説明

複合スイッチ

【課題】多方向スイッチ用のプッシュボタンと、その周囲に配置したロータリエンコーダ用のダイアルとからなる複合スイッチのスイッチ操作部の小径化を図る。
【解決手段】プッシュボタン10を押圧するとスイッチベース60上の多方向スイッチ30の中央スイッチ31のみが作動する。ダイアル20を回動操作するとスライダー80が一体に回動し、その面上の可動接点40dがスイッチベース60裏面のフレキシブルプリント配線板71面を摺接して所要の信号を出力する。ダイアル20はベース50に対して面方向にも可動とされ、その所定位置を押圧すると多方向スイッチ30の所定の周辺スイッチ32が作動する。ダイアル20にこの周辺スイッチ32の押圧操作機能を併有させることにより、プッシュボタン10の小径化が可能となり、ダイアル20をも小径化できるため、スイッチ操作部の小径化を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンターや携帯電話機等に使用される、多方向スイッチとロータリエンコーダとを備えた複合スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の複合スイッチとしては、多方向スイッチにおける中央スイッチおよびその周辺に設けた周辺スイッチの押圧操作専用のプッシュボタンの周囲に、ロータリエンコーダの回動操作専用のダイアルを組付けたものが種々知られている。
【0003】
また、これら複合スイッチの多くは、そのスイッチユニットに、多方向スイッチ用の固定接点およびエンコーダ用の固定接点をプリントしたフレキシブルプリント配線板が用いられている。
【0004】
このフレキシブルプリント配線板は、一枚の配線板上の中央部分に多方向スイッチ用の中央固定接点と、その周囲に複数個の周辺固定接点をプリント配設し、これら多方向スイッチ用の固定接点を囲んでその外側にエンコーダ用の固定接点を円環状にプリント配設した構成となっている(特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特開2003−36767号公報
【特許文献2】特開2004−178813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記何れの複合スイッチにあっても、多方向スイッチの押圧操作専用のプッシュボタンの周囲に、ロータリエンコーダの回動操作専用のダイアルを配設してあるため、スイッチ操作部が大径化してしまうことは否めない。
【0006】
また、スイッチユニットにおけるフレキシブルプリント配線板の一面に、多方向スイッチ用の固定接点を囲んでロータリエンコーダ用の固定接点をプリント配設しているため、スイッチユニットが大径化してしまい、前記スイッチ操作部が大径化してしまうことと併せて、複合スイッチ全体が大型化してしまう。
【0007】
そこで、本発明はスイッチ操作部を小径化することができて、複合スイッチが組込まれる各種機器におけるスイッチ操作部の占有面積を縮小して、レイアウトの自由度を拡大することができる複合スイッチを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の複合スイッチにあっては、プッシュボタンと、
該プッシュボタンを囲んで配設されたダイアルと、
中央スイッチと、その周辺に設けた複数個の周辺スイッチとを有し、前記プッシュボタンの押圧操作により作動される多方向スイッチと、
前記ダイアルの回動操作により作動されるロータリエンコーダと、
これらプッシュボタン,ダイアル,多方向スイッチおよびロータリエンコーダを配設したベースと、を備え、
前記プッシュボタンを、前記多方向スイッチの中央スイッチのみの押圧操作用に設定する一方、
前記ダイアルを前記ベースに対してその面方向にも可動的に配設し、前記ダイアルに前記多方向スイッチの各周辺スイッチに対応する所定位置を押圧することにより、所定の周辺スイッチを作動する周辺スイッチ押圧操作機能を付与したことを最も主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、プッシュボタンを多方向スイッチにおける中央スイッチのみの押圧操作用に設定されているため、先ず、このプッシュボタンの小径化が可能となり、そして、このプッシュボタンの周囲に配設したロータリエンコーダ操作用のダイアルは、ベースに対してその面方向にも可動的に配設して、このダイアルに前記多方向スイッチにおける周辺スイッチを作動する周辺スイッチ操作機能を付与しているため、該周辺スイッチの操作性を些かも損なうことなくプッシュボタンの小径化に伴ってダイアルを小径化することができる。
【0010】
この結果、スイッチ操作部を可及的に小径化することができて、複合スイッチが組込まれる各種機器におけるスイッチ操作部の占有面積を縮小して、レイアウトの自由度を拡大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0012】
図1は本発明に係る複合スイッチの外観斜視図、図2は本発明に係る複合スイッチを裏面側から見た外観斜視図、図3は図1に示した複合スイッチの断面斜視図、図4は図1に示した複合スイッチの分解斜視図である。
【0013】
また、図5はフレキシブルプリント配線板の展開平面図、図6はスイッチユニットの斜視図、図7はスイッチユニットを裏面側から見た斜視図、図8はスイッチユニットにプッシュボタンおよび押圧力伝達部材を組付けた状態を示す斜視図、第9はスライダーの斜視図、図10はベースにクリック機構のリング状板ばねを組付けた状態を示す斜視図、図11はスイッチユニットに押圧力伝達部材とスライダーとを組付けた状態を裏面側から見た斜視図、図12はベースに図11に示したスイッチユニットを組付けた状態を裏面側から見た斜視図、図13は図12に示したベース上にダイアルを配置した状態を示す斜視図である。
【0014】
本実施形態の複合スイッチ1は図1〜図4に示すように、円形のプッシュボタン10と、該プッシュボタン10を囲んで配設されたダイアル20と、中央スイッチ31およびその周辺に設けた複数個の周辺スイッチ32を有して、前記プッシュボタン10の押圧操作により作動される多方向スイッチ30と、前記ダイアル20の回動操作により作動されるロータリエンコーダ40と、これらプッシュボタン10,ダイアル20,多方向スイッチ30およびロータリエンコーダ40を配設したベース50と、を備えている。
【0015】
ここで、本発明にあっては、前記プッシュボタン10を、前記多方向スイッチ30の中央スイッチ31のみの押圧操作用に設定している。
【0016】
一方、前記ダイアル20は、前記ベース50に対してその面方向(図1の上下方向)にも可動的に配設し、該ダイアル20に前記多方向スイッチ30の各周辺スイッチ32に対応する位置を押圧することにより、所定の周辺スイッチ32を作動する周辺スイッチ押圧操作機能を付与している。
【0017】
また、前記ロータリエンコーダ40は、前記多方向スイッチ30の裏側に併設されている。
【0018】
具体的には、多方向スイッチ30は合成樹脂材からなる円盤状のスイッチベース60の一側面上(図3、図4、図6の上面)に固定配置されており、このスイッチベース60の裏側にロータリエンコーダ40を配設してスイッチユニットを構成している。
【0019】
多方向スイッチ30は、本実施形態では中央スイッチ31と、その周辺の一円周上に4個の周辺スイッチ32を等間隔に配置した4方向スイッチで構成され、この多方向スイッチ30は、中央固定接点31aと、その周辺の円周上に配設された4個の周辺固定接点32aとがプリントされて、前記スイッチベース60上に重合固定された平面略円形のフレキシブルプリント配線板70と、前記中央固定接点31aおよび各周辺固定接点32a上に配置されて、上方からの押圧力により接点を閉じ、押圧力を除くと復元可能なドーム状可動接点31b,32bと、で構成している。
【0020】
前記ドーム状可動接点31b,32bは、中央固定接点31a,各周辺固定接点32a上に適正に位置決めした状態で、フレキシブルプリント配線板70とほぼ同一径に形成した図外の接着シートを被せて、該接着シートによりフレキシブルプリント配線板70上に保持している(図5参照)。
【0021】
ロータリエンコーダ40は、A相,B相,コモンの各エンコーダ用の固定接点40a,40b,40cがプリントされて、前記スイッチベース60の裏面に重合固定されたフレキシブルプリント配線板71と、後述するスライダー80上に設けられて前記エンコーダ用の固定接点40a〜40cと摺接する3本の接触脚片を有するエンコーダ用の可動接点40dと、で構成されている。
【0022】
本実施形態では、前記ロータリエンコーダ40のフレキシブルプリント配線板71は円環状に形成され、前記多方向スイッチ30のフレキシブルプリント配線板70の周縁に連結片72を介して一体に連設されている。
【0023】
エンコーダ用の固定接点40a〜40cおよび多方向スイッチ30の中央固定接点31a,各周辺固定接点32aの各引出し線は、多方向スイッチ30のフレキシブルプリント配線板70の周縁に一体成形した共通の帯状の引出し部73で形成されている。
【0024】
これらフレキシブルプリント配線板70,71を固定配置するスイッチベース60の面上には、4個のピン61を突設する一方、フレキシブルプリント配線板70の前記ピン61にそれぞれ対応する位置に係止孔74を形成し、このフレキシブルプリント配線板70は、図6に示すように前記ピン61に係止孔74を挿通係合し、該ピン61をかしめることによって、スイッチベース60に固定されている。
【0025】
これらピン61と係止孔74によるフレキシブルプリント配線板70の各固定点は、多方向スイッチ30の各周辺スイッチ32に近接した位置に設定されている。
【0026】
また、スイッチベース60の面上には、フレキシブルプリント配線板70の引出し部73を受容する溝部62を形成してあると共に、該溝部62の配線板中心側の端部に引出しスリット63が形成されている。
【0027】
前記引出し部73は、フレキシブルプリント配線板70の周縁部で折返して前記溝部62に収容し、端部を引出しスリット63からスイッチベース60の中心部裏側に引出すように形成されている。
【0028】
一方、このスイッチベース60の裏面中央部には、図7に示すように円筒状のボス部64と、該ボス部64の成形基部外周にスライダー摺接段部65とを形成し、前記ロータリエンコーダ40のフレキシブルプリント配線板71は、前記連結片72でスイッチベース60の裏側に折返してボス部64,スライダー摺接段部65に挿通し、このスライダー摺接段部65と、スイッチベース60の裏面周縁部に設けた複数の突縁部66との間で、該スイッチベース60の裏面に重合固定されている。
【0029】
このフレキシブルプリント配線板71は、前記スイッチベース60の裏面から浮上がることがないように、該フレキシブルプリント配線板71と同一形状に形成した図外の両面接着シートにより、該スイッチベース60の裏面に全体的に密着させて接着固定されるが、スイッチベース60の裏面周縁部で隣接する突縁部66間に突設したロケートピン67と、フレキシブルプリント配線板71の周縁に延設した複数個の耳片75に設けたロケート孔76との係合により、前記連結片72で折返した際に位置ずれが生じないように位置決めされる。
【0030】
このロケートピン67は、前記フレキシブルプリント配線板71の接着固定後、かしめられる。
【0031】
また、前記スイッチベース60のボス部64の端面には、該スイッチベース60をベース50に取付け固定するための複数個のピン68が突設されている。
【0032】
前述のように構成された多方向スイッチ30とロータリエンコーダ40(詳細にはフレキシブルプリント配線板71)を取付けたスイッチベース60は、前記ボス部64端のピン68を、これと対応したベース50の中央部に設けた取付孔51に挿通し、突出端を熱かしめして該ベース50に固定されている(図2参照)。
【0033】
このベース50の中央部には、図2,図3に示すようにハーネス引出し孔52を形成し、前記スイッチベース60の引出しスリット63から引出したフレキシブル配線板70の引出し部73は、ボス部64内を通して前記ハーネス引出し孔52から外部へ引出される。
【0034】
このハーネス引出し孔52の一側縁には、ボス部64内側に向けてカーリング成形して縁部に丸みを持たせたハーネスガイド53を形成し、前記引出し部73をこのハーネスガイド53に沿わせて、ベース50の裏面側で前記ピン68と、引出し部73の両側縁に形成した耳片78に設けた取付孔79とを係合し、熱かしめにより前記ベース50に固定されている。
【0035】
前記スイッチベース60とベース50との間には、ダイアル20のスライダー80が配設され、スイッチベース60とダイアル20との間にはダイアル20の所定位置を押圧した際に、多方向スイッチ30の所定の周辺スイッチ32に押圧力を伝達する押圧力伝達部材90が配設される。
【0036】
前記プッシュボタン10,ダイアル20,スライダー80,および押圧力伝達部材90は、何れも合成樹脂材で形成されている。
【0037】
前記スライダー80は周壁を有する円環状に形成し、その周壁には複数個の係止片81が周方向に等間隔で突設されている。
【0038】
このスライダー80は、前記スイッチベース60のボス部64に挿通され、内周側縁部が該ボス部64の基部のスライダー摺接段部65面に摺接して回動されるもので、後述するクリック機構140を構成するリング状板ばね110により前記スライダー摺接段部65面と当接する方向にばね力で付勢されている。
【0039】
そして、このスライダー80の前記エンコーダ用の固定接点40a〜40cに対応する面上に、これら固定接点40a〜40cに摺接する3本の接触脚片を有するエンコーダ用の可動接点40dが固定配置されている。
【0040】
前記エンコーダ用の可動接点40dの固定は、例えば図3,図9に示すように、スライダー80の面上に突設したピン82に可動接点40dを挿通し、該ピン82を熱かしめすることによって行うことができる。
【0041】
前記押圧力伝達部材90は、図8に示すように円形の外側フレーム91と内側フレーム92と、これら外、内フレーム91,92を連結する4本のスポーク93とを備えている。
【0042】
外側フレーム91は、前記スイッチベース60と同一の外径に形成され、前記各スポーク93の外側延長上の下面には、先端にフック部94aを有する係止脚片94が突設されている。
【0043】
各係止脚片94の形成基部にはスペーサ用突縁部91aを形成し、外側フレーム91をスイッチベース60の周縁部上に定置した際に、外側フレーム91と多方向スイッチ30における周辺スイッチ32のドーム状可動接点32bとの間に、所要のクリアランスが確保されている。
【0044】
また、前記外側フレーム91の内周には、平面略U字状の各一対のアームからなる板ばね部95を介して連設されて、前記ダイアル20の裏面に弾性的に摺接する4個のダイアル摺接片96を周方向に等間隔に設けられている。
【0045】
そして、各ダイアル摺接片96の裏面に、多方向スイッチ30における各周片スイッチ32のドーム状可動接点32bの頂部に当接する押圧子97が突設されている。
【0046】
従って、前記スポーク部93は、各隣接するダイアル摺接片96,96間,具体的には各隣接する板ばね部95,95間に配設される。
【0047】
この押圧力伝達部材90は、前記係止脚片94をスイッチベース60の周縁部に形成した切欠部69に係合し、先端のフック部94aを切欠部69縁に係着して該スイッチベース60に組付けられるもので、本実施形態では前記内側フレーム92によって、プッシュボタン10が抜止め保持されている。
【0048】
即ち、前記プッシュボタン10は円形に形成されていて、周面下部に目隠し用の段部11に続いてフランジ部12を一体に形成し、該プッシュボタン10を前記多方向スイッチ30における中央スイッチ31の直上部分に配置して、フランジ部12上に前記押圧力伝達部材90の内側フレーム92を当接係合することにより、該プッシュボタン10を内側フレーム92で抜止め保持して、前記スイッチベース60に組付けられる(図3,図8参照)。
【0049】
このプッシュボタン10の裏面中心部には、前記中央スイッチ31のドーム状可動接点31bの頂部に当接する押圧子13が突設されている。
【0050】
従って、このプッシュボタン10は、多方向スイッチ30の中央スイッチ31のみの押圧操作用として設定されている。
【0051】
前記ダイアル20は、その中央部に前記プッシュボタン10を突出配置し得る円環形状に形成して、その面上に滑り止め用の凹凸面21が形成され、裏面には前記押圧力伝達部材90の各ダイアル摺接片96面上に摺接する円環状の突起22が形成されている。
【0052】
本実施形態では前記ダイアル20が、前記多方向スイッチ30,ロータリエンコーダ40,スライダー80,および押圧力伝達部材90を内包するカップ状に形成されている。
【0053】
このダイアル20の周壁の端縁部には、前記スライダー80の係止片81に係合する切欠部23が形成され、これら係止片81と切欠部23との係合により、該ダイアル20がスライダー80と一体に回動し、かつ、スライダー80に対してその面方向に可動的となっている。
【0054】
また、ダイアル20は前記ベース50に対しては、該ベース50に固定配置した円形リング状のダイアルホルダ100により、該ダイアルホルダ100の上縁のフランジ部101と、ダイアル20の周壁縁外周に突設したフランジ部24との係合により回動自在に抜止め保持されている。
【0055】
ここで、前記ダイアル20が、前記円環状の突起22が押圧力伝達部材90の各ダイアル摺接片96面上に当接した静止状態では、前記スライダー80の係止片81の面上と、ダイアル周壁の切欠部23の切欠止端との間に、多方向スイッチ30の各周辺スイッチ32の作動に必要なクリアランスが確保されている。
【0056】
従って、ダイアル20に、前記多方向スイッチ30の各周辺スイッチ32に対応する所定位置を押圧することにより、所定の周辺スイッチ32を作動する周辺スイッチ操作機能が付与されることになる。
【0057】
前記ダイアルホルダ100のベース50に対する固定は、例えば図2,図3に示すように、ダイアルホルダ100の下端に突設した複数個のピン102を、ベース50の外周側に設けた取付孔54に挿入し、その突出端を熱かしめして行うことができる。
【0058】
一方、前記スライダー80は、前記ベース50の面上に固定したリング状板ばね110により、内周側縁部が前記スイッチベース60のボス部64の基部に形成したスライダー摺接段部65面に当接する方向に付勢して、面方向のガタツキを防止している。
【0059】
前記リング状板ばね110は図10に示すように、それよりも径の大きなリング状リテーナ120を介してベース50に2ヶ所でねじ部材130により締結固定している。
【0060】
このリング状板ばね110の前記ねじ部材130による固定点間の中央に位置するばね頂部には、それぞれ突設部111を形成する一方、スライダー80の裏面には図11に示すように前記突設部111が摺接する凹凸部83を周方向に形成し、これらリング状板ばね110と凹凸部83とにより、ダイアル20の回動操作に節度感を付与するクリック機構140を構成している。
【0061】
一方、前記ダイアル20のフランジ部24には、先端がダイアルホルダ100のフランジ部101に点又は線接触して、フランジ部24,101同士が離間する方向にばね力を付与する複数個、例えば4個の板ばね部25を切り起し成形して、フランジ部24,101間に所要のクリアランスが設定されている。
【0062】
以上の構成よりなる複合スイッチ1は、次のようにして組立てられる。
【0063】
ベース50の面上には、図10に示すようにリング状板ばね110がねじ部材130により予め取付けられる。
【0064】
多方向スイッチ30は、図6に示すようにドーム状可動接点31b,32bを所定位置に保持固定したフレキシブルプリント配線板70が、スイッチベース60の面上に重合して固定され、ロータリエンコーダ40のフレキシブルプリント配線板71は、連結片72でスイッチベース60の裏側に折返し、図7に示すようにボス部64およびスライダー摺接段部65に挿通して、該スイッチベース60の裏面に重合固定され、帯状の引出し部73はスイッチベース60の中央部の引出しスリット63から円筒状のボス部64内に引出しておく。
【0065】
そして、このようにフレキシブルプリント配線板70,71をスイッチベース60の両面に重合固定して構成されたスイッチユニットの面上中心部、つまり、多方向スイッチ30の中央スイッチ31の直上にプッシュボタン10を配置し、図8に示すように該スイッチユニットに押圧力伝達部材90を、その係止脚片94を介して組付け、スイッチユニットと、プッシュボタン10と、押圧力伝達部材90と、をサブアッセンブリする。
【0066】
次に、このアッセンブリしたユニットに、図11に示すようにスイッチベース60のボス部64にスライダー80を挿通し、該ボス部64を図12に示すようにベース50に熱かしめ固定して、同時に前記引出し部73をベース50のハーネス引出し孔52から外部へ引出して、ベース50の裏面にかしめ固定する。
【0067】
次いで、ダイアル20を、図13に示すように前記押圧力伝達部材90,スイッチユニット,およびスライダー80を内包して被冠し、スライダー80の係止片81と切欠部23とを係合してベース50上に定置し、ダイアルホルダ100を図1,図2に示すように該ベース50上にかしめ固定して、ダイアル20をベース50面と平行に回動自在に保持させることにより、組付けが完了する。
【0068】
このようにして組付けられた複合スイッチ1では、ダイアル20の中央部に露出したプッシュボタン10を押圧することにより、その裏面の押圧子13で多方向スイッチ30における中央スイッチ31のドーム状可動接点31bを押圧してこれを展開変形させ、中央固定接点31aに接触させて該中央スイッチ31を作動することができる。
【0069】
ダイアル20を、その面上の凹凸面21に指の腹を当てて図1の時計方向、又は反時計方向に回動することにより、スライダー80が一体に回動して、その面上に固定したエンコーダ用可動接点40dが、スイッチベース60裏面のフレキシブルプリント配線板71のエンコーダ用固定接点40a〜40c上を摺接し、ロータリエンコーダ40を作動して所要の信号を出力することができる。
【0070】
また、このダイアル20の前記多方向スイッチ30における各周辺スイッチ32に対応する所定位置を押圧すると、ダイアル20の裏面の円環状の突起22で、押圧力伝達部材90の所定の周辺スイッチ32に対応したダイアル摺接片96を、板ばね部95の弾性変形を伴って押動し、該ダイアル摺接片96の裏面の押圧子97で所定の周辺スイッチ32のドーム状可動接点32bを押圧してこれを展開変形させ、周辺固定接点32aに接触させて該所定の周辺スイッチ32を作動することができる。
【0071】
即ち、ダイアル20がロータリエンコーダ40の作動と、多方向スイッチ30の4方向作動との両操作機能を併有している。
【0072】
このダイアル20の所定位置以外の部分を押圧した場合に、周辺スイッチ32の誤作動が懸念されるが、例えば図8に示すように押圧力伝達部材90の各隣接するダイアル摺接片96,96間のスポーク93上に、ダイアル20の押動を規制する突起98を突設することにより、該ダイアル20が前記所定位置以外の部分で押圧された場合に、突起98がダイアル20の裏面に当接して押圧ストロークが規制され、隣接する周辺スイッチ32,32が同時に作動する誤作動を防止することができる。
【0073】
以上の構成よりなる本実施形態の複合スイッチ1によれば、ダイアル20の中央部に配置したプッシュボタン10を多方向スイッチ30の中央スイッチ31のみの押圧操作用に設定し、該プッシュボタン10の周囲に配置したロータリエンコーダ回動操作用のダイアル20が、多方向スイッチ30の周辺スイッチ32を押圧作動する周辺スイッチ押圧操作機能を併有しているため、プッシュボタン10の小径化が可能となると共に、これに伴ってダイアル20を小径化することができる。
【0074】
この結果、スイッチ操作部を可及的に小径化することができて、複合スイッチ1が組込まれる各種機器におけるスイッチ操作部の占有面積を縮小して、レイアウトの自由度を拡大することができる。
【0075】
また、前述のロータリエンコーダ40は、多方向スイッチ30の裏側に併設してあるため、これらロータリエンコーダ40と多方向スイッチ30とからなるスイッチユニット自体を小径化することができるから、前記プッシュボタン10とダイアル20とからなるスイッチ操作部を、構造的に無理なく小径化することができる。
【0076】
一方、前記ダイアル20と多方向スイッチ30との間には、ベース50側に固定される押圧力伝達部材90を配設して、ダイアル20の所定位置を押圧すると所定の周辺スイッチ32を作動するようにしているため、ダイアル20の押圧操作力を直ちに周辺スイッチ32に伝達して、これを正確に作動させることができる。
【0077】
特に、この押圧力伝達部材90は、各周辺スイッチ32の上方で板ばね部95を介して配設されて、ダイアル20の裏面に弾性的に摺接するダイアル摺接片96と、該ダイアル摺接片96の裏面に突設されて周辺スイッチ32に当接する押圧子97とを備えているため、ダイアル20,押圧力伝達部材90,周辺スイッチ32の各部材間に隙間が生じることがなく、ダイアル20のガタツキを構造的に簡単に防止することができる。
【0078】
また、該押圧力伝達部材90によりプッシュボタン10を中央スイッチ31に当接した状態で抜止め保持しているため、プッシュボタン10の専用の取付部材を必要とすることなく、該プッシュボタン10をガタツキなく取付けることができる。
【0079】
しかも、この押圧力伝達部材90は、ダイアル20を所定位置以外の部位で押圧した際に、該ダイアル20の裏面に当接して周辺スイッチ32の誤作動を防止する突起98を備えているため、周辺スイッチ32の誤作動を確実に防止できて、品質感および信頼性を高めることができる。
【0080】
ここで、前述のように、前記ロータリエンコーダ40は多方向スイッチ30の裏側に併設されるが、特に本実施形態ではこの多方向スイッチ30をスイッチベース60の面上に固定配置し、該スイッチベース60の裏側にロータリエンコーダ40を配設してあるため、多方向スイッチ30とロータリエンコーダ40とをスイッチベース60を介して一体的に組付けてサブアッセンブリしてユニット化できるため、部品管理および部品組付性を向上することができる。
【0081】
しかも、このスイッチベース60に前記押圧力伝達部材90を固定してサブアッセンブリするようにしているため、スイッチベース60のベース50への組付けと同時に押圧力伝達部材90の組付けが行え、組付作業性を簡単にすることができる。
【0082】
一方、スイッチベース60とベース50との間には、該スイッチベース60の裏面中央に突設した円筒状のボス部64に挿通されて、前記ダイアル20と一体に回動するスライダー80を配設しているため、このスライダー80によりダイアル20の回動操作を円滑に行わせることができる。
【0083】
このスライダー80とベース50との相互には、ダイアル20の回動操作に節度感を付与するクリック機構140を構成しているため、クリック作用によりダイアル20の回動操作の安定性を保つことができる。
【0084】
更に、前記多方向スイッチ30は、中央固定接点31aとその周辺に配設された複数個の周辺固定接点32aとがプリントされて、前記スイッチベース60の面上に重合固定したフレキシブルプリント配線板70と、これら中央固定接点31a,周辺固定接点32a上に配置されて、プッシュボタン10とダイアル20の押圧力により展開可能なドーム状可動接点31b,32bと、で構成しているため、多方向スイッチ30のスイッチ構成を、厚み寸法を小さく抑えてコンパクトに、かつ、単純化することができる。
【0085】
同様に、ロータリエンコーダ40にあっても、エンコーダ用固定接点40a〜40cがプリントされて、スイッチベース60の裏面に重合固定したフレキシブルプリント配線板71と、前記スライダー80上に設けられて、エンコーダ用固定接点40a〜40cと摺接するエンコーダ用の可動接点40dと、で構成しているため、ロータリエンコーダ40の構成を、厚み寸法を小さく抑えてコンパクトに、かつ、単純化することができる。
【0086】
とりわけ本実施形態では、これら多方向スイッチ30のフレキシブルプリント配線板70と、ロータリエンコーダ40のフレキシブルプリント配線板71とを、連結片72を介して一体に連設して、フレキシブルプリント配線板70をスイッチベース60面上に重合固定し、連結片72でフレキシブルプリント配線板71をスイッチベース60の裏側に折返して、これを該スイッチベース60の裏面に重合固定するようにしているため、スイッチユニットの組立てを容易に行うことができる。
【0087】
しかも、フレキシブルプリント配線板70,71の引出し線は、フレキシブルプリント配線板70の周縁に一体成形した共通の引出し部73に形成してあって、この引出し部73をスイッチベース60の中央部を貫通してその裏側のボス部64内に通し、ベース50の中央部のハーネス引出し孔52から外部へ引出してあるから、フレキシブル配線板70,71の引出し配線構造を簡単にすることができる。
【0088】
また、ダイアル20はカップ状に形成して、多方向スイッチ30,ロータリエンコーダ40,押圧力伝達部材90,およびスライダー80を内包し、該ダイアル20がスイッチカバーとしての機能を併有しているので、部品点数を極力少なく抑え、かつ、より一層小型化することができる。
【0089】
このダイアル20は、ベース50に固定したリング状のダイアルホルダ100により回動自在に保持しているが、ダイアル20側のフランジ部24には、ダイアルホルダ100側のフランジ部101に点又は線接触して、これらフランジ部24,101同士間に所要のクリアランスを確保して、これら両者が離間する方向にばね力を付与する複数個の板ばね部25を設けてあるので、ダイアル20とダイアルホルダ100との摺接抵抗を小さくすることができる。
【0090】
しかも、この板ばね部25の存在により、押圧力伝達部材90の板ばね部95を蓄勢させずに、即ち、板ばね部95を撓み変形させずにダイアル20の裏面とダイアル摺接片96とをゼロタッチさせて配設することができるので、ダイアル20と押圧力伝達部材90と多方向スイッチ30の周辺スイッチ32との当接状態を維持してダイアル20のガタツキを無くした上で、該ダイアル20の回動操作性をより一層軽くすることができる。
【0091】
そして、前記フランジ部24,101間には僅かなクリアランスが保持されているため、ダイアル20の所定位置を押圧して多方向スイッチ30の周辺スイッチ32を作動した場合に、該ダイアル20のフランジ部24がダイアルホルダ100にスティックする作動不良を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の一実施形態を示す外観斜視図。
【図2】図1に示した実施形態の裏面側から見た外観斜視図。
【図3】図1に示した実施形態の断面斜視図。
【図4】図1に示した実施形態の分解斜視図。
【図5】フレキシブルプリント配線板の展開平面図。
【図6】スイッチユニットの斜視図。
【図7】スイッチユニットを裏面側から見た斜視図。
【図8】スイッチユニットにプッシュボタンおよび押圧力伝達部材を組付けた状態を示す斜視図。
【図9】スライダーの斜視図。
【図10】ベースにクリック機構のリング状板ばねを組付けた状態を示す斜視図。
【図11】スイッチユニットに押圧力伝達部材とスライダーとを組付けた状態を裏面側から見た斜視図。
【図12】ベースに図11に示したスイッチユニットを組付けた状態を裏面側から見た斜視図。
【図13】図12に示したベース上にダイアルを配置した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0093】
1 複合スイッチ
10 プッシュボタン
20 ダイアル
24 フランジ部
25 板ばね部
30 多方向スイッチ
31 中央スイッチ
31a 固定接点
31b ドーム状可動接点
32 周辺スイッチ
32a 固定接点
32b ドーム状可動接点
40 ロータリエンコーダ
40a〜40c エンコーダ用の固定接点
40d エンコーダ用の可動接点
50 ベース
52 ハーネス引出し孔
60 スイッチベース
64 円筒状のボス部
70,71 フレキシブルプリント配線板
72 連結片
73 引出し部
80 スライダー
90 押圧力伝達部材
95 板ばね部
96 ダイアル摺接片
97 押圧子
98 誤作動防止用の突起
100 ダイアルホルダ
101 フランジ部
140 クリック機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュボタンと、
該プッシュボタンを囲んで配設されたダイヤルと、
中央スイッチと、その周辺に設けた複数個の周辺スイッチとを有し、前記プッシュボタンの押圧操作により作動される多方向スイッチと、
前記ダイアルの回動操作により作動されるロータリエンコーダと、
これらプッシュボタン,ダイアル,多方向スイッチおよびロータリエンコーダを配設したベースと、を備えた複合スイッチにおいて、
前記プッシュボタンを、前記多方向スイッチの中央スイッチのみの押圧操作用に設定する一方、
前記ダイアルを前記ベースに対してその面方向にも可動的に配設し、前記ダイアルに前記多方向スイッチの各周辺スイッチに対応する所定位置を押圧することにより、所定の周辺スイッチを作動する周辺スイッチ押圧操作機能を付与したことを特徴とする複合スイッチ。
【請求項2】
前記ロータリエンコーダを、多方向スイッチの裏側に併設したことを特徴とする請求項1に記載の複合スイッチ。
【請求項3】
ベースと、
中央スイッチと、その周辺の円周上に設けられた複数個の周辺スイッチとを備えて、前記ベース上に固定配置された多方向スイッチと、
該多方向スイッチの裏側に併設されたロータリエンコーダと、
前記多方向スイッチにおける中央スイッチの直上部分に配設されて、押圧操作により該中央スイッチを作動するプッシュボタンと、
該プッシュボタンを囲んで前記ベース面と平行に回動自在に配設されて、回動操作により前記ロータリエンコーダを作動するダイアルと、を備え、
該ダイアルを前記ベースに対してその面方向に可動的に配設して、前記多方向スイッチの各周辺スイッチに対応する所定位置を押圧することにより、所定の周辺スイッチを作動する周辺スイッチ押圧操作機能を付与したことを特徴とする複合スイッチ。
【請求項4】
前記ダイアルと多方向スイッチとの間には、前記ベース側に固定されて、前記ダイアルの所定位置を押圧した際に所定の周辺スイッチに押圧力を伝達する押圧力伝達部材を備えていることを特徴とする請求項3に記載の複合スイッチ。
【請求項5】
前記プッシュボタンは、前記中央スイッチに当接した状態で、前記押圧力伝達部材により抜止め保持されていることを特徴とする請求項4に記載の複合スイッチ。
【請求項6】
前記押圧力伝達部材は、前記多方向スイッチにおける各周辺スイッチの上方に板ばね部を介して配設されて、前記ダイアルの裏面に弾性的に摺接するダイアル摺接片と、
各ダイアル摺接片の裏面に突設されて、先端が前記各周辺スイッチに当接する押圧子と、を備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の複合スイッチ。
【請求項7】
前記押圧力伝達部材は、前記各隣接するダイアル摺接片の中間位置に突設されて、ダイアルを所定位置以外の部位で押圧した際に、該ダイアルの裏面に当接して周辺スイッチの誤作動を防止する誤作動防止用の突起を備えていることを特徴とする請求項6に記載の複合スイッチ。
【請求項8】
前記多方向スイッチは、前記ベース上に固定したスイッチベース上に固定配置され、前記ロータリエンコーダは、このスイッチベースの裏側に配設されていることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1つに記載の複合スイッチ。
【請求項9】
前記押圧力伝達部材は、前記スイッチベースに固定されていることを特徴とする請求項8に記載の複合スイッチ。
【請求項10】
前記スイッチベースの裏面中央には円筒状のボス部が突設され、このスイッチベースと前記ベースとの間には、前記円筒状のボス部に回動自在に挿通されて前記ダイアルと一体に回動可能なスライダーが配設されていることを特徴とする請求項8または9に記載の複合スイッチ。
【請求項11】
前記スライダーとベースとの相互に、前記ダイアルの回動操作に節度感を付与するクリック機構を配設したことを特徴とする請求項10に記載の複合スイッチ。
【請求項12】
前記多方向スイッチは、中央固定接点と、その周辺の円周上に配設された複数個の周辺固定接点とがプリントされて、前記スイッチベース上に重合固定されたフレキシブルプリント配線板と、
前記中央固定接点および各周辺固定接点上に配置されて、前記プッシュボタンとダイアルの押圧力により展開可能なドーム状可動接点と、で構成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の複合スイッチ。
【請求項13】
前記ロータリエンコーダは、エンコーダ用の固定接点がプリントされて、前記スイッチベースの裏面に重合固定されたフレキシブルプリント配線板と、
前記スライダー上に設けられて、前記エンコーダ用の固定接点と摺接するエンコーダ用の可動接点と、で構成されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載の複合スイッチ。
【請求項14】
前記ロータリエンコーダのフレキシブルプリント配線板は、前記スイッチベース裏面の円筒状のボス部に挿通可能な円環状に形成されていて、前記多方向スイッチのフレキシブルプリント配線板の周縁に連結片を介して一体に連設して、該連結片で折返してスイッチベースの裏面に配設する一方、
エンコーダ用の固定接点および多方向スイッチの固定接点の各引出し線は、多方向スイッチのフレキシブルプリント配線板の周縁に一体成形した共通の引出し部に形成し、
この引出し部をスイッチベースの中央部を貫通して裏側の円筒状のボス部内に通し、ベースの中央部に形成したハーネス引出し孔より外部へ引出されていることを特徴とする請求項13に記載の複合スイッチ。
【請求項15】
前記ダイアルは、前記多方向スイッチ,ロータリエンコーダ,押圧力伝達部材,およびスライダーを内包するカップ状に形成されていて、前記ベース上に固定したリング状のダイアルホルダにフランジ部同士の係合により回動自在に抜止め保持されており、
ダイアル側のフランジ部は、ダイアルホルダ側のフランジ部に点又は線接触して、前記フランジ部同士間に所要のクリアランスを確保して、これら両者が離間する方向にばね力を付与する複数個の板ばね部を備えていることを特徴とする請求項14に記載の複合スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−117209(P2009−117209A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−289765(P2007−289765)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(390022437)株式会社テーケィアール (10)
【Fターム(参考)】