説明

補強用繊維およびその製造方法

【課題】ゴムまたは樹脂との接着に優れた補強用繊維を提供し、かかる補強用繊維を容易に製造する方法を提供すること。
【解決手段】繊維表面に平均粒径が7〜500μmの粒子がその一部を埋没させて存在しているとともに、凹部が存在することを特徴とする。さらには、凹部の繊維軸方向の平均長さが0.1〜20μm、繊維の周方向の平均長さが平均0.1μm〜繊維径の1/2倍であり、各凹部の平均間隔が0.1〜50μmであることが好ましく、繊維の直径が5〜400μmであることや、粒子がガラスであることが好ましい。またその製造方法は、繊維表面を粒子によりブラスト処理する補強用繊維の製造方法であって、該粒子が平均粒径7〜500μmの多角形状で、平均新モース硬度が4〜12であり、ブラスト処理が粒子をドライ状態にて、エアー圧0.01〜10MPaの条件にて処理を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムおよび樹脂との接着性が良好な補強用繊維およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
産業資材用途等に用いられている高分子複合体は、その物性を強化するために繊維による補強が行われることが多い。このような高分子複合体としては樹脂またはゴムを主構成成分とする繊維補強樹脂やあるいは繊維補強ゴムなどが挙げられるが、このような高分子複合体においては、使用する繊維とマトリックスとの接着性によって大きく物性が変化し、得られる複合体の強度、疲労性などに大きく影響することが知られている。
【0003】
従来、繊維を他のマトリックスと接着させるためには何らかの表面改質を行う方法が広く検討されてきた。例えば特許文献1には反応室内にてプラズマ処理を行う表面改質処理方法が開示されている。また、特許文献2には繊維を高周波スパッタエッチング処理、すなわちプラズマ処理して表面に凹凸を形成し、接着性を向上させる方法が開示されている。
【0004】
しかしながらこのような表面改質処理は装置が大掛かりなものになるばかりか、繊維内部方向には数十nm程度の凹凸しか得られず、マトリックスと接着性を向上させるための十分なアンカー効果としては限界があった。
【0005】
【特許文献1】特開2007−239161号公報
【特許文献2】特開2003−201625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記背景技術に鑑みなされたものであり、その目的はゴムまたは樹脂との接着に優れた補強用繊維を提供する。また、かかる補強用繊維を容易に製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の補強用繊維は、繊維表面に平均粒径が7〜500μmの粒子がその一部を埋没させて存在しているとともに、凹部が存在することを特徴とする。さらには、凹部の繊維軸方向の平均長さが0.1〜20μm、繊維の周方向の平均長さが平均0.1μm〜繊維径の1/2倍であり、各凹部の平均間隔が0.1〜50μmであることが好ましい。
【0008】
また繊維の直径が5〜400μmであること、繊維の強度が5cN以上であることや、粒子がガラスであることが好ましく、繊維表面には、接着剤、マトリックス樹脂、またはゴムが付着していることが好ましい。これらの補強用繊維によって補強した樹脂やゴムを得られる。
【0009】
もうひとつの本発明の補強用繊維の製造方法は、繊維表面を粒子によりブラスト処理する補強用繊維の製造方法であって、該粒子が平均粒径7〜500μmの多角形状で、平均新モース硬度が4〜12であり、ブラスト処理が粒子をドライ状態にて、エアー圧0.01〜10MPaの条件にて処理を行うことを特徴とする。さらには、ブラスト処理の粒子吹付け時間が0.01〜10秒であることや、粒子がガラスであることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ゴムまたは樹脂との接着に優れた補強用繊維およびその製造方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の補強用繊維は、繊維表面に平均粒径が7〜500μmの粒子がその一部を埋没させて存在しているとともに、凹部が存在するものである。そしてこの本発明に用いられる繊維としては、有機または無機の繊維であり、強度等の物性に優れる無機や有機の工業用繊維であることが好ましい。特に本発明の補強用繊維はゴムまたは樹脂の補強用繊維として用いられることが多く、その場合、強度は5cN/dtex以上であることが望ましい。
【0012】
ここで繊維としては、例えば有機の繊維としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリケトン繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、セルロース繊維などの合成繊維、半合成繊維を挙げることができる。好ましくは、ポリエステル、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリケトン、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール及びポリエチレンからなる群の中から選ばれる少なくとも1種の繊維を挙げることができる。このような繊維はポリマーを常法により紡糸、延伸することにより得ることができる。さらには、高強力化を図るために高重合度のポリマーを用い、高延伸倍率で延伸された高強力繊維であることが望ましい。
【0013】
また、無機の繊維としては例えばガラス繊維や炭素繊維などを挙げることができる。より具体的には、ガラス繊維であれば、繊維径9〜12μmの繊維を2000〜4000本程度束ねて収束剤を塗布した引張強度200〜300kgf/mmの範囲の繊維であることが好ましく、炭素繊維であれば、ポリアクリロニトリル繊維を焼成した引張強度200〜650kgf/mmの範囲の繊維であることが好ましい。
【0014】
本発明に用いられる繊維としては、繊維の単糸の直径は5〜400μmであることが好ましく、さらには7〜320μmであることが最適である。直径が小さすぎると繊維に凹凸部が存在する本発明では、繊維の補強用繊維としての十分な強度を達成することが困難となる。一方、単糸径を大きくしすぎると補強用繊維として必要とされる高強力化が難しくなる傾向にある。
【0015】
本発明の補強用繊維は上記のような繊維の表面に平均粒径が7〜500μmの粒子がその一部を埋没させて存在しているとともに、凹部が存在する繊維である。本発明ではこのような粒子その一部を埋没し残りの部分が露出することによる凸部とともに、凹部が存在することにより、補強用繊維としてのマトリックス材料との接着性を、物理的アンカー効果により極めて高く発揮しながら、高い繊維強度を保持することができるようになったのである。
【0016】
繊維表面に一部を埋没させて存在している粒子としては平均粒径が7μm〜500μmが必須であり、さらには平均粒径10μm〜200μmであることが好ましい。また粒子としては繊維に埋没しやすいように角を有するものであることが好ましく、球状でなければリン片状、針状などの形状でもかまわない。また新モース硬度としては4〜12であることが好ましく、さらには6〜10の範囲であることが好ましい。また比重としては1.5〜10の範囲であることが好ましく、特には2〜3の範囲であることが好ましい。
このような粒子としては、有機または無機粒子があるが、中でも粒子がガラスである場合には、角を形成し易く好ましい。
【0017】
本発明の補強用繊維は上記のような粒子が繊維表面に存在しているとともに、凹部が存在することを必須とする。凹部の形状としては、繊維軸方向の平均長さが0.1〜20μmであり、繊維の周方向の平均長さが平均0.1μm〜繊維径の1/2倍であり、各凹部の平均間隔が0.1〜50μmであることが好ましい。先に述べた粒子の存在とあいまって、このような凹部を有することにより、本発明の補強用繊維は高い繊維強度を有しながら、十分な接着力を有するものとなったのである。
【0018】
凹部の平均の大きさが繊維方向に0.1μm未満または20μmを超える、または該繊維の周の方向に0.1μm未満では十分な接着性が得にくくなる傾向にある。逆に凹部の平均の大きさが繊維の周の方向に繊維径の1/2倍を超えると十分な強度が得られない傾向にある。
【0019】
なお、本発明においては該凹部の平均間隔は好ましくは0.1〜50μmである。また、前述した凹部の平均の大きさに加え、上記の凹部の平均間隔が0.1μm未満であると補強用繊維として十分な強度が得にくい傾向に有り、50μmを超えると十分な接着性が得られなくなる傾向にある。凹部の平均間隔としては0.5〜30μmがより好ましい。
【0020】
さらに本発明の補強用繊維はその繊維表面に、接着剤、マトリックス樹脂、またはゴムが付着していることが好ましい。このようにすることによりマトリックスに対しより強い接着が行われ、マトリックスを有効に補強することができるのである。繊維に、接着剤、マトリックスとする樹脂またはゴムをあらかじめ塗布などして付着させておいてもよい。例えば、マトリックスがゴムである場合はレゾルシンホルマリンラテックス接着剤を繊維に塗布したり、マトリックスゴムを溶剤に分散させて、これを繊維に塗布したりすることが有効である。また、マトリックスが樹脂である場合は、分子量を下げたマトリックス樹脂を溶剤等に分散させ、これを繊維に塗布しても良いし、マトリックス樹脂と水素結合等の化学結合をする接着剤を繊維に塗布してもよい。
【0021】
本発明の補強用繊維は、直接マトリックスである樹脂またはゴム(以下、それぞれマトリックス樹脂、マトリックスゴムと称することがある)に埋め込んだり、張り合わせたり、短くカットしてマトリックスに分散させて使用されるが、上記のような接着剤等を塗布し、付着させることによりマトリックスに対してより高い補強効果をもたらすことが可能となる。
【0022】
このような本発明の補強用繊維は、もう一つの本発明である補強用繊維の製造方法によって得ることができる。すなわち繊維表面を粒子によりブラスト処理する補強用繊維の製造方法であって、該粒子が平均粒径7μm〜500μmの多角形状で、平均新モース硬度が4〜12であり、ブラスト処理が粒子をドライ状態にて、エアー圧0.01〜10MPaの条件にて処理を行うことを必須とする補強用繊維の製造方法である。このようなブラスト処理を行うことにより、繊維表面にブラスト処理を行う際に使用された粒子が一部埋没し、また同時にブラスト処理により繊維表面に凹部が形成された強度と接着性に優れた補強用繊維を得ることができたのである。
【0023】
また、補強用繊維としては繊維の直径が5〜400μmである有機または無機繊維が好ましく、ブラスト処理に用いる粒子の粒径は繊維直径の1〜5倍であることが好ましい。また、ブラスト処理の粒子吹付け時間は0.01〜10秒であることが好ましく、さらには1秒以下の時間であることが最適である。
【0024】
本発明では明確な凸部を形成させるために、ブラスト処理として粒子をドライ状態にて行う方法を必須としている。一般にブラスト処理にはドライ式、すなわち有機または無機粒子を圧縮空気と混合して噴射材とし、この噴射材を吹付ける方法と、液体に無機粒子を分散させスラリーとし吹付けるウェット式があるが、ウェット式では本発明のように粒子を埋没させた構造を得ることができない。被処理物の周辺には、ドライ方式では気体だが、ウェット方式では密度の高い液体が存在するため粒子が被処理物上に残存しにくいのである。またウェット式では粒子の液体への分散性が十分な粒子に限られ、粒子を分散させた液体の廃液処理を行う必要がある点からも、容易に処理することが可能なドライ式が優れている。
【0025】
ブラスト処理を行う粒子としては、有機または無機粒子があるが、新モース硬度が4〜12の間であれば特に制限されない。より具体的にはガラス、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、クレー、タルクなどを挙げることができる。中でも粒子がガラスである場合には、角を形成し易く好ましい。
【0026】
粒子の形状としては平均粒径が7μm〜500μmが必須であり、さらには平均粒径 10μm〜200μmであることが好ましい。また粒子としては繊維に埋没しやすいように角を有するものであることが好ましく、球状でなければリン片状、針状などの形状でもかまわない。また新モース硬度としては4〜12であることが必須であるが、さらには6〜10の範囲であることが好ましい。また比重としては1.5〜10の範囲であることが好ましく、特には2〜3の範囲であることが好ましい。
【0027】
ブラスト処理の条件としては、粒子を吹付ける時間を0.01〜10秒間、好ましくは0.01〜1秒間とし、エアー圧を0.01〜10MPa、好ましくは0.01〜1MPaとすることが望ましい。このようなブラスト処理を行うことにより、前述した繊維の表面に粒子が埋没し、凹部を有する繊維を成形することができ、しかも驚くべきことに繊維が削れているにもかかわらず強度の低下が極めて少なく、ゴムや樹脂の補強に適した補強用繊維が得られることがわかった。
【0028】
上記ブラスト処理の際、繊維が表面に露出さえしていればその処理される繊維の形態は特段の制限は無く、ヤーン、コード、不織布、織編物等種々の繊維集合体の形態をとることもでき、連続的に処理できる長い形状を有するものであることが好ましい。
【0029】
また本発明の補強用繊維で補強されたゴムあるいは樹脂は、補強用の繊維の強度が高く、物理的なアンカー効果によりさまざまな接着剤に対して接着性が向上するため、極めて物性の優れた材料となる。
【0030】
そのような本発明の補強用繊維で補強されるマトリックスゴムとしては、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、多硫化ゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。なお、被着ゴムには、主成分であるゴム以外に、カーボンブラック、シリカ等の無機充填剤、クマロン樹脂、フェノール樹脂等の有機充填剤、ナフテン系オイル等の軟化剤、老化防止剤、加硫助剤、加工助剤等を必要に応じて含ませてもよい。
【0031】
また、本発明の補強用繊維で補強されるマトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂などが挙げられる。また、熱可塑性樹脂としてはポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂のようなハロゲン含有ポリビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合系樹脂が挙げられる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の各評価項目の測定値は下記の測定方法にしたがって求めた。
【0033】
(1)単繊維強度
JIS L 1015記載の方法で測定した。
【0034】
(2)ゴム接着力
サンプルコードを通常ゴムの接着剤として用いられるレゾルシン−ホルマリン−ラテックスに接着剤処理した。さらに、天然ゴムとスチレンブタジエンゴムで構成されたタイヤカーカス用未加硫ゴムシートの表層近くに接着剤処理コード1本を埋め、150℃、30分間、500N/cmのプレス圧力で加硫し、1本のコードをゴムシート面に対し90度の方向へ200mm/分の速度で剥離し、それに要する力をN/本で示した。
【0035】
(3)樹脂接着力
イソシアネート系接着剤を塗布したサンプルコードを、ステンレス板に25本/2.54cm(1inch)の間隔になるよう巻きつけ、その片面に塩ビプラスチゾルを塗布した。さらに、塩ビプラスチゾルを塗布したサンプルに3kg/cmの荷重下190℃で3分の熱処理を行った後、ステンレス板の端のコードを切って、ステンレス板を取り外してから、塩ビとコード間の180°剥離力を200mm/分の速度で測定し、接着力をN/25本で示した。
【0036】
(4)凹部の形状
繊維サンプルの表面をランダムに5箇所選び、SEM(走査型電子顕微鏡)によって繊維表面と断面を観察した。凹部の形状としては、繊維軸方向の長さ30μm×繊維直径の範囲において、繊維方向に長さa、繊維の周方向に長さb、間隔dを測定した。
【0037】
[実施例1]
繊維として1670dtex/1000フィラメントの芳香族ポリアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製テクノーラ、単糸繊維径12μm)を用い、S方向に30T/10cmで下撚りし、それを2本合わせてZ方向に30T/10cmで上撚して3340texの双撚コードを繊維コードとした。
【0038】
この繊維コードを速度2m/minで走行しつつ、直径8mmのノズルから粒径60μmのガラス(比重2.5、モース新硬度6.5)をエアー圧0.15MPaで4方向から吐出して該繊維コードに吹付けて、ドライ・ブラスト処理をした。繊維コードとノズルの間は50mmであり、粒子を吹付ける角度は繊維コード軸方向に対して90°になる様にした。得られた繊維の表面には平均粒径が60μmのガラス粒子がその一部を埋没させて存在しているとともに、凹部が存在するものであった。処理条件は表1に、得られた繊維の形状を表2に示した。
これらのブラスト処理した繊維コードを補強用繊維として用い、ゴム及び樹脂を補強した。物性及び各種接着力を表2に併せて示した。
【0039】
[実施例2、比較例1〜3]
ブラスト処理を行う粒子を表1記載のものに変更した以外は実施例1と同じく処理を行い繊維コードを得た。そしてこれらのブラスト処理した繊維コードを補強用繊維として用い、ゴム及び樹脂を補強した。得られた物性及び各種接着力を表2に併せて示した。
【0040】
【表1】

【0041】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の補強用繊維は、ゴムや樹脂との接着性に優れており、タイヤ、ベルトなどゴム補強用繊維や、FRP、膜剤、樹脂シートなどの樹脂用繊維として広く用いることができる。また、本発明の製造方法によれば、上記の特性を有し強度にも優れた補強用繊維を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の補強用繊維の概念図。
【符号の説明】
【0044】
1.繊維表面
2.繊維断面(繊維の長さ方向に垂直)
3.粒子
4.凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維表面に平均粒径が7〜500μmの粒子がその一部を埋没させて存在しているとともに、凹部が存在することを特徴とする補強用繊維。
【請求項2】
凹部の繊維軸方向の平均長さが0.1〜20μm、繊維の周方向の平均長さが平均0.1μm〜繊維径の1/2倍であり、各凹部の平均間隔が0.1〜50μmである請求項1記載の補強用繊維。
【請求項3】
繊維の直径が5〜400μmである請求項1または2記載の補強用繊維。
【請求項4】
粒子がガラスである請求項1〜3のいずれか1項記載の補強用繊維。
【請求項5】
繊維の強度が5cN以上である請求項1〜4のいずれか1項記載の補強用繊維。
【請求項6】
繊維表面に、接着剤、マトリックス樹脂、またはゴムが付着している請求項1〜5のいずれか1項に記載の補強用繊維。
【請求項7】
繊維表面を粒子によりブラスト処理する補強用繊維の製造方法であって、該粒子が平均粒径7〜500μmの多角形状で、平均新モース硬度が4〜12であり、ブラスト処理が粒子をドライ状態にて、エアー圧0.01〜10MPaの条件にて処理を行うことを特徴とする補強用繊維の製造方法。
【請求項8】
ブラスト処理の粒子吹付け時間が0.01〜10秒である請求項7記載の補強用繊維の製造方法。
【請求項9】
粒子がガラスである請求項7または8記載の補強用繊維の製造方法。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の補強用繊維で補強された樹脂。
【請求項11】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の補強用繊維で補強されたゴム。

【図1】
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【公開番号】特開2009−249787(P2009−249787A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−101463(P2008−101463)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(302011711)帝人ファイバー株式会社 (1,101)
【Fターム(参考)】