリン酸のエステル類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸または乳酸2-オクチルドデシル、コハク酸ビス(2-エチルヘキシル)、リンゴ酸ジイソステアリル、およびトリイソステアリン酸グリセリルまたはジグリセリルなどの特にC12〜C36の脂肪酸エステル類;ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸またはイソステアリン酸;セタノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、イソステアリルアルコールまたはオクチルドデカノールなどの特にC16〜C22の高級脂肪族アルコール類;およびそれらの混合物、が挙げられる。
【0144】
非揮発性油は、0.1重量%から70重量%、好ましくは0.5重量%から60重量%、より好ましくは1重量%から50重量%までの量で組成物に存在できる。
【0145】
<構造化剤>
用語の「構造化剤」とは、該組成物の粘度を増加することができる化合物を意味する。構造化剤は特に、液体テクスチャーから固体テクスチャーの範囲のテクスチャーを有することができる組成物を得ることを可能にする。
【0146】
好適な構造化剤の例としては、限定はしないが、増粘剤(水性媒体増粘剤;油性媒体増粘剤)、有機ゲル化剤、ワックス類、ペースト状化合物およびゴム類が挙げられる。
【0147】
好適な水性媒体増粘剤としては、限定はしないが、
・親水性クレイ、
・親水性ヒュームドシリカ、
・水溶性セルロースベースの増粘剤、
・イナゴマメゴム、硬グルカンゴム、ゲランゴム、またはラムサンゴム、
・マルトデキストリン類、澱粉およびそれらの誘導体、
・Hispano Qimica社またはGuardian社により「Hispagel」または「Lubragel」の商品名で販売されているポリグリセリル(メタ)アクリレートポリマー類、
・Hoechst社により「PAS 5161」または「Bozepol C」の商品名で、SEPPIC社により「Sepigel 305」の商品名で販売されているものなどの架橋アクリルアミドポリマー類およびコポリマー類、
・Allied Colloid社により「Salcare SC95」の商品名で販売されている架橋塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムホモポリマー類、
・結合性ポリマー類および特に結合性ポリウレタン類
が挙げられる。
【0148】
このような増粘剤は、特に特許出願EP1400234Aに記載されており、参照としてその内容全体が本明細書に組み込まれている。
【0149】
好適な油性媒体増粘剤としては、限定はしないが、
・有機親和性クレイ;
・疎水性ヒュームドシリカ;
・EP0708114Aに記載されたものなどのアルキルガーゴム類(C1〜C6アルキル基を有する);
・特許出願WO02/056847およびWO02/47619に記載されているような、以下のa)、および、場合によってはb)を含む100,000未満の重量平均分子量を有するポリマー:
a)少なくとも1個のヘテロ原子を含有する炭化水素ベースの反復単位を含むポリマー骨格、
b)6個から120個までの炭化水素を含有し、前記炭化水素ベースの単位に結合し、場合によっては官能化されている、少なくとも1本のペンダント脂肪族鎖および/または少なくとも1本の末端脂肪族鎖、
特に米国特許第5,783,657号に記載されているものなどのポリアミド樹脂(特に12個から22個までの炭素原子を含有するアルキル基を含む);
・特許出願EP1266647Aおよび仏国特許出願第0216039号に記載のシリコーンベースのポリアミド樹脂
が挙げられる。
【0150】
このような増粘剤は、特に特許出願EP1400234Aに記載されている。
【0151】
有機ゲル化剤は、特許出願WO03/105788に記載されたものから選択できる。
【0152】
本明細書に開示された組成物に使用できる有機ゲル化剤は、例えば、文書D. Robb編集「Specialist Surfactants」、1997年、P. Terechによる8章209-263頁、欧州特許出願EP-A-1068854およびEP-A-1086945、あるいは特許出願WO-A-02/47031に記載されたものから選択できる。
【0153】
これらの有機ゲル化剤の中で、トリカルボン酸類などのカルボン酸のアミド類、例えば、シクロヘキサントリカルボキサアミド類(欧州特許出願EP-A-1068854)、各々が1個から22個の炭素原子、例えば、6個から18個の炭素原子を含む炭化水素ベース鎖を有するジアミド類であって、該炭化水素ベース鎖が、非置換であってもよく、または、エステル基、尿素基およびフルオロ基から選択された少なくとも1つの置換基により置換されてもよいジアミド類(特許出願EP-A-1086945を参照)、例えば、トランス体のジアミノシクロヘキサンなどのジアミノシクロヘキサンと、酸クロリドとの反応から生じるジアミド類(例えば、N,N'-ビス(ドデカノイル)-1,-2-ジアミノシクロヘキサン)、N-アシルアミノ酸アミド類、例えば、N-アシルアミノ酸と、1個から22個の炭素原子を含むアミン類との作用から生じるジアミド類(例えば、参照としてその内容全体が本明細書に組み込まれている文書WO-93/23008に記載されているもの)、および、アシル基がC8からC22アルキル鎖であるN-アシルグルタミン酸アミド類(例えば、GP-1の商品名でAjinomoto社により製造または販売されているN-ラウロイル-L-グルタミン酸ジブチルアミド)などを挙げることができる。
【0154】
構造化剤はまた、ワックス類を含むことができる。用語の「ワックス」とは、30℃以上で、120℃以下であり得る融点を有し、可逆性の固体/液体状態の変化があり、室温(25℃)で固体である親油性化合物を意味する。ワックスを液体状態(融解)にもたらすことにより、存在する任意の油類と混和させ、顕微鏡的に均一な混合物を形成できるが、この混合物を室温に戻すと、混合物の油類中のワックスの再結晶が得られる。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、Mettler社によりDSC 30の商品名で販売されている熱量計を用いて測定できる。
【0155】
ワックス類はまた、0.05MPaから15MPaの範囲、好ましくは6MPaから15MPaの範囲の硬度を有することができる。該硬度は、0.1mm/sの測定スピードで移動し、ワックスに0.3mmの貫入深さで貫入する、直径が2mmのステンレススチールシリンダーを具備した、Rheo社によりTA-TX2iの商品名で販売されているテクスチュロメータを用いて、20℃で測定された圧縮力を測定されることにより決定される。
【0156】
好適なワックス類の例としては、限定はしないが、炭化水素ベースのワックス類、フルオロワックス類および/またはシリコーンワックス類が挙げられ、植物起源、鉱物起源、動物起源および/または合成起源のものであり得る。特に、ワックス類は、30℃超、さらにより良好には45℃超の融点を有する。本発明の組成物に使用できるワックス類としては、蜜蝋、カマウバ(camauba)ワックスまたはカンデリラ蝋、パラフィン、微結晶ワックス類、セレシンまたはオゾケライト;合成ワックス類、例えば、ポリエチレンワックスまたはフィッシャー-トロプシュワックス、シリコーンワックス類、例えば、16個から45個の炭素原子を含有するアルキルまたはアルコキシジメチコーンが挙げられる。
【0157】
ゴム類は、粘稠化剤としても使用できる。これらのゴム類は、高分子量ポリジメチルシロキサン(PDMS)類またはセルロースゴム類または多糖類であり得、ペースト状物質は、一般に炭化水素ベースの化合物、例えば、ラノリン類およびそれらの誘導体、またはPDMS類である。
【0158】
粘稠化剤は、組成物の重量を基準にして、0.1重量%から60重量%、好ましくは0.1重量%から50重量%、好ましくは0.5重量%から40重量%、好ましくは0.5重量%から30重量%、より好ましくは0.5重量%から20重量%、最も好ましくは0.5重量%から10重量%の量で本発明の組成物に存在することができる。
【0159】
<水相>
該組成物には、水、または水と親水性有機溶媒との混液、例えば、アルコール類、特に2個から5個の炭素原子を含有する線状または分枝状低級モノアルコール類、例えば、エタノール、イソプロパノールまたはn-プロパノール、および多価アルコール類、例えば、グリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコールおよびポリエチレングリコール類、あるいは、親水性C2エーテル類およびC2〜C4アルデヒド類からなる水相を使用できる。
【0160】
水または水と親水性有機溶媒との混液は、組成物の重量を基準にして、0.1重量%から95重量%、好ましくは10重量%から80重量%の量で本発明による組成物に存在できる。
【0161】
<非架橋界面活性剤>
本発明による組成物はまた、ポリグリセロール化非架橋シリコーンベースの界面活性剤から選択されない限り、少なくとも1種の非架橋界面活性剤を含有できる。
【0162】
非架橋界面活性剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性非架橋界面活性剤から選択できる。
【0163】
非架橋界面活性剤は:
・C8〜C22アルキルジメチコーンコポリオール、すなわち、オキシプロピレン化および/またはオキシエチレン化ポリメチル(C8〜C22)アルキルジメチルメチルシロキサンから選択できる。
【0164】
C8〜C22アルキルジメチコーンコポリオールは、下式(I)の化合物:
【0165】
【化1】

【0166】
[式中、
・PEは、(-C2H40)x-(C3H60)y-Rを表し、Rは、水素原子および1個から4個の炭素原子のアルキル基から選択され、xは0から100までの範囲であり、yは0から80までの範囲であり、xおよびyは同時に0であることはなく、
・mは、1から40までの範囲であり、
・nは、10から200までの範囲であり、
・oは、1から100までの範囲であり、
・pは、7から21までの範囲であり、
・qは、0から4までの範囲であり、
好ましくは、
・R=Hであり、
・m=1から10であり、
・n=10から100であり、
・o=1から30であり、
・p=15であり、
・q=3である]
であることが有利である。
【0167】
C8〜C22アルキルジメチコーンコポリオールとして挙げることのできるものは、例えば、Goldschmidt社によりAbil EM-90の商品名で販売されている製品のセチルジメチコーンコポリオールであり、
・ジメチコーンコポリオール、すなわち、オキシプロピレン化および/またはオキシエチレン化ポリジメチルメチルシロキサンである。それは、8個を超える炭素原子、特にC8〜C22の鎖長を有するアルキル基を含有しない。
【0168】
使用できるジメチコーンコポリオール類としては、下式(II):
【0169】
【化2】

【0170】
[式中、
・R1、R2およびR3は、互いに独立して、C1〜C6アルキル基または-(CH2)x-(OCH2CH2)y-(OCH2CH2CH2)z-OR4基を表し、R1、R2またはR3のうち少なくとも1つの基は、アルキル基ではなく;R4は、水素、C1〜C3アルキル基またはC2〜C4アシル基であり;
・Aは、0から200までの範囲の整数であり、
・Bは、0から50までの範囲の整数であり、
ただし、AおよびBは、同時にゼロに等しくないという条件であり、
・xは、1から6までの範囲の整数であり、
・yは、1から30までの範囲の整数であり、
・zは、0から5までの範囲の整数である]
に相当するものが挙げられる。
【0171】
本発明の好ましい一実施形態によれば、式(II)の化合物において、R1=R3=メチル基、xは、2から6までの範囲の整数であり、yは、4から30までの範囲の整数である。R4は、特に水素である。
【0172】
式(II)の化合物の例として挙げることのできるものには、式(III):
【0173】
【化3】

【0174】
(式中、Aは、20から105までの範囲の整数であり、Bは、2から10までの範囲の整数であり、yは、10から20までの範囲の整数である)
の化合物がある。
【0175】
また、式(II)のシリコーン化合物の例として挙げることのできるものには、式(IV):
HO-(CH2CH2O)y-(CH2)3-[(CH3)2SiO]A'-[(CH3)2Si]-(CH2)3-(OCH2CH2)y-OH (IV)
(式中、A'およびyは、10から20までの範囲の整数である)
の化合物がある。
【0176】
使用できるジメチコーンコポリオール類としては、Dow Corning社によりDC 5329、DC 7439-146、DC 2-5695およびQ4-3667の商品名で、Shin-Etsu社によりKF-6013、KF-6015、KF-6016およびKF-6017の商品名で販売されているものが挙げられる。
【0177】
化合物DC 5329、DC 7439-146およびDC 2-5695は、式(III)の化合物であり、それぞれ、Aは22であり、Bは2であり、yは12であり;Aは103であり、Bは10であり、yは12であり;Aは27であり、Bは3であり、yは12である。
【0178】
また、非イオン性架橋界面活性剤として挙げることのできるものには、多価アルコール類の脂肪酸エステル類、例えば、ソルビトールまたはグリセリルモノ-、ジ-、トリ-またはセスキオレエート類またはステアレート類、グリセリルまたはポリエチレングリコールラウレート類;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノステアレートまたはモノラウレート);ソルビトールのポリオキシエチレン化脂肪酸エステル類(ステアレートまたはオレエート);ポリオキシエチレン化アルキル(ラウリル、セチル、ステアリルまたはオクチル)エーテル類がある。
【0179】
アニオン性非架橋界面活性剤として挙げることのできるものには、カルボキシレート類(2-(2-ヒドロキシアルキルオキシ)酢酸ナトリウム)、アミノ酸誘導体(N-アシルグルタメート類、N-アシルグリシネート類またはアシルサルコシネート類)、アルキルサルフェート類、アルキルエーテルサルフェート類およびそれらのオキシエチレン化誘導体、スルホネート類、イセチオネート類およびN-アシルイセチオネート類、タウレート類およびN-アシルN-メチルタウレート類、スルホスクシネート類、アルキルスルホアセテート類、ホスフェート類およびアルキルホスフェート類、ポリペプチド類、アルキルポリグリコシドのアニオン誘導体(アシル-D-ガラクトシドウロネート)、および脂肪酸石鹸、およびそれらの混合物がある。
【0180】
使用できる両性および双性イオン非架橋界面活性剤としては、ベタイン類、N-アルキルアミドベタイン類およびそれらの誘導体、グリシン誘導体、スルテイン類、アルキルポリアミノカルボキシレート類およびアルキルアンフォアセテート類、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0181】
このような界面活性剤は、特に特許出願WO02/056854に記載されている。
【0182】
さらなる非架橋界面活性剤は、立体的安定化を介して作用する。このような界面活性剤の例としては、限定はしないが、イヌリン、本質的に線状フルクトースベースのポリマー炭水化物を疎水性鎖によりグラフト化することにより得られるものが挙げられる。これら界面活性剤の有効性は、立体的安定化と称されるメカニズムにより、凝結および/または凝集に対して疎水性粒子および油滴を安定化する役割に基づいている。このような界面活性剤は、特許EP1086197B1および米国特許第6,534,647号に記載されている。それらは、ベルギー国Tienen、ORAFTIから界面活性剤Inutec(登録商標)として入手できる。
【0183】
非架橋界面活性剤は、組成物の重量を基準にして、0.1重量%から10重量%、好ましくは0.5重量%から8重量%、より好ましくは1重量%から7重量%の量で本発明による組成物に存在できる。
【0184】
<充填剤>
本発明による組成物はまた、1種以上の充填剤を、組成物の重量を基準にして、特に0.01重量%から50重量%、好ましくは0.01重量%から30重量%で含むことができる。用語の「充填剤」とは、組成物が製造される温度に係わりなく、組成物の媒体に不溶性である任意の形態の無色または白色の無機物または合成粒子を意味するものとして解すべきである。これらの充填剤は、特に組成物のレオロジーまたはテクスチャーを改変するために役立つ。
【0185】
該充填剤は、結晶学的形態(例えば、層状、立方晶、六方晶、斜方晶など)に係わりなく、任意の形状、小板形状、球状または長円形の無機物または有機物であり得る。タルク、雲母、シリカ、カオリン、ポリアミド(Nylon(登録商標))粉末、(AtochemからのOrgasol(登録商標))、ポリ-β-アラニン粉末、ポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー(Teflon(登録商標))粉末、ラウロイルリジン、澱粉、窒化ホウ素、ポリビニリデンクロリド/アクリロニトリルの中空ポリマーミクロスフェア、例えば、Expancel(登録商標)(Nobel Industrie)、またはアクリル酸コポリマー類の中空ポリマーミクロスフェア(Dow Corning社からのPolytrap(登録商標))およびシリコーン樹脂のミクロビーズ(例えば、ToshibaからのTospearls(登録商標))などの中空ポリマーミクロスフェア類、エラストマーポリオルガノシロキサン粒子、沈殿炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロ炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフェア類(MaprecosからのSilica Beads(登録商標))、ガラスまたはセラミックミクロカプセル類、8個から22個までの炭素原子、好ましくは12個から18個までの炭素原子を含有する有機カルボン酸から誘導された金属石鹸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛またはミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
【0186】
<コーティング色素>
有利には、該組成物は、疎水性試剤により処理された顔料を含むことができる。疎水性処理剤は、シリコーン類、例えば、メチコーン類、ジメチコーン類、ペルフルオロアルキルシラン類、ペルフルオロアルキルシラザン類、トリエトキシカプリリルシラン、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン;脂肪酸、例えばステアリン酸;金属石鹸、例えば、ジミリスチン酸アルミニウムまたは水素化牛脂グルタメートのアルミニウム塩;ペルフルオロアルキルホスフェート類、ポリヘキサフルオロプロピレンオキシド類、ペルフルオロアルキルペルフルオロポリエーテル基を含むポリオルガノシロキサン類、シリコーングラフト化アクリルポリマー類(特に特許出願特開平05-339125に記載されている);アミノ酸類;N-アシルアミノ酸類またはそれらの塩類;レシチン、イソプロピルトリイソステアリルチタネートまたはイソステアリルセバケート、およびそれらの混合物から選択できる。
【0187】
N-アシルアミノ酸類は、8個から22個までの炭素原子を含有するアシル基、例えば2-エチルヘキサノイル基、カプロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイルまたはココイル基を含むことができる。これらの化合物の塩類は、アルミニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ジルコニウム塩、亜鉛塩、ナトリウム塩またはカリウム塩であり得る。アミノ酸は、例えば、リジン、グルタミン酸またはアラニンであり得る。
【0188】
上記に挙げられた化合物に記述された用語の「アルキル」とは、特に1個から30個までの炭素原子、好ましくは5個から16個までの炭素原子を含有するアルキル基を意味する。
【0189】
疎水性処理顔料は、特に特許出願EP1086683Aに記載されており、参照としてその内容全体が本明細書に組み込まれている。
【0190】
水溶性染料は、例えば、ビート根ジュースまたはメチレンブルーである。
【0191】
他の着色剤は、水溶性物質または水不溶性物質と共に封入できる。シリコーンで封入されたSUNSILなどの製品は、Sunjin Chemical社から入手できる。ナイロンまたはポリメチルメタクリレートによりコーティングされたさらなる染料もまた、Sunjin Chemical社から入手できる。
【0192】
該染料は、組成物の重量を基準にして、0.1重量%から50重量%、好ましくは0.5重量%から30重量%、より好ましくは1重量%から20重量%の量で組成物に存在できる。
【0193】
<追加の着色剤>
蛍光粒子に加えて、該組成物は、少なくとも1種の追加の着色剤を含むことができる。用語の「着色剤」は、色彩効果を生じることができる任意の有機または無機添加物を意味するために用いられる。
【0194】
追加の着色剤は、組成物の全重量に比して、0.01重量%から20重量%、例えば、0.05重量%から10重量%、例えば、0.1重量%から7重量%、例えば、0.1重量%から5重量%の濃度で組成物に存在できる。
【0195】
着色剤の例としては、皮膚科用組成物または化粧品用組成物に一般に用いられる脂溶性着色剤、水溶性着色剤、顔料、ならびに真珠箔真珠層およびそれらの混合物がある。
【0196】
脂溶性着色剤の例としては、スダンレッド、DCレッド17、DCグリーン6、β-カロテン、ダイズ油、スダンブラウン、DCイエロー11、DCバイオレット2、DCオレンジ5、およびキノリンイエローである。
【0197】
顔料は、白色でも着色でもよく、無機および/または有機であってもよく、被覆されていても被覆されていなくてもよい。
【0198】
顔料は、無機顔料、酸化チタン、おそらく表面処理されたもの、ジルコニウムまたはセリウムの酸化物、また鉄またはクロムの酸化物、マンガンバイオレット、群青、水和クロム、および第二鉄ブルーから選択できる。
【0199】
有機顔料の中でも、カーボンブラック、D&C分類に記載された顔料、およびバリウム、ストロンチウム、カルシウム、アルミニウム上のコチニールカルミンに基づく顔料が挙げられる。
【0200】
真珠光沢顔料は、チタン被覆雲母、またはオキシ塩化ビスマスなどの白色真珠光沢顔料、酸化鉄を有するチタン雲母、特に第二鉄ブルーまたは酸化クロムを有するチタン雲母、上記特定タイプの有機顔料を有するチタン雲母などの着色真珠光沢顔料、およびオキシ塩化ビスマスに基づく真珠光沢顔料から選択できる。
【0201】
顔料は、表面処理に供することができる。
【0202】
エフェクト顔料、例えば、干渉顔料もまた使用できる。
【0203】
本発明による組成物は、ビタミン類、増粘剤、微量元素、軟化剤、金属封鎖剤、芳香剤、酸性化剤または塩基性化剤、保存剤、日焼け止め剤、界面活性剤、抗酸化剤、毛髪喪失防止剤、坑フケ剤および噴射剤、またはそれらの混合物など、化粧品に一般に使用される成分も含有できる。
【0204】
言うまでもなく、本発明による対応する組成物の有利な特徴が、想定された添加により悪影響を及ぼさないか、実質的に及ぼさないように、当業者は、これまたはこれらの場合によっては追加される化合物、および/またはそれらの量を選択するために注意を払うであろう。
【0205】
第一に、使用される構成成分の性質、特に支持体中での溶解性、および第二に、組成物の意図された適用を考慮して、当業者は、一般的な知識に基づいて適切な薬形態、またそれを調製する方法を選択できるであろう。
【0206】
<包装デバイスおよび/または塗布デバイス>
該組成物は、その剤形に依存して、塗布具の有る場合でも無い場合でも、複数形態に包装できる。
【0207】
該組成物は、少なくとも最初の使用前に漏れることのないボックス、容器、またはケースなどの包装デバイス内に包装できる。この包装デバイスは、少なくとも部分的に熱可塑性材料を用いて、または変型においては、熱可塑性材料を用いることなく作製できる。該包装デバイスは、ポリオレフィンを含むことができる。該包装デバイスはまた、少なくとも1種の金属要素、例えばカップ、ねじれ金属コア、ヒンジ、リング、またはカバーを含むことができる。
【0208】
該組成物が、塗布具による塗布用である場合、塗布具は、例えば、発泡体、場合によってはフロック加工された末端部、フェルト、ブラシ、櫛、塗料ばけ、または織布片または不織布片を含むことができる。
【0209】
該組成物は、基材、例えば、紙、または織布もしくは不織布に含浸させることができる。
【0210】
塗布具が存在する場合、組成物を含有する包装デバイス上に取り外し可能な状態で、それを装備することができる。変型では、塗布具は、組成物を含有する包装デバイスに永続的に固定できる。包装デバイスには、塗布具に組成物を供給することができるピストンまたは任意の他の手段を含むことができる。
【0211】
包装デバイスは、例えば、組成物が液体である場合、ポンプまたはバルブなどのディスペンサー部材を含むことができる。
【0212】
塗布具が存在する場合、包装デバイスを密封するための部材に接続させたステムを含むことができ、適宜、その密封部材は、ハンドル部材を構成することもできる。
【0213】
該組成物を含有する密封デバイスは、受け具または他の任意の留め具手段、例えば磁気的手段またはスナップファスナー手段を備え付けることができる。
【0214】
該包装デバイスはまた、ねじ留め、摩擦またはスナップ留め具により噛み合わせたファスナー手段を備え付けることができる。
【0215】
該包装デバイスは、該デバイス上に射出成形されたか、またはそれに固定された、例えば、輪状シールリップまたはエラストマーガスケットなどのシール手段を含むことができる。
【0216】
該組成物を含有する該包装デバイスは、例えば、熱または冷転送による、またはシルクスクリーン印刷または幾つかの他の印刷法により実施される印刷による、例えば、商標またはロゴを示す標識または印刷を有し得る。
【0217】
該組成物を含有する該包装デバイスは、例えば、部分的に透明なプラスチック材料から作製されるカードデックまたはブリスターパックを含むことができる。
【0218】
<メーキャップ法>
本発明はまた、皮膚、唇、および/またはケラチン繊維に対してメーキャップおよび/または非治療的ケア製品を塗布する方法を提供するものであって、該方法は、皮膚、唇、および/またはケラチン繊維に対して上記に定義されたような組成物の塗布を含む。したがって、塗布を実施する前に、組成物を製剤化するために光学的性質の測定を実施できる。
【0219】
<生理的に許容できる媒体>
本発明の組成物は、少なくとも1種の生理的に許容できる媒体を含む。
【0220】
用語の「生理的に許容できる媒体」は、「化粧品用媒体」の同義語であり、毒性がなく、人間の皮膚、唇、またはケラチン物質への塗布に好適である媒体を指定するために用いられる。生理的に許容できる媒体は一般に、組成物が適用される基材の性質、また組成物が包装される方法に適合させる。
【0221】
代表的な実施形態において、本発明の組成物は、例えば、組成物の全重量に比して5重量%から80重量%、または5重量%から50重量%を含む脂肪相を含むことができる。
【0222】
組成物に使用できる油類は、化粧品分野に従来から使用されるものから選択できる。
【0223】
該組成物は、油、例えば:
・ペルヒドロスクワレンなどの動物起源の炭化水素油類;
・4個から10個の炭素原子を有する脂肪酸の液体トリグリセリド類、およびシェーバターの液体フラクションなどの植物起源の炭化水素油類;
・式R1COOR2およびR1OR2(R1が、8個から28個までの炭素原子を有する脂肪酸または脂肪族アルコールの残基を表し、R2が、3個から30個までの炭素原子を含有する、場合によっては分枝状の炭化水素鎖を表す)を有する油類などの、特に脂肪酸の、合成エーテル類およびエステル類、例えば、パーセリン油、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル-2-ヘキシル、ステアリン酸オクチル-2-ドデシル、オクチル-2-ドデシルエルケート、イソステアリン酸イソステアリルなど;乳酸イソステアリル、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドセチルヒドロキシステアレート、リンゴ酸ジイソステアリル、クエン酸トリイソセチル、脂肪族アルコールのヘプタノエート類、オクタノエート類、デカノエート類などのヒドロキシルエステル類;プロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート、およびジエチレングリコールジイソノナノエートなどのポリオールエステル類;およびペンタエリトリチルテトライソステアレートなどのペンタエリトリトールのエステル類;
・場合によっては揮発性パラフィン油類およびそれらの誘導体、ワセリン、ポリデセン類、パーリーム油などの水素化ポリイソブテンなどの無機物起源または合成起源の線状または分枝状炭化水素;
・セチルアルコール、ステアリルアルコール、およびそれらの混合物(セチルステアリルアルコール)、オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール、オレインアルコール、またはリノールアルコールなどの8個から26個までの炭素原子を有する脂肪族アルコール類;
・文献特開平2-295912に記載されているものなどの部分的炭化水素および/またはシリコーンフッ素化油類;
・周囲温度で液体またはペースト状である、線状または環状シリコーン鎖を有する、場合によっては揮発性ポリメチルシロキサン類(PDMS)、例えば、シクロヘキサシロキサンなどのシクロポリジメチルシロキサン類(シルメチコーン類);2個から24個までの炭素原子を有するアルキル基、アルコキシ基、またはフェニル基をシリコーン鎖のペンダントまたは末端に有するポリジメチルシロキサン類;フェニルトリメチコーン類、フェニルジメチコーン類、フェニルトリメチルシロキシジフェニル-シロキサン類、ジフェニルジメチコーン類、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン類、2-フェニルエチルトリメチル-シロキシシリケート類、およびポリメチルフェニルシロキサン類などのフェニルシリコーン類などのシリコーン油類;
・それらの混合物
から選択される油を含むことができる。
【0224】
該組成物が、脂肪相を有する乳濁液の形態である場合、それはまた、乳化剤、および場合によっては共乳化剤を含むことができる。
【0225】
本発明の使用に好適な乳化剤および共乳化剤の例としては、脂肪酸エステル類およびポリエチレングリコールなどのO/W乳化剤、例えば、PEG-100ステアレート、脂肪酸エステル類およびグリセリン、例えば、グリセリルステアレート、また、W/O乳化剤、例えば、供給元Degussa GoldschmidtからAbi WE09の商品名で入手できるオキシエチレンポリ(メチルセチル)(ジメチル)メチルシロキサンまたは商標Unitwixで供給元Guardianにより販売されているエチレングリコールアセチルステアレートおよびグリセリルステアレートの混合物を挙げることができる。先に記載された乳化シリコーンエラストマーも記載できる。
【0226】
乳化剤および場合によっては共乳化剤は、組成物の全重量に対して0.3重量%から30重量%までの範囲にあり、例えば、0.5重量%から20重量%までの範囲にある比率で組成物に一般に存在する。
【0227】
本発明の組成物はまた、少なくとも1種のワックス、少なくとも1種のゴム、場合によってはシリコーンにより処理された植物起源、動物起源、無機物起源、または合成起源の少なくとも1種のペースト状脂肪物質を含むことができる。
【0228】
ワックス類は、場合によってはエステル官能基またはヒドロキシル官能基で構成される、炭化水素、シリコーン、および/またはフッ素化ワックス類であり得る。それらは、天然起源であり得る。
【0229】
ワックスは、組成物の全重量に対して0.01重量%から10重量%、または0.1重量%から5重量%までであり得る。一実施形態において、該組成物には、いずれのワックスが無いこともあり得る。
【0230】
該組成物はまた、例えば、坑光沢剤として少なくとも1種の、場合によってはコーティングされた有機または無機充填剤、例えば、酸化亜鉛および酸化ジルコニウム、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、タルク、絹雲母、雲母、クレイ、澱粉およびそれらの誘導体、例えば、供給元National StarchによりDRY FLO PLUS(28-1160)の商品名で販売されている無水オクテニルコハク酸と架橋結合された澱粉、アクリルスチレンの水性分散液、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂または尿素-ホルムアルデヒド樹脂の粒子、ポリテトラフルオロエチレンの水性分散液、ワックス類のミクロ分散液、ビニルピロリドンおよび1-トリアコンテンのコポリマー類、LCST単位、シリコーン樹脂およびワックス類を含有する水性分散性ポリマー類、例えば、供給元Toshiba SiliconeによりTOSPEARLの商品名で販売されているものなどのシリコーン樹脂のミクロビーズ、中空ミクロスフェアなどの拡張粉末、例えば、供給元Kamanord PlastによりEXPANCELの商品名で、または供給元MatsumotoによりMICROPEARL F 80 EDの商品名で販売されているミクロスフェア、拡張塩化ビニリデン、アクリロニトリル、およびメタクリレートターポリマーのミクロスフェア、ポリアミド粒子、例えば、Nylon(登録商標)粒子または供給元AtochemによりORGASOLの商品名で販売されているもの、セルロースのミクロビーズ、繊維、ポリエチレン粉末、POLYTRAPの商品名で供給元Dow Corningにより販売されているエチレングリコールジメチルアクリレートおよびラウリルメタクリレートコポリマーのミクロスフェアなどのアクリルコポリマー類に基づくミクロスフェアおよびそれらの化合物を含むことができる。
【0231】
坑光沢剤として用いられる場合の充填剤は、組成物の全重量に対して0.1重量%から80重量%までの範囲にある濃度、例えば、組成物の全重量に対して0.1重量%から10重量%までの範囲にある濃度で存在できる。
【0232】
使用される坑光沢剤およびその試剤量は、当然求められる性質の悪化を避けるために当業者により選択されるべきである。
【0233】
該組成物はまた、充填剤など、化粧品分野で一般的である少なくとも1種の添加物を含有でき、例えば、それは上記リスト、親水性または親油性ゲル化剤、水溶性剤または脂溶性剤、保存剤、ポリオール類などの水和化剤、例えば、グリセリン、金属封鎖剤、抗酸化剤、溶媒、芳香剤、例えば、UVAおよび/またはUVBに対する物理化学的日光フィルタ、臭気吸収剤、(酸性または塩基性)pH調節剤、およびそれらの混合物から選択される。
【0234】
これら種々の添加物の量は、問題の分野で従来から使用されているもので、例えば、組成物の全重量の0.01重量%から20重量%である。
【0235】
いずれの場合でも、添加物およびその比率は、本発明において求められる性質の劣化を避けるような様式で選択されるべきである。
【0236】
活性剤としては、特に以下のもの:
・角質溶解薬剤および皮膚剥脱増強剤などの皮膚の加齢に対する活性に関して知られている薬剤、例えば、α-ヒドロキシ酸類、β-ヒドロキシ酸類、α-アセト酸類、β-アセト酸類、レチノイド類およびそれらのエステル類、レチナール、レチノイン酸およびそれらの誘導体;
・例えば、ビタミンA、B3、PP、B5、E、K1および/またはCなどのビタミン類、および前記ビタミン類の誘導体、ならびに、例えば、それらのエステル類;
・フリーラジカル捕捉剤;
・日光フィルタ;
・ポリオール類などの水和化剤;
・セラミド類;
・DHEAおよびその誘導体;
・補酵素Q10;
・コウジ酸、黄岑、桑、甘草、および/またはカミツレの抽出物、パラ-アミノフェノール類の誘導体、アルブチン(arbutine)およびその誘導体、ならびにそれらの混合物など、相補的な生物学的方法で作用する脱色素剤および明色化剤;
・亜鉛塩類、例えば、酸化亜鉛および亜鉛グルコネートなど、脂肪質または混合皮膚に対する使用に好適な薬剤;
・サリチル酸およびn-オクタノイル-5-サリチル酸などのサリチル酸誘導体、トリクロサン、リパシド、カプリロイルグリシン、チョウジ抽出物、オクトピロックス、ヘキサミジン、アゼライン酸、ならびにそれらの誘導体などの抗菌剤;
・坑ざ瘡剤、または実際には;
・ルスクス(ruscus)および/またはセイヨウトチイキの抽出物などのフレボトニック(phlebotonic)植物からの抽出物;カフェインなどのキサンチン塩基
を挙げることができる。
【0237】
本発明の組成物は、化粧品分野に用いられ、通常は局所適用に用いられる任意の剤形:直接、逆性、または多層乳濁剤;ゲル剤;クリーム剤;液剤;懸濁剤;ローション;遊離散剤;コンパクト;およびスティックにおいて提供できる。
【0238】
より正確には、該組成物は、水相中に脂肪相(O/W)を、または逆に脂肪相中に水相(W/O)を分散させることにより得られるローションタイプの液体または半液体の粘稠度を有する乳濁液の場合によってはゲル化された油性溶液、三層乳濁液(W/O/WまたはO/W/O)、またはクリームまたはゲルタイプの軟性、半固体、または固体粘稠度の懸濁液または乳濁液、または実際には、ミクロ乳濁液、ミクロカプセル、ミクロ粒子、またはイオンタイプ(リポソーム類またはオレオソーム類)および/または非イオンタイプ(ニオソーム類)の小胞分散液および/またはナノカプセルまたはナノスフェアの分散液の形態であり得る。
【0239】
本発明の化粧品組成物は、スキンケア、メーキャップ、および/または日焼け止め組成物の形態で提供できる。
【0240】
本発明の組成物は、顔、例えば、皮膚および/または唇用のメーキャップの形態、例えば、ファンデーションの形態であり得る。
【0241】
本発明の組成物はまた、皮膚、唇、および/またはケラチン繊維用のスキンケアおよび/またはメーキャップ組成物の形態であり得る。
【0242】
例えば、該組成物は、コンシーラーゲル、スキンケアクリーム、または例えば、UVに対する光防護ローションの形態であり得る。
【実施例】
【0243】
割合は、特に指定がある場合を除き、重量によるものである。
【0244】
(実施例1:蛍光分子を含有するマトリクスの合成)
最初に、60g[グラム]のイソプロパノール、57.5gのテトラメトキシシラン(TMOS)および0.6gのTinopal CBX(Ciba Specialty Chemicalsにより販売されている蛍光増白剤)を混合し、次いで102gの0.01Nリン酸(0.005mole/l)を加え、それを、25℃で24時間攪拌してゾルを得た。
【0245】
次に、このゾルを、スピンコータ(回転速度600rpm[1分当りの回転数])を用いてスチールプレートに適用してフィルムを形成し、周囲温度で30s[秒]放置してから、200℃で60秒間乾燥した。得られたフィルムは、1μm[マイクロメータ]の厚さおよび平均サイズが5μmから50μmの小板を得るために破砕した。これらの粒子は、2.5重量%のTinopal CBXを含み、色が白色であった。
【0246】
これらの粒子は、440nmの最大蛍光波長を有する強い蛍光を発した。
【0247】
(実施例2および比較例3および4)
以下の製剤を製造した:
【0248】
【表1】

【0249】
粒子の外側の水溶液に存在するTinopal CBXの量を測定するために、我々は、以下の方法を用いた:
溶液を、4000rpmで1h[時間]遠心分離してから、上澄液をとり、再度4000rpmで1h[時間]遠心分離した。最終的な上澄液を、超純水で10倍に希釈し、蛍光強度を、JASCO FP6000蛍光光度計を用いて測定した。次に、濃度を、水溶液中のTinopal CBXに関する検量線を用いた比較により決定した。
【0250】
(実施例5:液体ファンデーション)
【0251】
【表2】

【0252】
相Iおよび相IIを別々に混合し、好適なタービンを用いて相IIを相Iに加えて乳濁化を達成した。次に相IIIを該乳濁液に加えた。
【0253】
(実施例6:ネイルポリッシュ)
【0254】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成されたマトリクス内に捕捉された少なくとも1種の蛍光有機化合物の分子を含む蛍光粒子を、生理学的に許容できる媒体中に含有する化粧品組成物であって、前記媒体の液相に溶解した100mg/l未満の1種または複数の前記蛍光有機化合物を含む化粧品組成物。
【請求項2】
前記組成物が、前記液相に溶解した50mg/l未満の1種または複数の前記蛍光有機化合物を含む請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記組成物が、前記液相に溶解した10mg/l未満の1種または複数の前記蛍光有機化合物を含む請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
少なくとも1種の金属酸化物および少なくとも1種の二価、三価、四価または五価の無機元素により少なくとも部分的に形成されたマトリクス内に封入された少なくとも1種の蛍光有機化合物の分子を含む蛍光粒子を、生理学的に許容できる媒体中に含有する化粧品組成物。
【請求項5】
前記無機元素が、リンである請求項4に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成され、且つ、蛍光有機分子との有機基を含むマトリクス内に封入された、少なくとも1種の蛍光無機化合物の分子を含む蛍光粒子を、生理学的に許容できる媒体中に含有する化粧品組成物。
【請求項7】
前記有機基が、フェニル基またはアルキル基である請求項6に記載の化粧品組成物。
【請求項8】
前記相互作用が、ファンデルワールス力または水素結合である請求項6に記載の化粧品組成物。
【請求項9】
少なくとも1種の金属酸化物により少なくとも部分的に形成された非多孔性マトリクス内に捕捉された少なくとも1種の蛍光有機化合物の分子を含む蛍光粒子を、生理学的に許容できる媒体中に含有する化粧品組成物。
【請求項10】
前記1種または複数の蛍光有機化合物が、フルオレセイン類、ピラジン類、クマリン類、ナフタルイミド類、トリアジン類、ジオキサジン類、スルホローダミン類、アゾ化合物、アゾメチン化合物、スチルベン誘導体、オキサゾール誘導体、ベンゾキサゾール、イミダゾールまたはそれらの混合物から選択される請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項11】
前記1種または複数の金属酸化物が、シリコン、チタン、アルミニウム、ジルコニウムまたはそれらの混合物の酸化物から選択される請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項12】
前記1種または複数の金属酸化物が、シリコンの酸化物から選択される請求項11に記載の化粧品組成物。
【請求項13】
前記液相が、少なくとも1種の揮発性溶媒、特に水、アルコールまたは油を含有する請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項14】
前記蛍光粒子が、組成物の総重量に対して0.5重量%から95重量%までの量で存在する請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項15】
前記蛍光粒子が、組成物の総重量に対して1重量%から70重量%までの量で存在する請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項16】
前記蛍光粒子が、組成物の総重量に対して5重量%から30重量%までの量で存在する請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項17】
二酸化チタンおよび酸化亜鉛から選択される少なくとも1種の追加の着色物質を含む請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項18】
タルク、雲母、シリカ、ポリアミドおよびポリメチルメタクリレートから選択される少なくとも1種の追加の粉末物質をさらに含む請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項19】
前記蛍光粒子が、0.1μmから50μmまでの平均容積サイズを有する請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項20】
前記蛍光粒子が、0.5μmから20μmまでの平均容積サイズを有する請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項21】
請求項1に記載の化粧品組成物をケラチン物質に適用することを含む、ケラチン物質用のメーキャップおよび/またはケア方法。
【請求項22】
前記ケラチン物質が、睫毛、爪、皮膚、毛髪および唇から選択される請求項21に記載の方法。

【公開番号】特開2007−99774(P2007−99774A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−272139(P2006−272139)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】