説明

表示装置を備えるシステム、端末及び表示装置の検索方法

【課題】端末との距離及び画面の向きの関係に基づいて、利用者が視聴している表示装置を検索する方法を提供する。
【解決手段】コンテンツを表示する表示画面を備える表示装置と、前記表示装置を管理する検索装置と、を備えるシステムにおいて、前記検索装置は、前記表示装置の位置、前記表示画面の法線ベクトル、前記表示装置へアクセスするための情報を含む表示装置情報を管理し、端末の位置及び当該端末の向きを示す方向ベクトルを含む位置情報を前記端末から受信した後に、前記表示装置情報を参照して、前記位置情報を送信した端末と前記表示装置情報によって示される表示装置との距離、及び、前記方向ベクトルと前記法線ベクトルとの角度を計算し、前記計算された距離及び角度に基づいて尤度を計算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介した情報提供サービスに関し、特に、固定された表示装置と利用者が持つ携帯端末とを連携させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ(PC)及び携帯端末等の端末の性能が向上し、ネットワーク回線が大容量化し、記憶装置が大容量化する等に伴い、映像、音楽、文字情報及びこれらの説明(メタデータ)等からなるコンテンツを、サーバからクライアント端末にIP(Internet Protocol)ネットワークを通じて配信するコンテンツ配信システムが提案されている。端末は、このようなコンテンツ配信システムによって配信されたコンテンツを視聴することができる。
【0003】
また、このようなコンテンツ配信システムによって、テレビ番組及び映画等の映像コンテンツをネットワークを通じて配信するIPテレビ(IPTV)サービスが開発されている。これらのIPTVサービスを用いることによって、政府等の公共機関及び企業によって提供されるコンテンツが配信されている。
【0004】
従来、印刷物によるポスター等の掲示物や人手を介した商業広告及び公共機関の公告を行うアナログ媒体をデジタル化し、デジタル化されたコンテンツを配信し、ユーザの端末の画面に映像、文字等を表示し、音声を再生するデジタルサイネージが実用化されている。デジタルサイネージ用の表示装置は、大画面を備え、駅、空港、ホテル、商店街等の人が集まる場所に設置され、その場にいる人に対してターゲットを絞ったメッセージ(広告、公共情報等)を発信している。また、デジタルサイネージは、学校、会社内、地域共同体におけるコミュニケーションツールとしての利用も期待されている。
【0005】
このデジタルサイネージを用いて、利用者が情報を収集したり、情報を提供することが予想される。例えば、割引クーポンを取得し、取得したクーポンを利用すること、興味のある関連情報を収集し、知識を獲得すること、及び、利用者が提供するコンテンツを大画面に表示し、利用者のメッセージを発信することである。
【0006】
このような利用シーンを考えた場合、多くの人をターゲットとした内容に興味を持った利用者は、さらに詳細な情報取得を求めたり、利用者が所有するコンテンツを表示装置への表示するために情報を発信することがある。このように、これからのデジタルサイネージの利用方法としては、公共空間に設置された表示装置であるサイネージ端末から、個人が所有する携帯端末へ情報を移動させたり、その逆に、携帯端末からサイネージ端末へ情報を移動させたりする。
【0007】
ここで、街中に複数のサイネージ端末が設置されている場合、サイネージ端末から携帯端末へ(又は、その逆)情報を移動する際に、利用者が見ているサイネージ端末を特定し、視聴しているコンテンツを特定する必要がある。
【0008】
このようなサイネージ端末を特定する技術は、例えば以下の技術が提案されている。
【0009】
例えば、特許文献1には、携帯端末の現在の位置及び方位に基づいて領域を設定し、設定される領域にある地図上の付帯情報を収集し、携帯端末の現在の位置と表示装置との距離を含むリストを表示する技術が開示されている。
【0010】
また、特許文献2には、携帯端末の操作によって時刻情報を検索エンジンに提供し、提供された時刻情報によって放送コンテンツのプレイリストを検索し、この時刻情報が示す時刻に放送された楽曲名が転送され、転送された楽曲名を表示する技術が開示されている。この際、予め指定された複数の放送局のコンテンツを同時に検索することも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2003−42797号公報
【特許文献2】特開2000−339345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述した特許文献1に記載された技術によると、位置情報を用いて地図等の付帯情報から、利用者が興味を持っている表示装置を近い距離の順のリストを作成することができるが、表示装置がユーザに対向しているかを考慮していない。このため、近い表示装置を特定することができても、表示画面の向き及び表示画面の大小によって、利用者が視認しやすい、すなわち、利用者が見ている状態かを考慮した表示装置のリストを作成することは困難である。
【0013】
また、特許文献2に記載された技術によると、時刻によってコンテンツ及びコンテンツのの提供者(放送局)を特定することができるが、サイネージ端末の特定にはを目的としておらず、特許文献2に記載された技術を用いてサイネージ端末を特定することは困難であった。
【0014】
さらに、前述した従来技術以外に、サイネージ端末及びコンテンツを特定方法には以下の方法が考えられる。
(1)表示されている画面をカメラで撮影し、2次元バーコード又は画像検索等を用いて、URLを抽出する方法
(2)サイネージ端末に近づいて、ICタグ、赤外線、Bluetooth等を用いて、機器IDを交換することによって端末を特定する方法
(3)画面に表示されている文字列(例えば、URL、検索キーワード、インターネットアドレスに変換可能な数字)を入力する方法
前述した三つの方法も様々な問題点がある。すなわち、大画面の表示装置を離れた場所から見ている場合、(1)及び(2)の方法の利用は困難である。また、(3)の方法は、利用者に文字を入力させるので、利便性が悪かった。
【0015】
そこで、本発明の目的は、複数の表示装置の中から、端末との距離及び画面の向きの関係に基づいて、利用者が視聴している表示装置を検索する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、コンテンツを表示する表示画面を備える表示装置と、前記表示装置を管理する検索装置と、を備えるシステムにおいて、前記検索装置は、前記表示装置の位置、前記表示画面の法線ベクトル、前記表示装置へアクセスするための情報を含む表示装置情報を管理し、端末の位置及び当該端末の向きを示す方向ベクトルを含む位置情報を前記端末から受信した後に、前記表示装置情報を参照して、前記位置情報を送信した端末と前記表示装置情報によって示される表示装置との距離、及び、前記方向ベクトルと前記法線ベクトルとの角度を計算し、前記計算された距離及び角度に基づいて尤度を計算し、前記計算された尤度が付された前記表示装置の情報を、前記位置情報を送信した端末へ送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の代表的な実施の形態によれば、利用者にとって適切な表示装置を容易に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のデバイス情報の構成の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の位置・方向情報の構成の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の表示装置リストの構成の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の端末から出力されるデータを説明する図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のコンテンツ格納部に格納される情報の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態のスケジュール格納部に格納される情報の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態の端末から表示装置へのベクトルeiの説明図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態のベクトルniをエレベーション角Eli及びアジマス角Aziによって示した図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態の端末Tと表示装置S1、S2との位置関係を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態の端末Tと表示装置S1、S2との位置関係を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態のスケジュール格納部に格納された情報に基づいて、コンテンツを特定する変形例の説明図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態の候補となる表示装置の情報が表示された端末の説明図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態の候補となる表示装置の情報が表示された端末の説明図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態の操作履歴情報記録処理を示すシーケンス図である。
【図23】本発明の第3の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【図24】本発明の第4の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の第4の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【図26】本発明の第4の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
図1は、本発明の第1の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【0020】
第1の実施の形態のコンテンツ配信システムは、検索サーバ100、端末120及び表示装置140を備える。検索サーバ100、端末120及び表示装置140は、ネットワーク180によって接続されている。
【0021】
検索サーバ100は、表示装置リスト105、表示装置管理部106、演算部107及び通信部108を備える計算機である。
【0022】
演算部107は、プロセッサ、メモリ及び記憶装置(磁気ディスク等)を備え、検索サーバ100を制御するためのプログラムを実行する。
【0023】
表示装置リスト105は、本システムに含まれる表示装置140等の識別子、表示装置の種類及びアドレスを格納するリストであって、その詳細は図4を用いて説明する。表示装置管理部106は、表示装置リスト105に格納されたデータの入出力を管理する。
【0024】
通信部108は、検索サーバ100をネットワーク180に接続するインターフェースである。
【0025】
端末120は、利用者が携帯する表示装置であって、通信部124、演算部125、表示部126、入力部127、位置・方向検出部128及びアンテナ129を備え、例えば、携帯電話機、ポータブルGPS、PDA(Personal Digital Assistants)である。
【0026】
演算部125は、プロセッサ、メモリ及び記憶装置(磁気ディスク等)を備え、端末120を制御するためのプログラムを実行する。
【0027】
表示部126は、表示画面及び表示制御装置を含み、演算部125からの指示に従って、コンテンツ格納部148に格納されたコンテンツを表示する。この表示部126に表示されるコンテンツは、動画像、静止画像、文字情報等である。入力部127は、利用者からの入力を受け付ける、キーボード、ポインティング装置等である。
【0028】
通信部124は、端末120をネットワーク180に接続するインターフェースである。なお、通信部124が無線インターフェースである場合には、ユーザは屋外でも端末120をネットワーク180に接続することができ、端末120は、その位置及び方向のデータをいつでも検索サーバ100に送信することができる。
【0029】
位置・方向検出部128は、端末120の位置を検出する測位装置、及び、表示部126の表示画面が向いている方向を検出する方向測定装置を含む。測位装置は、例えば、アンテナ129によって補足したGPS衛星からの信号を受信するGPS受信機によって構成することができる。
【0030】
また、方向測定装置は、磁気センサ及び加速度センサによって構成することができる。すなわち、磁気センサを用いて磁気の大きさを測定することによって、端末120がどちらの方位を向いているかを求めることができる。さらに、加速度センサを用いて重力の大きさを測定することによって、画面の仰角を求めることができる。なお、端末120が、二つの筐体がヒンジによって結合された携帯電話機又はPDAである場合、ヒンジの角度を測定する角度センサによって画面の仰角を求めてもよい。
【0031】
ユーザが入力部127に検索指示を入力すると、演算部125は、位置・方向検出部128から取得した端末120の位置・方向及び位置・方向を取得した時刻を、ネットワーク180を経由して、検索サーバ100に送る。
【0032】
表示装置140は、街頭又は店舗等の多数の人が集まる場所に設置される大型の表示装置であって、コンテンツ管理部142、通信部144、演算部145、表示部146、コンテンツ格納部148及びスケジュール格納部149を備える。また、表示装置140は、デバイス情報141及び位置・方向情報150を格納する格納部を備える。他の表示装置160、170も、表示装置140と同じ構成を備え、各表示装置に割り当てられたアドレス(IPアドレス及びMACアドレス)によって区別される。
【0033】
なお、表示装置140は、時間に応じて表示画面の向きを変える可変方向型又は走行する車両に搭載される移動型であってもよい。
【0034】
演算部145は、プロセッサ、メモリ及び記憶装置(磁気ディスク等)を備え、表示装置140を制御するためのプログラムを実行する。表示部146は、表示画面及び表示制御装置を含み、コンテンツ格納部148に格納されたコンテンツを表示する。
【0035】
コンテンツ管理部142は、コンテンツ格納部148及びスケジュール格納部149に格納されたデータの入出力を管理する。通信部144は、表示装置140をネットワーク180に接続するインターフェースである。
【0036】
コンテンツ格納部148は、表示装置140に表示されるコンテンツ(例えば、広告の動画データ)を格納する。コンテンツ格納部148に格納されるコンテンツは、検索サーバ100から取得してもよいし、他のサーバ(図示省略)から取得してもよい。コンテンツ格納部148の詳細は図6を用いて説明する。スケジュール格納部149は、コンテンツを表示するスケジュールを格納する。スケジュール格納部149の詳細は図7を用いて説明する。
【0037】
演算部145は、スケジュール格納部149に格納されたコンテンツ表示時間のスケジュールを参照して、表示すべきコンテンツを特定し、コンテンツ格納部148から特定されたコンテンツを読み出して、表示部146の表示画面に表示する。
【0038】
デバイス情報141は、表示装置140の識別子、アドレス及び種類等の情報を含み、その詳細は図2を用いて説明する。
【0039】
表示装置140の設置時に、表示装置140の位置及び表示部146の画面の方向が測定される。位置・方向情報150には、位置・方向の測定結果が格納される。位置・方向情報150の詳細は図3を用いて説明する。なお、表示装置140が方向可変型及び移動型のいずれかである場合、表示装置140は位置・方向検出部(図示省略)を備え、位置・方向検出部が表示装置140の位置及び表示部146の表示画面が向いている方向を検出し、位置・方向情報150はリアルタイムに検出された位置及び方向が時刻情報と共に含まれる。
【0040】
ネットワーク180は、インターネット、職場内及び家庭内のLAN(ローカルエリアネットワーク)であるが、1台の筐体内の同一の装置内部にあるデータバス等であってもよい。
【0041】
図2は、本発明の第1の実施の形態のデバイス情報141の構成の説明図である。
【0042】
デバイス情報141は、ID1411、MACアドレス1412、IPアドレス1413、機種1414、種類1415、名称1416及び大きさ1417を含む。
【0043】
ID1411は、表示装置140の一意な識別子である。MACアドレス1412は表示装置140に割り当てられたMACアドレスである。IPアドレス1413は、表示装置140に割り当てられたIPアドレスである。
【0044】
機種1414は、表示装置140の機種である。種類1415は、表示装置140の機種であり、通常の表示装置では「表示端末」が格納されている。名称1416は、表示装置140に割り当てられた名称であり、本実施の形態では設置場所が識別可能な文字が格納されている。大きさ1417は、表示装置140の表示画面のサイズである。
【0045】
図3は、本発明の第1の実施の形態の位置・方向情報150の構成の説明図である。
【0046】
位置・方向情報150は、緯度1501、経度1502、標高1503、方位角1504及び仰角1505を含む。
【0047】
緯度1501は、表示装置140が設置された場所の緯度であり、経度1502は、表示装置140が設置された場所の経度であり、標高1503は、表示装置140が設置された場所の高さである。なお、水準基準点からの高さである標高に代えて、WGS84系の正規楕円体からの楕円体高を用いてもよい。
【0048】
方位角1504は、表示装置140の表示画面が向いている水平面内の方向であり、表示画面の法線ベクトルを水平面に投影したベクトルの基準方位からの角度(例えば、真北からの右回りの角度)で示される。仰角1505は、表示装置140の表示画面が向いている垂直面内の方向であり、表示画面の法線ベクトルを含む鉛直面における基準方向からの角度(例えば、水平から上方を+とした角度)で示される。
【0049】
図4は、本発明の第1の実施の形態の表示装置リスト105の構成の説明図である。
【0050】
表示装置リスト105は、本コンテンツ配信システムに含まれる表示装置140の情報を格納し、機器ID1051、MACアドレス1052、IPアドレス1053、機種1054、種類1055、名称1056及び大きさ1057を含む。
【0051】
表示装置リスト105には、表示装置140から取得した情報が格納される。すなわち、表示装置リスト105に格納される情報1051〜1057は、それぞれ、デバイス情報141(図2)に格納された情報1411〜1417と同じである。
【0052】
検索サーバ100は、端末120からの要求に従って、表示装置140から取得した情報を表示装置リスト105に格納する。なお、例えば、UPnPと同様の方法を用いて、検索サーバ100がネットワーク180に接続されている表示装置140を探索し、探索された表示装置140の情報を取得してもよい。
【0053】
図5は、本発明の第1の実施の形態の端末120から出力されるデータ903を説明する図である。
【0054】
端末120から検索サーバ100に出力されるデータ903は、日付9031、時刻9032、緯度9033、経度9034、標高9035、方位角9036及び仰角9037を含む。後述するように、このデータ903は、ユーザが端末120に所定の操作をした時に、位置・方向検出部128によって検出される位置・方向を示すデータである。
【0055】
日付9031は、このデータが取得された日であり、時刻9032は、このデータが取得された時刻である。これらは、世界標準時(UTC)によって表される。
【0056】
緯度9033は、端末120の場所の緯度であり、経度9034は、端末120の場所の経度であり、標高9035は、端末120の場所の高さである。なお、水準基準点からの高さである標高に代えて、WGS84系の正規楕円体からの楕円体高を用いてもよい。
【0057】
日付9031、時刻9032、緯度9033、経度9034及び標高9035は、測位装置(位置・方向検出部128のGPS受信機)から取得することができる。なお、GPS受信機以外の測位装置を用いる場合には、緯度9033、経度9034及び標高9035は測位装置から取得し、日付9031及び時刻9032は、高精度の時計から取得すればよい。
【0058】
方位角9036は、端末120の表示画面が向いている水平面内の方向であり、表示画面の法線ベクトルを水平面に投影したベクトルの基準方位からの角度(例えば、真北からの右回りの角度)で示される。仰角9037は、端末120の表示画面が向いている垂直面内の方向であり、表示画面の法線ベクトルを含む鉛直面における基準方向からの角度(例えば、水平から上方を+とした角度)で示される。方位角9036及び仰角9037は、方向測定装置から取得することができる。
【0059】
図6は、本発明の第1の実施の形態のコンテンツ格納部148に格納される情報の説明図である。
【0060】
コンテンツ格納部148は、表示装置140によって表示されるコンテンツを格納する。具体的には、コンテンツ格納部148は、コンテンツID1481、フォーマット1482、内容1483、データ1484及びサイズ1485を格納する。
【0061】
コンテンツID1481は、格納されるコンテンツの一意の識別子である。フォーマット1482は、格納されるコンテンツの形式(符号化形式等)である。内容1483は、格納されるコンテンツの概要を示すテキストデータである。データ1484は、格納されるコンテンツそのものであり、バイナリデータである。サイズ1485は、格納されるコンテンツのデータ量であり、例えばバイト単位で表される。
【0062】
コンテンツ格納部148には、前述した情報の他に、コンテンツの所有者の識別子、及び、配信されたコンテンツを再生した場合に課金される料金の情報が格納されてもよい。また、コンテンツの完全性を保証するために用いるチェックサム、コンテンツを保護するための暗号化/復号化鍵が格納されていてもよい。
【0063】
また、コンテンツ格納部148に含まれる各種情報を、コンテンツデータ自体1484と、メタデータ(コンテンツデータを説明するデータ1483)とに分けて管理してもよい。
【0064】
図7は、本発明の第1の実施の形態のスケジュール格納部149に格納される情報の説明図である。
【0065】
スケジュール格納部149は、コンテンツを表示するスケジュールを格納する。具体的には、スケジュール格納部149は、開始時刻1491、終了時刻1492、タイトル1493、概要1494、シーン時刻1495、コンテンツID1496、シーン概要1497及びシーンURL1498を格納する。
【0066】
なお、スケジュール格納部149に格納される情報が示すコンテンツは、コンテンツIDで特定される複数のシーンの集合である。
【0067】
開始時刻1491は、このコンテンツの表示開始時刻であり、終了時刻1492は、このコンテンツの表示終了時刻である。タイトル1493は、このコンテンツのタイトルである。概要1494は、このコンテンツの概要であり、このコンテンツの提供者、このコンテンツの説明及びこのコンテンツに関連する情報を呼び出すためのポインタ(URL)を含む。
【0068】
シーン時刻1495は、コンテンツID1496で指定されるコンテンツ(シーン映像)の表示開始時刻である。コンテンツID1496は、シーン映像の一意な識別子である。シーン概要1497は、このシーン映像の概要である。シーンURL1498は、このシーン映像に関連する情報を呼び出すためのポインタ(URL)である。
【0069】
図8は、本発明の第1の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【0070】
街頭又は店内に設置された表示装置1はコンテンツ(図では、「TVが安い!」)を表示している。ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901)、視聴したコンテンツに興味を持った場合、端末120を表示装置140の方に向け、検索指示を入力する(902)。
【0071】
端末120は、検索指示を受けると、端末120の位置・方向及び位置・方向を取得した時刻を検出し、検出された位置及び方向を含む検索指示を検索サーバ100へ送信する(903)。検索サーバ100は、表示装置リスト105を参照し、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を表示装置140に要求する(904)。
【0072】
表示装置140は、検索サーバ100からの要求に従って、デバイス情報141、位置及び方向を送信する(905)。検索サーバ100は、デバイス情報141、位置及び方向に優先順位(尤度)を付して、端末120に送信する(906)。
【0073】
端末120は、受信したデバイス情報141を尤度の降順に表示する(907)。
【0074】
ユーザは、表示されたデバイス情報140を見て、適切なデバイス情報140を選択する(908)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる。
【0075】
図9は、本発明の第1の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【0076】
端末120を持っているユーザが表示装置140付近へ移動する(S801)。
【0077】
街頭又は店内に設置された表示装置140は、コンテンツを表示している(S841)。ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901、S802)、視聴したコンテンツに興味を持った場合(S803)、端末120を表示装置140の方に向け、検索指示を入力する(S804、902)。
【0078】
端末120は、入力された検索指示を受け付けると(S811)、位置・方向検出部128によって、端末120の位置及び方向を検出する(S812)。具体的には、端末120が、その表示画面の背面の方向を検出する場合、ユーザは端末120の表示画面の背面を表示装置140の方に向けた状態で、検索指示を入力する。表示画面の背面以外に、端末120の所定の方向(例えば、端末120に備わるカメラの撮影方向)検出するようにしてもよい。
【0079】
その後、端末120は、検出された端末120の位置及び方向を含む検索指示を検索サーバ100送信する(S813、903)。また、検索指示には、位置及び方向を取得した時刻が含まれてもよい。
【0080】
検索サーバ100は、端末120から検索指示を受信すると(S821)、受信した検索指示から端末120が位置及び方向を取得した時刻を抽出する(S822)。この抽出された時刻は、表示装置に表示されたコンテンツを特定するために用いられる。なお、検索サーバ100は、検索指示を受信した時刻ではなく、端末120が位置及び方向を検出した時刻を用いることができる。
【0081】
その後、検索サーバ100は、表示装置リスト105を取得し(S823)、取得した表示装置リスト105の最後まで処理が完了したか否かを判定する(S824)。その結果、リストの最後まで処理が完了していれば、さらに処理するリスト要素がないので、S830に進む。
【0082】
一方、処理すべきリスト要素があれば、現在のリスト要素のMACアドレス1052及びIPアドレス1053を取得する(S825)。そして、検索サーバ100は、取得したMACアドレス1052及びIPアドレス1053が割り当てられた表示装置140に、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を要求する(S826、904)。
【0083】
なお、このシステムに含まれる表示装置140がその位置を移動しないものである場合、端末120からの検索指示903に従って表示装置140にその位置を問い合わせることなく、位置・方向情報150を表示装置140から取得し、検索サーバ100が表示装置リスト105内に取得した情報を保持してもよい。このようにすると検索サーバ100が、その都度、表示装置140に位置及び方向を問い合わせなくてもよく、ネットワーク180及び表示装置140の負荷が軽減される。
【0084】
また、表示装置140が移動するものであるか否かを示すフラグを表示装置リスト105に保持し、このフラグを参照して、表示装置140が移動するものであるか否かを判定してもよい。この場合、移動しない表示装置140から取得した位置・方向情報150は表示装置リスト105内に保持し、移動可能な表示装置140には、端末120からの指示に従って、位置・方向情報150を問い合わせてもよい。
【0085】
表示装置140は、位置・方向情報150及びデバイス情報141の要求を受信すると(S842)、表示装置140の位置及び表示画面の方向を検出し(S843)、デバイス情報141、検出された位置・方向、及び、スケジュール149に格納された要求時刻のコンテンツの情報を、要求をした検索サーバ100に送信する(S844、905)。このとき、表示装置140の表示スケジュールも、表示装置140から検索サーバ100に送信される。
【0086】
なお、表示装置140が移動しない場合、S843では、固定的な値が格納された位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。一方、表示装置140が移動する場合、S843では、端末120に検索指示が入力された時刻に対応する位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。
【0087】
検索サーバ100は、デバイス情報141、位置及び方向を受信すると(S827)、デバイス情報141で示される表示装置140の尤度を計算する(S828)。この尤度の計算は図10、図11を用いて後述する。そして、検索サーバ100は、計算された尤度の大きい順に、取得したデバイス情報141、位置及び方向を並べて、記録する(S829)。その後、S824に戻り、取得した表示装置リスト105の全てのリスト要素の処理が完了したかを判定する。
【0088】
S824では、表示装置リスト105の最後まで処理が完了したか否かを判定する。その結果、リストの最後まで処理が完了していれば、さらに処理するリスト要素がないので、S830に進む。
【0089】
S830では、検索サーバ100は、候補となるデバイス情報141を、位置及び方向に基づいて計算された尤度を用いて順序(降順)付けし、さらに、候補となる表示装置140に検索指示時刻に表示されていたコンテンツの情報を付して端末120に送信する(906)。計算された尤度の高いデバイス情報から順に所定数のデバイス情報141を送信すればよい。この候補となる表示装置140に表示されていたコンテンツの情報は、検索指示時刻をキーにして、スケジュール格納部149を検索することによって特定する。このとき、表示装置140の表示スケジュールも、検索サーバ100から指示端末120に送信される。
【0090】
端末120は、候補となるデバイス情報141、位置及び方向を受信し(S814)、受信したデバイス情報141を、尤度に従って、表示部126に表示する(S815、907)。S815における表示は、尤度の降順にデバイス情報141を表示したり(図15参照)、尤度が高い表示装置140のデバイス情報を中央(すなわち、選択しやすい場所)に表示したり(図16参照)、尤度のデータと共にデバイス情報141を表示したりすることが考えられる。なお、最大の尤度を与える表示装置のデバイス情報のみを、他の表示装置のデバイス情報を省略して表示してもよい。
【0091】
ユーザは、端末120に表示されたデバイス情報140を見て(S805)、表示されたデバイス情報140から、適切なデバイス情報140を選択する(S806、908)。
【0092】
端末120は、選択されたデバイス情報を取得すると(S816)、端末120のデバイス情報141に含まれるMACアドレス1412及びIPアドレス1413を用いて、表示装置140にて通信要求を送信する(S817)。
【0093】
表示装置140は、通信要求を受信すると(S845)、通信を要求した端末120と表示装置140との間を接続して、端末120にサービスを提供する(S846)。すなわち、表示装置140は、スケジュール格納部149に格納されたシーン時刻1495を参照して、表示装置140からの要求に含まれる時刻に表示されていたコンテンツを特定し、特定されたコンテンツIDに対応するシーンURL1498又は概要1494に含まれるURLを端末120に送る。なお、シーンURL1498によって示される指示内容を実行した結果を端末120に送ってもよい。例えば、表示装置140は、シーンURL1498によって特定されるコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを端末120に送ってもよい。また、前述のように最大尤度を与える表示装置のデバイス情報のみを用いる場合、他の表示装置のデバイス情報表示によるユーザの選択を省略して、当該表示装置に対応するシーンURL又は概要に含まれるURLが示す情報を端末上で表示してもよい。
【0094】
端末120は、受信したサービス内容を表示部126に表示する(S818)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる(S807)。
【0095】
次に、S828で実行される尤度の計算方法について説明する。この尤度は、検索サーバ100の演算部107(なお、後述する第4の実施の形態では、端末120の演算部125)において実行されるプログラムによって計算される。
【0096】
尤度Liは、式(1)によって、三つの要素Wi、Ei、Biの和として計算される。なお、式(1)中、α、β、γは重み付け係数であり、どの要素を重視するかによって定める。Wiは、表示装置140が端末120が向いている方向にあるかを示す値であり(式(8)参照)、Eiは、表示装置140の表示画面と端末120の表示画面とが合っているかを示す値であり(式(9)参照)、Biは、表示画面の見た目の大きさを示す値である(式(10)参照)。
【0097】
【数1】

【0098】
図10は、本発明の第1の実施の形態の端末120から表示装置140へのベクトルeiの説明図であり、すなわち、ベクトルeiは、端末(T)120を原点として表示装置(Si)140がある方向を示すベクトルである。
【0099】
なお、図10、図11に示す三次元座標は、x軸が東方向、y軸が北方向、z軸が上方向として定義されている。
【0100】
端末120の位置はλo、νo、R+hoによって表される。λは、ベクトルeiをxy面に投影したベクトルのy軸からの時計回りの角度、すなわち方位角である。νは、水平からの角度(仰角)である。hは標高であり、Rは地球中心から標高の基準面(ジオイド面)までの距離である。
【0101】
さらに、端末(T)を座標原点に置き、Siの座標を(Δx,Δy,Δz)とした場合、端末(T)と表示装置(Si)との間の距離Diは、式(2)によって表される。このとき、Δx、Δy、Δzは、各々、式(3)、式(4)、式(5)で表すことができる。
【0102】
【数2】

【0103】
【数3】

【0104】
【数4】

【0105】
【数5】

【0106】
また、ベクトルeiを極座標系で見ると、θiとφiとによって表される。θiは、ベクトルeiがz軸との間でなす角度であり、φiは、ベクトルeiをxy面に投影したベクトルのx軸からの反時計回りの角度である。
【0107】
θi、φiは、式(3)、式(4)、式(5)で求めたΔx、Δy、Δzを用いると、各々、式(6)、式(7)で表すことができる。
【0108】
【数6】

【0109】
【数7】

【0110】
図11は、ベクトルniをエレベーション角(Eli)及びアジマス角(Azi)によって示した図である。なお、本実施の形態では、端末120と表示装置140の表示画面の向きを法線ベクトルniで表す。
【0111】
このエレベーション角(Eli)は、xy平面からz軸の正方向に測った角度であり、アジマス角(Azi)は、yz平面からx軸の正方向に測った角度である。すなわち、Eli+θi=π/2であり、Azi+φi=π/2である。
【0112】
図12及び図13は、本発明の第1の実施の形態の端末(T)120と表示装置(S1、S2)140との位置関係を示す図である。
【0113】
Tは端末120であり、n0は、エレベーション角及びアジマス角を用いて(1,π/2−El0,π/2−Az0)で表される。
【0114】
S1は表示装置140であり、n1は表示装置S1の表示画面の法線ベクトルであり、e1は端末Tから表示装置S1へのベクトルである。図示したように、n1は、エレベーション角及びアジマス角を用いて(1,π/2−El1,π/2−Az1)で表され、e1は、極座標系を用いて(1,θ1,φ1)で表される。
【0115】
同様に、S2は他の表示装置140であり、n2は表示装置S2の表示画面の法線ベクトルであり、e2は端末Tから表示装置S2へのベクトルである。
【0116】
ここで、三つのパラメータWi、Ei、Biを用いて、端末120と表示装置140とをマッチングさせる。Wiは、端末120(表示面の裏面方向)が表示装置140の方向を向いているかを示すパラメータであり、式(8)によって表される。Eiは、表示装置140の表示面が端末120の方向を向いているかを示すパラメータであり、式(9)によって表される。すなわち、端末120のユーザが表示装置140の表示面を見ることができるかを示す。
【0117】
【数8】

【0118】
【数9】

【0119】
図13に示すように、表示装置140の画面が大きくて、端末120からの距離が近い場合に、端末120のユーザがその表示装置140を見ている可能性が高い。Biは式(10)によって表され、表示装置140と端末120との距離(Di)が近く、かつ、表示装置140の画面の大きさ(Ii)が大きい場合に、Biの値は大きくなりる。
【0120】
【数10】

【0121】
なお、本実施の形態において、Biを求める際に用いられるIiは、表示装置の有効表示領域のサイズを用いることができる。例えば、一般的に用いられる表示領域のサイズとして、長方形画面の対角線長さをインチで表す値を用いてもよい。
【0122】
また、表示装置140の画面の大きさは、表示装置リスト105の大きさ1057を用いるが、時刻によって表示領域の大きさが変化する場合(例えば、一つの画面に複数の表示領域を設け、各表示領域に異なる内容を表示する場合)、各表示領域について、パラメータIiを適応させて、Biを求めてもよい。
【0123】
以上にて説明した方法によって、尤度Liを計算することができる。すなわち、端末120と表示装置140の表示画面の向きを示す法線ベクトルniの角度が小さければ尤度は高くなり、角度が大きければ尤度は低くなる。また、端末120と表示装置140との距離が近ければ尤度は大きくなり、距離が遠ければ尤度は小さくなる。さらに、表示装置140の表示画面の大きさが大きければ尤度は大きくなり、表示画面の大きさが小さければ尤度は小さくなる。
【0124】
これによって、表示装置120に尤度の降順に表示装置の情報を表示することができる。さらに、付加的な処理として、式(1)によって計算された尤度Liに検索指示時刻の観点を加えて尤度Rim(t)を計算することもできる。
【0125】
以上説明した尤度の計算において、端末120に高度計を備え、表示装置リスト105に表示装置の高さの情報を含め、さらに、端末120と表示装置140との間の障害物(建築物等)の情報を取得することによって、端末120と表示装置140との間が見通せるか否かを判定することができる。そして、端末120と表示装置140との間が見通せない場合、尤度を下げてもよい。
【0126】
図14は、本発明の第1の実施の形態のスケジュール格納部149に格納された情報に基づいて、コンテンツを特定する変形例の説明図である。
【0127】
検索サーバ100は、S830において、検索指示時刻を用いて、スケジュール格納部149を検索することによって、この候補となる表示装置140に検索指示時刻に表示されていたコンテンツの情報を特定する。このとき、端末120のユーザの検索指示操作が遅れて(又は、早くて)、ユーザが希望するコンテンツを特定できない可能性がある。そこで、下記の方法で、指示時刻がコンテンツの開始時刻又は終了時刻に近い場合に、前後のコンテンツを検索したいと推定する。
【0128】
この変形例において、例えば、図14に示すように、検索指示時刻をt、コンテンツCmの開始時刻をTm、終了時刻をTm+1であり、Tm≦t≦Tm+1である場合を考える。式(11)に示すように、尤度Rim(t)は、式(1)によって計算された尤度Liに係数Fim(t)を乗じたものである。Fim(t)は式(12)を用いて計算される。
【0129】
【数11】

【0130】
【数12】

【0131】
すなわち、式(12)によると、Tm≦t≦Tm+1である場合、コンテンツCmが表示中なので、Fim(t)=1にする。一方、Tm+1<tである場合、コンテンツCmが表示される前なので、Fim(t)=δ/(δ+t−Tm+1)にする。さらに、t<Tm+1である場合、コンテンツCmが表示された後なので、Fim(t)=δ/(δ+Tm+1−t)にする。ここで、δは任意の正の数である。
【0132】
このようにFim(t)を定めることによって、コンテンツ表示中は尤度が高く、コンテンツ表示時間の前後は、検索指示時刻がコンテンツ表示時間から離れると小さくなる係数Fim(t)を得ることができる。なお、δの大きさを変えることによって逓減率を調節することができる。
【0133】
従って、この変形例によると、端末120の方向(Wi)、表示装置140の方向(Ei)、及び、表示画面の見た目の大きさ(Bi)の他に、時間の要素を考慮して、コンテンツ毎の尤度を定めて、ユーザが求めるコンテンツの情報をより的確に表示することができる。
【0134】
なお、この場合、表示装置140の表示スケジュールは、905において表示装置140から検索サーバ100に送信され、906において表示装置140から検索サーバ100に送信される。ここで、送信される表示スケジュールは、所定の時間範囲内のもの、または、尤度が所定の閾値以上のものを送信すればよい。
【0135】
図15は、本発明の第1の実施の形態の候補となる表示装置140の情報が表示された端末120の説明図である。
【0136】
端末120の表示部(表示画面)126には、表示装置140の名称1056(図4参照)及びシーン概要1497(図7参照)が、尤度の降順に表示される(図9のS815)。
【0137】
なお、表示装置の情報が尤度の降順で表示される例について説明したが、尤度が最も高い表示装置の情報を中央に、その上下に、尤度が次に高い二つの表示装置の情報を表示して、さらに上下に、尤度が次に高い二つの表示装置の情報を表示してもよい。
【0138】
端末120の入力部127には、S811において検索指示を入力するために操作される検索指示ボタン1271、表示画面の表示内容を上下にスクロールするために操作されるスクロールボタン1272、1274、及び、S806において、表示装置を選択するために操作される決定ボタン1273が設けられている。
【0139】
図16は、本発明の第1の実施の形態の候補となる表示装置140の情報が表示された端末120の説明図である。
【0140】
端末120の表示部(表示画面)126には、縦軸に時刻、横軸に表示装置140の名称1056(図4参照)が表示され、この縦軸(時刻)及び横軸(表示装置)に合わせてシーン概要1497(図7参照)が表示される。そして、尤度が最も高い表示装置の情報を中央に、その左右に次に尤度の高い二つの表示装置の情報を表示する。検索指示時刻に、最も尤度が高い表示装置140に表示されていたコンテンツの情報が、表示画面の中央にハイライトされて表示される(図9のS815)。
【0141】
端末120の入力部127には、S811において検索指示を入力するために操作される検索指示ボタン1271、表示画面の表示内容を上下左右にスクロールするために操作されるスクロールボタン1272、1274、1275、1276、及び、S806において、表示装置を選択するために操作される決定ボタン1273が設けられている。
【0142】
なお、前述した変形例のようにコンテンツ毎に尤度を計算した場合、図15に示す表示装置140では、尤度Rim(t)を用いることによって、表示装置毎に計算された尤度ではなく、コンテンツ毎に計算された尤度を用いることによって、端末120のユーザに、より的確にコンテンツの情報を提供することができる。
【0143】
以上説明したように、第1の実施の形態によると、端末120と表示装置140との距離、及び、端末120と表示装置140の表示画面の向きを示す法線ベクトルniの角度に基づいて尤度を計算し、計算された尤度に従って表示装置140の情報を端末120へ送信するので、利用者は適切な表示装置を容易に選択することができる。
【0144】
<実施形態2>
第2の実施の形態のコンテンツ配信システムは、前述した第1の実施の形態のコンテンツ配信システムと異なり、検索サーバ100が、コンテンツ管理部、コンテンツ格納部及びスケジュール格納部を備え、表示装置140にコンテンツを提供するコンテンツサーバである。また、表示装置140は、ネットワーク180を経由して送られるコンテンツを、表示部(表示画面)146に表示する。
【0145】
なお、前述した第1の実施の形態と同じ構成及び処理には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0146】
図17は、本発明の第2の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【0147】
具体的には、第2の実施の形態のコンテンツ配信システムは、検索サーバ100、端末120及び表示装置140を備える。検索サーバ100、端末120及び表示装置140は、ネットワーク180によって接続されている。
【0148】
検索サーバ100は、コンテンツを配信する計算機であって、表示装置リスト105、表示装置管理部106、演算部107、通信部108、コンテンツ管理部110、コンテンツ格納部1701及びスケジュール格納部1702を備える。
【0149】
コンテンツ管理部110は、コンテンツ格納部1701及びスケジュール格納部1702に格納されたデータの入出力を管理する。
【0150】
コンテンツ格納部1701は、表示装置140に表示されるコンテンツ(例えば、広告の動画データ)を格納する。コンテンツ格納部1701に格納されるコンテンツは、表示装置140、160、170に送信される。コンテンツ格納部1701は、第1の実施の形態のコンテンツ格納部148と同じ構成で、その詳細は図6に示すとおりである。スケジュール格納部1702は、コンテンツを表示するスケジュールを格納する。スケジュール格納部1702は、第1の実施の形態のスケジュール格納部149と同じ構成で、その詳細は図7に示すとおりである。
【0151】
演算部107は、スケジュール格納部1702に格納されたコンテンツ表示時間のスケジュールを参照して、表示すべきコンテンツを特定し、コンテンツ格納部1701から特定されたコンテンツを読み出して、表示装置140に表示する。
【0152】
端末120は、利用者が携帯する表示装置であって、通信部124、演算部125、表示部126、入力部127、位置・方向検出部128及びアンテナ129を備え、例えば、携帯電話機、ポータブルGPS、PDA(Personal Digital Assistants)である。
【0153】
表示装置140は、街頭又は店舗等の多数の人が集まる場所に設置される大型の表示装置であって、コンテンツ管理部142、通信部144、演算部145及び表示部146を備える。また、表示装置140は、デバイス情報141及び位置・方向情報150を格納する格納部を備える。他の表示装置160、170も、表示装置140と同じ構成を備え、各表示装置に割り当てられたアドレス(IPアドレス及びMACアドレス)によって区別される。
【0154】
通信部144は、検索サーバ100から送信されたコンテンツを受信する。演算部145は、受信したコンテンツを表示部146の表示画面に表示する。
【0155】
図18は、本発明の第2の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【0156】
街頭又は店内に設置された表示装置1はコンテンツ(図では、「TVが安い!」)を表示している。ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901)、視聴したコンテンツに興味を持った場合、端末120を表示装置140の方に向け、検索指示を入力する(902)。
【0157】
端末120は、検索指示を受けると、端末120の位置・方向及び位置・方向を取得した時刻を検出し、検出された位置及び方向を含む検索指示を検索サーバ100へ送信する(903)。検索サーバ100は、表示装置リスト105を参照し、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を表示装置140に要求する(904)。
【0158】
表示装置140は、検索サーバ100からの要求に従って、デバイス情報141、位置及び方向を送信する(905)。検索サーバ100は、デバイス情報141、位置及び方向に優先順位(尤度)を付して、端末120に送信する(906)。
【0159】
端末120は、受信したデバイス情報141を尤度の降順に、表示部126に表示する(907)。
【0160】
ユーザは、表示されたデバイス情報140を見て、適切なデバイス情報140を選択する(908)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる。
【0161】
図19は、本発明の第2の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【0162】
検索サーバ100は、スケジュール格納部1702に格納されたコンテンツの表示スケジュールに従って、コンテンツ格納部1701に格納されたコンテンツを表示装置140に送信する(S1801)。
【0163】
街頭又は店内に設置された表示装置140は、検索サーバ100から送信されたコンテンツを受信した後(S1811)、コンテンツを表示する(S841)。
【0164】
端末120を持っているユーザが、表示装置140付近へ移動して(S801)、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901、S802)、視聴したコンテンツに興味を持った場合(S803)、端末120を表示装置140の方に向け、検索指示を入力する(S804、902)。
【0165】
端末120は、入力された検索指示を受け付けると(S811)、位置・方向検出部128によって、端末120の位置及び方向を検出する(S812)。具体的には、端末120が、その表示画面の背面の方向を検出する場合、ユーザは端末120の表示画面の背面を表示装置140の方に向けた状態で、検索指示を入力する。表示画面の背面以外に、端末120の所定の方向(例えば、端末120に備わるカメラの撮影方向)検出するようにしてもよい。
【0166】
その後、端末120は、検出された端末120の位置及び方向を含む検索指示を検索サーバ100送信する(S813、903)。また、検索指示には、位置及び方向を取得した時刻が含まれてもよい。
【0167】
例えば、端末120が有線によってネットワークに接続される場合、ユーザによる検索指示の入力と異なるタイミングで、検索指示が送信される。このため、このような場合、検索サーバ100は、その後の処理のために、位置及び方向を取得した時刻の情報を必要とする。
【0168】
検索サーバ100は、端末120から検索指示を受信すると(S821)、受信した検索指示から端末120が位置及び方向を取得した時刻を抽出する(S822)。
【0169】
その後、検索サーバ100は、表示装置リスト105を取得し(S823)、取得した表示装置リスト105の最後まで処理が完了したか否かを判定する(S824)。その結果、リストの最後まで処理が完了していれば、さらに処理するリスト要素がないので、S830に進む。
【0170】
一方、処理すべきリスト要素があれば、現在のリスト要素のMACアドレス1052及びIPアドレス1053を取得する(S825)。そして、検索サーバ100は、取得したMACアドレス1052及びIPアドレス1053が割り当てられた表示装置140に、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を要求する(S826、904)。
【0171】
なお、このシステムに含まれる表示装置140がその位置を移動しないものである場合の処理は、前述した第1の実施の形態と同じ処理を用いることができる。また、表示装置140が移動するものであるか否かを示すフラグを表示装置リスト105に保持した場合の処理も、前述した第1の実施の形態と同じ処理を用いることができる。
【0172】
表示装置140は、位置・方向情報150及びデバイス情報141の要求を受信すると(S842)、表示装置140の位置及び表示画面の方向を検出し(S843)、デバイス情報141、検出された位置・方向、及び、スケジュール149に格納された要求時刻のコンテンツの情報を、要求をした検索サーバ100に送信する(S844、905)。
【0173】
なお、表示装置140が移動しない場合、S843では、固定的な値が格納された位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。一方、表示装置140が移動する場合、S843では、端末120が検索指示が入力された時刻に対応する位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。
【0174】
検索サーバ100は、デバイス情報141、位置及び方向を受信すると(S827)、デバイス情報141で示される表示装置140の尤度を計算する(S828)。この尤度の計算は前述した第1の実施の形態と同じ方法を用いることができる。そして、検索サーバ100は、計算された尤度の大きい順に、取得したデバイス情報141、位置及び方向を並べて、記録する(S829)。その後、S824に戻り、取得した表示装置リスト105の全てのリスト要素の処理が完了したかを判定する。
【0175】
S824では、表示装置リスト105の最後まで処理が完了したか否かを判定する。その結果、リストの最後まで処理が完了していれば、さらに処理するリスト要素がないので、S830に進む。
【0176】
S830では、検索サーバ100は、候補となるデバイス情報141、位置及び方向を順序(降順)を付し、さらに、候補となる表示装置140に検索指示時刻に表示されていたコンテンツの情報を付して端末120に送信する(906)。計算された尤度の高いデバイス情報から順に所定数のデバイス情報141を送信すればよい。この候補となる表示装置140に表示されていたコンテンツの情報は、検索指示時刻をキーにして、スケジュール格納部149を検索することによって特定する。
【0177】
端末120は、候補となるデバイス情報141、位置及び方向を受信し(S814)、受信したデバイス情報141を尤度の降順に、表示部126に表示する(S815、907)。
【0178】
ユーザは、端末120に表示されたデバイス情報140を見て(S805)、表示されたデバイス情報140から、適切なデバイス情報140を選択する(S806、908)。
【0179】
端末120は、選択されたデバイス情報を取得すると(S816)、端末120のデバイス情報141に含まれるMACアドレス1412及びIPアドレス1413を用いて、表示装置140にて通信要求を送信する(S817)。
【0180】
表示装置140は、通信要求を受信すると(S845)、通信を要求した端末120と表示装置140との間を接続して、端末120にサービスを提供する(S846)。すなわち、表示装置140は、スケジュール格納部149に格納されたシーン時刻1495を参照して、表示装置140からの要求に含まれる時刻に表示されていたコンテンツを特定し、特定されたコンテンツIDに対応するシーンURL1498又は概要1494に含まれるURLを端末120に送る。なお、シーンURL1498によって示される指示内容を実行した結果を端末120に送ってもよい。例えば、表示装置140は、シーンURL1498によって特定されるコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを端末120に送ってもよい。
【0181】
端末120は、受信したサービス内容を表示部126に表示する(S818)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる(S807)。
【0182】
本発明の第2の実施の形態によると、コンテンツを蓄積しない表示装置140を備えるシステムにおいても、利用者が適切な表示装置を容易に選択することができる。また、表示装置140にコンテンツを蓄積しないので、表示装置140の構成を簡素にすることができる。
【0183】
<実施形態3>
第3の実施の形態のコンテンツ配信システムは、前述した第1の実施の形態のコンテンツ配信システムと異なり、端末120が、記録部2001及び操作履歴格納部2002を備える。このため、ユーザが端末120に検索指示を入力した時には、入力された検索指示は検索サーバ100に送られず、記録指示として操作履歴格納部2002に格納される。操作履歴格納部2002に格納された記録指示は、端末120が検索サーバ100と通信可能になった後、検索サーバ100に送信される。
【0184】
このため、第3の実施の形態では、端末120の通信部124は、有線の通信回線を用いて、端末120をネットワーク180に接続するインターフェースであってもよい。
【0185】
なお、前述した第1の実施の形態と同じ構成及び処理には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0186】
図20は、本発明の第3の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【0187】
第3の実施の形態のコンテンツ配信システムは、検索サーバ100、端末120及び表示装置140を備える。検索サーバ100、端末120及び表示装置140は、ネットワーク180によって接続されている。
【0188】
検索サーバ100は、表示装置リスト105、表示装置管理部106、演算部107及び通信部108を備える計算機である。
【0189】
検索サーバ100は、コンテンツを配信する計算機であって、表示装置リスト105、表示装置管理部106、演算部107及び通信部108を備える。
【0190】
端末120は、利用者が携帯する表示装置であって、通信部124、演算部125、表示部126、入力部127、位置・方向検出部128、アンテナ129及び制御部2001及び操作履歴格納部2002を備え、例えば、携帯電話機、ポータブルGPS、PDA(Personal Digital Assistants)である。
【0191】
通信部124は、無線又は有線の通信回線を用いて、端末120をネットワーク180に接続するインターフェースである。なお、第3の実施の形態では、端末120がネットワーク180に常に接続されている必要はない。このため、端末120は、自宅、職場等の所定の場所においてのみネットワーク180に接続可能であればよい。
【0192】
操作履歴格納部2002は、端末120にユーザから入力された記録指示を格納する。記録部2001は、操作履歴格納部2002に格納されたデータの入出力を管理する。操作履歴格納部2002に格納されるデータは、図3に示した位置・方向情報150と同じである。
【0193】
ユーザが入力部127に記録指示を入力した場合、演算部125は、位置・方向検出部128から取得した端末120の位置及び方向を、操作履歴格納部2002に格納する。その後、端末120が検索サーバ100と通信可能になった後、演算部125は、操作履歴格納部2002に格納された記録指示の履歴を読み出し、読み出された記録指示を検索サーバ100に送信する。
【0194】
表示装置140は、街頭又は店舗等の多数の人が集まる場所に設置される大型の表示装置であって、コンテンツ管理部142、通信部144、演算部145、表示部146、コンテンツ格納部148及びスケジュール格納部149を備える。また、表示装置140は、デバイス情報141及び位置・方向情報150を格納する格納部を備える。他の表示装置160、170も、表示装置140と同じ構成を備える。
【0195】
図21は、本発明の第3の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【0196】
街頭又は店内に設置された表示装置1はコンテンツ(図では、「TVが安い!」)を表示している。ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901)、視聴したコンテンツに興味を持った場合、端末120を表示装置140の方に向け、記録指示を入力する(902)。
【0197】
端末120は、記録指示を受けると、端末120の位置・方向及び位置・方向を取得した時刻を検出し、検出された位置・方向及び時刻を含む操作履歴を格納する。
【0198】
その後、端末120は、ネットワークに接続後、検索指示を受け付けると、格納された操作履歴を含む検索指示を検索サーバ100送信する(903)。検索サーバ100は、表示装置リスト105を参照し、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を表示装置140に要求する(904)。
【0199】
表示装置140は、検索サーバ100からの要求に従って、デバイス情報141、位置及び方向を送信する(905)。検索サーバ100は、デバイス情報141、位置及び方向に優先順位(尤度)を付して、端末120に送信する(906)。
【0200】
端末120は、受信したデバイス情報141を尤度の降順に、表示部126に表示する(907)。
【0201】
ユーザは、表示されたデバイス情報140を見て、適切なデバイス情報140を選択する(908)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる。
【0202】
図22は、本発明の第3の実施の形態の操作履歴情報記録処理を示すシーケンス図である。
【0203】
端末120を持っているユーザが表示装置140付近へ移動する(S801)。
【0204】
街頭又は店内に設置された表示装置140は、コンテンツを表示している(S841)。ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901、S802)、視聴したコンテンツに興味を持った場合(S803)、端末120を表示装置140の方に向け、記録指示を入力する(S2101、902)。
【0205】
端末120は、入力された記録指示を受け付けると(S2111)、位置・方向検出部128によって、端末120の位置及び方向を検出する(S812)。具体的には、端末120が、その表示画面の背面の方向を検出する場合、ユーザは端末120の表示画面の背面を表示装置140の方に向けた状態で、記録指示を入力する。表示画面の背面以外に、端末120の所定の方向(例えば、端末120に備わるカメラの撮影方向)検出するようにしてもよい。
【0206】
また、端末120は、記録指示が入力された時刻を取得する(S2112)。
【0207】
その後、端末120は、検出された端末120の位置及び方向と、記録指示の入力時刻とを含む操作履歴情報を操作履歴格納部2002に格納する(S2113)。
【0208】
ユーザは、記録指示の操作が終わりであれば(S2102)、記録終了指示を入力する(S2103)。
【0209】
端末120は、記録終了指示の入力を監視しており(S2114)、記録終了指示の入力を受け付けると、処理を終了する。一方、記録終了指示の入力を受け付けなければ、S2111に戻る。
【0210】
図23は、本発明の第3の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【0211】
ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴した後の情報検索を希望する場合(S2201)、事後検索指示を端末120に入力する(S2202)。
【0212】
端末120は、入力された事後検索指示を受け付けると(S2211)、操作履歴格納部2002に格納された操作履歴情報(端末120の位置・方向及びこれらの情報の取得時刻)を読み出し(S2212)、読み出した操作履歴情報を表示部126に表示する(S2213)。
【0213】
ユーザは、端末120に表示された操作履歴情報を見て、表示された操作履歴から検索を指示する情報を選択し(S2203)、端末120に検索指示を入力する(S804)。
【0214】
端末120は、入力された事後検索指示を受け付けると(S2211)、操作履歴格納部2002に格納された操作履歴情報(端末120の位置・方向及びこれらの情報の取得時刻)を読み出し(S2212)、読み出した操作履歴情報を表示部126に表示する(S2213)。
【0215】
端末120は、入力された検索指示を受け付けると(S811)、受け付けた検索指示を検索サーバ100送信する(S813、903)。この検索指示は、端末120の位置・方向及び情報取得時刻を含む。
【0216】
検索サーバ100は、端末120から検索指示を受信すると(S821)、表示装置リスト105を取得し(S823)、取得した表示装置リスト105の最後まで処理が完了したか否かを判定する(S824)。その結果、リストの最後まで処理が完了していれば、さらに処理するリスト要素がないので、S830に進む。
【0217】
一方、処理すべきリスト要素があれば、現在のリスト要素のMACアドレス1052及びIPアドレス1053を取得する(S825)。そして、検索サーバ100は、取得したMACアドレス1052及びIPアドレス1053が割り当てられた表示装置140に、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を要求する(S826、904)。
【0218】
なお、このシステムに含まれる表示装置140がその位置を移動しないものである場合の処理は、前述した第1の実施の形態と同じ処理を用いることができる。また、表示装置140が移動するものであるか否かを示すフラグを表示装置リスト105に保持した場合の処理も、前述した第1の実施の形態と同じ処理を用いることができる。
【0219】
表示装置140は、位置・方向情報150及びデバイス情報141の要求を受信すると(S842)、表示装置140の位置及び表示画面の方向を検出し(S843)、デバイス情報141、検出された位置・方向、及び、スケジュール149に格納された要求時刻のコンテンツの情報を、要求をした検索サーバ100に送信する(S844、905)。
【0220】
なお、表示装置140が移動しない場合、S843では、固定的な値が格納された位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。一方、表示装置140が移動する場合、S843では、端末120が記録指示が入力された時刻に対応するに対応する位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。
【0221】
検索サーバ100は、デバイス情報141、位置及び方向を受信すると(S827)、デバイス情報141で示される表示装置140の尤度を計算する(S828)。この尤度の計算は前述した第1の実施の形態と同じ方法を用いることができる。そして、検索サーバ100は、計算された尤度の大きい順に、取得したデバイス情報141、位置及び方向を並べて、記録する(S829)。その後、S824に戻り、取得した表示装置リスト105の全てのリスト要素の処理が完了したかを判定する。
【0222】
S824では、表示装置リスト105の最後まで処理が完了したか否かを判定する。その結果、リストの最後まで処理が完了していれば、さらに処理するリスト要素がないので、S830に進む。
【0223】
S830では、検索サーバ100は、候補となるデバイス情報141、位置及び方向を順序(降順)を付し、さらに、候補となる表示装置140に検索指示時刻に表示されていたコンテンツの情報を付して端末120に送信する(906)。計算された尤度の高いデバイス情報から順に所定数のデバイス情報141を送信すればよい。この候補となる表示装置140に表示されていたコンテンツの情報は、検索指示時刻をキーにして、スケジュール格納部149を検索することによって特定する。
【0224】
端末120は、候補となるデバイス情報141、位置及び方向を受信し(S814)、受信したデバイス情報141を尤度の降順に、表示部126に表示する(S815、907)。
【0225】
ユーザは、端末120に表示されたデバイス情報140を見て(S805)、表示されたデバイス情報140から、適切なデバイス情報140を選択する(S806、908)。
【0226】
端末120は、選択されたデバイス情報を取得すると(S816)、端末120のデバイス情報141に含まれるMACアドレス1412及びIPアドレス1413を用いて、表示装置140にて通信要求を送信する(S817)。
【0227】
表示装置140は、通信要求を受信すると(S845)、通信を要求した端末120と表示装置140との間を接続して、端末120にサービスを提供する(S846)。すなわち、表示装置140は、スケジュール格納部149に格納されたシーン時刻1495を参照して、表示装置140からの要求に含まれる時刻に表示されていたコンテンツをを特定し、特定されたコンテンツIDに対応するシーンURL1498又は概要1494に含まれるURLを端末120に送る。なお、シーンURL1498によって示される指示内容を実行した結果を端末120に送ってもよい。例えば、表示装置140は、シーンURL1498によって特定されるコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを端末120に送ってもよい。
【0228】
端末120は、受信したサービス内容を表示部126に表示する(S818)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる(S807)。
【0229】
本発明の第3の実施の形態によると、ネットワークに常時接続されない端末120であっても、利用者は適切な表示装置を容易に選択することができる。
【0230】
<実施形態4>
第4の実施の形態のコンテンツ配信システムは、前述した第1の実施の形態のコンテンツ配信システムと異なり、検索サーバ100が備わっていない。このため、端末120から指示された検索は、表示装置140が処理する。
【0231】
なお、前述した第1の実施の形態と同じ構成及び処理には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0232】
図24は、本発明の第4の実施の形態のコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【0233】
第4の実施の形態のコンテンツ配信システムは、端末120及び表示装置140を備える。端末120及び表示装置140は、ネットワーク180によって接続されている。
【0234】
端末120は、利用者が携帯する表示装置であって、通信部124、演算部125、表示部126、入力部127、位置・方向検出部128、アンテナ129、表示装置リスト2401及び表示装置管理部2402を備え、例えば、携帯電話機、ポータブルGPS、PDA(Personal Digital Assistants)である。
【0235】
表示装置リスト2401は、本システムに含まれる表示装置140等の識別子、表示装置の種類及びアドレスを格納するリストであって、その詳細は、第1の実施の形態の表示装置リスト105(図4)と同じである。表示装置管理部2402は、表示装置リスト2401に格納されたデータの入出力を管理する。なお、例えば、UPnPと同様の方法を用いて、予め端末120がネットワーク180に接続されている表示装置140を探索し、探索された表示装置140の情報を取得し、表示装置リスト2401に格納してもよい。
【0236】
ユーザが入力部127に検索指示を入力すると、演算部125は、位置・方向検出部128から取得した端末120の位置及び方向を、ネットワーク180を経由して、表示装置140に送信する。
【0237】
なお、第4の実施の形態の端末120は、前述した第3の実施の形態の端末120のように、記録部2001及び操作履歴格納部2002を備え、表示装置140を視聴中でないタイミングで検索指示をするものであってもよい。
【0238】
表示装置140は、街頭又は店舗等の多数の人が集まる場所に設置される大型の表示装置であって、コンテンツ管理部142、通信部144、演算部145、表示部146、コンテンツ格納部148及びスケジュール格納部149を備える。また、表示装置140は、デバイス情報141及び位置・方向情報150を格納する格納部を備える。他の表示装置160、170も、表示装置140と同じ構成を備え、各表示装置に割り当てられたアドレス(IPアドレス及びMACアドレス)によって区別される。
【0239】
図25は、本発明の第4の実施の形態のコンテンツ配信処理の概要を示す概念図である。
【0240】
街頭又は店内に設置された表示装置1はコンテンツ(図では、「TVが安い!」)を表示している。ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901)、視聴したコンテンツに興味を持った場合、端末120を表示装置140の方に向け、検索指示を入力する(902)。
【0241】
端末120は、検索指示を受けると、端末120の位置・方向及び位置・方向を取得した時刻を検出し、表示装置140に情報を要求する(903)。
【0242】
表示装置140は、端末120からの表示装置検索要求を受信すると、端末120にデバイス情報141を送信する(2601)
端末120は、デバイス情報141を受信すると、取得したデバイス情報141を表示装置リスト2401に格納し、表示装置リスト2401を参照して、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を要求する(904)。
【0243】
表示装置140は、端末120からの要求に従って、デバイス情報141及び位置・方向に優先順位(尤度)を付して、送信する(905)。
【0244】
端末120は、受信したデバイス情報141を尤度の降順に、表示部126に表示する(907)。
【0245】
ユーザは、表示されたデバイス情報140を見て、適切なデバイス情報140を選択する(908)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる。
【0246】
図26は、本発明の第4の実施の形態のコンテンツ配信処理を示すシーケンス図である。
【0247】
端末120を持っているユーザが表示装置140付近へ移動する(S801)。
【0248】
街頭又は店内に設置された表示装置140は、コンテンツを表示している(S841)。ユーザは、表示装置140に表示されたコンテンツを視聴し(901、S802)、視聴したコンテンツに興味を持った場合(S803)、端末120を表示装置140の方に向け、検索指示を入力する(S804、902)。
【0249】
端末120は、入力された検索指示を受け付けると(S811)、位置・方向検出部128によって、端末120の位置及び方向を検出する(S812)。具体的には、端末120が、その表示画面の背面の方向を検出する場合、ユーザは端末120の表示画面の背面を表示装置140の方に向けた状態で、検索指示を入力する。表示画面の背面以外に、端末120の所定の方向(例えば、端末120に備わるカメラの撮影方向)検出するようにしてもよい。
【0250】
また、端末120は、検索指示が入力された時刻を取得する(S2501)。
【0251】
その後、端末120は、表示装置の情報を取得するために、表示装置検索要求を送信する(S2502、903)。この表示装置検索要求は、例えばブロードキャストによって送信されるとよいが、セグメントを超えて広範囲の表示装置140等を検索する必要がある場合は、この要求が検索対象となる表示装置に到達するような方法を用いて送信される。
【0252】
表示装置140は、端末120からの表示装置検索要求を受信すると(S2511)、デバイス情報141を、表示装置検索要求を送信した端末120に送信する(S2512、2601)。
【0253】
端末120は、デバイス情報141を受信すると、取得したデバイス情報141を表示装置リスト2401に格納する(S2504)。
【0254】
その後、端末120は、表示装置リスト2401の最後まで処理が完了したか否かを判定する(S824)。その結果、リストの最後まで処理が完了していれば、さらに処理するリスト要素がないので、S815に進む。
【0255】
一方、処理すべきリスト要素があれば、現在のリスト要素のMACアドレス1052及びIPアドレス1053を取得する(S825)。そして、端末120は、取得したMACアドレス1052及びIPアドレス1053が割り当てられた表示装置140に、位置・方向情報150及びデバイス情報141の送信を要求する(S826、904)。
【0256】
なお、このシステムに含まれる表示装置140がその位置を移動しないものである場合の処理は、前述した第1の実施の形態と同じ処理を用いることができる。また、表示装置140が移動するものであるか否かを示すフラグを表示装置リスト105に保持した場合の処理も、前述した第1の実施の形態と同じ処理を用いることができる。
【0257】
表示装置140は、位置・方向情報150及びデバイス情報141の要求を受信すると(S842)、表示装置140の位置及び表示画面の方向を検出し(S843)、デバイス情報141、検出された位置・方向、及び、スケジュール149に格納された要求時刻のコンテンツの情報を、端末120に送信する(S844、905)。
【0258】
なお、表示装置140が移動しない場合、S843では、固定的な値が格納された位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。一方、表示装置140が移動する場合、S843では、端末120が検索指示が入力された時刻に対応する位置及び方向を位置・方向情報150から取得する。
【0259】
端末120は、デバイス情報141、位置及び方向を受信すると(S827)、デバイス情報141で示される表示装置140の尤度を計算する(S828)。この尤度の計算は前述した第1の実施の形態と同じ方法を用いることができる。そして、端末120は、計算された尤度の大きい順に、取得したデバイス情報141、位置及び方向を並べて、記録する(S829)。その後、S824に戻り、取得した表示装置リスト105の全てのリスト要素の処理が完了したかを判定する。
【0260】
その後、端末120は、受信したデバイス情報141を尤度の降順に、表示部126に表示する(S815、907)。
【0261】
ユーザは、端末120に表示されたデバイス情報140を見て(S805)、表示されたデバイス情報140から、適切なデバイス情報140を選択する(S806、908)。
【0262】
端末120は、選択されたデバイス情報を取得すると(S816)、端末120のデバイス情報141に含まれるMACアドレス1412及びIPアドレス1413を用いて、表示装置140にて通信要求を送信する(S817)。
【0263】
表示装置140は、通信要求を受信すると(S845)、通信を要求した端末120と表示装置140との間を接続して、端末120にサービスを提供する(S846)。すなわち、表示装置140は、スケジュール格納部149に格納されたシーン時刻1495を参照して、表示装置140からの要求に含まれる時刻に表示されていたコンテンツをを特定し、特定されたコンテンツIDに対応するシーンURL1498又は概要1494に含まれるURLを端末120に送る。なお、シーンURL1498によって示される指示内容を実行した結果を端末120に送ってもよい。例えば、表示装置140は、シーンURL1498によって特定されるコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを端末120に送ってもよい。
【0264】
端末120は、受信したサービス内容を表示部126に表示する(S818)。これによって、ユーザは、表示装置140に表示された内容に関するサービス(例えば、関連情報、割引クーポン等)を受けることができる(S807)。
【0265】
本発明の第4の実施の形態によると、検索サーバ100を備えないシステムにおいても、第1の実施の形態の検索サーバ100が行う処理を端末120が行うので、利用者は適切な表示装置を容易に選択することができる。また、検索サーバ100を備えないので、システムの構成を簡素にすることができる。
【0266】
<他の変形例>
以上説明した実施の形態は、コンテンツを表示する表示装置140を対象としたが、現実に行われているイベントにも本発明を適用することができる。この場合、表示装置140の位置に代えてイベントの発生位置を、表示装置140の表示画面の向き(法線ベクトルni)に代えてイベントが行われているステージの向き、又はイベントの対象となる代表的な方向を用いるとよい。なお、ここでのイベントとは、演劇やお知らせ等のパフォーマンス以外に、事件や事故、ユーザが遭遇する興味対象など、屋内外で発生するさまざまな事象を含む。また、表示装置140のようにコンテンツ表示を行う装置に限らず、機器装置の操作パネル面の方向や、人や動物の顔の方向、物品の表面や店舗の玄関の方向などを表示装置140の代替として本発明を適用してもよい。その際、対応する実空間位置と対応させてユーザが仮想的に創作した想念や表現を含む情報、あるいはこれらを説明する情報をコンテンツとしてもよい。また、スケジュール149としては、これら事象等が存在する時間や、本発明を適用するサービスが運用にて定める期間を用いることができる。
【符号の説明】
【0267】
100 検索サーバ
105 表示装置リスト
106 表示装置管理部
107 演算部
108 通信部
120 端末
124 通信部
125 演算部
126 表示部
127 入力部
128 位置・方向検出部
129 アンテナ
140 表示装置
142 コンテンツ管理部
144 通信部
145 演算部
146 表示部
148 コンテンツ格納部
149 スケジュール格納部
180 ネットワーク
1701 コンテンツ格納部
1702 スケジュール格納部
2001 制御部
2002 操作履歴格納部
2401 表示装置リスト
2402 表示装置管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを表示する表示画面を備える表示装置と、
前記表示装置を管理する検索装置と、を備えるシステムにおいて、
前記検索装置は、
前記表示装置の位置、前記表示画面の法線ベクトル、前記表示装置へアクセスするための情報を含む表示装置情報を管理し、
端末の位置及び当該端末の向きを示す方向ベクトルを含む位置情報を前記端末から受信した後に、前記表示装置情報を参照して、前記位置情報を送信した端末と前記表示装置情報によって示される表示装置との距離、及び、前記方向ベクトルと前記法線ベクトルとの角度を計算し、
前記計算された距離及び角度に基づいて尤度を計算し、
前記計算された尤度が付された前記表示装置の情報を、前記位置情報を送信した端末へ送信することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記表示装置情報は、前記表示画面の大きさの情報を含み、
前記検索装置は、前記計算された距離、前記計算された角度及び前記表示画面の大きさに基づいて尤度を計算することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムは、前記位置情報を取得する端末を備え、
前記端末は、
利用者の指示によって、前記取得した位置情報を前記検索装置に送信し、
前記表示装置の情報を受信した後に、前記計算された尤度に従って、前記表示装置の情報を表示し、
利用者による、前記情報が表示された表示装置の選択を受け付け、
前記選択された表示装置の表示装置情報に基づいて、前記選択された表示装置へアクセスすることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記端末は、前記検索装置を含むことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記端末は、現在時刻を取得する時刻取得部と、前記取得した位置情報を記憶する記憶部とを備え、
利用者の指示によって、前記取得した位置情報を前記記憶部に記憶し、
利用者の指示によって、前記記憶された位置情報を前記検索装置に送信することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記検索装置は、前記表示装置に表示されるコンテンツの表示時刻の情報と前記各コンテンツの説明を含む属性情報を含むコンテンツスケジュール情報を管理し、
前記検索装置は、前記表示装置の情報に、前記位置情報の取得時刻に表示されたコンテンツの情報を付して、前記位置情報を送信した端末へ送信することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記検索装置は、前記端末から前記位置情報を受信した時刻を、前記位置情報の取得時刻とすることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
コンテンツを表示する表示画面を備える表示装置を備えるシステムに接続される端末において、
前記表示装置の位置、前記表示画面の法線ベクトル、前記表示装置へアクセスするための情報を含む表示装置情報を管理し、
利用者の指示によって、前記端末の位置及び当該端末の向きを示す方向ベクトルを含む位置情報を取得し、
前記表示装置情報を参照して、前記端末と前記表示装置との距離、及び、前記方向ベクトルと前記法線ベクトルとの角度を計算し、
前記計算された距離及び角度に基づいて尤度を計算し、
前記計算された尤度に従って、前記表示装置の情報を表示することを特徴とする端末。
【請求項9】
前記端末は、
利用者による、前記情報が表示された表示装置の選択を受け付け、
前記選択された表示装置の表示装置情報に基づいて、前記選択された表示装置へアクセスすることを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項10】
前記端末は、現在時刻を取得する時刻取得部と、前記取得した位置情報を記憶する記憶部とを備え、
利用者の指示によって、前記取得した位置情報を前記記憶部に記憶し、
利用者の指示によって、前記記憶された位置情報を前記検索装置に送信することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項11】
前記表示装置情報は、前記表示画面の大きさの情報を含み、
前記端末は、前記計算された距離、前記計算された角度及び前記表示画面の大きさに基づいて尤度を計算することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項12】
前記端末は、前記表示装置に表示されるコンテンツの表示時刻の情報と前記各コンテンツの説明を含む属性情報を含むコンテンツスケジュール情報を管理し、
前記端末は、前記コンテンツスケジュール情報を参照して、前記位置情報の取得時刻に前記表示装置に表示されていたコンテンツの情報を表示することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項13】
コンテンツを表示する表示画面を備える表示装置と、前記表示装置を管理する検索装置と、端末の位置及び当該端末の向きを示す方向ベクトルを含む位置情報位置情報を取得する端末と、を備えるシステムにおける表示装置の検索方法であって、
前記検索装置は、前記表示装置の位置、前記表示画面の法線ベクトル、前記表示装置へアクセスするための情報を含む表示装置情報を管理し、
前記方法は、
前記検索装置が、前記位置情報を前記端末から受信した後に、前記表示装置情報を参照して、前記位置情報を送信した端末と前記表示装置情報によって示される表示装置との距離、及び、前記方向ベクトルと前記法線ベクトルとの角度を計算するステップと、
前記検索装置が、前記計算された距離及び角度に基づいて尤度を計算するステップと、
前記検索装置が、前記計算された尤度が付された前記表示装置の情報を、前記位置情報を送信した端末へ送信するステップと、を含む表示装置の検索方法。
【請求項14】
前記表示装置情報は、前記表示画面の大きさの情報を含み、
前記方法は、さらに、前記検索装置が、前記計算された距離、前記計算された角度及び前記表示画面の大きさに基づいて尤度を計算するステップを含む請求項13に記載の表示装置の検索方法。
【請求項15】
前記方法は、さらに、
前記端末が、前記表示装置の情報を受信した後に、前記計算された尤度に従って、前記表示装置の情報を表示するステップと、
前記端末が、利用者による、前記情報が表示された表示装置の選択を受け付けるステップと、
前記端末が、前記選択された表示装置の表示装置情報に基づいて、前記選択された表示装置へアクセスするステップと、を含む請求項13に記載の表示装置の検索方法。
【請求項16】
前記端末は、現在時刻を取得する時刻取得部と、前記取得した位置情報を記憶する記憶部とを備え、
前記方法は、さらに、
前記端末が、利用者の指示によって、前記取得した位置情報を前記記憶部に記憶するステップと、
前記端末が、利用者の指示によって、前記記憶された位置情報を前記検索装置に送信するステップと、を含む請求項13に記載の表示装置の検索方法。
【請求項17】
前記方法は、さらに、
前記検索装置が、前記表示装置に表示されるコンテンツの表示時刻の情報と前記各コンテンツの説明を含む属性情報を含むコンテンツスケジュール情報を管理するステップと、
前記検索装置が、前記表示装置の情報に、前記位置情報の取得時刻に表示されたコンテンツの情報を付して、前記位置情報を送信した端末へ送信するステップと、を含む請求項13に記載の表示装置の検索方法。
【請求項18】
前記方法は、さらに、前記検索装置が、前記端末から前記位置情報を受信した時刻を、前記位置情報の取得時刻とするステップを含む請求項17に記載の表示装置の検索方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate


【公開番号】特開2011−8636(P2011−8636A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152906(P2009−152906)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】