説明

角底袋製袋機における紙筒形成装置

【課題】両側にM字状のマチを有する角底袋を製袋するための紙筒をマチ奥間隔を自由に狭くできると共に紙筒形成部の全体にわたって安定して搬送できるようにする。
【解決手段】紙筒形成部6の搬送方向全長にわたる搬送面をバキューム搬送面とし、筋付け部5から供給される袋用紙3を負圧吸引した状態で搬送するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばショッピングバッグ等の角底袋を連続的に形成する角底袋製袋機において、角底を形成する前の両側にM字状のマチを有する紙筒を形成する紙筒形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の紙筒形成装置では、給紙部から袋用紙を1枚ずつ給紙する給紙部と、この給紙部から給紙された袋用紙に、角底袋として折り畳み形成するための折り筋をつける筋付け部と、この筋付けされた袋用紙を両側にM字状のマチを有する筒状に折り畳み形成する紙筒形成部とからなっており、この紙筒形成部の下流側に、紙筒形成部にて形成された紙筒の一端部を角底状に開き形成する角底形成装置が配置されている。
【0003】
上記角底袋製袋機にて製袋しようとする角底袋の一例としては図20に示すようなショッピングバッグとして用いる角底袋Wがある。この角底袋Wには、これの両側にマチ部mを、下端部に角底部nを、上端部に口折れ部oを有している。
【0004】
そしてこのような角底袋Wを製袋するときに、これの折り目となる位置に上記筋付け部にて袋用紙に折り筋を付ける。図23(a)はこの折り筋を付けた従来の袋用紙aを示す。なお各折り筋を点線で示した。
【0005】
図23(a)において、L,L′は幅方向両側のマチ奥筋であり、L,L′,L,L′は上記各マチ奥筋L,L′の両側に位置する各内側、外側のマチ筋、L,L′は形成後の紙筒Tの一方面(裏側面)にのみ付けられる折返筋、Lは袋用紙aの全幅にわたって付けられる折込筋、Lは口折れ部となる位置に全幅にわたって付けられる口折筋である。
【0006】
そしてこのように筋付けされた袋用紙aは紙筒形成部にて、まず図23(b)に示すように、各内側のマチ筋L,L′とマチ奥筋L,L′とをZ状に折り畳み、ついで図23(c)に示すように、各外側のマチ筋L,L′に沿って手前側の貼り代と向こう側の二つ折り部を内側に折り畳むと共に、二つ折り部の先端の予め糊bを塗布してある縁部を上記手前側の貼り代に接着することにより紙筒Tが折り畳み形成されるようになっている。
【0007】
その後この紙筒Tを角底成形装置にて図23(d)に示すように、上側の袋体の折返筋L,L′に沿って上方へ折り返すことにより上下のフラップF,Fを成形し、ついで上下のフラップF,Fの内側に糊bを塗布してから図23(e)に示すように折込筋L,L′に沿って両フラップF,Fを折り込んで貼り合わせる。
【0008】
以上のような工程により図20に示した角底袋Wが形成される。このとき、折返筋L,L′が紙筒Tの一方面にのみ付き、他方面には付かないことにより、図20に示すように角底袋Wにはこの折返筋L,L′は一方面側のみに残り、他方面側には筋が残らない。
【0009】
そして上記したような紙筒Tから角底袋Wを作るようにした角底袋製袋機は、例えば特許文献1に示されたものがある。これに示された従来の角底袋製袋機における紙筒形成装置の紙筒形成部は、筋付け部から搬送されてきた袋用紙aをローラコンベヤにて搬送するようになっており、これと共に、左右のマチ折りする部分でのこのローラコンベヤによる搬送面の上下に上下一対の送りベルトがこれの全長にわたって設けてあり、この上下一対の送りベルトにて上記ローラコンベヤにて搬送される袋用紙aを上下から挟持して、これの搬送中の姿勢を設定するようにしている。
【特許文献1】特開11−91004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記した従来の紙筒形成部にて搬送中の袋用紙の姿勢を設定するために設けられた上下一対の送りベルトは、特にこれの上側の送りベルトが、左右のマチ折りされた袋用紙の左右のマチ部の間に、これの全長にわたって配置されていることにより、マチ折りされた両マチの対向最小間隔は上記上側の送りベルトの幅にて規制され、これより狭くすることができなかった。
【0011】
このため、両マチの内側先端の対向間隔を例えば30mm程度以下にした全体として狭いサイズの紙筒を作ることができなかった。
【0012】
また、従来の紙筒形成装置の紙筒形成部における袋用紙の搬送手段がローラコンベヤと上下の送りベルトであるため、この紙筒形成部にての袋用紙が折り畳み部材との摩擦接触による負荷等により暴れて、これの送り姿勢がズレやすく、折り畳みによる紙筒の形成精度が悪かった。
【0013】
また、従来の紙筒形成装置の筋付け部では、枚葉紙の状態の袋用紙aに図23(a)に示したように角折り筋を付けるようになっているが、これらの折り筋はマチ折り用としては袋用紙の搬送方向であり、角底用としての折り筋は袋用紙の搬送方向と直角方向に、それぞれ付けられるようになっていた。
【0014】
このときにおいて、マチ折り用の折り筋としては全く問題ないが、角底用の折り筋が角底袋としての幅方向だけの折り筋では、角底形成部での形成工程にて、図23(d)に示すフラップF,Fの斜め開き辺cの形成がスムーズに行われず、この部分でシワが生じてきれいに折り畳まれないことが多かった。
【0015】
またさらに従来の紙筒形成装置における給紙部は、一般に流通している袋用紙を1枚ずつ給紙するようになっていて、角底袋製袋機としては袋用紙の最大幅に制限があり、上記一般に流通している最大幅の用紙を用いて製袋した角底袋以上の大きな幅の角底袋を作ることができなかった。
【0016】
本発明は上記のことに鑑みなされたもので、紙筒形成部における袋用紙を、上側から押さえることなく搬送でき、少なくともマチ部をZ状に折り畳む部分での上側搬送ベルトを省略できるようにして両マチの内側先端の対向間隔を狭くでき、全体として狭いサイズの紙筒を作ることができるようにし、また筋付け部にて、角底形成装置での角底形成の際の斜め開き辺の折り筋を付けることにより、この角底形成装置での角底形成を容易に行うことができ、また給紙部からは2枚の枚葉紙を継ぎたして供給することができて、一般に流通している規格品以上の幅広の用紙を供給できるようにし、さらに紙筒形成部にて折り畳まれながら搬送される袋用紙がその姿勢をくずすことなく平行に搬送することができるようにした角底袋製袋機における紙筒形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の角底袋製袋機における紙筒形成装置は、1枚ずつ袋用紙を供給する給紙部と、この袋用紙に角底袋として折り畳み形成するための折り筋を付ける筋付け部と、折り筋を付けた袋用紙をこれの両側にM字状のマチを有する筒状に折り畳む紙筒形成部とからなり、上記筒状の紙筒の底部を上記折り筋に沿って角底形成装置にて角底状に形成するようにした角底袋製袋機における紙筒形成装置において、上記紙筒形成部を、両側のマチ部をZ状に折り畳む第1形成部と、一方のマチ部の外側となる貼り代と他方のマチ部の外側となる二つ折り部とを内側へ折り畳む第2形成部と、貼り代と二つ折り部の重なり合う部分を押圧してこの部分に予め塗布されている糊で接着する第3形成部にて構成し、この紙筒形成部の搬送方向全長にわたる搬送面をバキューム搬送面とし、筋付け部から供給される袋用紙を負圧吸引した状態で搬送するようにした構成になっている。
【0018】
そして請求項2に係る発明は、上記装置において、紙筒形成部の搬送方向全長にわたる搬送面を、幅方向に複数列配列した搬送ベルトにて構成し、この各搬送ベルトの全長に多数の吸引孔を設け、この搬送ベルトの搬送面となる部分の裏側に、この部分における上記吸引孔に連通するバキューム室を設けた構成にした。
【0019】
また、請求項3に係る発明は、上記装置において、バキューム搬送面に沿って搬送方向に走行する搬送面を有するベルトからなる上側搬送ベルト装置を、紙筒形成部の第2形成部の幅方向両側で、かつ、この第2形成部を搬送されるマチ折りされた袋用紙のマチ奥折り畳み部を押圧する位置と、第3形成部の二つ折りされた二つ折り部の上面で、かつ幅方向中心からずれた部分を押圧する位置とに設け、この各上側搬送ベルト装置を、高さ方向及び幅方向に移動可能にすると共に、搬送速度を調整可能にした。
【0020】
また、請求項4に係る発明は、第2形成部の幅方向両側に、この第2形成部にて内側へ折り畳まれる袋用紙の幅方向両側の折り畳み部の側端を案内する紙筒幅規制部を設けた。
【0021】
また、請求項5に係る発明は、上記装置の給紙部から給紙される袋用紙に角底袋として折り畳み形成するための折り筋を付ける筋付け部において、両側のマチ奥筋、この各マチ奥筋の両側のマチ筋、口折筋、折返筋及び折込筋のほかに、角底形成の際のフラップの斜めの開き辺の折り筋となるマチ部斜め筋を付けるようにした。
【0022】
また、請求項6に係る発明は、給紙部に、2枚の枚葉紙を幅方向に貼り継ぐ貼り継ぎ手段を設けた。
【0023】
また、請求項7に係る発明は、紙筒形成部の第1形成部の幅方向両側に、袋用紙の手前側と向こう側のマチ部をZ状に折り畳むマチ折り装置を対称に設け、この各マチ折り装置に、袋用紙のマチ折り部のマチ奥筋の裏側を内側へ押してマチ奥部を形成するマチ折り板と、このマチ折り板へ袋用紙のマチ折り部を立ち上げ案内するへら板を設け、このへら板の先端部に、周面がマチ折り部の裏側に接触する回転円板を設けた構成になっており、さらに、請求項8に係る発明は、上記マチ折り装置のマチ折り板を、マチ折り装置に対して対称方向に移動可能にした構成になっている。
【発明の効果】
【0024】
上記した本発明において、請求項1に係る発明では、紙筒形成部を搬送される袋用紙はバキューム搬送面にて負圧吸引された状態で搬送されることにより、この部分の袋用紙は、このバキューム搬送面だけで搬送することができる。
【0025】
したがって、少なくとも枚葉状態で袋用紙が搬送されて、幅方向両側のマチ部をZ状に折り畳み形成する第1形成部においては、この袋用紙を上側から搬送ベルト、あるいは搬送ローラにて特に押さえる必要がなくなり、枚葉紙の上側を空間状とすることができる。
【0026】
このことから、この第1形成部においてZ状に折り畳み形成する両側のマチ部のマチ奥先端の対向間隔を自由に狭くすることができ、例えば、マチ奥先端間を85mm以下から10mmまでのマチ奥先端間の狭い紙筒を形成することができる。
【0027】
また、請求項2に係る発明では、上記バキューム搬送面を、吸引作用を行う搬送ベルトにて構成したことにより、このバキューム搬送面の構成を紙筒形成部の全長にわたって機械的に容易に構成することができると共に、吸引力を搬送面全長にわたって均一に得ることができる。
【0028】
また、請求項3に係る発明では、第1形成部にてマチ部をZ状に折り畳まれて第2形成部に搬送されてきた袋用紙の両側のマチ折り部の先端部分を、第2形成部において、上側搬送ベルト装置にて押さえながらこの袋用紙を搬送することができることにより、両側のマチ部のマチ奥側をマチ間に隙間ができることなくしっかりと折り畳むことができる。
【0029】
また、この発明では、第2形成部における幅方向両側と、第3形成部の二つ折りされた二つ折り部の上面で、かつ幅方向中心からずれた部分を上側搬送ベルト装置にて押圧しながら搬送できることにより、この第2、第3の形成部においてバキューム搬送面にて搬送される袋用紙の搬送姿勢が歪んだ場合には、この各搬送ベルト装置のベルト走行速度を調整して上記これらの部分での袋用紙の姿勢を正しい姿勢に修正することができる。
【0030】
また、請求項4に係る発明では、第2形成部にて両側のマチ部における折り返し工程時における袋用紙の幅方向両側が紙筒幅規制部材にて案内されて走行できるので、折り畳み途中の袋用紙の姿勢が走行方向と平行に保つことができ、テーパ状になったり、曲がったりすることなく紙筒を形成することができる。
【0031】
また、請求項5に係る発明では、筋付け部にて角底形成の際のフラップの斜め開き辺の折り筋となるマチ部斜め筋を付けたことにより、本発明に係る紙筒形成装置にて形成された紙筒を、角底形成装置にて底開きして角底を形成する際に、フラップの開き形成をスムーズにしかもシワが発生することなく行うことができる。
【0032】
また、請求項6に係る発明では、給紙部から通常の枚葉紙を2枚継ぎにした袋用紙を紙筒形成部へ供給することができ、これにより一般流通経路に存在する枚葉紙以外の幅の広い枚葉紙を用いて紙筒を形成でき、これにより幅広サイズの角底袋を製袋することができるようになった。
【0033】
また、請求項7に係る発明では、第1形成部において、マチ折り板にてマチ折りされるマチのマチ奥部の裏側がへら板の先端に設けられた回転円板にて内側へ押されることにより、このマチ奥部の折り畳みが少ない抵抗で行うことができ、この部分の折り畳み形成をスムーズに行うことができる。また、請求項8に係る発明では、上記マチ折り板を、マチ折り装置に対して対称方向に移動可能にしたことにより、紙筒の幅に対していマチ奥の折り幅を自由に変えることができ、マチ幅の異なる紙筒を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
図1は、角底形成装置1の上流側に配置される本発明に係る紙筒形成装置2を備えた角底袋製袋機を概略的に示すものである。
【0035】
上記紙筒形成装置2は、枚葉状の袋用紙3を1枚ずつ供給する給紙部4と、この給紙部4から給紙された袋用紙3に紙筒となるための折り筋を付ける筋付け部5と、筋付け部5にて折り筋が付けられた袋用紙3を筒状に折り畳み形成する紙筒形成部6とからなっている。
【0036】
上記給紙部4は図2及び図3に示すようになっていて、2枚の枚葉紙3a,3bを幅方向に貼り継いで枚葉紙3a,3bの略2枚分の幅にした袋用紙3として給紙するようになっている。
【0037】
この給紙部4は、2枚の枚葉紙を両者の間に隙間をあけて平行に給紙する給紙機と、この給紙機から給紙される2枚の枚葉紙を幅方向に貼り合わせて2枚幅の枚葉紙として枚葉紙加工装置へ給紙する貼り合わせ搬送装置とからなっている。
【0038】
そして上記貼り合わせ搬送装置は、給紙機から給紙される各枚葉紙のそれぞれを搬送する第1・第2の搬送路を有しており、一方の搬送路はこの搬送路を搬送される間に枚葉紙を他方の搬送路側へ幅寄せするようにした幅寄せ機構を有し、他方の搬送路はこの搬送路を搬送される間に、この枚葉紙の内側端部を一方の枚葉紙の内側端部に対して徐々に高さを変えるようにした高さ変え機構とを備えている。
【0039】
また上記貼り合わせ搬送装置の上流部に、この搬送装置で搬送される間に低くなる方の枚葉紙の内側端部(糊代)に糊を塗布する糊塗布装置が設けてある。そしてこの貼り合わせ搬送装置の下流側に、この装置の幅寄せ機構と高さ変え機構にて重ね合わされ、かつ上記糊塗布装置にて糊が塗布された部分を押圧するプレスローラ装置が設けてある。
【0040】
図2、図3は上記給紙部4の実施例を示すもので、図中8は給紙機、9はこの給紙機8と筋付け部5との間に配置される貼り合わせ搬送装置である。
【0041】
給紙機8はダブルフィード方式の公知の装置であり、スタッカ7に並列状に積み重ねた第1・第2の枚葉紙3a,3bを両者の間に隙間をあけて平行にそれぞれ1枚ずつ貼り合わせ搬送装置9へ給紙するようになっている。なお、この給紙機8の下流側端部に第1ストッパ10aが出没可能に設けてあり、給紙機8から給紙される両枚葉紙3a,3bの先端が、この第1ストッパ10aに突き当たることにより揃えられるようになっている。この第1ストッパは公知機構のもので、カム作動あるいはシリンダ作動等により、上記給紙機8の給紙動作に同期して出没動作するようになっている。
【0042】
貼り合わせ搬送装置9は、上記給紙機8より給紙される第1・第2の枚葉紙3a,3bを搬送するよう平行に配置される第1・第2の搬送路11,12からなっており、この両搬送路11,12が同期動作することにより上記給紙機8から給紙された2枚の枚葉紙3a,3bを同期搬送するようになっている。
【0043】
そして貼り合わせ搬送装置9の一方(OS側)の第1の搬送路11に、この第1の搬送路11を搬送される枚葉紙3aの糊代部の位置を高さ方向に変える高さ変え機構が備えてある。すなわち、この第1の搬送路11の上流側から順に第1水平送り部11a、わずかに下方へ傾斜する下降送り部11b、この下降送り部11bから水平になっている第2水平送り部11c、この第2水平送り部11cから上方へ傾斜する上昇送り部11d、この上昇送り部11dから水平に設けられる第3水平送り部11eからなっている。そしてこれの第1と第3の水平送り部11a,11eが同一の水平面状になっていて、中流部の下降送り部11b、第2水平送り部11c、上昇送り部11dにて高さ変え機構が構成され、ここを通る間に枚葉紙3aの搬送高さが、他方の搬送路12を搬送される枚葉紙3bの高さより低くなるように高さが変えられるようになっている。各送り部11a〜11dのそれぞれは、駆動可能にした複数本の搬送ベルト13にて構成されている。
【0044】
上記第3の水平送り部11eの幅方向内側端に、この位置における第1の枚葉紙3aの幅方向の位置を設定するガイド板14が設けてある。なお、上記第1・第2・第3の水平送り部11a,11c,11eの「水平」という語句は、貼り合わせ搬送装置9の送り方向と同一面の意味であり、貼り合わせ搬送装置9が、例えば下流側が低くなるように傾斜される場合には、この各送り部11a,11c,11eの送り面はこれと平行に傾斜されるものである。なお、この第1の搬送路11において、上記各搬送ベルト13の上側に送りコロ13aが接触されている。
【0045】
貼り合わせ搬送装置9の他方(GS側)の第2の搬送路12の搬送面は、これの始端から終端にわたって同一面状になっていると共に、これの始端と終端は上記第1の搬送路11の始端と終端と同一面状になっている。そしてこの第2の搬送路12に、この第2の搬送路12を搬送される枚葉紙3bを、これの搬送動作に従って一方の搬送路11側へ、両枚葉紙3a,3bを貼り合わせるための糊代分だけ幅寄せする幅寄せ機構が設けられている。
【0046】
すなわち、第2の搬送路12の上流側部において、上流側から下流側にわたって平行に設けられる複数の搬送ベルト15,15は、下流側が第1の搬送路11に近づくように傾斜させて配置されていて、この第2の搬送路12を搬送される枚葉紙3bは、これの上流部において上記搬送ベルト15の傾斜に従って第1の搬送路11側へ幅寄せされるようになっている。
【0047】
上記傾斜された搬送ベルト15のうちの1本の搬送ベルト15の上側に押さえ案内機16が、この搬送ベルト15と平行に図示しない支持機構に支持されて設けてある。この押さえ案内機16は、棒状の機枠17の全長にわたって多数の球18を回転自在に、かつ一部を下側に露出させて上記搬送ベルト15に接触するようになっている。
【0048】
第2の搬送路12の幅寄せ機構部の下流側は、上記第1搬送路11の下降送り部11bから第2水平送り部11cに至る部分、すなわち第1の枚葉紙3aが低くなる部分に対応している。そしてこの部分の側端に、幅寄せされた枚葉紙3b側端が当接して、これより下流側において第1の搬送路11と平行に案内されるようにしたガイド板19が設けてある。
【0049】
上記第2の搬送路12の幅寄せ機構部分より下流側は、搬送方向と平行に設けられた他の搬送ベルトにより枚葉紙3bを平行に搬送する搬送路となっている。
【0050】
貼り合わせ搬送装置9の下流端には、両搬送路11,12にて搬送される両枚葉紙3a,3bの先端が突き当たる第2ストッパ10bが出没可能に設けてある。
【0051】
貼り合わせ搬送装置9の上流部に、第1の枚葉紙3aの糊代部である内側端部に糊20aを塗布する糊塗布装置20が設けてある。また、貼り合わせ搬送装置9より下流側に、この貼り合わせ搬送装置9にて貼り合わされた袋用紙3を筋付け部5へ送給をするための中間搬送路21があり、この部分に上記糊代部に対向するプレスローラ装置22が設けてある。
【0052】
次に上記貼り合わせ搬送装置9の作用を説明する。
【0053】
第1・第2の枚葉紙3a,3bは、給紙機8からそれぞれ1枚ずつ同時に貼り合わせ搬送装置9へ向けて給紙される。このとき、第1ストッパ10aが作動して各枚葉紙3a,3bは、先端が揃えられてから平行に給紙される。
【0054】
そして手前側の第1の枚葉紙3aは、貼り合わせ搬送装置9の第1の搬送路11にて、また奥側の第2の枚葉紙3bは、貼り合わせ搬送装置9の第2の搬送路12にて、それぞれこの貼り合わせ搬送装置9の終端部に設けられた第2ストッパ10bに先端が突き当たるまで搬送される。
【0055】
このとき、第1の搬送路11を搬送される第1の枚葉紙3aは、この第1の搬送路11の各送り部11a〜11eにて平行に搬送されて、これの第2水平送り部11cにおいて第1・第3の水平部11a,11eより低くなり、従って第2の搬送路12の搬送面より低くなる。
【0056】
この第1の搬送路11を搬送される第1の枚葉紙3aは、この第1の搬送路11の上流部に設けられた糊塗布装置20にて、これの内側縁である糊代部に糊20aが線状に塗布される。
【0057】
一方、第2の搬送路12を搬送される第2の枚葉紙3bは、この第2の搬送路12を搬送される間に、幅寄せ機構により第1の搬送路11側へガイド板19に当接するまで幅寄せされ、その後はこのガイド板19に沿って搬送され、第2ストッパ10bに先端が当接して停止される。
【0058】
このときにおいて両搬送路11,12は同期動作し、両枚葉紙3a,3bは略同一速度で搬送され、それぞれが第2ストッパ10bに当接して略同時に搬送方向の位置決めがなされる。
【0059】
そしてこの両搬送路11,12にて両枚葉紙3a,3bが搬送される間において、第2の搬送路12の幅寄せ機構の下流部が第1の搬送路11の第2の水平送り部11c、すなわち第2の搬送路12の搬送面より低くなっている部分に対応していることより、幅寄せ機構にて内側へ幅寄せされた第2の枚葉紙3bの内側端部は、第1の搬送路11を搬送されている第1の枚葉紙3aの内側端部で、糊代分の上方に離隔して重複状態となる。
【0060】
この状態で両枚葉紙3a,3bは両搬送路11,12で平行に搬送されるが、第1の枚葉紙3aは第1の搬送路11の上昇送り部11dにて送られることにより、第2の搬送路12の搬送面まで上昇され、この第3の水平送り部11eにおいて、それぞれの先端が第2ストッパ10bに当接して送り方向に位置決めされた状態で、両枚葉紙3a,3bの内側の重複部分が隙間なく重なり合わされる。
【0061】
その後、第2ストッパ10bの没入により両枚葉紙3a,3bは中間搬送路21に送り出され、この部分においてプレスローラ装置22にて上記重複部分が接着されて、2枚幅の袋用紙3となって筋付け部5へ搬送される。
【0062】
筋付け部5は図4、図5に示すようになっていて、給紙部4から搬送されてきた袋用紙3をローラコンベヤ23にて下流側へ搬送するようになっている。そしてこの筋付け部5はこれの上流側から、マチ筋付けローラ部24、折込筋付けローラ部25、マチ部斜め筋付けローラ部26、折返筋付けローラ部27及び口折筋付けローラ部28とを有している。また、これの最下流部にプレス部29と糊塗布装置30が設けてある。
【0063】
上記各ローラ部において、マチ部斜め筋付けローラ部26を除く他のローラ部は図23に示した従来の袋用紙aの各筋を付けるための筋付けローラ部の構成と略同一になっている。そしてマチ筋付けローラ部24は幅方向両側のマチ奥筋付けローラ対24a,24a′、幅方向両側の内側マチ筋付けローラ対24b,24b′、外側マチ筋付ローラ対24c,24c′からなっている。また、折込筋付けローラ部25は折込筋付けローラ対25a、折返筋付けローラ27は手前側の折返筋付けローラ対27aと向こう側の折返筋付けローラ対27bとをそれぞれ有している。そして口折筋付けローラ部28は、口折筋付けローラ対28aからなっている。
【0064】
マチ部斜め筋付けローラ部26は、図5に示すように、図21に示した両側の各マチ奥筋L,L′と折返筋L,L′との交差部を頂点として両下側に45度のマチ部斜め筋L7a,L7b、L7c,L7d、及び折込筋Lの端部を頂点とするマチ部斜め筋L7eをそれぞれ付けるマチ部斜め筋付けローラ対26a,26b,26c,26d,26eとを有している。
【0065】
これらのマチ部斜め筋付けローラ対26a〜26eのうち、一方の斜め方向の筋L7a,L7c,L7eを付けるローラ対26a,26c,26eと、他方の斜め方向の筋L7b,L7dを付けるローラ対26b,26dは、搬送方向に位置がずれている軸26f,26gにそれぞれ位相をずらせて設けてある。なお、これらの各ローラ対を同一の軸上に設けてもよい。そしてこの両軸26f,26gは各両方向の筋が同一位置に付くようにその回転位相がずらせてある。
【0066】
そしてこのマチ部斜め筋付けローラ対26a〜26eにより付けられる各マチ部斜め筋L7a〜L7eは角底形成装置1により角底が形成される際のフラップの斜め開き辺の折り筋となる。
【0067】
図21に示した本発明の筋付け部5にて筋付けされる袋用紙3の各筋は紙筒となる際の折り方向に応じて山折り筋と谷折り筋となるが、この図において、マチ奥筋L,L′とマチ部斜め筋L7a〜L7eは山折りであり、左右の内側、外側のマチ筋L,L′,L,L′、折込筋L、口折筋L及び折返筋は谷折りである。そしてこれらの筋付けに用いられる図5にて示した各ローラ対において、各ローラの刃部を点線でしたものは下側のローラに凸刃がある山折り用であり、実線でしたものは上側のローラに凸刃がある谷折り用である。折返筋付けローラ対27の両ローラ対27a,27bは軸方向に位置合わせ可能で、筋の幅方向の間隔が変更できるようになっている。そして他の各ローラ対も軸方向に位置合わせができるように軸方向に移動可能に固定されている。なお各ローラ対において、凸刃は鋼材で形成されるが、受け刃はゴム材にて形成した。
【0068】
しかして、この筋付け部5では、マチ筋付けローラ部24の各ローラ対にてそれぞれ両側のマチ奥筋L、L′と内側及び外側のマチ筋L,L′,L,L′が付けられ、折込筋付けローラ部25にて折込筋Lが、マチ部斜め筋付けローラ部26にて各マチ部斜め筋L7a〜L7eが、折返筋付けローラ部27にて折返筋L,L′が、口折筋付けローラ部28にて口折筋Lが図21に示したように付けられる。このときにおいて、各ローラ対において、鋼材にて構成した凸刃に対して受け刃がゴム材であることにより折れやすい筋を付けることができた。
【0069】
上記のようにして筋付け部5にて筋付けされた袋用紙3はプレス部29にてプレスされて平坦状に整姿されながら下流側に設けられた紙筒形成部6へ供給される。そしてこの筋付け部5の下流端部において、袋用紙3の向こう側端部に糊塗布装置30にて糊30aが塗布される。
【0070】
図22の(a),(b),(c),(d),(e)は、図23の(a)〜(e)に示した従来のものと同様の角底袋の製袋工程図であり、図22(a)は上記した筋付け部5にて筋付けされ、かつ向こう側の二つ折り部先端に糊30aが塗布された枚葉紙3を示し、図22(b)は後述する紙筒形成部6の第1形成部6aにて左右のマチ部がZ状に折り畳まれた状態、図22(c)は第2形成部6bにて手前側の貼り代と向こう側の二つ折り部のそれぞれが折り返されて紙筒Tとなった状態を示す。図22(d)は上記紙筒Tを角底成形装置にて底開きする工程を示すが、このときにおいて、マチ部斜め筋L7a〜L7eがあることにより、この角底形成装置による角底の開き動作がスムーズに行われ、この部分にシワが発生することなく図22(e)に示される角底袋Wが形成される。
【0071】
紙筒形成部6は、筋付け部5の下流側で、かつこの筋付け部5から供給される袋用紙3の両側のマチ奥筋L,L′間の中央が搬送中心となるようにして配置されている。
【0072】
そしてこの紙筒形成部6は図6、図7に示すようになっていて、上記したように、両側のマチ部をZ状に折り畳む第1形成部6aと、手前側の貼り代と向こう側の二つ折り部をそれぞれ内側へ折り返えす第2形成部6bと、折り返された貼り代に二つ折り部の糊30aが塗布された端部とを押さえつけて接着して紙筒とする第3形成部6cと、プレス部6dとからなっていて、これらはこの紙筒形成部6の全長にわたって設けられる搬送装置の搬送方向上流側から順に配置されている。そしてこの搬送装置の搬送面はバキューム搬送面となっている。
【0073】
上記紙筒形成部6において、第1、第2の各形成部6a,6bはこの図6、図7では示してないが、後述する上側搬送ベルト装置69a〜69eと共にバキューム搬送面より上側に配置される上側構成部材に支持されている。
【0074】
バキューム搬送面は、この実施の形態では、搬送方向に複数に分割された搬送ベルト装置31a,31b,31c,31d,31e,31fにて構成されている。これらの装置は大略同一であるので、上流側の第2の搬送ベルト装置31bについて図6から図10にて説明する。
【0075】
搬送中心を含む幅方向両側にわたる部分に、複数本、例えば7本の搬送ベルト32,32…が、これの搬送方向に向けて配置され、一方が駆動源に連結された搬送方向両側のローラ33a,33bと、下方に設けた張りローラ33cとに巻き掛けてある。この各搬送ベルト32はタイミングベルトが用いられており、これを案内する各ローラ33a,33b,33cはこのタイミングベルトが噛み合う歯車を有するタイミングローラが用いられている。この各搬送ベルト32の内面で、かつ幅方向中央には全長にわたって所定幅の溝が形成してあり、この部分に全長にわたって多数の吸引孔34が所定のピッチで設けてある。
【0076】
そしてこの各搬送ベルト32の搬送作用領域の下側で、かつ上流側と下流側の案内ローラ33a,33bの間にはバキューム室35が設けてある。なお、この実施の形態では、このバキューム室35は搬送方向に2つに分割されており、この各バキューム室にバキューム管36が接続されている。このバキューム室35の上面は搬送ベルト32の搬送作用領域の内面の溝に摺接されるようになっており、この摺接面で、かつ上記搬送ベルト32の吸引孔34列に対応する位置に、これの全長にわたってスリット37が設けてあり、このスリット37を介して搬送作用領域にある搬送ベルト32の吸引孔34が吸引作用するようになっている。バキューム管36は図示しない吸引装置に接続されている。
【0077】
バキューム室35の搬送ベルト32との摺接部は搬送ベルト32より幅が狭くなっており、この部分が搬送ベルト32の溝に隙間なく嵌め合っており、この部分にて搬送ベルト32が搬送方向への走行が蛇行することなく案内されるようになっている。また、各搬送ベルト32の間には各搬送ベルト間の隙間を閉じる案内板38が搬送ベルト32と同一面状に設けてある。
【0078】
上記した第2の搬送ベルト装置31bより下流側の第3〜第6の搬送ベルト装置31c,31d,31e,31fは上記した第2の搬送ベルト装置31bと同一であるが、最上流側である第1の搬送ベルト装置31aは、7本の搬送ベルト32のうち、両側2本ずつの搬送ベルト32の搬送作用領域の上流側が短くなっていて、この第1の搬送ベルト装置31aの搬送上流部の搬送作用領域が狭くなっている。なお、この部分が狭くなっているのは、後述する第1形成部6aのはね上げ板44,44を幅方向の内側に移動させたときに、これの先端が搬送ベルト32に干渉しないようにするためである。
【0079】
また、第1、第2の搬送ベルト装置31a,31bの両側と、第3、第4の搬送ベルト装置31c,31dの向こう側には多数の搬送ローラ40が、それぞれが駆動源に連続されて搬送方向に回転するようにして設けてある。バキューム搬送面の両側に位置するローラ40,40は同軸になっていてそれぞれは軸41にて一体状に回転するようになっている。
【0080】
上記した各搬送ベルト装置31a〜31fの各搬送ベルト32はそれぞれ同期して駆動されるようになっていると共に、それぞれの速度調整が可能になっている。なお可能であれば、上記したバキューム搬送面は紙筒形成部6の全長にわたって1つの搬送ベルト装置としてもよい。また、この実施の形態では7本の搬送ベルトを用いた例を示したが、これは幅広にした1本の搬送ベルトを用いてもよい。この場合、最上流部も同一幅とし、上記はね上げ板44,44の上流側端部をこの搬送ベルトの上面に接する位置にする。そしてこの場合には吸引孔を複数列設け、この各吸引孔列の下側にバキューム室のスリットを対設する。
【0081】
しかして、紙筒形成部6におけるバキューム搬送面にあっては、筋付け部5にて各筋が付けられてから搬送されてくる袋用紙3はこれのバキューム搬送面により、搬送面に作用する負圧にて吸着された状態で搬送ベルト32の走行速度で搬送される。
【0082】
次に、紙筒形成部6における第1形成部6aについて図6、図7及び図11から図15を参照して説明する。
【0083】
第1形成部6aは上記したように筋付け部5より供給されてきた袋用紙3の手前側と向こう側のマチ部をZ状に折り畳むものであり、図7、図11に示すように、手前側と向こう側が対称構造になっているマチ折り装置42a,42bが設けてある。この両マチ折り装置42a,42bは上記したように対称構造になっているので、これを手前側のものについて説明する。
【0084】
図中43は図21に示す袋用紙3の内側のマチ筋L(L′)の直ぐ内側を押さえる内側押さえ板であり、この内側押さえ板43は、この第1形成部6aの部分の全長にわたって設けてある。この内側押さえ板43の上流側先端は袋用紙3が入りやすいように上方へ湾曲されている。44は上記内側のマチ筋L(L′)の外側を袋用紙3の走行に従って上方へはね上げるはね上げ板であり、このはね上げ板44の上面形状は、先端が第1の搬送ベルト装置31aの搬送面より下方へ突出していて、この先端から徐々に上記搬送面の上側へ高くなる形状になっている。
【0085】
はね上げ板44の下流側端部にへら板45が下流側及び少し内側へ向けて、かつ内外方向に回動可能にして固着してあり、このへら板45の下流側で、かつ下側にはマチ折り板46が設けてある。このマチ折り板46の外側部は支持板47に取り付けられている。
【0086】
上記へら板45の先端部には薄板状の回転円板48が、これの内側周縁がへら板45の内側縁より内側へ突出するようにして、垂直方向に設けた支軸49に支持されて回転自在に設けてある。そしてこの回転円板48の内側周縁が、上記内側押さえ板43の外側縁の上方で、かつ少し内側に位置されるように上記へら板45がセットされている。
【0087】
マチ折り板46の内側縁の上流側は外側から内側へ傾斜した傾斜縁46aとなっており、傾斜縁46aの内側先端部が上記内側押さえ板43の上側へはり出され、これのはり出し先端縁46bにてマチ奥筋L,L′の裏側を内側へ押すようになっている。
【0088】
はね上げ板44の上方とへら板45のそれぞれの上方に、これらによってはね上げられた袋用紙3の内側のマチ筋L,L′より外側部分を外方へ押し曲げる押し曲げ部材52,53が設けてある。
【0089】
マチ折り板46の上方にこのマチ折り板46にて折り返されたマチ奥筋L,L′より外側の部分を押さえつける外側押さえ板54が上記内側押さえ板43より内側に設けた支持板55に支持されて設けてある。この外側押さえ板54は上流側から下流側へ向かって徐々に低くなっていて、上流側では上記下流側の押し曲げ部材53にて押し曲げられた部分が入る高さになっており、下流側ではZ状に折り畳んだマチ部を押さえる高さになっている。
【0090】
この第1形成部6aにおけるマチ折り作用を図12、図13を参照して説明する。
【0091】
この第1形成部6aに供給されてきた袋用紙3は、これの内側のマチ筋L,L′の内側が、この第1形成部6aの全長にわたって、内側押さえ板43,43にて押さえられて搬送される。そしてこの間に、袋用紙3の内側のマチ筋L,L′より外側部分がはね上げ板44,44にてはね上げられる。そしてこのはね上げ部分は上流側の押し曲げ部材52,53にて外側へ押し曲げられる。
【0092】
ついで袋用紙3の内側のマチ筋L,L′の外側がへら板45にて案内されると共に、これの下流側先端部に設けられた回転円板48の周縁にて案内されて、この部分がスムーズに立ち上げられると共に、これより下流側に位置するマチ折り板46へ向けて案内される。この立ち上がり部が下流側の押し曲げ部材53にて外方へ押し曲げられると共に、この部分が押さえ板54の下側に入り込む(図13(a))。この状態で袋用紙3が下流側へ移動されるに従って内側のマチ筋L,L′の外側がマチ折り板46の傾斜縁46aに沿って内側へ押し曲げられていき、ついで上記外側押さえ板54にて押さえられた状態ではり出し先端縁46bにてマチ奥筋L,L′の位置で内側へ折り曲げられ内側のマチ筋L,L′とマチ奥筋L,L′とでZ状に折り畳まれる(図13(b))。
【0093】
さらに袋用紙3が移動されると、上記Z状に折り畳まれた部分のマチ奥筋L、L′より外側部分が外側押さえ板54にて押さえられる(図13(c))。
【0094】
この第1形成部6aの手前側と向こう側の各マチ折り装置42a,42bにおいて、内側押さえ板43と、はね上げ板44と、回転円板48を有するへら板45は図示しない上部構成部材に吊り下げ支持されていて、これらは一体状になって対向方向に移動可能になっている。また、支持板47に取り付けられるマチ折り板46と支持板55に支持された押さえ板54は、上記と同様に上部構成部材に吊り下げ支持されているが、この両部材は前記他の部材とは別になって対向方向に移動可能になっている。
【0095】
そして、形成しようとする紙筒の幅を変更する場合には両マチ折り装置42a,42bのそれぞれの全体を対向方向に移動する。一方マチ幅を変更する場合には両マチ折り装置42a、42bにおいて、マチ折り板46と押さえ板54を対向方向に一体状に移動する。
【0096】
次に、図6、図7にて示される紙筒形成部6における第2形成部6bについて図14から図16に基づいて説明する。
【0097】
この第2形成部6bは基本的には上記第1形成部6aと略同様の構成になっていて、上記第1形成部6aにてZ状に折り畳まれた袋用紙3の外側のマチ筋L,L′より外側の貼り代と二つ折り部をこの外側のマチ筋L,L′にて内側へ折り畳むためのもので、手前側の貼り代を折り返す貼り代折り返し装置56aと二つ折り部を折り返す二つ折り部折り返し装置56bとからなっている。以下に、この両装置56a,56bのそれぞれを共に説明する。
【0098】
56c,56dは搬送面の両側で、上記第1形成部6aにて折り畳まれた手前側と向こう側のZ状折り畳み部の上側で、かつ外側のマチ筋L,L′の直ぐ内側を押さえ案内するマチ部押さえ板であり、この両マチ部押さえ板56c,56dは第2形成部6aの上流部からこれの下流側にわたって設けてある。このマチ部押さえ板56c,56dの幅はZ状に折り畳まれるマチ部の折り畳み幅(マチ幅の1/2)より狭くなっていて、このマチ部押さえ板56a,56bにて押さえられるマチ部の内側部がマチ部押さえ板56c,56dの内側へはみ出されるようになっている。
【0099】
57a,57bは上記マチ部押さえ板56c,56dの外側に位置して袋用紙3の外側のマチ筋L,L′の外側をこれの走行に従って上方へはね上げるはね上げ板であり、このはね上げ板57a,57bの上面形状は、先端が搬送面よりわずかに上側にあり、この先端から徐々に高くなるような形状になっている。
【0100】
はね上げ板57a,57bの下流側端部にへら板58a,58bが下流側及び少し内側へ向けて、かつ内外方向に回動可能にして固着してあり、このへら板58a,58bの下流側先端の内側縁は上記マチ押さえ板56c,56dの外側縁の上方に位置するようになっていて、このへら板58a,58bにて上記外側のマチ筋L,L′より外側を立ち上げるようになっている。
【0101】
へら板58a,58bの下流側にはこのへら板58a,58bにて立ち上げた部分を内側へ折り返す折り返し部材59a,59bが設けてある。そしてこの各折り返し部材59a,59bの下側にはそれぞれの折り返し部を上側から押さえる押さえ板60a,60bが延設してある。この各押さえ板60a,60aには、上記マチ部押さえ板56c,56dの外側端縁に対向する位置に紙筒幅規制部材60c、60dが設けてある。
【0102】
上記両折り返し部材59a,59bはそれぞれ内側へ向けてひさし状になっている。そして手前側の貼り代折り返し装置56aの折り返し部材59aは袋用紙3の手前側の幅が狭い貼り代の部分を折り返すので、これのひさし部は小さいが、向こう側の二つ折り部折り返し装置56bの折り返し部材59bのひさし部は袋用紙3の向こう側の二つ折り部を折り返すために大きくなっている。そしてこの二つ折り部折り返し装置56bの折り返し部材59bの上側に上記二つ折り部を折り返すための折り返し案内部材61が袋用紙3の走行方向に沿って斜め下流側へ向けて設けてある。
【0103】
そしてこの第2形成部6bにおける貼り代折り返し装置56aと二つ折り部折り返し装置56bは、上記第1形成部6aの各マチ折り装置42a,42bの対向方向への動作と一体状になって対向方向へ移動するようになっている。
【0104】
この第2形成部6bにおける折り返し作用を図14から図16を参照して説明する。
【0105】
この第2形成部6bに搬送されてきたZ状にマチ折りされた袋用紙3は、これのマチ部分の内側部分がマチ部押さえ板56c,56dの内側へはみ出した状態でマチ部押さえ板56c,56dにて押さえられて走行される。そしてはね上げ板57a,57bにてそれぞれの外側のマチ筋L,L′より外側がはね上げられる。ついでへら板58a,58bにて立ち上げられる(図15(a)、図16(a))。そしてさらに走行することによりこの立ち上がり部が折り返し部材59a,59bにて内側へ折り返されていく(図15(b)、図16(b))。このとき向こう側の二つ折り部は幅が広いため折り返し部材59bだけでは折り返しきれないので折り返し案内部材61にて折り返される。
【0106】
また、このとき第2形成部6bの両折り返し装置56a,56bにて幅方向両側部が折り返された枚葉紙の幅方向両端が紙筒幅規制部材60c、60dにて案内されて、この第2形成部6bを移動される上記枚葉紙3がテーパ状に形成されたり、曲がったりするのが防止される。
【0107】
この状態で、手前側の外側のマチ筋Lより外側で内側に折り返された貼り代の上に二つ折り部の幅方向先端の予め筋付け部5の糊塗布装置30にて糊30aが塗布されてある糊代部が重ね合わされる。
【0108】
なお図示してないが、この第2形成部6bにおけるへら板58a,58bの先端にも、第1形成部6aにおけるへら板45,45と同様に回転円板を、これらの内側周縁がマチ部押さえ板56c,56dの外側縁より少し内側へ入るようにして回転自在に設けてもよい。この場合、へら板58a,58bにて立ち上げられた外側のマチ筋L,L′より外側の部分が、この回転円板にてスムーズに折り返し部材59a,59bへ案内されてマチ部外側がスムーズに折り返される。
【0109】
次に、図6、図7にて示される紙筒形成部6における第3形成部6cについて図17を参照して説明する。
【0110】
この第3形成部6cは上記第2形成部6bにて重ね合わされた貼り代と二つ折り部の糊代を上側から押圧して接着するものである。図中62は支持フレームであり、この支持フレーム62は基端部を紙筒形成装置2の手前側のフレーム63に固着してバキューム搬送面上に、これの搬送方向と直角に張り出して片持ち状に支持されている。そしてこの支持フレーム62は平行にした2本のレール部材64a,64bと、このレール部材64a,64b間にこれらと平行に設けたねじ軸65とからなっている。そしてこの支持フレーム62のレール部材64a,64bにサドル66が摺動自在に支持されていると共にねじ軸65に螺合されており、ねじ軸65をハンドル67等で回転することによりバキューム搬送面を直角に横切る方向に移動するようになっている。
【0111】
サドル66の下側に搬送方向に長くした押付け板68が上下方向に位置調節可能に設けてある。この押付け板68の上流側端は上方へ湾曲されている。
【0112】
上記支持フレーム62のバキューム搬送面上へのはり出し長さはこのバキューム搬送面の幅方向中間部までであり、サドル66の摺動ストロークは、押付け板68がバキューム搬送面の手前側からこれの中央近くまでの位置にわたって移動可能な範囲となっている。
【0113】
しかして、この第3形成部6cでは、サドル66の位置を、これに支持された押付け板68が、上記第2形成部6bにて重ね合わされた部分の上側に位置するようにセットし、かつ押付け板68の高さを、上記重ね合わせ部を押圧する位置になるようにサドル66に対して調節する。
【0114】
この状態で第2形成部6bより搬送されてきた袋用紙3の重ね合わせ部が押付け板68の下面に沿って移動する間に押圧されて二つ折り部の先端に塗布されている糊により接着されて紙筒Tが形成される。
【0115】
上記紙筒形成部6の上側には、図6、図18に示すように、第1形成部6aのバキューム搬送面の幅方向中央部と、第2形成部6bの折り返し部材59a,59bより上流側の幅方向両側と、この第2形成部6bの手前側の折り返し部材59aの下流側と、第3形成部6cの中央部より向こう側のそれぞれの上方に、上側搬送ベルト装置69a,69b,69c,69d,69eが設けてある。この各上側搬送ベルト装置69a〜69eは図6に示すように、エンドレスのベルト70が、それぞれの下側面がバキューム搬送面に沿って搬送方向に走行するようにして設けられていると共に、昇降可能に、かつバキューム搬送面の幅方向に位置移動可能になっている。
【0116】
上記各上側搬送ベルト69a〜69eのそれぞれは略同一構成となっており、その要部を、第2形成部6bにおける2つの上流側の上側搬送ベルト装置69b,69cについて図19を参照して説明する。
【0117】
ベルト70はタイミングベルトが用いられており、従ってこれを案内する各プーリ71には外周に歯を設けたタイミングプーリが用いられている。そしてこの各プーリ71のうち、ベルト70をバキューム搬送面に接触させる側に配列されるプーリ71は、フレーム72に対して上下方向に回動自在に支持され、かつ、つる巻きばね73等にて下方へ付勢されたアーム74の先端部に回転自在に支持されている。他のプーリもフレーム72に支持されており、このフレーム72は搬送方向と直角方向に設けた摺動案内部材75に移動可能に支持されている。そしてこのフレーム72を案内部材75に対して移動することにより上側搬送ベルト装置69b,69cが幅方向に移動するようになっている。
【0118】
この第2形成部6bにおける上流側の2つの上側搬送ベルト69b,69cのベルト70,70は図19に示すように、内側押さえ板56c,56dより内側へはみ出しているマチ奥先端部を押圧してこの部分の折り角を鋭角にするようになっている。
【0119】
この第2形成部6bにおける下流側の上側搬送ベルト装置69cは、上記手前側の上流搬送ベルト69bと幅方向の位置と同一になっていて、これと同様に、これのベルト70にて手前側のマチ奥先端部を押圧するようになっている。
【0120】
上記各上側搬送ベルト装置69a〜69eの各ベルト70はそれぞれの装置に設けた可変速電動機にて独立して駆動されるようになっており、各上側搬送ベルト装置69a〜69eの各ベルト70は基本的にはバキューム搬送面と等速に走行されるが、上記可変速電動機の可変制御により個々に速度調節ができるようになっている。また上記したようにこの各上側搬送ベルト装置69a〜69eは個々に昇降可能になっている。
【0121】
第1形成部6aに設けた上側搬送ベルト装置69aは上記したようにバキューム搬送面の幅方向中央に配置されていると共に、第1形成部6aの始端部からこれの終端部までにわたって搬送面に接するように設けてある。そして、この第1形成部6aにおける上側搬送ベルト装置69aのベルトの幅は他の装置のものより狭くなっていて、形成しようとする紙筒の奥マチ間の間隔が狭く、例えばマチ奥間の間隔が30mmになった場合にもこのマチ奥の対向間において袋用紙3を押さえて搬送できるようになっている。
【0122】
なお、この第1形成部6aにおいては、袋用紙3は枚葉紙で搬送されることによりこの袋用紙3はバキューム搬送面にて十分安定した状態で搬送することができるので、この部分での上記上側搬送ベルト装置69aは必ずしも必要ない。
【0123】
従って、上記マチ奥の対向間隔が30mmより狭くなって、上側搬送ベルト装置67aが第1形成部6aにおけるマチ部のZ折り時にマチ奥内側端に干渉する場合には、この上側搬送ベルト装置69cを上動しておき、これを用いなくてもよい。
【0124】
第3形成部6cに設けた上側搬送ベルト装置69eは第2形成部6bにて袋用紙3の二つ折り部が折り返された上側で、かつこれの中央より少し向こう側(幅方向に偏心した位置)の上面に接触してこの部分を上側から搬送するようになっている。
【0125】
しかして、各上側搬送ベルト装置69a〜69eにおいて、第1形成部6aでは、この部分で両側のマチ部をZ状に折り畳まれる袋用紙3が上側搬送ベルト装置69aにてバキューム搬送面の搬送速度と同期して搬送される。
【0126】
第2形成部6bでは、この部分で両側のマチ部の折り返し部が内側へ折り返される状態のマチ奥折り畳み部が上流側の上側搬送ベルト装置69b,69cにて押圧された状態で、かつ紙筒幅規制部材60c、60dにてマチ折り部の両外側が案内されて、バキューム搬送面の搬送速度と同期して搬送される。また、この第2形成部6bにおいては、手前側のマチ部のマチ奥折り畳み部が下流側の上側搬送ベルト装置69dにて引き継ぎ押圧されながらバキューム搬送面と同期して搬送される。
【0127】
また、第3形成部6cでは、この第3形成部6cにて手前側のマチ部の糊塗布が行われている部分から向こう側へ離れた位置にておいて二つ折りされて筒状になっている袋用紙3の二つ折り部の上面が上側搬送ベルト装置69eのベルト70にて押圧され、この部分にバキューム搬送面と同期した上側搬送力が作用される。
【0128】
このときにおいて、各上側搬送ベルト装置69a〜69eは上記したように、下側のバキューム搬送面の搬送速度と同期して、すなわち等速で走行されるが、各形成部6a〜6cにおける形成抵抗により、形成工程中の袋用紙3の走行速度がバキューム搬送面の走行速度に対して変化、例えば遅れた場合には、この袋用紙3の走行遅れを検知して各上側搬送ベルト67a〜67eのベルト68の走行速度を遅くしてこれと同調させる。
【0129】
また、第2形成部6bにおいて、手前側と向こう側のマチ部の折り返し部の折り返し抵抗の差によって袋用紙3が走行方向に対して傾いた場合には、両側に設けられた上側搬送ベルト装置69b,69c,69dのベルト70の走行速度を変えることによりこの袋用紙3の走行姿勢を制御することができる。
【0130】
第3形成部6cにおいても同様で、第3形成部6cによる接着抵抗にてこの接着工程での袋用紙3は傾きやすいが、バキューム搬送面の中央に対して幅方向に偏心された位置に設けられた上側搬送ベルト装置69eの速度制御によりここを走行する袋用紙3の姿勢が制御される。なお、この第3形成部6cにも紙筒幅規制部材60c,60dを設けてもよい。
【0131】
第4形成部6dは図6、図7に示すように一対(あるいは複数対)のプレスローラ対76からなっており、このプレスローラ対76の各ローラ間を通ることにより、上記第1、第2、第3の各形成部6a,6b,6cにてマチ部のZ状折り、折り返し部の折り返し折り、さらに折り返し部相互が接着されて袋用紙から筒状に形成された紙筒がプレスされて下流側の角底形成装置1へ供給される。
【0132】
角底形成装置1は本発明における紙筒形成装置2と直接関係ないので特に詳しく説明しないが、図1に示された角底形成装置1において、77は紙筒形成部6から供給された紙筒が底折りドラム78に沿って移動する間に底開き加工を行う底開き装置、79は底開きされたフラップ面に糊を塗布する糊塗布装置、80はフラップを折り返して底閉じを行う底閉じ装置、81は底閉じされた紙筒をプレスしながら排出するデリバリ装置であり、これらの装置にて図22に示した(d),(e)の工程が行われる。
【0133】
このときにおいて、上記したように、袋用紙3にフラップF,Fの斜め折りとなる部分に斜め筋L7a〜L7eを予め付けたことにより、角底形成装置2の底開き装置77でのフラップ折りによる底開きがスムーズに行われる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明に係る紙筒形成装置を備えた角底袋製袋機の概略的説明図である。
【図2】給紙部を示す平面図である。
【図3】給紙部を示す正面図である。
【図4】筋付け部を概略的に示す正面図である。
【図5】筋付け部を概略的に示す平面図である。
【図6】紙筒形成部を概略的に示す正面図である。
【図7】紙筒形成部を概略的に示す平面図である。
【図8】搬送ベルト装置を一部破断して示す平面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】図8のB−B断面図である。
【図11】第1形成部を示す平面図である。
【図12】マチ折り装置を示す斜視図である。
【図13】(a),(b),(c)は図12に示したマチ折り装置の作用説明図である。
【図14】第2形成部を示す平面図である。
【図15】(a),(b)は貼り代折り返し装置の作用説明図である。
【図16】(a),(b)は二つ折り部折り返し装置の作用説明図である。
【図17】第3形成部を示す平面図である。
【図18】上側搬送ベルト装置の配置を示す平面図である。
【図19】第2形成部における上側搬送ベルト装置の要部を示す断面図である。
【図20】本発明装置を用いた角底製袋機で製袋した角底袋を示す斜視図である。
【図21】本発明装置の筋付け部にて筋付けされた袋用紙を示す平面図である。
【図22】図21で示した袋用紙を用いた角底袋の製袋工程図である。
【図23】従来の筋付けをされた袋用紙を用いた角底袋の製袋工程図である。
【符号の説明】
【0135】
1…角底形成装置
2…紙筒形成装置
3…袋用紙、3a,3b…枚葉紙
4…給紙部
5…筋付け部
6…紙筒形成部
7…スタッカ
8…給紙機
9…貼り合わせ搬送装置
10a,10b…第1・第2のストッパ
11…第1搬送路
11a…第1水平送り部
11b…下降送り部
11c…第2水平送り部
11d…上昇送り部
11e…第3水平送り部
12…第2の搬送路
13,15…搬送ベルト
13a…送りコロ
14,19…ガイド板
16…押さえ案内機
17…機枠
18…球
20…糊塗布装置
20a…糊
21…中間搬送路
22…プレスローラ装置
23…ローラコンベヤ
24…マチ筋付けローラ部
24a,24a′…左右のマチ奥筋付けローラ対
24b,24b′…左右の内側マチ筋付けローラ対
24c,24c′…左右の外側マチ筋付けローラ対
25…折込筋付けローラ部
25a…折込筋付けローラ部
26…マチ部斜め筋付けローラ部
26a,26b,26c,26d,26e…マチ部斜め筋付けローラ対
26f,26g…軸
27…折返筋付けローラ部
27a,27b…左右の折返筋付けローラ対
28…口折筋付けローラ部
29…プレス部
30…糊塗布装置
31a,31b,31c,31d,31e,31f…搬送ベルト装置
32…搬送ベルト
33a,33b…ローラ
33c…張りローラ
34…吸引孔
35…バキューム室
36…バキューム管
37…スリット
38…案内板
40…搬送ローラ
41…軸
42a,42b…マチ折り装置
43…内側押さえ板
44…はね上げ板
45…へら板
46…マチ折り板
46a…傾斜縁
46b…はり出し先端縁
47…支持板
48…回転円板
49…支軸
52,53…押し曲げ部材
54…外側押さえ板
55…支持板
56a…貼り代折り返し装置
56b…二つ折り部折り返し装置
56c,56d…マチ部押さえ板
57a,57b…はね上げ板
58a,58b…へら板
59a,59b…折り返し部材
60a,60b…押さえ板
60c,60d…紙筒幅規制部材
61…折り返し案内部材
62…支持フレーム
63…フレーム
64a,64b…レール部材
65…ねじ軸
66…サドル
67…ハンドル
68…押付け板
69a,69b,69c,69d,69e…上側搬送ベルト装置
70…ベルト
71…プーリ
72…フレーム
73…つる巻きばね
74…アーム
75…案内部材
76…プレスローラ対
77…底開き装置
78…底折りドラム
79…糊付け装置
80…底閉じ装置
81…デリバリ装置
,L′…両側のマチ奥筋
,L′…両側の内側のマチ筋
,L′…両側の外側のマチ筋
,L′…折返筋
…折込筋
…口折筋
7a,L7b,L7c,L7d,L7e…マチ部斜め筋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚ずつ袋用紙を供給する給紙部と、この袋用紙に角底袋として折り畳み形成するための折り筋を付ける筋付け部と、折り筋を付けた袋用紙をこれの両側にM字状のマチを有する筒状に折り畳む紙筒形成部とからなり、上記筒状の紙筒の底部を上記折り筋に沿って角底形成装置にて角底状に形成するようにした角底袋製袋機における紙筒形成装置において、
上記紙筒形成部を、両側のマチ部をZ状に折り畳む第1形成部と、一方のマチ部の外側となる貼り代と他方のマチ部の外側となる二つ折り部とを内側へ折り畳む第2形成部と、貼り代と二つ折り部の重なり合う部分を押圧してこの部分に予め塗布されている糊で接着する第3形成部にて構成し、
この紙筒形成部の搬送方向全長にわたる搬送面をバキューム搬送面とし、筋付け部から供給される袋用紙を負圧吸引した状態で搬送するようにしたことを特徴とする角底袋製袋機における紙筒形成装置。
【請求項2】
紙筒形成部の搬送方向全長にわたる搬送面を、幅方向に複数列配列した搬送ベルトにて構成し、この各搬送ベルトの全長に多数の吸引孔を設け、この搬送ベルトの搬送面となる部分の裏側に、この部分における上記吸引孔に連通するバキューム室を設けたことを特徴とする請求項1記載の角底袋製袋機における紙筒形成装置。
【請求項3】
バキューム搬送面に沿って搬送方向に走行する搬送面を有するベルトからなる上側搬送ベルト装置を、紙筒形成部の第2形成部の幅方向両側で、かつ、この第2形成部を搬送されるマチ折りされた袋用紙のマチ奥折り畳み部を押圧する位置と、第3形成部の二つ折りされた二つ折り部の上面で、かつ幅方向中心からずれた部分を押圧する位置とに設け、この各上側搬送ベルト装置を、高さ方向及び幅方向に移動可能にすると共に、搬送速度を調整可能にしたことを特徴とする請求項1,2のいずれかに記載の角底袋製袋機における紙筒形成装置。
【請求項4】
第2形成部の幅方向両側に、この第2形成部にて内側へ折り畳まれる袋用紙の幅方向両側の折り畳み部の側端を案内する紙筒幅規制部を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の角底袋製袋機における紙筒形成装置。
【請求項5】
給紙部から給紙される袋用紙に角底袋として折り畳み形成するための折り筋を付ける筋付け部において、
両側のマチ奥筋、この各マチ奥筋の両側のマチ筋、口折筋、折返筋及び折込筋のほかに、角底形成の際のフラップの斜めの開き辺の折り筋となるマチ部斜め筋を付けることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の角底袋製袋機における紙筒形成装置。
【請求項6】
給紙部に、2枚の枚葉紙を幅方向に貼り継ぐ貼り継ぎ手段を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の角底袋製袋機における紙筒形成装置。
【請求項7】
紙筒形成部の第1形成部の幅方向両側に、袋用紙の手前側と向こう側のマチ部をZ状に折り畳むマチ折り装置を対称に設け、この各マチ折り装置に、袋用紙のマチ折り部のマチ奥筋の裏側を内側へ押してマチ奥部を形成するマチ折り板と、このマチ折り板へ袋用紙のマチ折り部を立ち上げ案内するへら板を設け、このへら板の先端部に、周面がマチ折り部の裏側に接触する回転円板を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の角底袋製袋機における紙筒形成装置。
【請求項8】
マチ折り装置のマチ折り板を、マチ折り装置に対して対称方向に移動可能にしたことを特徴とする請求項7記載の角底袋製袋機における紙筒形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2007−144993(P2007−144993A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−258583(P2006−258583)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(000161057)株式会社ミヤコシ (122)
【Fターム(参考)】