説明

複素環縮合ベンゾジオキサンメチルアミンの抗うつ作用性インドールアルキル誘導体

下記式に示された化合物は、抑うつ症(主要な抑うつ症、子供の抑うつ症および憂鬱を含むが、これらに限定されない)の治療に有用である。これには、不安症、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害(月経前症候群としても知られる)、多動症候群(機能亢進の有無を問わない)、強迫性障害、社会的不安障害、全般性不安障害、肥満症、神経性食欲欠如・神経性食欲異常亢進のような摂食障害、血管運動フラッシング、コカインおよびアルコール嗜癖、性的機能不全および関連疾患が含まれる。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2002年9月12日出願の米国特許出願第60/410,347号の一部継続出願であり、同出願の開示は参照によって全体として本明細書中に組み込まれる。
【0002】
本発明は、アミノメチル‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン類、‐キナゾリン類、キノキサリン類およびアミノメチル‐7,8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール類のRおよびSの立体異性体の両方、ならびにRおよびSの立体異性体の混合物に関する。
【背景技術】
【0003】
うつ病は15〜20%の生涯罹患率に及び、人口の5%超に影響を及ぼす深刻な健康問題である。
【0004】
選択的セロトニン再取り込み阻害薬はうつ病および関連疾患の治療に成功を博し、最も処方されることが多い薬の一つになった。しかし、選択的セロトニン再取り込み阻害薬は薬効を顕すのが遅く、多くの場合十分な治療効果を発揮するまで数週間を要する。さらにその上、選択的セロトニン再取り込み阻害薬は3分の2未満の患者にしか有効ではない。
【0005】
セロトニン選択的再取り込み阻害薬(SSRI)は抑うつ症およびその他の病態の治療用によく知られている。SSRIはセロトニンのニューロン再取り込みを妨害し、それによってシナプス空間のセロトニン濃度を増大させ、ひいてはシナプス後部セロトニン受容体の活性化を増大させることによって機能する。
【0006】
しかし、SSRIの単回投与はニューロンのセロトニントランスポーターを阻害することができ、シナプスのセロトニンを増大すると期待されるが、臨床的な改善を達成するには長期治療が必要である。
【0007】
SSRIはセロトニン作動性細胞体近傍のセロトニンレベルを高めること、および過剰なセロトニンは細胞体樹状突起自己受容体5HT1A受容体を活性化して主な前脳部領域中のセロトニン放出を減少させることが示唆された。このネガティブフィードバックによって抗うつ薬によって誘発されるシナプスセロトニンの増加には限界がある。
【0008】
5HT1A拮抗薬はこのネガティブフィードバックを制限し、セロトニン再取り込み機構の有効性を改善すると考えられる(ビー・ペレス(Perez,V.)ら、ザ・ランセット(The Lancet)、349巻、1594〜1597頁(1997年))。そのような併用療法によってセロトニン再取り込み阻害剤の効果を促進すると期待される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、セロトニン再取り込みを阻害し、同時に5HT1A受容体の拮抗薬でもある改良された化合物を提供することが強く望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、式Iの新規な化合物群
【化1】

(式中、Yは
【化2】

または、
【化3】

XはO、N=CH、CR=CHまたはCR=Nであり、ここでRは水素または1個から6個の炭素原子のアルキル、
ZはO、SまたはNRであり、ここでRは水素または1個から6個の炭素原子のアルキル、
、RおよびRは独立に水素、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、カルボキシアミド、2個から6個の炭素原子のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、1個から6個の炭素原子のアルキル、1個から6個の炭素原子のアルコキシ、2個から6個の炭素原子のアルカノイル、2個から6個の炭素原子のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が1個から6個の炭素原子を有するモノ‐またはジ‐アルキルアミノ、2個から6個の炭素原子のアルカンアミド、1個から6個の炭素原子のアルカンスルホニルまたは1個から6個の炭素原子のアルカンスルホンアミド、
は水素、ハロ、アミノ、各アルキル基が1個から6個の炭素原子を有するモノ‐またはジ‐アルキルアミノ、または1個から6個の炭素原子のアルキル、
およびRは独立に水素または1個から6個の炭素原子のアルキル、
nは1、2、または3)または医薬品として使用できるそれらの塩が提供される。
【0011】
好ましくは、Rは水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、1個から6個の炭素原子のアルキルまたは1個から6個の炭素原子のアルコキシである。より好ましくは、Rは水素、ハロまたは1個から6個の炭素原子のアルコキシである。さらにそれらの中でより好ましい本発明の実施態様では、Rは水素である。
【0012】
好ましくは、Rは水素、アミノまたは1個から6個の炭素原子のアルキルである。より好ましくは、Rは水素または1個から3個の炭素原子のアルキルである。
【0013】
好ましくは、R、R、RおよびRは独立に水素または1個から3個の炭素原子のアルキルから選ばれる。より好ましくは、Rは水素または1個から3個の炭素原子のアルキルであり、Rは水素である。
【0014】
好ましくは、RおよびRは独立に水素、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、カルボキシアミド、1個から6個の炭素原子のアルキル、または1個から6個の炭素原子のアルコキシから選ばれる。さらにそれらの中でもより好ましい本発明の実施態様では、好ましくはRおよびRは独立に水素、シアノまたはハロゲンから選ばれる。
【0015】
好ましくは、XはOまたはCR=CHである。XがCR=CHのとき、好ましくは、Rは水素または1個から3個の炭素原子のアルキルである。
【0016】
好ましくは、ZはNRである。ZがNRのとき、好ましくは、Rは水素または1個から3個の炭素原子のアルキルである。
【0017】
好ましくは、nは2または3である。
【0018】
本発明のその他の好ましい実施態様では、式Iaの化合物
【化4】

(式中、R、R、R、R、R、R、n、およびYは上記と同じ)が提供される。
【0019】
本発明のまた別のその他の好ましい実施態様では、式Ibの化合物
【化5】

(式中、R、R、R、R、R、R、n、およびYは上記と同じ)が提供される。
【0020】
本発明は、アミノメチル‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン類、キナゾリン類、キノキサリン類およびアミノメチル‐7,8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール類のRおよびSの立体異性体の両方、ならびにRおよびSの立体異性体の混合物に関する。本出願を通じ、本発明の化合物の絶対配置を示していない場合、本発明の製品の名称は個々のRエナンチオマーおよびSエナンチオマーならびに両者の混合物を包含するものとする。本発明のいくつかの実施態様ではSエナンチオマーが好ましい。本発明の化合物のあるもの(すなわちRはアルキルであるもの)は二つの立体中心を含み、従ってジアステレオマーとして存在することがある。本発明は両ジアステレオマーならびにジアステレオマーの混合物に関する。
【0021】
立体異性体が好ましい場合、いくつかの実施態様では、対応するエナンチオマーを実質的に含まない立体異性体が提供されることがある。従って、対応するエナンチオマーを実質的に含まないエナンチオマーとは、分離技法によって単離または分離され、あるいは対応するエナンチオマーをまったく含まずに合成された化合物を指す。本明細書中で使用される「実質的に含まない」とは、化合物が著しく大きな比率の一方の立体異性体で構成されていることを意味する。好ましい実施態様では、化合物は少なくとも約90重量%の好ましい立体異性体で構成される。本発明のその他の実施態様では、化合物は少なくとも約99重量%の好ましい立体異性体で構成される。好ましい立体異性体は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩類の調製および結晶化を含む当業者に知られている任意の方法によってラセミ混合物から単離されるか、あるいは本明細書中に説明する方法によって合成することができる。例えば、ジャック(Jacques)ら著、「エナンチオマー、ラセミ化合物および分割法(Enantiomers, Racemates and Resolutions)」(ワイリー・インターサイエンス社(Wiley Interscience)、ニューヨーク(New York)、1981年)、エス・エイチ・ウィレン(Wilen,S.H.)ら著、テトラへドロン(Tetrahedron)、33巻、2725頁(1977年)、イー・エル・エリール(Eliel,E.L.)著、「炭素化合物の立体化学(Stereochemistry of Carbon Compounds)」(マグロウヒル社(McGraw‐Hill)ニューヨーク州(NY)、1962年)、エス・エイチ・ウィレン著、「分割試薬および光学分割法便覧(Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions)」、268頁(イー・エル・エリール編、ノートル・ダム大学出版部(Univ.of Notre Dame Press)、インディアナ州ノートル・ダム(Notre Dame,IN)、1972年)を参照すること。
【0022】
本明細書中で用いられる「アルキル」とは脂肪族炭化水素鎖を指し、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、イソブチル、sec‐ブチル、t‐ブチル、n‐ペンチル、イソペンチル、ネオ‐ペンチル、n‐ヘキシル、およびイソヘキシルなど直鎖および分岐鎖を含む。低級アルキルとは1個から3個の炭素原子を有するアルキルを指す。
【0023】
本明細書中で用いられる「アルカンアミド」とはR−C(=O)−NH−基を指す。ここでRは1個から5個の炭素原子のアルキル基である。
【0024】
本明細書中で用いられる「アルカノイル」とはR−C(=O)−基を指す。ここでRは1個から5個の炭素原子のアルキル基である。
【0025】
本明細書中で用いられる「アルカノイルオキシ」はR−C(=O)−O−基を指す。ここでRは1個から5個の炭素原子のアルキル基である。
【0026】
本明細書中で用いられる「アルカンスルホンアミド」とはR−S(O)−NH−基を指す。ここでRは1個から6個の炭素原子のアルキル基である。
【0027】
本明細書中で用いられる「アルカンスルホニル」とはR−S(O)−基を指す。ここでRは1個から6個の炭素原子のアルキル基である。
【0028】
本明細書中で用いられる「アルコキシ」とはR−O−基を指す。ここでRは1個から6個の炭素原子のアルキル基である。
【0029】
本明細書中で用いられる「カルボキシアミド」とはNH−C(=O)−基を指す。
【0030】
本明細書中で用いられる「カルボアルコキシ」とはR−O−C(=O)−基を指す。ここでRは1個から5個の炭素原子のアルキル基である。
【0031】
本明細書中で用いられる「ハロゲン」(または「ハロ」)とは塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を指す。
【0032】
医薬品として許容可能な塩類とは、酢酸、乳酸、クエン酸、桂皮酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、シュウ酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、グリコール酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、および同様に知られている使用可能な酸などの有機および無機酸から誘導される塩である。
【0033】
式Iの化合物の特定の例は以下の通りである。すなわち、
N‐[2‐(5‐メトキシ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[2‐(5‐クロロ‐1H‐インドール‐3−イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル−2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[2‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐エチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(7‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[4‐(1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)ブタン‐2‐アミン、
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐(2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]アミン、
N‐(2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)]プロピル‐N‐メチルアミン、
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[2‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(7‐メトキシ‐1‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[2‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミン、
N‐エチル‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[4‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
3‐{3‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐アミノ]‐プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
3‐{3‐[(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミノ]‐プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
3‐{3‐[メチル‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)‐アミノ]‐プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
3‐{3‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐アミノ]‐プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
[3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
[3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
[4‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)‐ブチル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
エチル‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミン、
1‐メチル‐3‐{3‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ‐プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
[4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐ブチル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
3‐{4‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐ミノ]ブチル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
1‐メチル‐3‐{3‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
3‐{4‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]ブチル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル、
[3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐ブチル)メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
[4‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)プロピルアミン、
[3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
[4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
[3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン、
N‐[4[(5‐クロロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)ブチル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル)、
N‐[3‐(5‐クロロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン、
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン、および
N‐[4‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)ブチル]‐N‐エチル‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン。
【0034】
本発明の化合物は、以下の一般的な説明および特定の実施例に従って合成される。用いられる変化部分は特に断らない限り式Iについて定義したものと同じである。RがHである2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチルアミン類は下記のスキーム1に示すように合成する。詳しくは、適切に置換されたニトログアヤコール(1)を水素化ナトリウムなど適当な塩基の存在下に臭化アリルでアルキル化し、次に水酸化ナトリウムなどの試薬によって脱メチル化する。生成する4‐ニトロ‐2‐アリルオキシフェノール(3)を次に水素化ナトリウムなどの塩基の存在下にグリシジルトシレートまたはエピハロヒドリンでアルキル化し、メシチレンまたはキシレンなどの高沸点溶媒中で加熱してアリル基転位およびジオキサン環の環化の両方を実施する。生成する一級アルコール(5)を三級アミンまたはピリジンの存在下で塩化p‐トルエンスルホニルとの反応によってトシレートに、あるいはトリフェニルホスフィンと併用する四臭化炭素または四塩化炭素との反応によってハロゲン化物に変換する。次に還流ジクロロメタンまたはベンゼン中で触媒としての塩化ビス‐アセトニトリルパラジウム(II)を用いる処理によってアリル側鎖を異性化する。ジオキサン/水還流下での二酸化セレンによる6のアリル酸化によってo‐ニトロシンナムアルデヒドが得られる。これを酢酸中で鉄によって還元すると環化して、2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐メチル(7)トシレートまたはハライドになる。ジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒中で適切に置換されたインドールアルキルアミンによってトシレートまたはハライドを置換することによって、本発明の標題の化合物が得られる。
【0035】
【化6】

【0036】
がアルキルである本発明の2、3‐ジヒドロ‐1、4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチルアミン類は、上記で説明したニトロオレフィンから以下(スキーム2)のようにして合成することができる。転位したオレフィン(6)を順にオゾンおよび三級アミン、または四酸化オスミウムおよび過ヨウ素酸ソーダで処理して、o‐ニトロベンズアルデヒド(8)を得る。ヴィティッヒ(Wittig)条件下での適切なトリフェニルホスホリリデンケトンとの縮合によって、o‐ニトロシンナミルケトン(9)が得られる。これを酢酸中で鉄によって還元すれば環化して対応する2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐メチルトシレート(10)となる。上記と同じく適切に置換されたインドールアルキルアミンによるトシレートの置換によって本発明の標題化合物が得られる。上記のヴィティッヒ手順中のトリフェニルホスホリリデンケトンをトリメチルホスホノ酢酸に換え、さらにニトロ基を塩化スズ(II)によって還元して酸性で環化すれば、Rがヒドロキシである本発明の化合物が得られる。塩化ホスホリルまたは臭化ホスホリルなどの無機の酸塩化物によってヒドロキシ誘導体を処理すれば、Rがハロである本発明の化合物が得られる。上記のヴィティッヒ手順中のトリフェニルホスホリリデンケトンをジエチルシアノメチルホスホン酸エステルに換え、さらにニトロ基を塩化スズ(II)によって還元して酸性で環化すれば、Rがアミノである本発明の化合物が得られる。
【0037】
【化7】

【0038】
あるいは、Rが2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチルアミンの6位に取り付けられている本発明の化合物は、下記のスキーム3によるスクラウプ(Skraup)キノリン合成法の変化形によって合成してもよい。適切に置換されたベンゾジオキサンメチルトシレート(11)を、ジクロロエタンなどの溶媒中で硝酸を用いる標準的な条件下でニトロ化し、生成するニトロ化合物(12)を硫化物炭素上の白金などの触媒の存在下での水素処理によって還元する。生成するアニリン(13)を塩化水素およびp‐クロラニルまたはナフトキノンなどの酸化剤の存在下にアクロレインで処理すると、対応する2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノリン(14)が得られる。上記と同じく適切に置換されたインドールアルキルアミンによってトシレートを置換すると本発明の標題の化合物が得られる。
【0039】
【化8】

【0040】
本発明の2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キナゾリン−2−イルメチルアミン類は下記(スキーム4)に示すように合成される。上記で説明したo‐ニトロベンズアルデヒド(8)を酢酸ナトリウムなど適当な塩基の存在下に塩酸ヒドロキシルアミンを用いる処理によってオキシム(15)に変換し、ニトロ基を炭素担持パラジウム上での水素化によってアミンに還元した。オストロウスキー(Ostrowski)の方法(ヘテロサイクルズ(Heterocycles)、43巻第2部、389頁、1996年)に従って、還流下で適切なオルトエステルで処理することによってキナゾリンN‐オキシドへの環化を実施する。キナゾリンN‐オキシドはラネー(Raney)‐ニッケル上の水素などの適当な還元剤によってキナゾリン(16)に還元してもよい。あるいは、オルトエステル中で長期間還流することによって、不均化反応によって還元されたキナゾリンを直接合成し、カラムクロマトグラフィーによって2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キナゾリン−2−メチルトシレートまたはハライドを単離してもよい。ジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒中で適切に置換されたインドールアルキルアミンによってトシレートまたはハライドを置換すると、本発明の標題の化合物が得られる。
【0041】
【化9】

【0042】
あるいは、本発明の2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3−f]キナゾリン‐2‐イルメチルアミン類は、上記で説明した転位したオレフィンから下記のスキーム5に概略を示す方法によって合成してもよい。まず、ニトロオレフィン(6)を還流酢酸エチル中塩化第一スズ二水和物などの適当な還元剤を用いる処理によってアニリンに還元し、生成するアミンを適切なハロゲン化アシルまたは酸無水物でアシル化する。次に、過剰の過ヨウ素酸ナトリウムの存在下触媒としての四酸化オスミウムを用いる開裂によって、オレフィン(17)をアルデヒド(18)に変換する。アミドアルデヒド(18)をアンモニアで処理して2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キナゾリン‐2‐メチルトシレート(16)またはハライドへの直接環化を実施し、上記で説明したようにジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒中で適切に置換されたインドールアルキルアミンを用いてトシレートまたはハライドを置換すると、本発明の標題の化合物が得られる。
【0043】
【化10】

【0044】
本発明の2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノキサリン−2−イルメチルアミン類は下記のスキーム6に示すように合成される。上記で説明したo‐ニトロベンズアルデヒド(8)を三酸化クロム(ジョーンズ(Jones)酸化)または亜塩素酸ナトリウムなどの適当な酸化剤によってo‐ニトロ安息香酸(19)に酸化する。ジイソプロピルエチルアミンなどの三級塩基の存在下にジフェニルホスホリルアジド(DPPA)によって酸をo‐ニトロアニリン(20)に変換する。生成するニトロアニリンの水素および炭素担持パラジウムによるジアミン(21)への還元、適切なジカルボニル化合物(例えばグリオキサール、2,3‐ブタンジオン、3,4‐ヘキサンジオン)を用いる処理による環化によって、2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ジオキシノ[2,3‐f]キノキサリン‐2‐メチルトシレート(22)またはハライドが得られる。ジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒中で適切に置換されたインドールアルキルアミンによってトシレートまたはハライドを置換すると、本発明の標題の化合物が得られる。
【0045】
【化11】

【0046】
あるいは、上記で説明した化学反応中で用いるo‐ニトロベンズアルデヒド(8)は下記のスキーム7で示すように合成してもよい。上記で説明したようにグリシジルトシレートを用いて適切なモノ‐アリル化カテコール(23)を合成し、還流メシチレン中で転位させる。エタノール中で炭酸水素ナトリウム処理してベンゾジオキサンメタノール(25)への環化を実施し、上記で説明したようにアルコールをトシレート(26)またはハライドに変換する。還流塩化メチレン中で触媒としてのビス‐アセトニトリル塩化パラジウム(II)での処理によって二重結合を転位させ、上記で説明したオゾンまたは四酸化オスミウム/過ヨウ素酸ナトリウムによって開裂させた後、生成するアルデヒド(27)を硝酸と塩化スズ(IV)との組合せによって位置選択的にニトロ化する。
【0047】
【化12】

【0048】
本発明の7,8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチルアミン類は下記のスキーム8に示すように合成される。スキーム5で説明したアミドオレフィン(17)を過ヨウ素酸ナトリウムの存在下触媒としての四酸化オスミウムで処理して、対応するo‐アミドベンズアルデヒド(18)に開裂する。メタクロロペルオキシ安息香酸を用いるバイヤー‐ビリガー(Baeyer‐Villiger)反応で処理してアルデヒドをフェノール(28)に変換し、還流下で適切な脱水剤、例えばオルトエステルまたはp‐トルエンスルホン酸などの酸触媒で処理して、7,8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール(29)への環化を実施する。ジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒中で適切に置換されたインドールアルキルアミンによってトシレートまたはハライドを置換すると、本発明の標題の化合物が得られる。
【0049】
【化13】

【0050】
あるいは(スキーム9)、四酸化オスミウム/過ヨウ素酸ナトリウムで処理してオレフィンをアルデヒド(31)に開裂し、バイヤー‐ビリガー法によってアルデヒドをフェノール(32)に変換する前に、上記のスキーム5で説明したように、ニトロオレフィン(6)を塩化スズ(II)で還元し、カルボベンゾキシ(Cbz)などの適当な保護基で保護してもよい。炭素担持パラジウム上で水素を用いる処理によって脱保護するとo‐アミノフェノール(33)が得られる。これを適切なオルトエステル、カルボン酸、または酸無水物で処理して7、8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール(29)に環化させる。臭化シアン、塩化シアンまたは適当に置換された塩化カルバモイルを用いてo‐アミノフェノールを処理すると、Rがアミノである本発明の化合物が得られる。o‐アミノフェノールをカルボニルジイミダゾールで処理すると、オキサゾロンが得られ、これを塩化ホスホリルまたは臭化ホスホリルなど無機の酸無水物で処理すると、Rがハロである本発明の化合物が得られる。上記と同じく適切に置換されたインドールアルキルアミンによってトシレートを置換すると、本発明の標題の化合物が得られる。
【0051】
【化14】

【0052】
は水素、Rはアルキルである本発明の化合物は下記のスキーム10によって最も簡便に合成される。炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下でグリシジルトシレートまたはエピハロヒドリンによって適切な2’,3’,4’‐トリヒドロキシアシルフェノン(34)を位置選択的にアルキル化すると、対応する7‐アシル‐8‐ヒドロキシベンゾジオキサン‐2‐メタノール(35)が得られる。塩酸ヒドロキシルアミンおよび酢酸ナトリウムとの反応によってケトンをオキシム(36)に変換し、続いて適切なアルカン酸ジメチルアミド中で塩化ホスホリルによって処理してオキサゾール(37)に環化させる。生成する7,8‐ジヒドロ‐1,6,9‐トリオキサ‐3‐アザ‐シクロペンタ[a]ナフタレン‐8‐メタノールをピリジン中の塩化p‐トルエンスルホニルで処理してトシレート(38)に変換し、説明したように適切なインドールアルキルアミンと結合させると、本発明の標題の化合物が得られる。
【0053】
【化15】

【0054】
本発明の化合物は、従来の方法によってエナンチオマーに分割してもよいが、あるいは好ましくは、上記の手順中のエピハロヒドリンまたはラセミ体グリシジルトシレートの代わりに(2R)‐(−)‐グリシジル−3‐ニトロベンゼンスルホネートまたはトシレート(Sベンゾジオキサンメタンアミンの場合)、または(2S)‐(+)‐グリシジル−3‐ニトロベンゼンスルホネートまたはトシレート(Rエナンチオマーの場合)を使用することによって、個々のエナンチオマーを直接合成してもよい。さらに別の方法では、スキーム11によって本発明の化合物を合成してもよい。化合物Iの合成は、R′が炭素原子1個〜6個のアルキルである場合に、アセトニトリル中のN‐ハロスクシンイミドなどの試薬によって39をハロゲン化し、40(式中、HalはBr、ClまたはIなどのハロゲン)に変換することで始まるいくつかの工程で構成される。塩化メチレンなどの適当な溶媒中で三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化第二鉄、またはヨウ化トリメチルシリルなどのルイス酸を用いて、または、HBrおよびHClなどの強いプロトン酸を用いて40を脱保護すると、塩41が得られる。エタノールまたはメタノールなどの極性溶媒中でアンバーリスト(Amberlyst)A‐21樹脂スラリーを用いて中和して、遊離塩基41を得てもよい。
【0055】
DMSO、DMFまたはDMAなど適当な極性溶媒中で炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンなどの塩基の存在下、ベンジルまたは置換ベンジル保護グリシジルエーテル
【化16】

(式中、R″はベンジル、置換ベンジル、例えば4‐ブロモベンジル、3,4‐ジメトキシベンジル、2‐または4‐ニトロベンジルまたは4‐メトキシベンジル)を用いて41をアルキル化すると、遊離塩基または塩のどちらの状態でも42が得られる。次に、トルエンなどの適当な溶媒中でNaH、LiH、KH、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸チタン、炭酸セシウム、カリウムt‐ブトキシドまたは三塩基性リン酸カリウムなどの塩基の存在下、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、または(±)BINAPおよびその個別エナンチオマー、(±)Tol‐BINAPおよびその個別エナンチオマー、1‐1′‐ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,3‐ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、および1,2‐ビス(ジフェニル‐ホスフィノ)エタンからなる群からの配位子を有する酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒を用いて、あるいはトルエンなどの適当な溶媒中でNaH、LiH、KHなどの塩基の存在下、ヨウ化銅などの銅触媒を用いて、42を環化すると43が得られた。
【0056】
【化17】

【0057】
塩化メチレンなど適当な溶媒中の三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ヨウ化トリメチルシリルなどのルイス酸によって、またはHBrおよびHClなど強いプロトン酸によって、あるいは還元的開裂条件下でPd触媒および水素、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセンまたはギ酸アンモニウムなどの水素移動試薬を用いてキノリン43を脱保護すると、複素環縮合ベンゾジオキサンメタノール44が得られる。塩化メチレン、THFまたはトルエンなどの適当な溶媒中でトリエチルアミンまたはピリジンなどの塩基の存在下、塩化p‐トルエンスルホニル、塩化メタンスルホニル、塩化2‐、3‐または4‐ニトロベンゼンスルホニルあるいは塩化2‐または4‐ブロモベンゼンスルホニルなどの塩化アリール‐または塩化アルキルスルホニルを用いて44のヒドロキシル部分を活性化して、R’’’″がp‐トルエンスルホネート、メタンスルホネート、2‐,3‐,または4‐ニトロベンゼンスルホネート、あるいは2‐または4‐ブロモベンゼンスルホネートなどのスルホン酸エステルである45を合成することができる。THF、ジオキサン、DMSO、DMFまたはDMAなどの極性溶媒中でヒューニッヒ(Hunig)の塩基(ジイソプロピルエチルアミン)、炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下、45と本発明にとって適切なインドールアルキルアミンとを最終カップリングすると、式Iの化合物が得られる。
【0058】
あるいは、本発明の化合物は、下記のスキーム11に概略を示す方法によって、複素環縮合ベンゾジオキサンメチルトシレート(45)から合成してもよい。DMFなど適切な溶媒中でトシレートをアジ化ナトリウムとともに加熱してアジド46とする。次にアジド46を炭素担持パラジウム上の水素、イソプロパノール中の水素化ホウ素ナトリウムまたはトリフェニルホスフィンなどの適当な還元剤によって一級アミン(47)に還元する。水素化ホウ素シアノナトリウムなどの還元剤の存在下で適当に置換されたアルデヒドまたはケトンで処理して、一級アミン47を還元的にアルキル化すか、あるいはトリエチルアミンまたはヒューニッヒの塩基などの塩基の存在下、適当に置換されたインドールアルキルハライド、アルキルスルホン酸エステルまたはアリールスルホン酸エステルを用いてアルキル化して、Rが水素である本発明の化合物を合成してもよい。望むなら、三級塩基の存在下で適切なハロゲン化アルキル、または水素化ホウ素シアノナトリウムなどの還元剤の存在下でアルカナールを用いて処理することによって、このようにして誘導した二級アミンをさらにアルキル化して、Rがアルキルである本発明の化合物を合成してもよい。
【0059】
【化18】

【0060】
上記の化学反応に適切なグアヤコール、カテコール、2′,3′,4′‐トリヒドロキシアシルフェノンおよびベンゾジオキサンメチルトシレートは既知の化合物であるか、あるいは当業者によって合成可能である。インドールアルキルケトン、ハライド、アルキルスルホン酸エステルおよびアリールスルホン酸エステルは既知の化合物であるか、あるいはスミス(Smith)、ヨッカ(Yocca)、イェビッチ(Yevich)およびマトソン(Matson)によって欧州特許出願公開第464558号明細書中に、またはベイズ(Bathe)およびティリー(Tilly)によって国際特許0035872号明細書中に概略が示されている手順を用いて、当業者によって容易に合成可能である。インドールアルキルアミンは既知の化合物であるか、あるいはハロゲン化物またはスルホン酸エステルからアジ化ナトリウムまたシアン化ナトリウムを用いて処理して、次に炭素担持パラジウムまたはアルミナ担持のロジウムのどちらかの適切な触媒上で水素を用いて還元することによって、当業者によって容易に合成可能である。ベンゾフラニルアルキルアミンおよびベンゾチオフェニルアルキルアミンは既知の化合物であるか、あるいは既知のアルコールをまずトリフェニルホスフィンおよび四臭化炭素で処理して臭化物に変換し、次に臭化物をアジ化ナトリウムまたはシアン化ナトリウムで置換し、最後に上記でインドールアルキルアミンについて説明した水素による還元によって当業者によって容易に合成可能である。
【0061】
チータム(Cheetham)ら(ニューロファーマコロジー(Neuropharmacol.)、32巻、737頁、1993年)によって用いられたものと類似のプロトコルを用いて、セロトニントランスポーターに対する本発明の化合物のアフィニティーを測定した。トムテク(Tom Tech)濾過装置を用いて遊離H‐パロキセチンから結合H‐パロキセチン分離し、ウォラック(Wallac)1205ベータプレート(R)カウンターを用いて結合放射能を定量して、オスのラットの前頭部皮質膜由来のH‐パロキセチンを置換する化合物の能力を測定した。標準的な臨床抗うつ薬についてこの方法で測定したK値は、フルオキセチンで1.96nM、イミプラミンで14.2nM、ジメリジンで67.6mMであった。ラット前頭部皮質中のH‐パロキセチン結合とH‐セロトニン取り込み阻害との間に強い相関が見いだされた。
【0062】
ヒトの5‐HT1A受容体を安定に形質導入したCHO細胞を利用するホール(Hall)らのジャーナル・オブ・ニューロケミストリー(J.Neurochem.)、44巻、1685頁(1985年)の手順の変化形に従って、[H]8‐OHDPAT(ジプロピルアミノテトラリン)を5‐HT1Aセロトニン受容体から置換する本願請求の化合物の能力を試験することによって、セロトニン5‐HT1A受容体に対する高いアフィニティーを確認した。本発明の化合物についての5‐HT1A結合性をK値として下記に報告する。
【0063】
クローン化されたヒト5‐HT1A受容体を含む膜に対する35S‐GTPγSの結合に影響を及ぼす試験化合物の能力を測定したラザレノ(Lazareno)およびバードソール(Birdsall)によって用いられたアッセイ(ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Br.J.Pharmacol.)、109巻、1120頁、1993年)と類似の35S‐GTPγS結合アッセイを用いて、5‐HT1A受容体におけるアンタゴニスト活性を確認した。作用薬は結合を増大させ、一方拮抗薬はまったく増大させず、むしろ標準作用薬8‐OHDPATの効果を逆転させる。試験化合物の最大阻害効果をmaxによって表し、その力価をIC50によって定める。
【0064】
ここまでの三つの段落で説明した三種類の標準的な実験的試験手順の結果は以下の通りであった。すなわち、
【0065】
【表1】

【0066】
【表2】

【0067】
抗うつ薬フルオキセチン、パロキセチンおよびセルトラリンと同様に、本発明の化合物は脳神経伝達物質セロトニンの再取り込みを強力に妨害する能力を有する。従って、これらの化合物は、抑うつ症(主要うつ障害、幼児期抑うつ症および気分変調を含むが限定はされない)、不安症、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害(月経前症候群としても知られている)、注意欠陥障害(多動性を伴うものおよび伴わないもの)、強迫神経障害(抜毛癖を含むが限定はされない)、強迫性スペクトル障害(自閉症を含むが限定はされない)、社会的不安障害、全般性不安障害、肥満症、神経性食欲不振症などの摂食障害、神経性過食症、血管運動フラッシング、コカインおよびアルコール嗜癖、性的機能不全(早発射精を含むが限定はされない)、失禁(大便失禁、切迫性尿失禁、横溢性尿失禁、受動性尿失禁、反射性尿失禁、腹圧性尿失禁、尿労作性失禁症および尿失禁を含むが限定はされない)、および疼痛(偏頭痛、慢性的な背中の痛み、幻肢痛、糖尿病性神経障害および帯状疱疹後神経痛などの神経障害疼痛を含むが限定はされない)および関連疾患など、一般にセロトニン選択的再取り込み阻害剤(SSRI)抗うつ薬の投与によって治療されている疾患の治療のために有用である。さらに、本発明の化合物は脳5HT1Aセロトニン受容体に対して強力な親和性および拮抗薬活性を有する。薬物混合物(例えばフルオキセチンとピンドロール)を使用する最近の治験によると、SSRI活性および5HT1A拮抗作用を合併する治療によって、抗うつ作用の有効性がより迅速に顕れることが実証された。(ブライア(Blier)およびバージェロン(Bergeron)1995年、エフ・アルティガス(F.Artigas)ら1996年、エム・ビー・トメ(M.B.Tome)ら1997年)。従って、本発明の化合物は抑うつ病の治療にとって極めて興味深く、有用である。
【0068】
従って、本発明は哺乳類、好ましくはヒトの上記に挙げた疾患のそれぞれを治療し、予防し、抑制し、または緩和する方法であって、本発明の化合物の医薬品として有効な量をそれを必要とする哺乳類に提供することを含む方法を提供する。
【0069】
本発明にはまた式Iの化合物の少なくとも一つ、その混合物およびまたはその医薬品塩類および医薬品として使用できるそのためのキャリヤーを含む中枢神経系の病態または状態を治療または制御するための医薬品組成物が包含される。そのような組成物は、例えばレミントンの医薬品科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)第17版、アルフォンソ・アール・ジェンナーロ(Alfonso R. Gennaro)編、マック出版社(Mack Publishing Company)、イーストン(Easton)、ペンシルバニア(PA)(1985年)に記載されている許容可能な医薬品手順によって調製される。医薬品として許容可能なキャリヤーは製剤中のその他の成分と両立し、生物学的に許容可能なものである。
【0070】
本発明の化合物は経口または非経口で、そのまままたは通常の医薬品キャリヤーと組み合わせて投与されることがある。適切な固体キャリヤーはまた香料添加剤、滑剤、溶解補助剤、懸濁化剤、充填材、流動化促進剤、圧縮補助剤、バインダーまたは錠剤崩壊剤またはカプセル化物質として働く一つ以上の物質を含んでもよい。粉末中では、キャリヤーは微粉化された活性成分と混合された微粉固体である。錠剤中では、活性成分は適切な比率で必要な圧縮特性を有する担体と混合され、所望の形とサイズに固められる。粉末および錠剤は、好ましくは最高99%の活性成分を含む。適当な固体担体は、例えばリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、デキストリン、澱粉、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、低融点ワックスおよびイオン交換樹脂を含む。
【0071】
溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップおよびエリキシル剤の調製に液体キャリヤーが用いられることがある。本発明の活性成分は、水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合物または医薬品として許容されるオイルまたは油脂など医薬品として許容可能な液体キャリヤーに溶解または懸濁させてもよい。液体キャリヤーは、溶解補助剤、乳化剤、緩衝剤、防腐剤、甘味剤、香料添加剤、懸濁化剤、増粘剤、着色料、粘度調整剤、安定剤または浸透圧調節剤など、その他の適当な医薬品添加物を含んでもよい。経口および非経口投与用の液体キャリヤーの適当な例は、水(特に上記の添加剤、例えばセルロース誘導体、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液を含む)、アルコール類(一価アルコールおよび多価アルコール、例えばグリコールを含む)およびそれらの誘導体、およびオイル(例えば分画ココナツオイルおよび落花生油)を含む。非経口投与用には、キャリヤーはまた油性エステル(例えばオレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピル)であってよい。非経口投与用の無菌液状組成物には無菌液体キャリヤーが用いられる。
【0072】
無菌溶液または懸濁液である液体医薬品組成物は、例えば筋肉内、腹腔内、または皮下注射によって投与してよい。無菌溶液はまた、静脈に投与してもよい。経口投与は、液体または固体組成物の形のどちらかである。
【0073】
好ましくは、医薬品組成物は、例えば錠剤、カプセル、粉末剤、溶液、懸濁剤、乳濁液、顆粒剤、または、坐薬として単回投与形にする。そのような剤形では、組成物は、適切な量の活性成分を含む単回投与量に分割され、単回投与形は実包された組成物、例えば実包粉末剤、バイアル、アンプル、充填済み注射器または液体を含む分包であってよい。単回投与形は、例えばカプセルまたは錠剤そのものであってもよく、または適切な数の実包された任意のそのような組成物であってもよい。
【0074】
患者に提供される量は投与されるもの、予防処置または治療法など投与の目的、および患者の状態、投与の方法、その他同種のものに基づいて変化する。医療適用では、すでに疾患に苦しむ患者に、疾患およびその合併症の症状を治癒させる、または少なくとも部分的に改善するために十分な量で本発明の化合物を提供する。これを実現するために適切な量は、治療上有効な量として定められる。特定の症状の治療に用いられる投与量は、受持医によって主観的に決められなければならない。含まれる変数は、特定の状態および患者のサイズ、年齢および応答パターンを含む。一般に、開始投与量は一日当たり約5mgであり、ヒトの所望投与量レベルを提供するために、一日当たり約150mgまで日用量を次第に増やす。
【0075】
本明細書で用いられる「提供する」とは、本発明の化合物または組成物を直接投与するか、または体内で活性化合物または物質の等価な量を形成するプロドラッグ、誘導体、または類似物を投与することを意味する。
【0076】
本発明は式I、IaおよびIbの化合物のプロドラッグを含む。本明細書中で用いられるプロドラッグとは、代謝手段(例えば加水分解)によってin vivoで式Iの化合物に変換可変である化合物を意味する。当分野では、例えば、ブントガルト(Bundgaard)編、「プロドラッグの設計(Design of Prodrugs)」、エルゼビア(Elsevier)(1985年)、ウィダー(Widder)ら編、「メソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology)」、4巻、アカデミックプレス(Academic Press)(1985年)、クログスガード‐ラーセン(Krogsgaard‐Larsen)ら編、「プロドラッグの設計および利用 ドラッグデザインおよび開発の教科書(Design and Application of Prodrugs,Textbook of Drug Design and Development)」、第5章、113〜191頁(1991年)、ブントガルトら、ジャーナル・オブ・ドラッグ・デリバリー・レビューズ(Journal of Drug Deliver Reviews)、8巻、1〜38頁(1992年)、ブントガルト、ジャーナル・オブ・ファーマシューティカル・サイエンセズ(Journal of Pharmaceutical Sciences)、77巻、285頁、およびその続報(1988年)、ならびにヒグチ(Higuchi)およびステラ(Stella)編、「新規なドラッグデリバリーシステムとしてのプロドラッグ(Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems)」、アメリカ化学会(American Chemical Society)、(1975年)中で考察されているようにプロドラッグのさまざまな形が知られている。
【0077】
以下の実施例は本発明の代表的な化合物の製造法の例を示す。
【0078】
中間体1
3‐アリルオキシ‐4‐メトキシニトロベンゼン
97.5g(0.51モル)の5‐ニトログアヤコールのナトリウム塩を1リットルのDMFに溶解させ、1.5当量の臭化アリルを加えた。反応混合物を2時間65℃に加熱した。2時間後暗色のほとんどが消え、tlc(1:1CHCl/ヘキサン)によると出発物質は消失していた。溶媒を真空中で濃縮し、残留物を水で洗浄した。濾過によって生成物を単離し、真空乾燥した。これによって112gの淡黄色の固体を得た。メタノールから再結晶して、融点93〜94℃の試料を得た。
【0079】
中間体2
2−アリルオキシ−4−ニトロフェノール
1リットルのジメチルスルホキシドに、750mLの2N水酸化ナトリウム水溶液を加え、混合物を65℃に加熱した。上記で合成した淡黄色の固体の3‐アリルオキシ‐4‐メトキシニトロベンゼンを30分間にわたって少しずつ加え、次いで温度を95℃に上げて3時間維持した。3時間後には出発原料は消費されていた。反応混合物を放冷し、1Lの氷と1Lの2N HClとの混合物中に投入した。73グラムの粗製ではあるが均一な(1:1CHCl/ヘキサンのtlcによる)目的生成物を濾過によって淡褐色固体として単離した。次に、この物質を1:1ヘキサン/塩化メチレンに溶解し、シリカゲルを通して濾過して淡黄色の固体68gを得た。これを酢酸エチル/ヘキサンから再結晶すると、融点(m.p.)61〜62℃となった。上記の第一回目の結晶化からの水性の母液を2Lの酢酸エチルで抽出した。これを硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過および溶媒留去して暗色のオイルを得た。シリカ上で1:1CHCl/ヘキサンを用いてカラムクロマトグラフィーに付し、さらに12gの標題化合物を黄色の固体として得た。MeOHの2%CHCl中で溶液で溶出して、12gの暗色のオイルを得た。このオイルは真空中でゆっくり結晶化した。これは、クライゼン生成物、3‐アリル‐4‐ニトロカテコールであることが判明した。
【0080】
中間体3
2‐(2‐アリルオキシ‐4‐ニトロフェノキシメチル)‐オキシラン
20gの60%NaH/ミネラルオイル(0.50モル)を2リットルのフラスコに入れ、500mLのヘキサンで洗った。1LのDMF、続いて前工程で合成した77gの2‐アリルオキシ‐4‐ニトロフェノール(0.40モル)を加えた。フェノールの添加はアルゴン雰囲気下で少しずつ実施した。この混合物をアルゴン雰囲気下室温で30分間撹拌した後、108gの(R)‐グリシジルトシレート(0.48モル)を加え、この混合物を窒素雰囲気下70〜75℃で一夜加熱した。冷却後、DMFを真空留去し、1リットルの塩化メチレンに換えた。これを2N HCl、飽和炭酸水素ナトリウム、および飽和食塩水各500mLで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。混合物を濾過し、真空中で濃縮してオイルとし、シリカゲル上で1:1ヘキサン/塩化メチレンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付した。これによって、痕跡量の二つの出発物質が混入した生成物43g、およびそれに続いて淡黄色の固体として21gの純粋な生成物を得た。1.2Lの10%酢酸エチル/ヘキサンから不純な物質を再結晶して、34gの純粋(シリカゲル上で1:1ヘキサン/塩化メチレンを用いたtlcで均一)な(R)‐2‐(2‐アリルオキシ‐4‐ニトロフェノキシメチル)オキシラン(融点64℃)を得た。
元素分析:1213NO
計算値:C 57.37、H 5.21、N 5.58
実測値:C 57.50、H 5.21、N 5.43
【0081】
中間体4
8‐アリル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ(1,4)ジオキシン‐2‐イル)メタノール
上記と同様に合成した(R)‐2‐(2‐アリルオキシ‐4‐ニトロフェノキシメチル)オキシラン(20g、80ミリモル)をメシチレン中窒素雰囲気下155℃で24時間加熱した。生成した黒色の固体を濾過して、非常に極性の物質1.5gを得た。真空中で溶媒を蒸発させ、シリカゲル上で塩化メチレンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付し、10gの回収出発物質および7.5gの所望の転位生成物(S)‐(8‐アリル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ(1,4)ジオキシン‐2‐イル)‐メタノールを得た。この物質を真空中に放置したところゆっくりと結晶化した(融点67℃)。回収した出発物質を基準とする収率は75%である。
元素分析:1213NO
計算値:C 57.37、H 5.21、N 5.58
実測値:C 57.26、H 5.20、N 5.35
【0082】
中間体5
トルエン‐4‐スルホン酸8‐アリル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ(1,4)ジオキシン‐2‐イルメチルエステル
9.55g(38.0ミリモル)の(S)‐(8‐アリル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ(1,4)ジオキシン‐2‐イル)メタノールを465mLのピリジンに溶解させ、29.0g(152ミリモル)の塩化p‐トルエンスルホニルを加え、窒素雰囲気下室温でこの混合物を一夜撹拌した。次に水を加えて過剰の塩化トシルを失活させ、真空中で溶媒を除去して塩化メチレンに換えた。この溶液を2N HCl、飽和炭酸水素ナトリウムおよび飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で溶媒留去し、シリカゲル上で1:1ヘキサン/塩化メチレンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付し、12.6g(92%)のトルエン‐4‐スルホン酸 (R)‐アリル‐7‐ニトロ‐2,3‐ベンゾ(1,4)ジオキシン‐2‐イルメチルエステルを得た。これを放置するとゆっくりと結晶化して、褐色の固体(融点60〜62℃)になった。
元素分析:1919NO
計算値:C 56.29、H 4.72、N 3.45
実測値:C 56.13、H 4.58、N 3.44
【0083】
中間体6
4‐メチルベンゼンスルホン酸{7‐ニトロ‐8‐[1‐プロペニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル
700mLのベンゼン中の10.0g(24.0ミリモル)の4‐メチルベンゼンスルホン酸(R)‐[8‐アリル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル]メチルの溶液に、1.03gのビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)を加え、この混合物を窒素下で48時間還流した。次に、濾過によって触媒を取り除き、真空中で濾液を濃縮して茶色のオイルを得た。シリカゲル上で塩化メチレンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付し、7.2gの標題の化合物をEおよびZ異性体の混合物として得た。純粋なE異性体を含む画分の溶媒留去によって、4‐メチルベンゼンスルホン酸{(2R)‐7‐ニトロ‐8[(E)‐1‐プロペニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチルの試料を黄色の固体(融点105〜106℃)として得た。
元素分析:1919NO
計算値:C 56.29、H 4.72、N 3.45
実測値:C 56.12、H 4.64、N 3.39
【0084】
中間体7
4‐メチルベンゼンスルホン酸{7‐ニトロ‐8‐[3‐オキソ‐1‐プロペニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル
4‐メチルベンゼンスルホン酸{(2R)‐7‐ニトロ‐8‐[1‐プロペニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル(6.15g、15.2ミリモル)を180mLのジオキサンに溶解させた。次に二酸化セレン(4.20g、37.9ミリモル)を加え、さらに0.70mLの水を加えた。この不均一混合物を窒素下5時間加熱還流した。冷却後、反応物を濾過し、真空中で濃縮して暗い黄色の固体を得た。これをできるだけ少ない量の酢酸エチルに溶かし、シリカゲル上でヘキサン中の30%酢酸エチルを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付し、5.75gの標題の化合物(R)‐エナンチオマーを淡黄色の固体(融点138〜140℃)として得た。
元素分析:1917NO
計算値:C 54.41、H 4.09、N 3.34
実測値:C 54.10、H 3.85、N 3.31
【0085】
中間体8
4‐メチルベンゼンスルホン酸2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル
200mlの酢酸/エタノール(1:1)中の4‐メチルベンゼンスルホン酸{(2R)‐7‐ニトロ‐8‐[3‐オキソ‐1‐プロペニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル(3.50g、8.35ミリモル)の溶液に、2.35g(42.1ミリモル)の鉄粉を加え、この混合物を窒素下8時間加熱還流した。反応が完結した後、150mLの水を加え、セライト層を通してこの混合物を濾過した。濾液を飽和炭酸水素ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で溶媒留去した。残留物をシリカゲル上で20%酢酸エチル/ヘキサンで始まり70%酢酸エチル/ヘキサンで終わるグラジエント溶離を用いてカラムクロマトグラフィーに付し、1.85gの標題の化合物の(R)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。H‐NMR(CDCl):二重線8.8δ(1H)、二重線8.2δ(1H)、二重線7.8δ(2H)、二重線7.6δ(1H)、多重線7.35δ(1H)、多重線7.25δ(3H)、多重線4.6δ(1H)、多重線4.3〜4.4δ(3H)、多重線4.2δ(1H)、一重線2.4δ(3H)。
【0086】
中間体9
4‐メチルベンゼンスルホン酸(8‐ホルミル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル)メチル
400mlの塩化メチレンに溶かした4‐メチルベンゼンスルホン酸{(2R)‐7‐ニトロ‐8‐[1‐プロペニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル(10.5g、25.9ミリモル)を−78℃で過剰のオゾンで処理した。次に、ジイソプロピルエチルアミン(11.5ml、66.0ミリモル)を30分間で滴下して加えた。この混合物が室温になるまで放置し、窒素下で一夜撹拌した。次に、この混合物を塩化メチレンで600mLに希釈し、100mLずつの2N HCl(水溶液)で三度、200mLずつの飽和炭酸水素ナトリウムで二度、200mLの飽和食塩水で洗浄した。この溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮して粗製の茶色いオイルとし、シリカゲル上で10%ヘキサン/塩化メチレンを用いてカラムクロマトグラフィーに付し、7.52gの標題の化合物の(R)‐エナンチオマーを黄色い固体として得た。H‐NMR(CDCl):二重線7.8δ(2H)、二重線7.62δ(1H)、二重線7.4δ(2H)、二重線7.0δ(1H)、多重項4.4〜4.6δ(2H)、多重線4.2δ(3H)、一重線2.4δ(3H)。
【0087】
中間体10
4‐メチルベンゼンスルホン酸{7‐ニトロ‐8‐[(E)‐3‐オキソ‐1‐ブテニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル
250mLのトルエン中の3.00g(7.37ミリモル)の4‐メチルベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐ホルミル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル]メチルの溶液に、2.90g(9.10ミリモル)の1‐トリフェニルホスホリリデン‐2‐プロパノンを加えた。この混合物を窒素下室温で5時間撹拌した。この時間の間に生成物が溶液から沈殿した。溶媒を真空中で除去し、粗製の残留物をシリカゲル上で塩化メチレンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付し、3.0gの標題の化合物の(R)‐エナンチオマーを固体として得た。H‐NMR(CDCl):二重線7.8δ(2H)、二重線7.6δ(1H)、二重線7.5δ(2H)、二重線7.4δ(2H)、二重線6.95δ(1H)、二重線6.6δ(1H)、多重線4.5δ(1H)、二重線の二重線4.0δ(1H)、多重線4.2δ(3H)、一重線2.45 δ(3H)、一重線2.4δ(3H)。
【0088】
中間体11
4‐メチルベンゼンスルホン酸(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル)メチル
200mLの酢酸/エタノール(3:2)中の4‐メチルベンゼンスルホン酸{(2R)‐7‐ニトロ‐8‐[(E)‐3‐オキソ‐1‐ブテニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル(3.40g、7.83ミリモル)の溶液に2.25g(40.2ミリモル)の鉄粉を加え、この混合物を窒素下で8時間還流加熱した。反応が完結した後、150mLの水を加え、セライト充填層を通してこの混合物を濾過した。濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で溶媒留去した。シリカゲル上で20%酢酸エチル/ヘキサンで始まり70%酢酸エチル/ヘキサンで終わるグラジエント溶離液を用いて残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、2.5gの標題の化合物の(R)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。H‐NMR(CDCl):二重線8.1δ(1H)、二重線7.6δ(2H)、二重線7.45δ(1H)、多重項7.2δ(4H)、多重線4.6δ(1H)、多重項4.3δ(3H)、多重線4.1δ(1H)、一重線2.5δ(3H)、一重線2.4δ(3H)。
【0089】
中間体12
4‐メチルベンゼンスルホン酸{7‐ニトロ‐8‐[(E)‐3‐オキソ‐1‐ペンテニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル
200mlのトルエン中の5.00g(12.2ミリモル)の4‐メチルベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐ホルミル‐7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル]メチルの溶液に5.10g(15.3ミリモル)の1‐トリフェニルホスホリリデン‐2‐ブタノンを加えた。この混合物を窒素下室温で5時間撹拌し、その時間経過後溶媒を真空中で除去し、粗製の残留物をシリカゲル上で塩化メチレンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付し、5.0gの標題の化合物の(R)‐エナンチオマーを黄色の固体(融点114℃)として得た。
元素分析:1715NO
計算値:C 56.37、H 4.73、N 3.13
実測値:C 56.81、H 4.60、N 3.01
【0090】
中間体13
4‐メチルベンゼンスルホン酸{8−エチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル}メチル
100mlの酢酸/エタノール(1:1)中の4‐メチルベンゼンスルホン酸{(2R)‐7‐ニトロ‐8‐[(E)‐3‐オキソ‐1‐ペンテニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐2‐イル}メチル(1.57g、3.50ミリモル)の溶液に1.00g(17.9ミリモル)の鉄粉を加え、この混合物を窒素下で8時間加熱還流した。反応が完結した後、150mLの水を加え、セライト充填層を通してこの混合物を濾過した。濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で溶媒留去した。シリカゲル上で20%酢酸エチル/ヘキサンで始まり70%酢酸エチル/ヘキサンで終わるグラジエント溶出を用いて残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、0.94gの標題の化合物の(R)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。H‐NMR(CDCl):二重線8.2δ(1H)、二重線7.8δ(2H)、二重線7.55δ(1H)、7.2〜7.3δ(4H)、多重線4.6δ(1H)、多重線4.2〜4.4δ(3H)、多重線4.1δ(1H)、四重線3.0δ(2H)、一重線2.4δ(3H)、三重線1.4δ(3H)。
【0091】
中間体14
1‐[5‐ヒドロキシ‐3‐(ヒドロキシメチル)‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル]‐1‐エタノン
DMF(75ml)中の2′,3′,4′‐トリヒドロキシアセトフェノン(10.6g、63.0ミリモル)の溶液に炭酸カリウム(17.4g、126ミリモル)を加えた。5分後に(R)‐グリシジルトシレート(9.67g、42.3ミリモル)を加え、この不均一混合物を3時間70℃に加熱した。真空中で溶媒を除去した後、残留物を水(800mL)中に移し、酢酸エチル(4×300mL)で抽出した。有機層を併せて硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で溶媒留去して乾固した。こうして得た粗製の茶色のオイルをシリカゲル上で40%ヘキサン/酢酸エチルを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付し、標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを黄色のオイル(7.5g、78%)として得た。このオイルは放置すると固化した。MS(ESI)m/z 223(M−H)−。
元素分析1112・0.10H
計算値 C 58.46、H 5.44
実測値 C 58.02、H 5.09
【0092】
中間体15
1‐[5‐ヒドロキシ‐3‐(ヒドロキシメチル)‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル]‐1‐エタノンオキシム
エタノール(200mL)中の1‐[(3S)‐5‐ヒドロキシ‐3‐(ヒドロキシメチル)‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル]‐1‐エタノン(1.92g、8.57ミリモル)の溶液に、1:1エタノール/ピリジン(100mL)中の塩酸ヒドロキシルアミン(2.38g、34.2ミリモル)の溶液を加えた。次にこの混合物を窒素下で5時間加熱還流した。冷却後、溶媒を除去して酢酸エチルに換えた。次に、この溶液を水(200mL)および2N HCl水溶液(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で溶媒留去し、1.89g(93%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点162℃の灰色の固体として得た。MS(ESI)m/z 240(M+H)+。
元素分析1113NO・0.35H
計算値:C 53.81、H 5.62、N 5.71
実測値:C 53.51、H 5.30、N 5.58
【0093】
中間体16
[2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イル]メタノール
3.03g(12.6ミリモル)の1‐[(3S)‐5‐ヒドロキシ‐3‐(ヒドロキシメチル)‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル‐1‐エタノンオキシムを1:3のN,N‐ジメチルアセトアミド/アセトニトリル混合物(100ml)中に溶解させた。この溶液を氷/水浴中で冷却し、1:3のN,N‐ジメチルアセトアミド/アセトニトリル(30mL)中のオキシ塩化リン(1.26mL、35ミリモル)溶液を加えた。反応混合物を窒素下で48時間撹拌した。次に、氷で冷やした酢酸ナトリウムの飽和水溶液に反応混合物を加え、酢酸エチルで抽出して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で溶媒留去した。得られた粗製のオイルをシリカゲル上で60%ヘキサン/酢酸エチルを用いてカラムクロマトグラフィーに付して不純物を取り除き、40%ヘキサン/酢酸エチルで生成物を溶出させた。真空中で溶媒を留去し、2.08g(75%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点120℃の白色固体として得た。MS(ESI)m/z 222(M+H)+。
元素分析1111NO・0.20H
計算値 C 58.77、H 5.11、N 6.23
実測値 C 58.93、H 4.91、N 6.14
【0094】
中間体17
4‐メチルベンゼンスルホン酸[2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンズオキサゾール‐8‐イル]メチル
塩化メチレン(100mL)中の[(8S)‐2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イル]メタノール(1.80g、8.14ミリモル)の溶液に、塩化p‐トルエンスルホニル(3.90g、20.4ミリモル)を加えた。この混合物を氷浴中で冷却し、塩化メチレン(20mL)中のジイソプロピルエチルアミン(3.55mL、20.4ミリモル)の溶液を滴下して加え、続いて4‐ジメチルアミノピリジン(0.65g、5.30ミリモル)を加えた。この溶液を室温に温まるまで放置し、窒素下で一夜撹拌した。反応混合物を塩化メチレンで500mLの体積に希釈し、2N HCl水溶液(200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)、および食塩水(150mL)で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で溶媒留去して黄色のオイルを得た。シリカゲル上で塩化メチレンを用いて粗製のオイルをカラムクロマトグラフィーに付して不純物を取り除き、3%メタノール/塩化メチレンを用いて標題の化合物の(R)‐エナンチオマーを溶出させた。この化合物は真空下で融点123℃の白色の固体(2.56g、84%)になった。MS(ESI)m/z 376(M+H)+。
元素分析1817NOS・0.20H
計算値 C 57.04、H 4.63、N 3.70
実測値 C 56.75、H 4.62、N 3.51
【0095】
中間体18
5‐ブロモ‐6‐メトキシ‐2‐メチルキノリン
アセトニトリル(1.77L)中の6‐メトキシ‐2‐メチルキノリン(177g、1.02モル)の溶液を0〜3℃に冷却し、次に同じ温度を維持しながら30分間かけてN‐ブロモコハク酸イミド(200g、1.12モル)を少しずつ加えた。得られた茶褐色のスラリーを常温に温めさらに6時間撹拌した。次に、10%NaHSO水溶液(211mL)によって反応を停止させた。反応混合物を600mLの体積に濃縮し、0.1N NaOH(2.5L)中にゆっくり注いだ。このスラリー(pH=9)を室温で1時間撹拌して濾過し、水(2×1L)で洗浄して真空オーブン中で乾燥し、253g(98.6%)の標題の化合物を茶褐色の固体として得た。R=0.39(3:7)酢酸エチル:ヘプタン、H NMR(DMSO)δ8.30(d、J=6.5Hz、1H)、7.98(d、J=6.9Hz、1H)、7.70(d、J=7.0Hz、1H)、7.47(d、J=6.5Hz、1H)、4.02(s、3H)、2.66(s、3H)。
元素分析1110NOBr
計算値 C 52.40、H 3.97、N 5.56
実測値 C 52.13、H 3.94、N 5.61
【0096】
中間体19
5‐ブロモ‐2‐メチル‐6‐キノリノール
48%HBr(135mL)中の5‐ブロモ‐2‐メチル‐6‐メトキシキノリン(30g、0.12モル)の混合物を7時間加熱還流し、次に1時間で5℃まで冷却して褐色の高粘度のスラリーを得た。このスラリーを0〜5℃で1時間撹拌して濾過し、酢酸エチル(2×50mL)で洗浄して真空オーブン中で乾燥し、34.9g(92%)の標題の化合物の臭化水素塩を茶褐色の固体として得た。H NMR(DMSO)δ8.26(d、J=8.7Hz、1H)、7.85(d、J=9.1Hz、1H)、7.56(d、J=9.1Hz、1H)、7.45(d、J=8.7Hz、1H)、2.64(s、3H)。MeOH(35mL)中の5‐ブロモ‐2‐メチル‐6‐キノリノール(3.4g、10.5ミリモル)臭化水素酸塩とアンバーリスト(Amberlyst)A‐21イオン交換樹脂(1.7g、MeOHで予備洗浄してオーブン中で乾燥したもの)とのスラリーを室温で3時間撹拌した。次に、この混合物を濾過して真空中で濃縮し、2.5g(100%)の黄色の固体を得た。R=0.36(1:1)酢酸エチル:ヘプタン、H NMR(DMSO)δ8.26(d、J=8.4Hz、1H)、7.82(d、J=9.3Hz、1H)、7.47(t、J=9.1Hz、2H)、2.66(s、3H)。
【0097】
中間体20
(2S)‐1‐(ベンジルオキシ)‐3‐[(5‐ブロモ‐2‐メチル‐6‐キノリニル)オキシ]‐2‐プロパノール
DMA(200ml)中の5‐ブロモ‐2‐メチル‐6‐キノリノール(30.1g、126ミリモル)、(R)‐ベンジルグリシジルエーテル(24.9g、152ミリモル)およびトリエチルアミン(17.4g、172ミリモル)の溶液を95〜98℃の油浴中で2日間加熱した。この溶液を冷却して撹拌しながら水(300mL)中に注いだ。生成した黄褐色の沈殿を濾過して水(100mL)で洗浄し、真空オーブン中で乾燥して37g(73%)の標題の化合物を黄褐色の固体として得た。R=0.35(酢酸エチル)、H NMR(DMSO)δ8.31(d、J=8.8Hz、1H)、7.96(d、J=9.2Hz、1H)、7.72(d、J=9.3Hz、1H)、7.74(d、J=8.7Hz、1H)、7.25〜7.36(m、5H)、5.28(d、J=5.1Hz、1H)、4.56(s、2H)、4.22〜4.29(m、2H)、4.08〜4.15(m、1H)、3.61〜3.73(m、2H)、2.66(s、3H)、比旋光度=+6.2°(c=1、CHOH)。
元素分析2020BrNO
計算値 C 59.66、H 4.97、N 3.48
実測値 C 59.43、H 4.97、N 3.55
【0098】
中間体21
(2S)‐2[(ベンジルオキシ)メチル‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン
トルエン(2L)中の(2S)‐1‐(ベンジルオキシ)‐3‐[5‐ブロモ‐2‐メチル‐6‐キノリニル)オキシル]‐2‐プロパノール(100g、0.249モル)とヨウ化銅(I)(47.4g、0.249モル)との混合物に、NaH(10.9g、0.45モル)を30〜35℃で20分間かけて少しずつ加えた。反応混合物を35℃に30分間維持し、次にゆっくり110℃に加熱した。30分後、反応混合物を60℃に冷却し、新たなNaH(10.9g、0.45モル)を加えた。これを110℃でさらに2時間加熱してから室温に冷却し、水(200mL)を滴下して加えた。15分間撹拌した後、混合物をセライト充填層を通して濾過し、トルエン(3×60mL)および水(50mL)で洗浄した。二層を分液した。有機層を水(100mL)、(NH4OH(100mL)、25%NaCl(100mL)で抽出し、真空濃縮して387.6gの粗生成物を茶褐色のシロップとして得た。粗生成物を脱ベンジル化工程まで精製せずに使用した。
【0099】
中間体22
[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メタノール
EtOH(1mL)中の(2S)‐2[(ベンジルオキシ)メチル‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン(0.16g、0.5ミリモル)の溶液に、シクロヘキセン(0.5mL)、次いで10%Pd/C(0.016g、10モル%)を加えた。この混合物をN下で18時間加熱還流してから冷却して濾過した。触媒をメタノールで洗い、濾液を真空濃縮して0.113g(98%)の標題のアルコールを灰白色の固体として得た。
H NMR(CDOD)δ8.46(m、1H)、7.47(m、1H)、7.38〜7.31(m、2H)、4.40(m、1H)、4.36(m、1H)、4.18(m、1H)、3.91(m、2H)、2.68(s、3H)。
【0100】
中間体23
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル
トルエン(40mL)中の[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]‐メタノール(4.0g、17.3ミリモル)、塩化ブロシル(4.86g、19.0ミリモル)、ジメチルアミノピリジン(20mg、0.16ミリモル)およびトリエチルアミン(3.62mL、25.8ミリモル)の溶液を60℃で6時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、水(20mL)を加えた。30分後、二層を分液した。有機層を8%NaHCO(20mL)およびHO(20mL)で抽出し、NaSO4上で乾燥して濾過し、真空中で濃縮した。得られた固体を80℃でイソプロピルアルコール(50mL)およびトルエン(10mL)に溶解し、1時間かけて室温に冷却して濾過して(5:1)IPA:トルエン(2×5mL)で洗浄し、真空オーブン中で乾燥して5.99g(76.9%)の標題の化合物を灰白色の固体として得た。13C NMR(CDCl)δ157.9、144.3、138.1、134.7、132.9、129.7、129.6、129.0、122.4、121.7、121.3、118.8、70.7、67.6、64.5、25.4。
【0101】
中間体24
C‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル)‐メチルアミン
50mLのDMF中の4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.45g、1.0ミリモル)およびアジ化ナトリウム(0.33g、5.0ミリモル)の混合物を窒素下60℃で15時間加熱した。溶媒を真空中で除去して残留物を300mLの塩化メチレンに再溶解し、300mLずつの水および飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、真空中で濃縮して0.25gの黄色のオイルを得た。このオイルを100mgの10%Pd/Cおよび0.3mLの濃HClをあらかじめ加えた100mLのメタノールに再溶解した。この混合物をパー(Parr)の装置中で6時間50psiの水素で処理し、セライトを通して濾過して真空中で濃縮した。残留物をエタノールから再結晶して、0.18gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点>250℃の黄色の二塩酸塩として得た。
元素分析1314・2HCl・H
計算値 C 48.61、H 5.65、N 8.72
実測値 C 48.59、H 5.51、N 8.62
【0102】
中間体25
3‐(3‐ブロモプロピル)ベンゾフラン
塩化メチレン(20mL)中のトリフェニルホスフィン(2.07g、7.90ミリモル)の0℃の溶液に、臭素(0.4mL、7.90ミリモル)を滴下して加えた。生成する濁った混合物に、塩化メチレン(10mL)中の3‐ベンゾフラン‐3‐イル‐プロパン‐1‐オール(1.16g、6.58ミリモル)およびピリジン(1.07mL、13.2ミリモル)の溶液を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、ジエチルエーテル(100mL)で希釈して濾過した。このエーテル溶液を1M硫酸水素カリウム水溶液(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、および最後に食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、真空中で濃縮した。SiO上でフラッシュクロマトグラフィー(CHCl)に付して1.5g(96%)の標題の化合物を得た。H NMR(CDCl、400MHz)δ7.56(d、J=7.8Hz、1H)、7.47(d、J=8.1Hz、1H)、7.46(s、1H)、7.22〜7.35(m、2H)、3.45(t、J=6.4Hz、2H)、2.87(t、J=7.1Hz、2H)、2.25(5重線、J=7.2Hz、2H)。
【0103】
中間体26
3‐(2‐ブロモエチル)‐7‐メトキシベンゾフラン
この化合物は、70mLのCHCl中の4.15g(21.6ミリモル)の2‐(7‐メトキシベンゾフラン‐3‐イル)エタノール、6.8g(25.9ミリモル)のトリフェニルホスフィン、1.34mL(25.9ミリモル)の臭素、および3.5mLのピリジン(43.2ミリモル)を使用して、中間体25の場合と同じ方法によって合成し、SiO上でフラッシュクロマトグラフィー(25%CHCl/ヘキサンから100%CH2Cl2へのグラジエント)に付した後、2.87g(52%)の標題の化合物を得た。MS(ESI)m/z 254[M]
元素分析1111BrO
計算値 C 51.79、H 4.35
実測値 C 52.11、H 4.07
【0104】
中間体27
4‐ベンゾ[b]チオフェン‐3‐イル‐ブチロニトリル
無水DMF(7mL)中の3‐(3‐ブロモプロピル)‐ベンゾ[b]チオフェン(1.78g、6.97ミリモル)の溶液に窒素下でシアン化ナトリウム(0.683g、13.9ミリモル)を加えた。反応混合物を常温で2日間撹拌し、次にHO(100mL)中に注ぎ、ジエチルエーテル(3×100mL)で抽出した。有機層を併せ1:1食塩水/HO(2×100mL)および食塩水(100mL)で洗浄して無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空濃縮し、1.27g(91%)の標題の化合物を黄色のオイルとして得た。
【0105】
中間体28
3‐ベンゾフラン‐3‐イル‐プロピオニトリル
この化合物は、1.98g(8.8ミリモル)の3‐(2‐ブロモエチル)ベンゾフランおよび0.86g(17.6ミリモル)のNaCNを用いて中間体27の場合と同じ方法によって合成し、1.5g(定量的)の標題の化合物を得た。MS(ESI)m/z 171[M]
元素分析11NO
計算値 C 77.17、H 5.30、N 8.18
実測値 C 77.14、H 5.45、N 8.19
【0106】
中間体29
3‐(7‐メトキシベンゾフラン‐3‐イル)プロピオニトリル
この化合物は、2.87g(11.25ミリモル)の3‐(2‐ブロモエチル)‐7‐メトキシベンゾフランおよび1.1g(22.5ミリモル)のシアン化ナトリウムを用いて中間体27の場合と同じ方法によって合成し、2.2g(97%)の標題の化合物を得た。MS(ESI)m/z 201[M]
元素分析1211NO
計算値 C 71.63、H 5.51、N 6.96
実測値 C 71.57、H 5.33、N 6.62
【0107】
中間体30
3‐ベンゾフラン‐3‐イル‐プロピルアミン
高濃度水酸化アンモニウム(60mL)およびエタノール(100mL)中の3‐ベンゾフラン‐3‐イル‐プロピオニトリル(0.87g、5.08ミリモル)と300mgのアルミナ担持5%ロジウムとの混合物を50psiで一夜水素化した。セライトを通す真空濾過、過剰のエタノールを用いる洗浄によって触媒を除去した。濾液を真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチルで希釈して水相を取り除き、有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、真空中で濃縮した。SiO上でのフラッシュクロマトグラフィー(メタノール/メタノール中2M NH/CHClの1/2/97から3/2/95へのグラジエント)によって、700mg(85%)の標題の化合物を得た。H NMR(CDCl、400MHz)δ7.53(d、J=8.1Hz、1H)、7.43(d、J=8.0Hz)、7.18〜7.30(m、2H)、2.78(t、J=7.0Hz、2H)、2.71(t、J=8.0Hz、2H)、1.85(5重線、J=7.2Hz、2H)。
【0108】
中間体31
4‐ベンゾフラン‐3‐イル‐ブチルアミン
この化合物は、4‐ベンゾフラン‐3‐イル‐ブチロニトリル(1.05g、5.67ミリモル)、420mgの5%アルミナ担持ロジウム、100mLの水酸化アンモニウム、および150mLのエタノールを用いて中間体30の場合と同じ方法によって合成し、クロマトグラフィー後に770mg(72%)の標題の化合物を得た。H NMR(CDCl、400MHz)δ7.52(d、J=8.2Hz、1H)、7.43(d、J=8.1Hz、1H)、7.38(s、1H)、7.18〜7.27(m、2H)、2.72(t、J=7.0Hz、2H)、2.67(t、J=7.3Hz、2H)、1.73(5重線、J=7.9Hz、2H)。
【0109】
中間体32
3‐(7‐メトキシベンゾフラン‐3‐イル)‐プロピルアミン
この化合物は、3‐(7‐メトキシベンゾフラン‐3‐イル‐プロピオニトリル(1.0g、4.97ミリモル)、400mgのアルミナ担持5%ロジウム、100mLの水酸化アンモニウムおよび150mLのエタノールを用いて、中間体30の場合と同じ方法によって合成し、クロマトグラフィー後に770mg(76%)の標題の化合物を得た。MS(ESI)m/z 206[M+H]
元素分析1215NO・0.4H
計算値 C 67.84、H 7.50、N 6.59
実測値 C 68.06、H 5.42、N 6.49
【実施例1】
【0110】
N‐[2‐(5‐メトキシ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.80g、1.8ミリモル)と2‐(5‐メトキシ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチルアミン(1.05g、5.50ミリモル)との混合物に10mLのDMSOを加えた。この混合物を85℃で4.5時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。酢酸エチル層を水で5回(250mL)洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して真空中で濃縮することにより0.87gのオイルを得た。これを、シリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.39gの遊離塩基をオイルとして得た。オイルをエタノールに溶解し、エタノール中のシュウ酸二水和物(0.135g、1.07ミリモル)に加えた。濾過によって0.426gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点(分解)>240℃の灰白色のシュウ酸塩として得た。
元素分析2425・C・2/3H
計算値 C 61.77、H 5.65、N 8.31
実測値 C 61.85、H 5.41、N 8.23
【実施例2】
【0111】
N‐[2‐(5‐クロロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.648g、1.48ミリモル)と2‐(5‐クロロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチルアミン(0.956g、4.14ミリモル)の混合物に炭酸ナトリウム(0.87g、8.2ミリモル)および10mLのDMSOを加えた。この混合物を85℃で4.5時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。酢酸エチル層を水で5回(250mL)洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して真空中で濃縮することにより0.91gの粗製オイルを得た。これをシリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.19gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、エタノール中のシュウ酸二水和物(0.066g、0.520ミリモル)に加えた。濾過によって0.203gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点(分解)>240℃の灰白色のシュウ酸塩として得た。
元素分析2322ClN・C・3/4H
計算値 C 58.71、H 5.03、N 8.22
実測値 C 58.71、H 4.60、N 7.79
【実施例3】
【0112】
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(6.78g、15.1ミリモル)と2‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(5.48g、28.5ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(5.07g、47.8ミリモル)および30mLのDMSOを加えた。この混合物を80℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水で3回(250mL)洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより9.00gの粗物質を得た。これをシリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、3.77gの遊離塩基を淡褐色のオイルとして得た。オイルをエタノールに溶解し、フマル酸(1.18g、10.2ミリモル)の温エタノール溶液に加えた。濾過によって4.22gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点207〜209℃の白色のフマル酸塩として得た。
元素分析2424FN・C
計算値 C 64.48、H 5.41、N 8.06
実測値 C 64.37、H 5.55、N 7.98
【実施例4】
【0113】
N‐[2‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.71g、1.5ミリモル)と2‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチルアミン(1.06g、4.94ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(1.05g、9.91ミリモル)および10mLのDMSOを加えた。この混合物を85℃で5時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水で2回(250mL)洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより0.75gのオイルを得た。これをシリカゲル上で0〜5%メタノール/酢酸エチルを用いてクロマトグラフィーに付し、0.14gの遊離塩基を透明なオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、シュウ酸二水和物(0.050g、0.40ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.135gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点(分解)>245℃の淡黄色のシュウ酸塩として得た。
元素分析2322FN・C・6/10H
計算値 C 61.00、H 5.16、N 8.54
実測値 C 60.98、H 5.24、N 8.48
【実施例5】
【0114】
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐エチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐トルエンスルホン酸[(2R)‐8‐エチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.46g、1.2ミリモル)と2‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチルアミン(0.428g、2.23ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(0.392g、3.70ミリモル)および1.5mLのDMSOを加えた。この混合物を80℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で二度、飽和食塩水(250mL)で一度洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより0.81gの粗製のオイルを得た。これをシリカゲル上で酢酸エチルとメタノールとのグラジエントを用いてクロマトグラフィーに付し、0.26gの遊離塩基を得た。これをエタノールに溶解し、シュウ酸二水和物(0.076g、0.60ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.256gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点(分解)>230℃の白色のシュウ酸塩として得た。
元素分析2526FN・C
計算値 C 63.61、H 5.54、N 8.24
実測値 C 63.31、H 5.48、N 8.06
【実施例6】
【0115】
N‐[3‐(1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(1.29g、2.86ミリモル)と2‐(1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(0.97g(5.6ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(0.96g、9.1ミリモル)および5mLのDMSOを加えた。この混合物を85℃で18時間撹拌し、その後室温で2日間放置した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水で3回(250mL)洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより1.61gの暗色のオイルを得た。これをシリカゲル上で酢酸エチル中の15%メタノールを用いてクロマトグラフィーに付した。最も清浄な画分を併せて溶媒留去し、0.36gの遊離塩基化合物をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.120g、1.04ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.399gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点202〜203℃の黄褐色のフマル酸塩として得た。
元素分析2425・C
計算値 C 66.79、H 5.80、N 8.34
実測値 C 66,79、H 5.91、N 8.22
【実施例7】
【0116】
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(1.02g、2.27ミリモル)と[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]メチルアミン(0.54g、2.6ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(0.30g、2.8ミリモル)および7mLのDMSOを加えた。この混合物を100℃で18時間、次いで室温で一夜撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水で4回(250mL)洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を留去して2.0gの粗物質を得た。これをシリカゲル上で0〜5%メタノール/酢酸エチルを用いてクロマトグラフィーに付し、0.38gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.1173g、1.011ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.374gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点104〜120℃の淡黄色のフマル酸塩として得た。
元素分析2526FN・C・H
計算値 C 62.92、H 5.83、N 7.59
実測値 C 62.71、H 5.91、N 7.42
【実施例8】
【0117】
N‐[3‐(7‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(1.01g、2.24ミリモル)と3‐(7‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(0.81g、4.2ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(0.75g、7.1ミリモル)および4.5mLのDMSOを加えた。この混合物を108℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水で3回(250mL)洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を留去して1.36gのオイルを得た。これをシリカゲル上で0〜10%メタノール/酢酸エチルを用いてクロマトグラフィーに付し、0.42gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.132g、1.14ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.367gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点142〜150℃の白色のフマル酸塩として得た。
元素分析2424FN・C・H
計算値 C 62.33、H 5.60、N 7.79
実測値 C 62.10、H 5.55、N 7,83
【実施例9】
【0118】
N‐[4‐(1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.87g、1.9ミリモル)と4‐(1H‐インドール‐3‐イル)ブチルアミン(0.63g、3.3ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(0.63g、5.9ミリモル)および10mLのDMSOを加えた。この混合物を80℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより1.02gのオイルを得た。これをシリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.38gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.115g、0.991ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.336gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点208〜210℃の白色固体のフマル酸塩として得た。
元素分析2527・0.5C・0.5H
計算値 C 69.21、H 6.45、N 8.97
実測値 C 69.53、H 6.47、N 8.83
【実施例10】
【0119】
N‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(1.63g、3.62ミリモル)と4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチルアミン(1.39g、6.74ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(1.18g、1.11ミリモル)および8mLのDMSOを加えた。この混合物を105℃で8時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより1.77gのオイルを得た。これをシリカゲル上で0〜10%メタノール/酢酸エチルを用いてクロマトグラフィーに付し、0.42gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.197g、1.70ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.462gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点138〜154℃の淡黄色のフマル酸塩として得た。
元素分析2526FN・C・H
計算値 C 62.92、H 5.83、N 7.59
実測値 C 62.63、H 5.87、N 7.42
【実施例11】
【0120】
N‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)ブタン‐2‐アミン 異性体A
30mLのジクロロメタン中の2S‐C‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチルアミン(0.70g、3.0ミリモル)と4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブタン‐2‐オン(0.66g、3.2ミリモル)との溶液に酢酸(0.35mL、0.37g、6.1ミリモル)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.97g、4.6ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で1日間撹拌した。反応混合物を30mLの1M NaOHと振った。この混合物に水(30mL)を加えて再び振った。層を分液して水層を100mLの塩化メチレンで一度抽出した。有機層を併せ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を留去して1.49gの褐色のオイルを得た。このオイルの少量を0.1%のジエチルアミンを含む90%EtOHおよび10%ヘキサンを用いてキラルセルADカラムから溶出させ、最初に溶出する第一のジアステレオマー0.073gをオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.022g、0.19ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過することによって、0.073gの標記化合物の一方のジアステレオマーのフマル酸塩を融点145〜154℃の白色の固体として得た。
元素分析2526FN・C・0.3H
計算値 C 64.39、H 5.70、N 7.77
実測値 C 64.38、H 5.83、N 7.51
異性体B
【0121】
前項の反応のジアステレオマーの分離によって、溶出する第二のジアステレオマー0.042gをオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.013g、0.11ミリモル)のエタノール溶液に加えた。しかし、長時間放置しても結晶をまったく生成しなかった。溶媒を蒸発させた後、残留物をゆるくこすり、EtOHを加えて撹拌して濾過し、非晶質のかたまりを取り除いた。エタノール溶液中に結晶が生成した。濾過することによって、0.017gの標記化合物の第二のジアステレオマーのフマル酸塩を融点146〜156℃の白色の固体として得た。
元素分析2526FN・C・H
計算値 C 62.92、H 5.83、N 7.59
実測値 C 62.81、H 5.81、N 7.52
【実施例12】
【0122】
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(2.29g、5.09ミリモル)と3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(1.85g、8.97ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(1.57g、14.8ミリモル)および11mLのDMSOを加えた。この混合物を110℃で7時間、次いで室温で一夜撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。セライト層を通して濾過して真空中で濃縮し、3.7gのオイルを得た。これをシリカゲル上で0〜10%メタノール/酢酸エチルを用いてクロマトグラフィーに付し、1.32gの遊離塩基を黄色のオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.407g、3.51リモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって1.44gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点156〜161℃のほぼ白色のフマル酸塩として得た。
元素分析2526FN・C・0.3H
計算値 C 64.39、H 5.70、N 7.77
実測値 C 64.38、H 5.73、N 7.68
【実施例13】
【0123】
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(2.10g、4.66ミリモル)と3‐(5、7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(1.72g、8.18ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(1.43g、13.5ミリモル)および20mLのDMSOを加えた。この反応混合物を室温で4日間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物を500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより2.18gのオイルを得た。これをシリカゲル上で0〜10%メタノール/酢酸エチルを溶離液として用いてクロマトグラフィーに付し、1.35gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、フマル酸(0.1240g、1.07ミリモル)のエタノール溶液に加えた。濾過によって0.506gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点188〜195℃の白色のフマル酸塩として得た。
元素分析2423・C・0.5COH
計算値 C 61.92、H 5.37、N 7.47
実測値 C 61.79、H 5.46、N 7.39
【実施例14】
【0124】
N‐(2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]アミン
ジメチルスルホキシド(20mL)中の(2R)‐トルエン‐4‐スルホン酸2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチルエステル(0.6g、1.6ミリモル)、3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(0.62g、3.2ミリモル)およびトリエチルアミン(0.33g、3.2ミリモル)の溶液を窒素下90℃で9時間加熱した。この反応混合物を水(100mL)中に注ぎ、塩化メチレン(3×100mL)で抽出した。有機層を水(3×150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥して濾過し、真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール/酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.31gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を融点196〜199℃の黄色の固体として合成した。
元素分析2322FN・2HCl・H
計算値 C 57.27、H 5.43、N 8.71
実測値 C 57.32、H 5.47、N 8.48
【実施例15】
【0125】
N‐(2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチルアミン
メタノール(20mL)中の(2S)‐(2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]アミン(0.13g、0.33ミリモル)とホルムアルデヒド(37重量%水溶液、0.26g、3.3ミリモル)との溶液に水素化ホウ素シアノナトリウム(0.038g、0.59ミリモル)および酢酸(0.03g、0.5ミリモル)を室温で加えた。この混合物を窒素下室温で一夜撹拌してから1N NaOH(5mL)で反応を停止させた。この混合物を塩化メチレン(3×50mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐塩化メチレン)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.1gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を黄色の固体として合成した(78℃で分解した)。
元素分析2424FN・2HCl・3.25H
計算値 C 53.69、H 6.10、N 7.83
実測値 C 53.56、H 6.16、N 7.49
【実施例16】
【0126】
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4.3mLのメタノール中のN‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン(0.94g、2.2ミリモル)の溶液にパラホルムアルデヒド(0.0844g、2.81ミリモル)を加えた。メタノール/HClのストック溶液(16mLのメタノール中に濃HClを1滴)の4.3mLを加えて、pHを大体5に調節した。水素化ホウ素シアノナトリウム(0.225g、3.58ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。濃HClを1滴加えた。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ350mLの酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。酢酸エチル層を水(200mL)で2度、および飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより1.00gの粗製残留物を得た。これを、シリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.35gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解し、メタノール中の過剰HClの溶液に加えた。濾過によって0.343gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点(分解)>240℃の黄色の二塩酸塩として得た。
元素分析2525・2HCl・0.2H
計算値 C 58.42、H 5.37、N 8.17
実測値 C 58.50、H 5.44、N 8.13
【実施例17】
【0127】
N‐[2‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
3mLの無水DMSO中の2‐ベンゾフラン‐3‐イル‐エチルアミン(390mg、2.42ミリモル)の溶液を撹拌しながら、4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(363mg、0.807ミリモル)を加えた。この反応混合物を一夜50℃に加熱した。この反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。SiO上でフラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/CHCl)に付し、252mg(83%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。フマル酸塩を合成し、280mgの融点210〜214℃の黄色の固体を得た。MS(ESI)m/z 375[M+H]
元素分析2322・1.5C
計算値 C 63.50、H 5.15、N 5.11
実測値 C 63.21、H 5.19、N 4.87
【実施例18】
【0128】
N‐[3‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
6mLの無水DMSO中の3‐ベンゾフラン‐3‐イル‐プロピルアミン(700mg、4.34ミリモル)の溶液を撹拌しながら、4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(652mg、1.45ミリモル)を加えた。この反応混合物を一夜50℃に加熱した。この反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。SiO上でフラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/CHCl)に付し、510mg(90%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。フマル酸塩を合成して、融点165〜170℃の黄色の固体93mgを得た。MS(ESI)m/z 389[M+H]
元素分析 C2424・C
計算値 C 66.66、H 5.59、N 5.55
実測値 C 64.56、H 5.67、N 5.05
【実施例19】
【0129】
N‐[3‐(7‐メトキシ‐1‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
5mLの無水DMSO中の3‐(7‐メトキシ‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピルアミン(770mg、3.75ミリモル)の溶液を撹拌しながら、4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(563mg、1.25ミリモル)を加えた。この反応混合物を一夜50℃に加熱した。この反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。SiO上でフラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/CHCl)に付し、120mg(23%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。フマル酸塩を合成して、融点155〜160℃の淡褐色の固体132mgを得た。MS(ESI)m/z 419[M+H]
元素分析2526・C・0.16C・0.09H
計算値 C 64.7、H 5.76、N 5.09
実測値 C 64.3、H 5.55、N 5.04
【実施例20】
【0130】
N‐[3‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
1mLの無水DMSO中の3‐ベンゾ[b]チオフェン‐3‐イル‐プロピルアミン(382mg、2.0ミリモル)の溶液を撹拌しながら、4‐ブロモ‐ベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(300mg、0.67ミリモル)を加えた。この反応混合物を18時間40℃に加熱した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)中に注ぎ、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。有機層を併せ、1:1HO/食塩水(40mL)および食塩水(40mL)で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(2×20cmSiO(CHClから3%MeOH/CHClへのグラジエント)によって221mg(81%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを粘稠なガムとして得た。酢酸エチル中のこのアミンをフマル酸(63mg、0.54ミリモル)のメタノール溶液で処理することによってフマル酸塩を合成した。沈澱した塩は重量238mg(融点185〜186℃)であった。MS(ESI)m/z 405[M+H]
元素分析2424S C
計算値 C 64.60、H 5.42、N 5.38
実測値 C 64.29、H 5.30、N 5.23
【実施例21】
【0131】
N‐[2‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
1mLの無水DMSO中の2‐ベンゾ[b]チオフェン‐3‐イル‐エチルアミン(354mg、2.0ミリモル)の溶液を撹拌しながら、4‐ブロモ‐ベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(300mg、0.67ミリモル)を加えた。この反応混合物を常温で4日間撹拌した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)中に注ぎ、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。有機層を併せ、1:1HO/食塩水(40mL)および食塩水(40mL)で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(2×20cmSiO(CHClから3%MeOH/CHClへのグラジエント)によって225mg(86%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを粘稠なオイルとして得た。酢酸エチル中のこのアミンをフマル酸(66mg、0.57ミリモル)のメタノール溶液で処理することによってフマル酸塩を合成した。沈澱した塩は、淡黄色の固体で、190mg(融点124〜127℃)の重さがあった。MS(ESI)m/z 391[M+H]
元素分析2322S・C・0.50H
計算値 C 62.90、H 5.28、N 5.43
実測値 C 62.55、H 5.23、N 5.34
【実施例22】
【0132】
N‐[3‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
5mlの無水THF中のN‐[3‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン(340mg、0.84ミリモル)の溶液を撹拌しながらホルムアルデヒド(484μL)、酢酸(96μL、1.68ミリモル)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(1.46g、6.9ミリモル)を加えた。この反応混合物を常温で3日間撹拌した。1M NaOH水溶液(10mL)で反応を停止させ、HO(20mL)で希釈し、新たな1M NaOH水溶液で塩基性にし、塩化メチレン(3×40mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(3×120mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。SiO上でフラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/CHCl)に付し、270mg(77%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。フマル酸塩を合成して融点123〜127℃の淡褐色の固体189mgを得た。MS(ESI)m/z 419[M+H]
元素分析2526S・C・0.75H
計算値 C 63.55、H 5.79、N 5.11
実測値 C 63.40、H 5.58、N 4.81
【実施例23】
【0133】
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミン
ジメチルスルホキシド(20mL)中の(2R)‐トルエン‐4‐スルホン酸2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐1,6,9‐トリオキサ‐3‐アザ‐シクロペンタ[a]‐ナフタレン‐8‐イルメチル)エステル(0.4g、1.1ミリモル)、3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(0.41g、2.2ミリモル)およびトリエチルアミン(0.29g、2.2ミリモル)の溶液を窒素下90℃で9時間加熱した。反応混合物を水(100mL)中に注ぎ、塩化メチレン(3×80mL)で抽出した。有機層を水(3×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥して濾過し、真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐塩化メチレン)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.14gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。酢酸エチル中で灰白色の融点91〜93℃の固体として塩酸塩を合成した。
元素分析2222FN・1.5HCl・1.25H
計算値 C 55.91、H 5.54、N 8.89
実測値 C 56.04、H 5.74、N 8.59
【実施例24】
【0134】
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミン
メタノール(10mL)中の[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐プロピル]‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐1,6,9‐トリオキサ‐3‐アザ‐シクロペンタ[a]ナフタレン‐8‐イルメチル)アミン(0.05g、0.13ミリモル)およびホルムアルデヒド(37重量%水溶液、0.1g、1.3ミリモル)の溶液に室温で水素化ホウ素シアノナトリウム(0.014g、0.23ミリモル)および酢酸(0.01g、0.26ミリモル)を加えた。この混合物を窒素下室温で一夜撹拌してから1N NaOH(5mL)で反応を停止させた。混合物を塩化メチレン(3×40mL)で抽出した。有機層を水(3×30mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐塩化メチレン)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、48mgの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を融点136〜139℃の白色の固体として合成した。
元素分析2324FN・2HCl・H
計算値 C 55.21、H 5.64、N 8.40
実測値 C 55.40、H 5.44、N 8.29
【実施例25】
【0135】
N‐エチル‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル]アミン(0.931g、2.30ミリモル)を4.6mLのメタノールに加熱溶解した。次に、この溶液を氷浴中で冷却した。アセトアルデヒド(0.20mL、0.16g、3.6ミリモル)を加えた。HCl/メタノールのストック溶液(16mLのメタノール中に濃HClを1滴)の4.6mLを加えて、pHを大体5に調節した。水素化ホウ素シアノナトリウム(0.266g、4.23ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で撹拌し、反応は4時間で完結した。一滴の濃HClを加えた。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ350mLの酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。酢酸エチル層を水(200mL)で二度、および飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより1.00gの黄色のオイルを得た。これをシリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.18gの遊離塩基を透明な無色のオイルとして得た。一種類の不純物で汚染された0.26gを別に回収した。純粋な部分をエタノールに溶解し、過剰のEtOH/HClを加えた。濾過によって0.075gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点158〜175℃の黄色の二塩酸塩として得た。
元素分析2628FN・2HCl・1.5H
計算値 C 58.54、H 6.23、N 7.88
実測値 C 58.55、H 5.99、N 7.56
【実施例26】
【0136】
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.645g、1.43ミリモル)と3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(1.01g、4.50ミリモル)との混合物に炭酸ナトリウム(0.66g、6.2ミリモル)および12mLのDMSOを加えた。この混合物を50℃で21時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(300mL)で2回洗浄して無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより1.60gのオイルを得た。これをシリカゲル上で酢酸エチル中の0〜5%メタノールを用いてクロマトグラフィーに付し、0.83gの遊離塩基をオイルとして得た。この一部の0.23gをエタノールに溶解した。飽和HCl/エタノールを過剰に加えた。濾過によって0.204gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点(分解)>239℃の白色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2525・2HCl・1/3H
計算値 C 58.15、H 5.40、N 8.14
実測値 C 58.09、H 5.28、N 8.01
【実施例27】
【0137】
N‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}プロパン‐1‐アミン(0.57g、1.3ミリモル)に2.3mLのメタノール中のパラホルムアルデヒド(0.0625g2.08ミリモル)の温懸濁液を加えた。HCl/メタノールのストック溶液(16mLのメタノール中に濃HClを1滴)の2.3mLを加えて、pHを大体5に調節した。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.48g、2.3ミリモル)を加え、混合物を気体の発生が止まるまで室温で撹拌した。まだ出発物質が存在していた。過剰のHCl/メタノール(2.3mL)を加えた。NaBH(0.42g、11ミリモル)をゆっくりと加えた。効率的に撹拌できるように十分なメタノールを加えた。反応混合物を室温で1日間撹拌した。気体がそれ以上発生しなくなるまでHClを滴下して加えた。真空中で溶媒を留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。酢酸エチル部分を水(350mL)で2回洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して溶媒を留去することによって0.65gのオイルを得た。これをシリカゲル上で酢酸エチルとメタノールとのグラジエントを用いてクロマトグラフィーに付し、0.53gの遊離塩基を無色のオイルとして得た。これをエタノールに溶解した。過剰量の飽和HCl/エタノールを加えた。濾過によって0.542gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点190〜204℃の黄色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2627・2HCl・1.25H
計算値 C 57.10、H 5.80、N 7.68
実測値 C 57.05、H 5.81、N 7.59
【実施例28】
【0138】
N‐[4‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
6mLの無水DMSO中の4‐ベンゾフラン‐3‐イル‐ブチルアミン(770mg、4.07ミリモル)の溶液を撹拌しながら、4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(611mgmg、1.38ミリモル)を加えた。この反応混合物を一夜50℃に加熱した。この反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(3×30mL)で洗浄して無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。SiO上でフラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/CHCl)に付し、403mg(74%)の標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。フマル酸塩を合成して融点127〜130℃の淡褐色の固体285mgを得た。MS(ESI)m/z 403[M+H]
元素分析2526・0.8C
計算値 C 68.38、H 5.94、N 5.66
実測値 C 68.06、H 5.95、N 6.04
【実施例29】
【0139】
3‐{3‐[8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
ジメチルスルホキシド(40mL)中の(2R)‐4‐ブロモベンゼンスルホン酸2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチルエステル(1.13g、2.5ミリモル)、3‐(5‐シアノ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(0.65g、3.2ミリモル)およびトリエチルアミン(0.7mL、5.0ミリモル)の溶液を窒素下90℃で16時間加熱した。反応混合物を1N水酸化ナトリウムで反応停止させ、塩化メチレン(3×100mL)で抽出した。有機層を水(3×150mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(10%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.54gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を融点170〜174℃の黄色の固体として合成した。
元素分析2524・2HCl・1.75H
計算値 C 58.09、H 5.75、N 10.84
実測値 C 58.00、H 5.91、N 10.82
【実施例30】
【0140】
3‐{3‐[(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミノ]プロピル‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
ジメチルスルホキシド(20mL)中の(2R)‐トルエン‐4‐スルホン酸2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐1,6,9‐トリオキサ‐3‐アザ‐シクロペンタ[a]‐ナフタレン‐8‐イルメチル)エステル(1.0g、2.7ミリモル)、3‐(5‐シアノ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(0.7g、3.5ミリモル)およびトリエチルアミン(0.75mL、5.4ミリモル)の溶液を窒素下90℃で16時間加熱した。反応混合物を1N水酸化ナトリウムで反応停止させ、塩化メチレン(3×100mL)で抽出した。有機層を水(3×150 mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(10%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.56gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で融点148〜151℃の白色の固体として塩酸塩を合成した。
元素分析2322・1.5HCl・0.75H
計算値 C 58.70、H 5.35、N 11.90
実測値 C 58.90、H 5.72、N 11.77
【実施例31】
【0141】
3‐{3‐[メチル‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
メタノール(20mL)中の[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐1,6,9‐トリオキサ‐3‐アザ‐シクロペンタ[a]ナフタレン‐8‐イルメチル)アミン(0.45g、0.11ミリモル)およびホルムアルデヒド(37重量%水溶液、0.9g、1.1ミリモル)の溶液に、水素化ホウ素シアノナトリウム(0.13g、0.2ミリモル)および酢酸(1.13mL、2.2ミリモル)を室温で加えた。この混合物を窒素下室温で一夜撹拌してから1N NaOH(5mL)で反応を停止させた。混合物を塩化メチレン(3×60mL)で抽出した。有機層を水(3×60mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.23gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶色のオイルとして得た。酢酸エチル中で融点140℃(分解)の白色の固体として塩酸塩を合成した。
元素分析2424・1.5HCl・H
計算値 C 58.93、H 5.67、N 11.45
実測値 C 59.20、H 5.90、N 11.40
【実施例32】
【0142】
3‐{3‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
メタノール(20mL)中の(2S)‐3‐{3‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル(0.2g、0.48ミリモル)およびホルムアルデヒド(37重量%水溶液、0.39g、4.8ミリモル)の溶液に、水素化ホウ素シアノナトリウム(0.05g、0.72ミリモル)および酢酸(0.06mL、0.96ミリモル)を室温で加えた。この混合物を窒素下室温で4時間撹拌してから1N NaOH(5mL)で反応を停止させた。混合物を塩化メチレン(3×60mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.18gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を黄色の固体として合成した(158℃で分解した)。
元素分析2626・2HCl・3H
計算値 C 56.42、H 6.19、N 10.12
実測値 C 56.15、H 6.09、N 9.89
【実施例33】
【0143】
[3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
35mLのジメチルスルホキシドおよび35mLのトリエチルアミン中の4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(0.56g、1.2ミリモル)の溶液を3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピルアミン(0.6g、3.1ミリモル)に加えた。この混合物を窒素下90℃で4時間加熱した。混合物を室温に冷却し、1N水酸化ナトリウムで塩基性にしてから400mLの塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン相を各300mLの水および飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上でまず3.5Lの55%酢酸エチル/45%ヘキサンを用いてカラムクロマトグラフィーに付し、不純物を除去した。次に、95%塩化メチレン中の5%メタノールを用いて生成物を溶出した。生成物を含む画分を真空下で濃縮し、0.83gの淡い茶褐色のオイルを得た。これを酢酸エチルに溶解させ、エーテル中の過剰の塩酸で処理して0.050gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点154〜156℃の褐色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2424FN・3.25HO・2HCl
計算値 C 53.69、H 6.10、N 7.83
実測値 C 53.67、H 5.81、N 7.73
【実施例34】
【0144】
[3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
1.05mLのホルムアルデヒド、0.11mLの酢酸および20mLのメタノール中の[3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]‐[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル]アミン(0.53g、1.3ミリモル)の溶液を95%水素化ホウ素シアノナトリウム(0.13g、1.9ミリモル)に加えた。この混合物を窒素下室温で一夜撹拌した。この混合物を400mLずつの塩化メチレンと水との間で分配した。有機部分を飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上で55%酢酸エチル/44%ヘキサン/1%メタノールを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付した。生成物を含む画分を真空下で濃縮して黄色のオイルを得た。これを酢酸エチルに溶解させ、エーテル中の過剰のHClで処理して0.040gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点75.9〜83.7℃の黄色の塩酸塩として得た。
元素分析2526FN・0.7HO・3.0HCl
計算値 C 55.31、H 6.24、N 7.74
実測値 C 55.56、H 5.95、N 7.30
【実施例35】
【0145】
[4‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)‐ブチル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐アミン
4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(3.69g、8.19ミリモル)および4‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチルアミン(2.21g、10.0ミリモル)の混合物に炭酸ナトリウム(2.47g、23.3ミリモル)および20mLのDMSOを加えた。この混合物を室温で4日間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で3回洗浄して無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過して、真空中で濃縮することにより3.49gのオイルを得た。これをシリカゲル上で0〜10%メタノール/酢酸エチルを用いてクロマトグラフィーに付し、1.29gの遊離塩基を透明な無色のオイルとして得た。このうち0.49gをエタノールに溶解した。過剰の飽和HCl/エタノールを加えた。濾過によって0.256gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点229〜235℃の黄色の二塩酸塩として得た。
元素分析2628FN・2HCl・0.9H
計算値 C 59.75、H 5.96、N 8.04
実測値 C 59.71、H 6.17、N 7.93
【実施例36】
【0146】
エチル‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミン
メタノール(20mL)中の[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐1,6,9‐トリオキサ‐3‐アザ‐シクロペンタ[a]ナフタレン‐8‐イルメチル)アミン(0.13g、0.32ミリモル)およびアセトアルデヒド(0.18mL、3.2ミリモル)の溶液に水素化ホウ素シアノナトリウム(0.07g、0.57ミリモル)および酢酸(0,04mL、0.32ミリモル)を室温で加えた。この混合物を窒素下室温で一夜撹拌してから1N NaOH(5mL)で反応を停止させた。混合物を塩化メチレン(3×50mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐塩化メチレン)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、145mgの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを黄色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を融点115℃(分解)の白色の固体として合成した。
元素分析2424FN・2HCl・0.25H
計算値 C 57.55、H 5.73、N 8.39
実測値 C 57.83、H 5.76、N 8.28
【実施例37】
【0147】
1‐メチル‐3‐{3‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
ジメチルスルホキシド(20mL)中の(2R)‐4‐ブロモベンゼンスルホン酸8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチルエステル(0.5g、1.1ミリモル)、3‐(5‐シアノ‐1‐メチル‐インドール‐3‐イル)プロピルアミン(0.33g、1.4ミリモル)およびトリエチルアミン(0.23mL、2.2ミリモル)の溶液を窒素下90℃で16時間加熱した。反応混合物を1N水酸化ナトリウムで停止させ、塩化メチレン(3×100mL)で抽出した。有機層を水(3×150mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(10%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.2gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を黄色の固体として合成した(148℃で分解した)。
元素分析2626・2HCl・2.75H
計算値 C 56.88、H 6.15、N 10.21
実測値 C 56.72、H 5.93、N 10.08
【実施例38】
【0148】
[4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)ブチル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
105mLのジメチルスルホキシドおよび0.97mLのトリエチルアミン中の4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(1.57g、3.5ミリモル)の溶液に4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐ブチルアミン(1.8g、7.3ミリモル)を加えた。この混合物を窒素下90℃で4時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、1N水酸化ナトリウムで塩基性にして400mLの塩化メチレンで抽出した。有機部分を各300mLの水および飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーに付し、まず55%酢酸エチル/44%ヘキサン/1%メタノールを用いて不純物を洗い出し、次に5%メタノール/塩化メチレンを用いて生成物をカラムから溶出させた。生成物を含む画分を真空下で濃縮して0.225gの黄色のオイルを得た。このオイルを酢酸エチルに溶解させ、過剰のHClエーテル溶液で処理して0.060gの標記化合物の(S)‐エナンチオマーを融点122〜127℃の黄色の二塩酸塩として得た。
元素分析2526FN・2HCl・0.50H
計算値 C 59.88、H 5.83、N 8.38
実測値 C 59.55、H 5.87、N 8.05
【実施例39】
【0149】
3‐{4‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]ブチル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
ジメチルスルホキシド(40mL)中の(2R)‐4‐ブロモベンゼンスルホン酸8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチルエステル(0.84g、1.8ミリモル)、3‐(5‐シアノ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチルアミン(0.6g、2.8ミリモル)およびトリエチルアミン(0.52mL、3.6ミリモル)の溶液を窒素下90℃で一夜加熱した。反応混合物を1N水酸化ナトリウムで停止させ、塩化メチレン(3×100mL)で抽出した。有機層を水(3×150mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(10%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.25gの標題の化合物の(S)−エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を黄色の固体として合成した(105℃で分解した)。
元素分析2626・2HCl・2.25H
計算値 C 57.83、H 6.07、N 10.38
実測値 C 57.81、H 5.93、N 10.34
【実施例40】
【0150】
1‐メチル‐3‐{3‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
メタノール(20mL)中の(2S)‐1‐メチル‐3‐{3‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル(0.1g、0.23ミリモル)およびホルムアルデヒド(37重量%水溶液、0.19g、2.3ミリモル)の溶液に、水素化ホウ素シアノナトリウム(0.026g、0.41ミリモル)および酢酸(0.027mL、0.46ミリモル)を室温で加えた。この混合物を窒素下室温で2時間撹拌してから1N NaOH(5mL)で反応を停止させた。混合物を塩化メチレン(3×50mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.1gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを茶色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を黄色の固体(165℃で分解した)として合成した。
元素分析2728・2HCl・4H
計算値 C 55.39、H 6.54、N 9.57
実測値 C 55.51、H 6.35、N 9.57
【実施例41】
【0151】
3‐{4‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]ブチル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル
メタノール(20mL)中の(2S)‐3‐{4‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐アミノ]‐ブチル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリル(0.13g、0.30ミリモル)およびホルムアルデヒド(37重量%水溶液、0.24g、3.0ミリモル)の溶液に水素化ホウ素シアノナトリウム(0.35g、0.54ミリモル)および酢酸(0.035mL、0.6ミリモル)を室温で加えた。この混合物を窒素下室温で4時間撹拌してから1N NaOH(5mL)で反応を停止させた。混合物を塩化メチレン(3×50mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空下で溶媒を除去した。粗製のオイルをシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー(5%メタノール‐酢酸エチル)に付した。生成物を含む画分を真空中で濃縮し、0.11gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを茶褐色のオイルとして得た。酢酸エチル中で二塩酸塩を黄色の固体として合成した(155℃で分解した)。
元素分析2728・2HCl・3H
計算値 C 57.14、H 6.39、N 9.87
実測値 C 57.35、H 6.37、N 9.76
【実施例42】
【0152】
[3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
100mLのメタノール中のN‐[3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン(1.05g、2.50ミリモル)の溶液に37%ホルムアルデヒド水溶液(2mL、0.8g、30ミリモル)を加えた。酢酸(0.2mL、0.2g、3ミリモル)、次いで水素化ホウ素シアノナトリウム(0.28g、4.5ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で3日間撹拌した。アミン出発物質はまったく残っていなかった。1滴の濃HClを加えた。この混合物を2日間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で2回洗浄した。必要に応じて飽和食塩水を加えてエマルジョンを解消させた。硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、溶媒を留去することによって1.08gのオイルを得た。これをシリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.85gの遊離塩基を無色でほとんど透明なオイルとして得た。これをエタノールに溶解した。過剰の飽和HCl/エタノールを加えた。濾過によって0.316gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点274〜275℃の黄色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2628FN・2HCl
計算値 C 61.66、H 5.97、N 8.30
実測値 C 62.26、H 5.93、N 8.21
【実施例43】
【0153】
[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
100mLのメタノール中のN‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン(0.87g、2.1ミリモル)とN‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン二塩酸塩(0.46g、9.3ミリモル)との混合物に37%ホルムアルデヒド水溶液(2.39mL、0.964g、32.1ミリモル)を加えた。酢酸(0.1mL、0.1g、2ミリモル)、次いで水素化ホウ素シアノナトリウム(0.25g、4.0ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で3度洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、溶媒を留去することによって1.64gのオイルを得た。これをシリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.86gの遊離塩基を無色のオイルとして得た。これをエタノールに溶解した。過剰の飽和HCl/エタノールを加えた。濾過によって0.771gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点274〜275℃の黄色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2628FN・2HCl・0.5H
計算値 C 60.58、H 6.06、N 8.15
実測値 C 60.78、H 5.84、N 7.95
【実施例44】
【0154】
[4‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
79mLのメタノール中のN‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン(0.83g、2.0ミリモル)の溶液に37%ホルムアルデヒド水溶液(1.6mL、0.65g、21ミリモル)を加えた。酢酸(1.5mL、1.6g、26ミリモル)、次いで水素化ホウ素シアノナトリウム(0.22g、3.5ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で5日間撹拌した。痕跡量のアミン出発物質だけが残っていた。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で2度洗浄した。硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、溶媒を留去することによって0.79gのオイルを得た。これをシリカゲル上で酢酸エチル、次いで酢酸エチル中の2.5%メタノールを用いてクロマトグラフィーに付し、0.74gの遊離塩基をオイルとして得た。これをエタノールに溶解した。過剰の飽和HCl/エタノールを加えた。濾過によって0.760gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点275〜276℃の黄色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2730FN・2HCl
計算値 C 62.31、H 6.20、N 8.07
実測値 C 62.11、H 6.04、N 7.93
【実施例45】
【0155】
[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)プロピルアミン
4.9mLのメタノール中のN‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン(0.39g、0.96ミリモル)の溶液にプロピオンアルデヒド(0.15mL、0.12g、2.1ミリモル)を加えた。HCl/メタノールのストック溶液(16mLのメタノール中に濃HClを1滴)の4.9mLを加えてpHを大体5に調節した。水素化ホウ素シアノナトリウム(0.12g、1.9ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で撹拌し、反応は3時間で完結した。1滴の濃HClを加えた。この混合物を一夜撹拌した。溶媒を減圧で留去した。残留物をそれぞれ500mLの酢酸エチルと水との間で分配した。酢酸エチル層を水(250mL)で2度洗浄した。必要に応じて飽和食塩水を加えてエマルジョンを解消させた。硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、溶媒を留去することによって0.39gのオイルを得た。これをシリカゲル上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで始まり酢酸エチルで終わるグラジエント溶出を用いてクロマトグラフィーに付し、0.27gの遊離塩基を透明なオイルとして得た。これをエタノールに溶解した。過剰の飽和HCl/エタノールを加えた。濾過によって0.234gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点164〜170℃の黄色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2730FN・2HCl・2.75H
計算値 C 56.89、H 6.63、N 7.37
実測値 C 56.81、H 6.35、N 7.29
【実施例46】
【0156】
[3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
97.5mLのジメチルスルホキシドおよび0.97mLのトリエチルアミン中の4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(1.56g、3.5ミリモル)の溶液に3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐プロピルアミン(1.67g、8.7ミリモル)を加えた。この混合物を窒素下90℃で5時間加熱した。混合物を室温に冷却し、1N水酸化ナトリウムで塩基性にしてから400mLの塩化メチレンで希釈した。この混合物を300mLずつの水および飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上で70%酢酸エチル/25%ヘキサン/5%メタノールを用いてカラムクロマトグラフィーに付し、生成物をカラムから溶出させた。次に、生成物を含む画分を併せて真空下で濃縮し、透明なオイルを得た。このオイルを酢酸エチルに溶解させ、過剰のHClエーテル溶液で処理して0.088gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点203〜206℃の白色の二塩酸塩として得た。
元素分析2424FN・HCl・0.25H
計算値 C 53.66、H 5.43、N 7.45
実測値 C 53.67、H 5.81、N 7.73
【実施例47】
【0157】
[4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
0.45mLのホルムアルデヒド、0.05mLの酢酸および10mLのメタノール中の[4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)ブチル]‐[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル]‐アミン(0.23g、0.5ミリモル)の溶液に95%水素化ホウ素シアノナトリウム(0.05g、0.5ミリモル)を加えた。この混合物を窒素下室温で4.5時間撹拌した。この混合物を400mLずつの酢酸エチルと水との間で分配した。有機部分を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上で酢酸エチル中の15%メタノールを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付した。生成物を含む画分を真空下で濃縮し、黄色のオイルを得た。このオイルを酢酸エチルに溶解させ、過剰のHClエーテル溶液で処理して0.40gの標記化合物の(S)‐エナンチオマーを融点182〜188℃の黄色の固体の二塩酸塩として得た。
元素分析2628FN・2.0HCl・3.0H
計算値 C 55.72、H 5.47、N 7.50
実測値 C 53.67、H 6.07、N 7.46
【実施例48】
【0158】
[3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミン
0.71mLのホルムアルデヒド、0.07mLの酢酸および18mLのメタノール中の[3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐アミン(0.19g、0.5ミリモル)の溶液に水素化ホウ素シアノナトリウム(0.09g、1.3ミリモル)を加えた。この混合物を窒素下室温で4時間撹拌した。混合物を塩化メチレンで400mLに希釈し、各300mLの水および飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮し、黄色のオイルを得た。残留物をシリカゲル上で75%酢酸エチルおよび25%ヘキサンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーに付した。生成物を含む画分を真空下で濃縮して黄色のオイルを得た。このオイルを酢酸エチルに溶解させ、エーテル中の過剰のHClで処理して0.060gの標題の化合物の(S)‐エナンチオマーを融点125〜137℃の黄色の塩酸塩として得た。
元素分析 C2424FN・2.0HCl・1.0HO・0.2C
計算値 C 58.75、H 5.98、N 8.09
実測値 C 58.78、H 5.91、N 8.04
【実施例49】
【0159】
N‐{4[(5‐クロロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)ブチル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン
無水ジメチルスルホキシド(3mL)中の4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(250mg、0.556ミリモル)と4‐(5‐クロロ‐ベンゾ[b]チオフェン‐3‐イル)ブチルアミン(400mg、1.67ミリモル)との混合物を40℃で3日間加熱した。冷却したこの反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(30mL)で洗浄して無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー(3/97 2Mメタノール中アンモニア/塩化メチレン)に付したが、純度の高い生成物を得ることができなかった。シリカゲル上でもう一度クロマトグラフィー(90/5/5酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン)に付すことによって、236mg(94%)の標題の化合物を黄色の粘稠なオイルとして得た。これを融点140〜144℃の黄色の固体のフマル酸塩に変換した。MS(ES)m/z 453[M+H]、[α]−28.9°(c1.0、DMSO)。
元素分析2525ClNS・C・0.1C・H
計算値 C 59.26、H 5.38、N 4.70
実測値 C 59.05、H 5.07、N 4.35
【実施例50】
【0160】
N‐[3‐(5‐クロロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン
無水ジメチルスルホキシド(4mL)中の4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(406mg、0.90ミリモル)と3‐(5‐クロロ‐ベンゾ[b]チオフェン‐3‐イル)プロピルアミン(610mg、2.7ミリモル)との混合物を40℃で一夜加熱した。冷却したこの反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(40mL)で洗浄して無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー(3/2/95メタノール/メタノール中2Mアンモニア/塩化メチレン)に付すことによって、340mg(86%)の標題の化合物を黄色の粘稠なオイルとして得た。これを融点193〜196℃の黄色の固体のフマル酸塩に変換した。MS(ES)m/z 439[M+H]、[α]−26.9°(c1.0、DMSO)。
元素分析2423ClNS・C・0.7C・H
計算値 C 58.28、H 5.49、N 4.41
実測値 C 57.91、H 5.28、N 4.44
【実施例51】
【0161】
N‐[3‐(5‐フルオロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン
無水ジメチルスルホキシド(7mL)中の4‐ブロモベンゼンスルホン酸[(2R)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル(151mg、0.669ミリモル)と3‐(5‐フルオロ‐ベンゾ[b]チオフェン‐3‐イル)プロピルアミン(140mg、0.335ミリモル)との混合物を常温で3日間攪拌したが、見かけ上何の反応も起こらなかった。そこで、反応混合物を40℃で2日間加熱して変換を完結させた。冷却したこの反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(35mL)で希釈し、酢酸エチル(3×35mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(40mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー(2/2/96メタノール/メタノール中2Mアンモニア/塩化メチレン)に付すことによって、90mg(63%)の標題の化合物を黄色の粘稠なオイルとして得た。これを黄色の固体のフマル酸塩に変換した。融点117〜120℃、MS(ES)m/z 423[M+H]、[α]−29.1°(c0.94、DMSO)。
元素分析2423FNS・C・0.5H
計算値 C 61.41、H 5.15、N 5.12
実測値 C 61.07、H 5.03、N 4.89
【実施例52】
【0162】
N‐[4‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)ブチル]‐N‐エチル‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン
無水テトラヒドロフラン(3mL)中のN‐[3‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミン(206mg、0.512ミリモル)の溶液にアセトアルデヒド(206μL、3.67ミリモル)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(445gmg、2.1ミリモル)および氷酢酸(41μL、0.716ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で一夜撹拌してから1M水酸化ナトリウム水溶液(5mL)で反応を停止させ、水(10mL)で希釈した。この水性混合物を塩化メチレン(3×25mL)で抽出した。有機層を併せて食塩水(50mL)で洗浄して無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して真空中で濃縮した。シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー(50/45/5酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン)に付し、120mg(55%)の標題の化合物を橙赤色のオイルとして得た。これをフマル酸塩に変換して茶褐色の固体を得た。融点87〜92℃、MS(ES)m/z 431[M+H]、[α]−8.58°(c1.0、DMSO)。
元素分析273O・1.3C・0.7H
計算値 C 65.10、H 6.21、N 4.72
実測値 C 65.56、H 6.43、N 4.33
【0163】
本明細書中で分子量などの物理的属性または化学式などの化学的属性に関して範囲を指定するとき、範囲のすべての組み合わせおよび副次的な組み合わせで特定された実施態様が含まれるものとする。
【0164】
本文書中で引用または説明した各特許、各特許出願、および各出版物は参照により本明細書中に全体として組み込まれる。
【0165】
本発明の好ましい実施態様に多数の変化および変更を施すことができること、および本発明の技術思想から逸脱することなくそのような変化および変更を施すことができることは、当業者には明らかであろう。従って、添付の請求項は本発明の真の技術思想および範囲に該当するそのような同等の変化変更形をすべて含むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化1】

(式中、Yは
【化2】

または
【化3】

XはO、N=CH、CR=CHまたはCR=Nであり、ここでRは水素または1個から6個の炭素原子のアルキル、
ZはO、SまたはNRであり、ここでRは水素または1個から6個の炭素原子のアルキル、
、RおよびRは独立に水素、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、カルボキシアミド、2個から6個の炭素原子のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、1個から6個の炭素原子のアルキル、1個から6個の炭素原子のアルコキシ、2個から6個の炭素原子のアルカノイル、2個から6個の炭素原子のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が1個から6個の炭素原子を有するモノ‐またはジアルキルアミノ、2個から6個の炭素原子のアルカンアミド、1個から6個の炭素原子のアルカンスルホニルまたは1個から6個の炭素原子のアルカンスルホンアミド、
は水素、ハロ、アミノ、各アルキル基が1個から6個の炭素原子を有するモノ‐またはジ‐アルキルアミノ、または1個から6個の炭素原子のアルキル、
およびRは独立に水素または1個から6個の炭素原子のアルキル、
nは1、2または3)または医薬品として使用可能なその塩。
【請求項2】
XはCR=CH(式中、Rは水素または1個から3個の炭素原子のアルキル)である請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項3】
式Ia
【化4】

で示される、請求項1に記載の化合物または医薬品として使用可能なその塩。
【請求項4】
式Ib
【化5】

で示される、請求項Iに記載の化合物または医薬品として使用可能なその塩。
【請求項5】
は水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、1個から6個の炭素原子のアルキルまたは1個から6個の炭素原子のアルコキシである、請求項1から4の任意の一つに記載の化合物。
【請求項6】
は水素、ハロまたは1個から6個の炭素原子のアルコキシである、請求項1から4の任意の一つに記載の化合物。
【請求項7】
は水素である、請求項1から4の任意の一つに記載の化合物。
【請求項8】
は水素、アミノまたは1個から6個の炭素原子のアルキルである、請求項1から7の任意の一つに記載の化合物。
【請求項9】
は水素または1個から3個の炭素原子のアルキルである、請求項1から7の任意の一つに記載の化合物。
【請求項10】
およびRは独立に水素または1個から3個の炭素原子のアルキルから選ばれる、請求項1から9の任意の一つに記載の化合物。
【請求項11】
は水素である、請求項1から10の任意の一つに記載の化合物。
【請求項12】
およびRは独立に水素または1個から3個の炭素原子のアルキルから選ばれる、請求項1から11の任意の一つに記載の化合物。
【請求項13】
およびRは独立に水素、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、カルボキシアミド、1個から6個の炭素原子のアルキルまたは1個から6個の炭素原子のアルコキシから選ばれる、請求項1から12の任意の一つに記載の化合物。
【請求項14】
およびRは独立に水素、シアノまたはハロゲンから選ばれる、請求項1から12の任意の一つに記載の化合物。
【請求項15】
ZはNRである、請求項1から14の任意の一つに記載の化合物。
【請求項16】
は水素または1個から3個の炭素原子のアルキルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
nは2または3である、請求項1から16の任意の一つに記載の化合物。
【請求項18】
は水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、1個から6個の炭素原子のアルキルまたは1個から6個の炭素原子のアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
は水素、ハロまたは1個から6個の炭素原子のアルコキシであり、R、R、RおよびRは水素または1個から3個の炭素原子のアルキルであり、Rは水素であり、RおよびRは独立に水素、シアノまたはハロゲンであり、ZはNRであり、nは2または3である、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物はN‐[2‐(5‐メトキシ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物はN‐[2‐(5‐クロロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
前記化合物はN‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
前記化合物はN‐[2‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
前記化合物はN‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐エチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
前記化合物はN‐[3‐(1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
前記化合物はN‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
前記化合物はN‐[3‐(7‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
前記化合物はN‐[4‐(1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
前記化合物はN‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
前記化合物はN‐[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)ブタン‐2‐アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
前記化合物はN‐[3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項32】
前記化合物はN‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
前記化合物はN‐(2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
前記化合物はN‐(2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチルアミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
前記化合物はN‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
前記化合物はN‐[2‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
前記化合物はN‐[3‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項38】
前記化合物はN‐[3‐(7‐メトキシ‐1‐ベンゾフラン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項39】
前記化合物はN‐[3‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項40】
前記化合物はN‐[2‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)エチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項41】
前記化合物はN‐[3‐(1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項42】
前記化合物はN‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項43】
前記化合物はN‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項44】
前記化合物はN‐エチル‐N‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項45】
前記化合物はN‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項46】
前記化合物はN‐[3‐(5,7‐ジフルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐N‐メチル‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項47】
前記化合物はN‐[4‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)ブチル]‐N‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項48】
前記化合物は3‐{3‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項49】
前記化合物は3‐{3‐[(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項50】
前記化合物は3‐{3‐[メチル‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項51】
前記化合物は3‐{3‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項52】
前記化合物は[3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項53】
前記化合物が[3‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項54】
前記化合物は[4‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項55】
前記化合物はエチル‐[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)‐プロピル]‐(2‐メチル‐7,8‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g][1,3]ベンゾオキサゾール‐8‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項56】
前記化合物は1‐メチル‐3‐{3‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項57】
前記化合物は[4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)ブチル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩ある、請求項1に記載の化合物。
【請求項58】
前記化合物は3‐{4‐[(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]ブチル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項59】
前記化合物は1‐メチル‐3‐{3‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]プロピル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項60】
前記化合物は3‐{4‐[メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミノ]ブチル}‐1H‐インドール‐5‐カルボニトリルまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項61】
前記化合物は[3‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項62】
前記化合物は[4‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項63】
前記化合物は[4‐(5‐フルオロ‐1‐メチル‐1H‐インドール‐3‐イル)ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項64】
前記化合物は[3‐(5‐フルオロ‐1H‐インドール‐3‐イル)プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)プロピルアミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項65】
前記化合物は[3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)‐プロピル]‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)‐アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項66】
前記化合物は[4‐(6‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)ブチル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項67】
前記化合物は[3‐(4‐フルオロ‐インドール‐1‐イル)プロピル]メチル‐(8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イルメチル)アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項68】
前記化合物はN‐[4[(5‐クロロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)ブチル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項69】
前記化合物はN‐[3‐(5‐クロロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項70】
前記化合物はN‐[3‐(5‐フルオロ‐1‐ベンゾチエン‐3‐イル)プロピル]‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項71】
前記化合物はN‐[4‐(1‐ベンゾフラン‐3‐イル)ブチル]‐N‐エチル‐N‐{[(2S)‐8‐メチル‐2,3‐ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]キノリン‐2‐イル]メチル}アミンまたは医薬品として使用可能なその塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項72】
前記化合物は実質的に前記化合物のRエナンチオマーを含まないSエナンチオマーである、請求項1に記載の化合物。
【請求項73】
抑うつ症、不安症、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害、多動症候群、強迫性障害、社会的不安障害、全般性不安障害、肥満症、摂食障害、血管運動フラッシング、コカインおよびアルコール嗜癖および性的機能不全から選ばれた症状のある対象に請求項1から72の任意の一つに記載の式Iの化合物または医薬品として使用可能なその塩の治療上有効な量を提供することを含む、前記症状のある対象を処置する方法。
【請求項74】
症状は抑うつ症である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
症状は強迫性障害、パニック発作、全般性不安障害および社会的不安障害からなる群から選ばれる、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
請求項1から72の任意の一つに記載の式Iの化合物または医薬品として使用可能なその塩および医薬品として使用可能なキャリヤーまたは医薬品添加物を含む医薬品組成物。
【請求項77】
抑うつ症、不安症、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害、多動症候群、強迫性障害、社会的不安障害、全般性不安障害、肥満症、摂食障害、血管運動フラッシング、コカインおよびアルコール嗜癖および性的機能不全の治療のための薬物の製剤における、請求項1から72の任意の一つに記載の化合物の使用。
【請求項78】
症状は抑うつ症である、請求項77による使用。
【請求項79】
症状は強迫性障害、パニック障害、全般性不安障害および社会的不安障害からなる群から選ばれる、請求項77による使用。

【公表番号】特表2006−510595(P2006−510595A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−536507(P2004−536507)
【出願日】平成15年9月11日(2003.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2003/028524
【国際公開番号】WO2004/024734
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(505088569)
【Fターム(参考)】