説明

表示装置、照明制御方法、及びプログラム

【課題】表示装置における電力消費量を効率よく低減させる。
【解決手段】照明部15は、表示部14の照明を行う。多量放電判定部101は、自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定する。照明制御部104は、多量放電判定部101によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、照明部15による照明の範囲を減縮させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、照明制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯電話は、電子メール、ゲーム、ウェブブラウザなど様々な機能を有するものが多く、そのディスプレイサイズは年々大きくなる傾向にある。一方、携帯電話の画面表示に要する電力は、携帯電話の全消費電力に対して高い割合を占める。また、近年は、携帯電話のディスプレイにLCD(Liquid Cristal Display)を用いることが多い。携帯電話のディスプレイにLCDを用いる場合、LCD自体は発光しないため、背面にバックライトを備え、当該バックライトを点灯させる必要がある。なお、液晶画面の消費電力のほとんどは、バックライトの点灯に要するものであることが知られている。
【0003】
携帯電話等の表示装置のディスプレイサイズが大きくなると、バックライトの数が増えて消費電力が増加し、電池の持ち時間が短くなってしまうという問題がある。表示装置の画面表示制御方法としては、電池電圧が規定値以下になったことを検知して画面の表示領域を縮小し、消費電力を抑える制御が知られている。
例えば、特許文献1には、電池電源の電圧が設定電圧よりも低くなったときに、文字のフォントを小さくする電子機器が開示されている。
また、特許文献2には、携帯電話機が所定時間の間、無使用状態となったときに、点灯させるバックライトの個数を減らすことで消費電力を抑える技術が開示されている。
また、特許文献3には、ディスプレイを構成する画素部を駆動する走査線駆動回路及び信号線駆動回路の制御によって、表示領域の一部のみを利用して表示するパーシャル表示を実現することで消費電力を抑える技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−178029号公報
【特許文献2】特開2005−257724号公報
【特許文献3】特開2007−058202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1による表示制御方法では、電池電圧が規定値以下になってから電池がなくなるまでのわずかな電圧区間でしか省電効果が得られないという問題があった。また、特許文献2に記載の技術を用いた場合、携帯電話機が使用されている間は消費電力を押さえる制御がなされず、省電効果が小さいという問題がある。また、特許文献3に記載の方法を実現するには、表示装置に走査線駆動回路や信号線駆動回路といったハードウェア構成を有する必要があるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、表示部の照明を行う照明部と、自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定する多量放電判定部と、前記多量放電判定部によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、前記照明部による照明の範囲を減縮させる照明制御部とを備えることを特徴とする表示装置である。
【0007】
また、本発明は、表示装置の照明制御方法であって、自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定し、自装置が多量放電状態であると判定された場合に、表示部の照明を行う照明部による照明の範囲を減縮させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、表示部の照明を行う照明部を備える表示装置を、自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定する多量放電判定部、前記多量放電判定部によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、前記照明部による照明の範囲を減縮させる照明制御部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示装置における電力消費量を効率よく低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による表示装置を備える携帯無線機の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】表示部に対する照明部の配置を示す図である。
【図3】多量放電判定部による多量放電状態判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図4】ボタン提示部によって提示されるボタンの表示例を示す図である。
【図5】文字サイズ選択画面の例を示す図である。
【図6】照明制御部によって減縮される照明の範囲のパターンの一例を示す図である。
【図7】照明の範囲を減縮する際における文字列の扱いを示す図である。
【図8】携帯無線機の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明による表示装置の基本構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による表示装置を備える携帯無線機1の構成を示す概略ブロック図である。
携帯無線機1は、CPU10(Central Processing Unit)、通信部11、記憶部12、電池電流検知部13、表示部14、照明部15、操作部16を備える。
【0012】
通信部11は、基地局からの報知情報を受信し、CPU10に当該報知情報をデータとして出力する。報知情報には、国コードが含まれており、携帯無線機1が現在どの国にいるかを判別することができる。
【0013】
電池電流検知部13は、電池から単位時間に出力される電流量を検知し、予め定めた電流規定値以上である場合に、CPU10に消費電流が大きいことを示す情報を出力する。電流量が電流規定値以上となる例としては、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やGSM(Global System for Mobile Communications)のような無線システムの通信中に、携帯無線機1に実装されたGPS(Global Positioning System)や無線LANなど別の無線機を使うような場合が挙げられる。また、携帯無線機1で実行するアプリケーションソフトによっては、消費電力を大きくするものがある。
表示部14は、LCD等の表示装置であって、CPU10によって生成される表示画像を表示する。
【0014】
照明部15は、表示部14の背面に設けられ、表示部14の照明を行う。図2は、表示部14に対する照明部15の配置を示す図である。携帯無線機1には、図2に示すように、表示部14の表示領域を分割し、区間毎に照明部15が配置される。照明部15としては、例えば消費電力の少ないLEDを用いることで実現可能である。
操作部16は、テンキーやタッチパネル等の入力装置を介して利用者からの入力を受け付ける。
【0015】
CPU10は、記憶部12またはその他のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されたプログラムを実行することで、多量放電判定部101、ボタン提示部102、文字サイズ選択提示部103、照明制御部104、表示画像制御部105を備える。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0016】
多量放電判定部101は、通信部11から取得した報知情報や電池電流検知部13から取得した情報に基づいて、自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定する多量放電状態判定処理を実行する。ここで、多量放電状態判定処理の詳細について説明する。
【0017】
図3は、多量放電判定部101による多量放電状態判定処理の動作を示すフローチャートである。
まず、多量放電判定部101は、通信部11から報知情報を取得する(ステップS31)。次に、多量放電判定部101は、記憶部12が予め記憶している国コードと、取得した報知情報に含まれる国コードとが一致するか否かを判定する(ステップS32)。なお、記憶部12が予め記憶している国コードは、携帯無線機1の使用が想定される国を示す国コードである。多量放電判定部101は、記憶部12が予め記憶している国コードと取得した報知情報に含まれる国コードとが一致しないと判定した場合(ステップS32:NO)、自装置の状態が多量放電状態となったと判定する(ステップS33)。これは、国が変わることで、WCDMAやGSMのような無線システムが変化することや、基地局の配置間隔に違いが出ることなどにより、携帯無線機1の消費電力が増加し、電池持ちが悪くなる可能性があるためである。
【0018】
他方、多量放電判定部101は、ステップS32で記憶部12が予め記憶している国コードと取得した報知情報に含まれる国コードとが一致すると判定した場合(ステップS32:YES)、通信部11によるハンドオーバが発生したか否かを判定する(ステップS34)。ハンドオーバが発生した場合(ステップS34:YES)、多量放電判定部101は、記憶部12が記憶するハンドオーバ発生回数に1を加算する(ステップS35)。そして、多量放電判定部101は、記憶部12が記憶するハンドオーバ発生回数が規定回数以上であるか否かを判定する(ステップS36)。多量放電判定部101は、ハンドオーバ回数が規定回数以上であると判定した場合(ステップS36:YES)、自装置の状態が多量放電状態となったと判定する(ステップS33)。これは、携帯無線機1の移動距離が長いと基地局とのハンドオーバ回数が増え、通信部11やCPU10における消費電力が増大するためである。
【0019】
他方、多量放電判定部101は、ステップS34においてハンドオーバが発生していない場合(ステップS34:NO)、ステップS36でハンドオーバ回数が規定回数未満であると判定した場合(ステップS36:NO)、電池電流検知部13から消費電流が大きいことを示す情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS37)。電池電流検知部13から消費電流が大きいことを示す情報を受け付けた場合(ステップS37:YES)、自装置の状態が多量放電状態となったと判定する(ステップS33)。他方、電池電流検知部13から消費電流が大きいことを示す情報を受け付けなかった場合(ステップS37:NO)、自装置の状態が多量放電状態でないと判定する(ステップS38)。
上述した処理により、多量放電判定部101は、自装置の状態が多量放電状態となったか否かを判定する。
【0020】
図4は、ボタン提示部102によって提示されるボタンの表示例を示す図である。
ボタン提示部102は、多量放電判定部101により自装置の状態が多量放電状態となったと判定された場合に、図4(A)に示すように、表示部14による表示範囲及び照明部15による照明範囲を減縮させる減縮ボタンを表示部14に表示させる。また、ボタン提示部102は、表示部14による表示範囲及び照明部15による照明範囲を減縮したときに、図4(B)に示すように、表示部14による表示範囲及び照明部15による照明範囲を拡大させる拡大ボタンを表示部14に表示させる。
【0021】
図5は、文字サイズ選択画面の例を示す図である。
文字サイズ選択提示部103は、ボタン提示部102によって提示された減縮ボタンが選択された場合に、図5に示すように、表示部14に表示させる文字サイズの変更の要否を利用者に選択させる文字サイズ選択画面を、表示部14に表示させる。図5に示す例では、利用者が選択部を介して「文字サイズは同じ」と記載されたボタンを選択することで、CPU10は、文字サイズを変更しない旨の入力を受け付ける。他方、利用者が選択部を介して「文字サイズを縮小」と記載されたボタンを選択することで、CPU10は、文字サイズを変更する旨の入力を受け付ける。
【0022】
図6は、照明制御部104によって減縮される照明の範囲のパターンの一例を示す図である。
照明制御部104は、文字サイズ選択提示部103によって提示された文字サイズの変更の要否の選択を利用者から受け付けた場合に、図6(A)、(B)に示すように、照明部15による照明の範囲を減縮させる。また、照明制御部104は、ボタン提示部102によって提示された拡大ボタンが選択された場合に、照明部15による照明の範囲を減縮前の範囲に戻す。なお、照明の範囲のパターンは、予め利用者によって設定されて記憶部12に記憶される。
【0023】
表示画像制御部105は、文字サイズ選択提示部103によって提示された文字サイズの変更の要否の選択を利用者から受け付けた場合に、表示部14に表示させる表示画像を、照明部15によって照明がなされる範囲の大きさに変更する。
図7は、照明の範囲を減縮する際における文字列の扱いを示す図である。
このとき、表示画像制御部105は、利用者の操作によって文字サイズを変更しない旨の入力を受け付けた場合、表示部14に表示させる表示画像に含まれる文字列(図7(A))を、照明部15によって照明がなされる範囲に収まるよう再配置した表示画像(図7(B))を生成する。また、表示画像制御部105は、利用者の操作によって文字サイズを変更する旨の入力を受け付けた場合、表示部14の大きさと照明部15によって照明がなされる範囲の大きさとの比率に基づいて表示部14に表示させる表示画像(図7(A))に含まれる文字列の文字サイズを縮小した表示画像(図7(C))を生成する。
【0024】
次に、本実施形態による携帯無線機1の動作を説明する。
図8は、携帯無線機1の動作を示すフローチャートである。
携帯無線機1が起動し、CPU10が上記各処理部を備えると、多量放電判定部101は、上述した多量放電状態判定処理を実行する(ステップS1)。そして、多量放電判定部101は、自装置が多量放電状態であるか否かを判定する(ステップS2)。自装置が多量放電状態でない場合(ステップS2:NO)、ステップS1に戻り、多量放電状態判定処理を再度実行する。
【0025】
他方、自装置が多量放電状態である場合(ステップS2:YES)、ボタン提示部102は、表示部14に図4(A)に示すような減縮ボタンを表示させる(ステップS3)。次に、CPU10は、利用者によって操作部16を介して減縮ボタンの選択がなされたか否かを判定する(ステップS4)。減縮ボタンが選択されていない間は(ステップS4:NO)、ステップS4の判定処理を繰り返し実行する。
【0026】
他方、減縮ボタンが選択された場合(ステップS4:YES)、文字サイズ選択提示部103は、表示部14に図5に示すような文字サイズ選択画面を表示させる(ステップS5)。次に、CPU10は、利用者によって操作部16を介して文字サイズの変更の要否の選択を待機する。そして、表示画像制御部105は、利用者によって文字サイズを変更する旨の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS6)。
【0027】
利用者によって文字サイズを変更する旨の入力を受け付けた場合(ステップS6:YES)、表示画像制御部105は、表示部14の大きさと照明部15によって照明がなされる範囲の大きさとの比率に基づいて表示部14に表示させる表示画像に含まれる文字列の文字サイズを縮小した表示画像を生成する(ステップS7)。
他方、利用者によって文字サイズを変更しない旨の入力を受け付けた場合(ステップS6:NO)、表示画像制御部105は、表示部14に表示させる表示画像に含まれる文字列を、照明部15によって照明がなされる範囲に収まるよう再配置した表示画像を生成する(ステップS8)。
表示画像制御部105が、ステップS7またはステップS8で表示画像を生成すると、照明制御部104は、図6(B)に示すように、照明部15による照明の範囲を減縮させる(ステップS9)。次に、表示画像制御部105は、ステップS8で生成した表示画像を、表示部14における、照明部15によって照明がなされる範囲に表示させる(ステップS10)。
【0028】
次に、ボタン提示部102は、表示部14に図4(B)に示すような拡大ボタンを表示させる(ステップS11)。次に、CPU10は、利用者によって操作部16を介して拡大ボタンの選択がなされたか否かを判定する(ステップS12)。拡大ボタンが選択されていない間は(ステップS12:NO)、ステップS12の判定処理を繰り返し実行する。
【0029】
他方、拡大ボタンが選択された場合(ステップS12:YES)、照明制御部104は、照明部15による照明の範囲を表示部14の全範囲に戻す(ステップS13)。そして、表示画像制御部105は、ステップS7またはステップS8による処理を行っていないもとの表示画像を、表示部14に表示させる(ステップS14)。
【0030】
以上、本実施形態によれば、自装置の状態が多量の電力を要する多量放電状態となった場合に、照明の範囲を減縮させる。これにより、電池電圧の高低にかかわらず、表示装置における電力消費量を効率よく低減させることができる。具体的には、単位時間当たりのハンドオーバ回数が規定回数以上になった場合に多量放電状態であると判定するため、携帯無線機1の使用中に長距離移動する場合に、電池の持ち時間を延ばすことができる。また、単位時間当たりの電池出力電流が多い場合に多量放電状態であると判定するため、消費電流が多い場合に電池の持ち時間を延ばすことができる。また、取得した報知情報に含まれる国コードが予め記憶している国コードと一致しない場合に多量放電状態であると判定するため、国を跨いで移動する場合に、電池の持ち時間を延ばすことができる。
【0031】
また、本実施形態によれば、ボタン提示部102が照明部15による照明の範囲を減縮させる減縮ボタン、及び照明部15による照明の範囲を拡大させる拡大ボタンを表示部14に表示させるため、照明の範囲の大小を容易に切り替えることができる。
【0032】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0033】
図9は、本発明による表示装置の基本構成を示す概略ブロック図である。
上述した実施形態では、本発明による表示装置を携帯無線機1に実装し、携帯無線機1が図1に示す構成を備える場合について説明したが、本発明による表示装置の基本構成は、図9に示すとおりである。
すなわち、本発明による表示装置は、照明部15、多量放電判定部101、及び照明制御部104を基本構成とする。
【0034】
照明部15は、表示部14の照明を行う。
多量放電判定部101は、自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定する。
照明制御部104は、多量放電判定部101によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、照明部15による照明の範囲を減縮させる。
これにより、表示装置は、表示装置における電力消費量を効率よく低減させることができる。
【0035】
なお、本実施形態では、本発明による表示装置を携帯無線機1に搭載した場合について説明したが、これに限られず、例えばゲーム機やタブレットPC、ノートPCなどの他の装置に本発明による表示装置を搭載しても良い。
【0036】
また、本実施形態では、多量放電状態となった場合に減縮ボタンを表示させ、当該減縮ボタンが選択したときに、照明範囲の減縮を行う場合を説明したが、これに限られない。例えば、多量放電状態となったときに減縮ボタンを表示させず、直ちに照明範囲の減縮を行う構成としても良い。
また、例えば、多量放電状態となったときに、照明制御部104が、照明部15における照明を減縮させる範囲の照度を徐々に低減させるようにしても良い。このとき、照明部15の照度が0となった場合に、表示画像制御部105が縮小した表示画像を表示させ、照度が0となる前に利用者からの操作があった場合に、照明制御部104が照明部15の照度を元に戻し、表示画像制御部105による表示画像の縮小処理を行わないようにしても良い。
これらの構成を用いた場合、多量放電状態となった場合に自動的に照明部15の照明領域を縮小し、より積極的に省電効果を得ることができる。
【0037】
また、本実施形態では減縮ボタン及び拡大ボタンを表示部14に表示し、当該ボタンの選択により照明範囲の変更制御を行う場合を説明したが、これに限られず、例えば所定のキーの押下により照明範囲の変更制御を行うようにしても良い。
【0038】
また、本実施形態では、照明部15として、表示部14の背面に設けられ、表示部14の照明を行うLEDを用いる例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、導光板を用いることで、照明部15を表示部14の背面に設けることなく表示部14の照明を行うことができるようにしても良いし、LEDに代えて他の照明装置を用いても良い。
【0039】
また、本実施形態では、照明制御部104による照明範囲を、表示部14の全範囲と、減縮した範囲との2段階で切り替える場合を説明したが、これに限られず、例えば減縮する範囲として複数のパターンを記憶しておき、消費電力量に応じて何れのパターンで照明範囲の減縮を行うかを選択するようにしても良い。
【0040】
また、本実施形態では、照明制御部104による照明範囲の変更にあわせて表示画像制御部105によってサイズを減縮した画像を表示させる場合について説明したが、これに限られず、例えば照明範囲のみの変更を行い、表示画像制御部105による表示画像の変更を行わないようにしても良い。
【符号の説明】
【0041】
1…携帯無線機 10…CPU 11…通信部 12…記憶部 13…電池電流検知部 14…表示部 15…照明部 16…操作部 101…多量放電判定部 102…ボタン提示部 103…文字サイズ選択提示部 104…照明制御部 105…表示画像制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の照明を行う照明部と、
自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定する多量放電判定部と、
前記多量放電判定部によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、前記照明部による照明の範囲を減縮させる照明制御部と
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記照明制御部によって照明の範囲が変更された場合に、前記表示部に表示させる画像を、前記照明部によって照明がなされる範囲の大きさに変更する表示画像制御部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記多量放電判定部によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、前記照明部による照明の範囲を減縮させる減縮ボタンを表示部に表示させる減縮ボタン提示部を備え、
前記照明制御部は、利用者の操作によって前記表示部によって表示された減縮ボタンが選択された場合に、前記照明部による照明の範囲を減縮させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記照明制御部によって照明の範囲が減縮された場合に、前記照明部による照明の範囲を拡大させる拡大ボタンを表示部に表示させる拡大ボタン提示部を備え、
前記照明制御部は、利用者の操作によって前記表示部によって表示された拡大ボタンが選択された場合に、前記照明部による照明の範囲を減縮前の状態に戻す
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記照明制御部によって照明の範囲が変更される際に、前記表示部に表示させる文字サイズの変更の要否を利用者に選択させる文字サイズ選択画面を、前記表示部に表示させる文字サイズ選択提示部を備え、
前記表示画像制御部は、
利用者の操作によって前記文字サイズを変更しない旨の入力を受け付けた場合、前記表示部に表示させる表示画像に含まれる文字列を、前記照明部によって照明がなされる範囲に収まるよう再配置し、
利用者の操作によって前記文字サイズを変更する旨の入力を受け付けた場合、前記表示部の大きさと前記照明部によって照明がなされる範囲の大きさとの比率に基づいて前記表示部に表示させる表示画像に含まれる文字列の文字サイズを縮小する
ことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記照明制御部は、前記多量放電判定部によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、前記照明部における照明を減縮させる範囲の照度を徐々に低減させる
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記照明制御部は、前記照明部が照度の低減中に利用者による操作を受け付けた場合、前記照明部による照明の照度を、照度の低減前の状態に戻す
ことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
表示装置の照明制御方法であって、
自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定し、
自装置が多量放電状態であると判定された場合に、表示部の照明を行う照明部による照明の範囲を減縮させる
ことを特徴とする照明制御方法。
【請求項9】
表示部の照明を行う照明部を備える表示装置を、
自装置の状態が、多量の電力を必要とする多量放電状態となったか否かを判定する多量放電判定部、
前記多量放電判定部によって自装置が多量放電状態であると判定された場合に、前記照明部による照明の範囲を減縮させる照明制御部
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−242429(P2012−242429A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109205(P2011−109205)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】