説明

角底袋の製造装置及び製造方法

【課題】シート状の素材により角底袋を製造する際に要する工数を大幅に削減することができる製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】一定方向に送られるシート状の素材を底壁形成領域P1とその底壁形成領域P1の両側に折り線P3を介して連続する周壁形成領域P2とに区成すべく折り曲げる内面側案内部材1と、この内面側案内部材1の下流側に配設され前記底壁形成領域P1を外面側から押圧して谷折状態にする外面側案内部材2と、この外面側案内部材2により谷折状態とされた前記底壁形成領域P1とこの底壁形成領域P1に重ね合わされた前記両周壁形成領域P2とに対して送り方向に所要の間隔をあけてシール加工を施すシール手段4とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の素材により作られる角底袋の製造装置及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シート状の素材を用いて角底袋を作る場合、まずシート状の素材を二つ折りにして間欠的にシール加工を施すことにより平袋を形成し、この平袋を立体的に広げた状態にして周壁と底壁との間を形成する部分を溶着することにより角底を有した中間品を作る。この中間品には、底壁に連続した三角形の耳が外方に突出しているため、それらの耳を周壁に重なる位置までさらに折り畳んでそれぞれ周壁に溶着させるか、もしくは、それらの耳を切り落とすことにより完成品を作るものが種々知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
しかしながら、このようなものでは、平袋を形成する際及び中間品を作る際の少なくとも二度にわたり溶着する工程が必要となり、製作に要する工数が多いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−266563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであり、従来の角底袋の製作に要する工数が多いという課題を解決することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような構成を採用したものである。すなわち、本発明に係る角底袋の製造装置は、一定方向に送られるシート状の素材を底壁形成領域とその底壁形成領域の両側に折り線を介して連続する周壁形成領域とに区成すべく折り曲げる内面側案内部材と、この内面側案内部材の下流側に配設され前記底壁形成領域を外面側から押圧して谷折状態にする外面側案内部材と、この外面側案内部材により谷折状態とされた前記底壁形成領域とこの底壁形成領域に重ね合わされた前記両周壁形成領域とに対して送り方向に所要の間隔をあけてシール加工を施すシール手段とを具備してなり、このシール手段により間欠的に形成される各シール加工部間に、前記底壁形成領域を底壁とし且つ前記周壁形成領域を周壁とする角底袋がそれぞれ形成され得るように構成していることを特徴とする。
【0007】
ここで、外面側案内部材は、底壁形成領域を谷折状態にすることができるものであればどのようなものであってもよく、回転円盤や三角板等種々のものが考えられる。
【0008】
このような構成のものであれば、シート状素材を一定方向に送りながら間欠的にシール加工を施すだけで角底袋を製造することができるため、従来に比べて製造に要する工数を大幅に削減することができる。
【0009】
前記内面側案内部材は、前記素材の送り方向に向かって漸次間隔が狭くなるように配された周壁形成領域案内用の対をなす両側折曲案内稜線と、これら両側折曲案内稜線の先端間に配された底壁形成領域案内用の中央折曲案内稜線とを備えたものであればどのようなものであってもよいが、底壁の幅寸法の異なる複数種類の角底袋を作るためには、前記中央折曲案内稜線の長さを変更することができるように構成されているものが好ましい。
【0010】
前記内側案内部材の具体的な態様としては、対をなす斜辺の先端間に基端辺よりも幅狭な先端辺を有してなる台形状の基板と、この基板の先端辺側に順次ヒンジを介して接続され前記基板の斜辺に略直線的に連続する斜辺を有した複数の台形状をなす補助板とを具備してなり、前記補助板を前記基板と面一になる使用位置から前記基板と面一にならない退避位置とのいずれかの状態を採り得るようにしたものであって、前記基板と使用位置にある補助板の斜辺により前記両側折曲案内稜線を構成するとともに、前記基板の先端辺又は使用位置にある補助板の先端辺により前記中央折曲案内稜線を構成したものを挙げることができる。
【0011】
必要に応じて平袋も製造することができるようにするには、前記内側案内部材が、最先端の補助板の先端辺に、当該補助板の斜辺に連続する斜辺を有した三角形状の先端板をヒンジを介して接続しておけばよい。
【0012】
このような角底袋の製造装置を用いた角底袋の製造方法としては、シート状の素材を一定方向に送りながらその素材に折り曲げ処理を施して角底袋の底壁を形成するための底壁形成領域と周壁を形成するための周壁形成領域とが折り線を介して連続する第1中間加工品を生成させる第1工程と、その第1中間加工品の底壁形成領域を外面側から押圧して谷折状態とし、谷折状態となった底壁形成領域と前記周壁形成領域とを重ね合わせて第2中間加工品を生成させる第2工程と、その第2中間加工品に対して間欠的にシール加工を施すとともに、そのシール加工部を切り離すことによって角底袋を得る第3工程とを備えるものが好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のような構成であるから、シート状の素材により角底袋を製造する際に要する工数を大幅に削減することができる製造装置及び製造方法を提供することができる。また、請求項2にかかる発明によれば、角底袋の仕様変更に容易に対応することができる。すなわち、中央折曲案内稜線の長さを変更することによって、底壁の幅寸法の異なる種々の角底袋を適宜製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態にかかる製造装置の全体斜視図。
【図2】同製造装置の背面側を示す全体斜視図。
【図3】同製造装置の内面側案内部材を示す説明図。
【図4】同製造装置の内面側案内部材の状態変更機構を模式的に示す側面図。
【図5】同製造装置の内面側案内部材の状態変更機構を模式的に示す側面図。
【図6】同製造装置の側面側を示す全体斜視図。
【図7】図6におけるA−A線端面図。
【図8】図6におけるB−B線端面図。
【図9】図6におけるC−C線端面図。
【図10】製造された角底袋を示す側面図。
【図11】図10におけるX−X線端面図。
【図12】製造された角底袋の展開状態を示す斜視図。
【図13】図12におけるY−Y線端面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
この角底袋K3の製造装置は、図1ないし図6に示すように、一定方向に送られるシート状の素材である気泡シートPを底壁形成領域P1とその底壁形成領域P1の両側に折り線P3を介して連続する周壁形成領域P2とに区成すべく折り曲げる内面側案内部材1と、この内面側案内部材1の下流側に配設され前記底壁形成領域P1を外面側から押圧して谷折状態にする外面側案内部材2と、この外面側案内部材2により谷折状態とされた前記底壁形成領域P1とこの底壁形成領域P1に重ね合わされた前記両周壁形成領域P2とに対して送り方向に所要の間隔をあけてシール加工を施すシール手段4とを具備してなり、このシール手段4により間欠的に形成される各シール加工部P4、P4間に、前記底壁形成領域P1を底壁K31とし且つ前記周壁形成領域P2を周壁K32とする角底袋K3がそれぞれ形成され得るように構成している。
【0017】
詳述すれば、内面側案内部材1は、図1ないし図6に示すように、前記気泡シートPの送り方向に向かって漸次間隔が狭くなるように配された周壁形成領域P2案内用の対をなす両側折曲案内稜線5と、これら両側折曲案内稜線5の先端間に配された底壁形成領域P1案内用の中央折曲案内稜線6とを備えたものであり、前記中央折曲案内稜線6の長さを変更することができるように構成されている。
【0018】
具体的には、前記内面側案内部材1は、図1ないし図6に示すように、対をなす斜辺51の先端間に基端辺64よりも幅狭な先端辺61を有してなる台形状の基板7と、この基板7の先端辺61側に順次ヒンジHを介して接続され前記基板7の斜辺51に略直線的に連続する斜辺52を有した複数の台形状をなす補助板8とを具備してなる。これらの補助板8は、前記基板7と面一になる使用位置(U)、または、前記基板7と面一にならない退避位置(S)のいずれかの状態を採り得るようにしている。言い換えれば、前記基板7と使用位置(U)にある補助板8の斜辺51、52により前記両側折曲案内稜線5を構成するとともに、前記基板7の先端辺61又は使用位置(U)にある補助板8の先端辺62により前記中央折曲案内稜線6を構成するようにしている。また、最先端の補助板82の先端辺62には、当該補助板8の斜辺52に連続する斜辺53を有した三角形状の先端板9をヒンジHを介して接続している。
【0019】
この内面側案内部材1の裏面には、図2ないし図6に示すように、前記補助板8及び先端板9を使用位置(U)と退避位置(S)のいずれかの状態をとり得るように変更できる状態変更機構71が設けられている。この状態変更機構71は、例えば、基板7の裏面にガイド72を用いてスライド可能に設けられたロッド73を備えたものであり、そのロッド73のスライド位置を変更することによって、補助板8及び先端板9の状態を変更することができるようになっている。すなわち、前記ロッド73は、前記基板7の裏面に沿って配されたもので、スライド移動させることによって前記補助板8及び先端板9の裏面にも支持し得るようになっている。そのため、図5に示すように、ロッド73に支持された補助板8及び先端板9は基板7と面一になる使用位置(U)に拘束され、一方、図4に示すように、ロッド73に支持されていない補助板8及び先端板9は基板7と面一にならない退避位置(S)に退避可能な状態となる。前記ロッド73は、図示しないチャック等により所望のスライド位置で固定することができるようになっている。
【0020】
前記外面側案内部材2は、図1、図2及び図6に示すように、前記内面側案内部材1の下流側に配設されたもので、底壁形成領域P1の中央を内方へ押圧する回転円盤21を主体に構成されている。この回転円盤21は、支持ロッド22の先端部に軸23を用いて回転可能に装着されたもので、前記支持ロッド22は、図示しない保持台に姿勢変更可能に取付けられており、製造したい角底袋K3の幅寸法Wに応じて回転円盤21の位置を変更できるようにしている。
【0021】
この外面側案内部材2と前記シール手段4との間には、谷折状態となった底壁形成領域P1と前記周壁形成領域P2とを重ね合わせつつ搬送するための案内ローラ3が配設されている。
【0022】
前記シール手段4は、図1、図2及び図6に示すように、ヒートシール方式またはインパルスシール方式のものであり、このシール手段4が図示しない駆動手段により角底袋K3の周壁形成領域P2に対して接離動作し得るようになっている。このシール手段4によって間欠的にシール加工を施された角底袋K3は、シール手段4の下流側に配された図示しないカット手段により、そのシール加工部P4を切り離すようにしている。また、このようなカット手段を設けずに、後でそのシール加工部P4を切り離すようにしてもよい。
【0023】
次に、このような製造装置を用いて角底袋K3を製造する手順を説明する。
【0024】
本実施形態においては、シート状の素材として、例えば、図11及び図13に示すように、多数の気泡形成用突起を有してなるキャップフィルムCと、このキャップフィルムCの突起開放側に添着したバックフィルムBと、前記キャップフィルムCの突起先端側に添着したライナーフィルムLとからなる3層構造を有する気泡シートPを用いている。この気泡シートPは、キャップフィルムC、バックフィルムB及びライナーフィルムLからなる3層構造を有する従来品と同様であり、材料としては、常用のポリエチレンをはじめ、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ナイロンそのほか他種類のプラスチックが使用できる。
【0025】
まず、図示しない原反から繰り出された気泡シートPは、案内ローラ10を介して内面側案内部材1に導かれ、次の第1工程、第2工程、第3工程を経て角底袋K3に加工される。
【0026】
まず、図1、図2及び図6に示すように、第1工程においては、シート状の素材を一定方向に送りながらその素材に折り曲げ処理を施して、図7に示すように、角底袋K3の底壁K31を形成するための底壁形成領域P1と周壁K32を形成するための周壁形成領域P2とが折り線P3を介して連続する第1中間加工品K1が生成される。この実施形態においては、全ての補助板8及び先端板9が退避位置(S)にくるように設定してあるため、底壁形成領域P1の幅寸法Wは、前記基板7の先端辺61の長さに相当したものになる。
【0027】
次に、図1、図2及び図6に示すように、第2工程においては、その第1中間加工品K1の底壁形成領域P1の中央を外面側から前記外面側案内部材2により押圧して谷折状態とし、谷折状態となった底壁形成領域P1と前記周壁形成領域P2とを案内ローラ3により重ね合わせて、図8に示す状態を経過した後、図9に示す状態の第2中間加工品K2が生成される。
【0028】
そして、図1、図2及び図6に示すように、第3工程においては、その第2中間加工品K2に対して間欠的に前記シール手段4によりシール加工を施すとともに、そのシール加工部P4を切り離すことによって、図10及び図11に示すような角底袋K3を得る。切り離された当初の角底袋K3は、図10に示すように、二つ折りになった底壁K31及び周壁K32が重なった状態になる。この角底袋K3を使用する際には、図12及び図13に示すように、底壁K31を面一に展開するとともに、その展開操作により形成される底壁K31両端部の耳K33、K33を周壁K32の内面に添設させる。これらの耳K33、K33は周壁K32の内面側に存在するため、周壁K32に溶着させたり、このような耳K33を後で切り落とす必要がなくなる。
【0029】
以上に述べたように、本実施形態に係る角底袋K3の製造装置は、一定方向に送られる気泡シートPを底壁形成領域P1とその底壁形成領域P1の両側に折り線P3を介して連続する周壁形成領域P2とに区成すべく折り曲げる内面側案内部材1と、この内面側案内部材1の下流側に配設され前記底壁形成領域P1を外面側から押圧して谷折状態にする外面側案内部材2と、この外面側案内部材2の回転円盤21により谷折状態とされた前記底壁形成領域P1とこの底壁形成領域P1に重ね合わされた前記両周壁形成領域P2とに対して送り方向に所要の間隔をあけてシール加工を施すシール手段4とを具備してなり、このシール手段4により間欠的に形成される各シール加工部P4間に、前記底壁形成領域P1を底壁K31とし且つ前記周壁形成領域P2を周壁K32とする角底袋K3がそれぞれ形成され得るように構成している。
【0030】
したがって、気泡シートPを間欠的に送るとともにその気泡シートPが停止するごとに所定位置に配設したシール手段4によりシール加工を施すだけで、順次上述した角底袋K3が製造されることになる。そのため、従来のものに比べて角底袋K3の製作に要する工数を大幅に削減することが可能になる。
【0031】
特に、本実施形態においてはシート状の素材として合成樹脂製の気泡シートPを用いているので、熱やインパルスによるシール加工を比較的容易に行うことができる。また、気泡シートPにより作られる角底袋K3は、1枚の合成樹脂シートにより作られる角底袋K3に比べて緩衝性を有している。
【0032】
また、前記内面側案内部材1が、対をなす斜辺51の先端間に基端辺64よりも幅狭な先端辺61を有してなる台形状の基板7と、この基板7の先端辺61側に順次ヒンジHを介して接続され前記基板7の斜辺51に略直線的に連続する斜辺52を有した複数の台形状をなす補助板8とを具備してなり、前記補助板8を前記基板7と面一になる使用位置(U)、または、前記基板7と面一にならない退避位置(S)のいずれかの状態を採り得るようにしたものであるので、内面側案内部材1の形態をロッド73のスライド操作により変化させるだけで、異なった幅寸法Wを有する種々の角底袋K3の製造に対応することができる。
【0033】
詳述すれば、本実施形態で説明したような、全ての補助板8及び先端板9が退避位置(S)にくるように設定する場合に限られず、基板7の先端辺61にヒンジHを介して接続される第1の補助板81のみを使用位置(U)に、その他の補助板8及び先端板9が退避位置(S)にくるように設定すれば、底壁形成領域P1の幅寸法Wは、前記第1の補助板81の先端辺62の長さに相当したものになる。すなわち、前述した全ての補助板8及び先端板9を退避位置(S)に設定した場合に比べて、底壁形成領域P1の幅寸法Wを小さくすることができる。さらに、全ての補助板8及び先端板9が使用位置(U)にくるように設定すれば、底壁形成領域P1を全く有しない平袋を製造することができる。
【0034】
なお、このような底壁形成領域P1の幅寸法Wの変更に対応させて、前記回転円盤21が前記底壁形成領域P1の幅方向中央にくるように前記外面側案内部材2の位置を調節することが望ましい。
【0035】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
【0036】
例えば、シート状の素材は、上述した気泡シートに限られず、気泡を有しない合成樹脂シートや、合成樹脂製以外のシートも含まれる。また、気泡シートにあっても、3層構造のもの以外にも、キャップフィルム及びバックフィルムのみからなる2層構造のものであってもよい。
【0037】
内面側案内部材は、周壁形成領域案内用の対をなす両側折曲案内稜線と、底壁形成領域案内用の中央折曲案内稜線とを備えたものであれば、本実施形態に示したような板状のものに限られない。
【0038】
また、外面側案内部材も、回転円盤を備えたものに限られず、三角板や、複数の回転円盤を備えたもの、さらに、これらを組み合わせて用いたものであってもよく、その他種々変更可能である。
【0039】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0040】
P…素材(気泡シート)
P1…底壁形成領域
P2…周壁形成領域
P3…折り線
P4…シール加工部
1…内面側案内部材
2…外面側案内部材
4…シール手段
5…両側折曲案内稜線
51、52、53…斜辺
6…中央折曲案内稜線
61、62…先端辺
64…基端辺
7…基板
8…補助板
(U)…使用位置
(S)…退避位置
9…先端板
H…ヒンジ
K1…第1中間加工品
K2…第2中間加工品
K3…角底袋
K31…底壁
K32…周壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定方向に送られるシート状の素材を底壁形成領域とその底壁形成領域の両側に折り線を介して連続する周壁形成領域とに区成すべく折り曲げる内面側案内部材と、
この内面側案内部材の下流側に配設され前記底壁形成領域を外面側から押圧して谷折状態にする外面側案内部材と、
この外面側案内部材により谷折状態とされた前記底壁形成領域とこの底壁形成領域に重ね合わされた前記両周壁形成領域とに対して送り方向に所要の間隔をあけてシール加工を施すシール手段とを具備してなり、
このシール手段により間欠的に形成される各シール加工部間に、前記底壁形成領域を底壁とし且つ前記周壁形成領域を周壁とする角底袋がそれぞれ形成され得るように構成していることを特徴とする角底袋の製造装置。
【請求項2】
前記内側案内部材が、前記素材の送り方向に向かって漸次間隔が狭くなるように配された周壁形成領域案内用の対をなす両側折曲案内稜線と、これら両側折曲案内稜線の先端間に配された底壁形成領域案内用の中央折曲案内稜線とを備えたものであり、前記中央折曲案内稜線の長さを変更することができるように構成されている請求項1記載の角底袋の製造装置。
【請求項3】
前記内側案内部材が、対をなす斜辺の先端間に基端辺よりも幅狭な先端辺を有してなる台形状の基板と、この基板の先端辺側に順次ヒンジを介して接続され前記基板の斜辺に略直線的に連続する斜辺を有した複数の台形状をなす補助板とを具備してなり、前記補助板を前記基板と面一になる使用位置または前記基板と面一にならない退避位置のいずれかの状態を採り得るようにしたものであって、前記基板と使用位置にある補助板の斜辺により前記両側折曲案内稜線を構成するとともに、前記基板の先端辺又は使用位置にある補助板の先端辺により前記中央折曲案内稜線を構成するようにした請求項2記載の角底袋の製造装置。
【請求項4】
前記内側案内部材が、最先端の補助板の先端辺に、当該補助板の斜辺に連続する斜辺を有した三角形状の先端板をヒンジを介して接続している請求項3記載の角底袋の製造装置。
【請求項5】
シート状の素材を一定方向に送りながらその素材に折り曲げ処理を施して角底袋の底壁を形成するための底壁形成領域と周壁を形成するための周壁形成領域とが折り線を介して連続する第1中間加工品を生成させる第1工程と、
その第1中間加工品の底壁形成領域を外面側から押圧して谷折状態とし、谷折状態となった底壁形成領域と前記周壁形成領域とを重ね合わせて第2中間加工品を生成させる第2工程と、
その第2中間加工品に対して間欠的にシール加工を施すとともに、そのシール加工部を切り離すことによって角底袋を得る第3工程とを具備してなることを特徴とする角底袋の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−20344(P2011−20344A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167139(P2009−167139)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【出願人】(000199979)川上産業株式会社 (203)
【Fターム(参考)】