説明

血管の検出および閉塞のための方法および装置

本発明は動脈を閉塞することにより血流を減しまたは停止するための器具、システムおよび方法を提供する。本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具は対向した組織接触面付きの1対の圧力適用部材、組織接触面間の距離を調整するように構成された支持シャフト、および少なくとも一つの圧力適用部材上に配置された血管位置決めのための少なくとも一つのセンサーを備えている。血管は血管近傍の組織を圧縮することにより動脈を間接的に圧縮して閉塞され得る。本発明の用途は、例えば、子宮の障害および子宮用動脈の閉塞により処置され得る状態の処置内に見出される。子宮用動脈は患者の膣のような体腔を介して接近され、かつ子宮用動脈の部分周りの膣壁部分の圧縮により閉塞され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に血管内の血流調整により病気および状態の治療の分野に関する。特に、本発明は子宮の状態の治療に指向され、それはそこへの血流の検出および調整により行われる。
【背景技術】
【0002】
子宮摘出(子宮の外科的除去)は米国内で年間約600,000人の女性に実施されている。子宮摘出はしばしば子宮癌、アデノーマシス、月経過多症、子宮脱出、機能不全子宮出血(腫瘍または成長のような別々の解剖的説明を持たない異常月経出血)、およびレイミョーマまたは子宮筋腫として知られている子宮の筋肉腫瘍の治療のための治療用選択の一つである。
【0003】
しかしながら、子宮摘出は多くの望まれない特徴を有する激烈な治療である。このため、子宮を除去することなく子宮摘出の治療的結果に近似し得る如何なる方法もこの分野では顕著な改良である。或る病気のためにはより新しい治療方法が開発されてきており、そこでは婦人に子宮摘出を省略し得る。
【0004】
1995年に、子宮筋腫が非外科的治療を使用して子宮を摘出することなく治療され、特に子宮用動脈の相互的な内部発光閉塞を包含して技術が開示された(ラビン他、“子宮筋腫治療のための動脈塞栓”、ランセット 1995年9月9日;Vol.346;pp.671−672、全体がここに複合されている)。この技術は“子宮用動脈塞栓”として知られている。この技術においては、子宮用動脈は遷移ルートを介して通常の大腿動脈から左および右の子宮用動脈へ接続される。
【0005】
子宮は2重の(または余分の)血液供給を受け、即ち1次血液供給は両側の子宮用動脈から、および2次血液供給は両側の卵巣動脈からである。その結果として、双方の子宮用動脈が閉塞されると、即ち両側の血管が閉塞されると、子宮および子宮内に保持されている筋腫は共にそれらの血液供給が奪われる。しかしながら、ラビーナ他により説明されているように、子宮筋腫への効果は子宮への効果よりも大きい。殆どの例において、子宮筋腫はしぼみかつ臨床徴候が停止する。
【0006】
しかしながら、多くの内科医はカテーテルベースの子宮用動脈塞栓を放射線指示のもとで実施するのに必要な技術または器具を持っていない。従って、単に数千の子宮用動脈塞栓が、世界的に、過去の3年間に、実施されてきたが、一方では徴候的な子宮筋腫のために毎年数百数千の子宮摘出が実施されてきている。
【0007】
求められていることは、従って、血管および血管内の血流を検知する器具および方法、および子宮用動脈のような血管内の血流を閉塞する器具および方法であり、それが通常の技術を有する内科医により簡単な医療設備または環境内で使用され得るものである。
【発明の開示】
【0008】
本発明は血管内の血流を管外から検知し、かつ血管を閉塞してその中の血流を効果的に減しまたは停止するための非侵襲性の器具、システムおよび方法に指向されている。本発明の特徴を具体化した非侵襲性の器具、システムおよび方法は閉塞する血管の外側で非外科的に適用され、かつ好ましくは少なくとも部分的には体外から適用されるように構成されている。この閉塞は一時的であり、かつ部分的にまたは完全であり得る。血管を閉塞する一つの方法は血管をクランプして血管を通る血流が減少され、または停止されるのに有効なように圧縮することを包含している。血管のそのようなクランピングは直接的または非直接的であり得る。好ましくは、血管を効果的に圧縮するためのクランピングは非侵襲性血管閉塞器具を血管近傍の組織(例えば血管を取り囲んでいる組織)へ適用することにより達成される。また血管閉塞器具は血管を効果的に圧縮するために血管上に直接適用され得る。
【0009】
本発明の一つの実施例においては、非侵襲性血管閉塞器具(センサー付きクランプのような)は膣壁の部分に適用されて子宮用動脈を検知しかつ/または位置を決め、かつ閉塞し得る。本発明の特徴を具体化した膣用クランプは膣壁近傍の子宮用動脈の位置を検知し、かつ膣壁近傍の子宮用動脈を圧縮しかつ閉塞するために使用され得る。膣壁は子宮用動脈により接近できるように閉塞器具により拡張されることができ;そのような接近は子宮に対して圧力または力を適用することにより助けられ得る(例えば、子宮頸上で引くことにより)。子宮頸は何かの好適な器具または用具により掴みまたは引かれ、それらの器具は鉗子、吸引器具、および支持鉤のような他の道具を含んでいる。
【0010】
本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具は非侵襲性の膣内子宮用動脈閉塞器具であってよく、対向した組織接触面をその末端部に有する1対の圧力適用部材;少なくとも一つの圧力適用部材の基端部から延びる少なくとも一つの支持シャフトであって、圧力適用部材の対向した組織接触面間の距離を調整するように構成されている支持シャフト;および対向した組織接触面の一つ上の少なくとも一つの血流検知用センサーを包含している。本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具の実施例は、例えば、ハンドル、圧力または力を身体組織に対して適用するように構成されているクランプ部材、および血管の位置を捜すためのセンサーを備え得る。
【0011】
クランプ部材のような圧力適用部材は、例えば、血管または血管近傍の組織に係合するように構成された、あごまたは複数のあごであり得る。ハンドルのような支持シャフトは好ましくはあごまたは複数のあごを操作できるように構成されている。本発明の特徴を有する器具の或る実施例においては、圧力適用部材は連結部分に装着され、あごが膣内に配置される一方、ハンドルは患者の体外に残りかつオペレーターによる使用が可能となるように構成され得る。
【0012】
血管の位置を捜すためのセンサーは音、脈動、血流または血管に関する他の表示を検知し得る。このようにして、血管の位置を捜すためのセンサーは血流センサー、音センサー、圧力センサー、歪みセンサー、応力センサー、化学センサー、電磁放射センサー、または他のセンサー、およびそれらのセンサーの組合せであり得る。音センサーはドップラー超音波センサーを含む超音波センサーであり得る。血流計測のためのセンサーを含む、血管の位置を捜すためのセンサーは好ましくは圧力適用部材の内または上に配置され、かつ好ましくはクランプのあごの面のような、組織接触面の表面に対して装着される。センサーは好ましくはクランプ面に対して直角に向けられており、これは本発明の特徴を有する器具の実施例においてセンサーが他の方向とされていても、である。
【0013】
本発明の特徴を具体化したシステムは血管閉塞器具を備え、その器具は身体組織に対して圧力または力を適用するように構成された1対の圧力適用部材、少なくとも一つの支持シャフト、血管の位置を捜すためのセンサー、およびエネルギー源を備え得るセンサーコントローラーを備えている。システムは更に子宮頸把持のための器具のような、患者の身体の部分を把持するための器具を備え得る。
【0014】
センサーコントローラーは血管の位置検知を助けるように構成され、それは、例えば、センサーの出力に関連した信号を提供してその信号がオペレーターにより容易に使用され得るようにすることによる。センサーコントローラーはエネルギー源を備え、このエネルギー源は血管の位置検知のためのセンサー操作のエネルギーを提供するように構成され、聴音波エネルギー、電気的エネルギー、または電磁エネルギーのようなエネルギーである。このエネルギーはエネルギー源により直接提供されまたはエネルギー源に助けられたセンサーにより提供され得る。血管または血管内の血流の位置検知のために有用な超音波エネルギーは約20メガヘルツ(MHz)未満の周波数を備え、約5MHzおよび約19MHzの間、好ましくは約6MHzおよび10MHzの間、更に好ましくは約8MHzの周波数である。血管または血管内の血流の位置検知のために有用な電磁エネルギーの波長は約500ナノメートル(nm)および約2000nmの間、好ましくは約700nmおよび約1000nmの間である。
【0015】
血管閉塞のための方法は、センサーで血管の位置を捜しかつ血管の部分をセンサー付きの非侵襲性血管閉塞器具で圧縮する工程を備え得る。患者の子宮用動脈の閉塞方法はセンサーで子宮用動脈の位置を捜しかつ子宮用動脈の部分をセンサー付きの非侵襲性血管閉塞器具で圧縮する工程を備え得る。子宮用動脈の部分の圧縮は膣壁に対して圧力または力を適用する工程を備え得る。更に、子宮用動脈閉塞のための方法は子宮へ張力を加えかつ膣壁に対して圧力または力を加える工程を備え、かつ子宮頸を把持用具で掴み(例えば、子宮頸上を引くことにより)、その間に子宮用動脈を閉塞するために膣壁に対して力または圧力を適用する工程を含む。
【0016】
本発明の特徴を具体化した非侵襲性器具、システムおよび方法は血管の非外科的な位置決めおよび閉塞、位置決めされかつ閉塞された血管内の血流の一時的、部分的または完全な、減少または停止の治療の提供を許容する。本発明の器具、システムおよび方法の使用はこのようにして身体組織に孔を開けることなく、かつ放射線写真用具または放射線写真技術の使用技術を要することなく、血管の閉塞を許容する。この器具および方法は他の方法および器具よりも簡単でかつより容易に使用されかつ取り外されることができ、かつ厳しい条件および病気のために改良された治療を提供し、上記病気などは子宮筋腫、機能不全子宮出血(DUB)、アデノーミシス、分娩後出血、および他の子宮障害を含んでいる。本発明の特徴を具体化した器具、システムおよび方法は、このようにして、子宮の摘出のような、他の方法では侵襲性のかつ取り返し不能の処置を要する病気および状態のために効果的な手段および方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1−4は本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞システム10を示している。このシステム10はクランプ部品12を備え、この部品はハンドル14、把持用指孔16、およびそれらの末端上のあご20付き圧力適用部材18を含んでいる。あご20は鋸歯状組織接触面22を備え、この両接触面は両あご20が患者の身体組織内に加圧された時組織上に噛合しかつ保持されるように形成されている。両圧力適用部材18は枢支点24において互いに枢支連結されており;両ハンドル14(これは器具12のための支持シャフトとして作用する)もまた両圧力適用部材18と一体化されかつ枢支点24において互いに枢支連結されている。好ましくは指孔16と係合しているオペレーターの手の指との協働により押付用ハンドル14は組織接触面22を圧力適用部材18として互いに接近させるのに有効である。そのような動きは機械的な利点を提供し、そこでは圧力適用部材18の長さがハンドル14の長さと等しくなく、組織接触面22の所で指孔16に適用されたよりも大きいまたは小さい力または圧力を許容し得る。例えば、圧力適用部材18がハンドル14よりも短い場合は指孔16で加えられたよりも大きい力が組織接触面22で加えられ得る。解放可能なラチェット機構26が2個の補足的部分を備え、これらの部分は互いに噛合しかつハンドル14を閉塞位置にロックして、このロック機構26が係合している間に両組織接触面22間の圧力または力を維持し得る。
【0018】
また非侵襲性血管閉塞システム10は血流検出システムのようなセンサー成分28を備えており、その成分はセンサー30およびケーブル32を備え、このケーブルはセンサー制御器具36と作動連結するように形成された基端コネクター34を備えている。コネクター34は好ましくは取り外し可能なコネクターで、センサー制御器具36と何時でも係合および非係合とされ得る。代わりに、ケーブル32はコネクター34を持つことなくセンサー制御器具36に直接にかつ永久的に係合され得る。センサー制御器具36はセンサー30により所望される動力を供給するように構成され、センサー30からの信号を受領し、かつセンサー信号出力をオペレーターによる解釈のためにセンサーコントローラーへ運ぶことができる。センサー30は受動センサー(例えば、血管の存在を指示する基本的信号を検出するように構成されている)または能動センサー(例えば、信号を発信し、および発信された信号に対応しまたは発信された信号から引き出された信号を検出するように構成されている)であり得る。発信された信号は脈動しまたは一定であり得る。センサーコントローラー36は検出のために使用される信号または信号エネルギー(例えば、超音波または赤外線信号またはエネルギー)を製造しかつ提供し、またはセンサー30にエネルギーを提供して信号または信号エネルギーを製造しまたは提供するようにセンサー30を助ける。ケーブル32は電気的ケーブル、光学的ケーブル、光学的繊維、ウエーブガイド、エネルギーまたは信号を送るための他の導管、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0019】
センサー30は血流センサーであり、血管の同一性確認および配置および血管の閉塞程度が決定できるように構成されている。特に、センサー30は本発明の特徴を具体化した器具のあご20に対する血管の位置を指示するように構成され得る。センサー30はこのように血流センサーではあるが、またマイクロフォーン(例えば、心音または直接“血流”音ではない他の音を検知する、ただし流れによる乱れも検知可能な音を作るが)、心臓の動作による動脈内の脈動検出のための圧力変換器または応力または歪みゲージ、pHセンサー、電磁波センサー、血管検出(例えば、ヘモグロビン検出)のための赤外線センサーのようなもの、または他のセンサーでもあり得る。好ましくは、センサー30はドップラー超音波センサーであり、血流を検出しおよび血管を位置決めするために超音波を効果的に放出しかつ検出するように構成されている。
【0020】
図2は本発明の特徴を具体化したシステム10の末端部分を描写していて、圧力適用部材18の部分、および組織接触面22を有するあご20を示している。この図に示されている実施例においては、あご20は圧力適用部材18と或る角度で出会い、これはあご20が圧力適用部材18とほぼ直線を形成する図1内で示されている実施例とは異なる。あご20が圧力適用部材18に対してどのような好適な角度でも配置され得ることが理解されるであろう。あご20上のセンサー30も圧力適用部材18の部分に沿い配置されているように示されているケーブル32の部分と共に示されている。組織接触面22は図2内において互いに近接並置されているように示されている。組織接触面22は組織と接触して配置され、この組織は両あご20の間に配置される血管の部分も含んでいる。あご20を部分的にまたは完全に閉じると組織接触面22が圧力または力を組織に加えて血管または血管周りの組織を効果的に圧縮する;この圧力または力の適用は組織の圧縮および血管の閉塞に有効であり、少なくとも血管の部分を通しての血流を減しまたは停止する。
【0021】
センサー30は血管の位置の検出および血管内の血流の検出に有効であり得る。そのような検出はシステム10を次のように指向するのに使用され、即ち閉塞されるべき血管部分を含む身体組織がクランプ部品12の両あご20間であることを保証する。好ましい使用方法において、血管および周辺組織は両あご20の間に配置されかつ圧力または力は組織接触面22により適用され、圧力を組織へ供給して、血管部分を圧縮しかつ少なくとも部分的に血管を閉塞するのに効果的である。そのような圧縮およびその結果としての血管の閉塞は血管内の血流の減少または停止に有効である。あご20上に配置されているセンサー30は圧縮された血管内の血流の減少または停止の検出に効果的であり得る。
【0022】
図3は本発明の特徴を具体化したシステム10の末端部詳細拡大図で、クランプ部品12の末端部を示しており、その末端部は組織接触面22を有するあご20付きの圧力適用部材18を備えている。センサー30は組織接触面22上のあご20上に配置されているように示されており、組織接触面22の反対側に配置されたケーブル32の末端部が付いている。
【0023】
図4はあご20の断面図で、センサー30を通して図3の4−4線に沿って取られている。このセンサー30は接続部38によりケーブル32と接続されており、この接続部はワイヤー、複数ワイヤー、光学的繊維、ウエーブガイド、または信号および/またはエネルギーまたはパワーをセンサー30、ケーブル32、およびセンサーコントローラーの間で搬送するのに有効な他の接続部であり得る。好ましくは、接続部38は少なくともケーブル32の一部の連続部である。
【0024】
センサー30は血管の位置決めのためには血流センサーであり、かつ血管の存在を表示する固有信号を検出するように構成された受動センサー(即ち、音響センサー、モーションセンサー、pHセンサー、または血管位置を物理的、化学的、電気的、または生理学的に表示するように構成された他のセンサー)であり得る。他の実施例においては、血管の所在を表示するための血流センサーは能動センサーであり、エネルギーまたは信号を発するように構成され、かつ、または血管の存在を表示する放射されたエネルギーまたは信号に反応し、またはそれから引き出されるように構成されている(即ち、超音波センサーを備えて血管からの超音波反射を検出する超音波源、血管からの反射を検出するように構成された赤外線源、または血管の位置を表示する反応を検出するように構成されたセンサーおよび他のエネルギー源)。センサーの動作はエネルギー源により援助され(このエネルギー源はセンサーコントローラー36により提供される)、これはセンサーにより検出されて直接供給され、または検知されるべきエネルギーに提供してセンサーを援助する。例えば、エネルギー源は電気エネルギーを提供して超音波センサーが超音波エネルギーを製造しかつ検出することを援護する(これは、例えば、メダソニック・登録商標 カーデイオビート・登録商標 ブラッド フロー ドッパー インテグレーテド スピーカー(クーパー サージカル 社、トランブル CT 06611)付き)。本発明での使用に好適な他の市場で入手可能なドップラー 超音波センサーは、コベン モデルES 100X ミニドップ VRP−8プローブ(セントルイス、MO)およびDWL/ネウロ スカン メデイカル システムズ マルテイ−ドップ B+システム(スターリング、VA)を含んでいる。
【0025】
本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具は圧力適用部材を有するクランプ器具を備え、これは圧力または力を血管および血流センサーに適用するように構成されている。圧力適用部材は組織に係合するように構成された末端部を備えている。本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具は2または3以上の圧力適用部材を備え得る。2個の圧力適用部材は互いに対向配置されかつ互いに動きかつ/または圧力または力を供給し、互いに接近し、組織に係合してそれらの間に血管をクランプするように構成されている。代わりに、圧力適用部材は互いに並列配置される2個の部分を備えて両部分の間に組織をクランプするのに有効であり得る。
【0026】
血管の閉塞はそれが部分的であっても全体的であっても膣粘膜のような身体壁を通して圧力を供給することにより行われる。組織に加えられた充分な圧力または力は圧力をその組織および下側の組織に加えて血管を圧縮しかつ少なくとも部分的に閉塞するのに有効である。血管閉塞のために身体壁を通して適用される圧力の大きさは平方インチ当たり約15ポンド(psi)および約125psiの間であり、かつ好ましくは約30psiおよび約60psiの間である。例えば、圧力適用面が約0.16平方インチ(例えば、約0.2インチ掛ける約0.8インチの面)の時、本発明を具体化した非侵襲性動脈閉塞器具により供給される力の量は好ましくは約3ポンドおよび約20ポンドの間であり、かつより好ましくは約6ポンドおよび約9ポンドの間である。
【0027】
血管を検出しまたは位置決めするためのセンサーは身体組織内の所定位置にある血管を検出するように構成された如何なるセンサーでもよい。そのようなセンサーは心臓音のような音、または血管と固有に組み合わされた音を検出し得る。代わりに、動脈位置決めのためのセンサーは超音波のような人工的に創生されたまたは組み合わされた光または音を作りまたはそれと組み合わされ、かつ人工的に製造された光または音からの反射または他の信号を検出する。好ましい実施例においては、センサーは血流センサーである。ドップラー血流センサーのような血流センサーはあご20の組織接触面22と直角に配置され、それはあご20に面しているか、またはあご20内の一つの動脈が血流センサーにより検出されるから有効である。
【0028】
センサーは血管、または血流、または血管の位置または特定方向の血流に関する信号を検出し得る。例えば、クランプのあごのような、圧力適用部材の組織接触面上に配置されたセンサーは、あごの面と直角な方向からの信号を検出し、従って血管の位置決めまたはあごの反対の血流の検出に有効である。そのような方向付けは閉塞されるべき血管があごの反対側の、かつあごの対間に配置され、閉塞のためには適切に配置されることを保証するのに有効である。センサーは組織接触面と平行な方向、または組織接触面と或る別の角度からの信号を検出するように形成されることもでき;そのような構造は、例えば、非侵襲性動脈閉塞器具の動きを血管の方へ向けるのに有益である。
【0029】
血流センサーは好ましくはドップラー超音波センサーを備えている。血流センサーはクランプ部材の上、好ましくは組織に係合するように構成された末端部上、より好ましくは末端部の中央近傍に配置され得る。圧力適用部材上に配置された血流センサーは圧力適用部材近傍の血管内の血流を検出するように構成されており、かつ圧力適用部材によりまたは圧力適用部材間にクランプされた血管内の血流を検出するように構成され得る。本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具は2以上の血流センサーを備え得る。好ましい血流センサーはドップラー超音波血流センサーおよび赤外線近似血流センサーを備えている。
【0030】
本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具はクランプ位置へロックするように構成され得る。そのようなロックされた構造は、一時的および解放可能、または永久的であり得る。本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具は、ラチェットのような、ロック機構を備え、少なくとも一つの圧力適用部材を圧力適用位置に保持するように構成され得る。そのようなロック機構は所望時に圧力または力の停止の許容に有効な解放機構を備え得る。このようにして、本発明の特徴を具体化した非侵襲性血管閉塞器具は血管閉塞軽減に有効なロック機構を以前血管閉塞のために供給されていた圧力または力の適用を終わらせることにより解放するように構成され得る。
【0031】
本発明の装置およびシステムは体腔内での使用および患者の皮膚または他の身体表面近傍での使用のために構成されているが、非侵襲性でありかつ外側使用のために構成されている。クランプ器具はどのような好適なサイズであっても良く、これは部分的には閉塞されるべき動脈の位置および寸法により決定される。ハンドル、あご、およびもし存在するならば連結部分は子宮動脈のような血管近傍の組織への接近を許容しかつその中の血流を減しまたは停止するように血管閉塞に充分なクランプ圧力または力を組織へ提供するように構成されている。
【0032】
発明者達は女性の子宮動脈が膣粘膜の近傍に配置されており、その位置が膣円蓋の数センチメートル(cm)内、または1インチから数インチ内であることを発見してきた。このようにして、子宮動脈に接近しかつ閉塞するためには、膣の寸法が本発明の特徴を具体化したクランプ器具およびクランプアプリケーターのための好適なサイズ決定に役立ち、その目的は膣クランプの少なくとも一部が膣内にフィットし、かつ患者の体外から操作する時膣円蓋に容易に到達し得るためである。例えば、クランプ器具は長さが約0.5インチおよび約16インチの間であり、好ましくは長さが約1インチおよび12インチの間であり得る。
【0033】
血流を検出しかつ閉塞するための本発明の特徴を具体化して構成された装置およびシステムは子宮動脈近傍の膣内に配置された時子宮粘膜を収めるように構成されている。このような装置およびシステムは膣壁に孔を開けることなく膣粘膜を収めるように構成されており;即ち、膣粘膜を貫通することはない。センサーは、例えば、子宮動脈のような動脈内の血流を患者の皮膚または粘膜表面に孔を開けることなく検出するように構成され得る。本発明の特徴を具体化した器具およびシステムのあごまたは複数のあごは子宮用動脈のような動脈近傍の組織を患者の皮膚または粘膜表面に孔を開けることなく圧縮するように構成され得る。このようにして、本発明の特徴を具体化した膣クランプは膣動脈のような動脈の位置を検出しかつそれを閉塞するのに有効である。
【0034】
本発明の特徴を具体化した膣クランプは膣動脈に係合しまたは膣動脈近傍の組織に係合するように構成された、あごまたは複数のあごを備え、かつあご内に装着されたドップラー超音波センサーのような超音波センサーを備え得る。約20MHz以下の超音波周波数で作動するドップラー超音波センサーで、約5MHzおよび約19MHzの間、好ましくは約6MHzおよび約10MHzの間、より好ましくは約8MHzのものが本発明の特徴を具体化した装置での動脈内の血流検出のために適している。センサーは好ましくはクランプあごの面に対してかつ、あご面に対して直角方向に装着される。例えば、血流センサーはクランプあごの末端チップから約0.1”および約1”の間に装着され、かつそれは好ましくは約0.2”および約0.6”の間、より好ましくはクランプあごの末端チップから約0.4”に装着され得る。クランプあごは組織に緊密に係合するように構成され、即ち、鋸歯状の、刻み目付きの、荒らされた、サンドペーパーを含むラフな材料で被覆された、または組織を把持するように別様に構成された面を備え得る。例えば、クランプあごは充分な把持力が得られるように鋸歯状にされて膣粘膜上にクランプされた時子宮動脈上の所定位置に留まるようにされている。非侵襲性動脈閉塞器具は2以上のあごを持ち得る。複数あごは好ましくは中心軸周りに概ね対称的に配置され、かつ閉じた時に全てのあごが中心位置へ近づくように構成され、従って、例えば、3個のあごが互いに約120°に向けられかつそれらの間の組織を掴むのに有効な中心点に閉塞するように配置され得る。
【0035】
本発明の特徴を具体化した膣クランプの寸法は膣内での使用が容易となるように選ばれ、かつ従ってクランプは患者の体外から操作された時に膣円蓋へ容易に到達し得る。
【0036】
あごまたは複数のあごは連結部分に沿う線と実質的に平行な線上の連結部分で連結するか、またはそのような線に対して一定角度で連結するように構成されている。あごまたは複数のあごおよび連結部分の間の角度は鋭角または非鋭角であり得る。好ましい実施例においては、あごまたは複数のあごおよび連結部分または複数の連結部分の間の連結は剛直な連結であり;或る実施例においては、あごが連結部分の伸長部であり、かつ両者が単一材料で形成され得る。
【0037】
本発明の特徴を具体化した方法および器具は如何なる動脈の閉塞にも使用することができ;以下の論考においては、子宮の動脈が一例として使用されている。この例に関連して論考される方法および器具は他の如何なる動脈、特に膣壁、直腸壁、および腹の壁、皮膚面または他の身体面のような身体壁近傍の他の動脈にも適用可能である。
【0038】
図5は典型的な女性の生殖システムを図解し、子宮40、膣42、右卵巣44、および左卵巣46を含んでいる。血液は子宮40へ主として右子宮用動脈48および左子宮用動脈50を介して、かつ2次的には右卵巣用動脈52および左卵巣用動脈54を介して供給され、これらの全ては大動脈56により供給される。子宮用動脈48および50の膣円蓋58および子宮頸60への近い並置に注目されたい。
【0039】
動脈の閉塞方法は、動脈の検知工程、および血流センサーを有するクランプ器具で動脈を圧縮する工程を備えている。動脈の検知は動脈内の血流のような血流検知工程を備えている。動脈の圧縮は動脈近傍の組織を掴み、動脈の圧縮に効くように動脈を取り囲んでいる組織の圧縮工程を備えている。
【0040】
子宮の動脈を閉塞する一つの方法は動脈閉塞器具を動脈に適用して動脈を通る血流が減され、または廃止される工程を備えている。そのような閉塞は子宮用動脈のような動脈をクランプすることにより達成され得る。子宮用動脈のクランプは子宮用動脈の圧縮に効くように子宮用動脈の近傍の組織にクランプ器具を適用することにより達成され得る。
【0041】
図6は本発明の特徴を具体化した非侵襲性動脈閉塞器具の使用を図解している。膣用クランプ12(非侵襲性動脈閉塞システム10のクランプ要素、図6内にはその一部のみが図示されている)が子宮筋腫62(子宮用動脈の閉塞により処置され得る各種医療状態の一つ)付きの子宮40を有する女性患者の膣42内に部分的に示されている。子宮用動脈48および50は膣円蓋58および子宮頸60からさほど離れていない子宮40へ接近している。膣用クランプ12は指孔16付きのハンドル14、および組織接触面22を有するあご20付きの圧力適用部材18を備えている。膣用クランプ12はまたあご20上のセンサー30を備え、このあごは患者の組織に対面し、かつシステム10の他の部分(図中には示されていない)とケーブル32を介して連通している。
【0042】
子宮用動脈には患者の膣を介して接近することができ、かつ子宮用動脈の圧縮は子宮用動脈の部分周りの膣壁部分の圧縮により達成され得る。膣用クランプは膣42を介して子宮用動脈へ接近することができ、これはあご20を膣円蓋58近傍の壁上に押し当てることにより膣壁の部分64および66を右子宮用動脈48へより接近するように膨張させて行われる。あご20からの圧力はこのようにして図6内に示されているように子宮用動脈48周りの組織を寄せて膣壁へ没入させるのに有効である。センサー30は子宮用動脈48の圧力と位置とを検出し、かつ動脈48内の血流の検出に有効である。センサー30はあご20および組織接触面22の位置決めを助けて子宮用動脈48を膣用壁部分64および66および協働している組織により最も良く取り囲むために使用され得る。あご20の閉塞は組織接触面22を膣壁部分64および66へより強く押し、子宮用動脈48およびあご20間の他の組織を圧縮し、子宮用動脈48の閉塞に有効である。センサー30は子宮用動脈48内の血流の結果としての減少または停止の調整、および血流の所望量の減少の達成および所望されるならば血流の停止の確認に使用され得る。ロック機構26は組織上への所望量の圧力または力を所望時間の間維持するために使用され得る。左子宮用動脈50内の血流は同じ膣用クランプ12により(右子宮用動脈48の閉塞解放後に)または異なる膣用クランプ12により同様に閉塞される(このようにして双方の子宮用動脈の同時のクランプおよび閉塞が許容される)。
【0043】
本発明の特徴を具体化した方法内で使用するのに適したクランプ器具は解放可能なクランプ器具であり、従って子宮用動脈は単に限定された時間内でのみ閉塞状態に留め得る。好適な限定された時間は約0.2時間および約12時間の間、または好ましくは約0.5時間および約4時間の間であり得る。
【0044】
本発明の特徴を具体化した非侵襲性動脈閉塞器具は如何なる好適な材料または材料の組み合わせからも作られることができ、その材料はステンレススチールのような金属およびニッケル チタニウム合金のような形状記憶合金、プラスチックス、セラミックス、および当業界で知られている他の材料を含んでいる。例えばポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエステル、ポリセタール、および他のポリマーのような生物学的適合性を有するポリマーが本発明の実施例のためには特に好適である。器具またはシステムは単一使用のために設計され(処分可能)または殺菌されて複数回使用が可能とされ得る。
【0045】
本発明の特定の形態が図解されかつ記述されてきたが、本発明の精神および範囲を越えることなく各種の修正がなされ得ることは明らかであろう。それゆえに、本発明が図示された特定の実施例に限定されることは意図されていない。従って本発明は従来技術が許す限り広く、かつ明細書に鑑み、添付請求の範囲により限定されるべきである。更に、当業者は一つの実施例内で示されている特徴は他の実施例にも適用され得ることを認識するであろう。“要素”、“部材”、“器具”、“セクションズ”、“部分”、“セクション”、“工程”およびここで使用される同様な用語は条文35U.S.C.§112(6)によるものと解釈されるべきでなく、それは次の請求項が特定の構造または動作を伴うことなく、用語“手段”または“工程”とそれに続く特定の機能を備えている場合以外である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の特徴を具体化したシステムの平面図で、本発明の特徴を具体化した開放配置の膣用クランプを含んでいる。
【図2】本発明の特徴を具体化したクランプ器具の閉塞配置における末端部断面部分図である。
【図3】本発明の特徴を具体化した膣用クランプの開放配置状態のあご部の斜視図である。
【図4】クランプ器具のあご部の図3の4−4線横断面図である。
【図5】女性の生殖システムの略図で、子宮への血流を提供する主な血管を含んでいる。
【図6】本発明の特徴を具体化した膣用クランプを女性患者の子宮の動脈の閉塞に使用しているところを描写している略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
女性患者の子宮用動脈を閉塞して患者の子宮の障害を処置する非侵襲性膣内閉塞器具であって:
a.対向した組織接触面をその末端部に有する1対の圧力適用部材;
b.上記1対の圧力適用部材から延びる1対の枢支された支持シャフトであって、圧力適用部材の対向した組織接触面間の距離を調整するように構成されかつ子宮用動脈の閉塞時に患者の外へ延びるように構成された支持シャフト;および
c.少なくとも一つの圧力適用部材の内または上の患者の子宮用動脈の位置を捜すための少なくとも一つのセンサー
を包含している、非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項2】
上記少なくとも一つのセンサーが血流センサー、音センサー、圧力センサー、歪みセンサー、応力センサー、化学センサー、電磁放射センサー、およびそれらの組合せの群から選択されている、請求項1に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項3】
上記センサーが血流センサーを包含している、請求項2に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項4】
上記血流センサーがドップラー超音波センサーを包含している、請求項3に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項5】
上記ドップラーセンサーが約5MHzおよび約19MHzの間の周波数を有する超音波エネルギーを検知するように構成されている、請求項4に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項6】
上記ドップラー超音波センサーが約6MHzおよび約10MHzの間の周波数を有する超音波エネルギーを検知するように構成されている、請求項5に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項7】
上記ドップラー超音波センサーが約8MHzの周波数を有する超音波エネルギーを検知するように構成されている、請求項6に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項8】
上記センサーが電磁放射センサーであり約500ナノメーター(nm)および約2000nmの間の波長を有する電磁放射線を検知するように構成されている、請求項2に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項9】
上記センサーが電磁放射センサーであり約700nmおよび約1000nmの間の波長を有する電磁放射線を検知するように構成されている、請求項2に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項10】
少なくとも一つのセンサーが上記検知方向に沿い配置された子宮動脈が検知されるのに適する検知方向を備え、かつ上記少なくとも一つのセンサーが上記組織接触面上に配置されて上記検知方向が上記組織接触面に対して直角とされている、請求項1に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項11】
圧力適用部材が末端チップを備えかつ上記センサーが上記末端チップの基端側へ約0.1インチおよび約1インチの間だけ隔てられている、請求項1に記載の器具。
【請求項12】
上記センサーが上記末端チップの基端側へ約0.2インチおよび約0.6インチの間の位置に配置されている、請求項11に記載の器具。
【請求項13】
上記センサーが上記末端チップの基端側へ約0.4インチの位置に配置されている、請求項12に記載の器具。
【請求項14】
更にチップ付きの1対のハンドルを包含し、上記ハンドルの各々は上記支持シャフトの一つに連結されており、かつ上記ハンドルチップの上記各々は上記圧力適用部材の上記末端部から約0.5インチおよび約16インチの間の長さだけ隔てられている、請求項11に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項15】
上記長さが約1インチおよび約12インチの間の長さを包含している、請求項14に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項16】
更にロック機構を包含し、このロック機構が圧力適用部材を所望位置に保持するように構成されている、請求項1に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項17】
上記ロック機構が解放可能な機構を包含している、請求項16に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項18】
対向した圧力適用部材の上記の対は上記圧力適用部材間に配置された組織を上記圧力適用部材が動かされた時に圧縮し得るように可動に構成されている、請求項1に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項19】
上記圧力適用部材が上記圧力適用部材の間に配置された組織に対して平方インチ当たり約15ポンド(psi)および約125psiの間の圧力を供給するように構成されている、請求項1に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項20】
上記圧力適用部材が上記圧力適用部材の間に配置された組織に対して約30psiおよび約60psiの間の圧力を供給するように構成されている、請求項19に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項21】
複数のセンサーを包含している、請求項1に記載の非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項22】
子宮異常の女性患者の処置のためのシステムであって:
対向した組織接触面をその末端部に有する1対の圧力適用部材;上記1対の圧力適用部材から延びる1対の枢支された支持シャフトであって、圧力適用部材の対向した組織接触面間の距離を調整するように構成されかつ圧力適用部材が子宮用動脈を閉塞時に患者の外へ延びるように構成された支持シャフト;および圧力適用部材の内または上に配置された子宮用動脈の位置を捜すための少なくとも一つのセンサーを包含している非侵襲性膣内閉塞器具;および
上記センサーに動作可能に連結されかつ動力源を包含しているセンサーコントローラー
を包含している、システム。
【請求項23】
上記センサーがドップラー超音波センサーを包含しかつ上記センサーコントローラーがドップラー超音波コントローラーを包含している、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
上記センサーコントローラーがオペレーターにより検知され得る出力を提供するように構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
更に患者の身体の部分を掴むために構成された器具を包含している、請求項22に記載のシステム。
【請求項26】
患者の身体の部分を掴むための上記器具が子宮頸を把持するために構成されている、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
女性患者の子宮動脈閉塞のための非侵襲性システムであって:
子宮用動脈を血流センサーで非侵襲的に捜すための膣内手段;および
配置された子宮用動脈を閉塞するために女性患者の膣円蓋の部分を非侵襲的に圧縮するための手段
を包含している、システム。
【請求項28】
上記血流センサーがドップラー超音波血流センサーを包含している、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
更に上記血管内の血流の変化の検知を包含している、請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
上記ドップラー超音波血流センサーでの位置決めが約5MHzおよび約19MHzの間の周波数を有する超音波での子宮用動脈の位置決めを包含している、請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
上記ドップラー超音波血流センサーでの位置決めが約6MHzおよび約10MHzの間の周波数を有する超音波での子宮用動脈の位置決めを包含している、請求項28に記載のシステム。
【請求項32】
上記ドップラー超音波血流センサーでの位置決めが約8MHzの周波数を有する超音波での子宮用動脈の位置決めを包含している、請求項28に記載のシステム。
【請求項33】
非侵襲性膣内閉塞器具であって:
a.対向した組織接触面をその末端部に有する1対の圧力適用部材;
b.上記1対の圧力適用部材から延びる1対の枢支された支持シャフトであって、圧力適用部材の対向した組織接触面間の距離を調整するように構成された支持シャフト;および
c.圧力適用部材の内または上に配置された血管位置を捜すための超音波センサー/トランスデユーサーであって超音波信号を提供しかつ反射超音波を受領するように構成されて閉塞されるべき血管の位置決めを容易にする超音波センサー/トランスデユーサー
を包含している、非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項34】
非侵襲性膣内閉塞器具であって:
a.組織に対して圧力を供給するための手段;
b.閉塞されるべき血管の位置決めを容易にするための血管用センサー手段;および
c.上記圧力適用手段および上記センサー手段のための支持手段
を包含している、非侵襲性膣内閉塞器具。
【請求項35】
非侵襲性膣内閉塞器具であって:
a.組織に対して圧力を適用するための圧力適用手段;
b.閉塞されるべき血管の位置決めを容易にするために信号を提供しかつ反射信号を検知するためのセンサー/トランスデユーサー手段;および
c.上記圧力適用手段および上記センサー/トランスデユーサー手段を支持するための支持手段
を包含している、非侵襲性膣内閉塞器具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−506186(P2006−506186A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553747(P2004−553747)
【出願日】平成15年11月17日(2003.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2003/036553
【国際公開番号】WO2004/045426
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(501231679)ヴァスキュラー・コントロール・システムズ・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】