説明

認識結果取扱装置及び方法、並びに物品処理システム

【課題】第1に、作業性の向上を図ることが可能であり、第2に、装置の処理能力の向上が可能な、認識結果取扱装置及び方法、並びに物品処理システムを提供する。
【解決手段】複数の物品2を搬送する搬送装置110と、物品を認識する認識装置120と、搬送される物品中から特定物品のみに光を照射する照明装置130と、認識装置による認識状態の良否を判断するとともに、照明装置に対して、上記特定物品のみに光を照射させる制御装置140と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の認識状態の良否に応じた目印を物品に与える認識結果取扱装置及び方法、並びに、認識結果取扱装置を備えた物品処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばベルトコンベヤ等を用いて物品を搬送しながら物品の仕分けを行う物品仕分けシステムは、図8に示すように、ベルトコンベヤ1、物品認識装置4、及び仕分け装置5を備える。この物品仕分けシステム10では、ベルトコンベヤ1に載置されて搬送方向3に搬送される物品2は、まず物品認識装置4にて、物品2に付されたマーク、コード等、あるいは物品形状そのものである仕分け情報が認識される。この認識動作が正常に行われ物品仕分けが可能な場合には、物品2は、仕分け情報に応じて仕分け装置5にて自動的に仕分けられていく。
【0003】
一方、物品認識装置4での認識動作が良好に行えなかった物品2(仕分け不可物品)については、仕分けができないことから、例えば、仕分け装置5を素通りさせて搬送路の終端部5aまで搬送する、あるいは、仕分け不可物品用の別搬送路5bへ投入させる、等の処置がなされる。そして、いずれの場合も、集められた仕分け不可物品について、作業者が仕分け情報を入力し、再び仕分け装置5へ投入し仕分けを実行する、という処理が取られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−314735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、図9に示す物品仕分けシステム20のように、物品認識装置4に隣接して、物品認識装置4での各物品2の認識動作の良否を表示する信号灯6を設置して、信号灯6が点灯し認識不良と判断される度に、その仕分け不可物品について作業者が入力装置7で仕分け情報を入力するという、装置形態も考えられる。
【0006】
しかしながら、このような物品仕分けシステム20では以下の問題がある。
即ち、図9に示すように、認識動作が成功した物品2、及び、失敗した物品2が共に、物品認識装置4の下流側における一つの搬送路を搬送されることになる。また、搬送動作及び処理能力から考えて、入力装置7は、物品認識装置4に対してある程度の距離をあけて配置する必要がある。よって、例えば「認識成功」、「認識失敗」が交互に発生した場合等、作業者は、どの物品2が「失敗」した物品2なのか特定が困難になる。よって、作業者は、物品2と信号灯6とを同時に注視しなければならず、上述のように信号灯6と入力装置7とはある程度の距離がある状況下で、作業者にとって非常に困難で作業性の悪い作業を行わねばならないという問題がある。
【0007】
さらにまた、上述のような作業性の悪さは、装置の処理能力に影響を与える。
即ち、物品仕分けシステム20では、作業者による入力装置7での手入力作業が完了するまで、「認識失敗」の物品2は、入力装置7の手前で搬送が一旦停止されることになる。よって、手入力作業に時間を要すれば、物品仕分けシステム20全体の処理能力を低下させることになる。
【0008】
物品2の搬送速度を遅くすれば、「認識失敗」の物品2が一旦停止する前までに、手入力作業を完了することは可能と考えられるが、これは本末転倒な考え方である。したがって処理能力を向上させるためには、作業者がいかに素早く入力動作を行うかに依存する。しかしながら上述のように、物品2と信号灯6とを同時に注視し、かつ正確な入力が要求される作業条件下では、作業者への負担が非常に大きい。このように、作業性の良否は、装置の処理能力に大きく影響する。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、第1に、作業性の向上を図ることが可能であり、第2に、装置の処理能力の向上が可能な、認識結果取扱装置及び方法、並びに物品処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様における認識結果取扱装置は、搬送路に沿って複数の物品を搬送する搬送装置と、
上記搬送路に設置され、搬送装置にて搬送されてくる物品を認識する認識装置と、
上記搬送路において上記認識装置に対して直下流側に配置され、上記搬送装置にて搬送される物品中から特定物品のみに光を照射する照明装置と、
上記認識装置及び上記照明装置と電気的に接続され、認識装置における認識状態の良否を判断するとともに、上記照明装置に対して、認識状態の良否に対応した上記特定物品のみに光を照射させる制御装置と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第2態様における物品処理システムは、上記第1態様の認識結果取扱装置と、
この認識結果取扱装置に備わる搬送装置の次段に接続され、認識結果取扱装置に備わる認識装置による認識結果に基づいて各物品に対して処理を行う処理装置と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、上記第2態様において、上記認識装置による認識状態の良否に対応した特定物品の物品情報について作業者による入力が可能な入力装置をさらに備え、この入力装置は、上記認識結果取扱装置に備わる照明装置に対して下流側で、搬送装置における搬送路の下流端部の位置で、上記処理装置の直前位置にて搬送路脇に配置するように構成してもよい。
【0013】
また、上記第2態様において、上記認識装置による認識状態の良否に対応した特定物品の物品情報について作業者による入力が可能であり、かつ作業者が携帯可能である入力装置をさらに備え、入力は、特定物品が上記搬送装置における搬送路の下流端部に特定物品が搬送されるまでで、かつ上記照射装置にて特定部品に光が照射されている間でなされるように構成してもよい。
【0014】
また、上記第2態様において、上記認識結果取扱装置に備わる制御装置は、上記搬送装置に対して、上記下流端部に特定物品が搬送されるまでに上記入力装置による特定物品の物品情報が未入力の状態では下流端部にて特定物品の搬送を停止させ、物品情報の入力完了にてこの特定物品の搬送を再開させ、上記処理装置へ搬送する制御を行うように構成してもよい。
【0015】
また、本発明の第3態様における認識結果取扱方法は、搬送装置によって搬送路に沿って搬送されてくる複数の物品を認識装置にて、順次、認識し、
上記認識装置での認識状態が不良である特定物品に対して搬送に追従しながら照明装置にて光を照射する、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第3態様において、上記搬送装置の次段には、上記認識装置にて認識された各物品が有する物品情報に従い各物品の仕分けを行う仕分け装置が設置され、認識状態が不良であり照明装置にて光が照射されている特定物品の物品情報を作業者が入力装置を用いて入力する構成において、
入力装置は、照明装置に対して下流側で、搬送装置における搬送路の下流端部の位置で、上記仕分け装置の直前位置にて搬送路脇に配置され、
搬送路の上記下流端部に特定物品が到達までに作業者が上記物品情報の入力を完了したときには、この特定物品を下流端部に停止することなく上記仕分け装置へ搬送し、一方、上記入力が未完了のときには、この特定物品を下流端部に停止させ、物品情報の入力完了にてこの特定物品の搬送を再開して仕分け装置へ搬送するように構成してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1態様における認識結果取扱装置、及び第3態様における認識結果取扱方法によれば、照明装置及び制御装置を備えたことから、認識装置による認識状態の良否に対応した特定物品のみに照明装置から光を照射することができる。よって、作業者は、複数の物品中から特定物品を容易に識別することができ、作業者における作業性の向上を図ることができる。
【0018】
また、特定物品を指定する手法として光を特定物品に照射することから、特定物品の表面そのものに何ら物理的変化を与えることはない。よって、例えば特定物品の表面に印刷等を行うような手法に比べて、特定物品の外観を損ねることは全くない。
また、光を特定物品に照射することから、物品の表面形状が制約されることもない。
また、単に光の照射を止める、つまり消灯するだけで、特定物品を元の状態に戻すことができることから、例えば特定物品にラベル等を貼付する等の手法に比べて、特定物品を元の状態に復元するための装置、手間等は一切不要であり、装置構成の簡易、簡素化、小型化、低コスト化等を容易に図ることが可能である。
【0019】
ここで上記特定物品とは、上述のように認識装置による認識状態の良否に対応した物品であり、認識状態が不良と判断された物品に限定されず、認識結果取扱装置の形態によっては、認識状態が良と判断された物品が対応してもよい。
【0020】
また、照明装置による光の照射対象は、特定物品そのものに限定されない。例えば、搬送装置における特定物品に対応した領域等に光を照射した場合でも、特定物品としての識別は可能となることから、光の照射対象は、特定物品自体に限定するものではない。
【0021】
また、照明装置が一つの照射光源を有する場合では、一つの特定物品の搬送に伴い、制御装置によって照射光源を移動させることで、特定物品を連続して照明し続けることができる。
【0022】
また、照明装置が複数の照射光源を有する場合には、一つの特定物品の搬送に伴って、照射光源を切り替えることで特定物品へ追従して光照射が可能となる。よって、照射光源そのものを特定物品に追従して移動させる必要はなくなる。
【0023】
また、本発明の第2態様における物品処理システムによれば、処理装置を備えることで、認識結果取扱装置において上述のように作業性の向上が図られた特定物品に対して規定の処理が行われることから、物品処理システム全体の処理能力を向上させることができる。
【0024】
また、特定物品の物品情報を作業者が入力可能な入力装置を、照明装置の下流側で搬送路の下流端部に備えることで、特定物品について物品情報を入力して処理装置へ投入することができる。したがって、物品処理システムにおける処理能力の向上を図ることが可能となる。
【0025】
また、特定物品の物品情報を作業者が入力可能な入力装置を作業者が携帯可能な装置とすることで、照明装置が特定物品に光を照射している適時において作業者は入力が可能となる。よって、物品処理システムにおける処理能力をさらに向上させることが可能となる。
【0026】
また、物品情報の入力完了にて特定物品を処理装置へ搬送することで、認識状態が不良の物品が処理装置へ搬送されてしまうことを防止することができる。よって、処理装置で処理不可の結果、再処理を要するという手間を省くことができ、物品処理システムにおける処理能力を向上させることが可能となる。
【0027】
また、処理装置が物品の仕分け装置の場合において、上述した各理由から、認識状態が不良と判断された物品に対する処理能力を、従来に比べてさらに向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態における認識結果取扱装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す認識結果取扱装置を具現化した一装置構成例を示す図である。
【図3】認識結果取扱装置を備えた物品処理システムの一例を示す図である。
【図4】図3に示す物品処理システムに備わる認識結果取扱装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図3に示す物品処理システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図3に示す物品処理システムの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7A】図1及び図3に示す認識結果取扱装置における構成の一変形例を示す図である。
【図7B】図1及び図3に示す認識結果取扱装置における構成の別の変形例を示す図である。
【図8】従来の物品仕分けシステムの一構成を示す図である。
【図9】従来の物品仕分けシステムの別の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施形態である認識結果取扱装置及び方法、並びに物品処理システムについて、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。ここで、物品処理システムは、上記認識結果取扱装置を備えたシステムである。また、以下では、物品処理システムに備わる処理装置の一例として、仕分け装置を例に採るが、これに限定するものではない。例えば、機械部品、医薬品、食品、等を扱うシステムにおいて、これらの物品を認識しその認識結果の良否に応じた特定物品に対して必要な処理を行うシステムに、本発明は適用可能である。
【0030】
第1実施形態.
本発明の第1実施形態における認識結果取扱装置及び方法について、図1を参照して説明する。ここで、認識結果取扱装置101は、物品を搬送する搬送路の途中に物品を認識する認識装置を配置し、この認識装置での物品認識状態の良否に対応した特定物品に対して光を照射するように構成されている。このような認識結果取扱装置101によれば、特定物品に対して光を照射することで、他の物品から特定物品を特定し識別することが可能となり、特定物品を扱う作業者における作業性を向上させることができる。
以下では、認識結果取扱装置101について、より具体的に説明する。
【0031】
図1に示すように、認識結果取扱装置101は、基本的構成として、搬送装置110と、認識装置120と、照明装置130と、制御装置140とを備える。
搬送装置110は、例えばベルトコンベヤ等にて構成される搬送路に沿って、複数の物品を搬送方向へ搬送する装置である。尚、搬送装置110を構成する、物品の搬送手段は、ベルトコンベヤに限定されない。例えば、物品2を載せた複数の台車が移動するような搬送手段等であってもよい。
【0032】
認識装置120は、上記搬送路に設置され、搬送装置110にて搬送されてくる物品を認識する装置である。ここで、物品の認識方法としては、物品全体、あるいは物品表面における規定領域を、例えば撮像カメラによって撮像する方法がある。ここで規定領域とは、各物品が有する物品情報が付された領域が相当する。
【0033】
照明装置130は、上記搬送路において認識装置120に対して直ぐ下流側に配置され、搬送装置110にて搬送される物品中から特定物品のみに光を照射する装置であり、一つ若しくは複数の照射光源131を有する。照射光源131として、通常の電球、LED光源、レーザ光源等が使用可能であり、光の色も特に規定することはない。複数の照射光源131を設ける場合には、各光源で、光の種類や光の色を異ならせても良い。また、照射光源131が一つの場合、物品の搬送に追従して光を照射する必要から、照明装置130は、照射光源131を移動させる光源移動装置を有することができる。
このように照射光源131を用いることで、照射光源131の設置位置、光照射領域、光の指向性を容易に変更することができる。
【0034】
制御装置140は、搬送装置110、認識装置120、及び照明装置130と電気的に接続され、認識装置120による物品認識状態の良否を判断するとともに、照明装置130に対して、認識状態の良否に対応した特定物品のみに光を照射させる制御を行う装置である。特定物品としては、認識状態が不良であった物品、あるいはシステムの形態によっては認識状態が良好であった物品である。
尚、制御装置140は、実際にはコンピュータを用いて実現され、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)で構成され、CPU(中央演算処理装置)や記憶装置141等のハードウェア、並びに機能を実行させるためのソフトウェアを有する。
【0035】
このように構成される認識結果取扱装置101における認識結果取扱方法、つまり認識結果取扱装置101の動作について、以下に説明する。
即ち、搬送装置110によって物品が搬送路に沿って搬送され、搬送途中にて、認識装置120によって、物品が順次認識されていく。制御装置140は、認識装置120による物品認識状態の良否を判断し、判断結果に応じて照明装置130の動作制御を行い、例えば認識状態が不良であった特定物品に対して搬送に追従して照射光源131から光を照射させる。
【0036】
このような認識結果取扱装置101によれば、上述したように、特定物品に対して光を照射することで、特定物品を扱う作業者において、他の物品から特定物品を特定し識別することが可能となり、特定物品を処理するにあたり作業者の作業性を向上させることができる。
【0037】
また、光の照射にて特定物品を特定することから、例えば特定物品の表面に印刷等を行い特定する手法に比べて、特定物品の表面そのものに何ら物理的変化を与えることはない。よって、特定物品の外観を損ねることは全くない。また、特定物品の識別用手段として光を用いることから、例えば物品の表面に凹凸があるような場合でも表示可能であり、物品の表面形状が制約されることもない。また、単に光の照射を止める、つまり消灯するだけで、特定物品を元の状態に戻すことができる。よって、例えば特定物品にラベル等を貼付する等の手法に比べて、ラベルを剥がす等の装置、手間等は一切不要であり、装置構成の簡易、簡素化、小型化、低コスト化等を容易に図ることが可能である。
【0038】
尚、上述した、特定物品の外観や装置構成、等を考慮する必要がない場合には、認識結果取扱装置101における照明装置130に代えて、あるいは、照明装置130と併設して、例えば印刷装置やラベル貼付装置等の目印付加装置を配置することもできる。
【0039】
また、照明装置130による光の照射対象は、特定物品そのものに限定されない。例えば、搬送装置110における特定物品に対応した領域等に光を照射した場合でも、特定物品としての識別は可能である。よって、光の照射対象は、特定物品自体に限定するものではない。
【0040】
図2には、認識結果取扱装置101について、実際の装置構成に則した一例が示されている。
即ち、例えば直線状に延在する一つの搬送路31を形成するように、複数台のベルトコンベヤ111が直列に接続され、各ベルトコンベヤ111は、ベルトコンベヤ111に載置された物品2を搬送方向3へ搬送する。また、各ベルトコンベヤ111は、駆動モータ112を有し、各駆動モータ112は、制御装置140にて駆動制御され、物品2の搬送が制御されている。物品2の搬送距離を把握し駆動モータ112を制御するために、駆動モータ112あるいはベルトコンベヤ111のローラには、ロータリーエンコーダ114が設置されている。また、搬送路31には、適所に、物品の搬送位置を検出するためのセンサ113が配置されている。センサ113としては、例えば光電センサ、近接センサ等の非接触型のセンサ、あるいは接触型のセンサ等の一般的な検出センサが使用可能である。これらのベルトコンベヤ111、駆動モータ112、センサ113、ロータリーエンコーダ114で搬送装置110を構成している。
【0041】
搬送路31において、認識装置120の直ぐ下流側に、照明装置130が配置されている。この例では、照明装置130は、3つの、スポットライト形態にてなる照射光源131(131−1〜131−3)を有し、各照射光源131は、搬送路31の上方に、搬送方向3に沿って、規定の間隔で配置されている。照射光源131の配置間隔は、物品2の搬送速度、物品2の搬送方向3における長さ、等によって適宜に設定されるが、一例として150mm程度である。
【0042】
制御装置140は、上述のように、認識装置120において例えば認識状態が不良であった特定物品に対して、搬送に追従して、照射光源131から光を照射させる。つまり、搬送方向3への特定物品の移動に伴い、照射光源131−1、131−2、131−3の順に、特定物品に対して照射光源131を点灯させる。よって、特定物品には、搬送中常時、光が照射されている状態が維持される。
【0043】
したがって上述のように、作業者は、物品2の中から、特定物品のみを容易に識別することができ、従来に比べて作業効率の向上を図ることができる。さらに、作業者は、光が照射されて特定された特定物品に対して、各システムにて必要な処理を行うことができる。
【0044】
第2実施形態.
次に、本発明の第2実施形態における物品処理システムについて、図3及び図4を参照して説明する。この物品処理システムは、第1実施形態における認識結果取扱装置101を備え、さらに認識結果取扱装置101の次段に設置され、認識結果取扱装置101の認識装置120による認識結果に基づいて各物品に対して処理を行う処理装置を備えたシステムである。本実施形態では、この処理装置として、物品の一例に相当する荷物を、その配送先に従って仕分けを行う、仕分け装置210を例に採る。よって本実施形態では、物品処理システムは、物品仕分けシステムと言える。
【0045】
図3に示す物品仕分けシステム301は、大きく分けて、上述の第1実施形態における認識結果取扱装置101と、仕分け装置210とを備える。
認識結果取扱装置101は、基本的に図2を参照して説明した構成を有するが、仕分け装置210との関係により以下のような構成を有する。また、図4には、物品仕分けシステム301における認識結果取扱装置101の構成をブロック図にて示している。
【0046】
即ち、ベルトコンベヤ111は、搬送方向3において上流側から下流側へ、ベルトコンベヤ111−1、ベルトコンベヤ111−2、ベルトコンベヤ111−3がこの順番で配置されている。最上流側に位置するベルトコンベヤ111−1は、いわゆる切り出しコンベヤであり、制御装置140の動作制御により起動、停止され、ベルトコンベヤ111−2へ投入される物品2と物品2との間の隣接間距離を制御する。ベルトコンベヤ111−2は、一定速度で運転され、その搬送路31の途中に認識装置120が配置され、さらに認識装置120の下流側に照明装置130が配置されている。尚、本実施形態では、照明装置130における照射光源131−1、131−2が、ベルトコンベヤ111−2の搬送路の上方に配置されている。ベルトコンベヤ111−3は、詳細後述するが、作業者50の入力作業との関係によって制御装置140によって駆動が制御されるコンベヤである。また、本実施形態では、照射光源131−3が、ベルトコンベヤ111−3の搬送路の上流端側の上方に位置して配置されている。
【0047】
また、センサ113として、搬送方向3に沿って読取開始センサ113−1、読取確定センサ113−2、及び搬送確定センサ113−3が搬送路31に配置される。これらのセンサ113は、物品2の搬送位置確認及びトラッキングを行うために利用する。
【0048】
即ち、読取開始センサ113−1は、ベルトコンベヤ111−2における上流端で、認識装置120の入口側に配置され、ベルトコンベヤ111−1から搬送されてきた物品2を検知する。
読取確定センサ113−2は、認識装置120の出口部分に配置され、認識装置120から搬出された物品2を検知する。
搬送確定センサ113−3は、ベルトコンベヤ111−3における下流端部111aに配置され、詳細後述するように特定物品2Aの到達を検知する。
【0049】
認識装置120は、ここでは撮像カメラを有するバーコードスキャナを有する。よって、認識装置120は、物品2の表面に付されたバーコードの撮像画像から画像認識方式でバーコード情報を読み取る。
【0050】
また、仕分け装置210との関係により、認識結果取扱装置101は、さらに入力装置150を有する。入力装置150は、搬送方向3におけるベルトコンベヤ111−3の下流端部111aで、搬送路脇に配置され、上述の特定物品2Aにおける物品情報を作業者50が入力するための装置である。照明装置130と、入力装置150つまり下流端部111aとの位置関係は、本実施形態では、下流端部111aに最も近い照射光源131−3の設置位置から下流側に0m〜約2mの範囲、好ましくは約0.8m〜約1.5mの範囲としている。勿論、この範囲に限定するものではないが、後述するように、照射光源131にて照明されている特定物品2Aの物品情報を作業者50が視認し、特定物品2Aが下流端部111aに到達するまで、正確には搬送確定センサ113−3で特定物品2Aが検知されるまで、に入力可能であるのが好ましい。よって、このような観点から、上記位置関係は設定される。
【0051】
仕分け装置210は、主搬送用コンベヤ201と、仕分け用シュート202と、払出装置203とを備え、認識装置120にて認識された物品2の物品情報(ここでは仕分け情報)、及び入力装置150を介して作業者50によって入力された物品情報に従い、各配送先へ物品2の仕分けを行う装置である。
【0052】
主搬送用コンベヤ201は、搬送路31の搬送方向3において、認識結果取扱装置101のベルトコンベヤ111−3の次段に配置され、ロータリーエンコーダ付きの駆動モータを有し、物品2の搬送を行う。尚、仕分け装置210に搬送された時点で、特定物品2Aにも物品情報(ここでは仕分け情報)が供給されていることから、通常の「物品2」である。
仕分け用シュート202は、主搬送用コンベヤ201から分岐するように配置され、配送先毎に設置されている。
払出装置203は、各仕分け用シュート202に対応して設置され、物品情報に従い規定の物品を主搬送用コンベヤ201から仕分け用シュート202へ払い出す。
また、本実施形態では、制御装置140が仕分け装置210の動作制御も行い、物品2の仕分け動作を制御する。
【0053】
以上のように構成された物品仕分けシステム301の動作について、図5及び図6を参照して以下に説明する。
仕分けられる物品2のサイズ等に基づいて予め設定された物品隣接間距離にて各物品2が搬送路31を搬送されるように、制御装置140は、ベルトコンベヤ111−1の運転、停止を制御する。一方、ベルトコンベヤ111−2は、常時定速で運転されている。よって、上記制御によって、ベルトコンベヤ111−1からベルトコンベヤ111−2へ移行する際の間隔が調整され、各物品2は、規定の間隔でベルトコンベヤ111−2にて搬送される。
【0054】
この搬送により、認識装置120の入口側に配置されている読取開始センサ113−1で物品2が検知された時点(図6の時刻t1)にて、認識装置120のスキャナが起動され、図5に示すステップS1にて、認識装置120は、物品2が有する物品情報、ここでは仕分け情報、を表示したバーコードが読み取られる。バーコードの読取完了は、認識装置120の出口側に配置されている読取確定センサ113−2で物品2が検知された時点(図6の時刻t2)にて検知される。
【0055】
次のステップS2では、制御装置140は、認識装置120からの読取情報を判別し、仕分け情報を正常に読み取ることができたか否かを判断する。
正常に読み取られた場合には、物品2は、ベルトコンベヤ111−2、及びベルトコンベヤ111−3にて順次搬送されて行き、ステップS6にて、次段の仕分け装置210の主搬送用コンベヤ201へ投入されていく。
【0056】
一方、仕分け情報の読み取りに「失敗」した場合、つまり読み取り自体ができなかった場合、あるいは、読み取ったが、読取情報に対応する配送先が存在しない等のコード不良の場合には、ベルトコンベヤ111−2の搬送に従い、この「失敗」した物品つまり特定物品2A(図3)を搬送して、次のステップS3へ進む。
【0057】
ステップS3では、照明装置130における規定の照射光源131の位置に特定物品2Aが到達したか否かが判断される。この判断は、ベルトコンベヤ111−2に備わるロータリーエンコーダ114が発するパルスをカウントした計数値と、各照射光源131−1〜131−3に対応して予め設定されている位置カウント値とを、制御装置140が比較することで行われる。
搬送装置110が故障等していない限り、通常、次のステップS4へ移行するが、移行しない異常状態は、ステップS6へ移行したものと判断する。
【0058】
次のステップS4では、制御装置140は、計数値が規定の位置カウント値に達した時点(図6に示す時刻t3、t4、t6)で各照射光源131−1、131−2、131−3を、順次、点灯させる。またこのとき、制御装置140は、次段の照射光源131の点灯後、規定数のパルスがカウントされた時点(図6に示す時刻t5、t7、t8)で前段の照射光源131の消灯を順次、行う。例えば、照射光源131−1を例に採ると、制御装置140は、次段の照射光源131−2を時刻t4で点灯させた後、規定数パルスをカウントした時刻t5にて、照射光源131−1を消灯させる。但し、いずれの照射光源131−1〜131−3についても、以下で説明するように、作業者50の仕分け情報の入力作業との関係により特定物品2Aが搬送路31に渋滞した場合には、上記規定数までパルスがカウントされず、点灯状態を継続する場合もある。
【0059】
このような動作により、特定物品2Aの搬送に追従して、特定物品2Aには光が照射され続けることになる。
そして特定物品2Aは、ベルトコンベヤ111−2における下流端部111aまで搬送されて行く。特定物品2Aが下流端部111aに到達したことは、搬送確定センサ113−3にて検出される。
【0060】
さらにまた、ステップS4では、照射光源131−1〜131−3のいずれかが点灯状態にある間に、作業者50は、光が照射されていることを目印として、特定物品2A、つまり認識を「失敗」し認識状態が不良の物品を確認し、その特定物品2Aに記されている物品情報ここでは仕分け情報を読み、その仕分け情報を、入力装置150を用いて入力する。仕分け情報の入力が完了した時点で、制御装置140は、対応する特定物品2Aに光照射を行っている照射光源131に対して消灯を行う。
【0061】
次のステップS5では、搬送確定センサ113−3の検知を元に、特定物品2Aがベルトコンベヤ111−2の下流端部111aまで搬送された時点で、制御装置140は、当該特定物品2Aの仕分け情報(物品情報)が入力完了か否かを判断する。
【0062】
下流端部111aに到達時点で、既に当該特定物品2Aの仕分け情報入力が完了している場合には、次のステップS6へ進み、制御装置140は、ベルトコンベヤ111−3を停止させることなく運転を続行し、当該特定物品2Aを、次段の仕分け装置210へ投入する。
【0063】
勿論、上述のステップS2にて、認識状態が「良」と判断された通常の物品2は、照明装置130にて光が照射されることはなく、ベルトコンベヤ111−2、111−3にて搬送され、ステップS6にて、次段の仕分け装置210へ投入されていく。
【0064】
一方、下流端部111aに到達した時点で、当該特定物品2Aの仕分け情報入力が未完了である場合には、制御装置140は、ベルトコンベヤ111−3の運転を停止させる。よって、当該特定物品2Aは、下流端部111aで搬送停止され、作業者50による仕分け情報入力が完了するまで停止状態が維持される。そして、制御装置140は、作業者50による入力装置150からの仕分け情報入力が完了した時点で、ベルトコンベヤ111−3の運転を再開し、当該特定物品2Aを、次段の仕分け装置210へ投入させる。
【0065】
仕分け装置210へ搬送されてきた、物品2及び特定物品2Aであったが作業者50により仕分け情報が入力された物品2は、共に、各物品2が有する仕分け情報に従い規定の配送先に対応する仕分け用シュート202の位置まで搬送され、払出装置203にて仕分け用シュート202へ払い出されて仕分けが完了する。
【0066】
このように本実施形態の物品処理システムによれば、第1実施形態における認識結果取扱装置101を備えていることから、当該物品処理システムでも、第1実施形態において説明した内容と同様の効果を得ることができる。例えば、搬送装置110にて複数の物品2が連続して搬送される場合でも、どの物品2の認識状態が「不良」であるのか、光照射によって、作業者50は確実に特定することが可能である。特に、コンベヤの単位長さあたりの物品個数が多くなる小型の物品2が連続して搬送され、かつ「良」、「不良」の状態が複雑になった場合に有効となる。また、複数の照射光源131を有することで、最大、照射光源131と同数の特定物品2Aに対して同時に光照射が可能となり、連続した物品2において認識状態の「良好」と「不良」とが複雑に出現した場合でも、作業者50は確実に特定物品2Aを確認することが可能となる。
また、当該物品処理システムでは、入力装置150を備えたことで、さらに以下の効果を得ることができる。
【0067】
即ち、処理装置、ここでは仕分け装置210の直前位置に入力装置150を配置したことで、特定物品2Aの物品情報を、特定物品2Aが処理装置に投入される前に入力することができる。よって、従来の方式である、仕分け不良荷物を、仕分け装置の終端位置まで取りあえず搬送し、追ってまとめて仕分け情報を入力し、再度、仕分け装置へ投入する方式に比べると、同一物品が2回仕分け装置を搬送される動作がなくなり、かつ、照明装置130が特定物品2Aに光を照射している間の適時において作業者50が物品情報の入力が可能であることから、格段に処理能力を向上させることができる。
【0068】
また、特定物品2Aが処理装置の直前位置つまり搬送装置110の下流端部111aに到達する前に、作業者50が物品情報の入力を完了した場合には、特定物品2Aの搬送を停止することなく、特定物品2Aを処理装置へ投入することができる。したがって、この点からも、従来に比べて処理能力の向上を図ることができる。
【0069】
一方、特定物品2Aが下流端部111aに到達するまでに物品情報の入力が完了していない場合には、特定物品2Aは、作業者50が物品情報を入力完了するまで処理装置の直前位置で停止し、入力完了にて処理装置へ搬送が開始される。このような動作をとることで、物品情報が不明である物品がそのまま処理装置へ投入されることはなくなり、上述の2回仕分け装置を搬送される従来の方式に比べると、処理能力の向上を図ることができる。
【0070】
また、上述した物品仕分けシステム301の構成では、照明装置130によって光照射された特定物品2Aを作業者50が視認する必要があることから、搬送装置110のベルトコンベヤ111は、作業者50の視認性を考慮した高さに設置される。したがって、この作業者50は、物品情報の入力作業に加えて、当該物品仕分けシステム301の全体を見渡すこともでき、システム全体の監視を行うことも可能となる。
【0071】
次に、上述した物品仕分けシステム301の構成について、以下に説明する変形例を採ることも可能である。
即ち、照明装置130について、照射光源131は3つで、搬送路31の上方位置にて、搬送方向3に沿って配列したが、これに限定されない。例えば、照射光源131の数は、最低、一つでよく、また4つ以上でもよい。尚、照射光源131が一つの場合には、搬送方向3への物品2の搬送に追従して光を照射させるため、例えば照射光源131そのものを搬送方向3へ移動させる移動装置を設ける、あるいは、照射光源131は移動せずに、発射された光が当たる反射部材を駆動させて光路を移動させる、等の既知の構成を追加する必要がある。
【0072】
また、照射光源131は、図7Aに示すように、認識装置120の下流側で搬送路31のベルトコンベヤ111−2の側方に搬送方向3に沿って配列してもよい。また、図7Bに示すように、認識装置120の下流側で、搬送方向3に直角方向に沿って複数の照射光源131を配列してもよい。この場合、点線で図示するように、各照射光源131の光の指向性を異ならせるのが好ましい。
【0073】
さらにまた、上述では光照射は、特定物品2Aそのものの表面に対して行っているが、特定物品2A自体ではなく、特定物品2Aに対応した、ベルトコンベヤ111の領域に光照射を行ってもよい。図7Aに示す構成は、このような場合も想定している。また、本明細書及び請求範囲において「特定物品に光を照射する」旨の記載は、このように特定物品自体に光を照射するだけではなく、特定物品に対応した搬送装置の領域に光を照射する場合も含む概念である。
【0074】
また、上述では、特定物品2Aの搬送に追従して光照射を行う構成を前提としたが、以下のように構成することで、光照射を追従させる必要のない構成も可能である。
即ち、複数の照射光源131を設けることで、複数の特定物品2Aに対して同時に目印を付すことが可能となるが、照射光源131の数は、光照射によって特定物品2Aを特定することそのものに直接影響を与えるものではない。即ち、上述したように、特定物品2Aにおける搬送中の位置は、ベルトコンベヤ111に備わるロータリーエンコーダ114及びセンサ113からの信号によって、制御装置140は、認知可能である。よって、特定物品2Aの物品情報を入力するために作業者50が最終的に物品2を特定物品2Aとして視認しなければならない、最低1箇所に、照射光源131を設置しておけば、その1箇所に物品2が達した時点で特定物品2Aであれば照射光源131によって光照射を行えばよい。このような構成を採れば、照射光源131は一つで、かつ、光を移動させるための構成も不要となる。
【0075】
また、上述では、入力装置150は、ベルトコンベヤ111の下流端部111aに配置した構成であるが、作業者50が携帯可能な装置であってもよい。携帯可能な入力装置150とすることで、作業者50は、照明装置130と、ベルトコンベヤ111の下流端部111aとの間の適所にて、光照射されている特定物品2Aの物品情報を、携帯可能な入力装置150で入力することができる。よって、このような構成によれば、さらに作業性の向上を図ることができるとともに、下流端部111aに特定物品2Aが搬送されるまでに、入力作業が完了可能となる頻度が上がり、さらに物品の処理能力を向上させることに寄与可能である。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、物品の認識状態の良否に応じた目印を物品に与える認識結果取扱装置及び方法、並びに、認識結果取扱装置を備えた物品処理システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0077】
2…物品、2A…特定物品、31…搬送路、
101…認識結果取扱装置、110…搬送装置、111a…下流端部、
120…認識装置、130…照明装置、131…照射光源、
140…制御装置、150…入力装置、
210…仕分け装置、
301…物品処理システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路(31)に沿って複数の物品(2)を搬送する搬送装置(110)と、
上記搬送路に設置され、搬送装置にて搬送されてくる物品を認識する認識装置(120)と、
上記搬送路において上記認識装置に対して直下流側に配置され、上記搬送装置にて搬送される物品中から特定物品のみに光を照射する照明装置(130)と、
上記認識装置及び上記照明装置と電気的に接続され、認識装置における認識状態の良否を判断するとともに、上記照明装置に対して、認識状態の良否に対応した上記特定物品のみに光を照射させる制御装置(140)と、
を備えたことを特徴とする認識結果取扱装置。
【請求項2】
上記照明装置は、一つの照射光源(131)を有し、一つの特定物品が存在する状態において、
上記制御装置は、照明装置に対して、特定物品の搬送に追従して照射光源を移動させる、請求項1に記載の認識結果取扱装置。
【請求項3】
上記照明装置は、複数の照射光源(131)を有し、
上記制御装置は、照明装置に対して上記特定物品の搬送に伴い点灯させる照射光源を順次変更させる、請求項1に記載の認識結果取扱装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の認識結果取扱装置(101)と、
この認識結果取扱装置に備わる搬送装置の次段に接続され、認識結果取扱装置に備わる認識装置による認識結果に基づいて各物品に対して処理を行う処理装置(210)と、
を備えたことを特徴とする物品処理システム。
【請求項5】
上記認識装置による認識状態の良否に対応した特定物品の物品情報について作業者による入力が可能な入力装置(150)をさらに備え、この入力装置は、上記認識結果取扱装置に備わる照明装置に対して下流側で、搬送装置における搬送路の下流端部(111a)の位置で、上記処理装置の直前位置にて搬送路脇に配置される、請求項4に記載の物品処理システム。
【請求項6】
上記認識装置による認識状態の良否に対応した特定物品の物品情報について作業者による入力が可能であり、かつ作業者が携帯可能である入力装置(150)をさらに備え、入力は、特定物品が上記搬送装置における搬送路の下流端部(111a)に特定物品が搬送されるまでで、かつ上記照射装置にて特定部品に光が照射されている間でなされる、請求項4に記載の物品処理システム。
【請求項7】
上記認識結果取扱装置に備わる制御装置は、上記搬送装置に対して、上記下流端部に特定物品が搬送されるまでに上記入力装置による特定物品の物品情報が未入力の状態では下流端部にて特定物品の搬送を停止させ、物品情報の入力完了にてこの特定物品の搬送を再開させ、上記処理装置へ搬送する制御を行う、請求項5又は6に記載の物品処理システム。
【請求項8】
上記認識装置による認識状態の良否に対応した特定物品は、認識状態が不良と判断された物品であり、
上記処理装置は、認識装置にて認識された各物品が有する仕分け情報に従い各物品の仕分けを行う仕分け装置である、請求項4から7のいずれかに記載の物品処理システム。
【請求項9】
搬送装置(110)によって搬送路(31)に沿って搬送されてくる複数の物品(2)を認識装置(120)にて、順次、認識し、
上記認識装置での認識状態が不良である特定物品(2A)に対して搬送に追従しながら照明装置(130)にて光を照射する、
ことを特徴とする認識結果取扱方法。
【請求項10】
上記搬送装置の次段には、上記認識装置にて認識された各物品が有する物品情報に従い各物品の仕分けを行う仕分け装置(210)が設置され、認識状態が不良であり照明装置にて光が照射されている特定物品の物品情報を作業者が入力装置(150)を用いて入力する構成において、
入力装置は、照明装置に対して下流側で、搬送装置における搬送路の下流端部(111a)の位置で、上記仕分け装置の直前位置にて搬送路脇に配置され、
搬送路の上記下流端部に特定物品が到達までに作業者が上記物品情報の入力を完了したときには、この特定物品を下流端部に停止することなく上記仕分け装置へ搬送し、一方、上記入力が未完了のときには、この特定物品を下流端部に停止させ、物品情報の入力完了にてこの特定物品の搬送を再開して仕分け装置へ搬送する、
請求項9記載の認識結果取扱方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−229105(P2012−229105A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99413(P2011−99413)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(503227760)シネティックソーティング株式会社 (6)
【Fターム(参考)】