説明

製剤のための方法および組成物

本発明は、乾式造粒されたテノフォビルDFおよびエムトリシタビンを含む組成物、ならびにその製造方法を対象とする。乾式造粒が、エムトリシタビン、エファビレンツ、およびテノフォビルDFを含有する併用型剤形に含まれるのに適したテノフォビルDF含有組成物を調製するのに、重要であることが予想外にも見出された。1つの実施形態において、本発明により、エムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む組成物を造粒するステップを含む方法が提供される。1つの実施形態において、本発明により、エムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む組成物の乾式造粒を含む方法により製造される一体型剤形が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本出願は、知られている抗ウイルス性化合物エファビレンツ(efavirenz)(商標名Sustiva、EFVとしても知られる)、エムトリシタビン(emtricitabine)(商標名Emtriva、FTCとしても知られる)、およびテノフォビル(tenofovir)DF(フマル酸ジソプロキシル(disoproxil fumarate)、TDFとしても知られる)(商標名Viread;エムトリシタビンと組み合わせて、商標名Truvadaのもとに販売される)を使用した、ウイルス感染症、特にHIV感染症を治療するための製品に関する。
【背景技術】
【0002】
Truvada製品は、エムトリシタビンおよびテノフォビルDFの湿式造粒により製造され(国際公開第04/64845号(特許文献1))、状況によって化学的に安定な剤形をもたらす。この製品は、エファビレンツを含有しない。
【0003】
エファビレンツならびにエムトリシタビンおよびテノフォビルDFを使用したHIV治療が、望ましいと考えられている(本明細書において以後「3種併用」;国際公開第04/64845号(特許文献1)を参照されたい)。しかし、商業的に存続可能な3種併用製品を製造するには、最終製品が、商業用製品Viread(フマル酸テノフォビルジソプロキシル)、Emtriva(エムトリシタビン)、およびSustiva(エファビレンツ)への生体内利用率等価性についての厳密なFDA要求条件を満たすこと、ならびに錠剤が、患者が嚥下するのに適した大きさであることを要するであろう。
【0004】
湿式造粒により製造し、3種の薬剤を単に組み合わせて(活性医薬中間体(active pharmaceutical intermediate)、またはAPI)、一体化した、本質的に均質な組成物とする初期の取組みでは、化学的に安定な錠剤を製造できなかった。安定性試験において、この併用型錠剤中のテノフォビルDFは極めて不安定であり、速やかに分解した。エファビレンツ製剤は、予想外なことにテノフォビルDFとの適合性がなく、今では製剤のエファビレンツ部分中に見出される界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)による結果であった。
【0005】
今度は、3種の組合せ部分を乾式造粒するステップを用いかつ界面活性剤を省いて、3種併用剤を製造する他の試みが行われた。これによると、ヒト臨床試験においてエファビレンツに関連した生体内利用率等価性を達成できない錠剤がもたらされた。血流中のエファビレンツピーク濃度および総薬物曝露(CmaxおよびAUC)は両方とも、商業的相当品Sustiva(エファビレンツ)錠剤について測定されたパラメータ未満であった。本発明者らは、3種併用型(エファビレンツ/エントリシタビン/フマル酸テノフォビルジソプロキシル)錠剤中において、少なくとも界面活性剤が、Sustivaとの生体内利用率等価性を達成する必要があると結論付けた。
【0006】
次に、エファビレンツ成分を界面活性剤および他の賦形剤と共に湿式造粒し、乾式造粒を用いTruvada成分を別個に製造し、これらの造粒物を一緒に混合し、混合物を圧縮して錠剤とし、次いで錠剤にフィルムコーティングを施すことにより併用型錠剤を製造した。予想外なことに、この取組みも、商業的製品Sustiva(エファビレンツ)と臨床試験体(すなわち提唱する商業的3種併用型製品)との間に所望の生体内利用率等価性をもたらすことができなかった。3種併用型剤形へのより単刀直入な取組みのこれらの欠点を克服するため、新規な、かつ発明性のあるステップが必要であった。
【0007】
さらに、同時係属の米国特許出願第60/771279号(同一年月日に出願され、また特に参照により本明細書に組み込まれている)において記述しているように、3種併用型錠剤のための安定性および生体内利用率等価性の目標は、エムトリシタビン/フマル酸テノフォビルジソプロキシル成分を乾式造粒するステップと、エファビレンツ成分を湿式造粒するステップと、単にこれらの造粒物を組み合わせる単刀直入な工程を用いるよりもむしろ、代わりに、一方の成分がエムトリシタビン/フマル酸テノフォビルジソプロキシル要素を含有し、他方がエファビレンツ要素を含有する多重積層体型剤形を生じるようにこれらの造粒物を構成するステップとによる例示的実施形態において最終的に達成された。これにより、界面活性剤とのテノフォビルDFの接触が最小限となり、それにもかかわらずエファビレンツ賦形剤および工程の特徴が保持され、これらが生体内利用率等価性を達成する一因となった。
【0008】
この3種併用型剤形へのさらなる障害が現れた。それが、本出願が解決する対象としているこの問題である。上述したように、知られている商業製品、TruvadaおよびSustiva錠剤中に存在する賦形剤を単に組み合わせることは、得られた錠剤が、知られている錠剤の全賦形剤負荷量を含有し、このため単一錠剤としては大きくなって嚥下するのが困難な剤形をもたらし、したがって患者が使用するのに不都合となるので、望ましくないことであった。このため、製剤中の賦形剤量を低減させることによって、3種併用型錠剤の大きさを全体的に縮小するのに寄与するであろう、エムトリシタビンおよびテノフォビルDFの高度に濃縮された製剤を調製することが、一目標となった。しかし、APIに対し賦形剤の割合を単に低下させ、かつ知られている方法に従って湿式造粒すると、安定な組成物を製造するのに有効ではなかった。
【特許文献1】国際公開第04/64845号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来技術では湿式造粒による化学的に安定なTruvada製剤の製造の成功を報告しているが(国際公開第04/64845号)、これらの製剤は、1:1までのオーダーで、APIに対して比較的低い割合の賦形剤を典型的に含有する。3種併用型剤形について取扱いし易い量まで賦形剤の割合を低下させた製剤の湿式造粒では、予想外なことに化学的に不安定である製剤をもたらした。どんな特定の作用理論にも固執することなく、本発明者らは、エファビレンツ(エムトリシタビンおよびテノフォビルDFに比べて比較的低い溶解度を有する)の湿式造粒において多量の水を要し、このため、後二者のAPIが溶解されて共融混合物となると考えている。これらの溶解したAPIが、造粒の間に乾燥されると、結晶性APIに比べて化学的に不安定であるガラス状または非晶質の製品を形成する。従来の方法では過剰な水の影響を改善するのに十分な賦形剤が存在する。しかしこのことは、取扱いし易い3種併用型経口剤形に要求されるレベルまでAPIに対する賦形剤の比率を低下させる場合には、実行可能ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従って、医薬的に許容できる賦形剤、テノフォビルDF、およびエムトリシタビンを含む組成物を乾式造粒することにより、エムトリシタビン/テノフォビルDFの安定な製剤が提供される。造粒工程から不安定化する量の水を省くことは、エムトリシタビン/テノフォビルDF共融混合物の不利な形成を無くし、得られた医薬製品の安定性を向上させる。本発明の方法の実施により、乾式造粒されたエムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む組成物が製造される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
乾式造粒は、それ自体よく知られている医薬製造方法である。一般に、APIを賦形剤および潤滑性賦形剤と組み合わせ、次いで圧縮して塊を形成させる。通例この塊は、次いで粉砕または摩砕し、次いで篩分けして所望の大きさの粒子を得る。顆粒状生成物は、従来のやり方で圧縮して錠剤とし、カプセル中に充填し、または他の方法で成形して一体型剤形とする。本発明は少なくとも一部、この方法により製造される製品を対象とする。
【0012】
圧縮して塊にすることは、従来の設備により達成される。典型的には、APIおよび賦形剤は、圧密化するためローラー圧密装置またはチルソネータ(chilsonator)(鋸歯ロール)装置を通過させる。しかし、API/賦形剤混合物を圧密化する他の手段、例えば圧密化してスラッグとすること(または「スラッギング」)が、場合によって用いられる。これを次に粉砕または摩砕し、次いで場合によって篩分けして、所望の大きさの顆粒を製造する。
【0013】
エムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む乾式造粒した組成物は、乾式造粒方法の生成物として定義される。この組成物は、本質的に結晶性APIを保持し、また乾燥した共融エムトリシタビン/テノフォビルDFを実質的に含まない。それは典型的には約15重量%未満の乾燥した共融混合物、普通は約10重量%未満、また一般に約5重量%未満を含有するであろう。乾式造粒した組成物には、乾式造粒の直接生成物、すなわち乾燥顆粒それ自体、ならびに、錠剤、カプセル、坐薬、および他の医薬剤形を含むこのような顆粒から製造した製品が含まれる。乾燥顆粒を成形してこのような物理的形態とすることにより、乾燥顆粒出発物質の特性が保持され、提供されている物理的形態の顆粒状成分の性質において実質的変化をもたらさない。
【0014】
乾式造粒は、不安定化する量の水が存在しない状態で実施され、「不安定化する(destabilizing)」とは、テノフォビルDFおよび/またはエムトリシタビンの、分解(以下に定義している)をひき起こすことが可能な液体の水の量である。通例は、乾式造粒工程の間、水分は全く添加されない。
【0015】
結合、連行、または吸収水が一般に賦形剤中に存在する。この水分は、テノフォビルDFの安定性に著しい悪影響を及ぼさないであろう。したがって本発明から排除されない。一般に、任意の供給源、例えば化学反応、凝縮、連行氷などからの液体の水(添加され、またはその場で生成される)は、造粒から排除すべきである。しかし、微量の液体の水は、場合によって造粒中に添加される。これらは、典型的には約5重量%未満、普通約1重量%未満であろうが、水分が発生または添加される。水分は、最終造粒生成物中に約10重量%まで(カールフィッシャー)存在するが、より少なく0.1重量%と低いことが好ましい。しかし、許容される水分量は、造粒における他の因子、例えば賦形剤の型、温度などに応じて変動できる。例えば、吸湿性賦形剤が含まれる場合、これにより添加水分が結合形態に変換されるであろう。必要なことは、水分が、最終製品においてテノフォビルDFの分解をもたらさないことだけである。一般に、水分は、予備造粒段階から(造粒において直接使用される組成物の調製)、ならびに造粒工程それ自体の間からの両方で排除される。
【0016】
水分が存在しないことまたは「乾燥した」は、液体の不在を意味するものではない。不安定化する量の水分が排除されるならば、有機溶媒による造粒が本発明に従って場合によって実行される。
【0017】
乾式造粒は、最小限の量の水分を含有する製品をもたらす。製品造粒物またはそれから製造した剤形中の水分の量は、乾燥減量(LOD)により、またはカールフィッシャー法により測定される。本発明の組成物のLODは、約15重量%、約10重量%、約5重量%、または典型的には約3重量%未満である。カールフィッシャー水は、約0.1〜10重量%、通常約5重量%未満、または約2重量%未満である。最終製剤中の水分の量は、造粒物と異なり、造粒物水分、ならびにコーティングなどのその後の工程ステップ中に使用される微量の水分の関数である。造粒よりも後のステップで添加されるこれらの水分量は、一般にエムトリシタビン/テノフォビルDFのAPIの安定性に影響を及ぼさないであろう。したがってかなりの許容できる変動を受け易い。
【0018】
テノフォビルDFの「分解(degradation)」は、分解生成物であるモノ−POC PMPA、二量体、または混合型二量体の少なくとも1つの生成―医薬的に許容できない量における―である。FTCの「分解」は、FTUの生成―医薬的に許容できない量における―と定義される。これらの分解生成物を、以下に示している。
【0019】
モノ−POC PMPA
【0020】
【化1】

二量体分解生成物
【0021】
【化2】

FTUは、構造
【0022】
【化3】

を有する。
【0023】
「医薬的に許容できない量」は、それぞれの分解生成物の下記の量と定義される。分解生成物は、場合によって絶対量または増分(インクリメント)量のいずれかで検定される。分解生成物の絶対量または全量は、単に試験用物品において見出される量である。増分量は、API出発物質中に存在していた(存在する場合)分解生成物の上に製品において現れる分解生成物の追加的量である。さらに分解生成物の量を、場合によって、2つの時点のいずれか、または両方で測定している。一方は、市場への発売時である。他方は、以下に記述している条件のもとに貯蔵条件に曝露した後、すなわち以下に示す貯蔵寿命の後におけるものである。
【0024】
発売時における全量(最初の商業的販売)
約3%以下、通例約1.5%のモノ−POC PMPA、
約1%以下、通例約0.5%の二量体、
約0.5%以下、通例約0.25%の混合型二量体。
【0025】
約0.5%未満、通例約0.2%のFTU。
【0026】
貯蔵寿命における全量(24カ月間の25℃/60%相対湿度における乾燥剤の下で貯蔵)
約10%以下、通例約5%のモノ−POC PMPA、
約2%以下、通例約1%の二量体、
約2%以下、通例約1%の混合型二量体。
【0027】
約4%以下、通例約2%のFTU。
【0028】
発売時における増分量(最初の商業的販売)
約2%以下、通例約0.5%のモノ−POC PMPA、
約0.6%以下、通例約0.1%の二量体、
約0.3%以下、通例約0.05%の混合型二量体。
【0029】
約0.4%未満、通例約0.1%のFTU。
【0030】
貯蔵寿命における増分量(24カ月間の25℃/60%相対湿度における乾燥剤の下で貯蔵)
約9%以下、通例約4%のモノ−POC PMPA、
約1.6%以下、通例約0.6%の二量体、
約1.8%以下、通例約0.8%の混合型二量体。
【0031】
約3.9%以下、通例約1.9%のFTU。
【0032】
分解生成物の百分率は、HPLC保持時間の比較により測定される分解生成物の量である。HPLC保持時間の比較では、錠剤において観察される主ピークの保持時間は、エファビレンツ、エムトリシタビン、およびテノフォビルDFについて特異的であることが示されているアッセイにおけるエファビレンツ、エムトリシタビン、およびテノフォビルDFを含有する対照標準製剤の主ピークの保持時間の2%以内であることを要する。この百分率は、テノフォビルDFに3つの分解生成物を加えた全量を、HPLCアッセイにより測定される個々の分解生成物の量に分割することにより測定される。
【0033】
したがって、例えば、乾式造粒の間、少量の水分が存在することが好ましいであろうと考えられる。この水分は、圧縮される組成物に含まれる賦形剤の副次的な可溶化剤として液体の形態で添加されるであろう。この水分はまた、著しく多量の吸収水を含有している吸湿性賦形剤に結合して添加されもするであろう。得られた製品が発売時に、任意の上記4種のアッセイパラダイムのもとで、指定している概略限界値を超えるいずれか1つまたは複数の汚染物質4種を含有していなければ、その場合関係している工程は依然として乾式造粒工程とみなされるであろう。もちろん、当業者はより厳しい標準を採用できる(すなわち、いくつかの汚染物質の量を、上記に示したもの未満としてよい)が、これは選択の問題であろうし、本発明の範囲を制約するものであってはならない。
【実施例】
【0034】
以下に記述している製造方法は、本発明の一実施形態を対象とする。他の実施形態は、十分当業者の技術の範囲内にあるであろう。この実施形態は、エファビレンツ、エムトリシタビン、およびテノフォビルDFを含有する3種併用型錠剤の調製を伴う。この特定の実施形態において、後二者の薬剤/賦形剤は、錠剤の一部分内に隔離され、この部分は、エファビレンツ/賦形剤を含有する錠剤部分から分離されているが、しかしエファビレンツ/賦形剤を含有する錠剤部分と接触している。しかし、本発明の実施形態であるこの錠剤のエムトリシタビンおよびテノフォビルDF成分は、場合によって、例えば独立型の製品として製造され、必ずしもエファビレンツ成分と組み合わされないと理解される。この場合、以下に記述しているエムトリシタビン/テノフォビルDF乾式造粒中間体は、場合によって他のAPIまたは賦形剤と組み合わせて、圧縮して錠剤とし、あるいは従来のように加工して他の従来の、カプセル、カシェ、坐薬などの一体型剤形とする。
【0035】
本3種併用型錠剤のための製造方法は、2つの別個の造粒ステップを用いている。エファビレンツ最終ブレンド(エファビレンツおよび賦形剤)は湿式造粒工程により製造したが、一方エムトリシタビン、テノフォビルDF、および適切な賦形剤はブレンドして、ローラー圧密工程によって乾式造粒した。最終ブレンドは、圧縮して二層型錠剤とし、次にこれを即時放出型剤皮によりフィルムコーティングした。
【0036】
材料
エファビレンツ粉末ブレンド、FTC/TDF粉末ブレンド、およびフィルムコーティング二層型EFV/FTC/TDF錠剤の定量的組成を、それぞれ表1、表2、および表3に掲げる。それぞれの造粒物において、医薬含量ファクター(DCF)についての値が0.99未満である場合、微結晶セルロースの量に対して付随的薬剤を減量することにより、エファビレンツ、エムトリシタビン、およびテノフォビルDFの量を調節した。
【0037】
【化4】

【0038】
【化5】

製造工程の間、製剤の顆粒内部分および顆粒外部分の両方に組み込まれる。
【0039】
【化6】

フィルムコーティング工程の間に、水は除去される。賦形剤は、すべて決められた(compendial)グレードの材料であった。
【0040】
エファビレンツの湿式造粒
エファビレンツは、Nitro−Fielder PMA−400設備列を使用して湿式造粒した。エファビレンツ、微結晶セルロース、およびラウリル硫酸ナトリウム(表1)をPMA−400に加え、3分間ブレンドした。クロスカルメロースナトリウムおよびヒドロキシプロピルセルロース(表1)をプレミックス(pre−mix)に添加し、さらに2分間ブレンドした。精製水を添加して、適切な造粒状態を形成し、続いて水添加後さらに湿った塊とした。表4は、2つの代表的なロットおよび副部分(sub part)について使用した造粒パラメータを要約したものを掲げる。全ての副部分は、水:エファビレンツ比1.25を使用したAB509の混合物Cを除いて、水:エファビレンツ比1.30を使用した。
【0041】
【化7】

各ロットの混合物A、B、およびCを、乾燥前に集合した。
【0042】
一般に、湿式顆粒は摩砕し、次いでLOD1.5%以下まで乾燥させた。乾燥した顆粒は摩砕し、ステアリン酸マグネシウム(表1)とブレンドした。
【0043】
エファビレンツ造粒物のかさ密度、粒径、およびLODによる水分含量を、表5の最初の3行に掲げる(ロット番号Bはエファビレンツ製品であり、ロット番号Cはエムトリシタビン/テノフォビルDFである)。粒径は、ソニックシフター(Model L3P、ATM Corporation、ミルウォーキー、ウイスコンシン州、米国)を使用して直径3インチ篩を通し、試料10gを篩分けすることにより測定した。次の米国標準メッシュサイズ(開口)を使用した:#20(850μm)、#30(600μm)、#40(425μm)、#60(250μm)、#80(180μm)、および#250(63μm)。撹拌およびパルスは7に設定し、篩分け時間は5分であった。篩上および微粉コレクタ上に保持された粉末の量を、篩分け前および篩分け後の重量差を計算することにより測定した。篩分け分布を対数的に重みづけすることにより幾何(相乗)平均粒径を計算した。
【0044】
100mLメスシリンダーに試料を充填し、単位体積当りの空のメスシリンダーと充填したメスシリンダーとの間の重量差を計算することによりかさ密度を測定した。典型的な実施形態において、顆粒のかさ密度は、約0.25〜0.75g/mLである。
【0045】
乾燥減量(LOD)による水分含量測定は、加熱ランプ/天秤系((Model LP16/PM400、Mettler−Toledo社、コロンバス、オハイオ州、米国)を使用して試料2.5gを85℃で15分間加熱することにより行った。
【0046】
造粒物は、同様なかさ密度(0.54〜0.56g/mL)および同様な幾何平均粒度分布(215〜268μm)を有していた。最終ブレンドのLOD値は、首尾一貫して0.98〜1.80%であった。エファビレンツ造粒物についての個々の篩分け分布を、表6に掲げる。
【0047】
【化8】

エムトリシタビン/テノフォビルDFの乾式造粒
Gallayブレンダーを使用し、650L運搬用ビン内でエムトリシタビン、微結晶セルロース、テノフォビルDF、およびクロスカルメロース(表2)を10分間ブレンドした。ステアリン酸マグネシウム(表2)を添加し、さらに5分間ブレンドした。次いでこのプレブレンドを、ローラー圧密ホッパー中への物質移動を助けるコーンバルブ排出装置を取り付けた320−L Matconビンに移した。
【0048】
このプレブレンドを、直径250mm幅50mm平滑ロールを有するGerteis Macro−Pactor250/25/3型を使用してローラー圧密した。全てのバッチについてロールギャップ厚み(2mm)、ロール速度(10rpm)、圧密力(4kN/cm)、振動ミル速度(時計方向および反時計方向75rpm)、および振動ミル篩開口(1.25mm)を一定に保持した。振動ミル回転角も全ロットについて同一であり、時計方向150°および反時計方向140°であった。
【0049】
ローラー圧密機中に供給する間、全ての3バッチ間で材料取扱いの問題は全くなかった。ローラー圧密工程全体が、装置における蓄熱、生成物の蓄積または融解の見掛け上の兆候が全くなく進行した。次いで造粒物は、顆粒外のクロスカルメロースナトリウム(全量の34%)、およびステアリン酸マグネシウム(全量の47%)とブレンドした。
【0050】
エムトリシタビン/テノフォビルDF乾式造粒物の粒径、かさ密度、およびLODは3バッチについて全て同様であった。これを表5(下部3区画)に掲げている。幾何学的粒径は非常に類似し、330〜344μmであった。かさ密度は0.59〜0.60g/mLの範囲であった。最終ブレンドのLOD値は、首尾一貫して0.91〜1.02%であった。最終粉末ブレンドは、極めて首尾一貫した物理的性質を有する。
【0051】
エファビレンツ造粒物およびテノフォビルDF造粒物はそれぞれ、場合によって約100〜600μmの範囲にある幾何平均粒径、場合によって約0.1〜1g/mLの範囲にあるかさ密度、および場合によって約0.1〜5重量%の範囲にあるLOD値を有する。
【0052】
最終ブレンド
エファビレンツ造粒物および顆粒外ステアリン酸マグネシウムの質量は、エムトリシタビン/テノフォビルDF乾式造粒物の収量に基づいて適正に調整した。エファビレンツ造粒物、およびエムトリシタビン/テノフォビルDF乾式造粒物を、3立方フィートV−ブレンダーで10分間ブレンドした。ステアリン酸マグネシウムを添加し、さらに5分間ブレンドした。ブレンディング後、最終粉末ブレンド試料を10カ所の異なる位置から採取し、ブレンド均一性について分析した。エファビレンツおよびエムトリシタビン/テノフォビルDF最終粉末ブレンドは、全ての3種の活性成分について許容できるブレンド均一性および均質性を示し、エムトリシタビン/テノフォビルDF乾式造粒物およびエファビレンツ造粒物の粒径またはかさ密度にかかわらない、製剤の頑強さを示している。これらの造粒物、およびブレンディング手順は、より大規模な製剤向けに満足の行くものであろう。
【0053】
錠剤芯部の圧縮
Stokes Genesis Model 757の、平面形上面/エンボス形「123」底面、カプセル形状(20.0mm×10.4mm)パンチを備えた41ステーション二層型錠剤プレスを使用して、エファビレンツ/エムトリシタビン/テノフォビルDF最終粉末ブレンドを圧縮して錠剤芯部とした。錠剤芯部の目標質量は1550mgであった。圧縮操作の間に最小限20カ所の等間隔位置から錠剤芯部の試料を採取し、含量の均一性について分析した。全体として、全ての粉末ブレンドが、錠剤の硬さ、脆さ、錠剤の厚さ、錠剤の外観、および錠剤の重量変動に関して、この回転型錠剤プレスで満足の行くように圧縮された。満足の行く錠剤重量の均一性をもたらすため、圧縮操作は、およそ錠剤500個/分(プレス速度12rpm)またはおよそ0.8kg/分の速さで行われた。
【0054】
錠剤のフィルムコーティング
適切なフィルムコーティングは、商業的に使用できる製剤を日常的に選別することにより、選択される。この活動は、十分に当業者の熟練の範囲内にある。錠剤芯部の各ロットを、2つのコーティング用サブロットに分割し、48−インチThomas Engineering社COMPU−LABコーティングパンにおいて2ノズル噴霧システムを使用してフィルムコーティングした。製剤の24時間以内に使用する15重量/重量%水性コーティング懸濁液Opadry II Pinkを用い、全ての錠剤芯部をフィルムコーティングした。全ての錠剤芯部は、目標噴霧速度180g/分を用い目標重量増3.0%までコーティングし、これは標準化した噴霧速度1.5〜2.3g/分/kg錠剤に相当する。
【0055】
分解生成物向けHPLCアッセイ
HPLCによりエファビレンツ/エムトリシタビン/テノフォビルDF錠剤(EFV/FTC/TDF錠剤)のEFV、FTC、およびTDFについて、外部対照標準を使用して検定する。適正なものへの、相対的応答係数の適用による面積の標準化によりEFV、FTC、およびTDFの分解生成物を測定する。EFV、FTC、およびTDFの同一性を、それらの保持時間を対照標準のそれと比較することにより確認する。
【0056】
標準および試料溶液調製
標準および試料溶媒
25mMリン酸塩緩衝液、pH 3
3.4gの無水一塩基性リン酸カリウムの重量をはかり、1Lメスフラスコに移し入れる。約800mLの水を添加し、溶解するまで混合する。リン酸でpHを3.0±0.1に調節し、次いで水で体積に合わせて希釈する。
【0057】
試料溶媒(25mMリン酸塩緩衝液、pH 3:アセトニトリル:メタノール 40:30:30)
400mLの25mMリン酸塩緩衝液、pH 3と、300mLのアセトニトリルと、300mLのメタノールとを合わせて、混合する。周囲温度まで平衡化させる。
【0058】
50:50アセトニトリル:メタノール
500mLのアセトニトリルと、500mLのメタノールとを合わせて、混合する。周囲温度まで平衡化させる。
【0059】
標準溶液
およそ60mgのEFV対照標準と、20mgのFTC対照標準と、30mgのTDF対照標準とを、正確に重量をはかり、100mLメスフラスコに移し入れる。およそ80mLの試料溶媒(40:30:30)をこのフラスコに添加し、溶解するまで混合し、または超音波処理する。試料溶媒(40:30:30)で体積に合わせて希釈し、十分に混合する。各成分の最終濃度は、およそ0.6mg/mLのEFV、0.2mg/mLのFTC、および0.3mg/mLのTDFである。
【0060】
システム適合性試験用溶液
感度チェック標準
およそ10mgのFTU基準物質を、正確に重量をはかり出し100mLメスフラスコに入れることにより、10μg/mL FTU貯蔵溶液を調製する。試料溶媒(40:30:30)を体積のおよそ80%まで添加し、溶解するまで混合または超音波処理する。試料溶媒(40:30:30)で体積に合わせて希釈し、十分に混合する。10mLのこの溶液を100mLメスフラスコにピペットで入れる。試料溶媒(40:30:30)で体積に合わせて希釈し、十分に混合する。
【0061】
0.2mg/mLのFTCと、0.2μg/mLのFTU(FTCに対して0.10%)とを含有する感度チェック標準を調製する。20mgのFTCを、正確に重量をはかり出し100mLメスフラスコに入れる。等級Aのピペットを使用し、2.0mLのFTU貯蔵溶液を、この同じフラスコに移す。さらなる試料溶媒(40:30:30)をこのフラスコに添加し、溶解するまで混合または超音波処理する。試料溶媒(40:30:30)で体積に合わせて希釈し、よく混合する。別法として、体積に合わせて希釈する前に、2.0mLの10μg/mL FTU貯蔵溶液を標準溶液に添加できる。
【0062】
EFV/FTC/TDF錠剤のための試料調製
EFV/FTC/TDF錠剤の強度および分解生成物含量を、錠剤10個から調製した複合溶液の分析により測定する。
【0063】
試料溶液中の各成分の最終濃度は、およそ0.6mg/mLのEFV、0.2mg/mLのFTC、および0.3mg/mLのTDFである。
【0064】
a)錠剤10個を1Lメスフラスコに入れ、400mLの25mMリン酸塩緩衝液、pH 3をこのメスフラスコに添加する。
【0065】
b)約75分間激しく撹拌することにより混合する。
【0066】
c)フラスコの体積標線のおよそ2cm下まで、50:50アセトニトリル:メタノールを添加する。
【0067】
d)1時間混合することにより、溶液を周囲温度まで平衡化する。50:50アセトニトリル:メタノールで体積に合わせて希釈する。フラスコを反転させることにより、または磁気撹拌バーで撹拌することにより、十分に混合する。
【0068】
e)シリンジ付きの0.45μmシリンジフィルターを使用して、次の希釈のためステップ(d)のおよそ10mLを濾過する。最初の濾液2mLを捨てる。
【0069】
f)等級Aのピペットを使用して、5.0mLのステップ(e)からの濾液を50mLメスフラスコに移し、試料溶媒(40:30:30)で体積に合わせて希釈する。十分に混合する。
【0070】
クロマトグラフィー
1.UV検出器および電子的データ収集系を備えたHPLCを使用している。
【0071】
2.C12の逆相、粒径4μm、細孔径80Å物質を充填したHPLCカラム(内径4.6mm、長さ250mm)を使用している。
【0072】
3.移動相緩衝液:20mM酢酸アンモニウム緩衝液、pH 4.6を調製する。必要とされる場合酢酸でpHを調節する。
【0073】
4.移動相勾配:67分にわたり移動相緩衝液:アセトニトリル99:1〜1:99により溶離する。
【0074】
5.ピーク検出:262nmにおけるUV。
【0075】
6.注入体積:10μL。
【0076】
指定したクロマトグラフ条件下で、FTC、TDF、およびEFVピークの保持時間は、典型的にはそれぞれ11、33、および50分である。
【0077】
注入順序
カラムが平衡していることを確認し、また何らかの可能性のあるアーチファクトピークを特定するため、ブランクとして試料溶媒を少なくとも2回注入する。
【0078】
検出感度を測定するため、FTUおよそ0.10%を含有する感度チェック標準または標準溶液を注入する。
【0079】
標準溶液1(R1)を5回注入し、続いて標準溶液2(R2)を1回注入する。標準溶液注入から理論的プレートおよびテーリング係数を計算する。
【0080】
同定、強度、および分解生成物測定のため、試料溶液の2回注入を行う。
【0081】
全ての試料溶液は、標準溶液注入により夾叉(ブラケティング)しなければならない。一般に、標準液注入による夾叉間における多くとも10回の試料溶液注入が推奨される。
【0082】
システム適合性
理論的プレートおよびテーリング係数
標準溶液クロマトグラムから、EFV、FTC、およびTDFピークについての理論的プレート係数(N)およびテーリング係数(T)の数字を計算する。NおよびT測定のための式は、現在の米国薬局方において定義されている。これらのパラメータの値は、判定基準:N≦40,000、および0.8≦T≧2.0に適合しなければならない。
【0083】
感度チェック
感度チェックには、感度チェック標準におよそ0.10%存在するFTUピークを利用する。個々の分解生成物パーセントの計算を使用して、適正なRRF(表2に掲げている)を感度チェック標準に適用することにより、FTUピークの面積パーセントを計算する。この結果を、下記のように感度チェック標準についてのFTUの理論パーセントと比較する:
【0084】
【化9】

式中、
FTU測定=感度チェック標準または標準溶液について測定したFTUの面積パーセント、
FTU理論=感度チェック標準または標準溶液についてのFTUの理論面積パーセント。
【0085】
感度は、0.70〜1.30の間になければならない。
【0086】
評価および計算
分解生成物の同定
0.05%以下で存在するピークの検出を可能にするため、適正な検出パラメータ(ピーク閾値、最小ピーク面積など)を用いる。試料溶液注入物のクロマトグラム中に存在するEFV、FTC、およびTDFの不純物および分解生成物を、観察された二次ピークの相対的保持時間(RRT)を求めること、試料に関連のないどんなピークも考慮に入れないことにより同定する。分解生成物だけが定量される。全ての試料溶液注入物からの結果の平均を0.01%に最も近付くまで計算する。1回の注入および/または試料において、分解生成物が検出されないまたは積分の閾値未満である場合、定量された結果だけを計算に使用する(すなわち、ゼロ値として処理しない)。
【0087】
【化10】

EFVについての可能性のある不純物および分解生成物のRRTおよび相対的応答係数(RRF)値を表1に示し、分解生成物は、肉太活字で示している。FTCについての不純物および分解生成物を表2に示し、分解生成物は、肉太活字で示している。TDFについての不純物および分解生成物を表3に示し、分解生成物は、肉太活字で示している。
【0088】
RRTは変動するので、必要な場合、基準物質との(または対照標準の不純物ピークおよび分解生成物ピークとの)比較により、不純物および分解生成物について同一性を確認できる。
【0089】
分解生成物含量の測定
FTC分解生成物の定量
下記の式を使用して、試料溶液注入物のクロマトグラムにおいて観察されるFTCの各分解生成物のレベルを測定する:
【0090】
【化11】

式中、
I=分解生成物ピークの面積、
TPA=RRFにより補正した合計ピーク面積(不純物およびアーチファクトを除く、FTCおよび全ての関連分解生成物の面積)、
RRF=FTCに関する相対的応答係数。
【0091】
TDF分解生成物の定量
下記の式を使用して、試料溶液注入物のクロマトグラムにおいて観察されるTDFの各分解生成物のレベルを測定する:
【0092】
【化12】

式中、
I=分解生成物ピークまたは未帰属ピークの面積、
TPA=RRFにより補正した合計ピーク面積(不純物およびアーチファクトを除く、TDF主ピーク、全ての関連分解生成物ピーク、および未特定ピークの面積)、
RRF=TDFに関する相対的応答係数。
【0093】
結果および報告
分解生成物含量
観察された各分解生成物についての結果の平均を、0.01%に最も近付くまで個別に報告する。EFV、FTC、およびTDFの全分解生成物含量を、観察された全ての分解生成物ピークの平均レベルの合計としてそれぞれ、0.1%に最も近付くまで報告する。0.05%未満のレベルで見出された分解生成物については、痕跡量としてそれらのレベルを報告し、全分解生成物含量の計算にはそれらのレベルを含めない。
【0094】
【化13】

【0095】
【化14】

近似的RRT、またこの値はTDFピークに関連する。
EFV関連分解生成物についてのRRFは、EFVに関連する。
EFV関連分解生成物。
SR−695はEFVの前に溶離する(およそ0.1分の分離)。
分解生成物は、肉太活字で表示している。
【0096】
【化15】

近似的RRT、またこの値はTDFピークに関連する。
FTC関連分解生成物についてのRRFは、FTCに関連する。
FTC関連分解生成物。
【0097】
【化16】

近似的RRT、またこの値はTDFピークに関連する。
TDF関連分解生成物についてのRRFは、TDFに関連する。
TDF関連分解生成物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾式造粒されたエムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む組成物。
【請求項2】
水分含量(カールフィッシャー)が、約0.1から10重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
顆粒のかさ密度が、約0.1から1g/mLである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
顆粒の幾何平均直径が約50から800マイクロメートルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
医薬的に許容できる崩壊剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムまたはクロスポビドンである、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
医薬的に許容できる充填剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
医薬的に許容できる結合剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
医薬的に許容できる滑沢剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
一体型剤形としての、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
錠剤である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
エムトリシタビンおよびテノフォビルDFの量が、顆粒の約70重量%を超える、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
エムトリシタビンおよびテノフォビルDFの量が、顆粒の約77重量%である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
少なくとも1種の医薬的に許容できる賦形剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
エムトリシタビン約30.6重量%、テノフォビルDF約46.0重量%、微結晶セルロース約13.7重量%、クロスカルメロースナトリウム約7.3重量%、およびステアリン酸マグネシウム約2.2重量%を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
LODが約10%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
エムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む組成物を造粒するステップを含む方法であって、前記組成物を、不安定化する量の液体の水と接触させることのない方法。
【請求項18】
造粒の前、または造粒の間に液体の水を組成物と組み合わせていない、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
組成物が、少なくとも1種の医薬的に許容できる賦形剤をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
造粒が、組成物を凝集させるステップと、それを所望の大きさまで粉砕するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
凝集が、スラッギングまたはローラー圧密により達成される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
組成物を篩分けて、所望の大きさの顆粒を回収する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
顆粒が、1.25mm網目により保持される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
賦形剤が滑沢剤である、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
滑沢剤が、C8〜C18脂肪酸のアルカリ金属塩である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
エムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む組成物の乾式造粒を含む方法により製造される一体型剤形。
【請求項27】
約75重量%を超えるエムトリシタビンおよびテノフォビルDFを含む組成物。
【請求項28】
クロスカルメロースナトリウムも含む顆粒外マトリックス中において、テノフォビルDF、エムトリシタビン、およびクロスカルメロースナトリウムを含む顆粒を含む組成物。
【請求項29】
抗ウイルス治療を必要とする患者に、抗ウイルス的に有効な量の請求項1に記載の組成物を投与するステップを含む抗ウイルス治療方法。
【請求項30】
抗ウイルス治療が、抗HIV治療である、請求項29に記載の方法。

【公表番号】特表2008−546705(P2008−546705A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517083(P2008−517083)
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/023222
【国際公開番号】WO2006/135932
【国際公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(500029420)ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】