説明

計量装置

【課題】X線検査部と計量部とが単一のユニットとして構成された計量装置において、X線漏洩防止部材が計量に与える影響を低減し得る、計量装置を得る。
【解決手段】計量装置1は、物品通過用の搬出口3Bが形成されたシールドボックス2と、シールドボックス2の内部に配置され、物品50の重量を計量する計量部4と、シールドボックス2の内部において計量部4に連続して配置され、物品50にX線を照射し、物品50を透過したX線を検出することにより、物品50に対する検査を実行するX線検査部5とを備え、計量部4は、物品50を搬送する搬送コンベア10と、搬送コンベア10上を搬送されている物品50の重量を計量する計量器11と、搬送コンベア10に取り付けられ、X線が搬出口3Bからシールドボックス2の外部に漏洩することを防止するためのシールド板12とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、X線検査装置は、物品搬入口及び物品搬出口が形成されたシールドボックスと、物品搬入口から物品搬出口に向けてシールドボックス内で物品を搬送する搬送コンベアと、搬送コンベアの上方に配置されたX線照射器と、搬送コンベアの下方に配置されたX線検出器と、搬送コンベアの上流端部の上方から吊り下げられた搬入口用防護カーテンと、搬送コンベアの下流端部の上方から吊り下げられた搬出口用防護カーテンとを備えて構成されている。これらの防護カーテンが装備されることによって、物品搬入口及び物品搬出口からシールドボックスの外部へのX線の漏洩が防止される。物品は、これらの防護カーテンの下端部を押し上げながら、搬送コンベア上を搬送される。
【0003】
なお、下記特許文献1には、計量器を備えるX線異物検出装置が開示されている。シールドボックスには、入口と出口とが形成されている。シールドボックス内には、入口側に搬入コンベアが配置されており、出口側に搬出コンベアが配置されている。搬入コンベアの下流端と搬出コンベアの上流端との間には、わずかな隙間が設けられている。シールドボックス内において、隙間の上方にはX線照射器が配置されており、隙間の下方にはX線検出器が配置されている。搬出コンベアには計量器が取り付けられており、搬出コンベア上を搬送されている物品の重量が計量器によって計量される。
【0004】
【特許文献1】特開平9−127017号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
仮にX線検査装置と計量装置とを単一のユニットとして構成する場合、最も単純には、シールドボックスの内部において、X線検査装置が有する搬送コンベアの下流側に、計量器が取り付けられた計量コンベアを配置する構成が考えられる。
【0006】
しかしながら、この構成では、搬出口用防護カーテンの一部が計量コンベア上に位置することとなる。この場合、物品がその搬出口用防護カーテンを押し上げながら通過する度に、その搬出口用防護カーテンが計量コンベアに影響を与え、計量誤差が発生する。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、X線検査部と計量部とが単一のユニットとして構成された計量装置において、X線漏洩防止部材が計量に与える影響を低減し得る、計量装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に係る計量装置は、物品通過用の開口部が形成された筐体と、前記筐体の内部に配置され、物品の重量を計量する計量部と、前記筐体の内部において前記計量部に連続して配置され、物品にX線を照射し、物品を透過したX線を検出することにより、物品に対する検査を実行するX線検査部とを備え、前記計量部は、物品を搬送する搬送手段と、前記搬送手段上を搬送されている物品の重量を計量する計量手段と、前記搬送手段に取り付けられ、X線が前記開口部から前記筐体の外部に漏洩することを防止するためのX線漏洩防止部材とを有することを特徴とするものである。
【0009】
第1の態様に係る計量装置によれば、X線漏洩防止部材は、計量部の搬送手段に取り付けられることにより、X線検査部ではなく計量部に設けられている。そのため、X線漏洩防止部材の重量が計量手段の計量結果に重畳されることとなる。ところが、X線漏洩防止部材の重量は既知であり、しかも、搬送手段上を搬送される物品がX線漏洩防止部材を押し上げている瞬間と、そうでない瞬間とで、計量結果に重畳されるX線漏洩防止部材の重量は異ならない。従って、計量結果からX線漏洩防止部材の既知の重量を減算することにより、X線漏洩防止部材の重量が計量結果に与える影響を容易に排除することができる。その結果、計量部による物品の計量精度を向上することが可能となる。
【0010】
本発明の第2の態様に係る計量装置は、第1の態様に係る計量装置において特に、物品は、前記X線漏洩防止部材を押し退けながら前記搬送手段上を搬送され、前記計量部は、予め求めておいた、物品と前記X線漏洩防止部材との接触に起因する計量誤差データに基づいて、前記計量手段による計量データを補正する、データ補正部をさらに有することを特徴とするものである。
【0011】
第2の態様に係る計量装置によれば、X線漏洩防止部材が計量手段の計量結果に与える影響が僅かに残るような場合であっても、その影響に起因する計量誤差を予め求めておき、その既知の計量誤差に基づいて計量手段の計量結果を補正することにより、僅かに残る影響をも排除することができる。その結果、計量部による物品の計量精度をさらに向上することが可能となる。
【0012】
本発明の第3の態様に係る計量装置は、第1又は第2の態様に係る計量装置において特に、前記X線漏洩部材は、前記搬送手段の物品搬送面の法線方向に延びる支軸と、前記支軸を回転中心として回動自在な複数のシールド板とを有することを特徴とするものである。
【0013】
第3の態様に係る計量装置によれば、シールド板は、物品搬送面の法線方向に延びる支軸を回転中心として回動する。従って、背が高く転倒しやすい物品を扱う場合においても、上方から吊り下げられたX線漏洩防止部材の下端部を物品が押し上げて通過する場合と比較すると、物品の転倒の可能性を低減できる。また、シールド板が回転しても、上下方向に関する振動成分はほとんど発生しない。その結果、シールド板の回転に伴って発生する上下方向の振動成分に起因する計量誤差を、大幅に低減することができる。
【0014】
本発明の第4の態様に係る計量装置は、第1又は第2の態様に係る計量装置において特に、前記X線漏洩部材は、支軸と、前記支軸を回転中心として回動自在なシールド板と、前記支軸上又は前記支軸近傍に取り付けられたバランスウエイトとを有することを特徴とするものである。
【0015】
第4の態様に係る計量装置によれば、バランスウエイトを支軸上又は支軸近傍に取り付けることにより、X線漏洩防止部材の重心を支軸近傍に設定することができる。そのため、物品によって下端部を押し上げられることに起因して、物品通過後にX線漏洩防止部材が揺動する場合であっても、その揺動を素早く収束させることができる。その結果、X線漏洩防止部材の揺動によって発生する上下方向の振動成分に起因する計量誤差を、素早く解消することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、X線漏洩防止部材が計量に与える影響を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係る計量装置1の全体構成を模式的に示す正面図である。なお、本明細書においては、図中に示した座標軸のX軸に平行な方向から計量装置1(又はその部分)を眺めた図を正面図とし、Y軸に平行な方向から眺めた図を側面図とする。
【0019】
計量装置1は、シールドボックス(筐体)2を備えている。シールドボックス2には、物品50を外部からシールドボックス2内に搬入するための搬入口3Aと、物品50をシールドボックス2から外部に搬出するための搬出口3Bとが形成されている。
【0020】
シールドボックス2の内部には、計量部4とX線検査部5とが連続して配置されている。図1に示した例では、物品50の搬送方向の上流側にX線検査部5が配置されており、下流側に計量部4が配置されている。但し、この配置順序は逆であっても良い。
【0021】
計量部4は、物品50を搬送する搬送コンベア10と、搬送コンベア10上を搬送されている物品50の重量を計量する計量器11と、X線が搬出口3Bからシールドボックス2の外部に漏洩することを防止するためのシールド板12(X線漏洩防止部材)とを有している。計量器11は、ロードセル等の計量手段を用いて、物品50の重量を計量する。具体的には、搬送コンベア10上の物品50の重量が、搬送コンベア10(及びそれに取り付けられている他の部材)の既知の重量とともにロードセルに負荷されることにより、物品50の重量が計量される。
【0022】
X線検査部5は、物品50を搬送する搬送コンベア20と、搬送コンベア20の上方に配置されたX線照射器21と、搬送コンベア20の下方に配置されたX線検出器22と、X線が搬入口3Aからシールドボックス2の外部に漏洩することを防止するためのシールド板23とを有している。シールド板23は、シールドボックス2の天井面に配置されたフレーム24から吊り下げられている。X線検査部5は、搬送コンベア20上を搬送されている物品50に対してX線照射器21からX線を照射し、物品50を透過したX線をX線検出器22によって検出することにより、物品50に対する検査(異物混入の有無の検査や、割れ欠けの有無の検査)を実行する。
【0023】
また、計量装置1は、タッチパネル機能付きの表示部6を備えている。X線検査部5による物品50の検査結果や、計量部4による物品50の計量結果等が、表示部6に表示される。
【0024】
図2及び図3はそれぞれ、図1に示したシールド板12を、その周囲の構造とともに示す正面図及び側面図である。搬送コンベア10は、コンベアフレーム18及びコンベアベルト17を有している。コンベアフレーム18の複数の箇所には、Z軸方向に沿って延在する縦フレーム14が取り付けられている。また、縦フレーム14の上端には、Y軸方向に沿って延在する横フレーム13が取り付けられている。また、一対の横フレーム13間には、X軸方向に沿って延在する軸15が架け渡されている。
【0025】
軸15は、X軸方向に沿って延在する円筒形の支軸16内に挿通されている。支軸16は、軸15に対して回動自在である。また、支軸16には、シールド板12の上辺が固定されている。従って、シールド板12は、軸15から吊り下げられており、また、図2中の矢印M1で示すように、支軸16を回転中心として回動自在である。物品50は、シールド板12の下端部を押し上げながら、搬送コンベア10上を下流に向かって搬送される。
【0026】
図1〜3に示したように、本実施の形態に係る計量装置1によれば、シールド板12は、計量部4の搬送コンベア10に取り付けられることにより、X線検査部5ではなく計量部4に設けられている。そのため、シールド板12及びフレーム13,14等の部材の重量が計量器11による計量結果に重畳されることとなる。ところが、これらの部材の重量は既知であり、しかも、搬送コンベア10上を搬送される物品50がシールド板12を押し上げている瞬間と、そうでない瞬間とで、計量結果に重畳されるこれらの部材の重量は異ならない。従って、計量器11による計量結果からこれらの部材の既知の重量を減算することにより、これらの部材の重量が計量結果に与える影響を容易に排除することができる。その結果、計量部4による物品50の計量精度を向上することが可能となる。
【0027】
また、シールド板23と同様にシールド板12をX線検査部5に設け、シールド板12からの影響を受けない位置まで計量部4を下流側に遠ざけて設置する場合と比較すると、Y軸方向に関するシールドボックス2の寸法が大幅が小さくなるため、全体として装置の小型化を図ることができる。
【0028】
<第1の変形例>
図4は、計量部4が有する信号処理部の構成を示すブロック図である。信号処理部は、コンピュータの機能として実現される計量処理部30、誤差処理部31、及び補正処理部32と、半導体メモリ等の記憶部33とを有している。
【0029】
図5は、計量器11による物品50の計量データの波形を模式的に示す図である。吊り下げられたシールド板12の下端部が、搬送コンベア10上を搬送される物品50によって斜め上方に押し上げられるため、物品通過後にシールド板12が揺動する。この揺動に起因して、計量データの波形には、時刻T2,T3の前後において振動ノイズが発生している。
【0030】
計量器11がロードセルからの出力信号を取り込むタイミングが、時刻T1に設定されている場合には、振動ノイズに起因する計量誤差は計量データに発生しない。ところが、そのタイミングが時刻T2又は時刻T3に設定されている場合には、計量データに計量誤差が発生してしまう。
【0031】
そこで、計量装置1が物品50の処理を開始する前に、重量が既知(望ましくは物品50と同程度)のサンプル品を用いて、計量誤差を求める。
【0032】
搬送コンベア10上にサンプル品を流した時の計量器11からの出力信号S1は、計量処理部30に入力される。計量処理部30は、出力信号S1によって与えられる重量値から、搬送コンベア10、シールド板12、及びフレーム13,14等の部材の既知の重量値を減算することによって、サンプル品の重量に関する計量データS2を生成する。計量データS2は、誤差処理部31に入力される。
【0033】
誤差処理部31には、サンプル品の既知の重量値に関するデータS3が入力されている。誤差処理部31は、計量データS2によって与えられる重量値から、データS3によって与えられる重量値を減算することにより、計量誤差に関する誤差データS4を生成する。誤差データS4は、記憶部33に記憶される。
【0034】
図5に示した例では、計量器11がロードセルからの出力信号を取り込むタイミングが、時刻T1に設定されている場合には、計量誤差はゼロとなる。また、そのタイミングが時刻T2に設定されている場合には計量誤差はW1となり、そのタイミングが時刻T3に設定されている場合には計量誤差はW2(負値)となる。
【0035】
なお、サンプル品を用いた上記の処理を複数回実施することによって得られた複数の計量誤差に基づいて、その平均値又は中央値等を、誤差データS4として記憶部33に記憶するのが望ましい。
【0036】
誤差データS4が求められた後、物品50の処理が開始される。計量器11がロードセルからの出力信号を取り込むタイミングは、サンプル品を用いた処理の時と同一である。
【0037】
搬送コンベア10上に物品50を流した時の計量器11からの出力信号S1は、計量処理部30に入力される。計量処理部30は、出力信号S1によって与えられる重量値から、搬送コンベア10、シールド板12、及びフレーム13,14等の部材の既知の重量値を減算することによって、物品50の重量に関する計量データS5を生成する。計量データS5は、補正処理部32に入力される。
【0038】
補正処理部32には、記憶部33から誤差データS4が入力されている。補正処理部32は、計量データS5によって与えられる重量値から、誤差データS4によって与えられる計量誤差を減算することにより、計量誤差が補正された計量データS6を生成して出力する。
【0039】
第1の変形例によれば、シールド板12が計量器11の計量結果に与える影響が僅かに残るような場合であっても、その影響に起因する計量誤差(誤差データS4)を予め求めておき、その既知の計量誤差に基づいて計量器11の計量結果(計量データS5)を補正することにより、その僅かに残る影響をも排除することができる。その結果、計量部4による物品50の計量精度をさらに向上することが可能となる。
【0040】
なお、図6に示すように、X線検査部5が、フレーム24から吊り下げられたシールド板23を、搬入口3A側のみならず搬出口3B側にも有する装置においても、第1の変形例を適用することが可能である。
【0041】
<第2の変形例>
上記実施の形態では、上方から吊り下げられたシールド板12について説明したが、これに代えて、横方向に回転するシールド板72を採用することもできる。
【0042】
図7及び図8はそれぞれ、計量部4が有するシールド板72を、その周囲の構造とともに示す上面図及び側面図である。コンベアフレーム18の上面には、Z軸方向(コンベアベルト17の物品搬送面の法線方向に等しい)に沿って延在する軸70が取り付けられている。
【0043】
軸70は、Z軸方向に沿って延在する円筒形の支軸71内に挿通されている。支軸71は、軸70に対して回動自在である。また、支軸71の周囲には、複数個(この例では4個)のシールド板72が固定されている。従って、シールド板72は、図7中の矢印M2で示すように、支軸71を回転中心として回動自在である。物品50は、シールド板72の下端部を押し退けながら、搬送コンベア10上を下流に向かって搬送される。
【0044】
第2の変形例によれば、シールド板72は、物品搬送面の法線方向に延びる支軸71を回転中心として回動する。従って、背が高く転倒しやすい物品50を扱う場合においても、上方から吊り下げられたシールド板12の下端部を物品50が押し上げて通過する場合と比較すると、物品50の転倒の可能性を低減できる。
【0045】
また、シールド板72が回転しても、上下方向に関する振動成分はほとんど発生しない。その結果、シールド板の回転に伴って発生する上下方向の振動成分に起因する計量誤差を、大幅に低減することができる。
【0046】
また、物品50の大きさに応じてシールド板12の一部を切り取り、その代わりに搬入口3A及び搬出口3Bに防護カバーを取り付ける、という回避策を採る場合と比較すると、防護カバーが不要となるため、Y軸方向に関する機物の寸法が小さくなり、全体として装置の小型化を図ることができる。
【0047】
<第3の変形例>
図9は、シールド板12の変形例を示す側面図である。支軸16上にウエイト(バランスウエイト)80が固定されている。バランスウエイト80の材質には、シールド板12の材質(例えばステンレス)よりも高比重の材質を採用するのが望ましい。
【0048】
支軸16には、下部にシールド板12が固定されており、上部にバランスウエイト80が固定されている。従って、シールド板12及びバランスウエイト80は、回転中心である支軸16(軸15)を挟んで反対側に配置されている。
【0049】
図10は、シールド板12の他の変形例を示す側面図である。シールド板12には、支軸16の近傍の位置に、バランスウエイト81が固定されている。上記と同様に、バランスウエイト81の材質には、シールド板12の材質よりも高比重の材質を採用するのが望ましい。また、バランスウエイト81は、シールド板12の表面及び裏面の双方に対称に配置するのが望ましい。
【0050】
第3の変形例によれば、バランスウエイト80,81を支軸16上又は支軸16近傍に取り付けることにより、シールド板12の重心を支軸16付近に設定することができる。そのため、物品50によって下端部を押し上げられることに起因して、物品通過後にシールド板12が揺動する場合であっても、その揺動を素早く収束させることができる。その結果、シールド板12の揺動によって発生する上下方向の振動成分に起因する計量誤差を、素早く解消することが可能となる。
【0051】
特に、図9に示した変形例によれば、バランスウエイト80は、回転中心である支軸16(軸15)に対して、シールド板12の反対側に配置されている。そのため、物品50がシールド板12の下端部を押し上げる際の負荷が、バランスウエイト80の追加によって増大することはない。
【0052】
図11及び図12はそれぞれ、シールド板72の変形例を示す上面図及び側面図である。支軸71に沿ってバランスウエイト82が固定されている。上記と同様に、バランスウエイト82の材質には、シールド板72の材質(例えばステンレス)よりも高比重の材質を採用するのが望ましい。また、図11に示すように、支軸71に対して複数のバランスウエイト82を対称に配置するのが望ましい。
【0053】
横方向に回転するシールド板72では、上記の通り、シールド板72が回転しても、上下方向に関する振動成分はほとんど発生しない。しかし、僅かな振動成分が発生した場合であっても、バランスウエイト82を追加することによって、その振動成分を素早く解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施の形態に係る計量装置の全体構成を模式的に示す正面図である。
【図2】図1に示したシールド板を、その周囲の構造とともに示す正面図である。
【図3】図1に示したシールド板を、その周囲の構造とともに示す側面図である。
【図4】計量部が有する信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図5】計量器による物品の計量データの波形を模式的に示す図である。
【図6】計量装置の全体構成を模式的に示す正面図である。
【図7】計量部が有するシールド板を、その周囲の構造とともに示す上面図である。
【図8】計量部が有するシールド板を、その周囲の構造とともに示す側面図である。
【図9】シールド板の変形例を示す側面図である。
【図10】シールド板の変形例を示す側面図である。
【図11】シールド板の変形例を示す上面図である。
【図12】シールド板の変形例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 計量装置
2 シールドボックス
3B 搬出口
4 計量部
5 X線検査部
10 搬送コンベア
11 計量器
12,72 シールド板
15,70 軸
16,71 支軸
17 コンベアベルト
18 コンベアフレーム
30 計量処理部
31 誤差処理部
32 補正処理部
33 記憶部
50 物品
80〜82 バランスウエイト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品通過用の開口部が形成された筐体と、
前記筐体の内部に配置され、物品の重量を計量する計量部と、
前記筐体の内部において前記計量部に連続して配置され、物品にX線を照射し、物品を透過したX線を検出することにより、物品に対する検査を実行するX線検査部と
を備え、
前記計量部は、
物品を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段上を搬送されている物品の重量を計量する計量手段と、
前記搬送手段に取り付けられ、X線が前記開口部から前記筐体の外部に漏洩することを防止するためのX線漏洩防止部材と
を有する、計量装置。
【請求項2】
物品は、前記X線漏洩防止部材を押し退けながら前記搬送手段上を搬送され、
前記計量部は、
予め求めておいた、物品と前記X線漏洩防止部材との接触に起因する計量誤差データに基づいて、前記計量手段による計量データを補正する、データ補正部
をさらに有する、請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
前記X線漏洩部材は、
前記搬送手段の物品搬送面の法線方向に延びる支軸と、
前記支軸を回転中心として回動自在な複数のシールド板と
を有する、請求項1又は2に記載の計量装置。
【請求項4】
前記X線漏洩部材は、
支軸と、
前記支軸を回転中心として回動自在なシールド板と、
前記支軸上又は前記支軸近傍に取り付けられたバランスウエイトと
を有する、請求項1又は2に記載の計量装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−71669(P2010−71669A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−236349(P2008−236349)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】