説明

記録再生装置および記録再生方法

【課題】オーディオ信号のアフレコをし易くする記録再生装置および記録再生方法の提供を目的とする。
【解決手段】ビデオディスク1上にビデオデータ2とオーディオデータ3を順次交互に連続して形成し、ビデオデータ2とオーディオデータ3の間にギャップ4を設け、ビデオデータ2とオーディオデータ3とを判別する識別符号IDをつける。そして、識別符号IDに基づいてビデオデータ2を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオデータ3を検出したときはオーディオデータ3のアフレコを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、記録再生装置および記録再生方法に関する。詳しくは、ビデオ記録部とオーディオ記録部の間にギャップを設け、ビデオ記録部とオーディオ記録部とを判別する判別信号をつけるものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光ビデオディスクにビデオ信号およびオーディオ信号を記録し、記録されたビデオ信号およびオーディオ信号を再生する光ビデオディスク記録再生装置があった。
【0003】
この光ビデオディスク記録再生装置について以下に説明する。光ビデオディスク記録再生装置は、光ビデオディスク、光ビデオディスクドライブから構成される。光ディスクドライブは、光ビデオディスクを回転させながらレーザ光スポットを照射して情報を記録したり、再生したりする。光ビデオディスクドライブは、スピンドルモータ、回転制御系、光ピックアップ、粗動モータ、粗動モータ制御系、信号処理系、ピックアップ制御系、ドライブコントローラから構成される。
【0004】
光ビデオディスクには、ビデオ信号やオーディオ信号を含む情報が、ピットの並びとして刻まれている。ここで、光ディスク記録再生装置で再生されるオーディオ信号はPCM信号であるが、光ビデオディスク記録再生装置で再生されるビデオ信号およびオーディオ信号は、アナログのFM信号として記録される。例えば、ビデオ信号およびオーディオ信号は、それぞれ別々に信号処理系の周波数変調回路で周波数変調されFM信号とされた後に加算回路で加算され、リミッタで矩形波に変調され、光変調回路で光記録用に変調をかけられた後に光ピックアップで光ビデオディスクに記録される。
【0005】
しかし、光ビデオディスクへのディジタルのビデオ信号およびオーディオ信号を記録するフォーマットは定まっていない。そこで、ディジタルビデオカセットレコーダー(VCR)のフォーマットをそのまま継承している。図7にディジタルVCRのディジタルのビデオ信号およびオーディオ信号の記録フォーマットおよび記録タイミングを示す。図7に示すディジタルVCRの記録フォーマットは、SMPTE規格D−2フォーマットである。図7において、6本の斜め方向トラック(プログラムトラック)で1フィールドが構成される。すなわち、ドラム1.5回転で1フィールドが記録される。それぞれのプログラムトラックはトラック0、1およびセグメント0、1、2に分けられる。1フィールドは3つのセグメントで構成される。また、2フィールドで1フレームが構成される。また、1セグメントでオーディオデータは2度記録されている。例えば、テープ上端部にセグメント1のオーディオデータ第1コピー70が記録され、テープ下端部にセグメント1のオーディオデータ第2コピー71が記録される。セグメント1のオーディオデータ第2コピー71の上側でテープ中央部にセグメント1のビデオデータ72が記録される。なお、オーディオデータのA0 ,A1 ,A2 ,A3 はそれぞれオーディオチャンネルのCH1,CH2,CH3,CH4に対応する。
【0006】
ディジタルVCRでは、回転ドラムに設けられたビデオ信号記録再生ヘッドおよびオーディオ信号記録再生ヘッドを用いてディジタルのビデオ信号およびオーディオ信号を図7に示すようなタイミングで記録する。つまり、回転ドラムの周面に対して斜めにテープを巻き付けて、テープの走行方向に対して斜めにビデオ信号記録再生ヘッドおよびオーディオ信号記録再生ヘッドが走査するようにする。
【0007】
これにより、テープの短手方向に斜めに記録トラックが形成される。1スキャンのトラック対73は、ビデオ信号記録再生ヘッドおよびオーディオ信号記録再生ヘッドの一対が1回の走査でテープに形成するトラックの長さを示す。複数回、ヘッド対の走査を繰り返すことにより、1スキャンのトラック対73をテープに連続して形成する。
【0008】
このように、ディジタルVCRにおいては、ビデオ信号記録再生ヘッドおよびオーディオ信号記録再生ヘッドの一対がテープを1回で走査する期間が短い。従って、記録トラックのうち、ビデオ信号記録部としてのビデオデータおよびオーディオ信号記録部としてのオーディオデータを分け易い記録フォーマットになっている。
【0009】
さらに、回転ドラムに設けられたタイミングヘッド等によりテープ上のトラック位置の検出も容易である。従って、ビデオ信号を再生しながらオーディオ信号のみを後で記録するいわゆるアフレコ(アフターレコーディング)を行い易い。つまり、オーディオ信号のアフレコをしやすい記録フォーマットになっている。
【0010】
ところが、光ビデオディスク記録再生装置においては、光ビデオディスク上で、内周側から外周側へ螺旋状に、しかも連続して記録トラックが形成される。この連続する記録トラックからオーディオ信号のみの記録トラックを検出するのは難しかった。従って、オーディオ信号のみを後で記録するいわゆるアフレコを行うのは難しかった。つまり、光ディスク記録再生装置においては、オーディオ信号のアフレコをしやすい記録フォーマットにはなっていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このように、従来の光ディスク記録再生装置の光ビデオディスク上では、螺旋状に、しかも連続して記録トラックが形成されるので、オーディオ信号のみを後で記録するいわゆるアフレコを行うのが難しいという不都合があった。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、オーディオ信号のアフレコをしやすくする記録再生装置および記録再生方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の記録再生装置は、記録媒体上にビデオ信号およびオーディオ信号のディジタル記録を行う記録再生装置において、記録媒体上にビデオ記録部とオーディオ記録部を順次交互に連続して形成し、ビデオ記録部とオーディオ記録部の間にギャップを設け、ビデオ記録部とオーディオ記録部とを判別する判別信号をつける信号形成手段と、信号形成手段による判別信号に基づいてビデオ記録部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはオーディオ記録部にオーディオ信号を記録する記録再生制御手段とを有するものである。
【0014】
本発明の記録再生方法は、記録媒体上にビデオ信号およびオーディオ信号のディジタル記録を行う際に、記録媒体上にビデオ記録部とオーディオ記録部とを順次交互に連続して形成して記録し、ビデオ記録部とオーディオ記録部との間にギャップを設け、ギャップにビデオ記録部とオーディオ記録部とを判別する判別信号をつけ、この判別信号に基づいて、ビデオ記録部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはオーディオ記録部にオーディオ信号を記録するようにしたものである。
【0015】
[作用]
本発明の記録再生装置によれば、以下のような作用をする。まず、通常の記録を行う場合では、信号形成手段は、入力されるビデオ信号及びオーディオ信号を、光ビデオディスク上にビデオデータ部とオーディオデータ部を順次交互に連続して形成し、ビデオデータ部とオーディオデータ部の間にギャップを設け、ビデオデータ部とオーディオデータ部とを判別する判別信号としての識別符号IDをつける記録フォーマットに形成し、記録再生制御手段はこの記録フォーマットの信号を光ピックアップでビデオディスク上に順次記録させる。
【0016】
アフレコ時には、再生モードで記録再生制御手段は光ピックアップでビデオ信号を再生させながら、信号形成手段で形成されたオーディオ信号を記録させることにより、オーディオデータのみのデータの入れ替えを行っていく。
【0017】
本発明の記録再生方法によれば、以下のような作用をする。まず、通常の記録を行う場合では、入力されるビデオ信号及びオーディオ信号を、光ビデオディスク上にビデオデータ部とオーディオデータ部を順次交互に連続して形成し、ビデオデータ部とオーディオデータ部の間にギャップを設け、ビデオデータ部とオーディオデータ部とを判別する判別信号としての識別符号IDをつける記録フォーマットに形成し、この記録フォーマットの信号を光ピックアップでビデオディスク上に順次記録させる。
【0018】
アフレコ時には、再生モードでビデオ信号を再生させながら、オーディオデータ部を判別する識別符号IDを検出したとき、オーディオデータ部にオーディオ信号を記録させることにより、オーディオデータのみのデータの入れ替えを行っていく。
【発明の効果】
【0019】
この発明は、記録媒体上にビデオ信号およびオーディオ信号のディジタル記録を行う記録再生装置において、記録媒体上にビデオ記録部とオーディオ記録部を順次交互に連続して形成し、ビデオ記録部とオーディオ記録部の間にギャップを設け、ビデオ記録部とオーディオ記録部とを判別する判別信号をつける信号形成手段と、信号形成手段による判別信号に基づいてビデオ記録部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはオーディオ記録部にオーディオ信号を記録する記録再生制御手段とを有するので、ギャップに設けられた判別信号によりオーディオ記録部を検出したときに、オーディオ記録部にオーディオ信号を記録して、オーディオ信号のアフレコを行うことができる。
【0020】
また、この発明によれば、上述において、記録再生制御手段がオーディオ記録部にオーディオ信号を記録する際に、オーディオ信号に対応するビデオ信号と同期をとるように制御するタイミング制御手段を設けるので、ビデオ信号を再生しながら、ビデオ信号と同期したオーディオ信号のアフレコを行うことができる。
【0021】
また、この発明によれば、上述において、判別信号は、特定のビデオ記録部またはオーディオ記録部を判別するので、特定のビデオ記録部のビデオ信号を再生しながら、特定のオーディオ記録部のオーディオ信号のアフレコを行うことができる。
【0022】
また、この発明によれば、記録媒体上にビデオ信号およびオーディオ信号のディジタル記録を行う際に、記録媒体上にビデオ記録部とオーディオ記録部とを順次交互に連続して形成して記録し、ビデオ記録部とオーディオ記録部との間にギャップを設け、ギャップにビデオ記録部とオーディオ記録部とを判別する判別信号をつけ、この判別信号に基づいて、ビデオ記録部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはオーディオ記録部にオーディオ信号を記録するようにしたので、ギャップに設けられた判別信号によりオーディオ記録部を検出したときに、オーディオ記録部にオーディオ信号を記録して、オーディオ信号のアフレコを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
まず、この例を適用する光ビデオディスク記録再生装置の構成を示す。図6は、本実施例を適用する光ビデオディスク記録再生装置の基本構成を示すブロック図である。光ビデオディスク記録再生装置は、光ビデオディスク100、光ビデオディスクドライブ101から構成される。光ビデオディスクドライブ101は、光ビデオディスク100を回転させながらレーザ光スポットを照射して情報を記録したり、再生したりする。光ビデオディスクドライブ101は、スピンドルモータ102、回転制御系103、光ピックアップ104、粗動モータ105、粗動モータ制御系106、信号処理系107、ピックアップ制御系108、ドライブコントローラ109から構成される。
【0024】
光ピックアップ104は、光ビデオディスク100上に情報信号を記録し、光ビデオディスク100上に記録された情報を再生する。光ピックアップ104は、光ビデオディスク100の回転にともなう面の振れ、トラックの光ビデオディスク100の半径方向の振れを検出し、それらの振れに対して常に一定の誤差内に収めるように自動調整する機能を有している。粗動モータ105は、光ピックアップ104を光ビデオディスク100の目的位置近傍に高速で大きく移動させる。粗動モータ105は、光ピックアップ104内のモータと協力して、光ビデオディスク100上のトラックの振れに対してレーザ光を追従させるためにも使用される。
【0025】
ドライブコントローラ109は、光ビデオディスク記録再生装置の各部の動作の制御を行う。ドライブコントローラ109は、外部のドライブインターフェースからの指示によって各制御系を制御して目標の動作を行わせる。つまり、ドライブコントローラ109の制御信号により、回転制御系103は、スピンドルモータ102を回転させ、光ビデオディスク100を回転させる。また、ドライブコントローラ109の制御信号により、粗動モータ制御系106は、粗動モータ105を動かして光ピックアップ104を光ビデオディスク100の半径方向に移動させる。
【0026】
ドライブコントローラ109は外部のインターフェースから供給された情報を信号処理系107に供給する。信号処理系107は、供給された情報に変調およびエラー訂正符号化等の信号処理を施して光ピックアップ104に供給する。光ピックアップ104は、光ビデオディスク100に信号を記録する。また、信号処理系107は、光ピックアップ104で再生された情報に信号処理を施してドライブコントローラ109に供給する。ドライブコントローラ109は外部のインターフェースに情報を出力する。信号処理系107は、再生信号の復調回路やエラー訂正回路により構成される。
【0027】
ここで、信号処理系107は、記録媒体としての光ビデオディスク100上にビデオ記録部とオーディオ記録部を順次交互に連続して形成し、ビデオ記録部とオーディオ記録部の間にギャップを設け、ビデオ記録部とオーディオ記録部とを判別する判別信号としての識別符号IDをつける信号形成手段を構成する。また、ドライブコントローラは信号形成手段による判別信号に基づいてビデオ記録部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはオーディオ記録部にオーディオ信号を記録する記録再生制御手段を構成する。
【0028】
ピックアップ制御系108は、トラッキング駆動回路およびフォーカシング駆動回路から構成される。ピックアップ制御系108は、ドライブコントローラ109の制御信号および信号処理系107の制御信号により、光ピックアップ104のトラッキングサーボおよびフォーカシングサーボの制御を行う。
【0029】
このように構成される光ディスク記録再生装置は、以下のような動作をする。まず、通常動作について説明する。ドライブコントローラ109からの制御信号により、回転制御系103は、スピンドルモータ102を回転させ、光ビデオディスク100を回転させる。また、ドライブコントローラ109の制御信号により、粗動モータ制御系106は、粗動モータ105を動かして光ピックアップ104を光ビデオディスク100の半径方向に移動させる。
【0030】
ピックアップ制御系108は、ドライブコントローラ109の制御信号および信号処理系107の制御信号により、光ピックアップ104のトラッキングサーボおよびフォーカシングサーボの制御を行う。光ピックアップ104は、光ビデオディスク100上に情報信号を記録し、光ビデオディスク100上に記録された情報を再生する。光ピックアップ104は、光ビデオディスク100の回転にともなう面の振れ、トラックの光ビデオディスク100の半径方向の振れを検出し、それらの振れに対して常に一定の誤差内に収めるように自動調整しながら情報を記録または再生する。
【0031】
記録時には、ドライブコントローラ109は外部のインターフェースから供給された情報を信号処理系107に供給する。信号処理系107は、供給された情報に変調およびエラー訂正符号化等の信号処理を施して光ピックアップ104に供給する。光ピックアップ104は、光ビデオディスク100に信号を記録する。また、再生時には、信号処理系107は、光ピックアップ104で再生された情報に復調やエラー訂正等の信号処理を施してドライブコントローラ109に供給する。ドライブコントローラ109は外部のインターフェースに情報を出力する。
【0032】
なお、光ビデオディスク100には、ビデオ信号やオーディオ信号を含む情報が、ピットの並びとして刻まれている。光ピックアアップ104からのレーザー光の反射量の変化を1か0かの2値化して読む方法はオーディオ信号を再生する光ディスク再生装置と同様としても良い。
【0033】
また、詳細には光ビデオディスク記録再生装置で再生されるビデオ信号およびオーディオ信号は、アナログのFM信号として記録される。例えば、信号処理系107において、ビデオ信号およびオーディオ信号は、それぞれ別々に周波数変調回路で周波数変調されFM信号とされた後に加算回路で加算され、リミッタで矩形波に変調され、光変調回路で光記録用に変調をかけられた後に、光ピックアップ104で光ビデオディスク100に記録される。また、ビデオディスク100に記録されたビデオ信号およびオーディオ信号は、光ピックアップ104で再生される。例えば、信号処理系107において、ビデオ信号およびオーディオ信号は、光復調回路で光再生用に復調をかけられた後に、分離回路で分離され、それぞれ別々に周波数復調回路で周波数復調される。
【0034】
次に、アフレコ動作について説明する。まず、信号形成手段を構成する信号処理系107が、記録媒体としての光ビデオディスク100上に内周側から外周側へビデオ記録部とオーディオ記録部を順次交互に連続して形成し、ビデオ記録部とオーディオ記録部の間にギャップを設け、ビデオ記録部とオーディオ記録部とを判別する判別信号としての識別符号IDをつける。
【0035】
次に、記録再生制御手段を構成するドライブコントローラ109が信号形成手段により設けられた判別信号に基づいてビデオ記録部を検出したときはこのビデオ記録部に記録されたビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはこのオーディオ記録部にアフレコ信号としてのオーディオ信号を記録する。
【0036】
以下、本発明の実施例を説明する。図1は、本実施例のビデオディスク上のVCR型記録フォーマットを示す図である。図2は、ビデオディスク上のセクター型記録フォーマットを示す図である。以下、VCR型記録フォーマットを例として説明する。この例では、図6に示した信号処理系107は、光ビデオディスク上にビデオデータ部とオーディオデータ部を順次交互に連続して形成し、ビデオデータ部とオーディオデータ部の間にギャップを設け、ビデオデータ部とオーディオデータ部とを判別する識別符号IDをつける信号形成手段を構成する。また、ドライブコントローラ109は信号形成手段による判別信号に基づいてビデオデータ部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオデータ部を検出したときはオーディオデータ部にオーディオ信号を記録する記録再生制御手段を構成する。
【0037】
図1において、ビデオディスク1上で螺旋状にビデオデータ2とオーディオデータ3とがある単位毎に区切られて一定間隔で信号形成手段により形成され、記録再生制御手段により記録される。図1において、長い短冊状データがビデオデータ2であり、短い短冊状データがオーディオデータ3である。そして、ビデオデータ2とオーディオデータ3の間、オーディオデータ3とオーディオデータ3の間、オーディオデータ3とビデオデータ2の間には、それぞれギャップ4が設けられている。
【0038】
このビデオデータ2とオーディオデータ3との区切りの単位を以下に示す。例えば、非圧縮データでは1フィールド毎に区切られて一定間隔で記録される。1フィールドはビデオディスク1上の半周に該当する。つまり、ビデオディスク1上の半周毎にビデオデータ2とオーディオデータ3とを区切って一定間隔のギャップ4を設けて記録する。
【0039】
また、ビデオデータ2とオーディオデータ3とが1フレーム毎に区切られて一定間隔で信号形成手段により形成され、記録再生制御手段により記録される。1フレームはビデオディスク1上の1周に該当する。つまり、ビデオディスク1上の1周毎にビデオデータ2とオーディオデータ3とを区切って一定間隔のギャップ4を設けて記録する。
【0040】
あるいはビデオデータ2とオーディオデータ3とがその整数分の1毎に区切られて一定間隔で信号形成手段により形成され、記録再生制御手段により記録される。nを整数とすると、1/nフィールド毎に区切られて一定間隔で記録される。1/nフィールドはビデオディスク1上の半周の1/nに該当する。つまり、ビデオディスク1上の半周の1/n毎にビデオデータ2とオーディオデータ3とを区切って一定間隔のギャップ4を設けて記録する。
【0041】
また、ビデオデータ2とオーディオデータ3とが1/nフレーム毎に区切られて一定間隔で信号形成手段により形成され、記録再生制御手段により記録される。1/nフレームはビデオディスク1上の1周の1/nに該当する。つまり、ビデオディスク1上の1周の1/n毎にビデオデータ2とオーディオデータ3とを区切って一定間隔のギャップ4を設けて記録する。
【0042】
また、圧縮データでは、ビデオデータ2とオーディオデータ3とがGOP毎を1区間として、GOP毎に区切られて一定間隔で信号形成手段により形成され、記録再生制御手段により記録される。図3は、GOP(グループオブピクチャーズ)を説明する図である。まず、GOPを設けた理由に付いて説明する。MPEG1の規格によりデータ圧縮を行う際の符号化アルゴリズムは、動き補償フレーム間予測とDCTを用いたハイブリッド符号化方式を基本としている。ここで、フレーム間予測は動画像情報の圧縮に効果的であるが、以前のフレームの情報を常に利用するため、ランダムアクセス機能が実現できない。そこで、この問題を解決するために、GOPと呼ばれる複数の画像フレームから構成される階層(レイヤ)を設けるようにした。
【0043】
図3において示すように、GOPは3種類の符号化フレーム、すなわち、フレーム内符号化フレームを示すIピクチャー30、フレーム間符号化フレームを示すPピクチャー31、フレーム内符号化フレームを示すBピクチャー32から構成されている。図3に示すような順序で入力された各GOP33、34、35、36で最初に符号化されるフレームは、Iピクチャー30である。Iピクチャー30は、DCTを用いたフレーム内符号化であるため、符号化データの開始点のアドレス情報を用いれば、ランダムアクセスが可能となる。このような、ビデオディスク1上のGOP毎にビデオデータ2とオーディオデータ3とを区切って一定間隔のギャップ4を設けて記録する。
【0044】
この1区間毎にビデオデータ2、オーディオデータ3と順次記録し、図2のように記録する。ビデオデータ2、オーディオデータ3の間のギャップ4は、クロック抽出に用いるPLLの立ち上げ等を考慮して、所定間隔だけ設けている。
【0045】
ビデオデータ2、オーディオデータ3の各データは、図4に示すようなシンクブロックによって構成される。図4において、1シンクブロック40は、190バイトで構成される。1シンクブロック40は、同期信号SYNCと内符号ブロック0(95バイト)41と外符号ブロック0(93バイト)42とで構成される。先頭の同期信号SYNCはS0 、S1 の2バイトのデータから構成される。
【0046】
内符号ブロック0(95バイト)41は識別符号ID、データ43、内符号パリティ44から構成される。識別符号IDは、ID0 、ID1 の2バイトのデータから構成される。識別符号IDは、このシンクブロック40のデータが、ビデオデータであるかまたはオーディオデータであるか、または特定のデータの種類を識別する。データ43は、B8 ,B83,B82,・・・,B2 ,B1 ,B0 の85バイトのデータから構成される。内符号パリティ44は、K7 ,K6 ,K5 ,K4 ,K3 ,K2 ,K1 ,K0 の8バイトのデータから構成される。
【0047】
外符号ブロック0(93バイト)42はデータ45、外符号パリティ46から構成される。データ45は、B8 ,B83,B82,・・・,B2 ,B1 ,B0 の85バイトのデータから構成される。外符号パリティ46は、K7 ,K6 ,K5 ,K4 ,K3 ,K2 ,K1 ,K0 の8バイトのデータから構成される。
【0048】
内符号パリティ44および外符号パリティ46は、例えば、リードソロモン積符号形式のエラー訂正を行うためのエラー訂正符号である。シンクブロック40はビデオ信号及びオーディオ信号ともに同じフォーマットであるので、識別符号IDでビデオ信号及びオーディオ信号の区別が付けられるようにしておく。
【0049】
また、オーディオデータ3とビデオデータ2との間に設けられるギャップ4には、ビデオデータ2と同じ識別符号IDを設ける。そして、ビデオデータ2とオーディオデータ3との間、オーディオデータ3とオーディオデータ3との間に設けられるギャップ4には、ビデオデータ2またはオーディオデータ3と同じ識別符号IDを設ける。これにより、ギャップ4の識別符号IDを検出することにより、ギャップ4に続くビデオデータ2またはオーディオデータ3を検出することができる。また、ギャップ4の識別符号IDをビデオデータ2またはオーディオデータ3と異なる識別符号別IDとしてもよい。さらに、ギャップ4の識別符号IDを特定パターンのビデオデータ2またはオーディオデータ3を判別する構成にしてもよい。
【0050】
このように構成されたVCR型記録フォーマットで以下のように動作する。まず、通常の記録を行う場合では、信号形成手段は、入力されるビデオ信号及びオーディオ信号を、図2の記録フォーマットに形成し、記録再生制御手段はこの記録フォーマットの信号を光ピックアップでビデオディスク1上に順次記録させる。これにより、ビデオディスク1上に内周側から外周側へ順に、ビデオデータ2、ギャップ4、オーディオデータ3、ギャップ4、オーディオデータ3、ギャップ4の組が、繰り返して記録される。
【0051】
アフレコ時には、再生モードで記録再生制御手段は光ピックアップでビデオ信号を再生させながら、信号形成手段で形成されたオーディオデータ3を記録させることにより、オーディオデータ3のみのデータの入れ替えを行っていく。この場合、オーバーライトメディアの場合は、すでに記録されたオーディオデータ3の上から直接、記録再生制御手段は光ピックアップで新たなオーディオデータ3を記録させることにより、オーディオデータ3のみのデータの入れ替えを行っていく。
【0052】
また、オーバーライトメディアでない場合は、ビデオデータ2の再生に先行させて、記録再生制御手段は光ピックアップで予めアフレコを行うオーディオデータ3を消去して置き、消去されたオーディオデータ3に新たなオーディオデータ3を記録する。または、光ピックアップを2つ設けて、ビデオデータ2の再生の際に、記録再生制御手段は先行する光ピックアップで予めオーディオデータ3を消去させて、後行する光ピックアップで消去されたオーディオデータ3に新たなオーディオデータ3を記録させる。
【0053】
光ビデオディスク記録再生装置では、記録または再生の動作状態により、光ピックアップのレーザーパワーレベルが変わるので、そのレーザーパワーレベルの変化を基にして具体的に動作説明を行う。
【0054】
図5にアフレコの記録再生のタイミングを示す。図5において、まず、図5Aに示すディスク上記録信号のビデオデータA0 に対しては、図5Bに示す光ピックアップのレーザーパワーレベルはローレベルLであり、このとき、図5Cに示すドライブ動作は再生動作である。つまり、このときは再生モードであり、記録再生制御手段は光ピックアップでビデオデータA0 を再生させる。
【0055】
次に、オーディオ部検出点50において、記録再生制御手段がギャップ51の識別符号IDからオーディオ部を検出すると、図5Aに示すビデオディスク上記録信号のオーディオデータB0 およびオーディオデータC0 に対しては、図5Bに示す光ピックアップのレーザーパワーレベルはハイレベルHであり、このとき、図5Cに示すドライブ動作は記録(アフレコ)動作である。つまり、このときはアフレコ時であり、信号形成手段はオーディオデータB0 およびオーディオデータC0 を形成し、記録再生制御手段は光ピックアップでオーディオデータB0およびオーディオデータC0 を記録させる。
【0056】
なお、オーディオ部検出点50においてオーディオデータB0 に先行するギャップ51でオーディオデータB0 およびオーディオデータC0 を検出しても良いし、オーディオ部検出点50においてオーディオデータB0 に先行するギャップ51でオーディオデータB0 を検出し、オーディオ部検出点54においてオーディオデータC0 に先行するギャップ52でオーディオデータC0 を検出するようにしても良い。
【0057】
そして、ビデオ部検出点55において、記録再生制御手段がビデオデータA1に先行するギャップ53でビデオデータA1 を検出すると、図5Aに示すディスク上記録信号のビデオデータA1 に対しては、図5Bに示す光ピックアップのレーザーパワーレベルはローレベルLであり、このとき、図5Cに示すドライブ動作は再生動作である。つまり、このときは再生モードであり、記録再生制御手段は光ピックアップでビデオデータA1 を再生させる。このとき、ビデオデータA0 およびビデオデータA1 は、既にビデオディスク上に記録されたデータであり、オーディオデータB0 およびオーディオデータC0 は、新たにビデオディスク上に記録されたデータである。
【0058】
このように、光ピックアップがギャップ部でオーディオデータ部の識別符号IDを読み取ると、光ピックアップのドライブ動作は記録モードに切り替えられ、アフレコを行うことができる。ここで、図6に示すタイミング制御手段としてのドライブコントローラ109でオーディオ信号及びビデオ信号の同期を取るため、図5において、ビデオデータA0 に対応するオーディオデータB0 ,C0 はビデオデータA1 の前またはそれより後に記録する必要がある。
【0059】
また、図5では、オーディオデータB0 ,オーディオデータC0 と2つに分けているが、オーディオデータB0 に先行するギャップ51と、オーディオデータC0 に先行するギャップ52とにより、オーディオ部検出点50、54において2種類のオーディオデータB0 ,オーディオデータC0 をそれぞれ検出して、これにより2種類のアフレコ信号を入れたり、オーディオデータB0 は原信号、オーディオデータC0 にアフレコ信号を入れても良い。
【0060】
また、この場合に、例えば、記録再生制御手段にオーディオデータB0 ,オーディオデータC0 を選択する選択スイッチを設け、選択スイッチを切り換えることにより別々のオーディオデータB0 ,オーディオデータC0 を再生をするようにしても良い。
【0061】
再生時は、通常の再生でよいが、オーディオ信号とビデオ信号の時間のずれをなくすため、例えば、図6に示す信号処理系107においてビデオ信号保持用のバッファメモリを設け、バッファメモリを用いて図6に示すタイミング制御手段としてのドライブコントローラ109でオーディオ信号とビデオ信号のタイミング合わせを行えば良い。
【0062】
上例によれば、光ビデオディスク上にビデオデータ部とオーディオデータ部を順次交互に連続して形成するVCR型記録フォーマットにおいて、書き換え型ディジタルビデオディスクのオーディオアフレコを可能とすることができる。また、ギャップの識別符号IDを他のデータに対して付加することにより、オーディオデータのみではなく、各種情報のアフターレコーディングを可能とすることができる。
【0063】
以上、図1に示すVCR型記録フォーマットについて述べたが、図2に示すように、ビデオディスク上にセクター型記録フォーマットによりビデオデータ及びオーディオデータを信号形成手段により形成し、記録再生制御手段により記録するようにしてもよい。セクター型記録フォーマットでは、ビデオディスク20上の、例えば、内周側に複数のオーディオデータセクタ21を有するオーディオデータ部を設け、外周側に斜線で示す複数のビデオデータセクタ22を有するビデオデータ部を設ける。
【0064】
図2において、ビデオディスク20上で区切られるビデオデータセクタ22とオーディオデータセクタ21の単位は、図1に示したVCR型記録フォーマットにおけるビデオデータ2とオーディオデータ3の区切りの単位と同様であるので、その説明を省略する。
【0065】
この例においては、図6に示した信号処理系107は、光ビデオディスク上の外周側にビデオデータ部を形成し、内周側にオーディオデータ部を形成し、ビデオデータ部とオーディオデータ部の間、ビデオデータ部の間及びオーディオデータ部の間にギャップを設け、ギャップにビデオデータ部とオーディオデータ部とを判別する識別符号IDをつける信号形成手段を構成する。また、ドライブコントローラ109は信号形成手段による判別信号に基づいてビデオデータ部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオデータ部を検出したときはオーディオデータ部にオーディオ信号を記録する記録再生制御手段を構成する。
【0066】
ここで、ビデオデータセクタ21とオーディオデータセクタ21との間にギャップ23を設け、ビデオデータセクタ22の間にそれぞれギャップ25を設け、オーディオデータセクタ21の間にそれぞれギャップ24を設ける。この場合、ビデオデータおよびオーディオデータの構成は、図4に示したシンクブロックと同様であるので、その説明を省略する。
【0067】
また、ビデオデータセクタ22とオーディオデータセクタ21との間、ビデオデータセクタ22の間、およびオーディオデータセクタ21の間にそれぞれ設けられるギャップ23、24、25には、このギャップに続くオーディオデータまたはビデオデータを識別する識別符号IDを設ける。これにより、ギャップ23、24、25の識別符号IDを検出することにより、ギャップ23、24、25に続くオーディオデータセクタ21を検出することができる。また、ギャップ23、24、25の識別符号IDをオーディオデータセクタ21と異なる識別符号別IDとしてもよい。さらに、ギャップ23、24、25の識別符号IDを特定パターンのオーディオデータセクタ21を判別する構成にしてもよい。
【0068】
ここで、セクター型記録フォーマットの場合、光ピックアップは、マルチヘッドで構成するようにした方がよい。つまり、ビデオディスク上の、外周側に設けられたビデオオデータセクタ22に対してビデオデータの記録再生を行う第1の光ピックアップと、内周側に設けられたオーディオデータセクタ21に対してオーディオデータの記録再生を行う第2の光ピックアップとを設ける。この場合、第1の光ピックアップと第2の光ピックアップとは、それぞれ独立した粗動モータ、粗動モータ制御系、ピックアップ制御系および信号処理系を有する。そして、第1の光ピックアップで記録再生されるビデオ信号に対応するオーディオ信号を第2の光ピックアップで記録再生できるようにタイミング制御手段としてのドライブコントローラにより同期を取るように構成する。
【0069】
このように構成されたセクター型記録フォーマットで以下のように動作する。まず、通常の記録を行う場合では、信号形成手段は、入力されるビデオ信号及びオーディオ信号を、図3の記録フォーマットに形成し、記録再生制御手段はこの記録フォーマットの信号を第1の光ピックアップ及び第2の光ピックアップでビデオディスク20上に順次記録させる。
【0070】
アフレコ時には、再生モードで記録再生制御手段は第1の光ピックアップでビデオ信号を再生しながら、信号形成手段で形成されたオーディオ信号を第2の光ピックアップで記録させることにより、オーディオデータセクタ21のみのデータの入れ替えを行っていく。この場合、オーバーライトメディアの場合は、すでに記録されたオーディオデータの上から直接、第2の光ピックアップで新たなオーディオデータを記録させることにより、オーディオデータセクタ21のみのデータの入れ替えを行っていく。
【0071】
また、オーバーライトメディアでない場合は、記録再生制御手段は第1の光ピックアップによるビデオ信号の再生に先行させて、第2の光ピックアップで予めオーディオデータを消去して置き、消去されたオーディオデータセクタ21に第2の光ピックアップで新たなオーディオデータを記録させるようにしても良い。または、記録再生制御手段は第1の光ピックアップによるビデオ信号の再生の際に、先行する内周側の第2の光ピックアップで予めオーディオデータを消去させて、消去されたオーディオデータ部に新たなオーディオデータセクタ21を記録させるようにしても良い。
【0072】
光ビデオディスク記録再生装置では、記録または再生の動作状態により、光ピックアップのレーザーパワーレベルが変わるので、そのレーザーパワーレベルの変化を基にして、図5のアフレコの記録再生のタイミングを用いて具体的に動作説明を行う。
【0073】
図5において、まず、図5Aに示すディスク上記録信号のビデオデータA0 に対しては、図5Bに示す第1の光ピックアップのレーザーパワーレベルはローレベルLであり、このとき、図5Cに示す第1の光ピックアップのドライブ動作は再生動作である。つまり、このときは再生モードであり、記録再生制御手段は第1の光ピックアップでビデオデータA0 を再生させる。
【0074】
次に、オーディオ部検出点50において、記録再生制御手段が先行する内周側の第2の光ピックアップでギャップの識別符号IDからオーディオデータ部を検出すると、図5Aに示すディスク上記録信号のオーディオデータB0 およびオーディオデータC0 に対しては、図5Bに示す第2の光ピックアップのレーザーパワーレベルはハイレベルHであり、このとき、図5Cに示す第2の光ピックアップのドライブ動作は記録(アフレコ)動作である。つまり、このときはアフレコ時であり、信号形成手段はオーディオデータB0 およびオーディオデータC0 を形成し、記録再生制御手段は第2の光ピックアップでオーディオデータB0 およびオーディオデータC0 を記録させる。
【0075】
なお、オーディオ部検出点50においてオーディオデータB0 に先行するギャップ51でオーディオデータB0 およびオーディオデータC0 を検出しても良いし、オーディオ部検出点50においてオーディオデータB0 に先行するギャップ51でオーディオデータB0 を検出し、オーディオ部検出点54においてオーディオデータC0 に先行するギャップ52でオーディオデータC0 を検出するようにしても良い。
【0076】
そして、ビデオ部検出点55において、記録再生制御手段がビデオデータA1に先行するギャップ53でビデオデータA1 を検出すると、図5Aに示すディスク上記録信号のビデオデータA1 に対しては、図5Bに示す第1の光ピックアップのレーザーパワーレベルはローレベルLであり、このとき、図5Cに示す第1の光ピックアップのドライブ動作は再生動作である。つまり、このときは再生モードであり、記録再生制御手段は第1の光ピックアップでビデオデータA1 を再生させる。
【0077】
このとき、ビデオデータA0 およびビデオデータA1 は、既にビデオディスク上に記録されたデータであり、オーディオデータB0 およびオーディオデータC0 は、第2の光ピックアップにより新たにビデオディスク上に記録されたデータである。このように、第2の光ピックアップがギャップ部でオーディオデータ部の識別符号IDを読み取ると、第2の光ピックアップのドライブ動作は記録モードに切り替えられ、第2の光ピックアップによりアフレコを行うことができる。
【0078】
また、この場合に、例えば、記録再生制御手段にオーディオデータB0 ,オーディオデータC0 を選択する選択スイッチを設け、選択スイッチを切り換えることにより第2の光ピックアップにより別々のオーディオデータB0 ,オーディオデータC0 のアフレコを行い、これにより、第2の光ピックアップで別々のオーディオデータB0 ,オーディオデータC0 を再生をするようにしても良い。
【0079】
また、上例では、ビデオデータをビデオディスク上の外周側に設け、ビデオデータに対応するオーディオデータを内周側に設ける例を示したが、タイミング制御手段としてのドライブコントローラでオーディオ信号及びビデオ信号の同期を取るようにすれば、図3において、ビデオデータA0 をビデオディスク上の内周側に設け、ビデオデータA0 に対応するオーディオデータB0 ,C0 を外周側に設けても良い。
【0080】
このように、ビデオデータ部、オーディオデータ部をセクター単位で管理することにより同様にアフレコを行うことができる。この場合、ギャップ23、24、25をセクターアドレスとして管理して、制御すればよい。
【0081】
上例では、第1の光ピックアップおよび第2の光ピックアップの2つの光ピックアップを用いてオーディオ信号のアフレコを行う例を示したが、第1の光ピックアップおよび第2の光ピックアップに加えて、オーディオデータの消去専用の第3の光ピックアップを設けるようにしても良い。このようにすることにより、第1の光ピックアップでビデオデータ部を再生して、第3の光ピックアップは第2の光ピックアップよりも先行してオーディオデータ部を消去して、第2の光ピックアップでオーディオデータ部のアフレコを行うことができる。
【0082】
また、上例では、第1の光ピックアップおよび第2の光ピックアップの2つの光ピックアップを用いてオーディオ信号のアフレコを行う例を示したが、第1の光ピックアップおよび第2の光ピックアップに加えて、オーディオデータの消去専用の第3の光ピックアップおよび他のオーディオ信号の記録再生を行う第4の光ピックアップを設けるようにしても良い。このようにすることにより、第1の光ピックアップでビデオデータ部を再生して、第3の光ピックアップは第2の光ピックアップよりも先行してオーディオデータ部を消去して、第2の光ピックアップでオーディオデータ部のアフレコを行い、第4の光ピックアップで他のオーディオデータ部のアフレコを行うことができる。
【0083】
また、図5では、オーディオデータをオーディオデータB0 ,オーディオデータC0 と2つに分けているが、これによりオーディオ部検出点50においてオーディオデータB0 に先行するギャップ51でオーディオデータB0 を検出して第2の光ピックアップでオーディオデータB0 のアフレコを行い、オーディオ部検出点54においてオーディオデータC0 に先行するギャップ52でオーディオデータC0 を検出して第4の光ピックアップでオーディオデータC0 のアフレコを行うことができる。また、オーディオデータB0 は原信号、オーディオデータC0 にアフレコ信号を入れても良い。
【0084】
上例によれば、ビデオデータをビデオディスク上の外周側に設け、ビデオデータに対応するオーディオデータを内周側に設けるセクター型記録フォーマットにおいて、書き換え型ディジタルビデオディスクのオーディオアフレコを可能とすることができる。また、ギャップの識別符号IDを他のデータに対して付加することにより、オーディオデータのみではなく、各種情報のアフターレコーディングを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】この発明の記録再生装置および記録再生方法の一実施例のビデオディスク上のVCR型記録フォーマットを示す図である。
【図2】この発明の記録再生装置および記録再生方法の他の実施例のビデオディスク上のセクター型記録フォーマットを示す図である。
【図3】この発明の記録再生装置および記録再生方法の一実施例の圧縮データのGOPを説明する図である。
【図4】この発明の記録再生装置および記録再生方法の一実施例のビデオデータ及びオーディオデータのシンクブロックの構造を示す図である。
【図5】この発明の記録再生装置および記録再生方法の一実施例のアフレコの記録タイミングを示すタイムチャートである。
【図6】この発明の記録再生装置および記録再生方法の一実施例の光ビデオディスク記録再生装置のブロック図である。
【図7】従来のVCR(D−2フォーマット)のビデオ信号およびオーディオ信号の記録フォーマットおよび記録タイミングを示す図である。
【符号の説明】
【0086】
1 ビデオディスク
2 ビデオデータ
3 オーディオデータ
4 ギャップ
20 ビデオディスク
21 オーディオデータセクタ
22 ビデオデータセクタ
23 ギャップ
24 ギャップ
25 ギャップ
50 オーディオ部検出点
51 ギャップ
52 ギャップ
53 ギャップ
54 オーディオ部検出点
55 ビデオ部検出点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体上にビデオ信号およびオーディオ信号のディジタル記録を行う記録再生装置において、
上記記録媒体上にビデオ記録部とオーディオ記録部を順次交互に連続して形成し、上記ビデオ記録部と上記オーディオ記録部の間にギャップを設け、上記ビデオ記録部と上記オーディオ記録部とを判別する判別信号をつける信号形成手段と、
上記信号形成手段による上記判別信号に基づいてビデオ記録部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはオーディオ記録部にオーディオ信号を記録する記録再生制御手段とを有することを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
請求項1記載の記録再生装置において、
上記記録再生制御手段が上記オーディオ記録部にオーディオ信号を記録する際に、上記オーディオ信号に対応するビデオ信号と同期をとるように制御するタイミング制御手段を設けることを特徴とする記録再生装置。
【請求項3】
請求項1記載の記録再生装置において、
上記判別信号は、特定のビデオ記録部またはオーディオ記録部を判別することを特徴とする記録再生装置。
【請求項4】
記録媒体上にビデオ信号およびオーディオ信号のディジタル記録を行う際に、上記記録媒体上にビデオ記録部とオーディオ記録部とを順次交互に連続して形成して記録し、上記ビデオ記録部と上記オーディオ記録部との間にギャップを設け、上記ギャップに上記ビデオ記録部と上記オーディオ記録部とを判別する判別信号をつけ、この判別信号に基づいて、ビデオ記録部を検出したときはビデオ信号を再生し、オーディオ記録部を検出したときはオーディオ記録部にオーディオ信号を記録するようにしたことを特徴とする記録再生方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクにビデオデータおよびオーディオデータのディジタル記録を行う記録再生方法であって、
通常の記録モードでは、ビデオデータとオーディオデータを交互に記録し、
アフターレコーディングモードでは、上記ビデオデータとオーディオデータが交互に記録された光ディスク上を、ビデオデータを再生するにはレーザーパワーがローレベルである再生モードに制御し、オーディオデータを記録するにはレーザーパワーがハイレベルである記録モードに制御することにより、
オーディオデータのみのデータの入れ替えをすることを特徴とする記録再生方法。
【請求項2】
請求項1記載の記録再生方法において、
上記通常の記録モードおよびアフターレコーディングモードの制御により、光ビデオディスク上にビデオデータ部とオーディオデータ部を順次交互に連続して形成するVCR型記録フォーマットにおいて、書き換え型ディジタルビデオディスクのオーディオアフレコを可能とすることを特徴とする記録再生方法。
【請求項3】
光ディスクに光ピックアップによりビデオデータおよびオーディオデータのディジタル記録を行う記録再生装置であって、
通常の記録モードで、上記光ディスクに上記光ピックアップによりビデオデータとオーディオデータを交互に記録する通常記録制御手段と、
アフターレコーディングモードで、上記ビデオデータと上記オーディオデータが交互に記録された光ディスク上の上記ビデオデータを再生するには上記光ピックアップをレーザーパワーがローレベルである再生モードに制御し、上記オーディオデータを記録するには上記光ピックアップをレーザーパワーがハイレベルである記録モードに制御することにより、上記オーディオデータのみのデータの入れ替えをするアフターレコーディング制御手段と、
を備えたことを特徴とする記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−236565(P2006−236565A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−102242(P2006−102242)
【出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【分割の表示】特願平7−138189の分割
【原出願日】平成7年6月5日(1995.6.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】