記録材積載装置、および画像形成装置
【課題】高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置に取り付け、その画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れる記録材積載装置において、記録材を汚すことなく、かつ排出記録材受け上に確実に仕分けしてスタック乱れなく積載する。
【解決手段】画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト23上に載せて搬送するベルト搬送手段24と、画像記録後の記録材を走行ベルト上に吸着する記録材吸着手段25とを備える。また、記録材に画像を記録する画像形成装置のインクジェットヘッド16位置から記録材排出手段Bまでの距離Lは、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにする。
【解決手段】画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト23上に載せて搬送するベルト搬送手段24と、画像記録後の記録材を走行ベルト上に吸着する記録材吸着手段25とを備える。また、記録材に画像を記録する画像形成装置のインクジェットヘッド16位置から記録材排出手段Bまでの距離Lは、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリまたはそれらの複合機など、用紙・OHPフィルム等の記録材に画像を記録して記録材排出口から排出する画像形成装置に関する。そのうち特に、記録材を高速で搬送しながら、その搬送する記録材にインクジェット方式により画像を記録する高生産性の画像形成装置に関する。および、そのような画像形成装置に取り付け、記録材排出口から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて排出コロ等の記録材排出手段で排出し、昇降トレイ等の排出記録材受け上に積載する、画像形成装置の後処理機などの記録材積載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ等の画像形成装置の中には、インクジェットヘッドのノズルからインクを噴射し、用紙・OHPフィルム等の記録材に、文字や図形などの画像を記録するインクジェット方式のものがある。このような画像形成装置にあっても、記録材排出口位置に記録材積載装置を取り付け、画像記録後に記録材排出口から送り出される排出記録材を昇降トレイ等の排出記録材受けで受けて、その排出記録材受け上に記録材を仕分けして積載するものがある。
【0003】
例えば特許文献1に記載の大型インクジェットプリンタでは、記録材排出方向と直交する方向にシフト可能に排出記録材受けを設け、その排出記録材受けに向けて、画像記録後に記録材排出口から送り出される排出記録材を落下することにより部ごとに仕分けして積載する記録材積載装置を備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2001-247250号公報
【特許文献2】特開2005-132516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、近年、技術の進歩により、A4サイズの横通紙で105ppm(1分間に105枚)の記録速度で記録材に画像記録を行うインクジェットプリンタが開発されており、このような高速で搬送しながら記録材に画像記録を行う高生産性のインクジェット方式の画像形成装置にあっても、排出記録材受け上に記録材を仕分けして積載する記録材積載装置を取り付けることが要望されている。
【0006】
しかしながら、記録材を高速で搬送することから、画像記録後、まだインクが乾いていない状態で、排出コロによりニップ搬送して排出記録材受け上に記録材を排出することとなり、記録材のインクが排出コロに転写してその排出コロ上のインクが以降に搬送されてきた記録材に再転写し、記録材汚れを発生する問題があった。
【0007】
また、高生産性であることから、紙間時間が短くなり、排出記録材を仕分けしたり、排出記録材受けを上下動したりする時間を十分に確保することができない問題があった。高速で搬送しながらインクを用いて記録材に画像記録を行う画像形成装置として、特許文献2に記載されるものが提案されているが、このような画像形成装置では、記録材排出方向に排出記録材受けをずらせて仕分けを行うため、仕分け部数に限度があった。
【0008】
特許文献1に記載のインクジェットプリンタでは、以上のような問題に対応することができず、また落下して積載することから、スタック性も悪く、後に揃え作業を行わなければならなかった。
【0009】
そこで、この発明の第1の目的は、高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置に取り付け、その画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れる記録材積載装置において、記録材を汚すことなく、かつ排出記録材受け上に確実に仕分けしてスタック乱れなく積載することにある。
【0010】
この発明の第2の目的は、記録材積載装置での走行ベルトの走行速度が画像形成装置のインクジェットヘッド位置での記録材搬送速度を乱すことによる記録材上の画像品質の低下を防止することにある。
【0011】
この発明の第3の目的は、画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、エアを用いた簡単な記録材吸着手段で走行ベルト上にすべりなく吸着し、走行ベルトと一体的に確実に搬送することにある。
【0012】
この発明の第4の目的は、画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、静電気を用いた簡単な記録材吸着手段で走行ベルト上にすべりなく吸着し、走行ベルトと一体的に確実に搬送することにある。
【0013】
この発明の第5の目的は、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、記録材上の画像品質の低下を防止することにある。
【0014】
この発明の第6の目的は、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が記録材排出手段のニップ搬送における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、確実に搬送速度を速めて記録材を排出可能とすることにある。
【0015】
この発明の第7の目的は、記録材仕分け手段の駆動制御と受け昇降手段の駆動制御とがたまたま重なったときに、高生産性を維持しながらスタック性の向上を図ることにある。
【0016】
この発明の第8の目的は、排出する記録材が勢いで排出記録材受けから飛び出ることを防止することにある。
【0017】
この発明の第9の目的は、排出記録材受け上に排出した排出記録材をよりきれいに整合することにある。
【0018】
この発明の第10の目的は、送り出した画像記録済みの記録材を受け入れて、その記録材を汚すことなく、かつ排出記録材受け上に確実に仕分けしてスタック乱れなく積載する記録材積載装置を取り付け、高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この発明の第1の態様は、ニップ搬送で搬送速度を速めて用紙・OHPフィルム等の記録材を排出する排出コロ等の記録材排出手段と、その記録材排出手段で排出した記録材を受けて排出記録材を積載する昇降トレイ等の排出記録材受けと、その排出記録材受けを記録材排出方向と直交する方向にシフトして排出記録材を仕分けする記録材仕分け手段と、排出記録材受け上の排出記録材の積載高さに応じて排出記録材受けを上下動する受け昇降手段とを備える後処理周辺機等の記録材積載装置であって、
例えばA4サイズの横通紙で105ppmほどの高速で搬送しながら、インクジェット方式により記録材に画像記録を行うインクジェットプリンタ等の画像形成装置に取り付け、その画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れて記録材排出手段で排出し、その排出記録材を記録材仕分け手段で仕分けして排出記録材受け上に積載するものにおいて、
画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト上に載せて搬送するベルト搬送手段と、画像記録後の記録材を走行ベルト上に吸着する記録材吸着手段とを備え、記録材に画像を記録する画像形成装置のインクジェットヘッド位置から記録材排出手段までの距離が、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにすることを特徴とする。
【0020】
そして、インクジェット方式の画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れて画像面を上にした状態でベルト搬送手段の走行ベルト上に載せ、記録材吸着手段で走行ベルト上に吸着して走行ベルトの走行とともに画像記録後の記録材を引き続き高速で搬送し、記録材排出手段でニップ搬送により搬送速度を速めて排出し、その排出した記録材を排出記録材受けで受ける。排出記録材受けは、記録材仕分け手段で記録材排出方向と直交する方向にシフトして排出記録材を仕分けして積載し、その積載高さに応じて受け昇降手段で上下動する。
【0021】
ベルト搬送手段の走行ベルトの走行速度は、画像形成装置の記録材搬送速度とほぼ同一とするとよい。また、記録材吸着手段としては、例えば、画像記録後の記録材を走行ベルトに、エアにより吸着するエア吸着手段を備えたり、静電的に吸着する静電吸着手段を備えたりする。
【0022】
記録材吸着手段による記録材保持力は、画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材保持力より小さく、また記録材排出手段のニップ搬送における記録材保持力より小さくすることが好ましい。
【0023】
記録材仕分け手段の駆動制御と受け昇降手段の駆動制御とがたまたま重なったときは、記録材仕分け手段の駆動制御を優先して実施するとよい。
【0024】
記録材を検知する記録材検知手段と、その記録材検知手段の検知結果に基づき記録材排出手段により1枚の記録材の先端を増速し、後端を減速して搬送する制御手段とを備えるとよい。
【0025】
リバースローラやリバースベルトなどの整合部材を用い、排出記録材受け上に排出した排出記録材を戻して整合面に押し当てることにより排出記録材の後端を揃える記録材整合手段を備えるとよい。
【0026】
この発明の第2の態様は、画像形成装置において、上述したような記録材積載装置を、その記録材排出口位置に取り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
この発明の第1態様によれば、インクジェット方式の高速画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、画像面を上にした状態でベルト搬送手段の走行ベルト上に載せ、走行ベルトの走行とともに画像記録後の記録材を引き続き高速で搬送するので、高速搬送でインクが未だ乾燥していない画像面を擦ることによりオフセットを生じて記録材の汚れを発生することを防ぎ、ベルト搬送手段を設けることによって、記録材排出手段でニップ搬送するまでにインクが乾燥する時間を稼ぐことができる。また、記録材吸着手段で走行ベルト上に吸着するので、すべりなく走行ベルトと一体的に確実に搬送することができる。
【0028】
加えて、記録材排出手段でニップ搬送により搬送速度を速めて排出するので、すべりなく確実に増速してスタック乱れを生ずることなく、かつ排出する記録材の前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段や受け昇降手段の駆動時間を確保し、記録材を排出記録材受け上に高品質に仕分けして積載することができる。
【0029】
さらに、画像形成装置のインクジェットヘッド位置から記録材排出手段までの距離が、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにするので、記録材の先端が記録材排出手段に到達したときには、記録材の後端はインクジェットヘッド位置を通過しており、記録材排出手段で搬送速度を速めて記録材を排出しても、記録材積載装置での記録材排出手段による記録材搬送速度が画像形成装置のインクジェットヘッド位置での記録材搬送速度を乱すことなく、記録材上の画像品質の低下を防止することができる。
【0030】
そして、ベルト搬送手段の走行ベルトの走行速度を画像形成装置の記録材搬送速度とほぼ同一とすると、記録材積載装置での走行ベルトの走行速度が画像形成装置のインクジェットヘッド位置での記録材搬送速度を乱すことなく、記録材上の画像品質の低下を防止することができる。
【0031】
記録材吸着手段として、画像記録後の記録材を走行ベルトに、エアにより吸着するエア吸着手段を備えたり、静電的に吸着する静電吸着手段を備えたりすると、画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、受け入れた記録材を簡単な記録材吸着手段で走行ベルト23上に吸着し、走行ベルト23の走行とともに走行ベルトと一体的にすべりなく確実に搬送することができる。
【0032】
ここで、記録材吸着手段による記録材保持力は、画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材保持力より小さくすると、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、記録材上の画像品質の低下を防止することができる。
【0033】
また、記録材吸着手段による記録材保持力を、記録材排出手段のニップ搬送における記録材保持力より小さくすると、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が記録材排出手段のニップ搬送における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、確実に搬送速度を速めて記録材を排出可能とすることができる。
【0034】
さて、記録材仕分け手段の駆動制御と受け昇降手段の駆動制御とがたまたま重なったときには、記録材仕分け手段の駆動制御を優先して実施するようにすると、高速で排出される前後の記録材間の限られた排出時間内に、記録材仕分け手段の駆動制御のみを優先して実施するようにし、一度くらい行わずに飛ばしてもさほど問題のない受け昇降手段の駆動制御をキャンセルして、高生産性を維持しながらスタック性の向上を図ることができる。
【0035】
加えて、記録材を検知する記録材検知手段と、その記録材検知手段の検知結果に基づき記録材排出手段により1枚の記録材の先端を増速し、後端を減速して搬送する制御手段とを備えると、記録材の先端を増速して搬送することにより、排出する記録材の前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段や受け昇降手段の駆動時間を確保し、記録材を排出記録材受け上に確実に仕分けして積載することを可能とするとともに、記録材の後端を減速して搬送することにより、排出するときは増速したままではなく少し速度を落として、排出する記録材が勢いで排出記録材受けから飛び出ることを防止することができる。
【0036】
また、記録材整合手段を備えると、排出記録材受け上に排出した排出記録材を戻して整合面に押し当てることにより排出記録材の後端を揃え、排出記録材受け上の排出記録材をよりきれいに整合することができる。
【0037】
この発明の第2の態様によれば、高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置において、その記録材排出口位置に上述したような記録材積載装置を取り付けるので、画像形成装置から送り出した画像記録済みの記録材を記録材積載装置に受け入れて、記録材を汚すことなく、かつ画像品質を低下することなしに、排出記録材受け上に確実に仕分けしてスタック乱れなく積載することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、この発明による記録材積載装置を取り付けた画像形成装置の要部概略構成を示す。
【0039】
図中符号100は、高速で搬送しながらインクジェット方式により用紙・OHPフィルム等の記録材に画像を記録する画像形成装置であり、符号200は、その画像形成装置100に取り付ける記録材積載装置である。
【0040】
図示画像形成装置100は、インクジェットプリンタであり、その画像形成部10には、複数のローラ11間に走行ベルト12を掛けまわすベルト搬送手段13、例えばファン14をまわして矢示方向aに風を発生する記録材吸着手段15、複数のノズルから選択的にインクを噴射するインクジェットヘッド16などを備え、キャスタ17を介して設置面上に載置し、必要に応じて適宜移動可能とする。
【0041】
そして、ホスト機器からのプリント信号を受けて、不図示の記録材収納カセットから記録材を繰り出して画像形成部10に送り込み、ベルト搬送手段13の走行ベルト12上に載せて記録材吸着手段15で吸引して記録材pを走行ベルト12に吸着し、ローラ11の回転にともなう走行ベルト12の走行とともに矢示方向bに搬送する一方、インクジェットヘッド16のノズルからインクを噴射してその搬送する記録材pに文字・図形等の画像を記録する。画像記録後の記録材pは、記録材排出口18から記録材積載装置200に送り出す。
【0042】
記録材積載装置200は、キャスタ20付きスタンド21で支持して画像形成装置100の記録材排出口18位置に取り付け、キャスタ20を介してスタンド21を設置面上に載置し、画像形成装置100と同様に必要に応じて適宜移動可能とする。
【0043】
図2には、記録材積載装置200の内部機構の全体概略構成を示す。
図示するように、記録材積載装置200には、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れて搬送する記録材搬送装置A、ニップ搬送で搬送速度を速めて記録材pを排出する記録材排出手段B、その記録材排出手段Bで排出した記録材pを受けて排出記録材pを積載する排出記録材受けC、その排出記録材受けCを記録材排出方向と直交する方向にシフトして排出記録材pを仕分けする記録材仕分け手段D、排出記録材受けC上の排出記録材pの積載高さに応じて排出記録材受けCを上下動する受け昇降手段Eなどを備える。
【0044】
図3には、記録材搬送装置Aの概略構成を示す。
図示するとおり、記録材搬送装置Aには、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト23上に載せて搬送するベルト搬送手段24と、画像記録後の記録材pを走行ベルト23上に吸着する記録材吸着手段25とを備えてなる。
【0045】
図4には、ベルト搬送手段24を上から見て示す。
図3および図4に示すように、ベルト搬送手段24は、記録材積載装置200内に設けて記録材搬送方向dに長い直方体形状の筐体26に備える。筐体26は、上面を、記録材pを案内するガイド板27で形成し、そのガイド板27には、記録材搬送方向dに細長い吸込み開口28とその記録材搬送方向d前後にあけた四角いローラ開口29とを直列に並べ、左右に平行して2列に設ける。
【0046】
筐体26内には、記録材搬送方向dの前後に、記録材搬送方向dと直交する方向に向けて駆動ローラ軸30と従動ローラ軸31を回転自在に掛け渡す。そして、両ローラ軸30・31上の駆動ローラ32と従動ローラ33をそれぞれ上述したローラ開口29から外部にのぞかせ、それらの対応する駆動ローラ32と従動ローラ33間にエンドレスの走行ベルト23を掛けまわし、各々吸込み開口28を被うように設ける。走行ベルト23には、複数の通気孔34をあけてなる。
【0047】
また、筐体26内には、搬送モータ35を設置する。搬送モータ35の回転は、エンドレスの伝達ベルト36を介して駆動ローラ軸30に伝達する。そして、搬送モータ35により駆動ローラ32を回転して従動ローラ33を従動回転しながら走行ベルト23を走行し、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れて画像面を上にした状態で走行ベルト23上に載せ、走行ベルト23の走行とともにガイド板27で案内しながら搬送する。
【0048】
他方、記録材吸着手段25としては、図3に示すようにエア吸着手段を備え、ファン37を設けてそのファン37の回転により矢示方向eの空気の流れを発生し、筐体26底部の不図示の孔、走行ベルト23の通気孔34およびガイド板27の吸込み開口28を通して空気を吸引し、画像記録後の記録材pを走行ベルト23にエアで吸着する。
【0049】
なお、このときベルト搬送手段24の走行ベルト23の走行速度を画像形成装置100の記録材搬送速度とほぼ同一とする。これにより、記録材積載装置200での走行ベルト23の走行速度が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置での記録材搬送速度を乱すことなく、一定速度の搬送を保持して記録材p上の画像品質の低下を防止することができる。
【0050】
ところで、上述した例では、記録材吸着手段25として、ファン37を有するエア吸着手段を備えたが、図示省略するが、静電発生装置を設け、画像記録後の記録材pを走行ベルト23上に静電的に吸着する静電吸着手段を備えて、受け入れた記録材pを簡単な記録材吸着手段25で走行ベルト23上に吸着し、走行ベルト23の走行とともに走行ベルトと一体的にすべりなく確実に搬送するようにすることもできる。
【0051】
さて、ここで記録材吸着手段25による記録材保持力は、画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置における記録材保持力より小さくする。すると、記録材積載装置200のベルト搬送手段24における記録材搬送力が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置における記録材pの搬送に影響を及ぼすことがなく、走行ベルト23の走行速度が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置での記録材搬送速度を多少上回ったとしても、記録材pを引っ張り動かすようなことはなく、記録材p上の画像品質の低下を防止することができる。
【0052】
図4において、符号38は、ガイド板27で案内して搬送する記録材pの走行状態を検知する非接触の反射型フォトセンサ等の搬送検知手段であり、両吸込み開口28間であって駆動ローラ軸30と従動ローラ軸31の間に設けている。
【0053】
図2に示すように、上述したような記録材搬送装置Aの記録材搬送方向dの下流には、記録材排出手段Bを備える。記録材排出手段Bは、駆動排出コロ40、その駆動排出コロ40に不図示のスプリングにより押し当てる従動排出コロ41、駆動排出コロ40にエンドレスの伝達ベルト42を介して回転を伝達する排出モータ43などで構成する。
【0054】
そして、排出モータ43の回転を伝達ベルト42を介して駆動排出コロ40に伝達し、従動排出コロ41を従動回転しながら駆動排出コロ40を回転してそれら駆動排出コロ40と従動排出コロ41間のニップ搬送により、記録材搬送装置Aから送られてきた記録材pを排出記録材受けC上に排出する。
【0055】
ところで、図示記録材積載装置200では、両排出コロ40・41の上流位置に反射型フォトセンサ等の記録材検知手段44を備え、通過する記録材pを検知する。そして、その記録材検知手段44の検知結果に基づき、後述する制御手段であるCPU45で記録材排出手段Bにより1枚の記録材pの先端を増速し、後端を減速して搬送する。
【0056】
すなわち、記録材排出手段Bの両排出コロ40・41のニップ搬送ですべりなく確実に増速し、スタック乱れを生ずることなく、かつ搬送速度を速めて、排出する記録材pの前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段Dや受け昇降手段Eの駆動時間を確保し、記録材pを排出記録材受けC上に高品質に仕分けして積載する。
【0057】
また、記録材pの後端を減速して搬送することにより、排出するときは増速したままではなく増速した分の何分の一か減速して少し速度を落とし、排出する記録材pが勢いで排出記録材受けCから飛び出ることを防止する。
【0058】
ここで、記録材吸着手段25による記録材保持力は、記録材排出手段Bのニップ搬送における記録材保持力より小さくする。すると、記録材排出手段Bによる増速を妨げることなく、記録材積載装置200のベルト搬送手段24における記録材搬送力が記録材排出手段Bのニップ搬送における記録材pの搬送に影響を及ぼすことなしに、確実に搬送速度を速めて記録材pを排出することができる。
【0059】
図5には、記録材pに画像を記録する画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置から記録材積載装置200の記録材排出手段Bまでの距離Lを示す。
この距離Lは、画像形成装置100の使用可能記録材の最大長さより長くすることが好ましい。なぜなら、そのようにすると、記録材pの先端が記録材排出手段Bに到達したときには、記録材pの後端はインクジェットヘッド16位置を通過しており、記録材排出手段Bで搬送速度を速めて記録材pを排出しても、記録材積載装置200での記録材排出手段Bによる記録材搬送速度が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置での記録材搬送速度を乱すことがなく、記録材p上の画像品質の低下を防止することができるからである。
【0060】
図6には、記録材仕分け手段Dを示す。
記録材仕分け手段Dには、正逆回転可能なシフトモータ50、そのシフトモータ50の回転を伝達するタイミングベルト51、そのタイミングベルト51を介して回転が伝達されるウォーム52、そのウォーム52とかみ合うウォームホイール53、そのウォームホイール53と同軸に設ける回転検知板54、その回転検知板54のスリット55を検出するフォトインタラプタ等のスリット検出手段56、ウォームホイール53の偏心位置に立てたピン57、そのピン57が係合する上下方向に長い長孔58を有する部材59を取り付けたエンドフェンス60などを備える。エンドフェンス60には、排出記録材受けCとして昇降トレイ62が取り付けられている。
【0061】
そして、シフトモータ50でウォームホイール53を回転し、エンドフェンス60とともに昇降トレイ62を矢印fで示す左右方向にシフトする。これにより、ウォームホイール53の1回転で昇降トレイ62を左右に1往復する構成とし、スリット検出手段56がスリット55を検出する位置で部ごとに分けて昇降トレイ62を適宜位置決めすることにより、排出記録材pの仕分けを行う。
【0062】
図7には、排出記録材受けCである昇降トレイ62を昇降する受け昇降手段Eおよび昇降トレイ62のホーム位置を検出する受け位置検出手段Fを示す。
【0063】
まず、受け昇降手段Eでは、図示するように、正逆回転可能な昇降モータ64の回転をギア65、66のかみ合いを介してシャフト67に伝達し、そのシャフト67の両端に固定する第1プーリ68と各々の上方に設ける第2プーリ69との間に上下に掛けまわして設ける昇降ベルト70を同期して走行する構成とする。その記録材積載装置200内の両側に互いに平行に設ける昇降ベルト70には、昇降トレイ62の両側を固定してその昇降トレイ62を矢印gで示す上下方向に平行移動する。
【0064】
次に、受け位置検出手段Fには、回動自在に支持する水平な回動軸72、それから昇降トレイ62上に向けてのびるレバー73、回動軸72の一端からのびるフィラー74、そのフィラー74によりオンオフするフォトインタラプタ等の位置検知手段75などを備える。そして、昇降トレイ62の上動とともに、昇降トレイ62またはその上に積載する記録材pでレバー73の先端を押し上げ、回動軸72をまわしてフィラー74を回動し、フィラー74の先端が位置検知手段75内に入ることにより昇降トレイ62が、排出記録材pを受ける適宜の位置となったことを検知する。その後、昇降トレイ62上に1枚または数枚排出されるごとに昇降トレイ62をいったん下降してから上昇し、上昇位置を位置検知手段75で検知して停止する。
【0065】
図8には、記録材整合手段Gを分解して示す。
記録材整合手段Gには、図示するように、保持部材80を設ける。保持部材80には、左右に突出して軸部81を形成してある。それらの軸部81には、各々左右から記録材整合部材としてスポンジ製のリバースローラ82を回転自在に取り付ける。リバースローラ82は、芯金と一体で同軸にギア部83を有し、サイレンサ84で抜け止めしてなる。ギア部83は、保持部材80で回転自在に保持する中間ギア85とかみ合う。
【0066】
そして、保持部材80の一部を、上述した記録材排出手段Bを構成する駆動排出コロ40のコロ軸86外周にはめ付け、保持部材80をコロ軸86まわりに回動自在に掛けるとともに、中間ギア85をコロ軸86上に固定する伝達ギア87とかみ合わす。これにより、記録材整合手段Gを駆動排出コロ40のコロ軸86にぶら下げるように設ける一方、駆動排出コロ40の回転を伝達ギア87から中間ギア85を介してギア部83に伝達してリバースローラ82を回転する。すなわち、記録材整合手段Gは、記録材排出手段Bに連動して駆動する。
【0067】
図9には、記録材整合手段Gで整合しながら、昇降トレイ62上に記録材pを積載した状態を示す。
昇降トレイ62上には、記録材排出手段Bから記録材pを排出するが、記録材排出手段Bから排出された記録材pは、斜めの昇降トレイ62上を自重により落下する。そして、リバースローラ82の回転でリバースローラ82により掻いて、整合面であるエンドフェンス60に突き当て、後端を揃えて整合し、図示するごとく順次積載する。
【0068】
そして、昇降トレイ62上の記録材pの積載高さの増加とともに受け昇降手段Eで昇降トレイ62を昇降し、記録材排出手段Bの記録材排出位置から昇降トレイ62上の最上位の記録材p表面までの落差をほぼ一定として、積載記録材のスタック性を損なわないようにする。昇降トレイ62が最下位の位置になったときには、それをフォトインタラプタ等の不図示の受け下限検知手段で検知してそれ以上の記録材pの排出を停止する。その後、昇降トレイ62上の記録材pを除去すると、次に排出される記録材pを受けるべく昇降トレイ62は、上昇し、受け位置検出手段Fで検出して最上位の位置で停止する。
【0069】
また、昇降トレイ62上に記録材pを積載するとき、必要に応じて上述した記録材仕分け手段Dで、記録材搬送方向dと直交する方向に昇降トレイ62をシフトして積載記録材を部ごとに互い違いに仕分けする。これにより、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れて記録材排出手段Bで排出し、その排出記録材pを記録材仕分け手段Dで仕分けして排出記録材受けC上に積載することができる。
【0070】
図10には、リバースローラ82への回転伝達として伝達ギア87、中間ギア85、ギア部83によるギアのかみ合いに代えてベルトを用いた場合を示す。
駆動排出コロ40のコロ軸86の回転を、図示するようにタイミングベルト89を介してリバースローラ82に伝達するようにしてもよい。
【0071】
なお、以上の例では、整合部材としてリバースローラ82を用いるが、リバースローラ82に代えて、公知のリバースベルトを用いることもできる。そして、同様に記録材整合手段Gを駆動排出コロ40のコロ軸86にぶら下げるように設け、リバースベルトの一部を昇降トレイ62上に突出し、昇降トレイ62上に排出される記録材pを、走行するリバースベルトで掻いてエンドフェンス60に突き当て、後端を揃えて記録材pを整合するようにする。
【0072】
図11には、記録材積載装置200の電気的構成を示す。
記録材積載装置200には、全体を制御するメイン制御板90を備える。メイン制御板90には、制御手段としてマイクロコンピュータのCPU45を設ける。CPU45には、上述した記録材搬送装置Aの搬送検知手段38、記録材排出手段Bの記録材検知手段44、記録材仕分け手段Dのスリット検出手段56、受け位置検出手段Fの位置検知手段75、受け昇降手段Eの不図示の受け下限検知手段を接続する。
【0073】
また、CPU45には、正逆ドライバ91を介して上述した記録材搬送装置Aの搬送モータ35、正逆ドライバ92を介して上述した記録材排出手段Bの排出モータ43、正逆ドライバ93を介して上述した記録材仕分け手段Dのシフトモータ50、正逆ドライバ94を介して上述した受け昇降手段Eの昇降モータ64、ドライバ95を介して上述した記録材吸着手段25のファン37を駆動するファンモータを接続する。
【0074】
さらに、CPU45には、プログラムを格納するROM96を接続し、加えてI/Fケーブルを介して画像形成装置100の制御部97とも電気的に接続する。これにより、画像形成装置100から記録材積載装置200の電源を得るとともに、記録材搬送速度、記録材サイズ、仕分け要不要、記録材の送り込みタイミング、記録材間隔などの情報を入手する。
【0075】
図12には、記録材pとして用紙を使用したときの記録材積載装置200の動作フローを示す。
記録材積載装置200の電源オンとともに、画像形成装置100との初期通信を行い、通紙開始と同時に、画像形成装置100から通紙用紙情報として用紙搬送速度などの情報を入手する。次いで、搬送モータ35、排出モータ43、ファンモータを駆動してから、再び画像形成装置100から通紙用紙情報として用紙サイズ、仕分け要求の有無などの情報を得て後、用紙を受け入れる。
【0076】
それから、排出モータ43の増加減速制御を行い、高速で搬送しながら記録材pに画像記録を行うインクジェット方式の画像形成装置においても、インクジェットヘッド位置での画像記録を乱すことなく、記録材排出手段Bで記録材pの搬送速度を速めて排出することで、排出する記録材pの前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段Dや受け昇降手段Eの駆動時間を確保し、記録材pを排出するときにはトレイのシフトや昇降を完全に終了しているようにし、記録材pを排出記録材受けC上に高品質に仕分けして積載する。また、記録材pの後端を減速して搬送することで、排出するときは増速したままではなく、増速した分の何分の一か速度を落として、排出する記録材pが勢いで排出記録材受けCから飛び出ることを防止する。
【0077】
すなわち、記録材搬送装置Aで搬送されてきた用紙の先端を記録材検知手段44で検知してから、所定時間経過して後、排出モータ43を増速して用紙の先端を増速して搬送し、所定時間経過してから、今度は反対に減速して用紙の後端を減速して搬送し、所定時間経過してから、初期速度に戻す。次いで、仕分けなしの場合には、受け昇降手段Eで昇降トレイ62上に用紙が連続して2枚排出されるごとにトレイの高さを調整する。
【0078】
すなわち、昇降トレイ62上に用紙が連続して2枚排出されたときには、昇降モータ64を駆動して昇降トレイ62を下降し、位置検知手段75がオフとなったところで昇降モータ64を逆駆動して昇降トレイ62を上昇し、位置検知手段75がオンとなったところで昇降モータ64をオフして昇降トレイ62を停止する。
【0079】
他方、仕分けありの場合には、シフトモータ50をオンして昇降トレイ62のシフトをはじめ、スリット検出手段56がオンからオフに変化したところで、シフトモータ50をオフして昇降トレイ62のシフトを停止し、用紙を部ごとに分けて昇降トレイ62上に積載する。そして、通紙の終了とともに、搬送モータ35、排出モータ43、ファンモータをオフする。
【0080】
なお、記録材仕分け手段Dの駆動制御と受け昇降手段Eの駆動制御とがたまたま重なったときには、記録材仕分け手段Dの駆動制御を優先して実施するようにすると、高速で排出される前後の記録材p間の限られた排出時間内に、記録材仕分け手段Dの駆動制御のみを優先して実施するようにし、一度くらい行わずに飛ばしてもさほど問題のない受け昇降手段Eの駆動制御をキャンセルして、高生産性を維持しながらスタック性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】この発明による記録材積載装置を取り付けた画像形成装置の要部概略構成図である。
【図2】記録材積載装置の内部機構の全体概略構成図である。
【図3】その記録材積載装置に備える記録材搬送装置の概略構成図である。
【図4】その記録材搬送装置に備えるベルト搬送手段の平面図である。
【図5】図1の画像形成装置のインクジェットヘッド位置から記録材積載装置の記録材排出手段までの距離を示す構成図である。
【図6】図2に示す記録材積載装置に備える記録材仕分け手段を示す斜視図である。
【図7】図2に示す記録材積載装置に備える受け昇降手段および受け位置検出手段を示す斜視図である。
【図8】図2に示す記録材積載装置に備える記録材整合手段の分解図である。
【図9】その記録材整合手段で整合しながら、昇降トレイ上に記録材を積載した状態を示す斜視図である。
【図10】記録材整合手段の他例を示す構成図である。
【図11】図2に示す記録材積載装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図12】記録材として用紙を使用したときの記録材積載装置の動作フローである。
【符号の説明】
【0082】
16 インクジェットヘッド
18 記録材排出口
23 走行ベルト
24 ベルト搬送手段
25 記録材吸着手段
44 記録材検知手段
45 CPU(制御手段)
60 エンドフェンス(整合面)
100 画像形成装置
200 記録材積載装置
A 記録材搬送装置
B 記録材排出手段
C 排出記録材受け
D 記録材仕分け手段
E 受け昇降手段
F 受け位置検出手段
G 記録材整合手段
L インクジェットヘッド位置から記録材排出手段までの距離
d 記録材排出方向
p 記録材
【技術分野】
【0001】
この発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリまたはそれらの複合機など、用紙・OHPフィルム等の記録材に画像を記録して記録材排出口から排出する画像形成装置に関する。そのうち特に、記録材を高速で搬送しながら、その搬送する記録材にインクジェット方式により画像を記録する高生産性の画像形成装置に関する。および、そのような画像形成装置に取り付け、記録材排出口から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて排出コロ等の記録材排出手段で排出し、昇降トレイ等の排出記録材受け上に積載する、画像形成装置の後処理機などの記録材積載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ等の画像形成装置の中には、インクジェットヘッドのノズルからインクを噴射し、用紙・OHPフィルム等の記録材に、文字や図形などの画像を記録するインクジェット方式のものがある。このような画像形成装置にあっても、記録材排出口位置に記録材積載装置を取り付け、画像記録後に記録材排出口から送り出される排出記録材を昇降トレイ等の排出記録材受けで受けて、その排出記録材受け上に記録材を仕分けして積載するものがある。
【0003】
例えば特許文献1に記載の大型インクジェットプリンタでは、記録材排出方向と直交する方向にシフト可能に排出記録材受けを設け、その排出記録材受けに向けて、画像記録後に記録材排出口から送り出される排出記録材を落下することにより部ごとに仕分けして積載する記録材積載装置を備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2001-247250号公報
【特許文献2】特開2005-132516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、近年、技術の進歩により、A4サイズの横通紙で105ppm(1分間に105枚)の記録速度で記録材に画像記録を行うインクジェットプリンタが開発されており、このような高速で搬送しながら記録材に画像記録を行う高生産性のインクジェット方式の画像形成装置にあっても、排出記録材受け上に記録材を仕分けして積載する記録材積載装置を取り付けることが要望されている。
【0006】
しかしながら、記録材を高速で搬送することから、画像記録後、まだインクが乾いていない状態で、排出コロによりニップ搬送して排出記録材受け上に記録材を排出することとなり、記録材のインクが排出コロに転写してその排出コロ上のインクが以降に搬送されてきた記録材に再転写し、記録材汚れを発生する問題があった。
【0007】
また、高生産性であることから、紙間時間が短くなり、排出記録材を仕分けしたり、排出記録材受けを上下動したりする時間を十分に確保することができない問題があった。高速で搬送しながらインクを用いて記録材に画像記録を行う画像形成装置として、特許文献2に記載されるものが提案されているが、このような画像形成装置では、記録材排出方向に排出記録材受けをずらせて仕分けを行うため、仕分け部数に限度があった。
【0008】
特許文献1に記載のインクジェットプリンタでは、以上のような問題に対応することができず、また落下して積載することから、スタック性も悪く、後に揃え作業を行わなければならなかった。
【0009】
そこで、この発明の第1の目的は、高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置に取り付け、その画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れる記録材積載装置において、記録材を汚すことなく、かつ排出記録材受け上に確実に仕分けしてスタック乱れなく積載することにある。
【0010】
この発明の第2の目的は、記録材積載装置での走行ベルトの走行速度が画像形成装置のインクジェットヘッド位置での記録材搬送速度を乱すことによる記録材上の画像品質の低下を防止することにある。
【0011】
この発明の第3の目的は、画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、エアを用いた簡単な記録材吸着手段で走行ベルト上にすべりなく吸着し、走行ベルトと一体的に確実に搬送することにある。
【0012】
この発明の第4の目的は、画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、静電気を用いた簡単な記録材吸着手段で走行ベルト上にすべりなく吸着し、走行ベルトと一体的に確実に搬送することにある。
【0013】
この発明の第5の目的は、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、記録材上の画像品質の低下を防止することにある。
【0014】
この発明の第6の目的は、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が記録材排出手段のニップ搬送における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、確実に搬送速度を速めて記録材を排出可能とすることにある。
【0015】
この発明の第7の目的は、記録材仕分け手段の駆動制御と受け昇降手段の駆動制御とがたまたま重なったときに、高生産性を維持しながらスタック性の向上を図ることにある。
【0016】
この発明の第8の目的は、排出する記録材が勢いで排出記録材受けから飛び出ることを防止することにある。
【0017】
この発明の第9の目的は、排出記録材受け上に排出した排出記録材をよりきれいに整合することにある。
【0018】
この発明の第10の目的は、送り出した画像記録済みの記録材を受け入れて、その記録材を汚すことなく、かつ排出記録材受け上に確実に仕分けしてスタック乱れなく積載する記録材積載装置を取り付け、高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この発明の第1の態様は、ニップ搬送で搬送速度を速めて用紙・OHPフィルム等の記録材を排出する排出コロ等の記録材排出手段と、その記録材排出手段で排出した記録材を受けて排出記録材を積載する昇降トレイ等の排出記録材受けと、その排出記録材受けを記録材排出方向と直交する方向にシフトして排出記録材を仕分けする記録材仕分け手段と、排出記録材受け上の排出記録材の積載高さに応じて排出記録材受けを上下動する受け昇降手段とを備える後処理周辺機等の記録材積載装置であって、
例えばA4サイズの横通紙で105ppmほどの高速で搬送しながら、インクジェット方式により記録材に画像記録を行うインクジェットプリンタ等の画像形成装置に取り付け、その画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れて記録材排出手段で排出し、その排出記録材を記録材仕分け手段で仕分けして排出記録材受け上に積載するものにおいて、
画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト上に載せて搬送するベルト搬送手段と、画像記録後の記録材を走行ベルト上に吸着する記録材吸着手段とを備え、記録材に画像を記録する画像形成装置のインクジェットヘッド位置から記録材排出手段までの距離が、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにすることを特徴とする。
【0020】
そして、インクジェット方式の画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れて画像面を上にした状態でベルト搬送手段の走行ベルト上に載せ、記録材吸着手段で走行ベルト上に吸着して走行ベルトの走行とともに画像記録後の記録材を引き続き高速で搬送し、記録材排出手段でニップ搬送により搬送速度を速めて排出し、その排出した記録材を排出記録材受けで受ける。排出記録材受けは、記録材仕分け手段で記録材排出方向と直交する方向にシフトして排出記録材を仕分けして積載し、その積載高さに応じて受け昇降手段で上下動する。
【0021】
ベルト搬送手段の走行ベルトの走行速度は、画像形成装置の記録材搬送速度とほぼ同一とするとよい。また、記録材吸着手段としては、例えば、画像記録後の記録材を走行ベルトに、エアにより吸着するエア吸着手段を備えたり、静電的に吸着する静電吸着手段を備えたりする。
【0022】
記録材吸着手段による記録材保持力は、画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材保持力より小さく、また記録材排出手段のニップ搬送における記録材保持力より小さくすることが好ましい。
【0023】
記録材仕分け手段の駆動制御と受け昇降手段の駆動制御とがたまたま重なったときは、記録材仕分け手段の駆動制御を優先して実施するとよい。
【0024】
記録材を検知する記録材検知手段と、その記録材検知手段の検知結果に基づき記録材排出手段により1枚の記録材の先端を増速し、後端を減速して搬送する制御手段とを備えるとよい。
【0025】
リバースローラやリバースベルトなどの整合部材を用い、排出記録材受け上に排出した排出記録材を戻して整合面に押し当てることにより排出記録材の後端を揃える記録材整合手段を備えるとよい。
【0026】
この発明の第2の態様は、画像形成装置において、上述したような記録材積載装置を、その記録材排出口位置に取り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
この発明の第1態様によれば、インクジェット方式の高速画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、画像面を上にした状態でベルト搬送手段の走行ベルト上に載せ、走行ベルトの走行とともに画像記録後の記録材を引き続き高速で搬送するので、高速搬送でインクが未だ乾燥していない画像面を擦ることによりオフセットを生じて記録材の汚れを発生することを防ぎ、ベルト搬送手段を設けることによって、記録材排出手段でニップ搬送するまでにインクが乾燥する時間を稼ぐことができる。また、記録材吸着手段で走行ベルト上に吸着するので、すべりなく走行ベルトと一体的に確実に搬送することができる。
【0028】
加えて、記録材排出手段でニップ搬送により搬送速度を速めて排出するので、すべりなく確実に増速してスタック乱れを生ずることなく、かつ排出する記録材の前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段や受け昇降手段の駆動時間を確保し、記録材を排出記録材受け上に高品質に仕分けして積載することができる。
【0029】
さらに、画像形成装置のインクジェットヘッド位置から記録材排出手段までの距離が、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにするので、記録材の先端が記録材排出手段に到達したときには、記録材の後端はインクジェットヘッド位置を通過しており、記録材排出手段で搬送速度を速めて記録材を排出しても、記録材積載装置での記録材排出手段による記録材搬送速度が画像形成装置のインクジェットヘッド位置での記録材搬送速度を乱すことなく、記録材上の画像品質の低下を防止することができる。
【0030】
そして、ベルト搬送手段の走行ベルトの走行速度を画像形成装置の記録材搬送速度とほぼ同一とすると、記録材積載装置での走行ベルトの走行速度が画像形成装置のインクジェットヘッド位置での記録材搬送速度を乱すことなく、記録材上の画像品質の低下を防止することができる。
【0031】
記録材吸着手段として、画像記録後の記録材を走行ベルトに、エアにより吸着するエア吸着手段を備えたり、静電的に吸着する静電吸着手段を備えたりすると、画像形成装置から送り出された画像記録済みの記録材を受け入れて、受け入れた記録材を簡単な記録材吸着手段で走行ベルト23上に吸着し、走行ベルト23の走行とともに走行ベルトと一体的にすべりなく確実に搬送することができる。
【0032】
ここで、記録材吸着手段による記録材保持力は、画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材保持力より小さくすると、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、記録材上の画像品質の低下を防止することができる。
【0033】
また、記録材吸着手段による記録材保持力を、記録材排出手段のニップ搬送における記録材保持力より小さくすると、記録材積載装置のベルト搬送手段における記録材搬送力が記録材排出手段のニップ搬送における記録材の搬送に影響を及ぼすことがなく、確実に搬送速度を速めて記録材を排出可能とすることができる。
【0034】
さて、記録材仕分け手段の駆動制御と受け昇降手段の駆動制御とがたまたま重なったときには、記録材仕分け手段の駆動制御を優先して実施するようにすると、高速で排出される前後の記録材間の限られた排出時間内に、記録材仕分け手段の駆動制御のみを優先して実施するようにし、一度くらい行わずに飛ばしてもさほど問題のない受け昇降手段の駆動制御をキャンセルして、高生産性を維持しながらスタック性の向上を図ることができる。
【0035】
加えて、記録材を検知する記録材検知手段と、その記録材検知手段の検知結果に基づき記録材排出手段により1枚の記録材の先端を増速し、後端を減速して搬送する制御手段とを備えると、記録材の先端を増速して搬送することにより、排出する記録材の前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段や受け昇降手段の駆動時間を確保し、記録材を排出記録材受け上に確実に仕分けして積載することを可能とするとともに、記録材の後端を減速して搬送することにより、排出するときは増速したままではなく少し速度を落として、排出する記録材が勢いで排出記録材受けから飛び出ることを防止することができる。
【0036】
また、記録材整合手段を備えると、排出記録材受け上に排出した排出記録材を戻して整合面に押し当てることにより排出記録材の後端を揃え、排出記録材受け上の排出記録材をよりきれいに整合することができる。
【0037】
この発明の第2の態様によれば、高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置において、その記録材排出口位置に上述したような記録材積載装置を取り付けるので、画像形成装置から送り出した画像記録済みの記録材を記録材積載装置に受け入れて、記録材を汚すことなく、かつ画像品質を低下することなしに、排出記録材受け上に確実に仕分けしてスタック乱れなく積載することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、この発明による記録材積載装置を取り付けた画像形成装置の要部概略構成を示す。
【0039】
図中符号100は、高速で搬送しながらインクジェット方式により用紙・OHPフィルム等の記録材に画像を記録する画像形成装置であり、符号200は、その画像形成装置100に取り付ける記録材積載装置である。
【0040】
図示画像形成装置100は、インクジェットプリンタであり、その画像形成部10には、複数のローラ11間に走行ベルト12を掛けまわすベルト搬送手段13、例えばファン14をまわして矢示方向aに風を発生する記録材吸着手段15、複数のノズルから選択的にインクを噴射するインクジェットヘッド16などを備え、キャスタ17を介して設置面上に載置し、必要に応じて適宜移動可能とする。
【0041】
そして、ホスト機器からのプリント信号を受けて、不図示の記録材収納カセットから記録材を繰り出して画像形成部10に送り込み、ベルト搬送手段13の走行ベルト12上に載せて記録材吸着手段15で吸引して記録材pを走行ベルト12に吸着し、ローラ11の回転にともなう走行ベルト12の走行とともに矢示方向bに搬送する一方、インクジェットヘッド16のノズルからインクを噴射してその搬送する記録材pに文字・図形等の画像を記録する。画像記録後の記録材pは、記録材排出口18から記録材積載装置200に送り出す。
【0042】
記録材積載装置200は、キャスタ20付きスタンド21で支持して画像形成装置100の記録材排出口18位置に取り付け、キャスタ20を介してスタンド21を設置面上に載置し、画像形成装置100と同様に必要に応じて適宜移動可能とする。
【0043】
図2には、記録材積載装置200の内部機構の全体概略構成を示す。
図示するように、記録材積載装置200には、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れて搬送する記録材搬送装置A、ニップ搬送で搬送速度を速めて記録材pを排出する記録材排出手段B、その記録材排出手段Bで排出した記録材pを受けて排出記録材pを積載する排出記録材受けC、その排出記録材受けCを記録材排出方向と直交する方向にシフトして排出記録材pを仕分けする記録材仕分け手段D、排出記録材受けC上の排出記録材pの積載高さに応じて排出記録材受けCを上下動する受け昇降手段Eなどを備える。
【0044】
図3には、記録材搬送装置Aの概略構成を示す。
図示するとおり、記録材搬送装置Aには、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト23上に載せて搬送するベルト搬送手段24と、画像記録後の記録材pを走行ベルト23上に吸着する記録材吸着手段25とを備えてなる。
【0045】
図4には、ベルト搬送手段24を上から見て示す。
図3および図4に示すように、ベルト搬送手段24は、記録材積載装置200内に設けて記録材搬送方向dに長い直方体形状の筐体26に備える。筐体26は、上面を、記録材pを案内するガイド板27で形成し、そのガイド板27には、記録材搬送方向dに細長い吸込み開口28とその記録材搬送方向d前後にあけた四角いローラ開口29とを直列に並べ、左右に平行して2列に設ける。
【0046】
筐体26内には、記録材搬送方向dの前後に、記録材搬送方向dと直交する方向に向けて駆動ローラ軸30と従動ローラ軸31を回転自在に掛け渡す。そして、両ローラ軸30・31上の駆動ローラ32と従動ローラ33をそれぞれ上述したローラ開口29から外部にのぞかせ、それらの対応する駆動ローラ32と従動ローラ33間にエンドレスの走行ベルト23を掛けまわし、各々吸込み開口28を被うように設ける。走行ベルト23には、複数の通気孔34をあけてなる。
【0047】
また、筐体26内には、搬送モータ35を設置する。搬送モータ35の回転は、エンドレスの伝達ベルト36を介して駆動ローラ軸30に伝達する。そして、搬送モータ35により駆動ローラ32を回転して従動ローラ33を従動回転しながら走行ベルト23を走行し、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れて画像面を上にした状態で走行ベルト23上に載せ、走行ベルト23の走行とともにガイド板27で案内しながら搬送する。
【0048】
他方、記録材吸着手段25としては、図3に示すようにエア吸着手段を備え、ファン37を設けてそのファン37の回転により矢示方向eの空気の流れを発生し、筐体26底部の不図示の孔、走行ベルト23の通気孔34およびガイド板27の吸込み開口28を通して空気を吸引し、画像記録後の記録材pを走行ベルト23にエアで吸着する。
【0049】
なお、このときベルト搬送手段24の走行ベルト23の走行速度を画像形成装置100の記録材搬送速度とほぼ同一とする。これにより、記録材積載装置200での走行ベルト23の走行速度が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置での記録材搬送速度を乱すことなく、一定速度の搬送を保持して記録材p上の画像品質の低下を防止することができる。
【0050】
ところで、上述した例では、記録材吸着手段25として、ファン37を有するエア吸着手段を備えたが、図示省略するが、静電発生装置を設け、画像記録後の記録材pを走行ベルト23上に静電的に吸着する静電吸着手段を備えて、受け入れた記録材pを簡単な記録材吸着手段25で走行ベルト23上に吸着し、走行ベルト23の走行とともに走行ベルトと一体的にすべりなく確実に搬送するようにすることもできる。
【0051】
さて、ここで記録材吸着手段25による記録材保持力は、画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置における記録材保持力より小さくする。すると、記録材積載装置200のベルト搬送手段24における記録材搬送力が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置における記録材pの搬送に影響を及ぼすことがなく、走行ベルト23の走行速度が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置での記録材搬送速度を多少上回ったとしても、記録材pを引っ張り動かすようなことはなく、記録材p上の画像品質の低下を防止することができる。
【0052】
図4において、符号38は、ガイド板27で案内して搬送する記録材pの走行状態を検知する非接触の反射型フォトセンサ等の搬送検知手段であり、両吸込み開口28間であって駆動ローラ軸30と従動ローラ軸31の間に設けている。
【0053】
図2に示すように、上述したような記録材搬送装置Aの記録材搬送方向dの下流には、記録材排出手段Bを備える。記録材排出手段Bは、駆動排出コロ40、その駆動排出コロ40に不図示のスプリングにより押し当てる従動排出コロ41、駆動排出コロ40にエンドレスの伝達ベルト42を介して回転を伝達する排出モータ43などで構成する。
【0054】
そして、排出モータ43の回転を伝達ベルト42を介して駆動排出コロ40に伝達し、従動排出コロ41を従動回転しながら駆動排出コロ40を回転してそれら駆動排出コロ40と従動排出コロ41間のニップ搬送により、記録材搬送装置Aから送られてきた記録材pを排出記録材受けC上に排出する。
【0055】
ところで、図示記録材積載装置200では、両排出コロ40・41の上流位置に反射型フォトセンサ等の記録材検知手段44を備え、通過する記録材pを検知する。そして、その記録材検知手段44の検知結果に基づき、後述する制御手段であるCPU45で記録材排出手段Bにより1枚の記録材pの先端を増速し、後端を減速して搬送する。
【0056】
すなわち、記録材排出手段Bの両排出コロ40・41のニップ搬送ですべりなく確実に増速し、スタック乱れを生ずることなく、かつ搬送速度を速めて、排出する記録材pの前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段Dや受け昇降手段Eの駆動時間を確保し、記録材pを排出記録材受けC上に高品質に仕分けして積載する。
【0057】
また、記録材pの後端を減速して搬送することにより、排出するときは増速したままではなく増速した分の何分の一か減速して少し速度を落とし、排出する記録材pが勢いで排出記録材受けCから飛び出ることを防止する。
【0058】
ここで、記録材吸着手段25による記録材保持力は、記録材排出手段Bのニップ搬送における記録材保持力より小さくする。すると、記録材排出手段Bによる増速を妨げることなく、記録材積載装置200のベルト搬送手段24における記録材搬送力が記録材排出手段Bのニップ搬送における記録材pの搬送に影響を及ぼすことなしに、確実に搬送速度を速めて記録材pを排出することができる。
【0059】
図5には、記録材pに画像を記録する画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置から記録材積載装置200の記録材排出手段Bまでの距離Lを示す。
この距離Lは、画像形成装置100の使用可能記録材の最大長さより長くすることが好ましい。なぜなら、そのようにすると、記録材pの先端が記録材排出手段Bに到達したときには、記録材pの後端はインクジェットヘッド16位置を通過しており、記録材排出手段Bで搬送速度を速めて記録材pを排出しても、記録材積載装置200での記録材排出手段Bによる記録材搬送速度が画像形成装置100のインクジェットヘッド16位置での記録材搬送速度を乱すことがなく、記録材p上の画像品質の低下を防止することができるからである。
【0060】
図6には、記録材仕分け手段Dを示す。
記録材仕分け手段Dには、正逆回転可能なシフトモータ50、そのシフトモータ50の回転を伝達するタイミングベルト51、そのタイミングベルト51を介して回転が伝達されるウォーム52、そのウォーム52とかみ合うウォームホイール53、そのウォームホイール53と同軸に設ける回転検知板54、その回転検知板54のスリット55を検出するフォトインタラプタ等のスリット検出手段56、ウォームホイール53の偏心位置に立てたピン57、そのピン57が係合する上下方向に長い長孔58を有する部材59を取り付けたエンドフェンス60などを備える。エンドフェンス60には、排出記録材受けCとして昇降トレイ62が取り付けられている。
【0061】
そして、シフトモータ50でウォームホイール53を回転し、エンドフェンス60とともに昇降トレイ62を矢印fで示す左右方向にシフトする。これにより、ウォームホイール53の1回転で昇降トレイ62を左右に1往復する構成とし、スリット検出手段56がスリット55を検出する位置で部ごとに分けて昇降トレイ62を適宜位置決めすることにより、排出記録材pの仕分けを行う。
【0062】
図7には、排出記録材受けCである昇降トレイ62を昇降する受け昇降手段Eおよび昇降トレイ62のホーム位置を検出する受け位置検出手段Fを示す。
【0063】
まず、受け昇降手段Eでは、図示するように、正逆回転可能な昇降モータ64の回転をギア65、66のかみ合いを介してシャフト67に伝達し、そのシャフト67の両端に固定する第1プーリ68と各々の上方に設ける第2プーリ69との間に上下に掛けまわして設ける昇降ベルト70を同期して走行する構成とする。その記録材積載装置200内の両側に互いに平行に設ける昇降ベルト70には、昇降トレイ62の両側を固定してその昇降トレイ62を矢印gで示す上下方向に平行移動する。
【0064】
次に、受け位置検出手段Fには、回動自在に支持する水平な回動軸72、それから昇降トレイ62上に向けてのびるレバー73、回動軸72の一端からのびるフィラー74、そのフィラー74によりオンオフするフォトインタラプタ等の位置検知手段75などを備える。そして、昇降トレイ62の上動とともに、昇降トレイ62またはその上に積載する記録材pでレバー73の先端を押し上げ、回動軸72をまわしてフィラー74を回動し、フィラー74の先端が位置検知手段75内に入ることにより昇降トレイ62が、排出記録材pを受ける適宜の位置となったことを検知する。その後、昇降トレイ62上に1枚または数枚排出されるごとに昇降トレイ62をいったん下降してから上昇し、上昇位置を位置検知手段75で検知して停止する。
【0065】
図8には、記録材整合手段Gを分解して示す。
記録材整合手段Gには、図示するように、保持部材80を設ける。保持部材80には、左右に突出して軸部81を形成してある。それらの軸部81には、各々左右から記録材整合部材としてスポンジ製のリバースローラ82を回転自在に取り付ける。リバースローラ82は、芯金と一体で同軸にギア部83を有し、サイレンサ84で抜け止めしてなる。ギア部83は、保持部材80で回転自在に保持する中間ギア85とかみ合う。
【0066】
そして、保持部材80の一部を、上述した記録材排出手段Bを構成する駆動排出コロ40のコロ軸86外周にはめ付け、保持部材80をコロ軸86まわりに回動自在に掛けるとともに、中間ギア85をコロ軸86上に固定する伝達ギア87とかみ合わす。これにより、記録材整合手段Gを駆動排出コロ40のコロ軸86にぶら下げるように設ける一方、駆動排出コロ40の回転を伝達ギア87から中間ギア85を介してギア部83に伝達してリバースローラ82を回転する。すなわち、記録材整合手段Gは、記録材排出手段Bに連動して駆動する。
【0067】
図9には、記録材整合手段Gで整合しながら、昇降トレイ62上に記録材pを積載した状態を示す。
昇降トレイ62上には、記録材排出手段Bから記録材pを排出するが、記録材排出手段Bから排出された記録材pは、斜めの昇降トレイ62上を自重により落下する。そして、リバースローラ82の回転でリバースローラ82により掻いて、整合面であるエンドフェンス60に突き当て、後端を揃えて整合し、図示するごとく順次積載する。
【0068】
そして、昇降トレイ62上の記録材pの積載高さの増加とともに受け昇降手段Eで昇降トレイ62を昇降し、記録材排出手段Bの記録材排出位置から昇降トレイ62上の最上位の記録材p表面までの落差をほぼ一定として、積載記録材のスタック性を損なわないようにする。昇降トレイ62が最下位の位置になったときには、それをフォトインタラプタ等の不図示の受け下限検知手段で検知してそれ以上の記録材pの排出を停止する。その後、昇降トレイ62上の記録材pを除去すると、次に排出される記録材pを受けるべく昇降トレイ62は、上昇し、受け位置検出手段Fで検出して最上位の位置で停止する。
【0069】
また、昇降トレイ62上に記録材pを積載するとき、必要に応じて上述した記録材仕分け手段Dで、記録材搬送方向dと直交する方向に昇降トレイ62をシフトして積載記録材を部ごとに互い違いに仕分けする。これにより、画像形成装置100から送り出された画像記録後の記録材pを受け入れて記録材排出手段Bで排出し、その排出記録材pを記録材仕分け手段Dで仕分けして排出記録材受けC上に積載することができる。
【0070】
図10には、リバースローラ82への回転伝達として伝達ギア87、中間ギア85、ギア部83によるギアのかみ合いに代えてベルトを用いた場合を示す。
駆動排出コロ40のコロ軸86の回転を、図示するようにタイミングベルト89を介してリバースローラ82に伝達するようにしてもよい。
【0071】
なお、以上の例では、整合部材としてリバースローラ82を用いるが、リバースローラ82に代えて、公知のリバースベルトを用いることもできる。そして、同様に記録材整合手段Gを駆動排出コロ40のコロ軸86にぶら下げるように設け、リバースベルトの一部を昇降トレイ62上に突出し、昇降トレイ62上に排出される記録材pを、走行するリバースベルトで掻いてエンドフェンス60に突き当て、後端を揃えて記録材pを整合するようにする。
【0072】
図11には、記録材積載装置200の電気的構成を示す。
記録材積載装置200には、全体を制御するメイン制御板90を備える。メイン制御板90には、制御手段としてマイクロコンピュータのCPU45を設ける。CPU45には、上述した記録材搬送装置Aの搬送検知手段38、記録材排出手段Bの記録材検知手段44、記録材仕分け手段Dのスリット検出手段56、受け位置検出手段Fの位置検知手段75、受け昇降手段Eの不図示の受け下限検知手段を接続する。
【0073】
また、CPU45には、正逆ドライバ91を介して上述した記録材搬送装置Aの搬送モータ35、正逆ドライバ92を介して上述した記録材排出手段Bの排出モータ43、正逆ドライバ93を介して上述した記録材仕分け手段Dのシフトモータ50、正逆ドライバ94を介して上述した受け昇降手段Eの昇降モータ64、ドライバ95を介して上述した記録材吸着手段25のファン37を駆動するファンモータを接続する。
【0074】
さらに、CPU45には、プログラムを格納するROM96を接続し、加えてI/Fケーブルを介して画像形成装置100の制御部97とも電気的に接続する。これにより、画像形成装置100から記録材積載装置200の電源を得るとともに、記録材搬送速度、記録材サイズ、仕分け要不要、記録材の送り込みタイミング、記録材間隔などの情報を入手する。
【0075】
図12には、記録材pとして用紙を使用したときの記録材積載装置200の動作フローを示す。
記録材積載装置200の電源オンとともに、画像形成装置100との初期通信を行い、通紙開始と同時に、画像形成装置100から通紙用紙情報として用紙搬送速度などの情報を入手する。次いで、搬送モータ35、排出モータ43、ファンモータを駆動してから、再び画像形成装置100から通紙用紙情報として用紙サイズ、仕分け要求の有無などの情報を得て後、用紙を受け入れる。
【0076】
それから、排出モータ43の増加減速制御を行い、高速で搬送しながら記録材pに画像記録を行うインクジェット方式の画像形成装置においても、インクジェットヘッド位置での画像記録を乱すことなく、記録材排出手段Bで記録材pの搬送速度を速めて排出することで、排出する記録材pの前後の間隔を拡げて記録材仕分け手段Dや受け昇降手段Eの駆動時間を確保し、記録材pを排出するときにはトレイのシフトや昇降を完全に終了しているようにし、記録材pを排出記録材受けC上に高品質に仕分けして積載する。また、記録材pの後端を減速して搬送することで、排出するときは増速したままではなく、増速した分の何分の一か速度を落として、排出する記録材pが勢いで排出記録材受けCから飛び出ることを防止する。
【0077】
すなわち、記録材搬送装置Aで搬送されてきた用紙の先端を記録材検知手段44で検知してから、所定時間経過して後、排出モータ43を増速して用紙の先端を増速して搬送し、所定時間経過してから、今度は反対に減速して用紙の後端を減速して搬送し、所定時間経過してから、初期速度に戻す。次いで、仕分けなしの場合には、受け昇降手段Eで昇降トレイ62上に用紙が連続して2枚排出されるごとにトレイの高さを調整する。
【0078】
すなわち、昇降トレイ62上に用紙が連続して2枚排出されたときには、昇降モータ64を駆動して昇降トレイ62を下降し、位置検知手段75がオフとなったところで昇降モータ64を逆駆動して昇降トレイ62を上昇し、位置検知手段75がオンとなったところで昇降モータ64をオフして昇降トレイ62を停止する。
【0079】
他方、仕分けありの場合には、シフトモータ50をオンして昇降トレイ62のシフトをはじめ、スリット検出手段56がオンからオフに変化したところで、シフトモータ50をオフして昇降トレイ62のシフトを停止し、用紙を部ごとに分けて昇降トレイ62上に積載する。そして、通紙の終了とともに、搬送モータ35、排出モータ43、ファンモータをオフする。
【0080】
なお、記録材仕分け手段Dの駆動制御と受け昇降手段Eの駆動制御とがたまたま重なったときには、記録材仕分け手段Dの駆動制御を優先して実施するようにすると、高速で排出される前後の記録材p間の限られた排出時間内に、記録材仕分け手段Dの駆動制御のみを優先して実施するようにし、一度くらい行わずに飛ばしてもさほど問題のない受け昇降手段Eの駆動制御をキャンセルして、高生産性を維持しながらスタック性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】この発明による記録材積載装置を取り付けた画像形成装置の要部概略構成図である。
【図2】記録材積載装置の内部機構の全体概略構成図である。
【図3】その記録材積載装置に備える記録材搬送装置の概略構成図である。
【図4】その記録材搬送装置に備えるベルト搬送手段の平面図である。
【図5】図1の画像形成装置のインクジェットヘッド位置から記録材積載装置の記録材排出手段までの距離を示す構成図である。
【図6】図2に示す記録材積載装置に備える記録材仕分け手段を示す斜視図である。
【図7】図2に示す記録材積載装置に備える受け昇降手段および受け位置検出手段を示す斜視図である。
【図8】図2に示す記録材積載装置に備える記録材整合手段の分解図である。
【図9】その記録材整合手段で整合しながら、昇降トレイ上に記録材を積載した状態を示す斜視図である。
【図10】記録材整合手段の他例を示す構成図である。
【図11】図2に示す記録材積載装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図12】記録材として用紙を使用したときの記録材積載装置の動作フローである。
【符号の説明】
【0082】
16 インクジェットヘッド
18 記録材排出口
23 走行ベルト
24 ベルト搬送手段
25 記録材吸着手段
44 記録材検知手段
45 CPU(制御手段)
60 エンドフェンス(整合面)
100 画像形成装置
200 記録材積載装置
A 記録材搬送装置
B 記録材排出手段
C 排出記録材受け
D 記録材仕分け手段
E 受け昇降手段
F 受け位置検出手段
G 記録材整合手段
L インクジェットヘッド位置から記録材排出手段までの距離
d 記録材排出方向
p 記録材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニップ搬送で搬送速度を速めて記録材を排出する記録材排出手段と、その記録材排出手段で排出した記録材を受けて排出記録材を積載する排出記録材受けと、その排出記録材受けを記録材排出方向と直交する方向にシフトして前記排出記録材を仕分けする記録材仕分け手段と、前記排出記録材受け上の排出記録材の積載高さに応じて前記排出記録材受けを上下動する受け昇降手段とを備える記録材積載装置であって、
高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置に取り付け、その画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れて前記記録材排出手段で排出し、その排出記録材を前記記録材仕分け手段で仕分けして前記排出記録材受け上に積載するものにおいて、
画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト上に載せて搬送するベルト搬送手段と、画像記録後の記録材を走行ベルト上に吸着する記録材吸着手段とを備え、記録材に画像を記録する画像形成装置のインクジェットヘッド位置から前記記録材排出手段までの距離が、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにすることを特徴とする、記録材積載装置。
【請求項2】
前記ベルト搬送手段の走行ベルトの走行速度を画像形成装置の記録材搬送速度とほぼ同一とすることを特徴とする、請求項1に記載の記録材積載装置。
【請求項3】
前記記録材吸着手段として、画像記録後の記録材を前記走行ベルトにエアにより吸着するエア吸着手段を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の記録材積載装置。
【請求項4】
前記記録材吸着手段として、画像記録後の記録材を前記走行ベルトに静電的に吸着する静電吸着手段を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の記録材積載装置。
【請求項5】
前記記録材吸着手段による記録材保持力を、画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材保持力より小さくすることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項6】
前記記録材吸着手段による記録材保持力を、前記記録材排出手段のニップ搬送における記録材保持力より小さくすることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項7】
前記記録材仕分け手段の駆動制御と前記受け昇降手段の駆動制御とが重なったとき、前記記録材仕分け手段の駆動制御を優先して実施することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項8】
記録材を検知する記録材検知手段と、その記録材検知手段の検知結果に基づき前記記録材排出手段により1枚の記録材の先端を増速し、後端を減速して搬送する制御手段とを備えることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項9】
前記排出記録材受け上に排出した排出記録材を戻して整合面に押し当てることにより排出記録材の後端を揃える記録材整合手段を備えることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1に記載の記録材積載装置を記録材排出口位置に取り付けることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項1】
ニップ搬送で搬送速度を速めて記録材を排出する記録材排出手段と、その記録材排出手段で排出した記録材を受けて排出記録材を積載する排出記録材受けと、その排出記録材受けを記録材排出方向と直交する方向にシフトして前記排出記録材を仕分けする記録材仕分け手段と、前記排出記録材受け上の排出記録材の積載高さに応じて前記排出記録材受けを上下動する受け昇降手段とを備える記録材積載装置であって、
高速で搬送しながらインクジェット方式により記録材に画像記録を行う画像形成装置に取り付け、その画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れて前記記録材排出手段で排出し、その排出記録材を前記記録材仕分け手段で仕分けして前記排出記録材受け上に積載するものにおいて、
画像形成装置から送り出された画像記録後の記録材を受け入れ画像面を上にした状態で走行ベルト上に載せて搬送するベルト搬送手段と、画像記録後の記録材を走行ベルト上に吸着する記録材吸着手段とを備え、記録材に画像を記録する画像形成装置のインクジェットヘッド位置から前記記録材排出手段までの距離が、画像形成装置の使用可能記録材の最大長さより長くなるようにすることを特徴とする、記録材積載装置。
【請求項2】
前記ベルト搬送手段の走行ベルトの走行速度を画像形成装置の記録材搬送速度とほぼ同一とすることを特徴とする、請求項1に記載の記録材積載装置。
【請求項3】
前記記録材吸着手段として、画像記録後の記録材を前記走行ベルトにエアにより吸着するエア吸着手段を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の記録材積載装置。
【請求項4】
前記記録材吸着手段として、画像記録後の記録材を前記走行ベルトに静電的に吸着する静電吸着手段を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の記録材積載装置。
【請求項5】
前記記録材吸着手段による記録材保持力を、画像形成装置のインクジェットヘッド位置における記録材保持力より小さくすることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項6】
前記記録材吸着手段による記録材保持力を、前記記録材排出手段のニップ搬送における記録材保持力より小さくすることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項7】
前記記録材仕分け手段の駆動制御と前記受け昇降手段の駆動制御とが重なったとき、前記記録材仕分け手段の駆動制御を優先して実施することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項8】
記録材を検知する記録材検知手段と、その記録材検知手段の検知結果に基づき前記記録材排出手段により1枚の記録材の先端を増速し、後端を減速して搬送する制御手段とを備えることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項9】
前記排出記録材受け上に排出した排出記録材を戻して整合面に押し当てることにより排出記録材の後端を揃える記録材整合手段を備えることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1に記載の記録材積載装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1に記載の記録材積載装置を記録材排出口位置に取り付けることを特徴とする、画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−216643(P2007−216643A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−42904(P2006−42904)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】
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