説明

複数のアンテナを有する多帯域ワイヤレス電話機

【課題】多帯域ワイヤレス無線機の重量、容積を軽減する。
【解決手段】ワイヤレス電話機102には電話機トランシーバ104、GPS受信機106およびブルートゥーストランシーバ108が含まれている。電話機アンテナ110は外部であり、ブルートゥースアンテナ120は内部である。GPS受信機106はそれ自体の内部アンテナにより、あるいは他のアンテナ110,120のいずれかにより信号分離器116を通して駆動されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
技術分野
本発明はワイヤレス電話機に関し、特に多帯域ワイヤレス電話機に対するアンテナアーキテクチャに関する。
【0002】
従来の技術
ワイヤレス電話機は長い間、多周波数帯域で動作しなければならなかった。古いセルラ電話機は800MHzで動作する一方、さらに現代のPCS(パーソナル通信システム)電話機は1900MHzで動作する。これは、第1の帯域で4分の1波長アンテナとして動作し、第2の帯域で半波長アンテナとして動作する単一のアンテナで行うことができる。しかしながら付加的な機能が利用可能になると、付加的なアンテナを使用することが必要となる。これは望ましいことではない。その理由は、軽量、コンパクト、そして(最も重要である)ポータブルな製品、ワイヤレス電話機であることを意図している物の重量と容積を追加するからである。
【発明の簡単な開示】
【0003】
出願人は、付加的な機能が少なくともGPSおよびブルートゥース(登録商標)である場合の従来技術の制限を解消した。
【0004】
GPSはグローバルポジショニングシステムである。地上ベースの受信機が正確に時間が合わされた信号をいくつかの衛星から受信する。各衛星は正確に知られた位置を有し、それに対するコードも信号に含まれている。各信号が受信される時間(および時間差)を知ることにより、受信機はそれ自体の位置を計算することができる。GPSは1575MHzで動作する。
【0005】
ブルートゥースはブルートゥース特別関心グループのプロジェクトである。この出願の出願日のそのウェブサイトhttp://www.bluetooth.comはケーブルなしである。2400−2483MHzで動作する低電力、短距離(10−100メートル)無線リンクを使用することによりそのようにしている。
【0006】
本発明は、単一外部アンテナを有する単一装置に、ワイヤレス電話機、GPS、およびブルートゥース能力を提供する。これらの実施形態が示されている。
【0007】
第1の実施形態では、電話機は1つの電話機帯域のみで動作するように設計されている。外部アンテナは電話機とGPSの両方にアクセスするために多帯域応答に対して同調されている。デュプレクサまたは電子スイッチが電話機とGPSの信号を分離する。内部アンテナがブルートゥースのために使用される。
【0008】
第2の実施形態では、電話機は2つの電話機帯域で動作するように設計されている。外部アンテナは両電話機帯域のために使用される。単一の内部アンテナがGPSとブルートゥースのために使用され、同様なデュプレクサまたは電子スイッチが設けられる。
【0009】
第3の実施形態は第2のものに類似するが、2つの内部アンテナを使用し、一方はGPS用であり、他方はブルートゥース用である。デュプレクサまたは電子スイッチは削除される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態のブロック図である。
【図2】図2は、本発明の第2の実施形態のブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第3の実施形態のブロック図である。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0011】
図1は本発明の第1の実施形態のブロック図である。ワイヤレス電話機(102)は電話機トランシーバ(104)、GPS受信機(106)およびブルートゥース受信機(108)を有する。外部アンテナ(110)が電話信号を遠隔電話基地局(112)から受信し、またGPS信号を遠隔GPS衛星(114)の配列から受信する。信号分離器は電話信号とGPS信号を分離し、電話信号を電話トランシーバ(104)に、GPS信号をGPS受信機(106)に加える。遠隔ブルートゥース装置(118)は信号を内部ブルートゥースアンテナ(120)に送り、これはブルートゥース信号をブルートゥース受信機(108)に加える。
【0012】
図2は本発明の第2の実施形態のブロック図である。図2は2つの例外を除いて図1とほぼ同じである。
【0013】
第1に、図1の外部アンテナ(110)は外部アンテナ(210)になっている。その理由は1つの帯域ではなく2つの帯域で電話信号を受信するように最適化されている。第1の帯域上の信号は第1の遠隔基地局(222)から受信され、第2の帯域上の信号は第2の遠隔基地局(224)から受信される。2つの基地局は同じ場所に配置してもよく、アンテナを共有してもよいが、異なる周波数帯域で動作することから、別々であると考えることができる。図1の単一帯域電話トランシーバ(104)は図2の二重帯域電話トランシーバ(204)となるように変更される。共通アンテナを共有する二重帯域電話トランシーバは技術的によく知られている。
【0014】
第2に、図1の信号分離器(116)は図2の信号分離器(216)になっている。その理由はGPS信号および電話信号ではなく、GPS信号とブルートゥース信号を分離するからである。図1の内部アンテナ(120)は図2の内部アンテナ(220)になっている。その理由はブルートゥース信号だけではなく、GPS信号とブルートゥース信号の両方を受信するように最適化されているからである。信号分離器(216)はブルートゥース信号とGPS信号を内部GPSアンテナ(220)から受信し、2つの信号を分離する。そしてブルートゥース信号をブルートゥーストランシーバ(108)に、GPS信号をGPS受信機(106)に加える。
【0015】
図3は本発明の第3の実施形態のブロック図である。図3は1つの例外を除いて図2とほぼ同じである。信号分離器(216)は除去され、独立した内部GPSアンテナ(326)が加えられており、これはGPS信号を直接GPS受信機に加える。図1と同様に、ブルートゥースアンテナ(120)はブルートゥース信号をブルートゥーストランシーバ(108)に加える。
【0016】
産業上の利用性
本発明は工業において活用することができ、GPSとここに示されている方法を備えたワイヤレス電話機を提供することが望まれるときはいつでも本発明を作り、使用することができる。互いに分離して別個であるものはまったく通常のものであってもよく、本発明としてクレームされているものはそれらの組み合わせである。
【0017】
さまざまなモードの装置および方法を説明してきたが、本発明の真の精神および範囲はそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲およびそれらの均等物によってのみ制限され、そのようなものが本発明としてクレームされている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)i)電話トランシーバと、
ii)電話トランシーバに接続された外部アンテナと、
iii)グローバルポジショニングシステム(GPS)受信機およびアンテナとを具備し、
b)ブルートゥーストランシーバおよび内部アンテナをさらに具備するワイヤレス電話機。
【請求項2】
a)電話信号およびGPS信号を外部アンテナから受信し、
b)電話信号およびGPS信号を分離し、
c)電話信号を電話トランシーバに加え、
d)GPS信号をGPS受信機に加えるように接続された信号分離器をさらに具備する請求項1記載のワイヤレス電話機。
【請求項3】
a)ブルートゥース信号およびGPS信号を内部GPSアンテナから受信し、
b)ブルートゥース信号およびGPS信号を分離し、
c)ブルートゥース信号をブルートゥーストランシーバに加え、
d)GPS信号をGPS受信機に加えるように接続された信号分離器をさらに具備する請求項1記載のワイヤレス電話機。
【請求項4】
GPSアンテナ電話機は内部にあり、ブルートゥースアンテナから分離されている請求項1記載のワイヤレス電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−254485(P2011−254485A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−138675(P2011−138675)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【分割の表示】特願2001−559149(P2001−559149)の分割
【原出願日】平成13年2月7日(2001.2.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】