説明

複素環アリル誘導体

本発明は、式(I)の化合物(式中、Het、A1、A2、A3、A4、D、W,T、Q、Y、X1、X2、R1、R2、R3、R4、k、及びmは本明細書中で規定されている)に関連し、且つ、適用可能な場合、それらの考えられるE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体であって、遊離形態又は塩形態のものに関連し、それらの化合物及びE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体の調製方法及び使用に関連し、活性成分がそれらの化合物、E/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体から選択された殺虫組成物であって、遊離形態又は農薬に使用可能な塩形態のものに関連し、それらの組成物の調製方法及び使用に関連し、それらの組成物で処理した植物繁殖物質に関連し、害虫を防除する方法に関連し、中間体に関連し、そして適用可能な場合、それらの化合物、E/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体を調製するための、それらの考えられるE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体であって、遊離形態又は塩形態のものに関連し、そしてそれらの中間体及び、適用可能な場合、それらの考えられるE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体の調製方法及び使用に関連する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)の(1)化合物に関連し、
【化1】

式中、
Hetは累積二重結合を含まない5個又は6個の環員を有する非芳香族ヘテロシクリルであり、この5個又は6個の環員の中で第一の単結合により式Iの化合物の残りの部分にHetを連結させる連結環員は、窒素原子であってこの窒素原子に直接隣接するHetの2個の環員をつなげる2個の更なる単結合を有する窒素原子、又は炭素原子であってこの炭素原子に直接隣接するHetの2個の環員をつなげる更なる1個の単結合と1個の二重結合を有する炭素原子のいずれかであり、且つHetの残りの4個又は5個の環員は、互いに独立して、−C(Ri)(Rii)−、−C(=O)−、−C(=S)−、−O−、−S−、−N(Riii)−、−C(Riv)=及び−N=の環員から成る群から選択され、ここで(A)Hetの5個又は6個の環員の中で、1〜4個(4個を含む)の環員は互いに独立して、それぞれ5個又は6個の環原子から成るHetの基本的環構造にヘテロ原子を提供し、(B)Hetの2個の直接隣接する環員は両方とも−O−ではなく、且つ(C)Hetの上記の連結環員が窒素原子である場合(i)Hetの上記の残りの4個若しくは5個の環員の少なくとも1個の環員は−N=であるか又は(ii)Hetの上記の連結環員でもその2個の直接隣接する環員でもないHetの2個若しくは3個の環員のうち少なくとも1個は−C(=O)−若しくは−C(=S)−であるか又は(iii)Hetの上記の残りの4個若しくは5個の環員のうち少なくとも3個環員がそれぞれ他方から独立して−C(Riv)=であるか又は(iv)Hetの上記の残りの4個若しくは5個の環員のうち少なくとも2個環員がそれぞれ他方から独立して−O−、−S−若しくは−N(Riii)−であり、Hetの上記の連結環員が炭素原子である場合(v)その炭素原子から始まる上記の二重結合が窒素原子をつなげるか又は(vi)その炭素原子から始まる上記の更なる単結合に結合したHetの環員が−C(=O)−若しくは−C(=S)−であり;
i及びRiiは、それぞれ他方から独立して、水素、ハロゲン、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル又はC1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキルであり;
iiiは、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル又はC1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキルであり;
ivは、水素、ハロゲン、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル又はC1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキルであり;
1、A2及びA3は、それぞれ他方から独立して、単結合であるか又は置換されていないか若しくはそれぞれ他方から独立してC3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C6アルキル若しくはハロ−C1〜C3アルキルにより1〜6回置換されたC1〜C6アルキレン架橋であり;
4は、置換されていないか若しくはそれぞれ他方から独立してC3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C6アルキル若しくはハロ−C1〜C3アルキルにより1〜6回置換されたC1〜C6アルキレン架橋であり;
Dは、CH又はNであり;
Wは、O、NR5、S、S(=O)、S(=O)2、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NR6−又は−NR6−C(=O)−であり;
Tは、単結合、O、NH、NR5、S、S(=O)、S(=O)2、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NR6−又は−NR6−C(=O)−であり;
Qは、O、NR5、S、S(=O)又はS(=O)2であり;
Yは、O、NR5、S、S(=O)又はS(=O)2であり;
1及びX2は、それぞれ他方から独立して、フッ素、塩素又は臭素であり;
1及びR2は、それぞれ他方から独立して、H、ハロゲン、CN、ニトロ、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6アルケニル、ハロ−C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、ハロ−C2〜C6アルケニルオキシ、C3〜C6アルキニルオキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル又はハロ−C3〜C6アルキニルオキシであり;
3は、ハロゲン、CN、ニトロ、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6アルケニル、ハロ−C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、ハロ−C2〜C6アルケニルオキシ、C3〜C6アルキニルオキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル又はハロ−C3〜C6アルキニルオキシであり、mが2である場合2個のR3置換基は同一であるか又は異なり;
4は、ハロゲン、CN、ニトロ、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6アルケニル、ハロ−C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、ハロ−C2〜C6アルケニルオキシ、C3〜C6アルキニルオキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル又はハロ−C3〜C6アルキニルオキシであり、kが2以上である場合R4置換基は同一であるか又は異なり;
5は、H、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C3アルキル、ハロ−C1〜C3アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルキルカルボニル又はC3〜C8シクロアルキルであり;
6は、H、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C3アルキル、ハロ−C1〜C3アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルキルカルボニル又はC3〜C8シクロアルキルであり;
kは、DがNである場合は0、1、2又は3であり又はDがCHである場合は0、1、2、3又は4であり;且つ
mは、0、1又は2であり、
且つ、適用可能な場合、それらの考えられるE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体であって、遊離形態又は塩形態のものに関連し、それらの化合物及びE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体の調製方法及び使用に関連し、活性成分がそれらの化合物、E/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体から選択された殺虫組成物であって、遊離形態又は農薬に使用可能な塩形態のものに関連し、それらの組成物の調製方法及び使用に関連し、それらの組成物で処理した植物繁殖物質に関連し、害虫を防除する方法に関連し、中間体に関連し、そして適用可能な場合、それらの化合物、E/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体を調製するための、それらの考えられるE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体であって、遊離形態又は塩形態のものに関連し、そしてそれらの中間体及び、適用可能な場合、それらの考えられるE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体の調製方法及び使用に関連する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのジハロビニル誘導体が殺虫組成物中の活性成分として文献中に提示されている。しかし、害虫防除の分野におけるそれらの既知の化合物の生物学的特性は全く満足できるものではなく、それ故に、特に昆虫及び代表的なダニ目の防除に対する殺虫特性を有する利用可能な更なる化合物を生成する必要性があり、その問題は本発明に従って本化合物Iを提供することにより解決される。
【発明の開示】
【0003】
少なくとも1つの塩基性中心(basic centre)を有する化合物Iは、例えば、酸付加塩を形成することができる。酸付加塩は、例えば、強無機酸、例えば鉱酸、例えば過塩素酸、硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸又はハロゲン化水素酸を用いて形成することができ、或いは強い有機カルボン酸、例えば置換されていないか又は置換されている、例えばハロ置換されている、C1〜C4アルカンカルボン酸、例えば酢酸、飽和又は不飽和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸又はフタル酸、ヒドロキシカルボン酸、例えばアスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸又は安息香酸を用いて形成することができ、或いは有機スルホン酸例えば置換されていないか又は置換されている、例えばハロ置換された、C1〜C4アルカン酸又はアリールスルホン酸、例えばメタンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸を用いて形成することができる。少なくとも1つの酸基を有する化合物Iは、例えば、塩基とともに塩を形成することができ、例えば金属塩、例えばアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、又はアンモニア若しくは有機アミン、例えばモルホリン、ピペリジン、ピロリドン、モノ、ジ、若しくはトリ低級アルキルアミン、例えばエチル、ジエチル、トリエチル、若しくはジメチル−プロピル−アミン、又はモノ、ジ若しくはトリヒドロキシ低級アルキルアミン、例えばモノ、ジ、又はトリエタノールアミンとの塩である。更に、対応する内部塩(internal salt)が任意に形成されても良い。本発明との関連では、農薬として有利な塩が好ましいが、例えばハチや魚への毒性といった農薬の適用に関して不都合を伴う塩であって、例えば遊離の化合物I又は農薬として許容されるそれらの塩の単離又は精製に用いられる塩も含まれる。遊離形態における化合物I及び塩形態における化合物Iの間の密接な関係を考慮すれば、遊離の化合物I及びそれらの塩は、適用可能な場合、その対応する塩及びその遊離の化合物Iの双方をそれぞれ含むことが、上述及び後述において理解される。式(I)の化合物の互変異性体及びそれらの塩に関しても同じことが言える。それぞれの場合では、遊離の形態が一般的に好ましい。
【0004】
上述及び後述で使用される一般的な用語は、他に規定されない限り、以下の意味を有する。
【0005】
それ自体が基としてのハロゲン並びに他の基及び化合物、例えばハロアルキル、ハロシクロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル及びハロアルコキシなどの構造的要素としてのハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり、特別にはフッ素、塩素又は臭素であり、より特別には、フッ素又は塩素であり、非常に特別には塩素である。
【0006】
炭素を含有する基及び化合物は、他に規定されない限り、それぞれ1〜20個(20個を含む)、好ましくは1〜18個(18個を含む)、より好ましくは1〜10個(10個を含む)、特別には1〜6個(6個を含む)、より特別には1〜4個(4個を含む)、更に特別には1〜3個(3個を含む)、更により特別には1個又は2個の炭素原子を含み;1個の炭素原子が非常に特別に好ましい。
【0007】
アルキレンは直鎖又は分岐した架橋メンバーであり;それは特別には、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−、−CH(CH3)−、−CH2(CH3)CH2−CH2−、−CH(C25)−、−C(CH3)2−、−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−又は−CH2C(CH3)2−CH2−である。
【0008】
それ自体が基としてのアルキル並びに他の基及び化合物、例えばハロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルホニル及びアルキルスルホニルオキシなどの構造的要素としてのとしてのアルキルは、それぞれの場合において当該基又は化合物に存在する炭素原子の特定の数を考慮して、直鎖状の、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル若しくはn−オクタデシル、又は分岐した、例えばイソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル若しくはイソヘキシルのいずれかである。
【0009】
それ自体が基としてのアルケニル及びアルキニル並びに他の基及び化合物、例えばハロアルケニル、ハロアルキニル、アルケニルオキシ、ハロアルケニルオキシ、アルキニルオキシ又はハロアルキニルオキシなどの構造的要素としてのとしてのアルケニル及びアルキニルは、直鎖状であるか又は分岐しており、そしてそれぞれの場合において2個又は好ましくは1個の不飽和炭素−炭素結合を含む。例としては、上述のビニル、プロパ−2−エン−1−イル、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−3−エン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イル、ブタ−2−イン−1−イル及びブタ−3−イン−1−イルが挙げられる。
【0010】
それ自体が基としてのシクロアルキル並びに他の基及び化合物、例えばシクロアルキルアルキルなどの構造的要素としてのとしてのシクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル又はシクロオクチルである。シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが好ましく、シクロプロピルが特に好ましい。
【0011】
ハロ置換された炭素を含有する基及び化合物、例えば、ハロアルキル及びハロアルコキシは、部分的にハロゲン化又は過ハロゲン化(perhalogenate)されることができ、複数のハロゲン化の場合、ハロゲン置換基は同じであるか又は異なっている。それ自体が基としてのハロアルキル並びに他の基及び化合物、例えばハロアルコキシなどの構造的要素としてのハロアルキルの例としては、フッ素、塩素及び/又は臭素によって1〜3個が置換されたメチル、例えばCHF2、CF3又はCH2Cl;フッ素、塩素及び/又は臭素によって1〜5個が置換されたエチル、例えばCH2CF3、CF2CF3、CF2CCl3、CF2CHCl2、CF2CHF2、CF2CFCl2、CH2CH2Cl、CF2CHBr2、CF2CHClF、CF2CHBrF又はCClFCHClF;フッ素、塩素及び/又は臭素によって1〜7個が置換されたプロピル又はイソプロピル、例えばCH2CHBrCH2Br、CF2CHFCF3、CH2CF2CF3、CF2CF2CF3、CH(CF3)2又はCH2CH2CH2Cl;並びにフッ素、塩素及び/又は臭素によって1〜9個が置換された、ブチル又はそれらの異性体の1つ、例えばCF(CF3)CHFCF3、CF2(CF2)2CF3又はCH2(CF2)2CF3である。
【0012】
本発明との関連における好ましい実施態様は
(2)X1及びX2が塩素又は臭素、特別には塩素である、(1)の化合物I;
(3)A1が単結合である、(1)又は(2)の化合物I;
(4)基A2−T−A3が単結合である、(1)〜(3)の化合物I;
(5)WがO、−C(=O)O−又は−C(=O)NH−、特別にはOである、(1)〜(4)の化合物I;
(6)A4が直鎖のアルキレン架橋、特別にはエチレン、プロピレン又はブチレン、より特別にはエチレン又はプロピレン、非常に特別にはプロピレンである、(1)〜(5)の化合物I;
(7)Qが酸素である、(1)〜(6)の化合物I;
(8)Yが酸素である、(1)〜(7)の化合物I;
(9)R1及びR2が臭素又は塩素、特別には塩素である、(1)〜(8)の化合物I;
(10)mが0である、(1)〜(9)の化合物I;
(11)R4がハロゲン、特別には塩素であり、且つkが2又は0である、(1)〜(10)の化合物I;
(12)DがCHである、(1)〜(11)の化合物I;
(13)Hetが5−オキソ−2−(C1〜C6アルキル)−3,4−ジアザ−1−チア−シクロペンタ−2−エン−4−イル、5−オキソ−2−(C1〜C6アルキル)−3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イル、5−オキソ−2−(ハロ−C1〜C6アルキル)−3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イル、5−オキソ−1−(C1〜C6アルキル)−2−(C1〜C6アルキル)−1,3,4−トリアザ−シクロペンタ−2−エン−4−イル、5−オキソ−1−(ハロ−C1〜C6アルキル)−2−(C1〜C6アルキル)−1,3,4−トリアザ−シクロペンタ−2−エン−4−イル、5−オキソ−1−(C1〜C6アルキル)−1,2,3,4−テトラアザ−シクロペンタ−2−エン−4−イル、4−ハロ−5−ハロ−6−オキソ−1,2−ジアザ−シクロヘキサ−2,4−ジエン−1−イル、3−オキソ−4−(C1〜C6アルキル)−5−(ハロ−C1〜C6アルキル)−1,4−ジアザ−シクロヘキサ−1,5−ジエン−2−イル又は6−オキソ−1−(C1〜C6アルキル)−2−(C1〜C6アルキル)−1,3−ジアザ−シクロヘキサ−2,4−ジエン−5−イル、特別には5−オキソ−2−(C1〜C6アルキル)−3,4−ジアザ−1−チア−シクロペンタ−2−エン−4−イル、5−オキソ−2−(C1〜C6アルキル)−3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イル又は5−オキソ−2−(ハロ−C1〜C6アルキル)−3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イルである、(1)〜(12)の化合物I;
【0013】
本発明との関連においては、実施例P1及びP2において言及する式Iの化合物が特に好ましい。
【0014】
本発明は、式Iの化合物、又は適用可能であれば、それらのE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体であって、遊離形態又は塩形態のものを調製するための方法にも関連し、その方法は、例えば、
(a)WがO、NR5、S、−C(=O)−O−又は−C(=O)−NR6−である化合物Iを調製するために、式IIの化合物
【化2】

(ここで、W1は、O、NR5、S、−C(=O)−O−又は−C(=O)−NR6−であり、且つR5、R6、Het、A1、A2、A3、D、T、R4及びkは(1)の式Iに対して定義された通りである)を、好ましくは塩基の存在下で、式IIIの化合物
【化3】

(ここで、A4、R1、R2、R3、Q、X1、X2、Y及びmは(1)の式Iに対して定義された通りであり、且つL1は脱離基である)と共に反応させること、又は、
(b)QがO、NR5又はSである化合物Iを調製するために、式IVの化合物
【化4】

(ここで、Het、A1、A2、A3、A4、D、T、W、R4及びkは(1)の式Iに対して定義された通りであり、且つL1は脱離基である)を、好ましくは塩基の存在下で、式Vの化合物
【化5】

(ここで、Q1はO、NR5又はSであり、且つR5、R1、R2、R3、X1、X2、Y及びmは(1)の式Iに対して定義された通りである)と共に反応させること、及び/又は、
式Iの化合物又はそれらの互変異性体であって、遊離形態又は塩形態のものを、異なる式Iの化合物又はそれらの互変異性体に変換し、本方法により得られる異性体の混合物を分離すること及び所望の異性体を単離すること、並びに/或いは、遊離の式Iの化合物若しくはそれらの互変異性体を塩に変換すること、又は式Iの化合物若しくはそれらの互変異性体の塩を遊離の式Iの化合物若しくはそれらの互変異性体に変換すること又は異なった塩に変換すること、を含んで成る。
【0015】
上述及び後述に記載した反応は、それ自体が既知の態様において、例えば適切な溶媒若しくは希釈剤若しくはそれらの混合物の不在下において、又は通常はその存在下において実施される。この反応は必要に応じて冷却を伴い又は室温で又は加熱を伴って、例えば約−80℃〜反応混合物の沸点の温度範囲で、好ましくは約−20℃〜約+150℃で、そしてもし必要ならば、密封容器中、加圧下、不活性ガス雰囲気中そして/或いは無水条件下で実施される。特に有利な反応条件は実施例において見出すことができる。
【0016】
脱離基L1は、当業者に知られた、化学反応に関して通常考慮される任意の脱離可能な基であることが上述及び後述において理解され、特にOH、ハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素、−O−Si(C1〜C8アルキル)3、−O−アリール、−S−(C1〜C8アルキル)、−S−アリール、−O−S(=O)2U、−S(=O)U又は−S(=O)2Uであり、ここでUは、置換されていないか若しくは置換されているC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、置換されていないか若しくは置換されているアリール又は置換されていないか若しくは置換されているベンジルである。特に好ましい脱離基は、塩素又は臭素、メシラート、トリフラート、トシラート、特に塩素であり;及び塩化物又は臭化物、特に塩化物である。
【0017】
方法(a)
この反応は、例えば、エーテル又はアミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリドン中において、0℃〜150℃で実施する。塩基としては、例えば水素化ナトリウム用いることができる。
【0018】
方法(b)
エーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又はN−メチルピロリドン中において、0℃〜150℃、好ましくは20℃〜80℃の温度で、塩基、例えば炭酸カリウム又は炭酸ナトリウムを添加して反応を進めるのが好ましい。或いは、カップリング試薬、例えばアゾジカルボン酸ジエチル又はジイソプロピルエーテル及びトリフェニルホスフィンを用いることができる。
【0019】
本方法又は別の方法により得られる式(I)の化合物は、それ自体が既知の方法において、式(I)の出発化合物の1又は複数の置換基を通常の方法で本発明の(別の)他の置換基に置換することによって、式(I)の異なる化合物へと変換することができる。
【0020】
それぞれの場合に適するように選択された反応条件及び出発物質に依存して、本発明によりある反応段階において1つの置換基だけを別の置換基に置換することが可能であり、又は本発明により同じ反応段階において複数の置換基を他の置換基に置換することが可能である。
【0021】
式(I)の化合物の塩は、それ自体既知の方法で調製することができる。例えば、塩基との式(I)の化合物の塩は、適切な塩基又は適切なイオン交換試薬を用いて遊離化合物を処理することによって得られる。
【0022】
式(I)の化合物の塩は、通常の方法において、例えば適切な酸又は適切なイオン交換試薬を用いた処理により、遊離の式(I)の化合物へと変換することができる。
【0023】
式(I)の化合物の塩は、それ自体既知の方法で式(I)の化合物の異なる塩へと変換することができる。
【0024】
遊離形態又は塩形態における式(I)の化合物は、例えば分子中に存在する不斉炭素原子の数及びそれらの絶対配置及び相対配置に依存して、考えられる異性体のうちの1つの形態又はそれらの混合物の形態であることができ、そして/或いは分子中に存在する非芳香族二重結合の配置に依存して、純粋な異性体の形態、例えば対掌体及び/又はジアステレオマー、又は異性体の混合物の形態、例えばエナンチオマーの混合物、例えばラセミ体、ジアステレオマーの混合物若しくはラセミ体の混合物であることができる。本発明は、純粋な異性体及び全ての考えられる異性体の混合物の両方に関連し、従ってこのことは、それぞれの場合で立体化学の詳細について特に言及しない場合でも、上述及び後述において理解される。
【0025】
本方法−選択された出発物質及び手順に依存する−又は他の手段によって得られる、遊離形態又は塩形態の式(I)の化合物のジアステレオマー混合物、ラセミ体混合物及び二重結合異性体混合物は、構成物間の物理化学的な相違に基づいた既知の方法、例えば分別結晶化、蒸留及び/又はクロマトグラフィーによって、純粋なジアステレオマー、ラセミ体又は二重結合異性体に分離することができる。
【0026】
非常に得やすいラセミ体などのエナンチオマーの混合物は、既知の方法によって、例えば光学活性溶媒からの再結晶化によって、キラル吸着体上でのクロマトグラフィー、例えばアセチルセルロース上での高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、適切な微生物の助けによって、特異的な固定化酵素による切断によって、又は包含化合物の形成を介して(例えばキラルクラウンエーテルを使用して(この場合、1種のエナンチオマーのみが錯体化される))、又はジアステレオマー塩への変換及びそのようにして得たジアステレオマー混合物からのジアステレオマー(そのジアステレオマーからは、適切な物質の作用によって所望のエナンチオマーを取り除くことができる)の分離(例えばそれらの異なる溶解性に基づいて分別結晶化により)によって、光学対掌体に分離することができる。
【0027】
純粋なジアステレオマー及びエナンチオマーは、対応する異性体の混合物の分離によるのみならず、本発明に従って、一般に知られたジアステレオ選択的合成又はエナンチオ選択的合成の方法により、例えば適切な立体化学を有する出発物質を用いて本発明の方法を実施することによっても得ることができる。
【0028】
個々の成分が異なる生物活性を有する場合、生物学的により活性な異性体、例えばエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は異性体混合物、例えばエナンチオマー混合物若しくはジアステレオマー混合物を単離又は合成するのが有利である。
【0029】
遊離形態又は塩形態の式(I)の化合物は、それらの水和物の形態で得ることもでき、そして/或いは他の溶媒、例えば固体形態において化合物の結晶化に任意に使用されてきた溶媒を含むことができる。
【0030】
本発明は、本方法のそれらの全ての実施態様に関連する。この方法によって、この方法の任意の段階で出発物質又は中間体として得ることのできる化合物が出発物質として使用され、そして残りの全ての又はいくつかの段階が実施され、或いはこの方法においては、出発材料が誘導体若しくは塩及び/又はそのラセミ体若しくは対掌体の形態で使用され、又は特にその反応条件下で形成される。
【0031】
本発明の方法においては、特に価値があるとして上述に記載された式(I)の化合物又はそれらの塩を生じさせる出発材料及び中間体であって、遊離形態又は塩形態のものを用いることが好ましい。
【0032】
本発明は、特に実施例P1及びP2に記載された調製方法に関連する。
【0033】
本発明は、式(II)〜(V)の中間体にも関連し、そして適用可能な場合、考えられるそれらのE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体であって、遊離形態又は塩形態のものは、それらが新規である限りにおいて関連する。同様の好適性が、式(I)の化合物に関するそれらの化合物に対してもあてはまる。
【0034】
害虫防除の分野においては、本発明の式(I)の化合物は、低濃度でも非常に有利な殺生物スペクトルを有する価値ある予防及び/又は治療活性を示し、同時に温血生物、魚及び植物に十分許容される活性成分である。本発明の活性成分は、通常の感受性の動物害虫、更には耐性の動物害虫、例えば昆虫及び代表的なダニ目の、全ての又は個々の発達段階に対して有効である。本発明の活性成分の殺昆虫又は殺ダニ活性は、直接的に、すなわち害虫の致死(すぐに又はしばらくして、例えば脱皮の間に起こる)において現れ、或いは間接的に、例えば産卵及び/又は孵化率の低下、少なくとも50〜60%の致死率に相当する優れた活性において現れ得る。
【0035】
上記の動物害虫としては、例えば欧州特許出願EP−A−736 252(5ページの55行〜6ページの55行)において言及されているものが挙げられる。従って、そこで言及されている害虫は、引用文献により本発明の対象に含まれる。本発明の活性成分は、オウシマダニ(Boophilus microplus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)及びナミハダニ(tetranychus urticae)の防除、好ましくは野菜、果物及びコメといった穀物におけるそれらの害虫の防除に特に適している。
【0036】
本発明の活性成分は、特に植物、より特別には農業、園芸及び林業における有用な植物及び観賞用植物、又はそのような植物の部分、例えば果物、花、葉、茎、塊茎若しくは根において発生する上記のタイプの害虫を防除、すなわち阻害又は駆除するのに用いることができ、同時にある場合には更に、その後に成長する植物の部分がそれらの害虫から保護される。
【0037】
標的植物は、特に穀類であり、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ及びソルガム;ビート、例えばシュガービート及び飼料用ビート;果物、例えばナシ状果、石果及び柔らかい果物、例えばリンゴ、西洋ナシ、西洋スモモ、モモ、アーモンド、サクランボ及び液果類、例えばイチゴ、ラズベリー及びブラックベリー;マメ科植物、例えばマメ、レンズマメ、さやの中のマメ及びダイズ;油植物、例えばナタネ、マスタード、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、カスター油、ココア及びラッカセイ;ウリ科、例えばマロー、キュウリ及びメロン;繊維植物、例えば綿花、亜麻、大麻及びジュート;柑橘の果実、例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ及びマンダリン;野菜、例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ及びパプリカ;クスノキ科、例えばアボガド、シナモン及びカンファー;並びにタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ツル、ホップ、バナナ、天然ゴム植物及び観葉植物である。
【0038】
本発明の活性成分の更なる使用分野は、保存物及び貯蔵室の保護並びに原材料の保護であり、そしてまた衛生分野においては、特に上記のタイプの害虫に対する家畜及び生産性家畜の保護である。
【0039】
従って、本発明は殺虫組成物、例えば乳化可能濃縮物、懸濁濃縮物、直接噴霧可能な溶液、希釈可能な溶液、塗布可能なペースト、希釈エマルション、スプレー可能な粉末、可溶性粉末、分散可能な粉末、水和剤、粉塵、顆粒及びポリマー物質中のカプセルに関連する。殺虫組成物は、少なくとも1つの本発明の活性成分を含んで成り、製剤の選択は意図された目的及び一般的な環境に従ってなされる。
【0040】
活性成分はそれらの組成物中で純粋な形態で使用される:固形活性成分は、例えば特定の粒径で、或いは好ましくは少なくとも1つの製剤化技術における通常のアジュバント、例えば賦形剤、例えば溶媒若しくは固形担体、又は界面活性化合物(界面活性剤)と一緒に使用される。
【0041】
使用される製剤アジュバントは、例えば固形担体、溶媒、安定化剤、「徐放」アジュバント、色素及び任意に界面活性物質(界面活性剤)である。適切な担体及びアジュバントは、作物保護組成物、特にナメクジ及びカタツムリの防除剤に通常使用されるそれらの全ての物質を含む。適切なアジュバント、例えば溶媒、固形担体、界面活性組成物、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及び本発明で使用される組成物中の他のアジュバントは、例えば欧州特許出願EP−A−736 252中に記載されているものを含み、引用文献により本発明の対象に含まれる。
【0042】
組成物は一般的に、0.1〜99%の、特に0.1〜95%の活性成分、及び1〜99.9%の、特に5〜99.9%の少なくとも1つの固形又は液状アジュバントを含んで成り、一般的に0〜25%、特に0.1〜20%の組成物は界面活性剤から成ることが可能である(%=重量%)。好ましくは市販製品は濃縮物として製剤化されるので、消費者は通常希釈製剤(より低低濃度の活性成分濃縮物を含む)を使用するだろう。好ましい組成物は、特に下記の組成物を含む(%=重量%):
乳化可能濃縮物
活性成分:1〜95%、好ましくは5〜20%
界面活性剤:1〜30%、好ましくは10〜20%
溶媒:5〜98%、好ましくは70〜85%
粉塵
活性成分:0.1〜10%、好ましくは0.1〜1%
固形担体:99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
懸濁濃縮物
活性成分:5〜75%、好ましくは10〜50%
水:94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活性剤:1〜40%、好ましくは2〜30%
水和剤
活性成分:0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤:0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固形担体:5〜99%、好ましくは15〜98%
顆粒
活性成分:0.5〜30%、好ましくは3〜15%
固形担体:99.5〜70%、好ましくは97〜85%
【0043】
本発明の化合物及びそれらを含んで成る組成物の動物害虫に対する作用は、他の殺昆虫剤、ダニ駆除剤又は線虫駆除剤の添加によって、有意に広がりそして一般的な環境に適用することができる。適切な添加剤の例としては、代表的な下記のクラスの活性成分:有機リン化合物、ニトロフェノール及び誘導体、ホルムアミジン、尿素、カルバメート、ピレトロイド、塩素化された炭化水素、ネオニコチノイド及びバチルス・チュリンゲンシス(Bacillus thuringensis)調製物が挙げられる。
【0044】
特に適切な混合パートナーは、例えば:アザメチホス;クロルフェンビンホス;シペルメトリン、シペルメトリンハイ(high)−シス;シロマジン;ジアフェンチウロン;ジアジノン;ジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカルブ;フルアズロン;フラチオカルブ;イサゾホス;イドフェンホス;キノプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン;プロフェノホス;ジオフェノラン;バチルス・チュリンゲンス(Bacillus thuringiensis)GC91株又はNCTC11821株から得られる化合物;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルフォトン;キナルホス;タウフルバリネート;チオシクウム;チオメトン;アルジカルブ;アジンホスメチル;ベンフラカルブ;ビフェントリン;ブプロフェジン;カルボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;シフルトリン;ラムダ−シハロトリン;アルファ−シペルメトリン;ゼータ−シペルメトリン;デルタメトリン;ジフルベンズロン;エンドスルファン;エチオフェンカルブ;フェニトロチオン;フェノブカルブ;フェンバレレート;ホルモチオン;メチオカルブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;イソプロカルブ;メタミドホス;メトミル;メビンホス;パラチオン;パラチオン−メチル;ホサロン;ピリミカルブ;プロポクサー;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;フェノブカルブ;テブフェノジド;フィプロニル;ベータ−シフルトリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;フェナザキン;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ニテンピラム;アセトアミプリド;アベルメクチンB1(アバメクチン);エマメクチン;エマメクチンベンゾエート;スピノサド;昆虫に対して活性がある植物抽出物;線虫を含んで成り、昆虫に対して活性のある調製物;バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)から得られる調製物;菌類を含んで成り、昆虫に対して活性である調製物;ウィルスを含んで成り、昆虫に対して活性である調製物;クロルフェナピル;アセフェート;アクリナトリン;アナニカルブ;アルファメトリン;アミトラズ;AZ60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンチオカルブ;ベンスルタップ;ベータ−シフルトリン;BPMC;ブロフェンプロックス(brofenprox);ブロモホスA;ブフェンカルブ;ブトカルボキシン;ブチルピリダベン(butylpyridaben);カズサホス;カルバリル;カルボフェノチオン;クロエトカルブ;クロルエトキシホス;クロルメホス;シス−レスメトリン;クロシトリン(clocythrin);クロフェンテジン;シアノホス;シクロプロトリン;シヘキサチン;デメトンM;デメトンS;デメトン−S−メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス(dicliphos);ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エジフェンホス;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロックス;エトプロホス;エトリンホス;フェナミホス;フェンブタチンオキシド;フェノチオカルブ;フェンプロパトリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルシクロクスロン;フルシトリネート;フルフェノクスロン;フルフェンプロックス;ホノホス;ホスチアゼート;フブフェンプロックス(fubfenprox);HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾクス;IKI−220;イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;メタアルデヒド;メトルカルブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレド;NC184;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;オキシデプロホス;ペルメトリン;フェントエート;ホレート;ホスメト;フォキシム;ピリミホスM;ピリミホスE;プロメカルブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピリダフェンチオン;ピレスメトリン(pyresmethrin);ピレトラム;テブフェノジド;サリチオン;セブホス(sebufos);スルホテップ;スルプロホス;テブフェンピラド;テブピリムホス;テフルトリン;テメホス;ターバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアフェノックス(thiafenox);チオジカルブ;チオファノックス;チオナジン;チュリンジエンシン(thuringiensin);トラロメトリン;トリアルテン(triarthene);トリアゾホス;トリアズロン(triazuron);トリクロルフォン;トリフルムロン;トリメタカルブ;バミドチオン;キシリルカルブ;YI5301/5302;ゼータメトリン;DPX−MP062−インドキサカルブ;メトキシフェノジド;ビフェナゼート;XMC(3,5−キシリルメチルカルバメート);又は真菌病原体メタルヒジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae);非常に特別には、フィプロニル、チアメトキサム又はラムダ−シハロトリンである。
【0045】
本発明の組成物は、更なる固形又は液状のアジュバント、例えば安定化剤、例えば植物油及びエポキシ化植物油(例えば、エポキシ化ココナッツ油、ナタネ油又はダイズ油)、消泡剤、例えばシリコーン油、防腐剤、粘度調節剤、結合剤及び/又はタッキファイヤーも含んで成ることができ、そして肥料又は特別な効果を得るための他の活性成分、例えばノミ駆除剤、殺菌剤(bactericide)、殺真菌剤(fungicide)、線虫駆除剤、軟体動物駆除剤又は選択的除草剤も含んで成ることができる。
【0046】
本発明の組成物は、既知の方法において調製される。アジュバントの不在下では、例えば固形活性成分又は活性成分の混合物を、例えば特定の粒径まで粉砕、篩い分け及び/又は圧縮することにより調製され、或いは少なくとも1つのアジュバントの存在下では、例えば活性成分又はアジュバントと活性成分との混合物を、均質に混合及び/又は粉砕することにより調製される。本発明はまた、本発明の組成物を調製するための方法及びそれら組成物の調製における式(I)の化合物の使用にも関連する。
【0047】
本発明はまた、組成物の適用方法、すなわち上記のタイプの害虫を防除する方法、例えばスプレー、噴霧、ダスティング、被覆、ドレッシング、散布又は注入(これらは、意図された目的及び一般的な環境に従って選択される)にも関連し、そして上記のタイプの害虫を防除するための組成物の使用にも関連する。典型的な活性成分の適用濃度は、0.1〜1000ppm、好ましくは0.1〜500ppmである。ヘクタールあたりの適用比率は、一般的に、ヘクタールあたり1〜2000gの活性成分、特に10〜1000g/ha、好ましくは20〜600g/haである。
【0048】
作物保護の分野における好ましい適用方法は、植物の茎葉への適用であり(茎葉散布)、適用の頻度及び割合は、問題の害虫による感染症のリスクに依存する。しかし、植物の存在する場所が液状製剤で満たされる場合、又は活性成分が植物の存在する場所に固体の形態で、例えば土壌に、例えば顆粒形態(土壌適用)で組み込まれる場合でも、活性成分は根を通って植物に浸透することができる(全身作用)。水田の稲作物においては、このような顆粒は定量された量において冠水した水田に適用することができる。
【0049】
本発明の組成物は、植物繁殖材料、例えば遺伝子組み換え繁殖材料、例えば種子材料、例えば果実、塊茎若しくは穀粒、又は切り枝の動物害虫からの保護にも適している。繁殖材料は植える前に製剤で処理することができる:種子材料は、例えば播種の前にドレッシングすることができる。本発明の組成物は、穀粒を液状製剤に含浸することにって又は固形製剤でそれらを被覆することによっても、穀粒に適用することができる(被覆)。繁殖材料を植える場合には、植える部分、例えば播種の間に種子の溝に製剤を適用することもできる。本発明はまた、植物繁殖材料を処理する方法及びそのように処理した植物繁殖材料にも関連する。
【実施例】
【0050】
下記の実施例は、本発明を例証する。それらは本発明を限定するものではない。温度はセ氏温度である;「m.p.」は問題の化合物の融点を意味する。
【0051】
調製に関する実施例
実施例P1:化合物No.1.4の調製
塩基を用いた処理により、遊離形態のヒドラジンを4−メトキシフェニルヒドラジンの塩酸塩から取り除く。遊離の4−メトキシフェニルヒドラジンを単離し、その形態で更なる反応に用いる。
【0052】
50mlのジクロロメタン及び2.76gの遊離の4−メトキシフェニルヒドラジンの混合物に、最初に2.2gのトリエチルアミンを添加し、次に滴下によって0℃〜5℃の温度で2.65gの塩化ピバロイルを添加する。反応混合物を室温で12時間撹拌し、次に水中に放出する。水性混合物をジクロロメタンで抽出し、抽出物を濃縮し、そして残留物をトルエン/ペンタンから再結晶化して、126℃〜127℃で融解するN−(4−メトキシフェニル)−N'−ピバロイル−ヒドラジンを得る。
【0053】
トルエン中の12mlのホスゲン(20%)溶液を、滴下により、室温で、50mlのトルエン、0.1mlのN,N−ジメチルホルムアミド及び2.3gのN−(4−メトキシフェニル)−N'−ピバロイル−ヒドラジンの混合物に添加する。反応混合物を還流しながら7時間撹拌し、次に濃縮する。シリカゲル上で残留物を精製した後に、1−メトキシ−4−(5−オキソ−2−tert−ブチル−3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イル)−ベンゼンを、無色の油の形態で得る。
【0054】
3.5gの三臭化ホウ素を、70mlのジクロロメタン及び1.5gの1−メトキシ−4−(5−オキソ−2−tert−ブチル-3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イル)−ベンゼンの混合物に、滴下により−60℃でゆっくりと添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌し、次に氷/水に放出した。水性混合物をジクロロメタンで抽出し、その抽出物を水で洗い、濃縮し、そして残留物をトルエン/ペンタンから再結晶化し、1−ヒドロキシ−4−(5−オキソ−2−tert−ブチル−3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イル)−ベンゼン(170℃〜172℃で融解する)を得る。
【0055】
30mlのアセトン、151.5mgの1−ヒドロキシ−4−(5−オキソ−2−tert−ブチル−3,4−ジアザ−1−オキサ−シクロペンタ−2−エン−4−イル)−ベンゼン、74.2mgの炭酸カリウム及び204.5mgの4−(3−ブルモプロパ−1−イルオキシ)−3,5−ジクロロ−1−(3,3−ジクロロプロパ−2−エン−1−イルオキシ)−ベンゼンの混合物を、還流しながら12時間撹拌し、次に濃縮した。残留物を酢酸エチル中に取り入れ、その混合物を塩酸(0.1N)及び水で洗い、そして濃縮した。シリカゲル上で残留物を精製した後に、表題の化合物(化合物No.1.4)を無色の油の形態で得る。
【0056】
実施例P2:表1に記載した他の化合物は、実施例P1に記載の方法に類似した方法で調製することができる。
【0057】
表1
【化6】

【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【0058】
製剤に関する実施例(%=重量パーセント)
実施例F1:乳化可能濃縮物
【表11】

微細に粉砕した活性成分と添加剤を混合することで、水による希釈で所望の濃度のエマルジョンが得られるような乳化可能濃縮物を得る。
【0059】
実施例F2:溶液
【表12】

微細に粉砕した活性成分と添加剤を混合することで、マイクロドロップの形態での使用に適した溶液を得る。
【0060】
実施例F3:顆粒
【表13】

活性成分をジクロロメタン中に溶かし、この溶液を担体混合物上にスプレーし、そして溶媒を減圧下で蒸発させる。
【0061】
生物学的実施例:
実施例B1:ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する作用
若いダイズ植物に、400ppmの活性成分を含んで成る水性エマルションスプレー混合物をスプレーする。スプレー被覆が乾燥した後、ダイズ植物に最初の段階でヘリオチス・ビレセンスのイモムシ10匹を生息させ、そしてプラスチック容器中に置く。6日後に評価を行う。生息数の減少%及び食害の減少%(%活性)を、処理した植物上での死んだイモムシの数及び食害を、処理しない植物と比較することによって決定する。
表1の化合物は、この試験においてヘリオチス・ビレセンスに対する優れた活性を示す。特に、化合物1.1、1.2、1.3、1.4、1.5及び1.49〜1.59は80%超の活性を示す。
【0062】
実施例B2:プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)に対する作用
若いキャベツ植物に、400ppmの活性成分を含んで成る水性エマルションスプレー混合物をスプレーする。スプレー被覆が乾燥した後、キャベツ植物に3番目の段階でプルテラ・キシロステラのイモムシ10匹を生息させ、そしてプラスチック容器中に置く。3日後に評価を行う。生息数の減少%及び食害の減少%(%活性)を、処理した植物上での死んだイモムシの数及び食害を、処理しない植物と比較することによって決定する。
表1の化合物は、この試験においてプルテラ・キシロステラに対する優れた活性を示す。特に、化合物1.1、1.2、1.3、1.4、1.5及び1.49〜1.59は80%超の活性を示す。
【0063】
実施例B3:スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)に対する作用
若いダイズ植物に、400ppmの試験化合物を含んで成る水性エマルションスプレー混合物をスプレーし、そしてスプレー被覆が乾燥した後、この植物に最初の段階でスポドプテラ・リトラリスのイモムシ10匹を生息させ、そしてプラスチック容器中に置く。3日後に、生息数の減少%及び食害の減少%(%活性)を、処理した植物上での死んだイモムシの数及び食害を、処理しない植物と比較することによって決定する。
表1の化合物は、この試験においてスポドプテラ・リトラリスに対する優れた活性を示す。特に、化合物1.1、1.2、1.3、1.4、1.5及び1.49〜1.59は80%超の活性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、
【化1】

{式中、
Hetは累積二重結合を含まない5個又は6個の環員を有する非芳香族ヘテロシクリルであり、この5個又は6個の環員の中で第一の単結合により式Iの化合物の残りの部分にHetを連結させる連結環員は、窒素原子であってこの窒素原子に直接隣接するHetの2個の環員をつなげる2個の更なる単結合を有する窒素原子、又は炭素原子であってこの炭素原子に直接隣接するHetの2個の環員をつなげる更なる1個の単結合と1個の二重結合を有する炭素原子のいずれかであり、且つHetの残りの4個又は5個の環員は、互いに独立して、−C(Ri)(Rii)−、−C(=O)−、−C(=S)−、−O−、−S−、−N(Riii)−、−C(Riv)=及び−N=の環員から成る群から選択され、ここで(A)Hetの5個又は6個の環員の中で、1〜4個(4個を含む)の環員は互いに独立して、それぞれ5個又は6個の環原子から成るHetの基本的環構造にヘテロ原子を提供し、(B)Hetの2個の直接隣接する環員は両方とも−O−ではなく、且つ(C)Hetの上記の連結環員が窒素原子である場合(i)Hetの上記の残りの4個若しくは5個の環員の少なくとも1個の環員は−N=であるか又は(ii)Hetの上記の連結環員でもその2個の直接隣接する環員でもないHetの2個若しくは3個の環員のうち少なくとも1個は−C(=O)−若しくは−C(=S)−であるか又は(iii)Hetの上記の残りの4個若しくは5個の環員のうち少なくとも3個環員がそれぞれ他方から独立して−C(Riv)=であるか又は(iv)Hetの上記の残りの4個若しくは5個の環員のうち少なくとも2個環員がそれぞれ他方から独立して−O−、−S−若しくは−N(Riii)−であり、Hetの上記の連結環員が炭素原子である場合(v)その炭素原子から始まる上記の二重結合が窒素原子をつなげるか又は(vi)その炭素原子から始まる上記の更なる単結合に結合したHetの環員が−C(=O)−若しくは−C(=S)−であり;
i及びRiiは、それぞれ他方から独立して、水素、ハロゲン、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル又はC1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキルであり;
iiiは、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル又はC1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキルであり;
ivは、水素、ハロゲン、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル又はC1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキルであり;
1、A2及びA3は、それぞれ他方から独立して、単結合であるか又は置換されていないか若しくはそれぞれ他方から独立してC3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C6アルキル若しくはハロ−C1〜C3アルキルにより1〜6回置換されたC1〜C6アルキレン架橋であり;
4は、置換されていないか若しくはそれぞれ他方から独立してC3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C6アルキル若しくはハロ−C1〜C3アルキルにより1〜6回置換されたC1〜C6アルキレン架橋であり;
Dは、CH又はNであり;
Wは、O、NR5、S、S(=O)、S(=O)2、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NR6−又は−NR6−C(=O)−であり;
Tは、単結合、O、NH、NR5、S、S(=O)、S(=O)2、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NR6−又は−NR6−C(=O)−であり;
Qは、O、NR5、S、S(=O)又はS(=O)2であり;
Yは、O、NR5、S、S(=O)又はS(=O)2であり;
1及びX2は、それぞれ他方から独立して、フッ素、塩素又は臭素であり;
1及びR2は、それぞれ他方から独立して、H、ハロゲン、CN、ニトロ、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6アルケニル、ハロ−C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、ハロ−C2〜C6アルケニルオキシ、C3〜C6アルキニルオキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル又はハロ−C3〜C6アルキニルオキシであり;
3は、ハロゲン、CN、ニトロ、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6アルケニル、ハロ−C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、ハロ−C2〜C6アルケニルオキシ、C3〜C6アルキニルオキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル又はハロ−C3〜C6アルキニルオキシであり、mが2である場合2個のR3置換基は同一であるか又は異なり;
4は、ハロゲン、CN、ニトロ、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6アルケニル、ハロ−C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6アルコキシ、ハロ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、ハロ−C2〜C6アルケニルオキシ、C3〜C6アルキニルオキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル又はハロ−C3〜C6アルキニルオキシであり、kが2以上である場合R4置換基は同一であるか又は異なり;
5は、H、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C3アルキル、ハロ−C1〜C3アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルキルカルボニル又はC3〜C8シクロアルキルであり;
6は、H、C1〜C6アルキル、ハロ−C1〜C3アルキル、ハロ−C1〜C3アルキルカルボニル、C1〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルキルカルボニル又はC3〜C8シクロアルキルであり;
kは、DがNである場合は0、1、2又は3であり又はDがCHである場合は0、1、2、3又は4であり;且つ
mは、0、1又は2であり、
並びに、適用可能な場合、遊離形態又は塩形態の、それらの考えられるE/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体。}
【請求項2】
遊離形態における、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1及びX2が塩素又は臭素である、請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項4】
1が単結合である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
基A2−T−A3が単結合である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Wが、O、−C(=O)−、又はーC(=O)NH−である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
4が直鎖のアルキレン架橋である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
Qが酸素である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
Yが酸素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
1及びR2が臭素又は塩素である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
mが0である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
4がハロゲンであり、且つkが2又は0である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
DがCHである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
活性成分として、少なくとも1つの、遊離形態又は農薬に使用可能な塩形態における、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物、及び少なくとも1つのアジュバントを含んで成る殺虫組成物。
【請求項15】
前記活性成分をアジュバントと均質に混合することを含んで成る、請求項14に記載の組成物を調製するための方法。
【請求項16】
請求項14に記載の組成物を、害虫又はそれらの場所に適用することを含んで成る、害虫を防除する方法。

【公表番号】特表2007−519639(P2007−519639A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548230(P2006−548230)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000094
【国際公開番号】WO2005/068445
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】