複合記録再生装置
【課題】 記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができるようにする。
【解決手段】 、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録し、ビデオテープを所定時間分巻き戻して、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始し、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するようにする。
【解決手段】 、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録し、ビデオテープを所定時間分巻き戻して、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始し、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、複数の記録再生装置が組み込まれた複合記録再生装置に係り、特に複数の記録再生装置間で映像データを容易にダビングすることができる複合記録再生装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングする場合、記録媒体に記録された映像データの再生を開始すると同時に、再生された映像データの他の記録媒体への記録を開始しなければならず、映像データをスムーズにダビングすることが困難であり、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したとき、ダビングの開始部分の映像が乱れたりして、きれいな映像を再生することができないという問題点があった。
背景技術としては、記録媒体に記録された映像データのダビングの開始位置とダビングの終了位置とを設定して、設定された開始位置と終了位置との間に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするようにしたものがあった（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００３−２５９２９８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、背景技術で述べたものにおいては、記録媒体に記録された映像データのダビングの開始位置とダビングの終了位置とを設定して、設定された開始位置と終了位置との間に記録された映像データを他の記録媒体にダビングすることができたが、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするときに、記録媒体に記録された映像データを再生して、再生されている映像を参照しながら、ダビンクの開始位置とダビングの終了位置とを指定しなければならないという問題点があった。
本発明は、背景技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる複合記録再生装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
上記目的を達成するため本発明においては、ビデオテープに映像データを記録再生するＶＣＲ部と光ディスクに映像データを記録再生するＤＶＤ部とを有する複合記録再生装置であって、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録するコントロール信号記録手段と、前記コントロール信号記録手段により記録されたコントロール信号を検出するコントロール信号検出手段と、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープを所定時間分巻き戻す巻戻し手段と、前記巻戻し手段によりビデオテープが所定時間分巻き戻されたとき、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始する再生開始手段と、前記コントロール信号検出手段によりコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するダビング開始手段とを備える。
更に、ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ手段であって、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間がリセットされるカウンタ手段と、前記カウント手段が前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときから前記ダビング開始手段によりダビングが開始されるまでの間、光ディスクに所定の信号を記録する記録手段とを備える。
前記記録手段は、光ディスクにブルーバック信号を記録するようにするとよい。
また、前記記録手段は、光ディスクにブラックバック信号を記録するようにするとよい。
これらの手段により、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる。
【発明の効果】
【０００５】
請求項１記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録し、ビデオテープを所定時間分巻き戻して、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始し、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときからダビングが開始されるまでの間、光ディスクにブルーバック信号又はブラックバック信号を記録して、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するようにしているので、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる。
請求項２記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録し、ビデオテープを所定時間分巻き戻して、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始し、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するようにしているので、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる。
請求項３記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタをビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間をリセットして、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前からダビングが開始されるまでの間に、光ディスクに所定の信号を記録するようにしているので、映像データがダビングされた光ディスクを市販の映像ソフトのように加工することができる。
請求項４記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、映像データをダビングする前に光ディスクにブルーバック信号を記録するようにしているので、映像データがダビングされた光ディスクを市販の映像ソフトのように加工することができる。
請求項５記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、映像データをダビングする前に光ディスクにブラックバック信号を記録するようにしているので、映像データがダビングされた光ディスクを市販の映像ソフトのように加工することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
以下、適宜図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を詳述する。図１は本発明の一実施例の複合記録再生装置の構成を示すブロック図であり、図２は本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示す説明図であり、図３は本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示すフローチャートである。
まず、図１の本発明の一実施例の複合記録再生装置の構成を示すブロック図を基に説明する。
複合記録再生装置１は、アンテナ１１により受信された電波から選択されたチャンネルのテレビ放送を受信するチューナ２と、チューナ２により受信されたテレビ放送の映像データの信号、ＤＶＤ部５のＤＶＤ等の光ディスクに記録再生する映像データの信号、並びにＶＣＲ部６のビデオテープに記録再生する映像データの信号を処理する信号処理回路３と、ＤＶＤ部５の情報データの記録再生とビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ６ａを有するＶＣＲ部６の映像データの記録再生とを制御するストレージ制御部４と、映像信号に文字情報信号を重畳して、文字情報をモニタ装置３０の画面に表示するＯＳＤ（Ｏｎ−Ｓｃｒｅｅｎ Ｃｈａｒａｃｔｅｒ Ｄｉｓｐｌａｙ）回路７と、複合記録再生装置１のシステム全体を制御するマイコン８と、ビデオテープの走行時間、光ディスクのチャプタ番号、タイトル番号、トラック番号等の各種情報を表示する表示部９と、リモコン装置２０から送信された赤外線信号のリモコン信号を受信して、所定の電気信号に変換するリモコン受信部１０とで構成されている。また、リモコン装置２０には、図示省略しているが、映像データの再生を指令する再生キー、映像データの再生の停止とダビングの停止とを指令する停止キー、映像データのダビングを指令するダビングキー等複数の操作キーが設けられていて、それらの操作キーを操作することにより複合記録再生装置を所望動作されることができるようになっている。
以上のように構成された複合記録再生装置について、以下その動作について説明する。
ビデオテープに記録された映像データを光ディスクにダビングする場合、ユーザは、ビデオテープに記録された映像データを再生して、ダビングする映像データの再生が開始される位置で、リモコン装置２０のダビングキー（図示せず）を操作する。リモコン装置２０のダビングキー（図示せず）が操作されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＶＣＲ部６を制御し、ＶＣＲ部６のビデオテープＴのコントロールトラックにコントロール信号を記録して、カウンタ６ａをリセットし、ビデオテープＴを所定時間分、例えば、再生時間で１０秒分巻き戻す（図２（ａ）参照）。
ビデオテープＴが所定時間分巻き戻されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＶＣＲ部６を制御して、ＶＣＲ部６のビデオテープＴに記録された映像データの再生を開始する（図２（ａ）参照）。カウンタ６ａによりカウントされたビデオテープＴの走行時間が、ビデオテープＴのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたときの所定時間前、例えば、５秒前になると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＤＶＤ部５を制御し、ＤＶＤ部５のＤＶＤにブルーバック信号を記録する（図２（ｂ）参照）。
そして、ビデオテープＴのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＤＶＤ部５を制御し、ビデオテープから再生された映像データのＤＶＤへのダビングを開始して、ＶＣＲ部６のビデオテープＴから再生された映像データをＤＶＤ部５のＤＶＤにダビングする（図２（ｂ）参照）。
リモコン装置２０の停止キー（図示せず）の操作によりダビングの停止が指令されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＶＣＲ部６とＤＶＤ部５とを制御し、映像データのＤＶＤへのダビングを停止して（図２（ｂ）参照）、ビデオテープＴの再生を停止する（図２（ａ）参照）。映像データのダビングが停止されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＤＶＤ部５を制御し、ＤＶＤ部５のＤＶＤにブルーバック信号を所定時間分記録してダビング処理を終了する（図２（ｂ）参照）。
また、図３の本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示すフローチャートを基に説明する。
ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されると、ステップＳ１からステップＳ２に進み、カウンタがリセットされて、ステップＳ３に進む。
ステップＳ３で、ビデオテープが巻き戻され、ステップＳ４に進む。
ステップＳ４で、ビデオテープが所定時間分巻き戻されたが否かが判断され、ビデオテープが所定時間分巻き戻された場合、ステップＳ５に進み、ビデオテープが所定時間分巻き戻されていない場合、ステップＳ３に戻って、ステップＳ３からのステップを繰り返す。
ステップＳ５で、ビデオテープの巻き戻しが停止されて、ステップＳ６に進む。
ステップＳ６で、ビデオテープに記録された映像データの再生が開始され、ステップＳ７に進む。
ステップＳ７で、カウンタによりカウントされたビデオテープの走行時間が、ビデオテープにコントロール信号が記録されたときの所定時間前になったか否かが判断され、所定時間前になった場合、ステップＳ８に進み、所定時間前になっていない場合、ステップＳ９に進む。
ステップＳ８で、ブルーバック信号がＤＶＤに記録されて、ステップＳ９に進む。
ステップＳ９で、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたか否かが判断され、コントロール信号が検出された場合、ステップＳ１０に進み、コントロール信号が検出されていない場合、ステップＳ６に戻って、ステップＳ６からのステップを繰り返す。
ステップＳ１０で、ビデオテープから再生された映像音声データがＤＶＤへダビングされて、ステップＳ１１に進む。
ステップＳ１１で、ダビングの停止が指令されたか否かが判断され、ダビングの停止が指令された場合、ステップＳ１２に進み、ダビングの停止が指令されていない場合、ステップＳ１０に戻って、ステップＳ１０からのステップを繰り返す。
ステップＳ１２で、映像データのＤＶＤへのダビングが停止され、ビデオテープの再生が停止されて、ステップＳ１３に進む。
ステップＳ１３で、ブルーバック信号がＤＶＤに記録されて、ステップＳ１４に進む。
ステップＳ１４で、ブルーバック信号のＤＶＤへの記録時間が所定時間経過したか否かが判断され、ブルーバック信号のＤＶＤへの記録時間が所定時間経過した場合、ステップＳ１５に進み、ブルーバック信号のＤＶＤへの記録時間が所定時間経過していない場合、ステップＳ１３に戻って、ステップＳ１３からのステップを繰り返す。
ステップＳ１５で、ＤＶＤへのブルーバック信号の記録が停止されて、ステップＳ１６に進んで処理を終了する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について詳述したが、本発明はこれに限らず、当業者の通常の知識の範囲内でその変形や改良が可能である。例えば、映像データを光ディスクにダビングする前と後とにブルーバック信号を光ディスクに記録することを説明したが、映像データを光ディスクにダビングする前と後とにブラックバック信号を光ディスクに記録するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の一実施例の複合記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示す説明図である。
【図３】本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【０００８】
１ 複合記録再生装置
２ チューナ
３ 信号処理回路
４ ストレージ制御部
５ ＤＶＤ部
６ ＶＣＲ部
６ａ カウンタ
７ ＯＳＤ回路
８ マイコン
９ 表示部
１０ リモコン受信部
１１ アンテナ
２０ リモコン装置
３０ モニタ装置
Ｔ ビデオテープ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、複数の記録再生装置が組み込まれた複合記録再生装置に係り、特に複数の記録再生装置間で映像データを容易にダビングすることができる複合記録再生装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングする場合、記録媒体に記録された映像データの再生を開始すると同時に、再生された映像データの他の記録媒体への記録を開始しなければならず、映像データをスムーズにダビングすることが困難であり、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したとき、ダビングの開始部分の映像が乱れたりして、きれいな映像を再生することができないという問題点があった。
背景技術としては、記録媒体に記録された映像データのダビングの開始位置とダビングの終了位置とを設定して、設定された開始位置と終了位置との間に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするようにしたものがあった（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００３−２５９２９８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、背景技術で述べたものにおいては、記録媒体に記録された映像データのダビングの開始位置とダビングの終了位置とを設定して、設定された開始位置と終了位置との間に記録された映像データを他の記録媒体にダビングすることができたが、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするときに、記録媒体に記録された映像データを再生して、再生されている映像を参照しながら、ダビンクの開始位置とダビングの終了位置とを指定しなければならないという問題点があった。
本発明は、背景技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる複合記録再生装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
上記目的を達成するため本発明においては、ビデオテープに映像データを記録再生するＶＣＲ部と光ディスクに映像データを記録再生するＤＶＤ部とを有する複合記録再生装置であって、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録するコントロール信号記録手段と、前記コントロール信号記録手段により記録されたコントロール信号を検出するコントロール信号検出手段と、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープを所定時間分巻き戻す巻戻し手段と、前記巻戻し手段によりビデオテープが所定時間分巻き戻されたとき、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始する再生開始手段と、前記コントロール信号検出手段によりコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するダビング開始手段とを備える。
更に、ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ手段であって、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間がリセットされるカウンタ手段と、前記カウント手段が前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときから前記ダビング開始手段によりダビングが開始されるまでの間、光ディスクに所定の信号を記録する記録手段とを備える。
前記記録手段は、光ディスクにブルーバック信号を記録するようにするとよい。
また、前記記録手段は、光ディスクにブラックバック信号を記録するようにするとよい。
これらの手段により、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる。
【発明の効果】
【０００５】
請求項１記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録し、ビデオテープを所定時間分巻き戻して、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始し、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときからダビングが開始されるまでの間、光ディスクにブルーバック信号又はブラックバック信号を記録して、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するようにしているので、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる。
請求項２記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録し、ビデオテープを所定時間分巻き戻して、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始し、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するようにしているので、記録媒体に記録された映像データを他の記録媒体にダビングするとき、自動的にダビングを開始して、他の記録媒体にダビングされた映像データを再生したときに、ダビングの開始位置での映像の乱れがなく、スムーズにダビングすることができる。
請求項３記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタをビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間をリセットして、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前からダビングが開始されるまでの間に、光ディスクに所定の信号を記録するようにしているので、映像データがダビングされた光ディスクを市販の映像ソフトのように加工することができる。
請求項４記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、映像データをダビングする前に光ディスクにブルーバック信号を記録するようにしているので、映像データがダビングされた光ディスクを市販の映像ソフトのように加工することができる。
請求項５記載の発明に係る複合記録再生装置によれば、映像データをダビングする前に光ディスクにブラックバック信号を記録するようにしているので、映像データがダビングされた光ディスクを市販の映像ソフトのように加工することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
以下、適宜図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を詳述する。図１は本発明の一実施例の複合記録再生装置の構成を示すブロック図であり、図２は本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示す説明図であり、図３は本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示すフローチャートである。
まず、図１の本発明の一実施例の複合記録再生装置の構成を示すブロック図を基に説明する。
複合記録再生装置１は、アンテナ１１により受信された電波から選択されたチャンネルのテレビ放送を受信するチューナ２と、チューナ２により受信されたテレビ放送の映像データの信号、ＤＶＤ部５のＤＶＤ等の光ディスクに記録再生する映像データの信号、並びにＶＣＲ部６のビデオテープに記録再生する映像データの信号を処理する信号処理回路３と、ＤＶＤ部５の情報データの記録再生とビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ６ａを有するＶＣＲ部６の映像データの記録再生とを制御するストレージ制御部４と、映像信号に文字情報信号を重畳して、文字情報をモニタ装置３０の画面に表示するＯＳＤ（Ｏｎ−Ｓｃｒｅｅｎ Ｃｈａｒａｃｔｅｒ Ｄｉｓｐｌａｙ）回路７と、複合記録再生装置１のシステム全体を制御するマイコン８と、ビデオテープの走行時間、光ディスクのチャプタ番号、タイトル番号、トラック番号等の各種情報を表示する表示部９と、リモコン装置２０から送信された赤外線信号のリモコン信号を受信して、所定の電気信号に変換するリモコン受信部１０とで構成されている。また、リモコン装置２０には、図示省略しているが、映像データの再生を指令する再生キー、映像データの再生の停止とダビングの停止とを指令する停止キー、映像データのダビングを指令するダビングキー等複数の操作キーが設けられていて、それらの操作キーを操作することにより複合記録再生装置を所望動作されることができるようになっている。
以上のように構成された複合記録再生装置について、以下その動作について説明する。
ビデオテープに記録された映像データを光ディスクにダビングする場合、ユーザは、ビデオテープに記録された映像データを再生して、ダビングする映像データの再生が開始される位置で、リモコン装置２０のダビングキー（図示せず）を操作する。リモコン装置２０のダビングキー（図示せず）が操作されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＶＣＲ部６を制御し、ＶＣＲ部６のビデオテープＴのコントロールトラックにコントロール信号を記録して、カウンタ６ａをリセットし、ビデオテープＴを所定時間分、例えば、再生時間で１０秒分巻き戻す（図２（ａ）参照）。
ビデオテープＴが所定時間分巻き戻されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＶＣＲ部６を制御して、ＶＣＲ部６のビデオテープＴに記録された映像データの再生を開始する（図２（ａ）参照）。カウンタ６ａによりカウントされたビデオテープＴの走行時間が、ビデオテープＴのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたときの所定時間前、例えば、５秒前になると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＤＶＤ部５を制御し、ＤＶＤ部５のＤＶＤにブルーバック信号を記録する（図２（ｂ）参照）。
そして、ビデオテープＴのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＤＶＤ部５を制御し、ビデオテープから再生された映像データのＤＶＤへのダビングを開始して、ＶＣＲ部６のビデオテープＴから再生された映像データをＤＶＤ部５のＤＶＤにダビングする（図２（ｂ）参照）。
リモコン装置２０の停止キー（図示せず）の操作によりダビングの停止が指令されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＶＣＲ部６とＤＶＤ部５とを制御し、映像データのＤＶＤへのダビングを停止して（図２（ｂ）参照）、ビデオテープＴの再生を停止する（図２（ａ）参照）。映像データのダビングが停止されると、マイコン８は、ストレージ制御部４に制御信号を送出してＤＶＤ部５を制御し、ＤＶＤ部５のＤＶＤにブルーバック信号を所定時間分記録してダビング処理を終了する（図２（ｂ）参照）。
また、図３の本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示すフローチャートを基に説明する。
ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されると、ステップＳ１からステップＳ２に進み、カウンタがリセットされて、ステップＳ３に進む。
ステップＳ３で、ビデオテープが巻き戻され、ステップＳ４に進む。
ステップＳ４で、ビデオテープが所定時間分巻き戻されたが否かが判断され、ビデオテープが所定時間分巻き戻された場合、ステップＳ５に進み、ビデオテープが所定時間分巻き戻されていない場合、ステップＳ３に戻って、ステップＳ３からのステップを繰り返す。
ステップＳ５で、ビデオテープの巻き戻しが停止されて、ステップＳ６に進む。
ステップＳ６で、ビデオテープに記録された映像データの再生が開始され、ステップＳ７に進む。
ステップＳ７で、カウンタによりカウントされたビデオテープの走行時間が、ビデオテープにコントロール信号が記録されたときの所定時間前になったか否かが判断され、所定時間前になった場合、ステップＳ８に進み、所定時間前になっていない場合、ステップＳ９に進む。
ステップＳ８で、ブルーバック信号がＤＶＤに記録されて、ステップＳ９に進む。
ステップＳ９で、ビデオテープのコントロールトラックに記録されたコントロール信号が検出されたか否かが判断され、コントロール信号が検出された場合、ステップＳ１０に進み、コントロール信号が検出されていない場合、ステップＳ６に戻って、ステップＳ６からのステップを繰り返す。
ステップＳ１０で、ビデオテープから再生された映像音声データがＤＶＤへダビングされて、ステップＳ１１に進む。
ステップＳ１１で、ダビングの停止が指令されたか否かが判断され、ダビングの停止が指令された場合、ステップＳ１２に進み、ダビングの停止が指令されていない場合、ステップＳ１０に戻って、ステップＳ１０からのステップを繰り返す。
ステップＳ１２で、映像データのＤＶＤへのダビングが停止され、ビデオテープの再生が停止されて、ステップＳ１３に進む。
ステップＳ１３で、ブルーバック信号がＤＶＤに記録されて、ステップＳ１４に進む。
ステップＳ１４で、ブルーバック信号のＤＶＤへの記録時間が所定時間経過したか否かが判断され、ブルーバック信号のＤＶＤへの記録時間が所定時間経過した場合、ステップＳ１５に進み、ブルーバック信号のＤＶＤへの記録時間が所定時間経過していない場合、ステップＳ１３に戻って、ステップＳ１３からのステップを繰り返す。
ステップＳ１５で、ＤＶＤへのブルーバック信号の記録が停止されて、ステップＳ１６に進んで処理を終了する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について詳述したが、本発明はこれに限らず、当業者の通常の知識の範囲内でその変形や改良が可能である。例えば、映像データを光ディスクにダビングする前と後とにブルーバック信号を光ディスクに記録することを説明したが、映像データを光ディスクにダビングする前と後とにブラックバック信号を光ディスクに記録するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の一実施例の複合記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示す説明図である。
【図３】本発明の一実施例の複合記録再生装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【０００８】
１ 複合記録再生装置
２ チューナ
３ 信号処理回路
４ ストレージ制御部
５ ＤＶＤ部
６ ＶＣＲ部
６ａ カウンタ
７ ＯＳＤ回路
８ マイコン
９ 表示部
１０ リモコン受信部
１１ アンテナ
２０ リモコン装置
３０ モニタ装置
Ｔ ビデオテープ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ビデオテープに映像データを記録再生するＶＣＲ部と光ディスクに映像データを記録再生するＤＶＤ部とを有する複合記録再生装置であって、
ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録するコントロール信号記録手段と、前記コントロール信号記録手段により記録されたコントロール信号を検出するコントロール信号検出手段と、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープを所定時間分巻き戻す巻戻し手段と、前記巻戻し手段によりビデオテープが所定時間分巻き戻されたとき、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始する再生開始手段と、前記コントロール信号検出手段によりコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するダビング開始手段と、ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ手段であって、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間がリセットされるカウンタ手段と、前記カウント手段が前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときから前記ダビング開始手段によりダビングが開始されるまでの間、光ディスクにブルーバック信号又はブラックバック信号を記録する記録手段とを備えたことを特徴とする複合記録再生装置。
【請求項２】
ビデオテープに映像データを記録再生するＶＣＲ部と光ディスクに映像データを記録再生するＤＶＤ部とを有する複合記録再生装置であって、
ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録するコントロール信号記録手段と、前記コントロール信号記録手段により記録されたコントロール信号を検出するコントロール信号検出手段と、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープを所定時間分巻き戻す巻戻し手段と、前記巻戻し手段によりビデオテープが所定時間分巻き戻されたとき、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始する再生開始手段と、前記コントロール信号検出手段によりコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するダビング開始手段とを備えたことを特徴とする複合記録再生装置。
【請求項３】
ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ手段であって、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間がリセットされるカウンタ手段と、前記カウント手段が前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときから前記ダビング開始手段によりダビングが開始されるまでの間、光ディスクに所定の信号を記録する記録手段とを更に備えたことを特徴とする請求項２記載の複合記録再生装置。
【請求項４】
前記記録手段は、光ディスクにブルーバック信号を記録する記録手段であることを特徴とする請求項３記載の複合記録再生装置。
【請求項５】
前記記録手段は、光ディスクにブラックバック信号を記録する記録手段であることを特徴とする請求項３記載の複合記録再生装置。
【請求項１】
ビデオテープに映像データを記録再生するＶＣＲ部と光ディスクに映像データを記録再生するＤＶＤ部とを有する複合記録再生装置であって、
ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録するコントロール信号記録手段と、前記コントロール信号記録手段により記録されたコントロール信号を検出するコントロール信号検出手段と、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープを所定時間分巻き戻す巻戻し手段と、前記巻戻し手段によりビデオテープが所定時間分巻き戻されたとき、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始する再生開始手段と、前記コントロール信号検出手段によりコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するダビング開始手段と、ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ手段であって、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間がリセットされるカウンタ手段と、前記カウント手段が前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときから前記ダビング開始手段によりダビングが開始されるまでの間、光ディスクにブルーバック信号又はブラックバック信号を記録する記録手段とを備えたことを特徴とする複合記録再生装置。
【請求項２】
ビデオテープに映像データを記録再生するＶＣＲ部と光ディスクに映像データを記録再生するＤＶＤ部とを有する複合記録再生装置であって、
ビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号を記録するコントロール信号記録手段と、前記コントロール信号記録手段により記録されたコントロール信号を検出するコントロール信号検出手段と、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープを所定時間分巻き戻す巻戻し手段と、前記巻戻し手段によりビデオテープが所定時間分巻き戻されたとき、ビデオテープに記録された映像データの再生を開始する再生開始手段と、前記コントロール信号検出手段によりコントロール信号が検出されたとき、ビデオテープから再生された映像データの光ディスクへのダビングを開始するダビング開始手段とを備えたことを特徴とする複合記録再生装置。
【請求項３】
ビデオテープの走行時間をカウントするカウンタ手段であって、前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックにコントロール信号が記録されたとき、ビデオテープの走行時間がリセットされるカウンタ手段と、前記カウント手段が前記コントロール信号記録手段によりビデオテープのコントロールトラックに記録されたときの所定時間前をカウントしたときから前記ダビング開始手段によりダビングが開始されるまでの間、光ディスクに所定の信号を記録する記録手段とを更に備えたことを特徴とする請求項２記載の複合記録再生装置。
【請求項４】
前記記録手段は、光ディスクにブルーバック信号を記録する記録手段であることを特徴とする請求項３記載の複合記録再生装置。
【請求項５】
前記記録手段は、光ディスクにブラックバック信号を記録する記録手段であることを特徴とする請求項３記載の複合記録再生装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００６−７９７２５（Ｐ２００６−７９７２５Ａ）
【公開日】平成１８年３月２３日（２００６．３．２３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２６２５５２（Ｐ２００４−２６２５５２）
【出願日】平成１６年９月９日（２００４．９．９）
【出願人】（０００２０１１１３）船井電機株式会社 (7,855)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年３月２３日（２００６．３．２３）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年９月９日（２００４．９．９）
【出願人】（０００２０１１１３）船井電機株式会社 (7,855)
【Ｆターム（参考）】
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