説明

表示装置

【課題】表示対象の区画を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる、表示装置を提供すること。
【解決手段】表示装置10は、複数の区画を表示領域に表示する表示装置10であって、所定の形状に発光する発光シート13と、表示領域に発光領域が形成されるように発光シート13を支持する支持板14とを備える。発光シート13は、各区画の形状に対応する形状に形成され、支持板14は、表示領域における各区画に対応する位置で発光シート13を支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、防災システムや防犯システム等の監視システムにおいて、火災発生や侵入者の存在を報知するための表示を行う表示装置が用いられている。例えば火災発生を監視する防災システムにおいて、建物内における複数の区画の各々に対応した表示灯を縦横に配列し、任意の区画の火災感知器から火災信号を受信した場合に、その火災感知器が配置されている区画に対応する表示灯を点灯あるいは点滅等させることにより、どの区画で火災が発生したかを特定できるようにした表示装置が用いられている。
【0003】
また、近年にあっては、縦横に配列された地区表示灯に代えて、複数の区画を図形化した表示シートを表示盤に設けるとともに、この表示シートにおいて各区画に対応する位置の背面側にLED(Light Emitting Diode)等の点光源を配置した表示装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。この表示装置では、任意の区画に配置された端末機器が動作した場合、その区画に対応する点光源が点灯する。これにより、端末機器が動作した区画を目視により判断できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−189442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の如き従来の装置では、点灯するのはスポット的な点光源であったため、例えば多数の区画が存在する場合に何れの区画において端末機器が動作したのか瞬間的に判断することが困難な可能性があった。また、区画の面積や形状に関わらず、全ての区画について同様の点光源が用いられていたため、例えば火災が発生した区画の状況を直感的に判断することが難しい場合があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、表示対象の区画を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる、表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の表示装置は、複数の区画を表示領域に表示する表示装置であって、所定の形状に発光する面状発光手段と、前記表示領域に発光領域が形成されるように前記面状発光手段を支持する支持手段と、を備える。
【0008】
また、請求項2に記載の表示装置は、請求項1に記載の表示装置において、前記面状発光手段は、前記各区画の形状に対応する形状に形成され、前記支持手段は、前記表示領域における前記各区画に対応する位置で前記面状発光手段を支持する。
【0009】
また、請求項3に記載の表示装置は、請求項1に記載の表示装置において、前記支持手段は、前記表示領域における前記各区画に対応する位置で、当該各区画の形状に対応する形状となるように組み合わせて配置された複数の前記面状発光手段を支持する。
【0010】
また、請求項4に記載の表示装置は、請求項1に記載の表示装置において、前記各区画の形状に対応する透過領域を介して前記面状発光手段から発光された光を透過させる透過手段を備え、前記支持手段は、前記透過手段を着脱自在に支持する。
【0011】
また、請求項5に記載の表示装置は、請求項1に記載の表示装置において、前記面状発光手段は、発光表示する文字及び/又は図形の形状に形成されている。
【0012】
また、請求項6に記載の表示装置は、請求項1に記載の表示装置において、前記面状発光手段は、避難経路の形状に形成されている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の表示装置によれば、所定の形状に形成された面状発光手段と、表示領域に発光領域が形成されるように面状発光手段を支持する支持手段とを備えたので、表示対象の各区画の形状、文字、図形あるいは避難経路等の形状に対応する発光領域で発光させることができ、当該区画等を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる。
【0014】
請求項2に記載の表示装置によれば、面状発光手段は、各区画の形状に対応する形状に形成され、支持手段は、表示領域における各区画に対応する位置で面状発光手段を支持するので、面状発光手段を発光させることで、その面状発光手段に対応する区画の形状に対応する発光領域を発光させることができ、当該区画を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の表示装置によれば、支持手段は、表示領域における各区画に対応する位置で、当該各区画の形状に対応する形状となるように組み合わせて配置された複数の面状発光手段を支持するので、区画が複雑な形状をしている場合であっても、複数の面状発光手段を組み合わせて当該区画の形状に対応する発光領域を形成することができる。従って、例えば区画の形状や配置の変更等が必要な場合でも、面状発光手段の組み合わせを変更することで容易に対応することができる。
【0016】
請求項4に記載の表示装置によれば、各区画の形状に対応する透過領域を介して面状発光手段から発光された光を透過させる透過手段を備えるので、区画が複雑な形状をしている場合であっても、例えば透過領域以外の領域について黒色塗装や金属蒸着等を行うことで、当該区画の形状に対応する発光領域を容易に形成することができる。また、支持手段は透過手段を着脱自在に支持するので、例えば区画の形状や配置の変更等が必要な場合でも、新たな区画の形状に対応する透過領域を形成した透過手段に交換することで容易に対応することができる。
【0017】
請求項5に記載の表示装置によれば、面状発光手段は、発光表示する文字及び/又は図形の形状に形成されているので、表示領域中に文字や図形を目立たせて発光させることができ、災害時などの情報を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる。
【0018】
請求項6に記載の表示装置によれば、面状発光手段は、避難経路の形状に形成されているで、表示領域中に避難経路を目立たせて発光させることができ、災害時の避難方向を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態1に係る表示装置を備える防災受信機を示した概要図である。
【図2】図1に示した表示装置の一部を示した分解斜視図である。
【図3】表示装置の一部を示した側断面図である。
【図4】実施の形態2に係る表示装置の一部を示した分解斜視図である。
【図5】実施の形態3に係る表示装置の一部を示した分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る表示装置の各実施の形態を詳細に説明する。ただし、この各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、面状発光手段を、各区画の形状に対応する形状に形成した形態である。
【0022】
(構成)
まず、表示装置の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る表示装置を備える防災受信機を示した概要図である。図1に示すように、防災受信機1は、表示装置10を備えている。この防災受信機1には、有線又は無線を介して火災感知器等の端末機器(図示省略)から所定の信号が入力される。例えば防災受信機1に接続されている火災感知器が火災の発生を検出した場合、その火災感知器から火災を検出した旨の信号が防災受信機1に入力される。防災受信機1は、入力された情報に基づき、火災が発生した区画を表示装置10に表示させたり、スピーカ(図示省略)から警報音を出力させる等の各種処理を実行する。
【0023】
(構成−表示装置)
図2は図1に示した表示装置10の一部を示した分解斜視図、図3は表示装置10の一部を示した側断面図である。図2に示すように、表示装置10は、窓板11、表示シート12、発光シート13、及び支持板14を備えている。なお、以下の説明では、表示装置10のうち利用者に目視される側(図2では上側、図3では左側)を前面、利用者に目視されない側(図2では下側、図3では右側)を背面とする。
【0024】
(構成−表示装置−窓板)
窓板11は、表示装置10における最前面に配置される透明な板であり、この窓板11によって覆われる領域が、表示装置10において複数の区画を表示するための表示領域となる。この窓板11としては、例えばアクリル樹脂やガラス等の透明材料を用いた透明板を用いることができる。
【0025】
(構成−表示装置−表示シート)
表示シート12は、窓板11の背面側に配置される。この表示シート12には、建物の各区画の形状に対応する形状の図形(例えば各区画の形状を相似形状の図形や、各区画の形状を一部簡略化した形状の図形等)12aや、建物の階層を示す数字(図示省略)、あるいは区画名や場所名等を示す文字(図示省略)等の各種情報が印刷されている。また、この表示シート12における建物の各区画に対応する領域は透明もしくは半透明とされ、他の領域は半透明あるいは不透明とされている。この表示シート12としては、背面からの光を前面に通過可能な部材で、例えば透明もしくは半透明な樹脂フィルムを用いることができる。
【0026】
(構成−表示装置−発光シート)
発光シート13は、各区画の形状に対応する形状に形成された面状発光手段であり、表示シート12の背面側に配置される。この発光シート13は、例えばEL(Electro Luminescence)を利用した薄膜発光素子や導光板等の公知の面状発光体を用いて構成される。例えば図2に示すように、各発光シート13は、区画の形状に対応する形状の図形12aとして表示シート12に印刷されている各図形12aと略同一の形状に形成され、対応する図形12aと重なるように表示シート12の背面側に配置される。この発光シート13は、例えば発光シート13の発光を制御するための発光制御部(図示省略)にリード線13aを介して電気的に接続され、この発光制御部の制御に応じて発光する。区画毎に異なる発光色の発光シート13を使用してもよい。例えば、最初に火災が発生した区画の発光色と、2番目以降に火災が発生した区画の発光色を変えて識別表示できるようにしても良い。あるいは隣接する区画の発光色を変えることで、隣接する区画が同時に発光しても、区画の境界を一目で認識できるようにしてもよい。または、表示シート12の各区画に予め色が塗ってある場合は、各発光シート13は同一色で発光して区画毎に着色されている色を目立たせるようにしても良い。
【0027】
(構成−表示装置−支持板)
支持板14は、表示領域に発光領域が形成されるように発光シート13を支持する支持手段であり、表示シート12及び発光シート13を挟んで、窓板11の背面側に固定される。図3に示すように、この支持板14の前面側に発光シート13を貼り付けることで、発光シート13が支持板14により支持される。さらに、発光シート13を支持体に貼り付ける際、磁石や貼り直しが可能な粘着剤等を用いることで、支持板14によって発光シート13を着脱自在に支持することができる。支持板14を窓板11の背面側に固定した際に各発光シート13が表示シート12における対応する図形12aと重なるように、発光シート13を支持板14に貼り付けることで、表示領域における各区画に対応する位置で発光シート13が支持され、各区画の形状に対応する発光領域が形成される。なお、図3においては、窓板11と表示シート12との間、及び表示シート12と発光シート13との間に空間を設けているが、これに限らず、窓板11、表示シート12、発光シート13、及び支持板14を、相互間に空間を設けることなく順に接触するように配置しても良い。
【0028】
(作用)
上述のように構成された表示装置10を備える防災受信機1において、例えば任意の区画に配置されている火災感知器が火災の発生を検出し、その火災感知器から火災を検出した旨の信号が防災受信機1に入力された場合、防災受信機1の発光制御部は、入力された情報に基づき、火災が発生した区画に対応する位置の発光シート13を発光させる。これにより、火災が発生した区画の形状や位置に対応する領域が発光する。
【0029】
(効果)
このように実施の形態1によれば、所定の形状に形成された発光シート13と、各区画の形状に対応する発光領域が形成されるように発光シート13を着脱自在に支持する支持板14とを備えたので、表示対象の区画の形状に対応する発光領域を発光させることができ、当該区画を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる。
【0030】
特に、発光シート13は、各区画の形状に対応する形状に形成され、支持板14は、表示領域における各区画に対応する位置で発光シート13を支持するので、発光シート13を発光させることで、その発光シート13に対応する区画の形状に対応する発光領域を発光させることができ、当該区画を迅速かつ容易に認識可能な表示を行うことができる。
【0031】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、各区画の形状に対応する形状となるように組み合わせて配置された複数の面状発光手段を用いる形態である。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0032】
(構成−表示装置−発光シート)
図4は、実施の形態2に係る表示装置10の一部を示した分解斜視図である。図4に示すように、本実施の形態2に係る発光シート13は、全て同一の大きさの長方形状に形成されている。なお、発光シート13の各辺の長さは任意で、例えば、表示シート12に印刷された各区画に対応する図形12aの各辺の長さの整数分の一を発光シート13の各辺の長さとする。これにより、発光シート13を組み合わせて、表示シート12に印刷された各区画に対応する図形12aの形状とすることができる。
【0033】
(構成−表示装置−支持板)
支持板14は、表示領域における各区画に対応する位置で、当該各区画の形状に対応する形状となるように組み合わせて配置された複数の発光シート13を支持する。具体的には、支持板14を窓板11の背面側に固定した際に、各発光シート13を組み合わせた形状が表示シート12に印刷された各区画に対応する図形12aの枠内に収まるように、複数の発光シート13を組み合わせて配置し、支持板14に貼り付ける。図4の例では、表示シート12に示された最左部の区画については4枚の発光シート13を組み合わせて配置し、右上角部の区画については2枚の発光シート13を組み合わせて配置し、他の区画については1枚の発光シート13を配置している。これにより、表示領域における各区画に対応する位置で発光シート13が支持され、各区画の形状に対応する発光領域が形成される。
【0034】
(作用)
上述のように構成された表示装置10を備える防災受信機1において、例えば任意の区画に配置されている火災感知器が火災の発生を検出し、その火災感知器から火災を検出した旨の信号が防災受信機1に入力された場合、防災受信機1の発光制御部は、入力された情報に基づき、火災が発生した区画に対応する位置に配置されている発光シート13を発光させる。例えば、図4の表示シート12に示された最左部の区画で火災が発生した場合には、この区画に対応して配置されている4枚の発光シート13を発光させる。また、右上角部の区画で火災が発生した場合には、この区画に対応して配置されている2枚の発光シート13を発光させる。これにより、火災が発生した区画の形状や位置に対応する領域が発光する。
【0035】
(効果)
このように実施の形態2によれば、支持板14は、表示領域における各区画に対応する位置で、当該各区画の形状に対応する形状となるように組み合わせて配置された複数の発光シート13を支持するので、区画が複雑な形状をしている場合であっても、複数の発光シート13を組み合わせて当該区画の形状に対応する発光領域を形成することができる。従って、例えば区画の形状や配置の変更等が必要な場合でも、発光シート13の組み合わせを変更することで容易に対応することができる。
【0036】
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。この実施の形態3は、各区画の形状に対応する透過領域を介して発光シート13から発光された光を透過させる透過手段を備えた形態である。なお、実施の形態3の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0037】
(構成−表示装置−表示シート)
図5は、実施の形態3に係る表示装置10の一部を示した分解斜視図である。図5に示すように、本実施の形態3に係る表示シート12は、各区画の形状に対応する透過領域12bを介して発光シート13から発光された光を透過させる透過手段として用いられる。例えば、ポリエステルフィルムやアクリルフィルム等の透明フィルムを用いて表示シート12を構成し、各区画の形状に対応する透過領域12b以外の領域(図5でハッチングされている領域)について、表示シート12の背面側から黒色塗装を施し、あるいはアルミニウム等の金属を蒸着する。これにより、表示シート12の背面側に配置された発光シート13から発光された光を、透過領域12bのみを介して透過させることができる。
【0038】
(構成−表示装置−発光シート)
本実施の形態3に係る各発光シート13は、少なくとも対応する透過領域12bを覆うことができる大きさに形成されている。この発光シート13の形状は任意で、例えば図5に示すように、全て同一の大きさの長方形状に形成されている。
【0039】
(構成−表示装置−支持板)
図5に示すように、支持板14は、表示シート12及び発光シート13を挟んで、窓板11の背面側に固定される。この支持板14と表示シート12とを、例えば抜き差しが可能な位置決めピン等(図示省略)を介して固定することにより、支持板14によって表示シート12を着脱自在に支持することができる。また、支持板14を窓板11の背面側に固定した際に、各発光シート13が表示シート12の背面側から透過領域12bを覆うように、発光シート13を支持板14に貼り付ける。図5の例では、表示シート12において点線で区切られた長方形の各領域に重なるように、各発光シート13が配置されている。これにより、透過領域12bを覆う位置で発光シート13が支持され、各区画の形状に対応する発光領域が形成される。
【0040】
(作用)
上述のように構成された表示装置10を備える防災受信機1において、例えば任意の区画に配置されている火災感知器が火災の発生を検出し、その火災感知器から火災を検出した旨の信号が防災受信機1に入力された場合、防災受信機1の発光制御部は、入力された情報に基づき、火災が発生した区画に対応する位置に配置されている発光シート13を発光させる。例えば、図5の表示シート12に示された左上側の長方形状の区画で火災が発生した場合には、この区画を示す透過領域12bAを背面側から覆うように配置されている発光シート13A’を発光させる。これにより、発光シート13A’のうち透過領域12bAと重なる領域から発光された光が、透過領域12bAを介して表示装置10の前面側に透過される。すなわち、火災が発生した区画の形状や位置に対応する領域が発光する。
【0041】
(効果)
このように実施の形態3によれば、各区画の形状に対応する透過領域12bを介して発光シート13から発光された光を透過させる表示シート12を備えるので、区画が複雑な形状をしている場合であっても、例えば透過領域12b以外の領域について黒色塗装や金属蒸着等を行うことで、当該区画の形状に対応する発光領域を容易に形成することができる。また、支持板14は表示シート12を着脱自在に支持するので、例えば区画の形状や配置の変更等が必要な場合でも、新たな区画の形状に対応する透過領域12bを形成した表示シート12に交換することで容易に対応することができる。
【0042】
〔各実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0043】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0044】
(発光シートについて)
上述の各実施の形態では、発光シート13を各区画の形状に対応する形状に形成し、あるいは長方形状に形成すると説明したが、これに加えて他の形状に形成した発光シート13を用いてもよい。例えば、炎の形状に形成した発光シート13を各区画に対応する位置に配置してもよい。この場合、火災が発生した区画に対応する位置の発光シート13を発光させることで、当該区画に対応する位置から炎の形状で発光が行われるため、当該区画で火災が発生したことを一層容易に表示することができる。
【0045】
また、各区画を識別するための数字や文字が表示シート12に印刷されている場合には、これらの数字や文字の背面側に炎の形状に形成した発光シート13を配置してもよい。この場合、火災が発生した区画に対応する位置の発光シート13を発光させることで、当該区画を識別するための数字や文字の背後から炎の形状で発光が行われるため、当該区画で火災が発生したことを一層容易に表示することができる。
【0046】
また、発光シート13を、各区画を識別するための数字や文字、建物の階層を示す数字、あるいは火災等の異状が発生した旨を示す文字等の形状に形成してもよい。このように形成した発光シート13を発光させることにより、例えば火災が発生した旨や火災発生位置等に関する情報を文字や数字によって表示することができ、表示対象の区画を一層確実に利用者に認識させることができる。
【0047】
また、各区画、文字あるいは図形の形状で発光表示するために、発光シート13の上に発光させたくない部分に不透過性シートを貼り付けることで、区画等の形状を形成しても良い。
【0048】
また、発光シート13を、支持板14側に貼り付ける他に、表示シート12側に貼り付けた後に表示シート12と支持板14で挟んで支持するようにしてもよい。
【0049】
また、建物内の避難経路に対応する形状に形成した発光シート13を用いてもよい。例えば、複数の避難経路の形状に対応する形状に発光シート13を形成し、支持板14によって、表示領域における各避難経路に対応する位置で各発光シート13を支持させる。任意の区画に配置されている火災感知器が火災の発生を検出し、その火災感知器から火災を検出した旨の信号が防災受信機1に入力された場合、防災受信機1の発光制御部は、入力された情報に基づき、火災が発生した区画に応じて予め定められている避難経路を選択し、その避難経路に対応する発光シート13を発光させる。これにより、火災が発生した区画に応じた適切な避難経路を、目視にて把握可能な態様で表示することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 防災受信機
10 表示装置
11 窓板
12 表示シート
12a 図形
12b 透過領域
13 発光シート
13a リード線
14 支持板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の区画を表示領域に表示する表示装置であって、
所定の形状に発光する面状発光手段と、
前記表示領域に発光領域が形成されるように前記面状発光手段を支持する支持手段と、
を備える表示装置。
【請求項2】
前記面状発光手段は、
前記各区画の形状に対応する形状に形成され、
前記支持手段は、
前記表示領域における前記各区画に対応する位置で前記面状発光手段を支持する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記支持手段は、
前記表示領域における前記各区画に対応する位置で、当該各区画の形状に対応する形状となるように組み合わせて配置された複数の前記面状発光手段を支持する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記各区画の形状に対応する透過領域を介して前記面状発光手段から発光された光を透過させる透過手段を備え、
前記支持手段は、前記透過手段を着脱自在に支持する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記面状発光手段は、発光表示する文字及び/又は図形の形状に形成されている、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記面状発光手段は、避難経路の形状に形成されている、
請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−32497(P2012−32497A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170483(P2010−170483)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】