説明

被検体の配向を決定する方法及び装置

【課題】イメージング・システムにおいて、医師が精度を高めつつ時間量を短縮して医学的診断を下す能力を向上させる。
【解決手段】被検体の配向を決定する方法が、イメージング・システムにおいて、撮像されている被検体の配向を指示する入力を受け取るステップと、特徴認識システムを用いて被検体の配向を自動的に決定するステップと、受け取った入力を自動的に決定された配向と比較するステップと、比較に基づく配向指標を含む画像を形成するステップとを含んでいる。また、対象配向認識システム及びイメージング・システムも本書に記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本書に開示される主題は一般的には、イメージング・システムに関し、さらに具体的には、イメージング・システムを用いて被検体の配向を決定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医用イメージング・システムは、患者の様々な部位又は区域(例えば様々な器官)を画像化する様々な応用に用いられる。例えば、計算機式断層写真法(CT)イメージング・システムを用いて、患者の骨又は器官の画像を形成することができる。動作時には、操作者が患者の走査を行なうのに用いられる情報を手入力する。かかる情報には、例えば患者の名前、患者の性別、及び走査時に患者に投与されるべき放射線量を画定する様々な走査プロトコル等がある。
【0003】
加えて、操作者は患者の配向を手入力する。患者の配向は撮影テーブルでの患者の姿勢を示し、例えば撮像手順時に患者が仰臥しているか、伏臥しているか等を示す。次いで、操作者によって入力された患者の配向は、再構成画像の少なくとも一つに印刷されて、医師が医学的診断を下すことを可能にする。画像に印刷された配向情報は、医師が、様々な器官及び例えば病変のような着目する他の項目の位置を全体的に識別することを可能にする。配向情報は、画像に印刷された左標識及び右標識を含み得る。これら左右の標識はそれぞれ画像の左側及び右側を全体的に指す。従って、患者が仰臥位で撮像されているときに、左肺は画像の左側に現われるものと期待され、右肺は画像の右側に現われるものと期待される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、操作者が不注意でイメージング・システムに誤った患者配向を入力する場合がある。例えば、操作者は、実際には患者が仰臥位にあるときに、患者が伏臥位で頭を先にして撮像されていることを示す情報を入力する場合がある。この場合には、左肺が画像の右側に現われ、右肺が画像の左側に現われる。医師は、形成された画像が画像に印刷された配向情報とは異なる配向を反映していると決定する医学的技能を有すると認められるべきであるが、それでも配向情報が誤っていると医師が診断を下すために付加的な時間を費やし得る。さらに明確に述べると、医師は、画像の正しい配向を先ず決定した後に診断を下さねばならなくなる。結果として、操作者によって誤った配向情報が入力されると、診断を下すのに掛かる時間が増大し、場合によってはこのことに起因して医師が誤診する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、被検体を撮像する方法が提供される。この方法は、イメージング・システムにおいて、撮像されている被検体の配向を指示する入力を受け取るステップと、特徴認識システムを用いて被検体の配向を自動的に決定するステップと、受け取った入力を自動的に決定された配向と比較するステップと、比較に基づく配向指標を含む画像を形成するステップとを含んでいる。
【0006】
もう一つの実施形態では、対象配向認識システム(object orientation recognition system、OORS)が提供される。このOORSは、少なくとも一つの特徴認識装置と、対象配向認識モジュール(object orientation recognition module、OORM)とを含んでおり、OORMは、撮像されている被検体の配向を指示する利用者入力を受け取り、特徴認識装置から被検体の配向を指示する入力を受け取り、利用者入力を特徴認識装置から受け取った入力と比較して、比較に基づく配向指標を含む画像を形成するように構成されている。
【0007】
さらにもう一つの実施形態では、被検体の画像を形成するイメージング・システムが提供される。このイメージング・システムは、対象配向認識システム(OORS)を含んでいる。OORSは、少なくとも一つの特徴認識装置と、対象配向認識モジュール(OORM)とを含んでおり、OORMは、撮像されている被検体の配向を指示する利用者入力を受け取り、特徴認識装置から被検体の配向を指示する入力を受け取り、利用者入力を特徴認識装置から受け取った入力と比較して、比較に基づく配向指標を含む画像を形成するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】様々な実施形態に従って形成される例示的な多重モダリティ・イメージング・システムの見取り図である。
【図2】様々な実施形態による被検体の配向を決定する方法の一例を示す流れ図である。
【図3】様々な実施形態による例示的な配向に配置された被検体の側面図である。
【図4】様々な実施形態によるもう一つの例示的な配向に配置された被検体の側面図である。
【図5】様々な実施形態に従って形成され得る画像の一例の図である。
【図6】様々な実施形態に従って形成され得る画像のもう一つの例の図である。
【図7】様々な実施形態に従って形成され得る画像のさらにもう一つの例の図である。
【図8】図1に示すシステムの一部を形成する一つのモダリティ・ユニットのブロック概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以上の概要及び以下の様々な実施形態の詳細な説明は、添付図面と併せて読むとさらに十分に理解されよう。図面が様々な実施形態の機能ブロックの線図を示す範囲までにおいて、機能ブロックは必ずしもハードウェア回路の間の区分を示す訳ではない。従って、例えば、機能ブロックの1又は複数(例えばプロセッサ若しくはメモリ)が単体のハードウェア(例えば汎用信号プロセッサ若しくはランダム・アクセス・メモリのブロック、又はハードディスク等)として実装されてもよいし、多数のハードウェアとして実装されてもよい。同様に、プログラムは独立型プログラムであってもよいし、オペレーティング・システムのサブルーチンとして組み込まれていてもよいし、インストールされているソフトウェア・パッケージの機能等であってもよい。尚、様々な実施形態は図面に示されている構成及び手段に限定されないことを理解されたい。
【0010】
図1は、様々な実施形態に従って形成される例示的なイメージング・システム10の見取り図である。計算機式断層写真法(CT)イメージング・システムと陽電子放出断層写真法(PET)イメージング・システムとを含む例示的な二重モダリティ・イメージング・システムの状況で様々な実施形態を記載するが、本書に記載される作用を果たすことが可能な他のイメージング・システムが用いられるものと想到されることを理解されたい。
図1には多重モダリティ・イメージング・システム10が示されており、システム10は、第一のモダリティ・ユニット12及び第二のモダリティ・ユニット14を含んでいる。これら二つのモダリティ・ユニット12及び14は、イメージング・システム10が第一のモダリティ・ユニット12を用いて第一のモダリティにおいて被検体16を走査し、また第二のモダリティ・ユニット14を用いて第二のモダリティにおいて被検体16を走査することを可能にする。イメージング・システム10は、異なるモダリティにおける多数の走査を見込んでおり、単一モダリティのシステムよりも向上した診断能力を容易にする。一実施形態では、多重モダリティ・イメージング・システム10はCT/PETイメージング・システム10である。選択随意で、CT及びPET以外のモダリティがイメージング・システム10と共に用いられる。例えば、イメージング・システム10は特に、独立型CTイメージング・システム、独立型PETイメージング・システム、磁気共鳴イメージング(MRI)・システム、超音波イメージング・システム、X線イメージング・システム、及び/又は単光子放出計算機式断層写真法(SPECT)イメージング・システム、並びにこれらの組み合わせであってよい。
【0011】
第一のモダリティ・ユニット12、例えばCTイメージング・システムは、ガントリ20を含んでおり、ガントリ20はX線源22を有し、X線源22はガントリ20の反対側に設けられている検出器アレイ24へ向けてX線のビームを投射する。検出器アレイ24は、横列及びチャネルを成して構成されており被検体16のような対象を透過した投射X線を一括で感知する複数の検出器素子(図示されていない)を含んでいる。イメージング・システム10はまた、検出器アレイ24から投影データを受け取って処理し、被検体16の画像を再構成するコンピュータ30を含んでいる。動作時には、操作者が供給した命令及びパラメータがコンピュータ30によって用いられて、電動式テーブル32を再配置するための制御信号及び情報を提供する。さらに明確に述べると、電動式テーブル32を用いて被検体をガントリ20に出し入れして移動させる。具体的には、テーブル32は、被検体16の少なくとも一部をガントリ開口34を通して移動させてガントリ中孔36の内部に移動する。
【0012】
イメージング・システム10はまた、対象配向認識システム(OORS)50を含んでおり、このOORS50は、被検体16がイメージング・システム10の内部に配設される前及び/又は配設されているときに被検体16のような対象の配向を決定するように構成されている。OORS50は少なくとも一つのディジタル・カメラを含んでいる。この実施形態の例では、OORS50は複数のディジタル・カメラを含んでいる。例えば、OORS50は、ガントリ20の第一の側面62に結合された第一のディジタル・カメラ60と、反対側のガントリ20の第二の側面66に結合された第二のディジタル・カメラ64とを含み得る。この実施形態の例では、第一の側面62は被検体16が中孔36に入るときの入口点に相当し、カメラ60は被検体16がガントリ開口34を通ってガントリ中孔36の内部に移動する前に被検体16の画像を取得するように構成されている。また、カメラ64は第二の側面66に配置されて、被検体16がガントリ中孔36の内部に配置されているときの被検体16の画像を取得するように構成され得る。選択随意で、ガントリ20の第二の側面66が、被検体16が中孔36に入るときの入口点に相当していてもよく、従って、カメラ64は被検体16がガントリ開口34を通ってガントリ中孔36の内部に移動する前に被検体16の画像を取得するように構成される。また、カメラ60は、被検体16がガントリ中孔36の内部に配置されているときの被検体16の画像を取得するように構成されていてもよい。
【0013】
従って、この実施形態の例では、OORS50は少なくとも2台のカメラを含んでおり、1台のカメラは中孔36に入る被検体16を撮影し、第二のカメラは被検体16が中孔36の内部に配置されているときに被検体16を撮影する。OORS50はまた、壁面72に装着されたカメラ70、及び反対側の壁面74に装着されたカメラ74を含んでいてよい。動作時には、カメラ70は、中孔36に入る被検体16の画像を取得するように構成され、カメラ74は、被検体16が中孔36の内部に配設されているときに被検体16の画像を取得するように構成され得る。さらに他の実施形態では、OORS50は、天井82に装着されたカメラ80と、やはり天井82に装着されたカメラ84とを含み得る。動作時には、カメラ80は、中孔36に入る被検体16の画像を取得するように構成され、カメラ84は、被検体16が中孔36の内部に配設されているときに被検体16の画像を取得するように構成され得る。さらにもう一つの実施形態では、OORS50は、床92に装着されたカメラ90と、やはり床92に装着されたカメラ94とを含んでいてよい。動作時には、カメラ90は、中孔36に入る被検体16の画像を取得するように構成され、カメラ94は、被検体16が中孔36の内部に配設されているときに被検体16の画像を取得するように構成され得る。中孔36に入る被検体16、又は中孔36の内部に配置されているときの被検体16の何れの画像を取得するためにも、本書に記載されているカメラの任意の組み合わせ及び構成を用いてよいことを認められたい。
【0014】
カメラ70、74、80、84、90、及び94は、単一のディジタル画像を取得するように構成されているカメラ、又は被検体16の数千枚の画像を取得して記憶するように構成されているストリーミング動画カメラの何れとして具現化されていてもよい。さらに明確に述べると、本書に記載されているカメラは、被検体16の画像を取得して記憶するように構成されている。次いで、記憶された画像を、例えばコンピュータ30のような遠隔コンピュータに送信して記憶させることができる。このように、様々な実施形態は、静止画又は動画を取得するように構成されている少なくとも1台のカメラを提供する。例えば、カメラの少なくとも1台は、複数の二次元(2D)画像を取得するように構成され得る。次いで、2D画像を組み合わせて被検体16の三次元(3D)画像を形成することができる。また、カメラの少なくとも1台は、予め決められた期間にわたる複数の2D画像、例えば被検体のストリーミング動画を取得するように構成されていてよい。この実施形態の例では、各カメラによって取得される画像はOORS50によって用いられて、本書に記載される様々な実施形態に従って作用を果たすことができる。
【0015】
また、患者の積極的識別を行なうために本書に記載されているカメラを用い得ることを認められたい。例えば、本書に記載されているカメラの任意のものを用いて患者の写真を取得することができる。次いで、この患者の写真を患者の検査カルテに配置することができる。
【0016】
加えて、本書に記載されているカメラを、赤外線カメラ・センサ、及びX線検出センサ又はカメラ等として具現化してもよい。例えば、本書に記載されているカメラの少なくとも1台がX線検出器として具現化されているとする。動作時には、アキシャル/ヘリカル診断走査の前に患者のスカウト走査を実行することができる。次いで、X線検出器から取得された情報を用いて患者の配向を決定することができる。このように、次いでX線検出器から取得された情報を用いて、操作者が診断走査を行なう前に操作者に問い合わせを行なうことができる。尚、患者の配向を決定するX線検出器情報を利用するように従来のイメージング・システムを改造してもよいことを認められたい。
【0017】
OORS50はまた、対象配向認識モジュール(OORM)100を含んでいる。OORM100は、被検体16がテーブル32に配置されているときに被検体16の姿勢を自動的に決定するように構成されている。この実施形態の例では、OORM100は、被検体16の配向を自動的に決定するために、カメラ70、74、80、84、90、及び94によって形成された画像を受け取るように構成されている。OORM100は、コンピュータ30にインストールされている1台のハードウェアとして実装され得る。選択随意で、OORM100は、コンピュータ30にインストールされている命令セットとして実装されてもよい。命令セットは独立型プログラムであってもよいし、コンピュータ30にインストールされているオペレーティング・システムのサブルーチンとして組み入れられていてもよいし、コンピュータ30にインストールされているソフトウェア・パッケージの機能等であってもよい。様々な実施形態は、図面に示す構成及び手段に限定されないことを理解されたい。
【0018】
図2は、被検体の配向を決定する方法の一例200の流れ図である。方法200は、例えばコンピュータ30に記憶されてOORM100を用いて実装される命令セットとして具現化され得る。様々な実施形態では、方法200は、被検体16の配向を決定して、被検体16が操作者によって手入力された配向と同じ配向にないときに視覚的指標を生成する。
【0019】
ブロック202では、被検体を撮影テーブルに配置する。例えば、被検体16は、イメージング・システム10の撮影テーブル32に配置され得る。被検体は、自分の背中を下に横臥している仰臥位に配置され得る。また、被検体16は自分の腹を下に横臥している伏臥位に配置されてもよい。また、被検体16は一方の体側又は他方の体側を下に横臥している側臥位に配置されてもよい。被検体16は頭を先にした姿勢(上向き位とも呼ぶ)に配置されることができ、この場合には被検体の頭が被検体の足よりも先に中孔36に入るように配置される。また、被検体16は、被検体の足が被検体の頭よりも先に中孔36に入るように配置される下向き位に配置されてもよい。以上の各姿勢を本書では被検体配向とも呼ぶことを認められたい。このようなものとして、配向は、テーブル32に配設されているときの被検体の物理的位置及びイメージング・システム自体に関する被検体の物理的位置を表わす。
【0020】
また、上述の被検体配向は例示のためのものであって、撮像されている被検体を本書に記載されていない他の配向に配置してもよいことを認められたい。例えば、操作者は、被検体16が、図3に示すように顔を上向きにして、頭が足よりも先にガントリに配置されるような仰臥/上向き位で撮影テーブル32に横臥するように依頼することができる。選択随意で、操作者は、被検体16が、図4に示すように顔を上向きにして、足が頭よりも先にガントリに配置されるような仰臥/下向き位で横臥するように依頼することができる。選択随意で、被検体16は、伏臥/上向き位、伏臥/下向き位、又は他の任意の姿勢に配置されてよく、例えば他のイメージング・システムでは、被検体16は、傾斜位、長座位又は端座位の何れかにあってよい。
【0021】
図2に戻り、ブロック204では、テーブル32での被検体16の配向を指示する入力を受け取る。この実施形態の例では、この入力は操作者によってコンピュータ30に手入力されて、テーブル32での被検体の配向を表わすものとする。例えば、操作者は、図3に示すような被検体16の配向を表わす配向情報を手入力することもできるし、図4に示すような被検体16の配向を表わす配向情報を手入力することもできる。
【0022】
もう一つの実施形態では、方法100は、操作者の手入力を受け取らないで実装され得る。さらに明確に述べると、OORM100は、特徴認識アルゴリズムを用いて被検体16の配向を自動的に決定するように構成され得る。次いで、OORM100によって生成された結果を確認するように操作者に促すことができる。次いで、自動決定の結果を用いて被検体16の配向を示す指標を含む被検体16の画像を形成することができる。
【0023】
ブロック206では、この実施形態の例では、被検体16のスカウト走査を行なう。さらに明確に述べると、被検体16をイメージング・システム10の中孔の内部に移動させる。次いで、被検体16の低線量走査を行なう。さらに明確に述べると、スカウト走査は、体側方向又は前後方向(A/P)何れのスカウト走査であってもよく、かかるスカウト走査を行なって、一般的には被検体16の低分解能画像であるスカウト画像を形成する。次いで、スカウト走査画像を用いて被検体の体内の解剖学的部位又は標認点を識別し、全撮像手順にわたり撮像されるべき位置をさらに細かく調整する。選択随意で、ステップ206においてスカウト走査を行なわない。代わりに、方法200はステップ204から直接ステップ208へ進む。
【0024】
ブロック208では、被検体の配向を自動的に決定する。この実施形態の例では、被検体の配向はOORS50を用いて自動的に決定される。この実施形態の例はカメラ60を用いるように記載されているが、方法200を実装するために本書に記載されているカメラの任意のものを用いてよいことを認められたい。動作時には、カメラ60は、図1に示すようなテーブル32に配設された被検体16の少なくとも一つの画像102を取得する。この実施形態の例では、画像102は、被検体16がイメージング・システム10の中孔36の内部に配置される前に取得される。従って、画像102は好ましくは、被検体16がイメージング・システム10から外部に、例えば中孔36の外に位置しているときに取得される。選択随意で、カメラ60は、複数の画像102、例えば被検体16のストリーミング動画を取得してもよい。
【0025】
動作時には、OORM100は、特徴認識アルゴリズムを用いて、例えばカメラ60から受け取った画像102を用いて被検体16の配向を自動的に決定する特徴認識システムとして動作する。従って、一実施形態では、画像102は被検体の顔のものであり、OORM100は、被検体16が仰臥位にあるか伏臥位にあるか、また被検体16が上向き位にあるか下向き位にあるかを決定する顔認識解析を自動的に行なうように構成される。例えば、特徴認識アルゴリズムは、被検体16の鼻、口、及び目等の識別を試みることができる。選択随意で、特徴認識アルゴリズムは、ディジタル画像において取得された各特徴を既知の特徴のデータベースと比較することができる。この比較に基づいて、特徴認識アルゴリズムは結果すなわち被検体の配向を出力することができる。
【0026】
もう一つの実施形態では、画像102は被検体の足のものであり、OORM100は、被検体16が仰臥位にあるか伏臥位にあるか、また被検体16が上向き位にあるか下向き位にあるかを決定する足認識解析を自動的に行なうように構成される。他の実施形態では、被検体16の配向を決定するために被検体16の他の特徴の画像を用いることができる。例えば、被検体の手の画像等を特徴認識解析のデータ点として用いることができる。この実施形態の例では、OORM100は、コンピュータ30にインストールされている命令セットとして具現化される。動作時には、カメラ60によって取得される画像102はOORM100に伝送されて解析を施される。加えて、ステップ202において生成された入力もOORM100に入力されて解析を施される。
【0027】
ステップ210では、ステップ202において操作者によって入力された手動配向情報をステップ208において生成された自動特徴認識結果と比較する。さらに明確に述べると、OORM100は、画像102を自動的に解析して被検体16の配向を決定する。次いで、OORM100は、自動的に決定された配向をステップ202において操作者によって事前に手入力された配向と比較する。
【0028】
例えば、一実施形態では、被検体16が操作者によって図3に示すように仰臥/上向き位で配置されたとする。また、操作者は、被検体16が仰臥/上向き位で配置されたことを指示する情報をイメージング・システム10に手入力するとする。さらに、図5に示す写真250がカメラ60からOORM100によって受け取られるとする。従って、特徴認識解析が写真250に対して行なわれると、OORM100は、被検体の目、耳、鼻、及び/又は口が写真250において正立位で観察されるとの指標に基づいて被検体16は仰臥/上向き位に配置されていると自動的に決定することができる。このように、被検体が頭を先にして中孔36の内部に挿入される。次いで、例えば被検体16が仰臥/上向き配向にあるとのOORM100の結果を、例えば被検体16が仰臥/上向き配向にあるとの操作者から受け取った手動配向入力と比較する。本実施形態では、自動特徴解析の結果は、操作者から受け取った手入力と同じであるので、方法はステップ212へ進む。
【0029】
もう一つの例として、被検体16が操作者によって図3に示すように仰臥/上向き位で配置されたとする。また、操作者がイメージング・システム10に、被検体16が図4に示すような仰臥/下向き位に実際に配置されていることを指示する情報を手入力したとする。さらに、図6に示す写真252がOORM100によってカメラ60から受け取られるとする。従って、特徴認識解析が写真252に対して実行されると、OORM100は、被検体の目、耳、鼻、及び/又は口が写真250において倒立位で観察されるとの指標に基づいて被検体16が仰臥/下向き配向に配置されていることを自動的に決定することができる。このように、被検体は足を先にして中孔36に挿入されている。
【0030】
次いで、被検体16が仰臥/下向き配向にあるとのOORM100の結果を、操作者から受け取った手動配向入力すなわち被検体16が仰臥/上向き配向にあるとの入力と比較する。本実施形態では、自動特徴解析の結果が操作者から受け取った手入力と異なるので、ステップ212において指標が発生されて、ステップ208において生成された自動的に決定された配向の結果がステップ202において受け取られた入力と異なることを操作者に通知する。一実施形態では、図8に示す視覚的指標260が生成される。視覚的指標260は、イメージング・システム表示器332に光又はテキストとして具現化され得る。選択随意で、指標は、イメージング・システム10によって生成されやはり図1に示されている聴覚的指標262であってもよい。
【0031】
一実施形態では、視覚的指標又は聴覚的指標260又は262を用いて、ステップ202においてもう一つの配向を入力するように操作者に促す。次いで、方法は、ステップ202での入力がステップ208からの出力と同じになるまでステップ204〜210を繰り返す。もう一つの実施形態では、OORM100は、被検体16の配向情報を自動的に変化させるように構成される。さらに明確に述べると、OORM100は、ステップ202において受け取られた手入力を反映した情報を、ステップ208において決定された自動配向の結果を反映するように自動的に変更する。操作者によって入力される配向情報、OORM100によって生成される配向情報、及び各カメラによって形成される様々な写真は、各々表示装置に表示され得ることを認められたい。
【0032】
ブロック214では、被検体16を走査して、図7に示す画像254を形成する。被検体16の画像254は配向指標270を含んでいる。この実施形態の例では、配向指標270は、ステップ208として行なわれた比較に基づく。さらに明確に述べると、配向指標は、画像254に被検体16の配向の視覚的指標を提供する。配向指標270は、画像の左側及び画像の右側をそれぞれ表わす「L」及び「R」のような一組の文字で具現化され得る。画像270の左側及び右側は、ステップ208において自動的に決定される配向情報を用いて決定されることを認められたい。例えば、被検体16の配向が仰臥/上向きであるとすると、図7に示すように画像254の左側に文字Lが配置され、画像254の右側に文字Rが配置される。選択随意で、ステップ208において被検体16が伏臥/上向き位にあると自動的に決定された場合には、画像254の右側に文字Lが配置され、画像254の左側に文字Rが配置される。次いで、医師は走査手順時に指標270を被検体の配向の参照として用いて、この配向に基づいて医学的診断を下すことができる。
【0033】
本書に記載されているのは、撮像されている被検体の配向を自動的に決定するように構成されているシステム10である。このシステムは、CTガントリに配置されているか、又は被検体の顔がカメラの画像視野の範囲内に収まるようにして他の位置に配置されている1又は複数のカメラを含んでいる。動作時には、カメラは、顔面特徴識別アルゴリズムを用いて顔のような被検体の特徴についてのデータを収集して、例えば顔を正立又は倒立等のように識別する。カメラによって収集されて特徴認識モジュールによって解析された情報を用いて、操作者の配向情報を補強し、又は操作者の配向情報の代替とすることができる。
【0034】
本書に記載される少なくとも一つの実施形態の技術的効果は、撮像されている被検体の配向を自動的に決定し、この自動決定に基づいて自動決定を反映した配向指標を含む画像を形成することにある。様々な実施形態はまた、医師が精度を高めつつ時間量を短縮して医学的診断を下す能力を向上させる。
【0035】
図8は、図1に示す多重モダリティ・イメージング・システム10の一部のブロック概略図である。この実施形態の例では、前述のように、多重モダリティ・イメージング・システム10は、第一のモダリティ12すなわちCTイメージング・システムを含んでいる。CTイメージング・システム12は、ガントリ20、X線源22、検出器アレイ24、コンピュータ30、テーブル32、及びOORS50を含んでいる。OORS50は少なくとも1台のカメラ60を含んでおり、カメラ60はOORM100に結合されている。
【0036】
検出器24は複数の検出器素子310を含んでいる。各々の検出器素子310が、入射X線ビームの強度を表わし従って被検体16を通過したときのビームの減弱の推定を表わす電気信号又は出力を発生する。X線投影データを取得する1回の走査の間に、ガントリ20及びガントリ20に装着された構成要素が回転中心312の周りを回転する。図8は、単一の横列を成す検出器素子310(すなわち検出器横列1列)のみを示している。しかしながら、多重スライス検出器アレイ24は、複数のスライスに対応する投影データが1回の走査の間に同時に取得され得るように複数の平行な検出器横列を成す検出器素子310を含んでいる。
【0037】
ガントリ20の回転及びX線源22の動作は、制御機構314によって制御される。制御機構314は、X線制御器320とガントリ・モータ制御器322とを含んでおり、X線制御器320はX線源22に電力信号及びタイミング信号を供給し、ガントリ・モータ制御器322はガントリ20の回転速度及び位置を制御する。制御機構314に設けられているデータ取得システム(DAS)324が、検出器素子310からアナログ・データを標本化して、後の処理のためにデータをディジタル信号へ変換する。例えば、後の処理は、OORS50を用いて被検体16の配向を自動的に決定して、画像に指標を提供することを可能にすることを含み得る。画像再構成器326が、標本化されてディジタル化されたX線データをDAS324から受け取って高速再構成を実行する。再構成された画像はコンピュータ30に入力され、コンピュータ30は大容量記憶装置328に画像を記憶させる。選択随意で、コンピュータ30は、標本化されて及びディジタル化されたX線データをDAS324から受け取って、OORS50を用いて本書に記載される様々な方法を実行することができる。コンピュータ30はまた、キーボードを有するコンソール330を介して、操作者から命令及び走査用パラメータを受け取る。様々な命令は、例えばテーブル32に配置されている被検体16の配向を示す操作者からの手入力を含み得る。付設されている視覚的表示ユニット332によって、操作者は、再構成された画像及びコンピュータからの他データを観察することができる。
【0038】
操作者が供給した命令及びパラメータはコンピュータ30によって用いられて、DAS324、X線制御器320及びガントリ・モータ制御器322に制御信号及び情報を供給する。加えて、コンピュータ30は、電動テーブル32を制御するテーブル・モータ制御器334を動作させて、患者16をガントリ20に配置する。具体的には、テーブル32は患者16の少なくとも一部を図1に示すようにガントリ開口34を通して移動させる。
【0039】
図8に戻り、一実施形態では、コンピュータ30は、フロッピィ・ディスク、CD−ROM、DVD、又は網若しくはインターネットのような他のディジタル・ソース等のコンピュータ可読の媒体342からの命令及び/又はデータを読み取る装置340、例えばフロッピィ・ディスク・ドライブ、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、光磁気ディスク(MOD)装置又はイーサネット(商標)装置等の網接続装置を含めた他の任意のディジタル装置、並びに開発途上のディジタル手段を含んでいる。もう一つのの実施形態では、コンピュータ30はファームウェア(図示されていない)に記憶されている命令を実行する。コンピュータ30は、本書に記載する作用を実行するようにプログラムされており、本書で用いられるコンピュータとの用語は当技術分野でコンピュータと呼ばれている集積回路のみに限らず、コンピュータ、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブル論理コントローラ、特定応用向け集積回路、及び他のプログラム可能な回路を広範に指しており、これらの用語は本書では互換的に用いられている。
【0040】
この実施形態の例では、X線源22及び検出器アレイ24は、X線ビーム344が被検体16と交差する角度が定常的に変化するように撮像平面内で撮像されている被検体16の周りをガントリと共に回転する。一つのガントリ角度での検出器アレイ24からの一群のX線減弱測定値すなわち投影データを「ビュー」と呼ぶ。被検体16の「走査(スキャン)」は、X線源22及び検出器24が一回転する間に様々なガントリ角度すなわちビュー角度において形成される一組のビューを含んでいる。CT走査では、投影データを処理して、被検体16を通して得られる二次元スライスに対応する画像を再構成する。
【0041】
以上、多重モダリティ・イメージング・システムの実施形態の各例について詳細に記載した。図示説明された多重モダリティ・イメージング・システムの各構成要素は本書に記載されている特定の実施形態に限定されず、寧ろ各々の多重モダリティ・イメージング・システムの各構成要素は独立に、本書に記載されている他の構成要素とは別個に用いられてよい。例えば、上述の多重モダリティ・イメージング・システムの各構成要素を、他のイメージング・システムと共に用いてもよい。
【0042】
本書で用いられる「コンピュータ」との用語は、マイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定応用向け集積回路(ASIC)、論理回路、及び本書に記載された作用を実行することが可能な他の任意の回路又はプロセッサを用いたシステムを含む任意のプロセッサ方式のシステム又はマイクロプロセッサ方式のシステムを含み得る。上の例は例示のみのためのものであり、従って「コンピュータ」との語の定義及び/又は意味を如何なる方法でも限定しないものとする。コンピュータ又はプロセッサは、データを処理するために、1又は複数の記憶要素に記憶されている命令セットを実行する。記憶要素はまた、所望又は必要に応じてデータまたは他の情報を記憶することもできる。記憶要素は、情報ソースの形態にあってもよいし、処理機械の内部の物理的メモリ素子の形態にあってもよい。
【0043】
命令セットは、本発明の様々な実施形態の方法及び工程のような特定の動作を実行する処理機械としてのコンピュータ又はプロセッサに指令する様々な命令を含み得る。命令セットは、ソフトウェア・プログラムの形態にあってよい。ソフトウェアは、システム・ソフトウェア又はアプリケーション・ソフトウェアのような様々な形態にあってよく、又は非一時的なコンピュータ可読の媒体であってもよい。さらに、ソフトウェアは、別個のプログラムの集合、より大きなプログラムの内部のプログラム・モジュール又はプログラム・モジュールの一部の形態にあってもよい。ソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形態にあるモジュール型プログラミングを含み得る。処理機械による入力データ処理は、利用者の命令に応答して行なわれてもよいし、以前の処理の結果に応答して行なわれてもよいし、他の処理機械によって発行された要求に応答して行なわれてもよい。
【0044】
本書で用いる場合には、単数形で記載されており単数不定冠詞を冠した要素又はステップとの用語は、排除を明記していない限りかかる要素又はステップを複数備えることを排除しないものと理解されたい。さらに、本発明の「一実施形態」に対する参照は、所載の特徴を同様に組み入れている追加の実施形態の存在を排除しないものと解釈されたい。また、反対に明記されていない限り、特定の特性を有する1又は複数の要素を「含んでいる」又は「有している」実施形態は、この特性を有しないような追加の要素を包含し得る。
【0045】
また、本書で用いられる「画像を再構成する」との表現は、画像を表わすデータが生成されるが可視画像は形成されないような本発明の実施形態を排除するものではない。従って、本書で用いられる「画像」との用語は、可視画像及び可視画像を表わすデータの両方を広く指す。但し、多くの実施形態は少なくとも1枚の可視画像を形成する又は形成するように構成されている。
【0046】
本書で用いられる「ソフトウェア」及び「ファームウェア」との用語は互換的であり、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、及び不揮発性RAM(NVRAM)メモリを含めたメモリに記憶されて、コンピュータによって実行される任意のコンピュータ・プログラムを含んでいる。以上のメモリ形式は例示のみのためのものであり、従ってコンピュータ・プログラムの記憶に利用可能なメモリの形式に関して制限するものではない。
【0047】
以上の記載は例示説明のためのものであって制限するものではないことを理解されたい。例えば、上述の各実施形態(及び/又は各実施形態の諸観点)を互いに組み合わせて用いてよい。加えて、本発明の範囲を逸脱することなく、特定の状況又は材料を発明の教示に合わせて適応構成する多くの改変を施すことができる。本書に記載されている材料の寸法及び形式は、本発明の各パラメータを定義するためのものであるが、限定するものではなく例示する実施形態である。以上の記載を吟味すれば、当業者には他の多くの実施形態が明らかとなろう。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲に関連して、かかる特許請求の範囲が網羅する等価物の全範囲と共に決定されるものとする。特許請求の範囲では、「including包含する」との用語は「comprising含む」の標準英語の同義語として、また「in whichこのとき」との用語は「whereinここで」の標準英語の同義語として用いられている。また、特許請求の範囲では、「第一」、「第二」及び「第三」等の用語は単にラベルとして用いられており、これらの用語の目的語に対して数値的要件を課すものではない。さらに、特許請求の範囲の制限は、手段プラス機能(means-plus-function)形式で記載されている訳ではなく、かかる特許請求の範囲の制限が、「〜のための手段」に続けて他の構造を含まない機能の言明を従えた文言を明示的に用いていない限り、合衆国法典第35巻第112条第6パラグラフに基づいて解釈されるべきではない。
【0048】
この書面の記載は、最適な態様を含めて発明の様々な実施形態を開示し、また任意の装置又はシステムを製造して利用すること及び任意の組み込まれた方法を実行することを含めてあらゆる当業者が発明の様々な実施形態を実施することを可能にするように実例を用いている。特許付与可能な発明の様々な実施形態の範囲は特許請求の範囲によって画定されており、当業者に想到される他の実例を含み得る。かかる他の実例は、特許請求の範囲の書字言語に相違しない構造要素を有する場合、又は特許請求の範囲の書字言語と非実質的な相違を有する等価な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0049】
10:イメージング・システム
12:第一のモダリティ・ユニット
14:第二のモダリティ・ユニット
16:被検体
20:ガントリ
22:X線源
24:検出器アレイ
30:コンピュータ
32:テーブル
34:ガントリ開口
36:中孔
50:OORS
60、64、70、74、80、84、90、94:カメラ
62:第一の側面
66:第二の側面
72:壁面
76:反対側の壁面
82:天井
92:床
100:OORM
102:画像
200:方法
250、252:写真
254:画像
260:視覚的指標
262:聴覚的指標
270:配向指標
310:検出器素子
312:回転中心
314:制御機構
320:X線制御器
322:ガントリ・モータ制御器
324:DAS
326:画像再構成器
328:記憶装置
330:コンソール
332:視覚的表示ユニット
334:テーブル・モータ制御器
340:装置
342:コンピュータ可読の媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの特徴認識装置(60)と、
・撮像されている被検体の配向を指示する利用者入力を受け取り、
・前記特徴認識装置から前記被検体の前記配向を指示する入力を受け取り、
・前記利用者入力を前記特徴認識装置から受け取った前記入力と比較して、
・該比較に基づく配向指標(270)を含む画像(254)を形成する
ように構成されている対象配向認識モジュール(OORM)(100)と
を備えた対象配向認識システム(OORS)(50)。
【請求項2】
前記少なくとも一つの特徴認識装置(60)は、ガントリ(20)の外面に結合されたディジタル・カメラを含んでいる、請求項1に記載の対象配向認識システム(OORS)(50)。
【請求項3】
前記対象配向認識モジュール(OORM)(100)は、前記比較に基づいて第二の異なる配向を入力するように操作者に促すようにさらにプログラムされている、請求項1に記載の対象配向認識システム(OORS)(50)。
【請求項4】
前記配向指標(270)は前記自動的に決定された配向を表わす、請求項1に記載の対象配向認識システム(OORS)(50)。
【請求項5】
前記対象配向認識モジュール(OORM)(100)は、前記被検体が仰臥位、伏臥位、上向き位又は下向き位の何れにあるかを決定するようにさらにプログラムされている、請求項1に記載の対象配向認識システム(OORS)(50)。
【請求項6】
前記特徴認識システム(60)は顔認識装置を含んでおり、前記対象配向認識モジュール(OORM)(100)は、前記被検体の前記配向を自動的に決定するために前記顔認識装置を用いるようにさらにプログラムされている、請求項1に記載の対象配向認識システム(OORS)(50)。
【請求項7】
前記特徴認識システム(60)は、前記イメージング・システムの外面に結合された顔認識装置を含んでおり、前記対象配向認識モジュール(OORM)(100)は、前記被検体が前記イメージング・システムの内部に移動させられる前に前記被検体の前記配向を自動的に決定するために前記顔認識装置を用いるようにさらにプログラムされている、請求項1に記載の対象配向認識システム(OORS)(50)。
【請求項8】
被検体の画像を形成するイメージング・システム(10)であって、
対象配向認識システム(OORS)(50)
を備えており、該対象配向認識システム(OORS)(50)は、
当該イメージング・システムのガントリ(20)に結合されたディジタル・カメラ(60)と、
・撮像されている被検体の配向を指示する利用者入力を受け取り、
・前記ディジタル・カメラから前記被検体の前記配向を指示する入力を受け取り、
・前記利用者入力を前記ディジタル・カメラから受け取った前記入力と比較して、
・該比較に基づく配向指標(270)を含む画像を形成する
ように構成されている対象配向認識モジュール(OORM)(100)と
を含んでいる、イメージング・システム。
【請求項9】
前記対象配向認識モジュール(OORM)(100)は、スカウト走査に続いて前記被検体の前記配向を自動的に決定するようにさらにプログラムされている、請求項8に記載のイメージング・システム(10)。
【請求項10】
前記対象配向認識モジュール(OORM)(100)は、前記比較に基づいて第二の異なる配向を入力するように操作者に促すようにさらにプログラムされている、請求項8に記載のイメージング・システム(10)。
【請求項11】
前記配向指標(270)は前記自動的に決定された配向を表わす、請求項8に記載のイメージング・システム(10)。
【請求項12】
前記対象配向認識モジュール(OORM)(100)は、前記被検体が仰臥位、伏臥位、上向き位又は下向き位の何れにあるかを決定するようにさらにプログラムされている、請求項8に記載のイメージング・システム(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−52233(P2013−52233A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−187108(P2012−187108)
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】