説明

表示装置

【課題】駆動トランジスタと、駆動トランジスタのソースに電気的に接続される発光素子とが配設されている画素を有する表示装置において、当該発光素子が経時劣化する場合における表示不良を抑制する。
【解決手段】駆動トランジスタが発光素子に電流を供給する期間前にキャパシタの一方の電極と他方の電極に印加される電圧と略同一の電圧を当該期間における駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧として保持する。具体的には、当該期間においてキャパシタの一方の電極と駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードの電位を浮遊状態とし、且つキャパシタの他方の電極と駆動トランジスタのソースを電気的に接続させる。これにより、発光素子の経時劣化に伴って駆動トランジスタのソースの電位が変動する場合であっても当該駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧を略一定に保持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。特に、エレクトロルミネッセンスを利用して発光する発光素子を有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリクス型の表示装置として、エレクトロルミネッセンスを利用して発光する発光素子を有する表示装置の開発が進められている。具体的には、マトリクス状に配設された画素のそれぞれに当該発光素子が配設され、且つ各発光素子に供給される電流を適宜制御することによって所望の表示を行う表示装置の開発が進められている。なお、当該発光素子としてはエレクトロルミネッセンスを使用して発光する有機物を有する素子(有機EL素子、有機発光ダイオードともいう)などが挙げられる。
【0003】
当該表示装置においては、各発光素子に供給される電流を制御する手段が必要となる。当該手段としては、発光素子に供給される電流をトランジスタ(駆動トランジスタともいう)によって制御する手段が知られている(例えば、特許文献1参照)。換言すると、高電源電位VDDを供給する配線(高電源電位線ともいう)と低電源電位VSSを供給する配線(低電源電位線ともいう)の間において、ソース及びドレインが発光素子と直列に接続されているトランジスタを各画素に配設する手段が知られている。
【0004】
発光素子及び駆動トランジスタを有する画素の具体的態様としては、図3(A)〜(D)に示す構成を想定することができる。具体的には、図3(A)に示す画素は、ドレインが高電源電位線に電気的に接続されているNチャネル型トランジスタ1001Aと、アノードがNチャネル型トランジスタ1001Aのソースに電気的に接続され、カソードが低電源電位線に電気的に接続されている発光素子1002Aとを有する。また、図3(B)に示す画素は、ソースが高電源電位線に電気的に接続されているPチャネル型トランジスタ1001Bと、アノードがPチャネル型トランジスタ1001Bのドレインに電気的に接続され、カソードが低電源電位線に電気的に接続されている発光素子1002Bとを有する。図3(C)に示す画素は、ソースが低電源電位線に電気的に接続されているNチャネル型トランジスタ1001Cと、カソードがNチャネル型トランジスタ1001Cのドレインに電気的に接続され、アノードが高電源電位線に電気的に接続されている発光素子1002Cとを有する。また、図3(D)に示す画素は、ドレインが低電源電位線に電気的に接続されているPチャネル型トランジスタ1001Dと、カソードがPチャネル型トランジスタ1001Dのソースに電気的に接続され、アノードが高電源電位線に電気的に接続されている発光素子1002Dとを有する。
【0005】
なお、図3(A)〜(D)に示す画素の中では、以下に示す2つの技術的観点から、図3(B)に示す画素が採用されることが多い。
【0006】
第1の観点は、発光素子が経時劣化する又は環境温度が変化することによって、駆動トランジスタと発光素子が電気的に接続するノードの電位が変動する点である。具体的には、図3(B)、(C)に示す画素においては駆動トランジスタのソースの電位が一定に保持される。すなわち、図3(B)、(C)に示す画素が有する駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧を、発光素子が経時劣化するか否か及び環境温度が変化するか否かによらずに保持することが可能である。よって、図3(B)、(C)に示す画素においては、駆動トランジスタを飽和領域で動作させる際に発光素子に供給される電流(当該駆動トランジスタのソースとドレイン間に生じる電流)を、発光素子が経時劣化するか否か及び環境温度が変化するか否かによらずに略一定に保持することが可能である。他方、図3(A)、(D)に示す画素が有する駆動トランジスタのソースの電位は、発光素子の経時劣化又は環境温度の変化に応じて変動する。すなわち、図3(A)、(D)に示す画素が有する駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧が発光素子の経時劣化又は環境温度の変化に応じて変動する。よって、図3(A)、(D)に示す画素においては、発光素子の経時劣化又は環境温度の変化に応じて発光素子に供給される電流が変化することになる。
【0007】
第2の観点は、製造工程である。図3(A)〜(D)に示す画素が有する発光素子は、一対の電極(アノード及びカソード)間においてエレクトロルミネッセンスによって生じた光を外部へ放出する。そのため、当該一対の電極の少なくとも一方は、透光性を有することが必要となる。例えば、当該一対の電極の少なくとも一方をインジウム錫酸化物(ITOともいう)などの透光性を有する材料を用いて構成することが必要となる。このような材料は、比較的仕事関数が高いためアノードとして利用するのが好適である。さらに、このような材料は、スパッタリング法を用いて形成されることが一般的である。ただし、当該発光素子が有機EL素子であるような場合には、有機物を形成後にスパッタリング法を用いることで当該有機物が損傷する可能性がある。よって、駆動回路及び発光素子の製造工程においては、駆動トランジスタ及び発光素子を構成するアノードを形成後に当該発光素子を構成する有機物を形成するという順序が好ましい。ここで、図3(A)、(B)に示す画素は、当該順序に従って容易に駆動トランジスタ及び発光素子を形成することが可能である。
【0008】
端的に述べると、上述した第1の観点においては図3(B)、(C)に示す画素の構成が便宜であり、上述した第2の観点においては図3(A)、(B)に示す画素の構成が便宜である。よって、上述の2つの観点からは、表示装置の画素として図3(B)に示す画素の構成を採用することが便宜である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平8−241047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一態様は、上述した第1の観点において図3(A)、(D)に示す画素に生じうる問題を課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様について図1(A)〜(C)を参照して以下に説明する。なお、図1(A)は、表示装置の画素として図3(A)に示す画素の構成を採用した場合の一例を示す図である。また、図1(B)は、図1(A)に示す画素の期間T1(書き込み期間ともいう)における画素の駆動方法例について示す図である。また、図1(C)は、図1(A)に示す画素の期間T2(表示期間ともいう)における画素の駆動方法例について示す図である。なお、期間T2は期間T1後の期間である。
【0012】
図1(A)に示す画素は、ゲートが端子Aに電気的に接続され、ドレインが高電源電位線に電気的に接続されているNチャネル型トランジスタ1と、カソードが低電源電位線に電気的に接続されている発光素子2と、一方の電極が端子Bに電気的に接続され、他方の電極がNチャネル型トランジスタ1のソースに電気的に接続されているキャパシタ3と、定電流源4と、一方の端子がNチャネル型トランジスタ1のゲートに電気的に接続され、他方の端子がキャパシタ3の一方の電極に電気的に接続されているスイッチ5と、一方の端子がNチャネル型トランジスタ1のソースに電気的に接続され、他方の端子が発光素子2のアノードに電気的に接続されているスイッチ6と、一方の端子がNチャネル型トランジスタ1のソース及びキャパシタ3の他方の電極に電気的に接続され、他方の端子が定電流源4に電気的に接続されているスイッチ7と、を有する。なお、定電流源4は、電流iを定常的に生じさせる電流源であることとする。
【0013】
期間T1において(図1(B)参照)、スイッチ5、6はオフ状態となり、スイッチ7はオン状態となる。また、Nチャネル型トランジスタ1のゲートには、端子Aから飽和領域動作電位Vが入力される。また、キャパシタ3の一方の電極には、端子Bから画像信号Vdataが入力される。なお、飽和領域動作電位Vは、Nチャネル型トランジスタ1を飽和領域で動作させる電位である。この場合、Nチャネル型トランジスタ1のドレインとソース間には電流iが生じる。そして、Nチャネル型トランジスタ1が飽和領域で動作するため、電流iは以下のように表される。
【0014】
【数1】

【0015】
なお、μはNチャネル型トランジスタ1の移動度、VgsはNチャネル型トランジスタ1のゲートとソース間の電圧、VthはNチャネル型トランジスタ1のしきい値を表す。また、kは以下のように表される。
【0016】
【数2】

【0017】
なお、WはNチャネル型トランジスタ1のチャネル幅、LはNチャネル型トランジスタ1のチャネル長、CoxはNチャネル型トランジスタ1のゲート容量を表す。
【0018】
また、キャパシタ3の一方の電極には画像信号Vdataが入力され、他方の電極はNチャネル型トランジスタ1のソースに電気的に接続されている。よって、キャパシタ3の一方の電極と他方の電極の間の電圧Vは、以下の様に表される。なお、Nチャネル型トランジスタ1のソースの電位は、V−Vgsと表すことができる。
【0019】
【数3】

【0020】
ここで、上記数式(1)から、Nチャネル型トランジスタ1のゲートとソース間の電圧は、以下のように表される。
【0021】
【数4】

【0022】
さらに、上記数式(3)、(4)から電圧Vは、以下の様に表される。
【0023】
【数5】

【0024】
次いで、期間T2において(図1(C)参照)、スイッチ5、6はオン状態となり、スイッチ7はオフ状態となる。また、端子A、Bは、ハイインピーダンス状態Zとなる。よって、Nチャネル型トランジスタ1のゲート及びキャパシタ3の一方の電極が電気的に接続するノードが浮遊状態となり、当該ノードの電荷が保持される。なお、一般的に、Nチャネル型トランジスタ1のゲート容量の値は、キャパシタ3の保持容量の値と比較して著しく低い。そのため、当該ノードの電位は、期間T1におけるキャパシタ3の一方の電極の電位と略同一の電位となる。さらに、キャパシタ3の一方の電極と他方の電極間の電圧も保持される。よって、Nチャネル型トランジスタ1のゲートとソース間の電圧は、Nチャネル型トランジスタ1のソースの電位に依存することなく、期間T1におけるキャパシタ3の一方の電極と他方の電極間の電圧Vと略同一となる。この場合、Nチャネル型トランジスタ1のドレインとソース間の電流I(発光素子2に供給される電流)は、以下のように表される。
【0025】
【数6】

【0026】
ここで、上記数式(5)から、電流Iは、以下のように表される。
【0027】
【数7】

【0028】
上記数式(7)に示すように、本発明の一態様に係る表示装置においては発光素子2に供給される電流IがNチャネル型トランジスタ1のソースの電位に依存することがない。
【0029】
また、上記数式(7)に示すように、本発明の一態様に係る表示装置においては電流IがNチャネル型トランジスタ1のしきい値電圧に依存することもない。
【0030】
さらに、Nチャネル型トランジスタ1の移動度がばらつく場合であっても発光素子2に供給される電流の変動を緩和することが可能である。以下では、この点について具体的に述べる。なお、以下では、移動度がμ+Δμへと増加する場合において発光素子2に供給される電流について述べる。また、Δμの値は、μの値と比較して著しく低いこととする(μ>>Δμ)。この場合、上記数式(5)から期間T1におけるキャパシタ3の一方の電極と他方の電極間の電圧は、以下のように表される。
【0031】
【数8】

【0032】
ここで、テーラー展開によって、上記数式(8)は、以下のように表される。
【0033】
【数9】

【0034】
そして、この場合、発光素子2に供給される電流は、上記数式(6)、(9)から以下のように表される。
【0035】
【数10】

【0036】
上記数式(10)に示すように、Nチャネル型トランジスタ1の移動度が増加する場合、発光素子2に供給される電流は、値が増加する式と値が減少する式の積となっている。すなわち、本発明の一態様に係る表示装置においてはNチャネル型トランジスタ1の移動度がばらつく場合であっても発光素子2に供給される電流の変動を緩和することが可能である。
【0037】
さらに、駆動トランジスタがノーマリーオン型のトランジスタである場合であっても発光素子2に供給される電流IがNチャネル型トランジスタ1のソースの電位及びNチャネル型トランジスタ1のしきい値電圧に依存することがない。以下では、この点について具体的に述べる。なお、本明細書においてノーマリーオン型のトランジスタとは、しきい値電圧が負のトランジスタを指すこととする。この場合、期間T1におけるNチャネル型トランジスタ1のソースの電位は、V+|Vth|と表すことができる。なお、V+|Vth|≦VDDであることとする。よって、この場合のキャパシタ3の一方の電極と他方の電極の間の電圧Vは、以下の様に表される。
【0038】
【数11】

【0039】
また、この場合、電流Iは以下のように表される。
【0040】
【数12】

【0041】
そして、上記数式(11)から電流Iは以下のように表される。
【0042】
【数13】

【0043】
上記数式(13)に示すように、本発明の一態様に係る表示装置においては、Nチャネル型トランジスタ1がノーマリーオン型のトランジスタであっても発光素子2に供給される電流IがNチャネル型トランジスタ1のソースの電位及びNチャネル型トランジスタ1のしきい値電圧に依存することがない。
【0044】
以上が本発明の一態様である。ただし、図1及び図3を参照して説明した内容は本発明の一例を説明するものであり、本発明が当該内容に限定されるものではないことはいうまでもない。
【0045】
なお、上述した本発明の一態様は、発光素子と、Nチャネル型の駆動トランジスタと、キャパシタと、定電流源と、一方の端子が駆動トランジスタのゲートに電気的に接続され、他方の端子がキャパシタの一方の電極に電気的に接続されている第1のスイッチと、一方の端子が駆動トランジスタのソースに電気的に接続され、他方の端子が発光素子のアノードに電気的に接続されている第2のスイッチと、一方の端子が駆動トランジスタのソース及びキャパシタの他方の電極に電気的に接続され、他方の端子が定電流源に電気的に接続されている第3のスイッチと、を有し、書き込み期間において、第1のスイッチ及び第2のスイッチをオフ状態とし、且つ第3のスイッチをオン状態とし、駆動トランジスタを飽和領域で動作させ、キャパシタの一方の電極に画像信号を入力し、且つ他方の電極に駆動トランジスタのソースの電位と略同一の電位を入力し、書き込み期間後の表示期間において、第1のスイッチ及び第2のスイッチをオン状態とし、且つ第3のスイッチをオフ状態とし、キャパシタの一方の電極及び駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードを浮遊状態とし、画像信号と、書き込み期間における駆動トランジスタのソースの電位との差と略同一の電圧を駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧として保持する表示装置であると表現することができる。
【0046】
なお、本発明の一態様の表示装置の画素として図3(D)に示す画素の構成を採用することも可能である。具体的には、図2に示す画素の構成を採用した場合であっても上述した動作を行うことが可能である。なお、図2に示す画素は、ゲートが端子Aに電気的に接続され、ドレインが低電源電位線に電気的に接続されているPチャネル型トランジスタ8と、アノードが高電源電位線に電気的に接続されている発光素子9と、一方の電極が端子Bに電気的に接続され、他方の電極がPチャネル型トランジスタ8のソースに電気的に接続されているキャパシタ3と、定電流源4と、一方の端子がPチャネル型トランジスタ8のゲートに電気的に接続され、他方の端子がキャパシタ3の一方の電極に電気的に接続されているスイッチ5と、一方の端子がPチャネル型トランジスタ8のソースに電気的に接続され、他方の端子が発光素子9のカソードに電気的に接続されているスイッチ6と、一方の端子がPチャネル型トランジスタ8のソース及びキャパシタ3の他方の電極に電気的に接続され、他方の端子が定電流源4に電気的に接続されているスイッチ7と、を有する。
【0047】
この場合には、本発明の一態様は、発光素子と、Pチャネル型の駆動トランジスタと、キャパシタと、定電流源と、一方の端子が駆動トランジスタのゲートに電気的に接続され、他方の端子がキャパシタの一方の電極に電気的に接続されている第1のスイッチと、一方の端子が駆動トランジスタのソースに電気的に接続され、他方の端子が発光素子のカソードに電気的に接続されている第2のスイッチと、一方の端子が駆動トランジスタのソース及びキャパシタの他方の電極に電気的に接続され、他方の端子が定電流源に電気的に接続されている第3のスイッチと、を有し、書き込み期間において、第1のスイッチ及び第2のスイッチをオフ状態とし、且つ第3のスイッチをオン状態とし、駆動トランジスタを飽和領域で動作させ、キャパシタの一方の電極に画像信号を入力し、且つ他方の電極に駆動トランジスタのソースの電位と略同一の電位を入力し、書き込み期間後の表示期間において、第1のスイッチ及び第2のスイッチをオン状態とし、且つ第3のスイッチをオフ状態とし、キャパシタの一方の電極及び駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードを浮遊状態とし、画像信号と、書き込み期間における駆動トランジスタのソースの電位との差と略同一の電圧を駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧として保持する表示装置であると表現することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明の一態様の表示装置においては、上記数式(7)に示すように、発光素子に供給される電流が駆動トランジスタのソースの電位に依存することがない。よって、駆動トランジスタのソースと発光素子が電気的に接続する場合において、当該発光素子が経時劣化する又は環境温度が変化するとしても、発光素子に供給される電流を略一定に保持することが可能である。
【0049】
また、本発明の一態様の表示装置においては、上記数式(7)に示すように、発光素子に供給される電流が駆動トランジスタのしきい値電圧に依存することがない。よって、マトリクス状に配設された画素のそれぞれに配設されている駆動トランジスタ間において駆動トランジスタのしきい値電圧がばらつく又は劣化によってしきい値電圧が変動する場合であっても発光素子に供給される電流を略一定に保持することが可能である。
【0050】
また、本発明の一態様の表示装置においては、上記数式(10)に示すように、駆動トランジスタの移動度が増加した場合における発光素子に供給される電流の変動を緩和することが可能である。よって、マトリクス状に配設された画素のそれぞれに配設されている駆動トランジスタ間において駆動トランジスタの移動度がばらつく場合であっても発光素子に供給される電流の変動を緩和することが可能である。
【0051】
また、本発明の一態様の表示装置においては、上記数式(13)に示すように、駆動トランジスタがノーマリーオン型のトランジスタにおける発光素子に供給される電流が駆動トランジスタのソースの電位及びしきい値電圧に依存することがない。よって、駆動トランジスタがノーマリーオン型のトランジスタである場合であっても、上述の効果を奏することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】画素の(A)構成例を示す図、(B)、(C)駆動方法例を示す図。
【図2】画素の構成例を示す図。
【図3】(A)〜(D)画素の構成例を示す図。
【図4】(A)、(B)表示装置の構成例を示す図。
【図5】(A)画素の構成例を示す図、(B)画素に入力される信号を示すタイミングチャート。
【図6】(A)〜(F)電子機器の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下では、本発明の一態様について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態を様々に変更し得る。したがって、本発明は以下に示す記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0054】
本発明の一態様の表示装置の構成例について図4、図5を参照して説明する。
【0055】
図4(A)、(B)は、表示装置の構成例を示す図である。なお、図4(B)は、図4(A)の一部のみを示す図である。図4(A)、(B)に示す表示装置は、マトリクス状に配設された複数の画素100を有する画素部10と、行毎に設けられている配線21及び配線22を介して複数の画素100のそれぞれに電気的に接続されているゲートドライバ20と、列毎に設けられている配線31を介して複数の画素100のそれぞれに電気的に接続されているソースドライバ30と、配線41を介して複数の画素100のそれぞれに電気的に接続されている定電流源40と、配線51を介して複数の画素100のそれぞれに電気的に接続されている定電圧源50と、配線61を介して複数の画素100のそれぞれに電気的に接続されている定電圧源60と、を有する。
【0056】
なお、定電圧源50は、高電源電位VDDを配線51に供給する機能を有し、定電圧源60は、高電源電位VDD未満の電位である電位Vを配線61に供給する機能を有する。
【0057】
図5(A)は、図4(A)、(B)に示す画素100の構成例を示す図である。図5(A)に示す画素100は、Nチャネル型トランジスタ101〜106と、キャパシタ107と、発光素子108とを有する。
【0058】
なお、Nチャネル型トランジスタ101は、ゲートが配線22に電気的に接続され、ソース及びドレインの一方が配線31に電気的に接続されている。
【0059】
また、Nチャネル型トランジスタ102は、ゲートが配線22に電気的に接続され、ソース及びドレインの一方が配線41に電気的に接続されている。
【0060】
また、Nチャネル型トランジスタ103は、ゲートが配線21に電気的に接続され、ソース及びドレインの一方がNチャネル型トランジスタ101のソース及びドレインの他方に電気的に接続されている。
【0061】
また、Nチャネル型トランジスタ104は、ゲートがNチャネル型トランジスタ103のソース及びドレインの他方に電気的に接続され、ソースがNチャネル型トランジスタ102のソース及びドレインの他方に電気的に接続され、ドレインが配線51に電気的に接続されている。
【0062】
また、Nチャネル型トランジスタ105は、ゲートが配線22に電気的に接続され、ソース及びドレインの一方がNチャネル型トランジスタ103のソース及びドレインの他方及びNチャネル型トランジスタ104のゲートに電気的に接続され、ソース及びドレインの他方が配線61に電気的に接続されている。
【0063】
また、Nチャネル型トランジスタ106は、ゲートが配線21に電気的に接続され、ソース及びドレインの一方がNチャネル型トランジスタ102のソース及びドレインの他方及びNチャネル型トランジスタ104のソースに電気的に接続されている。
【0064】
また、キャパシタ107は、一方の電極がNチャネル型トランジスタ101のソース及びドレインの他方及びNチャネル型トランジスタ103のソース及びドレインの一方に電気的に接続され、他方の電極がNチャネル型トランジスタ102のソース及びドレインの他方、Nチャネル型トランジスタ104のソース、及びNチャネル型トランジスタ106のソース及びドレインの一方に電気的に接続されている。
【0065】
また、発光素子108は、アノードがNチャネル型トランジスタ106のソース及びドレインの他方に電気的に接続され、カソードが低電源電位線に電気的に接続されている。
【0066】
なお、図5(A)に示す画素100において、Nチャネル型トランジスタ104は駆動トランジスタとして機能し、Nチャネル型トランジスタ101〜103、105、106はスイッチとして機能する。具体的には、Nチャネル型トランジスタ104は図1(A)に示すNチャネル型トランジスタ1に、Nチャネル型トランジスタ103は図1(A)に示すスイッチ5に、Nチャネル型トランジスタ106は図1(A)に示すスイッチ6に、Nチャネル型トランジスタ102は図1(A)に示すスイッチ7に相当する。
【0067】
図5(B)は、図5(A)に示す画素に入力される信号を示すタイミングチャートである。具体的には、配線21、22、31に供給される信号を示すタイミングチャートである。
【0068】
期間t1(書き込み期間ともいう)において、配線21にはロウレベルの電位が供給される。よって、Nチャネル型トランジスタ103、106がオフ状態となる。また、配線22にはハイレベルの電位が供給される。よって、Nチャネル型トランジスタ101、102、105がオン状態となる。また、配線31には画像信号Vdataが供給される。
【0069】
この場合、Nチャネル型トランジスタ104のゲートは、Nチャネル型トランジスタ105を介して配線61に電気的に接続される。よって、Nチャネル型トランジスタ104のゲートには電位Vが入力される。なお、電位VはNチャネル型トランジスタ104を飽和領域で動作させる電位である。さらに、Nチャネル型トランジスタ104のソースは、Nチャネル型トランジスタ102を介して定電流源40に電気的に接続される。よって、Nチャネル型トランジスタ104のドレインとソース間には、所定の電流が生じる。
【0070】
また、キャパシタ107の一方の電極は、Nチャネル型トランジスタ101を介して配線31に電気的に接続される。よって、キャパシタ107の一方の電極には画像信号Vdataが入力される。さらに、キャパシタ107の他方の電極にはNチャネル型トランジスタ104のソースの電位と略同一の電位が入力される。よって、キャパシタ107の一対の電極間の電圧(V)は、画像信号VdataとNチャネル型トランジスタ104のソースの電位の差と略同一となる。
【0071】
期間t2(表示期間ともいう)において、配線21にはハイレベルの電位が供給される。よって、Nチャネル型トランジスタ103、106がオン状態となる。また、配線22にはロウレベルの電位が供給される。よって、Nチャネル型トランジスタ101、102、105がオフ状態となる。
【0072】
この場合、Nチャネル型トランジスタ104のゲートは、Nチャネル型トランジスタ103を介してキャパシタ107の一方の電極に電気的に接続される。また、Nチャネル型トランジスタ104のゲートとキャパシタ107の一方の電極が電気的に接続するノードが浮遊状態となる。よって、期間t1において当該ノードに存在する電荷が期間t2においても保持される。さらに、期間t1におけるキャパシタ107の一対の電極間の電圧が、期間t2におけるキャパシタ107の一対の電極間の電圧として保持される。なお、Nチャネル型トランジスタ104のゲート容量の値は、キャパシタ107の静電容量の値よりも著しく低いこととする。ここで、キャパシタ107の一対の電極間の電圧は、Nチャネル型トランジスタ104のゲートとソース間の電圧となる。よって、期間t2におけるNチャネル型トランジスタ104のゲートとソース間の電圧は、Nチャネル型トランジスタ104のソースの電位及びNチャネル型トランジスタ104のしきい値電圧に依存しない。その結果、各画素100に配設されている発光素子108が経時劣化する場合若しくは環境温度が変化する場合又は各画素100に配設されているNチャネル型トランジスタ104のしきい値電圧がばらつく場合であっても、各画素100に配設されているNチャネル型トランジスタ104から発光素子108に対して略同一の電流を供給することが可能となる。
【0073】
また、図4、5に示す表示装置においては、各画素100に配設されているNチャネル型トランジスタ104の移動度がばらつく場合であっても発光素子108に供給される電流の変動を緩和することが可能である。
【0074】
また、図4、5に示す表示装置においては、各画素100に配設されているNチャネル型トランジスタ104がノーマリーオン型のトランジスタである場合であっても発光素子108に供給される電流を略一定に保持することが可能である。
【0075】
また、図4、5に示す表示装置においては、各画素100に配設されているトランジスタが全てNチャネル型トランジスタである。よって、製造プロセス数の低減による製造コストの低減及び歩留まりの向上を図ることが可能である。
【0076】
また、図4、5に示す表示装置においては、各画素100を酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタによって構成することが可能である。なお、酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタは、アモルファスシリコンにチャネルが形成されるトランジスタと同様の低温プロセスで製造することができ、且つそれよりも移動度が高いという利点を有する。
【0077】
また、図4、5に示す表示装置においては、各画素100が配設されてNチャネル型トランジスタ104(駆動トランジスタ)がノーマリーオン型のトランジスタであっても発光素子108に供給される電流を略一定に保持することが可能である。
【実施例1】
【0078】
本実施例では、上述した表示装置を搭載した電子機器の例について図6を参照して説明する。
【0079】
図6(A)は、ノート型のパーソナルコンピュータを示す図であり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204などによって構成されている。
【0080】
図6(B)は、携帯情報端末(PDA)を示す図であり、本体2211には表示部2213と、外部インターフェイス2215と、操作ボタン2214等が設けられている。また、操作用の付属品としてスタイラス2212がある。
【0081】
図6(C)は、電子ペーパーの一例として、電子書籍2220を示す図である。電子書籍2220は、筐体2221および筐体2223の2つの筐体で構成されている。筐体2221および筐体2223は、軸部2237により一体とされており、該軸部2237を軸として開閉動作を行うことができる。このような構成により、電子書籍2220は、紙の書籍のように用いることが可能である。
【0082】
筐体2221には表示部2225が組み込まれ、筐体2223には表示部2227が組み込まれている。表示部2225および表示部2227は、続き画面を表示する構成としてもよいし、異なる画面を表示する構成としてもよい。異なる画面を表示する構成とすることで、例えば右側の表示部(図6(C)では表示部2225)に文章を表示し、左側の表示部(図6(C)では表示部2227)に画像を表示することができる。
【0083】
また、図6(C)では、筐体2221に操作部などを備えた例を示している。例えば、筐体2221は、電源2231、操作キー2233、スピーカー2235などを備えている。操作キー2233により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキーボードやポインティングデバイスなどを備える構成としてもよい。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子、またはACアダプタおよびUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成としてもよい。さらに、電子書籍2220は、電子辞書としての機能を持たせた構成としてもよい。
【0084】
また、電子書籍2220は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすることも可能である。
【0085】
なお、電子ペーパーは、情報を表示するものであればあらゆる分野に適用することが可能である。例えば、電子書籍以外にも、ポスター、電車などの乗り物の車内広告、クレジットカード等の各種カードにおける表示などに適用することができる。
【0086】
図6(D)は、携帯電話機を示す図である。当該携帯電話機は、筐体2240および筐体2241の二つの筐体で構成されている。筐体2241は、表示パネル2242、スピーカー2243、マイクロフォン2244、ポインティングデバイス2246、カメラ用レンズ2247、外部接続端子2248などを備えている。また、筐体2240は、当該携帯電話機の充電を行う太陽電池セル2249、外部メモリスロット2250などを備えている。また、アンテナは筐体2241内部に内蔵されている。
【0087】
表示パネル2242はタッチパネル機能を備えており、図6(D)には映像表示されている複数の操作キー2245を点線で示している。なお、当該携帯電話は、太陽電池セル2249から出力される電圧を各回路に必要な電圧に昇圧するための昇圧回路を実装している。また、上記構成に加えて、非接触ICチップ、小型記録装置などを内蔵した構成とすることもできる。
【0088】
表示パネル2242は、使用形態に応じて表示の方向が適宜変化する。また、表示パネル2242と同一面上にカメラ用レンズ2247を備えているため、テレビ電話が可能である。スピーカー2243およびマイクロフォン2244は音声通話に限らず、テレビ電話、録音、再生などが可能である。さらに、筐体2240と筐体2241はスライドし、図6(D)のように展開している状態から重なり合った状態とすることができ、携帯に適した小型化が可能である。
【0089】
外部接続端子2248はACアダプタやUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能であり、充電やデータ通信が可能になっている。また、外部メモリスロット2250に記録媒体を挿入し、より大量のデータの保存および移動に対応できる。また、上記機能に加えて、赤外線通信機能、テレビ受信機能などを備えたものであってもよい。
【0090】
図6(E)は、デジタルカメラを示す図である。当該デジタルカメラは、本体2261、表示部(A)2267、接眼部2263、操作スイッチ2264、表示部(B)2265、バッテリー2266などによって構成されている。
【0091】
図6(F)は、テレビジョン装置を示す図である。テレビジョン装置2270では、筐体2271に表示部2273が組み込まれている。表示部2273により、映像を表示することが可能である。なお、ここでは、スタンド2275により筐体2271を支持した構成を示している。
【0092】
テレビジョン装置2270の操作は、筐体2271が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機2280により行うことができる。リモコン操作機2280が備える操作キー2279により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部2273に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機2280に、当該リモコン操作機2280から出力する情報を表示する表示部2277を設ける構成としてもよい。
【0093】
なお、テレビジョン装置2270は、受信機やモデムなどを備えた構成とするのが好適である。受信機により、一般のテレビ放送の受信を行うことができる。また、モデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0094】
1 Nチャネル型トランジスタ
2 発光素子
3 キャパシタ
4 定電流源
5 スイッチ
6 スイッチ
7 スイッチ
8 Pチャネル型トランジスタ
9 発光素子
10 画素部
20 ゲートドライバ
21 配線
22 配線
30 ソースドライバ
31 配線
40 定電流源
41 配線
50 定電圧源
51 配線
60 定電圧源
61 配線
101 Nチャネル型トランジスタ
102 Nチャネル型トランジスタ
103 Nチャネル型トランジスタ
104 Nチャネル型トランジスタ
105 Nチャネル型トランジスタ
106 Nチャネル型トランジスタ
107 キャパシタ
108 発光素子
1001A Nチャネル型トランジスタ
1001B Pチャネル型トランジスタ
1001C Nチャネル型トランジスタ
1001D Pチャネル型トランジスタ
1002A 発光素子
1002B 発光素子
1002C 発光素子
1002D 発光素子
2201 本体
2202 筐体
2203 表示部
2204 キーボード
2211 本体
2212 スタイラス
2213 表示部
2214 操作ボタン
2215 外部インターフェイス
2220 電子書籍
2221 筐体
2223 筐体
2225 表示部
2227 表示部
2231 電源
2233 操作キー
2235 スピーカー
2237 軸部
2240 筐体
2241 筐体
2242 表示パネル
2243 スピーカー
2244 マイクロフォン
2245 操作キー
2246 ポインティングデバイス
2247 カメラ用レンズ
2248 外部接続端子
2249 太陽電池セル
2250 外部メモリスロット
2261 本体
2263 接眼部
2264 操作スイッチ
2265 表示部(B)
2266 バッテリー
2267 表示部(A)
2270 テレビジョン装置
2271 筐体
2273 表示部
2275 スタンド
2277 表示部
2279 操作キー
2280 リモコン操作機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、
Nチャネル型の駆動トランジスタと、
キャパシタと、
定電流源と、
一方の端子が前記駆動トランジスタのゲートに電気的に接続され、他方の端子が前記キャパシタの一方の電極に電気的に接続されている第1のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのソースに電気的に接続され、他方の端子が前記発光素子のアノードに電気的に接続されている第2のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのソース及び前記キャパシタの他方の電極に電気的に接続され、他方の端子が前記定電流源に電気的に接続されている第3のスイッチと、を有し、
書き込み期間において、
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチをオフ状態とし、且つ前記第3のスイッチをオン状態とし、
前記駆動トランジスタを飽和領域で動作させ、
前記キャパシタの一方の電極に画像信号を入力し、且つ他方の電極に前記駆動トランジスタのソースの電位と略同一の電位を入力し、
前記書き込み期間後の表示期間において、
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチをオン状態とし、且つ前記第3のスイッチをオフ状態とし、
前記キャパシタの一方の電極及び前記駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードを浮遊状態とし、
前記画像信号と、前記書き込み期間における前記駆動トランジスタのソースの電位との差と略同一の電圧を前記駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧として保持する表示装置。
【請求項2】
発光素子と、
Pチャネル型の駆動トランジスタと、
キャパシタと、
定電流源と、
一方の端子が前記駆動トランジスタのゲートに電気的に接続され、他方の端子が前記キャパシタの一方の電極に電気的に接続されている第1のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのソースに電気的に接続され、他方の端子が前記発光素子のカソードに電気的に接続されている第2のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのソース及び前記キャパシタの他方の電極に電気的に接続され、他方の端子が前記定電流源に電気的に接続されている第3のスイッチと、を有し、
書き込み期間において、
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチをオフ状態とし、且つ前記第3のスイッチをオン状態とし、
前記駆動トランジスタを飽和領域で動作させ、
前記キャパシタの一方の電極に画像信号を入力し、且つ他方の電極に前記駆動トランジスタのソースの電位と略同一の電位を入力し、
前記書き込み期間後の表示期間において、
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチをオン状態とし、且つ前記第3のスイッチをオフ状態とし、
前記キャパシタの一方の電極及び前記駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードを浮遊状態とし、
前記画像信号と、前記書き込み期間における前記駆動トランジスタのソースの電位との差と略同一の電圧を前記駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧として保持する表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
前記第1のスイッチ乃至前記第3のスイッチが前記駆動トランジスタと同じ極性のトランジスタである表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
一方の端子が前記キャパシタの一方の電極に電気的に接続された第4のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのゲートに電気的に接続された第5のスイッチと、を有し、
前記書き込み期間において、
前記第4のスイッチ及び前記5のスイッチをオン状態とし、
前記第4のスイッチを介して前記キャパシタの一方の電極に前記画像信号を入力し、
前記第5のスイッチを介して前記駆動トランジスタを飽和領域で動作させる信号を前記駆動トランジスタのゲートに入力し、
前記表示期間において、
前記第4のスイッチ及び前記5のスイッチをオフ状態とすることで、前記キャパシタの一方の電極及び前記駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードを浮遊状態とする表示装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1のスイッチ乃至前記第5のスイッチが前記駆動トランジスタと同じ極性のトランジスタである表示装置。
【請求項6】
発光素子と、
酸化物半導体にチャネルが形成される駆動トランジスタと、
キャパシタと、
定電流源と、
一方の端子が前記駆動トランジスタのゲートに電気的に接続され、他方の端子が前記キャパシタの一方の電極に電気的に接続されている第1のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのソースに電気的に接続され、他方の端子が前記発光素子のアノードに電気的に接続されている第2のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのソース及び前記キャパシタの他方の電極に電気的に接続され、他方の端子が前記定電流源に電気的に接続されている第3のスイッチと、を有し、
書き込み期間において、
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチをオフ状態とし、且つ前記第3のスイッチをオン状態とし、
前記駆動トランジスタを飽和領域で動作させ、
前記キャパシタの一方の電極に画像信号を入力し、且つ他方の電極に前記駆動トランジスタのソースの電位と略同一の電位を入力し、
前記書き込み期間後の表示期間において、
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチをオン状態とし、且つ前記第3のスイッチをオフ状態とし、
前記キャパシタの一方の電極及び前記駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードを浮遊状態とし、
前記画像信号と、前記書き込み期間における前記駆動トランジスタのソースの電位との差と略同一の電圧を前記駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧として保持する表示装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記第1のスイッチ乃至前記第3のスイッチが酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタである表示装置。
【請求項8】
請求項6又は請求項7において、
一方の端子が前記キャパシタの一方の電極に電気的に接続された第4のスイッチと、
一方の端子が前記駆動トランジスタのゲートに電気的に接続された第5のスイッチと、を有し、
前記書き込み期間において、
前記第4のスイッチ及び前記5のスイッチをオン状態とし、
前記第4のスイッチを介して前記キャパシタの一方の電極に前記画像信号を入力し、
前記第5のスイッチを介して前記駆動トランジスタを飽和領域で動作させる信号を前記駆動トランジスタのゲートに入力し、
前記表示期間において、
前記第4のスイッチ及び前記5のスイッチをオフ状態とすることで、前記キャパシタの一方の電極及び前記駆動トランジスタのゲートが電気的に接続するノードを浮遊状態とする表示装置。
【請求項9】
請求項6又は請求項7において、
前記第4のスイッチ及び前記第5のスイッチが酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタである表示装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項において、
前記駆動トランジスタがノーマリーオン型のトランジスタである表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−54345(P2013−54345A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−164969(P2012−164969)
【出願日】平成24年7月25日(2012.7.25)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】