説明

血管形成の調節の新規ターゲット

本発明は、腫瘍血管において発現が増加されたポリヌクレオチドおよびポリペプチドの同定に関する。さらに、本発明は、同定されたポリヌクレオチドおよびポリペプチド、ならびに該ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの阻害剤の、血管新生の調節ならびにがんなどの血管新生関連疾患の診断および治療における使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞における血管新生を阻害する方法であって、前記細胞における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させるステップを含む方法。
【請求項2】
被験者の組織における血管新生を阻害する方法であって、前記被験者の前記組織における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させるステップを含む方法。
【請求項3】
被験者における過剰なまたは望ましくない血管新生に関連した障害を治療する方法であって、前記被験者における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させるステップを含む方法。
【請求項4】
被験者におけるがんを治療する方法であって、前記被験者における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させるステップを含む方法。
【請求項5】
被験者における転移を治療または予防する方法であって、前記被験者における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させるステップを含む方法。
【請求項6】
被験者における造腫瘍性を低下させる方法であって、前記被験者における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させるステップを含む方法。
【請求項7】
前記被験者が、がんと診断されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記がんが、乳がんである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させるステップが、前記ポリペプチドをエンコードする核酸のレベルを減少させるステップを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ポリペプチドをエンコードする核酸のレベルを減少させるために前記被験者にアンチセンスRNAを送達するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ポリペプチドをエンコードする核酸のレベルを減少させるために前記被験者にRNAiを送達するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を減少させることが、前記ポリペプチドの活性を減少させることを含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記ポリペプチドの活性を減少させるために前記ポリペプチドを特異的に結合する抗体を前記被験者に送達するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ポリペプチドの活性を減少させるために前記ポリペプチドを特異的に結合するアプタマーを前記被験者に送達するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリペプチドの活性を減少させるために前記ポリペプチドを特異的に阻害する小分子を前記被験者に送達するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
表1に記載の少なくとも2つのポリペプチドの発現および/または活性が減少される、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
表1に記載の少なくとも3つのポリペプチドの発現および/または活性が減少される、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のポリペプチドが、SFRP2、JAK3およびFAPならびにこれらの任意の組み合わせから成る群より選択される、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記ポリペプチドがSFRP2であり、かつ、前記被験者にカルシニューリン阻害剤を送達することによってSFRP2の活性が減少される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記カルシニューリン阻害剤が、タクロリムスである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
細胞における血管新生を増加させる方法であって、前記細胞における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を増加させるステップを含む方法。
【請求項22】
被験者の組織における血管新生を増加させる方法であって、前記被験者の前記組織における表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を増加させるステップを含む方法。
【請求項23】
前記表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を増加させるステップが、前記ポリペプチドをエンコードする核酸を前記被験者に送達するステップを含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を増加させるステップが、前記ポリペプチドを前記被験者に送達するステップを含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項25】
前記被験者が、心血管疾患を有する、または虚血もしくは喫煙の経験がある、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
被験者の組織における血管新生を検出する方法であって、前記組織からサンプルを得るステップと、前記サンプルにおける表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップとを含み、対照サンプルにおける発現および/または活性レベルに対する発現および/または活性の増加が、血管新生を示すものである方法。
【請求項27】
被験者におけるがんを診断する方法であって、前記被験者から組織サンプルを得るステップと、前記サンプルにおける表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップとを含み、対照サンプルにおける発現および/または活性レベルに対する発現および/または活性の増加が、がんを示すものである方法。
【請求項28】
表1に記載の少なくとも2つのポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップを含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
表1に記載の少なくとも5つのポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップを含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項30】
表1に記載の少なくとも10のポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップを含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項31】
前記表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップが、前記1つ以上のポリペプチドをエンコードする核酸のレベルを判定するステップを含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項32】
前記表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップが、前記1つ以上のポリペプチドのレベルを判定するステップを含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項33】
前記発現および/または活性が、血管組織において判定される、請求項26または27に記載の方法。
【請求項34】
前記発現および/または活性が、内皮細胞および/または周皮細胞において判定される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記サンプルが、血液、血清、血漿、唾液、尿、脳脊髄液および汗から成る群より選択される、請求項26または27に記載の方法。
【請求項36】
前記がんが、乳がんである、請求項27に記載の方法。
【請求項37】
前記1つ以上のポリペプチドが、SFRP2、JAK3およびFAPから成る群より選択される、請求項26または27に記載の方法。
【請求項38】
被験者における組織の血管新生の可能性を判定する方法であって、前記被験者の組織からサンプルを得るステップと、前記サンプルにおける表1に記載の1つ以上ポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップとを含み、対照サンプルにおける発現および/または活性レベルに対する発現および/または活性の増加が、前記組織の血管新生の可能性増加を示すものである方法。
【請求項39】
被験者におけるがんの転移の可能性を判定する方法であって、前記被験者のがんから組織サンプルを得るステップと、前記サンプルにおける表1に記載の1つ以上ポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップとを含み、対照サンプルにおける発現および/または活性レベルに対する発現および/または活性の増加が、前記がんの転移の可能性増加を示すものである方法。
【請求項40】
被験者におけるがん治療の有効性を調査する方法であって、がんの治療を受けている被験者からサンプルを得るステップと、前記サンプルにおける表1に記載の1つ以上ポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップと、前記発現および/または活性レベルと対照サンプルにおける発現および/または活性レベルとを比較するステップとを含み、前記サンプルにおける発現および/または活性レベルの前記対照サンプルに対する減少が、前記治療の有効性を示すものである方法。
【請求項41】
被験者におけるがんの進行を調査する方法であって、がんを有する被験者からサンプルを得るステップと、前記サンプルにおける表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップと、前記発現および/または活性レベルと対照サンプルにおける発現および/または活性レベルとを比較するステップとを含み、前記サンプルにおける発現および/または活性レベルの前記対照サンプルに対する増加が、前記がんの進行を示すものである方法。
【請求項42】
前記表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定することが、前記1つ以上のポリペプチドをエンコードする核酸のレベルを判定するステップを含む、請求項38から41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するステップが、前記1つ以上のポリペプチドのレベルを判定するステップを含む、請求項38から41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記発現および/または活性が、血管組織において判定される、請求項38から41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記発現および/または活性が、内皮細胞および/または周皮細胞において判定される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記がんが、乳がんである、請求項38から41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記1つ以上のポリペプチドが、SFRP2、JAK3およびFAPから成る群より選択される、請求項38から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
血管新生を調節する化合物を同定するための方法であって、表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を試験化合物の存在下および不在下で判定するステップと、前記1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性のレベルをその化合物の不在下でのレベルに対して増加させるまたは減少させる化合物を、血管新生を調節する化合物として選択するステップとを含む方法。
【請求項49】
腫瘍の成長または転移の阻害に有用な化合物を同定する方法であって、表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を試験化合物の存在下および不在下で判定するステップと、前記1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性のレベルをその化合物の不在下でのレベルに対して増加させるまたは減少させる化合物を、腫瘍成長または転移の阻害に有用な化合物として選択するステップとを含む方法。
【請求項50】
前記方法の少なくとも一部分が、細胞において行われる、請求項48または49に記載の方法。
【請求項51】
前記細胞が、内皮細胞である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記細胞が、腫瘍細胞である、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
表1に記載の少なくとも2つのポリペプチドをエンコードするポリペプチドにハイブリダイズする核酸を含む核酸アレイ。
【請求項54】
表1に記載の少なくとも2つのポリペプチドに特異的に結合する抗体を含む抗体アレイ。
【請求項55】
SFRP2に特異的に結合するモノクローナル抗体。
【請求項56】
ヒトSFRP2に特異的に結合する、請求項55に記載のモノクローナル抗体。
【請求項57】
アミノ酸29〜40(GQPDFSYRSNC(配列番号:1))、85〜96(KQCHPDTKKELC(配列番号:2))、119〜125(VQVKDRC(配列番号:3))138〜152(DMLECDRFPQDNDLC(配列番号:4))、173〜190(EACKNKNDDDNDIMETLC(配列番号:5))、202〜220(EITYINRDTKIILETKSKT−Cys(配列番号:6))、および270〜295(ITSVKRWQKGQREFKRISRSIRKLQC(配列番号:7))から成る群より選択されるエピトープを特異的に認識する、請求項56に記載のモノクローナル抗体。
【請求項58】
表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するための試薬を含む、血管新生を評定するためのキット。
【請求項59】
表1に記載の1つ以上のポリペプチドの発現および/または活性を判定するための試薬を含む、がんを診断するためのキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2011−523551(P2011−523551A)
【公表日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509497(P2011−509497)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/003047
【国際公開番号】WO2009/139915
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(500093834)ザ・ユニヴァーシティ・オヴ・ノース・キャロライナ・アト・チャペル・ヒル (14)
【Fターム(参考)】