説明

表面パネルおよびその製造方法

【課題】 タッチセンサ部を有する透過領域とこの透過領域を囲む加飾部が設けられた表面パネルであって、透過領域を可能な限り広く形成できる表面パネルおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 表面パネル1は、透光性の樹脂層4とその裏側3に密着する検知フィルム5を有している。検知フィルム5は基材フィルム5aと、その表面に設けられた枠形状の加飾部6と、裏面に設けられた透光性の電極層31および右側配線層32aと左側配線層を有している。検知フィルム5は、樹脂層4の裏側3の形状に沿って密着し、右側配線層32aが右側裏面3dに密着し、左側配線層が左側裏面に密着している。その結果、透過領域7と電極層31の配置面積を広く確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器やその他の電子機器に設置される加飾層およびタッチセンサ部を有する表面パネルに係り、特に表示領域およびタッチセンサ部の検知領域を広く確保できる表面パネルおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用機器やその他の電子機器に設けられた表面パネルは、中央部に、液晶表示パネルなどの表示画面を透視できるとともに指によるタッチ操作が行われる透過領域が形成され、この透過領域の周囲に、枠状に着色した加飾部が設けられている。
【0003】
特許文献1に記載された表面パネルおよびその製造方法は、ガラス基板の裏面に、透明感圧接着剤層を介して静電容量型タッチセンサが積層されている。前記ガラス基板が金型内に設置され、金型内に溶融樹脂が射出されて、ガラス基板の周囲に固着された合成樹脂製の枠状の加飾部が形成される。
【0004】
特許文献2に記載された外観ケースおよびその製造方法は、光透過部と、この光透過部を囲む枠状の加飾部と、加飾部の一部に設けられたタッチ表示部とを有する第1のフィルムと、タッチセンサの電極が形成された第2のフィルムとが使用されている。第1のフィルムと第2のフィルムが外観ケースの外形に倣うようにプレフォーミングされた後に、第1のフィルムと第2のフィルムが金型に設置され、第1のフィルムと第2のフィルムとの間に、透明な樹脂材料が射出成形されて、外観ケースの一部が成形される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2008/149789号再公表特許公報
【特許文献2】特開2009−130283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された表面パネルは、光透過領域がガラス基板で形成されているため、表示光の透過品質が良好になる利点があるが、ガラス基板の外周に合成樹脂製の枠状の加飾部が設けられた構造であるため、光透過領域とタッチセンサで検知できる検知領域の面積が非常に狭くなる。また、ガラス基板とタッチセンサとを組み合わせたものを金型の内部に位置決めして射出成形を行う必要があり、製造方法が煩雑である。
【0007】
特許文献2に記載された外観ケースは、光透過部とは異なる領域がタッチセンサの配置領域となっているため、光透過部の表示部分に直接に指を触れて入力操作を行うことができず、光透過部が外観ケースの上方の限られたスペースに配置されているため、大きな画面で表示することができない。
【0008】
また、特許文献2に記載された製造方法では、第1のフィルムおよび第2のフィルムをプレフォーミングする工程と、溶融樹脂の射出工程の2つの工程が必要となり工程が多くなるとともに、プレフォーミングされた第1のフィルムと第2のフィルムを金型の内部に位置決めする精度を高くするのに限界がある。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、透過領域とセンサによる検知領域をパネルの表側において可能な限り広く確保できる表面パネルを提供することを目的としている。
【0010】
本発明は、透過領域とセンサによる検知領域を広く形成した表面パネルを成形でき、電極層と配線層を有する検知フィルムを皺などが生じにくい状態で高精度に位置決めして樹脂層と一体化できる表面パネルの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、透光性の樹脂層と、人の指が接近したことを検知する検知フィルムとが積層された表面パネルにおいて、
前記樹脂層は、表側に、操作面または表示面として使用される前表面と、右横方向と左横方向で、前記前表面から後方に向かって面形状が変化する右側表面ならびに左側表面が形成され、裏側に、前記前表面の裏に位置する前裏面と、前記右側表面と左側表面の裏に位置する右側裏面ならびに左側裏面が形成されており、
前記検知フィルムに、透光性の電極層と前記電極層に接続された配線層が形成されており、前記検知フィルムが前記樹脂層の裏側に固定されて、前記電極層が前記前裏面に位置し、前記配線層が前記右側裏面と前記左側裏面の少なくとも一方に位置しており、前記配線層よりも表側に、前記配線層を覆う加飾部が設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の表面パネルは、操作面または表示面として使用される前表面の両側部において、前表面から後方に向かって面形状が変化する右側表面と左側表面の裏側に配線層を配置することにより、前表面の広い領域を表示の透過領域およびセンサの検知領域として使用することが可能になる。
【0013】
また、電極層が前裏面に位置しているため前表面の広い面積を指の検知領域として使用できる。なお、本発明は、電極層が前記前裏面に位置しているものであるが、ITOなどで形成された前記電極層の一部が、右側裏面ならびに左側裏面まで延びているものを排除するものではない。この場合に、加飾部で囲まれている透過領域の一部が、右側裏面ならびに左側裏面まで延びているものとして構成できる。
【0014】
本発明は、前記検知フィルムの表面に、窓部とこの窓部を囲む枠状の加飾部とが形成され、裏面に電極層と配線層とが形成され、前記配線層が前記加飾部の裏側に位置しており、前記検知フィルムの表面が前記樹脂層の裏面に密着し、窓部が前記前裏面に位置し、前記加飾部が前記右側裏面と前記左側裏面に位置しているものとして構成できる。
【0015】
本発明は、前記電極層が、透光性の有機導電層であり、この有機導電層が、前記右側裏面と前記左側裏面の少なくとも一方まで延びているものが好ましい。
【0016】
透光性の有機導電層は検知フィルムを曲げたときに追従性があるため、表面パネルの前裏面の湾曲形状などに追従しやすく、また右側裏面と左側裏面の湾曲形状にも追従しやすい。
【0017】
その結果、検知領域や透過領域を、右側裏面ならびに左側裏面に可能な限り接近させることができ、さらには、検知領域や透過領域の一部を右側裏面ならびに左側裏面にまで延ばすことも可能になる。
【0018】
本発明は、透光性の樹脂層と、人の指が接近したことを検知する検知フィルムとが積層された表面パネルの製造方法において、
成形凹部を有する第1の型と成形凸部を有する第2の型とを使用し、
裏面に透光性の電極層と前記電極層に接続された配線層が形成され、表面に前記配線層を覆う加飾部が形成された未成形の検知フィルムを、第1の型と第2の型との間に設置する工程と、
第1の型と第2の型を合わせて、前記成形凹部と前記成形凸部との間に、前記検知フィルムが位置するキャビティを形成する工程と、
キャビティ内に溶融樹脂を射出して透光性の樹脂層を成形し、前記成形凹部で、前記樹脂層に、前表面と、右横方向と左横方向で前記前表面から後方に向かって面形状が変化する右側表面ならびに左側表面を成形し、前記成形凸部で、前記前表面の裏に位置する前裏面と、前記右側表面と左側表面の裏に位置する右側裏面ならびに左側裏面を成形するとともに、前記樹脂層の裏側に前記検知フィルムを密着させて、前記電極層を前記前裏面に位置させ、前記配線層を右側裏面と左側裏面の少なくとも一方に位置させる工程と、を有することを特徴とするものである。
【0019】
本発明の表面パネルの製造方法は、未成形の検知フィルムを型に設置し、溶融樹脂を射出する工程のみで、樹脂層に検知フィルムを密着させることができる。製造後の表面パネルは、凹形状側である裏側に加飾部と電極層を有する検知フィルムが密着し、パネル表面に検知フィルムが露出していないものとなる。したがって、パネル表面に指を触れても、加飾部が剥がれたり損傷することがない。
【0020】
本発明の表面パネルの製造方法は、溶融樹脂が射出される圧力により、キャビティ内で前記検知フィルムが前記成形凸部の表面に押し付けられ、前記キャビティの外側で第1の型と第2の型との間に位置している前記検知フィルムの外周部が、前記圧力と熱によって延伸可能であるものとして構成できる。
【0021】
本発明は、第1の型と第2の型との間で検知フィルムを完全に拘束しておらず、2つの型の間で検知フィルムが延伸できる状態である。そのため、キャビティ内に供給された溶融樹脂で検知フィルムが第2の型の形成凸部に押し付けられるときに、検知フィルムに皺などが発生しにくい。
【0022】
本発明は、前記キャビティは、第1の型と第2の型とが対向する方向と直交する長さ方向が、重力方向に向けられて設置される。そして、第1の型に設けられたゲートが、前記キャビティの縦方向の中点よりも下側に設けられていることが好ましい。
【0023】
キャビティが縦向きで、ゲートが第1の型の下方に設けられていると、キャビティの内部に射出された溶融樹脂がキャビティ内を徐々に上昇することになり、検知フィルムが皺が生じることなく、成形凸部の表面に密着できるようになる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の表面パネルは、表示内容を透過させる透過領域とセンサによる検知領域を可能な限り広く設定することが可能である。
【0025】
本発明の表面パネルの製造方法は、主に型合わせの工程と溶融樹脂の射出工程の2つの工程によって、検知フィルムを樹脂層の裏面の形状に倣わせて密着させることができる。また、検知フィルムが皺を発生しにくく、さらには、センサ部および加飾部と樹脂層との位置合わせも容易である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態の表面パネルを示す斜視図、
【図2】図1に示す表面パネルのII−II線の断面図、
【図3】図1に示す表面パネルのIII−III線の断面図、
【図4】図1に示す表面パネルの正面図、
【図5】図3の一部拡大図、
【図6】検知フィルムの表裏の構成を示す分解説明図、
【図7】検知フィルムの裏面の電極層と配線層のパターンを透視して示す平面図、
【図8】第1の型を成形面側から見た正面図、
【図9】図8に示す第1の型のIX−IX線の断面図、および第2の型の同じ場所の断面図、
【図10】キャビティに未成形の検知フィルムを入れて型合わせした状態を示す断面図、
【図11】型合わせして、キャビティ内に溶融樹脂を射出した状態の断面図、
【図12】第2の型から離した直後の成形物を図11のXII矢視方向から見た正面図、
【図13】本発明の実施例の製造方法において、ゲートからキャビティ内に溶融樹脂が射出される状態を拡大して示す説明図、
【図14】比較例の製造方法において、ゲートからキャビティ内に溶融樹脂が射出される状態を拡大して示す説明図、
【発明を実施するための形態】
【0027】
実施の形態として説明する表面パネル1は、携帯電話、携帯情報端末などの携帯機器のケースの一部として使用される。
【0028】
図1ないし図3に示すように、表面パネル1は、突形状が現れているのが表側2であり、凹形状が現れているのが裏側3である。表側2が携帯機器のケースの前方(Z1方向)に向けられ、表側2が操作側または表示側となる。裏側3が携帯機器のケースの内部である後方(Z2方向)に向けられる。
【0029】
図2と図3に示すように、表面パネル1は、表側2に現れる樹脂層4と、裏側に現れる検知フィルム5とが密着して構成されている。
【0030】
樹脂層4の形状は、表側2に、広い面積の前表面2aが現れて、指で操作するための操作面ならびに表示面となっている。前表面2aはほぼ平面あるいは、前方(Z1方向)に突側が向けられる湾曲面形状である。
【0031】
樹脂層4の長さ方向の上端(Y1側の端部)に上部表面2bが形成され、下端(Y2側の端部)に下部表面2cが形成されている。上部表面2bと下部表面2cは、前表面2aから後方(Z2方向)に向かうように表面形状が変化している。樹脂層4の右横方向(X1方向)に右側表面2dが形成され、左横方向(X2方向)に左側表面2eが形成されている。右側表面2dと左側表面2eは、前表面2aから後方に向かうように表面形状が変化している。
【0032】
樹脂層4の裏側3の形状は、前表面2aの裏に位置する前裏面3aと、上部表面2bの裏に位置する上部裏面3bと、下部表面2cの裏に位置する下部裏面3cを有し、右側表面2dの裏に位置する右側裏面3dと、左側表面2eの裏に位置する左側裏面3eを有している。
【0033】
樹脂層4の前表面2aと、上部表面2bまたは下部表面2cとの境界、ならびに前表面2aと、右側表面2dまたは左側表面2eとの境界は、前表面2aから樹脂層4の表面の曲率が変化し始める位置、あるいは、樹脂層4の表面の角度が前表面2aから変化し始める位置である。同様に、前裏面3aと、上部裏面3bまたは下部裏面3cとの境界、ならびに前裏面3aと右側裏面3dまたは左側裏面3eとの境界も、前表面2aから樹脂層4の表面の曲率が変化し始める位置、あるいは、樹脂層4の表面の角度が前表面2aから変化し始める位置である。
【0034】
図5の拡大図には、上記の境界の定義に基づいて、前表面2aと右側表面2dとの境界B2、および前裏面3aと右側裏面3dとの境界B3が示されている。
【0035】
樹脂層4は透光性のアクリル系などの合成樹脂材料であり、例えばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)である。
【0036】
図5と図6(検知フィルムの表裏の構成を示す分解説明図)に示すように、検知フィルム5は、透光性の基材フィルム5aと、その表面に形成された加飾部6と、裏面に形成されたタッチセンサ部30とを有している。検知フィルム5の基材フィルム5aは、透光性の合成樹脂フィルムである。基材フィルム5aは、タッチセンサ部30を形成するのに適した強度と耐熱性を有する合成樹脂であるPET(ポリエチレンテレフタレート)で形成される。またはCOP(環状ポリオレフィン)なども使用可能である。
【0037】
本明細書において、透光性とは、全光線透過率が90%以上のいわゆる透明であることが好ましいが、全光線透過率がそれよりも低くても内部で光を透過できればよく、例えば、全光線透過率が60%以上であればよい。
【0038】
図1と図4に示すように、検知フィルム5の表面に設けられた加飾部6は、樹脂層4を透過して、前方(Z1方向)から目視される。加飾部6は表面パネル1のデザインに基づく色相を有しており、枠形状に形成されている。枠形状の加飾部6で囲まれた領域が透過領域7である。図1と図4に示す表面パネル1では、透過領域7が矩形状である。透過領域7は、樹脂層4の前裏面3aの領域内に位置しているが、図5に示すように、透過領域7の右縁部7aは、前裏面3aと右側裏面3dとの境界B3に接近した位置にある。これは透過領域7の左縁部7bにおいても同じである。
【0039】
図4と図5に示すように、検知フィルム5に設けられたタッチセンサ部30は、複数の電極層31と、それぞれの電極層31の右側に接続された複数の右側配線層32aと、それぞれの電極層31の左側に接続された複数の左側配線層32bを有している。
【0040】
図4と図7(検知フィルムの裏面の電極層のパターンを表面側から透視して示す平面図)に示すように、電極層31は、枠状の加飾部6で囲まれた透過領域7に位置し、右側配線層32aと左側配線層32bは、加飾部6の裏側に隠れる位置に形成されている。
【0041】
電極層31は右側電極31aと左側電極31bとが組み合わされたものが、長さ方向(Y1−Y2方向)に複数組設けられている。電極層31はITO(酸化インジウム・スズ)で形成されている。電極層31は、PETなどの基材フィルム5aの裏面に成膜された後に、エッチングによって右側電極31aと左側電極31bの形状となる。
【0042】
右側配線層32aは、それぞれが右側電極31aに接続され、左側配線層32bは、それぞれが左側電極31bに接続されている。右側配線層32aと左側配線層32bは、バインダ樹脂に低抵抗の導電体が含まれた有機導電層であり、例えば銀ペースト、金ペーストあるいはカーボンペーストなどである。右側配線層32aと左側配線層32bを形成している有機導電層は、電極層31を形成しているITOよりも柔軟性に富んでいる。すなわち、同じ荷重に対する延伸率や湾曲率がITOよりも高くなっている。
【0043】
右側配線層32aと左側配線層32bの形成工程は、基材フィルム5aの裏面のITO層の上に有機導電層を成膜し、エッチング工程によって電極層31と右側配線層32aと左側配線層32bの双方のパターンを形成する。その後に、電極層31の表面の有機導電層をエッチング工程で除去する。または、右側配線層32aと左側配線層32bが印刷工程で形成されてもよい。
【0044】
図5に示すように、検知フィルム5は、樹脂層4の前裏面3aから右側裏面3dの形状に倣うように曲げられて樹脂層4に密着している。ITOで形成された電極層31は、前裏面3aの領域内に位置しており大きく曲げられていない。これに対し、検知フィルム5の電極層31の形成領域よりもX1方向へ延び出る部分は大きな曲率で曲げられて主に右側裏面3dに密着している。そして、右側配線層32aの前方が加飾部6で覆われている。これは、左側配線層32bにおいても同じである。
【0045】
検知フィルム5は、ITOの電極層31が設けられている部分に比べ、有機導電層で形成された右側配線層32aと左側配線層32bが形成されている部分が曲げやすくなっている。また、右側配線層32aと左側配線層32bは曲げ歪みに追従しやすく、曲げによって損傷を受けにくくなっている。そのため、右側配線層32aと左側配線層32bの少なくとも一部を右側裏面3dと左側裏面3eの内面に密着させて配置することが可能である。また、右側配線層32aと左側配線層32bの全てを右側裏面3dと左側裏面3eの内面に密着させることが可能である。
【0046】
右側配線層32aと左側配線層32bの少なくとも一部を右側裏面3dと左側裏面3eに配置することで、前裏面3aに設置される電極層31の面積を広くでき、その結果、透過領域7を広くして、透過領域7の右縁部7aと左縁部7bを、前裏面3aと右側裏面3dとの境界B3および前裏面3aと左側裏面3eとの境界に接近させることが可能である。さらには、透過領域7の右縁部7aと左縁部7bを、境界B3を超えて前裏面3aと右側裏面3dの領域に位置させることも可能である。
【0047】
この表面パネル1が使用される携帯機器は、ケースの内部に液晶表示パネルなどの表示装置が設けられ、その表示画面が透過領域7の内側に対向している。携帯機器を使用するときには、透過領域7において、透光性の樹脂層4および基材フィルム5aを通して、表示画面を目視することができる。また、表示画面を透視できる透過領域7において樹脂層4の前表面2aに指を触れると、指といずれかの電極層31との間の静電容量に応じて、タッチセンサ部30の検知出力が変化し、指が透過領域7のどの位置に触れられているかを検出することが可能になる。
【0048】
表面パネル1に現れる透過領域7を前裏面3aの領域内で可能な限り広く形成できるため、表示画面の表示面積および指で操作する操作領域を広く形成できる。
【0049】
図4に示すように、右側配線層32aと左側配線層32bは、基材フィルム5aの裏面に形成されてY2方向へ延びている。そして、基材フィルム5aの一部が下部裏面3cの外側に延びて、配線のためのケーブル片となり、その先部のランド部が、ケース内に設けられたコネクタに接続可能となっている。
【0050】
図1と図2に示すように、表面パネル1は、長さ方向(Y方向)の中点よりも下端側(Y2側)に位置する第1の開口部8と、前記中点よりも上端側(Y1側)に位置する第2の開口部9を有している。第1の開口部8と第2の開口部9は、樹脂層4と検知フィルム5を貫通して形成されている。
【0051】
ケースの内部には、第1の開口部8と第2の開口部9に対向する位置に、マイクやスピーカが設置され、携帯電話としての通話動作や、表示画面に表示されている画像に対応する音響を出力できるようになっている。
【0052】
次に、上記表面パネル1の製造方法を説明する。
図8には第1の型(金型)10が示され、図9には第1の型10と第2の型(金型)20の双方が示されている。図8と図9に示すY1−Y2方向と図8に示すX1−X2方向は、成形される表面パネル1の長さ方向(Y1−Y2方向)と幅方向(X1−X2方向)に対応している。また、第1の型10と第2の型20は、Y2方向が重力方向(G方向)に向くように縦向きに設置されている。
【0053】
第1の型10は、Y1−Y2方向に延びる対向平面11を有し、その中央部に成形凹部12が設けられている。図8と図9に示すように、成型凹部12は、その底面が、樹脂層4の前表面2aを成形するための前表面成形部12aである。Y1側が上部表面2bを成形するための上部表面成形部12bであり、Y2側が下部表面2cを成形するための下部表面成形部12cである。X1側が右側表面2dを成形するための右側表面成形部12dであり、X2側が左側表面2eを成形するための左側表面成形部12eである。
【0054】
前表面成形部12aには、Y2側に、第1の開口部8に対応する矩形状の第1の段差部18が形成され、Y1側に、第2の開口部9に対応する矩形状の第2の段差部19が形成されている。
【0055】
第1の型10にゲート(湯口)13が形成されており、その開口端13aは、第1の段差部18の領域内において、成形凹部12の内部に開口している。図9には、成形凹部12のY1−Y2方向の中心Oが示されている。この中心Oは、上部表面成形部12bと下部表面成形部12cとの中点である。ゲート13は中心Oよりも下側(Y2側)に位置しており、ゲート13は、中心Oと下部表面成形部12cとの中点よりもさらにY2側に位置している。
【0056】
図8と図9に示すように、第1の型10には、成形凹部12よりもY1側に逃げ凹部14が形成されており、成形凹部12の上部表面成形部12bと逃げ凹部14との間に、複数の排気通路15が形成されている。この排気通路15は、対向平面11よりもわずかに窪む浅い溝である。
【0057】
図8に示すように、成型凹部12の外側の4箇所に、逃げ穴16が形成されている。
図9に示すように、第2の型20は、Y1−Y2方向に延びる対向平面21を有しており、その中央部に第1の型10に向けて突出する成形凸部23が一体に形成されている。成形凸部23の頂部は、表面パネル1の前裏面3aを成形する前裏面成形部23aである。成形凸部23のY1側が、上部裏面3bを成形する上部裏面成形部23bで、Y2側が、下部裏面3cを成形する下部裏面成形部23cである。また、図には現れていないが、成形凸部23には、右側裏面3dを成形する右側裏面成形部と、左側裏面3eを成形する左側裏面成形部が設けられている。
【0058】
図9に示すように、第2の型20に、第1の離型ピン24と第2の離型ピン25が、進退自在に設けられている。第1の離型ピン24は、第1の型10の第1の段差部18に対向する位置に配置され、第2の離型ピン25は、第2の段差部19に対向する位置に配置されている。
【0059】
第2の型20には、成形凸部23よりも外側の4箇所に位置決めピン26が固定されている。位置決めピン26は、対向平面21から垂直に突出している。第1の型10と第2の型20が型合わせされると、位置決めピン26が、それぞれ第1の型10の逃げ穴16の内部に挿入される。
【0060】
位置決めピン26の配置位置と逃げ穴16の配置位置は一致している。図8に示すように、4箇所の位置決めピン26は、成形凹部12の中心Oから等距離に位置している。前記中心Oは、成形凹部12を長さ方向(Y1−Y2方向)に二分し、且つ幅方向(X1−X2方向)に二分した点に位置している。それぞれの位置決めピン26は、中心Oを通過して長手方向に延びる中心線O1に対して等角度θの方向で、且つ中心Oから同じ距離だけ離れて位置している。
【0061】
なお、成形される表面パネル1の形状、すなわち成形凹部12と成形凸部23の形状によっては、位置決めピン26と逃げ穴16の位置が、全て中心Oから同じ距離である必要はない。例えば、Y1側の位置決めピン26が、Y2側の位置決めピン26よりも中心OからY方向へ離れていてもよい。ただし、Y1側の2つの位置決めピン26と、Y2側の2つの位置決めピン26のX方向の間隔が互いに同じであることが好ましい。
【0062】
図9に示すように、第2の型20の対向平面21の複数箇所に、隙間設定部27が突出している。図10に示すように、第1の型10と第2の型20が合わせられると、隙間設定部27が、第1の型の対向平面11に突き当たり、第1の型10の対向平面11と第2の型20の対向平面21との対向隙間Tが決められる。この対向隙間Tは、検知フィルム5の厚さ寸法とほぼ一致している。または、検知フィルム5の厚さ寸法よりもわずかに大きく設定されている。すなわち、対向隙間Tは、検知フィルム5を強固に挟み込むのではなく、溶融樹脂からの圧力によって検知フィルム5に応力が作用したときに、検知フィルム5が対向隙間T内で延伸できるように設定されている。
【0063】
なお、隙間設定部27は、第1の型10の対向平面11に設けられていてもよいし、対向平面11と対向平面21の双方に設けられていてもよい。
【0064】
図6は、未成形の検知フィルム5の構成を示す分解斜視図であり、図7は検知フィルム5を前方から透視した正面図である。
【0065】
検知フィルム5は、基材フィルム5aの表面に表面パネル1の透過領域7を形成するための窓部7cを除いてその周囲に加飾部6が枠状に形成されている。基材フィルム5aは、厚さが0.05〜0.5mm程度である。加飾部6は基材フィルム5aの表面に塗装により形成されている。加飾部6は、電子機器のケースの外観を呈する色相に着色されており、着色塗膜が多層に塗られて形成されている。また、基材フィルム5aに、セパレータ機能を有する保護フィルムを積層しておくことにより、厚さを0.05mm未満にすることも可能である。
【0066】
基材フィルム5aの裏面に電極層31と、右側配線層32aと左側配線層32bが形成されている。電極層31はITO膜をエッチングして右側電極31aと左側電極31bとに分離されて形成されている。右側配線層32aと左側配線層32bは有機導電層であり、エッチングで形成される。または印刷で形成されてもよい。
【0067】
また、成形前の検知フィルム5は矩形状であり、その4つの角部に位置決め穴5bが開口している。
【0068】
図9に示すように、第1の型10と第2の型20とが離れている状態で、第2の型20に検知フィルム5が設置される。図6と図7に示す位置決め穴5bを位置決めピン26に挿通することで、第2の型20に対して検知フィルム5が位置決めされて設置される。検知フィルム5は、加飾部6を有する表面が第1の型10に対向する向きに設置される。第1の型10と第2の型20に予熱が与えられている。予熱の温度は常温よりも高く、検知フィルム5の基材フィルム5aのガラス転移点よりも低く、例えば60〜100℃程度である。
【0069】
図10に示すように、第1の型10と第2の型20とが合わされると、第2の型20から突出する位置決めピン26が、第1の型10の逃げ穴16の内部に入り込む。第2の型20の隙間設定部27が第1の型10の対向平面11に突き当たり、第1の型10の対向平面11と第2の型20の対向平面21との間に対向隙間Tが設定される。また、第1の型10の成形凹部12と第2の型20の成形凸部23との間にキャビティCが形成される。
【0070】
図10に示すように、型が合わせられると、位置決めピン26で位置決めされている検知フィルム5が成形凸部23に押されてやや張力が与えられた状態でキャビティCの内部に設置される。また検知フィルム5の外周部分は、第1の型10と第2の型20との対向隙間Tの内部に設置される。
【0071】
次に、図11に示すように、第1の型10のゲート13からキャビティC内に、例えばPMMAの溶融樹脂4aが射出される。
【0072】
予熱されている検知フィルム5は、溶融樹脂4aと接触することでガラス転移点に近い温度まで加熱されて軟化するとともに、溶融樹脂4aの射出圧力によって、成形凸部23の表面に押し付けられる。成形凸部23の表面に押し付けられた検知フィルム5は面方向へ延伸しようとするが、検知フィルム5が対向隙間Tの内部において拘束を受けないため、外周方向へ向けて延伸しやすくなっている。よって、成形凸部23の表面に押し付けられた検知フィルム5がキャビティCの内部で比較的自由に延伸でき、皺などが発生しにくくなる。
【0073】
溶融樹脂4aがキャビティCの内部に射出されることによって、溶融樹脂4aと検知フィルム5とで、樹脂層4の表側2の形状と裏側3の形状が成形される。さらに、図12に示すように、キャビティCからはみ出している検知フィルム5の外周部分が、Y1方向とY2方向ならびにX1方向とX2方向へ延び出る。また、検知フィルム5の基材フィルム5aが軟化しているため、位置決め穴5bが放射方向に拡張される。
【0074】
図12に示すように、検知フィルム5の外周部がY1,Y2,X1,X2方向へ延びるときに、4箇所の位置決めピン26で各方向へ均等な力で支持されるために、検知フィルム5に形成された窓部7cおよびタッチセンサ部30をキャビティCの中心部に位置決めした状態を継続でき、図1に示すように成型された表面パネル1では、透過領域7およびタッチセンサ部30を、前表面2aに対して均等な位置に形成しやすくなる。なお、溶融樹脂を射出するときに検知フィルム5に生じる延伸を加味して、加飾部6の中央の窓部7cの形状や大きさ、ならびに電極層31や右側配線層32aと左側配線層32bの形状や大きさを予め設定しておくことが好ましい。
【0075】
第1の型10と第2の型20は、重力方向(G方向)に対して縦向きに設置され、ゲート13がキャビティCの中心Oよりも十分に低い位置にあることによっても、検知フィルム5に皺が発生するのを防止しやすくなる。
【0076】
図13(A)に示すように、型が合わされた段階では、下部表面成形部12cと下部裏面成形部23cとの間で、キャビティC内を検知フィルム5が横断している。図13(B)に示すように、ゲート13からキャビティC内に溶融樹脂4aが射出されると、溶融樹脂4aが重力によって、下部表面成形部12cと下部裏面成形部23cとの間に流れ込み、F1方向の流れによって、検知フィルム5が下部裏面成形部23cの表面に沿って押し付けられる。ゲート13は低い位置にあるため、溶融樹脂のF1方向への流れに乱れが生じにくく、検知フィルム5が皺を発生することなく下部裏面成形部23cに密着していく。
【0077】
図13(C)に示すように、キャビティCの下部が溶融樹脂で満たされ、検知フィルム5が下部裏面成形部23cに密着させられると、溶融樹脂がY1方向へ徐々に上昇して行く。このとき、溶融樹脂4aのF2方向への流れの力によって、検知フィルム5が成形凸部23の前裏面成形部23aに上向きに密着させられて行く。
【0078】
キャビティC内で溶融樹脂4aが上昇して行く間に、キャビティC内の空気が、第1の型10の成形凹部12の上端部に設けられた排気通路15から逃げ凹部14の内部に排出される。
【0079】
キャビティC内の上記の検知フィルム5の挙動により、検知フィルム5に皺が発生しにくく、検知フィルム5が成形凸部23の表面に密着しやすくなる。
【0080】
図14は比較例として、第1の型10の下部表面成形部12cの縁部に近い位置にゲート13Aを設けたときの成形動作を示している。この場合、図14(B)に示すように、ゲート13AからキャビティCに射出される溶融樹脂4aに斜め上向きのF3方向の流れが発生するために、検知フィルム5に皺が発生しやすくなる。図14(C)に示すように、その後に、F4方向へ流れていく溶融樹脂4aによって、検知フィルム5の皺が上に押し上げられることになり、皺が解消されない確率が高くなる。
【0081】
したがって、第2の型20の対向平面21から下部裏面成形部23cの高さ寸法Hの半分(H/2)までの範囲に、ゲートを設けないことが好ましい。
【0082】
キャビティCに溶融樹脂が供給されて冷却された後に、第1の型10と第2の型20が離れる。第2の型20に設けられた第1の離型ピン24と第2の離型ピン25を突出させることで、成形物が第2の型20の成形凸部23から分離される。
【0083】
図12に示すように、型から取り出された成形物では、第1の型10の第1の段差部18で形成された薄肉部18aにゲート痕13bと、第1の離型ピン24の痕跡が残り、第2の段差部19で形成された薄肉部19aに、第2の離型ピン25の痕跡が残る。この薄肉部18aと19aの部分で樹脂層4と検知フィルム5を打ち抜いて第1の開口部8と第2の開口部9を形成することで、ゲート痕13bなどを除去できる。またキャビティからはみ出した樹脂層や検知フィルム5を切断することで、表面パネル1が形成される。
【0084】
なお、前記実施の形態では、透光性の電極層31がITOで形成されているが、この電極層31を、PEDOT(ポリ・エチレンジオキシチオフェン)などの透光性の有機導電膜で形成することが可能である。有機導電膜は、ITOに比べて柔軟性に富むため、図5の断面図において、電極層31を境界B3を越えて、右側裏面3dおよび左側裏面3eの領域まで延ばすことができる。これにより、透過領域7の右縁部7aと左縁部7bをさらに右側裏面3dや左側裏面3eに接近させ、あるいは右側裏面3dや左側裏面3eに位置させて、透過領域7とタッチセンサ部30を設ける領域を、さらに広くすることが可能である。
【0085】
また、本発明の表面パネル1の製造方法は、上記実施の形態に限られるものではなく、例えば、検知フィルム5を圧空成形や真空成形によって予め樹脂層4の裏側3の形状に倣うようにプレフォーミングし、プレフォーミング後のフィルムを金型の内部にインサートして、溶融樹脂4aを射出してもよい。
【0086】
さらに、本発明の表面パネルは、上記実施の形態の携帯機器用のケースに使用されるものに限られず、各種電気製品を操作するリモートコントローラやその他の電子機器のケースの一部として使用することが可能である。
【符号の説明】
【0087】
1 表面パネル
2 表側
3 裏側
4 樹脂層
4a 溶融樹脂
5 検知フィルム
5a 基材フィルム
5b 位置決め穴
6 加飾部
7 透過領域
10 第1の型
11 対向平面
12 成形凹部
13 ゲート
15 排気通路
20 第2の型
21 対向平面
23 成形凸部
24,25 離型ピン
26 位置決めピン
27 隙間設定部
30 タッチセンサ部
31 電極層
32a 右側配線層
32b 左側配線層
C キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性の樹脂層と、人の指が接近したことを検知する検知フィルムとが積層された表面パネルにおいて、
前記樹脂層は、表側に、操作面または表示面として使用される前表面と、右横方向と左横方向で、前記前表面から後方に向かって面形状が変化する右側表面ならびに左側表面が形成され、裏側に、前記前表面の裏に位置する前裏面と、前記右側表面と左側表面の裏に位置する右側裏面ならびに左側裏面が形成されており、
前記検知フィルムに、透光性の電極層と前記電極層に接続された配線層が形成されており、前記検知フィルムが前記樹脂層の裏側に固定されて、前記電極層が前記前裏面に位置し、前記配線層が前記右側裏面と前記左側裏面の少なくとも一方に位置しており、前記配線層よりも表側に、前記配線層を覆う加飾部が設けられていることを特徴とする表面パネル。
【請求項2】
前記検知フィルムの表面に、窓部とこの窓部を囲む枠状の加飾部とが形成され、裏面に電極層と配線層とが形成され、前記配線層が前記加飾部の裏側に位置しており、
前記検知フィルムの表面が前記樹脂層の裏面に密着し、窓部が前記前裏面に位置し、前記加飾部が前記右側裏面と前記左側裏面に位置している請求項1記載の表面パネル。
【請求項3】
前記電極層が、透光性の有機導電層であり、この有機導電層が、前記右側裏面と前記左側裏面の少なくとも一方まで延びている請求項1または2記載の表面パネル。
【請求項4】
透光性の樹脂層と、人の指が接近したことを検知する検知フィルムとが積層された表面パネルの製造方法において、
成形凹部を有する第1の型と成形凸部を有する第2の型とを使用し、
裏面に透光性の電極層と前記電極層に接続された配線層が形成され、表面に前記配線層を覆う加飾部が形成された未成形の検知フィルムを、第1の型と第2の型との間に設置する工程と、
第1の型と第2の型を合わせて、前記成形凹部と前記成形凸部との間に、前記検知フィルムが位置するキャビティを形成する工程と、
キャビティ内に溶融樹脂を射出して透光性の樹脂層を成形し、前記成形凹部で、前記樹脂層に、前表面と、右横方向と左横方向で前記前表面から後方に向かって面形状が変化する右側表面ならびに左側表面を成形し、前記成形凸部で、前記前表面の裏に位置する前裏面と、前記右側表面と左側表面の裏に位置する右側裏面ならびに左側裏面を成形するとともに、前記樹脂層の裏側に前記検知フィルムを密着させて、前記電極層を前記前裏面に位置させ、前記配線層を右側裏面と左側裏面の少なくとも一方に位置させる工程と、
を有することを特徴とする表面パネルの製造方法。
【請求項5】
溶融樹脂が射出される圧力により、キャビティ内で前記検知フィルムが前記成形凸部の表面に押し付けられ、前記キャビティの外側で第1の型と第2の型との間に位置している前記検知フィルムの外周部が、前記圧力と熱によって延伸可能である請求項4記載の表面パネルの製造方法。
【請求項6】
前記キャビティは、第1の型と第2の型とが対向する方向と直交する長さ方向が、重力方向に向けられて設置される請求項4または5記載の表面パネルの製造方法。
【請求項7】
第1の型に設けられたゲートが、前記キャビティの縦方向の中点よりも下側に設けられている請求項6記載の表面パネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−208857(P2012−208857A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75459(P2011−75459)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】