説明

表示装置、表示システム、表示方法及びプログラム

【課題】画像表示を外部端末の位置情報に基づいてより面白みのあるものとする。
【解決手段】表示装置2は、外部端末の存する位置に係る位置情報を通信ネットワークNを介して取得する通信制御部201と、通信制御部201により取得された位置情報を基準とした所定範囲を設定する範囲設定部203aと、設定された所定範囲内の位置で撮像された画像を表示用画像として取得する画像取得部203と、画像取得部203により表示用画像として取得された画像を表示する表示部209と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示システム、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話の位置情報からこの携帯電話の使用者の状況を特定し、この使用者の状況を示す情報を表示装置に表示させる表示制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−181210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の表示制御システムは、携帯電話の使用者の状況を示す文字情報とともに当該携帯電話から取得された画像を表示させるようになっているものの、使用者の状況とは何の関係もない画像を単に表示させているに過ぎないため、表示内容が面白みに欠けてしまうといった問題がある。
【0005】
本発明の課題は、画像表示を外部端末の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる表示装置、表示システム、表示方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の表示装置は、外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する第1取得手段と、この第1取得手段により取得された前記位置情報が示す位置を基準として所定範囲を設定する設定手段と、この設定手段により設定された所定範囲内の位置で撮像された画像を表示用画像として取得する第2取得手段と、この第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の表示システムは、外部端末と表示装置とを備える表示システムであって、前記外部端末は、当該外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して送信する送信手段を備え、前記表示装置は、前記送信手段により送信された前記位置情報を受信する受信手段と、この受信手段により受信された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する取得手段と、この取得手段により前記表示用画像として取得された画像を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の表示方法は、表示装置を用いて、外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する処理と、取得された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する処理と、前記表示用画像として取得された画像を表示する処理と、を実行することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のプログラムは、表示装置のコンピュータを、外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する手段、取得された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する手段、前記表示用画像として取得された画像を表示させる手段、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像表示を外部端末の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を適用した一実施形態である表示システムの概略構成を示す図である。
【図2】外部端末の主要構成を示す図である。
【図3】表示装置の主要構成を示す図である。
【図4】表示制御処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】画像表示処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】図5の画像表示処理の続きを示すフローチャートである。
【図7】地図上に外部端末の位置と画像の位置との関係の一例を仮想的に示す図である。
【図8】範囲設定部により設定される所定範囲と、画像の関連する位置との関係の一例を仮想的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0013】
図1は、本発明を適用した一実施形態である表示システム10の概略構成を示す図である。
図1に示すように、表示システム10は、外部端末1と表示装置2とを備える。外部端末1は、基地局Bを介して通信ネットワークNに通信可能に接続されている。また、表示装置2は、通信ネットワークNに通信可能に接続されている。また、通信ネットワークNには、複数の画像を記憶する外部記憶装置3が接続されており、表示装置2は、通信ネットワークNを介して外部記憶装置3から画像を取得することができる。
【0014】
先ず、外部端末1について図2を参照して詳細に説明する。
図2は、外部端末1の主要構成を示す図である。
外部端末1は、例えば、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)などの移動体通信網で用いられる移動局、PDA(Personal Data Assistants)等から構成され、具体的には、図2に示すように、中央制御部101と、音声通話部102と、表示部103と、操作入力部104と、記憶制御部105と、位置特定部106と、位置判定部107と、通信制御部108とを備えている。
【0015】
中央制御部101は、外部端末1の各部を制御するものである。具体的には、中央制御部101は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、外部端末1用の各種処理プログラム(図示略)や操作入力部104により入力された操作信号等に従って各種の制御動作を行う。
【0016】
音声通話部102は、音声の入出力を行うスピーカ及びマイク(図示略)や、スピーカ及びマイクを介して入出力される音声信号とデジタルデータとの相互変換を行う変換部(図示略)等を備え、通信制御部108との協働により音声通話機能を構成している。
【0017】
表示部103は、表示制御部103aと、表示パネル103bとを備えている。
表示制御部103aは、画像を表示パネル103bに表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部103aは、表示パネル103bに所定の画面データ(例えば、送受話や電子メールの送受信等に係る画面データ)を出力し、当該画面データに基づいて所定の画面を表示パネル103bの表示画面に表示させる。
表示パネル103bとしては、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0018】
操作入力部104は、例えば、表示部103により表示されたデータや項目等の選択、送り操作等を行うための上下左右移動キーや各種機能キー、数値や文字を入力するためのテンキー等によって構成される操作部を備え、これらの操作部の操作に応じて所定の操作信号を中央制御部101に対して出力する。
具体的には、操作入力部104は、例えば、使用者による操作部の操作に応じて、通信制御部108により外部端末1の位置情報を送信する条件の設定(送信条件設定)や、距離判定の基準位置(所定位置)の設定等に関する指示信号を中央制御部101に対して出力する。中央制御部101のCPUは、操作入力部104から出力されて入力された指示信号に基づいて、外部端末1の位置情報を送信する条件や距離判定の基準位置を設定する。即ち、中央制御部101は、例えば、外部端末1の位置情報を一度送信した後に所定時間が経過した場合、外部端末1に対して所定の操作がなされた場合及び外部端末1が所定位置から所定距離以上離れた場合のうち、少なくともいずれか一の場合を、外部端末1の位置情報を送信する条件(送信条件設定)として設定する。
【0019】
記憶制御部105は、記憶部105aからのデータの読み出しや記憶部105aに対するデータの書き込みを制御する。
即ち、記憶制御部105は、例えば、操作入力部104を介して入力された外部端末1の位置情報を送信する条件の設定情報や、所定位置の情報等を記憶部105aに記憶させる。
なお、記憶部105aは、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成されるが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更することができる。
【0020】
位置特定部106は、外部端末1の存する位置を特定する。
具体的には、位置特定部106は、例えば、複数のGPS(Global Positioning System)衛星(なお、図1には、一つのGPS衛星のみを図示)からの電波を受信するGPSアンテナ106aや、当該アンテナ106aにより受信された電波を復調し、復調された複数のGPS衛星からの信号に基づいて当該外部端末1本体の絶対的な2次元の現在位置(緯度、経度)を測位して当該位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)を出力するGPS受信処理部(図示略)等を有する。位置特定部106は、例えば、所定時間周期で外部端末1の位置を特定し、外部端末1の位置情報を出力する。
また、位置特定部106は、外部端末1の存する位置を所定の時間間隔毎に特定しても良い。
なお、位置特定部106は、GPS信号に基づいて外部端末1の存する位置を特定するが、位置の特定方法の一例であり、これに限られるものではない。例えば、予め基地局Bや無線LANのアクセスポイント(Access Point)の位置を登録しておき、所定の位置で検出された所定数の基地局やアクセスポイントとの間の通信電波の強度等に基づいて基地局やアクセスポイントまでの距離を演算し、当該外部端末1の存する位置を特定してもよい。なお、図1では、一つの基地局Bが図示されているが、通信ネットワークNには、複数の基地局Bが接続されていても良い。
【0021】
位置判定部107は、位置特定部106から出力された外部端末1の位置情報に基づいて、外部端末1が所定位置から所定距離以上離れたか否かの判定を行う。
具体的には、例えば、位置判定部107は、記憶部105aに記憶された所定位置と、位置特定部106から出力された外部端末1の位置情報とに基づいて、所定位置と外部端末1の位置との間の距離を算出し、算出された距離が所定距離以上であるか否か判定する。そして、算出された距離が所定距離以上であると判定されると、位置判定部107は、通信制御部108に外部端末1の位置情報の表示装置2に対する送信を指示する所定の指示信号を出力する。
【0022】
なお、所定位置は、例えば、緯度及び経度により設定されるものであってもよいし、所定の入力(例えば、表示部103に表示された地図データを用いた所定箇所の指定入力や、施設の名称、電話番号の入力等)により特定される施設と対応付けられた位置情報に基づいて設定されるものであってもよい。
【0023】
通信制御部108は、外部端末1と基地局Bとの間における通信制御を行う。
具体的には、通信制御部108は、例えば、所定の通信規格に基づき、アンテナを介して基地局Bとの間で無線信号の送受信を行う送受信部(図示略)や、音声通話部102との間で入出力される音声のデジタルデータや種々の送受信データの変調及び復調処理を行う変調/復調部(図示略)等を有する。
なお、外部端末1は、通信制御部108が基地局Bとの通信を行うことにより通信ネットワークNに接続されるが、接続方法の一例であり、これに限られるものではない。例えば、通信制御部108は、さらに、無線LAN(Local Area Network)等の所定の通信規格により通信ネットワークNに接続するための通信アンテナや通信回路(図示略)等を備えてもよい。
【0024】
なお、通信ネットワークNは、例えば、専用線や既存の一般公衆回線を利用して構築されたインターネットであるが、インターネットに限らず、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の様々な回線形態を適用することが可能である。また、通信ネットワークNには、例えば、電話回線網、ISDN回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線網等の各種通信回線網と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ等が含まれる。
【0025】
また、通信制御部108は、位置特定部106から出力された外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。
即ち、通信制御部108は、例えば、外部端末1に対して所定の操作がなされた場合に、外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。具体的には、例えば、使用者により外部端末1を用いた音声通話やデータ通信(例えば、電子メールの送受信等)や位置情報の送信指示のための操作が行われると、通信制御部108は、外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。
また、通信制御部108は、例えば、外部端末1の位置情報を一度送信した後に所定時間が経過した場合に、外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。具体的には、例えば、通信制御部108は、所定時間周期で外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。
また、通信制御部108は、例えば、外部端末1が距離判定の基準位置(所定位置)から所定距離以上離れた場合に、外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。具体的には、位置判定部107により所定位置(例えば、表示装置2の設置位置等)と外部端末1の位置との間の距離が所定距離以上であると判定された場合に、当該位置判定部107から出力された外部端末1の位置情報の表示装置2に対する送信を指示する所定の指示信号が通信制御部108に入力されると、通信制御部108は、外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。
【0026】
なお、通信制御部108は、必ずしも外部端末1の位置情報を一度送信した後に所定時間が経過した場合、外部端末1に対して所定の操作がなされた場合及び外部端末1が所定位置から所定距離以上離れた場合に外部端末1の位置情報を送信する必要はなく、例えば、外部端末1の位置情報を一度送信した後に所定時間が経過した場合、外部端末1に対して所定の操作がなされた場合及び外部端末1が所定位置から所定距離以上離れた場合のうち、少なくともいずれか一の場合に、外部端末1の位置情報を送信しても良い。
【0027】
次に、表示装置2について図3を参照して詳細に説明する。
図3は、表示装置2の主要構成を示す図である。
表示装置2は、例えば、卓上に設置されるデジタルフォトフレーム等であり、具体的には、図3に示すように、通信制御部201と、メモリ202と、画像取得部203と、記憶媒体制御部204と、条件判定部205と、計時部206と、類似画像検出部207と、画像処理部208と、表示部209と、操作入力部210と、中央制御部211とを備えている。
【0028】
通信制御部201は、例えば、通信アンテナや通信回路(図示略)等を備え、無線LAN等の所定の通信規格により、通信ネットワークNを介して外部端末1及び外部記憶装置3との間で情報の通信制御を行う。
具体的には、通信制御部201は、外部端末1から基地局B及び通信ネットワークNを介して送信された外部端末1の位置情報を受信する。
【0029】
メモリ202は、例えば、DRAM等により構成され、表示装置2の各部によって処理されるデータ等を一時記憶する。
【0030】
画像取得部203は、通信制御部201により受信された外部端末1の位置情報に基づいて、当該外部端末1の存する位置に関連する画像を表示用画像として取得する。
具体的には、画像取得部203は、範囲設定部203aを有し、この範囲設定部203aにより設定された所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得する。
【0031】
範囲設定部203aは、通信制御部201により取得された外部端末1の位置情報が示す位置を基準として所定範囲を設定する。
具体的には、範囲設定部203aは、例えば、通信制御部201により外部端末1の位置情報が受信されると、当該位置情報が示す位置(例えば、図7に示す位置P1)を中心とした所定の半径(例えば、1[km])を有する円領域を所定範囲(例えば、図8(a)に示す所定範囲C1)として設定する。
【0032】
そして、画像取得部203は、範囲設定部203aにより設定された所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得する。具体的には、画像取得部203は、通信制御部201により接続された外部記憶装置3に記憶されている複数の画像の中から表示用画像を取得する。例えば、画像取得部203は、所定範囲(例えば、所定範囲C1)が設定されると、外部記憶装置3に記憶された複数の画像のうち、所定範囲内の撮像位置と関連付けられた画像(例えば、図8(a)に示す撮像位置Q1〜Q5の画像)を特定し、特定された画像を表示用画像として取得する。
より具体的には、画像取得部203は、例えば、通信制御部201及び通信ネットワークNを介して利用可能に設けられた所定の画像検索エンジンに対して、外部端末1の位置情報及び当該位置情報に基づいて設定される所定範囲に関する情報(例えば、外部端末1の位置情報を中心とする所定範囲の半径等)を検索条件として出力する。
画像検索エンジンとは、例えば、入力された条件(検索条件)に応じた画像に関する情報を提供する機能を有する装置又はプログラムである。また、外部記憶装置3に記憶される画像の各々は、例えば、Exif(Exchangeable image file format)タグ情報により、位置(例えば、撮像位置の緯度及び経度を示す情報)と関連付けられている。そして、画像検索エンジンは、外部記憶装置3に記憶された複数の画像の各々のExifタグ情報を読み出して、所定範囲内の位置と関連付けられた画像を特定する。
画像取得部203は、当該画像検索エンジンにより出力された検索結果が示す画像を表示用画像として取得する。
【0033】
画像取得部203による表示用画像の取得の一例を、図7、図8(a)を参照して詳細に説明する。
図7に示す例では、外部記憶装置3に記憶されている複数の画像の各々が撮像された撮像位置Q1〜Q10と、外部端末1の位置情報に対応する位置P1とを地図M上に仮想的に示している。
例えば、通信制御部201により、位置P1に対応する外部端末1の位置情報が取得されると、範囲設定部203aは、位置P1を中心とした所定の半径(例えば、1[km])を有する円領域を所定範囲C1として設定する(図8(a)参照)。
図8(a)に示すように、所定範囲C1の内側には、地図M上の撮像位置Q1〜Q10のうち、撮像位置Q1〜Q5が含まれている。この場合、画像取得部203は、表示用画像、即ち、外部端末1の存する位置に関連する画像として、所定範囲C1の内側に含まれている撮像位置Q1〜Q5と関連付けられた画像のみを取得する。
【0034】
なお、外部記憶装置3は、例えば、位置(例えば、各々の画像の撮像位置等)と関連付けられた複数の画像を記憶する画像データベースであるが、画像データベースに限らず、位置と関連付けられた画像を含む各種のデータを記憶する外部記憶装置やサーバ等であってもよい。また、図1では、一つの外部記憶装置3が図示されているが、複数の外部記憶装置3が通信ネットワークNに接続されていてもよい。
また、外部記憶装置3に記憶される画像の各々は、例えば、Exifタグ情報により、後述する撮像条件情報(例えば、ホワイトバランスの設定値等)や、時刻を示す情報(例えば、撮像日時等)と関連付けられていても良い。
【0035】
また、画像取得部203は、範囲判定部203bを有している。
範囲判定部203bは、範囲設定部203aにより所定範囲が設定された後に通信制御部201により取得された外部端末1の位置情報が、所定範囲外であるか否か判定する。
具体的には、範囲判定部203bは、範囲設定部203aにより所定範囲(例えば、所定範囲C1)が一度設定された後に通信制御部201により新たな外部端末1の位置情報(例えば、図8(b)に示す位置P2)が取得されると、取得された新たな外部端末1の位置情報が所定範囲外であるか否か判定する。そして、範囲判定部203bは、新たな外部端末1の位置情報が所定範囲外であると判定した場合に、その旨を示す所定の情報を範囲設定部203aに出力する。範囲設定部203aは、範囲判定部203bから所定の情報が出力されると、新たな外部端末1の位置情報に基づいた所定範囲(例えば、図8(b)に示す所定範囲C2)を新たに設定する。
【0036】
そして、画像取得部203は、新たな所定範囲(例えば、所定範囲C2)が設定されると、外部記憶装置3に記憶された複数の画像のうち、所定範囲内の撮像位置と関連付けられた画像(例えば、図8(b)に示す撮像位置Q2、Q6〜Q8の画像)を特定し、特定された画像を表示用画像として取得する。
このとき、画像取得部203は、範囲設定部203aにより新たに設定された所定範囲(例えば、所定範囲C2)内の位置と関連付けられた画像のうち、当該所定範囲よりも前に設定された所定範囲(例えば、所定範囲C1)内の位置と関連付けられた画像以外の画像を表示用画像として取得しても良い。
具体的には、画像取得部203は、新たな所定範囲内の位置と関連付けられた画像(例えば、撮像位置Q2、Q6〜Q8の画像)のうち、新たな所定範囲が設定される前に表示用画像として取得され、記憶媒体Rに記憶されている画像と同一の画像(例えば、撮像位置Q2の画像)を取得せず、当該同一の画像以外の画像(例えば、撮像位置Q6〜Q8の画像)を表示用画像として取得する。
また、画像取得部203は、新たな所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得した後、新たな所定範囲の設定前に記憶媒体Rに記憶された画像を削除しても良い。
【0037】
例えば、図8(b)に示す例の場合、新たな外部端末1の位置情報に対応する位置P2は、新たな位置情報が取得される前に設定された所定範囲C1の範囲外に位置する。この場合、範囲判定部203bは、新たな外部端末1の位置情報が所定範囲C1の範囲外であると判定し、所定の情報を範囲設定部203aに出力する。範囲設定部203aは、範囲判定部203bから出力された所定の信号に応じ、新たな位置情報の位置P2に基づく新たな所定範囲C2を設定する。
図8(b)に示すように、所定範囲C2の内側には、地図M上の撮像位置Q1〜Q10のうち、撮像位置Q2、Q6〜Q8が含まれている。ここで、撮像位置Q2は、所定範囲C2の内側に位置すると共に、所定範囲C2が新たに設定される前に設定されていた所定範囲C1の内側にも位置する。即ち、撮像位置Q2の画像は、新たに設定された所定範囲C2内の位置と関連付けられた画像であるとともに、当該所定範囲C2よりも前に設定された所定範囲C1内の位置と関連付けられた画像であり、既に画像取得部203により表示用画像として取得され、記憶媒体Rに記憶されている。この場合、画像取得部203は、新たに設定された所定範囲C2の内側に含まれている撮像位置Q2、Q6〜Q8の画像のうちで、撮像位置Q2の画像を再度取得せずに、撮像位置Q2以外の撮像位置Q6〜Q8の画像を表示用画像として取得する。
【0038】
記憶媒体制御部204は、記憶媒体Rが着脱自在に構成され、装着された記憶媒体Rからのデータの読み出しや記憶媒体Rに対するデータの書き込みを制御する。
即ち、記憶媒体制御部204は、例えば、画像取得部203により取得された表示用画像等を記憶媒体Rに記憶させる。
また、記憶媒体Rは、画像取得部203により取得される表示用画像とは別に、所定の画像を記憶する。所定の画像は、外部端末1の位置情報と無関係の一又は複数の画像である。
なお、記憶媒体Rは、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成されるが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更することができる。
【0039】
条件判定部205は、表示用画像として取得された画像が所定条件に該当するか否かを判定するとともに、所定条件に該当すると判定された画像を表示用画像から除外する。
具体的には、条件判定部205は、顔画像検出部205aと、撮像条件特定部205bとを有している。
【0040】
顔画像検出部205aは、ヒトの顔画像を検出する。
具体的には、顔画像検出部205aは、画像取得部203により表示用画像として取得された画像の各々に対してヒトの顔画像を検出する顔検出処理を行う。
なお、顔検出処理は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0041】
撮像条件特定部205bは、画像と関連付けられた撮像条件情報に基づいて、屋内で撮像された画像を特定する。
具体的には、撮像条件特定部205bは、例えば、画像取得部203により表示用画像として取得された各画像のExifタグ情報に基づいて、屋内で撮像されたことを示すホワイトバランスの設定値と関連付けられた画像を特定する。撮像条件特定部205bは、例えば、「電球」や「蛍光灯」を示すホワイトバランスの設定値と関連付けられた画像を、電球の照明下や蛍光灯の照明下で撮像された画像、即ち、屋内で撮像された画像として特定する。
【0042】
そして、条件判定部205は、画像取得部203により表示用画像として取得された画像が所定条件に該当するか否かを判定する。
即ち、条件判定部205は、顔画像検出部205aによりヒトの顔画像が検出された画像や、撮像条件特定部205bにより屋内で撮像された画像として特定された画像が所定条件に該当する画像であると判定する。
なお、所定条件として上記に例示したものは一例であり、後述するように外部端末1の使用者の位置の判別に寄与しない画像を除外するための条件であれば如何なる条件であっても良い。
【0043】
また、条件判定部205は、所定条件に該当すると判定された画像を表示用画像から除外する。
即ち、条件判定部205は、例えば、画像取得部203により取得された後、記録媒体に記録された画像のうち、所定条件に該当すると判定された画像、即ち、顔画像検出部205aによりヒトの顔画像が検出された画像や撮像条件特定部205bにより屋内で撮像された画像として特定された画像を、表示用画像から除外する。そして、条件判定部205は、表示用画像から除外された画像を記憶媒体Rから削除する。
なお、条件判定部205による画像の除外方法は、これに限られるものではなく、例えば、記録媒体に除外対象となる画像を記憶しておくものの、当該画像に対して表示用画像から除外されたことを示す所定のフラグ値を付加する処理を行ってもよいし、除外された表示用画像を示すデータを生成して除外された表示用画像と関連付ける処理を行ってもよい。
【0044】
計時部206は、例えば、現在時刻を計時する回路等を有し、計時された現在の時刻に係る時刻情報を出力する。
【0045】
類似画像検出部207は、画像取得部203により表示用画像として取得された複数の画像の中で、表示態様が互いに類似する画像(類似画像)を検出する。
具体的には、類似画像検出部207は、例えば、記憶媒体Rに表示用画像として記憶された複数の画像のうち一の画像と、当該一の画像以外の画像との類似度をアダブースト(adaboost)出力計算を用いて算出し、算出された類似度が所定の閾値以上である画像を、表示態様が当該一の画像と互いに類似する画像として検出する類似画像検出処理を行う。
また、類似画像検出部207は、類似画像どうしを関連付けておき、これにより、類似画像と当該類似画像に類似しない画像とを識別可能とする。具体的には、類似画像検出部207は、例えば、複数の類似画像の各々に同一の識別情報をExifタグ情報として画像に付加しておき、識別情報が一致するものどうしを類似画像とする。
【0046】
なお、類似画像を検出する方法として、アダブースト出力計算を例示したが、一例であり、これに限られるものではない。例えば、複数の画像をそれぞれ複数の領域に分割して各領域の色の平均値を相互に比較し、各領域の平均値の誤差のうち所定数以上が所定の誤差閾値以下である画像の組み合わせを表示態様が互いに類似する画像の組み合わせとして検出する方法を用いてもよいし、上述のアダブースト出力計算を含め、表示態様が画像と互いに類似する画像の検出方法を複数設け、各方法を組み合わせて総合的に複数の画像の表示態様の類似度を判定するようにしてもよい。
【0047】
画像処理部208は、表示用画像として取得された画像に所定の画像処理を施す。
具体的には、画像処理部208は、例えば、予め設定された画像処理設定(後述)により画像処理の実施が指示されている場合に、当該画像処理設定により予め設定された絵画調処理の内容に従って、表示部209により表示される表示用画像を絵画調の画像に加工する絵画調処理を施す。
画像処理部208は、例えば、表示用画像に対して、水彩絵の具で書いたような視覚的効果を有する画像に加工する「水彩画風」の絵画調処理や、油彩絵の具で書いたような視覚的効果を有する画像に加工する「油彩画風」の絵画調処理、大まかに写しとったような視覚的効果を有する画像に加工する「スケッチ風」の絵画調処理等、処理内容を異ならせて複数規定された絵画調処理のいずれかを施す。
ここで、画像を各種絵画調の画像に加工する技術は、例えば、既存の画像処理関連のソフトウェアを用いた処理と略同様の処理によって実現され、HSV色空間における色相、彩度、明度などを変更したり各種のフィルタを用いることで行われるが、公知の技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0048】
また、画像処理としては、表示用画像を絵画調の画像に加工する絵画調処理に限られるものではなく、例えば、輪郭強調処理、階調補正処理など適宜任意に変更することができる。また、画像処理部208は、表示用画像以外の画像(例えば、記憶媒体Rに記憶された所定の画像)に画像処理を施してもよい。
【0049】
表示部209は、表示制御部209aと、表示パネル209bとを備えている。
表示制御部209aは、表示パネル209bに対して記憶媒体Rから読み出された表示用画像の画像データを出力し、当該画像データに基づいて表示用画像を表示パネル209bの表示画面に表示させる。
表示パネル209bとしては、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0050】
また、表示制御部209aは、表示用画像として取得された画像のうち、各画像と関連付けられた時刻情報が、計時部206により計時された時刻を含む所定の時間帯と関連付けられている画像を表示パネル209bに表示させても良い。
具体的には、表示制御部209aは、計時部206から出力され入力された時刻情報に基づいて、予め設定されている複数の時間帯(例えば、日中や夜間等)の中で、現在の時刻を含む時間帯を特定する。そして、時間帯の特定後、表示制御部209aは、例えば、記憶媒体Rに記憶された表示用画像のExifタグ情報を読み出し、特定された時間帯に含まれる時刻(例えば、撮像時刻等)と関連付けられている画像を表示パネル209bに表示させる。
【0051】
また、表示制御部209aは、類似画像検出部207により検出された表示態様が互いに類似する画像のうち、何れか一つの画像を表示パネル209bに表示させても良い。
具体的には、表示制御部209aは、例えば、同一の識別情報が付加された複数の類似画像が記憶媒体Rに記憶されている場合、これら同一の識別情報が付加された複数の類似画像のうち何れか一つの画像を選択し、選択された画像を表示パネル209bに表示させる。ここで、表示制御部209aは、所定の選択基準に基づいて同一の識別情報が付加された複数の画像のうち何れか一つの画像を選択してもよいし、ランダムで何れか一つの画像を選択してもよい。
【0052】
また、表示制御部209aは、表示用画像として取得された複数の画像を切り替えて表示パネル209bに表示させる。
具体的には、表示制御部209aは、例えば、一の画像の表示後に、所定の表示切替時間が経過するたびに、記憶媒体Rに記憶された表示用画像の中から、表示パネル209bに表示させていた一の画像とは異なる画像を読み出して表示パネル209bに表示させる。このとき、表示制御部209aは、記憶媒体Rに記憶された表示用画像の中で、特定された現在の時刻を含む時間帯と関連付けられた画像を順次表示させるようにしてもよい。さらに、表示制御部209aは、時間帯と関連付けられた画像に類似画像が含まれる場合、類似画像のうち何れか一の画像を選択して表示させるようにしてもよい。また、表示制御部209aは、記憶媒体Rに記憶された表示用画像のうち、表示パネル209bに表示された回数がより少ない画像を優先的に表示させるようにしてもよい。
なお、表示制御部209aは、外部端末1の位置情報が示す位置により近い位置と関連付けられた表示用画像の優先度を高くして表示させても良い。即ち、表示制御部209aは、例えば、記憶媒体Rに記憶された表示用画像の各々のExifタグ情報を読み出し、通信制御部201により受信された外部端末1の位置情報により近い位置と関連付けられた画像を特定して、特定された画像を優先的に表示パネル209bに表示させる順位付けを行う。また、表示制御部209aは、表示用画像を順次、表示パネル209bに表示させるにあたり、順位付けに基づいて外部端末1の位置情報により近い順に表示用画像を表示させるようにしてもよい。
【0053】
操作入力部210は、例えば、データの選択、送り操作等を行うための上下左右移動キーや各種機能キー等によって構成される操作部を備え、これらの操作部の操作に応じて所定の操作信号を中央制御部211に対して出力する。
例えば、操作入力部210は、使用者による操作部の操作に応じて、複数の時間帯の設定や、画像処理部208による画像処理の実施の指示に関する設定(画像処理設定)等に関する操作に応じた操作信号を中央制御部211に対して出力する。
具体的には、操作入力部210は、例えば、使用者による操作部の操作に応じて、計時部206により計時される時刻と複数の時間帯(例えば、日中や夜間等)との対応関係の設定に関する指示信号を中央制御部211に対して出力する。中央制御部211のCPUは、例えば、操作入力部210から出力されて入力された指示信号に基づいて、複数の時間帯を設定する。
また、操作入力部210は、例えば、使用者による操作部の操作に応じて、画像処理部208により画像処理を実施するか否か、画像処理を行う場合にどの種類の画像処理を画像に施すかの設定等に関する指示信号を中央制御部211に対して出力する。中央制御部211のCPUは、例えば、操作入力部210から出力されて入力された指示信号に基づいて、画像処理を実施するか否かや画像に施される画像処理の種類等の条件を、画像処理設定として設定する。
【0054】
中央制御部211は、表示装置2の各部を制御するものである。具体的には、中央制御部211は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、表示装置2用の各種処理プログラム(図示略)や操作入力部210により入力された操作信号等に従って各種の制御動作を行う。
【0055】
次に、表示システム10による表示制御処理の流れを、図4〜図6のフローチャートを参照して説明する。
図4は、表示制御処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【0056】
まず、外部端末1では、位置特定部106が当該外部端末1本体の位置を特定する(ステップS1)。
即ち、位置特定部106は、例えば、所定のタイミングでGPSアンテナ106aにより受信された複数のGPS衛星からの信号に基づいて当該外部端末1本体の絶対的な2次元の現在位置(緯度、経度)を測位して、当該位置に係る位置情報(例えば、緯度、経度の座標情報)を出力する。
【0057】
次に、通信制御部108は、予め設定された送信条件設定に応じた位置情報の送信条件が生じることにより、位置情報の送信が指示されたか否か判定する(ステップS2)。即ち、通信制御部108は、例えば、外部端末1の位置情報を一度送信した後に所定時間が経過しているか否かや、使用者により外部端末1に対して所定の操作がなされたか否かや、外部端末1が所定位置から所定距離以上離れたか否か等に応じて、位置情報の送信条件が生じて位置情報の送信が指示されたか否かを判定する。
ここで、位置情報の送信が指示されていないと判定された場合(ステップS2;NO)、外部端末1は、処理をステップS1に移行して、所定時間周期で位置特定部106による位置情報の特定が行われる状態で待機する。
【0058】
一方、ステップS2にて、位置情報の送信が指示されたと判定されると(ステップS2;YES)、外部端末1の通信制御部108が、外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する(ステップS3)。
具体的には、例えば、外部端末1の位置情報を一度送信した後に所定時間が経過した場合や、使用者により外部端末1に対して所定の操作がなされた場合や、外部端末1が距離判定の基準位置(所定位置)から所定距離以上離れた場合などに位置情報の送信が指示されたと判定されて(ステップS2;YES)、通信制御部108は、外部端末1の位置情報を表示装置2に送信する。
【0059】
表示装置2では、通信制御部201は、外部端末1から送信されて基地局B及び通信ネットワークNを介して伝送された位置情報を受信する(ステップS4)。
次に、表示装置2は、画像表示処理(図5及び図6参照)を行う(ステップS5)。なお、画像表示処理を行うまでの間、表示装置2では、表示部209が、記憶媒体Rに記憶された所定の画像を表示してもよい。
【0060】
ここで、表示装置2による画像表示処理について、図5及び図6のフローチャートを参照して説明する。
図5及び図6は、画像表示処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【0061】
画像表示処理では、まず、画像取得部203が、範囲設定部203aによる所定範囲の設定が既に行われているか否かを判定する(ステップS11)。ここで、所定範囲の設定が未だ行われていないと判定された場合(ステップS11;NO)、範囲設定部203aが、通信制御部201により取得された位置情報に基づいて所定範囲を設定する(ステップS12)。
例えば、範囲設定部203aは、通信制御部201により取得された位置P1に係る位置情報に基づいて、当該位置P1を中心とした所定の半径(例えば、1[km])を有する円領域を所定範囲C1として設定する(図8(a)参照)。
【0062】
一方、ステップS11にて、所定範囲の設定が既に行われていると判定された場合(ステップS11;YES)、表示装置2は、処理をステップS28に移行する。なお、ステップS28以降の処理は後述する。
【0063】
ステップS12の処理後、画像取得部203は、範囲設定部203aにより設定された所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得する(ステップS13)。
即ち、画像取得部203は、例えば、通信制御部201及び通信ネットワークNを介して利用可能に設けられた所定の画像検索エンジンに対して、外部端末1の位置情報及び設定された所定範囲に関する情報(例えば、外部端末1の位置情報を中心とする所定範囲の半径等)を検索条件として出力する。そして、画像取得部203は、当該検索エンジンにより出力された検索結果が示す画像を表示用画像として取得する。
例えば、範囲設定部203aにより所定範囲C1が設定されている場合、画像取得部203は、所定範囲C1の内側に位置する撮像位置Q1〜Q5の画像を表示用画像として取得する(図8(a)参照)。
表示用画像として取得された画像は、記憶媒体制御部204により、記憶媒体Rに記憶される。なお、ステップS14以降の処理の説明は、ステップS13の処理により、複数の表示用画像を取得することができたものとして説明している。
【0064】
次に、顔画像検出部205aが、画像取得部203により表示用画像として取得された画像の各々に対してヒトの顔画像を検出する顔検出処理を行う(ステップS14)。続けて、撮像条件特定部205bが、画像取得部203により表示用画像として取得された画像の各々のExifタグ情報(例えば、ホワイトバランスの設定値等)に基づいて、屋内で撮像された画像(例えば、「電球」や「蛍光灯」を示すホワイトバランスの設定値の画像)を特定する(ステップS15)。
なお、ステップS14の顔検出処理とステップS15の屋内で撮像された画像の特定処理の順序は逆であっても良い。
【0065】
そして、条件判定部205が、ステップS14の処理によりヒトの顔画像が検出された画像及びステップS15の処理により屋内で撮像された画像として特定された画像を、表示用画像から除外する(ステップS16)。
具体的には、条件判定部205は、画像取得部203により表示用画像として取得された画像が所定条件に該当するか否かを判定し、顔画像検出部205aによりヒトの顔画像が検出された画像や、撮像条件特定部205bにより屋内で撮像された画像として特定された画像が所定条件に該当する画像であると判定する。続けて、条件判定部205は、ヒトの顔画像が検出された画像や屋内で撮像された画像として特定された画像を表示用画像から除外する。そして、条件判定部205は、表示用画像から除外された画像を記憶媒体Rから削除する。
【0066】
次に、表示制御部209aが、計時部206から出力され入力された時刻情報に基づいて、予め設定されている複数の時間帯(例えば、日中や夜間等)の中で、現在の時刻を含む時間帯を特定する(ステップS17)。続いて、類似画像検出部207が、画像取得部203により表示用画像として取得された複数の画像の中で、表示態様が互いに類似する画像(類似画像)を検出する(ステップS18)。このとき、類似画像検出部207は、例えば、同一の識別情報をExifタグ情報として画像に付加し、類似画像と当該類似画像に類似しない画像とを識別可能とする。そして、表示制御部209aが、これら複数の類似画像のうち何れか一つの画像を選択する(ステップS19)。
【0067】
表示制御部209aは、ステップS8の処理により特定された時間帯と、ステップS10の処理により選択された画像とに基づいて、表示パネル209bに表示させる切替対象画像を特定する(ステップS20)。
具体的には、表示制御部209aは、例えば、表示制御部209aは、記憶媒体Rに記憶された表示用画像の中で、特定された現在の時刻を含む時間帯と関連付けられた画像を切替対象画像として特定する。さらに、表示制御部209aは、時間帯と関連付けられた画像に類似画像が含まれる場合、類似画像のうち何れか一の画像を選択して切替対象画像に含め、選択されなかった画像を切替対象画像としない。このとき、切替対象画像に、さらに記憶媒体Rに記憶された所定の画像を加えてもよい。
なお、以降の説明は、複数の表示用画像及び一以上の所定の画像が切替対象画像に含まれるものとして説明している。
【0068】
次に、表示制御部209aは、記憶媒体Rに記憶された表示用画像の各々のExifタグ情報を読み出し、通信制御部201により受信された外部端末1の位置情報により近い位置と関連付けられた画像を特定して、特定された画像を優先的に表示パネル209bに表示させる順位付けを行う。(ステップS21)。
そして、表示制御部209aは、切替対象画像として特定された表示用画像の中から、順位付けに基づいて外部端末1の位置情報により近い順に何れか一つの画像(例えば、撮像位置Q1の画像)を選択する(ステップS22)。
【0069】
次に、画像処理部208は、予め設定された画像処理設定により画像処理の実施が指示されているか否かを判定する(ステップS23)。ここで、画像処理の実施が指示されていると判定された場合(ステップS23;YES)、画像処理部208は、ステップS22の処理により選択された一つの画像に所定の画像処理を施す(ステップS24)。具体的には、画像処理部208は、例えば、画像処理設定により予め設定された絵画調処理の内容に従って、選択された一つの画像を絵画調の画像に加工する絵画調処理を行う。
その後、表示制御部209aは、ステップS24の処理により画像処理が施された画像を表示パネル209bに表示させる(ステップS25)。
一方、ステップS23にて、画像処理の実施が指示されていないと判定された場合(ステップS23;NO)、表示制御部209aは、ステップS24をスキップして、ステップS22の処理により選択された画像を読み出して表示パネル209bに表示させる(ステップS25)。
【0070】
次に、中央制御部211は、所定の終了指示(例えば、画像表示処理の終了指示等)が入力されたか否か判定する(ステップS26)。ここで、所定の終了指示が入力されたと判定された場合(ステップS26;YES)、画像表示処理は終了する。
一方、ステップS26にて、所定の終了指示が入力されていないと判定された場合(ステップS26;NO)、表示制御部209aは、一の画像の表示後、所定の表示切替時間が経過するたび、表示パネル209bに表示させる画像を当該一の画像とは異なる画像(例えば、撮像位置Q2の画像)に切り替える(ステップS27)。
具体的には、表示制御部209aは、表示パネル209bに表示させていた画像とは異なる一つの画像を新たに選択する。このとき、表示制御部209aは、切替対象画像のうち表示パネル209bに表示された回数がより少ない画像であって、順位付けに基づいて外部端末1の位置情報により近い順に表示用画像を優先的に選択する。その後、処理をステップS23に移行して、画像処理部208による画像処理の実施に関する判定を経て、表示制御部209aが、新たに選択された一つの画像又は画像処理が施された当該一つの画像を表示させる。
【0071】
一方、ステップS11にて、所定範囲の設定が既に行われていると判定された場合(ステップS11;YES)、即ち、図4に示すように、外部端末1において、位置情報の送信が再度指示されたことにより(ステップS2;YES)、外部端末1の通信制御部108から新たな位置情報が送信された場合(ステップS3)、表示装置2の通信制御部は、送信された新たな位置情報を受信し(ステップS4)、画像表示処理を再度行う(ステップS5)。そして、図5に示すように、再度行われる画像表示処理では、ステップS11にて、所定範囲の設定が既に行われていると判定(ステップS11;YES)されることから、表示装置2は、処理をステップS28に移行して、範囲判定部203bが、通信制御部201により受信された新たな外部端末1の位置情報が、既に設定されている所定範囲外であるであるか否か判定する(ステップS28)。ここで、新たな外部端末1の位置情報が、既に設定されている所定範囲外であると判定された場合(ステップS28;YES)、範囲設定部203aが、新たな外部端末1の位置情報に基づいた所定範囲を新たに設定する。(ステップS29)。
例えば、範囲設定部203aは、通信制御部201により取得された位置P2に係る新たな位置情報に基づいて、当該位置P2を中心とした所定の半径(例えば、1[km])を有する円領域を所定範囲C2として新たに設定する(図8(b)参照)。
【0072】
そして、処理をステップS13に移行して、画像取得部203が、範囲設定部203aにより設定された所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得する。このとき、画像取得部203は、範囲設定部203aにより新たに設定された所定範囲(例えば、所定範囲C2)内の位置と関連付けられた画像のうち、当該所定範囲よりも前に設定された所定範囲(例えば、所定範囲C1)内の位置と関連付けられた画像以外の画像を表示用画像として取得しても良い。
具体的には、画像取得部203は、新たな所定範囲内の位置と関連付けられた画像(例えば、撮像位置Q2、Q6〜Q8の画像)のうち、新たな所定範囲が設定される前に表示用画像として取得され、記憶媒体Rに記憶されている画像と同一の画像(例えば、撮像位置Q2の画像)を取得せず、当該同一の画像以外の画像(例えば、撮像位置Q6〜Q8の画像)を表示用画像として取得する(図8(b)参照)。また、画像取得部203は、新たな所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得した後、新たな所定範囲の設定前に記憶媒体Rに記憶された画像を削除する。
【0073】
一方、ステップS28にて、新たな外部端末1の位置情報が、既に設定されている所定範囲外でないと判定された場合(ステップS28;NO)、処理をステップS27に移行して、表示制御部209aが、一の画像の表示後に所定の表示切替時間が経過するたび、表示パネル209bに表示させる画像を当該一の画像とは異なる画像に切り替える。即ち、新たな外部端末1の位置情報が、範囲判定部203bにより既に設定されている所定範囲外でないと判定された場合には、範囲設定部203aにより所定範囲の設定が新たに行われず、表示制御部209aは、既に設定されている所定範囲内の位置と関連付けられた画像のうち、切替対象画像として特定された画像の切り替え表示を継続させる。
【0074】
以上のように、本実施形態の表示システム10によれば、表示装置2の画像取得部203が、外部端末1の存する位置に関連する画像を表示部209により表示される表示用画像として取得するので、外部端末1の位置と表示用画像との間に関連性を持たせることができ、表示画像の内容に基づいて外部端末1の使用者の位置を当該表示用画像の視認者に認識させることができるだけでなく、外部端末1の位置の変化に応じて画像表示の内容を変化させることができる。従って、画像表示を外部端末1の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる。
【0075】
また、画像取得部203が、範囲設定部203aにより外部端末1の位置情報が示す位置を基準として設定された所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得するので、取得する画像の選択肢をより多くすることができる。即ち、例えば、範囲設定部203aによる所定範囲の設定が行われず、画像取得部203が、位置情報のみに基づいて外部端末1の存する位置に関連する画像を取得した場合、著しく少ない数(例えば、一つ)の画像を表示用画像として取得することがあるが、範囲設定部203aにより位置情報に基づく所定範囲が設定され、画像取得部203が、所定範囲内の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得することにより、表示用画像として取得される画像の数を増加させることができる。これにより、表示用画像として取得されたより多数の画像により、画像表示の内容をより多彩にして画像表示を変化に富んだものとすることができることとなって、画像表示を外部端末1の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる。
【0076】
また、範囲設定部203aが、範囲判定部203bにより所定範囲が設定された後に通信制御部201により取得された外部端末1の位置情報が所定範囲外であると判定された場合に、新たに所定範囲を設定するので、外部端末1の移動に応じた新たな所定範囲の設定により表示用画像として取得される画像を変化させることができる。これにより、外部端末1の位置の変化に応じて画像表示の内容を変化に富んだより多彩なものとすることができることとなって、画像表示を外部端末1の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる。
【0077】
また、画像取得部203は、範囲設定部203aにより新たに設定された所定範囲内の位置と関連付けられた画像のうち、新たに設定された所定範囲よりも前に設定された所定範囲内の位置と関連付けられた画像以外の画像を表示用画像として取得するので、画像取得部203は、新たに設定された所定範囲と、新たに設定された所定範囲よりも前に設定された所定範囲とで重複する画像を取得することがなくなる。即ち、所定範囲の再設定により、直前に設定されていた所定範囲内の位置と関連付けられている画像が表示部209に表示されることがなくなり、外部端末1の位置の変化に応じて確実に画像表示の内容を変化させることができることとなって、画像表示を外部端末1の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる。
【0078】
また、通信制御部201が、外部端末1から位置情報を一度取得した後に所定時間が経過した場合、外部端末1に対して所定の操作がなされた場合及び外部端末1が所定位置から所定距離以上離れた場合のうち、少なくともいずれか一の場合に、外部端末1から位置情報を取得する。
即ち、外部端末1から位置情報を一度取得した後に所定時間が経過した場合に外部端末1の位置情報を取得することで、位置情報を一度取得した後に所定時間が経過した時点での外部端末1の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得することができ、これにより、表示画像の内容を変化させることができることとなって、画像表示を外部端末1の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる。
また、外部端末1に対して所定の操作がなされた場合に外部端末1の位置情報を取得することで、外部端末1の使用者により外部端末に対して所定の操作がなされた時点での外部端末1の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得することができ、これにより、表示画像の内容を変化させることができることとなって、画像表示を外部端末1の位置情報に基づいてより面白みのあるものとすることができる。また、表示用画像の視認者に、表示画像の内容に基づいて外部端末1の使用者が外部端末に対して所定の操作を行った時点の位置を認識させることができる。
また、外部端末1が所定位置から所定距離以上離れた場合に外部端末1の位置情報を取得することで、所定位置から所定距離以上離れた外部端末1の使用者の位置と関連付けられた画像を表示用画像として取得することができ、表示用画像の視認者に、表示画像の内容に基づいて外部端末1の使用者が所定位置から所定距離以上離れていることを認識させることができる。即ち、例えば、外部端末1を使用者自身の子供に携帯させ、所定位置を自宅とするとともに、子供の通学する学校までの距離に応じて所定距離を設定した場合に、外部端末1が所定位置から所定距離以上離れたことにより、表示装置2に所定位置から所定距離以上離れた外部端末1の使用者の位置と関連付けられた画像が表示されると、子供が普段の通学路から外れた位置へ移動したことを使用者に認識させることができる。
【0079】
また、条件判定部205が、所定条件に該当すると判定された画像を表示用画像から除外するので、表示用画像を所定条件に基づいて取捨選択することができる。即ち、例えば、所定条件を外部端末1の位置の判別に寄与しないものを除外する条件と設定した場合には、当該条件に該当する画像を除外することにより、表示用画像の視認者は、表示画像の内容に基づいて外部端末1の位置をより高い精度で認識可能となる。
【0080】
また、条件判定部205が、顔画像検出部205aによりヒトの顔画像が検出された画像が所定条件に該当する画像であると判定するので、ヒトの顔画像が検出された画像を表示用画像から除外することができる。即ち、外部端末1の位置の判別に寄与しないヒトの顔画像が表示されることを防止することができ、表示用画像の視認者は、表示画像の内容に基づいて外部端末1の位置をより高い精度で認識可能となる。
また、例えば、見知らぬヒトの顔画像が表示された場合に、当該画像の視認者によっては、不用意な驚きや不快感を与えてしまうといった事態を抑制することもできる。
【0081】
また、条件判定部205が、撮像条件特定部205bにより屋内で撮像されたと特定された画像が所定条件に該当する画像であると判定するので、屋内で撮像された画像を表示用画像から除外することができる。即ち、外部端末の位置の判別に寄与しない屋内の画像が表示されることを防止することができ、表示用画像の視認者は、表示画像の内容に基づいて外部端末1の位置をより高い精度で認識可能となる。
また、例えば、見知らぬ屋内の画像が表示された場合に、当該画像の視認者によっては、不用意な驚きや不快感を与えてしまうといった事態を抑制することができる。
【0082】
また、画像取得部203が、複数の画像を記憶する外部記憶装置3から通信ネットワークNを介して画像を取得するので、取得する画像の選択肢をより多くすることができる。これにより、画像表示の内容を変化に富んだより多彩なものとすることができることとなって、画像表示をより面白みのあるものとすることができる。
【0083】
また、表示部209が、画像処理部208により画像処理が施された表示用画像を表示するので、画像処理により表示画像の内容に変化を加えることができる。これにより画像表示の内容を変化に富んだより多彩なものとすることができることとなって、画像表示をより面白みのあるものとすることができる。
【0084】
また、表示部209が、計時部206により計時された時刻を含む所定の時間帯と関連付けられている画像を表示するので、表示画像の内容を時間帯の変化に応じて変えることができ、これにより、現在の時刻が含まれる時間帯に応じた表示画像を表示させることができる。即ち、例えば、夜間に撮像された画像が日中に表示されてしまうといったことを防止することができ、画像表示の内容と当該画像の表す時間帯とのズレに基づいて画像表示に違和感を生じさせることがなくなる。
また、表示画像の内容を時間帯の変化に応じて変えることで、画像表示の内容を変化に富んだより多彩なものとすることができ、画像表示をより面白みのあるものとすることができる。
【0085】
また、表示部209は、類似画像検出部207により表示態様が互いに類似すると判定された複数の画像のうち何れか一つの画像を表示するので、表示態様が互いに類似する画像が連続して表示されることを防止することができる。即ち、例えば、外部端末1の使用者の位置と関連する画像のうち、被写体(例えば、建造物や風景等)を異ならせたような表示態様が類似しない画像をより多く表示することにより、外部端末1の使用者の位置に関連するより多くの情報を提供することができることとなって、表示用画像の視認者は、表示画像の内容に基づいて外部端末1の位置をより高い精度で認識可能となる。
また、表示態様が類似する複数の画像が連続して表示されることを防止することで、表示用画像の視認者が、表示画像の内容に飽きてしまうことを抑制することもできる。
【0086】
また、表示制御部209aが、表示用画像として取得された複数の画像を切り替えて表示パネル209bに表示させるので、画像表示の内容を変化に富んだより多彩なものとすることができ、画像表示をより面白みのあるものとすることができる。
また、複数の画像に基づいて外部端末1の使用者の位置を当該表示用画像の視認者に認識させることができる。即ち、外部端末1の使用者の位置と関連する画像をより多く表示することにより、外部端末1の使用者の位置に関連するより多くの情報を提供することができることとなって、表示用画像の視認者は、表示画像の内容に基づいて外部端末1の位置をより高い精度で認識可能となる。
【0087】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記の実施形態における条件判定部205が表示用画像から除外する画像の所定条件は、一例であり、これに限られるものではない。例えば、計時部206により計時された時刻を含む時間帯と関連付けられていない画像や、類似画像検出部207により表示態様が互いに類似する画像として検出された複数の画像のうち何れか一つの画像を除く画像等が、所定条件に該当する画像であると判定し、表示用画像から除外してもよい。
つまり、上記実施形態では、表示制御部209aが、表示用画像の表示処理の際に、表示用画像として取得された画像のうち、計時部206により計時された時刻を含む時間帯と関連付けられている画像や、類似画像検出部207により表示態様が互いに類似する画像として検出された複数の画像のうち何れか一つの画像を選択するようにしたが、表示用画像の表示処理以前の段階で、条件判定部205が、計時部206により計時された時刻を含む時間帯と関連付けられていない画像や、類似画像検出部207により表示態様が互いに類似する画像として検出された複数の画像のうち何れか一つの画像を除く画像を表示用画像から除外するようにしてもよい。
【0088】
また、表示制御部209aは、切替対象画像の特定にあたり、類似画像検出部207により表示態様が互いに類似する画像として検出された複数の画像のうち何れか一つの画像を除く画像を除外しているが、表示制御の一例であり、これに限られるものではない。例えば、画像の切替表示にあたり、切替後の画像について切替前の画像と表示態様が類似するか否かの判定を行い、類似すると判定された場合に切替後の画像を表示態様が類似しない別の画像に変更するようにしてもよい。
【0089】
また、画像処理部208により画像処理が施される画像の条件を設定するようにしてもよい。例えば、ヒトの顔画像が検出された画像を表示用画像から除外することに代えて、ヒトの顔画像が検出された画像に画像処理を施すようにしてもよい。例えば、画像処理として、ヒトの顔による個人の特定を困難とする画像処理を行うことにより、見知らぬヒトの顔画像が表示用画像に含まれる場合であってもヒトの識別を困難にすることができるので、見知らぬヒトの顔画像が表示された場合に、当該画像の視認者によっては、不用意な驚きや不快感を与えてしまうといった事態を抑制することができる。
【0090】
また、上記の実施形態では、表示制御部209aは、表示用画像と、記憶媒体Rに記憶されている所定の画像のうちの何れか一つの画像を切り替えて表示させるが、表示方法の一例であり、これに限られるものではない。例えば、表示制御部209aは、所定の画像を表示させず、表示用画像を表示させるようにしてもよい。また、表示制御部209aは、表示用画像又は所定の画像に含まれる複数の画像を同時に表示させてもよいし、同時に表示された複数の画像の一部又は全部を順次切り替えて表示させてもよい。
【0091】
また、上記の実施形態では、所定範囲の設定後に取得された新たな外部端末1の位置情報が所定範囲外である場合に、範囲設定部203aが新たな外部端末1の位置情報に基づいて新たな所定範囲を設定しているが、所定範囲の再設定方法の一例であり、これに限られるものではない。例えば、外部端末1の位置情報が取得されるたびに所定範囲を再設定するようにしてもよい。
【0092】
また、上記の実施形態における所定範囲の設定方法は一例であり、これに限られるものではない。例えば、所定範囲内に含まれる画像が所定数を下回る場合に、範囲設定部203aが、より広い所定範囲を再設定するようにしてもよい。これにより、所定範囲内に含まれる画像が所定数以上となり、画像取得部203により所定数以上の表示用画像を取得することができる。即ち、表示部209が確実に表示用画像を表示することができ、外部端末1の位置に応じた画像表示を行うことができる。
また、所定範囲内に含まれる画像が所定数を上回る場合に、範囲設定部203aが、より狭い所定範囲を再設定するようにしてもよい。これにより、画像を所定数以下にすることができ、表示用画像として取得することができる画像が多すぎるために画像を取得する処理の負荷等が大きくなることを防止することができる。
【0093】
また、画像と位置との関連付けや、画像と撮像条件(例えば、ホワイトバランスの設定値)との関連付け、表示態様が互いに類似する画像どうしの識別において、Exifタグ情報を用いる方法は、画像と情報との関連付け方法の一例であり、これに限られるものではない。例えば、外部記憶装置3に記憶される複数の画像の各々に関する位置(例えば、各々の画像の撮像位置等)や、屋内で撮像されたことを示す情報(例えば、ホワイトバランスの設定値等)を示すデータが別途設けられ、外部記憶装置3に記憶されていてもよい。また、類似画像検出部207は、表示態様が互いに類似する画像どうしの識別を行うためのデータを生成し、記憶媒体Rに記憶させてもよい。
【0094】
また、上記の実施形態では、外部端末1の通信制御部108が外部端末1の位置情報を送信し、表示装置2の通信制御部201が送信された外部端末1の位置情報を受信しているが、外部端末1の位置情報の取得に関する処理の流れの一例であり、これに限られるものではない。例えば、表示装置2から外部端末1に対して外部端末1の位置情報の取得要求を行い、外部端末1が当該取得要求に応答して外部端末1の位置情報を表示装置2へ送信するようにしてもよい。また、外部端末1が、外部端末1と表示装置2との間に介在する記録装置(図示略)に外部端末1の位置情報を記録しておき、表示装置2が、当該記録装置から外部端末1の位置情報を取得するようにしてもよい。
【0095】
また、図1では、一つの外部端末1と一つの表示装置2を用いて説明を行っているが、外部端末1、表示装置2はそれぞれ複数であってもよい。例えば、複数の外部端末1の位置情報に基づいて一つの表示装置2が画像を取得して表示するようにしてもよいし、一つの外部端末1の位置情報に基づく画像の表示装置を複数の表示装置2に行わせてもよい。
【0096】
加えて、上記実施形態にあっては、中央制御部211のCPUの制御下にて、通信制御部201、画像取得部203、表示部209が駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、CPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、第1取得ルーチン、第2取得ルーチン、表示ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、第1取得ルーチンによりCPUを、外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得するようにしても良い。また、第2取得ルーチンによりCPUを、取得された位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得するようにしても良い。また、表示ルーチンによりCPUを、表示用画像として取得された画像を表示させるようにしても良い。
【0097】
同様に、他の処理についても、CPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
【0098】
さらに、上記の各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROMやハードディスク等の他、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記憶媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを所定の通信回線を介して提供する媒体としては、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する第1取得手段と、
この第1取得手段により取得された前記位置情報が示す位置を基準として所定範囲を設定する設定手段と、
この設定手段により設定された所定範囲内の位置で撮像された画像を表示用画像として取得する第2取得手段と、
この第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
<請求項2>
前記第2取得手段は、前記設定手段により前記所定範囲が設定された後に前記第1取得手段により取得された前記位置情報が、前記所定範囲外であるか否か判定する第1判定手段を更に有し、
前記設定手段は、前記第1判定手段により前記所定範囲外であると判定された場合に、当該所定範囲外の前記位置情報に基づいて所定範囲を新たに設定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
<請求項3>
前記第2取得手段は、前記設定手段により新たに設定された所定範囲内の位置で撮像された画像のうち、当該所定範囲よりも前に設定された所定範囲内の位置で撮像された画像以外の画像を前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
<請求項4>
前記第1取得手段は、前記位置情報を一度取得した後に所定時間が経過した場合、前記外部端末に対して所定の操作がなされた場合及び前記外部端末が所定位置から所定距離以上離れた場合のうち、少なくともいずれか一の場合に、当該外部端末から前記位置情報を取得することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置。
<請求項5>
前記第2取得手段により取得された画像が所定条件に該当するか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により、所定条件に該当すると判定された画像を前記表示用画像から除外する除外手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の表示装置。
<請求項6>
ヒトの顔画像を検出する第1検出手段を更に備え、
前記第2判定手段は、前記第1検出手段によりヒトの顔画像が検出された画像が所定条件に該当する画像であると判定することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
<請求項7>
画像と関連付けられた撮像条件情報に基づいて、屋内で撮像された画像を特定する特定手段を更に備え、
前記第2判定手段は、前記特定手段により屋内で撮像された画像であると特定された画像が所定条件に該当する画像であると判定することを特徴とする請求項5又は6に記載の表示装置。
<請求項8>
前記第2取得手段は、外部記憶装置に記憶されている複数の画像の中から前記表示用画像を所定の通信回線を介して取得することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の表示装置。
<請求項9>
前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像に所定の画像処理を施す画像処理手段を更に備え、
前記表示手段は、前記画像処理手段により前記所定の画像処理が施された画像を表示することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の表示装置。
<請求項10>
時刻を計時する計時手段を更に備え、
前記表示手段は、前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像のうち、各画像と関連付けられた時刻情報が、前記計時手段により計時された時刻を含む所定の時間帯と関連付けられている画像を表示することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の表示装置。
<請求項11>
前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された複数の画像の中で、表示態様が互いに類似する画像を検出する第2検出手段を更に備え、
前記表示手段は、前記第2検出手段により検出された表示態様が互いに類似する画像のうち、何れか一つの画像を表示することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の表示装置。
<請求項12>
前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された複数の画像を切り替えて前記表示手段に表示させる表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の表示装置。
<請求項13>
所定の画像を記憶する記憶手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像及び前記記憶手段に記憶されている画像の中で、画像を切り替えて前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
<請求項14>
外部端末と表示装置とを備える表示システムであって、
前記外部端末は、
当該外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して送信する送信手段を備え、
前記表示装置は、
前記送信手段により送信された前記位置情報を受信する受信手段と、
この受信手段により受信された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する取得手段と、
この取得手段により前記表示用画像として取得された画像を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする表示システム。
<請求項15>
表示装置を用いて、
外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する処理と、
取得された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する処理と、
前記表示用画像として取得された画像を表示する処理と、
を実行することを特徴とする表示方法。
<請求項16>
表示装置のコンピュータを、
外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する手段、
取得された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する手段、
前記表示用画像として取得された画像を表示させる手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0100】
10 表示システム
1 外部端末
106 位置特定部
107 位置判定部
108 通信制御部
2 表示装置
201 通信制御部
203 画像取得部
203a 範囲設定部
203b 範囲判定部
205 条件判定部
205a 顔画像検出部
205b 撮像条件特定部
206 計時部
207 類似画像検出部
208 画像処理部
209 表示部
209a 表示制御部
3 外部記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する第1取得手段と、
この第1取得手段により取得された前記位置情報が示す位置を基準として所定範囲を設定する設定手段と、
この設定手段により設定された所定範囲内の位置で撮像された画像を表示用画像として取得する第2取得手段と、
この第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第2取得手段は、前記設定手段により前記所定範囲が設定された後に前記第1取得手段により取得された前記位置情報が、前記所定範囲外であるか否か判定する第1判定手段を更に有し、
前記設定手段は、前記第1判定手段により前記所定範囲外であると判定された場合に、当該所定範囲外の前記位置情報に基づいて所定範囲を新たに設定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2取得手段は、前記設定手段により新たに設定された所定範囲内の位置で撮像された画像のうち、当該所定範囲よりも前に設定された所定範囲内の位置で撮像された画像以外の画像を前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1取得手段は、前記位置情報を一度取得した後に所定時間が経過した場合、前記外部端末に対して所定の操作がなされた場合及び前記外部端末が所定位置から所定距離以上離れた場合のうち、少なくともいずれか一の場合に、当該外部端末から前記位置情報を取得することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第2取得手段により取得された画像が所定条件に該当するか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により、所定条件に該当すると判定された画像を前記表示用画像から除外する除外手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
ヒトの顔画像を検出する第1検出手段を更に備え、
前記第2判定手段は、前記第1検出手段によりヒトの顔画像が検出された画像が所定条件に該当する画像であると判定することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
画像と関連付けられた撮像条件情報に基づいて、屋内で撮像された画像を特定する特定手段を更に備え、
前記第2判定手段は、前記特定手段により屋内で撮像された画像であると特定された画像が所定条件に該当する画像であると判定することを特徴とする請求項5又は6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第2取得手段は、外部記憶装置に記憶されている複数の画像の中から前記表示用画像を所定の通信回線を介して取得することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像に所定の画像処理を施す画像処理手段を更に備え、
前記表示手段は、前記画像処理手段により前記所定の画像処理が施された画像を表示することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項10】
時刻を計時する計時手段を更に備え、
前記表示手段は、前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像のうち、各画像と関連付けられた時刻情報が、前記計時手段により計時された時刻を含む所定の時間帯と関連付けられている画像を表示することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された複数の画像の中で、表示態様が互いに類似する画像を検出する第2検出手段を更に備え、
前記表示手段は、前記第2検出手段により検出された表示態様が互いに類似する画像のうち、何れか一つの画像を表示することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された複数の画像を切り替えて前記表示手段に表示させる表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項13】
所定の画像を記憶する記憶手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記第2取得手段により前記表示用画像として取得された画像及び前記記憶手段に記憶されている画像の中で、画像を切り替えて前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
外部端末と表示装置とを備える表示システムであって、
前記外部端末は、
当該外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して送信する送信手段を備え、
前記表示装置は、
前記送信手段により送信された前記位置情報を受信する受信手段と、
この受信手段により受信された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する取得手段と、
この取得手段により前記表示用画像として取得された画像を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする表示システム。
【請求項15】
表示装置を用いて、
外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する処理と、
取得された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する処理と、
前記表示用画像として取得された画像を表示する処理と、
を実行することを特徴とする表示方法。
【請求項16】
表示装置のコンピュータを、
外部端末の存する位置に係る位置情報を所定の通信回線を介して取得する手段、
取得された前記位置情報に基づいて、当該外部端末の存する位置から所定範囲内で撮像された画像を表示用画像として取得する手段、
前記表示用画像として取得された画像を表示させる手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−203289(P2012−203289A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69431(P2011−69431)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】