記録再生方法および装置
【課題】飛び飛びのフレーム再生が行われる場合に発生する特定の回転系記録媒体への動作の集中という現象を有効に回避できる記録再生方法および装置を提供すること。
【解決手段】アプリケーションソフトウェア13は、トリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作により飛び飛びのフレーム再生が行われる場合を条件として、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を制御する際に、乱数発生手段111が発生させた乱数を用いて書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を切替制御する。これによりディジタルビデオデータが特定のハードディスクドライブへ偏って書き込まれたり、特定のハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出され、特定のハードディスクドライブに動作が集中することのないようにする。
【解決手段】アプリケーションソフトウェア13は、トリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作により飛び飛びのフレーム再生が行われる場合を条件として、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を制御する際に、乱数発生手段111が発生させた乱数を用いて書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を切替制御する。これによりディジタルビデオデータが特定のハードディスクドライブへ偏って書き込まれたり、特定のハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出され、特定のハードディスクドライブに動作が集中することのないようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転系の記録媒体にアクセスし、映像処理されたデータを前記記録媒体に記録または再生する記録再生方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図12は、RAID0を利用して複数のハードディスクドライブに対しビデオ信号の分割記録再生を行う従来の高画質、高分解能、高フレームレートのハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
このハードディスクビデオレコーダは、ビデオ信号入力ブロック551、ビデオ同期回路552、ストリームエンコーダ553、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disk)0制御部554、第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556、第3のハードディスクドライブ557、システムコントローラ558、ファイルシステム559、ストリームデコーダ560およびビデオ信号出力ブロック561を備えている。
【0003】
ビデオ信号入力ブロック551は、ビデオ信号を入力するための回路である。
ビデオ同期回路552は、入力されたビデオ信号に同期をとり、後段で必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する回路である。
ストリームエンコーダ553は、入力されたビデオ信号に対してコーデックを行い、ビデオ信号の圧縮を行う回路である。
RAID0制御部554は、圧縮されたディジタルビデオデータを、RAID0制御部554において定められた一定データサイズごとに分割し、第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557に振り分けて記録するための制御を行う。
第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557は、一定データサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを記録する。
システムコントローラ558はRAID0制御部554を含む各部の制御を行う。
ファイルシステム559は、第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557を管理下に置き、一定データサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557へ振り分けて記録する際のファイル管理を行う。
ストリームデコーダ553は、RAID0制御部554の制御下で第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557から読み出された圧縮ビデオデータを伸長しデコードする回路である。
ビデオ信号出力ブロック561は、デコードされたビデオ信号に同期信号などを付加しシステムに入力されたビデオ信号と同様の波形にして出力する回路ブロックである。
【0004】
次に動作について説明する。
ビデオ信号の記録時には、ビデオ信号がビデオ信号入力ブロック551に入力される。そして、さらにビデオ同期回路552において、ビデオ信号入力ブロック551に入力されたビデオ信号に同期をとることで次のブロックで必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する。
次のストリームエンコーダ553では、入力されたビデオ信号に対してコーデックを行いビデオ信号の圧縮を行う。
RAID0制御部554では、圧縮されたディジタルビデオデータを、RAID0制御部554において定められた一定データサイズごとに分割し、複数のハードディスクドライブ、ここでは第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557に振り分けて記録する。
【0005】
ビデオ信号の再生時には、RAID0制御部554が、分割記録されたビデオデータを第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557から読み出し、分割されていたデータを分割前の元の圧縮されたビデオデータに再構成して取り出す。取り出されたデータは、ストリームデコーダ560でデコードされ、次のブロックに送られる。ビデオ信号出力ブロック561では、デコードされたビデオ信号にビデオ同期回路552において生成した同期信号等を付加しシステムに入力されたビデオ信号と同様の波形にして出力する。
【0006】
HD(High Definition ハイディフニッション)、或いはHFR(High Frame Rate ハイフレームレート)等の高画質なビデオ信号を扱うハードディスクビデオレコーダでは、ハードディスクドライブ(ハードディスクドライブ)に記録再生するデータの量が増大し、より高速で連続したデータの記録再生が必要となる。
そこでこのような場合に使用するハードディスクドライブは、インタフェースとしてより高速のデータ転送レートのインタフェース規格を採用しているハードディスクドライブを選択し、ディスクの回転数が高く、記録密度の向上に伴って高速化した、ハードディスクドライブの磁気ヘッドが磁気ディスクに記録再生する実際の記録再生スピードの速い仕様のものを選んで採用する。
現状では、上記の要求を満たそうとすると3.5インチのハードディスクドライブで、より高速のインタフェース規格を採用し、ディスクの回転数が早いものを選択することになる。
また、映像データのような時間的に連続するデータを途切れなく高速に記録する技術として、ホストバスのアイドル時間を可能な限りデータ転送に割り当て、またコンピュータ上のメモリからホストアダプタ上のバッファメモリに転送する処理と、該バッファメモリからハードディスクに転送する処理とを並行して行うことにより、より高速なデータの記録および読み出しを可能にし、高ビットレートなデータストリームを高速で記録および読み出せるようにしたものがある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−275058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って従来のハードディスクビデオレコーダにおいて、上記のような要求を満たそうとすると、3.5インチのハードディスクドライブドライブで、より高速のインタフェース規格を採用し、ディスクの回転数が早いものを選択することになる。
しかし、ハードディスクビデオレコーダにおいて、小型のシステムやモバイルのシステムでは、3.5インチのハードディスクドライブではサイズが大きすぎて不向きであり、2.5インチかそれ以下のハードディスクドライブを使用することになる。
このような小型のハードディスクドライブを使用する場合に、ハードディスクドライブのインタフェースは3.5インチハードディスクドライブ同様に高速である。また記録容量に関しては、3.5インチハードディスクドライブに比較すると少ないが許容できる範囲である。しかし、実際のビデオ信号を連続して記録再生する実質記録再生スピードが不足する。
これを解決する一般的な方法が、図12により説明した、複数のハードディスクドライブを使用し、RAID0を構成し、実質的な記録再生スピードを向上させるものである。
RAID0では、記録再生データをデータとは無関係にRAID0システムが決めたサイズで分割して、複数のハードディスクドライブに振り分けて記録再生する。
【0008】
しかしながら、このように実質的な記録再生スピードを上げるためにRAID0を使用した場合は次に述べるような課題が残る。
実質的な記録再生スピードを上げるためにRAID0を使用するには、その機能を果たすために特別なハードウエアの追加が必要になる、或いは専用の高価なICを採用しなければならない等、コストアップになるという課題がある。
また、RAID0のシステムをソフトウエア制御で実現する場合には、特別なソフトウエアの追加が必要になると共に、その動作にCPUパワーを使ってしまいシステムの負荷が増大するという課題がある。
さらに、MPEG2のようなコーデックフォーマットをRAID0でデータ分割して複数のハードディスクドライブに記録再生する場合には、GOP(Group Of Pictures)とは無関係にRAID0システムが持つ一定サイズのデータ量に分割して複数のハードディスクに振り分けて記録再生するため、RAID0を構成するハードディスクドライブに故障が発生した場合には、故障したハードディスクドライブを除いた故障していないハードディスクドライブのデータのビデオ信号情報も利用できなくなるという課題がある。
また、さらに、トリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作により飛び飛びのフレーム再生が行われる場合、特定の速度でファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生を行うと、特定のハードディスクドライブのみに動作が集中してしまうという課題がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上述した課題を解決できる記録再生方法および装置を提供することにあり、特に、飛び飛びのフレーム再生が行われる場合に発生する特定の回転系記録媒体への動作の集中という現象を有効に回避できる記録再生方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の記録を行うビデオ記録装置であって、前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、記録に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記ファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記記録中には、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し、前記ビデオ信号を所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するビデオ信号振り分け手段と、前記バッファメモリに蓄積されたビデオ信号を対応する回転系記録媒体へ記録し、前記記録の終了後に前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラとを備えたことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の再生を行うビデオ再生装置であって、前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、再生に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリからランダムに読み出したビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成するビデオ信号生成手段と、前記再生の終了後に、前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラとを備えたことを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の記録を行うビデオ記録方法であって、記録の開始に先立ち、システムコントローラが前記各回転系記録媒体を管理するファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、記録中には、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するステップと、前記システムコントローラが前記複数のバッファメモリに蓄積されたビデオ信号を該バッファメモリに対応する前記複数の回転系記録媒体に対して同時に書込むステップと、記録の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップとを備えたことを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の再生を行うビデオ再生方法であって、再生の開始に先立ち、システムコントローラがファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルを特定し、当該ファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、再生中に、前記各回転系記録媒体のビデオ信号を読み出して、該各回転系記録媒体に対応して設けられたそれぞれのバッファメモリに同時に蓄積するステップと、記録中、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリへ前記ビデオ信号がランダムに振り分けられた形態に応じて、前記各バッファメモリへ蓄積されたビデオ信号をランダムに読み出し、連続したビデオ信号を生成するステップと、再生の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
このような本発明の記録再生方法および装置によれば、特殊再生を行うことによる特定の回転系記録媒体に動作が集中する現象を回避できる記録再生方法および装置が提供できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態による記録再生方法および装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による記録再生方法を実現するハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
このハードディスクビデオレコーダは、ビデオ信号入力ブロック1、ビデオ同期回路2、ストリームエンコーダ3、振り分け制御部4、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7、ストリームデコーダ8、ビデオ信号出力ブロック9、システムコントローラ11およびファイルシステム12を備えている。
【0016】
ビデオ信号入力ブロック1は、ビデオ信号を入力するための回路である。
ビデオ同期回路2は、入力されたビデオ信号に同期をとり、後段で必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する回路である。
ストリームエンコーダ3は、入力されたビデオ信号に対してコーデックを行い、ビデオ信号の圧縮を行う回路である。
【0017】
振り分け制御部4は、システムコントローラ11の制御により、前段から送られて来るコーデックされたディジタルビデオデータを所定のビデオ信号長(例えば、フレームデータ長、或いはMPEG信号であればGOP長、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長、等)で第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7へ振り分けたり、あるいは第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7から読み出したディジタルビデオデータをストリームデコーダ8へ出力するための回路である。
【0018】
第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7は、所定のデータサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを記録する。
【0019】
システムコントローラ11は振り分け制御部4を制御する。また、後述するバッファメモリ51,61,71(図2参照)に蓄えられたディジタルビデオデータの第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7への書き込みと、再生要求されたファイルに対して、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7を管理下におくファイルシステム12を制御し、その要求ファイルである第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7のファイルを特定し読み出しが出来るようにするものである。
また、システムコントローラ11は乱数発生手段111を備えている。乱数発生手段111は、飛び飛びのフレーム再生が行われる場合に発生する特定のハードディスクドライブ(回転系記録媒体)への動作の集中という現象を有効に回避するための乱数を発生させる。
システムコントローラ11は、例えば、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能するものである。
【0020】
ファイルシステム12は、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7を管理下におき、所定のデータサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7へ振り分けて記録する際のファイル管理を行う。
【0021】
ストリームデコーダ8は、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7から読み出された圧縮ビデオデータを伸長しデコードする回路である。
ビデオ信号出力ブロック9は、デコードされたビデオ信号に同期信号などを付加しシステムに入力されたビデオ信号と同様の波形にして出力する回路である。
【0022】
図2は、図1のハードディスクビデオレコーダの詳細を示す機能ブロック図である。図2において図1と同一または相当の箇所については同一の符号を付し説明を省略する。
図2の機能ブロック図では、図1に示した振り分け制御部4を構成する書き込み用切り替え回路(ビデオ信号振り分け手段)41および読み出し用切り替え回路(ビデオ信号生成手段)42と、アプリケーションソフトウェア13と、ソフトウェアにより実現されている乱数発生手段111と、第1のハードディスクドライブ5に対応して設けられたバッファメモリ51、第2のハードディスクドライブ6に対応して設けられたバッファメモリ61および第3のハードディスクドライブ7に対応して設けられたバッファメモリ71が追加されている。
書き込み用切り替え回路41は、アプリケーションソフトウェア13の制御により、前段から送られて来るコーデックされたディジタルビデオデータを所定のビデオ信号長(例えば、フレームデータ長、MPEG信号であればGOP長、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長、等)で振り分けてバッファメモリ51,62,71に入力するための回路である。
このときのディジタルビデオデータ処理としては、ディジタルビデオデータを数百バイトから数百メガバイトの特定サイズに分割し、バッファメモリ51,61,71に振り分けて書き込む。また、この場合、バッファメモリ51,61,71は、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7の書込み(または読み出し)の処理速度の数倍の処理速度を有している。
このため、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7の書込み(または読み出し)処理速度が遅くても、ディジタルビデオデータを処理速度の速いバッファメモリ51,61,71に振り分けて蓄積し、このビデオ信号を対応する第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7に書き込む(または読み出す)ことで、ビデオ信号の高速書き込み、または読み出しが可能になる。
【0023】
バッファメモリ51は、第1のハードディスクドライブ5に対応したバッファであり、第1のハードディスクドライブ5へ書き込まれる圧縮されたディジタルビデオデータ、または第1のハードディスクドライブ5から読み出された圧縮されたディジタルビデオデータを一時的に格納する回路である。
バッファメモリ61は、第2のハードディスクドライブ6に対応したバッファであり、第2のハードディスクドライブ6へ書き込まれる圧縮されたディジタルビデオデータ、または第2のハードディスクドライブ6から読み出された圧縮されたディジタルビデオデータを一時的に格納する回路である。
バッファメモリ71は、第3のハードディスクドライブ7に対応したバッファであり、第3のハードディスクドライブ7へ書き込まれる圧縮されたディジタルビデオデータ、または第3のハードディスクドライブ7から読み出された圧縮されたディジタルビデオデータを一時的に格納する回路である。
【0024】
読み出し用切り替え回路42は、アプリケーションソフトウェア13により制御され、バッファメモリ51,61,71に蓄えられたディジタルビデオデータを、記録の際にランダムに振り分けた形態に応じてバッファメモリ51,61,71から取り出し連続したディジタルビデオデータを作成するための切り替え動作を行う。
【0025】
アプリケーションソフトウェア13は、数百バイトから数百メガバイトの特定サイズごとに、バッファメモリ51,61,71へデータがランダムに振り分けられるように書き込み用切り替え回路41の切り替え動作を制御する。また、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7から同時に読み出され、それぞれ対応するバッファメモリ51,61,71に蓄えられたディジタルビデオデータを、バッファメモリ51,61,71から取り出し、連続したディジタルビデオデータを作成するための読み出し用切り替え回路42による切り替え動作を制御する。
具体的には、システムコントローラ11がアプリケーションソフト13を実行することにより、前記書き込み用切り替え回路41の切り替え動作の制御および読み出し用切り替え回路42による切り替え動作の制御がなされる。
なお、本実施の形態においては、アプリケーションソフトウェア13、乱数発生手段111、システムコントローラ11により、飛び飛びのフレーム再生が行われる場合に発生する特定のハードディスクドライブへの動作の集中という現象を有効に回避するランダム化機能が実現されている。
【0026】
図3は、乱数発生手段111の構成を示す説明図である。
この第1の実施の形態においては、乱数発生手段111は図3の符号Aで示すように例えばM系列〔原始多項式“f(x)=x4+x+1”〕の乱数を発生させる。
また、左列の1、2、3、……で示す数値は、乱数発生手段111で乱数を発生させる順番を示すシリアル番号である。
【0027】
次に動作について説明する。
図5は、第1の実施の形態の記録再生方法が適用されるハードディスクビデオレコーダにおけるビデオ記録動作を示す説明図である。また、図6は、同様にビデオ再生動作を示す説明図である。
なお、図中、〔1〕、〔2〕、〔3〕……で示す数値は、フレームデータ長、MPEG信号であればGOP長、または任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長単位で振り分けられる連続したディジタルビデオデータに対応している。
先ず、図2および図5を参照してビデオ記録動作について説明する。
図2において、ビデオ信号がビデオ信号入力ブロック1に入力されると、ビデオ同期回路2では次の段階で必要な制御信号である同期信号(垂直同期信号、水平同期信号)、クロック信号等を生成し、次のブロックに送出する。また同時に、ビデオ信号そのものにも次の段階で必要な処理を加えて、次のブロックへ送り出す。
例えば入力されるビデオ信号がアナログ信号の場合で、次段のストリームエンコーダ3(一般的にディジタル処理で作られている)で必要とされるディジタル信号への変換をするためにA/D変換処理を行う、或いは入力されるビデオ信号がRGB信号の場合で、次段のストリームエンコーダ部でYCrCbが要求される場合などでは、RGB信号からYCrCb信号への変換を行う。
【0028】
ストリームエンコーダ3は、前段から送られてくる制御信号に同期して入力されたビデオ信号をコーデックする。
これにより入力されたビデオ信号が圧縮され、ハードディスクドライブに記録可能なディジタルビデオデータになる。コーデックされたビデオ信号データは次段に送られる。
【0029】
書き込み用切り替え回路41は、アプリケーションソフトウェア13の制御により、前段から送られて来るコーデックされたディジタルビデオデータを、バッファメモリ51,61,71のいずれかへ所定のディジタルビデオ信号長に振り分けて入力する。
この時のディジタルビデオデータの処理としては、数百バイトから数百メガバイトの特定サイズでの分割を行い、バッファメモリ51,61,71へデータを振り分ける。
【0030】
バッファメモリへ蓄えられたディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブに書き込まれることになる。
これを行うのがシステムコントローラ11であり、ハードディスクドライブ5とハードディスクドライブ6とハードディスクドライブ7とを管理下におくファイルシステム12を制御し、ハードディスクドライブ5にファイル1、ハードディスクドライブ6にファイル2、ハードディスクドライブ7にファイル3をオープンして同時に書き込み可能状態にする共に、バッファメモリ51,61,71に蓄積されたディジタルビデオデータをハードディスクドライブ5のファイル1、ハードディスクドライブ6のファイル2およびハードディスクドライブ7のファイル3へ同時に記録する。
【0031】
次に、図2および図6を参照してビデオ再生動作について説明する。
ビデオ信号の再生を行う場合には、まずシステムコントローラ11は再生要求されるファイルに対して、ハードディスクドライブ5とハードディスクドライブ6とハードディスクドライブ7とを管理下におくファイルシステム12を制御して、その要求ファイルであるハードディスクドライブ5のファイル1とハードディスクドライブ6のファイル2とハードディスクドライブ7のファイル3を特定し読み出しが出来るようにする。
【0032】
ハードディスクドライブ5のファイル1とハードディスクドライブ6のファイル2とハードディスクドライブ7のファイル3からの読み出し準備が出来たら、ハードディスクドライブ5のファイル1とハードディスクドライブ6のファイル2とハードディスクドライブ7のファイル3から同時にディジタルビデオデータの読み出しを行い、読み出したデータをそれぞれバッファメモリ51とバッファメモリ61とバッファメモリ71に蓄える。
【0033】
アプリケーションソフトウェア13は、読み出し用切り替え回路42を制御することにより、バッファメモリ51とバッファメモリ61とバッファメモリ71に蓄えられたディジタルビデオデータを、バッファメモリ51とバッファメモリ61とバッファメモリ71とから取り出して来て、連続したディジタルビデオデータを作成する。読み出したディジタルビデオデータは、ストリームデコーダ8に送られて、ビデオデータの伸張とデコードが行われ、次のブロックに送られる。
【0034】
ビデオ信号出力ブロック9では、前段で伸長されたビデオ信号に、ビデオ同期回路2からの信号である水平同期信号、垂直同期信号等を付加し出力する。
【0035】
この第1の実施の形態においては、乱数発生手段111は図3の符号Aで示すM系列の乱数を発生する。そして、アプリケーションソフトウェア13は特定の条件下において書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を制御する際に、前記乱数発生手段111が発生させた乱数を用いて書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を切替制御する。
これによりディジタルビデオデータが特定のハードディスクドライブへ偏って書き込まれることのないように、ディジタルビデオデータの記録に際して、バッファメモリ51,61,71へディジタルビデオデータがランダムに振り分けられる。また、特定のハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出され、特定のハードディスクドライブに動作が集中することのないように、ディジタルビデオデータの再生に際しては、記録の際に前記バッファメモリ51,61,71に前記ディジタルビデオデータをランダムに振り分けた形態に応じて、前記バッファメモリ51,61,71からディジタルビデオデータをランダムに読み出す。
この場合の特定の条件下とは、トリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作により飛び飛びのフレーム再生が行われる場合であり、これによりトリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作が行われる場合、特定の速度でファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生を行うことによる特定のハードディスクドライブに動作が集中する現象を回避する。
【0036】
図9は、ディジタルビデオデータをハードディスクドライブのバッファメモリへ、例えばフレームデータ長、GOP長、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長でランダムではなく振り分けるときの動作を示す説明図である。
また、図10は、同様に3台のハードディスクドライブからディジタルビデオデータを読み出し再生するときの動作を示す説明図である。
また、図11は同様に各ハードディスクドライブへ記録されたディジタルビデオデータと、3倍速再生のときに同一のハードディスクドライブに動作が集中する状態を示す説明図である。
各ハードディスクドライブへディジタルビデオデータをランダムではなく記録する場合、ディジタルビデオデータは図11に示すようにハードディスクドライブ5→ハードディスクドライブ6→ハードディスクドライブ7→ハードディスクドライブ5……の順で各ハードディスクドライブへ順番に割り振られて記録される。ハードディスクドライブ5,6,7の括弧付きの符号は所定の長さで振り分けられたディジタルビデオデータを示す。
この状態で、例えば3倍速のファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生を行う場合を想定する。この3倍速の特殊再生操作が行われ、例えばディジタルビデオデータ〔15〕から3倍速の特殊再生が開始されたとする。
この場合、次に読み出されるディジタルビデオデータは、同一のハードディスクドライブ7に記録されているディジタルビデオデータ〔18〕、そして、さらに次に読み出されるのは同じハードディスクドライブ7に記録されているディジタルビデオデータ〔21〕……ということになる。つまり、使用されるハードディスクドライブの台数と何倍速で再生されるかという倍速値により、特定のハードディスクドライブ、この場合、特性のハードディスクドライブ7のみがアクセスされる結果となる。
【0037】
図4は、この第1の実施の形態における乱数発生手段111が発生させる乱数値とラウンドロビンで使用するハードディスクドライブの開始位置との関係を示す説明図である。
図4において左列の1,2,3,4,5,6,7,・・・・は、乱数発生器から発生する発生順であり、この順番に乱数発生器から1,8,4,2,9,12,6,・・・・と乱数が発生する。
乱数発生器を動作させて、第一番目の乱数値“1”から、使用されるハードディスクドライブの台数に応じた数のディジタルビデオデータ、つまりディジタルビデオデータ〔1〕、ディジタルビデオデータ〔2〕、ディジタルビデオデータ〔3〕、の振り分けるバッファメモリを決める。この場合、乱数値“1”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51からとなる。従って、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔1〕、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔2〕、3台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔3〕を振り分けることになる。
次に、乱数発生器を動作の第二番目の乱数値“8”から、ディジタルビデオデータ〔4〕、ディジタルビデオデータ〔5〕、ディジタルビデオデータ〔6〕、の振り分けるバッファメモリを決める。乱数値“8”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは8台目のハードディスクドライブに対応するバッファメモリからとなるがこの例ではハードディスクドライブが3台しかないので1台目のハードディスクドライブに戻って順に数えて2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61からとなる。従って、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔4〕、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔5〕、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔6〕を振り分けることになる。
次に、乱数発生器を動作の第三番目の乱数値“4”から、ディジタルビデオデータ〔7〕、ディジタルビデオデータ〔8〕、ディジタルビデオデータ〔9〕、の振り分けるバッファメモリを決める。乱数値“4”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは4台目のハードディスクドライブに対応するバッファメモリからとなるがこの例ではハードディスクドライブが3台しかないので1台目のハードディスクドライブに対応するバッファメモリに戻って1台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61からとなる。従って、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔7〕、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔8〕、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔9〕を振り分けることになる。
次に、乱数発生器を動作の第四番目の乱数値“2”から、ディジタルビデオデータ〔10〕、ディジタルビデオデータ〔11〕、ディジタルビデオデータ〔12〕、の振り分けるバッファメモリを決める。乱数値“2”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは2台目のハードディスクドライブ6に対応したバッファメモリ61からとなる。従って、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔10〕、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔11〕、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔12〕を振り分けることになる。
以後、上記動作を繰り返す。順番に発生させる乱数値一つで、3つのディジタルビデオデータを各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへ振り分ける処理を一度に行う。
この処理では、ビデオ信号をフレームデータ長、GOPあるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長ごとに各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへ振り分ける操作を行うが、どのハードディスクドライブのバッファメモリへ振り分けるかを乱数発生手段111により発生させた乱数によりランダムに振り分ける。
すなわち、各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへのビデオデータの振り分けを行うに際して、その振り分け方を単純にラウンドロビン(スタートのハードディスクドライブのオフセットあり、オフセット無し)するのではなく、以下の方法で振り分けることによりデータが振り分けられるバッファメモリ、ハードディスクドライブと、そのハードディスクドライブにおけるデータの格納位置をランダマイズする。
以下、このアルゴリズムを記録と再生に分けて説明する。
【0038】
(記録時)
(1)、ハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51、ハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61、ハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71の順に、使用するハードディスクドライブの台数分、各ハードディスクドライブに一回り振り分けてデータの記録を行う。
(2)、図3に示すM系列“原始多項式f(x)=x4+x+1”の乱数発生手段111により、使用するハードディスクドライブの台数分ごとに、すなわち3つのディジタルビデオデータごとに乱数値を計算する。
(3)、乱数発生手段111により発生させた乱数値分だけ、次のラウンドロビンのスタート点となるハードディスクドライブ位置をずらす(スタートハードディスクドライブ位置のオフセット)。
ずらす位置が、実装されているハードディスクドライブ台数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ、つまりハードディスクドライブ5に戻って、残りのスタートハードディスクドライブ位置のオフセットを行う。そして、このオフセット位置から、各ハードディスクドライブに一回り振り分けてデータ記録を行う。
なお、以上の説明は、ハードディスクドライブに着目して説明したが、各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリに着目して説明しても同一の説明となる。
【0039】
図7は、この第1の実施の形態における各ハードディスクドライブへビデオ信号がランダムに記録された状態を示す説明図である。
図5によれば最初の3つ分のディジタルビデオデータ〔1〕、〔2〕、〔3〕については、図4に示す乱数発生手段111により発生させた、1番目の乱数値“1”を、ラウンドロビンのスタート点となるハードディスクドライブ位置とする。
乱数値“1” つまり1台目のハードディスクドライブ5をラウンドロビンのスタート点とする。
この結果、図4の1番目の乱数値“1”により、ディジタルビデオデータ〔1〕、ディジタルビデオデータ〔2〕、ディジタルビデオデータ〔3〕は各ハードディスクに対応するバッファメモリ51,61,71に振り分けられ、図5に示すようにディジタルビデオデータ〔1〕が1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51、ディジタルビデオデータ〔2〕が2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61、ディジタルビデオデータ〔3〕が3台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61へ振り分けられ、図7に示すようにディジタルビデオデータ〔1〕が1台目のハードディスクドライブ5、ディジタルビデオデータ〔2〕が2台目のハードディスクドライブ6、ディジタルビデオデータ〔3〕が3台目のハードディスクドライブ6へ記録される。
【0040】
次の3つのディジタルビデオデータ〔4〕とディジタルビデオデータ〔5〕とディジタルビデオデータ〔6〕は、次に乱数発生手段111が発生させる乱数である、2番目の乱数値“8”により、各ハードディスクに対応するバッファメモリ51,61,71に振り分ける。乱数値“8”、は8台目のハードディスクドライブであるが、この例では3台のハードディスクドライブ構成なので、1台目のハードディスクドライブに戻って順に数えて、2台目のハードディスクドライブ6またはそのバッファメモリ61をラウンドロビンのスタート点とする。
この結果、図5および図7に示すようにディジタルビデオデータ〔4〕が2台目のハードディスクドライブ6、ディジタルビデオデータ〔5〕が3台目のハードディスクドライブ7、ディジタルビデオデータ〔6〕が1台目のハードディスクドライブ5へ記録される。
【0041】
次の乱数である、3番目の乱数値“4”により、次の3つのディジタルビデオデータ〔7〕とディジタルビデオデータ〔8〕とディジタルビデオデータ〔9〕とを各ハードディスクドライブのバッファメモリに振り分ける。
乱数値“4”、は4台目のハードディスクドライブであるが、この例では3台のハードディスクドライブ構成なので、1台目のハードディスクドライブに戻って順に数えて、1台目のハードディスクドライブ5またはそのバッファメモリ51をラウンドロビンのスタート点とする。
この結果、図5および図7に示すようにディジタルビデオデータ〔7〕が1台目のハードディスクドライブ5、ディジタルビデオデータ〔8〕が2台目のハードディスクドライブ6、ディジタルビデオデータ〔9〕が3台目のハードディスクドライブ7へ記録される。
(4)、項目(3)を連続する。
【0042】
(再生時)
ディジタルビデオデータの再生時には、3つのディジタルビデオデータごとに上述した記録時の動作と同一の乱数発生手段111により乱数値を発生させ、発生させた乱数値をもとに決定したハードディスクドライブのバッファメモリから、例えば乱数値をもとに決定したハードディスクドライブのバッファメモリが2台目のハードディスクドライブ6のバッファメモリ61であるときには、前記3つ分のディジタルビデオデータをハードディスクドライブ6のバッファメモリ61、ハードディスクドライブ7のバッファメモリ71、ハードディスクドライブ5のバッファメモリ51の順で読み出す。
すなわちディジタルビデオデータの再生時には、
(1)各ハードディスクドライブから対応するバッファメモリ51,61,71へ3つ分のディジタルビデオデータを読み出し蓄積する。
(2)記録に使用したものと同じ乱数発生手段111を用意し、3台のハードディスクドライブから読み出す3つのディジタルビデオデータごとに図3で説明した式に従って乱数値を計算する。
(3)乱数発生手段111により発生させた乱数値分だけ、読み出しを行う次のラウンドロビンのハードディスクドライブまたはそのバッファメモリのスタート位置をずらす(スタートハードディスク位置のオフセット)。
ずらす位置が、実装されているハードディスクドライブの台数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ5に戻って、残りのスタートハードディスクドライブ位置のオフセットを行うのと同一の動作を行う。
すなわち、乱数発生手段111により発生させた乱数値が例えば“4”であるときには、4台目のハードディスクドライブは、ハードディスクドライブ5→ハードディスクドライブ6→ハードディスクドライブ7→ハードディスクドライブ5となって、ラウンドロビンのハードディスクドライブまたはそのバッファメモリのスタート位置はハードディスクドライブ5または対応するバッファメモリ51となる。
(4)項目(3)でセットされたオフセット位置のハードディスクドライブのバッファメモリから順に、各バッファメモリに蓄積されているディジタルビデオデータをラウンドロビンで読み出しディジタルビデオデータの再生を行う。
(5)項目(2)の乱数発生手段111により、次の3つ分のディジタルビデオデータについての乱数値を計算し、ビデオデータの再生終了まで、項目(3)から項目(5)を繰り返す。
【0043】
以下、ディジタルビデオデータの読み出しと再生を図6を参照して具体的に説明する。
3台のハードディスクドライブ5,6,7には、図7に示す状態でディジタルビデオデータが記録されている。
最初の3つ分のディジタルビデオデータ〔1〕、ディジタルビデオデータ〔2〕、ディジタルビデオデータ〔3〕の読み込みについての乱数値は、図4に示す第1番目の乱数値“1”を使用する。
この結果、各バッファメモリから読み出されるディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブ5に記録されたディジタルビデオデータ〔1〕、ハードディスクドライブ6に記録されたディジタルビデオデータ〔2〕、ハードディスクドライブ7に記録されたディジタルビデオデータ〔3〕の順で読み出される。
次の3つ分のディジタルビデオデータ〔4〕、ディジタルビデオデータ〔5〕、ディジタルビデオデータ〔6〕の読み込みについての乱数値は、図4に示すように第二番目の乱数値“8”を使用する。
この結果、各バッファメモリから読み出されるディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブ6に記録されたディジタルビデオデータ〔4〕、ハードディスクドライブ7に記録されたディジタルビデオデータ〔5〕、ハードディスクドライブ5に記録されたディジタルビデオデータ〔6〕の順で読み出される。
次の3つ分のディジタルビデオデータ〔7〕、ディジタルビデオデータ〔8〕、ディジタルビデオデータ〔9〕の読み込みについての乱数値は、図4に示すように第3番目の乱数値“4”を使用する。
この結果、各バッファメモリから読み出されるディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブ5に記録されたディジタルビデオデータ〔7〕、ハードディスクドライブ6に記録されたディジタルビデオデータ〔8〕、ハードディスクドライブ7に記録されたディジタルビデオデータ〔9〕の順で読み出される。以上の処理をビデオデータの再生終了まで繰り返す。
【0044】
以上のように、この第1の実施の形態では、常にM系列等の乱数発生手段111が発生した乱数値分のオフセットがかかったハードディスクドライブにディジタルビデオデータの記録が行われ、また再生時には、前記記録時の動作と同一の乱数発生手段111により発生させた乱数値をもとに決定したハードディスクドライブのバッファメモリからディジタルビデオデータが読み出されて再生が行われることになる。
この結果、特殊再生のファースト・フォワードを行なった場合に、いかなるスピードの設定で再生を行っても、特定のハードディスクドライブに動作が集中することがなくなる。
【0045】
また、この第1の実施の形態によれば、RAID0を実現する専用のハードウェアの追加が不要となり、コストダウンとローパワーを実現できる。
また、RAID0を実現する専用のソフトウェアが不要になり、RAID0を実現するCPUのオーバヘッドが無くなり、システムの高速化を実現できる効果がある。
また、装備した複数台のハードディスクドライブの動作状況は、各ハードディスクドライブの1台ずつが同時に動作している状況になり、連続したディジタルビデオデータのハイスピードの記録再生が可能となる効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブの同時動作を実現するのに、複数のハードディスクドライブには専用のキャッシュを設けずに、ハードディスクドライブが一般的に装備しているキャッシュを利用した場合には、追加のハードウェアが不要になりコストダウンを図れる効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御に用いるアプリケーションソフトウェアは、ディジタルビデオデータの記録再生を制御するためにそのデータの情報を獲得しているため容易にコントロールが可能であり、コストも要せずCPU負荷にもならない効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御にアプリケーションソフトウェアを用いる場合に、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割サイズを自由に決めることができることから、システムの柔軟性が高まる効果がある。
【0046】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態による記録再生方法および装置について図面を参照して説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態による記録再生方法によりハードディスクドライブ5,6,7へ記録されたディジタルビデオデータを示す説明図である。
この第2の実施の形態による記録再生方法を実現するハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図は、前記第1の実施の形態で説明した図1、図2が適用される。
なお以下の説明では、第1の実施の形態と同一の箇所についての説明は省略し、異なる箇所について説明する。
この第2の実施の形態では、ビデオ信号をフレーム長、GOPごと、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長単位で各ハードディスクドライブ、または各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへ振り分ける際の振り分け方が第1の実施の形態とは異なっている。
すなわち、各ハードディスクドライブのバッファメモリへディジタルビデオデータを振り分けるのに際して、その振り分け方を単純にラウンドロビン(スタートハードディスクドライブのオフセットあり、オフセット無し)するのではなく、以下の方法でランダム化処理を行い、振り分けデータの位置をランダマイズする。以下、ビデオ記録とビデオ再生に分けて説明する。
【0047】
(記録時)
(1)図3に示す原始多項式を使用したM系列等の乱数発生手段111を用意し、この式に従って記録するディジタルビデオデータごとに乱数値を計算する。
(2)各ディジタルビデオデータごとに乱数発生手段111により発生させた乱数値を、そのまま当該ディジタルビデオデータが何台目のハードディスクドライブのバッファメモリに蓄積するかを示す番号に対応させる。この番号は、バッファメモリがハードディスクドライブにそれぞれ対応していることからそのバッファメモリが対応しているハードディスクドライブの番号、すなわちハードディスクドライブ番号とすることが可能である。
ただし、乱数発生手段111により発生させた乱数値が、実装されているハードディスクドライブの数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ5に戻って、ハードディスクドライブ位置のオフセットを行う。
つまり、乱数値が“1”であれば1台目のハードディスクドライブ5、乱数値が“2”であれば2台目のハードディスクドライブ6、乱数値が“3”であれば3台目のハードディスクドライブ7、乱数値が“4”であれば4台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って1台目のハードディスクドライブ5、乱数値が“5”であれば5台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて2台目のハードディスクドライブ6、乱数値が“6”であれば6台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて3台目のハードディスクドライブ7、乱数値が“7”であれば7台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて1台目のハードディスクドライブ5、乱数値が“8”であれば8台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて2台目のハードディスクドライブ6、・・・・・・、乱数値が“15”であれば15台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて3台目のハードディスクドライブ7、にそれぞれ対応する。
このようにして各ディジタルビデオデータごとに発生させた乱数値をもとに決定した番号に応じたバッファメモリにそのディジタルビデオデータを振り分け、さらに対応するハードディスクドライブへ記録する。
(3)以後、ビデオデータの記録終了まで、項目1と項目2を繰り返す。
【0048】
この結果、図3に示す乱数値により、図8に示すように、例えば始めの乱数値は“1”であるため、1台目のハードディスクドライブ5のバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔1〕が振り分けられ、さらにハードディスクドライブ5に記録される。
次の乱数値は“8”であるため、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔2〕が振り分けられ、さらにハードディスクドライブ6に記録される。
さらに次の乱数値は“4”であるため、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔3〕が振り分けられ、さらにハードディスクドライブ5へ記録される。
さらに次の乱数値は“2”であるため、2台目のハードディスクドライブ6に来往するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔4〕が振り分けられ、ハードディスクドライブ6に記録される。
さらに次の乱数値は“9”であるため、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔5〕が振り分けられ、ハードディスクドライブ7へ記録される。
さらに次の乱数値は“12”であるため、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔6〕が振り分けられ、ハードディスクドライブ7へ記録される。
さらに次の乱数値は“6”であるため、3台目のハードディスクドライブ7にディジタルビデオデータ〔7〕が記録される。
さらに次の乱数値は“11”であるため、2台目のハードディスクドライブ6にディジタルビデオデータ〔8〕が記録される。
以後、乱数値に従い、ディジタルビデオデータごとにハードディスクドライブのバッファメモリへ振り分けて記録する動作を繰り返す。
【0049】
(再生時)
(1)記録に使用したと同じ、図3に示すM系列の原始多項式等を使用した乱数発生手段111を用意し、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータの読み出しを行うたびに前記M系列の原始多項式に従って乱数値を計算する。
(2)乱数発生手段111により発生させた乱数値に対応するハードディスクドライブ(乱数値“1”に対応する番号のハードディスクドライブは1台目のハードディスクドライブ5、乱数値“2”に対応する番号のハードディスクドライブは2台目ハードディスクドライブ6、乱数値“3”に対応する番号のハードディスクドライブは3台目ハードディスクドライブ7、乱数値“4”に対応する番号のハードディスクドライブは4台目、つまり最初のハードディスクドライブに戻って1台目のハードディスクドライブ5……)から、ディジタルビデオデータを読み出し対応するバッファメモリへ蓄積する。このときのハードディスクドライブから対応するバッファメモリへの読み出しは、ディジタルビデオデータごとに行う。
なお、項目(2)の乱数値“4”に対応する番号のハードディスクドライブについて説明しているように、乱数発生手段111により発生させた乱数値が、実装されているハードディスクドライブの台数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ5に戻って、ハードディスク位置のオフセットを行うことになる。
(3)以後、ディジタルビデオデータの再生終了まで、項目(1)と項目(2)を繰り返す。
【0050】
ここで、図8に示すようにハードディスクドライブ5,6,7に記録されたディジタルビデオデータを乱数値を計算して読み出す場合を具体的に説明する。
この場合、ディジタルビデオデータの読み出しを行うたびに乱数発生手段111により乱数値が計算され、図3の符号Aに示される乱数値が得られる。
この結果、始めの乱数値は“1”であるため、1台目のハードディスクドライブ5からディジタルビデオデータ〔1〕が読み出され、対応するバッファメモリ51に蓄積される。このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51を選択する。バッファメモリ51に蓄積されたディジタルビデオデータ〔1〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔2〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“8”であるため、2台目のハードディスクドライブ6からディジタルビデオデータ〔2〕が読み出され、対応するバッファメモリ61に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61を選択する。バッファメモリ61に蓄積されたディジタルビデオデータ〔2〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔3〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“4”であるため、1台目のハードディスクドライブ5からディジタルビデオデータ〔3〕が読み出され、対応するバッファメモリ51に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51を選択する。バッファメモリ51に蓄積されたディジタルビデオデータ〔3〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔4〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“2”であるため、2台目のハードディスクドライブ6からディジタルビデオデータ〔4〕が読み出され、対応するバッファメモリ61に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61を選択する。バッファメモリ61に蓄積されたディジタルビデオデータ〔4〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔5〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“9”であるため、3台目のハードディスクドライブ7からディジタルビデオデータ〔5〕が読み出され、対応するバッファメモリ71に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71を選択する。バッファメモリ71に蓄積されたディジタルビデオデータ〔5〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔6〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
以後、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータの読み出しが行われるごとに計算される乱数値に従い、対応するハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出され、前記ハードディスクドライブのバッファメモリに蓄積される。このとき読み出し用切り替え回路42は、前記ディジタルビデオデータが読み出されたハードディスクドライブに対応するバッファメモリを選択しているため、前記バッファメモリに蓄積されたディジタルビデオデータは読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。
このようにして、記録に使用したと同じ、図3に示すM系列の原始多項式等を使用した乱数発生手段111を用意し、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータの読み出しを行うたびに前記M系列の原始多項式に従って計算した乱数値に従い、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出される。そして、対応するバッファメモリに蓄積された前記ディジタルビデオデータは次々とストリームデコーダ8へ出力され、ビデオデータの伸張とデコードが行われ、次のブロックに送られる。
【0051】
以上のように、この第2の実施の形態によれば、記録時には、M系列等の乱数発生手段111が発生した乱数値に対応した番号のハードディスクドライブのバッファメモリに対しディジタルビデオデータをランダムに振り分けて蓄積し、さらに前記バッファメモリに対応するハードディスクドライブへ記録する。また、再生時には、記録に使用したと同じM系列等の乱数発生手段111が発生した乱数値に対応した番号のハードディスクドライブ、そのハードディスクドライブのバッファメモリからディジタルビデオデータを読み出して再生することになる。このため、ハードディスクドライブへディジタルビデオデータが規則的に記録されることなく、ランダムに記録されるため、特殊再生のファースト・フォワード、ファースト・リバースを行なった場合に、いかなるスピードの設定で再生を行っても、特定のハードディスクドライブに動作が集中することがない記録再生方法および装置を提供できる効果がある。
【0052】
(第3の実施の形態)
前記第1の実施の形態および第2の実施の形態では、ディジタルビデオデータを複数のハードディスクドライブのバッファメモリへ振り分ける際、または複数のハードディスクドライブやそのバッファメモリからディジタルビデオデータを読み出して再生する際に乱数発生手段111により発生させた乱数を用いる構成であった。
この第3の実施の形態では、前記第1の実施の形態および第2の実施の形態での乱数を、乱数発生手段111により事前に発生させておき、これをリストとして保存しておき使用する。
【0053】
この第3の実施の形態によれは、第1の実施の形態および第2の実施の形態の効果に加えて、乱数値のリストを利用して乱数値の発生を逆に追えるので、特殊再生のファースト・フォワードのみでなく、ファースト・リバースを行なった場合でも特定のハードディスクドライブに動作が集中することがない記録再生方法および装置を提供できる効果がある。
【0054】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第4の実施の形態では、MPEG2の様な圧縮コーデックを使用する場合には、GOP(Group Of Pictures)の整数倍のサイズで、ディジタルビデオデータをハードディスクドライブに分割記録する。
他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
GOPの途中で圧縮コーデックされたディジタルビデオデータを分割しない処理をすることで、複数ハードディスクドライブの内の一つが故障した場合でも、GOP内のPピクチャー、Bピクチャーのコーデックのデコードに必要なIピクチャーがデータとして確保できるため、故障したハードディスクドライブ以外のデータはコーデックのデコードが可能となる。
【0055】
この第4の実施の形態によれば、MPEG2のような圧縮コーデックを使用する場合には、GOPの整数倍のサイズで、ディジタルビデオデータを複数ハードディスクドライブに分割記録し、GOPの途中で圧縮コーデックされたディジタルビデオデータを分割しない処理をする。
これにより、複数ハードディスクドライブの内の一つが故障した場合でも、故障したハードディスクドライブ以外のデータはコーデックのデコードが可能となり、システムの信頼性が向上する効果がある。
【0056】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第5の実施の形態では、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態および第4の実施の形態における書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42の機能を、アプリケーションソフトウェア13によるソフトウェア構成で実現し、その切り替えも同一のアプリケーションソフトウェア13により実現する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態と同様である。
【0057】
この第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態および第4の実施の形態の効果に加えて、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御に用いるアプリケーションソフトウェア13は、ディジタルビデオデータの記録再生を制御するためにそのデータの情報を獲得しているため容易にコントロールが可能であり、コストも要せずCPU負荷にもならない効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御にアプリケーションソフトウェア13を用いる場合に、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割サイズを自由に決めることができることから、システムの柔軟性が高まる効果がある。
【0058】
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第6の実施の形態では、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42をハードウェアで実現し、その切り替え制御はアプリケーションソフトウェア13により生成され出力された切り替え信号を使用して実現する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態と同様である。
【0059】
この第6の実施の形態によれば、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態の効果に加えて、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御にアプリケーションソフトウェア13により生成され出力された切り替え信号を用いるため、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割サイズを自由に決めることができ、システムの柔軟性が高まる効果がある。
【0060】
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第7の実施の形態では、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42をハードウェアで実現し、その切り替え制御も同一のハードウェアにより実現する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態と同様である。
この第7の実施の形態によれば、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態の効果に加えて、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42をハードウェアで実現し、その切り替え制御も同一のハードウェアにより実現するため、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42の切り替え制御の高速化が図れる効果がある。
【0061】
(第8の実施の形態)
次に、本発明の第8の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第8の実施の形態では、バッファメモリ51,61,71をハードウェアで構成し、追加装備する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0062】
(第9の実施の形態)
次に、本発明の第9の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第9の実施の形態では、バッファメモリ51,61,71をアプリケーションソフトウェア13の一部として、ソフトウェアでバッファを構成し追加実装する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0063】
(第10の実施の形態)
次に、本発明の第10の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第10の実施の形態では、ハードディスクドライブに一般的にバッファが内蔵されているので、バッファメモリ51,61,71をこのハードディスクドライブに一般的に内蔵されているバッファを利用する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0064】
(第11の実施の形態)
次に、本発明の第11の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第11の実施の形態では、ディジタルビデオデータの分割サイズを、構成したシステムに最適なサイズに適応的に変更して最高のパフォーマンスが出るようにする。
前記第4の実施の形態のようにMPEG2のGOPで、サイズが固定でない場合には、ハードディスクドライブへの振り分けのサイズもそれに合わせて可変にする。
ハードディスクドライブの内蔵バッファを利用する場合には、使用するハードディスクドライブのバッファサイズに最適のデータサイズが存在するので、そのサイズに合わせたデータサイズにディジタルビデオデータを分割する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0065】
以上、第1の実施の形態から第11の実施の形態においては、連続するビデオ信号を複数に分割して、複数のハードディスクに振り分けて記録する方法について説明したが、本発明はハードディスクに限定することなく、CD−RWなどの回転系記録媒体にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるビデオ記録再生方法を実現するハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるハードディスクビデオレコーダの詳細を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のビデオ記録再生方法が適用されるハードディスクビデオレコーダにおける乱数発生手段の構成を示す説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における乱数値とラウンドロビンで使用するハードディスクドライブの開始位置との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の記録再生方法が適用されるハードディスクドライブにおけるビデオ記録動作を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるハードディスクドライブに記録されているディジタルビデオデータのビデオ再生動作を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における各ハードディスクドライブへビデオ信号がランダムに記録された状態を示す説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態による記録再生方法によりハードディスクドライブへ記録されたディジタルビデオデータを示す説明図である。
【図9】ディジタルビデオデータをハードディスクドライブのバッファメモリへランダムではなく振り分けるときの動作を示す説明図である。
【図10】3台のハードディスクドライブからディジタルビデオデータを読み出し再生するときの動作を示す説明図である。
【図11】各ハードディスクドライブへ記録されたディジタルビデオデータと、3倍速再生のときに同一のハードディスクドライブに動作が集中する状態を示す説明図である。
【図12】RAID0を利用して複数のハードディスクドライブに対しビデオ信号の分割記録再生を行う従来の高画質、高分解能、高フレームレートのハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0067】
5,6,7……ハードディスクドライブ(回転系記録媒体)、8……ストリームデコーダ(ビデオ信号生成手段)、11……システムコントローラ(ビデオ信号生成手段、コントローラ)、12……ファイルシステム、13……アプリケーションソフトウェア(ビデオ信号生成手段、ビデオ信号振り分け手段)、41……書き込み用切り替え回路(ビデオ信号振り分け手段)、42……読み出し用切り替え回路(ビデオ信号生成手段)、51,61,71……バッファメモリ、111……乱数発生手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転系の記録媒体にアクセスし、映像処理されたデータを前記記録媒体に記録または再生する記録再生方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図12は、RAID0を利用して複数のハードディスクドライブに対しビデオ信号の分割記録再生を行う従来の高画質、高分解能、高フレームレートのハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
このハードディスクビデオレコーダは、ビデオ信号入力ブロック551、ビデオ同期回路552、ストリームエンコーダ553、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disk)0制御部554、第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556、第3のハードディスクドライブ557、システムコントローラ558、ファイルシステム559、ストリームデコーダ560およびビデオ信号出力ブロック561を備えている。
【0003】
ビデオ信号入力ブロック551は、ビデオ信号を入力するための回路である。
ビデオ同期回路552は、入力されたビデオ信号に同期をとり、後段で必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する回路である。
ストリームエンコーダ553は、入力されたビデオ信号に対してコーデックを行い、ビデオ信号の圧縮を行う回路である。
RAID0制御部554は、圧縮されたディジタルビデオデータを、RAID0制御部554において定められた一定データサイズごとに分割し、第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557に振り分けて記録するための制御を行う。
第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557は、一定データサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを記録する。
システムコントローラ558はRAID0制御部554を含む各部の制御を行う。
ファイルシステム559は、第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557を管理下に置き、一定データサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557へ振り分けて記録する際のファイル管理を行う。
ストリームデコーダ553は、RAID0制御部554の制御下で第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557から読み出された圧縮ビデオデータを伸長しデコードする回路である。
ビデオ信号出力ブロック561は、デコードされたビデオ信号に同期信号などを付加しシステムに入力されたビデオ信号と同様の波形にして出力する回路ブロックである。
【0004】
次に動作について説明する。
ビデオ信号の記録時には、ビデオ信号がビデオ信号入力ブロック551に入力される。そして、さらにビデオ同期回路552において、ビデオ信号入力ブロック551に入力されたビデオ信号に同期をとることで次のブロックで必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する。
次のストリームエンコーダ553では、入力されたビデオ信号に対してコーデックを行いビデオ信号の圧縮を行う。
RAID0制御部554では、圧縮されたディジタルビデオデータを、RAID0制御部554において定められた一定データサイズごとに分割し、複数のハードディスクドライブ、ここでは第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557に振り分けて記録する。
【0005】
ビデオ信号の再生時には、RAID0制御部554が、分割記録されたビデオデータを第1のハードディスクドライブ555、第2のハードディスクドライブ556および第3のハードディスクドライブ557から読み出し、分割されていたデータを分割前の元の圧縮されたビデオデータに再構成して取り出す。取り出されたデータは、ストリームデコーダ560でデコードされ、次のブロックに送られる。ビデオ信号出力ブロック561では、デコードされたビデオ信号にビデオ同期回路552において生成した同期信号等を付加しシステムに入力されたビデオ信号と同様の波形にして出力する。
【0006】
HD(High Definition ハイディフニッション)、或いはHFR(High Frame Rate ハイフレームレート)等の高画質なビデオ信号を扱うハードディスクビデオレコーダでは、ハードディスクドライブ(ハードディスクドライブ)に記録再生するデータの量が増大し、より高速で連続したデータの記録再生が必要となる。
そこでこのような場合に使用するハードディスクドライブは、インタフェースとしてより高速のデータ転送レートのインタフェース規格を採用しているハードディスクドライブを選択し、ディスクの回転数が高く、記録密度の向上に伴って高速化した、ハードディスクドライブの磁気ヘッドが磁気ディスクに記録再生する実際の記録再生スピードの速い仕様のものを選んで採用する。
現状では、上記の要求を満たそうとすると3.5インチのハードディスクドライブで、より高速のインタフェース規格を採用し、ディスクの回転数が早いものを選択することになる。
また、映像データのような時間的に連続するデータを途切れなく高速に記録する技術として、ホストバスのアイドル時間を可能な限りデータ転送に割り当て、またコンピュータ上のメモリからホストアダプタ上のバッファメモリに転送する処理と、該バッファメモリからハードディスクに転送する処理とを並行して行うことにより、より高速なデータの記録および読み出しを可能にし、高ビットレートなデータストリームを高速で記録および読み出せるようにしたものがある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−275058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って従来のハードディスクビデオレコーダにおいて、上記のような要求を満たそうとすると、3.5インチのハードディスクドライブドライブで、より高速のインタフェース規格を採用し、ディスクの回転数が早いものを選択することになる。
しかし、ハードディスクビデオレコーダにおいて、小型のシステムやモバイルのシステムでは、3.5インチのハードディスクドライブではサイズが大きすぎて不向きであり、2.5インチかそれ以下のハードディスクドライブを使用することになる。
このような小型のハードディスクドライブを使用する場合に、ハードディスクドライブのインタフェースは3.5インチハードディスクドライブ同様に高速である。また記録容量に関しては、3.5インチハードディスクドライブに比較すると少ないが許容できる範囲である。しかし、実際のビデオ信号を連続して記録再生する実質記録再生スピードが不足する。
これを解決する一般的な方法が、図12により説明した、複数のハードディスクドライブを使用し、RAID0を構成し、実質的な記録再生スピードを向上させるものである。
RAID0では、記録再生データをデータとは無関係にRAID0システムが決めたサイズで分割して、複数のハードディスクドライブに振り分けて記録再生する。
【0008】
しかしながら、このように実質的な記録再生スピードを上げるためにRAID0を使用した場合は次に述べるような課題が残る。
実質的な記録再生スピードを上げるためにRAID0を使用するには、その機能を果たすために特別なハードウエアの追加が必要になる、或いは専用の高価なICを採用しなければならない等、コストアップになるという課題がある。
また、RAID0のシステムをソフトウエア制御で実現する場合には、特別なソフトウエアの追加が必要になると共に、その動作にCPUパワーを使ってしまいシステムの負荷が増大するという課題がある。
さらに、MPEG2のようなコーデックフォーマットをRAID0でデータ分割して複数のハードディスクドライブに記録再生する場合には、GOP(Group Of Pictures)とは無関係にRAID0システムが持つ一定サイズのデータ量に分割して複数のハードディスクに振り分けて記録再生するため、RAID0を構成するハードディスクドライブに故障が発生した場合には、故障したハードディスクドライブを除いた故障していないハードディスクドライブのデータのビデオ信号情報も利用できなくなるという課題がある。
また、さらに、トリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作により飛び飛びのフレーム再生が行われる場合、特定の速度でファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生を行うと、特定のハードディスクドライブのみに動作が集中してしまうという課題がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上述した課題を解決できる記録再生方法および装置を提供することにあり、特に、飛び飛びのフレーム再生が行われる場合に発生する特定の回転系記録媒体への動作の集中という現象を有効に回避できる記録再生方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の記録を行うビデオ記録装置であって、前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、記録に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記ファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記記録中には、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し、前記ビデオ信号を所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するビデオ信号振り分け手段と、前記バッファメモリに蓄積されたビデオ信号を対応する回転系記録媒体へ記録し、前記記録の終了後に前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラとを備えたことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の再生を行うビデオ再生装置であって、前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、再生に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリからランダムに読み出したビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成するビデオ信号生成手段と、前記再生の終了後に、前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラとを備えたことを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の記録を行うビデオ記録方法であって、記録の開始に先立ち、システムコントローラが前記各回転系記録媒体を管理するファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、記録中には、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するステップと、前記システムコントローラが前記複数のバッファメモリに蓄積されたビデオ信号を該バッファメモリに対応する前記複数の回転系記録媒体に対して同時に書込むステップと、記録の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップとを備えたことを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するために本発明は、複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の再生を行うビデオ再生方法であって、再生の開始に先立ち、システムコントローラがファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルを特定し、当該ファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、再生中に、前記各回転系記録媒体のビデオ信号を読み出して、該各回転系記録媒体に対応して設けられたそれぞれのバッファメモリに同時に蓄積するステップと、記録中、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリへ前記ビデオ信号がランダムに振り分けられた形態に応じて、前記各バッファメモリへ蓄積されたビデオ信号をランダムに読み出し、連続したビデオ信号を生成するステップと、再生の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
このような本発明の記録再生方法および装置によれば、特殊再生を行うことによる特定の回転系記録媒体に動作が集中する現象を回避できる記録再生方法および装置が提供できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態による記録再生方法および装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による記録再生方法を実現するハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
このハードディスクビデオレコーダは、ビデオ信号入力ブロック1、ビデオ同期回路2、ストリームエンコーダ3、振り分け制御部4、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7、ストリームデコーダ8、ビデオ信号出力ブロック9、システムコントローラ11およびファイルシステム12を備えている。
【0016】
ビデオ信号入力ブロック1は、ビデオ信号を入力するための回路である。
ビデオ同期回路2は、入力されたビデオ信号に同期をとり、後段で必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する回路である。
ストリームエンコーダ3は、入力されたビデオ信号に対してコーデックを行い、ビデオ信号の圧縮を行う回路である。
【0017】
振り分け制御部4は、システムコントローラ11の制御により、前段から送られて来るコーデックされたディジタルビデオデータを所定のビデオ信号長(例えば、フレームデータ長、或いはMPEG信号であればGOP長、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長、等)で第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7へ振り分けたり、あるいは第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7から読み出したディジタルビデオデータをストリームデコーダ8へ出力するための回路である。
【0018】
第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7は、所定のデータサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを記録する。
【0019】
システムコントローラ11は振り分け制御部4を制御する。また、後述するバッファメモリ51,61,71(図2参照)に蓄えられたディジタルビデオデータの第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7への書き込みと、再生要求されたファイルに対して、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7を管理下におくファイルシステム12を制御し、その要求ファイルである第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7のファイルを特定し読み出しが出来るようにするものである。
また、システムコントローラ11は乱数発生手段111を備えている。乱数発生手段111は、飛び飛びのフレーム再生が行われる場合に発生する特定のハードディスクドライブ(回転系記録媒体)への動作の集中という現象を有効に回避するための乱数を発生させる。
システムコントローラ11は、例えば、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能するものである。
【0020】
ファイルシステム12は、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7を管理下におき、所定のデータサイズごとに分割され圧縮されたディジタルビデオデータを第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7へ振り分けて記録する際のファイル管理を行う。
【0021】
ストリームデコーダ8は、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7から読み出された圧縮ビデオデータを伸長しデコードする回路である。
ビデオ信号出力ブロック9は、デコードされたビデオ信号に同期信号などを付加しシステムに入力されたビデオ信号と同様の波形にして出力する回路である。
【0022】
図2は、図1のハードディスクビデオレコーダの詳細を示す機能ブロック図である。図2において図1と同一または相当の箇所については同一の符号を付し説明を省略する。
図2の機能ブロック図では、図1に示した振り分け制御部4を構成する書き込み用切り替え回路(ビデオ信号振り分け手段)41および読み出し用切り替え回路(ビデオ信号生成手段)42と、アプリケーションソフトウェア13と、ソフトウェアにより実現されている乱数発生手段111と、第1のハードディスクドライブ5に対応して設けられたバッファメモリ51、第2のハードディスクドライブ6に対応して設けられたバッファメモリ61および第3のハードディスクドライブ7に対応して設けられたバッファメモリ71が追加されている。
書き込み用切り替え回路41は、アプリケーションソフトウェア13の制御により、前段から送られて来るコーデックされたディジタルビデオデータを所定のビデオ信号長(例えば、フレームデータ長、MPEG信号であればGOP長、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長、等)で振り分けてバッファメモリ51,62,71に入力するための回路である。
このときのディジタルビデオデータ処理としては、ディジタルビデオデータを数百バイトから数百メガバイトの特定サイズに分割し、バッファメモリ51,61,71に振り分けて書き込む。また、この場合、バッファメモリ51,61,71は、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7の書込み(または読み出し)の処理速度の数倍の処理速度を有している。
このため、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7の書込み(または読み出し)処理速度が遅くても、ディジタルビデオデータを処理速度の速いバッファメモリ51,61,71に振り分けて蓄積し、このビデオ信号を対応する第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6、第3のハードディスクドライブ7に書き込む(または読み出す)ことで、ビデオ信号の高速書き込み、または読み出しが可能になる。
【0023】
バッファメモリ51は、第1のハードディスクドライブ5に対応したバッファであり、第1のハードディスクドライブ5へ書き込まれる圧縮されたディジタルビデオデータ、または第1のハードディスクドライブ5から読み出された圧縮されたディジタルビデオデータを一時的に格納する回路である。
バッファメモリ61は、第2のハードディスクドライブ6に対応したバッファであり、第2のハードディスクドライブ6へ書き込まれる圧縮されたディジタルビデオデータ、または第2のハードディスクドライブ6から読み出された圧縮されたディジタルビデオデータを一時的に格納する回路である。
バッファメモリ71は、第3のハードディスクドライブ7に対応したバッファであり、第3のハードディスクドライブ7へ書き込まれる圧縮されたディジタルビデオデータ、または第3のハードディスクドライブ7から読み出された圧縮されたディジタルビデオデータを一時的に格納する回路である。
【0024】
読み出し用切り替え回路42は、アプリケーションソフトウェア13により制御され、バッファメモリ51,61,71に蓄えられたディジタルビデオデータを、記録の際にランダムに振り分けた形態に応じてバッファメモリ51,61,71から取り出し連続したディジタルビデオデータを作成するための切り替え動作を行う。
【0025】
アプリケーションソフトウェア13は、数百バイトから数百メガバイトの特定サイズごとに、バッファメモリ51,61,71へデータがランダムに振り分けられるように書き込み用切り替え回路41の切り替え動作を制御する。また、第1のハードディスクドライブ5、第2のハードディスクドライブ6および第3のハードディスクドライブ7から同時に読み出され、それぞれ対応するバッファメモリ51,61,71に蓄えられたディジタルビデオデータを、バッファメモリ51,61,71から取り出し、連続したディジタルビデオデータを作成するための読み出し用切り替え回路42による切り替え動作を制御する。
具体的には、システムコントローラ11がアプリケーションソフト13を実行することにより、前記書き込み用切り替え回路41の切り替え動作の制御および読み出し用切り替え回路42による切り替え動作の制御がなされる。
なお、本実施の形態においては、アプリケーションソフトウェア13、乱数発生手段111、システムコントローラ11により、飛び飛びのフレーム再生が行われる場合に発生する特定のハードディスクドライブへの動作の集中という現象を有効に回避するランダム化機能が実現されている。
【0026】
図3は、乱数発生手段111の構成を示す説明図である。
この第1の実施の形態においては、乱数発生手段111は図3の符号Aで示すように例えばM系列〔原始多項式“f(x)=x4+x+1”〕の乱数を発生させる。
また、左列の1、2、3、……で示す数値は、乱数発生手段111で乱数を発生させる順番を示すシリアル番号である。
【0027】
次に動作について説明する。
図5は、第1の実施の形態の記録再生方法が適用されるハードディスクビデオレコーダにおけるビデオ記録動作を示す説明図である。また、図6は、同様にビデオ再生動作を示す説明図である。
なお、図中、〔1〕、〔2〕、〔3〕……で示す数値は、フレームデータ長、MPEG信号であればGOP長、または任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長単位で振り分けられる連続したディジタルビデオデータに対応している。
先ず、図2および図5を参照してビデオ記録動作について説明する。
図2において、ビデオ信号がビデオ信号入力ブロック1に入力されると、ビデオ同期回路2では次の段階で必要な制御信号である同期信号(垂直同期信号、水平同期信号)、クロック信号等を生成し、次のブロックに送出する。また同時に、ビデオ信号そのものにも次の段階で必要な処理を加えて、次のブロックへ送り出す。
例えば入力されるビデオ信号がアナログ信号の場合で、次段のストリームエンコーダ3(一般的にディジタル処理で作られている)で必要とされるディジタル信号への変換をするためにA/D変換処理を行う、或いは入力されるビデオ信号がRGB信号の場合で、次段のストリームエンコーダ部でYCrCbが要求される場合などでは、RGB信号からYCrCb信号への変換を行う。
【0028】
ストリームエンコーダ3は、前段から送られてくる制御信号に同期して入力されたビデオ信号をコーデックする。
これにより入力されたビデオ信号が圧縮され、ハードディスクドライブに記録可能なディジタルビデオデータになる。コーデックされたビデオ信号データは次段に送られる。
【0029】
書き込み用切り替え回路41は、アプリケーションソフトウェア13の制御により、前段から送られて来るコーデックされたディジタルビデオデータを、バッファメモリ51,61,71のいずれかへ所定のディジタルビデオ信号長に振り分けて入力する。
この時のディジタルビデオデータの処理としては、数百バイトから数百メガバイトの特定サイズでの分割を行い、バッファメモリ51,61,71へデータを振り分ける。
【0030】
バッファメモリへ蓄えられたディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブに書き込まれることになる。
これを行うのがシステムコントローラ11であり、ハードディスクドライブ5とハードディスクドライブ6とハードディスクドライブ7とを管理下におくファイルシステム12を制御し、ハードディスクドライブ5にファイル1、ハードディスクドライブ6にファイル2、ハードディスクドライブ7にファイル3をオープンして同時に書き込み可能状態にする共に、バッファメモリ51,61,71に蓄積されたディジタルビデオデータをハードディスクドライブ5のファイル1、ハードディスクドライブ6のファイル2およびハードディスクドライブ7のファイル3へ同時に記録する。
【0031】
次に、図2および図6を参照してビデオ再生動作について説明する。
ビデオ信号の再生を行う場合には、まずシステムコントローラ11は再生要求されるファイルに対して、ハードディスクドライブ5とハードディスクドライブ6とハードディスクドライブ7とを管理下におくファイルシステム12を制御して、その要求ファイルであるハードディスクドライブ5のファイル1とハードディスクドライブ6のファイル2とハードディスクドライブ7のファイル3を特定し読み出しが出来るようにする。
【0032】
ハードディスクドライブ5のファイル1とハードディスクドライブ6のファイル2とハードディスクドライブ7のファイル3からの読み出し準備が出来たら、ハードディスクドライブ5のファイル1とハードディスクドライブ6のファイル2とハードディスクドライブ7のファイル3から同時にディジタルビデオデータの読み出しを行い、読み出したデータをそれぞれバッファメモリ51とバッファメモリ61とバッファメモリ71に蓄える。
【0033】
アプリケーションソフトウェア13は、読み出し用切り替え回路42を制御することにより、バッファメモリ51とバッファメモリ61とバッファメモリ71に蓄えられたディジタルビデオデータを、バッファメモリ51とバッファメモリ61とバッファメモリ71とから取り出して来て、連続したディジタルビデオデータを作成する。読み出したディジタルビデオデータは、ストリームデコーダ8に送られて、ビデオデータの伸張とデコードが行われ、次のブロックに送られる。
【0034】
ビデオ信号出力ブロック9では、前段で伸長されたビデオ信号に、ビデオ同期回路2からの信号である水平同期信号、垂直同期信号等を付加し出力する。
【0035】
この第1の実施の形態においては、乱数発生手段111は図3の符号Aで示すM系列の乱数を発生する。そして、アプリケーションソフトウェア13は特定の条件下において書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を制御する際に、前記乱数発生手段111が発生させた乱数を用いて書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42を切替制御する。
これによりディジタルビデオデータが特定のハードディスクドライブへ偏って書き込まれることのないように、ディジタルビデオデータの記録に際して、バッファメモリ51,61,71へディジタルビデオデータがランダムに振り分けられる。また、特定のハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出され、特定のハードディスクドライブに動作が集中することのないように、ディジタルビデオデータの再生に際しては、記録の際に前記バッファメモリ51,61,71に前記ディジタルビデオデータをランダムに振り分けた形態に応じて、前記バッファメモリ51,61,71からディジタルビデオデータをランダムに読み出す。
この場合の特定の条件下とは、トリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作により飛び飛びのフレーム再生が行われる場合であり、これによりトリックプレイのファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生操作が行われる場合、特定の速度でファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生を行うことによる特定のハードディスクドライブに動作が集中する現象を回避する。
【0036】
図9は、ディジタルビデオデータをハードディスクドライブのバッファメモリへ、例えばフレームデータ長、GOP長、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長でランダムではなく振り分けるときの動作を示す説明図である。
また、図10は、同様に3台のハードディスクドライブからディジタルビデオデータを読み出し再生するときの動作を示す説明図である。
また、図11は同様に各ハードディスクドライブへ記録されたディジタルビデオデータと、3倍速再生のときに同一のハードディスクドライブに動作が集中する状態を示す説明図である。
各ハードディスクドライブへディジタルビデオデータをランダムではなく記録する場合、ディジタルビデオデータは図11に示すようにハードディスクドライブ5→ハードディスクドライブ6→ハードディスクドライブ7→ハードディスクドライブ5……の順で各ハードディスクドライブへ順番に割り振られて記録される。ハードディスクドライブ5,6,7の括弧付きの符号は所定の長さで振り分けられたディジタルビデオデータを示す。
この状態で、例えば3倍速のファースト・フォワードやファースト・リバースなどの特殊再生を行う場合を想定する。この3倍速の特殊再生操作が行われ、例えばディジタルビデオデータ〔15〕から3倍速の特殊再生が開始されたとする。
この場合、次に読み出されるディジタルビデオデータは、同一のハードディスクドライブ7に記録されているディジタルビデオデータ〔18〕、そして、さらに次に読み出されるのは同じハードディスクドライブ7に記録されているディジタルビデオデータ〔21〕……ということになる。つまり、使用されるハードディスクドライブの台数と何倍速で再生されるかという倍速値により、特定のハードディスクドライブ、この場合、特性のハードディスクドライブ7のみがアクセスされる結果となる。
【0037】
図4は、この第1の実施の形態における乱数発生手段111が発生させる乱数値とラウンドロビンで使用するハードディスクドライブの開始位置との関係を示す説明図である。
図4において左列の1,2,3,4,5,6,7,・・・・は、乱数発生器から発生する発生順であり、この順番に乱数発生器から1,8,4,2,9,12,6,・・・・と乱数が発生する。
乱数発生器を動作させて、第一番目の乱数値“1”から、使用されるハードディスクドライブの台数に応じた数のディジタルビデオデータ、つまりディジタルビデオデータ〔1〕、ディジタルビデオデータ〔2〕、ディジタルビデオデータ〔3〕、の振り分けるバッファメモリを決める。この場合、乱数値“1”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51からとなる。従って、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔1〕、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔2〕、3台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔3〕を振り分けることになる。
次に、乱数発生器を動作の第二番目の乱数値“8”から、ディジタルビデオデータ〔4〕、ディジタルビデオデータ〔5〕、ディジタルビデオデータ〔6〕、の振り分けるバッファメモリを決める。乱数値“8”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは8台目のハードディスクドライブに対応するバッファメモリからとなるがこの例ではハードディスクドライブが3台しかないので1台目のハードディスクドライブに戻って順に数えて2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61からとなる。従って、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔4〕、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔5〕、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔6〕を振り分けることになる。
次に、乱数発生器を動作の第三番目の乱数値“4”から、ディジタルビデオデータ〔7〕、ディジタルビデオデータ〔8〕、ディジタルビデオデータ〔9〕、の振り分けるバッファメモリを決める。乱数値“4”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは4台目のハードディスクドライブに対応するバッファメモリからとなるがこの例ではハードディスクドライブが3台しかないので1台目のハードディスクドライブに対応するバッファメモリに戻って1台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61からとなる。従って、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔7〕、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔8〕、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔9〕を振り分けることになる。
次に、乱数発生器を動作の第四番目の乱数値“2”から、ディジタルビデオデータ〔10〕、ディジタルビデオデータ〔11〕、ディジタルビデオデータ〔12〕、の振り分けるバッファメモリを決める。乱数値“2”であるから、ディジタルビデオデータを処理するバッファメモリは2台目のハードディスクドライブ6に対応したバッファメモリ61からとなる。従って、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔10〕、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔11〕、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔12〕を振り分けることになる。
以後、上記動作を繰り返す。順番に発生させる乱数値一つで、3つのディジタルビデオデータを各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへ振り分ける処理を一度に行う。
この処理では、ビデオ信号をフレームデータ長、GOPあるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長ごとに各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへ振り分ける操作を行うが、どのハードディスクドライブのバッファメモリへ振り分けるかを乱数発生手段111により発生させた乱数によりランダムに振り分ける。
すなわち、各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへのビデオデータの振り分けを行うに際して、その振り分け方を単純にラウンドロビン(スタートのハードディスクドライブのオフセットあり、オフセット無し)するのではなく、以下の方法で振り分けることによりデータが振り分けられるバッファメモリ、ハードディスクドライブと、そのハードディスクドライブにおけるデータの格納位置をランダマイズする。
以下、このアルゴリズムを記録と再生に分けて説明する。
【0038】
(記録時)
(1)、ハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51、ハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61、ハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71の順に、使用するハードディスクドライブの台数分、各ハードディスクドライブに一回り振り分けてデータの記録を行う。
(2)、図3に示すM系列“原始多項式f(x)=x4+x+1”の乱数発生手段111により、使用するハードディスクドライブの台数分ごとに、すなわち3つのディジタルビデオデータごとに乱数値を計算する。
(3)、乱数発生手段111により発生させた乱数値分だけ、次のラウンドロビンのスタート点となるハードディスクドライブ位置をずらす(スタートハードディスクドライブ位置のオフセット)。
ずらす位置が、実装されているハードディスクドライブ台数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ、つまりハードディスクドライブ5に戻って、残りのスタートハードディスクドライブ位置のオフセットを行う。そして、このオフセット位置から、各ハードディスクドライブに一回り振り分けてデータ記録を行う。
なお、以上の説明は、ハードディスクドライブに着目して説明したが、各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリに着目して説明しても同一の説明となる。
【0039】
図7は、この第1の実施の形態における各ハードディスクドライブへビデオ信号がランダムに記録された状態を示す説明図である。
図5によれば最初の3つ分のディジタルビデオデータ〔1〕、〔2〕、〔3〕については、図4に示す乱数発生手段111により発生させた、1番目の乱数値“1”を、ラウンドロビンのスタート点となるハードディスクドライブ位置とする。
乱数値“1” つまり1台目のハードディスクドライブ5をラウンドロビンのスタート点とする。
この結果、図4の1番目の乱数値“1”により、ディジタルビデオデータ〔1〕、ディジタルビデオデータ〔2〕、ディジタルビデオデータ〔3〕は各ハードディスクに対応するバッファメモリ51,61,71に振り分けられ、図5に示すようにディジタルビデオデータ〔1〕が1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51、ディジタルビデオデータ〔2〕が2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61、ディジタルビデオデータ〔3〕が3台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61へ振り分けられ、図7に示すようにディジタルビデオデータ〔1〕が1台目のハードディスクドライブ5、ディジタルビデオデータ〔2〕が2台目のハードディスクドライブ6、ディジタルビデオデータ〔3〕が3台目のハードディスクドライブ6へ記録される。
【0040】
次の3つのディジタルビデオデータ〔4〕とディジタルビデオデータ〔5〕とディジタルビデオデータ〔6〕は、次に乱数発生手段111が発生させる乱数である、2番目の乱数値“8”により、各ハードディスクに対応するバッファメモリ51,61,71に振り分ける。乱数値“8”、は8台目のハードディスクドライブであるが、この例では3台のハードディスクドライブ構成なので、1台目のハードディスクドライブに戻って順に数えて、2台目のハードディスクドライブ6またはそのバッファメモリ61をラウンドロビンのスタート点とする。
この結果、図5および図7に示すようにディジタルビデオデータ〔4〕が2台目のハードディスクドライブ6、ディジタルビデオデータ〔5〕が3台目のハードディスクドライブ7、ディジタルビデオデータ〔6〕が1台目のハードディスクドライブ5へ記録される。
【0041】
次の乱数である、3番目の乱数値“4”により、次の3つのディジタルビデオデータ〔7〕とディジタルビデオデータ〔8〕とディジタルビデオデータ〔9〕とを各ハードディスクドライブのバッファメモリに振り分ける。
乱数値“4”、は4台目のハードディスクドライブであるが、この例では3台のハードディスクドライブ構成なので、1台目のハードディスクドライブに戻って順に数えて、1台目のハードディスクドライブ5またはそのバッファメモリ51をラウンドロビンのスタート点とする。
この結果、図5および図7に示すようにディジタルビデオデータ〔7〕が1台目のハードディスクドライブ5、ディジタルビデオデータ〔8〕が2台目のハードディスクドライブ6、ディジタルビデオデータ〔9〕が3台目のハードディスクドライブ7へ記録される。
(4)、項目(3)を連続する。
【0042】
(再生時)
ディジタルビデオデータの再生時には、3つのディジタルビデオデータごとに上述した記録時の動作と同一の乱数発生手段111により乱数値を発生させ、発生させた乱数値をもとに決定したハードディスクドライブのバッファメモリから、例えば乱数値をもとに決定したハードディスクドライブのバッファメモリが2台目のハードディスクドライブ6のバッファメモリ61であるときには、前記3つ分のディジタルビデオデータをハードディスクドライブ6のバッファメモリ61、ハードディスクドライブ7のバッファメモリ71、ハードディスクドライブ5のバッファメモリ51の順で読み出す。
すなわちディジタルビデオデータの再生時には、
(1)各ハードディスクドライブから対応するバッファメモリ51,61,71へ3つ分のディジタルビデオデータを読み出し蓄積する。
(2)記録に使用したものと同じ乱数発生手段111を用意し、3台のハードディスクドライブから読み出す3つのディジタルビデオデータごとに図3で説明した式に従って乱数値を計算する。
(3)乱数発生手段111により発生させた乱数値分だけ、読み出しを行う次のラウンドロビンのハードディスクドライブまたはそのバッファメモリのスタート位置をずらす(スタートハードディスク位置のオフセット)。
ずらす位置が、実装されているハードディスクドライブの台数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ5に戻って、残りのスタートハードディスクドライブ位置のオフセットを行うのと同一の動作を行う。
すなわち、乱数発生手段111により発生させた乱数値が例えば“4”であるときには、4台目のハードディスクドライブは、ハードディスクドライブ5→ハードディスクドライブ6→ハードディスクドライブ7→ハードディスクドライブ5となって、ラウンドロビンのハードディスクドライブまたはそのバッファメモリのスタート位置はハードディスクドライブ5または対応するバッファメモリ51となる。
(4)項目(3)でセットされたオフセット位置のハードディスクドライブのバッファメモリから順に、各バッファメモリに蓄積されているディジタルビデオデータをラウンドロビンで読み出しディジタルビデオデータの再生を行う。
(5)項目(2)の乱数発生手段111により、次の3つ分のディジタルビデオデータについての乱数値を計算し、ビデオデータの再生終了まで、項目(3)から項目(5)を繰り返す。
【0043】
以下、ディジタルビデオデータの読み出しと再生を図6を参照して具体的に説明する。
3台のハードディスクドライブ5,6,7には、図7に示す状態でディジタルビデオデータが記録されている。
最初の3つ分のディジタルビデオデータ〔1〕、ディジタルビデオデータ〔2〕、ディジタルビデオデータ〔3〕の読み込みについての乱数値は、図4に示す第1番目の乱数値“1”を使用する。
この結果、各バッファメモリから読み出されるディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブ5に記録されたディジタルビデオデータ〔1〕、ハードディスクドライブ6に記録されたディジタルビデオデータ〔2〕、ハードディスクドライブ7に記録されたディジタルビデオデータ〔3〕の順で読み出される。
次の3つ分のディジタルビデオデータ〔4〕、ディジタルビデオデータ〔5〕、ディジタルビデオデータ〔6〕の読み込みについての乱数値は、図4に示すように第二番目の乱数値“8”を使用する。
この結果、各バッファメモリから読み出されるディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブ6に記録されたディジタルビデオデータ〔4〕、ハードディスクドライブ7に記録されたディジタルビデオデータ〔5〕、ハードディスクドライブ5に記録されたディジタルビデオデータ〔6〕の順で読み出される。
次の3つ分のディジタルビデオデータ〔7〕、ディジタルビデオデータ〔8〕、ディジタルビデオデータ〔9〕の読み込みについての乱数値は、図4に示すように第3番目の乱数値“4”を使用する。
この結果、各バッファメモリから読み出されるディジタルビデオデータは、ハードディスクドライブ5に記録されたディジタルビデオデータ〔7〕、ハードディスクドライブ6に記録されたディジタルビデオデータ〔8〕、ハードディスクドライブ7に記録されたディジタルビデオデータ〔9〕の順で読み出される。以上の処理をビデオデータの再生終了まで繰り返す。
【0044】
以上のように、この第1の実施の形態では、常にM系列等の乱数発生手段111が発生した乱数値分のオフセットがかかったハードディスクドライブにディジタルビデオデータの記録が行われ、また再生時には、前記記録時の動作と同一の乱数発生手段111により発生させた乱数値をもとに決定したハードディスクドライブのバッファメモリからディジタルビデオデータが読み出されて再生が行われることになる。
この結果、特殊再生のファースト・フォワードを行なった場合に、いかなるスピードの設定で再生を行っても、特定のハードディスクドライブに動作が集中することがなくなる。
【0045】
また、この第1の実施の形態によれば、RAID0を実現する専用のハードウェアの追加が不要となり、コストダウンとローパワーを実現できる。
また、RAID0を実現する専用のソフトウェアが不要になり、RAID0を実現するCPUのオーバヘッドが無くなり、システムの高速化を実現できる効果がある。
また、装備した複数台のハードディスクドライブの動作状況は、各ハードディスクドライブの1台ずつが同時に動作している状況になり、連続したディジタルビデオデータのハイスピードの記録再生が可能となる効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブの同時動作を実現するのに、複数のハードディスクドライブには専用のキャッシュを設けずに、ハードディスクドライブが一般的に装備しているキャッシュを利用した場合には、追加のハードウェアが不要になりコストダウンを図れる効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御に用いるアプリケーションソフトウェアは、ディジタルビデオデータの記録再生を制御するためにそのデータの情報を獲得しているため容易にコントロールが可能であり、コストも要せずCPU負荷にもならない効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御にアプリケーションソフトウェアを用いる場合に、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割サイズを自由に決めることができることから、システムの柔軟性が高まる効果がある。
【0046】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態による記録再生方法および装置について図面を参照して説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態による記録再生方法によりハードディスクドライブ5,6,7へ記録されたディジタルビデオデータを示す説明図である。
この第2の実施の形態による記録再生方法を実現するハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図は、前記第1の実施の形態で説明した図1、図2が適用される。
なお以下の説明では、第1の実施の形態と同一の箇所についての説明は省略し、異なる箇所について説明する。
この第2の実施の形態では、ビデオ信号をフレーム長、GOPごと、あるいは任意に定めた数百バイトから数百メガバイト長単位で各ハードディスクドライブ、または各ハードディスクドライブに対応するバッファメモリへ振り分ける際の振り分け方が第1の実施の形態とは異なっている。
すなわち、各ハードディスクドライブのバッファメモリへディジタルビデオデータを振り分けるのに際して、その振り分け方を単純にラウンドロビン(スタートハードディスクドライブのオフセットあり、オフセット無し)するのではなく、以下の方法でランダム化処理を行い、振り分けデータの位置をランダマイズする。以下、ビデオ記録とビデオ再生に分けて説明する。
【0047】
(記録時)
(1)図3に示す原始多項式を使用したM系列等の乱数発生手段111を用意し、この式に従って記録するディジタルビデオデータごとに乱数値を計算する。
(2)各ディジタルビデオデータごとに乱数発生手段111により発生させた乱数値を、そのまま当該ディジタルビデオデータが何台目のハードディスクドライブのバッファメモリに蓄積するかを示す番号に対応させる。この番号は、バッファメモリがハードディスクドライブにそれぞれ対応していることからそのバッファメモリが対応しているハードディスクドライブの番号、すなわちハードディスクドライブ番号とすることが可能である。
ただし、乱数発生手段111により発生させた乱数値が、実装されているハードディスクドライブの数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ5に戻って、ハードディスクドライブ位置のオフセットを行う。
つまり、乱数値が“1”であれば1台目のハードディスクドライブ5、乱数値が“2”であれば2台目のハードディスクドライブ6、乱数値が“3”であれば3台目のハードディスクドライブ7、乱数値が“4”であれば4台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って1台目のハードディスクドライブ5、乱数値が“5”であれば5台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて2台目のハードディスクドライブ6、乱数値が“6”であれば6台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて3台目のハードディスクドライブ7、乱数値が“7”であれば7台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて1台目のハードディスクドライブ5、乱数値が“8”であれば8台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて2台目のハードディスクドライブ6、・・・・・・、乱数値が“15”であれば15台目のハードディスクドライブであるがこの例ではハードディスクが3台までなので始めのハードディスクに戻って順に数えて3台目のハードディスクドライブ7、にそれぞれ対応する。
このようにして各ディジタルビデオデータごとに発生させた乱数値をもとに決定した番号に応じたバッファメモリにそのディジタルビデオデータを振り分け、さらに対応するハードディスクドライブへ記録する。
(3)以後、ビデオデータの記録終了まで、項目1と項目2を繰り返す。
【0048】
この結果、図3に示す乱数値により、図8に示すように、例えば始めの乱数値は“1”であるため、1台目のハードディスクドライブ5のバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔1〕が振り分けられ、さらにハードディスクドライブ5に記録される。
次の乱数値は“8”であるため、2台目のハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔2〕が振り分けられ、さらにハードディスクドライブ6に記録される。
さらに次の乱数値は“4”であるため、1台目のハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51にディジタルビデオデータ〔3〕が振り分けられ、さらにハードディスクドライブ5へ記録される。
さらに次の乱数値は“2”であるため、2台目のハードディスクドライブ6に来往するバッファメモリ61にディジタルビデオデータ〔4〕が振り分けられ、ハードディスクドライブ6に記録される。
さらに次の乱数値は“9”であるため、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔5〕が振り分けられ、ハードディスクドライブ7へ記録される。
さらに次の乱数値は“12”であるため、3台目のハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71にディジタルビデオデータ〔6〕が振り分けられ、ハードディスクドライブ7へ記録される。
さらに次の乱数値は“6”であるため、3台目のハードディスクドライブ7にディジタルビデオデータ〔7〕が記録される。
さらに次の乱数値は“11”であるため、2台目のハードディスクドライブ6にディジタルビデオデータ〔8〕が記録される。
以後、乱数値に従い、ディジタルビデオデータごとにハードディスクドライブのバッファメモリへ振り分けて記録する動作を繰り返す。
【0049】
(再生時)
(1)記録に使用したと同じ、図3に示すM系列の原始多項式等を使用した乱数発生手段111を用意し、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータの読み出しを行うたびに前記M系列の原始多項式に従って乱数値を計算する。
(2)乱数発生手段111により発生させた乱数値に対応するハードディスクドライブ(乱数値“1”に対応する番号のハードディスクドライブは1台目のハードディスクドライブ5、乱数値“2”に対応する番号のハードディスクドライブは2台目ハードディスクドライブ6、乱数値“3”に対応する番号のハードディスクドライブは3台目ハードディスクドライブ7、乱数値“4”に対応する番号のハードディスクドライブは4台目、つまり最初のハードディスクドライブに戻って1台目のハードディスクドライブ5……)から、ディジタルビデオデータを読み出し対応するバッファメモリへ蓄積する。このときのハードディスクドライブから対応するバッファメモリへの読み出しは、ディジタルビデオデータごとに行う。
なお、項目(2)の乱数値“4”に対応する番号のハードディスクドライブについて説明しているように、乱数発生手段111により発生させた乱数値が、実装されているハードディスクドライブの台数を超えた場合には、最初のハードディスクドライブ5に戻って、ハードディスク位置のオフセットを行うことになる。
(3)以後、ディジタルビデオデータの再生終了まで、項目(1)と項目(2)を繰り返す。
【0050】
ここで、図8に示すようにハードディスクドライブ5,6,7に記録されたディジタルビデオデータを乱数値を計算して読み出す場合を具体的に説明する。
この場合、ディジタルビデオデータの読み出しを行うたびに乱数発生手段111により乱数値が計算され、図3の符号Aに示される乱数値が得られる。
この結果、始めの乱数値は“1”であるため、1台目のハードディスクドライブ5からディジタルビデオデータ〔1〕が読み出され、対応するバッファメモリ51に蓄積される。このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51を選択する。バッファメモリ51に蓄積されたディジタルビデオデータ〔1〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔2〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“8”であるため、2台目のハードディスクドライブ6からディジタルビデオデータ〔2〕が読み出され、対応するバッファメモリ61に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61を選択する。バッファメモリ61に蓄積されたディジタルビデオデータ〔2〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔3〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“4”であるため、1台目のハードディスクドライブ5からディジタルビデオデータ〔3〕が読み出され、対応するバッファメモリ51に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ5に対応するバッファメモリ51を選択する。バッファメモリ51に蓄積されたディジタルビデオデータ〔3〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔4〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“2”であるため、2台目のハードディスクドライブ6からディジタルビデオデータ〔4〕が読み出され、対応するバッファメモリ61に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ6に対応するバッファメモリ61を選択する。バッファメモリ61に蓄積されたディジタルビデオデータ〔4〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔5〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
次に計算される乱数値は“9”であるため、3台目のハードディスクドライブ7からディジタルビデオデータ〔5〕が読み出され、対応するバッファメモリ71に蓄積される。
このとき読み出し用切り替え回路42は、前記乱数発生手段111により計算された乱数値からハードディスクドライブ7に対応するバッファメモリ71を選択する。バッファメモリ71に蓄積されたディジタルビデオデータ〔5〕は、読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。そして、次のディジタルビデオデータ〔6〕の読み出しを行うための乱数値の計算を開始する。
以後、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータの読み出しが行われるごとに計算される乱数値に従い、対応するハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出され、前記ハードディスクドライブのバッファメモリに蓄積される。このとき読み出し用切り替え回路42は、前記ディジタルビデオデータが読み出されたハードディスクドライブに対応するバッファメモリを選択しているため、前記バッファメモリに蓄積されたディジタルビデオデータは読み出し用切り替え回路42を介してストリームデコーダ8へ出力される。
このようにして、記録に使用したと同じ、図3に示すM系列の原始多項式等を使用した乱数発生手段111を用意し、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータの読み出しを行うたびに前記M系列の原始多項式に従って計算した乱数値に従い、ハードディスクドライブからディジタルビデオデータが読み出される。そして、対応するバッファメモリに蓄積された前記ディジタルビデオデータは次々とストリームデコーダ8へ出力され、ビデオデータの伸張とデコードが行われ、次のブロックに送られる。
【0051】
以上のように、この第2の実施の形態によれば、記録時には、M系列等の乱数発生手段111が発生した乱数値に対応した番号のハードディスクドライブのバッファメモリに対しディジタルビデオデータをランダムに振り分けて蓄積し、さらに前記バッファメモリに対応するハードディスクドライブへ記録する。また、再生時には、記録に使用したと同じM系列等の乱数発生手段111が発生した乱数値に対応した番号のハードディスクドライブ、そのハードディスクドライブのバッファメモリからディジタルビデオデータを読み出して再生することになる。このため、ハードディスクドライブへディジタルビデオデータが規則的に記録されることなく、ランダムに記録されるため、特殊再生のファースト・フォワード、ファースト・リバースを行なった場合に、いかなるスピードの設定で再生を行っても、特定のハードディスクドライブに動作が集中することがない記録再生方法および装置を提供できる効果がある。
【0052】
(第3の実施の形態)
前記第1の実施の形態および第2の実施の形態では、ディジタルビデオデータを複数のハードディスクドライブのバッファメモリへ振り分ける際、または複数のハードディスクドライブやそのバッファメモリからディジタルビデオデータを読み出して再生する際に乱数発生手段111により発生させた乱数を用いる構成であった。
この第3の実施の形態では、前記第1の実施の形態および第2の実施の形態での乱数を、乱数発生手段111により事前に発生させておき、これをリストとして保存しておき使用する。
【0053】
この第3の実施の形態によれは、第1の実施の形態および第2の実施の形態の効果に加えて、乱数値のリストを利用して乱数値の発生を逆に追えるので、特殊再生のファースト・フォワードのみでなく、ファースト・リバースを行なった場合でも特定のハードディスクドライブに動作が集中することがない記録再生方法および装置を提供できる効果がある。
【0054】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第4の実施の形態では、MPEG2の様な圧縮コーデックを使用する場合には、GOP(Group Of Pictures)の整数倍のサイズで、ディジタルビデオデータをハードディスクドライブに分割記録する。
他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
GOPの途中で圧縮コーデックされたディジタルビデオデータを分割しない処理をすることで、複数ハードディスクドライブの内の一つが故障した場合でも、GOP内のPピクチャー、Bピクチャーのコーデックのデコードに必要なIピクチャーがデータとして確保できるため、故障したハードディスクドライブ以外のデータはコーデックのデコードが可能となる。
【0055】
この第4の実施の形態によれば、MPEG2のような圧縮コーデックを使用する場合には、GOPの整数倍のサイズで、ディジタルビデオデータを複数ハードディスクドライブに分割記録し、GOPの途中で圧縮コーデックされたディジタルビデオデータを分割しない処理をする。
これにより、複数ハードディスクドライブの内の一つが故障した場合でも、故障したハードディスクドライブ以外のデータはコーデックのデコードが可能となり、システムの信頼性が向上する効果がある。
【0056】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第5の実施の形態では、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態および第4の実施の形態における書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42の機能を、アプリケーションソフトウェア13によるソフトウェア構成で実現し、その切り替えも同一のアプリケーションソフトウェア13により実現する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態と同様である。
【0057】
この第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態および第4の実施の形態の効果に加えて、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御に用いるアプリケーションソフトウェア13は、ディジタルビデオデータの記録再生を制御するためにそのデータの情報を獲得しているため容易にコントロールが可能であり、コストも要せずCPU負荷にもならない効果がある。
また、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御にアプリケーションソフトウェア13を用いる場合に、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割サイズを自由に決めることができることから、システムの柔軟性が高まる効果がある。
【0058】
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第6の実施の形態では、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42をハードウェアで実現し、その切り替え制御はアプリケーションソフトウェア13により生成され出力された切り替え信号を使用して実現する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態と同様である。
【0059】
この第6の実施の形態によれば、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態の効果に加えて、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割制御にアプリケーションソフトウェア13により生成され出力された切り替え信号を用いるため、複数台のハードディスクドライブへのデータの分割サイズを自由に決めることができ、システムの柔軟性が高まる効果がある。
【0060】
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第7の実施の形態では、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42をハードウェアで実現し、その切り替え制御も同一のハードウェアにより実現する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態と同様である。
この第7の実施の形態によれば、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態の効果に加えて、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42をハードウェアで実現し、その切り替え制御も同一のハードウェアにより実現するため、書き込み用切り替え回路41および読み出し用切り替え回路42の切り替え制御の高速化が図れる効果がある。
【0061】
(第8の実施の形態)
次に、本発明の第8の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第8の実施の形態では、バッファメモリ51,61,71をハードウェアで構成し、追加装備する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0062】
(第9の実施の形態)
次に、本発明の第9の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第9の実施の形態では、バッファメモリ51,61,71をアプリケーションソフトウェア13の一部として、ソフトウェアでバッファを構成し追加実装する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0063】
(第10の実施の形態)
次に、本発明の第10の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第10の実施の形態では、ハードディスクドライブに一般的にバッファが内蔵されているので、バッファメモリ51,61,71をこのハードディスクドライブに一般的に内蔵されているバッファを利用する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0064】
(第11の実施の形態)
次に、本発明の第11の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について説明する。
この第11の実施の形態では、ディジタルビデオデータの分割サイズを、構成したシステムに最適なサイズに適応的に変更して最高のパフォーマンスが出るようにする。
前記第4の実施の形態のようにMPEG2のGOPで、サイズが固定でない場合には、ハードディスクドライブへの振り分けのサイズもそれに合わせて可変にする。
ハードディスクドライブの内蔵バッファを利用する場合には、使用するハードディスクドライブのバッファサイズに最適のデータサイズが存在するので、そのサイズに合わせたデータサイズにディジタルビデオデータを分割する。
なお、他の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0065】
以上、第1の実施の形態から第11の実施の形態においては、連続するビデオ信号を複数に分割して、複数のハードディスクに振り分けて記録する方法について説明したが、本発明はハードディスクに限定することなく、CD−RWなどの回転系記録媒体にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるビデオ記録再生方法を実現するハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるハードディスクビデオレコーダの詳細を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のビデオ記録再生方法が適用されるハードディスクビデオレコーダにおける乱数発生手段の構成を示す説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における乱数値とラウンドロビンで使用するハードディスクドライブの開始位置との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の記録再生方法が適用されるハードディスクドライブにおけるビデオ記録動作を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるハードディスクドライブに記録されているディジタルビデオデータのビデオ再生動作を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における各ハードディスクドライブへビデオ信号がランダムに記録された状態を示す説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態による記録再生方法によりハードディスクドライブへ記録されたディジタルビデオデータを示す説明図である。
【図9】ディジタルビデオデータをハードディスクドライブのバッファメモリへランダムではなく振り分けるときの動作を示す説明図である。
【図10】3台のハードディスクドライブからディジタルビデオデータを読み出し再生するときの動作を示す説明図である。
【図11】各ハードディスクドライブへ記録されたディジタルビデオデータと、3倍速再生のときに同一のハードディスクドライブに動作が集中する状態を示す説明図である。
【図12】RAID0を利用して複数のハードディスクドライブに対しビデオ信号の分割記録再生を行う従来の高画質、高分解能、高フレームレートのハードディスクビデオレコーダの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0067】
5,6,7……ハードディスクドライブ(回転系記録媒体)、8……ストリームデコーダ(ビデオ信号生成手段)、11……システムコントローラ(ビデオ信号生成手段、コントローラ)、12……ファイルシステム、13……アプリケーションソフトウェア(ビデオ信号生成手段、ビデオ信号振り分け手段)、41……書き込み用切り替え回路(ビデオ信号振り分け手段)、42……読み出し用切り替え回路(ビデオ信号生成手段)、51,61,71……バッファメモリ、111……乱数発生手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の記録を行うビデオ記録装置であって、
前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、
前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、
記録に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記ファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記記録中には、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し、前記ビデオ信号を所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するビデオ信号振り分け手段と、
前記バッファメモリに蓄積されたビデオ信号を対応する回転系記録媒体へ記録し、前記記録の終了後に前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラと、
を備えたことを特徴とするビデオ記録装置。
【請求項2】
前記ビデオ信号振り分け手段は、前記記録中には、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた各バッファメモリに対し、ビデオ信号をラウンドロビンにより振り分けたときの最初にビデオ信号が振り分けられるバッファメモリを乱数により決定することで、ビデオ信号を所定の長さでランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項3】
前記ビデオ信号振り分け手段は、前記記録中には、記録するビデオ信号ごとに得られた乱数により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられたバッファメモリに対し、ビデオ信号を所定の長さでランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項4】
前記ビデオ信号振り分け手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を備えたことを特徴とする請求項2または3記載のビデオ記録装置。
【請求項5】
前記ビデオ信号振り分け手段は、あらかじめ得られた乱数についてのリストをもとに、最初にビデオ信号が振り分けられるバッファメモリを決定することを特徴とする請求項2記載のビデオ記録装置。
【請求項6】
前記ビデオ信号振り分け手段は、あらかじめ得られた乱数についてのリストをもとに、
記録するビデオ信号ごとの乱数を取得し、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられたバッファメモリに対し、ビデオ信号を所定の長さでランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項3記載のビデオ記録装置。
【請求項7】
前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対しビデオ信号を一定のサイズで振り分け蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項8】
前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対しビデオ信号を可変サイズで振り分け蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項9】
前記ビデオ信号は圧縮されたビデオデータであり、前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対し前記ビデオ信号をGOPのサイズで、かつランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項10】
前記ビデオ信号は圧縮されたディジタルビデオデータであり、前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対し前記ビデオ信号をGOPのサイズの整数倍のサイズで、かつランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項11】
前記ビデオ信号振り分け手段は、ソフトウェアにより実現されることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項12】
前記ビデオ信号振り分け手段は、ビデオ信号を振り分けるためのハードウェアによる切り替え回路と、前記切り替え回路を制御する切り替え信号を生成するソフトウェアとから構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項13】
前記バッファメモリは、ハードウェアにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項14】
前記バッファメモリは、ソフトウェアにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項15】
前記バッファメモリは、対応する回転系記録媒体が内蔵する内蔵バッファにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項16】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の再生を行うビデオ再生装置であって、
前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、
前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、
再生に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリからランダムに読み出したビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成するビデオ信号生成手段と、
前記再生の終了後に、前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラと、
を備えたことを特徴とするビデオ再生装置。
【請求項17】
前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には、前記回転系記録媒体から読み出し前記バッファメモリに蓄積したビデオ信号を、前記ビデオ信号の記録中、前記ビデオ信号が最初に振り分けられるバッファメモリを乱数により決定しラウンドロビンにより前記ビデオ信号をバッファメモリへランダムに振り分けた形態に応じて、前記バッファメモリからランダムに読み出し連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項18】
前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には、前記回転系記録媒体から読み出し前記バッファメモリに蓄積したビデオ信号を、前記ビデオ信号の記録中、前記ビデオ信号ごとに得られた乱数により当該ビデオ信号を前記バッファメモリに対しランダムに振り分けた形態に応じて、前記バッファメモリからランダムに読み出し連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項19】
前記ビデオ信号生成手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を備えたことを特徴とする請求項17または18記載のビデオ再生装置。
【請求項20】
前記ビデオ信号生成手段は、前記乱数をあらかじめ得られた乱数についてのリストから取得することを特徴とする請求項17または18記載のビデオ再生装置。
【請求項21】
前記ビデオ信号は、一定サイズのビデオ信号であることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項22】
前記ビデオ信号は、可変サイズのビデオ信号であることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項23】
前記ビデオ信号は圧縮されたディジタルビデオデータであり、前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているGOPサイズのビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリから読み出したGOPサイズのビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項24】
前記ビデオ信号は圧縮されたディジタルビデオデータであり、前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているGOPサイズの整数倍のサイズのビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリから読み出したGOPサイズの整数倍のサイズのビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項25】
前記ビデオ信号生成手段は、ソフトウェアにより実現されることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項26】
前記ビデオ信号生成手段は、ビデオ信号を振り分けるためのハードウェアによる切り替え回路と、前記切り替え回路を制御する切り替え信号を生成するソフトウェアとから構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項27】
前記バッファは、ハードウェアにより構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項28】
前記バッファは、ソフトウェアにより構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項29】
前記バッファは、対応する回転系記録媒体が内蔵する内蔵バッファにより構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項30】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の記録を行うビデオ記録方法であって、
記録の開始に先立ち、システムコントローラが前記各回転系記録媒体を管理するファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、
記録中には、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するステップと、
前記システムコントローラが前記複数のバッファメモリに蓄積されたビデオ信号を該バッファメモリに対応する前記複数の回転系記録媒体に対して同時に書込むステップと、
記録の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップと、
を備えたことを特徴とするビデオ記録方法。
【請求項31】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の再生を行うビデオ再生方法であって、
再生の開始に先立ち、システムコントローラがファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルを特定し、当該ファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、
再生中に、前記各回転系記録媒体のビデオ信号を読み出して、該各回転系記録媒体に対応して設けられたそれぞれのバッファメモリに同時に蓄積するステップと、
記録中、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリへ前記ビデオ信号がランダムに振り分けられた形態に応じて、前記各バッファメモリへ蓄積されたビデオ信号をランダムに読み出し、連続したビデオ信号を生成するステップと、
再生の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップと、
を備えたことを特徴とするビデオ再生方法。
【請求項1】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の記録を行うビデオ記録装置であって、
前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、
前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、
記録に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記ファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記記録中には、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し、前記ビデオ信号を所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するビデオ信号振り分け手段と、
前記バッファメモリに蓄積されたビデオ信号を対応する回転系記録媒体へ記録し、前記記録の終了後に前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラと、
を備えたことを特徴とするビデオ記録装置。
【請求項2】
前記ビデオ信号振り分け手段は、前記記録中には、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた各バッファメモリに対し、ビデオ信号をラウンドロビンにより振り分けたときの最初にビデオ信号が振り分けられるバッファメモリを乱数により決定することで、ビデオ信号を所定の長さでランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項3】
前記ビデオ信号振り分け手段は、前記記録中には、記録するビデオ信号ごとに得られた乱数により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられたバッファメモリに対し、ビデオ信号を所定の長さでランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項4】
前記ビデオ信号振り分け手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を備えたことを特徴とする請求項2または3記載のビデオ記録装置。
【請求項5】
前記ビデオ信号振り分け手段は、あらかじめ得られた乱数についてのリストをもとに、最初にビデオ信号が振り分けられるバッファメモリを決定することを特徴とする請求項2記載のビデオ記録装置。
【請求項6】
前記ビデオ信号振り分け手段は、あらかじめ得られた乱数についてのリストをもとに、
記録するビデオ信号ごとの乱数を取得し、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられたバッファメモリに対し、ビデオ信号を所定の長さでランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項3記載のビデオ記録装置。
【請求項7】
前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対しビデオ信号を一定のサイズで振り分け蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項8】
前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対しビデオ信号を可変サイズで振り分け蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項9】
前記ビデオ信号は圧縮されたビデオデータであり、前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対し前記ビデオ信号をGOPのサイズで、かつランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項10】
前記ビデオ信号は圧縮されたディジタルビデオデータであり、前記記録中には、前記ビデオ信号振り分け手段による制御により前記バッファメモリに対し前記ビデオ信号をGOPのサイズの整数倍のサイズで、かつランダムに振り分けて蓄積することを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項11】
前記ビデオ信号振り分け手段は、ソフトウェアにより実現されることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項12】
前記ビデオ信号振り分け手段は、ビデオ信号を振り分けるためのハードウェアによる切り替え回路と、前記切り替え回路を制御する切り替え信号を生成するソフトウェアとから構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項13】
前記バッファメモリは、ハードウェアにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項14】
前記バッファメモリは、ソフトウェアにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項15】
前記バッファメモリは、対応する回転系記録媒体が内蔵する内蔵バッファにより構成されていることを特徴とする請求項1記載のビデオ記録装置。
【請求項16】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しビデオ信号の再生を行うビデオ再生装置であって、
前記複数の回転系記録媒体にそれぞれ対応して設けられたバッファメモリと、
前記複数の回転系記録媒体を管理するファイルシステムと、
再生に先立ち前記ファイルシステムを制御し、前記回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルに対しアクセス可能な状態にし、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリからランダムに読み出したビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成するビデオ信号生成手段と、
前記再生の終了後に、前記ファイルシステムを制御し前記各回転系記録媒体のファイルをクローズ操作するコントローラと、
を備えたことを特徴とするビデオ再生装置。
【請求項17】
前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には、前記回転系記録媒体から読み出し前記バッファメモリに蓄積したビデオ信号を、前記ビデオ信号の記録中、前記ビデオ信号が最初に振り分けられるバッファメモリを乱数により決定しラウンドロビンにより前記ビデオ信号をバッファメモリへランダムに振り分けた形態に応じて、前記バッファメモリからランダムに読み出し連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項18】
前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には、前記回転系記録媒体から読み出し前記バッファメモリに蓄積したビデオ信号を、前記ビデオ信号の記録中、前記ビデオ信号ごとに得られた乱数により当該ビデオ信号を前記バッファメモリに対しランダムに振り分けた形態に応じて、前記バッファメモリからランダムに読み出し連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項19】
前記ビデオ信号生成手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を備えたことを特徴とする請求項17または18記載のビデオ再生装置。
【請求項20】
前記ビデオ信号生成手段は、前記乱数をあらかじめ得られた乱数についてのリストから取得することを特徴とする請求項17または18記載のビデオ再生装置。
【請求項21】
前記ビデオ信号は、一定サイズのビデオ信号であることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項22】
前記ビデオ信号は、可変サイズのビデオ信号であることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項23】
前記ビデオ信号は圧縮されたディジタルビデオデータであり、前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているGOPサイズのビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリから読み出したGOPサイズのビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項24】
前記ビデオ信号は圧縮されたディジタルビデオデータであり、前記ビデオ信号生成手段は、前記再生中には前記回転系記録媒体から、記録されているGOPサイズの整数倍のサイズのビデオ信号を読み出し対応するバッファメモリへ蓄積し、前記ビデオ信号の記録の際の前記バッファメモリに前記ビデオ信号をランダムに振り分けた形態に応じて前記バッファメモリから読み出したGOPサイズの整数倍のサイズのビデオ信号をもとに連続したビデオ信号を生成することを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項25】
前記ビデオ信号生成手段は、ソフトウェアにより実現されることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項26】
前記ビデオ信号生成手段は、ビデオ信号を振り分けるためのハードウェアによる切り替え回路と、前記切り替え回路を制御する切り替え信号を生成するソフトウェアとから構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項27】
前記バッファは、ハードウェアにより構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項28】
前記バッファは、ソフトウェアにより構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項29】
前記バッファは、対応する回転系記録媒体が内蔵する内蔵バッファにより構成されていることを特徴とする請求項16記載のビデオ再生装置。
【請求項30】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の記録を行うビデオ記録方法であって、
記録の開始に先立ち、システムコントローラが前記各回転系記録媒体を管理するファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、
記録中には、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリに対し所定のビデオ信号長でランダムに振り分けて蓄積するステップと、
前記システムコントローラが前記複数のバッファメモリに蓄積されたビデオ信号を該バッファメモリに対応する前記複数の回転系記録媒体に対して同時に書込むステップと、
記録の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップと、
を備えたことを特徴とするビデオ記録方法。
【請求項31】
複数の回転系記録媒体へアクセスし、前記複数の回転系記録媒体に対しディジタルビデオ信号の再生を行うビデオ再生方法であって、
再生の開始に先立ち、システムコントローラがファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体ごとに用意された異なるファイルを特定し、当該ファイルをオープンし、前記各回転系記録媒体に対し同時にアクセス可能な状態にするステップと、
再生中に、前記各回転系記録媒体のビデオ信号を読み出して、該各回転系記録媒体に対応して設けられたそれぞれのバッファメモリに同時に蓄積するステップと、
記録中、ビデオ信号振り分け手段による制御により、前記複数の回転系記録媒体のそれぞれに対応して設けられた複数のバッファメモリへ前記ビデオ信号がランダムに振り分けられた形態に応じて、前記各バッファメモリへ蓄積されたビデオ信号をランダムに読み出し、連続したビデオ信号を生成するステップと、
再生の終了後に、前記システムコントローラが前記ファイルシステムを制御し、前記各回転系記録媒体のファイルをクローズするステップと、
を備えたことを特徴とするビデオ再生方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−44668(P2009−44668A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−210072(P2007−210072)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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