誘導加熱調理器
【課題】回路基板の特定部分に塵埃等がかからないように、かつ、冷却風が直接当たらないように構成した誘導加熱調理器を得る。
【解決手段】絶縁物26は、制御系素子が実装された回路基板制御部28全体を覆い、ヒートシンク24の実装面側の縁に当接するように配置され、かつ、この絶縁物26の回路基板電源部29側の端部をヒートシンク24と回路基板22との間に入り込むように(インバーター素子23へ向かうように)して配置されている。
【解決手段】絶縁物26は、制御系素子が実装された回路基板制御部28全体を覆い、ヒートシンク24の実装面側の縁に当接するように配置され、かつ、この絶縁物26の回路基板電源部29側の端部をヒートシンク24と回路基板22との間に入り込むように(インバーター素子23へ向かうように)して配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板の実装部品を保護する誘導加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の誘導加熱調理器として、冷却ファンによって本体後部の吸気口から吸気された冷却風が、回路基板の発熱部品に吹き付けられ、その後、加熱コイルを冷却し、本体後部の排気口から排出されるものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3786118号公報(第4−5頁、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1等に記載されている従来の誘導加熱調理器においては、冷却ファンユニットに設けられている水切り構造によって、冷却ファンによって吸い込まれた霧状の塩水又は油分を含んだ塵埃等の侵入を防ぐことはできず、回路基板に直接、塵埃等がかかることになる。この場合、塵埃が回路基板上の素子及びインバーター素子のリード部等に付着すると、回路基板の故障の原因となるという問題点があった。
【0005】
また、インバーター素子等に設置されているサーミスターに直接、冷却風が当たることにより、サーミスターによる温度検知の精度が低下するという問題点もあった。
【0006】
さらに、特許文献1に記載されている誘導加熱調理器は、回路基板を水平に積み上げた構成をしているので、グリル室の横幅を小さくしなければならず、その分グリル室の容積を大きくするためには縦方向の寸法を大きくする必要があった。この場合、縦長のグリルは引き出し量が多くなり、使い勝手が悪化するという問題点が生じる。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、第1の目的は、回路基板の特定部分に塵埃等がかからないように、かつ、冷却風が直接当たらないように構成した誘導加熱調理器を得ることである。
また、第2の目的は、回路基板を、その平面が垂直方向となるように配置した誘導加熱調理器を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る誘導加熱調理器は、加熱コイルによってトッププレートに載置された被加熱物を誘導加熱する誘導加熱調理器であり、冷却風を生成する冷却ファンと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター素子が実装され、その実装面に向かって前記冷却風が送り込まれるように配置された回路基板と、該回路基板上に設置され、前記インバーター素子の温度を検知するサーミスターと、前記回路基板の所定の実装面を覆い、前記サーミスター及び該所定の実装面に実装された素子に直接、前記冷却風が当たらないように配置された絶縁物と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、冷却ファンの回転駆動によって生成される冷却風が、直接、回路基板の制御部の制御系素子に当たることがないので、冷却風に含まれる塵埃等が制御系素子に付着することがなく、制御系素子の故障を抑制することができる。また、冷却風が、直接、サーミスターに当たることが抑制されるので、サーミスターによるインバーター素子の温度検知の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体外観図であり、天面部102を本体部101から分離した状態を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101の外観図であり、各加熱コイルを本体部101から分離した状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101から各コイルを除去した状態を示す外観図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101から右コイル仕切り板42を除去した状態を示す外観図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101からファン・基板ユニット104を分離した状態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104の平面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の外観斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の平面図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風、及び、サーミスター25の配置を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
(誘導加熱調理器の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体外観図であり、天面部102を本体部101から分離した状態を示す図である。
図1で示されるように、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、本体部101及び天面部102によって構成されている。
【0012】
本体部101は、その本体1内の上部に左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50の3つの加熱コイルが配置されている。そして、本体1の前面部右側には、上記のそれぞれの加熱コイルの加熱動作を操作するための左操作ダイヤル31、右操作ダイヤル41及び中央操作ダイヤル51が設置されている。具体的には、ユーザーは、左操作ダイヤル31によって左加熱コイル30の加熱動作を、右操作ダイヤル41によって右加熱コイル40の加熱動作を、そして、中央操作ダイヤル51によって中央加熱コイル50の加熱動作を操作する。また、本体1の前面部左側には、グリル部103のグリル扉10が設置されている。そして、この本体1左下側の内部には、グリル部103のグリル室(図示せず)が構成されている。さらに、本体1の後部側には、後述する回路基板22、並びに、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50を冷却するための冷却風を本体1内部に吸気するための吸気口8、そして、その冷却風を排気するための排気口9が形成されている。
【0013】
天面部102は、トッププレート2、各加熱口における動作状態又は設定情報等を表示する表示パネル6、並びに、設定情報等の変更又はグリル部103の加熱動作を操作するための操作パネル7によって構成されている。また、トッププレート2の上面には、鍋等の被加熱物を載置して調理するための左加熱口3、右加熱口4及び中央加熱口5が配置されている。この左加熱口3、右加熱口4及び中央加熱口5は、それぞれ、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50の直上の位置となるように配置されている。
【0014】
図2は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101の外観図であり、各加熱コイルを本体部101から分離した状態を示す図であり、図3は、同誘導加熱調理器の本体部101から各コイルを除去した状態を示す外観図である。
図2及び図3で示されるように、左加熱コイル30が設置される本体1内の上部側のスペースは、左コイル仕切り板32によって、本体1内の下部と仕切られており、右加熱コイル40が設置される本体1内の上部側のスペースは、右コイル仕切り板42によって、本体1内の下部と仕切られている。この左コイル仕切り板32及び右コイル仕切り板42は、後述する冷却風が本体1内の下部側から上部側へ通風可能なように、それぞれ、複数の左コイル仕切り板通気孔32a及び右コイル仕切り板通気孔42aが形成されている。さらに、図3で示されるように、左コイル仕切り板通気孔32a及び右コイル仕切り板通気孔42aを通って本体1の上部側へ移動した冷却風が排気口9へ通じる排気ダクト12へ流入するための排気ダクト開口部11が、左コイル仕切り板32の後ろ側に開口して形成されている。
【0015】
(ファン・基板ユニット104構成)
図4は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101から右コイル仕切り板42を除去した状態を示す外観図であり、図5は、同誘導加熱調理器の本体部101からファン・基板ユニット104を分離した状態を示す図である。
図4で示されるように、右コイル仕切り板42によって本体1内の上部側と仕切られる下部側には、ファン・基板ユニット104が収納されている。このファン・基板ユニット104は、右コイル仕切り板42の直下に位置する回路基板22(図6〜図8において後述)、及び、本体1内の下部側かつ後部側に位置する冷却ファン27(図7及び図8において後述)を備えている。この冷却ファン27は、例えば、シロッコファンであり、ファンカバー20によってその上部側から覆われている。また、ファン・基板ユニット104には、この冷却ファン27によって生成され、回路基板22に実装された各素子を冷却した冷却風を上方(すなわち、右コイル仕切り板42側)に向かわせるための基板部開口部21が開口して形成されている。また、図5で示されるように、ファン・基板ユニット104は、本体部101から分離可能であり、本体部101の本体1内の下部側に形成されたファン・基板ユニット設置部13に収納可能となっている。
【0016】
図6は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104の平面図であり、図7は、同ファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の外観斜視図であり、そして、図8は、同ファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の平面図である。
図6で示されるように、ファン・基板ユニット104の後部側は、図1において前述した吸気口8が形成されており、図7で示される冷却ファン27が回転駆動することによって、吸気口8から空気が吸い込まれて冷却風が生成される。この冷却風は、冷却ファン27内を通風して、冷却ファン27の回路基板22側に開口されたファン送風口27aから、回路基板22の実装面に向かって吹き出される。また、このファン送風口27aの回路基板22側の縁には、ファン送風口27aの中央部に向かって凸形状のファンスクロール舌部27bが形成されている。このファンスクロール舌部27bは、ファン送風口27aから吹き出される冷却風が、回路基板22の実装面に向かうように風向を調節する機能を有するものである。
【0017】
また、図6〜図8で示されるように、回路基板22は、その平面が垂直となるように配置されている。また、回路基板22のうち、冷却ファン27側の基板部分は、各加熱コイルを加熱制御するための制御系素子が実装されて回路基板制御部28を構成しており、そして、冷却ファン27とは反対側となる基板部分は、各素子に電源を供給するための電源系部品が実装された回路基板電源部29を構成している。この回路基板電源部29のうち、最も回路基板制御部28側となる実装面には、各加熱コイルに高周波電流を供給するためのインバーター素子23が実装されており、このインバーター素子23のうち、回路基板22の実装面側と反対側の面に、インバーター素子23に当接するようにヒートシンク24が設置されている。このヒートシンク24は、インバーター素子23の高周波数のスイッチング動作によって発生する熱を放熱するものである。
【0018】
さらに、回路基板制御部28に実装された制御系素子は、回路基板電源部29に実装された電源系部品に比べて、回路基板22の実装面からの高さが低い部品によって構成されている。このような制御系素子が実装された回路基板制御部28全体を覆うように、シート状の絶縁物26が配置されている。この絶縁物26は、ヒートシンク24の実装面側の縁に当接するように配置され、かつ、この絶縁物26の回路基板電源部29側の端部をヒートシンク24と回路基板22との間に入り込むように(インバーター素子23へ向かうように)して配置されている。
【0019】
以上のように、回路基板制御部28全体を覆うように絶縁物26を配置させたことによって、冷却ファン27の回転駆動によって生成される冷却風が、直接、回路基板制御部28の制御系素子に当たることがないので、冷却風に含まれる塵埃等が制御系素子に付着することがなく、制御系素子の故障を抑制することができる。
【0020】
また、回路基板22は、その平面が水平ではなく、垂直になるように配置されているので、ファン・基板ユニット104の横方向の幅を小さくすることが可能となり、本体1左下側の内部に形成されたグリル室の横方向の幅を大きくすることができる。これによって、グリル部103の引き出し寸法を小さくすることができるので、利便性を向上させることができる。
【0021】
なお、回路基板制御部28及び回路基板電源部29は、それぞれ本発明の「制御部」及び「電源部」に相当する。
【0022】
(冷却ファン27によって生成された冷却風の流れ)
図9は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風、及び、サーミスター25の配置を示す図であり、図10は、同誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風の流れを示す図である。
【0023】
図9(b)で示されるように、ヒートシンク24には、サーミスター25が設置されている。このサーミスター25は、インバーター素子23の温度を検知するものである。このサーミスター25が接続された回路基板22上の制御装置(図示せず)は、サーミスター25によってインバーター素子23の温度の異常が検知された場合、インバーター素子23のスイッチング動作を停止させ、各加熱コイルによる誘導加熱を停止させる。これによって、インバーター素子23の故障を抑制することができる。
【0024】
また、図6〜図8において説明したように絶縁物26が配置されることによって、インバーター素子23のインバーター素子リード部23aが被覆されることになり、冷却風が直接、インバーター素子リード部23aに当たることが抑制されることになる。これによって、インバーター素子リード部23aに塵埃等が付着することがないので、塵埃等によるリード間のショート等によるインバーター素子23の故障を抑制することができる。また、冷却風が、直接、サーミスター25に当たることが抑制されるので、サーミスター25によるインバーター素子23の温度検知の精度を向上させることができる。
【0025】
また、回路基板制御部28を絶縁物26で覆うことによって、ファン送風口27aから吹き出される冷却風が絶縁物26に沿って流れるので、冷却風をヒートシンク24及び回路基板電源部29のその他の電源系部品に向かって効率よく送り込むことができる。
【0026】
なお、サーミスター25は、ヒートシンク24に設置されているものとしているが、これに限定されるものではなく、インバーター素子23に当接し、絶縁物26の配置によって直接冷却風に当たらない位置であればよい。例えば、矩形状のインバーター素子23の側面(回路基板22の実装面に垂直な面)のうち、回路基板制御部28側の側面に、サーミスター25を当接設置させ、そのサーミスター25の上方から絶縁物26によって覆われる構成としてもよい。
【0027】
以下、図9及び図10を参照しながら、冷却風の流れについて説明する。
前述したように、冷却ファン27の回転駆動によって、吸気口8から空気が吸い込まれて冷却風が生成され、この冷却風は、ファン送風口27aから回路基板22の実装面に向かって吹き出される。これによって、まず、回路基板22に実装された各素子及び部品が冷却される。そして、回路基板22を冷却した冷却風は、基板部開口部21から流出し、右コイル仕切り板42及び左コイル仕切り板32の下面に向かって流れる(図10(b)参照)。
【0028】
左コイル仕切り板32の下面に到達した冷却風は、左コイル仕切り板通気孔32aを通って、左コイル仕切り板32の上面に流れ込み、この上面に配置されている左加熱コイル30を冷却する。また、この冷却風の一部は、中央加熱コイル50の冷却にも寄与する。
【0029】
また、右コイル仕切り板42の下面に到達した冷却風は、右コイル仕切り板通気孔42aを通って、右コイル仕切り板42の上面に流れ込み、この上面に配置されている右加熱コイル40を冷却する。また、この冷却風の一部は、中央加熱コイル50の冷却にも寄与する。
【0030】
そして、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50を冷却した冷却風は、排気ダクト開口部11を介して、排気ダクト12に流れ込む。この排気ダクト12に流れ込んだ冷却風は、排気口9から外部に排気される。
【0031】
以上のような、冷却ファン27によって生成された冷却風の流れによって、回路基板22に実装された各素子及び部品、並びに、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50が冷却される。
【0032】
(実施の形態1の効果)
以上の構成のように、絶縁物26を、回路基板制御部28全体を覆うように配置し、ヒートシンク24の実装面側の縁に当接するように配置し、かつ、この絶縁物26の回路基板電源部29側の縁をヒートシンク24と回路基板22との間に入り込むように(インバーター素子23へ向かうように)して配置したことによって、冷却ファン27の回転駆動によって生成される冷却風が、直接、回路基板制御部28の制御系素子に当たることがないので、冷却風に含まれる塵埃等が制御系素子に付着することがなく、制御系素子の故障を抑制することができる。また、インバーター素子リード部23aに塵埃等が付着することがないので、塵埃等によるリード間のショート等によるインバーター素子23の故障を抑制することができる。
【0033】
また、上記のような態様で絶縁物26を配置したことによって、冷却風が、直接、サーミスター25に当たることが抑制されるので、サーミスター25によるインバーター素子23の温度検知の精度を向上させることができる。
【0034】
また、回路基板制御部28を絶縁物26で覆うことによって、ファン送風口27aから吹き出される冷却風が絶縁物26に沿って流れるので、冷却風をヒートシンク24及び回路基板電源部29のその他の電源系部品に向かって効率よく送り込むことができる。
【0035】
そして、回路基板22は、その平面が水平ではなく、垂直になるように配置されているので、ファン・基板ユニット104の横方向の幅を小さくすることが可能となり、本体1左下側の内部に形成されたグリル室の横方向の幅を大きくすることができる。これによって、グリル部103の引き出し寸法を小さくすることができるので、利便性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0036】
1 本体、2 トッププレート、3 左加熱口、4 右加熱口、5 中央加熱口、6 表示パネル、7 操作パネル、8 吸気口、9 排気口、10 グリル扉、11 排気ダクト開口部、12 排気ダクト、13 ファン・基板ユニット設置部、20 ファンカバー、21 基板部開口部、22 回路基板、23 インバーター素子、23a インバーター素子リード部、24 ヒートシンク、25 サーミスター、26 絶縁物、27 冷却ファン、27a ファン送風口、27b ファンスクロール舌部、28 回路基板制御部、29 回路基板電源部、30 左加熱コイル、31 左操作ダイヤル、32 左コイル仕切り板、32a 左コイル仕切り板通気孔、40 右加熱コイル、41 右操作ダイヤル、42 右コイル仕切り板、42a 右コイル仕切り板通気孔、50 中央加熱コイル、51 中央操作ダイヤル、101 本体部、102 天面部、103 グリル部、104 ファン・基板ユニット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板の実装部品を保護する誘導加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の誘導加熱調理器として、冷却ファンによって本体後部の吸気口から吸気された冷却風が、回路基板の発熱部品に吹き付けられ、その後、加熱コイルを冷却し、本体後部の排気口から排出されるものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3786118号公報(第4−5頁、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1等に記載されている従来の誘導加熱調理器においては、冷却ファンユニットに設けられている水切り構造によって、冷却ファンによって吸い込まれた霧状の塩水又は油分を含んだ塵埃等の侵入を防ぐことはできず、回路基板に直接、塵埃等がかかることになる。この場合、塵埃が回路基板上の素子及びインバーター素子のリード部等に付着すると、回路基板の故障の原因となるという問題点があった。
【0005】
また、インバーター素子等に設置されているサーミスターに直接、冷却風が当たることにより、サーミスターによる温度検知の精度が低下するという問題点もあった。
【0006】
さらに、特許文献1に記載されている誘導加熱調理器は、回路基板を水平に積み上げた構成をしているので、グリル室の横幅を小さくしなければならず、その分グリル室の容積を大きくするためには縦方向の寸法を大きくする必要があった。この場合、縦長のグリルは引き出し量が多くなり、使い勝手が悪化するという問題点が生じる。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、第1の目的は、回路基板の特定部分に塵埃等がかからないように、かつ、冷却風が直接当たらないように構成した誘導加熱調理器を得ることである。
また、第2の目的は、回路基板を、その平面が垂直方向となるように配置した誘導加熱調理器を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る誘導加熱調理器は、加熱コイルによってトッププレートに載置された被加熱物を誘導加熱する誘導加熱調理器であり、冷却風を生成する冷却ファンと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター素子が実装され、その実装面に向かって前記冷却風が送り込まれるように配置された回路基板と、該回路基板上に設置され、前記インバーター素子の温度を検知するサーミスターと、前記回路基板の所定の実装面を覆い、前記サーミスター及び該所定の実装面に実装された素子に直接、前記冷却風が当たらないように配置された絶縁物と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、冷却ファンの回転駆動によって生成される冷却風が、直接、回路基板の制御部の制御系素子に当たることがないので、冷却風に含まれる塵埃等が制御系素子に付着することがなく、制御系素子の故障を抑制することができる。また、冷却風が、直接、サーミスターに当たることが抑制されるので、サーミスターによるインバーター素子の温度検知の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体外観図であり、天面部102を本体部101から分離した状態を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101の外観図であり、各加熱コイルを本体部101から分離した状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101から各コイルを除去した状態を示す外観図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101から右コイル仕切り板42を除去した状態を示す外観図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101からファン・基板ユニット104を分離した状態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104の平面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の外観斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の平面図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風、及び、サーミスター25の配置を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
(誘導加熱調理器の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体外観図であり、天面部102を本体部101から分離した状態を示す図である。
図1で示されるように、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、本体部101及び天面部102によって構成されている。
【0012】
本体部101は、その本体1内の上部に左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50の3つの加熱コイルが配置されている。そして、本体1の前面部右側には、上記のそれぞれの加熱コイルの加熱動作を操作するための左操作ダイヤル31、右操作ダイヤル41及び中央操作ダイヤル51が設置されている。具体的には、ユーザーは、左操作ダイヤル31によって左加熱コイル30の加熱動作を、右操作ダイヤル41によって右加熱コイル40の加熱動作を、そして、中央操作ダイヤル51によって中央加熱コイル50の加熱動作を操作する。また、本体1の前面部左側には、グリル部103のグリル扉10が設置されている。そして、この本体1左下側の内部には、グリル部103のグリル室(図示せず)が構成されている。さらに、本体1の後部側には、後述する回路基板22、並びに、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50を冷却するための冷却風を本体1内部に吸気するための吸気口8、そして、その冷却風を排気するための排気口9が形成されている。
【0013】
天面部102は、トッププレート2、各加熱口における動作状態又は設定情報等を表示する表示パネル6、並びに、設定情報等の変更又はグリル部103の加熱動作を操作するための操作パネル7によって構成されている。また、トッププレート2の上面には、鍋等の被加熱物を載置して調理するための左加熱口3、右加熱口4及び中央加熱口5が配置されている。この左加熱口3、右加熱口4及び中央加熱口5は、それぞれ、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50の直上の位置となるように配置されている。
【0014】
図2は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101の外観図であり、各加熱コイルを本体部101から分離した状態を示す図であり、図3は、同誘導加熱調理器の本体部101から各コイルを除去した状態を示す外観図である。
図2及び図3で示されるように、左加熱コイル30が設置される本体1内の上部側のスペースは、左コイル仕切り板32によって、本体1内の下部と仕切られており、右加熱コイル40が設置される本体1内の上部側のスペースは、右コイル仕切り板42によって、本体1内の下部と仕切られている。この左コイル仕切り板32及び右コイル仕切り板42は、後述する冷却風が本体1内の下部側から上部側へ通風可能なように、それぞれ、複数の左コイル仕切り板通気孔32a及び右コイル仕切り板通気孔42aが形成されている。さらに、図3で示されるように、左コイル仕切り板通気孔32a及び右コイル仕切り板通気孔42aを通って本体1の上部側へ移動した冷却風が排気口9へ通じる排気ダクト12へ流入するための排気ダクト開口部11が、左コイル仕切り板32の後ろ側に開口して形成されている。
【0015】
(ファン・基板ユニット104構成)
図4は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の本体部101から右コイル仕切り板42を除去した状態を示す外観図であり、図5は、同誘導加熱調理器の本体部101からファン・基板ユニット104を分離した状態を示す図である。
図4で示されるように、右コイル仕切り板42によって本体1内の上部側と仕切られる下部側には、ファン・基板ユニット104が収納されている。このファン・基板ユニット104は、右コイル仕切り板42の直下に位置する回路基板22(図6〜図8において後述)、及び、本体1内の下部側かつ後部側に位置する冷却ファン27(図7及び図8において後述)を備えている。この冷却ファン27は、例えば、シロッコファンであり、ファンカバー20によってその上部側から覆われている。また、ファン・基板ユニット104には、この冷却ファン27によって生成され、回路基板22に実装された各素子を冷却した冷却風を上方(すなわち、右コイル仕切り板42側)に向かわせるための基板部開口部21が開口して形成されている。また、図5で示されるように、ファン・基板ユニット104は、本体部101から分離可能であり、本体部101の本体1内の下部側に形成されたファン・基板ユニット設置部13に収納可能となっている。
【0016】
図6は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のファン・基板ユニット104の平面図であり、図7は、同ファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の外観斜視図であり、そして、図8は、同ファン・基板ユニット104から配置関係を維持して冷却ファン27及び回路基板22を抽出して示した図の平面図である。
図6で示されるように、ファン・基板ユニット104の後部側は、図1において前述した吸気口8が形成されており、図7で示される冷却ファン27が回転駆動することによって、吸気口8から空気が吸い込まれて冷却風が生成される。この冷却風は、冷却ファン27内を通風して、冷却ファン27の回路基板22側に開口されたファン送風口27aから、回路基板22の実装面に向かって吹き出される。また、このファン送風口27aの回路基板22側の縁には、ファン送風口27aの中央部に向かって凸形状のファンスクロール舌部27bが形成されている。このファンスクロール舌部27bは、ファン送風口27aから吹き出される冷却風が、回路基板22の実装面に向かうように風向を調節する機能を有するものである。
【0017】
また、図6〜図8で示されるように、回路基板22は、その平面が垂直となるように配置されている。また、回路基板22のうち、冷却ファン27側の基板部分は、各加熱コイルを加熱制御するための制御系素子が実装されて回路基板制御部28を構成しており、そして、冷却ファン27とは反対側となる基板部分は、各素子に電源を供給するための電源系部品が実装された回路基板電源部29を構成している。この回路基板電源部29のうち、最も回路基板制御部28側となる実装面には、各加熱コイルに高周波電流を供給するためのインバーター素子23が実装されており、このインバーター素子23のうち、回路基板22の実装面側と反対側の面に、インバーター素子23に当接するようにヒートシンク24が設置されている。このヒートシンク24は、インバーター素子23の高周波数のスイッチング動作によって発生する熱を放熱するものである。
【0018】
さらに、回路基板制御部28に実装された制御系素子は、回路基板電源部29に実装された電源系部品に比べて、回路基板22の実装面からの高さが低い部品によって構成されている。このような制御系素子が実装された回路基板制御部28全体を覆うように、シート状の絶縁物26が配置されている。この絶縁物26は、ヒートシンク24の実装面側の縁に当接するように配置され、かつ、この絶縁物26の回路基板電源部29側の端部をヒートシンク24と回路基板22との間に入り込むように(インバーター素子23へ向かうように)して配置されている。
【0019】
以上のように、回路基板制御部28全体を覆うように絶縁物26を配置させたことによって、冷却ファン27の回転駆動によって生成される冷却風が、直接、回路基板制御部28の制御系素子に当たることがないので、冷却風に含まれる塵埃等が制御系素子に付着することがなく、制御系素子の故障を抑制することができる。
【0020】
また、回路基板22は、その平面が水平ではなく、垂直になるように配置されているので、ファン・基板ユニット104の横方向の幅を小さくすることが可能となり、本体1左下側の内部に形成されたグリル室の横方向の幅を大きくすることができる。これによって、グリル部103の引き出し寸法を小さくすることができるので、利便性を向上させることができる。
【0021】
なお、回路基板制御部28及び回路基板電源部29は、それぞれ本発明の「制御部」及び「電源部」に相当する。
【0022】
(冷却ファン27によって生成された冷却風の流れ)
図9は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風、及び、サーミスター25の配置を示す図であり、図10は、同誘導加熱調理器において冷却ファン27によって生成された冷却風の流れを示す図である。
【0023】
図9(b)で示されるように、ヒートシンク24には、サーミスター25が設置されている。このサーミスター25は、インバーター素子23の温度を検知するものである。このサーミスター25が接続された回路基板22上の制御装置(図示せず)は、サーミスター25によってインバーター素子23の温度の異常が検知された場合、インバーター素子23のスイッチング動作を停止させ、各加熱コイルによる誘導加熱を停止させる。これによって、インバーター素子23の故障を抑制することができる。
【0024】
また、図6〜図8において説明したように絶縁物26が配置されることによって、インバーター素子23のインバーター素子リード部23aが被覆されることになり、冷却風が直接、インバーター素子リード部23aに当たることが抑制されることになる。これによって、インバーター素子リード部23aに塵埃等が付着することがないので、塵埃等によるリード間のショート等によるインバーター素子23の故障を抑制することができる。また、冷却風が、直接、サーミスター25に当たることが抑制されるので、サーミスター25によるインバーター素子23の温度検知の精度を向上させることができる。
【0025】
また、回路基板制御部28を絶縁物26で覆うことによって、ファン送風口27aから吹き出される冷却風が絶縁物26に沿って流れるので、冷却風をヒートシンク24及び回路基板電源部29のその他の電源系部品に向かって効率よく送り込むことができる。
【0026】
なお、サーミスター25は、ヒートシンク24に設置されているものとしているが、これに限定されるものではなく、インバーター素子23に当接し、絶縁物26の配置によって直接冷却風に当たらない位置であればよい。例えば、矩形状のインバーター素子23の側面(回路基板22の実装面に垂直な面)のうち、回路基板制御部28側の側面に、サーミスター25を当接設置させ、そのサーミスター25の上方から絶縁物26によって覆われる構成としてもよい。
【0027】
以下、図9及び図10を参照しながら、冷却風の流れについて説明する。
前述したように、冷却ファン27の回転駆動によって、吸気口8から空気が吸い込まれて冷却風が生成され、この冷却風は、ファン送風口27aから回路基板22の実装面に向かって吹き出される。これによって、まず、回路基板22に実装された各素子及び部品が冷却される。そして、回路基板22を冷却した冷却風は、基板部開口部21から流出し、右コイル仕切り板42及び左コイル仕切り板32の下面に向かって流れる(図10(b)参照)。
【0028】
左コイル仕切り板32の下面に到達した冷却風は、左コイル仕切り板通気孔32aを通って、左コイル仕切り板32の上面に流れ込み、この上面に配置されている左加熱コイル30を冷却する。また、この冷却風の一部は、中央加熱コイル50の冷却にも寄与する。
【0029】
また、右コイル仕切り板42の下面に到達した冷却風は、右コイル仕切り板通気孔42aを通って、右コイル仕切り板42の上面に流れ込み、この上面に配置されている右加熱コイル40を冷却する。また、この冷却風の一部は、中央加熱コイル50の冷却にも寄与する。
【0030】
そして、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50を冷却した冷却風は、排気ダクト開口部11を介して、排気ダクト12に流れ込む。この排気ダクト12に流れ込んだ冷却風は、排気口9から外部に排気される。
【0031】
以上のような、冷却ファン27によって生成された冷却風の流れによって、回路基板22に実装された各素子及び部品、並びに、左加熱コイル30、右加熱コイル40及び中央加熱コイル50が冷却される。
【0032】
(実施の形態1の効果)
以上の構成のように、絶縁物26を、回路基板制御部28全体を覆うように配置し、ヒートシンク24の実装面側の縁に当接するように配置し、かつ、この絶縁物26の回路基板電源部29側の縁をヒートシンク24と回路基板22との間に入り込むように(インバーター素子23へ向かうように)して配置したことによって、冷却ファン27の回転駆動によって生成される冷却風が、直接、回路基板制御部28の制御系素子に当たることがないので、冷却風に含まれる塵埃等が制御系素子に付着することがなく、制御系素子の故障を抑制することができる。また、インバーター素子リード部23aに塵埃等が付着することがないので、塵埃等によるリード間のショート等によるインバーター素子23の故障を抑制することができる。
【0033】
また、上記のような態様で絶縁物26を配置したことによって、冷却風が、直接、サーミスター25に当たることが抑制されるので、サーミスター25によるインバーター素子23の温度検知の精度を向上させることができる。
【0034】
また、回路基板制御部28を絶縁物26で覆うことによって、ファン送風口27aから吹き出される冷却風が絶縁物26に沿って流れるので、冷却風をヒートシンク24及び回路基板電源部29のその他の電源系部品に向かって効率よく送り込むことができる。
【0035】
そして、回路基板22は、その平面が水平ではなく、垂直になるように配置されているので、ファン・基板ユニット104の横方向の幅を小さくすることが可能となり、本体1左下側の内部に形成されたグリル室の横方向の幅を大きくすることができる。これによって、グリル部103の引き出し寸法を小さくすることができるので、利便性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0036】
1 本体、2 トッププレート、3 左加熱口、4 右加熱口、5 中央加熱口、6 表示パネル、7 操作パネル、8 吸気口、9 排気口、10 グリル扉、11 排気ダクト開口部、12 排気ダクト、13 ファン・基板ユニット設置部、20 ファンカバー、21 基板部開口部、22 回路基板、23 インバーター素子、23a インバーター素子リード部、24 ヒートシンク、25 サーミスター、26 絶縁物、27 冷却ファン、27a ファン送風口、27b ファンスクロール舌部、28 回路基板制御部、29 回路基板電源部、30 左加熱コイル、31 左操作ダイヤル、32 左コイル仕切り板、32a 左コイル仕切り板通気孔、40 右加熱コイル、41 右操作ダイヤル、42 右コイル仕切り板、42a 右コイル仕切り板通気孔、50 中央加熱コイル、51 中央操作ダイヤル、101 本体部、102 天面部、103 グリル部、104 ファン・基板ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱コイルによってトッププレートに載置された被加熱物を誘導加熱する誘導加熱調理器において、
冷却風を生成する冷却ファンと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター素子が実装され、その実装面に向かって前記冷却風が送り込まれるように配置された回路基板と、
該回路基板上に設置され、前記インバーター素子の温度を検知するサーミスターと、
前記回路基板の所定の実装面を覆い、前記サーミスター及び該所定の実装面に実装された素子に直接、前記冷却風が当たらないように配置された絶縁物と、
を備えた
ことを特徴とする誘導加熱調理器。
【請求項2】
前記絶縁物は、シート状に形成された
ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
【請求項3】
前記回路基板は、前記加熱コイルを加熱制御するための制御系素子が実装された基板部分である制御部、及び、前記制御系素子に電力を供給するための電源系部品及び前記インバーター素子が実装された基板部分である電源部によって構成され、
前記冷却ファンは、前記制御部側に位置するように配置され、前記冷却風を前記制御部から前記電源部へ向かうように送り込み、
前記絶縁物は、前記制御部の実装面を覆うように配置された
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の誘導加熱調理器。
【請求項4】
前記インバーター素子が前記回路基板に実装される面とは反対側の面に当接して設置され、前記冷却ファン側の端面が前記インバーター素子の前記冷却ファン側の端面よりも前記冷却ファン側よりとなるように設置され、前記インバーター素子が発生する熱を放熱するヒートシンクを備え、
前記サーミスターは、前記インバーター素子と前記ヒートシンクとの間に設置され、
前記絶縁物は、前記ヒートシンクの前記冷却ファン側の端面における前記回路基板の実装面側の縁に当接するように配置され、前記電源部側の端部が前記ヒートシンクと前記回路基板の実装面との間に入り込むように配置された
ことを特徴とする請求項3記載の誘導加熱調理器。
【請求項5】
前記絶縁物は、前記インバーター素子のリード部のうち少なくとも一部を覆うように配置された
ことを特徴とする請求項4記載の誘導加熱調理器。
【請求項6】
前記回路基板は、その平面が垂直となるように設置された
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
【請求項1】
加熱コイルによってトッププレートに載置された被加熱物を誘導加熱する誘導加熱調理器において、
冷却風を生成する冷却ファンと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター素子が実装され、その実装面に向かって前記冷却風が送り込まれるように配置された回路基板と、
該回路基板上に設置され、前記インバーター素子の温度を検知するサーミスターと、
前記回路基板の所定の実装面を覆い、前記サーミスター及び該所定の実装面に実装された素子に直接、前記冷却風が当たらないように配置された絶縁物と、
を備えた
ことを特徴とする誘導加熱調理器。
【請求項2】
前記絶縁物は、シート状に形成された
ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
【請求項3】
前記回路基板は、前記加熱コイルを加熱制御するための制御系素子が実装された基板部分である制御部、及び、前記制御系素子に電力を供給するための電源系部品及び前記インバーター素子が実装された基板部分である電源部によって構成され、
前記冷却ファンは、前記制御部側に位置するように配置され、前記冷却風を前記制御部から前記電源部へ向かうように送り込み、
前記絶縁物は、前記制御部の実装面を覆うように配置された
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の誘導加熱調理器。
【請求項4】
前記インバーター素子が前記回路基板に実装される面とは反対側の面に当接して設置され、前記冷却ファン側の端面が前記インバーター素子の前記冷却ファン側の端面よりも前記冷却ファン側よりとなるように設置され、前記インバーター素子が発生する熱を放熱するヒートシンクを備え、
前記サーミスターは、前記インバーター素子と前記ヒートシンクとの間に設置され、
前記絶縁物は、前記ヒートシンクの前記冷却ファン側の端面における前記回路基板の実装面側の縁に当接するように配置され、前記電源部側の端部が前記ヒートシンクと前記回路基板の実装面との間に入り込むように配置された
ことを特徴とする請求項3記載の誘導加熱調理器。
【請求項5】
前記絶縁物は、前記インバーター素子のリード部のうち少なくとも一部を覆うように配置された
ことを特徴とする請求項4記載の誘導加熱調理器。
【請求項6】
前記回路基板は、その平面が垂直となるように設置された
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−54843(P2013−54843A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190570(P2011−190570)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
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