説明

設定情報入力装置、設定情報入力方法およびプログラム

【課題】 電子機器の設定項目に対する知識のない初心者でも、電子機器を簡単に設定することができ、ユーザビリティの高い設定情報を入力することができる設定情報入力装置、設定情報入力方法およびプログラムを提供することを目的とする。

【解決手段】 電子機器の設定項目に関する説明、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報(たとえば、設定項目に関する説明が記述されている電子機器の取扱説明書のページ数)のうちの少なくとも一方を、設定情報入力シート上に記載するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定情報入力シートを用いた設定情報入力装置、設定情報入力方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器の設定の入力作業は、一般的に複雑であり、設定項目全体に関する知識と、設定対象の動作に関する知識とを必要とする作業である。また、高機能な電子機器は、設定項目が多く、したがって、高機能な電子機器であればある程、使い難いという欠点がある。
【0003】
この欠点を克服するために、設定項目を記入したシートを、読取装置で読み取り、電子機器の設定を行う方式が提案されている。
【0004】
従来、設定情報入力形式提供手段から、光学読取手段の読取能力に応じて、図形・文字・記号を配置した設定情報入力形式を取得し、光学読み取り手段の読み取り能力に適するように印刷し、これによって、設定情報記入シートを作成し、設定情報をユーザが加筆した設定情報記入シートを、光学読み取り手段で読み取り、設定情報入力形式と設定情報記入シートとを照合することによって、設定情報を抽出し、電子機器の設定を装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
また、記入シートに記入された電子機器を選択し制御するための画像情報を読み取り、画像情報を中央装置へ送り、中央装置において画像情報を制御信号に変化し、ネットワークでつながっている様々な電子機器の設定を行う装置が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
【0006】
さらに、制御方法が記述されているシート、または、制御方法を記述することができるシートを読み取り、電子機器の制御を行う装置が知られている(たとえば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2001−211284号公報
【特許文献2】特開2003−30774号公報
【特許文献3】特開2003−263614号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の設定情報入力装置では、設定情報入力シートを用いてビデオの予約を設定し、また、コピー機を設定している。
【0008】
しかし、上記従来例には、設定情報入力シート上の内容に関する説明が無く、ユーザが設定情報入力シートを実際に使用した場合を想定すると、設定情報入力シート上の内容が分かり難いという問題がある。
【0009】
また、上記従来例では、設定情報入力シート上の内容が分らない場合、電子機器の取扱説明書等から、必要な部分をユーザが探さなければならず、ユーザの利便性がよくないという問題がある。
【0010】
本発明は、設定情報入力シートを用いてユーザビリティの高い設定情報を入力することができる設定情報入力装置、設定情報入力方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、PCの設定を行う時のチュートリアルのように、設定項目に対する知識のない初心者でも、簡単に設定することができ、ユーザビリティの高い設定情報を入力することができる設定情報入力装置、設定情報入力方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、設定項目に関する説明、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報(たとえば、設定項目に関する説明が記述されている電子機器の取扱説明書のページ数)のうちの少なくとも一方を、設定情報入力シート上に記載するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、設定情報入力シートに設定項目に関する説明、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を付加するので、設定項目に対する知識のない初心者のユーザでも、簡単に電子機器を設定することができるという効果を奏する。
【0014】
つまり、本発明によれば、設定情報入力シートに設定項目に関する説明や設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を付加するので、ユーザビリティの高い設定情報入力シートを実現することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
【実施例1】
【0016】
実施例1は、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報が付加されている設定情報入力シートを用いて、複合機の無線LANを設定する実施例である。
【0017】
図1は、本発明の実施例1である複合機10が使用されている画像処理システム100の全体の構成を示すブロック図である。
【0018】
画像処理システム100は、複合機10と、PC(パーソナルコンピュータ)20と、無線LANユニット30と、アクセスポイントAP1、AP2、AP3とを有する。
【0019】
複合機10は、本発明の実施例1である設定情報入力装置の例である。なお、複合機10の代わりに、単機能のプリンタ等を使用するようにしてもよい。
【0020】
無線LANユニット30は、USBによって、複合機10と接続されている。また、無線LANユニット30は、LAN(ローカルエリアネットワーク)によって、アクセスポイントAP2と接続されている。無線LANユニット30とアクセスポイントAP2との間を、有線で接続しても、無線で接続してもよいが、図1に示す例では、無線で接続されている。
【0021】
また、図1に示す実施例では、複合機10と無線LANユニット30とを分離し、USBで互いに接続しているが、この2つを合体して、複合機10が、無線LANユニット30の機能を含むようにしてもよい。
【0022】
PC20は、LANによって、アクセスポイントAP2と接続されている。この間は有線でも無線でもよいが、図1に示す実施例では、無線で接続されている。
【0023】
これらによって、PC20から複合機10を、USB等で直接接続するのではなく、LANを通して制御し、この制御方法について、以下、記載する。なお、複合機10とPC20との間の制御プロトコルは、公知の制御プロトコルを用いる。
【0024】
また、図1に示されているアクセスポイントAP1とAP3とは、PC20、無線LANユニット30のどちらとも接続されていない。
【0025】
また、無線LANユニット30、アクセスポイントAP1、AP2、AP3、PC20のそれぞれのSSID、IPアドレス、MACアドレスは、図示した通りのものであるとする。ここで、上記「MACアドレス」は、ネットワークでホストを識別するために設定されるハードウェアアドレスであり、6バイトの識別符号で表される。また、上記SSID、上記IPアドレスについては後述する。
【0026】
図2は、複合機10の概略構成を示すブロック図である。
【0027】
複合機10は、CPU1と、ROM2と、RAM3と、画像メモリ4と、データ変換部5と、読取制御部6と、読取部7と、操作表示部8と、通信制御部9と、符号復号化処理部11と、記録制御部12と、USBファンクション制御部13と、USBホスト制御部14と、記録部15と、解像度変換処理部16と、CPUバス17とを有する。
【0028】
CPU1は、システム制御部であり、複合機10の全体を制御する。
【0029】
ROM2は、CPU1が実行する制御プログラムやデータテーブル、組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等の固定データを格納する。実施例1では、ROM2に格納されている各制御プログラムは、ROM2に格納されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ、割り込み処理等のソフトウエアを実行制御する。
【0030】
RAM3は、バックアップ電源を必要とするSRAM(Static Random Access Memory)等で構成され、図示しないデータバックアップ用の1次電池によってデータが保持されている。RAM3には、データが消去されては困るプログラム制御変数等を格納する。また、オペレータが登録した設定値や複合機10の管理データ等を格納するメモリエリアも設けられている。
【0031】
画像メモリ4は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、画像データを蓄積する。また、一部の領域をソフトウエア処理の実行のためのワークエリアとして確保してある。
【0032】
データ変換部5は、ページ記述言語(PDL:Page Description Language)等の解析や、キャラクタデータのCG(Computer Graphics)展開等、画像データの変換を行う。
【0033】
読取制御部6は、読取部7が、CISイメージセンサ(密着型イメージセンサ)によって、光学的に原稿を読み取り、電気的な画像データに変換した画像信号を、図示しない画像処理制御部を介して、2値化処理や中間調処理等の各種画像処理を施し、高精細な画像データを出力する。なお、実施例1では、読取制御部6、読取部7は、原稿を搬送しながら、固定されているCISイメージセンサで読み取りを行うシート読取制御方式と、原稿台に固定されている原稿を、移動するCISイメージセンサでスキャンするブック読取制御方式の両制御方式とに対応している。
【0034】
操作表示部8は、数値入力キー、文字入力キー、モード設定キー、決定キー、取り消しキー等を備えた操作表示部と、各種キー、LED(発光ダイオード)とLCD(液晶ディスプレイ)等によって構成され、ユーザによって複合機としての各種機能や、無線LANユニット30のネットワーク設定や暗号鍵の入力・編集や、複合機10の動作状況、ステータス状況の表示等を行うことができる。
【0035】
通信制御部9は、MODEM(変復調装置)や、NCU(網制御装置)等によって構成されている。実施例1では、通信制御部9は、アナログの通信回線(PSTN)L1に接続され、T30プロトコルでの通信制御、通信回線に対する発呼と着呼等の回線制御を行っている。
【0036】
符号復号化処理部11は、複合機10で扱う画像データ(非圧縮、MH、MR、MMR、JBIG、JPEG等)を、相互に符号復号化処理し、拡大縮小処理を行う。
【0037】
記録制御部12は、図示しない画像処理制御部を介して、印刷される画像データに、スムージング処理や記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施すことによって、高精細な画像データに変換し、USBホスト制御部14に出力する。また、USBホスト制御部14を制御することによって、定期的に記録部15の状態情報データを取得する役割も果たす。
【0038】
USBファンクション制御部13は、USBインタフェースの通信制御を行うものであり、USB通信規格に従って、プロトコル制御を行い、CPU1が実行するUSBファンクション制御タスクからのデータを、パケットに変換し、図示しない外部のPCにUSBパケット送信を行い、逆に、外部のPCからのUSBパケットを、データに変換してCPU1に送信する。
【0039】
USBホスト制御部14は、USB通信規格で定められたプロトコルで通信を行う制御部である。USB通信規格は、双方向のデータ通信を高速に行うことができる規格であり、1台のホスト(マスター)に対し、複数のハブまたはファンクション(スレーブ)を接続することができる。USBホスト制御部14は、USB通信におけるホストの機能を有する。
【0040】
記録部15は、図示しない専用CPUで制御するレーザビームプリンタやインクジェットプリンタ等からなる記録装置であり、USBインタフェース経由で受信したカラー画像データ、またはモノクロ画像データを印刷部材に印刷する。USBホスト制御部14は、USB通信規格で定められたプロトコルで通信を行い、特に、記録部15は、ファンクションの機能を有する。実施例1においては、記録機能のUSB通信は、1対1の接続形態を用いる。また、実施例1においては、USB対応とする。
【0041】
解像度変換処理部16は、ミリ系の画像データとインチ系の画像データの相互変換等の解像度変換制御を行う。なお、解像度変換処理部16において、画像データの拡大縮小処理も可能である。
【0042】
上記構成要素1〜6、8、9、11〜14、16は、CPU1が管理するCPUバス17を介して、相互に接続されている。
【0043】
次に、複合機10とともに画像処理システム100を構成する情報処理端末等のPC20の概略構成について、説明する。
【0044】
図3は、複合機10とともに画像処理システム100を構成する情報処理端末等のPC20の概略構成を示す図である。
【0045】
PC20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、内部記憶装置24と、外部記憶装置25と、操作部26と、表示部27と、通信部28と,USBホスト制御部29とを有する。
【0046】
CPU21は、ROM22、RAM23、または、内部記憶装置24、外部記憶装置25によって外部記憶媒体MDから読み出されたプログラムに従って、システムバスを介してPC20全体の動作を制御するものである。
【0047】
ROM22は、CPU21の制御プログラム等を格納している。RAM23は、一時的にプログラムや画像データを記憶し、PC20の処理を高速に動作させるためのものである。
【0048】
内部記憶装置24には、オペレーティングシステム、各種アプリケーションプログラムや画像データ等が格納されている。内部記憶装置24には、実施例1における文字データ処理工程を含む、複合機10に対する各種制御命令やデータの送受信を行うためのアプリケーションソフト、プリンタドライバソフト、スキャナドライバソフト、ファクシミリドライバソフト、機能毎のUSBクラスドライバソフトとUSBバスドライバソフト等がインストールされている。
【0049】
通常、これらのアプリケーションソフトとドライバソフトとは、これらが記憶されたほかのコンピュータ可読媒体から外部記憶ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMメディア)MDによってデータを受け取り、外部記憶装置25を制御することによってインストールを行う。また、通信回線によって通信部(ネットワークやモデム)28で、アプリケーションソフトとドライバソフトとを受け取り、内部記憶装置24にインストールするようにしてもよい。
【0050】
操作部26は、オペレータからの指示入力手段としてのキーボードやマウス(不図示)を制御するものである。印刷の実行起動には、通常、操作部26のキーボードやマウスが使用される。
【0051】
表示部27は、オペレータに対して各種表示を行うものである。外部処理端末であるPC20で印刷の実行起動をかける場合は、確認ダイヤログ等を表示部27に表示し、オペレータに入力を促す。また、印刷動作の実行中は、印刷状況を示す情報をオペレータに提供する。
【0052】
通信部28は、不図示のネットワークに接続し、通信回線を通してインターネットプロバイダへの接続や、相手通信装置との間でのデータや画像情報等の通信を行う。なお、ネットワークや通信回線への接続に関しては、公知の方法を使用し、説明を省略する。
【0053】
USBホスト制御部29は、USBインタフェースの通信制御を行うものであり、USB通信規格に従って、CPU21からのデータをパケットに変換し、複合機10にUSBパケットを送信し、逆に、複合機10からのUSBパケットをデータに変換し、CPU21に送信する。通信制御方法に関しては、公知の方法を使用し、説明を省略する。
【0054】
次に、画像処理システム100を構成する無線LANユニット30の概略構成について説明する。
【0055】
図4は、画像処理システム100を構成する無線LANユニット30の概略構成を示す図である。
【0056】
無線LANユニット30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、無線LAN通信部34と、USBホスト制御部35とを有する。
【0057】
CPU31は、ROM32、RAM33に記録されたプログラムに従って、システムバスを介して、無線LANユニット30の全体の動作を制御する。
【0058】
ROM32は、CPU31の制御プログラム等を格納している。RAM33は、一時的にプログラムや画像データを記憶する。
【0059】
無線LAN通信部34は、無線LANによる通信を行う部分であり、各社から供給されている無線LANコントロールチップを用いてもよく、また、通信の認証の手間を省くために各社から供給されているPCMCIAカード型無線LANアダプタを、PCMCIAカードコントローラ(不図示)を通して、CPUバスに接続するようにしてもよい。
【0060】
USBホスト制御部35は、USBインタフェースの通信制御を行うものであり、USB通信規格に従って、CPU31からのデータをパケットに変換し、複合機10にUSBパケットを送信し、逆に複合機10からのUSBパケットをデータに変換し、CPU31に送信する。通信制御方法に関しては、公知の方法を使用し、その説明を省略する。
【0061】
次に、実施例1において、複合機10と無線LANユニット30との無線LAN設定を、設定情報入力シートを用いて行う動作について説明する。
【0062】
ここで、「無線LAN設定」は、大きく分けると、Service Set Identifier(以下、SSID)の設定と、Internet Protocol Address(以下、IPアドレス)の設定とがある。上記「SSID」は、無線LANで特定のネットワークを指定する識別名である。また、上記「IPアドレス」は、インターネットやイントラネット等のIPネットワークに接続されたコンピュータ1台1台に割り振られている識別番号である。
【0063】
また、SSIDやIPアドレスの設定の仕方によっては、無線通信における暗号化技術であるWired Equivalent Privacy キー(以下、「WEPキー」という)や、IPアドレスの入力が必要である。なお、WEPキーには、64ビットと128ビットとの2種類がある。
【0064】
図5は、設定情報入力シートによる無線LAN設定の処理動作の概要を示すフローチャートである。
【0065】
設定情報入力シートによる無線LAN設定方法は、4つのステップに大別される。すなわち、設定情報入力シートによる無線LAN設定方法は、次の(1)〜(4)である。
(1)ステップ1:設定情報入力シートの作成(S1)
(2)ステップ2:設定情報入力シートへの加筆(S2)
(3)ステップ3:設定情報入力シートの解析(S3)
(4)ステップ4:設定終了かどうかの判断(S4)

<ステップ1:設定情報入力シート作成(S1)>
設定情報入力シートを作成する場合(S1)、無線LANの設定を行うための設定情報入力シートを作成する。S1における処理の流れを簡単にまとめると、図5に示すように、設定情報入力シートの静的データを取得し、設定情報入力シートの動的データを取得し、上記静的データと上記動的データとを合成し、この合成したデータを設定情報入力シートとして印刷する。なお、上記「静的データ」は、設定情報入力シートの固定情報であり、静的設定情報である。
【0066】
実施例1における無線LANの設定では、WLAN設定ナビシートと、WEPキー設定ナビシート(64bit)と、WEPキー設定ナビシート(128bit)と、IPアドレス設定ナビシートとの、合計4種類の設定情報入力シートを作成する。なお、「WLAN」は、無線LANである。
【0067】
WLAN設定ナビシートについては、ユーザが無線LANを設定するときに、操作表示部8を操作することによって、WLAN設定ナビシートの作成要求が出される。
【0068】
また、WEPキー設定ナビシート(64bit)と、WEPキー設定ナビシート(128bit)と、IPアドレス設定ナビシートとの3種類のナビシートについては、WLAN設定ナビシートの設定によって、必要に応じて、S4において(S122、S124、S126)、作成要求が出される。
【0069】
図6は、実施例1において、設定情報入力シートを作成する手順を示すフローチャートである。
【0070】
S11では、WEPキー設定ナビシート(64bit)の作成要求が来ているかどうかを判定し、作成要求が来ていれば、S12で、ROM2に格納されているWEPキー設定ナビシート(64bit)の静的データ(静的設定情報)を取得する。そして、S20では、上記静的データを、記録部15が印刷可能な印刷データへ変換し、S21では、作成された印刷データを記録部15に送ることによって、WEPキー設定ナビシート(64bit)を印刷する。
【0071】
図7は、印刷されたWLAN設定ナビシートを示す図である。
【0072】
図8は、印刷されたWEPキー設定ナビシート(64bit)の一例を示す図である。
【0073】
図9は、WEPキー設定ナビシート(128bit)の一例を示す図である。
【0074】
上記と同様に、S13では、WEPキー設定ナビシート(128bit)の作成要求が来ているかどうかを判定し、作成要求が来ていれば、図9に示すWEPキー設定ナビシート(128bit)を印刷する。
【0075】
図10は、IPアドレス設定ナビシートの一例を示す図である。
【0076】
上記と同様に、S15では、IPアドレス設定ナビシートの作成要求が来ているかどうかを判定し、作成要求が来ていれば、図10に示すIPアドレス設定ナビシートを印刷する。
【0077】
S11、S13、S15の全てが、NOであれば、WLAN設定ナビシートの作成要求が来ていると判断し、S17では、ROM2に格納されているWLAN設定ナビシートの静的データ(固定データ、静的設定情報)を取得する。そして、WLAN設定ナビシートの設定項目の中に、ユーザ毎に異なるアクセスポイントの項目があり、また、無線の電場状況に応じてリアルタイムに、動的に変化するアクセスポイントの項目があるので、S18では、無線LANユニット30から、最新のアクセスポイントリスト(動的データであり、動的に変化する設定情報である動的設定情報)を取得する。
【0078】
その後、S19では、S17で取得したWLAN設定ナビシートの静的データと、S18で取得したアクセスポイントリストの動的データとを合成する。
【0079】
次に、S20で、上記合成したデータを、記録部15が印刷できる印刷データへ変換して印刷データを作成し、S21では、この変換された印刷データを、記録部15に送ることによって、WLAN設定ナビシートを印刷する。
【0080】
<ステップ2:設定情報入力シート加筆(S2)>
次に、設定情報入力シート加筆ステップ(S2)の手順、つまり、S1で作成された4種類の設定情報入力シートに加筆する手順について説明する。
【0081】
図7に示すWLAN設定ナビシートにおいて、SSIDとIPアドレスとを設定し、S32のアクセスポイントのリストが、S18で取得した動的データであり、それ以外の部分が、S17で取得した静的データ(固定データ)である。
【0082】
図7に示すWLAN設定ナビシートは、図1に示す画像処理システム100に対応するものである。
【0083】
図1に示す例では、アクセスポイントとして、アクセスポイントAP1、AP2、AP3の3つがあるので、図7のS32に示すアクセスポイントリストにも、3つのアクセスポイントのリスト(アクセスポイントAP1、AP2、AP3)が表示されている。
【0084】
まず、S31では、「PCに接続する(アドホック)」か、「アクセスポイントに接続する」のうちで、どちらかを選択し、横長の丸印の部分(マーク記入欄)を塗りつぶす(マークする)。
【0085】
このときに、図7に示すWLAN設定ナビシートにおいて、接続方式、セキュリティモード、IPアドレスのそれぞれについて、ユーザが理解できない場合、それぞれに対応する「<*1>」、「<*2>」、「<*3>」のマークを参照する。
【0086】
そして、S36で、「接続方式」に関しての詳しい説明が記述されている場所を見つけることができ、これによって、取扱説明書のP4を、ユーザが見ることができ、「接続方式」に関する説明を簡単に見ることができる。
【0087】
また、S37で、「セキュリティモード」に関しての詳しい説明が記述されている場所を見つけることができ、これによって、取扱説明書のP14を、ユーザが見ることができ、「セキュリティモード」に関する説明を簡単に見ることができる。
【0088】
さらに、S38で、「IPアドレス」に関しての詳しい説明が記述されている場所を見つけることができる。これによって、取扱説明書のP24を、ユーザが見ることができ、「IPアドレス」に関する説明を簡単に見ることができる。
【0089】
ここで、S34で、IPアドレスを自動取得しない(STATIC IP)を選んだ場合、後に、IPアドレス設定ナビシートが作成・印刷され、IPアドレス設定ナビシートを記入しなければならない。
【0090】
最後に、S35の手順で、WLAN設定ナビシートを、読取部7から読み取る。
【0091】
ここで、図1において、アクセスポイントAP3の電源がOFFになっている場合について考える。この場合、ユーザがWLANを設定しようとして、WLAN設定ナビシートの作成要求を出すと、アクセスポイントリストに関しては、WLAN設定ナビシートを作成する時点の最新のリストを使用するので、図7に示す場合と比較すると、アクセスポイントAP3がリスト上から削除され、アクセスポイントAP1とAP2とのみが印刷される。
【0092】
図11は、実施例1におけるWLAN設定ナビシートの記入例を示す図である。
【0093】
図11に示す例では、アクセスポイントAP2に接続し、セキュリティモードは、WEPキー(64bit)であり、IPアドレスの自動取得を行わない設定である。したがって、図11に示すWLAN設定ナビシートをスキャンすると、WEPキー設定ナビシート(64bit)とIPアドレス設定ナビシートとを作成し、印刷し、これらのシートに記入をしなければならない。
【0094】
図11に示すWLAN設定ナビシートにおいて、接続方式、セキュリティモード、IPアドレスのそれぞれについて、ユーザが理解できない場合、それぞれに対応する「<*1>」、「<*2>」、「<*3>」のマークを参照する。
【0095】
そして、S76で、「接続方式」に関しての詳しい説明が記述されている場所を見つけることができ、これによって、取扱説明書のP4を、ユーザが見ることができ、「接続方式」に関する説明を簡単に見ることができる。
【0096】
また、S77で、「セキュリティモード」に関しての詳しい説明が記述されている場所を見つけることができ、これによって、取扱説明書のP14を、ユーザが見ることができ、「セキュリティモード」に関する説明を簡単に見ることができる。
【0097】
さらに、S78で、「IPアドレス」に関しての詳しい説明が記述されている場所を見つけることができる。これによって、取扱説明書のP24を、ユーザが見ることができ、「IPアドレス」に関する説明を簡単に見ることができる。
【0098】
図8に示すWEPキー設定ナビシート(64bit)では、WLAN設定ナビシートのS33で選択したアクセスポイントの64bitのWEPキーを設定する。64bitのWEPキーを設定するには、0〜Fまでの16進数で、10桁指定する必要があるので、S41では、これらをマークし、S42に書いてある手順によって、WEPキー設定ナビシート(64bit)を、読取部7から読み取る。
【0099】
図12は、WEPキー設定ナビシート(64bit)の記入例を示す図である。
【0100】
図12に示す記入例では、16進数の10桁の数値「3435323634」が指定されている。
【0101】
これと同様に、図9に示すWEPキー設定ナビシート(128bit)では、WLAN設定ナビシートのS33で選択したアクセスポイントの128bitのWEPキーを設定する。128bitのWEPキーを設定するには、0〜Fの16進数で25桁指定する必要があるので、S51では、これらをマークし、S52に記載されている手順に従って、WEPキー設定ナビシート(128bit)を、読取部7が読み取る。
【0102】
図10に示すIPアドレス設定ナビシートでは、000.000.000.000〜255.255.255.255の中から、IPアドレスを設定する。S61では、これらをマークし、S62に記載されている手順で、IPアドレスが記入されているIPアドレス設定ナビシートを読取部7が読み取る。
【0103】
図13は、IPアドレス設定ナビシートの記入例を示す図である。
【0104】
図13では、192.168.053.201のIPアドレスが指定されている。
【0105】
<ステップ3:設定情報入力シート解析(S3)>
続いて、設定情報入力シート解析ステップ(S3)では、ステップ2(S2)で加筆された4種類の設定情報入力シートを解析する。
【0106】
ステップ3(S3)における処理の流れを簡単にまとめると、その流れが図5にフローチャートで示してあるように、設定情報入力シートの読取と、設定情報入力シートの解析と、機器への設定とである。
【0107】
図14は、設定情報入力シートを解析する手順を示すフローチャートである。
【0108】
S101では、複合機10の原稿台に置かれ、ユーザによって加筆された設定情報入力シートを、読取部7が読み取る。設定情報入力シートを読み取った場合、たとえば2値化した読取データを、RAM3に格納する。格納された読取データは、後述する各種マーク判定処理や、どの種類の設定情報入力シートであるかの判定等で、参照される。
【0109】
続いて、S102では、読み取った設定情報入力シートが、WEPキー設定ナビシート(64bit)であるかどうかを判定する。この判定は、図7、図8、図9、図10に示す各種設定情報入力シートには示してないが、どのシートであるかを示す情報を、各種設定情報入力シート上に予め印刷し、S101における読取時に、どのシートであるかを判別する方法を採用している。この方法の代わりに、設定情報入力シートの読取を、ユーザが開始するときに、どのシートであるかを、操作表示部8上で選択する方法を採用するようにしてもよい。
【0110】
上記方法で、WEPキー設定ナビシート(64bit)であると判断した場合、S103では、S101で読み取った64bitのWEPキーを、無線LANユニット30に設定する。
【0111】
ここで、10桁分の0〜Fの16進数のどれがマークされているかを判定するマーク判定処理の方法に関して、特に規定しないが、たとえば、マーク位置を検出する場合、解析したい任意の場所のマーク座標を、ROM2に予め記憶し、上記マーク座標に該当するアドレスから誤差を含めた範囲を解析し、任意の条件を満たす座標を、解析対象のマークであると判別するようにしてもよい。また、上記判別されたマーク欄に該当する読取データを、任意の閾値と比較することによって、マーキングされたか否かを判別するようにしてもよい。
【0112】
また、実施例1では、マークの有効または無効について、特に規定しないが、たとえば、複数のマーク欄からただ1つをマークすべき場合、複数のマークが検出されれば、エラーであると扱うようにしてもよい。
【0113】
同様に、S104では、WEPキー設定ナビシート(128bit)であると判断されると、S105では、128bitのWEPキーを設定する。
【0114】
また、上記と同様に、S106では、IPアドレス設定ナビシートであると判断されると、S107では、IPアドレスを設定する。
【0115】
WLAN設定ナビシート以外のシートである場合、ステップ3(S3)における設定は終わりであり、ステップ4(S4)へ進む。
【0116】
次に、WLAN設定ナビシートである場合、S108では、フラグ等の初期化設定を行う。この初期化設定は、WEP64フラグ、WEP128フラグ、IPアドレスフラグをOFFとする設定である。
【0117】
続いて、S109では、S31の接続方式の選択が、どちらにマークされているかを判定処理する。
【0118】
「PCに接続する」にマークされている場合、S110では、無線LANユニット30の接続モードを、PCと直接接続するアドホックモードに設定する。
【0119】
また、「アクセスポイントに接続する」にマークされている場合、S111では、S32のアクセスポイントリストのうちで、どのアクセスポイントにマークされているかを判定し、無線LANユニット30の接続モードを、マークされているアクセスポイントとの接続に設定する。
【0120】
続いて、アクセスポイントと接続する場合、必要に応じて、セキュリティの設定をする必要があるので、S112では、S33に示すセキュリティ方式のうちのどれにマークされているかを判定する。WEPキー(64bit)に、マークされている場合、S113では、後でWEPキー(64bit)の設定をするためのWEPキー設定ナビシート(64bit)を作成するかどうかを判断する場合(後述のS121)、作成すると判断するために、WEP64フラグをONにする。また、これと同様に、WEPキー(128bit)にマークされている場合、S114では、WEP128フラグをONにする。また、未使用にマークされていた場合、何も行わずに、次のS115の処理を行う。
【0121】
最後に、S115では、S34に示すIPアドレスの設定がどちらにマークされているかを判定し、「IPアドレスを自動取得する」にマークされている場合、S116では、無線LANユニット30のIPアドレスのモードを、IPアドレスを自動取得するモードに設定する。また、「IPアドレスを自動取得しない」にマークされている場合、S117では、後でIPアドレスをユーザが設定をするためのIPアドレス設定ナビシートを作成するかどうかを判断する場合、(後述のS125)、作成すると判断するために、IPアドレスフラグをONにする。
【0122】
<ステップ4:設定終了かどうかの判断(S4)>
最後に、S4の無線LANの設定終了かどうかを判断するステップにおける処理について、説明する。
【0123】
図15は、設定終了かどうかを判断する手順を示すフローチャートである。
【0124】
まず、S121では、WEP64フラグがONであるかどうかをチェックする。WEP64フラグがONである場合、S122では、WEPキー設定ナビシート(64bit)の作成要求を出し、WEP64フラグをOFFにする。
【0125】
これと同様に、S123では、WEP128フラグがONである場合、S124では、WEPキー設定ナビシート(128bit)の作成要求を出し、WEP128フラグをOFFにする。
【0126】
また、S125では、IPアドレスフラグがONである場合、S126では、IPアドレス設定ナビシートの作成要求を出し、IPアドレスフラグをOFFにする。
【0127】
続いて、WEP64フラグ、WEP128フラグ、IPアドレスフラグのどれかがONである場合、S128では、ステップ1(S1)の設定情報入力シート作成に戻り、図6に示す設定情報入力シート作成のフローチャートに従って、作成要求が出された設定情報入力シートの作成、印刷を行う。
【0128】
また、WEP64フラグ、WEP128フラグ、IPアドレスフラグの全てがOFFである場合、無線LANの設定が終了したので、S127では、無線LANの設定終了の処理を行う。
【実施例2】
【0129】
本発明の実施例2は、設定項目に関する説明を付加した設定情報入力シートを用いて、複合機10に無線LANを設定する実施例である。
【0130】
図16は、実施例2において、設定項目に関する説明を付加した設定情報入力シートを用いて、複合機10に無線LANを設定する手順を示すフローチャートである。
【0131】
S131、S133、S134、S136、S137、S138、S140では、「○○ナビシートの作成・加筆・解析」と記述されているが、この「○○ナビシートの作成・加筆・解析」は、図5で説明したステップ1(S1)〜ステップ4(S4)の各処理を行うことを意味する。そして、S131、S134、S138における各ナビシートの設定に応じて、その後の処理動作が変化する。
【0132】
まず、S131において、接続方式選択ナビシートを作成、加筆、解析する。
【0133】
図17は、実施例2において、印刷された接続方式選択ナビシートを示す図である。
【0134】
接続方式選択ナビシートでは、アドホックモード(S151)か、インフラストラクチャモード(S153)かのどちらかの接続方式を選択する。このときに、アドホックモード、アクセスポイント、インフラストラクチャモード等、無線LAN特有の各単語の意味が分らない場合、それぞれS152、S154、S155に書かれている説明を見ることができる。
【0135】
続いて、図16に示すS132では、アドホックモード(S151)か、インフラストラクチャモード(S153)かのどちらを選択したかを判断し、インフラストラクチャモード(S153)を選択した場合、図16に示すS133では、アクセスポイント選択ナビシートを作成、加筆、解析する。
【0136】
図18は、実施例2において、印刷されたアクセスポイント選択ナビシートを示す図である。
【0137】
アクセスポイント選択ナビシートでは、無線LANユニット30が接続可能なアクセスポイントのSSIDとMACアドレスリストとが表示されている。この中から、ユーザが接続したいアクセスポイントを選択する(S161)。この場合、図17に示す接続方式選択ナビシートの場合と同様に、SSID、MACアドレスという無線LAN特有の単語の意味をユーザが理解していなければ、S162、S163に書かれている説明を見ることができる。その後に、図16に示すS134の処理へ進む。また、図16に示すS132で、アドホックモードであると判断されれば、図16に示すS133の処理を行わずに、S134の処理へ進む。
【0138】
次に、図16に示すS134では、セキュリティモード選択ナビシートを作成、加筆、解析する。
【0139】
図19は、実施例2において、印刷されたセキュリティモード選択ナビシートを示す図である。
【0140】
セキュリティモード選択ナビシートでは、接続するPC20やアクセスポイントの場合と同じく、セキュリティモードを選択しなければならない。このときに、図17、図18に示す場合と同様に、WEPキー(64Bit)、WEPキー(128Bit)という無線LAN特有の各単語の意味を、ユーザが理解していなければ、S173、S175に書かれている説明を見ることができる。
【0141】
続いて、図16に示すS135では、セキュリティモードのどれを選択したかを判断し、WEPキー(64Bit)に設定されていれば(S172)、図16に示すS136に進み、図8に示すWEPキー設定ナビシート(64Bit)を作成、加筆、解析する。また、上記と同様に、WEPキー(128Bit)に設定されていれば(S174)、図16に示すS137に進み、図9に示すWEPキー設定ナビシート(128Bit)を作成、加筆、解析する。また、未使用が設定されていれば(S171)、図16に示すS138へ進む。
【0142】
次に、図16に示すS138では、IPアドレス選択ナビシートを作成、加筆、解析する。
【0143】
図20は、実施例2において、印刷されたIPアドレス選択ナビシートを示す図である。
【0144】
IPアドレス選択ナビシートでは、IPアドレスを自動取得するか自動取得しないかを選択する。このときに、図17、図18、図19に示す場合と同様に、IPアドレス、DHCP、STATIC IPという無線LAN特有の単語の意味をユーザが理解していなければ、S181、S183、S185に書かれている説明を見ることができる。
【0145】
続いて、図16に示すS139では、IPアドレスを自動取得しないとした場合、S140で、図10に示すIPアドレス設定ナビシートを作成、加筆、解析する。
【0146】
以上で、設定項目に関する説明が付加されている設定情報入力シートを用いて、無線LANの設定が終了する。
【実施例3】
【0147】
本発明の実施例3は、設定項目に関する説明と設定項目に関する説明の存在場所を示す情報とが付加されている設定情報入力シートを使用して、複合機10について、無線LANを設定する実施例である。
【0148】
基本的な設定の手順は、実施例2で説明した図16に示す場合と同じである。ただし、S131、S133、S134、S138において作成する設定情報入力シートの内容が異なる。
【0149】
図17は、本発明の実施例3における接続方式選択ナビシートを示す図でもある。
【0150】
実施例2では、アドホックモード、アクセスポイント、インフラストラクチャモードの各単語に関する説明が、S151、S154、S155で、記述されているが、実施例3は、これに加えて、これらの単語のより詳細な説明が書かれている取扱説明書のページ数(設定項目に関する説明の存在場所)を示す記述を、図17の下方に書いてある実施例である。
【0151】
アドホックモードに関する詳細な説明が取扱説明書の5ページ(S157)に存在しているとの記載(存在場所の記載)があり、アクセスポイントに関する詳細な説明が取扱説明書の6ページ(S158)に存在しているとの記載(存在場所の記載)がある。また、インフラストラクチャモードに関する詳細な説明が取扱説明書の7ページ(S159)に存在しているとの記載(存在場所の記載)がある。
【0152】
上記と同様に、アクセスポイント選択ナビシートでは、SSIDに関する詳細な説明が取扱説明書の9ページ(S165)に存在しているとの記載(存在場所の記載)があり、MACアドレスに関する詳細な説明が取扱説明書の10ページ(S166)に存在しているとの記載(存在場所の記載)がある。
【0153】
また、セキュリティモード選択ナビシートやIPアドレス選択ナビシートの場合でも、上記と同様に、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報が付加されている(S177、S178、S187、S188、S189)。
【実施例4】
【0154】
本発明の実施例4は、実施例1〜実施例3における3種類の設定情報入力シートのどのシートを使用するかを選択する実施例である。
【0155】
図21は、本発明の実施例4の動作を示すフローチャートであり、実施例1〜実施例3に示す3種類の設定情報入力シートのどのシートを使用するのかを選択する手順を示すフローチャートである。
【0156】
S191では、どの種類の設定情報入力シートを使用するのかを判定する。つまり、説明が付加されている設定情報入力シートを使用するのか、説明の存在場所を示す情報が付加されている設定情報入力シートを使用するのか、説明が付加されしかもその説明の存在場所をも示す情報が付加されている設定情報入力シートを使用するのかを判定する。
【0157】
この場合、ユーザが操作表示部8から、使用する設定情報入力シートを選択するようにしてもよく、どのシートにするのかを選択する設定情報入力シートを使用するようにしてもよい。
【0158】
設定項目に関する説明の存在場所を示す情報のみを付加する場合、実施例1の処理を行う(S192)。設定項目に関する説明のみを付加する場合、実施例2の処理を行う(S193)。また、設定項目に関する説明と説明の存在場所を示す情報との両方を付加する場合、実施例3の処理を行う(S194)。
【0159】
なお、上記実施例は、無線LAN対応の複合機であるが、これに限らず、ユーザごとに設定項目や設定項目の内容が異なる電子機器の設定に利用でき、また、状況の変化に応じて設定項目や設定項目の内容が変化する全ての電子機器の設定に適用することができる。
【0160】
以下に、上記実施例を適用することができる電子機器の例を幾つか挙げる。
【0161】
複合機に限らず、無線ネットワークや有線ネットワークに接続することができる全ての電子機器のアクセスポイント等のネットワーク設定に有効である。たとえば、プリンタ、スキャナ、パソコン、PDA等のOA機器、エアコン、冷蔵庫、洗濯機等の情報家電のアクセスポイント等のネットワーク設定に有効である。
【0162】
また、テレビ、ラジオ等の放送受信である場合、ユーザの場所や時間によって視聴可能な番組が異なる特徴がある。また、有料放送である場合、ユーザ毎に、視聴可能な番組が異なる。このために、視聴予約可能な番組表は、ユーザ毎に異なり、したがって、上記実施例における設定情報入力シートを用いると、視聴予約を簡単に実行することができる。
【0163】
また、上記実施例は、設定情報入力シートの読み取りに関して、ユーザが塗りつぶした○印を認識するマークシート方式であるが、たとえば、設定情報入力シートにユーザが手書き文字で設定情報を加筆し、これを、光学式文字読取方式(Optical Character Reader:OCR)によって読み取り、ユーザが記入した文字を認識し、電子機器の設定を行う方式に、上記実施例を適用するようにしてもよい。
【0164】
なお、上記実施例を、プログラムの発明として把握することができる。つまり、上記実施例は、電子機器の設定を入力する設定情報入力プログラムにおいて、設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手順であって、設定項目に関する説明を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手順と、上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手順と、設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手順と、上記読取手順で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手順と、上記設定情報解析手順で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手順とをコンピュータに実行させるプログラムの例である。
【0165】
また、上記実施例は、電子機器の設定を入力する設定情報入力プログラムにおいて、設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手順であって、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手順と、上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手順と、設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手順と、上記読取手順で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手順と、上記設定情報解析手順で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手順とをコンピュータに実行させるプログラムの例である。
【0166】
さらに、上記実施例は、電子機器の設定を入力する設定情報入力プログラムにおいて、設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手順であって、設定項目に関する説明と、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報とを、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手順と、上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手順と、設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手順と、上記読取手順で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手順と、上記設定情報解析手順で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手順とをコンピュータに実行させるプログラムの例である。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】本発明の実施例1である複合機10が使用されている画像処理システム100の全体の構成を示すブロック図である。
【図2】複合機10の概略構成を示すブロック図である。
【図3】複合機10とともに画像処理システム100を構成する情報処理端末等のPC20の概略構成を示す図である。
【図4】画像処理システム100を構成する無線LANユニット30の概略構成を示す図である。
【図5】設定情報入力シートによる無線LAN設定の処理動作の概要を示すフローチャートである。
【図6】実施例1において、設定情報入力シートを作成する手順を示すフローチャートである。
【図7】印刷されたWLAN設定ナビシートを示す図である。
【図8】印刷されたWEPキー設定ナビシート(64bit)の一例を示す図である。
【図9】WEPキー設定ナビシート(128bit)の一例を示す図である。
【図10】IPアドレス設定ナビシートの一例を示す図である。
【図11】実施例1におけるWLAN設定ナビシートの記入例を示す図である。
【図12】WEPキー設定ナビシート(64bit)の記入例を示す図である。
【図13】IPアドレス設定ナビシートの記入例を示す図である。
【図14】設定情報入力シートを解析する手順を示すフローチャートである。
【図15】設定終了かどうかを判断する手順を示すフローチャートである。
【図16】実施例2において、設定項目に関する説明を付加した設定情報入力シートを用いて、複合機10に無線LANを設定する手順を示すフローチャートである。
【図17】実施例2において、印刷された接続方式選択ナビシートを示す図である。
【図18】実施例2において、印刷されたアクセスポイント選択ナビシートを示す図である。
【図19】実施例2において、印刷されたセキュリティモード選択ナビシートを示す図である。
【図20】実施例2において、印刷されたIPアドレス選択ナビシートを示す図である。
【図21】本発明の実施例4の動作を示すフローチャートであり、実施例1〜実施例3に示す3種類の設定情報入力シートのどのシートを使用するのかを選択する手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0168】
100…画像処理システム、
10…複合機、
20…PC、
30…無線LANユニット、
AP1、AP2、AP3…アクセスポイント。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の設定を入力する設定情報入力装置において、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手段であって、設定項目に関する説明を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手段と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手段と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手段と;
上記読取手段が読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手段と;
上記設定情報解析手段が識別した設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手段と;
を有することを特徴とする設定情報入力装置。
【請求項2】
電子機器の設定を入力する設定情報入力装置において、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手段であって、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手段と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手段と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手段と;
上記読取手段が読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手段と;
上記設定情報解析手段が識別した設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手段と;
を有することを特徴とする設定情報入力装置。
【請求項3】
電子機器の設定を入力する設定情報入力装置において、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手段であって、設定項目に関する説明と、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報とを、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手段と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手段と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手段と;
上記読取手段が読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手段と;
上記設定情報解析手段が識別した設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手段と;
を有することを特徴とする設定情報入力装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項において、
上記設定情報入力シート作成手段による設定情報入力シート作成と、上記設定情報入力シート印刷手段による印刷と、上記設定情報読取手段による読取と、上記設定情報解析手段による解析、識別と、上記設定情報設定手段による設定とを順に実行することによって、上記電子機器を設定することを特徴する設定情報入力装置。
【請求項5】
請求項4において、
上記設定情報解析手段が識別した設定情報に基づいて、設定が全て終了したかどうかを判断する設定終了判断手段を備え、
上記設定終了判断手段が、全ての設定を終了したと判断したら、上記設定情報入力シートを用いた一連の設定を終了し、一方、全ての設定のうちの少なくとも1つの設定が終了していなければ、次に設定すべき設定情報入力シートを、上記設定情報入力シート作成手段に作成させる制御手段と;
を有することを特徴とする設定情報入力装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項において、
上記設定情報入力シート作成手段は、設定項目に関する説明または設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を、該当する設定項目と同じ設定情報入力シートに印刷することを特徴とする設定情報入力装置。
【請求項7】
電子機器の設定を入力する設定情報入力方法において、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成工程であって、設定項目に関する説明を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成工程と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷工程と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取工程と;
上記読取工程で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析工程と;
上記設定情報解析工程で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定工程と;
を有することを特徴とする設定情報入力方法。
【請求項8】
電子機器の設定を入力する設定情報入力方法において、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成工程であって、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成工程と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷工程と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取工程と;
上記読取工程で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析工程と;
上記設定情報解析工程で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定工程と;
を有することを特徴とする設定情報入力方法。
【請求項9】
電子機器の設定を入力する設定情報入力方法において、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成工程であって、設定項目に関する説明と、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報とを、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成工程と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷工程と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取工程と;
上記読取工程で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析工程と;
上記設定情報解析工程で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定工程と;
を有することを特徴とする設定情報入力方法。
【請求項10】
請求項7〜請求項9のうちのいずれか1項において、
上記設定情報入力シート作成工程における設定情報入力シート作成と、上記設定情報入力シート印刷工程における印刷と、上記設定情報読取工程における読取と、上記設定情報解析工程における解析、識別と、上記設定情報設定工程における設定とを順に実行することによって、上記電子機器を設定することを特徴する設定情報入力方法。
【請求項11】
請求項10において、
上記設定情報解析工程で識別された設定情報に基づいて、設定が全て終了したかどうかを判断する設定終了判断工程を備え、
上記設定終了判断工程が、全ての設定を終了したと判断したら、上記設定情報入力シートを用いた一連の設定を終了し、一方、全ての設定のうちの少なくとも1つの設定が終了していなければ、次に設定すべき設定情報入力シートを、上記設定情報入力シート作成工程で作成させる制御工程と;
を有することを特徴とする設定情報入力方法。
【請求項12】
請求項7〜請求項11のいずれか1項において、
上記設定情報入力シート作成工程は、設定項目に関する説明または設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を、該当する設定項目と同じ設定情報入力シートに印刷することを特徴とする設定情報入力方法。
【請求項13】
電子機器の設定を入力する設定情報入力プログラムにおいて、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手順であって、設定項目に関する説明を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手順と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手順と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手順と;
上記読取手順で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手順と;
上記設定情報解析手順で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手順と;
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項14】
電子機器の設定を入力する設定情報入力プログラムにおいて、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手順であって、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報を、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手順と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手順と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手順と;
上記読取手順で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手順と;
上記設定情報解析手順で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手順と;
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項15】
電子機器の設定を入力する設定情報入力プログラムにおいて、
設定情報入力シートを作成する設定情報入力シート作成手順であって、設定項目に関する説明と、設定項目に関する説明の存在場所を示す情報とを、上記設定情報入力シートに付与する設定情報入力シート作成手順と;
上記設定情報入力シートを印刷する設定情報入力シート印刷手順と;
設定情報入力作業者が加筆した上記設定情報入力シートを、読み取る設定情報読取手順と;
上記読取手順で読み取った設定情報を解析し、上記設定情報入力作業者が加筆した設定情報を、設定項目毎に、識別する設定情報解析手順と;
上記設定情報解析手順で識別された設定情報を、上記電子機器に設定する設定情報設定手順と;
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−345085(P2006−345085A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−167253(P2005−167253)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】