説明

表示装置

【課題】表示パネル内の流体を封止する封止材の位置および寸法精度確認用の金属膜パターンによるショートを防止することができる表示装置を提供すること。
【解決手段】流体の注入口23bが形成された注入口部23aを有してなるシール部23を間にして貼り合わされた貼り合せ基板11と、注入口23bを封止する封止材90と、貼り合わせ基板11の端部に設けられ、複数の金属膜パターン30と、長方形状の基部24aを有し、基部24aの短手方向に並設された複数の外部接続用端子24とを有してなる表示パネル10を備える表示装置であって、複数の金属膜パターン30の各金属膜パターン30は、長方形状のパターン基部30aを有し、パターン基部30aの短手方向中心位置が、基部24aの短手方向中心位置と等しくなるように短手方向に並設され、かつパターン基部30aの短手方向の幅が、同一の並び位置の基部24aの短手方向の幅以下に形成されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネル内の流体を封止する封止材の位置および寸法精度確認用の金属膜パターンを有してなる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置に備えられる表示パネルは、流体の注入口が形成された注入口部を有してなるシール部を間にして貼り合わされ、注入口から流体を注入することによって貼り合わせ基板の間に流体を保持するようになっている。例えば、液晶表示装置は、画素電極、薄膜トランジスタ等を有してなるTFT基板と、カラーフィルタ等を有してなるCF基板とが、TFT基板上に枠状に形成されたシール部によって貼り合わされ、注入口から流体である液晶材が注入され、絶縁樹脂等からなる封止材によって注入口が封止されることによってTFT基板と、CF基板との間に液晶材を保持するようになっている。
【0003】
このような表示装置では、封止材が注入口から基板の外形外に拡がるため、その位置および寸法を規格内に収めないと、表示パネルを表示装置の筺体等へ取り付ける際、封止材が邪魔となって取り付けが困難になってしまう。このため、注入口部の近傍に封止材の位置および寸法精度確認用の複数の金属膜パターンを形成し、この金属膜パターンを基準として封止材の位置および寸法が規格内であるか否かを判断するようにした液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、製品取得率を向上するため、切断線によって複数の液晶表示パネルの製品形成領域が区画され、各製品形成領域に画素電極、薄膜トランジスタ等を有してなるマルチTFT基板と、各製品形成領域にカラーフィルタ等を有してなるマルチCF基板とを、製品形成領域ごとに形成されたシール部を介して貼り合わせた大型貼り合わせ基板を、切断線に沿って分割するようにした液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−25331号公報
【特許文献2】特開2008−304493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この特許文献2に記載された液晶表示装置の大型貼り合わせ基板は、一つの製品形成領域の注入口部が隣接する製品形成領域にはみ出して形成されることによって、大型貼り合わせ基板の面内に効率的に各製品形成領域を配置(以下、フルジャスト配置という。)するようにしている。このようなフルジャスト配置を用いた場合、上述の金属膜パターンが注入口部と同様に一つの製品形成領域から隣接する製品形成領域にはみ出して形成されることになる。
【0007】
しかしながら、このようなフルジャスト配置では、隣接する製品形成領域にはみ出した金属膜パターンが、はみ出した側の製品形成領域の外部接続用端子の近傍に配置されると、この外部接続用端子の接続相手となるフレキシブルプリント基板等の端子が、外部接続用端子と熱圧着されて絶縁層の破壊が発生した場合、金属膜パターンが端子間でのショートを発生させてしまうという問題があった。
【0008】
この金属膜パターンによるショートの問題を解消するため、金属膜パターンに代わって、絶縁性の材料からなるパターンを用いることが考えられるが、絶縁性の材料からなるパターンは視認性が悪いという問題があった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、表示パネル内の流体を封止する封止材の位置および寸法精度確認用の金属膜パターンによるショートを防止することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる表示装置は、流体の注入口が形成された注入口部を有してなるシール部を間にして貼り合わされた貼り合せ基板と、前記注入口を封止する封止材と、前記貼り合わせ基板の端部に設けられ、前記封止材の位置および寸法精度確認用の複数の金属膜パターンと、長方形状の基部を有し、該基部の短手方向に並設された複数の外部接続用端子とを有してなる表示パネルを備える表示装置であって、前記複数の金属膜パターンの各金属膜パターンは、該金属膜パターンの基部となる長方形状のパターン基部を有し、前記パターン基部の短手方向中心位置が、前記基部の短手方向中心位置と等しくなるように短手方向に並設され、かつ前記パターン基部の短手方向の幅が、同一の並び位置の前記基部の短手方向の幅以下に形成されてなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる表示装置は、上記の発明において、前記各金属膜パターンは、前記外部接続端子と同層に形成されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる表示装置は、上記の発明において、前記金属膜パターンは、近傍に集約して並設させた複数の前記金属膜パターンからなる金属膜パターン群ごとに配置されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる表示装置は、上記の発明において、前記金属膜パターン群は、前記注入口部の各側部近傍に二箇所ずつ配置されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる表示装置は、上記の発明において、前記各金属膜パターンは、前記前記外部接続端子に比して間隔をあけて並設されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる表示装置は、前記複数の金属膜パターンの各金属膜パターンが、前記パターン基部の短手方向中心位置が、前記基部の短手方向中心位置と等しくなるように短手方向に並設され、かつ前記パターン基部の短手方向の幅が、同一の並び位置の前記基部の短手方向の幅以下に形成されてなるので、前記表示パネル内の流体を封止する封止材の位置および寸法精度確認用の金属膜パターンによるショートを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかる表示装置の模式図である。
【図2】図2は、図1に示した表示装置の一部断面を示した要部拡大側面図である。
【図3】図3は、図1に示した表示パネルの表示領域の要部断面図である。
【図4】図4は、図1に示した表示パネルの製造に用いられる大型貼り合わせ基板の模式図である。
【図5】図5は、図4に示した大型貼り合わせ基板の要部拡大図である。
【図6】図6は、図1に示した金属膜パターンの拡大図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態の変形例1の金属膜パターンを示した図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態の変形例2の金属膜パターンを示した図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態の変形例3の金属膜パターンを示した図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態の変形例4の金属膜パターンを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明にかかる表示装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態にかかる表示装置1の模式図である。図2は、図1に示した表示装置1の一部断面を示した要部拡大側面図である。
本発明の実施の形態にかかる表示装置1は、表示パネル10内の流体を封止する封止材90の位置および寸法精度確認用の金属膜パターン30を有してなるアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である。この表示装置1は、表示パネル10と、フレキシブルプリント基板FPCと、不図示の制御部とを有してなる。
【0019】
まず、表示パネル10について説明する。
表示パネル10は、液晶材LCの注入口23bが形成された注入口部23aを有してなるシール部23を間にして貼り合わされた貼り合せ基板11を有してなる。
貼り合せ基板11は、より具体的には、長方形状のTFT基板20、および短辺の長さがTFT基板20の短辺の長さとほぼ等しく長辺の長さがTFT基板20の長辺の長さに比して短い長方形状のCF基板50を有し、TFT基板20とCF基板50とが液晶材LCを間に挟持して対向配置されている。また、TFT基板20とCF基板50との寸法の差によってTFT基板20にはCF基板50と重畳しない領域(以下、非重畳領域AR2という。)が設けられるようになっている。
【0020】
TFT基板20は、画素電極PX、薄膜トランジスタTFT等を有してなる基板である。
このTFT基板20は、端子部21、駆動回路22、シール部23、および複数の金属膜パターン30を有してなる。
【0021】
端子部21は、非重畳領域AR2に設けられ、複数の外部接続用端子24を有してなる。各外部接続用端子24は、表示パネル10に外付けされる回路からの信号や電力を表示パネル10内に取り込む端子である。これら各外部接続用端子24は、長方形状の基部24aを有し、基部24aの短手方向に並設されている。
この実施の形態では、各外部接続用端子24は、フレキシブルプリント基板FPCの各接続端子60と電気的かつ機械的に接続され、フレキシブルプリント基板FPCを介して供給された信号や電力を表示パネル10内に取りこむ。
【0022】
駆動回路22は、非重畳領域AR2に設けられ、端子部21を介して表示パネル10内に取りこまれた映像信号、走査信号に基づいて後述するゲート信号線GL、ドレイン信号線DLを駆動するものである。なお、フレキシブルプリント基板FPCから複数の画素の対向電極CTに供給される基準電圧は、駆動回路22を介さずに外部接続用端子24から直接印加されるようになっている。
シール部23は、熱硬化性の樹脂からなり、貼り合わせ対象となるCF基板50の外形形状に沿うようにTFT基板20上に額縁状に形成される。このシール部23は、液晶材LCの注入口23bが形成された注入口部23aを有してなる。このようなシール部23は、注入口23bから注入された液晶材LCをTFT基板20とCF基板50との間に保持するとともに、TFT基板20とCF基板50とを接着する機能をなしている。なお、シール部23は、CF基板50に形成されるようにしてもよい。
【0023】
金属膜パターン30は、封止材90の位置および寸法精度確認用の金属膜パターンであり、端子部21と同層の金属膜によって形成されてなる。なお、この金属膜パターン30については、後段にてさらに詳細に説明する。
【0024】
液晶材LCは、シール部23の注入口23bから注入され、樹脂等からなる封止材90によって注入口23bが塞がれることによって、TFT基板20とCF基板50との間に保持される。
また、表示パネル10は、複数のゲート信号線GLおよび複数のドレイン信号線DLを有する。ゲート信号線GLは、TFT基板20の表示領域AR1における液晶材LC側の面に図中X方向に延在し、Y方向に並設されている。ドレイン信号線DLは、ゲート信号線GLと絶縁されて図中Y方向に延在し、X方向に並設されている。これら各信号線GL,DLによって囲まれた各領域がそれぞれ画素領域となる。各ゲート信号線GLおよび各ドレイン信号線DLは、その一端がシール部23を超えて延在され、駆動回路22に接続されている。
【0025】
次に、フレキシブルプリント基板FPCについて説明する。
フレキシブルプリント基板FPCは、表示パネル10と、不図示の制御部とを接続する回路基板で、各外部接続用端子24に電気的、かつ機械的に接続される複数の接続端子60を有してなる。この接続端子60は、外部接続用端子24に対応して形成されてなり、図2に示すように、異方性導電膜ACFを介して外部接続用端子24に接続される。なお、接続端子60と外部接続用端子24とを接続させる際、接続端子60と外部接続用端子24とが異方性導電膜ACFを介して熱圧着される。
【0026】
不図示の制御部は、CPU等によって実現され、表示装置1の各部と電気的に接続され、表示装置1全体の動作を制御する。また、この不図示の制御部は、外部システムから入力された映像データを一時的に保持する図示しないメモリ等を有してなる。
【0027】
次に、図3を用いて表示パネル10の断面構成について説明する。図3は、図1に示した表示パネル10の表示領域AR1の要部断面図である。
まず、TFT基板20の断面について説明する。TFT基板20は、ガラス等からなる透明な基板である基板SUB1の液晶材LC側の面に、金属材料からなるゲート信号線GLが形成されている。
なお、このゲート信号線GLを形成する際、ゲート信号線GLと同じ金属膜によって外部接続用端子24および金属膜パターン30が形成される。
基板SUB1の表面には、ゲート信号線GLを含めて基板SUB1の表面を被う絶縁膜GIが形成される。この絶縁膜GIは、窒化シリコン等の無機材料からなり、薄膜トランジスタTFTの形成領域においてゲート絶縁膜として機能するものである。
【0028】
絶縁膜GIの液晶材LC側の面であってゲート信号線GLの一部に重畳する薄膜トランジスタTFTの形成領域には、たとえばアモルファスシリコンからなる半導体層ASが形成されている。薄膜トランジスタTFTは、半導体層ASの表面に、互いに対向配置されたドレイン電極DT、ソース電極STが形成されることによって、ゲート信号線GLの一部をゲート電極とするトランジスタが構成されるようになっている。
【0029】
ドレイン電極DTは、ドレイン信号線DLの一部を半導体層ASの表面に延在させることにより形成される。すなわち、絶縁膜GIの液晶材LC側の面にはドレイン信号線DLが形成されている。また、ソース電極STは、ドレイン信号線DLの形成の際に形成される。ソース電極STは、半導体層ASの形成領域を超えて画素領域に延在するパッド部PDを有する。このパッド部PDは画素電極PXと電気的に接続される部分である。
また、ドレイン電極DT(ドレイン信号線DL)等の上面には有機材料からなる絶縁膜PASが形成されている。
【0030】
絶縁膜PASの表面には、コモン信号線CLが形成されている。このコモン信号線CLは、対向電極CTを兼備した構成となっている。コモン信号線CL(対向電極CT)は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電膜からなる。コモン信号線CL(対向電極CT)等の上部には、無機材料からなる絶縁膜LIが形成されている。
【0031】
絶縁膜LIの上面の各画素領域には、画素電極PXが形成されている。絶縁膜LIは、画素電極PXと対向電極CTとの間の絶縁膜として機能する。画素電極PXは、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電膜からなる。画素電極PXは、絶縁膜LIおよび絶縁膜PASを貫通して形成されたスルーホールTHを介してソース電極STのパッド部PDに電気的に接続されている。画素電極PX等の上部には、配向膜ORI1が形成されている。配向膜ORI1は、液晶材LCの初期配向方向を決定するものである。
【0032】
次に、CF基板50について説明する。CF基板50は、ガラス等からなる透明な基板である基板SUB2の液晶材LC側の面に、遮光膜BM、着色膜CF、保護膜OC、配向膜ORI2が順次形成されている基板である。遮光膜BMは、黒色の樹脂からなり、着色膜CFの間に配置される遮光膜である。
着色膜CFは、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の三原色をもつ染料あるいは顔料を含んだ樹脂膜である。
保護膜OCは、樹脂からなり、着色膜CFの表面を保護するとともに表面を平坦化するための膜である。配向膜ORI2は、液晶材LCの初期配向方向を決定するものである。
【0033】
次に、図4および図5を用いて表示パネル10の製造に用いられる大型貼り合わせ基板100について説明する。図4は、図1に示した表示パネル10の製造に用いられる大型貼り合わせ基板100の模式図である。図5は、図4に示した大型貼り合わせ基板100の要部拡大図である。なお、図4中の記号L2で示す線は、非重畳領域AR2を形成するためのCF基板の切断線である。
【0034】
大型貼り合わせ基板100は、製品取得率を向上するため、切断線L1によって複数の製品形成領域が区画され、各製品形成領域WAにTFT基板20がフルジャスト配置されてなるマルチTFT基板110と、各製品形成領域WAにCF基板50がフルジャスト配置されてなるマルチCF基板120とを、シール部23を介して貼り合わせた基板である。なお、図5では、製品形成領域WAが3行、3列で区画されるものを示したが、区画数はこれに限らず、その他の区画数であってもよい。
このような大型貼り合わせ基板100は、図5に示すように、一つの製品形成領域WAの注入口部23aの一部が隣接する製品形成領域WAにはみ出して形成されることによって、製品取得率を向上している。このため、注入口部23aとともに上述の金属膜パターン30の一部が端子部21近傍に形成されることになる。
【0035】
ここで金属膜パターン30についてさらに詳細に説明する。図6は、図1に示した金属膜パターン30の拡大図である。
金属膜パターン30は、図6に示すように、金属膜パターン30の基部となる長方形状のパターン基部30aを有してなる。この金属膜パターン30aは、短手方向中心位置Pが、外部接続用端子24の基部24aの短手方向中心位置と等しくなるように短手方向に並設され、かつパターン基部30aの短手方向の幅t1が、同一の並び位置の外部接続用端子24の基部24aの短手方向の幅t2と等しく形成されてなる。
【0036】
このような、金属膜パターン30は、フレキシブルプリント基板FPCの接続端子60が、外部接続端子24に接続され、例えば、TFT基板20の絶縁層に破壊が発生したとしても、外部接続端子24の間隔と等しい間隔を設けて配置されているため、ショートが発生し難いようになっている。
【0037】
また、この実施の形態では、金属膜パターン30は、視認性を考慮して、近傍に集約して並設させた3つの金属パターン30からなる金属膜パターン群40ごとに配置される。この金属膜パターン群40は、注入口部23aの各側部23a1,23a2近傍に二箇所ずつ配置されている。
これによって、図1に示すように、注入口部23aの各側部23a1,23a2近傍に配置された二箇所の金属膜パターン群40の間に封止材90の縁90a,90bが位置している場合、封止材90の位置および寸法精度が規格内であると判断することができる。
【0038】
本発明の実施の形態の表示装置1は、複数の金属膜パターン30の各金属膜パターン30が、パターン基部30aの短手方向中心位置が、基部24aの短手方向中心位置と等しくなるように短手方向に並設され、かつパターン基部30aの短手方向の幅が、同一の並び位置の基部24aの短手方向の幅以下に形成されてなるので、表示パネル10内の液晶材LCを封止する封止材90の位置および寸法精度確認用の金属膜パターン30によるショートを防止することができる。
【0039】
また、本発明の実施の形態の表示装置1は、複数の金属膜パターン30の各金属膜パターン30が、外部接続端子24と同層に形成されるので金属膜パターンを容易に形成することができる。
【0040】
また、本発明の実施の形態の表示装置1は、金属膜パターン30が、近傍に集約して並設させた複数の金属膜パターン30からなる金属膜パターン群40ごとに配置されるので、良好な視認性を確保することができる。
【0041】
また、本発明の実施の形態の表示装置1は、金属膜パターン群40が注入口部23aの各側部23a1,23a2近傍に二箇所ずつ配置されるので、封止材90の縁のあるべき位置を容易に確認することができ、結果的に封止材90の位置および寸法精度確認を容易に行うことができる。
【0042】
(変形例1)
ここで、図7を用いて本発明の実施の形態の変形例1について説明する。図7は、本発明の実施の形態の変形例1の金属膜パターン70を示した図である。
この変形例1の金属膜パターン70は、パターン基部70aの短手方向中心位置の間隔が基部の短手方向中心位置の間隔と等しくなるように並設され、パターン基部70aの短手方向の幅t1が基部24aの短手方向の幅t2より小さく形成されている。
なお、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
この変形例1の金属膜パターン70は、外部接続端子24に比して間隔をあけて並設されているので、金属膜パターン70によるショートの発生をより効果的に防止することができる。なお、パターン基部70aの短手方向の幅は、視認性を低下させない程度の幅に設定するとよい。
【0043】
(変形例2)
次に、図8を用いて本発明の実施の形態の変形例2について説明する。図8は、本発明の実施の形態の変形例2の金属膜パターン30を示した図である。
この変形例2の金属膜パターン30は、並設された外部接続用端子24を一つ分空けて三つの金属膜パターン30が並設されることによって金属膜パターン群41を構成している。
なお、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
この変形例2の金属膜パターン30は、外部接続端子24に比して間隔をあけて並設されている部分があるので、金属膜パターン30によるショートの発生をより効果的に防止することができる。
【0044】
(変形例3)
次に、図9を用いて本発明の実施の形態の変形例3について説明する。図9は、本発明の実施の形態の変形例3の金属膜パターン30を示した図である。
この変形例3の金属膜パターン30は、並設された外部接続用端子24を一つ分空けて二つの金属膜パターン30が並設されることによって金属膜パターン群42を構成している。
なお、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
この変形例3の金属膜パターン30は、外部接続端子24に比して間隔をあけて並設されているので、金属膜パターン30によるショートの発生をより効果的に防止することができる。なお、金属膜パターン30の間隔は、視認性を低下させない程度の間隔に設定するとよい。
【0045】
(変形例4)
次に、図10を用いて本発明の実施の形態の変形例4について説明する。図10は、本発明の実施の形態の変形例4の金属膜パターン30を示した図である。
この実施の形態では、金属膜パターン群40が注入口部23aの各側部23a1,23a2近傍に二箇所ずつ配置されるものを例示したが、この変形例4では、注入口部23aの一方の側部23a1近傍の三箇所に金属膜パターン群40a,40b,40cが配置され、他方の側部23a2近傍には、二箇所に金属膜パターン群40d,40eが配置されている。
なお、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
この変形例4の金属膜パターン40は、金属膜パターン40bと金属膜パターン40cとの間、および金属膜パターン40dと金属膜パターン40eとの間で封止材90の縁90a,90bの位置を確認するようになっている。また、金属膜パターン40aが、金属膜パターン40bと金属膜パターン40c間を最初に検査することを示す表示となっている。
これにより、封止材90の位置および寸法精度確認の作業手順の標準化が容易となる。
【0046】
なお、この実施の形態では、金属膜パターン30,70を目視するものとして説明したが、これに限らず、検査装置を用いて封止材90の位置および寸法精度の良否を判定するようにしてもよい。例えば、X線を透過させて金属膜パターン30,70を検出する装置を用いて封止材90の位置および寸法精度の良否を判定するようにしてもよい。
【0047】
また、本発明の実施の形態では表示装置1として、液晶表示装置を例示したが、これに限らない。すなわち、流体の注入口が形成された注入口部を有してなるシール部を間にして貼り合わされた貼り合せ基板と、前記注入口を封止する封止材と、前記貼り合わせ基板の端部に設けられ、前記封止材の位置および寸法精度確認用の複数の金属膜パターンと、長方形状の基部を有し、該基部の短手方向に並設された複数の外部接続用端子とを有してなる表示パネルを備える表示装置であればその他の表示装置であっても構わない。
【0048】
また、本発明の実施の形態では、表示装置1がフレキシブルプリント基板FPCを有してなるものを例示したが、これに限らない。すなわち、外部接続用端子24に電気的、機械的に接続される接続端子60を有してなる回路基板であればその他のものを用いても構わない。例えば、フレキシブルプリント基板FPCに代わって、いわゆるリジッドフレキシブルプリント基板を用いてもよい。
【0049】
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 表示装置
10 表示パネル
11 貼り合わせ基板
20 TFT基板
21 端子部
22 駆動回路
23 シール部
23a 注入口部
23a1、23a2 側部
23b 注入口
24 外部接続用端子
24a 基部
30、70、 金属膜パターン
30a、70a パターン基部
40、41、42 金属膜パターン群
50 CF基板
60 接続端子
90 封止材
90a、90b 縁
100 大型貼り合わせ基板
110 マルチTFT基板
120 マルチCF基板
PX 画素電極
TFT 薄膜トランジスタ
LC 液晶材
AR2 非重畳領域
AR1 表示領域
FPC フレキシブルプリント基板
CT 対向電極
GL ゲート信号線
DL ドレイン信号線
ACF 異方性導電膜
SUB1 基板
GI 絶縁膜
AS 半導体層
DT ドレイン電極
ST ソース電極
PD パッド部
PAS 絶縁膜
CL コモン信号線
LI 絶縁膜
TH スルーホール
ORI1 配向膜
SUB2 基板
BM 遮光膜
CF 着色膜
OC 保護膜
ORI2 配向膜
L1、L2 切断線
WA 製品形成領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の注入口が形成された注入口部を有してなるシール部を間にして貼り合わされた貼り合せ基板と、前記注入口を封止する封止材と、前記貼り合わせ基板の端部に設けられ、前記封止材の位置および寸法精度確認用の複数の金属膜パターンと、長方形状の基部を有し、該基部の短手方向に並設された複数の外部接続用端子とを有してなる表示パネルを備える表示装置であって、
前記複数の金属膜パターンの各金属膜パターンは、
該金属膜パターンの基部となる長方形状のパターン基部を有し、前記パターン基部の短手方向中心位置が、前記基部の短手方向中心位置と等しくなるように短手方向に並設され、かつ前記パターン基部の短手方向の幅が、同一の並び位置の前記基部の短手方向の幅以下に形成されてなることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記各金属膜パターンは、
前記外部接続端子と同層に形成されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記金属膜パターンは、
近傍に集約して並設させた複数の前記金属膜パターンからなる金属膜パターン群ごとに配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記金属膜パターン群は、
前記注入口部の各側部近傍に二箇所ずつ配置されることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記各金属膜パターンは、
前記前記外部接続端子に比して間隔をあけて並設されることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−189653(P2012−189653A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50989(P2011−50989)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(502356528)株式会社ジャパンディスプレイイースト (2,552)
【Fターム(参考)】